(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008708
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20220106BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20220106BHJP
B23K 26/21 20140101ALI20220106BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
H04N5/64 571Z
B23K26/21 F
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2014237601
(22)【出願日】2014-11-25
(71)【出願人】
【識別番号】513243686
【氏名又は名称】州巧科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】歐 安同
(72)【発明者】
【氏名】彭 志明
(72)【発明者】
【氏名】梁 志銘
【テーマコード(参考)】
4E168
5G435
【Fターム(参考)】
4E168BA87
4E168JB03
5G435AA17
5G435EE05
5G435GG41
5G435HH18
(57)【要約】
【課題】接続型エレクトレットラウドスピーカを提供する。
【解決手段】このマルチパーツ式ディスプレイアルミ押し型前枠のレーザー溶接構造は、少なくとも一つの第1前枠部品と第2前枠部品を含み、該第1前枠部品の端部に第1凸部と第1凹部が設けられ、該第2前枠部品の端部に第2凸部と第2凹部が設けられ、該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部が相互に突き合わされ接合され、該第1凸部と該第2凹部が相補し、且つ該第1凹部と該第2凸部が相補し、相互に定位し、さらにレーザー溶接技術で該第1前枠部品と第2前枠部品の局部或いは全部の接続位置に溶接部が設置されることで、該第1、第2前枠部品が一つのディスプレイ前枠を構成する。
【選択図】
図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つの第1前枠部品と一つの第2前枠部品を少なくとも含むディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、
該第1前枠部品の端部に第1凸部と第1凹部が設けられ、
該第2前枠部品の端部に第2凸部と第2凹部が設けられ、
該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部が突き合わされ接合されるとき、該第1凸部と該第2凹部が相補し、且つ該第1凹部と該第2凸部が相補して相互に定位し、さらにレーザー溶接技術で該第1前枠部品と第2前枠部品の局部或いは全部の接合位置に溶接部が設置されることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項2】
請求項1記載のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、該第1前枠部品と該第2前枠部品はアルミ材料を押出成形して形成され、該第1前枠部品が一つの第1竪壁と二つの第1横壁を具えるものとされ、該二つの第1横壁の一辺がそれぞれ該第1竪壁の対向する二辺に接続され、該第2前枠部品が一つの第2竪壁と二つの第2横壁を具えるものとされ、該二つの第2横壁の一辺がそれぞれ該第2竪壁の対向する二辺に接続され、該第1前枠部品と該第2前枠部品がその長さ方向より見てコ形を呈するものとされ、該第1凸部と該第1凹部が該第1前枠部品のコ形の両辺に連続して設けられて階段状を形成し、該第2凸部と該第2凹部は該第2前枠部品のコ形の両辺に連続して設けられて階段状を形成することを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項3】
請求項2記載のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、該第1竪壁の端部に長さ方向に向けて凸塊が延伸され、該第2竪壁の内側面に、該凸塊形状と相補する凹溝が設置され、該凸塊が該凹溝に挿入された後、該凸塊と該凹溝の接合部分にさらに溶接部が設置されることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項4】
請求項2記載のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、該第1竪壁に少なくとも一つの穿孔を設置し、第1前枠部品と第2前枠部品が相互に突き合わされ接続されるとき、該穿孔が第2前枠部品の第2竪壁位置の内側凹面に対応し、且つ該穿孔内にも溶接部が設置されることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項5】
一つの第1前枠部品と一つの第2前枠部品を少なくとも含むディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、
該第1前枠部品の端部に第1切欠きが設けられ、
該第2前枠部品の端部に第1切欠きと対称に第2切欠きが設けられ、
第1連接部品が、該第1切欠きと該第2切欠きに接続され、
該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部が突き合わされ接合された後、該第1連接部品が該第1切欠きと該第2切欠きが共同で構成する凹んだ空間に挿入され定位し、該第1連接部品と該第1切欠き及び該第2切欠きの接合位置のいずれにも溶接部が設置されることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項6】
一つの第1前枠部品と一つの第2前枠部品を少なくとも含むディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、
該第1前枠部品の端部にL形の第1凹口が設けられ、
該第2前枠部品の端部に該第1凹口と対称なL形の第2凹口が設けられ、
U形を呈する第2連接部品が、該第1凹口と該第2凹口に接続され、
該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部が突き合わされ接合された後、該第2連接部品が該第1凹口と該第2凹口が共同で構成する凹んだ空間に挿入され定位し、該第2連接部品と該第1凹口及び該第2凹口の接合位置のいずれにも溶接部が設置されることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項7】
請求項1、5或いは6のいずれか記載のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、該第1前枠部品と該第2前枠部品はアルミ材料を押出成形して形成され、該第1前枠部品は一つの第1竪壁と一つの第1横壁を具え、該第1横壁の一辺は該第1竪壁の一側面の中間位置に接続され、該第2前枠部品は一つの第2竪壁と一つの第2横壁を具え、該第2横壁の一辺は該第2竪壁の一側面の中間位置に接続され、これにより、該第1前枠部品と該第2前枠部品はその長さ方向より見てT形を呈することを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項8】
請求項1、5或いは6のいずれか記載のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、該第1前枠部品と該第2前枠部品はアルミ材料の押出成形により形成され、該第1前枠部品は一つの第1竪壁と一つの第1横壁を具え、該第1横壁の一辺が該第1竪壁の一辺に接続され、該第2前枠部品は一つの第2竪壁と一つの第2横壁を具え、該第2横壁の一辺が該第2竪壁の一辺に接続され、該第1前枠部品、該第2前枠部品が長さ方向から見てL形を呈するものとされることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【請求項9】
請求項1、5或いは6のいずれか記載のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造において、該第1前枠部品と該第2前枠部品はアルミ材料の押出成形により形成され、該第1前枠部品は一つの第1竪壁と二つの第1横壁を具え、そのうち一つの該第1横壁の一辺が該第1竪壁の一辺に接続され、もう一つの該第1横壁の一辺が該第1竪壁の一側面の中間位置に接続され、該第2前枠部品は一つの第2竪壁と二つの第2横壁を具え、そのうち一つの該第2横壁の一辺が該第2竪壁の一辺に接続され、もう一つの該第2横壁の一辺が該第2竪壁の一側面の中間位置に接続され、該第1前枠部品、該第2前枠部品が長さ方向から見てF形を呈するものとされることを特徴とする、ディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の、フラットディスプレイのケースの前方に取り付けられる前枠構造に係り、特に一種の、アルミ押出成形で製造された複数の前枠部品をレーザー溶接技術を利用して組み合わせてなる大サイズの前枠の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶、プラズマ等のフラットディスプレイの構造中、表示パネル、バックライトモジュール、偏光板、等の鍵となる部品のほか、ケースの部品としてディスプレイ前方に取り付けられる前枠が含まれる。前述の前枠は一般には金属板を衝撃成形して製造される。
【0003】
衝撃成形技術で金属板を加工して製造できる前枠のサイズは、プレス機械のトン数に依存し、トン数が高くなると、機器の体積も膨大となり、占用する工場の空間も多くなる。このため、規格に特殊な要求があって一体成形方式で大サイズの前枠を製造する場合以外は、経済規模を考慮し、一般には衝撃成形機械で複数の異なる部位の複数の小サイズの前枠部品を製造した後、さらにこれら前枠部品を組み合わせて固定し、大サイズの前枠(すなわち、マルチパーツ式前枠)を形成している。
【0004】
図1Aと
図1Bに示されるように、周知のディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠Aは、その構造が、成形後の各小サイズの前枠部品A1の適当な位置に、異なる数量の孔を穿ち、その後、さらに連接部品B(たとえば角鉄)を二つの前枠部品A1、A2上に跨接させ、さらにネジCを該連接部品Bと二つの前枠部品A1、A2にねじ込み、隣り合う小サイズの前枠部品を固定して大サイズの前枠となしている。これにより、周知のマルチパーツ式のディスプレイ前枠の製造はネジ材料、連接部品、及びネジを締めるための人件費が増すのみならず、生産効率は比較的低かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、より高い効率でより低い製造コストで大サイズのディスプレイ前枠を生産できるディスプレイのマルチパーツ式アルミ押出前枠のレーザー溶接構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴は、少なくとも一つの第1前枠部品と第2前枠部品を含み、該第1前枠部品の端部に第1凸部と第1凹部が設けられ、該第2前枠部品の端部に第2凸部と第2凹部が設けられ、該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部が相互に突き合わせられ接続されるとき、該第1凸部と該第2凹部が相補し、且つ該第1凹部と該第2凸部が相補し、相互に定位し、さらにレーザー溶接技術で該第1前枠部品と第2前枠部品の局部或いは全部の接続位置に溶接部が設置されることで、該第1、第2前枠部品が一つのディスプレイ前枠を構成することにある。
【0007】
本発明の第1実施例の技術手段によると、アルミ押出成形技術を採用して比較的小さいサイズの第1前枠部品と第2前枠部品を形成し、並びに機械加工方式で、該第1前枠部品の端部に第1凸部と第1凹部を形成し、該第2前枠部品の端部に第2凸部と第2凹部を形成し、該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部を対向するように接続するとき、該第1凸部と該第2凹部が相補し、且つ該第1凹部と該第2凸部が相補し、相互に定位し、該第1前枠部品と該第2前枠部品の局部或いは全部の接続位置にレーザー溶接技術で溶接部が形成されることで、該第1前枠部品と該第2前枠部品が組み合わされて完全なディスプレイ前枠を形成する。
【0008】
前述の第1実施例は、アルミ材料を押出成形して、該第1前枠部品に一つの第1竪壁と二つの第1横壁を形成し、該二つの第1横壁の一辺をそれぞれ該第1竪壁の相対する二辺に接続し、該第2前枠部品に一つの第2竪壁と二つの第2横壁を形成し、該二つの第2横壁の一辺をそれぞれ該第2竪壁の相対する二辺に接続し、これにより該第1前枠部品と該第2前枠部品をその長さ方向よりみてコ形をなすようにし、該第1凸部と該第1凹部は連続して該第1前枠部品のコ形の二辺に設けて階段状を構成する。該第2凸部と該第2凹部は連続して該第2前枠部品のコ形の二辺に設けて階段状を構成する。
【0009】
本発明の第2実施例は、前述の第1実施例の構造を基礎とし、さらに該第1竪壁の端部に長さ方向に向けて延伸した凸塊を形成し、該第2竪壁の内側面に、該凸塊形状と相補する凹溝を設置し、第1前枠部品と第2前枠部品を相互に突き合わせて接続するとき、該凸塊が該凹溝に挿入して補助の定位を獲得し、且つ該第1前枠部品、第2前枠部品の局部或いは全部の接続位置、及び該凸塊と該凹溝の接合部分にいずれもレーザー溶接により溶接部を設置する。
【0010】
本発明の第3実施例は、前述の第1実施例の構造を基礎とし、該第1竪壁に少なくとも一つの穿孔を設置し、第1前枠部品と第2前枠部品を相互に突き合わせて接続するとき、該穿孔を第2前枠部品の第2竪壁位置に対応させ、さらに該第1前枠部品と第2前枠部品の局部或いは全部の接続位置、及び穿孔内にレーザー溶接により溶接部を設置する。
【0011】
本発明の第4実施例の技術手段によると、アルミ押出成形技術を採用してそれぞれ比較的小さいサイズの第1前枠部品と第2前枠部品を形成し、並びに機械加工方式を使用して、該第1前枠部品の端部に第1切欠きを設け、該第2前枠部品の端部に該第1切欠きと対称な第2切欠きを設け、及び、第1連接部品を提供して、該第1切欠きと該第2切欠きを連接するのに用い、該第1前枠部品の端部と該第2前枠部品の端部を対応するよう接続させて、該第1連接部品を該第1切欠きと該第2切欠きが共同で構成する凹んだ空間に置き入れて定位し、及び該第1連接部品と該第1切欠きと該第2切欠きの接合位置に、いずれもレーザー溶接技術で溶接部を設置する。
【0012】
本発明の第5実施例の技術手段によると、前述の第4実施例の構造を基礎とし、該第1切欠きと該第2切欠きの位置にそれぞれ対称なL形の第1凹口と第2凹口を設け、且つU形の第2連接部品を設置し、該U形の第2連接部品は二つの該第1凹口と該第2凹口が対称に並列して構成する凹んだ空間と相補して定位する。
【0013】
前述の各実施例の本発明の第1前枠部品と第2前枠部品は、アルミ押出成形によりその長さ方向からみてT形、L形或いはF形に形成され得る。
【発明の効果】
【0014】
本発明はアルミ押出成形技術を利用し、位置決め構造を有する小サイズの前枠部品を形成し、さらにレーザー溶接技術を組み合わせて、二つの前枠部品の接続部分を連結固定し、マルチパーツ式前枠を組み合わせるときに、スピーディーに定位結合が行えるようにし、並びにもともとの構造強度を維持し、材料及び工賃を減らし、生産速度をアップする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】周知のディスプレイ前枠構造の平面表示図である。
【
図2A】本発明の成形後の第1前枠部品と第2前枠部品構造の第1実施例を示す立体図である。
【
図2B】本発明の第1実施例の第1前枠部品と第2前枠部品を組み合わせて溶接した後の立体図である。
【
図2C】本発明の第1実施例の第1前枠部品と第2前枠部品構造と組合せ関係の平面表示図である。
【
図3A】本発明の成形後の第1前枠部品と第2前枠部品構造の第2実施例を示す立体図である。
【
図3B】本発明の第2実施例の第1前枠部品と第2前枠部品を組み合わせて溶接した後の立体図である。
【
図3C】本発明の第2実施例の第1前枠部品と第2前枠部品構造と組合せ関係の平面表示図である。
【
図4A】本発明の成形後の第1前枠部品と第2前枠部品構造の第3実施例を示す立体図である。
【
図4B】本発明の第3実施例の第1前枠部品と第2前枠部品を組み合わせて溶接した後の立体図である。
【
図4C】本発明の第3実施例の第1前枠部品と第2前枠部品構造と組合せ関係の平面表示図である。
【
図5A】本発明の成形後の第1前枠部品と第2前枠部品構造の第4実施例を示す立体図である。
【
図5B】本発明の第4実施例の第1前枠部品と第2前枠部品を組み合わせて溶接した後の立体図である。
【
図5C】本発明の第4実施例の第1前枠部品と第2前枠部品構造と組合せ関係の平面表示図である。
【
図6A】本発明の成形後の第1前枠部品と第2前枠部品構造の第5実施例を示す立体図である。
【
図6B】本発明の第5実施例の第1前枠部品と第2前枠部品を組み合わせて溶接した後の立体図である。
【
図6C】本発明の第5実施例の第1前枠部品と第2前枠部品構造と組合せ関係の平面表示図である。
【
図7A】本発明の第1前枠部品と第2前枠部品をT形に成形した実施例の立体図である。
【
図7B】本発明の第1前枠部品と第2前枠部品をL形に成形した実施例の立体図である。
【
図7C】本発明の第1前枠部品と第2前枠部品をF形に成形した実施例の立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明の技術内容、構造特徴、達成する目的及び作用効果について、以下に例を挙げ並びに図面を組み合わせて詳細に説明する。
【0017】
図2A、
図2B及び
図2Cは本発明の第1実施例を示し、それはまず、アルミ押出成形機械でアルミ材を成形して第1前枠部品1Aと第2前枠部品2Aを形成し、上述の第1前枠部品1Aと第2前枠部品2Aは、一種の示意形態とされ、二つの部品の間の組合せ構造を代表するのに用いられ、ディスプレイの前枠が僅かに該第1前枠部品1Aと第2前枠部品2Aで構成されることを代表するものではなく、すなわち、ディスプレイの前枠は、実際の必要とされる規格に応じてその形状、サイズ及び数量が設計される。
【0018】
図2A乃至
図2Cに示される第1前枠部品1Aと第2前枠部品2Aはアルミ押出成形されてその長さ方向よりみてコ形状を呈する。さらに明確に説明すると、該第1前枠部品1Aは一つの第1竪壁10と二つの第1横壁101を含み、該二つの第1横壁101の一辺は、それぞれ該第1竪壁10の相対する二辺に接続されている。該第2前枠部品2Aは一つの第2竪壁20と二つの第2横壁201を含み、該二つの第2横壁201の一辺は、それぞれ該第2竪壁20の相対する二辺に接続されている。これにより、該第1前枠部品1Aと該第2前枠部品2Aはその長さ方向より見てコ形を呈する。
【0019】
前述の第1実施例によると、第1前枠部品1Aの少なくとも一つの端部に第1凸部11と第1凹部12が形成され、該第1凸部11と該第1凹部12は連続して第1前枠部品1Aの第1竪壁10と下側の第1横壁101(すなわちコ形の両辺)に設けられて階段状を構成する。該第2前枠部品2Aの端部には第2凸部21と第2凹部22が形成され、該第2凸部21と該第2凹部22は連続して第2前枠部品2Aの第2竪壁20と下側の第2横壁201(すなわちコ形の両辺)に設けられて階段状を構成する。この構造により、第1前枠部品1Aの端部と第2前枠部品2Aの端部が相互に突き合わせて接合されるとき、第1凸部11と第2凹部22が相補し、及び第1凹部12と第2凸部21が相補することでスピーディーに定位し(
図2Bに示されるとおり)、その後、レーザー溶接技術で第1前枠部品1Aと第2前枠部品2Aの部分接合箇所或いは全部の接合箇所にレーザー溶接が行われて溶接部が形成され、第1前枠部品1A、第2前枠部品2Aが一体に接続、固定される。前述の技術により、複数の前枠部品が相互に接続され溶接されて、一つの完全なディスプレイ用の前枠を形成する。
【0020】
図3A、
図3B及び
図3Cは本発明の第2実施例を示し、そのうち、示される第1前枠部品1Bはアルミ押出成形されて一つの第1竪壁10と二つの第1横壁101を含み、該二つの第1横壁101の一辺は、それぞれ該第1竪壁10の相対する二辺に接続されている。該第2前枠部品2Bは一つの第2竪壁20と二つの第2横壁201を含み、該二つの第2横壁201の一辺は、それぞれ該第2竪壁20の相対する二辺に接続されている。これにより、該第1前枠部品1Bと該第2前枠部品2Bはその長さ方向より見てコ形を呈する。ただし、第2実施例によると、第1前枠部品1Bの第1竪壁10の端部に長さ方向に向けて適宜長さの凸塊13が延伸され、第2前枠部品2Bの第2竪壁の内側面に該凸塊13形状と相補する凹溝23が形成される。この構造により、第1前枠部品1Bの端部と第2前枠部品2Bの端部が相互に突き合わされ接続されるとき、第1凸部11と第2凹部22の相補、第1凹部12と第2凸部21の相補、及び凸塊13が凹溝23に挿入されることで、スピーディーに定位され(
図3Bに示されるとおり)、その後、レーザー溶接技術で、第1前枠部品1B、第2前枠部品2Bの一部或いは全部の接合部分、及び凸塊13と凹溝23の接合部分にレーザー溶接が行われて溶接部が形成され、これにより、第1前枠部品1B、第2前枠部品2Bが接続され一体に固定される。前述の技術により複数の前枠部品が相互に突き合わせて接続され、さらに溶接されることで、完全なディスプレイ用の前枠が構成され得る。
【0021】
図4A、
図4B及び
図4Cは本発明の第3実施例を示し、そのうち、示される第1前枠部品1Cはアルミ押出成形されて一つの第1竪壁10と二つの第1横壁101を含み、該二つの第1横壁101の一辺は、それぞれ該第1竪壁10の相対する二辺に接続されている。該第2前枠部品2Cは一つの第2竪壁20と二つの第2横壁201を含み、該二つの第2横壁201の一辺は、それぞれ該第2竪壁20の相対する二辺に接続されている。これにより、該第1前枠部品1Cと該第2前枠部品2Cはその長さ方向より見てコ形を呈する。ただし、第3実施例によると、第1前枠部品1Cの第1竪壁10に少なくとも一つの穿孔14が設置され、該穿孔14は長孔とされるか任意の適当な形状とされる。この構造により、第1前枠部品1Cの端部と第2前枠部品2Cの端部を相互に突き合わせて接続させるとき、第1凸部11と第2凹部22が相補し、第1凹部12と第2凸部21が相補し、同時に該穿孔14が第2前枠部品2Cの第2竪壁20の第2凹部22位置の内側面(すなわち、該コ形開口に向いた方向)に対応させられ(
図4Bに示されるとおり)、その後、レーザー溶接技術で第1前枠部品1Cと第2前枠部品2Cの一部或いは全部の接合部分、及び該穿孔14内でレーザー溶接を行って溶接部を形成し、第1前枠部品1C、第2前枠部品2Cを接続固定して一体となす。前述の技術により、複数の前枠部品が相互に接合されて、さらに溶接されることで、一つの完全な、ディスプレイ用の前枠が構成され得る。
【0022】
図5A、
図5B及び
図5Cは本発明の第4実施例を示し、そのうち、示される第1前枠部品1Dはアルミ押出成形されて一つの第1竪壁10と二つの第1横壁101を含み、該二つの第1横壁101の一辺は、それぞれ該第1竪壁10の相対する二辺に接続されている。該第2前枠部品2Dは一つの第2竪壁20と二つの第2横壁201を含み、該二つの第2横壁201の一辺は、それぞれ該第2竪壁20の相対する二辺に接続されている。これにより、該第1前枠部品1Dと該第2前枠部品2Dはその長さ方向より見てコ形を呈する。ただし、第4実施例によると、第1前枠部品1Dの端部に第1切欠き15が設けられ、第2前枠部品2Dの端部に第1切欠き15と対称である第2切欠き25が設けられている。このほか、第1連接部品3が提供され、該第1連接部品3の形状は、該第1切欠き15と第2切欠き25を対称に並びに並列に組み合わせた後に形成される凹んだ空間に対応する。この構造により、第1前枠部品1Dの端部と第2前枠部品2Dの端部が相互に突き合わされ接合されることで、第1切欠き15と第2切欠き25が対称に並列に組み合わされて凹んだ空間を形成し、その後、第1連接部品3が該凹んだ空間に挿入されることでスピーディーに定位され(
図5Bに示されるとおり)、さらにレーザー溶接技術で第1連接部品3と第1切欠き15と第2切欠き25の接合部分にレーザー溶接が行われて溶接部が形成され、第1前枠部品1Dと第2前枠部品2Dが一体に連接固定される。前述の技術により、複数の前枠部品が相互に接合されて、さらに溶接されることで、一つの完全な、ディスプレイ用の前枠が構成され得る。
【0023】
図6A、
図6B及び
図6Cは本発明の第5実施例を示し、そのうち、示される第1前枠部品1Eはアルミ押出成形されて一つの第1竪壁10と二つの第1横壁101を含み、該二つの第1横壁101の一辺は、それぞれ該第1竪壁10の相対する二辺に接続されている。該第2前枠部品2Eは一つの第2竪壁20と二つの第2横壁201を含み、該二つの第2横壁201の一辺は、それぞれ該第2竪壁20の相対する二辺に接続されている。これにより、該第1前枠部品1Eと該第2前枠部品2Eはその長さ方向より見てコ形を呈する。ただし、第5実施例によると、第1前枠部品1Eの端部にL形を呈する第1凹口16が形成され、第2前枠部品2Eの端部に第1凹口16と対称な第2凹口26が設けられ、このほか、U形の第2連接部品4が提供され、該U形の第2連接部品4の形状は、該第1凹口16と該第2凹口26が対称に並列に組み合わされて構成する凹んだ空間に対応する。この構造により、第1前枠部品1Eの端部と第2前枠部品2Eの端部が突き合わされて接合されて、これにより第1凹口16と第2凹口26が対称に並列するよう組み合わされて一つの凹んだ空間を形成し、その後、第2連接部品4がこの凹んだ空間内に挿入されてスピーディーに定位し(
図6Bに示されるとおり)、その後、レーザー溶接技術で第2連接部品4と第1凹口16と第2凹口26の接合部分にレーザー溶接がなされて溶接部が形成され、第1前枠部品1Eと第2前枠部品2Eが一体に連接固定される。前述の技術により、複数の前枠部品が相互に接合されて、さらに溶接されることで、一つの完全な、ディスプレイ用の前枠が構成され得る。
【0024】
前述の第1前枠部品1A、1B、1C、1D、1Eと第2前枠部品2A、2B、2C、2D、2Eはいずれもアルミ押出成形技術でコ形に成形される。しかし、ディスプレイ製品の要求により、
図7Aに示されるように、第1前枠部品1Fは、一つの第1竪壁10と一つの第1横壁101を具え、該第1横壁101の一辺が該第1竪壁10の一側面の中間位置に接続され、第2前枠部品2Fは、一つの第2竪壁20と一つの第2横壁201を具え、該第2横壁201の一辺が該第2竪壁20の一側面の中間位置に接続され、該第1前枠部品1F、該第2前枠部品2Fが長さ方向から見てT形を呈するものとされてもよい。ただし、このT形を呈する第1前枠部品1Fと第2前枠部品2Fの突き合わせ接合と溶接の構造は、いずれも前述の第1実施例から第5実施例のいずれかの構造を応用できるため、ここでは再び説明を行うことはしない。
【0025】
図7Bに示されるように、本発明はまた、第1前枠部品1Gが、一つの第1竪壁10と一つの第1横壁101を具え、該第1横壁101の一辺が該第1竪壁10の一辺に接続され、該第2前枠部品2Gは一つの第2竪壁20と一つの第2横壁201を具え、該第2横壁201の一辺が該第2竪壁20の一辺に接続され、該第1前枠部品1G、該第2前枠部品2Gが長さ方向から見てL形を呈するものとされてもよい。ただし、このL形を呈する第1前枠部品1Gと第2前枠部品2Gの突き合わせ接合と溶接の構造は、いずれも前述の第1実施例から第5実施例のいずれかの構造を応用できるため、ここでは再び説明を行うことはしない。
【0026】
図7Cに示されるように、本発明はまた、第1前枠部品1Hが一つの第1竪壁10と二つの第1横壁101を具え、そのうち一つの該第1横壁101の一辺が該第1竪壁10の一辺に接続され、もう一つの該第1横壁101の一辺が該第1竪壁10の一側面の中間位置に接続され、該第2前枠部品2Hは一つの第2竪壁20と二つの第2横壁201を具え、そのうち一つの該第2横壁201の一辺が該第2竪壁20の一辺に接続され、もう一つの該第2横壁201の一辺が該第2竪壁20の一側面の中間位置に接続され、該第1前枠部品1H、該第2前枠部品2Hが長さ方向から見てF形を呈するものとされてもよい。ただし、このF形を呈する第1前枠部品1Hと第2前枠部品2Hの突き合わせ接合と溶接の構造は、いずれも前述の第1実施例から第5実施例のいずれかの構造を応用できるため、ここでは再び説明を行うことはしない。
【0027】
総合すると、本発明はアルミ押出成形技術を利用して、定位構造を具えた小サイズの前枠部品を形成し、さらにレーザー溶接技術を組み合わせて二つの前枠部品の突き合わせ接合部分を連結固定し、マルチパーツ式前枠を組み合わせるときに、スピーディーに定位結合させられ、並びにもともとの構造強度を維持し、さらに材料と工賃を減らし、生産速度をアップし、非常に新規性と進歩性を有する発明である。
【0028】
以上は本発明の好ましい実施例の説明に過ぎず、並びに本発明を限定するものではなく、本発明に提示の精神より逸脱せずに完成されるその他の同等の効果の修飾或いは置換は、いずれも本発明の権利請求範囲内に属する。
【符号の説明】
【0029】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H 第1前枠部品
10 第1竪壁
101 第1横壁
11 第1凸部
12 第1凹部
13 凸塊
14 穿孔
15 第1切欠き
16 第1凹口
2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G、2H 第2前枠部品
20 第2竪壁
201 第2横壁
21 第2凸部
22 第2凹部
23 凹溝
25 第2切欠き
26 第2凹口
3 第1連接部品
4 第2連接部品
<周知の技術>
A ディスプレイ前枠
A1、A2 前枠部品
B 連接部品
C ネジ