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特開2022-87128画像処理装置と端末装置のためのコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022087128
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】画像処理装置と端末装置のためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220602BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
H04N1/00 127B
H04N1/00 E
G03G21/00 386
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022045770
(22)【出願日】2022-03-22
(62)【分割の表示】P 2018131824の分割
【原出願日】2018-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浦川 豊
(57)【要約】
【課題】 画像処理装置と端末装置との間の通信負荷を軽減させて、ユーザの利便性を向上させること。
【解決手段】 画像処理装置は、第1の画面を表示している状態において、第1の画面データを端末装置に送信する。これにより、端末装置において第1の画面が表示される。画像処理装置は、端末装置に表示される第1の画面内の特定領域がユーザによって選択される場合に、端末装置から選択信号を受信し、第1の画面に代えて第2の画面を表示する。画像処理装置は、第1の画面に代えて第2の画面を表示した後に、端末装置から第1の要求信号を受信する場合に、第2の画面データを端末装置に送信する。これにより、端末装置において第2の画面が表示される。画像処理装置は、第1の画面に代えて第2の画面を表示する前に、端末装置から第1の要求信号が受信される場合に、第1の画面データを端末装置に再び送信しない。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置であって、
表示部と、
通信インターフェースと、
第1の画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、
前記第1の画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信インターフェースを介して、前記第1の画面を表わす第1の画面データを端末装置に送信する第1の画面データ送信部であって、前記第1の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面が表示される、前記第1の画面データ送信部と、
前記端末装置に表示される前記第1の画面内の特定領域がユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から前記特定領域が選択されたことを示す選択信号を受信する選択信号受信部と、
前記端末装置から前記選択信号が受信される場合に、前記第1の画面に代えて第2の画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2の画面を表わす第2の画面データを前記端末装置に送信する第2の画面データ送信部であって、前記第2の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第2の画面データによって表わされる前記第2の画面が表示される、前記第2の画面データ送信部と、を備え、
前記第1の画面データが前記端末装置に送信された後であって、前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記第1の画面データは、前記端末装置に再び送信されない、画像処理装置。
【請求項2】
前記画像処理装置は、さらに、
前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、画面が変更されたことを示す第1の情報を前記端末装置に送信する第1の情報送信部と、
前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、画面が変更されていないことを示す第2の情報を前記端末装置に送信する第2の情報送信部と、を備え、
前記第2の画面データ送信部は、前記第1の情報が前記端末装置に送信されることに応じて、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から第2の要求信号が受信される場合に、前記第2の画面データを前記端末装置に送信し、
前記第2の情報が前記端末装置に送信される場合に、前記第2の要求信号は、前記端末装置から受信されない、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の表示制御部は、前記端末装置から前記選択信号が受信される場合に、アニメーションを利用して前記第1の画面に代えて前記第2の画面を前記表示部に表示させ、
前記アニメーションが実行されている間に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記アニメーションの途中の画面を表わす画面データは、前記端末装置に送信されない、請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の画面データが前記端末装置に送信された後に、前記第1の要求信号は、前記端末装置から定期的に受信される、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記画像処理装置は、さらに、
前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記端末装置に表示される前記第2の画面内の領域がユーザによって選択されることなく、所定のタイミングで前記第2の画面に代えて第3の画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、
前記第2の画面に代えて前記第3の画面が前記表示部に表示された後に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第3の画面を表わす第3の画面データを前記端末装置に送信する第3の画面データ送信部であって、前記第3の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第3の画面データによって表わされる前記第3の画面が表示される、前記第3の画面データ送信部と、を備え、
前記第2の画面データが前記端末装置に送信された後であって、前記第2の画面に代えて前記第3の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記第2の画面データは、前記端末装置に再び送信されない、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記端末装置の通信インターフェースを介して、画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第1の画面を表わす第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の画面は、前記第1の画面内の領域がユーザによって選択される場合に、当該領域に対応する情報が記述される画面である、前記第1の表示制御部と、
前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎に、前記通信インターフェースを介して、当該領域が選択されたことを示す第1の選択信号を前記画像処理装置に送信する第1の選択信号送信部であって、前記第1の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、選択済みの領域に対応する情報が前記第1の画面に記述される、前記選択信号送信部と、
第1のタイマの値が第1の所定値に到達したのか否かを判断する第1の判断部であって、前記第1のタイマは、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎にリセットされる、前記第1の判断部と、
前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第1の要求信号送信部であって、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断される場合に、前記第1の要求信号は、前記画像処理装置に送信されない、前記第1の要求信号送信部と、
前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、選択済みの1個以上の領域に対応する1個以上の情報が記述された新たな第1の画面を表わす新たな第1の画面データを受信する画面データ受信部と、
前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面に代えて、前記新たな第1の画面データによって表わされる前記新たな第1の画面を前記表示部に表示させる表示更新部と、
として機能させるコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される回数である選択回数が所定回数に到達したのか否かを判断する第2の判断部として機能させ、
前記第1の要求信号送信部は、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断され、かつ、前記選択回数が前記所定回数に到達したと判断される場合に、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、画面が変更されたことを示す変更情報を受信する変更情報受信部と、
前記画像処理装置から前記変更情報が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、第2の要求信号を前記画像処理装置に送信する第2の要求信号送信部と、として機能させ、
前記画面データ受信部は、前記第2の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データを受信する、請求項6又は7に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される前に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第2の画面を表わす第2の画面データが受信される場合に、前記第2の画面データによって表わされる前記第2の画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記第2の画面が前記表示部に表示されている間に、第2のタイマの値が第2の所定値に到達したのか否かを判断する第3の判断部であって、前記第2のタイマは、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される毎にリセットされる、前記第3の判断部と、
前記第2の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第3の要求信号送信部と、
前記表示部に表示される前記第2の画面内の第1の領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の領域が選択されたことを示す第2の選択信号を前記画像処理装置に送信する第2の選択信号送信部であって、前記第2の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、前記第2の画面に代えて前記第1の画面が表示される、前記第2の選択信号送信部と、として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記第2の画面に代えて前記第1の画面が前記画像処理装置に表示された後に、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される場合に、前記第2の画面に代えて前記第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記第1の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第1の要求信号は、前記第2のタイマに起因して前記画像処理装置に送信されない、請求項6から8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記表示部に表示される前記新たな第1の画面内の第2の領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2の領域が選択されたことを示す第3の選択信号を前記画像処理装置に送信する第3の選択信号送信部であって、前記第3の選択信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記画像処理装置では、前記新たな第1の画面に代えて第3の画面が表示される、前記第3の選択信号送信部と、
前記新たな第1の画面に代えて前記第3の画面が前記画像処理装置に表示された後に、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、前記第3の画面を表わす第3の画面データが受信される場合に、前記新たな第1の画面に代えて、前記第3の画面データによって表わされる前記第3の画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、として機能させ、
前記第3の判断部は、さらに、前記第3の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したのか否かを判断し、
前記第3の要求信号送信部は、さらに、前記第3の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する、請求項9に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記選択は、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域をプッシュ及びリリースすることを含み、
前記第1のタイマは、前記第1の画面内の領域がプッシュされる毎にリセットされると共に、前記第1の画面内の領域がリリースされる毎にリセットされる、請求項6から10のいずれか一項の記載のコンピュータプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書では、画像処理装置において表示されている画面を表わす画面データが端末装置に送信され、端末装置において当該画面が表示される技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、携帯情報装置がMFP(Multi-function Peripheralの略)を遠隔で操作するためのシステムが開示されている。携帯情報装置は、MFPから受信される操作画面を表示し、当該操作画面に従ってユーザが入力する操作を受け付け、当該操作に応じた指示をMFPに送信する。MFPは、携帯情報装置から受信される指示に応じた画面を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-70068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、画像処理装置において表示されている画面を表わす画面データが端末装置に送信され、端末装置において当該画面が表示されるシステムにおいて、画像処理装置と端末装置との間の通信負荷を軽減させて、ユーザの利便性を向上させるための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される画像処理装置は、表示部と、通信インターフェースと、第1の画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、前記第1の画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信インターフェースを介して、前記第1の画面を表わす第1の画面データを端末装置に送信する第1の画面データ送信部であって、前記第1の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面が表示される、前記第1の画面データ送信部と、前記端末装置に表示される前記第1の画面内の特定領域がユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から前記特定領域が選択されたことを示す選択信号を受信する選択信号受信部と、前記端末装置から前記選択信号が受信される場合に、前記第1の画面に代えて第2の画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2の画面を表わす第2の画面データを前記端末装置に送信する第2の画面データ送信部であって、前記第2の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第2の画面データによって表わされる前記第2の画面が表示される、前記第2の画面データ送信部と、を備えていてもよく、前記第1の画面データが前記端末装置に送信された後であって、前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記第1の画面データは、前記端末装置に再び送信されなくてもよい。
【0006】
上記の構成によると、画像処理装置は、第1の画面に代えて第2の画面が表示部に表示される前に、端末装置から前記第1の要求信号を受信する場合に、第1の画面データを端末装置に再び送信しない。従って、画像処理装置と端末装置との間で同じ画面データが複数回に亘って通信されるのを抑制することができ、画像処理装置と端末装置との間の通信負荷を軽減させることができる。このために、画像処理装置と端末装置との間の選択信号の通信が画面データの通信によって妨げられるのを抑制することができ、端末装置におけるユーザの操作に応じた選択信号の通信を迅速に実行することができる。この結果、画像処理装置及び端末装置において第2の画面を迅速に表示させることができる。第2の画面をユーザに迅速に提供することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0007】
上記の画像処理装置を実現するためのコンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も新規で有用である。また、上記の画像処理装置によって実行される方法も新規で有用である。
【0008】
本明細書では、さらに、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。当該コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、前記端末装置の通信インターフェースを介して、画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第1の画面を表わす第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の画面は、前記第1の画面内の領域がユーザによって選択される場合に、当該領域に対応する情報が記述される画面である、前記第1の表示制御部と、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎に、前記通信インターフェースを介して、当該領域が選択されたことを示す第1の選択信号を前記画像処理装置に送信する第1の選択信号送信部であって、前記第1の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、選択済みの領域に対応する情報が前記第1の画面に記述される、前記選択信号送信部と、第1のタイマの値が第1の所定値に到達したのか否かを判断する第1の判断部であって、前記第1のタイマは、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎にリセットされる、前記第1の判断部と、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第1の要求信号送信部であって、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断される場合に、前記第1の要求信号は、前記画像処理装置に送信されない、前記第1の要求信号送信部と、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、選択済みの1個以上の領域に対応する1個以上の情報が記述された新たな第1の画面を表わす新たな第1の画面データを受信する画面データ受信部と、前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面に代えて、前記新たな第1の画面データによって表わされる前記新たな第1の画面を前記表示部に表示させる表示更新部と、として機能させる。
【0009】
例えば、端末装置の表示部に表示される第1の画面内の領域がユーザによって選択される毎に、第1の選択信号のみならず第1の要求信号も画像処理装置に送信する比較例の構成を採用することを想定する。この場合、第1の画面内の複数個の領域がユーザによって短時間の間に選択されると、画像処理装置と端末装置との間で画面データの通信が短時間の間に実行されるので、それにより第1の選択信号及び第1の要求信号の通信が妨げられる。このために、ユーザによって最後の選択が実行されてから新たな第1の画面を画像処理装置及び端末装置において表示させるまでに長時間を要し得る。これに対し、上記の構成によると、第1のタイマは、端末装置の表示部に表示される第1の画面内の領域がユーザによって選択される毎にリセットされる。そして、端末装置は、第1のタイマの値が第1の所定値に到達していないと判断する場合に、第1の要求信号を画像処理装置に送信しない。従って、画像処理装置と端末装置との間で画面データが頻繁に通信されるのを抑制することができ、比較例の構成と比べると、画像処理装置と端末装置との間の通信負荷を軽減させることができる。このために、比較例の構成と比べると、ユーザによって最後の選択が実行されてから第1の選択信号及び第1の要求信号の通信を迅速に実行することができ、この結果、新たな第1の画面を画像処理装置及び端末装置において迅速に表示させることができる。新たな第1の画面をユーザに迅速に提供することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0010】
上記のコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体、端末装置そのもの、及び、当該端末装置によって実行される方法も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】通信システムの構成を示す。
図2】第1の比較例及び本実施例の概要のシーケンス図を示す。
図3】第2の比較例のシーケンス図を示す。
図4】画面遷移の一例を示す。
図5】本実施例の概要のシーケンス図を示す。
図6】多機能機の処理のフローチャートを示す。
図7】応答処理のフローチャートを示す。
図8】PCの処理のフローチャートを示す。
図9】文字入力画面処理のフローチャートを示す。
図10】画面遷移の一例を示す。
図11】スキャンボタンが選択されるケースAのシーケンス図を示す。
図12】矢印ボタンが選択されるケースBのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(通信システム2の構成;図1
図1に示すように、通信システム2は、多機能機10(以下ではMFP(Multi-function Peripheralの略)10と呼ぶ)とPC100とを備える。多機能機10及びPC100は、同じLAN4に接続されており、LAN4を介して相互に通信可能である。LAN4は、有線LANであってもよいし、無線LANであってもよい。
【0013】
(MFP10の構成)
MFP10は、印刷機能及びスキャン機能を含む多機能を実行可能な周辺装置(例えばPC100の周辺装置)である。MFP10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェース16と、印刷実行部18と、スキャン実行部20と、制御部30と、を備える。
【0014】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をMFP10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部14は、いわゆるタッチパネルとしても機能する。即ち、表示部14は、操作部としても機能する。ネットワークインターフェース16は、LAN4に接続されている。印刷実行部18は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷エンジンである。スキャン実行部20は、CCD、CIS等の読取センサを備えるスキャンエンジンである。
【0015】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。
【0016】
(PC100の構成)
PC100は、据置型のPCであってもよいし、可搬型のPCであってもよい。また、PC100に代えて、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等が利用されてもよい。PC100は、操作部112と、表示部114と、ネットワークインターフェース116と、制御部130と、を備える。
【0017】
操作部112は、キーボード及びマウスを備える。ユーザは、操作部112を操作することによって、様々な指示をPC100に入力することができる。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークインターフェース116は、LAN4に接続されている。
【0018】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。メモリ134は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。CPU132は、メモリ134に格納されている各プログラム136,138に従って、様々な処理を実行する。OS(Operation Systemの略)プログラム136は、PC100の種々の基本的な動作を制御するためのプログラムである。ブラウザアプリケーション138は、広く知られている一般的なウェブページ閲覧アプリケーションである。
【0019】
本実施例では、MFP10において表示されている画面を表わす画面データがPC100に送信され、PC100において当該画面が表示される。そして、ユーザは、PC100を利用して、MFP10を遠隔で操作することができる。このような仕組みは、例えば、以下の状況で利用される。MFP10のセールスマンは、タッチパネルとして機能する表示部14を操作して、MFP10に機能を実行させるデモンストレーションを実行することができる。しかしながら、MFP10の表示部14がPC100等と比べると小さいので、デモンストレーションを多くの者に見せることが困難である。そこで、セールスマンは、PC100を利用して、MFP10を遠隔で操作する。PC100の表示部114が比較的に大きいので、デモンストレーションを多くの者に見せることができる。
【0020】
(第1の比較例;図2
本実施例の詳細を説明する前に、図2図5を参照して、第1及び第2の比較例と本実施例の概要とを説明する。まず、図2を参照して、第1の比較例を説明する。なお、以下の説明では、比較例のMFP及びPCについては符号を付さない。また、実施例の処理はCPU32,132によって実行されるが、理解の容易さの観点に鑑みて、MFP10及びPC100を主体として説明する。さらに、実施例の各通信の全てはネットワークインターフェース16,116を介して実行されるので、以下では、「ネットワークインターフェース16(又は116)を介して」という説明を省略する。
【0021】
T10では、MFPは、画面(図2の例では文字「A」を示す画面であり、以下では「画面「A」」と記載する)を表示する。MFPは、T20において、PCから画面要求を受信する場合に、T22において、画面「A」を表わす画面データ200をPCに送信する。
【0022】
PCは、T22において、MFPから画面データ200を受信する場合に、T30において、画面データ200によって表わされる画面「A」(即ちMFPに表示されている画面「A」と同じ画面)を表示する。その後、PCは、MFPに表示されている画面が画面「A」から他の画面に変更されることに追従するために、画面要求を定期的にMFPに送信する。
【0023】
MFPは、T40において、PCから画面要求を受信する。T40の段階では、MFPで表示されている画面が変更されていない。従って、MFP10は、T42において、画面データ200をPCに再び送信する。MFP10において画面が変更されるまで、T40及びT42の処理が繰り返し実行される。
【0024】
PCは、T50において、画面「A」内の領域がユーザ(例えば上記のセールスマン)によって選択される場合(例えばマウスによってクリックされる場合)に、T52において、当該領域が選択されたことを示す選択信号をMFPに送信する。
【0025】
MFPは、T52において、PCから選択信号を受信する場合に、T60において、MFPに現在表示されている画面「A」に代えて、当該選択信号によって示される選択済みの領域に対応する画面(図2の例では文字「B」を示す画面であり、以下では「画面「B」」と記載する)を表示する。MFPは、T62において、選択信号に対する応答をPCに送信する。その後、MFPは、T70において、PCから画面要求を受信する場合に、T72において、画面「B」を表わす画面データ210をPCに送信する。
【0026】
PCは、T72において、MFPから画面データ210を受信する場合に、T80において、PCに現在表示されている画面「A」に代えて、画面データ210によって表わされる画面「B」を表示する。
【0027】
第1の比較例によると、PCが画面要求をMFPに繰り返し送信し(T40)、MFPが画面データ200をPCに繰り返し送信する(T42)。MFPとPCとの間で同じ画面データ200が複数回に亘って通信されるので、MFPとPCとの間の通信負荷が大きい。例えば、MFPとPCとの間で画面データ200の通信が実行されているタイミングでT50の選択が実行される状況を想定する。この場合、PCは、画面データ200を受信した後でなければ、T52の選択信号をMFPに送信することができない。MFP及びPCは、シングルコネクションを利用して通信を実行するので、様々な信号の並列的な通信を実行することができないからである。即ち、選択信号の通信が画面データ200の通信によって妨げられる。この結果、MFP及びPCにおいて画面「B」を迅速に表示させることができない。本実施例では、MFP10とPC100との間の通信負荷を低減させるために、以下の処理が実行される。
【0028】
(本実施例の概略)
続いて、本実施例の概略を説明する。T110~T130は、第1の比較例のT10~T30と同様である。PC100は、T130で画面「A」を表示すると、T140において、確認要求を定期的にMFP10に送信する。確認要求は、MFP10に表示されている画面が変更されたのか否かを確認するための信号である。
【0029】
MFP10は、T140において、PC100から確認要求を受信する場合に、画面が変更されていないと判断し、T142において、変更なしを示す応答をPC100に送信する。
【0030】
PC100は、T142において、MFP10から変更なしを示す応答を受信する場合に、画面要求をMFP10に送信しない。T150、T152、T154、T160は、それぞれ、第1の比較例のT50、T52、T62、T60と同様である。その後、PC100は、T170において、確認要求をMFP10に送信する。
【0031】
MFP10は、T170において、PC100から確認要求を受信する場合に、画面が変更されたと判断し、T172において、変更ありを示す応答をPC100に送信する。
【0032】
PC100は、T172において、MFP10から変更ありを示す応答を受信する場合に、T180において、画面要求をMFP10に送信する。T182及びT190は、第1の比較例のT72及びT80と同様である。
【0033】
本実施例によると、MFP10は、画面が変更される前に、PC100から確認要求を受信する場合(T140)に、変更なしを示す応答をPC100に送信する(T142)。この結果、PC100が画面要求をMFP10に送信しないので、MFP10は、画面データ200をPC100に再び送信しない。MFP10とPC100との間で同じ画面データ200が複数回に亘って通信されるのを抑制することができるので、第1の比較例と比べると、MFP10とPC100との間の通信負荷を低減させることができる。このために、MFP10とPC100との間の選択信号の通信が画面データ200の通信によって妨げられるのを抑制することができ、PC100におけるユーザの操作に応じた選択信号の通信を迅速に実行することができる。この結果、MFP10及びPC100において画面「B」を迅速に表示させることができる。画面「B」をユーザに迅速に提供することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0034】
(第2の比較例;図3及び図4
続いて、図3及び図4を参照して、第2の比較例を説明する。T200では、MFPは、画面SC0を表示する。図4に示されるように、画面SC0は、ユーザがMFPにログインするためのログイン画面であり、文字を選択するための文字領域300と、選択済みの文字が記述される記述欄302と、OKボタン304と、を含む。
【0035】
MFPは、T210において、PCから画面要求を受信する場合に、T212において、画面SC0を表わす画面データ220をPCに送信する。
【0036】
PCは、T212において、MFPから画面データ220を受信する場合に、T214において、画面データ220によって表わされる画面SC0を表示する。第1の比較例とは異なり、PCは、T214で画面SC0を表示しても、画面要求を定期的にMFPに送信しない。それに代えて、PCは、文字が選択される毎に(より詳細にはMFPから応答を受信する毎に)、画面要求をMFPに送信する。
【0037】
ユーザは、T0において、PCを操作して(例えばマウスのクリックのためにマウスをプッシュして)、画面SC0に含まれる文字領域300内の「U」ボタンをプッシュする。この場合、PCは、T220において、「U」ボタンがプッシュされたことを示す選択信号をMFPに送信する。
【0038】
MFPは、T220において、PCから選択信号を受信する場合に、T221において、画面SC1を表示する。図4に示されるように、画面SC1は、プッシュ態様を有する「U」ボタンを含む。プッシュ態様は、本実施例では、ボタンが黒色に塗りつぶされることであるが、変形例では、他の態様(例えば色を変える等)であってもよい。次いで、MFPは、T222において、選択信号を受信したことを示す応答をPCに送信する。
【0039】
PCは、T222において、MFPから応答を受信する場合に、T230において、画面要求をMFPに送信する。
【0040】
MFPは、T230において、PCから画面要求を受信する場合に、T232において、画面SC1を表わす画面データ230をPCに送信する。
【0041】
一方、ユーザは、T0で「U」ボタンをプッシュした後に、T1において、PCを操作して(例えばマウスのプッシュ状態をリリースして)、「U」ボタンをリリースする。ここで、ユーザがT1で「U」ボタンをリリースするタイミングは、PCがT232で画面データ230を受信する前である。この場合、PCは、画面データ230を受信する前に他の操作が実行されたと判断し、画面データ230によって表わされる画面SC1を表示しない。そして、PCは、T232で画面データ230を受信した後に、T240において、「U」ボタンがリリースされたことを示す選択信号をMFPに送信する。
【0042】
MFPは、T240において、PCから選択信号を受信する場合に、T241において、画面SC2を表示する。図4に示されるように、画面SC2は、通常態様を有する「U」ボタンを含む。また、画面SC2内の記述欄302には、文字「U」が記述されている。T242及びT250は、T222及びT230と同様である。T252では、MFPは、画面SC2を表わす画面データ240をPCに送信する。
【0043】
ユーザは、T1で「U」ボタンをリリースした後に、T2において、PCを操作して、「R」ボタンをプッシュする。PCは、画面データ240を受信する前に他の操作が実行されたと判断し、画面データ240によって表わされる画面SC2を表示しない。そして、PCは、T260において、「R」ボタンがプッシュされたことを示す選択信号をMFPに送信する。
【0044】
MFPは、T260において、PCから選択信号を受信する場合に、T261において、画面SC3を表示する。図4に示されるように、画面SC3は、プッシュ態様を有する「R」ボタンを含む。T262及びT270は、T222及びT230と同様である。T272では、MFPは、画面SC3を表わす画面データ250をPCに送信する。
【0045】
ユーザは、T3で「R」ボタンをプッシュした後に、T4において、PCを操作して、「R」ボタンをリリースする。この場合、T240~T252と同様に、T280~T292が実行される。T294において、PCは、画面データ260によって表わされる画面SC4を表示する。
【0046】
上述したように、第2の比較例では、PCは、ボタンのプッシュ又はリリースが実行される毎に、選択信号をMFPに送信し、MFPから応答を受信し、画面要求をMFPに送信し、MFPから画面データを受信する。そして、PCは、MFPからある操作(例えば「U」ボタンのプッシュ)に起因する画面データを受信した後でなければ、他の操作(例えば「U」ボタンのリリース)に起因する選択信号をMFPに送信することができない。MFP及びPCは、シングルコネクションを利用して通信を実行するので、様々な信号の並列的な通信を実行することができないからである。このために、第2の比較例に示されるように、PCにおいて画面SC1~SC3が表示されないにも関わらず、MFPとPCとの間において画面要求及び画面データ230~250の通信が実行される。即ち、MFPとPCとの間の通信負荷が大きい。このために、PCがMFPから画面データ260を受信するまでに比較的に長い時間を要し、この結果、ユーザがT3で「R」ボタンをリリースしてからPCがT294で画面SC4を表示するまでの間に、比較的に長い時間TM1を要する。本実施例では、MFPとPCとの間の通信負荷を軽減させて、ユーザが操作を実行してからPC100が画面を表示するまでの時間を短縮するために、以下の処理が実行される。
【0047】
(本実施例の概略)
続いて、図5を参照して、本実施例の概略を説明する。T300~T314は、図3のT200~T214と同様である。これにより、MFP10の表示部14とPC100の表示部114とのそれぞれに同じ画面SC0が表示される。
【0048】
その後のT320~T322は、図3のT220~T222と同様である。PC100は、T322で応答を受信しても、画面要求をMFP10に送信しない。具体的には、PC100は、T0のプッシュ操作とT1のリリース操作との間の時間が所定時間以内であるので、画面要求をMFP10に送信せずに、T340において、選択信号をMFP10に送信する。この結果、図3のT241及びT242と同様に、T341及びT342が実行される。
【0049】
また、PC100は、T1のリリース操作とT2のプッシュ操作との間の時間が所定時間以内であるので、画面要求をMFP10に送信せずに、T360において、選択信号をMFP10に送信する。この結果、図3のT261及びT262と同様に、T361及びT362が実行される。また、PC100は、T2のプッシュ操作とT3のリリース操作との間の時間が所定時間以内であるので、画面要求をMFP10に送信せずに、T380において、選択信号をMFP10に送信する。この結果、図3のT281及びT282と同様に、T381及びT382が実行される。
【0050】
PC100は、T3のリリース操作が実行された後に、他の操作が実行されることなく所定時間が経過する場合に、T390において、確認要求をMFP10に送信する。この場合、PC100は、T391において、MFP10から変更ありを示す応答を受信し、T392において、画面要求をMFP10に送信し、T393において、MFP10から画面データ260を受信する。そして、PC100は、T394において、画面データ260によって表わされる画面SC4を表示する。
【0051】
上述したように、本実施例では、PC100における或る操作と次の操作との間の時間が所定時間以内である場合に、MFP10とPC100との間で、確認要求、画面要求、及び、画面データの通信が実行されない。従って、MFP10とPC100との間の通信負荷を低減させることができる。このために、図3の第2の比較例と比べると、PC100がMFP10から画面データ260を受信するまでの時間を短縮することができ、この結果、ユーザがT3で「R」ボタンをリリースしてからPCがT394で画面SC4を表示するまでの時間TM2を短縮することができる。
【0052】
(MFP10の処理;図6
続いて、図6を参照して、MFP10のCPU32によって実行される処理の内容を説明する。当該処理によって図2及び図5の本実施例が実現される。MFP10の電源がONされることをトリガとして、図6の処理が開始される。なお、以下でも、「ネットワークインターフェース16(又は116)を介して」という説明を省略する。
【0053】
S10では、CPU32は、デフォルトの待機画面SC10を表示部14に表示させる。図10に示されるように、待機画面SC10は、ユーザからの指示を待機する画面であり、コピーボタンと、スキャンボタンと、ログインボタンと、矢印ボタンと、を含む。コピーボタン、スキャンボタンは、それぞれ、コピー機能、スキャン機能をMFP10に実行させるためのボタンである。ログインボタンは、ユーザがMFP10にログインするためのログイン画面を表示するためのボタンである。矢印ボタンは、デフォルトの待機画面SC10に代えて、続きの待機画面を表示するためのボタンである。
【0054】
S12では、CPU32は、PC100から遠隔リクエストを受信することを監視する。MFP10はウェブサーバ機能を備えており、PC100はブラウザアプリケーション138を利用してMFP10のウェブサーバにアクセスすることができる。PC100に表示されるウェブページにおいてMFP10の遠隔操作を示すボタンがユーザ(例えば上記のセールスマン)によって選択されると、PC100からMFP10に遠隔リクエストが送信される。この場合、CPU32は、PC100から遠隔リクエストを受信して(S12でYES)、S14に進む。
【0055】
S14では、CPU32は、指示プログラムと待機画面SC10を表わす画面データとをPC100に送信する。指示プログラムは、PC100のブラウザアプリケーション138に図8及び図9の処理を実行させるためのプログラムである。
【0056】
S16では、CPU32は、新画面フラグをOFFに設定する。新画面フラグは、表示部14に表示された画面が変更されたのか否かを示すフラグであり、画面が変更されたことを示す「ON」と、画面が変更されていないことを示す「OFF」と、のどちらかの値に設定される。
【0057】
S20では、CPU32は、PC100から確認要求が受信されたのか否かを判断する。CPU32は、確認要求が受信されたと判断する場合(S20でYES)にS22に進み、確認要求が受信されなかったと判断する場合(S20でNO)にS30に進む。
【0058】
S22では、CPU32は、新画面フラグがONであるのかOFFであるのかを判断する。CPU32は、新画面フラグがONであると判断する場合(S22でYES)に、S24において、変更ありを示す応答をPC100に送信する。一方、CPU32は、新画面フラグがOFFであると判断する場合(S22でNO)に、S26において、変更なしを示す応答をPC100に送信する。S24又はS26が終了すると、S20に戻る。
【0059】
S30では、CPU32は、PC100から画面要求が受信されたのか否かを判断する。CPU32は、画面要求が受信されたと判断する場合(S30でYES)にS32に進み、画面要求が受信されなかったと判断する場合(S30でNO)にS40に進む。
【0060】
S32では、CPU32は、表示部14に現在表示されている画面を表わす画面データをPC100に送信する。そして、S34では、CPU32は、新画面フラグをOFFに設定する。S34が終了すると、S20に戻る。
【0061】
S40では、CPU32は、表示部14に現在表示されている画面を自動的に変更すべきタイミングが到来したのか否かを判断する。ここで、「自動的に変更」は、PC100から選択信号を受信することなく画面を変更することを意味する。CPU32は、上記のタイミングが到来したと判断する場合(S40でYES)にS42に進み、上記のタイミングが到来していないと判断する場合(S40でNO)にS50に進む。
【0062】
S42では、CPU32は、現在表示されている画面に代えて新たな画面を表示部14に表示させる。そして、S44では、CPU32は、新画面フラグをONに設定する。S44が終了すると、S20に戻る。
【0063】
S50では、CPU32は、PC100から選択信号が受信されたのか否かを判断する。CPU32は、選択信号が受信されたと判断する場合(S50でYES)にS52に進み、選択信号が受信されなかったと判断する場合(S50でNO)にS20に戻る。
【0064】
S52では、CPU32は、応答処理(図7参照)を実行する。応答処理は、選択信号に応じた画面を表示して応答をPC100に送信するための処理である。選択信号は、PC100に表示された画面内の領域が選択されたことを示す信号であり、より具体的には、当該領域に対するプッシュ動作が実行されたのかリリース動作が実行されたのかを示す情報と、当該領域の位置(以下では「選択位置」と呼ぶ)を示す情報と、を含む。S52が終了すると、S20に戻る。なお、S20、S30、S40、及び、S50のうち、2つ以上の処理で同時的にYESと判断されることがあり得る。この場合、CPU32は、2つ以上の処理(例えばS22の処理とS52の処理)を並列的に実行することができる。
【0065】
(応答処理;図7
図7を参照して、図6のS52の応答処理の内容を説明する。S100では、CPU32は、図6のS50で受信された選択信号が、プッシュ動作を示す情報を含むのか、リリース動作を示す情報を含むのか、を判断する。CPU32は、選択信号がプッシュ動作を示す情報を含むと判断する場合(S100でYES)にS110に進み、選択信号がリリース動作を示す情報を含むと判断する場合(S100でNO)にS120に進む。
【0066】
S110では、CPU32は、選択信号に含まれる選択位置を示す情報を利用して、選択位置が文字領域300(図4参照)であるのか否かを判断する。CPU32は、選択位置が文字領域300であると判断する場合(S110でYES)にS112に進み、選択位置が文字領域300でないと判断する場合(S110でNO)にS118に進む。
【0067】
S112では、CPU32は、表示部14に表示されている文字入力画面(例えば図4のログイン画面SC0)において、選択位置に対応する文字入力ボタンを通常態様からプッシュ態様に変更する(例えばログイン画面SC1参照)。そして、CPU32は、S114において、応答をPC100に送信し、S116において、新画面フラグをONに設定する。S118は、S114と同様である。S116又はS118が終了すると、図7の処理が終了する。
【0068】
S120は、S110と同様である。CPU32は、CPU32は、選択位置が文字領域300であると判断する場合(S120でYES)にS122に進み、選択位置が文字領域300でないと判断する場合(S120でNO)にS124に進む。
【0069】
S122では、CPU32は、表示部14に表示されている文字入力画面において、選択位置に対応する文字入力ボタンをプッシュ態様から通常態様に変更する(例えばログイン画面SC2参照)。そして、CPU32は、選択位置に対応する文字を記述欄302に記述する。S122が終了するとS130に進む。
【0070】
S124では、CPU32は、現在表示されている画面に代えて、選択位置に対応する画面を表示部14に表示させる。例えば、図10の待機画面SC10内のスキャンボタンが選択される場合には、CPU32は、待機画面SC10に代えて、スキャンを実行中であることを示す実行中画面SC20を表示させる。また、例えば、図10の待機画面SC10内の矢印ボタンが選択される場合には、CPU32は、アニメーションを利用して(即ち画面SC30~S34を経て)、待機画面SC10に代えて、続きの待機画面SC36を表示部14に表示させる。S124が終了するとS130に進む。
【0071】
S130では、CPU32は、応答をPC100に送信する。次いで、S132では、CPU32は、アニメーションを実行中であるのか否かを判断する。CPU32は、アニメーションを実行中である(即ち図10の画面SC30~S34を表示中である)と判断する場合(S130でYES)には、アニメーションが終了するまで待機する。CPU32は、アニメーションを実行中でないと判断する(S130でNO)には、S134に進む。S134は、S116と同様である。S134が終了すると図7の処理が終了する。
【0072】
(PC100の処理;図8
続いて、図8を参照して、PC100のCPU132によって実行される処理の内容を説明する。当該処理によって図2及び図5の本実施例が実現される。まず、CPU132は、ブラウザアプリケーション138を利用してMFP10のウェブサーバにアクセスして、ウェブページを表示部114に表示させる。CPU132は、当該ウェブページ内の遠隔操作ボタンがユーザによって選択されると、図8の処理を開始する。
【0073】
S200では、CPU132は、遠隔リクエストをMFP10に送信する(図6のS12でYES参照)。この場合、S202では、CPU132は、MFP10から指示プログラムと画面データとを受信する(図6のS14参照)。以降の処理(即ちS204~S242)は、指示プログラムによって実行される。
【0074】
S204では、CPU132は、S202で受信された画面データによって表わされる待機画面SC10(図10参照)を表示部114に表示させる。次いで、S206では、CPU132は、定期タイマをリセット及びスタートさせる。定期タイマは、確認要求を定期的にMFP10に送信するためのタイマである。
【0075】
S210では、CPU132は、定期タイマの値が2秒に到達したのか否かを判断する。CPU132は、定期タイマの値が2秒に到達したと判断する場合(S210でYES)にS212に進み、定期タイマの値が2秒に到達していないと判断する場合(S210でNO)にS240に進む。なお、変形例では、S210で利用される時間は、2秒以外の時間(例えば1秒、5秒等)であってもよい。
【0076】
S212では、CPU132は、確認要求をMFP10に送信し(図6のS20でYES参照)、MFP10から応答を受信する(図6のS24又はS26参照)。次いで、S220では、CPU132は、応答が変更ありを示すのか変更なしを示すのかを判断する。CPU132は、応答が変更ありを示す場合(S220でYES)にS222に進み、応答が変更なしを示す場合(S220でNO)にS206に戻る。
【0077】
S222では、CPU132は、画面要求をMFP10に送信し(図6のS30でYES参照)、MFP10から画面データを受信する(図6のS32参照)。次いで、S224では、CPU132は、S222で受信された画面データによって表わされる画面を表示部114に表示させる。
【0078】
S230では、CPU132は、S224で表示された画面が文字入力画面であるのか否かを判断する。文字入力画面は、本実施例では、図4のログイン画面SC0であるが、変形例では、文字を入力するための他の画面であってもよい。本実施例では、S222で受信される画面データは、画面の属性を示す情報を含む。CPU132は、当該情報に基づいて表示画面が文字入力画面であると判断する場合(S230でYES)にS232に進み、表示画面が文字入力画面でないと判断する場合(S230でNO)にS206に戻る。
【0079】
S232では、CPU132は、文字入力画面処理(図9参照)を実行する。文字入力画面処理では、文字入力画面(即ち図4のログイン画面SC0等)の表示を変更するための処理が実行される。S232が終了すると、S206に戻る。
【0080】
S240では、CPU132は、表示部114に現在表示されている画面内の領域に対するプッシュ動作又はリリース動作がユーザによって実行されたのか否かを判断する。CPU132は、プッシュ動作又はリリース動作が実行されたと判断する場合(S240でYES)にS242に進み、プッシュ動作又はリリース動作が実行されていないと判断する場合(S240でNO)にS210に戻る。
【0081】
S242では、CPU132は、選択信号をMFP10に送信する(図6のS50でYES参照)。プッシュ動作が実行された場合には、選択信号は、プッシュ動作を示す情報と、選択位置を示す情報と、を含む。リリース動作が実行された場合には、選択信号は、リリース動作を示す情報と、選択位置を示す情報と、を含む。そして、CPU132は、MFP10から応答を受信する(図7のS114又はS130参照)。S242が終了すると、S206に戻る。
【0082】
(文字入力画面処理;図9
続いて、図9を参照して、図8のS232の文字入力画面処理の内容を説明する。S300では、CPU132は、定期タイマを停止する。定期タイマが停止されるので、確認要求がMFP10に定期的に送信するための処理が実行されない。
【0083】
S302では、CPU132は、無操作タイマをリセット及びスタートさせる。無操作タイマは、最後のプッシュ動作又はリリース動作から所定時間が経過した際に確認要求をMFP10に送信するためのタイマである。
【0084】
S304では、CPU132は、選択回数カウンタをゼロに初期化する。選択回数カウンタは、プッシュ動作及びリリース動作の回数をカウントするためのカウンタである。
【0085】
S310では、CPU132は、無操作タイマの値が0.5秒に到達したのか否かを判断する。CPU132は、無操作タイマの値が0.5秒に到達したと判断する場合(S310でYES)にS312に進み、無操作タイマの値が0.5秒に到達していないと判断する場合(S310でNO)にS340に進む。なお、変形例では、S310で利用される時間は、0.5秒以外の時間(例えば0.3秒、1秒等)であってもよい。
【0086】
S312~S330は、図8のS212~S230と同様である。S320でNOの場合又はS330でYESの場合には、S302に戻る。例えば、ログイン画面SC0(図4参照)において文字が入力された後に、OKボタン304が選択されると、ログイン画面SC0に代えて他の画面(例えば待機画面SC10等)が表示される(S324)。この場合、S330でNOと判断され、図9の処理が終了する。
【0087】
S340では、CPU132は、選択回数カウンタの値が10に到達したのか否かを判断する。CPU132は、選択回数カウンタの値が10に到達したと判断する場合(S340でYES)にS312に進み、選択回数カウンタの値が10に到達していないと判断する場合(S340でNO)にS350に進む。なお、変形例では、S340で利用される閾値は、10以外の値(例えば5、15等)であってもよい。
【0088】
S350及びS352は、図8のS240及びS242と同様である。S350でNOの場合にはS310に戻る。S354では、CPU132は、選択回数カウンタの値を「1」だけインクリメントする。次いで、S356では、CPU132は、無操作タイマをリセット及びスタートさせる。S356が終了すると、S310に戻る。
【0089】
(ケースA;図11
続いて、図6図9の処理によって実現される具体的なケースを説明する。まず、図11を参照して、待機画面SC10内のスキャンボタンが選択されるケースAを説明する。MFP10及びPC100のそれぞれにおいて、デフォルトの待機画面SC10(図10参照)が表示される(S10、S204)。この状態では、MFP10の新画面フラグはOFFである(S16)。
【0090】
PC100は、定期タイマの値が2秒に到達する場合(S210でYES)に、T400において、確認要求をMFP10に送信する(S212)。MFP10は、当該確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがOFFであると判断し(S22でNO)、T402において、変更なしを示す応答をPC100に送信する(S26)。この場合、PC100は、画面要求をMFP10に送信しない(S220でNO)。
【0091】
PC100は、T405において、待機画面SC10内のスキャンボタンに対するプッシュ動作を受け付ける場合(S240でYES)に、T410において、プッシュ動作を示す情報を含む選択信号をMFP10に送信する(S242)。MFP10は、当該選択信号を受信する場合(S50でYES)に、画面を変更せず(S100でYES、S110でNO)、T412において、応答をPC100に送信する(S118)。
【0092】
次いで、PC100は、T415において、待機画面SC10内のスキャンボタンに対するリリース動作を受け付ける場合(S240でYES)に、T420において、リリース動作を示す情報を含む選択信号をMFP10に送信する(S242)。MFP10は、当該選択信号を受信する場合(S50でYES)に、T421において、待機画面SC10に代えて、スキャンを実行中であることを示す実行中画面SC20(図10参照)を表示し(S100でNO、S120でNO、S124)、T422において、応答をPC100に送信する(S130)。この場合、MFP10の新画面フラグはONに変更される(S134)。なお、図示省略しているが、MFP10は、実行中画面SC20が表示されている間に、原稿のスキャンを実行する。
【0093】
PC100は、定期タイマの値が2秒に到達する場合(S210でYES)に、T430において、確認要求をMFP10に送信する(S212)。MFP10は、当該確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがONであると判断し(S22でYES)、T432において、変更ありを示す応答をPC100に送信する(S24)。PC100は、当該応答を受信する場合(S212、S220でYES)に、T440において、画面要求をMFP10に送信する(S222)。MFP10は、当該画面要求を受信する場合(S30でYES)に、T442において、実行中画面SC20を表わす画面データ400をPC100に送信する(S32)。この場合、MFP10の新画面フラグはOFFに変更される(S34)。PC100は、画面データ400を受信する場合(S222)に、T443において、実行中画面SC20を表示する(S224)。
【0094】
PC100は、定期タイマの値が2秒に到達する場合(S210でYES)に、T450において、確認要求をMFP10に送信する(S212)。MFP10は、当該確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがOFFであると判断し(S22でNO)、T452において、変更なしを示す応答をPC100に送信する(S26)。この場合、PC100は、画面要求をMFP10に送信しない(S220でNO)。
【0095】
MFP10は、原稿のスキャンが完了する場合に、画面の変更タイミングが到来したと判断し(S40でYES)、T460において、実行中画面SC20に代えて、スキャンが完了したことを示す完了画面SC22を表示する(S42)。この場合、MFP10の新画面フラグはONに変更される(S44)。
【0096】
T470~T480は、T430~T440と同様である。MFP10は、T482において、完了画面SC22を表わす画面データ410をPC100に送信する(S32)。PC100は、画面データ410を受信する場合(S222)に、T483において、完了画面SC22を表示する(S224)。
【0097】
上記のケースAによると、MFP10は、待機画面SC10に代えて実行中画面SC20が表示される前に、PC10から確認要求を受信する場合(T400)に、待機画面SC10を表わす画面データをPC10に再び送信しない。また、MFP10は、実行中画面SC20に代えて完了画面SC22が表示される前に、PC10から確認要求を受信する場合(T450)に、実行中画面SC20を表わす画面データ400をPC10に再び送信しない。従って、MFP10とPC100との間で同じ画面データが複数回に亘って通信されるのを抑制することができ、MFP10とPC100との間の通信負荷を軽減させることができる。このために、MFP10とPC100との間の選択信号の通信が画面データの通信によって妨げられるのを抑制することができ、PC100におけるユーザの操作に応じた選択信号の通信を迅速に実行することができる(即ちユーザの操作に対する応答性が向上する)。この結果、MFP10及びPC100において実行中画面SC20を迅速に表示させることができる。実行中画面SC20をユーザに迅速に提供することができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0098】
(ケースB;図12
続いて、図12を参照して、待機画面SC10内の矢印ボタンが選択されるケースBを説明する。T500及びT502は、図11のT400及びT402と同様である。また、T505~T520は、矢印ボタンに対するプッシュ動作及びリリース動作が実行される点を除いて、図11のT405~T420と同様である。
【0099】
MFP10は、T520において、PC100から選択信号を受信する場合(S50でYES)に、アニメーションを利用して、待機画面SC10に代えて画面SC30~S34(図10参照)を表示し、最終的に、続きの待機画面SC36(図10参照)を表示する。MFP10は、T521において、まず画面SC30を表示し、T522において、応答をPC100に送信する(S130)。この場合、アニメーションを実行中であるので、MFP10の新画面フラグはOFFに維持される(S132でYES)。従って、MFP10は、T530において、PC100から確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがOFFであると判断し(S22でNO)、T532において、変更なしを示す応答をPC100に送信する(S26)。
【0100】
次いで、MFP10は、T533及びT534において、画面SC32及び画面SC34を順次表示する。この段階でも、アニメーションを実行中であるので、MFP10の新画面フラグはOFFに維持される(S132でYES)。従って、MFP10は、T540において、PC100から確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがOFFであると判断し(S22でNO)、T542において、変更なしを示す応答をPC100に送信する(S26)。
【0101】
MFP10は、T543において、待機画面SC36を表示する。これによりアニメーションが終了したので、MFP10の新画面フラグはONに変更される(S132でNO、S134)。従って、MFP10は、T550において、PC100から確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがONであると判断し(S22でYES)、T552において、変更ありを示す応答をPC100に送信する(S24)。このために、MFP10は、T560において、PC100から画面要求を受信し(S30でYES)に、T562において、待機画面SC36を表わす画面データ420をPC100に送信する(S32)。この結果、T563において、待機画面SC36がPC100に表示される。
【0102】
MFP10においてアニメーションが実行されている間に、MFP10が確認要求及び画面要求に応じて画面データをPC100に送信する第3の比較例の構成を採用することを想定する。この場合、MFP10は、例えば、画面SC30を表示している際にPC100から確認要求及び画面要求を受信する場合に、画面SC30を表わす画面データをPC100に送信する。その後、PC100の定期タイマの値が2秒に到達する時点では、MFP10においてアニメーションが終了した状態(即ち待機画面SC36が表示されている状態)であることを想定する。MFP10は、待機画面SC36を表示している際にPC100から確認要求及び画面要求を受信する場合に、待機画面SC36を表わす画面データをPC100に送信する。この場合、PC100では、画面SC30が表示され、その後、画面SC32,SC34が表示されずに、待機画面SC36が表示される。即ち、PC100においてアニメーションの一部の画面しか表示されない。MFP10とPC100との間において、このような無駄な画面をPC100に表示させるための通信が実行されるのを抑制することが望ましい。
【0103】
上記のケースBによると、MFP10は、アニメーションを利用して待機画面SC10に代えて待機画面SC36を表示する過程において、PC10から確認要求を受信する場合(T530、T540)に、アニメーションの途中の画面(SC30~SC34)を表わす画面データをPC10に送信しない。従って、MFP10とPC100との間において、無駄な画面をPC100に表示させるための通信が実行されるのを抑制することができる。従って、MFP10とPC100との間の通信負荷を軽減させることができる。なお、変形例では、上記の第3の比較例の構成が採用されてもよい。
【0104】
(具体的なケース;図5
続いて、図5を参照して、待機画面SC10内のログインボタンが選択されるケースを説明する。待機画面SC10が表示されている場合の動作は、図11のT400~T402と同様である。
【0105】
図示省略しているが、PC100は、待機画面SC10内のログインボタンに対するプッシュ動作及びリリース動作を順次受け付ける場合(S240でYES)に、プッシュ動作を示す情報を含む選択信号及びリリース動作を示す情報を含む選択信号をMFP10に順次送信する(S242)。MFP10は、リリース動作を示す情報を含む選択信号を受信する場合(S50でYES)に、T300において、待機画面SC10に代えてログイン画面SC0(図4図10参照)を表示する(S100でNO、S120でNO、S124)。この場合、MFP10の新画面フラグはONに変更される(S134)。
【0106】
PC100は、定期タイマの値が2秒に到達する場合(S210でYES)に、確認要求(図5では図示省略)をMFP10に送信する(S212)。MFP10は、当該確認要求を受信する場合(S20でYES)に、新画面フラグがONであると判断し(S22でYES)、変更ありを示す応答(図5では図示省略)をPC100に送信する(S24)。PC100は、当該応答を受信する場合(S212、S220でYES)に、T310において、画面要求をMFP10に送信する(S222)。MFP10は、当該画面要求を受信する場合(S30でYES)に、T312において、ログイン画面SC0を表わす画面データ220をPC100に送信する(S32)。この場合、MFP10の新画面フラグはOFFに変更される(S34)。PC100は、画面データ220を受信する場合(S222)に、T314において、ログイン画面SC0を表示する(S224)。
【0107】
PC100は、ログイン画面SC0を表示すると、現在表示されている画面が文字入力画面であると判断し(S230でYES)、定期タイマを停止する(S300)。その後、PC100は、T0~T3において、「U」及び「R」のそれぞれについてプッシュ動作及びリリース動作を順次受け付ける(S350でYES)。ここで、各動作の間の時間は0.5秒未満である。従って、PC100は、確認要求をMFP10に送信することなく(S310でNO)、T320、T340、T360、及び、T380において、選択信号をMFP10に順次送信する(S352)。これにより、MFP10は、T321、T341、T361、及び、T381において、画面SC1~SC4を順次表示し(S112、S122)、T322、T342、T362、及び、T382において、応答をPC100に送信する(S114、S130)。
【0108】
PC100は、T3のリリース動作から0.5秒が経過すると、無操作タイマの値が0.5秒に到達したと判断し(S310でYES)、T390において、確認要求をMFP10に送信し(S312)、T391において、MFP10から変更ありを示す応答を受信する(S312)。この場合、PC100は、T392において、画面要求をMFP10に送信し(S322)、T393において、MFP10から画面データ260を受信する(S322)。この結果、PC100は、T394において、文字列が記述されたログイン画面SC4を表示する(S324)。
【0109】
本実施例によると、無操作タイマは、PC100に表示されるログイン画面内の領域がユーザによって選択される毎にリセットされる(T0~T3、図9のS356)。そして、PC100は、無操作タイマの値が0.5秒に到達していないと判断する場合に、確認要求をMFP10に送信しない。このために、MFP10とPC100との間で確認要求、画面要求、及び、画面データの通信が実行されず、MFP10とPC100との間の通信負荷を軽減させることができ、この結果、時間TM2を短縮することができる(即ちユーザの操作に対する応答性が向上する)。
【0110】
また、本実施例では、PC100は、無操作タイマの値が0.5秒に到達していないと判断しても(S310でNO)、選択回数カウンタの値が10に到達したと判断する場合(S340でYES)に、確認要求をMFP10に送信する(S312)。これにより、PC100は、ある程度の文字数(本実施例では5個の文字)が入力された段階において、入力済みの文字列が記述された画面を表示することができる(S320でYES、S322、S324)。このために、ユーザによる文字列の入力が途中であっても、途中段階の文字列が記述された画面をユーザに提供することができる。
【0111】
図5では図示省略しているが、PC100は、ログイン画面SC4内のOKボタンに対するプッシュ動作及びリリース動作がプッシュ動作及びリリース動作を順次受け付ける場合(S240でYES)に、プッシュ動作を示す情報を含む選択信号及びリリース動作を示す情報を含む選択信号をMFP10に順次送信する(S242)。MFP10は、リリースを示す情報を含む選択信号を受信する場合(S50でYES)に、ログイン画面SC4に代えて待機画面SC10を再び表示する(S100でNO、S120でNO、S124)。この場合、MFP10の新画面フラグはONに変更される(S134)。
【0112】
PC100は、現在表示されている画面が文字入力画面でないと判断し(S330でNO)、定期タイマをリセット及びスタートさせる(S206)。そして、PC100は、定期タイマの値が2秒に到達する場合(S210でYES)に、確認要求をMFP10に送信する(S212)。これにより、PC100は、待機画面SC10を再び表示することができる(S220でYES、S222、S224)。この状態では、PC100は、定期タイマの値が2秒に到達する毎に(S210でYES)、確認要求をMFP10に送信する(S212)。
【0113】
(対応関係)
MFP10、PC100が、それぞれ、「画像処理装置」、「端末装置」の一例である。MFP10の表示部14、ネットワークインターフェース16が、それぞれ、「表示部」、「通信インターフェース」の一例である。図11のケースAでは、スキャンボタン、待機画面SC10、実行中画面SC20、完了画面SC22が、それぞれ、「特定領域」、「第1の画面」、「第2の画面」、「第3の画面」の一例である。図12のケースBでは、矢印ボタン、待機画面SC10、待機画面SC36が、それぞれ、「特定領域」、「第1の画面」、「第2の画面」の一例である。確認要求、画面要求が、それぞれ、「第1の要求信号」、「第2の要求信号」の一例である。変更ありを示す応答、変更なしを示す応答が、「第1の情報」、「第2の情報」の一例である。
【0114】
指示プログラムが、「コンピュータプログラム」の一例である。PC100の表示部114、ネットワークインターフェース116が、それぞれ、「表示部」、「通信インターフェース」の一例である。ログイン画面SC0、ログイン画面SC4が、それぞれ、「第1の画面」、「新たな第1の画面」の一例であり、待機画面SC10が「第2の画面」及び「第3の画面」の一例である。待機画面SC10内のログインボタン、ログイン画面SC4内のOKボタンが、それぞれ、「第1の領域」、「第2の領域」の一例である。ログイン画面SC0内の文字に対するリリース動作を示す選択信号、ログインボタンに対するリリース動作を示す選択信号、OKボタンに対するリリース動作を示す選択信号が、それぞれ、「第1の選択信号」、「第2の選択信号」、「第3の選択信号」の一例である。無操作タイマ、定期タイマが、それぞれ、「第1のタイマ」、「第2のタイマ」の一例である。2、0.5、10が、それぞれ、「第1の所定値」、「第2の所定値」、「所定回数」の一例である。変更ありを示す応答が、「変更情報」の一例である。
【0115】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0116】
(変形例1)PC100は、図8のS212及びS220(さらには図9のS312及びS320)を実行しなくてもよい。即ち、PC100は、確認要求をMFP10に送信せずに、画面要求をMFP10に送信してもよい。この場合、MFP10は、図6のS20~S26を実行しない。MFP10は、PC100から画面要求を受信する場合(S30でYES)に、新画面フラグがONであるのかOFFであるのかを判断し、新画面フラグがONであれば、画面データをPC100に送信し、新画面フラグがOFFであれば、画面データを送信せずに、変更なしを示す応答をPC100に送信する。本変形例では、画面要求が、「第1の要求信号」の一例である。そして、本変形例では、「第1の情報送信部」、「第2の情報送信部」、「変更情報受信部」、及び、「第2の要求信号送信部」を省略可能である。
【0117】
(変形例2)待機画面SC10は、スキャンボタンを含んでいなくてもよい。即ち、画面SC20,SC22が表示されなくてもよい。この場合、MFP10は、図6のS40~S44の処理を実行しなくてもよい。本変形例では、「第3の表示制御部」及び「第3の画面データ送信部」を省略可能である。
【0118】
(変形例3)「第1の画面」は、文字入力画面には限られず、例えば、複数個のチェックボックスを含む画面であってもよい。この場合、PC100は、チェックボックスに対するチェック動作が実行される場合に、図9のS350でYESと判断し、選択信号をMFP10に送信する。この結果、MFP10は、当該チェックボックスを非チェック状態からチェック状態に変更する。そして、PC100は、無操作タイマの値が0.5秒に到達する場合(S310でYES)に、確認要求をMFP10に送信する(S312)。これにより、PC10は、チェック状態を有するチェックボックスを含む画面を表示することができる(S320でYES、S322、S324)。
【0119】
(変形例4)図9のS340の処理を省略してもよい。本変形例では、「第2の判断部」を省略可能である。
【0120】
(変形例5)PC100は、MFP10のウェブサーバにアクセスして表示されるウェブページにおいて、MFP10へのログインを実行するためのボタンが選択される場合に、ログイン画面SC0の送信をMFP10に要求してもよい。この場合、MFP10は、ログイン画面SC0を表示部14に表示させ、さらに、ログイン画面SC0を表わす画面データをPC100に送信してもよい。これにより、PC100は、待機画面SC10を表示することなく、ログイン画面SC0を表示する。その後、PC100は、図8の処理を実行することなく、図9の処理を実行してもよい。そして、PC100は、文字列が入力された後にログイン画面SC4内のOKボタンが選択される場合に、入力済みの文字列をMFP10に送信し、上記のウェブページを再び表示してもよい。本変形例では、「第3の判断部」、「第3の要求信号送信部」、「第2の選択信号送信部」、「第3の選択信号送信部」、及び、「第3の表示制御部」を省略可能である。
【0121】
(変形例6)PC100は、図9のS350において、プッシュ動作が実行されることを監視しなくてもよく、リリース動作が実行されることのみを監視してもよい。また、別の変形例では、PC100は、図9のS350において、リリース動作が実行されることを監視しなくてもよく、プッシュ動作が実行されることのみを監視してもよい。即ち、「選択」は、第1の画面内の領域をプッシュ及びリリースすることの双方を含んでいなくてもよい。
【0122】
(変形例7)PC100は、図8のS230の判断を実行しなくてもよく、図8及び図9の処理を合わせた処理を実行してもよい。具体的には、PC100は、図8のS210及びS240の判断と並列的に、図9のS310及びS340の判断を実行する。S310又はS340の判断でYESの場合にはS212に進む。また、S242の後に、S354及びS356の処理が実行され、S212の後に、無操作タイマが停止されると共に選択回数カウンタがゼロに初期化される。本変形例によると、MFP10及びPC100の間で画面データの通信を実行する際に、当該画面データによって表わされる画面の属性を示す情報の通信を実行せずに済む。
【0123】
(変形例8)「画像処理装置」は、MFP10に限られず、プリンタ、スキャナ、PC等のあらゆるデバイスを含む。
【0124】
(変形例9)上記の実施例では、MFP10及びPC100によって実行される各処理がプログラムによって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0125】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0126】
2:通信システム、4:LAN、10:多機能機(MFP)、12:操作部、14:表示部、16:ネットワークインターフェース、18:印刷実行部、20:スキャン実行部、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、100:PC、112:操作部、114:表示部、116:ネットワークインターフェース、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、136:OSプログラム、138:ブラウザアプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-04-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記端末装置の通信インターフェースを介して、画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第1の画面を表わす第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の画面は、前記第1の画面内の領域がユーザによって選択される場合に、当該領域に対応する情報が表示される画面である、前記第1の表示制御部と、
前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎に、前記通信インターフェースを介して、当該領域が選択されたことを示す第1の選択信号を前記画像処理装置に送信する第1の選択信号送信部であって、前記第1の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、選択済みの領域に対応する情報が前記第1の画面に表示される、前記選択信号送信部と、
第1のタイマの値が第1の所定値に到達したのか否かを判断する第1の判断部であって、前記第1のタイマは、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎にリセットされる、前記第1の判断部と、
前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第1の要求信号送信部であって、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断される場合に、前記第1の要求信号は、前記画像処理装置に送信されない、前記第1の要求信号送信部と、
前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、選択済みの1個以上の領域に対応する1個以上の情報が表示された新たな第1の画面を表わす新たな第1の画面データを受信する画面データ受信部と、
前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面に代えて、前記新たな第1の画面データによって表わされる前記新たな第1の画面を前記表示部に表示させる表示更新部と、
として機能させるコンピュータプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される回数である選択回数が所定回数に到達したのか否かを判断する第2の判断部として機能させ、
前記第1の要求信号送信部は、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断され、かつ、前記選択回数が前記所定回数に到達したと判断される場合に、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する、請求項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、画面が変更されたことを示す変更情報を受信する変更情報受信部と、
前記画像処理装置から前記変更情報が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、第2の要求信号を前記画像処理装置に送信する第2の要求信号送信部と、として機能させ、
前記画面データ受信部は、前記第2の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データを受信する、請求項又はに記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される前に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第2の画面を表わす第2の画面データが受信される場合に、前記第2の画面データによって表わされる前記第2の画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記第2の画面が前記表示部に表示されている間に、第2のタイマの値が第2の所定値に到達したのか否かを判断する第3の判断部であって、前記第2のタイマは、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される毎にリセットされる、前記第3の判断部と、
前記第2の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第3の要求信号送信部と、
前記表示部に表示される前記第2の画面内の第1の領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の領域が選択されたことを示す第2の選択信号を前記画像処理装置に送信する第2の選択信号送信部であって、前記第2の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、前記第2の画面に代えて前記第1の画面が表示される、前記第2の選択信号送信部と、として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記第2の画面に代えて前記第1の画面が前記画像処理装置に表示された後に、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される場合に、前記第2の画面に代えて前記第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記第1の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第1の要求信号は、前記第2のタイマに起因して前記画像処理装置に送信されない、請求項からのいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記表示部に表示される前記新たな第1の画面内の第2の領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2の領域が選択されたことを示す第3の選択信号を前記画像処理装置に送信する第3の選択信号送信部であって、前記第3の選択信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記画像処理装置では、前記新たな第1の画面に代えて第3の画面が表示される、前記第3の選択信号送信部と、
前記新たな第1の画面に代えて前記第3の画面が前記画像処理装置に表示された後に、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、前記第3の画面を表わす第3の画面データが受信される場合に、前記新たな第1の画面に代えて、前記第3の画面データによって表わされる前記第3の画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、として機能させ、
前記第3の判断部は、さらに、前記第3の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したのか否かを判断し、
前記第3の要求信号送信部は、さらに、前記第3の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する、請求項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記選択は、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域をプッシュ及びリリースすることを含み、
前記第1のタイマは、前記第1の画面内の領域がプッシュされる毎にリセットされると共に、前記第1の画面内の領域がリリースされる毎にリセットされる、請求項からのいずれか一項記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
画像処理装置であって、
表示部と、
通信インターフェースと、
第1の画面を前記表示部に表示させる装置側表示制御部と、
前記第1の画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信インターフェースを介して、端末装置から遠隔リクエストを受信する受信部と、
前記端末装置から前記遠隔リクエストが受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の画面を表わす第1の画面データとコンピュータプログラムとを送信する送信部と、を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面を前記端末装置の表示部に表示させる端末側表示制御部であって、前記第1の画面は、前記第1の画面内の領域がユーザによって選択される場合に、当該領域に対応する情報が表示される画面である、前記端末側表示制御部と、
前記端末装置の前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎に、前記通信インターフェースを介して、当該領域が選択されたことを示す選択信号を前記画像処理装置に送信する選択信号送信部と、
タイマの値が所定値に到達したのか否かを判断する判断部であって、前記タイマは、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎にリセットされる、前記判断部と、
前記タイマの値が前記所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、要求信号を前記画像処理装置に送信する要求信号送信部であって、前記タイマの値が前記所定値に到達していないと判断される場合に、前記要求信号は、前記画像処理装置に送信されない、前記要求信号送信部と、として機能させ、
前記画像処理装置は、さらに、
前記端末装置から前記選択信号が受信される場合に、選択済みの領域に対応する情報を前記第1の画面に表示させる対応表示制御部と、
前記端末装置から前記要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、選択済みの1個以上の領域に対応する1個以上の情報が表示された新たな第1の画面を表わす新たな第1の画面データを前記端末装置に送信する画面データ送信部と、を備え、
前記コンピュータプログラムは、前記端末装置の前記コンピュータを、さらに、
前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面に代えて、前記新たな第1の画面データによって表わされる前記新たな第1の画面を前記表示部に表示させる表示更新部として機能させる、
画像処理装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0125
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0125】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本特許出願時の特許請求の範囲に記載の事項を以下に記載しておく。
(項目1)
画像処理装置であって、
表示部と、
通信インターフェースと、
第1の画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、
前記第1の画面が前記表示部に表示されている状態において、前記通信インターフェースを介して、前記第1の画面を表わす第1の画面データを端末装置に送信する第1の画面データ送信部であって、前記第1の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面が表示される、前記第1の画面データ送信部と、
前記端末装置に表示される前記第1の画面内の特定領域がユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から前記特定領域が選択されたことを示す選択信号を受信する選択信号受信部と、
前記端末装置から前記選択信号が受信される場合に、前記第1の画面に代えて第2の画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2の画面を表わす第2の画面データを前記端末装置に送信する第2の画面データ送信部であって、前記第2の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第2の画面データによって表わされる前記第2の画面が表示される、前記第2の画面データ送信部と、を備え、
前記第1の画面データが前記端末装置に送信された後であって、前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記第1の画面データは、前記端末装置に再び送信されない、画像処理装置。
(項目2)
前記画像処理装置は、さらに、
前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、画面が変更されたことを示す第1の情報を前記端末装置に送信する第1の情報送信部と、
前記第1の画面に代えて前記第2の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、画面が変更されていないことを示す第2の情報を前記端末装置に送信する第2の情報送信部と、を備え、
前記第2の画面データ送信部は、前記第1の情報が前記端末装置に送信されることに応じて、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から第2の要求信号が受信される場合に、前記第2の画面データを前記端末装置に送信し、
前記第2の情報が前記端末装置に送信される場合に、前記第2の要求信号は、前記端末装置から受信されない、項目1に記載の画像処理装置。
(項目3)
前記第2の表示制御部は、前記端末装置から前記選択信号が受信される場合に、アニメーションを利用して前記第1の画面に代えて前記第2の画面を前記表示部に表示させ、
前記アニメーションが実行されている間に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記アニメーションの途中の画面を表わす画面データは、前記端末装置に送信されない、項目1又は2に記載の画像処理装置。
(項目4)
前記第1の画面データが前記端末装置に送信された後に、前記第1の要求信号は、前記端末装置から定期的に受信される、項目1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(項目5)
前記画像処理装置は、さらに、
前記第2の画面が前記表示部に表示された後に、前記端末装置に表示される前記第2の画面内の領域がユーザによって選択されることなく、所定のタイミングで前記第2の画面に代えて第3の画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、
前記第2の画面に代えて前記第3の画面が前記表示部に表示された後に、前記通信インターフェースを介して、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第3の画面を表わす第3の画面データを前記端末装置に送信する第3の画面データ送信部であって、前記第3の画面データが前記端末装置に送信される場合に、前記端末装置では、前記第3の画面データによって表わされる前記第3の画面が表示される、前記第3の画面データ送信部と、を備え、
前記第2の画面データが前記端末装置に送信された後であって、前記第2の画面に代えて前記第3の画面が前記表示部に表示される前に、前記端末装置から前記第1の要求信号が受信される場合に、前記第2の画面データは、前記端末装置に再び送信されない、項目1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
(項目6)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記端末装置の通信インターフェースを介して、画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第1の画面を表わす第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面データによって表わされる前記第1の画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部であって、前記第1の画面は、前記第1の画面内の領域がユーザによって選択される場合に、当該領域に対応する情報が表示される画面である、前記第1の表示制御部と、
前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎に、前記通信インターフェースを介して、当該領域が選択されたことを示す第1の選択信号を前記画像処理装置に送信する第1の選択信号送信部であって、前記第1の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、選択済みの領域に対応する情報が前記第1の画面に表示される、前記選択信号送信部と、
第1のタイマの値が第1の所定値に到達したのか否かを判断する第1の判断部であって、前記第1のタイマは、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される毎にリセットされる、前記第1の判断部と、
前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第1の要求信号送信部であって、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断される場合に、前記第1の要求信号は、前記画像処理装置に送信されない、前記第1の要求信号送信部と、
前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、選択済みの1個以上の領域に対応する1個以上の情報が表示された新たな第1の画面を表わす新たな第1の画面データを受信する画面データ受信部と、
前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データが受信される場合に、前記第1の画面に代えて、前記新たな第1の画面データによって表わされる前記新たな第1の画面を前記表示部に表示させる表示更新部と、
として機能させるコンピュータプログラム。
(項目7)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域が前記ユーザによって選択される回数である選択回数が所定回数に到達したのか否かを判断する第2の判断部として機能させ、
前記第1の要求信号送信部は、前記第1のタイマの値が前記第1の所定値に到達していないと判断され、かつ、前記選択回数が前記所定回数に到達したと判断される場合に、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する、項目6に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、画面が変更されたことを示す変更情報を受信する変更情報受信部と、
前記画像処理装置から前記変更情報が受信される場合に、前記通信インターフェースを介して、第2の要求信号を前記画像処理装置に送信する第2の要求信号送信部と、として機能させ、
前記画面データ受信部は、前記第2の要求信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置から前記新たな第1の画面データを受信する、項目6又は7に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される前に、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、前記画像処理装置に表示されている第2の画面を表わす第2の画面データが受信される場合に、前記第2の画面データによって表わされる前記第2の画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部と、
前記第2の画面が前記表示部に表示されている間に、第2のタイマの値が第2の所定値に到達したのか否かを判断する第3の判断部であって、前記第2のタイマは、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信される毎にリセットされる、前記第3の判断部と、
前記第2の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する第3の要求信号送信部と、
前記表示部に表示される前記第2の画面内の第1の領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の領域が選択されたことを示す第2の選択信号を前記画像処理装置に送信する第2の選択信号送信部であって、前記第2の選択信号が前記画像処理装置に送信される場合に、前記画像処理装置では、前記第2の画面に代えて前記第1の画面が表示される、前記第2の選択信号送信部と、として機能させ、
前記第1の表示制御部は、前記第2の画面に代えて前記第1の画面が前記画像処理装置に表示された後に、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記画像処理装置から前記第1の画面データが受信される場合に、前記第2の画面に代えて前記第1の画面を前記表示部に表示させ、
前記第1の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第1の要求信号は、前記第2のタイマに起因して前記画像処理装置に送信されない、項目6から8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記表示部に表示される前記新たな第1の画面内の第2の領域が前記ユーザによって選択される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第2の領域が選択されたことを示す第3の選択信号を前記画像処理装置に送信する第3の選択信号送信部であって、前記第3の選択信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記画像処理装置では、前記新たな第1の画面に代えて第3の画面が表示される、前記第3の選択信号送信部と、
前記新たな第1の画面に代えて前記第3の画面が前記画像処理装置に表示された後に、前記第1の要求信号が前記画像処理装置に送信されることに応じて、前記通信インターフェースを介して、前記画像処理装置から、前記第3の画面を表わす第3の画面データが受信される場合に、前記新たな第1の画面に代えて、前記第3の画面データによって表わされる前記第3の画面を前記表示部に表示させる第3の表示制御部と、として機能させ、
前記第3の判断部は、さらに、前記第3の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したのか否かを判断し、
前記第3の要求信号送信部は、さらに、前記第3の画面が前記表示部に表示されている間に、前記第2のタイマの値が前記第2の所定値に到達したと判断される場合に、前記通信インターフェースを介して、前記第1の要求信号を前記画像処理装置に送信する、項目9に記載のコンピュータプログラム。
(項目11)
前記選択は、前記表示部に表示される前記第1の画面内の領域をプッシュ及びリリースすることを含み、
前記第1のタイマは、前記第1の画面内の領域がプッシュされる毎にリセットされると共に、前記第1の画面内の領域がリリースされる毎にリセットされる、項目6から10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。