(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086502
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】空気清浄装置および空気清浄方法
(51)【国際特許分類】
A61L 9/16 20060101AFI20220602BHJP
C02F 1/32 20060101ALI20220602BHJP
B01D 47/00 20060101ALI20220602BHJP
F24F 7/003 20210101ALI20220602BHJP
F24F 3/16 20210101ALI20220602BHJP
【FI】
A61L9/16 Z
C02F1/32
B01D47/00 D
F24F7/00 A
F24F3/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198550
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000226242
【氏名又は名称】日機装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】糀屋 睦
【テーマコード(参考)】
3L053
4C180
4D032
4D037
【Fターム(参考)】
3L053BD05
4C180AA07
4C180CB05
4C180DD20
4C180EA52X
4C180HH05
4C180JJ02
4D032AB09
4D032DA04
4D037AA08
4D037AB03
4D037BA18
4D037CA01
(57)【要約】
【課題】広い空間の空気を効率的に清浄する。
【解決手段】空気清浄装置10は、壁20の上部24から壁20の主面22に沿って水をシート状に吐出する吐水装置30と、壁20の主面22に向かう気流14を生成する送風装置32と、を備える。空気清浄装置10は、壁20の主面22に沿って流れる水を回収して吐水装置30に供給するポンプ34と、ポンプ34の上流側または下流側に設けられ、吐水装置30に供給する水に紫外光を照射して殺菌する流水殺菌装置36と、をさらに備えてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁の上部から前記壁の主面に沿って水をシート状に吐出する吐水装置と、
前記壁の前記主面に向かう気流を生成する送風装置と、を備える空気清浄装置。
【請求項2】
前記壁の前記主面に沿って流れる水を回収して前記吐水装置に供給するポンプと、
前記ポンプの上流側または下流側に設けられ、前記吐水装置に供給する水に紫外光を照射して殺菌する流水殺菌装置と、をさらに備える、請求項1に記載の空気清浄装置。
【請求項3】
前記壁の下部に向けて紫外光を照射する紫外光照射装置をさらに備える、請求項1または2に記載の空気清浄装置。
【請求項4】
前記吐水装置は、前記壁の第1主面と、前記第1主面の反対側にある第2主面とに沿って水をシート状に吐出する、請求項1から3のいずれか一項に記載の空気清浄装置。
【請求項5】
壁の上部から前記壁の主面に沿って水をシート状に吐出する工程と、
前記壁の前記主面に沿って流れるシート状の水に向かう気流を生成する工程と、を備える空気清浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄装置および空気清浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、空気清浄装置が広く普及している。単に空気に含まれる塵やゴミなどを除去するだけでなく、空気に含まれる細菌やウイルスを不活化して清浄機能を高めることが求められている。例えば、殺菌水の超微細水滴を生成し、微細水滴に空気を接触させることで空気中の細菌を捕捉して空気を清浄する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
広い空間の空気を効率的に清浄できることが好ましい。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、広い空間の空気を効率的に清浄できる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様の空気清浄装置は、壁の上部から壁の側面に沿って水をシート状に吐出する吐水装置と、壁の側面に向かう気流を生成する送風装置と、を備える。
【0007】
本発明の別の態様は、空気清浄方法である。この方法は、壁の上部から壁の側面に沿って水をシート状に吐出する工程と、壁の側面に沿って流れるシート状の水に向かう気流を生成する工程と、を備える。
【0008】
本発明によれば、広い空間の空気を効率的に清浄できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態に係る空気清浄装置の構成を概略的に示す断面図である。
【
図2】
図1の空気清浄装置の構成を示す正面図である。
【
図3】第2の実施の形態に係る空気清浄装置の構成を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、説明の理解を助けるため、各図面における各構成要素の寸法比は、必ずしも実際の発光素子の寸法比と一致しない。
【0011】
(第1の実施の形態)
図1は、実施の形態に係る空気清浄装置10の構成を概略的に示す断面図である。
図2は、
図1の空気清浄装置10の構成を概略的に示す正面図である。空気清浄装置10は、壁20の主面22に沿って流れるウォーターカーテン12に向けて気流14を生成し、空気に含まれる塵やゴミ、細菌、ウイルスなどをウォーターカーテン12を構成する水に吸着させる。空気清浄装置10は、空気を清浄するためのフィルタとしてウォーターカーテン12を使用する。
【0012】
空気清浄装置10は、壁20と、吐水装置30と、送風装置32と、ポンプ34と、流水殺菌装置36と、紫外光照射装置38とを備える。空気清浄装置10は、貯水部28をさらに備えてもよい。
【0013】
壁20は、鉛直方向に延びる部材である。壁20は、建物の構造物であってもよいし、任意の場所に設置される板状部材であってもよい。壁20は、透光性を有する部材であってもよく、アクリル板やガラス板であってもよい。壁20は、透光性を有しない部材であってもよい。壁20の主面22は、耐水性の材料で構成され、樹脂やセラミックなどのタイルで被覆されてもよい。
【0014】
貯水部28は、壁20の下部26に設けられる。貯水部28は、壁20の主面22に沿って流れる水を受け入れて一時的に貯留する。貯水部28に貯まる貯留水16は、ポンプ34および流水殺菌装置36を通って吐水装置30に供給され、ウォーターカーテン12の形成に再利用される。
【0015】
吐水装置30は、壁20の上部24に設けられる。吐水装置30は、壁20の主面22に沿ってシート状に水を吐出するよう構成される。吐水装置30は、水平方向に延びるスリットを有し、スリットから水を吐出させることでシート状のウォーターカーテン12を形成する。
【0016】
送風装置32は、壁20から離れた位置に設けられる。送風装置32は、ウォーターカーテン12に向けて気流14を生成する。送風装置32は、気流14を生成可能な任意の装置であってもよく、扇風機やサーキュレータ、エアコンなどであってもよい。送風装置32は、気流14の向きを経時的に変化できるように構成されてもよく、ウォーターカーテン12の全面に気流14が当たるようにしてもよい。
【0017】
ポンプ34は、貯留水16を回収して吐水装置30に供給する。ポンプ34は、第1配管44を通じて貯水部28と接続される。ポンプ34は、第2配管46を通じて流水殺菌装置36と接続される。ポンプ34は、第1配管44から供給される水に圧力をかけて第2配管46に出力する。
【0018】
流水殺菌装置36は、ポンプ34を通過する水に紫外光を照射して殺菌する。流水殺菌装置36は、例えば、水が通過するリアクタと、リアクタ内に紫外光を照射するための光源とを含む。リアクタは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂で構成される。光源は、波長260nm~285nm程度の深紫外光を出力するLED(Light Emitting Diode)を有する。流水殺菌装置36にて殺菌された水は、第3配管48を通じて吐水装置30に供給される。
【0019】
図1の例では、流水殺菌装置36がポンプ34と吐水装置30の間に配置されている。つまり、流水殺菌装置36がポンプ34の下流側に設けられている。なお、ポンプ34と流水殺菌装置36の接続順を逆にしてもよく、吐水装置30と流水殺菌装置36の間にポンプ34が設けられてもよい。つまり、流水殺菌装置36は、ポンプ34の上流側に設けられてもよく、貯水部28とポンプ34の間に流水殺菌装置36が設けられてもよい。
【0020】
紫外光照射装置38は、壁20の下部26に向けて紫外光40を照射する。紫外光照射装置38は、貯水部28に設けられ、貯留水16の水面18の近傍に紫外光40を照射するように配置される。紫外光照射装置38は、貯留水16の水面18にウォーターカーテン12を形成する水が当たって生じる水しぶきに向けて紫外光40を照射する。これにより、ウォーターカーテン12に含まれる細菌やウイルスなどが水しぶきとなって周囲に飛散する前に水しぶきに含まれる細菌やウイルスを死滅させるようにする。
【0021】
紫外光照射装置38の上には天板42が設けられる。天板42は、貯留水16の上方を被覆するように設けられる。天板42は、壁20から離れて設けられる。壁20と天板42の間には、ウォーターカーテン12を構成する水が通過するための隙間50が設けられる。天板42は、貯留水16の水面18にて生じる水しぶきが外部に飛散するのを防止する。また、天板42は、紫外光照射装置38が照射する紫外光40が外部に漏れるのを防止する。
【0022】
つづいて、空気清浄装置10の動作を説明する。吐水装置30は、壁20の上部24から水をシート状に吐出し、壁20の主面22に沿ってウォーターカーテン12を形成する。ウォーターカーテン12を形成する水は、壁20の下部26に設けられる貯水部28に貯まる。貯水部28に貯まる貯留水16は、ポンプ34により流水殺菌装置36に供給される。流水殺菌装置36は、ポンプ34から供給される水に紫外光を照射して殺菌する。流水殺菌装置36により殺菌された水は、吐水装置30に供給され、ウォーターカーテン12の形成に使用される。ウォーターカーテン12の形成に使用される水は、循環して再利用される。これにより、ウォーターカーテン12の形成に使用する水を節約できる。
【0023】
送風装置32は、ウォーターカーテン12に向かう気流14を生成する。送風装置32によってウォーターカーテン12に送られる空気は、ウォーターカーテン12に当たる。ウォーターカーテン12に空気が当たることで、空気に含まれる塵やゴミ、細菌、ウイルスなどの少なくとも一部がウォーターカーテン12を構成する水に吸着される。これにより、空気が浄化される。ウォーターカーテン12を構成する水は、貯水部28まで落下すると、貯水部28に貯まる貯留水16の水面18に当たって水しぶきとなる。紫外光照射装置38は、水面18で生じる水しぶきに紫外光40を照射し、水しぶきに含まれる細菌やウイルスを死滅させる。これにより、ウォーターカーテン12を構成する水に含まれる細菌や水が外部に飛散するのを防止する。
【0024】
貯留水16に含まれる細菌やウイルスは、その後、貯留水16が流水殺菌装置36を通過することで死滅する。これにより、ウォーターカーテン12に供給する水を再利用する場合であっても、ウォーターカーテン12を通じて細菌やウイルスが再拡散されるのを防止する。空気清浄装置10は、このようにしてウォーターカーテン12を構成する水を殺菌しながら循環させることで、空気中に含まれる細菌やウイルスを除去する。その結果、空気清浄装置10は、周囲の空気を浄化できる。
【0025】
本実施の形態によれば、壁20に沿って流れるウォーターカーテン12を利用することで、壁20の主面22の全体をフィルタとして機能させることができる。大面積の壁20を利用することで、比較的広い空間の空気を効率的に浄化できる。壁20および貯水部28の水平方向の設置面積はそれほど必要としないため、空気清浄装置10が占める面積を抑えつつ、空気の浄化性能を高めることができる。
【0026】
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態に係る空気清浄装置110の概略的に示す断面図である。本実施の形態は、壁120の第1主面22aおよび第2主面22bの双方を用いて空気を清浄するよう構成される点で上述の実施の形態と相違する。以下、第2の実施の形態について、上述の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、第1の実施の形態と共通する点について適宜説明を省略する。
【0027】
空気清浄装置110は、壁120と、吐水装置130と、第1送風装置32aと、第2送風装置32bと、ポンプ34と、流水殺菌装置36と、第1紫外光照射装置38aと、第2紫外光照射装置38bと、を備える。空気清浄装置110は、貯水部128をさらに備えてもよい。ポンプ34および流水殺菌装置36は、第1の実施の形態と同様に構成される。
【0028】
壁120は、鉛直方向に延びる板状部材であり、任意の場所に設置される仕切り板などである。壁120は、第1主面22aと、第1主面22aの反対側にある第2主面22bとを有する。壁120は、透光性を有する部材であってもよく、アクリル板やガラス板であってもよい。壁120は、透光性を有しない部材であってもよい。壁120の第1主面22aおよび第2主面22bは、耐水性の材料で構成され、例えば樹脂やセラミックなどのタイルで被覆されてもよい。
【0029】
貯水部128は、壁120の下部126に設けられる。貯水部128は、壁120の第1主面22aおよび第2主面22bを沿って流れる水を受け入れて一時的に貯留する。
【0030】
吐水装置130は、壁120の上部124に設けられる。吐水装置130は、壁120の第1主面22aおよび第2主面22bのそれぞれに沿ってシート状に水を吐出するよう構成される。吐水装置130は、第1主面22aに沿って第1ウォーターカーテン12aを形成し、第2主面22bに沿って第2ウォーターカーテン12bを形成する。
【0031】
第1送風装置32aは、壁120から離れた位置に設けられ、壁120の第1主面22aに向けて第1気流14aを生成する。第1送風装置32aは、第1ウォーターカーテン12aに第1気流14aが当たるようにする。第2送風装置32bは、壁120から離れた位置に設けられ、壁120の第2主面22bに向けて第2気流14bを生成する。第2送風装置32bは、第2ウォーターカーテン12bに第2気流14bが当たるようにする。第1送風装置32aおよび第2送風装置32bは、第1の実施の形態に係る送風装置32と同様の装置であってもよく、扇風機やサーキュレータ、エアコンなどであってもよい。第1送風装置32aおよび第2送風装置32bは、第1気流14aまたは第2気流14bの向きを経時的に変化できるように構成されてもよい。
【0032】
第1紫外光照射装置38aおよび第2紫外光照射装置38bは、貯水部128に貯留される貯留水16の水面18の近傍に向けて紫外光40a,40bを照射する。第1紫外光照射装置38aおよび第2紫外光照射装置38bは、第1の実施の形態に係る紫外光照射装置38と同様に構成される。第1紫外光照射装置38aは、第1ウォーターカーテン12aに向けて第1紫外光40aを照射する。第2紫外光照射装置38bは、第2ウォーターカーテン12bに向けて第2紫外光40bを照射する。
【0033】
第1紫外光照射装置38aの上には第1天板42aが設けられる。第2紫外光照射装置38bの上には第2天板42bが設けられる。第1天板42aおよび第2天板42bは、第1の実施の形態に係る天板42と同様に構成され、貯水部128に貯まる貯留水16の上方を被覆するように設けられる。
【0034】
空気清浄装置110は、第1の実施の形態に係る空気清浄装置10と同様に動作する。本実施の形態によれば、壁120の第1主面22aに沿って流れる第1ウォーターカーテン12aと、壁120の第2主面22bに沿って流れる第2ウォーターカーテン12bとを用いて空気を浄化できる。これにより、壁120および貯水部128の設置面積の増加を抑えつつ、清浄能力をさらに向上させることができる。
【0035】
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。本発明は上述の実施の形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、また、そうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
【0036】
上述の実施の形態では、ウォーターカーテン12,12a,12bに使用する水を循環式とする場合について示した。別の実施の形態では、ウォーターカーテン12,12a,12bに使用する水が循環式でなくてもよい。例えば、上水道などから供給される水を利用してウォーターカーテン12,12a,12bを生成し、ウォーターカーテン12,12a,12bの生成に使用した水を下水道などに排出してもよい。この場合、空気清浄装置は、ポンプ34および流水殺菌装置36の少なくとも一方を備えてなくてもよい。
【0037】
上述の実施の形態では、紫外光照射装置38,38a,38bによって貯留水16に紫外光が照射される構成について示した。別の実施の形態では、空気清浄装置は、紫外光照射装置38,38a,38bを備えなくてもよい。
【0038】
上述の実施の形態では、紫外光照射装置38,38a,38bとは別に流水殺菌装置36を設ける構成とした。別の実施の形態では、流水殺菌装置36を設けるのではなく、貯留水16に紫外光照射装置38,38a,38bからの紫外光を照射することで、吐水装置30に供給される水が殺菌されてもよい。上述の実施の形態において、壁の表面とウォーターカーテンの間に隙間があるように図示したが、壁の表面に水が接触してウォーターカーテンが流れても良い。
【0039】
以下、本発明のいくつかの態様について説明する。
【0040】
本発明の第1の態様は、壁の上部から前記壁の主面に沿って水をシート状に吐出する吐水装置と、前記壁の前記主面に向かう気流を生成する送風装置と、を備える空気清浄装置である。第1の態様によれば、吐水装置によって壁の主面に沿ってウォーターカーテンを形成し、ウォーターカーテンに気流を当てることで、ウォーターカーテンをフィルタにして空気を清浄できる。
【0041】
本発明の第2の態様は、前記壁の前記主面に沿って流れる水を回収して前記吐水装置に供給するポンプと、前記ポンプの上流側または下流側に設けられ、前記吐水装置に供給する水に紫外光を照射して殺菌する流水殺菌装置と、をさらに備える、第1の態様に記載の空気清浄装置である。第2の態様によれば、ウォーターカーテンの生成に利用する水を循環させることで、水の使用量を節約できる。また、循環させる水を流水殺菌装置を用いて殺菌することで、ウォーターカーテンに使用する水に細菌やウイルスが含まれることを防止できる。これにより、ウォーターカーテンから周囲の空気に細菌やウイルスが再拡散することを防止できる。
【0042】
本発明の第3の態様は、前記壁の下部に向けて紫外光を照射する紫外光照射装置をさらに備える、第1または第2の態様に記載の空気清浄装置である。第3の態様によれば、ウォーターカーテンの下方で生じる水しぶきに紫外光を照射して、水しぶきに含まれる細菌やウイルスを死滅させることができる。これにより、ウォーターカーテンの下方で生じる水しぶきによって周囲の空気に細菌やウイルスが再拡散することを防止できる。
【0043】
本発明の第4の態様は、前記吐水装置は、前記壁の第1主面と、前記第1主面の反対側にある第2主面とに沿って水をシート状に吐出する、第1から第2のいずれか一つの態様に記載の空気清浄装置である。第4の態様によれば、壁の両面にウォーターカーテンを形成することで、清浄能力を向上させることができる。
【0044】
本発明の第5の態様は、壁の上部から前記壁の主面に沿って水をシート状に吐出する工程と、前記壁の前記主面に沿って流れるシート状の水に向かう気流を生成する工程と、を備える空気清浄方法である。第5の態様によれば、ウォーターカーテンに気流を当てることで、ウォーターカーテンをフィルタにして空気を清浄できる。
【符号の説明】
【0045】
10…空気清浄装置、12…ウォーターカーテン、14…気流、20…壁、22…主面、24…上部、26…下部、30…吐水装置、32…送風装置、34…ポンプ、36…流水殺菌装置、38…紫外光照射装置、40…紫外光。