IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲黄▼ 崇賢の特許一覧

<>
  • 特開-水冷ラジエータ 図1
  • 特開-水冷ラジエータ 図2
  • 特開-水冷ラジエータ 図3
  • 特開-水冷ラジエータ 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022086960
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】水冷ラジエータ
(51)【国際特許分類】
   F28D 1/053 20060101AFI20220602BHJP
   F28F 1/02 20060101ALI20220602BHJP
   F28F 13/06 20060101ALI20220602BHJP
   F28F 9/02 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
F28D1/053 A
F28F1/02 A
F28F13/06
F28F9/02 301Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021008673
(22)【出願日】2021-01-22
(31)【優先権主張番号】202011370402.2
(32)【優先日】2020-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】505446862
【氏名又は名称】▲黄▼ 崇賢
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】特許業務法人服部国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 崇賢
【テーマコード(参考)】
3L103
【Fターム(参考)】
3L103AA37
3L103DD34
(57)【要約】
【課題】水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータを提供する。
【解決手段】本発明は、第1集水ボックス10と、第2集水ボックス20と、複数本の並列管30とを備える。複数本の並列管30の両端部は、第1集水ボックス10と、第2集水ボックス20とにそれぞれ連通する。第1集水ボックス10は、ボックス体11と、ボックス蓋12と、水ポンプ蓋13とを含む。ボックス体11内に水ポンプ室101及び水仕切板111を有し、内部は、水仕切板111によって互いに隔離された入水室102と出水室103とに区画される。ボックス体11内に水ポンプ室101が設置され、それに合わせて水ポンプ42と、羽根車43と、水ポンプ蓋13とが設置される。これより、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させることができ、全体の放熱効果を向上させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列管とを備える水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータであって、
複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、
前記第1集水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含み、
前記ボックス体内に水ポンプ室が設置され、前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記ボックス体上に前記入水室に連通する入水孔と、前記水ポンプ室に連通する出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手が密封取付けされ、
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口とを密封被蓋し、前記ボックス蓋上に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の一部の前記取付け溝中に密封取付けされると、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記出水室と連通し、
前記水ポンプ蓋と前記ボックス体とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプに連動されて回転することを特徴とする水冷ラジエータ。
【請求項2】
第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列管とを備える水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータであって、
複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、
前記第1集水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含み、
前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記ボックス体上に前記入水室に連通する入水孔と、出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手が密封取付けされ、
前記ボックス体に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス体の一部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記並列管の端部が前記ボックス体の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記出水室と連通し、
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口とを密封被蓋し、前記ボックス蓋内に水ポンプ室が設置され、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記出水孔は、前記水ポンプ室に連通し、
前記水ポンプ蓋と前記ボックス蓋とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプに連動されて回転することを特徴とする水冷ラジエータ。
【請求項3】
前記出水室中に突起台を有し、前記水ポンプ室は、一体成形設置され、前記突起台の裏面に位置し、前記突起台上に前記出水室と前記水ポンプ室とを連通する流路が開設されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項4】
前記水仕切板は、前記ボックス体内に半田付け接続されているか、または一体成形されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項5】
前記ボックス体は銅またはアルミニウム材質で構成され、前記ボックス蓋は放熱金属で構成され、前記ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記ボックス体に密封取付けされて固定されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項6】
前記水管継手は、前記入水孔または前記出水孔中に挿入され、半田付け接続を介して前記ボックス体に密封取付けされて固定されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項7】
前記水ポンプ蓋の内側に凸部が凸設され、前記凸部は前記水ポンプ室と互いに合致し、前記凸部が前記水ポンプ室中に嵌め込まれ、前記凸部の表面に凹位置が凹設され、前記水ポンプが前記凹位置中に嵌装されて固定されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項8】
前記水ポンプ蓋と前記ボックス体との間にシールリングが挟設されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項9】
前記水ポンプ蓋上に複数個の第1固定孔が開設され、前記ボックス体上に複数個の第2固定孔が開設され、複数個の固定ボルトが前記第1固定孔を通り抜けて前記第2固定孔に固定連結されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項10】
前記第1集水ボックスと前記第2集水ボックスとの前に左右に設置される2つのファン支持部材が連結され、複数本の前記並列管は、2つの前記ファン支持部材の間に位置することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水冷放熱器は、ポンプの動力を使用して液体を水ループ中に強制循環させて熱量を奪い去る一種の放熱器であり、空冷放熱器と比べて静音性、降温安定性に優れ、環境に対する依存性が小さいなどの利点を有し、水の熱容量が大きいために、水冷冷媒システムに優れた熱負荷能力を持たせるものである。水冷放熱器の放熱性能は、その中の放熱液(水やその他の液体)の流速と正比例し、冷媒の流速は、まだ冷媒システムの水ポンプのパワーに関連している。
【0003】
従来の水冷放熱器は、通常、水冷ラジエータと、水冷ヘッドと、水管とから構成され、水冷ラジエータと水冷ヘッドとの間を水管で連結し、水管を利用して水冷ラジエータと水冷ヘッド内の水ループに流動させ、水冷ヘッド上に熱量を吸収した後の水は、水冷ラジエータ上に進入して放熱を行い、放熱後の水を水冷ヘッド内へと流し戻すことができる。
水冷ラジエーター構造として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実登3208561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水冷放熱器の水冷ラジエータ上に、いずれも集水ボックスを有し、集水ボックス上に、いずれも水ポンプ機能を有さないことにより、水冷ラジエータにおける水の流動速度を比較的に遅くし、放熱効率を比較的に低くし、集水ボックス中の区画を行わないことにより、水冷ラジエータ内の水の流動行程を比較的に短くし、水を効率よく降温させて放熱させることができなくなる。
【0006】
水冷ラジエータは放熱効率が低く、水に対して降温・放熱を効率よく行うことができない。
本発明は、上述に鑑みてなされたものであり、その目的は、水冷ラジエータにおける水の流動速度の加速、水冷ラジエータの放熱効率の向上が達成されることから、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させることができ、全体の放熱効果を向上させることができる、水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の水冷ラジエータは、第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列管とを備え、複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、前記第1集水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含む。
前記ボックス体内に水ポンプ室が設置され、前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記ボックス体上に前記入水室に連通する入水孔と、前記水ポンプ室に連通する出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手が密封取付けされる。
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口とを密封被蓋し、前記ボックス蓋上に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の一部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記出水室と連通し、前記水ポンプ蓋と前記ボックス体とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプに連動されて回転する。
【0008】
本発明の水冷ラジエータは、第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列管とを備え、複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、前記第1集水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含む。
前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記ボックス体上に前記入水室に連通する入水孔と、出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手が密封取付けされ、前記ボックス体に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス体の一部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記並列管の端部が前記ボックス体の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記出水室と連通する。
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口とを密封被蓋し、前記ボックス蓋内に水ポンプ室が設置され、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記出水孔は、前記水ポンプ室に連通し、前記水ポンプ蓋と前記ボックス蓋とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプに連動されて回転する。
【0009】
本発明の水冷ラジエータは、前記出水室中に突起台を有し、前記水ポンプ室は、一体成形設置され、前記突起台の裏面に位置し、前記突起台上に前記出水室と前記水ポンプ室とを連通する流路が開設される。
【0010】
本発明の水冷ラジエータは、前記水仕切板は、前記ボックス体内に半田付け接続されているか、または一体成形されている。
【0011】
本発明の水冷ラジエータは、前記ボックス体は銅またはアルミニウム材質で構成され、前記ボックス蓋は放熱金属で構成され、前記ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記ボックス体に密封取付けされて固定される。
【0012】
本発明の水冷ラジエータは、前記水管継手は、前記入水孔または前記出水孔中に挿入され、半田付け接続を介して前記ボックス体に密封取付けされて固定される。
【0013】
本発明の水冷ラジエータは、前記水ポンプ蓋の内側に凸部が凸設され、前記凸部は前記水ポンプ室と互いに合致し、前記凸部が前記水ポンプ室中に嵌め込まれ、前記凸部の表面に凹位置が凹設され、前記水ポンプが前記凹位置中に嵌装されて固定される。
【0014】
本発明の水冷ラジエータは、前記水ポンプ蓋と前記ボックス体との間にシールリングが挟設される。
【0015】
本発明の水冷ラジエータは、前記水ポンプ蓋上に複数個の第1固定孔が開設され、前記ボックス体上に複数個の第2固定孔が開設され、複数個の固定ボルトが前記第1固定孔を通り抜けて前記第2固定孔に固定連結される。
【0016】
本発明の水冷ラジエータは、前記第1集水ボックスと前記第2集水ボックスとの前に左右に設置される2つのファン支持部材が連結され、複数本の前記並列管は、2つの前記ファン支持部材の間に位置する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、ボックス体内に水ポンプ室が設置され、それに合わせて水ポンプと、羽根車と、水ポンプ蓋とが設置されることで、密封性良好な水ポンプ構造を形成することにより、水ポンプと集水ボックスとを有機的に結合させ、水冷ラジエータにおける水の流動速度を効率よく加速させ、放熱効率を高め、ボックス体内に水仕切板が設置されることに合わせて入水口の熱水を分流させ、水冷ラジエータ内の水の流動行程を大幅に延長することにより、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させることができ、製品全体の放熱効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第一実施形態を示す斜視図である。
図2】本発明の第一実施形態を示す別の角度から見た斜視図である。
図3】本発明の第一実施形態の分解図である。
図4】本発明の第二実施形態の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明による実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0020】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について図1から図3に基づいて説明する。
【0021】
図1及び図2は水冷ラジエータを組み付けた図を示す。
図1図2及び図3に示すように、第1集水ボックス10と、第2集水ボックス20と、複数本の並列管30とを備え、複数本の並列管30上に放熱フィン60がそれぞれ設置され、複数本の並列管30の両端部は、第1集水ボックス10と、第2集水ボックス20とにそれぞれ連通するようにして、冷却液流通回路を形成し、その内、第1集水ボックス10は、ボックス体11と、ボックス蓋12と、水ポンプ蓋13とを含むように実施され得る。ボックス体11は放熱金属で構成され、ボックス体11内に水ポンプ室101が設置され、ボックス体11内に水仕切板111を有し、ボックス体11の内部は、水仕切板111によって互いに隔離された入水室102と出水室103とに区画され、出水室103は、水ポンプ室101に連通し、ボックス体11上に入水孔104と、出水孔105とが開設され、入水孔104は、入水室102に連通し、出水孔105は、水ポンプ室101に連通し、入水孔104と出水孔105のいずれにおいても水管継手41が密封取付けされる。
本実施形態において、ボックス体11は銅またはアルミニウム材質で構成されることが好ましく、出水室103中に突起台112が一体成形されて凸設され、水ポンプ室101は、一体成形設置され、突起台112の裏面に位置し、突起台112上に出水室103と水ポンプ室101とを連通する流路106が開設される。水仕切板111は、半田付け接続または一体成形の方式を介してボックス体11内に設置される。
本実施形態において、水仕切板111と突起台112は、いずれも押圧鍛造を経て一体成形されることにより、より優れた水仕切効果を実現することができる。また、水管継手41は、入水孔104と出水孔105中に挿入され、半田付け接続を介してボックス体11に密封取付けされて固定される。
【0022】
ボックス蓋12とボックス体11とを固定して入水室102の開口と出水室103の開口とを密封被蓋し、ボックス蓋12上に複数本の取付け溝107が開設され、複数本の並列管30の一部の並列管30の端部がボックス蓋12の一部の取付け溝107中に密封取付けされ、取付け溝107を介して入水室102と連通し、他部の並列管30の端部がボックス蓋12の他部の取付け溝107中に密封取付けされ、同様に、取付け溝107を介して出水室103と連通する。
本実施形態において、ボックス蓋12は、ボックス体11の前側に位置し、ボックス蓋12は、半田付け接続を介してボックス体11に密封取付けされて固定され、複数本の並列管30は、いずれも平扁状を呈し、半田付け接続の方式を介してボックス蓋12に密封取付けされて固定される。
【0023】
水ポンプ蓋13とボックス体11とを固定して水ポンプ室101の開口を密封被蓋し、水ポンプ蓋13の内側に水ポンプ42が固定され、水ポンプ42の出力軸上に羽根車43が固定され、羽根車43は、水ポンプ室101中に位置し、水ポンプ42に連動されて回転する。
本実施形態において、水ポンプ蓋13の内側に凸部131が凸設され、凸部131は水ポンプ室101と互いに合致し、凸部131が水ポンプ室101中に嵌め込まれ、凸部131の表面に凹位置108が凹設され、水ポンプ42が凹位置108中に嵌装されて固定され、前記凸部131は、円台状を呈し、水ポンプ蓋13とボックス体11との間にシールリング14が挟設される。
本実施形態において、水ポンプ蓋13の内側に環状位置決め溝109が凹設され、環状位置決め溝109は、凸部131の周辺に位置し、シールリング14が環状位置決め溝109中に嵌着されて固定される。このほか、水ポンプ蓋13上に複数個の第1固定孔110が開設され、ボックス体11上に複数個の第2固定孔(図示しない)が開設され、それから複数個の固定ボルト(図示しない)が第1固定孔110を通り抜けて第2固定孔に固定連結されることにより、必要に応じて水ポンプ蓋13を離脱させて取り外し、水ポンプ42や羽根車43などに対してメンテナンスを行うことが容易となり、使用に便利をもたらす。
【0024】
そのほか、第1集水ボックス10と第2集水ボックス20との前に2つのファン支持部材50が連結され、2つのファン支持部材50は左右に設置され、複数本の並列管30は、2つのファン支持部材50の間に位置することで、本製品の全体構造をより強固なものとさせ、ファンを取り付けて固定することができる。
【0025】
本実施形態を詳述する動作原理は、以下の通りである。
使用時に、出水管(図示しない)を水ポンプ室101に連通する水管継手41と連結し、入水管(図示しない)を別の水管継手41と連結し、熱量を持つ水が入水管から出力され、対応の水管継手41を経て前記入水室102中に入力され、その後、対応の当該並列管30を流過して第2集水ボックス20中に進入してから、その他の並列管30を経て出水室103に進入し、流路106を介して水ポンプ室101中に進入する。この時、羽根車43を、水ポンプ42の起動により高速運転させるように連動することで、水ポンプ室101中に進入した水を加圧し、対応の水管継手41から出力して出水管に進入させる。このため、水は、第1集水ボックス10、第2集水ボックス20と各並列管30を流過する過程において、熱量が吸収されるに従い、降温・放熱を実現し、かつ水ポンプ42によって第1集水ボックス10、第2集水ボックス20と各並列管30における水の流動を加速させるので、放熱効率を有効に高めることが可能となる。
【0026】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について図4に基づいて説明する。
【0027】
図4に示すように、本実施形態において、ボックス蓋12は、ボックス体11の後側に位置し、ボックス体11上に複数本の取付け溝113が開設され、一部の並列管30の端部がボックス体11の一部の取付け溝113中に密封取付けされ、入水室102と連通し、他部の並列管30の端部がボックス体11の他部の取付け溝113中に密封取付けされ、出水室103と連通し、ボックス蓋12とボックス体11とを固定して入水室102の開口と出水室103の開口とを密封被蓋し、ボックス蓋12内に水ポンプ室114が設置されることにより、出水室103と水ポンプ室114とを連通させ、出水孔105と水ポンプ室114とを連通させ、水ポンプ蓋13とボックス蓋12とを固定して水ポンプ室114の開口を密封被蓋する。
【0028】
本発明は、ボックス体11内に水ポンプ室101が設置され、それに合わせて水ポンプ42と、羽根車43と、水ポンプ蓋13とが設置されることで、密封性良好な水ポンプ構造を形成することにより、水ポンプ42と集水ボックスとを有機的に結合させ、これにより、水冷ラジエータにおける熱量を持つ水の流動速度を効率よく加速させ、放熱効率を高め、ボックス体11内に水仕切板111が設置されることに合わせて入水口の熱水を分流させ、水冷ラジエータ内の水の流動行程を大幅に延長することにより、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させることができ、製品全体の放熱効果を非常に好適に発揮することができる。
【0029】
この第二実施形態の他の基本的構成は、第一実施形態と同様である。
【0030】
(その他の実施形態)
本実施形態において、ボックス蓋12は、ボックス体11の前側に位置し、ボックス蓋12は放熱金属で構成されてもよい。ボックス蓋12は、半田付け接続を介してボックス体11に密封取付けされて固定され、複数本の並列管30は、いずれも平扁状を呈し、半田付け接続の方式を介してボックス蓋12に密封取付けされて固定される。
並列管30は円状であってもよく、これに限られない。
【0031】
その他の実施形態の他の基本的構成は、第一実施形態と同様である。
【0032】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0033】
10 第1集水ボックス、
11 ボックス体、
111 水仕切板、
112 突起台、
12 ボックス蓋、
13 水ポンプ蓋、
131 凸部、
14 シールリング、
101 水ポンプ室、
102 入水室、
103 出水室、
104 入水孔、
105 出水孔、
106 流路、
107 取付け溝、
108 凹位置、
109 環状位置決め溝、
110 第1固定孔、
113 取付け溝、
114 水ポンプ室、
20 第2集水ボックス、
30 並列管、
41 水管継手、
42 水ポンプ、
43 羽根車、
50 ファン支持部材、
60 放熱フィン。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-02-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列管とを備える水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータであって、
複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、
前記第1集水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含み、
前記ボックス体内に水ポンプ室が設置され、前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記ボックス体上に前記入水室に連通する入水孔と、前記水ポンプ室に連通する出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手が密封取付けされ、
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口とを密封被蓋し、前記ボックス蓋上に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の一部の前記取付け溝中に密封取付けされると、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記出水室と連通し、
前記水ポンプ蓋と前記ボックス体とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプに連動されて回転し、
前記水ポンプ蓋の内側に凸部が凸設され、前記凸部は前記水ポンプ室と互いに合致し、前記凸部が前記水ポンプ室中に嵌め込まれ、前記凸部の表面に凹位置が凹設され、前記水ポンプが前記凹位置中に嵌装されて固定されることを特徴とする水冷ラジエータ。
【請求項2】
第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列管とを備える水ポンプを内蔵した一体型キャビティ式の水冷ラジエータであって、
複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、
前記第1集水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含み、
前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記ボックス体上に前記入水室に連通する入水孔と、出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手が密封取付けされ、
前記ボックス体に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス体の一部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記並列管の端部が前記ボックス体の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝を介して前記出水室と連通し、
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口とを密封被蓋し、前記ボックス蓋内に水ポンプ室が設置され、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記出水孔は、前記水ポンプ室に連通し、
前記水ポンプ蓋と前記ボックス蓋とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプに連動されて回転し、
前記水ポンプ蓋の内側に凸部が凸設され、前記凸部は前記水ポンプ室と互いに合致し、前記凸部が前記水ポンプ室中に嵌め込まれ、前記凸部の表面に凹位置が凹設され、前記水ポンプが前記凹位置中に嵌装されて固定されることを特徴とする水冷ラジエータ。
【請求項3】
前記出水室中に突起台を有し、前記水ポンプ室は、一体成形設置され、前記突起台の裏
面に位置し、前記突起台上に前記出水室と前記水ポンプ室とを連通する流路が開設される
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項4】
前記水仕切板は、前記ボックス体内に半田付け接続されているか、または一体成形されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項5】
前記ボックス体は銅またはアルミニウム材質で構成され、前記ボックス蓋は放熱金属で
構成され、前記ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記ボックス体に密封取付けされて
固定されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項6】
前記水管継手は、前記入水孔または前記出水孔中に挿入され、半田付け接続を介して前
記ボックス体に密封取付けされて固定されることを特徴とする、請求項1または請求項2
に記載の水冷ラジエータ。
【請求項7】
前記水ポンプ蓋と前記ボックス体との間にシールリングが挟設されることを特徴とする
、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項8】
前記水ポンプ蓋上に複数個の第1固定孔が開設され、前記ボックス体上に複数個の第2
固定孔が開設され、複数個の固定ボルトが前記第1固定孔を通り抜けて前記第2固定孔に
固定連結されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項9】
前記第1集水ボックスと前記第2集水ボックスとの前に左右に設置される2つのファン
支持部材が連結され、複数本の前記並列管は、2つの前記ファン支持部材の間に位置する
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の水冷ラジエータは、第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列
管とを備え、複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボ
ックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、前記第1集
水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含む。
前記ボックス体内に水ポンプ室が設置され、前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記
ボックス体の内部は、前記水仕切板によって互いに隔離された入水室と出水室とに区画さ
れ、前記出水室は、前記水ポンプ室に連通し、前記ボックス体上に前記入水室に連通する
入水孔と、前記水ポンプ室に連通する出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のい
ずれにおいても水管継手が密封取付けされる。
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口と
を密封被蓋し、前記ボックス蓋上に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管の
うちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス蓋の一部の前記取付け溝中に密封取付けさ
れ、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前記
並列管の端部が前記ボックス蓋の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け溝
を介して前記出水室と連通し、前記水ポンプ蓋と前記ボックス体とを固定して前記水ポン
プ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固定され、前記水ポンプの
出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中に位置し、前記水ポンプ
に連動されて回転する。
前記水ポンプ蓋の内側に凸部が凸設され、前記凸部は前記水ポンプ室と互いに合致し、前記凸部が前記水ポンプ室中に嵌め込まれ、前記凸部の表面に凹位置が凹設され、前記水ポンプが前記凹位置中に嵌装されて固定される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の水冷ラジエータは、第1集水ボックスと、第2集水ボックスと、複数本の並列
管とを備え、複数本の前記並列管の両端部は、前記第1集水ボックスと、前記第2集水ボ
ックスとにそれぞれ連通し、複数本の前記並列管上に放熱フィンが設置され、前記第1集
水ボックスは、ボックス体と、ボックス蓋と、水ポンプ蓋とを含む。
前記ボックス体内に水仕切板を有し、前記ボックス体の内部は、前記水仕切板によって
互いに隔離された入水室と出水室とに区画され、前記ボックス体上に前記入水室に連通す
る入水孔と、出水孔とが開設され、前記入水孔と前記出水孔のいずれにおいても水管継手
が密封取付けされ、前記ボックス体に複数本の取付け溝が開設され、複数本の前記並列管
のうちの一部の前記並列管の端部が前記ボックス体の一部の前記取付け溝中に密封取付け
され、前記取付け溝を介して前記入水室と連通し、複数本の前記並列管のうちの他部の前
記並列管の端部が前記ボックス体の他部の前記取付け溝中に密封取付けされ、前記取付け
溝を介して前記出水室と連通する。
前記ボックス蓋と前記ボックス体とを固定して前記入水室の開口と前記出水室の開口と
を密封被蓋し、前記ボックス蓋内に水ポンプ室が設置され、前記出水室は、前記水ポンプ
室に連通し、前記出水孔は、前記水ポンプ室に連通し、前記水ポンプ蓋と前記ボックス蓋
とを固定して前記水ポンプ室の開口を密封被蓋し、前記水ポンプ蓋の内側に水ポンプが固
定され、前記水ポンプの出力軸上に羽根車が固定され、前記羽根車は、前記水ポンプ室中
に位置し、前記水ポンプに連動されて回転する。
前記水ポンプ蓋の内側に凸部が凸設され、前記凸部は前記水ポンプ室と互いに合致し、前記凸部が前記水ポンプ室中に嵌め込まれ、前記凸部の表面に凹位置が凹設され、前記水ポンプが前記凹位置中に嵌装されて固定される。