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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086936
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】マスク密着具
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20220602BHJP
   A62B 18/08 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A62B18/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020199244
(22)【出願日】2020-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】720003444
【氏名又は名称】土屋 敦義
(72)【発明者】
【氏名】土屋 敦義
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA04
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】本発明は、マスクの上部をより密着させること。
【解決手段】マスクへの固定方法を磁石などでマスクの表裏を挟むこと等により固定し、容易に脱着可能とした。使い捨てマスクでは、マスクは使い捨てとなるが、マスク密着具は再利用が可能である。マスクの隙間をなるべく少なくするために、弾性体の補強手段で鼻の両側面を挟み込むことが望ましいが、その場合、鼻側面の斜面に沿って、補強手段が容易に外れてしまう。あらかじめ鼻に配置される案内手段をもうけ、案内手段と補強手段を磁力等で結合させることにより、補強手段が適切な位置を押さえることができ、補強手段が外れることも防止できる。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させる補強手段と、
前記補強手段を前記マスクに固定する固定手段とを有し、
脱着自在である、
ことを特徴とするマスク密着具。
【請求項2】
前記マスク上部の少なくとも一部は前記マスクの上辺から一定距離(一定距離はゼロも含む)下方に離れた帯状の領域である
ことを特徴とする請求項1に記載のマスク密着具。
【請求項3】
前記固定手段は、前記マスクの表側と裏側を挟み込むことと、前記マスクに刺し止めることのうち少なくとも一方により固定する
ことを特徴とする請求項1から請求項2のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項4】
前記マスクが補強具を有する場合において、
前記マスクの装着状態を基準として、
前記マスクの表側と前記マスクの裏側を挟み込む位置は、前記補強具の上側と下側の少なくとも一方であること、又は前記マスクに刺し止める位置は、前記補強具の上側と下側の少なくとも一方である
ことを特徴とする請求項3に記載のマスク密着具。
【請求項5】
挟み込むことは、磁力の吸引力、弾性体が元の形に戻る力、及び前記固定手段の形状に前記マスクが変形され戻ろうとする抗力のうち少なくとも1つにより行われるものである
ことを特徴とする請求項3から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項6】
前記弾性体は付勢されている
ことを特徴とする請求項5に記載のマスク密着具。
【請求項7】
前記固定手段は表部と裏部に分離可能である
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項8】
前記表部と前記裏部の少なくとも一方は凸部を有し、前記凸部が前記マスクの表裏を貫通することにより、前記固定手段を前記マスクに刺し止める
ことを特徴とする請求項7に記載のマスク密着具。
【請求項9】
マスクが補強具を有する場合において、
前記補強具は、前記マスク表面の全部又は一部を構成する面である、表一部面と
前記マスク裏面の全部又は一部を構成する面である、裏一部面との間に挟み込まれ、
前記補強具は、前記補強具の上下左右のうち少なくとも1つの位置に存在する前記表一部面と前記裏一部面の接着面(融着面も含む)により固定され、
前記接着面に前記凸部の先端を当てた場合、
前記凸部の先端は前記マスクの前記接着面の範囲内に収まることにより、他の面よりも前記接着面から前記マスクをより貫通しやすい
ことを特徴とする請求項8に記載のマスク密着具。
【請求項10】
前記表部と前記裏部を繋ぐ連携手段を有し、
前記連携手段は前記表部と前記裏部を分離した分離状態と、
前記表部と前記裏部を結合した結合状態をとることができ、
前記分離状態から前記結合状態に移行する際に、前記表部または前記裏部に移動の一定の軌跡を描かせることにより、
前記分離状態から前記結合状態に移行すると自然に前記表部と前記裏部が前記マスクに固定される
ことを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項11】
前記分離状態は前記表部と前記裏部の相対する面を見開状態にしたものであり、
前記結合状態は前記見開状態を閉じた状態にしたものであり、
前記軌跡は円弧である
ことを特徴とする請求項10に記載のマスク密着具。
【請求項12】
前記補強手段は、変形可能であり一旦変形すると形状を保持するものと、弾性により鼻側面を挟むものとの少なくとも一方である
ことを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項13】
前記補強手段はマスクの補強具が存在したならば、前記補強具に沿って前記補強具上側、前記補強具下側、及び前記補強具に重なる位置のうち少なくとも一つの位置に位置する
ことを特徴とする請求項1から請求項12のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項14】
前記補強手段は前記マスクの表側と裏側とのうち少なくとも一方に位置する
ことを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項15】
前記固定手段に対する前記補強手段の上下位置(前記マスクを装着した状態を基準とする)を調整する上下位置調整手段を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項14のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項16】
前記固定手段に対する前記補強手段の左右方向位置(前記マスクを装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項15のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項17】
前記左右位置調整手段は、前記固定手段が複数個ある場合、前記固定手段の個々の間隔を調整する
ことを特徴とする請求項16に記載のマスク密着具。
【請求項18】
前記マスク上部裏面と顔面の間に配置され、間から排気の流出と吸気のための外気の流入との少なくとも一方を防ぐ息漏防止手段を有し、
前記息漏防止手段は前記裏部を有する
ことを特徴とする請求項7から請求項17のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項19】
前記補強手段及び前記固定手段の少なくとも一方から延在し、吸気のための空間を確保する空間確保手段を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項18のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項20】
前記固定手段が前記マスク上部を挟み込むことにより、空間が確保される
ことを特徴とする請求項1から請求項19のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項21】
鼻に配置される案内手段を有し、
前記案内手段は前記裏部を有し、
前記表部を固定位置に案内し、
前記固定位置は、前記表部と前記裏部により前記補強手段が固定される位置である
ことを特徴とする請求項7から請求項20のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項22】
前記案内手段は鼻背と、鼻翼との少なくとも一方に引っ掛けて仮止めされる
ことを特徴とする請求項21に記載のマスク密着具。
【請求項23】
前記案内手段は、前記裏部の位置を調整する裏部位置調整手段を有する
ことを特徴とする請求項21から請求項22のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項24】
前記案内手段は、前記補強手段が鼻の両側を挟み込む力を変換し、鼻側面を挟むものであること、又は挟む力を補強するものである
ことを特徴とする請求項21から請求項23のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項25】
前記案内手段は、面を有し、少なくとも鼻側面に前記面が配置され、前記マスク上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐ
ことを特徴とする請求項21から請求項24のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【請求項26】
前記案内手段から延在し、吸気のための空間を確保する空間確保手段を有する
ことを特徴とする請求項21から請求項25のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク密着具に係り、例えば、市販の衛生用マスクまたは、医療用マスクに後付けで装着するもの、脱着自在に市販の衛生用マスク又は医療用マスクに装着するものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の市販の使い捨てマスクでは、上部に金属製のワイヤーを内蔵する補強具を装着している。この補強具をマスク装着後、個人の顔の形に合わせ、主に鼻と頬の間に生じる隙間を生じないようにしている。
また、再利用可能な(主に洗濯できる)マスクでは使用時に略球面となり上部の縁が主に鼻と頬の間に生じる隙間を生じないように裁断されている。具体的には、右半面と、左半面を縫い合わせて、右半面と左半面を開いたときに、略球面となるようにしている。
従来の衛生マスク息漏れ防止材は、衛生マスクの着用者の鼻の部分の表面に貼り付け、息漏れ防止の板材を外から強く衛生マスク表面に押し付けて、衛生マスクと、鼻周辺のすき間をなくしている(例えば、特許文献1の図5参照)。
【0003】
しかし、特許文献1記載の技術では粘着剤によりマスクに結合させるため、衛生マスク息漏れ防止材は使い捨てに近い状態であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3155828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明者らは、使い捨てマスクでは、補強具の特に中心部の強度が足りないという新たな課題を発見した。
そして、再利用可能なマスクは、洗濯を前提としているので、補強具例えばワイヤーを織り込めないし、形状上の理由により、会話をする等、顎を動かした時に、マスクのずれが生じやすいという新たな課題を発見した。
本発明は、マスクの上部をより密着させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明では、マスク上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させる補強手段と、前記補強手段を前記マスクに固定する固定手段とを有し、脱着自在である、ことを特徴とするマスク密着具を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記マスク上部の少なくとも一部は前記マスクの上辺から一定距離(一定距離はゼロも含む)下方に離れた帯状の領域であることを特徴とする請求項1に記載のマスク密着具を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記固定手段は、前記マスクの表側と裏側を挟み込むことと、前記マスクに刺し止めることのうち少なくとも一方により固定することを特徴とする請求項1から請求項2のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項4に記載の発明では、前記マスクが補強具を有する場合において、前記マスクの装着状態を基準として、前記マスクの表側と前記マスクの裏側を挟み込む位置は、前記補強具の上側と下側の少なくとも一方であること、又は前記マスクに刺し止める位置は、前記補強具の上側と下側の少なくとも一方であることを特徴とする請求項3に記載のマスク密着具を提供する。
請求項5に記載の発明では、挟み込むことは、磁力の吸引力、弾性体が元の形に戻る力、及び前記固定手段の形状に前記マスクが変形され戻ろうとする抗力のうち少なくとも1つにより行われるものであることを特徴とする請求項3から請求項4のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項6に記載の発明では、前記弾性体は付勢されていることを特徴とする請求項5に記載のマスク密着具を提供する。
請求項7に記載の発明では、前記固定手段は表部と裏部に分離可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項8に記載の発明では、前記表部と前記裏部の少なくとも一方は凸部を有し、前記凸部が前記マスクの表裏を貫通することにより、前記固定手段を前記マスクに刺し止めることを特徴とする請求項7に記載のマスク密着具を提供する。
請求項9に記載の発明では、マスクが補強具を有する場合において、前記補強具は、前記マスク表面の全部又は一部を構成する面である、表一部面と前記マスク裏面の全部又は一部を構成する面である、裏一部面との間に挟み込まれ、前記補強具は、前記補強具の上下左右のうち少なくとも1つの位置に存在する前記表一部面と前記裏一部面の接着面(融着面も含む)により固定され、前記接着面に前記凸部の先端を当てた場合、前記凸部の先端は前記マスクの前記接着面の範囲内に収まることにより、他の面よりも前記接着面から前記マスクをより貫通しやすいことを特徴とする請求項8に記載のマスク密着具を提供する。
請求項10に記載の発明では、前記表部と前記裏部を繋ぐ連携手段を有し、前記連携手段は前記表部と前記裏部を分離した分離状態と、前記表部と前記裏部を結合した結合状態をとることができ、前記分離状態から前記結合状態に移行する際に、前記表部または前記裏部に移動の一定の軌跡を描かせることにより、前記分離状態から前記結合状態に移行すると自然に前記表部と前記裏部が前記マスクに固定されることを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項11に記載の発明では、前記分離状態は前記表部と前記裏部の相対する面を見開状態にしたものであり、前記結合状態は前記見開状態を閉じた状態にしたものであり、前記軌跡は円弧であることを特徴とする請求項10に記載のマスク密着具を提供する。
請求項12に記載の発明では、前記補強手段は、変形可能であり一旦変形すると形状を保持するものと、弾性により鼻側面を挟むものとの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項13に記載の発明では、前記補強手段はマスクの補強具が存在したならば、前記補強具に沿って前記補強具上側、前記補強具下側、及び前記補強具に重なる位置のうち少なくとも一つの位置に位置することを特徴とする請求項1から請求項12のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項14に記載の発明では、前記補強手段は前記マスクの表側と裏側とのうち少なくとも一方に位置することを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項15に記載の発明では、前記固定手段に対する前記補強手段の上下位置(前記マスクを装着した状態を基準とする)を調整する上下位置調整手段を有することを特徴とする請求項1から請求項14のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項16に記載の発明では、前記固定手段に対する前記補強手段の左右方向位置(前記マスクを装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段を有することを特徴とする請求項1から請求項15のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項17に記載の発明では、前記左右位置調整手段は、前記固定手段が複数個ある場合、前記固定手段の個々の間隔を調整することを特徴とする請求項16に記載のマスク密着具を提供する。
請求項18に記載の発明では、前記マスク上部裏面と顔面の間に配置され、間から排気の流出と吸気のための外気の流入との少なくとも一方を防ぐ息漏防止手段を有し、前記息漏防止手段は前記裏部を有することを特徴とする請求項7から請求項17のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項19に記載の発明では、前記補強手段及び前記固定手段の少なくとも一方から延在し、吸気のための空間を確保する空間確保手段を有することを特徴とする請求項1から請求項18のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項20に記載の発明では、前記固定手段が前記マスク上部を挟み込むことにより、空間が確保されることを特徴とする請求項1から請求項19のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項21に記載の発明では、鼻に配置される案内手段を有し、前記案内手段は前記裏部を有し、前記表部を固定位置に案内し、前記固定位置は、前記表部と前記裏部により前記補強手段が固定される位置であることを特徴とする請求項7から請求項20のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項22に記載の発明では、前記案内手段は鼻背と、鼻翼との少なくとも一方に引っ掛けて仮止めされることを特徴とする請求項21に記載のマスク密着具を提供する。
請求項23に記載の発明では、前記案内手段は、前記裏部の位置を調整する裏部位置調整手段を有することを特徴とする請求項21から請求項22のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項24に記載の発明では、前記案内手段は、前記補強手段が鼻の両側を挟み込む力を変換し、鼻側面を挟むものであること、又は挟む力を補強するものであることを特徴とする請求項21から請求項23のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項25に記載の発明では、前記案内手段は、面を有し、少なくとも鼻側面に前記面が配置され、前記マスク上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐことを特徴とする請求項21から請求項24のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
請求項26に記載の発明では、前記案内手段から延在し、吸気のための空間を確保する空間確保手段を有することを特徴とする請求項21から請求項25のうちのいずれか1の請求項に記載のマスク密着具を提供する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、補強手段を有するので、マスクを補強することができる。
請求項2に記載の発明によれば、帯状の領域であるので、息漏れを防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、挟み込むことと、前記マスクに刺し止めることのうち少なくとも一方により固定するので、脱着自在にすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、挟み込む位置や差し止める位置に自由度を設けたので、異なった効果を有することができる。つまり当該位置が補強具の上側であれば、マスク密着具が目立たないので見栄えがよい。当該位置が補強具の下側であれば、補強具がストッパーとなり固定手段が上方向に外れることを防止できる
請求項5に記載の発明によれば、挟み込むことは、磁力の吸引力、弾性体が元の形に戻る力、及び前記固定手段の形状に前記マスクが変形され戻ろうとする抗力のうち少なくとも1つにより行われるものであるので、マスク密着具を再利用することができる。
請求項6に記載の発明によれば、前記弾性体は付勢されているので、マスクに強力に固定することができる。
請求項7に記載の発明によれば、固定手段は表部と裏部に分離可能であるので、設計の自由度を増すことができる。
請求項8に記載の発明によれば、前記凸部が前記マスクの表裏を貫通するので、固定手段の位置ずれを防止することができる。
請求項9に記載の発明によれば、凸部の先端が、他の面よりも前記接着面からマスクをより貫通しやすいので、差し止めることを容易にすることができる。
請求項10に記載の発明によれば、連携手段を有するので、表部と記裏部をマスクを容易に固定することができる。
請求項11に記載の発明によれば、軌跡は円弧であるので、スムーズに分離状態から結合状態に移行することができる。
請求項12に記載の発明によれば、補強手段は可撓性があり、変形するとその形状を保持するもの、弾性により鼻側面を挟むものなので、補強具を補強することができる。
請求項13に記載の発明によれば、補強する位置に自由度を設けたので、異なった効果を有することができる。マスクの息漏れ防止やマスクのずれの防止について、適切に位置に補強手段を配置できる
請求項14に記載の発明によれば、マスクの裏面にも配置可能なので、見栄えと補強の強度を考慮することができる。
請求項15に記載の発明によれば、上下位置調整手段を有するので、固定手段の固定位置が不適切であったときでも、固定手段をマスクから外さずに調整することができる。また微調整が容易である。
請求項16に記載の発明によれば、左右位置調整手段を有するので、固定手段の固定位置が不適切であったときでも、固定手段をマスクから外さずに調整することができる。また微調整が容易である。
請求項17に記載の発明によれば、固定手段の個々の間隔を調整できるので、個人の顔の作りに応じて固定手段の間隔を調整することができる。個人の顔の作りとは特に鼻の幅である。
請求項18に記載の発明によれば、息漏れ防止手段を有するので、飛沫流出低減や眼鏡の曇り低減をすることができる。
請求項19に記載の発明によれば、空間確保手段を有するので、息苦しさを低減することができる。また空間確保手段を固定する紐などを省略できる
請求項20に記載の発明によれば、固定手段が空間を確保するので、簡単な構成とすることができる。
請求項21に記載の発明によれば、案内手段を有するのでので、補強手段を容易に固定することができる。
請求項22に記載の発明によれば、案内手段が仮止めされるのでので、マスクの装着を楽にすることができる。
請求項23に記載の発明によれば、裏部位置調整手段を有するので、個人の顔の作りに応じて最適な固定位置を選択することができる。
請求項24に記載の発明によれば、補強手段の挟み込む力を使うので、案内手段を強固に鼻に固定することができる。
請求項25に記載の発明によれば、鼻に接触する面を有するので、飛沫流出低減や眼鏡の曇り低減をすることができる。
請求項26に記載の発明によれば、空間確保手段を有するので、息苦しさを低減することができる。また空間確保手段を顔に固定する紐などを省略することができる
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】斜視図
図2】上下位置調整手段
図3】固定手段が挟む位置が離れているもの
図4】固定手段が磁力によるもの(背面)
図5】固定手段が磁力によるもの(上面)
図6】固定手段が磁力によるもの(固定状態正面)
図7】固定手段が磁力によるもの(固定状態背面)
図8】固定手段が磁力によるもの(固定状態上面)
図9】固定手段が磁力によるもの(身に着けた状態)
図10】補強手段から磁石が突出しているもの
図11】補強手段に対する磁石の位置を調整したもの
図12】緩衝手段の説明(背面)
図13】息漏れ防止手段の説明(概念図側面)
図14】固定手段が磁石が2個のもの(背面)
図15】固定手段が磁石が2個のもの(固定状態正面)
図16】固定手段が磁石が2個のもの(固定状態背面)
図17】固定手段が磁石が2個のもの(固定状態上面)
図18】息漏れ防止手段の説明(正面)
図19】息漏れ防止手段の説明(側面)
図20】息漏れ防止手段の説明(背面)
図21】固定手段が差し止めるもの(正面)
図22】固定手段が差し止めるもの(固定状態正面)
図23】固定手段が差し止めるもの(固定状態背面)
図24】固定手段差し止めるもの(拡大側面)
図25】固定手段が差し止めるもの(拡大正面)
図26】固定手段が差し止めるもの(拡大側面)
図27】固定手段が差し止めるもの(表部と補強手段の結合)
図28】接着面の説明(背面)
図29】固定手段差し止めるものと連携手段
図30】固定手段が弾性体によるもの(正面)
図31】固定手段が弾性体によるもの(固定状態正面)
図32】固定手段が弾性体によるもの(側面閉)
図33】固定手段が弾性体によるもの(側面開)
図34】補強手段がマスク裏側にあるもの(正面)
図35】補強手段が背面にあるもの(変形例正面)
図36】補強手段が鼻側面を挟むもの(背面)
図37】補強手段が上側に曲がっているもの(背面)
図38】案内手段を有するもの(正面)
図39】西洋人等向け案内手段(斜視図)
図40】A-A’線断面図
図41】案内手段を有するもの(固定状態正面)
図42】案内手段を有するもの(固定状態背面)
図43】案内手段を有するもの(補強手段と案内手段の結合状態)
図44】案内手段(正面)
図45】案内手段(仮止め正面)
図46】案内手段(仮止め斜め)
図47】案内手段を有するものを身に着けた状態
図48】案内手段が鼻翼にかかるもの(正面上方)
図49】案内手段が鼻翼にかかるもの(仮止め正面)
図50】空気確保手段説明(斜視図)
図51】補強手段が形状保持によるもの(正面)
図52】補強手段が形状保持によるもの(補強手段と案内手段の結合状態正面)
図53】補強手段が形状保持によるもの(補強手段と案内手段の結合状態背面)
図54】分離型が案内手段が磁性体のもの(補強手段と案内手段の結合状態上面)
図55】分離型が案内手段が磁性体のもの(補強手段と案内手段の結合状態底面)
図56】案内手段が長方形のもの(伸びた状態正面)
図57】案内手段が長方形のもの(縮んだ状態正面)
図58】案内手段が長方形のもの(補強手段と案内手段の結合状態背面)
図59】案内手段が加工可能なもの(正面上方)
図60】案内手段が加工可能なもの(展開図背面)
図61】案内手段が加工可能なもの(仮止め正面)
図62】補強手段が補強具の下側にある場合(身に着けた状態)
図63】補強手段が補強具と重なる位置にある場合(身に着けた状態)
図64】補強手段が補強具の上側にある場合(身に着けた状態)
図65】補強手段が補強具の下側にある場合(身に着けた状態)
図66】補強手段が補強具の上側にある場合(身に着けた状態)
図67】補強手段が補強具の下側にある場合(身に着けた状態)
図68】補強手段が補強具の下側にある場合(身に着けた状態)
図69】補強手段が補強具の下側にある場合(身に着けた状態)
図70】補強手段が補強具の上側にある場合(身に着けた状態)
図71】補強手段が補強具の下側にある場合(身に着けた状態)
図72】マスクを折った状態
図73】鼻にそわせた状態
図74】身に着けた状態(マスク密着具無し)
図75】隙間を表したもの(マスク密着具無し)
図76】隙間を表したもの(マスク密着具無し)
図77】マスク密着具を固定したマスクを身につけた状態
図78】口を開いた状態
図79】口を閉じた状態
図80】口を開いた状態
図81】隙間を表したもの(マスク密着具あり)
図82】隙間を表したもの(マスク密着具あり)
図83】隙間を表したもの(マスク密着具あり口開閉前)
図84】口を閉じた状態(1)
図85】口を開いた状態(1)
図86】口を閉じた状態(2)
図87】口を開いた状態(2)
図88】口を閉じた状態(3)
図89】固定手段がマスクの抗力によるもの
図90】固定手段がマスクの抗力によるもの
図91】補強手段の応用例
図92】補強手段の応用例
図93】補強手段の応用例
図94】案内手段の応用例
図95】補強手段が鼻側面を挟み込むものの応用例
図96】固定手段がマスク上部を挟み込むことにより空間が確保される例(マスク密着具単体)
図97】固定手段がマスク上部を挟み込むことにより空間が確保される例(概念図)
図98】空間確保手段が固定手段から延在する例
図99】左右位置調整手段の例
図100】補強手段を湾曲させる例1
図101】補強手段を湾曲させる例2
図102】補強手段が固定手段を兼ねている例(マスク密着具単体)
図103】補強手段が固定手段を兼ねている例(正面)
図104】補強手段が固定手段を兼ねている例(背面図)
図105】従来のマスクのずれをしめしたもの
図106】従来の空間確保手段
図107】補強手段の変形(正面)
図108】ばねホック
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のマスク密着具における好適な実施の形態について、図1から図107を参照して詳細に説明する。
【0010】
図74は従来の使い捨てのマスク200を装着した状態である。使い捨てのマスク200は、金属製の線材を内蔵した補強具203を備えている。しかし、一度補強具203を顔に合うように調整しても、マスク200が両端から引っ張られることにより、補強具203が直線状に延ばされてしまう。マスク200が両端から引っ張られることは、主にマスク200を耳に取り付けるゴム紐の張力によるものと考えられる。このように、従来の使い捨てのマスク200の補強手段1は鼻300の周辺に当たる部分の強度が足りず、マスク200を密着できない。
本発明のマスク密着具100は、補強具203の密着させる作用を補強するので、この問題を解決する。
図105は布製の再利用可能なマスク200を示したものである。装着時には、顔面、特に鼻回りを効果的に覆うために、球面に近い立体形状となる。このような立体形状となるように、扇形の二枚の布を、扇形の弧の部分を互いに縫合して形成されている。
装着前の図からわかるように、二枚の布は扇形であり、耳にかける穴の部分が、扇形の弧の中心(以下、弧の中心とする)となる。弧の中心から、扇形の弧までの距離は、弧の中心を中心として回転させても変わらない。従ってこのように形成されたマスク200では、弧の中心を中心として非常に回転させやすいという問題がある。これは、マスク200を装着した状態でも同じである。そのため、会話などをして口を開閉すると、容易にマスク200がずれてしまう問題があった。一方、立体形状とならないマスク200(上述の使い捨てのマスク200など)は未装着の状態で平面であるため、装着した状態では、顔に沿って円筒の側面を軸方向に切り取ったような形になる。そのためマスク200を上下にずらすということは、耳からマスク200までの距離が変わることを意味する。そのため口の開閉などによっては比較的ずれにくい。
また、再利用可能なマスク200は洗濯を前提にしている。そのため補強手段1を内蔵すると洗濯の際にマスク200の生地を傷めてしまう恐れがあった。
マスク密着具100をマスク200とは別に設け、脱着可能とすればこのような問題は起こらない。本発明のマスク密着具100は脱着可能であるので、この問題を解決する。
【0011】
(1)実施形態の概要
マスク200への固定方法を磁石24などでマスク200の表裏を挟むこと等により固定し、容易に脱着可能とした。使い捨てのマスク200では、マスク200は使い捨てとなるが、マスク密着具100は再利用が可能である。マスク200の隙間をなるべく少なくするために、弾性体の補強手段1で鼻300の両側面を挟み込むことが望ましいが、その場合、鼻側面303の斜面に沿って、補強手段1が容易に外れてしまう。あらかじめ鼻300に配置される案内手段6をもうけ、案内手段6と補強手段1を磁力等で結合させることにより、補強手段1が適切な位置を押さえることができ、補強手段1が外れることも防止できる。
【0012】
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施形態が適用されるマスク密着具100の斜視図を表したものである。
マスク200は金属製のワイヤーの周囲をプラスチックで覆った細い帯状の補強具203を有する。
補強具203は、マスク200上部から1cm程度離れたところに、マスク200上端に沿って平行に配置されるものとする。マスク200は衛生マスクで不織布製である。以下説明する実施形態は医療用マスクにも、布製のマスクにも適用できる。
すなわち、
マスク密着具100は、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させる補強手段1と、
補強手段1をマスク200に固定する固定手段2とを有し、脱着自在である〔請求項1に対応〕
脱着自在と言えるためにはある程度の回数再利用できないといけない。
例えば、再利用の回数は3回~2000回のうち5回刻みで規定できる。
例えば、マスク密着具100はマスク200に固定することができ、そしてマスク200から外すこともできるが、外すことが、マスク密着具100の破壊を伴ったり、外すとマスク密着具100が直ちに破壊されることは好ましくない。
すなわち、
マスク200上部の少なくとも一部はマスク200上辺から一定距離(一定距離はゼロも含む)下方に離れた帯状の領域である〔請求項2に対応〕
一定距離は、マスク200の上端から鼻翼302両端までの距離であり、0~5cmを間の範囲を1mm刻みでとることができる。0.5~3.5cmの間の距離が好適で、1cm~2.8cmの間の距離がより好適で、1cm~2cmの間の距離がさらに好適である
帯状の領域の縦方向の幅は例えば、1mm~30mmを1mm刻みでとることができる。
帯状の領域は必ずしも、全部が顔面に触れていなくともよい。すなわち、顔面に密着する帯状の領域があればよい。帯は線も含む。
密着については、マスク密着具100があることにより、息漏れがすくなくなったり、マスク200のずれが少なくなったり、眼鏡を装着している場合に眼鏡が曇りにくくなるなどの効果を奏すればよい。
たとえば、密着については当該帯状の領域と顔面の距離が0.5mm以下であり、マスク200の繊維の状態を考慮してこれ以上マスク200を近づけることのできない距離までを言う。
【0013】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことと、マスク200に刺し止めることの少なくも一方により固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側をまたがって、補強具203自体も挟み込んでいる〔請求項4に対応〕
すなわち、
マスク200に刺し止める位置は、補強具203の下側である〔請求項4に対応〕
これにより、固定手段2が上に引っ張られても、凸部211(後述)が補強手段1に当たるため、凸部211が補強手段1よりも上に来ることはない。
また、凸部211がマスク200の表裏を貫通して固定手段2を差し止めているため、マスク密着具100を強固に固定できる。
マスク200を差し止める位置を補強具203の上側に持ってくれば、表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側となる。
マスク200を差し止める位置を補強具203の上側に持ってきた場合は、補強具203よりも上側に穴が開くことになる。穴からの外気の侵入はマスク200の補強具203により食い止められるため、穴が開くことによるマスク200の本来の機能の低下を防ぐことができる効果がある。
また、再利用可能なマスク200であれば、マスク200の穴は、マスク200の上端近くに開くことになるので、さほど見栄えが悪くならない効果がある。
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
表部21は、マスク200の表側201に来る。裏部22はマスク200の裏側202に来る。
表部21と裏部22は板状に構成されている。表部21と裏部22は、連携手段3(後述)によって繋がれている。
すなわち、
裏部22は凸部211を有し、凸部211がマスク200の表裏を貫通することにより、固定手段2をマスク200に刺し止める〔請求項8に対応〕
【0014】
凸部211は裏部22から裏部22を構成する面に対して垂直に突起状に伸びており、凸部211は細い円柱状の円柱状棒ねじである。棒ねじの先端はさらに尖っており針に近い構成となっており、先端は直径0.5mmの略球状となっている。
棒ねじは雄ねじである。
【0015】
補強具203は、マスク200表面の全部又は一部を構成する面である、表一部面204と
マスク200裏面の全部又は一部を構成する面である、裏一部面205との間に挟み込まれ、
補強具203は、補強具203の上下左右のうち少なくとも1つの位置に存在する表一部面204と裏一部面205の接着面206(融着面も含む)により固定されている。
本実施例では、マスク200は表生地と裏生地を合わせた二重構造になっている。表生地と裏生地によって補強具203はマスク200の上端から、1cm程度の所に挟まれている。補強具203を固定するために、補強具203の上下左右の位置を、つまり補強具203の周囲を囲むように表生地と裏生地を融着させている。この融着面を接着面206と呼ぶ。
また、マスク200は生地一枚で構成される場合もある。その場合でも補強具203を固定するために、補強具203を覆える追加の生地を用意し、生地と、追加の生地で補強具203を挟み、生地同志を接着させることも考えられる。補強部を覆う部分で表側201に来る部分を表一部面204と呼び、補強部を覆う部分で裏側202に来る部分を裏一部面205と呼ぶ。これは、マスク200を構成する生地であるか、追加の生地であるかは問わない。
追加の生地が表側201に来ている場合は、追加の生地が表一部面204である。そして、生地自体の補強具203の裏側202を覆う部分が裏一部面205である。追加の生地が裏側202に来ている場合は追加の生地が裏一部面205であり、生地自体の補強具203の表側201を覆う部分が表一部面204である。
なお、接着は縫い合わせることも含む。
融着面は横方向が2mm 縦方向が1mmの長円である。
【0016】
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
補強具203は、マスク200表面の全部又は一部を構成する面である、表一部面204と
マスク200裏面の全部又は一部を構成する面である、裏一部面205との間に挟み込まれ、
補強具203は、補強具203の上下左右のうち少なくとも1つの位置に存在する表一部面204と裏一部面205の接着面206(融着面も含む)により固定され、
接着面206に凸部211の先端を当てた場合、
凸部211の先端の周長はマスク200の接着面206の外周の周長以下であることにより他の面よりも接着面206からマスク200をより貫通しやすい〔請求項9に対応〕
このように構成すると有利なことは第5実施形態で詳しく説明する。
尚、融着面の短手方向の長さよりも、凸部211の先端が細ければ、容易に穿孔できることは明らかである。
【0017】
すなわち、
マスク密着具100は、
表部21と裏部22を繋ぐ連携手段3を有し、
連携手段3は表部21と裏部22を分離した分離状態31と、
表部21と裏部22を結合した結合状態32をとることができ、
分離状態31から結合状態32に移行する際に、表部21または裏部22に移動の一定の軌跡33を描かせることにより、
分離状態31から結合状態32に移行すると自然に表部21と裏部22がマスク200に固定される〔請求項10に対応〕
すなわち、
分離状態31は表部21と裏部22の相対する面62を見開状態にしたものであり、
結合状態32は見開状態を閉じた状態にしたものであり、
軌跡33は円弧である〔請求項11に対応〕
【0018】
連携手段3は表部21と裏部22の上端に設けられた蝶番である。
表部21と裏部22は手前からみて表部21と裏部22の順番に重なった状態が結合状態32である。なお手前とは装着時の顔面の反対側である。
連携手段3を中心に表部21を回転させ見開き状態に開くことができる。見開き状態が分離状態31である。分離状態31は破線で図示している。
結合状態32から分離状態31に移行する際に、描く軌跡33は円弧である。
すなわち、
分離状態31から結合状態32に移行すると自然に表部21と裏部22がマスク200に固定される〔請求項10に対応〕
軌跡33は円弧であるため、結合状態32から分離状態31に移行する際に、表部21と凸部211が交差する位置が変わる。そのため、凸部211が表部21を貫通するため表部21に設けられた穴は上下に長い長円状になっている。
結合状態32から分離状態31に移行すると、凸部211がマスク200を穿孔し、自然に表部21と裏部22がマスク200に固定される。
【0019】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持する〔請求項12に対応〕
補強手段1は、厚さ0.5mm程度の薄い軟鋼である。軟鋼は粘りがあり、多少の弾性も有する。そのため補強手段1は顔の表面に沿った形に自在に曲げることができ、その形を保持する。これは塑性変形と呼ばれる。
軟鋼は多少の力を加えても、一度変形した形に戻る。これは降伏点を超えていないためで、弾性変形と呼ばれる。
【0020】
すなわち、
補強手段1は補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうち、いずれかの位置に位置する〔請求項13に対応〕
補強手段1の一部でも、補強具203に重なれば、補強具203に重なる位置であるとする。
それ以外の場合で、補強手段1が補強具203の上側に来れば、補強具203上側であるとし、補強手段1が補強具203の下側に来れば補強具203下側であるとする。
実測したところ補強具203はマスク200の上辺から7mmから11mmの場所に内蔵されていた。
補強具203は上辺から上辺に平行に6mm及び12mmの所に連続して破線状に設けられた、複数の接着面206(融着面も含む)により固定されていた。
なお、接着面206は補強具203の長手方向両端にも設けられている。マスク200の右端左端から中心方向に向かって23mmにわたって上辺に平行に破線状に接着面206が設けられていた。補強具203の長さは10.5cmであった。当該破線は、補強部の上側に1本、補強部の下側に2本設けられている。下側の2本目の当該破線は上辺から15mmの所に設けられていた。
マスク200の大きさは縦9.5cm、横17cmであった。なお補強部については、後程再度説明する。
補強手段1が正面から見て、横に長い長方形をしており、寸法は縦1cm、横8cm、厚みは0.5mmであった場合は、次のようになる。これらについては、下向きを正の値とする。
補強具203に重なる位置に位置するとは、補強手段1の下側の長辺が、マスク200の上辺から7mmを超え、21mmを超えない範囲に位置することである。
補強具203上側に位置するとは、補強手段1の下側の長辺が、マスク200の上辺から7mm以下に位置することである。これは、負の値をとってもよい(第2実施形態参照)。なお、本実施形態では、0mmでは、補強手段1が機能しないので、0mmを超え、7mm以下となる。
補強具203下側に位置するとは、補強手段1の下側の長辺が、マスク200の上辺から21mm以上に位置することである。
【0021】
本実施例では、凸部211を補強具203の上側に貫通させた場合は、補強手段1は補強具203に沿って補強具203上側に配置することができる。
凸部211を補強具203の下側に貫通させた場合は、補強手段1は補強具203に沿って補強具203下側に配置することができる。
また、後述する上下位置調整手段26の調整によっては、補強手段1は補強具203に重なる位置に配置することができる。

例えば、補強手段1と固定手段2を複数設ければ、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のどのような位置に配置することも可能である。
【0022】
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうち少なくとも一つの位置に位置することが可能である〔請求項13に対応〕
マスク200によって異なるが、実測によると、補強具203上側はマスク200の上端から7mm以下であり、補強具203に重なる位置はマスク200の上端から7mmを超え11mm未満であり、補強具203下側はマスク200の上端から11mm以上離れた部分となる。
【0023】
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201と裏側202とのうち少なくとも一方に位置する〔請求項14に対応〕
表面に設けたほうが、マスク200を強固に密着できる効果がある。裏面に設ければ、補強手段1がマスク200の外から見えないので、見栄えがよいという効果がある。
補強手段1を2枚用意すれば、補強手段1をマスク200の表側201と裏側202との両方に位置させることができる。このようにすれば、固定手段2に加えて、補強手段1でもマスク200を挟み込むことができ、より強力にマスク200を密着できる効果がある。
なお、補強手段1をマスク200の裏側202に位置させる場合は、補強手段1をビニールなどの柔軟な材料で覆うことが望ましい。これにより肌あたりを柔らかくする効果がある。
また、補強手段1がマスク200の両面を挟む構成とする場合、一方を樹脂製等の可撓性の有る材料とすることもできる。これにより成形が容易になり、素材の違いによる意匠性の向上の効果がある。
また、補強手段1がマスク200の両面を挟む構成とする場合、外側の補強手段1は外側から押さえる役割のみ果たせばよいので、布、ビニール、ロープなどの柔軟性があり、非伸縮の素材を使うことができる。素材の違いによる意匠性の向上の効果がある。
【0024】
すなわち、
マスク密着具100は
マスク200を装着した状態を基準として、
固定手段2に対する補強手段1の上下位置を調整する上下位置調整手段26を有する〔請求項15に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は
マスク200を装着した状態を基準として、
固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置を調整する左右位置調整手段27を有する
〔請求項16に対応〕
【0025】
上下位置調整手段26及び、左右位置調整手段27の一方は補強手段1に設けられた王の字中に横棒を加えた形状(以下王の字とする)の穴である。王の字は横方向に等間隔で平行に位置する4個の長円と縦方向1個の長円である。
上下位置調整手段26及び、左右位置調整手段27の他方は、バッチ裏ネジのような、金属製の円板であり、中心部に雌ねじが構成されている。雌ねじは凸部211の雄ねじと螺合する。
王の字の穴のいずれかの位置を凸部211が補強手段1の裏から表方向に貫通する。表に突き出た凸部211と円板を螺合させる。これにより凸部211がマスク200を貫通した位置を変えずに、補強手段1の位置を上下左右に調整することができる。左右位置の調整は王の字の横棒方向に凸部211を動かすことにより行える。上下位置の調整は、凸部211が横棒の何段目に入っているかを変えることにより調整可能である。
【0026】
例えば、現在横棒の1段目に入っているとすると、一度凸部211が王の字の縦棒の位置に来るように補強手段1を移動させる。これは、凸部211を相対的に移動させることに相当する。そして、凸部211が縦棒の位置に来たときに、凸部211が横棒の2段目の位置に来るように補強手段1を移動する。そして凸部211が2段目の位置に来れば、補強手段1を左右に移動させることができる。この動作は、マニュアルトランスミッション車のシフトポジションがH型をとっているときに、Hの形に合わせて、自由にシフトチェンジができることに似ている。そして、補強手段1が適当な位置に来たときに、円板の厚み方向の中心に雌ねじを締める方向に回転させ、補強手段1を固定すればよい。
【0027】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
使用者は、補強手段1をマスク200に固定したい位置を決定する。
補強手段1をマスク200の表側201にあてがう。
補強手段1は補強具203の下側に配置するとする。補強手段1の上辺が補強具203の下側面に当たる位置にあてがう。これは、補強具203がマスク200に入っているので、マスク200表面の段差ができており、この段差の低いところに、補強手段1がはまるようにするためである。
このようにすることによって、会話等によって口を開閉した場合でも、段座に補強手段1が引っかかり、マスク密着具100がずれにくい、ひいては、使用者が口を開いてもマスク200の上面が下がりにくい効果がある。
【0028】
使用者は、固定手段2を表部21が上側、裏部22が下側に来るように見開き状態、すなわち分離状態31にする。固定手段2の位置は、あてがった補強具203の王の字を貫通できる位置にする。上下位置調整手段26と左右位置調整手段27を有するので、王の字の中心の縦棒のいずれかの位置を貫通できるようにすればよい。
マスク200を凸部211の先端で、接着面206から突き刺す。マスク200に刺し止める位置は、補強具203の下側を選択した。会話で口を開ける等すると、顎により、マスク200が下に引き下げられる。
そのため、マスク密着具100がマスク200に対して上にずれてくる傾向がある。マスク200に刺し止める位置は、補強具203の下側にすることにより、凸部211がマスク200の補強具203に当たることにより、凸部211が補強具203よりも上に来ることはない。そのため、マスク密着具100のずれを防止できる。この効果を得るためには、接着面206は補強部の下側最も直近の物を選ぶと好適である。接着面206は補強具203をマスク200に固定するために、補強具203の上辺、下辺に沿って、1列、又は2列程度設けられている。金属製の円板の中心の穴に、凸部211を挿入し、円板の中心軸を中心に回転させ円板を仮止めする。
【0029】
使用者は、王の字のいずれかの位置に凸部211が来るように補強手段1の上下、左右の位置を調整する。
使用者は、マスク200を身に着ける。
補強手段1を顔面に沿うように変形させる。補強手段1の金属の降伏点を超えるので、補強手段1はその形状を維持する。
使用者はその状態で、円板の中心軸を中心に回転させ、固定手段2に対する補強手段1の位置を固定する。
使用者が、固定手段2の位置が適当でないと考えた場合は、円板と凸部211のねじを緩めて、位置を再調整できる。
なお、表部と裏部で補強手段とマスクの両方を挟み込むような構成とすることもできる。
このようにすると、表面と裏面の広い面積で、補強手段1を挟み込むことになるので、王の字でなくとも、補強手段1に開いている穴は、王の字が入る(包含する)四角形などの図形をとることができる。四角形でなくとも多角形や円などの形をとることができる。その場合、マスク密着具100をマスク200に装着することが容易になるという効果がある。
また、マスク200の損傷を許せば、
【0030】
すなわち、
左右位置調整手段27は、固定手段2が複数個ある場合、固定手段2の個々の間隔25を調整する〔請求項17に対応〕
マスクの損傷をさせないためには、固定手段に表部と裏部を磁力で結合させる、又は固定手段は弾性力で表側裏側を挟む構成とすればよい。
例えば、磁力で結合させる場合を例に説明する。
本実施例では、裏部に凸部があった。その代わりに、凸部を表部に持ってくる。表部と裏部は磁力を有し、互いに吸引する。
【0031】
表部21に、面から垂直に突起する棒ねじをもうけ、補強手段1には、王の字の穴を設ける。補強手段1は棒ねじとバッチ裏ネジのような、金属製の円板が螺合することにより、固定される。円板のねじを緩めることにより、補強手段1の上下左右位置は調整できる。また、その状態で、固定手段2の間隔25を広げることもできる。これらの調整に伴って、固定手段2のマスク200に対する位置を移動させることもある。しかし、表部21と裏部22は磁力で吸引しているだけであるので、吸引状態であってもマスク200の面方向に対して固定手段2を移動させることは容易である。
間隔25の調整が終われば、円板のねじを締め、補強手段1を固定手段2に固定すればよい。
磁力で結合させる場合以外にも方法はある。
例えば、弾性力で表部21と裏部22により、マスク200の表裏を挟む構成とし、表部21に面から垂直に突起する棒ねじをもうければ、同様の動作ができる。
【0032】
マスク200を顔面から一時的に、身から外す際にも、マスク密着具100をマスク200から取り外す必要はなく、マスク密着具100をマスク200に固定した状態で保管できる。そのために、再装着する際に、すぐにマスク200を身に着けることができるという効果がある。以下の実施例でも同じである。
マスク密着具100を外すときは、上記とおおむね逆の動作により取り外すことができる。
円板と凸部211のねじを緩め、円板を凸部211から取り外す。そして、補強手段1を凸部211より取り外す。
連携手段3を分離状態31とする。マスク200を貫通している凸部211を、あけた穴から抜いて固定手段2をマスク200から取り外す。
保管の際は、マスク密着具100をマスク200に取り付けた状態のようにして保管すれば、各部の紛失が防げる。
例えば、連携手段3を結合状態32にし、凸部211を表部21から突き出す。凸部211を王の字を通し、補強手段1から突き出た凸部211に円板を螺号する。
【0033】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0034】
次に、第2実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では固定手段2が表側201と裏側202を挟む位置を同じ位置としたのに対し、この第2実施形態では、別の位置にある固定手段2によって結果的にマスク200を挟ようにしたものである。
図3は、第2実施形態におけるマスク密着具の斜視図(固定手段2が挟む位置が離れているもの)を表したものである。
なお、図1で示した第1実施形態と同一の箇所については同一の符合を付して、適宜その説明を省略することとする。これは、以降の実施形態でも同様である。
【0035】
図3は、本実施形態が適用されるマスク密着具100の斜視図(固定手段2が挟む位置が離れているもの)を表したものである。
【0036】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことにより固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、弾性体23が元の形に戻る力より行われるものである〔請求項5に対応〕
補強手段1は変形可能な棒状の軟鉄である。
中央部の固定手段2は金属製の棒状である。固定手段2は、軸受294を介して補強手段1に接続されている。軸受294は、円盤状であり、円盤の中心を補強手段1が貫通している。軸受294は、円板を構成する面が補強手段1に対して垂直を保ったまま回転する。従って、中央部の固定手段2も、補強手段1を軸として回転する。軸受294が左右に動かないようにイモネジで固定されている。
軸受294とイモネジは、左右位置調整手段27として機能する。
【0037】
すなわち、
マスク密着具100は固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する〔請求項16に対応〕
なお、両側の固定手段2も左右位置調整手段27を有する。これは後述する。
固定手段2の補強手段1に接続される側は一部中空であり、パイプ状である。中空部に弾性体23である弦巻ばね293が挿入されている。弾性体23は付勢されている。弦巻ばね293は鋼製のボール292を介してカム291に接している。ボール292は弦巻ばね293によりカム291に押し付けられているため、カム291の厚みが薄い方に移動する。従って、中央部の固定手段2は図示の状態では、補強手段1を中心として時計回り方向に回転しようとする。言い換えれば、両側の固定手段2は、補強手段1を中心として反時計回り方向に回転しようとする。従って、中央部の固定手段2と両側の固定手段2がマスク200を挟み込み、挟み込むことは、弾性体23が元の形に戻る力により行われるものである。
【0038】
すなわち、
マスク密着具100は、挟み込むことは、弾性体23が元の形に戻る力により行われるものである
〔請求項5に対応〕
なお、固定手段2を反時計回りに回転させると、あるところで、ボール292がカム291の山(カム291の側面で、中心軸から最も離れたところ)を越える。すると、今度は、中央部の固定手段2は弦巻ばね293の力により、反時計回り方向に回ろうとする。
そのためカム291の山を越えると、中央部の固定手段2と両側の固定手段2の先が開こうとして、脱着が容易に行えるという効果がある。
補強手段1は変形可能な棒状の軟鉄である。使用前は一直線状に伸びている。しかし使用時には顔面に沿って変形される。
すると固定手段2が、マスク200を変形しようとするため、
すなわち、
挟み込むことは、固定手段2の形状にマスク200が変形され戻ろうとする抗力より行われるものであるともいえる〔請求項5に対応〕
これについては、補強具203が降伏点を超え変形されるが、弾性も有しているので、ある一定形状まで戻ろうとするということである。このある一定形状まで戻ろうとする力を抗力と称する。
【0039】
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側をまたがって、補強具203自体も挟み込んでいる。
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の少なくとも一方である〔請求項4に対応〕
【0040】
補強手段1は、変形可能であり、一旦変形するとその形状を保持する。
補強手段1は、直径1mm程度の軟鋼性の線材である。軟鋼は粘りがあり、多少の弾性も有する。そのため補強手段1は顔の表面に沿った形に自在に曲げることができ、その形を保持する。これは塑性変形と呼ばれる。なお、塑性変形とは、外力を取り除いても残る変形であり、降伏点を超える外力が作用するとき生じる変形である。
降伏点を超えなければ、多少の力を加えても、一度変形した形に戻る。弾性変形と呼ばれる。
弾性変形とは外力を受けて変形した物体が、外力をとり除くと完全に元の形に戻るような変形のことである。
【0041】
すなわち、
補強手段1は補強具203に沿って補強具203上側に位置する〔請求項13に対応〕
補強手段1はマスク200の上端または、上端より上に位置する。マスク密着具100は複数の固定手段2を有するので、マスク200よりも上に構成しても、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させることができる。実施例では、固定手段2は3個であるが、人の顔面の形状によりよく沿わせるために、3個以上としてもよい。
両側に配置される固定手段2はパイプと長方形の板を結合させた形をしている。長方形の短辺は、パイプの軸方向と平行に結合されている。パイプ内部を補強手段1が貫通し、パイプと補強手段1はパイプを側面から中心軸方向に貫通するイモネジにより固定されている。つまりイモネジを緩めれば、固定手段2に対する補強手段1を左右方向に自在に動かすことができる。つまり、固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置を調整することができる。
【0042】
すなわち、
マスク密着具100は固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する〔請求項16に対応〕
すなわち、
左右位置調整手段27は、固定手段2が複数個ある場合、固定手段2の個々の間隔25を調整することができる〔請求項17に対応〕
すなわち、
固定手段2から延在し、吸気のための空間51を確保する空間確保手段5を有する〔請求項19に対応〕
すなわち、
固定手段2がマスク200上部を挟み込むことにより、空間51が確保される〔請求項20に対応〕
【0043】
空間確保手段5側の、中央部固定手段2を中空にして、その中に棒状の部材をいれ、この機構により空間確保手段5と中央部の固定手段2を接続させ、伸縮自在な構造としてもよい。これにより、空間確保手段5位置調整手段が実現できる。
ここで、挟み込むこととは、同一位置の表側201と裏側202を挟むことだけでなく、表側201を押さえる位置と裏側202を押さえる位置が異なってもよい。
【0044】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
使用者は、両側の固定手段2を基準として中央部の固定手段2が正の角度を構成するように、調整する(以下、正状態とする。なお、両側の固定手段2を基準として中央部の固定手段2が負の角度を構成する状態を負状態とする)
両側の固定手段2を基準として中央部の固定手段2の先端が開いている。使用者は補強手段1がマスク200の上端に平行になる位置に、マスク密着具100を移動させる。
使用者はマスク密着具100を上方から下方に、両側の固定手段2及び、中央部の固定手段2によりマスク200の上部の表側201と裏側202を挟み込める位置に移動させる。
使用者は、中央部の固定手段2を時計回り方向に回転させ、負状態にする。
するとマスク200の中央部が、両端より突き出た状態にマスク200が変形され、マスク200が戻ろうとする抗力により、マスク密着具100が固定される。
次に、マスク密着具100をマスク200から外す場合を説明する。
中央部の固定手段2を反時計回り方向に回転させ、正状態にする。
正状態にすることにより、マスク200の中央部が、両端より奥に入った状態になるため、マスク200から固定手段2が離れ、マスク密着具100をマスク200から外すことができる。
つまり、マスク密着具100は脱着自在である。
正状態にして、固定手段2のイモネジを緩めることにより、固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置を調整でき、固定手段2の個々の間隔25を調整することができる。
すなわち、
左右位置調整手段27は、固定手段2が複数個ある場合、固定手段2の個々の間隔25を調整する〔請求項16に対応〕
【0045】
これにより個体差に適用できる。
また、空間確保手段5を、マスク200の上側から押さえ、正状態としマスク密着具100の位置を調整し、その後負状態として、マスク200に固定することができるので、位置の調整が容易であるという効果を奏する。
【0046】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0047】
次に、第3実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では固定手段2はマスク200に刺し止めていたことに対し、この第3実施形態では、挟み込むことは、磁力の吸引力により行われるようにしたものである。
図4は、第3実施形態におけるマスク密着具100の背面図(固定手段2が磁力によるもの(背面))を表したものである。
【0048】
すなわち、
マスク密着具100
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことにより固定する。
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の下側の少なくとも一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、磁力の吸引力により行われるものである〔請求項5に対応〕
【0049】
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である。
表部21は、ボタン型(円筒、又は円筒形ということもある)の磁石24である。磁石24は非常に強力で、280ミリテスラの磁束密度である。以下の他の実施例も同じ磁石24を使用している。ボタン型の磁石24をボタン型磁石24ということもある。
裏部22は、略正方形の薄い鉄板である。寸法は縦1.5cm、横1.5cm、厚みは0.5mmである。
裏部22の縦寸法は0.2cm~6cmが望ましい。この範囲で縦寸法は0.1cm刻みで自由な値をとってもよい。裏部22の横寸法は0.2cm~6cmが望ましい。この範囲で横寸法は0.1cm刻みで自由な値をとってもよい。
縦横の大きさが大きいほど、磁石24の吸引力を確保しやすい。また、補強手段1と協調してマスク200を挟み込める効果が期待でき、マスク200のずれが防止できる。
そのため縦寸法は1cm以上が好適で、1.5cm以上がより好適で、2.0cm以上がさらに好適である。
同様に、横寸法は1cm以上が好適で、1.5cm以上がより好適で、2.0cm以上がさらに好適である。
しかし、縦横の大きさが大きいと、裏部22が重くなる。
そのため、縦寸法は2cm以下が好適で、1.5cm以下がより好適で、1cm以下がさらに好適である。
同様に横寸法は2cm以下が好適で、1.5cm以下がより好適で、1cm以下がさらに好適である
裏部22の厚みは0.2mm~3mmが望ましい。また、厚みは0.1mm刻みで自由な値をとることができる。厚みが大きいほど、マスク200を強力に保持できる。また、磁石24に吸着される力も大きくなる。厚みは0.3mm以上が好適であり、0.4mm以上がより好適で、0.5mm以上がさらに好適である。
一方、あまり厚みが大きいと、顔面に沿って補強手段1を変形させることが困難になり、また補強手段1が重くなる。そのため、厚みは1mm以下が好適であり、0.7mm以下がより好適で、0.5mm以下がさらに好適である。
厚みについては固定手段2が磁性体の軟鉄の板でできている場合(補強手段1の一部となっている場合も含む)は、他の実施形態でも同様である。
また、本実施形態では、補強手段1を裏側202に持ってくることも、磁石24の位置を変えれば可能である。その場合は説明した裏部22は、表部21として機能するが、その場合も上記の寸法の範囲については同様である。
【0050】
裏部22は磁性体である軟鉄でできている。なお、磁性体とは本明細書中で反磁性体・常磁性体・強磁性体のうち強磁性体をさす。そのため、裏部22は表部21の磁力により、表部21に吸着する。
なお、補強手段1は磁性体である軟鉄の板でできている。
補強手段1は正面から見て、横に長い長方形をしており、寸法は縦1cm、横8cm、厚みは0.5mmである。
縦寸法は、0.1cm~5cmの範囲が望ましい。この範囲で縦寸法は0.1cm刻みで自由な値をとってもよい。
横寸法は、3cm~20cmの範囲が望ましい。この範囲で横寸法は0.5cm刻みで自由な値をとってもよい。
縦横の大きさが大きいほどマスク200を密着できる。
【0051】
その点からは、横寸法は5cm以上が好適で、7cm以上がより好適で、8cm以上がより好適である。縦寸法は、0.5cm以上が好適で、1cm以上がより好適で、1.5cm以上がさらに好適で、2cm以上がさらにより好適である。
寸法が大きいと、重くなり、また見栄えが悪くなる。
その点からは、横寸法は8cm以下が好適で、7cm以下がより好適で、5cm以下がより好適である。
縦寸法は、2cm以下が好適で、1.5cm以下がより好適で、1cm以下がさらに好適で、0.5cm以下がさらにより好適である。
補強手段1の厚みは0.2mm~5mmが望ましい。また、厚みは0.1mm刻みで自由な値をとってもよい。
厚みが大きいほど、マスク200を強力に保持できる。また、磁石24に吸着される力も大きくなる。
その点からは、0.3mm以上が好適であり、0.4mm以上がより好適で、0.5mm以上がさらに好適である。
一方、あまり厚みが大きいと、顔面に沿って補強手段1を変形させることが困難になり、補強手段1が重くなる。
その点からは、1mm以下が好適であり、0.7mm以下がより好適で、0.5mm以下がさらに好適である。
上記の寸法については補強手段1が磁性体の軟鉄の板でできている場合(補強手段1の一部が固定手段2となっている場合も含む)は、他の実施形態でも同様である。
【0052】
固定手段2は磁性体でできているため、裏部22も補強手段1に吸着する。磁石24を補強手段1に接着剤などでより強固に固定してもよい。補強手段1自体に磁性を帯びさせ表部21としてもよい。また裏部22に磁性を帯びさせてもよい。裏部22を磁石24とした例が図12である。
また、裏部22である磁石24を補強手段1の裏側202に配置させているために、磁石24の部分が補強手段1から顔側に突起している。これを補強手段1の面に合わせるためには、補強手段1に磁石24と同じ大きさの穴をあけて、ここに磁石24をはめ込むことができる。磁石24の周囲と補強手段1の当該穴とを接着剤などで結合させ固定する。このようにすることにより、磁石24は補強手段1から、顔の反対側に突起する。これにより、鼻300の周辺をより強力に押さえることができる。磁石24を磁力以外で補強手段1に止める場合は、つまり、磁石24を接着剤などで補強手段1に固定する場合等は、補強手段1は磁性体である必要がなく、例えば、アルミや、真鍮、プラスチック等が使用できる。
図4は、第3実施形態におけるマスク密着具100の背面図(固定手段2が磁力によるもの(背面))を表したものである。
裏部22は、個人の鼻300の形状に合わせて曲げることができる。図示の状態では、既に鼻300の形状に合わせて曲げているために、補強手段1の両側が手前に来るように湾曲されている。
【0053】
すなわち、
マスク密着具100は
表部21と裏部22を繋ぐ連携手段3を有し、
連携手段3は表部21と裏部22を分離した分離状態31と、
表部21と裏部22を結合した結合状態32をとることができ、
分離状態31から結合状態32に移行する際に、表部21または裏部22に移動の一定の軌跡33を描かせることにより、
分離状態31から結合状態32に移行すると自然に表部21と裏部22がマスク200に固定される〔請求項10に対応〕
連携手段3は、帯状の透明なプラスチック製のフィルムである。連携手段3は、補強手段1に接着されている。また、連携手段3は、裏部22に接着されている。
【0054】
すなわち、
分離状態31は表部21と裏部22の相対する面を見開状態にしたものであり、
結合状態32は見開状態を閉じた状態にしたものであり、
軌跡33は円弧である〔請求項11に対応〕
図示の状態は見開き状態、つまり分離状態31である。連携手段3の上下方向の半分の部分に、マスク200の上端が来る。その状態で、連携手段3を手前方向に折り返すと、表部21と裏部22を結合した結合状態32をとることができる(図5参照)。
分離状態31から結合状態32に移行する際に、表部21または裏部22に移動の一定の軌跡33を描かせることにより、自然に表部21と裏部22がマスク200に固定される。結合状態32は見開状態を閉じた状態にしたものであり、軌跡33は円弧である。
補強手段1は、軟鉄性であるため、変形可能である。
【0055】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものである〔請求項12に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうち少なくとも一つの位置に位置する〔請求項13に対応〕
本実施例では、主に補強具203下側に位置する。補強具203上側に位置させることもできる。その場合は、連携手段3の長さを調整することが望ましい。補強手段1を2つ、2段に設けることにより、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうち両方の位置に位置させることもできる。その場合は、裏部22は縦方向に長い長方形となる。
【0056】
また固定手段2が上方向にずれて外れることを防止するためには、裏部22が構成する面に対して垂直方向に突き出る突起である凸部211を設け、補強手段1に突起にはまる穴をもうけ、突起によりマスク200を刺し止めることを併用すればよい。
また、その逆に、表部21側に凸部211を設けることもできる。その場合は、裏部22に突起に勘合する穴を設ける。裏部22から凸部211が突き出ないように、穴は裏部22を貫通していないほうが望ましい。この構成とするときには、裏部22側に磁石24を持ってきて、磁石24に穴をあける。その場合は、補強手段1の磁石24と引き合う面が、表部21となる。表部21から、補強手段1の面に対して略垂直になるように凸部211を設ける。凸部211は顔面側に向く。なお、表部21と裏部22の両側に凸部211を設けることもできる。
表部21の凸部211に勘合する穴を裏部22にもうけ、裏部22の凸部211に勘合する穴を表部21にもうける。例えば、表部21に注目すれば、上側に当該凸部211をもうけ、その下に当該穴を設けるようにすれば、この構成を実現できる。説明した例では、凸部211と穴の配置は縦方向であったが、横方向に配置させることもできる。また、凸部211と穴の位置は逆にすることもできる。
【0057】
また、連携手段3の長さを調整するためには、例えば連携手段3を面ファスナーの一方で構成し、面ファスナーの他方を補強手段1と裏部22にもうけ、結合すればよい。面ファスナーの一方の面と他方の面は押し付けると結合する。また面に対して上方向に面ファスナーの一方を引けば、結合を解除することができる。
表部21は磁石24であり、磁力により補強手段1と結合している。従って、
【0058】
すなわち、
マスク密着具100は固定手段2に対する補強手段1の上下位置を調整する上下位置調整手段26を有する〔請求項15に対応〕。
本実施例の構造では、簡易に制作できるという効果がある。
【0059】
図12は、緩衝手段28の説明(背面)である。裏部22を磁石24とした場合、磁石24の縁が当たり、苦痛である場合がある。そのような場合、磁石24の周囲を緩衝手段28で覆い、縁が気にならないようにすることができる。緩衝手段28の素材は例えばシリコンゴムを使うことができる。図示した実施形態では、連携手段3は緩衝手段28から延在している。緩衝手段28は息漏防止手段4としても機能する。
【0060】
すなわち、
マスク密着具100は、
マスク200上部裏面と顔面の間に配置され、間から排気の流出と吸気のための外気の流入との少なくとも一方を防ぐ息漏防止手段4を有し、
息漏防止手段4は裏部22を有する〔請求項27に対応〕
【0061】
図13は息漏れ防止手段の説明(概念図側面)である。このように、補強手段1が平面の場合は、図示されたような形をしており、補強手段1が使用のため湾曲されたときに、鼻背301、鼻側面303に沿った形になる。
磁石24を図4のように補強手段1側に配置した場合、この形状の部材は、磁石24が表部21として機能する際に、補強手段1裏面と表部21の段差を埋め、効率的に、マスク200を押さえるための部材としても使用できる。
【0062】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
図4は固定手段2が磁力によるもの(背面)である。
まず、裏部22を鼻300に沿うようにあらかじめ曲げておく。
例えば、裏部22の左右の辺を、表裏を指で挟む。そして、紙面手前側が凸になるように調整する。
マスク200の上端が連携手段3の上下方向の半分程度の位置に来るように、マスク200を配置する。その状態で、裏部22が下方向に来るように、マスク200の上端を中心に半円を描くように移動させる。すると磁力により、裏部22と表部21がマスク200の表裏を挟み込む。これは、結合状態32である。
補強手段1と固定手段2の上側に補強部が来る。補強部がある部分については、マスク200の厚さが大きい。すなわち、マスク200の上下方向の断面において、補強部の所に出っ張りが生じることになる。
連携手段3は柔軟性があるシートであるので、補強部の出っ張りはマスク密着具100の取り付けの障害にならないという効果がある。
マスク密着具100の固定状態については、図6~8を適宜参照されたい。
図9は固定手段2が磁力によるもの(身に着けた状態)である。この状態で、補強手段1を顔面に沿って密着させるように、変形させる。一旦変形された補強手段1は、その形状を維持する。必要に応じて裏部22の形状を鼻300の形状に合うように再調整することができる。
【0063】
マスク密着具100をマスク200から取り外すときは、上記の逆の動作を行えばよい。
裏部22は表部21の磁石24により吸着されている。裏部22を磁力による拘束から解除し、マスク200を下方向に引き抜けばよい。再度、裏部22を表部21に吸着させると、保管に便利であるという効果がある。
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0064】
次に、第4実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では固定手段2はマスク200に刺し止めていたことに対し、この第4実施形態では、挟み込むことは、2個の磁石24の磁力の吸引力により行われるようにしたものである。
【0065】
図14は固定手段2が磁石24が2個のもの(背面)である。
第3実施形態においては、表部21が磁石24であったが、本実施形態では裏部22が磁石24である。
補強手段1は、磁性体の軟鉄の板でできており、自由に形状を変形することができる。
従って、表部21は、連携手段3が結合状態32をとったときに、裏部22が吸着する場所が表部21となる。裏部22と補強手段1は一定の長さを持った帯状の連携手段3でつながれている。表部21が吸着する位置は補強手段1の短手方向の幅の範囲内で、自由に選ぶことができる。裏部22を補強手段1の下の位置に吸着させれば、補強手段1はマスク200の上側に来ることになる。また、裏部22を補強手段1の上の位置に吸着させれば、補強手段1はマスク200の下側に来ることになる。すなわち、裏部22を吸着する場所により、補強手段1のマスク200に対する上下位置を調整できる。

補強手段1は正面から見て、横に長い長方形をしており、寸法は縦1.5cm、横7.5cm、厚みは0.5mmである。補強手段1の寸法の好適な範囲等については、第3実施形態で説明したとおりである。
【0066】
すなわち、
マスク密着具100は、補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうち少なくとも一つの位置に位置する〔請求項13に対応〕
マスク200の形状や、人の顔の形の構成によって、マスク200を密着させたい場所は異なると考えられる。この要望に対応できる効果を奏する。
一般的には、補強手段1が補強具203の上側に配置すれば、補強具203と顔の隙間からの息漏れを、補強具203の後段で、防止することができる。また補強手段1を補強具203に重ねた位置であれば、補強具203の本来の機能を増強する効果が期待できる。補強手段1を補強具203の下側にすれば、多くの面積を顔面に密着させることができる。これは補強具203よりも、補強手段1の方が面積が大きいことに起因する。また、補強具203の厚みによる段差に補強手段1の端がはまり、口の開閉によっても、マスク200上部のずれを防止できる効果がある。
なお、補強手段1が補強具203に重なる位置としたものは、図15を参照されたい。
連携手段3は、透明のフィルムとしているが、面ファスナーの一方を使用してもよい。面ファスナーの他方を補強手段1の表に接着する。そうすると、連携手段3の長さは自在に調整できる。
また、補強手段1と裏部22を吸着させた状態で面ファスナーを剥がし、裏部22の上下左右位置や、裏部22同士の間隔25を調整できる。調整後は、面ファスナーを貼り付ければよい。
【0067】
すなわち、
マスク密着具100は、固定手段2に対する補強手段1の上下位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する上下位置調整手段26を有する〔請求項15に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する〔請求項16に対応〕
【0068】
すなわち、
マスク密着具100は、左右位置調整手段27は、固定手段2が複数個ある場合、固定手段2の個々の間隔25を調整する〔請求項17に対応〕
【0069】
図18は息漏れ防止手段の説明(正面)であり、第4実施形態の変形である。
マスク密着具100はマスク200上部裏面と顔面の間に配置され、間から排気の流出と吸気のための外気の流入との少なくとも一方を防ぐ息漏防止手段4を有し、
息漏防止手段4は裏部22を有する〔請求項18に対応〕。
裏部22と補強手段1を繋ぐ連携手段3は帯状であったが、補強手段1に近くなるにつれ、幅広になっていく構成としてもよい。図示で上端の輪郭が波の形状のように息漏れ防止手段をもうける。図示で波頭の頂点から少し下の位置に、裏部22を設ける。
息漏れ防止手段は、図示で上下方向の断面は上に行くほど幅が狭くなっている楔型である。また、裏部22から離れるほど、楔形を構成する略二等辺三角形の底辺の長さが短くなっている。すなわち、息漏れ防止手段の上下方向断面の厚みの平均(以下、断面厚み平均とする)は、裏部22の幅の範囲の鉛直下方の部分が最も厚く。中央方向、や両端方向に行くほど、断面厚み平均は薄くなる。
それは、顔面と鼻300が構成する角の部分からの息漏れが顕著であり、この部分の隙間を埋めるべく、この部分の厚さを増す方が息漏れ防止に効果的だからである。
【0070】
ただし、裏部22付近では、裏部22と同じ厚みであり、
また、裏部22の幅の範囲(つまり、円筒の直径の範囲)の鉛直下方の部分は、裏部22と略等しい厚みをもっている。
波の輪郭を形成する線の方向に行くに従って、厚みが薄くなっている。
すると、裏部22の周辺では裏部22である磁石24の縁が気にならないようになり、緩衝手段28として機能する。また、裏部22と補強手段1を繋ぐ部分は連携手段3として機能する。
また、材質はシリコンゴムなどの柔軟性がありしかも、気密性があるものがよい。
裏部22が磁石24であれば、磁石24が表面に現れていなくてもよく、磁石24が息漏れ防止手段に内在してもよい。補強手段1と息漏れ防止手段の接続する部分では、息漏れ防止手段が連携手段3として、分離状態31、結合状態32をとれるように、補強手段1の上辺を軸として、回転可能なように、厚みを薄くしている。
【0071】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
動作は基本的に第三実施形態とおなじである。息漏れ防止手段は全体として二つの波のような形状をしている。一つ目の波と、二つ目の波の間の中心部に鼻背301が来るように、装着に注意する。
図20は息漏れ防止手段の説明(背面)であるが、息漏れ防止手段の厚みについては図示を省略している。
息漏れ防止手段の図示で顔側に来る面は、磁石24を中心として、磁石24から離れるほど、厚みが薄くなる滑らかな曲面としてもよい。磁石24は円筒形をしている。補強手段1と反対側の磁石24の面は円である。
磁石24の中心軸上のいずれか点を起点として補強手段1の上辺に線を引く。ただし、その線が当該円の円周を通るように、起点を調整する。この線により構成される曲面を、息漏れ防止手段の図示で顔側を構成する面としてもよい。
【0072】
このようにすると、磁石24を中心として、磁石24から離れるほど、厚みが薄くなる。磁石24の中心軸を通る断面の角を覆うようにして補強手段1側、その逆側が徐々に薄くなるような、滑らかな面とすることもできる。多少厚みを増して、図示で磁石24の顔側に来る面を覆ってしまってもよい。
息漏れ防止手段は内部に保冷剤を封入した構成をとることもできる。このように構成すれば、顔面の冷却機能を持たせることができる。
【0073】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0074】
次に、第5実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では固定手段2の凸部211にねじを切ってあったのに対して、摩擦力により表部21と裏部22を止めるようにしたものである。
図21は、固定手段2が差し止めるもの(正面)である。
【0075】
すなわち、
マスク密着具100はマスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させる補強手段1と、
補強手段1をマスク200に固定する固定手段2とを有し、
脱着自在である〔請求項1に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことと、マスク200に刺し止めることのうち少なくとも一方により固定する〔請求項3に対応〕
本実施例では、主に刺し止めることのうち少なくとも一方により固定しているが、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことにより固定しているとも言える。
【0076】
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、裏部22は凸部211を有し、凸部211がマスク200の表裏を貫通することにより、固定手段2をマスク200に刺し止める〔請求項8に対応〕
なお、表部21に凸部211を有することも容易にできる。その場合は、凸部211の長さを短くし、顔に当たらないようにする。また凸部211の先を例えばひょうたん型にしてひょうたんのくぼんだ所で止められるようにすればよい。
また、ばねホックのようにすることもできる(図108参照)。
裏部22は円盤状であり、凸部211は円板の面に垂直に結合された棒状のものである。裏部22は真鍮製である。凸部211の直径は略0.5mmである。
裏部22は、円盤状で、中央部に凸部211と勘合する穴が開いている。図示で円盤状の下部に補強手段1が接続されている。補強手段1は表部21同志を一定の間隔25をあけて接続させている。当該間隔25は5.5cmである。補強手段1は、真鍮製の針金で直径は略1.2mmである。
【0077】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持する〔請求項12に対応〕
補強手段1の一部として塑性変形をする線材を使用した場合は、その直径は0.2mm~50mmまで、0.1mm刻みで自由な値をとれる。これは、塑性変形する線材自身の直径であり、その周りを他の部材でくるんだ場合の補強手段1の直径ではない。もしそのような構成とした場合は、補強手段1内部の塑性変形する材料の直径を指す。0.5mm~2mmが好適で、0.7mm~1.5mmがより好適で、0.9mm~1.3mmがさらに好適である。
【0078】
図24は固定手段2差し止めるもの(拡大側面)である。
本図面については、図示の状態での上下左右の方向を基準として説明する。
図示の状態で、固定手段2の上側と下側から渦をまく形状の部材(以下、渦巻部材とする)が伸びている。渦巻部材は、初めは右側を指すように伸びているが、途中で方向を変えて、固定手段2に戻ってくるように構成されている。上部の渦巻部材は、時計回り方向に渦を巻き、下部の渦巻部材は、反時計回り方向に渦を巻いている。そのため、上側と下側の渦巻部材が向かい合う部分がある。渦巻部材は、弾性体であり、向かい合う部分は互いに押し付けあうように付勢されている。この部分により、凸部211を摩擦力で固定する。摩擦力が増すように、凸部211にギザギザ、つまり小さな凹凸を設けてもよい。図示の状態は、裏部22と表部21が半ば結合された状態である。マスク200に凸部211を刺し、表部21と裏部22を図示のように結合させ、凸部211を右側に移動させ差し込んでいくと、マスク200の表裏を完全に表部21と裏部22で挟むことができる。
【0079】
図27は固定手段2が差し止めるもの(表部21と補強手段1の結合)である。
このように渦巻部材が構成する渦巻の中心付近を補強手段1が貫通している。渦巻部材は板状の弾性体であり、渦巻を構成する面に対して、垂直に補強手段1が貫通している。渦の内側に補強手段1ははんだ付けされている。他のロウ付け、溶接などにより結合させてもよい。
【0080】
図28は接着面206の説明(背面)である。
補強具203全体を裏一部面205がおおい、裏一部面205の補強具203の周囲に接着面206が設けられている。接着面206は補強具203の周囲にある破線に見える部分の、破線を構成する一つの線分である。接着面206は多数あるので、代表的なところ以外は、符号を振ることを省略している。接着面206は縦0.5mm 横1mmの長方形である。接着面206の寸法はマスク200により異なる。
【0081】
すなわち、
マスク密着具100は
マスク200が補強具203を有する場合において、
補強具203は、マスク200表面の全部又は一部を構成する面である、表一部面204と
マスク200裏面の全部又は一部を構成する面である、裏一部面205との間に挟み込まれ、
補強具203は、補強具203の上下左右のうち少なくとも1つの位置に存在する表一部面204と裏一部面205の接着面206(融着面も含む)により固定され、
接着面206に凸部211の先端を当てた場合、
凸部211の先端の周長はマスク200の接着面206の外周の周長以下であることにより他の面よりも接着面206からマスク200をより貫通しやすい〔請求項9に対応〕
【0082】
なお、先端とはそのものだけではなく、先端から一定の距離までの部分を指す。
一定の距離とは、接着部以外を固定し、マスク200を接着部に先端にあて押し込んでいったときに、接着部が破壊し始め、一部でも穴が開く距離とする。また接着部から凸部211の一部が、接着部を穿孔し、差し込んだ側から他の側に突き出ていることが確認できる距離とする。
突き出て切ることが目視で確認できるほどの穴が開いていれば、それを広げることは容易だからである。
たとえば、0.1mm~1.0mmまでの0.1ミリ刻みの距離をとることができる。
このことは言い換えると、接着面206の部分がマスク200から予めくりぬかれておりマスク200に開けられた穴であると仮定する。当該穴の変形を許すとすると、凸部211がその穴にはまり、穴の形状が変形し、穴を容易に貫通できるということである。
また、先端の周長とは、凸部211を長手方向に対し垂直な面の断面の図形の外周を構成する曲線の長さである。
【0083】
本実施例では、直径が0.5mmの円柱である。先端の周長は0.5mm×円周率(=約1.5mm)である。一方、接着面206の外周の周長は(0.5mm+1mm)×2=3mmであるので、先端の周長以上であることがわかる。また、接着面206の最も狭い部分である、縦方向の0.5mmと円柱の直径が等しい。このような構成であれば、凸部211の先端の周長はマスク200の接着面206の外周の周長以下であることにより他の面よりも接着面206からマスク200をより貫通しやすいことも容易に理解できる。
接着面206の外周の周長は本実施例では、3mmである。製品によって差があるので、外周の周長として1mm~20mmの値を0.5mm刻みでとることができる。
【0084】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
図22は差し止めるタイプである。
ある程度、補強手段1を顔面に沿うように曲げておく。補強手段1の位置、ひいてはそれに結合している表部21の位置を、マスク200に対して適当な位置に配置する。
その際に、表部21の穴が、接着面206の一つに合うようにしておくとよい。この接着面206を選択した接着面206と呼ぶ。裏側202から凸部211を選択した接着面206に当て、穿孔し、貫通させる。凸部211に表部21の穴をはめ込み、裏部22方向に押し込む。これにより、表部21と裏部22により、マスク200表裏を挟み込み、凸部211により刺し止めることができる。これを両方の固定手段2に対して行えば、マスク200にマスク密着具100を固定できる。その後、マスク200を身に着ける。必要であれば、補強手段1を変形させて、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させるように微調整する。図では、
【0085】
すなわち、
マスク密着具100は、マスク200に刺し止める位置は、補強具203の上側としているが、下側とすることもできる〔請求項4に対応〕
固定手段2の位置によって、
すなわち、
マスク密着具100は
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、又は補強具203下側に位置することもできる〔請求項13に対応〕
【0086】
マスク密着具100をマスク200から取り外すときは、上記の逆の動作を行えばよい。簡便には、表部21と接着面206を貫通している凸部211を、これらから引き抜けばよい。
収納の際には、表部21の穴に、凸部211を勘合させた状態で収納すれば、裏部22の紛失が防げる。

図29は固定手段2差し止めるものと連携手段3である。すなわち連携手段3を設けた例である。
【0087】
すなわち、
マスク密着具100は
表部21と裏部22を繋ぐ連携手段3を有し、
連携手段3は表部21と裏部22を分離した分離状態31と、
表部21と裏部22を結合した結合状態32をとることができ、
分離状態31から結合状態32に移行する際に、表部21または裏部22に移動の一定の軌跡33を描かせることにより、
分離状態31から結合状態32に移行すると自然に表部21と裏部22がマスク200に固定される〔請求項10に対応〕
すなわち、
分離状態31は表部21と裏部22の相対する面を見開状態にしたものであり、
結合状態32は見開状態を閉じた状態にしたものであり、
軌跡33は円弧である〔請求項11に対応〕
このように構成した場合は、
【0088】
すなわち、
マスク密着具100は
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、補強具203の下側である〔請求項4に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、に位置する〔請求項13に対応〕
【0089】
とする方が便宜である。
図99は左右位置調整手段27の例である。
上記の実施形態は表部21と補強手段1ははんだ付けにて固定されていたが、上記の実施形態に容易に左右位置調整手段27を設けることができる。
左右位置調整手段27の1方はへの字を上下逆にしたような形状の付勢された板状の弾性体(以下、への字部材とする)である。
左右位置調整手段27の他方は渦巻部材の一方である。渦巻部材の内側面とへの字部材の両端で補強手段1を挟み込み、摩擦力にて固定している。
【0090】
すなわち、
固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項16に対応〕
左右位置調整手段27は、固定手段2が複数個ある場合、固定手段2の個々の間隔25を調整する
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項17に対応〕
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0091】
次に、第6実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では固定手段2はねじで刺し止めることであったのに対して、弾性体23により挟み止めるようにしたものである。
図30は、固定手段2が弾性体23によるもの(正面)である。
固定手段2はダブルクリップのような形状をしている。固定手段2は真鍮製である。固定手段2は上面と下面と底面を有し、これらの面で二等辺三角柱を構成する。二等辺三角柱の断面の二等辺三角形の底辺が底面の断面に該当する。等辺が上面と下面の断面に該当する。底辺と反対側の上面と下面の端は、開閉可能である(図32図33参照)。以下、底面と反対側の上面の端を単に上面の端と呼び、底面と反対側の下面の端を単に下面の端と呼ぶ。
【0092】
図32を参照して説明する。
底面は弾性体23であり、底角が少なくなる方向に、付勢されている。そのため、上面の端と下面の端によってマスク200の表裏を挟むことが可能である。端の開閉が容易になるように、開閉補助部材を有している。開閉補助部材は二等辺三角形の頂点から底角を構成する角方向にのびており、二等辺三角形の等辺の倍の長さがある。頂点と反対方向の端が梃子の力点となる。ここを操作部と呼ぶ。二等辺三角形の頂点が作用点、底角を構成する角が支点となる。ダブルクリップと同じように、開閉補助部材は頂点を構成する辺を軸として回転可能である。
固定手段2は補強手段1にロウ付けされている。補強手段1は、直径が約1.2mmの真鍮製の針金である。
固定手段2同志の間隔25は6cmであり、補強手段1を直線に伸ばした状態でマスク密着具100の図示での横方向の長さは8cmである。
【0093】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持する〔請求項12に対応〕
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むこととにより固定する〔請求項3に対応〕
なお、下面の端に針のような突起を設け、上面の端付近に突起が貫通する穴を設ければ、固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことと、マスク200に刺し止めることの両方により固定することとなる。
【0094】
すなわち、
マスク密着具100は
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、弾性体23が元の形に戻る力により行われるものである〔請求項5に対応〕
すなわち、
弾性体23は付勢されている〔請求項6に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側と補強具203下側のいずれか一つの位置に位置する〔請求項13に対応〕
【0095】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
図30は固定手段2が弾性体23によるもの(正面)である。
ある程度、補強手段1を顔面に沿うように曲げておく。操作部を指で挟み、操作し、上面と下面の端を開く。その状態で固定手段2をマスク200に挟み込む。両側の固定手段2をマスク200に挟み込むことで、マスク密着具100はマスク200に固定される。使用者の選択によって、表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の一方を選択できる。挟み込む位置を補強具203の上側とすると、補強手段1は、補強具203に沿って補強具203上側に位置する。
【0096】
また、挟み込む位置を補強具203の下側とすると、補強手段1は、補強具203に沿って補強具203下側に位置する。使用者は、マスク密着具100を固定したマスク200を身につけ、必要に応じて補強手段1の形状を顔面に沿って密着させるように変形させる。開閉補助部材は視界を遮るので、移動させたい場合がある。その場合は、開閉補助部材は二等辺三角形の頂角を構成する辺を軸として回転させ、装着状態で下側に向ける。これにより装着時以外に開閉補助部材を邪魔にならない位置に持ってくることができる効果がある。また、下側に向けるように付勢すれば、マスク200を押さえられ、固定手段2の一部としても使用することができる効果がある。
図32、及び図33は第7実施形態の説明であるが、固定手段2は第6実施形態と同じなので、動作については第6実施形態でも同様である。
【0097】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0098】
次に、第7実施形態について説明する。
第7実施形態は第6実施形態に左右位置調整手段27を設けたものである。
【0099】
すなわち、
固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する〔請求項16に対応〕
しかし、今まで説明したものと同様であるので説明を省略する
【0100】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
次に、第8実施形態について説明する。
説明した第1実施形態では固定手段2はねじで刺し止めることであったのに対して、第8実施形態では、摩擦力により刺し止め、補強手段1を裏側202にくるようにしたものである。
図34は補強手段1がマスク200の裏側202にあるもの(正面)である。
図24を参照して、固定手段2は、第5実施形態と同じである。
補強手段1は、直径が約1.2mmの真鍮製の針金である。補強手段1の両端に近いところが裏部22にはんだ付けされている。
【0101】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持する〔請求項12に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことと、マスク200に刺し止めることのうち少なくとも一方により固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
マスク200に刺し止める位置は、補強具203の上側と下側の少なくとも一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の裏側202に位置する〔請求項14に対応〕
このような構成とすると非常に目立たない。
【0102】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
ある程度、補強手段1を顔面に沿うように曲げておく。
適当な接着面206を選び、裏側202から凸部211を突き刺す。両側の固定手段2を突き刺し、表側201から表部21を勘合する。これによりマスク密着具100はマスク200に固定される。マスク密着具100が固定されたマスク200を身に着ける。必要に応じて補強手段1を変形させて、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させるように微調整する。
図34を参照して、補強手段1を微調整した場合、図示において、補強手段1がマスク200上部側にはみ出ることがある。しかしこれは問題ない。なぜならば、顔に対して、固定手段2の位置さえ固定できれば、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させることができるからである。このような構成とすると、装着が非常に楽であるという効果がある。
【0103】
図107は補強手段1の変形(正面)である。前述の息漏れ防止手段のように、鼻側面303と顔面が形成する角によるくぼみを覆うように、厚みが調整され、立体的に形成されている。材質は、スポンジや、シリコンゴムなどで、補強手段1は、変形可能であり、一旦変形するとその形状を保持するように、例えば、真鍮の針金を内部に有する。
【0104】
このような形状とすることにより、表側201から押さえる力が十分でなくともマスク200上部裏面と顔面の間に配置され、間から排気の流出と吸気のための外気の流入との少なくとも一方を防ぐことができ、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させることと同等の効果がある。
【0105】
図示において裏部22がある位置から、裏部22が構成する面に対して略垂直にピン状の凸部211を設ける。凸部211は顔と逆側に来る。
それを裏側202から刺し、表側201から図24に示したような表部21で固定する。今までの実施例のように磁力で固定することも考えられる。このような構成とすることによりしっかり息漏れの防止ができ、かつ、非常に目立たないという効果がある。
また、後述の案内手段6をこのような形とすることもできる。その場合は、裏部22は磁石24とすることが望ましい。
【0106】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段が間接的にではあるがマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0107】
次に、第9実施形態について説明する。
説明した第8実施形態では使用前は、補強手段1は直線であったことに対して、第9実施形態では、顔を構成する面において、補強手段1を鼻300を迂回するように形成したものである。
図35は補強手段1が背面にあるもの(変形例正面)である。
この動作原理によれば補強手段1は必ずしも変形可能である必要はない。
マスク200を装着するときに、耳掛けによりマスク200が左右に引っ張られる。これは、マスク200を顔面にとどめておくために必要である。この力を鼻300をマスク200が覆う部分だけ、回避して伝えればよい。すなわち、補強手段1は、マスク200装着のために必要な力を、鼻300をマスク200が覆う部分を回避して伝えるものでもよい。言い換えれば、マスク200を装着した状態を保持するためにマスク200の長手方向に伝えられている力を、鼻300をマスク200が覆う部分だけ補強手段1が負担すると説明することもできる。
さらに詳しく説明すると、マスク200の張力は耳掛けの弾性体が戻ろうとする力により発生されている。例えば、左側の耳掛けにより発生し、この力は主にマスク200の上辺と下辺を伝わって、右側の耳掛けに届く。この時、マスク200の上辺を伝わっている力を左側の固定手段2で受け止め、補強手段1に伝える。補強手段1はマスク200の鼻300をマスク200が覆う部分を迂回して、この力を右の固定手段2に伝える。右の固定手段2から先はマスク200の上辺がこの力を伝え、右側の耳掛けに到達する。右側の耳掛けにより発生した力についても同様である。
従って、マスク200の鼻300をマスク200が覆う部分については、張力が加わっていない状態にすることができる。補強手段1の形状をうまく調整すれば、鼻300をマスク200が覆う部分が鼻300にすっぽりはまるようにすることができる。マスク200の張力は左右の両固定手段2の所まで伝わっているので、鼻300をマスク200が覆う部分をうまく、マスク200の張力を使って、鼻300に押し付けることができる。
これを実現するためには、後述する第12実施形態のΛ型部材のように線材をつかって形成すればよい。補強手段1は張力を受け止める必要があり、容易に変形しないことが望ましい。
線材の可塑性変形を使わない例(つまり、補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものしない例)としては、Λ型に形成された補強手段1のΛの頂角をねじで調整するような手段を設ければよい。
同様に、鼻300全体を覆うケースのようなもので、マスク200の張力を負担してもよい。もしケースで構成するならば、ケースの内部にスポンジなどの部材をもうけ、スポンジの弾力で、鼻300をマスク200が覆う部分を、鼻300に押し付けてもよい。
【0108】
以上の動作をするように、補強手段1があらかじめ鼻300を迂回するように、逆Uの字(Λ型)に形成されている。鼻300をマスク200が覆う部分が、鼻300をマスク200が覆う部分が鼻300にすっぽりはまるよう補強手段1を変形可能としている。
他は第9実施形態と同様である。このような構成とすると、補強手段1がマスク200内に存在する部分が少ないので、肌への刺激が少ないという効果がある。
図46のような鼻300に沿うような部材を設ければ、
【0109】
すなわち、
マスク密着具100は
面を有し、少なくとも鼻側面303に面が配置され、マスク200上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐ
ことができる〔請求項26に類似の内容〕
【0110】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段が間接的にではあるがマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0111】
次に、第10実施形態について説明する。
説明した第1~9の実施形態は補強手段1が変形可能であり、一旦変形するとその形状を保持するものであったのに対して、第10実施形態は弾性により鼻側面303を挟むものとしたものである。
図36は補強手段1が鼻側面303を挟むもの(背面)である。
【0112】
すなわち、
マスク密着具100は固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むこと、により固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク密着具100はマスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の少なくとも一方であること、又はマスク200に刺し止める位置は、補強具203の上側と下側の少なくとも一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、磁力の吸引力により行われるものである〔請求項5に対応〕
表部21と裏部22は、ボタン型の磁石24である。表部21と裏部22により、マスク200の表裏を挟み込み、マスク密着具100を固定する。
【0113】
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
すなわち、
補強手段1は、弾性により鼻側面303を挟むものである〔請求項12に対応〕
補強手段1はゼムクリップと同様の弾性体の材質でありステンレス製である。なお、補強手段に使われる弾性体を特に補強手段弾性体11と呼ぶこともある。
直径0.7mmの線材を、五角形の一辺が欠落した形に折り曲げて構成している。鼻300の側面を確実に抑えられれば、特に形状にはこだわらないが、鼻300の側面に対して、補強手段1の端が略垂直になるので、この形としている。補強手段1の先には表部21がエポキシ系接着剤で接着されている。表部21はボタン型の磁石24である。結合方法はボタン型磁石24に円筒形の穴をあけて、補強手段1の端と勘合する、又は溶接してもよい。補強手段1は、補強手段1の両端が閉じるように、言い換えれば、欠落した、辺の長さが、短くなる方向に付勢されている。
【0114】
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、のうち少なくとも一つの位置に位置する〔請求項13に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201に位置する〔請求項14に対応〕
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
ある程度、補強手段1の弾性力を調整する。これは、五角形のマスク200から一番遠くに位置する角の角度を調整することにより行える。
一度マスク200を身に着け、補強手段1が鼻側面303を挟む位置を選ぶ。その際に印などをつけてもよい。マスク200を身から外し、選んだ位置に表部21が来るように、補強手段1の先を開き、表部21をマスク200の表側201に当てる。その状態で、裏部22を裏側202に磁力でつける。するとマスク密着具100は固定される。マスク密着具100が固定された状態で、マスク200を身に着ける。必要であれは、補強手段1の位置を微調整する。その際は、裏部22の位置も調整しなければならないが、マスク200と顔面の間に指を入れる等して、裏部22を移動させればよい。
このような構成とすると、補強手段1が鼻側面303を挟むので、特に隙間の空きやすい、顔面から鼻300が伸び始める部分(鼻側面303から左右方向に広がる顔面の角部分)を確実に抑えられるという効果がある。
マスク密着具100をマスク200から外すときは、裏部22である磁石24を裏側202から離せばよい。
保管の際は、表部21と裏部22が結合した状態で保管すると便利である。
【0115】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具100によれば、補強手段1がマスク200上部を押さえるので、マスク200の上部をより密着させることができる。
【0116】
次に、第11実施形態について説明する。
説明した第10の実施形態は補強手段1がマスク200前面に来たのに対して、第11実施形態では鼻背301部分では鼻300を回避して迂回するようにしたものである。つまり補強手段1はマスク200の上方にくる。
図37は補強手段1が上側に曲がっているもの(背面)である。
補強手段1はゼムクリップと同様の弾性体の材質でありステンレス製である。直径は0.7mmの線材をUに近いVの字形に折り曲げて構成している。使用状態ではVの字が上下逆となる。つまりΛ型となる。Λを構成する2本の斜め線の左側は頂点を中心に、反時計回りに回るように付勢されている。同右側は逆方向に付勢されている。つまり、補強手段1を鼻300にかけたときに、互いに逆方向の回転で挟み込みような構成となっている。表部21はボタン型磁石24であり、Λを構成する2本の線の内側に、表部21が相対するように固定されている。ボタン型磁石24の円筒の軸はΛを構成する面よりも図示でやや手前側を向くように取付られている。本実施例では、角度調整手段を備え、ボタン型磁石24が斜め線を軸として手前側を向く角度を調整することができる。効果的に表部21がマスク200を押さえられるように、表部21は自在接手により補強手段1に固定されていてもよい。他については、第10実施例と同様である。
【0117】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するもの〔請求項12に対応〕
としてもよい。
【0118】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0119】
次に、第12実施形態について説明する。
説明した第10、11の実施形態は裏部22を一つ一つ吸着させる必要があった。これに対し第10実施形態は案内手段6をもうけ、表部21と裏部22の固定を容易にしたものである。
図38は案内手段6を有するもの(正面)である。
補強手段1及び、表部21は実施例10と同様に構成されている。
【0120】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むこと、により固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側であること〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、磁力の吸引力により行われるものであること〔請求項5に対応〕
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
すなわち、
補強手段1は、弾性により鼻側面303を挟むもの〔請求項12に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば補強具203下側に位置する〔請求項13に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201に位置する〔請求項14に対応〕
すなわち、
鼻300に配置される案内手段6を有し、
案内手段6は裏部22を有し、
表部21を固定位置に案内し、
固定位置は、表部21と裏部22により補強手段1が固定される位置である
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項21に対応〕
【0121】
図38が基本的な構成である。
案内手段6は、Λ型のステンレス製線材(以下Λ型部材とする)を有する。Λ型部材は直径0.7mmの弾性体である。鼻300に仮止めしやすいように、Λの下の開きが狭くなるように若干付勢されている。Λを構成する左右の斜め線には鼻300の側面を広く覆えるように三角形状又は三角形に近い台形の部材(以下、旗状部材とする)を有し、この中に裏部22である磁石24が内蔵されている。旗状部材の鼻300側の面61は
【0122】
すなわち、
マスク200上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐ〔請求項25に対応〕
また、磁石24の厚みによる段差を吸収するように滑らかな曲面により構成されている。この点については、第4実施形態の息漏れ防止手段の記述を参照されたい。旗状部材は、裏部位置調整手段61を有し、これにより、線材を軸として、回転させることができる。また、Λの斜めの線方向に位置を調整することができる。以下詳しく説明する。
【0123】
図39は西洋人等向け案内手段6(斜視図)である。
一般に、鼻300と額がつながる部分は、鼻背301と額は同程度の高さである。しかし、同位置の鼻背301の両側、つまり目の方向は大きくへこんでいる。そのため、西洋人など彫が深い個人には、単純なΛ型では、案内手段6が効率的に、仮止めできなかったり、Λ型部材の位置が全体的に、前方に来てしまうために、裏部22が前方に来て、鼻300の側面の奥を押さえられない懸念があった。それを解決したのが図示の形態である。裏部位置調整手段61は、線材全体を挟持するのであるが、説明の便宜上、旗状部材の上端または下端を裏部位置調整手段61として図示している。
【0124】
図40はA-A’線断面図である。旗状部材は、断面が略二等辺三角形に近い涙型をしている。旗状部材表と旗状部材裏を有し、蝶番64で開閉可能に結合されている。旗状部材表と旗状部材裏は内側側面一部に設けられたフック65により、普段は開かないように固定されている。図示で上側が旗状部材裏であり、下側が旗状部材裏である。旗状部材裏には裏部22である磁石24が接着されている(図示省略)。旗状部材裏にはΛ型部材の線材を横方向に押し、旗状部材の内側側面に押しつける、線材横方向規制手段を有する。また旗状部材裏にはΛ型部材の線材を縦方向に押し、旗状部材の内側側面に押しつける、線材縦方向規制手段を有する。これらによって、Λ型部材の線材が旗状部材に押し付けられる。そのため、旗状部材がΛ型部材の線材を挟持する。旗状部材とΛ型部材の線材は摩擦力により固定されている。そのため、旗状部材は、図示で、手前、奥に移動可能であり、またΛ型部材の線材を軸に回転させることができる。
なお、旗状部材裏を構成する面(以下、防止面と呼ぶこともある)は、
【0125】
すなわち、
マスク200上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐ〔請求項25に対応〕
すなわち、
案内手段6は鼻背301に引っ掛けて仮止めされる〔請求項22に対応〕
これについては、図44図46を参照されたい。尚、仮止めとは、完全に止まっていなくとも、手などの補助を有する場合も含む。つまり、手などだけで支える場合よりも楽な場合も含む。
【0126】
すなわち、
案内手段6は、裏部22の位置を調整する裏部位置調整手段61を有する〔請求項23に対応〕
すなわち、
案内手段6は、補強手段1が鼻300の両側を挟み込む力を変換し、鼻側面303を挟むものであること、又は挟む力を補強するものである〔請求項24に対応〕
案内手段6自身も仮止めのために、鼻300を挟んでいるものの、補強手段1が鼻300の両側を挟み込むことにより、さらに強い力で鼻300を挟みこむことになる。Λ型部材の頂点の部分は、ある程度以上の角度に開かない蝶番としてもよい。
【0127】
すなわち、
案内手段6は、面を有し、少なくとも鼻側面303に面が配置され、マスク200上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐ〔請求項25に対応〕
これにより、埃などがマスク200内部に流入することを、より減少させることができる(図42参照)。
【0128】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
図43は案内手段6を有するもの(補強手段1と案内手段6の結合状態)である。マスク200の内部では、このように表部21と裏部22が結合する。これを念頭に入れて説明する。
【0129】
図45は案内手段6(仮止め正面)である。防止面が鼻側面303に密着しており、案内部と鼻側面303からの息漏れを防止することが分かる。また、両旗状部材は、鼻側面303に軽く押し付けられている。また、案内手段6は図示前方からみてΛ状であるので、下に下がることで鼻300がΛの頂点の角側に入り込むため、比較的に落ちにくいことが分かる。裏部位置調整手段61により、固定予定位置を調整する。
この状態でマスク200を身に着ける。その際に案内手段6のマスク200からはみ出る案内手段6を手で保持し、案内手段6が外れたり、ずれないようにする(図47参照)。
左右の表部21を、案内手段6が有する裏部22に磁力により吸着させる。
【0130】
第10実施形態の裏部22の固定手段2の位置は、表部21と裏部22がマスク200を挟み込む力による摩擦力で固定されていた。しかし、補強手段1が強力に鼻側面303を挟み込むことにより、鼻側面303の顔面側から、鼻背301方向にずれてしまう恐れがあった。それは主に、鼻断面が楔形をしており、鼻側面303は斜面を形成しているからである。
しかし、本実施例のような構成とすることにより、固定手段2のずれが防止できる効果がある。より強固にずれを防止したい場合は、Λ型部材の線材を太くし、容易に変形しないようにすればよい。その場合は、あらかじめ、個人の好みの位置に合わせてΛ型部材を変形しておく。特に、Λ型部材の下部の開きを調整しておく。
マスク密着具100を取り外す場合は、表部21と裏部22の磁力の結合をとき、補強手段1を案内手段6から引き離せばよい。
図47は案内手段6を有するものを身に着けた状態である。このように弾性を有する補強手段1が、鼻側面303を強く抑えていることがわかる。また、Λ型部材の上部がマスク200から出ているので、マスク密着具100とマスク200を身に着けることが容易にできる効果がある。
【0131】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0132】
次に、第13実施形態について説明する。
説明した第12実施形態は案内手段6は鼻背301に引っ掛けて仮止めされる物であったのに対し、第13実施形態は鼻翼302に引っ掛けて仮止めされるものである。
図48は案内手段6が鼻翼302にかかるもの(正面上方)である。
【0133】
すなわち、
案内手段6は鼻翼302に引っ掛けて仮止めされる〔請求項22に対応〕
案内手段6はコを時計回りに90度回転させた線材(以下コの字型部材とする)を有する。コの上下の線は延長すると交わり、二等辺三角形を構成する。当該上下の線が鼻300の側面付け根に沿うように底角が構成されている。コの上下の線の部分には12実施形態と同様に、旗状部材を有する。旗状部材には、磁石24である裏部22を有する。位置調整手段を設けるときは、第12実施形態と同様に構成することができる。
【0134】
図49は案内手段6が鼻翼302にかかるもの(仮止め正面)である。
このような構成とすると、彫の深い顔の構成であっても、額と鼻背301のつながった部分の高さに関わらず、案内手段6の形状を変えなくてもよい。また、マスク200外部より案内手段6が見えないので、見栄えがよいという効果がある。
また、連結部63の長さを調整する、連結部63長さ調整手段を有してもよい。これにより、鼻300の幅、特に両の鼻翼302の幅の個体差に対応できる。
実施形態の動作については第12実施形態とほぼ同様であるので省略する。
【0135】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0136】
次に、第14実施形態について説明する。
説明した第13実施形態は空気確保手段を有していなかったが、第14実施形態は空気確保手段を有するものとしたものである。
図50は空気確保手段説明(斜視図)である。
【0137】
すなわち、
案内手段6から延在し、吸気のための空間51を確保する空間確保手段5を有する〔請求項26に対応〕
第13実施形態はコの字型部材を有していた。コの字型部材の縦棒に該当する部分は、鼻300の下部、鼻300孔付近に配置された。縦棒つまり連結部63に該当する部分を大きくし、口を迂回して戻るような形状としたものである。連結部63に相当する部分は、略水滴型をした、線材となっている。以下この部材を水滴型部材とする。水滴型部材の端には第13実施形態と同様に、旗状部材を有する。旗状部材は、第12実施例と同様な機構の裏部位置調整手段61を有する。水滴型部材の正面には空間確保手段5を有する。
図106は従来の空間確保手段5である。マスク200の主に口に当たる部分を持ち上げて吸気で、マスク200が顔面に吸い付くことによる息苦しさを低減するものである。
図50は空気確保手段説明(斜視図)である。
水滴型部材の曲線部分に配置する。空気確保手段は正面から見て、左右の部分で水滴型部材に止められていて、水滴型部材の上下の位置の調整が可能である。例えば、裏部位置調整手段61のように、水滴型部材の線材を挟持するような機構を設ければよい。だた、これは個体差を埋めるためであって、一度調整すれば、普段は調整する必要はない。
水滴型部材の空間確保手段5が配置されている部分と、旗状部材を繋ぐ部分は連結部63として機能する。
他の構成としては、空間確保手段5の両側から線材を伸ばして、旗部に勘合させることもできる。ただし、案内部から延在するか、空間確保手段5から延在するかの表現上の違いではある。
【0138】
補強手段1は、一部が欠けた円、つまり円弧としているが、他の形状をとることもできる。要するに、鼻側面303を効果的に弾性力で押し付けることができればよい。補強手段1はステンレス製の弾性体の線材である。線材の直径は7mmである。表部21と裏部22は磁石24である。
【0139】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
空間確保手段5を手で支持しながら、マスク密着具100を仮止めする。その際に裏部位置調整手段61によって、旗状部材の位置を調整し、裏部22が適当な位置に来るように調整する。マスク密着具100は鼻300に仮止めされるが、空間確保手段5の重量は支えられない可能性があるので、空間確保手段5を手で支持しておく。その状態でマスク200を身に着ける。固定手段2の先を広げながら表部21と裏部22を磁力により吸着させる。両方の固定手段2の吸着が終わればマスク密着具100はマスク200に固定される。このような構成とすると、空間確保手段5の大きさが大きいので、手で保持しやすく、マスク密着具100を装着しやすいという効果がある。また、空間確保手段5を別途設ける場合は、空間確保手段5を耳に止める紐などが必要であったが、これが不要となる効果がある。
マスク密着具100を取り外す際は、先の実施例と同様に、表部21と裏部22の磁力の結合を解除して、補強手段1をマスク200から離せばよい。
【0140】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0141】
次に、第15実施形態について説明する。
説明した第12、第13の実施形態は補強手段1が補強手段弾性体11であったのに対し、第15実施形態は補強手段1を変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものとしたものである。
【0142】
図51は補強手段1が形状保持によるもの(正面)である。
補強手段1は、磁性体の軟鉄でできており、自由に形状を変形することができる。
従って、裏部22が吸着する場所が表部21となる。裏部22を補強手段1の比較的下方に吸着させれば、補強手段1はマスク200の上側に来ることになる。また、裏部22を補強手段1の比較的上方に吸着させれば、補強手段1はマスク200の下側に来ることになる。すなわち、裏部22を吸着する場所により、補強手段1のマスク200に対する上下位置を調整できる。同様に、裏部22を吸着する場所により、補強手段1のマスク200に対する左右位置を調整できる。
補強手段1の大きさは、縦1.5cm、横7.5cmである。寸法の範囲等は上述したとおりである。
【0143】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことにより固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の下側である〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、磁力の吸引力により行われるものである〔請求項5に対応〕
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものである〔請求項12に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうちいずれか一つの位置に位置する〔請求項13に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201に位置する〔請求項14に対応〕
なお、案内手段6と、補強手段1の、マスク200に対する表裏位置を逆にすれば、補強手段1はマスク200の裏に位置するような構成も可能である。
【0144】
すなわち、
マスク密着具100は
固定手段2に対する補強手段1の上下位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する上下位置調整手段26を有する〔請求項15に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は
固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する〔請求項16に対応〕
案内手段6については、第12実施形態と同じ構成としている。
【0145】
すなわち、
鼻300に配置される案内手段6を有し、
案内手段6は裏部22を有し、
表部21を固定位置に案内し、
固定位置は、表部21と裏部22により補強手段1が固定される位置である
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項21に対応〕
すなわち、
案内手段6は鼻背301と、鼻翼302との少なくとも一方に引っ掛けて仮止めされる
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項22に対応〕
【0146】
なお、鼻翼302との少なくとも一方に引っ掛けて仮止めされる構成は、第13実施形態の案内手段6を用いれば、構成できる。第12実施形態と第13実施形態の案内手段6を組み合わせて使うことも可能である。両方の連結部63を結合させる連結部63結合手段を旗状部材の中に設ければよい。具体的には第12実施形態の裏部位置調整手段61は上部からも下部から線材を差し込めるようになっているので、上からΛ型部材を、下から、コの字型部材を挿入すればよい。
【0147】
すなわち、
案内手段6は、裏部22の位置を調整する裏部位置調整手段61を有する
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項23に対応〕
案内手段6については、第12実施形態と同じ構成としている。
以上のように構成された実施形態の動作については説明を省略する。
【0148】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0149】
次に、第16実施形態について説明する。
説明した第12の実施形態は案内手段6の裏部22が磁石24であったのに対し、第16実施形態は磁石24の代わりに磁石24に吸着させる磁性体を使用したものである。
図54は分離型が案内手段6が磁性体のもの(補強手段1と案内手段6の結合状態上面)である。
【0150】
案内手段6は、磁性体の軟鉄でできており、自由に形状を変形することができる。
従って、表部21が吸着する場所が裏部22となる。

表部21を案内手段6の下の位置に吸着させれば、案内手段6はマスク200の上側に来ることになる。また、表部21を案内手段6の上の位置に吸着させれば、案内手段6はマスク200の下側に来ることになる。すなわち、表部21を吸着する場所により、案内手段6のマスク200に対する上下位置を調整できる。同様に、表部21を吸着する場所により、案内手段6のマスク200に対する左右位置を調整できる。
案内手段6の大きさは、縦、1.5cm 横7.5cmである。寸法の範囲については、第15実施形態の補強手段1の寸法の範囲と同じである。
補強手段1は、第12実施形態と同様の構成としている。
【0151】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことにより固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、磁力の吸引力、により行われるものである〔請求項5に対応〕
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
すなわち、
補強手段1は、弾性により鼻側面303を挟むものである〔請求項12に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側と補強具203下側のいずれか一つの位置に位置する〔請求項13に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201に位置する〔請求項14に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
固定手段2に対する補強手段1の上下位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する上下位置調整手段26を有する〔請求項15に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有する〔請求項16に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
鼻300に配置される案内手段6を有し、
案内手段6は裏部22を有し、
表部21を固定位置に案内し、
固定位置は、表部21と裏部22により補強手段1が固定される位置である〔請求項21に対応〕
このように構成すると、案内手段6は自由に変形可能であるので、顔面にフィットしやすいという効果がある。案内手段6はビニールなどの柔らかいもので覆うことが好適である。
以上のように構成された実施形態の動作については説明を省略する。
【0152】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0153】
次に、第17実施形態について説明する。
説明した第16の実施形態は案内手段は磁性体の板であったが、案内手段の裏部を磁石とし柔らかい部材でおおったものである。
図56は案内手段が長方形のもの(伸びた状態正面)
補強手段1は第12実施形態の物を使用する。
案内手段6をビニール製として大きさが少し違う筒状にして、大きい筒側に、小さな筒側をさしこんだものである。従って内部で二重に重なっている部分がある。二つの筒が外れてしまわないように、内部に両端を結ぶ紐を設けて、大きな筒側から、小さな筒側が出る最大の長さを規制している。大きな筒側に対する小さな筒側の位置は摩擦力で固定される。このような構成にすることにより長さを調整できるように構成したものである。
これが、裏部位置調整手段61として機能する。
寸法は縦が1cmであり、横が伸ばした状態で8cmであり、縮めた状態で5cmである。寸法の範囲については、第15実施形態の補強手段1の寸法の範囲と同じである。
【0154】
左右の磁石24は極の方向が反転している。従って、案内手段6を曲げると左右が吸引する(図94参照)。このような構成とすると、マスク密着具100を使用しない場合、案内手段6をクリップなどの代用とできる効果がある。
裏部位置調整手段61の他の例は、面ファスナーを使い、左側半分を面ファスナーの一方、右側半分を面ファスナーの他方とするような構成としてもよい。
【0155】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことと、マスク200に刺し止めることのうち少なくとも一方により固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
挟み込むことは、磁力の吸引力により行われるものである〔請求項5に対応〕
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側と補強具203下側のいずれかの位置に位置する〔請求項13に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201に位置する〔請求項14に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
鼻300に配置される案内手段6を有し、
案内手段6は裏部22を有し、
表部21を固定位置に案内し、
固定位置は、表部21と裏部22により補強手段1が固定される位置である〔請求項21に対応〕
すなわち、
案内手段6は、裏部22の位置を調整する裏部位置調整手段61を有する〔請求項23に対応〕
すなわち、
案内手段6は、補強手段1が鼻300の両側を挟み込む力を変換し、鼻側面303を挟むものである〔請求項24に対応〕
【0156】
このような構成とすることにより、案内手段6を簡易に構成することができる。特に金属の部材が少ないので、安全性の向上の効果がある。
以上のように構成された実施形態の動作の説明は省略する。
【0157】
以上説明したように本実施形態のマスク密着具によれば、補強手段がマスク上部を押さえるので、マスクの上部をより密着させることができる。
【0158】
次に、第18実施形態について説明する。
説明した第12の実施形態は裏部位置調整手段61により個体差を調整していたのに対して、第18実施形態は案内手段6を使用者が加工することにより個体差を調整するものである。
図59は案内手段6が加工可能なもの(正面上方)である。
案内手段6は、厚紙性であり、上底が下底よりも短い、等脚台形の形状をしている。使用時には、案内手段6は、中央つまり対称軸から曲げられる。鼻300の斜面がなす角度に沿わせるためである。下底の両端付近に裏部22である磁石24を有する。台形の脚が顔面と鼻300の付け根とが構成する線に合うように構成することが好適である。
図60は案内手段6が加工可能なもの(展開図背面)である。
裏部22はボタン型の磁石24である。磁石24の底面には、両面テープがつけられており、使用者が組み立ての際に便利なようになっている。
【0159】
案内部は、長方形の厚紙を折って組み立てられる。まず、図示で長方形の横方向の中心を使用者の鼻背301に押し当てる。そして、鼻300の形状に合うように厚紙を変形させる。すると、どこを台形の脚とすればよいか、曲がり具合により見当がつく。これが図示の斜めの一点鎖線部分である。斜めの一点鎖線に沿って長方形の両端を折り曲げ、台形を形成する。その状態で、顔面に当ててみて、折り曲げる場所が適当であるか確認する。不適当な場合は、折り曲げを再調整して、顔面に当ててみて確認する。折り曲げを戻し、磁石24の両面テープをはがし、適当な位置に磁石24を固定する。図示では、折り曲げる部分は、一番狭い角が下を向いている直角三角形となっている。この部分に接着剤等を塗り、一点鎖線を谷折りに折り曲げ固定する。
図61は案内手段6が加工可能なもの(仮止め正面)である。図では、台形の底角が顔に当たり刺激しないように、両底角部分は切り取られている。
補強手段1は第12実施形態と同じである。
【0160】
すなわち、
固定手段2は、マスク200の表側201と裏側202を挟み込むことと、マスク200に刺し止めることのうち少なくとも一方により固定する〔請求項3に対応〕
すなわち、
マスク200が補強具203を有する場合において、
マスク200の装着状態を基準として、
表側201と裏側202を挟み込む位置は、補強具203の上側と下側の一方である〔請求項4に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
挟み込むことは、磁力の吸引力、より行われるものである〔請求項5に対応〕
すなわち、
固定手段2は表部21と裏部22に分離可能である〔請求項7に対応〕
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものと、弾性により鼻側面303を挟むものとの少なくとも一方である〔請求項12に対応〕
本実施例では、補強手段1の選択により適宜どちらでも選ぶことができる。例えば、両種類の補強手段1を設ければ、挟み込む方法は両種になる。
【0161】
すなわち、
補強手段1はマスク200の補強具203が存在したならば、補強具203に沿って補強具203上側、補強具203下側、及び補強具203に重なる位置のうち少なくとも一つの位置に位置する
ことを特徴とするマスク密着具100〔請求項13に対応〕
すなわち、
補強手段1はマスク200の表側201に位置する〔請求項14に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、
鼻300に配置される案内手段6を有し、
案内手段6は裏部22を有し、
表部21を固定位置に案内し、
固定位置は、表部21と裏部22により補強手段1が固定される位置である〔請求項21に対応〕
すなわち、
案内手段6は鼻背301と、引っ掛けて仮止めされる〔請求項22に対応〕
すなわち、
案内手段6は、補強手段1が鼻300の両側を挟み込む力を変換し、鼻側面303を挟むものであること、又は挟む力を補強するものである〔請求項24に対応〕
すなわち、
案内手段6は、面を有し、少なくとも鼻側面303に面が配置され、マスク200上部と顔面の間から排気の流出と吸気による外気の流入との少なくとも一方を防ぐ〔請求項25に対応〕
台形の鼻300に当たるほうの面が防止面として機能する。
【0162】
このような構成とすることにより、安価にマスク密着具100を提供できるという効果がある。
また、鼻300全体を覆うので、息漏れ防止の効果が高いという効果がある。
また、台形中央の折り目が、補強手段1が鼻300の両側を挟み込む力を確実に変換するという効果がある。
【0163】
他の実施形態では、長方形の部材を個人に合わせて切断する方法が考えられる。その場合は両側の斜めの一点鎖線に沿って切断することになる。裏部22としては、ボタン型磁石24でなく、可撓性があり切断可能な、面状の磁性体を使用することができる(以下、切断可能磁性体とする)。切断可能磁性体としては磁性体を含むゴム、プラスチック等がある。一例としてゴム磁石がある。
表部21が磁石24であれば、切断可能磁性体は磁性を帯びていなくてもよく、最低限、表部21に引き付けられればよい。
例えば、切断可能磁性体としてテープ状のゴム磁石を使用するとする。長方形の厚紙の下方の長辺に沿って内側に切断可能磁性体を接着する。使用者は両側にある、斜めの一点鎖線に沿って、厚紙を切り取り、等脚台形を形成する。切断可能磁性体が鼻300と逆側に来るよう中央部から折り返し、鼻300に装着すればよい。また、切断可能磁性体の位置は、効果的に鼻側面303を押さえられ、補強手段1の裏部22とによってマスク200を固定できれば、他の場所でも構わない。例えば、両側の台形の脚に沿って帯状に配置してもよい。これらの場合は、長方形ではなく、あらかじめ、台形に形成しておいた方が便利である。
以上のように構成された実施形態の動作の説明は省略する。
【0164】
〔装着例〕
マスク密着具100をつけたマスク200の装着例である。
(1)図62は補強手段1が補強具203の下側にある場合(身に着けた状態)である。
第3実施形態に該当する。
(2)図63は補強手段1が補強具203と重なる位置にある場合(身に着けた状態)である。
第4実施形態に該当する。
(3)図64は補強手段1が補強具203の上側にある場合(身に着けた状態)である。
第5実施形態に該当する。
(4)図65は補強手段1が補強具203の下側にある場合(身に着けた状態)である。
第5実施形態に該当する。
(5)図66は補強手段1が補強具203の上側にある場合(身に着けた状態)である。
第6実施形態に該当する。
(6)図67は補強手段1が補強具203の下側にある場合(身に着けた状態)である。
第6実施形態に該当する。
(7)図68は補強手段1が補強具203の下側にある場合(身に着けた状態)である。
第12実施形態に該当する。
(8)図69は補強手段1が補強具203の下側にある場合(身に着けた状態)である。
第15実施形態に該当する。
(9)図70は補強手段1が補強具203の上側にある場合(身に着けた状態)である。
第9実施形態に該当する。
(10)図71は補強手段1が補強具203の下側にある場合(身に着けた状態)である。
第16実施形態に該当する。
【0165】
〔実験結果〕
(1)マスク密着具100がある場合と無い場合の、マスク200の密着度を比較した。
マスク密着具100がなくとも可能な限り、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させるために、補強具203の調整を行った。
図72はマスク200を折った状態である。
このようにマスク200を中央から半分におり、補強具203の付勢を試みた。
図73は鼻300にそわせた状態である。
このように補強具203を強く鼻背301及び、鼻側面303に押し付けた。
図74は身に着けた状態(マスク密着具無し)である。
鼻300の側面と顔面を結ぶ部分に大きく隙間が空いていることが分かる。
図75は隙間を表したもの(マスク密着具無し)である。
手に持っている物は歯ブラシの柄である。正面左側には、歯ブラシの柄が入るほどの隙間が空いていることが分かる。歯ブラシの柄は幅13mm、厚さ4mmである。歯ブラシの寸法は以下の図面でも同じである。
図76は隙間を表したもの(マスク密着具無し)である。
正面右側には、歯ブラシの柄が入るほどの隙間が空いていることが分かる。
図81は隙間を表したもの(マスク密着具あり)である。
第5実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。
補強手段1が鼻300を迂回しようとやや上向きになっており、また、補強手段1が表部21の上側についているので図ではややわかりにくい。しかし、補強手段1が、補強具203(ワイヤー)より表部21の上側を顔面側に引っ張っていることがわかる。
図82は隙間を表したもの(マスク密着具あり)である。
第5実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。
補強手段1がマスク200の柄の厚みよりも奥に来ているので、表部21はさらに奥側に押し込まれている。歯ブラシの柄はマスク200と顔面の隙間に入らなかった。
図83は隙間を表したもの(マスク密着具あり口開閉前)である。
第12実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。表部21が当たるマスク200の面にくぼみが生じ、大きくマスク200を押し込んでいることが分かる。
【0166】
(2)マスク密着具100を固定したマスク200を身に着け、その状態で口を大きく開閉し、マスク200のずれが生じないか確認した。
〔その1〕
図77はマスク密着具100を固定したマスク200を身につけた状態である。
第3実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。口は閉じている。
図78は口を開いた状態である。
第3実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。口を開いた状態である。固定手段2が中央部にあるため、補強手段1の両端がマスク200に引きずられ下がっている。しかし、補強手段1が鼻300をしっかりつかんで、マスク200の位置は保持されていることが分かる。
〔その2〕
図79は口を閉じた状態である。
第5実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。口は閉じている。
図80は口を開いた状態である。
第5実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。口は開いている。口を開いても、マスク密着具100によりマスク200が保持され、マスク200の上端はほとんど下方向にずれていないことがわかる。
〔その3〕
図84は口を閉じた状態(1)である。
第12実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。口は閉じている。
図85は口を開いた状態(1)である。
第12実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。口は開いている。口を開いても、マスク密着具100によりマスク200が保持され、マスク200の上端はほとんど下方向にずれていないことがわかる。
図86は口を閉じた状態(2)である。
第12実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。図85からつづけて口を閉じた状態である。図84と比べても、口を開けたことによりマスク200がずれていないことが分かる。
図87は口を開いた状態(2)である。
第12実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。図86からつづけて口を開けた状態である。口を開いても、マスク密着具100によりマスク200が保持され、マスク200の上端はほとんど下方向にずれていないことがわかる。
図88は口を閉じた状態(3)である。
第12実施形態のマスク密着具100を装着した状態である。図87からつづけて口を閉じた状態である。図84及び図86と比べても、口を開けたことによりマスク200がずれていないことが分かる。
【0167】
以上、本発明のマスク密着具100における実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
【0168】
例えば、説明した実施形態では、固定手段2と補強手段1の役割が分かれていたが、補強手段1が固定手段2を兼ねるような構成としてもよい。
図89は固定手段2がマスク200の抗力によるものである。
マスク密着具100は、Eの字を90度時計回りに回転させたような形状となっている。変形可能な軟鉄の板で一体に構成されている。Eの中央部の横棒でマスク200中央を図示で手前側に押し出し、上下の横棒でマスク200を奥に押し込むことで、マスク密着具100を固定する。
【0169】
すなわち、
固定手段2の形状にマスク200が変形され戻ろうとする抗力により行われるものである〔請求項5に対応〕
Eの縦棒が補強手段1に該当し、
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものである〔請求項12に対応〕
このように構成することで、非常に簡便にマスク密着具100を構成できる効果がある。
【0170】
図90は固定手段2がマスク200の抗力によるものである。マスク密着具100はステンレス製の線材で構成される。Uの字を上下逆にした形状の物の頂点部にUの字を構成する面に垂直に直線状の部材を取り付けたものである。直線状の部材がマスク200を押し出し、Uの字の両側の縦棒部がマスク200を押し込むことにより、マスク密着具100を固定する。直線状の部材の前方への張り出しが大きいほど強力に挟み込める。また、補強具203がある場合はその部分の張り出しが大きいほど、強力にマスク密着具100を固定できるので、上部の張り出しを若干大きくすべく、直線状の部材は手前側に凸となっている。
【0171】
図91は補強手段1の応用例である。
また、補強手段1については、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものは、主に長方形の板状として説明したが、鼻背301から鼻背301を迂回するように構成してもよい。迂回部はΛ型をしており、ここの部分から、鼻300が補強手段1よりも前に出ることができる。このように構成するとΛ型の両方斜線で鼻側面303を押さえることができ、マスク200を鼻側面303に密着させることができる。
図92は補強手段1の応用例である。第5実施形態では、補強手段1は線材であったが、図91の補強手段1を適用したものである。Λ型の部分はステンレス製の線材であり、強度を保ちながら、ある程度変形させることも可能である。補強手段1を長方形の板状とした場合は、上側の長辺にかかる力と、下側の長辺にかかる力を調節する手段が無かった。Λの頂点が鼻根から鼻背301あたりに当たることで、補強手段1に長手方向を軸に回転させる力を加えることができる。そのため、補強手段1がマスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させる力の微調整が可能になる。特に、固定手段2が補強手段1の上辺と下辺の中心線を固定していない場合に効果がある。
【0172】
図95は補強手段1が鼻側面303を挟み込むものの応用例である。
補強手段1はU字を上下逆にした線材の弾性体である。案内手段6は、磁性体である軟鉄の板であり可撓性がある。案内手段6は、長方形をしている。線材の先は円筒形の磁石24の側面に強固に結合されている。磁石24は案内手段6に吸着する。しかし、この位置を強固に固定したい場合は、案内手段6の裏側202に別の磁石24を配置すればよい。尚磁石24同士が向き合う面は、磁石24が引き合う極となっている。磁石24同士が案内手段6を挟み込むので、磁石24と鉄板との摩擦により、裏部22の位置を調整できる。なお、この場合は裏部22は、補強手段1につけられた磁石24と引き合う、鉄板の位置である。
【0173】
すなわち、
案内手段6は、裏部22の位置を調整する裏部位置調整手段61を有する〔請求項23に対応〕
案内手段6をマスク200の表側201に持ってくると、先の説明での案内手段6の鉄板が、補強手段1として機能する。
当該鉄板は、U字を上下逆にした線材の弾性体により変形され、鼻側面303に押し付けられる。また、鉄板を変形させて顔面に沿う形とすると好適である。U字型の補強手段弾性体11と鉄板は、別の円筒形の磁石24で裏側202から固定される。
【0174】
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものと、弾性により鼻側面303を挟むものとの両方である〔請求項12に対応〕

この磁石24の代わりに、第12実施形態のような案内手段6を使用することもできる(図44参照)。このような構成とすれば、弾性体23の挟持力を板状の部材(先に述べた鉄板)に伝え、より広い範囲に力を加えることができる効果がある。補強手段弾性体11の挟持力を板状の部材に伝えるだけであるならば、磁性体である必要はなく、可撓性がある他の部材、例えばプラスチック製の板としてもよい。今まで述べた案内手段6が、他の機能を果たす例として説明した。
【0175】
図96は固定手段2がマスク200上部を挟み込むことにより空間51が確保される例(マスク密着具100単体)である。図89で説明した、マスク密着具100の補強手段1の部分を裏返したような形状となっている。折り返し部分はマスク200の上辺である。
Eの縦棒部分と3本のEの横棒部分で、マスク密着具100をマスク200に強力に固定する。Eの中央の横棒は大きく前に突き出ている。
図97は固定手段2がマスク200上部を挟み込むことにより空間51が確保される例(概念図)である。
顔面を側面から見て、Eの中央の横棒は鼻背301よりも、水平に近く、マスク200を前に突き出す。これにより呼吸を楽にする空間51が確保できる。
図98は空間確保手段5が固定手段2から延在する例である。
【0176】
すなわち、
マスク密着具100は、
固定手段2の少なくとも一方から延在し、吸気のための空間51を確保する空間確保手段5を有する〔請求項19に対応〕
【0177】
Eの中央の横棒の先を徐々に幅が広くなるように広げ、より空間51を確保しやすい構成となっている。この実施例では、Eの縦棒に相当する補強手段1はマスク200上辺に対して折り返されていない。
なお、図98の部材を軟鉄などの磁性体とし、裏側202に配置し、表側201から、2つのボタン型磁石24で固定する例を考える。Eの縦棒が固定手段2として機能する。磁石24は表部21として機能し、磁石24に対応する位置が、裏部22として機能する。磁石24を貼り付ける位置は、Eの字の縦棒位置でもよいし、Eの字の上下の横棒位置でもよい。
磁石24を貼り付ける位置を、Eの字の上下の横棒位置とした場合は、両横棒と磁石24が上下位置調整手段26として機能する。
【0178】
すなわち、
マスク密着具100は、
固定手段2に対する補強手段1の上下位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する上下位置調整手段26を有する〔請求項15に対応〕
磁石24を貼り付ける位置を、Eの字の縦棒位置とした場合は、縦棒と磁石24が左右位置調整手段27として機能する。
【0179】
すなわち、
固定手段2に対する補強手段1の左右方向位置(マスク200を装着した状態を基準とする)を調整する左右位置調整手段27を有すること〔請求項16に対応〕
すなわち、
マスク密着具100は、補強手段1から延在し、吸気のための空間51を確保する空間確保手段5を有する〔請求項19に対応〕
補強手段1が裏側202に来るように構成した他の実施例でも容易にこの構成をとることができる。
また、第4実施形態の構成例では、補強手段1を裏側202に、配置することができる。補強手段1から空間確保手段5を延在させればよい。
また、第5実施形態、第6実施形態の構成でも補強手段1を裏側202に、配置することができる。その場合、補強手段1と固定手段2の両方で空間確保手段5を支える構成にすれば、空間確保手段5は補強手段1と固定手段2の両方から延在することになる。
【0180】
すなわち、
固定手段2と補強手段1の両方で支えれば、空間確保手段5は補強手段1及び固定手段2から延在することになる。例えば、第7実施形態のダブルクリップ上の固定手段2を用いれば容易にこの構成とすることができる。
【0181】
図100は補強手段1を湾曲させる例1である。
図101は補強手段1を湾曲させる例2である。
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものについて説明したが、補強手段1の形状保持が甘い場合があり、図100及び図101の手法を使って、形状保持を補強することができる。図101では、図示で上部の弾性体のゆがみが戻ろうとする力を使って、下部の板を湾曲させる力を加える。二枚の板は弾性体留め具231によって固定されている。弾性体留め具231の位置を調整することにより、湾曲させる力を調整できる。
【0182】
図102は補強手段1が固定手段2を兼ねている例(マスク密着具100単体)である。略Mの字をしたステンレス製の線材でできている。図98のマスク密着具100と動作原理は同じである。ただ補強手段1として機能するEの縦棒に相当する部分がなく、Mの字が立体的に曲げられた状態を保持することを使って、Mの字全体が
【0183】
すなわち、
挟み込むことは、及び固定手段2の形状にマスク200が変形され戻ろうとする抗力により行われるものである〔請求項5に対応〕
また、
すなわち、
補強手段1は、変形可能であり一旦変形するとその形状を保持するものである〔請求項12に対応〕
【0184】
図103は補強手段1が固定手段2を兼ねている例(正面)である。
図104は補強手段1が固定手段2を兼ねている例(背面図)である。
但し、設計の自由度や、効果的に、マスク200上部の少なくとも一部を顔面に沿って密着させるためには、他の実施例のように補強手段1と固定手段2機能が分離されていることが望ましい。
補強手段1、固定手段2、案内手段6、その他の部材については、適宜他の組み合わせも可能ある。また、一つの手段を、他の手段の代替として使って、組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0185】
100 マスク密着具
200 マスク
300 鼻
1 補強手段
2 固定手段
3 連携手段
4 息漏防止手段
5 空間確保手段
6 案内手段
201 表側
202 裏側
203 補強具
204 表一部面
205 裏一部面
206 接着面
301 鼻背
302 鼻翼
303 鼻側面
11 補強手段弾性体
21 表部
22 裏部
23 弾性体
24 磁石
25 間隔
26 上下位置調整手段
27 左右位置調整手段
28 緩衝手段
29 ジョイント部
31 分離状態
32 結合状態
33 軌跡
51 空間
61 裏部位置調整手段
62 面
63 連結部
64 蝶番
65 フック
211 凸部
231 弾性体留め具
291 カム
292 ボール
293 弦巻ばね
294 軸受
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図23
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図27
図28
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図30
図31
図32
図33
図34
図35
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図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
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図50
図51
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図54
図55
図56
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図63
図64
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