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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086728
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法
(51)【国際特許分類】
   B27K 9/00 20060101AFI20220602BHJP
【FI】
B27K9/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020198906
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】520470855
【氏名又は名称】奥村 隆史
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥村 浩章
【テーマコード(参考)】
2B230
【Fターム(参考)】
2B230AA01
2B230BA10
2B230CA30
2B230CB18
2B230CC27
2B230EA21
2B230EB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】無根枝葉付き生竹の鮮度を保持するための処理方法、及び当該処理された無根枝葉付き生竹を提供する。
【解決手段】無根枝葉付き生竹の鮮度を保持するための処理方法であって、無根枝葉付き生竹は、連続した少なくとも2つの節1、2を有し、2つの節のうち、少なくとも上側の第1の節には枝葉4が生えているものであり、下記(1)及び(2)の工程を有することを特徴とする鮮度保持処理方法:(1)無根枝葉付き生竹の、第1の節とその下側の第2の節との間(節間5)の中空部7に、節間の稈に開けた注水孔8を通じて水を入れる工程、及び(2)注水孔を閉鎖した後、無根枝葉付き生竹を枝葉を下向きにした状態で放置する工程。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無根枝葉付き生竹の鮮度を保持するための処理方法であって、
前記無根枝葉付き生竹は、連続した少なくとも2つの節を有し、当該2つの節のうち、少なくとも上側の第1の節には枝葉が生えており、
下記(1)及び(2)の工程を有することを特徴とする前記鮮度保持処理方法:
(1)前記無根枝葉付き生竹の、第1の節とその下側の第2の節との間(節間)の中空部に、当該節間の稈に開けた注水孔を通じて水を入れる工程、及び
(2)前記注水孔を閉鎖した後、当該無根枝葉付き生竹を枝葉を下向きにした状態で放置する工程。
【請求項2】
(2)の工程後、枝葉を下向きにした状態、または枝葉を上向きにした状態で、さらに下記(3)の工程を有する、請求項1に記載する無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法:
(3)無根枝葉付き生竹の切断面を保湿する工程。
【請求項3】
さらに下記(4)の工程を有する、請求項1または2に記載する無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法:
(4)節間の稈に開けた注水孔から中空部に水を補充する工程。
【請求項4】
前記水が栄養成分及び/又は抗菌成分を含有するものである、請求項1~3のいずれか一項に記載する無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法。
【請求項5】
観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹の調製方法である、請求項1~4のいずれか一項に記載する方法。
【請求項6】
連続した少なくとも2つの節を有する無根枝葉付き生竹であって、
当該2つの節のうち、少なくとも上側の第1節に枝葉が生えており、
当該第1の節とその下に位置する第2節との間(節間)の稈に、注水孔を有し、
当該注水孔が、節間の第1節側よりも第2節側に近い位置に設けられていることを特徴とする無根枝葉付き生竹。
【請求項7】
前記稈に、前記注水孔に加えてさらに排気孔が設けられている、請求項6に記載する無根枝葉付き生竹。
【請求項8】
第1節とその下側の第2節との間(節間)の中空部に、栄養成分及び/又は抗菌成分を含んでいてもよい水が注入されている、請求項6又は7に記載する無根枝葉付き生竹。
【請求項9】
前記稈に設けられた注水孔、または注水孔及び排気孔が、脱着可能な手段で閉鎖されている、請求項6~8のいずれか一項に記載する無根枝葉付き生竹。
【請求項10】
請求項6~9のいずれか一項に記載する無根枝葉付き生竹と、注水用容器、シール材、栄養成分、及び抗菌成分からなる群から選択される少なくとも1種を含む、観賞用、装飾用、縁起物用、または動物飼育用の無根枝葉付き生竹セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は無根枝葉付き生竹の鮮度を保持するための処理方法に関する。また本発明は観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹の調製方法に関する。さらにまた本発明は、鮮度が保持された無根枝葉付き生竹に関する。
【背景技術】
【0002】
竹藪から切り取った無根枝葉付き生竹は、従来から生け花など観賞用、門松や七夕などの装飾用、または十日戎などの縁起物用に種々用いられている。また無根枝葉付き生竹は、パンダ等の動物飼育用の餌としても使用されている。さらに、生竹から採取した竹の葉は、料理の飾り付けや包装資材としても使用される。このような用途に使用される無根枝葉付き生竹は、長期にわたって鮮度が保持されていることが好ましいが、一般に、竹は成長が早い反面、水分蒸発や鮮度の低下が早く、また水揚げが難しいことから、特に葉は、数時間から十数時間で丸く巻いて細くなり、色彩も緑色から黄色や褐色に変化する。また枝や稈も、数日で淡黄色に変色する。このため、使用用途や流通手段に制約があり、多くの潜在的需要が見込まれながらも商品化できないという問題が、以前から指摘されている。
【0003】
このような問題を解決するための方法として、観賞用の竹や笹に、ジグリセリン、ポリグリセリン、並びに着色剤の保存剤を吸収させて、それらの細胞内に保存剤を存在させることで、長期間いきいきとした状態を保つ方法が提案されている(特許文献1参照)。また、切断された竹や笹の地上部を、切断面を上にして吊り上げ、当該切断面から分子量1000程度のポリエチレングリコールを含む処理液を浸透させることで、竹や笹の鮮度を長期間保持する方法も提案されている(特許文献2参照)。さらに、無根の生竹について、生の状態を長期に亘って維持する方法として、無根の生竹の節と節の間の空間内部に、外部から開けた孔を通じて、少なくとも油脂類、着色剤、抗菌剤を含んだ水溶液を繰り返して補給して、注水と貯水と吸水とをさせる方法が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、これらの方法はいずれもグリセリン、ポリエチレングリコール、油脂類などの水以外の成分を竹に吸収させる方法であり、例えばグリセリンや油脂等を吸収させると葉から脂溶性成分が滲出し、テカリ等が生じ、竹の葉の自然らしさが失われるという短所がある。またポリエチレングリコールを竹に吸収させるには長時間を要するという短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-247100号公報
【特許文献2】特開2003-026502号公報
【特許文献3】特開2004-082646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述する短所のない無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法を提供することを目的とする。また本発明は前述する短所のない観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹の調製方法を提供することを目的とする。さらにまた本発明は、前述する短所のない鮮度が保持された無根枝葉付き生竹を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねたところ、根を切断した無根枝葉付き生竹について、枝葉が生えた第1の節とその下の第2の節との間の竹稈内部の空間(中空部)に注水し、水で充たした後に、逆さにして枝葉を下向きにした状態で一定時間放置することで、前記第1の節に生えた枝葉に水を効率よく浸透させることができ、グリセリン、ポリエチレングリコール、油脂類などの水以外の成分を使用することなく、自然の状態で、無根枝葉付き生竹の鮮度を維持することができることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて、さらなる改良を重ねて完成したものであり、下記の実施態様を有するものである。
【0007】
(I)無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法
(I-1)無根枝葉付き生竹の鮮度を保持するための処理方法であって、
前記無根枝葉付き生竹には、連続した少なくとも2つの節を有し、当該2つの節のうち、少なくとも上側の第1の節には枝葉が生えており、
下記(1)及び(2)の工程を有することを特徴とする前記鮮度保持処理方法:
(1)無根枝葉付き生竹の、第1の節(以下「第1節」ともいう)とその下側の第2の節(以下「第2節」ともいう)との間(節間)の中空部に、当該節間の稈に開けた注水孔を通じて水を入れる工程、及び
(2)前記注水孔を閉鎖した後、無根枝葉付き生竹を枝葉を下向きにした状態で放置する工程。
(I-2)前記(2)の工程後、枝葉を下向きにした状態、または枝葉を上向きにした状態で、さらに下記(3)の工程を有する、(I-1)に記載する無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法:
(3)無根枝葉付き生竹の切断面を保湿する工程。
(I-3)さらに下記(4)の工程を有する、(I-1)または(I-2)に記載する無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法:
(4)節間の稈に開けた注水孔から、中空部に水を補充する工程。
(I-4)前記水が栄養成分及び/又は抗菌剤成分を含有するものである、(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法。
(I-5)観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹の調製方法である、(I-1)~(I-4)のいずれかに記載する方法。つまり、(I-1)~(I-4)の「無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法」は、「観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹の調製方法」と言い換えることができる。
【0008】
(II)無根枝葉付き生竹、及びそれを含むセット
(II-1)連続した少なくとも2つの節を有する無根枝葉付き生竹であって、
当該2つの節のうち、少なくとも上側の第1節に枝葉が生えており、
当該第1節とその下に位置する第2節との間(節間)の稈に、注水孔を有し、
当該注水孔が、節間の第1節側よりも第2節側に近い位置に設けられていることを特徴とする無根枝葉付き生竹。
(II-2)前記稈に、前記注水孔に加えてさらに排気孔が設けられている、(II-1)に記載する無根枝葉付き生竹。
(II-3)第1の節とその下側の第2の節との間(節間)の中空部に、栄養成分及び/又は抗菌成分を含んでいてもよい水が注入されている、(II-1)又は(II-2)に記載する無根枝葉付き生竹。
(II-4)前記稈に設けられた注水孔、または注水孔及び排気孔が、脱着可能な手段で閉鎖されている、(II-1)~(II-3)のいずれかに記載する無根枝葉付き生竹。
(II-5)無根枝葉付き生竹の切断面が水を含む保水材で覆われている、(II-1)~(II-4)のいずれかに記載する無根枝葉付き生竹。
(II-6)(II-1)~(II-5)のいずれかに記載する無根枝葉付き生竹と、注水用容器、シール材、栄養成分、及び抗菌成分からなる群から選択される少なくとも1種を含む、観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹セット。
【発明の効果】
【0009】
本発明の方法によれば、従来、水分蒸散が早くて鮮度低下が早い無根枝葉付き生竹の、特に節に生えた枝葉に対して、効率的に水を浸透させることができ、鮮度を維持することが可能になる。このため、本発明の方法によれば、早期に葉が巻いてしまったり、退色(黄変、褐変)する等の、水揚げしにくい竹固有の問題を解消することができる。とりわけ本発明の方法は、グリセリン、ポリエチレングリコール、油脂類などの成分を使用しないため、長時間を要することなく、自然な葉の状態を保ったまま、無根枝葉付き生竹の鮮度、特に枝葉の鮮度を維持することができる。
このため、本発明の方法で処理、調製された無根枝葉付き生竹は、鮮度が重要な、生け花などの観賞用;神事、通夜・葬儀、門松及び七夕等の装飾用、または十日戎等の縁起物用の材料として、またパンダの餌として幅広く使用することができるとともに、遠方への配送・遠方からの送り届も可能である。このため、潜在的な需要を掘り起こすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明が対象とする無根枝葉付き生竹の第1の実施態様を示す図であり、連続した少なくとも2つの節を有し、当該2つの節のうち、少なくとも上側の節(符号1)に枝葉(符号4)が生えている状態を示す。
図2】本発明が対象とする無根枝葉付き生竹の第2の実施態様を示す図であり、連続した少なくとも3つの節を有し、当該3つの節のうち、少なくとも上側の節(符号1)と真ん中の節(符号2)にそれぞれ枝葉(符号4及び4’)が生えている状態を示す。
図3】無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法の工程を示す図である。(1)は、第1節(符号1)と第2節(符号2)との間(節間)(符号5)の稈(符号6)に開けた注水孔(符号8)に、注水用容器(符号10)から水(符号11)を注入する工程を示す。(2)は、注水孔(符号8)をシール材(符号12)で閉鎖した後に、それを逆さにして放置する工程を示す。(3)は、元の状態に戻して、切断面(符号13)を保湿する工程を示す。
図4】鮮度保持処理をした無根枝葉付き生竹の取り扱い方法(利用方法)の一実施態様を示す図である。(1)は、注水孔(符号8及び8’)と排気孔(符号9及び9’)を閉鎖していたシール材(符号12)を剥がす工程、(2)は中空部(符号6及び6’)に水を補充する工程、(3)は注水孔(符号8及び8’)と排気孔(符号9及び9’)をシール材(符号12)で再閉鎖する工程、(4)は、切断面(符号13)を水に浸漬した状態で利用する状態を示す。
図5】実験例で使用した無根枝葉付き生竹(被験生竹)を示す。(1)は対照例の被験生竹、(2)は実施例及び比較例の被験生竹を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(I)無根枝葉付き生竹の鮮度保持処理方法
本発明が対象とする竹には、マダケ属に属する竹(孟宗竹、真竹、黒竹、破竹、ホテイチク)、ナリヒラダケ属に属する竹(ナリヒラダケ(大名竹))、及びトウチク属に属する竹(トウチク)が含まれる。好ましくはマダケ属に属する竹であり、より好ましくは孟宗竹、真竹及び黒竹である。
【0012】
竹は、一般的に、「根・地下茎」と称される部位と、樹木でいうと幹(地上茎)に相当する「竹稈」と称される部位を有する。竹稈の内部は空洞(空間)になっており、当該空間は水を通さない硬い節で複数に仕切られている。つまり、「竹稈」は、内部が空間になっている稈と当該内部の空間を仕切る複数の節からなる。節と節の間を「節間」と称する。竹の枝は、竹稈の節から生えており、竹の根本に対して上向き方向に伸びている。節に生える枝の数は、竹の種類によって異なり、例えばマダケ属に属する竹は、各節から2本ずつ枝が出ることが知られており、ナリヒラダケ属やトウチク属に属する竹は、各節から3本ずつ枝が出ることが知られている。当該枝には葉がついており、葉がついている枝を、本発明では「枝葉」と総称する。
【0013】
本発明が対象とする「無根枝葉付き生竹」は、竹薮等の生育場所から切り出された生竹の地上部、つまり根・地下茎を有さない生竹である。当該無根枝葉付き生竹は、連続した少なくとも2つの節を有しており、当該2つの節のうち、少なくとも上側の節には枝葉が生えているものである。この限りにおいて、無根枝葉付き生竹の長さ、寸法、及び竹稈の節の数は、使用用途や運搬等の便宜に応じて適宜選択することができ、特に制限されるものではない。無根枝葉付き生竹の長さの一例として1m以上を、好ましくは1.5m以上、より好ましくは2m以上を例示することができる。長さの上限は、運搬や取り扱いに支障がなければ、制限されず、例えば5~10mの範囲で適宜選択することができる。また、無根枝葉付き生竹の先端は、使用用途に応じて、切断してもよいし、切断しなくてもよい。
【0014】
理解を容易にするために、図1を参照しながら、本発明が対象とする無根枝葉付き生竹を説明する。図1は、本発明が対象とする無根枝葉付き生竹に関して、連続した少なくとも2つの節を有し、当該2つの節のうち、少なくとも上側の節に枝葉が生えている状態を示す。当該図は、2つの節を有する竹片を示したものではなく、本発明が対象とする無根枝葉付き生竹における連続した2つの節の部分を示したものである。
図1において、2つの節のうち、節1が上側の第1の節(第1節)に該当し、当該節1には枝葉4が生えている。その下側の節2は第2の節(第2節)に該当し、これらの節1と節2との間を節間5と称する。当該節間の内部は、節1と節2と稈6とで囲まれた空間になっている。節1と節2と稈6とで囲まれた空間を「中空部7」と称する。本発明の無根枝葉付き生竹は、当該節間5の稈6に、前記中空部7に水を注入するための孔(注水孔8)を少なくとも一つ有する。制限はされないものの、前記中空部7に水を注入する際に、中空部7から空気が抜け出るように、空気の通り道として、さらに少なくとも一つの排気孔9を有することが好ましい。注水孔8の位置は、注水後、無根枝葉付き生竹を枝葉の先端が下向きになるように逆さにすることから、第1節よりも、その下方に位置する第2節に近いほうが好ましい。注水孔8の孔の大きさは、水を注入する為に使用する注水用容器(例えばシリンジ)やそれに装着する注射針等の先端が挿入できる大きさであればよく、この限りにおいて制限されないものの、直径2~4mm、好ましくは直径3~3.5mm程度とすることができる。排気孔9の位置は、中空部7の空気が排出できれば、特に制限されないものの、注水孔8に近い位置に設けることが好ましい。排気孔8の孔の大きさは、上記機能を果たす限り、特に制限されないものの、直径1~2mm、好ましくは直径1~1.5mm程度とすることができる。
生竹は乾燥速度が速いため、竹稈にこれらの孔の形成する作業(開孔作業)は、生竹を、竹薮等の生育場所から切り出した後、本発明の鮮度保持処理をする直前に行うことが好ましい。開孔方法は、制限されず、例えばキリやドリル等の工具を使用して行うことができる。
【0015】
本発明が対象とする無根枝葉付き生竹は、前述するように連続した少なくとも2つの節を有するものであればよく、例えば連続した3つ以上の節を有するものであってもよい。好ましくは、連続した少なくとも3つの節を有する無根枝葉付き生竹であり、当該3つの節のうち、少なくとも上側の節と真ん中の節に枝葉が生えているものである。図2を参照しながら、当該無根枝葉付き生竹を説明する。図2は、3つの節のうち、少なくとも上側と真ん中の節に枝葉が生えている状態を示す。当該図は、図1と同様に、3つの節を有する竹片を示したものではなく、本発明が対象とする無根枝葉付き生竹における連続した3つの節の部分を示したものである。
図2において、3つの節のうち、節1が、前述する上側の第1の節(第1節)に該当し、当該節1には枝葉4が生えている。それに連続する下側(3つの節のうち真ん中)の節2は、前述する第2の節(第2節)に該当する。当該節2の下側(3つの節のうち一番下側)に節3を有し、これらの2つの節、つまり節2と節3との関係において、節2は、前述する上側の第1節に該当し、節3は前述する上側の第1節に該当する。このため節2には枝葉4’が生えている。節1と節2との間(節間5)及び節2と節3との間(節間5’)は、それぞれ稈6及び稈6’で囲まれた空間(中空部7及び中空部7’)になっており、稈6及び稈6’には、各々これらの中空部7及び中空部7’に水を注入するための孔(注水孔8及び注水孔8’)を少なくとも一つ有する。また、制限はされないものの、各々さらに少なくとも一つの排気孔(排気孔9及び排気孔9’)を有することが好ましい。これらの孔の位置やその大きさは、前記で説明した通りにすることができる。図1と同様、図2で示す無根枝葉付き生竹は、上部先端を有する生竹であっても、上部先端を切断した無根枝葉付き生竹であってもよい。
【0016】
以下、一例として、連続する少なくとも2つの節を有する無根枝葉付き生竹(図3参照)を用いて、本発明の鮮度保持処理方法を説明する。
本発明の鮮度保持処理方法は、少なくとも下記(1)及び(2)の工程を有することを特徴とする:
(1)無根枝葉付き生竹の、第1節(節1)とその下側の第2節(節2)との間(節間5)の中空部7に、当該節間5の稈6に開けた注水孔8を通じて水を入れる工程(工程1)、及び
(2)前記注水孔8を閉鎖した後、無根枝葉付き生竹を逆さにして枝葉4を下向きにした状態で放置する工程(工程2)。
【0017】
参考までに、これらの工程を図3(1)及び(2)に図示する。
生竹は乾燥速度が速いため、工程1の注水工程は、生竹を竹薮等の生育場所から切り出し、前記の注水孔8を稈6に設ける作業(開孔作業)を行った後、速やかに行うことが好ましい。なお、開孔作業に際して、稈6には、注水孔8とともに排気孔9を設けることが好ましい。
注水に使用する水は、水と総称されるものであればよく、これらには水道水、天然水、ミネラルウォーター、アルカリイオン水、水素水、海洋深層水、蒸留水、純水、RO水、及び殺菌処理水が含まれる。水には、抗菌作用を有する抗菌成分を配合することができる。抗菌成分は、細菌の繁殖や増殖を抑制し、水腐れを抑制できるものであればよく、市販の延命剤を使用することもできる。好ましくは、木酢液、竹酢液、竹エキス、スギエキス、ヒノキオイル(ヒノキチオール)などの天然物に由来する成分であることが好ましい。また、水には栄養成分を配合することもできる。栄養成分は、ミネラル、並びにグルコースやキシロースなどの単糖類を始めとする糖類を挙げることができる。それらの配合量は、浸透圧を高めることで竹桿や枝葉への水の浸透を損なわない割合であることが好ましく、制限されないものの、0.1質量%以下の濃度、好ましくは0.05質量%以下の濃度を例示することができる。
注水孔8から中空部7への注水作業は、前記水を充填したシリンジ等の注水用容器10を用いて行うことができる。この際、稈6に注水孔8に加えて排気孔9を設けておくと、注水に伴い、中空部7内部の空気が排気孔9から排出されるため、効率よく注水することができる。注水は、第1節(節1)と第2節(節2)と稈6とで形成される中空部7容積の8割以上、好ましくは9割以上、より好ましくは中空部7が水でほぼ満たされるまで行うことが好ましい。
当該注水工程は、無根枝葉付き生竹を、先端を上向きまたは下向きにして立てた状態で行ってもよいが、中空部7がほぼ水で満たされるまで注水するためには、図3(1)に示すように、注水孔8及び排気孔9が上側になるように、横に寝かした状態で、行うことが好ましい。
【0018】
前記工程1(注水工程)後、工程2において、前記注水孔8(排気孔9を有する場合は、注水孔8と排気孔9)を閉鎖した後、当該無根枝葉付き生竹を逆さにして先端を下向きにして立てた状態で放置する。当該状態は、無根枝葉付き生竹の枝葉の先端が下向きになっていればよく、通常の生育状態から180度逆転させた状態が含まれるが、それに制限されるものではない。この状態で一定時間放置することにより、中空部7内に注入した水を、第1節から生えている枝葉4に浸透させることができ、枝葉4の鮮度を長く保持することができる。
発明者の実験によると、後述するように、本発明の方法によれば、無根枝葉付き生竹に対して(1)工程及び(2)工程の処理をしない生竹(対照例)と比較して、枝葉4に効率的に水を浸透させることができ、その鮮度を長く維持することができる。また、本発明の方法によれば、中空部7内を水で充たした後、先端を下向きにすることなく放置した生竹(比較例)と比較しても、枝葉4に効率的に水を浸透させることができ、その鮮度を長く維持することができる。なお、第1節とその上方の節とからなる別の中空部に水を注入した後、先端を下向きにしないで放置した場合は、第1節から生えている枝葉4に水を浸透させることはできず、当該枝葉の鮮度を保持することはできない。
【0019】
放置は、常圧条件下(非加圧、非減圧)で行うことができる。放置する温度条件は、中空部7内部の水が凍結しない限り、特に制限されない。つまり、本発明の方法は、特別な装置を使用することなく、中空部7内部の水が凍結しない限り、屋外でもまた屋内でも実施できる方法である。放置時間は、無根枝葉付き生竹の長さ、太さ、節の数、及び枝葉の数に応じて、適宜選択することができ、1晩以上(8時間以上)、好ましくは半日(12時間)以上、より好ましくは1日(24時間)以上など、適宜設定することができる。なお、放置時間の長さにもよるが、放置期間中、中空部内部の水は、枝葉への浸透や蒸散により徐々に減っていくため、必要に応じて、随時、中空部に注水して、内部の水を補充することが好ましい。
【0020】
注水孔8(排気孔9を有する場合は、注水孔8と排気孔9)(以下、総称して「開孔部」という場合がある)の閉鎖は、制限されないものの、随時、当該開孔部から中空部7内に水が補充できるように、脱着可能な栓やシール材で閉鎖する方法を挙げることができる。好ましくは、テープやシール等のシール材を開孔部に貼付して閉鎖する方法である。シール材には、穴埋めシールパテ、及びシート状の貼付剤等が含まれる。当該シール材は、水漏れしない耐水性の材質であり、開孔部を塞ぎ、水漏れを防止することができるものであればよく、その限りにおいて、寸法、デザイン(透明及び非透明の別、着色の有無、柄や文字の有無)及び形状は、特に制限されない。開孔部を穴埋めシールパテで塞いだうえで、上からシート状の貼付剤を貼付してもよい。この場合、シール材が目立たないように竹稈表面と同じ色やデザインのものであってもよいし、また逆に敢えて目立たせるために、所望の柄や文字を記載したシール材を用いることも可能である。
【0021】
本発明の鮮度保持処理方法は、前記(1)及び(2)の工程後に、さらに、竹の先端や枝葉を下向きにした状態、または元に戻して竹の先端や枝葉を上向きにした状態で、さらに下記(3)の工程を有することができる:
(3)無根枝葉付き生竹の切断面を保湿する工程(工程3)。
【0022】
参考までに、この工程3(保湿工程)を図3(3)に図示する。ここで無根枝葉付き生竹の切断面とは、図3(3)に示すように、少なくとも無根枝葉付き生竹の根・地下茎側の切断面13である。また無根枝葉付き生竹の先端側を切断している場合は、その切断面14も保湿処理することができる。
【0023】
保湿処理は、少なくとも切断面からの水の蒸発を防ぎ乾燥を防止できる方法であればよいが、切断面が常に水で濡れている状態を保つことが好ましい。具体的には、切断面を水に浸漬する方法、吸水させた保水材(例えば、吸水性高分子材料、不織布、繊維、スポンジ、吸水性フォーム[オアシス]など)で切断面を被覆する方法など、慣用の方法を例示することができるが、これらに制限されるものではない。ここで使用する水も、前述する水と同様に制限されず、また抗菌作用を有する抗菌成分や栄養成分を配合することができる。ここで抗菌成分は、前記と同様に、細菌の繁殖や増殖を抑制し、水腐れを抑制できるものであればよく、市販の延命剤を使用することもできる。
好ましくは、切断面を吸水させた保水材で被覆することで保湿する方法である。当該方法によれば、切断面からの乾燥を防止した状態で、前記(1)及び(2)の工程による鮮度保持処理方法を施した無根枝葉付き生竹を、目的地に容易に運搬・移動させることが可能になる。なお、当該保湿工程の期間中も、中空部7内部の水は、枝葉4への浸透や蒸散により減っていくため、必要に応じて、開孔部のシール材を剥がして、注水孔から中空部に注水することで、中空部内部に水を補充してもよい。
【0024】
上記の(1)及び(2)の工程、または(1)~(3)の工程を有する本発明の鮮度保持処理方法によれば、無根枝葉付き生竹に対して(1)及び(2)の工程の処理をしない生竹と比較して、少なくとも節から生えている枝葉に効率的に水を浸透させることができ、当該枝葉の鮮度を長く保持することができる。特に、本発明の方法によれば、中空部内を水で充たした後、先端を下向きにしないで放置した場合と比較しても、枝葉に効率的に水を浸透させることができ、その鮮度を長く維持することができる。
【0025】
このため、本発明の鮮度保持処理方法を施した無根枝葉付き生竹は、観賞用、装飾用または縁起物用の無根枝葉付き生竹として、また動物飼育用(餌用)の無根枝葉付き生竹として有用である。このため、前記の鮮度保持処理方法は、観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹の調製方法としても利用することができる。
【0026】
図4に、前記の鮮度保持処理方法により調製された観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用(餌用)の無根枝葉付き生竹の取り扱い方法(利用方法)の一例を図示する。図4には、連続した少なくとも3つの節を有し、当該3つの節のうち、少なくとも上側の節(第1節:符号1)と真ん中の節(第2節:符号2)に枝葉(符号4及び4’)が生えている無根枝葉付き生竹を例として図示する。
鮮度保持処理方法により調製された無根枝葉付き生竹は、少なくとも切断面13がオアシスなどの吸水させたフォームで覆った状態で、目的場所に運搬・配送される。使用者は、開孔部(注水孔8及び8’、及び排気孔9及び9’)を覆ったシール材12を剥がして(図4(1)参照)、注水孔8及び8’から中空部7及び7’に水を注入する(図4(2)参照)。注水量は、制限されないが、中空部7及び7’が水で充満された状態になるように注水孔8及び8’から溢れるまで注水することが好ましい。注水後、開孔部(注水孔8及び8’、及び排気孔9及び9’)をシール材12で塞いで水が漏れないようにする(図4(3)参照)。以上の処理は、図4(1)~(3)に示すように、開孔部(注水孔8及び8’、排気孔9及び9’)が上側になるように、横に寝かした状態で行うことが好ましい。斯くして、中空部7及び7’に水を充填させた後、もとの状態(竹の先端や枝葉を上向きにした状態)にして、観賞用、装飾用、縁起物用または動物飼育用の無根枝葉付き生竹として使用する。この際、生竹の鮮度をより長く維持するためには、根・地下茎側の切断面を、水で浸漬させるか(図4(4)参照)、または吸水フォームなどで覆った状態で、使用することが好ましい。さらに使用時、随時、前記中空部への注水処理を行うことが好ましく、斯くして、竹や枝葉の乾燥を防止し、生竹やその枝葉の鮮度をより長く維持することが可能になる。
【0027】
(II)無根枝葉付き生竹、及びそれを含むセット
本発明は、前述する鮮度保持処理方法により調製された無根枝葉付き生竹を提供する。
当該無根枝葉付き生竹は、連続した少なくとも2つの節を有する無根枝葉付き生竹であって、当該2つの節のうち、少なくとも上側の第1の節に枝葉が生えており、
当該第1の節とその下に位置する第2の節との間(節間)の稈に、注水孔を有し、
当該注水孔が、節間の第1節側よりも第2節側に近い位置に設けられていることを特徴とする。当該無根枝葉付き生竹の前記稈には、好ましくは、前記注水孔に加えてさらに排気孔が設けられている。
図1は、当該無根枝葉付き生竹の実施態様の一例を図示したものである。
【0028】
注水孔の位置は、前述するように、第1節側よりも第2節側に近い位置であればよい。近いとは、第1節と第2節との間(節間)の中央(1/2)よりも第2節側に近い位置であることを意味する。好ましくは1/3よりも第2節側に近い位置であり、より好ましくは1/4よりも第2節側に近い位置であり、さらに好ましくは1/5よりも第2節側に近い位置であり、特に好ましくは第第2節により接近した位置である。
【0029】
本発明の無根枝葉付き生竹は、第1の節とその下側の第2の節との間(節間)の中空部に、抗菌成分及び/又は栄養成分を含んでいてもよい水が注入された状態のものであり、稈に設けられた注水孔、または注水孔及び排気孔が、脱着可能な手段で閉鎖された状態のものであることができる。中空部に水漏れしない状態で水を含有することで、鮮度を維持した状態で、運搬が可能であり、また鮮度を長く維持した状態で利用することができる。さらに、本発明の無根枝葉付き生竹は、切断面が水を含む保水材で覆われていてもよく、こうすることで鮮度を維持した状態で、運搬が可能な状態にすることができる。
【0030】
かかる本発明の無根枝葉付き生竹は、注水用容器、シール材、栄養成分、及び抗菌成分からなる群から選択される少なくとも1種を組み合わせた状態で、例えば、観賞、装飾または縁起物用の無根枝葉付き生竹セットとして、市場に供給することも可能である。シール材、栄養成分及び抗菌成分は、前述した通りであり、注水用容器は、吸水孔から竹稈の中空部に水を注入できる容器であればよく、先端にチューブや注射針を有していてもよい注射筒や、それに類する細い注入口を有する容器等を例示することができる。
【0031】
以上、本明細書において、「含む」及び「含有する」の用語には、「からなる」及び「から実質的になる」という意味も含まれる。
【実施例0032】
以下、本発明の構成及び効果について、その理解を助けるために、実験例を用いて本発明を説明する。但し、本発明はこれらの実験例によって何ら制限を受けるものではない。以下の実験は、特に言及しない限り、大気圧条件下で実施した。なお、特に言及しない限り、以下に記載する「%」は「質量%」、「部」は「質量部」を意味する。
【0033】
実験例
和歌山県海草郡紀美野町の竹藪から、9月の朝作業した。樹齢1年生で、直径約5~8cm、節間約30cmの孟宗竹15本を採取した。連続して枝葉が生えている4つの節の下の節から一つ下の節を残して、その下方部を切り取った。また、地上部の先端は、連続する節の総数が4つになるように切断し(全長140cm程度)、さらに一番上の節に生えている枝葉を切除した。つまり、4つの節のうち、一番上と下の節には枝葉がなく、真ん中の2つの節に枝葉を各2つずつ有する生竹を、「無根枝葉付き生竹」(被験生竹)として使用した。説明の便宜のため、図5(1)に被験生竹を図示する。図5(1)に示すように、被験生竹は、連続した4つの節を有し、当該4つの節のうち、上から2番目の節1と3番目の節2に枝葉が生えている無根枝葉付き生竹である。
これらの被験生竹を3群(対照例、実施例、比較例:各群5本)に分け、実施例及び比較例の被験生竹は、図5(2)に記載するように、上から2番目の節1と3番目の節2の間(節間)の稈6、及び上から3番目の節2と4番目の節3の間(節間)の稈6’に、それぞれ注水孔8及び8’(直径約3.2mm)と排気孔9及び9’(直径約1.1mm)をキリで開けて、シリンジ(注水用容器)を用いて、各稈の中空部(中空部6、中空部6’)に、中空部がいっぱいになるまで水道水を注入した。
斯くして調製した被験生竹(対照例、実施例、比較例)のうち、対照例と実施例は、枝葉の先端が下向きになるように逆さにした状態で、また比較例はそのままの状態(枝葉の先端が上向きの状態)で、屋内(20~25℃)の日が当たらない暗所にて24時間放置した。その後、対照例及び実施例の被験生竹は、もとの状態に戻した。
これらの被験生竹(対照例、実施例、比較例)の切断面13を、吸水させたオアシスで覆って保湿させた状態で、日が当たらない屋内(20~25℃)に枝葉の先端を上向きにした状態で縦置きし、時間の経過とともに、節1及び2に生えている枝葉4及び4’の状態を観察した。経時観察期間中、被験生竹(対照例、実施例、比較例)は、随時、同じ間隔で、各稈の中空部(中空部6、中空部6’)がいっぱいになるように水を補充した。
【0034】
観察結果を表1に纏める。
【表1】
【0035】
上記の結果に示すように、本発明の鮮度保持処理方法によれば、無根枝葉付き生竹に対して、少なくとも(1)及び(2)の工程の処理をしない生竹と比較して、少なくとも第1節から生えている枝葉4及び第2節から生えている枝葉4’に効率的に水を浸透させることができ、当該枝葉の鮮度を長く保持することができる。特に、本発明の方法によれば、中空部7及び中空部7’の内部を水で充たした後、枝葉の先端を下向きにしないで放置した場合と比較しても、枝葉4や枝葉4’に効率的に水を浸透させることができ、その鮮度を長く維持することができる。
【0036】
なお、被験生竹として、樹齢1年生で、直径約3~5cm、節間約40cmの真竹を用いた場合も同様の結果が得られた。なお、真竹は、葉が肉厚であるため、孟宗竹や黒竹よりも葉が巻きにくいことを特徴とする。被験生竹として、真竹を使用した場合、実施例の被験生竹の葉は、対照例や比較例の被験生竹の葉よりも長期間褐変化せず、鮮度が維持されていた。
【符号の説明】
【0037】
1 節(第1節)
2 節(第2節)
3 節
4 枝葉
4’枝葉
5 節間
5’節間
6 稈
6’稈
7 中空部
7’中空部
8 注水孔
8’注水孔
9 排気孔
9’排気孔
10 注水用容器
11 水
12 シール材
13 根・地下茎側の切断面
14 竹の先端側の切断面
15 保水材
図1
図2
図3
図4
図5