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特開2022-86534情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
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  • 特開-情報処理装置、プログラム及び情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086534
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220602BHJP
【FI】
G06Q30/02 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198599
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慎介
(72)【発明者】
【氏名】高田 悠介
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 貴広
(72)【発明者】
【氏名】大形 尚弘
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】トイレ施設に適した広告表示を制御する技術を提供する。
【解決手段】表示手段を有し、施設における個室内に設置された情報処理装置であって、前記個室には、前記個室を利用する利用者の有無を検出する検出装置も設置され、前記検出装置による検出結果を示す検出情報に基づいて導出された前記施設の混雑度を取得する取得手段と、前記検出情報が前記個室への利用者の入室を示す場合に、前記表示手段に前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御するか、前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御するかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記表示手段における広告表示を制御する表示制御手段とを有する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段を有し、施設における個室内に設置された情報処理装置であって、
前記個室には、前記個室を利用する利用者の有無を検出する検出装置も設置され、
前記検出装置による検出結果を示す検出情報に基づいて導出された前記施設の混雑度を取得する取得手段と、
前記検出情報が前記個室への利用者の入室を示す場合に、前記表示手段に前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御するか、前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御するかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記表示手段における広告表示を制御する表示制御手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判定手段が、前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御すると判定した場合には、前記表示制御手段は、前記混雑度が混雑していることを示す場合の広告の表示時間が、前記混雑度が混雑していないことを示す場合の広告の表示時間よりも短くなるように、広告表示を制御する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記施設に複数の個室が含まれる場合には、前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御すると判定し、前記施設が1つの個室からなる場合には、前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御する請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定手段は、前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御する第1表示モードか前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御する第2表示モードかを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御する場合には、前記表示手段に前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御すると判定され、かつ、混雑している場合の広告表示時間よりも長い表示時間となるように制御する請求項1から4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記個室はトイレ施設であり、前記施設は同じで入り口を共有するエリアである請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記判定結果に関わらず、前記利用者が前記個室を退室したこと場合には広告表示を終了させる請求項1から6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記判定結果に応じて、所定の数の広告のコンテンツデータを、ループ再生させる請求項1から7の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを、請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させるプログラム。
【請求項10】
施設における個室内に設置された表示装置に広告を表示させる情報処理方法であって、
前記個室には、前記個室を利用する利用者の有無を検出する検出装置も設置され、
前記検出情報が前記個室への利用者の入室を示す場合に、前記表示手段に混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御するか、前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御するかを判定する判定工程と、
前記判定工程における判定結果に応じて、前記表示手段における広告表示を制御する表示制御工程とを有することを特徴とする情報処理方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレ施設の個室等にディスプレイを設置し、利用者が便器に近づくとセンサにより利用者を検知し広告やイベント情報等の画像を表示することで、利用者に対する広告伝達効果を高めようとする広告やイベント情報等の画像を表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-155564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、トイレを利用者が利用している間、広告を表示し続けることで、広告表示回数を増やすことができる一方で、広告表示が利用者によるトイレの長時間利用を誘発してしまう場合がある。特に商業ビルなど多くの利用者が想定された建物においては、長時間利用を誘発してしまうことは望ましくない。
【0005】
そこで、本開示は、トイレ施設に適した広告表示を制御する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の情報処理装置は、表示手段を有し、施設における個室内に設置された情報処理装置であって、前記個室には、前記個室を利用する利用者の有無を検出する検出装置も設置され、前記検出装置による検出結果を示す検出情報に基づいて導出された前記施設の混雑度を取得する取得手段と、前記検出情報が前記個室への利用者の入室を示す場合に、前記表示手段に前記混雑度に応じた表示時間で広告表示を制御するか、前記混雑度によらない表示時間で広告表示を制御するかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記表示手段における広告表示を制御する表示制御手段とを有することを特徴とする。
【0007】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではない。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術によれば、トイレ施設に適した広告表示を制御する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】トイレ表示システム1の構成例を示す図である。
図2】トイレにおける設備設置例を示す図である。
図3】管理サーバ10のハードウェア構成例及び表示装置23のハードウェア構成例を示す図である。
図4】管理サーバ10の機能構成を示す図である。
図5】施設情報テーブル、個室管理テーブル、広告テーブルの例を示す図である。
図6】トイレ個室の利用状況を管理するシーケンス図である。
図7】混雑度算出処理のフローチャートである。
図8】広告表示制御処理のフローチャートである。
図9】広告表示の流れを説明する図である。
図10】登録画面の一例を示す図である。
図11】広告表示制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。なお、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0011】
[第1の実施形態]
第1実施形態では、トイレ個室内に表示装置を設置し、トイレ個室に利用者が入室したことを検知すると、トイレ個室内の表示装置が広告を表示するシステムについて説明する。さらに本形態では、利用者が閲覧可能なよう複数のトイレ個室からなるトイレ施設においてはトイレ施設における混雑状況に応じて広告表示制御を実行し、1つのトイレ個室からなるトイレ施設においては事前に設定された広告表示制御を実行する。なお、以下では、同じ出入り口により利用可能なトイレ個室群を、1つのトイレ施設とする。
【0012】
<順番管理システムの構成例>
図1は、本実施形態に係るトイレ表示システムの構成例を示す図である。トイレ表示システム1は、管理サーバ10と、トイレ個室22-1~nそれぞれに設置された検出装置21-1~21- nと表示装置23-1~23- nを備える。なおnは2以上の整数であり、以下、いずれかを示す場合には、トイレ個室22、検出装置21あるいは表示装置23のように略して表現する場合がある。
管理サーバ10は、各トイレ個室の検出装置21が利用者を検出した結果に基づいて、各トイレ個室の利用者の有無及びトイレ施設の混雑情報を管理する空室管理機能を有する、また、管理サーバ10は、広告コンテンツの動画データや案内用画像データなどを保存し、表示装置23に配信する広告管理機能を有する。
ネットワーク30は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク30は例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)などを含む。
【0013】
図2は、トイレ施設におけるトイレ個室22に設置された検出装置21や表示装置23の例を示す図である。検出装置21は、トイレ個室ごとに設置され、利用者に利用されるトイレ個室22の空室情報を検知するための機器である。ここで空室情報とは、空室状況(利用者の有無)を示す情報である。検出装置21としては例えば、トイレ個室22内の利用者の人感を検知する人感センサや、トイレ個室22の扉の開閉を検出する磁気センサなどを用いることができる。本形態では、磁気センサを用いるものとする。トイレ個室22が常開式である場合、磁気センサを用いてトイレ個室22の扉が閉まったことを検知したときに、トイレ個室22が利用者に利用されているとみなすことができる。一方、磁気センサ22の扉が閉まったことを検知していない(扉が開いていることを検知している)ときには、トイレ個室22に利用者はいないとみなされる。検出装置21は、ネットワーク30を介して、管理サーバ10に対して検出装置21の識別情報とともに扉の開閉の検知結果を送信する。本形態では検出装置21は、5秒おきに扉の開閉状態を検知し、検知結果を管理サーバ10に送信する。
【0014】
表示装置23は、トイレ個室22を利用者が利用中に広告などの動画または画像を表示する端末である。例えば、タブレット型コンピュータを表示装置23として用いる。表示装置23は、トイレ個室内の壁や扉などに設置される。表示装置23は、管理サーバ10と通信可能なように構成され、管理サーバ10から広告を受信して記憶することができる。広告は、静止画、動画、テキストデータのいずれであってもよく、音声の出力を伴うものであってもよい。また、表示装置23は、管理サーバ10からトイレ施設の混雑状況に関する情報(以下、「混雑情報」とする)と、対応するトイレ個室22(表示装置23が設置された個室)の利用者の有無に関する情報(以下、利用情報)を取得し、混雑情報や利用情報に応じて広告を表示する。
【0015】
<管理サーバ10および表示端末23のハードウェア構成例>
図3(a)は、管理サーバ10のハードウェア構成図である。管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)110、ROM(Read Only Memory)120、RAM(Random Access Memory)130、記憶装置140及び通信装置150を備える。CPU110は、後述するプログラムを実行することにより、管理サーバ10が提供する機能を実現する。ROM120及びRAM130は、CPU110が用いるデータを保持する。記憶装置140は、後述するプログラム及びデータベースを格納する。通信装置150は、ネットワーク30を介して検出装置21や表示装置23と通信する。
【0016】
図3(b)は、表示装置23のハードウェア構成図である。表示装置23は、CPU(Central Processing Unit)230、ROM(Read Only Memory)231、RAM(Random Access Memory)232、記憶装置233、通信装置235及びディスプレイ236を備える。CPU230は、表示装置23が備える各部の動作を制御する。ROM231及びRAM232は、CPU230が用いるデータを保持する。記憶装置233は、後述するプログラム及びデータベースを格納する。通信装置235は、ネットワーク30を介して管理サーバ10と通信する。ディスプレイ236は、広告を含む画像を表示するための表示画面である。
【0017】
<管理サーバー10および表示装置23の機能構成例>
図4は、管理サーバ10の機能構成および表示装置23の機能構成を示すブロック図である。管理サーバ10は、CPU11が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU110の内部メモリに展開されて構成される機能)として、受信部311、更新部312、混雑度導出部313、広告制御部314、記憶部315を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU110であるため、CPU110を動作主体とすることもできる。
【0018】
受信部311は、検出装置21が検出した結果を示すデータを検出装置21から受信したり、表示装置23からのリクエスト要求を受け付ける。
記憶部315は、施設情報テーブル316、個室管理テーブル317、広告テーブル318を有している。図5は、建物情報テーブル316、個室管理テーブル317、広告テーブル318の構成例を示す図である。各テーブルは、例えばレコードの内容を記述したデータを記憶蔵置140内に格納することによって構成できる。なお、本形態では、建物情報テーブル316、個室管理テーブル317、広告テーブル318はテーブル形式としたが、この形式に限らず、各データが紐付けされていればどのような形式で構築してもよい。
【0019】
図5(a)に示す建物情報テーブル316は、各トイレ施設が入居する建物の情報を管理するデータテーブルである。建物情報テーブル316は、例えば、建物ID(建物を識別可能な識別情報)、建物ジャンル、住所、営業時間、最大ループ回数、初期画面などを構成項目として有している。ここで、営業時間とは、トイレ施設が入居する建物の営業が開始する時間と終了する時間とによって定義される時間帯であり、トイレ施設が利用者に利用されうる時間帯である。
最大ループ回数とは、1度に表示させるN個の広告コンテンツデータをループする上限数を示す。例えば、利用者がトイレ個室に入室した際に、3つの広告コンテンツデータを表示する場合に、最大ループ回数が2のトイレ個室では、利用者がトイレ個室を利用する間に、各広告コンテンツデータは最大で3回ずつ、表示装置23に表示されることになる。また、初期画面は、広告コンテンツデータを表示させていない間に表示する画面であり、本形態では建物ごとに登録できるものとする。例えば、「綺麗にご利用いただきありがとうございます」などのテキストが表示された画像や、
【0020】
図5(b)に示す個室管理テーブル317は、各トイレ個室の利用状況や混雑度を管理するためのデータテーブルである。例えば、個室管理テーブル317は、センサID、建物ID、エリアID、個室属性、利用状況、混雑度を構成項目とする。
センサIDは、トイレ個室に設置された検出装置21の識別情報である。建物IDは、トイレ施設が入居している建物の識別情報である。また、個室属性は、利用可能な性別や多目的トイレなど利用者を限定する属性を示す情報であり、例えば男性、女性、共用、多目的などが紐づけられる。また、タブレットIDは、トイレ個室に設置された表示装置23の識別情報である。
エリアIDは、トイレ個室を含むトイレ施設を特定するための識別情報である。1つの建物の各フロアにトイレ施設がある場合には、各フロアのトイレ施設ごとにエリアIDが割り当てられることになる。3フロアの建物において、各フロアの北側に男性トイレ、女性トイレ、南側に男性トイレ、女性トイレ、多目的トイレがある場合、この建物には、全部で15のトイレ施設があることになり、この建物の建物IDにはエリアIDは互いに異なる15の識別情報が紐づいて記憶されることになる。
【0021】
個室管理テーブル317における利用状況を示す情報(以下、利用情報とする)は、そのトイレ個室に利用者がいるかいないかを示す情報を示す。ここでは、利用者がいない状態を「空き」、利用者がいる状態は「利用中」とテキストで表示することとしたが、利用者がいない場合を「0」、利用者がいる場合を「1」と言うように記憶しておいてもよい。混雑度は、トイレ個室を含むトイレ施設の混雑の度合いを示す情報である。本形態では、トイレ施設における「空き」の残り個室数を分子、トイレ施設に含まれるトイレ個室数を分母とする分数を混雑度とする。例えば、エリアID「001」のトイレ施設は、トイレ個室2つからなる女性のトイレで、今1つのトイレ個室が「空き」で、もう1つのトイレ個室が「利用中」なので、エリアID「001」の残り個室数(混雑度)は1/2である。そのため、エリアIDが「001」である2つのトイレ個室の混雑度は、「1/2」と記憶されている。
【0022】
広告テーブル318は、トイレ表示システムにおいて表示され得る広告に関する情報を管理するデータテーブルである。広告テーブル318は、複数の広告それぞれについて、その広告を識別する情報(広告ID)、広告を提供している広告主、広告を表示する表示期間、広告を表示する建物を特定する建物ID、広告コンテンツデータを構成項目とする。本形態では、各広告はいずれも15秒の動画とする。
【0023】
更新部312は、受信部311が検出装置21から受信した利用者の検知結果を示す検知結果データに基づいて、個室管理テーブル317を更新する。検出結果データには、検出装置21の識別情報と利用者の検知結果を示す情報が含まれているので、更新部312は、識別情報を参照してトイレ個室を特定し、対応する利用状況を更新する。
混雑度導出部313は、各トイレ施設の混雑度を導出する。上述の通り、ここでは「空き」(利用者が不在)のトイレ個室の数を分子、トイレ施設に含まれるトイレ個室の数を分母とする分数を混雑度とする。混雑度導出部313は、エリアIDごとに混雑度を導出すると、導出した混雑度を用いて、個室管理テーブル317におけるトイレのエリアIDに対応するトイレ個室の混雑度を更新する。
【0024】
広告制御部314は、広告を表示する表示装置23と通信を行い、表示装置23に広告表示に必要なデータを送信する。まず、広告制御部314は、トイレ施設ごとに指定された時間帯(例えば深夜時間帯や営業時間外など利用者が少ない期間が望ましい)に、トイレ個室22に設置された表示装置23に、予め広告コンテンツデータを配信しておく。表示装置23は、広告コンテンツデータを受信し、広告コンテンツデータを記憶装置234に予め記憶しておく。ここでは、広告制御部314は、表示装置23が表示可能な広告コンテンツデータとして、3つの広告コンテンツデータを配信しておくものとする。また、広告制御部314は、受信部311が表示装置23からリクエストを受信すると、広告制御部314は表示装置23が広告を表示するか否かを判定するのに必要な情報として、利用情報及び混雑度を表示装置23に送信する。
【0025】
次に表示装置23の機能構成を説明する。表示装置23は、CPU230が実行するソフトウェアモジュール(各種プログラムがCPU230の内部メモリに展開されて構成される機能)として、取得部2340、設定部2341、判定部2342、表示制御部2343を備える。以下では記載の便宜上、これらモジュールを動作主体として記載する場合があるが、実際にこれらモジュールを実行するのはCPU230であるため、CPU230を動作主体とすることもできる。
取得部2340は、管理サーバ10が保持する利用情報や混雑度、自端末に関する情報や、表示装置23の表示に必要な初期設定に関する情報などを管理サーバ10から取得する。設定部2341は、表示装置23における表示に必要な設定を行う。例えば、設定部2341は、初期画面や広告再生をループさせる上限数を設定する。
【0026】
判定部2342は、管理サーバ10から取得した利用情報に基づいて、対応するトイレ個室22が利用中であるか否かを判定したり、混雑度に応じてループ再生するか否かを判定する。また、判定部2342は、利用中が検出された後も定期的に利用情報を取得し、利用者が退室したことを監視するため、利用情報が「利用中」から「空き」に更新されたか否かを判定する。
表示制御部2343は、ディスプレイ236における表示を制御する。本形態では、トイレ個室22に利用者が入室していない間は初期画面(静止画像)を表示させ、利用者が入室すると、広告コンテンツデータ(動画)を表示させる。
【0027】
<トイレ個室の利用状況を管理するシーケンス>
図6は、トイレ個室の利用状況を管理するシーケンス図を示す。なお、各工程(ステップ)を「S」と表記する。
S601においてトイレ個室22に設置された検出装置21は、所定の時間ごと(例えば、10秒ごと)にトイレ個室が利用されているか否かを判定する。ここでは、トイレ個室のドアに設置された磁気センサを検出装置21として用いているので、検出装置21はトイレ個室の扉が閉じた状態であるか、開いた状態であるかを検出することになる。
S602において検出装置21は、扉の開閉状態を検知した結果と、検出装置21自身の識別情報とともに、管理サーバ10に送信する。
【0028】
S603において管理サーバ10は、検出装置21から受信した検出結果と検出装置21の識別情報に基づいて、個室管理テーブル318を更新する。
なお、本形態では、検出装置21は10秒おきに検出結果データを管理サーバ10に送信することとしたが、さらに10秒おきの定期的なデータ送信に加えて、検出装置21が扉が閉じた状態を検知したら扉が閉じた状態であることを管理サーバ10に送信するようにしてもよい。
【0029】
<混雑度導出処理>
管理サーバ10における混雑度導出部313が実行する混雑度導出処理の詳細を説明する。図7は、混雑度導出処理のフローチャートを示す。管理サーバ10のCPU110が図7に示すフローチャートを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップを実現することができる。
まずS701において混雑度導出部313は、処理対象となるエリアIDを決定する。本形態では、登録されたエリアIDを順に処理対象とすることとする。さらに例えば、エリアIDごとに利用可能時間帯を登録しておき、利用可能時間帯であるエリアIDのみを処理対象とするようにしてもよいし、更新部312によって利用情報が更新されたトイレ個室に対応するトイレ施設を処理対象とするようにしてもよい。
S702において混雑度導出部313は、処理対象のエリアIDのトイレ個室22を特定し、各トイレ個室の利用情報を取得する。
【0030】
S702において混雑度導出部313は、処理対象のエリアIDのトイレ個室の数をカウントし、トイレ個室数とする。また、処理対象のエリアIDのトイレ個室のうち、利用情報が「利用中」であるトイレ個室の数をカウントし、残り個室数とする。混雑度導出部313は、残り個室数を分子、トイレ個室数を分母とする分数を、エリアIDに対応する混雑度として決定する。
【0031】
S703において、処理対象のエリアIDに対応する少なくとも1つ以上のトイレ個室の混雑度を、S702において導出した混雑度により更新する。
S705において混雑度導出部313は、次に処理すべきエリアIDがあるか否かを判定し、未処理のエリアIDがある場合(YES)にはS701に戻り、未処理のエリアIDがない場合(NO)には、処理を完了する。なお、本形態では、登録されたエリアIDを処理対象とするため、S705において混雑度導出部313は、エリアIDに対応づくデータセットが個室管理テーブル317にある限り、未処理のエリアIDがあると判定されることになる。例えば、2つのエリアIDが登録されている場合は、2つのエリアIDに関して交互に混雑度が導出されることになる。ここでは管理サーバ10が個室管理テーブル317にアクセスできなくなったり、通信装置150を介した外部からの操作やCPU110により混雑度導出処理の終了が指示されると、S705においてNOと判定されるものとする。
以上により、管理サーバ10における混雑度導出処理は完了する。
【0032】
<広告表示制御処理のフローチャート>
表示装置23における広告表示制御処理の詳細を説明する。図8は、広告表示制御処理のフローチャートを示す。表示装置23のCPU230が図8に示すフローチャートを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップを実現することができる。例えば、表示装置23および検出装置21がトイレ個室に設置された後、表示装置23の電源が入れられた後に、以下のフローチャートが開始される。
S801において取得部2340は、表示装置23自身の識別情報とともに、表示制御の設定に関連する情報(以下、表示設定情報とする)を管理サーバ10にリクエストし、表示設定情報を取得する。本形態では、表示設定情報としては、自装置の識別情報に対応するエリアID、属性、最大ループ回数、建物IDに対応する営業時間を示す情報や初期画面として用いる画像データを取得するものとする。
【0033】
S802において設定部2341は、S801において取得した表示設定情報に基づいて、広告表示に関する設定を行う。設定部2341は、初期画面として取得した画像データを初期画面に設定し、取得した最大ループ回数をループ回数に設定する。S803において表示制御部2343は、初期画面として設定された画像データを表示させる。
S804において取得部2340は、管理サーバ10から、自端末に対応する混雑度および利用情報(利用中か空き状態かを示す情報)を取得する。
【0034】
S805において判定部2342は、利用情報を参照して、表示装置23自身が設定されたトイレ個室が利用中か否かを判定する。本形態では、取得した利用情報が「利用中」である場合にはS806およびS812に進み、「空き」である場合にはS811に進む。
S806~S809までの処理は、利用者がそのままトイレ個室内に滞在していると想定した場合に実行される処理である。S806において表示制御部2343は、事前に配信されたN個の広告コンテンツデータをディスプレイ236に表示させる。本形態では、事前に3つの広告コンテンツデータが配信され、記憶装置234に記憶されており、表示制御部2343は、3つの広告コンテンツデータからランダムな順で順次再生させる。
【0035】
S807において判定部2342はさらに、混雑度を参照して、自端末に対応するトイレ個室22と同じトイレ施設に、他のトイレ個室22が存在するか否かを判定する。具体的には判定部2342は、混雑度を示す分数の分母(トイレ個室数)が2以上か否かを判定する。これにより判定部2342は、自端末が対応するトイレ施設が、複数のトイレ個室22を含む施設であるか否かを判定することができる。判定部2342は、同じトイレ施設に他個室があると判定した場合にはS808に進み、他個室がないと判定した場合にはS809に進む。
【0036】
S808において判定部2342は、他個室の利用状況に応じて表示装置23自身に広告のループ再生を実行するか否かを判定する。判定部2342は、「利用中」であるトイレ個室数を分子、トイレ個室数を分母とする分数によって表された混雑度に基づいて、広告のループ再生を行うか否かを判定する。本形態では、判定部2342は、混雑度を示す分数が1未満であるか否かにより、混雑状況を判定する。判定部2342は、1つでも他個室が「空き」状態であれば、ループ再生を行うと判定してS809に進み、トイレ施設のすべてのトイレ個室が利用中である場合にはループ再生を行わないと判定してS809におけるループ再生処理をスキップし、S810に進む。
S809において表示制御部2343は、S806において再生したN個の広告コンテンツデータを、ループ再生する。なお、ループ再生する回数は、S802において設定された最大ループ回数とする。
【0037】
S806からS809までの処理と並行して、S811において判定部2342は、トイレ個室22を利用中の利用者の退室を監視する。具体的には判定部2342は、所定の時間ごと(例えば5秒)おきに管理サーバ10に利用情報のリクエストを送信し、管理サーバ10からトイレ個室22の利用情報を取得し、利用情報が「空き」になったか否かを判定する。判定部2342は、取得した利用情報が「空き」を示したら、S812に進む。
S812において表示制御部2343は、S803において表示した初期画面と同じ初期画面用の画像データをディスプレイ236に表示させる。ここでS811からS812に進んだ場合は、広告の表示を強制的に終了し、初期画面の表示を固定されるようにする。なお本形態では、S803とS810は同じ静止画がディスプレイ236に表示されるようにしたが、異なる画像を表示させてもよい。例えば、S810は表示装置23が利用者に対して広告を表示した後に表示されるため、「ご利用ありがとうございました」や「お忘れ物にご注意ください」というテキストを含む静止画などでもよい。ただし、S810において表示する画像は、長期滞在の誘発を抑制するため、変化を含む動画ではなく静止画であることが望ましい。
【0038】
S812において判定部2342は、処理を完了するかどうかを判定する。具体的には、判定部2342は、自端末が設置されたトイレ施設を含む建物の営業時間内か否かを判定する。現在時刻が営業時間内である場合には、終了しないとみなしてS804に戻り、営業時間外である場合には終了する判定して、処理を完了する。
以上で表示装置23における広告表示制御処理が完了する。
【0039】
<トイレ個室における広告表示の流れ>
図9は、表示される広告の流れを説明するための図である。図9(a)は、広告がループ再生される場合に表示される順序を、図9(b)は、広告がループ再生されない場合の順序を示す。なおここでは、ループ回数は1回とし、3つの広告コンテンツデータ(動画)が表示されるものとする。ループ再生する場合には、広告A、広告B、広告Cが表示された後、もう一度広告A、広告B、広告Cが表示される。一方、ループ再生しない場合には、広告A、広告B、広告Cが表示されたら広告動画は表示されない。つまり、ループ再生しない場合の方が、ループ再生する場合に比べて、広告動画が表示される時間が長くなる。広告は、表示される回数が多い方が効果的であると言われている。一方、広告表示時間が長くなることで、トイレ個室の滞在時間が長くなりトイレ施設が混雑してしまうと利用者の利便性が下がり、望ましくない。特に複数のトイレ個室が設置されたトイレ施設は、商業ビルやオフィスビルなど大きな建物であることが多く、複数の利用者に利用されることを想定されていると考えられる。そこで本実施形態では、複数のトイレ個室からなるトイレ施設においては、混雑状況に応じた時間で広告動画が表示される。トイレ施設が混雑していないとみなせる場合(1つ以上のトイレ個室が「空き」)には、広告をループ再生して長時間広告動画を表示させ、トイレ施設が混雑しているとみなせる場合(トイレ施設の複数のトイレ個室がすべて「利用中」)には、広告をループ再生せず広告表示を短時間で終了する。
【0040】
さらに本実施形態では、もともと1つのトイレ個室しか設置されていないトイレ施設の場合、トイレ施設の混雑度(利用中の個室数/トイレ個室数)は、1か0のいずれかである。混雑度1は、表示装置23が設置されたトイレ個室が利用されている状態であり、混雑度0は表示装置23が設置されたトイレ個室が空き状態であることを示す。この場合、表示装置23は混雑状況に応じた表示時間で広告動画の表示制御をすることはできないので、混雑度に基づいてループ再生するか否か判定することなく広告動画をループ再生する。
<第1実施形態のまとめ>
【0041】
以上の通り本実施形態は、トイレ個室に利用者が入室した後に、トイレ個室内に設置された表示装置23に広告動画が表示される。このとき、複数のトイレ個室があるトイレ施設と、1つのトイレ個室のみのトイレ施設とで異なる。複数のトイレ個室があるトイレ施設ではトイレ施設によって混雑状況に応じた広告表示時間となる表示制御を実行し、1つのトイレ個室のみからなるトイレ施設の場合は、混雑状況によらず固定の広告表示時間となる表示制御をする。混雑状況によらず固定の広告表示時間で表示制御する。混雑状況に応じた広告表示時間で表示制御する場合は、混雑している場合に表示される広告表示時間を、混雑していない場合に表示される広告表示時間より短くなるように、表示制御する。これにより、広告動画の表示によるトイレ個室の長期滞在の誘発を防ぐことが望ましい場合には、混雑状況に応じて広告表示時間を変動させ、混雑状況に応じた表示制御が必要のない施設では、混雑状況に応じて広告表示時間を短くすることなく、広告の再生回数を確保することができる。以上本実施形態によれば、各トイレ施設に適した表示形態でトイレ個室内の広告動画を表示することができる。
【0042】
<第1実施形態の変形例>
なお、本実施形態では、トイレ施設内のトイレ個室が1つか否かで、混雑状況に応じた広告制御を行うか否かを判定した。他にも例えば、事前に建物IDごとの表示モードを設定し、切り替えるようにしてもよい。第1表示モードは、トイレ施設内のトイレ個室の混雑状況(個室の利用率や空き個室数)に応じた表示時間により広告を表示するモードとし、第2表示モードは、混雑状況によらず事前に設定された表示時間で広告動画を表示するモードとする。建物情報テーブル316にはさらに、表示モードを第1表示モードか第2モードのいずれとするかを事前に登録しておく。
さらに表示装置23に表示設定情報として表示モードを示す情報も送信し、表示装置23は広告を表示する際に、表示モードを切り替えるようにすることができる。例えば、S807において判定部2342が判定する際に、第1表示モードにするか第2表示モードにするかを判定するようにする。第1表示モードにする場合にはS808に進み、第2表示モードにする場合にはS808をスキップしてS809に進む。このような方法でも上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0043】
あるいはさらに、トイレ施設が入居する建物のジャンルに応じて表示モードを切り替えるようにすることもできる。商業ビルやオフィスビルでは、多くの人にトイレ個室を利用されることを想定し、1つのトイレ施設に多数のトイレ個室を設置している。各トイレ個室の長期滞在により、トイレ個室を利用したい時に利用できない状況は、ビルの利便性を低下させてしまう。一方、コンビニエンスストアや規模の小さい飲食店など多数の利用者が同時にトイレ個室の利用を希望するケースがあまり想定されておらず、また利用者も1つしかトイレ個室がないことで長期滞在しにくい心理が働き、多数のトイレ個室があるトイレ施設に比べると長期滞在が誘発されない傾向にある。
そこで、表示装置23には、建物のジャンルごとに第1表示モードにするか第2表示モードにするかを事前に記憶させておき、表示装置23は管理サーバ10から表示装置23に対応する建物ジャンルを示す情報を取得し、建物ジャンルに基づいて第1表示モードとするか第2表示モードとするかを判定するようにしてもよい。
【0044】
また、混雑度を示す情報として、利用中の個室数/トイレ施設内の個室数以外の情報を用いてもよい。混雑度導出部313は、例えば、利用情報が「空き」状態にある個室数を混雑度として導出することもできる。この場合、混雑度を取得した表示装置23は、S808において混雑度が1以上か否かを判定することにより、広告のループ再生をするようにしてもよい。
【0045】
また、上述の説明では、広告動画をループ再生させることを例に説明したが、必ずしもループ再生ではなくてもよい。例えば、表示装置23は、長時間の広告動画を表示してもよい(混雑していないときや混雑に応じた表示制御をしないとき)場合には、6個の広告コンテンツデータを表示し、広告動画の表示時間を短くする(混雑しているとき)場合には3個の広告コンテンツデータを表示するようにしてもよい。
【0046】
また、上述の説明では、表示装置23が、混雑状況に応じた広告表示をするか、混雑状況によらない広告表示をするかを判定したが、例えば管理サーバ10側が判定するようにしてもよい。
【0047】
[第2実施形態]
第1実施形態では、1つのトイレ個室からなるトイレ施設の場合には、1つ以上の広告動画をループ再生することとした。しかしながら、コンビニエンスストアなど日常的には混雑しないトイレ個室であっても、近隣でお祭りやイベントがある日時などにおいては混雑する場合がある。そこで第2実施形態では、特定の日時を指定して広告表示時間を短縮することができる方法について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、詳細な説明を省略し、異なる処理について説明する。
【0048】
トイレ施設を運営する管理者は、表示装置23を管理するための管理端末(不図示)を用いて、表示装置23に広告短縮日を設定できる。管理端末は例えば、タブレット端末やスマートフォン、PC(パーソナルコンピュータ)である。管理端末の基本的なハードウェア資源は、図3(b)に示す表示装置23と同様の構成であるので、説明は省略する。図10は、管理端末上に表示される広告短縮日を設定するための登録画面である。事前に、管理者は、利用者による利用1回における広告表示時間(利用者が入室した後に退出するまでに表示されうる最大再生時間)を短縮したい日にちおよび時間を設定することができる。図10に示す管理画面を介して登録された情報は、管理サーバ10に送信され、管理サーバ10に記憶される。
【0049】
図11は、本実施形態における表示装置23が実行する広告表示制御処理のフローチャートを示す。表示装置23のCPU230が図11に示すフローチャートを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップを実現することができる。例えば、表示装置23および検出装置21がトイレ個室に設置された後、表示装置23の電源が入れられた後に、以下のフローチャートが開始される。S801からS813までの処理はいずれも第1実施形態と同じである。さらに、本形態では、判定部2342は、S1101において現在時刻が広告短縮日に指定された時間帯に含まれるか否かを判定する。現在時刻が広告短縮日に指定された時間帯に含まれる場合には、S812に進み、表示制御部2343はループ再生を実行せず、初期画面を表示させる。現在時刻が広告短縮日に指定された時間帯に含まれる場合には、S807以降に進み、処理を進める。
【0050】
これによれば、以下の条件のいずれかを満たす場合に、広告表示時間が短くなる。
(ア)現在時刻が広告短縮日として指定された時間帯に含まれる。
(イ)複数のトイレ個室からなるトイレ施設であり、混雑している。
また、(ア)を満たさず、かつ、以下2つの条件のいずれかを満たす場合に、広告表示時間は長くなる。
(ウ)トイレ施設は、1つのトイレ個室からなる。
(エ)複数のトイレ個室からなるトイレ施設であり、混雑していない。
以上本実施形態によれば、トイレ個室内に設置された表示装置23に広告動画を表示するシステムにおいて、事前に表示時間を短縮したい日も設定することができる。これにより、混雑度に関わらず広告動画を比較的短くすることで、他個室のないトイレ施設のトイレ個室でも長時間の広告表示による長期滞在の誘発を防ぐことができる。
【0051】
<その他の実施形態>
上述の実施形態では、混雑度によらない広告表示の時間と、混雑していない場合の広告表示の時間が同じなる場合を例に説明したが、これによらない。例えば、ループ回数や、表示する広告コンテンツデータの数を異ならせてもよい。
また、混雑度として分数を用いた例を説明したが、数値でなくてもよい。例えば、混雑度導出部313は、トイレ施設に含まれるトイレ個室の総数における利用中の個室数の比率に応じて、混雑状況を示すテキストを混雑度として出力するようにしてもよい。この場合、「空き」「やや混雑」「満室」のように混雑状況を示すテキストを表示装置23に送信し、表示装置23は事前に設定された混雑状況のステータスに応じて広告表示時間を制御するようにすることもできる。
【0052】
上述の実施形態では、1つの個室からなるトイレ個室であっても、管理サーバ10から混雑度(利用中の個室数/トイレ施設に含まれるトイレ個室数)を取得することとしたが、混雑度に応じた広告表示の制御をしない場合には、必ずしも表示装置23は管理サーバから混雑度を取得しなくてもよい。例えば、上述の第1実施形態の変形例として、表示モードを設定することによる広告表示制御処理について説明したが、この場合、混雑度を取得する前に表示モードを判定し、第2表示モード(混雑度によらない表示)である場合には表示装置23自身に対応する利用情報のみを取得するようにしてもよい。さらにこの時は、S807やS808の処理をスキップすることもできる。
【0053】
以上の通り、本開示の技術は、上述の実施形態の1つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し作動させる処理によって実現することができる。また、1以上の機能を実現する回路によって実現しても良い。
【0054】
本開示は、上述した実施形態に限定されるものでなく、様々な変形例を含んでいる。例えば、上述した実施形態は、本開示を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備える必要はない。また、ある実施形態の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることもできる。さらにまた、各実施形態の構成の一部について、他の実施形態の構成の一部を追加、削除又は置換することもできる。
【符号の説明】
【0055】
管理サーバ10、CPU110、表示装置23、CPU230、検出装置21、受信部311、更新部312、混雑度導出部313、広告制御部314、取得部2340、設定部2341、判定部2342、表示制御部2343

図1
図2
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図5
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図11