(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086685
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】ネスティング可能な椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 3/04 20060101AFI20220602BHJP
【FI】
A47C3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198836
(22)【出願日】2020-11-30
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(71)【出願人】
【識別番号】301032735
【氏名又は名称】プラス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸
(74)【代理人】
【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 毅
(72)【発明者】
【氏名】津吹 未来
【テーマコード(参考)】
3B091
【Fターム(参考)】
3B091BA04
(57)【要約】
【課題】前後にネスティング可能な椅子において、ネスティング時の衝撃が緩和される構造を簡単に実現させる。
【解決手段】椅子は、脚装置1と座2と背もたれ3と肘当て4とを備えており、座2を跳ね上げ回動させると複数脚を前後にネスティングできる。肘当て4は、肘当て本体15の上面に肘パッド19を配置した構成であり、上面を後傾するように傾斜させつつ、前端部4aの下面に切欠き21を形成している。ネスティング時には、後ろに位置した椅子における肘当て4の切欠き21が前に位置した椅子における肘当て4の肘パッド19に上から当たることにより、衝撃を吸収しつつ前後位置を規定できる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚装置と座と背もたれと肘当てとを備えており、前記座を跳ね上げ回動した折り畳み状態で前後にネスティングできる椅子であって、
複数台を前後にネスティングした状態で、後ろに位置した椅子の肘当てが前に位置した椅子に当たるように設定している、
ネスティング可能な椅子。
【請求項2】
ネスティングした状態で、前後に位置した椅子の肘当て同士が当たるように設定されている、
請求項1に記載したネスティング可能な椅子。
【請求項3】
前記肘当ての上面は肘パッド材で構成されていて前が高くて後ろが低くなるように傾斜しており、ネスティング状態で、後ろに位置した椅子における肘当ての前端部が前に位置した椅子における肘当ての後端部に上から重なるように設定されている、
請求項2に記載したネスティング可能な椅子。
【請求項4】
前記肘当ての前端部の下面に、ネスティング状態で前に位置した椅子における肘当ての後端部に後ろから嵌まる切欠きが形成されている、
請求項2または請求項3に記載したネスティング可能な椅子。
【請求項5】
前記切欠きは、ネスティング状態で前に位置した肘当ての後端部に左右方向から当たる壁面を有している、
請求項4に記載したネスティング可能な椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、複数脚を前後にネスティング(嵌め合わせ)できる椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脚装置をパイプで構成したキャスタ付き椅子において、不使用時の格納スペースを節約するために、座を跳ね上げ回動させて前後にネスティングできるようにすることが行われているが、椅子を移動させてネスティングしたときに、先行して止まっている椅子に後ろから移動させた椅子が衝突して、衝突箇所が損傷したり変形したりするおそれがある。
【0003】
そこで、ネスティングに際しての衝撃を緩衝するために、前後の椅子同士が当たる部位にゴム製等の緩衝材を設けることが行われている。その例として特許文献1では、後ろに位置した椅子の左右前脚が前に位置した左右の後ろ脚の間に入り込むようになっている椅子において、後ろ脚の側面にダンパを突設し、ネスティング時に、後ろに位置した椅子の前脚がダンパに当たるように設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1はネスティングの衝撃を緩和できるが、衝撃緩和のためだけの目的でダンパを設けるものであるため、部材点数が増加してコストが嵩むという問題がある。
【0006】
また、椅子を移動させるに際しては、背もたれに手を掛けて押し移動させるようになっていることが多いが、特許文献1ではダンパは座よりも低い高さ位置に配置されているため、移動させてきた椅子の前脚が停止している椅子のダンパに衝突したとき、慣性力によって椅子が前傾する傾向を呈し、椅子が前後に振れ動きやすくなることが有り得るという問題もある。
【0007】
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は様々な構成を含んでおり、その典型例を各請求項1乃至5で特定している。 このうち請求項1の発明は、
「脚装置と座と背もたれと肘当てとを備えており、前記座を跳ね上げ回動した折り畳み状態で前後にネスティングできる椅子であって、
複数台を前後にネスティングした状態で、後ろに位置した椅子の肘当てが前に位置した椅子に当たるように設定している」
という構成になっている。
【0009】
本願発明において方向を特定するため「前」「後ろ」の文言を使用しているが、この前後は、椅子に普通に腰掛けている人から見た方向として定義している。ネスティングの態様として、背もたれに手を掛けて前向きに移動させながら行う。従って、椅子の群は、前向き姿勢でネスティングされる。
【0010】
請求項2の発明は請求項1の発明を具体化したもので、
「ネスティングした状態で、前後に位置した椅子の肘当て同士が当たるように設定されている」
という構成になっている。
【0011】
請求項3の発明は請求項2の発明を具体化したもので、
「前記肘当ての上面は肘パッド材で構成されていて前が高くて後ろが低くなるように傾斜しており、ネスティング状態で、後ろに位置した椅子における肘当ての前端部が前に位置した椅子における肘当ての後端部に上から重なるように設定されている」
という構成になっている。
【0012】
請求項4の発明は請求項2または3の発明を好適に具体化したもので、
「前記肘当ての前端部の下面に、ネスティング状態で前に位置した椅子における肘当ての後端部に後ろから嵌まる切欠きが形成されている」
という構成になっている。
【0013】
請求項4の発明の展開例として、請求項5では、
「前記切欠きは、ネスティング状態で前に位置した肘当ての後端部に左右方向から当たる壁面を有している」
という構成を採用している。
【発明の効果】
【0014】
本願発明では、肘当てがネスティング時に前後の椅子の位置を規定するストッパーとして機能するため、特別の部材としてダンパを設ける必要はない。従って、構造を簡素化してコストを抑制できる。
【0015】
また、肘当ては座よりも高い位置にあるため、移動してきた椅子の肘当てが先行している椅子に当たって停止するにおいて、椅子を前傾させることなく安定した状態で停止させることができる。
【0016】
肘当てをネスティング時のストッパーに兼用させるにおいて、後ろの椅子の肘当てを前の椅子の背もたれに当てることも可能であるが、請求項2のように肘当て同士を当てると、椅子同士を深く嵌合させて、ネスティングのピッチをできるだけ狭めることができる。従って、格納スペースを有効利用できる。
【0017】
肘当て同士を当てる場合、前に位置した肘当ての後端面に後ろに位置した肘当ての前端面を当てることも可能であるが、請求項3のように肘当てが部分的に重なるように構成すると、ネスティングピッチを狭めて格納スペースの有効利用に更に貢献できる。また、ネスティングに際して肘当てに設けた肘パッドがクッション(ダンパ)の役割を果たすため、ネスティング時に衝撃を緩和できる利点もある。
【0018】
肘当て同士を部分的に上下に重ね合わせるにおいて、請求項4のように切欠きを形成すると、肘当ての上面傾斜角度をできるだけ小さくしつつ、肘当て同士の当たりを確実化して緩衝機能を確保できる。
【0019】
請求項5の発明を採用すると、前後にネスティングされた椅子が左右に振れ動くことを肘当てによって抑止できるため、椅子の群を真っ直ぐに並べた状態に美麗に格納できる。また、多数の椅子をネスティングした状態で押して移動させることがあるが、この場合、椅子の群の一体性を高めて、安定した状態で移動させることができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施形態の椅子を示す図で、(A)は上前方から見た斜視図、(B)は上後方から見た斜視図、(C)は側面図、(D)は平面図である。
【
図2】(A)は上前方から見た分離斜視図、(B)は上後方から見た分離斜視図、(C)は背もたれの部分正面図、(D)は背もたれの側面図、(E)は背もたれを下方から見た斜視図である。
【
図3】(A)は前下方から見た斜視図、(B)は座を折り畳んだ状態で上後方から見た斜視図、(C)は座を折り畳んだ状態で下前方から見た斜視図、(D)は(A)のD-D視断面図である。
【
図4】(A)はネスティング状態での平面図、(B)はネスティング状態の側面図、(C)はネスティング状態での肘当ての底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(1).椅子の基本構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、椅子は、脚装置1と座2と背もたれ3とを備えており、背もたれ3の左右側部に肘当て4を設けている。座2は、その後端寄り部位を支点にして跳ね上げ回動させることできる。
【0022】
脚装置1は、側面視で後傾した左右の前脚5と、側面視で前傾した左右の後ろ脚6と、左右の前脚5の上部を連結する左右長手の補強フレーム7(
図3(C)参照)を備えており、左側面視で入字状の形態(右側面視では人字状)になっている。
【0023】
各脚5、6の下端には、キャスタ1aが取付けられている。前脚5と後ろ脚6とは、継手8を介して一体に連結されている。
図2(A)(B)に示すように、後ろ脚6の上端部6aは継手8の上方に露出しており、後ろ脚6の上端部6aに、背もたれ3の左右側端部に設けた下向き開口のボス部9が嵌め込み装着されている。前後脚5,6及び補強フレーム7は鋼管等の金属パイプ製であり、継手8は、例えばスチール等の金属の鋳造品である。
【0024】
例えば
図1(D)に示すように、左右の前脚5は平面視で平行な姿勢になっている一方、左右の後ろ脚6は後ろに向けて互いの間隔が広がる姿勢に配置されている。そして、例えば
図1(A)(B)から理解できるように、前脚5は後ろ脚6よりも左右内側にずらして配置されている。そこで、
図4に示すように、座2を上向きに跳ね上げ回動させると、複数台の椅子を前後にネスティングできる(嵌め合わせできる。)。
【0025】
座2は、
図3(A)(C)に示す座板(座シェル板)10の上面に図示しないクッション材を張ってこれを表皮材で上から覆った構造であり、座板10の下面に矩形の枠体11を固定し、枠体11の後部を、前脚5の上端寄り部位に支軸12(及びナット)によって跳ね上げ回動可能に連結している。また、枠体11には、椅子の展開状態で補強フレーム7に上から載る姿勢保持フレーム13を下向きに突設しており、姿勢保持フレーム13の左右両側部に合繊樹脂製のキャッチ材14を取り付けている。
【0026】
背もたれ3は合成樹脂の成形品であり、平面視で前向きに凹んだ左右長手の形態になっている。また、背もたれ3は、基本的には板状の形態を成しており、上端部は後ろに反った上フランジ片3aに形成されている。上フランジ片3aは、背もたれ3の補強機能と移動させるに際しての把手の機能、及びデザイン的な機能とを備えている。
【0027】
(2).肘当て
背もたれ3の左右両側部3bには、肘当て4を構成する肘当て本体15が一体成形されており、背もたれ3の側部3bと肘当て本体15とに、後ろ脚6の上部6aが嵌入する取付け穴を有する既述のボス部9が一体に形成されている。例えば
図1(C)に示すように、ボス部9は肘当て本体15の後部に偏位して形成されている。従って、肘当て本体15はボス部9から前側に大きくはみ出た形態になっている。後ろ脚6の上部6aとボス部9とは、ボス部9に後ろから挿通された第1ビス17(
図2(B)参照)によって固定されている。
【0028】
例えば
図2(D)(E)から理解できるように、肘当て本体15は、側面視及び正面視で下方に向けて窄まりつつボス部9と連続しており、ボス部9と肘当て本体15とは、明分し難い状態に一体化している。従って、背もたれ3の左右両側部3bに、正面視及び側面視で下方に向けて窄まったサイドブロック部18を形成して、このサイドブロック部18の上部を肘当て本体15と成すと共に、サイドブロック部18の下半部を取付け穴が開口したボス部9と成しているということができる。サイドブロック部18は背もたれ3の側部3bの略下半部に設けているため、背もたれ3の側部3bは、サイドブロック部18の上方に露出した側面3cを有している。
【0029】
肘当て本体15の上面には、エラストマー系や軟質合成樹脂系の肘パッド19が重ね配置されており、肘パッド19は第2ビス20によって肘当て4に固定されている。第2ビス20の軸は、肘当て4の前部に下方から挿通されて肘パッド19にねじ込まれている。第2ビス20は肘当て4の前部のみに配置しているが、肘当て4の前部と後部などの複数箇所において肘パッド19を肘当て本体15に固定することも可能である。
【0030】
なお、サイドブロック部18の上面(肘当て本体15の上面)には、肉厚をできるだけ均等化するための凹所の群(図示せず)が形成されている。或いは、サイドブロック部18に上向き凹部を形成して、凹部に多数のリブを形成した態様になっていると云ってもよい。
【0031】
図1(D)に示すように、肘当て4は前後に長い形態であり、前端部4aと後端部4bとは平面視で円弧状に形成されている。そして、肘当て4は、前後長手で丸みを帯びつつ後ろに向けて左右幅が少し増大する形態になっているが、後ろに行くに従って背もたれ3に近づくように平面視で傾斜している。従って、左右の肘当て4は平面視でハ字の姿勢を成している。
【0032】
また、肘当て本体15及びボス部9から成るサイドブロック部18が下向きに窄まった形態であることから、
図3(D)に示すように、背もたれ3のうちサイドブロック部18が連続する左右側部3bは、サイドブロック部18に向けて厚くなるように厚さが滑らかに変化している。従って、サイドブロック部18と背もたれ3とが滑らかに連続して、全体として流線型を基調にした優れた美観を呈している。
【0033】
図1(C)に明示するように、肘当て4の上面は後ろに向けて低くなるように若干の角度で後傾している。このため、肘当て4の前端と後端とにある程度の寸法Hの高低差が生じている。そして、肘当て本体15の前端部4aの下面に切欠き21を形成することにより、
図4(B)に示すように複数脚の椅子を前後にネスティングした状態で、後ろに位置した肘当て4の前端部4aが前に位置した肘当て4の後端部4bに上から載るように設定している。第2ビス20は、切欠き21の箇所に配置している。
【0034】
切欠き21を形成せずに、後ろの肘当て4の前端部4aを前の肘当て4の後端部4bに乗り上げるように構成することも可能であるが、実施形態のように切欠き21を形成すると、その壁面21aが前に位置した肘当て4の後端面に当たるため、ストッパー機能を確実化できる利点がある。また、切欠き21の上面が前に位置した肘当て4における肘パッド19の後端部に上から載ることにより、衝撃が吸収されて椅子の移動停止時の静粛性を向上できる。
【0035】
図4(C)に明示するように、切欠き21は、前に位置した肘当て4の後端部4bが当たる壁面21aを有するが、壁面21aは、前に位置した肘当て4の後端部4bを左右外側から囲うように形成している。従って、前後にネスティングされた椅子は左右方向にずれないように保持されている。異なる視点で見ると、ネスティングに際して、移動させてきた後続椅子を停止している先行椅子に嵌め込むと、切欠き21における壁面21aのガイド作用により、後続椅子が先行椅子と一直線状に並ぶように、自動的に位置と姿勢が修正される。
【0036】
従って、多数の椅子を、見栄え良く一直線に並べて格納できる。また、複数の椅子を直列にネスティングした状態で押して移動させるに際して、列の乱れを無くした状態で多数脚を安定良く移動させることができる。
【0037】
例えば
図1(A)(D)に示すように、肘パッド19のうち背もたれ3と接する後部内端部19aは、背もたれ3に向けて前後幅が狭くなるよう略台形状に形成されており、かつ、例えば
図1(C)から理解できるように、肘パッド19の後部内端部19a(及び肘当て本体15の後部内端部)は上向きに反っている。そして、背もたれ3における側部3bの側面3cに、例えば
図2(B)に示すように、肘パッド19の後部内端部19aが入り込む段部22を形成している。
【0038】
従って、背もたれ3の側面3cと肘パッド19とは一連に連続している。また、背もたれ3の側部3bはサイドブロック部18の上方において厚さが上に向けて徐々に小さくなっているため、背もたれ3の側面3cは、肘パッド19の後部内端部19aと連続しつつ、上に向けて幅が徐々に狭くなっている。
【0039】
従って、背もたれ3の側面3cと肘パッド19の上面とが滑らかに連続して見栄えがよいと共に、肘パッド19の剥がれも防止できる。
【0040】
椅子をネスティングするに際しては、
図4(B)の状態で右から左に向けて椅子を移動させてネスティングしてもよいし、
図4(B)の状態で左から右に向けて椅子を移動させてネスティングしてもよい。前者の場合は背もたれ3の上フランジ片3aに手を掛けて移動させてもよいし、左右の肘当て4に手を添えて移動させてもよい。左から右に向けてネスティングする場合は、左右の肘当て4に手を掛けて移動させるのが扱い易いと云える。
【0041】
そして、本実施形態では、肘当て4がネスティングピッチを規定するストッパーとして機能するため、椅子の前後位置を規定するための専用部材は不要であり、従って、構造を簡単化してコストダウンに貢献できる。
【0042】
また、ダンパ等の位置決めストッパー(緩衝部材)を座よりも下方に配置していると、椅子のネスティング時に後続の椅子が先行した椅子に衝突したときに、慣性力によって椅子が前傾する傾向を呈して椅子が前後に振れ動きやすくなることがあるが、本願発明のように肘当て4を利用して椅子の移動を停止させると、肘当て4は高い位置にあるため、前後の肘当て4同士が当たっても後続の椅子が前傾することはなく、椅子を安定良く停止させることができる。
【0043】
特に、実施形態のように、後ろの肘当て4の前端部4aが前の肘当て4の後端部4bに載る構造を採用すると、移動してきた椅子は前の肘当て4の肘パッド19に上から載るため、椅子の静粛に停止させることができる。
【0044】
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、背もたれを肘当ての後ろまで広がるように形成して(左右幅を大きくして)、ネスティングに際して肘当ての先端が背もたれの後面に当たるように設定することも可能である。また、脚装置は入字状(又は人字状)である必要性はないのであり、4本の脚が鉛直に近い姿勢になっている形態など採用できる。更に、本願発明は、ガスシリンダを備えたタイプのネスティング椅子にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本願発明は、ネスティング可能な椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
【符号の説明】
【0046】
1 脚装置
2 座
3 背もたれ
3b 背もたれの側部
4 肘当て
4a 肘当ての前端部
4b 肘当ての後端部
5,6 脚
8 継手
9 ボス部
10 座板
15 肘当て本体
18 サイドブロック部
19 肘パッド
21 切欠き
21a 切欠きの壁面