(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022087212
(43)【公開日】2022-06-09
(54)【発明の名称】電気掃除機の吸込口体、及び電気掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/02 20060101AFI20220602BHJP
A47L 7/00 20060101ALI20220602BHJP
A47L 13/22 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
A47L9/02 D
A47L7/00 Z
A47L13/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065668
(22)【出願日】2022-04-12
(62)【分割の表示】P 2020180975の分割
【原出願日】2020-10-28
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 万央
(57)【要約】
【課題】内部への液体の侵入を抑制することができる拭き掃除機能を有する電気掃除機の吸込口体、及び電気掃除機を提供することを目的とした。
【解決手段】電気掃除機の吸込口体は、塵埃を吸い込むための吸込口を有するケース体と、吸込口より後側において、ケース体に着脱可能に設けられる清掃装置とを備え、清掃装置が、シート状に形成された清掃シートを着脱可能な支持体を有することを特徴とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵埃を吸い込むための吸込口を有するケース体と、
前記吸込口より後側において、前記ケース体に着脱可能に設けられる清掃装置と、を備え、
前記清掃装置が、シート状に形成された清掃シートを着脱可能な支持体を有することを特徴とする、電気掃除機の吸込口体。
【請求項2】
前記支持体が、液体を収容するための液体収容部と、前記液体収容部から液体を排出するための液体排出口と、液体を前記液体排出口を介して前記液体収容部の外に押し出す押出部とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機の吸込口体。
【請求項3】
前記支持体が、清掃対象である床面に沿うように拡がる支持体底部を有し、
前記支持体底部に清掃シートを配置可能な清掃体配置部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機の吸込口体。
【請求項4】
前記支持体が、液体を収容するための液体収容部と、前記液体収容部から液体を排出するための液体排出口と、を有し、
前記液体排出口が、前記清掃体配置部に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の電気掃除機の吸込口体。
【請求項5】
前記支持体の吸込口側に、前記ケース体の幅方向に延びるブレードが設けられていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の電気掃除機の吸込口体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の電気掃除機の吸込口体を備えることを特徴とする、電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機の吸込口体、及び電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2010-131407号公報に開示されている清掃装置は、ハンドルアセンブリと、前記ハンドルアセンブリに回動可能に取り付けられ、被清掃床表面からごみを収集するための交換可能な清掃パッドを受け入れるよう構成された清掃ヘッドと、洗浄液を被清掃面に対し送出するための、前記清掃ヘッドおよび前記ハンドルアセンブリのいずれか一つにより担持されるスプレーノズルと、前記清掃ヘッドおよび前記ハンドルアセンブリのいずれか一つにより担持される吸入ノズルと、前記ハンドルアセンブリおよび前記清掃ヘッドのいずれか一つにより担持され、前記吸入ノズルに連通するごみ収集アセンブリと、前記ごみ収集アセンブリおよび前記吸入ノズルと連通し、前記ハンドルアセンブリおよび前記清掃ヘッドのいずれか一つにより担持される吸入元と、を備えるものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術の清掃装置では、スプレーノズルが吸込ノズルより前側に洗浄液を吐出するため、洗浄液が吸込ノズルに吸引され易く、電気部品の故障を生じる場合がある。
【0005】
そこで本発明は、内部への液体の侵入を抑制することができる拭き掃除機能を有する電気掃除機の吸込口体、及び電気掃除機を提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく提供される本発明の電気掃除機の吸込口体は、塵埃を吸い込むための吸込口を有するケース体と、前記吸込口より後側において、前記ケース体に着脱可能に設けられる清掃装置と、を備え、前記清掃装置が、シート状に形成された清掃シートを着脱可能な支持体を有することを特徴とするものである。
【0007】
本発明の電気掃除機は、上述した本発明の電気掃除機の吸込口体を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、内部への液体の侵入を抑制することができる拭き掃除機能を有する電気掃除機の吸込口体、及び電気掃除機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る電気掃除機を示す斜視図である。
【
図2】
図1の電気掃除機が備える掃除機本体を示す斜視図である。
【
図4】
図2の掃除機本体の要部を示す断面図である。
【
図6】
図1の電気掃除機を構成する集塵装置を示す分解斜視図である。
【
図7】(a),(b)はそれぞれ、
図6の集塵装置に用いられる集塵容器を示す斜視図及び平面図である。
【
図8】
図6の集塵装置が備える排出部を示す分解斜視図である。
【
図9】清掃装置を備えた吸込口体を示す斜視図である。
【
図10】
図9の吸込口体の内部構造を示す平面図である。
【
図12】
図9の吸込口体を吸込口本体と清掃装置とに分離した状態を示す斜視図である。
【
図13】
図9の吸込口体、スタンド、及び清掃用具を備えた電気掃除機を示す斜視図である。
【
図14】清掃用具を管部に取り付けた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る電気掃除機1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、電気掃除機1の全体構成について概略を説明した後、要部についてさらに詳細に説明する。なお、以下の説明においては、特に断りの無い限り上下方向、幅方向、前後方向等の位置関係については、
図1に示すように電気掃除機1を立設させた状態を基準として説明する。
【0011】
≪電気掃除機1の全体構成について≫
図1~
図5等に示すように、電気掃除機1は、スティック状(縦型)の外観を有する掃除機である。電気掃除機1は、例えば、充電式のものや、電源コードを介して外部電源から電力を得るものとすることができる。
図1に示すように、電気掃除機1は、掃除機本体10、集塵部50(集塵装置)、管部80(管部)、吸込口体90、及び清掃用具130を備えている。
【0012】
掃除機本体10は、電気掃除機1の本体をなし、吸引力を発揮して集塵する機能を発揮する部分である。具体的には、
図2に示すように、掃除機本体10は、筐体をなす本体ケース12の内部に、空気を吸引して気流を発生させるための電動送風機14やその他の電子部品を駆動する駆動回路、その他の部品等を備えている。
【0013】
また、掃除機本体10は、把持部16を備えている。把持部16は、電気掃除機1の使用者が掃除機本体10を把持するために設けられた部分である。すなわち、電気掃除機1は、例えば把持部16により構成された開口部分に使用者が親指を除く指を通す等することにより、掃除機本体10を把持できる構成とされている。掃除機本体10は、把持部16側に、電動送風機14から排出された空気を排出する排気口15を有する。また、掃除機本体10の下端側には、管部80または吸込口体90を接続するための吸引口38yが設けられている。掃除機本体10は、電気掃除機1において特徴的な構成を備えているため、具体的な構造については後に詳述する。
【0014】
集塵部50は、電気掃除機1により吸引された塵芥が集められる部分である。集塵部50は、掃除機本体10に対して連続するように設けられている。集塵部50は、電気掃除機1において特徴的な構成を備えているため、具体的な構造については後に詳述する。
【0015】
管部80は、掃除機本体10と吸込口体90とを着脱可能に接続する筒状の部材である。管部80は、一端側が掃除機本体10に設けられた吸引口38yに差し込み可能な形状とされ、他端が吸込口体90に対して接続可能な形状とされている。管部80を介して掃除機本体10と吸込口体90とを接続することにより、吸込口体90から掃除機本体10に至る一連の連通した経路(風路)を形成できる。
【0016】
吸込口体90は、掃除機本体10の吸引口38yに対して直接的、あるいは管部80を介して間接的に接続されるものである。吸込口体90は、吸込口103及び継手部104を有する。吸込口103は、底面に向けて開口している。また、継手部104は、吸引口38yあるいは管部80に接続可能とされている。吸込口体90についても、特徴的な部分については、後に詳細に説明する。
【0017】
清掃用具130は、モップ132と、モップ収容ケース134とを有する。清掃用具130は、管部80の背面側に取り付けられたモップ収容ケース134に対し、モップ132を軸線方向に出し入れ可能とされている。電気掃除機1は、吸込口体90等において塵埃を吸引して清掃するのに加えて、モップ収容ケース134からモップ132を取り出して清掃することもできる。
【0018】
電気掃除機1は、大略、上述したような構成とされている。電気掃除機1は、集塵部50や、吸込口体90等、各部に特徴的な構造を備えたものとされている。以下、電気掃除機1の各部の構造について、さらに詳細に説明する。
【0019】
≪掃除機本体10の構成について≫
以下、掃除機本体10について、
図1~
図5等を参照しつつ詳細に説明する。掃除機本体10は、本体ケース12の内部に電動送風機14やバッテリー18、基板部20、発光装置44、塵埃検出部46等を組み込んだ構成とされている。
【0020】
図3に示すように、本体ケース12は、掃除機本体10の外殻を構成する中空のケースである。本体ケース12は、バッテリー収容部30、基板収容部32、送風機収容部34、発光装置収容部36、及び風路構成部38を有する。
【0021】
バッテリー収容部30は、バッテリー18が収容される空間である。バッテリー収容部30は、電気掃除機1を立設させた状態において、本体ケース12の上端側となる位置に設けられている。また、バッテリー収容部30は、把持部16に対して前方側(正面側)に隣接する位置に設けられている。バッテリー収容部30の上端側には、蓋30aが設けられている。バッテリー収容部30は、蓋30aを開閉する(本実施形態では着脱する)ことにより、上端側の開口部を開閉可能とされている。そのため、バッテリー収容部30は、バッテリー18を軸線方向(上下方向)に出し入れ可能とされている。
【0022】
また、バッテリー収容部30は、掃除機本体10の内部において、区画壁40によって区画されている。区画壁40は、第一仕切部40a、及び第二仕切部40bを有する。第一仕切部40aは、バッテリー収容部30と基板収容部32とを仕切るものである。そのため、第一仕切部40aは、バッテリー18と、基板収容部32に収容される基板部20とを隔てる壁面として機能する。第一仕切部40aは、電気掃除機1を立設させた状態において、水平方向に拡がる面である。第一仕切部40aには、バッテリー18の第一通電部18aと、基板部20側の第二通電部20aとを接続可能にするための端子開口40cが設けられている。
【0023】
また、第二仕切部40bは、バッテリー収容部30と送風機収容部34とを仕切るものである。第二仕切部40bは、第一仕切部40aに連続するように形成されている。第二仕切部40bは、電気掃除機1を立設させた状態において、第一仕切部40aに対して交差する方向(上下方向)に拡がる面である。そのため、
図3に示すように、区画壁40は、断面視した状態において例えば略「L」字型に形成されている。第二仕切部40bは、第一仕切部40aから、下方に向けて延びるように形成されている。第二仕切部40bは、バッテリー収容部30の下方にある基板収容部32を越え、送風機収容部34の上下方向中間部まで到達するように形成されている。
【0024】
バッテリー収容部30は、必須の構成ではないが、排気流入口30x及び排気排出口30yを有する。排気流入口30x及び排気排出口30yを設ける場合には、排気口15は設けなくてもよい。これにより、バッテリー収容部30に多くの空気を流入させることができる。排気流入口30xは、区画壁40の第二仕切部40bに設けられている。排気流入口30xは、送風機収容部34と連通するように開口している。そのため、排気流入口30xは、電動送風機14から排出された排気をバッテリー収容部30に流入させることができる。また、排気排出口30yは、排気流入口30xからバッテリー収容部30に流入した排気を外部に排出するためのものである。排気排出口30yは、バッテリー収容部30を構成する側面に設けられている。
【0025】
区画壁40は、上述したような構成とすることにより、送風機収容部34とバッテリー収容部30との間において空気の流れを許容し、送風機収容部34と基板収容部32との間において空気の流れを遮断する役目を果たす。すなわち、区画壁40は、排気流入口30xを介して送風機収容部34とバッテリー収容部30との間において空気の流れを許容する。その一方で、区画壁40は、第一仕切部40aには第一通電部18a及び第二通電部20aを接続するために必要最小限の開口しか設けられておらず、第一通電部18a及び第二通電部20aを接続することで略閉塞された状態になる。
【0026】
基板収容部32は、掃除機本体10の内部において基板部20が収容される部分である。基板収容部32において、基板部20は、バッテリー収容部30に対するバッテリー18の着脱方向において第一仕切部40aと離間して配されている。すなわち、電気掃除機1を立設させた状態において、基板部20は、第一仕切部40aに対して、バッテリー18の着脱方向である上下方向に離間した位置に設けられている。基板部20は、バッテリー18の第一通電部18aと電気的に接続される第二通電部20aを有する。第二通電部20aは、第一仕切部40aに設けられた端子開口40cを介して、バッテリー収容部30側に露出している。そのため、バッテリー18をバッテリー収容部30に対して出し入れすることにより、バッテリー18側の第一通電部18aと基板部20側の第二通電部20aとを接続したり、接続解除したりすることができる。
【0027】
送風機収容部34は、電気掃除機1を立設させた状態において、集塵部50に対して上方側に位置している。送風機収容部34には、電動送風機14が収容されている。電動送風機14は、吸気側から排気側に向けて空気を吸引することにより、吸引力を発生するものである。電動送風機14は、送風機ケース42に収容した状態とされ、吸気側が集塵部50側(図示例では下方側)を向く姿勢として送風機収容部34に収容されている。
【0028】
図5等に示すように、送風機ケース42は、吸気側構成部42a、及び排気側構成部42bを有する。送風機ケース42は、吸気側構成部42a、及び排気側構成部42bを軸線方向に連結及び分離可能とされている。すなわち、吸気側構成部42aの軸線方向一端側に設けられた吸気側連結部42xと、排気側構成部42bの軸線方向一端側に設けられた排気側連結部42yとを連結及び分離することにより、送風機ケース42の状態に組み立てたり、吸気側構成部42a及び排気側構成部42bに分離したりすることができる。本実施形態では、排気側連結部42yが爪状に形成され、吸気側連結部42xが排気側連結部42yをなす爪状部を係合可能な孔又は凹部とされている。
【0029】
吸気側構成部42aは、内部に収容される電動送風機14の吸気側を収容する部分である。吸気側構成部42aには、電動送風機14の駆動に伴い空気を取り込むための送風吸気口42cが設けられている。また、吸気側構成部42aには、送風吸気口42cの周囲において立設される支持リブ42eが設けられ、気密部材42fを介して電動送風機14を支持する。この支持リブ42eは環状に構成されるとともに、気密部材42fに当接することで、送風吸気口42cと電動送風機14の吸気側との間の連通路が気密に形成されれている。また、排気側構成部42bは、電動送風機14の排気側を収容する部分である。排気側構成部42bは、送風機ケース42と別体であってもよいが、基板部20と電動送風機14との間を区画する第三仕切部42gを有し、第三仕切部42gにより基板収容部32に排気風が流入することを抑制することができる。また、
図5等に示すように、排気側構成部42bの周面には、電動送風機14の駆動に伴い空気を排出するための送風排気口42dが設けられている。送風排気口42dは、本体ケース12に設けられた排気口15に対して周方向に外れた位置(本実施形態では略正反対の位置)に設けられている。これにより、送風排気口42dから排気口15に到達するまでの排気流路の長さを十分に確保し、騒音の低減を図っている。
【0030】
送風機収容部34は、電動送風機14を収容した送風機ケース42を、吸気側構成部42aが下方に向く姿勢として、送風機収容部34の下方側の開口部分から差し込むことにより封じられている。本体ケース12において送風機収容部34の下端側となる位置には、切欠34aが設けられている。また、吸気側構成部42aの下端側には、径方向外側に突出するように設けられた集塵ケース係合部42zが設けられている。送風機収容部34に送風機ケース42を組み付けた状態において、集塵ケース係合部42zは、切欠を介して本体ケース12の外側に向けて突出している。
【0031】
図2や
図5等に示すように、発光装置収容部36は、本体ケース12において送風機収容部34の側方に設けられている。本実施形態では、本体ケース12の右側方側に設けられている。
図4等に示すように、発光装置収容部36は、発光装置44が収容される部分である。発光装置44は、例えばLEDや電球等のように通電に伴い発光する発光部44aを有する。本実施形態では、発光部44aとしてLEDが設けられている。発光装置44は、後に詳述する塵埃検出部46による検出結果に基づいて発光するよう、基板部20により動作制御がなされる。例えば、発光部44aは複数色のLEDによって、塵埃の量に基づいて異なる色に発光するよう制御される。発光装置44は、発光部44aの光軸が集塵部50側を向き、集塵部50の軸線方向に沿う方向に向けて発光可能なように配置されている。発光装置44は、送風機収容部34に対して組み込まれた送風機ケース42と、本体ケース12において発光装置収容部36をなす部分との間に挟み込まれている。
【0032】
図3等に示すように、風路構成部38は、集塵部50に連通する風路38bを構成する部分である。風路構成部38は、本体ケース12の背面側において、上下方向に延びるように形成されている。すなわち、本体ケース12は、正面側においてバッテリー収容部30、基板収容部32、及び送風機収容部34がこの順で上下方向に並ぶように形成されているのに対し、これよりも背面側に風路構成部38が設けられている。風路構成部38は、集塵部50の背面側において、集塵部50に沿って上下方向に延びるように形成されている。風路構成部38において、集塵部50の外周面に沿う面には、ロック係合部38aが設けられている。ロック係合部38aは、集塵部50側に設けられたロック部材58の係合部58aが係合可能なように形成されている。
【0033】
風路構成部38の内部には、風路38bが設けられている。風路38bは、上下方向に延びるように形成されている。風路38bは、集塵部50の集塵部流入口52bに接続される風路排出口38xを有する。風路排出口38xは、送風機収容部34の下方側であって、集塵部50の集塵部流入口52bに対応する位置において開口している。また、風路38bは、管部80や吸込口体90が接続するための接続口として機能する吸引口38yを有する。吸引口38yは、管部80や吸込口体90を介して吸引される空気の入口となる部分である。吸引口38yは、風路構成部38の下端側において開口している。また、風路構成部38には、塵埃検出部46が設けられている。塵埃検出部46は、風路38b内を通過する塵埃を検出するセンサを備えている。塵埃検出部46は、塵埃の検出信号を基板部20に向けて発信可能なように、基板部20に対して電気的に接続されている。
【0034】
≪集塵部50の構成について≫
以下、集塵部50について、
図3や
図6~
図8等を参照しつつ詳細に説明する。集塵部50は、掃除機本体10に対して着脱可能に設けられている。集塵部50は、いわゆるサイクロン式の集塵装置とされている。すなわち、集塵部50は、集塵容器52に設けられた集塵部流入口52bから空気を導入し、集塵容器52内で旋回気流を形成した後、空気を排出させる過程において集塵できるものとされている。また、集塵部50は、いわゆる単段あるいは複数段の分離方式のものを採用できるが、本実施形態では単段式の分離方式を採用したものとされている。
【0035】
集塵部50は、集塵容器52、及び構造体54を有し、これらの間に集塵空間56が形成されたものである。集塵部50は、集塵空間56内に導入された空気を、構造体54と集塵容器52との間で旋回する旋回気流を形成可能なものとされている。集塵部50は、掃除機本体10において送風機収容部34の下方側の位置に着脱可能とされている。具体的には、集塵部50は、集塵容器52の上端側に設けられた被係合部52aを、掃除機本体10側に設けられた集塵ケース係合部42zに係合させると共に、集塵容器52に設けられたロック部材58を掃除機本体10の風路構成部38に設けられたロック係合部38aに係合させることにより、掃除機本体10に対して取り付け可能とされている。
【0036】
具体的には、被係合部52aは、集塵容器52の正面側であって、集塵容器52の上端側の位置に設けられている。被係合部52aは、掃除機本体10に設けられた凸状の集塵ケース係合部42zが係合可能な凹部又は孔(本実施形態では孔)によって構成されている。また、ロック部材58は、集塵容器52の背面側かつ底面側の位置に設けられている。ロック部材58は、係合部58aと、係合部58aを下方側に付勢するバネ58bとを有する。係合部58aは、集塵容器52の背面側に向けて突出した爪部58cを有する。係合部58aは、バネ58bの付勢力に反して係合部58a上方側に押し込むことにより爪部58cを集塵容器52の軸線方向に沿って上方にスライドさせ、係合部58aに作用させた押圧力を解除することにより、バネ58bの付勢力によって爪部58cが下方に付勢された状態になる。
【0037】
集塵部50を掃除機本体10に取り付ける際には、先ず集塵部50の上端側において、被係合部52aを掃除機本体10側の集塵ケース係合部42zに係合させる。その後、集塵容器52の底側を風路構成部38に近接させ、爪部58cを風路構成部38に設けられたロック係合部38aに押し込む。これにより、集塵部50が上端側及び下端側において掃除機本体10に対して固定され、掃除機本体10に取り付けられた状態になる。また、集塵部50を掃除機本体10から取り外す際には、先ず集塵容器52の底面側に設けられた係合部58aをバネ58bの付勢力に反して上方に押し込む。これにより、爪部58cとロック係合部38aとの係合が解除される。この状態で、集塵容器52の底側が風路構成部38から離反するように集塵部50を移動させると共に、被係合部52aを掃除機本体10側の集塵ケース係合部42zから外す。これにより、集塵部50を掃除機本体10から取り外すことができる。
【0038】
集塵容器52は、塵埃を内部に堆積するための容器である。集塵容器52は、上端側が開口した筒体とされている。集塵容器52は、上述した被係合部52aやロック部材58に加えて、集塵部流入口52b(流入口)、旋回抑制リブ52c、及び導光部52dを有する。
【0039】
集塵部流入口52bは、吸引口38yから風路38b内に吸引され、風路排出口38xから排出される空気を流入させるための入口となる部分である。集塵部流入口52bは、集塵容器52の軸線方向(上下方向)の中間部において、風路排出口38xに相当する位置に設けられている。そのため、集塵部50を掃除機本体10に取り付けることにより、集塵部流入口52bと風路排出口38xとを連通させることができる。また、集塵部流入口52bは、風路排出口38xから排出された空気を集塵容器52の内周面の接線方向に向けて集塵空間56の内部に導入可能とされている。そのため、集塵部流入口52bから集塵空間56の内側に導入された空気は、集塵容器52の内周面に沿って流れる旋回流を形成する。
【0040】
図3等に示すように、旋回抑制リブ52cは、集塵容器52の底部において立設されたリブである。旋回抑制リブ52cは、集塵容器52の径方向内側から外側に向けて延びるように形成された板状のものであり、底部に堆積する塵埃の旋回を抑制する。
図7(b)に示すように、旋回抑制リブ52cは、周方向に複数(本実施形態では3つ)、互いに周方向に間隔をあけた状態で儲けられている。
【0041】
図2等に示すように、導光部52dは、集塵容器52の周面であって、掃除機本体10側に設けられた発光装置44(発光部44a)に対応する位置に設けられている。導光部52dは、集塵容器52の上端側から下端側に向けて設けられている。導光部52dは、発光部44aから発せられる光を導くものであり、発光部44aに対して集塵容器52の軸方向に沿って対向するよう配されている。導光部52dは、入射部52eと出射部52fとを有する。入射部52eは、発光部44aから発せられた光が入射する部分である。出射部52fは、入射部52eから入射された光を外部に出射する部分である。出射部52fは、集塵容器52の軸方向に沿って並ぶ複数の溝52g(例えば、断面三角形の溝)を有することで、この溝52gを構成する斜面から光が出射されることにより光の拡散効果を向上させている。溝52gは、集塵容器52の周方向に延びるように形成されており、例えば入射部eから離れるに従い溝を深く形成してもよい。溝52gは、集塵容器52の軸方向に所定のピッチ毎に設けられている。導光部52dは、入射部52eから集塵容器52の軸方向に離れるに従って厚みが薄くなるように形成されていることで集塵容器52の外面側に傾斜面を構成し、この傾斜面が光出射部52fに相当する。なお、入射部52eから集塵容器52の軸方向に離れるに従って厚みが薄くなる構成に限定するものではなく、入射部52eから集塵容器52の軸方向に離れるに従って厚みが均一な構成であってもよい。また、光出射部52fとは反対側の面または導光部52d内に設けられた中空空間に反射板を配する構成としてもよい。これにより、導光部52dにおいて集塵容器52の内側に向かう光を反射板により反射することで、出射部から外部に光を出射させ易くすることができる。
【0042】
図3や
図6等に示すように、構造体54は、集塵容器52の内部に配される部材である。構造体54は、集塵容器52との間に空気が流入する集塵空間56を構成する部材である。構造体54は、集塵容器52の軸心位置において立設されている。構造体54は、集塵容器52の底部52hから上端部に到達する高さを有する。構造体54は、立設部60、排出部62、及び受部64を有する。
【0043】
立設部60は、集塵容器52の底部52hから集塵容器52の軸線方向に立設される部分である。立設部60は、集塵容器52の軸心位置に配置される。立設部60は、立設部本体66、及び集塵仕切部68を有する。
【0044】
立設部本体66は、例えば軸状あるいは筒状(本実施形態では筒状)のものとされている。立設部本体66は、集塵容器52の内径よりも十分に細く、軸線方向に略直線的に伸びる形状とされている。立設部本体66の高さは、集塵容器52の底部から集塵部流入口52bが設けられた位置よりも低い。立設部本体66は、下端部を集塵容器52の底部52hに当接させた状態で立設される。立設部本体66の立設に際しては、例えば立設部本体66の下端部を差込可能な差込部を底部52hに設け、これに立設部本体66を差し込む等、適宜の構成とすることができるが、本実施形態ではこのような差込部等を用いることなく立設部本体66が立設されている。なお、差込部には気密部材が設けられてもよく、この場合には立設部本体66の下端部が気密部材に当接する。
【0045】
集塵仕切部68は、拡大部68a、及び延出部68bを有する。拡大部68aは、立設部本体66の上端側の位置を一端側(基端側)として、集塵容器52の軸線方向に対して交差する方向(径方向外側)に延びるように延出された部分である。延出部68bは、拡大部68aの他端側(先端側)において、集塵容器52の軸線方向に向けて延びるように形成された部分である。延出部68bは、立設部60側(立設部本体66側)から排出部62側に到達するように設けられるとともに、集塵容器52の底部52hに向けて延びるよう設けられている。
【0046】
図5等に示すように、排出部62は、集塵空間56の内部に流入した空気を排出する部分であり、集塵仕切部68に着脱可能に設けられる。排出部62は、立設部60に対して底部52h側から離れる方向に設けられている。本実施形態では、排出部62は、立設部60に対して軸線方向上方側に隣接する位置に設けられている。
図8等に示すように、排出部62は、外筒部70、内筒部72、及び排出部フィルタ74(フィルタ)を有する。
【0047】
外筒部70は、円筒状であって、筒軸方向の中間部に第一支柱部70a、第一開口部70bを有するとともに、筒軸方向下端側に外筒フランジ部70c、及び支持部70dを有する部材である。第一支柱部70aは、筒軸方向に延びる柱状の部分である。第一支柱部70aは、外筒部70の周方向に所定の間隔毎に複数(本実施形態では4つ)設けられている。第一開口部70bは、外筒部70において、周方向に並ぶ第一支柱部70a,70aの間において開口した部分である。
【0048】
外筒部70は、筒軸方向下端側に、径方向の内外に延出するように形成された外筒フランジ部70cを有する。外筒フランジ部70cにおいて、外筒部70の径方向内側に突出した部分には、支持部70dが設けられている。支持部70dは、外筒部70の内周面から内筒部72の厚み相当分だけ離れた位置において筒軸方向上方側に突出するように設けられた凸状の部分である。支持部70dは、外筒部70の周方向に所定の間隔毎に断続的に形成されたものとしても良いが、本実施形態では周方向に連続的に形成されている。これにより、支持部70dと外筒部70の内周面との間に、内筒部72の下端部を挿入することにより内筒部72を位置決め可能な溝が形成されている。
【0049】
内筒部72は、外筒部70の内側に配される筒状の部材である。内筒部72は、筒軸方向の中間部に第二支柱部72a、第二開口部72bを有するとともに、筒軸方向上端側に内筒フランジ部72cを有する部材である。第二支柱部72aは、筒軸方向に延びる柱状の部分である。第二支柱部72aは、内筒部72の周方向に所定の間隔毎に複数(本実施形態では4つ)設けられている。第二開口部72bは、内筒部72において、周方向に並ぶ第二支柱部72a,72aの間において開口した部分である。内筒フランジ部72cは、内筒部72の径方向外側に延出するように形成されている。
【0050】
内筒部72は、内筒フランジ部72cを上側に向けた姿勢として、外筒部70の内側に挿入される。これにより、内筒部72は、下端部が外筒部70において支持部70dと外筒部70の内周面との間に形成された溝状の部分に嵌め込まれ、外筒部70と軸心位置が略一致するように位置決めされた状態で支持される。また、内筒フランジ部72cは、外筒部70の上端部に当接した状態なる。これにより、内筒部72は、外筒部70に対して筒軸方向に位置決めされた状態になる。また、内筒部72は、第二支柱部72aが、外筒部70の第一支柱部70aと周方向に位置ズレするように配置される。そのため、外筒部70の第一開口部70bが設けられた領域に対応する範囲内に第二支柱部72aが配され、内筒部72の第二開口部72bが設けられた領域に対応する範囲内に第一支柱部70aが配された状態になる。なお、第1支柱部70aと第2支柱部72aとが径方向において重なる構成であってもよい。これにより、第1支柱部70aと第2支柱部72aとが重なる分、排出部62において開口部を広く形成できるため、圧損を抑制することができる。
【0051】
排出部フィルタ74は、排出部62を介して集塵空間56から排出される空気に含まれている塵埃を補足するためのものである。排出部フィルタ74は、細かい孔が多数形成されたメッシュ状のものである。排出部フィルタ74は、外筒部70及び内筒部72に沿って湾曲させた状態とされ、外筒部70と内筒部72との間に配され、支持部70dにおいて下端側が支持される。これにより、外筒部70の第一開口部70b、及び内筒部72の第二開口部72bを通過しようとする空気に含まれている塵埃を補足可能とされている。なお、排出部フィルタ74を支持するという点に着目すれば、支持部70dは内筒部72(フランジ部72cまたはフランジ部72cの反対側の端部)に設けられてもよい。排出部62は、上述した外筒部70と内筒部72との間に排出部フィルタ74を挟み込んだ状態で、外筒部70と内筒部72とを接着等によって一体化することにより形成されている。
【0052】
受部64は、上述した排出部62に対して、集塵容器52の底部側から離れる方向(上方側)に設けられている。受部64は、排出部62と一体的に設けられ、排出部62に対して上方側に隣接する位置に設けられている。受部64は、拡径部64a、中間部64b、及びフィルタ配置部64cを有する。
【0053】
拡径部64aは、排出部62側から上方側に連続する部分である。拡径部64aは、上方側に向かうに連れてテーパー状に拡大するように形成されている。また、中間部64bは、拡径部64aに対して軸線方向上方側に隣接する位置に設けられた部分である。中間部64bは、集塵容器52の軸線方向に延びるように形成されている。中間部64bの外外周面には周方向に延びる周溝64dが設けられている。受部64は、中間部64bの周溝64dに装着されたOリング64eにより、集塵容器52の内周面との間に形成される隙間を封止することができる。また、フィルタ配置部64cは、中間部64bに対して上方側に連続する部分である。フィルタ配置部64cは、中間部64bよりもさらに拡径され、集塵容器52の内径と略同一とされている。そのため、フィルタ配置部64cの外周面と、集塵容器52の内周面との間には、殆ど隙間が形成されていない。
【0054】
また、フィルタ配置部64cは、内周側において中間部64bとの境目をなす部分に段部64fが形成されている。この段部64fには、気密部材64jが配される環状の溝部が設けられ、第二フィルタ64hの下端部に当接することで、気密性を向上させている。フィルタ配置部64cの内側には、第一フィルタ64g、及び第二フィルタ64hが配されている。第一フィルタ64gは、例えば不織布やスポンジ等によって構成されたフィルタである。第一フィルタ64gは、段部64fの上に配されている。また、第二フィルタ64hは、プリーツ型のフィルタと、このフィルタの周囲を囲む枠体64iとを少なくとも有する。気密部材64jは、この枠体64iの下端部に当接する。また、第二フィルタ64hをなすプリーツフィルタは、第一フィルタ64gの上に配され、枠体64iは第一フィルタ64gの周囲を囲うように内部に有する。また、第二フィルタ64hは、枠体64iの上面において気密部材64kが配され、気密部材64kが吸気側構成部42aに当接することで、気密性を向上させている。なお、第二フィルタ64hのプリーツフィルタと第一フィルタ64gとが離間することで、その空間で空気が分散するため、プリーツフィルタの表面を有効に活用することができる。これにより、フィルタが早期に目詰まりを起こして吸引力が低下するという課題を解決することができる。
【0055】
≪吸込口体90の構成について≫
続いて、吸込口体90について、
図9~
図11を参照しつつ、特徴的な部分を中心に詳細に説明する。上述したとおり、吸込口体90は、吸込口本体92、及び清掃装置94を備えている。吸込口体90は、吸込口本体92に対して後方側(電気掃除機1の背面側)に清掃装置94を着脱可能とされている。吸込口体90は、吸込口本体92と清掃装置94とを接続した状態、及び吸込口本体92から清掃装置94を取り外した状態の双方で使用できる。
【0056】
吸込口本体92は、ケース体102に対して、吸込口103、継手部104、回転清掃体106、及び清掃体駆動機構108を設けたものである(
図10、
図12参照)。吸込口本体92は、ケース体102の底部に吸込口103を有すると共に、ケース体102の内部に回転清掃体106や、清掃体駆動機構108等の部材を備えている。
【0057】
ケース体102は、清掃時に床に配置される部分であり、清掃時にユーザにより動作される方向である前後方向に対して、左右方向に長い形状を有する。ケース体102の内部には、床面側を開口端とし、外部から空気や塵埃を吸い込むための吸込空間が形成されている。ケース体102の底面には、吸込口103が設けられている。吸込口103は、ケース体102の幅方向に延びるように形成されている。また、ケース体102は、長手方向(幅方向)の略中央部において、背面側に向けて突出した突出部102aを有する。この突出部102aの先端には、回転可能な車輪が配されてもよい。
【0058】
継手部104は、ケース体102に対して所定の回転範囲(前後方向および左右方向)で回転可能に取り付けられている。継手部104は、上述した管部80の端部が接続される部分である。継手部104は、筒状とされており、内部空間が吸込空間と連通している。継手部104は、直立姿勢とすることによりケース体102側と嵌合した状態になるものとされている。
【0059】
回転清掃体106は、ケース体102に対して回転自在に取り付けられたブラシである。清掃体駆動機構108は、ケース体102の内部に配された清掃体駆動装置108aと、回転清掃体106に対して動力伝達するための動力伝達体108bとを備えている。清掃体駆動装置108aは、モータによって構成されている。動力伝達体108bは、清掃体駆動装置108aをなすモータの出力軸や回転清掃体106の端部に設けられたプーリや108c,108dや、プーリ108c,108d間に架け渡された無端ベルトによって構成されている。
【0060】
清掃装置94は、シート状に形成された清掃シート120を用いて床等を拭き掃除するためのものである。清掃装置94は、ケース体102に対して後方側(背面側)に設けられている。清掃装置94は、ケース体102に対して着脱可能とされている。清掃装置94は、支持体110を有する。支持体110は、凹部103、ブレード105、液体収容部112、押出部114、清掃体配置部116、及び液体排出口118を有する。
【0061】
図12に示すように、凹部103は、支持体110の長手方向(幅方向)の略中央部において凹状に形成された部分である。凹部103は、上述したケース体102に設けられた突出部102aを嵌め込み可能な大きさ及び形状とされている。また、凹部103には、連結具103aが設けられている。連結具103aは、ケース体102の突出部102aと凹部103とを連結するためのものである。本実施形態では、連結具103aがマグネットと鉄板によって構成されており、凹部103に突出部102aを嵌め込むことにより、支持体110とケース体102とを磁力により吸着固定可能とされている。連結具103a(マグネットと鉄板)の一方は凹部103に固定され、他方は突出部102aの下部に固定される。なお、支持体110は、突出部102aに上述の車輪が配される場合には、この車輪より前側に配されることが好ましい。
【0062】
ブレード105は、吸込口103に対して後方側(背面側)に設けられている。ブレード105は、吸込口103と同様に、ケース体102の幅方向に延びるように設けられている。液体収容部112は、清掃シート120による拭き掃除を行うために使用する水や液状の洗剤等の液体を収容する容器状の部分である。押出部114は、支持体110に回動可能に支持されており、液体収容部112に収容されている液体を液体排出口118に向けて押し出すための圧力を作用させるものである。押出部114は、いわゆるフットポンプのように、押圧力を作用させることより容積が減少することにより支持体110に対して圧力を作用させることができ、押圧力を解除することにより容積が回復するものとされている。押出部114は、天面側に露出しており、使用者が足踏み操作可能とされている。具体的には、押出部114は、支持体110に対してヒンジ114aを介して揺動可能に連結された操作部114bと、操作部114bと支持体110との間に配された蛇腹状のポンプ部114cとを有する。押出部114は、操作部114bを足踏み操作する等して操作部114bに押圧力を作用させることにより、操作部の下方に配されたポンプ部114cに押圧力を作用させることができる。また、操作部114bに付与した押圧力を解除すると、ポンプ部114cが元の容積に復元すると共に、操作部114bが元の姿勢に戻る。
【0063】
清掃体配置部116は、清掃シート120が配置される部分である。清掃体配置部116は、支持体110の底部(支持体底部110a)に設けられている。清掃体配置部116には、例えば清掃シート120を差込可能な切り込みを設ける構成、または、清掃シート120を支持体110に巻き付けて、支持体110とケース体102の後方側に突出した突出部102aとで挟み込み可能な構成、または、面ファスナで清掃シート120を装着する構成として、清掃シート120を固定可能なものとされている。また、液体排出口118は、液体収容部112に対して連通すると共に、清掃体配置部116において開口するように設けられている。そのため、清掃体配置部116に清掃シート120を配置した状態で、押出部114を操作することにより、液体収容部112に収容されている水や洗剤等を液体排出口118から排出させて清掃シート120に染み込ませることができる。これにより、水や洗剤によって濡れた状態の清掃シート120を用いて、床等を拭き掃除することができる。なお、液体排出口118にグラスファイバーで構成されるシートを設けることによって、押圧部112が操作されていない状態における液体収容部114内の液体の漏れを抑制することができる。また、予め液体で濡れた清掃シート120(例えばウェットシート)を支持体110に装着すれば、液体収容部120内の液体を使用する必要がなく、液体収容部120および押出部114が不要となる。
【0064】
≪清掃用具130について≫
清掃用具130は、上述したようにモップ132と、モップ収容ケース134とを有する。
図13や
図14に示すように、モップ収容ケース134は、上側係合構造136及び下側係合構造138によって管部80に対して装着されている。上側係合構造136の一方は、管部80に設けられた係合フックであり、他方はモップ収容ケース134に設けられた係合孔である。下側係合構造138の一方は、モップ収容ケース134に設けられた係合フックであり、他方は管部80に設けられた凹部である。上側係合構造136及び下型係合構造138は、それぞれモップケース134の上側及び下側を管部80に対して係合させるものである。また、モップ収容ケース134の上側には、モップ132の柄132aを挟み込んで保持するための保持部135が設けられている。
【0065】
また、
図13に示すように、電気掃除機1のスタンド140を設ける場合には、スタンド140に、上述したモップ収容ケース134を着脱可能としたり、スタンド140側にも同一のモップ収容ケース134を設けたりすると良い。また、スタンド140にモップ収容ケース134を着脱可能とするときには、管部80に代えて、スタンド140において立設された支柱140a等にモップ収容ケース134を着脱可能とすると良い。
【0066】
≪電気掃除機1の構成により得られる効果等について≫
以下、上述した電気掃除機1の構成により得られる効果等について、本発明の態様ごとに説明する。
【0067】
[本発明の第一の態様に係る電気掃除機について]
従来、特許文献(特開平4-279131号公報)に開示されている電気掃除機のように、ごみ通路を挟んで、発光部と受光部を設けてごみセンサーを構成し、この埃の量に応じて発光素子により埃の量をレベル的に上部カバーにて表示させるものとされている。
しかしながら、特許文献1のような従来技術の場合、上部カバーには上記の発光素子以外にも、操作部や他の表示部が配されており、上記の発光素子のためのスペースを十分に確保できないといった問題がある。
そこで本発明は、埃検知のための表示領域を容易に確保することが可能な電気掃除機の提供を目的とした。
(1-1)本発明の第一の態様に係る電気掃除機1は、吸引口38yを有するとともに、吸引力を発生する電動送風機14を有する掃除機本体10と、塵埃を内部に堆積するための集塵容器52を有し、掃除機本体10に着脱可能な集塵装置50と、集塵容器52に連通する風路38bを有する風路構成部38と、風路38b内を通過する塵埃を検出する塵埃検出部46と、を備え、掃除機本体10は、塵埃検出部46による検出結果に基づいて発光するよう制御される発光部44aを備え、集塵容器52は、発光部44aから発せられる光を導く導光部52dを備え、導光部52dと発光部44aとは、集塵容器52の軸方向に沿って対向するよう配されること、を特徴とするものである。
【0068】
本実施形態の電気掃除機1では、導光部52dと発光部44aとが集塵容器52の軸方向に沿って対向するように配置されている。そのため、本実施形態の電気掃除機1においては、掃除機本体10側に設けられた発光部44aにおいて発生した光を、集塵容器52に設けられた導光部52dにおいて軸方向に導いて発光させることができる。また、発光部44aは、風路構成部38によって構成された風路38b内を通過する塵埃を塵埃検出部46によって検出した結果に基づいて発光するものとされている。従って、本実施形態によれば、埃検知のための表示領域を容易に確保することが可能な電気掃除機1を提供できる。
【0069】
(1-2)上述した本実施形態の電気掃除機1は、導光部52dが、発光部44aからの光が入射する入射部52eと、外部に光を出射する出射部52fとを有し、集塵容器52の軸方向に沿って延びており、入射部52eから集塵容器52の軸方向に離れるに従って厚みが小さくなること、を特徴とするものであると良い。
【0070】
かかる構成によれば、導光部52dの厚さが薄くなるに連れて光が全反射する頻度が大きくなり、光が出射部52dから出射されやすくなる。これにより、使用者が導光部52dの発光状態についての視認性を向上させつつ、より一層意匠性の向上を図ることができる。
【0071】
(1-3)上述した本実施形態の電気掃除機1は、出射部52fは、集塵容器52の軸方向に沿って並ぶ複数の溝52gを有すること、を特徴とするものであると良い。
【0072】
かかる構成によれば、導光部52dに導かれた光を適度に散乱させることで、集塵容器52の溝部52dから光を出射させることができる。これにより、使用者の視認性を高めることができる。
【0073】
(1-4)上述した本実施形態の電気掃除機1は、掃除機本体10が、電動送風機14を収容する送風機ケース42と、送風機ケース42が収容される本体ケース12と、を有し、発光部44aが、送風機ケース42及び本体ケース12の間に挟み込まれていること、を特徴とするものであると良い。
【0074】
かかる構成によれば、送風機ケース42と本体ケース12との間において発光部44aをしっかりと保持することができる。
【0075】
[本発明の第二の態様に係る電気掃除機について]
ここで、特開2013-85785号公報等の従来技術には、流入口から流入した含塵空気を旋回させて、含塵空気からごみを分離する旋回室と、前記旋回室で分離されたごみが捕集される集塵室と、前記旋回室の内部に突出するように設けられ、前記旋回室に突出する先端部の端面に、前記旋回室内の空気を排出するための排出口が形成された排出管と、を備え、前記排出管は、少なくとも一部の壁面が、所定の軟質部材からなり、前記軟質部材は、前記排出管の前記先端部の外壁面を形成するサイクロン分離装置が開示されている。このサイクロン分離装置において、軟質部材は、インサート成形によって所定の硬質樹脂に保持されている。
【0076】
上述した特開2013-85785号公報に係るサイクロン分離装置のように、軟質部材を硬質樹脂にインサート成形する場合には、例えば、フィルタが溶けることによる目詰まりが生じる等の成形不良に係る問題が生じる懸念がある。
【0077】
そこで、本発明は、成形不良が生じることなく排気部を実現することが可能な電気掃除機を提供することを目的とした。
【0078】
上述した目的を達成すべく、本発明の第二の態様に係る電気掃除機1は、以下のような構成とされている。これにより、以下に説明するような効果が得られる。
【0079】
(2-1)本発明の第二の態様に係る電気掃除機1は、吸引口38yを有するとともに、吸引力を発生する電動送風機14を備えた掃除機本体10と、掃除機本体10に着脱可能な集塵装置50と、を備え、集塵装置50は、吸引口38yから吸引された空気が集塵部流入口52bを介して内部に流入し、塵埃を内部に堆積する集塵容器52と、集塵容器52内に配され、集塵容器52との間に空気が流入する集塵空間56を構成する構造体54と、を有し、構造体54は、集塵空間56内に流入した空気を排出する排出部62を有し、排出部62は、筒軸方向に沿って延びるとともに、周方向に配列された第一支柱部70aを有する外筒部70と、外筒部70の内側に配され、筒軸方向に沿って延びるとともに、周方向に配列された第二支柱部72aを有する内筒部72と、外筒部70と内筒部72との間に配される排出部フィルタ74とを有すること、を特徴とするものである。
【0080】
本実施形態の電気掃除機1は、集塵容器52内に配される構造体54の排出部62が、外筒部70と内筒部72との二重構造となっており、これらの間に排出部フィルタ74を配したものとされている。このような構成とされているため、例えば従来技術のようにインサート成形等によって排出部フィルタ74を設ける場合と比較して、排出部フィルタ74が溶融して目詰まりを起こす等の成形不良が生じない。また、上述した構成によれば、排出部フィルタ74を内筒部72及び外筒部70の間に挟み込んでしっかりと保持できるため、排出部フィルタ74の脱落を抑制できる。従って、本実施形態によれば、成形不良や排出部フィルタ74の保持不良等の原因による排出部62の不良が発生するのを抑制可能な電気掃除機1を提供できる。
【0081】
(2-2)上述した本実施形態の電気掃除機1は、外筒部70および内筒部72の少なくとも一方は、排出部フィルタ74を支持する支持部70dを有すること、を特徴とするものであると良い。
【0082】
かかる構成によれば、外筒部70及び内筒部72の間に配される排出部フィルタ74を確実に支持し、排出部フィルタ74の配置不良や、これに伴う排出部フィルタ74の脱落が生じるのを抑制できる。
【0083】
(2-3)上述した本実施形態の電気掃除機1は、内筒部72と外筒部70との間隔が構造体54の周方向各部において所定の大きさとなるように外筒部70に対して内筒部72を位置決めする内筒位置決部(支持部70d)を有すること、を特徴とするものである。
【0084】
かかる構成によれば、内筒部72及び外筒部70の間隔にバラツキが生じることによる、排出部フィルタ74の保持不良が発生したり、これに伴う電気掃除機1の動作不良が生じたりするのを抑制できる。
【0085】
(2-4)上述した本実施形態の電気掃除機1は、第一支柱部70a及び第二支柱部72aが、構造体54の周方向に相違する位置に設けられていること、を特徴とするものであると良い。
【0086】
かかる構成によれば、第一支柱部70a及び第二支柱部72aの数を最小限に抑制しつつ、第一支柱部70aあるいは第二支柱部72aによって排出部フィルタ74をしっかりと保持することができる。
【0087】
(2-5)上述した本実施形態の電気掃除機1は、集塵空間56内に導入された空気が、構造体54と集塵容器52との間で旋回気流を形成すること、を特徴とするものであると良い。
【0088】
本実施形態の電気掃除機1は、上述したように内筒部72及び外筒部70の間において排出部フィルタ74をしっかりと保持できるものである。そのため、本実施形態の電気掃除機1は、構造体54及び集塵容器52の間で発生する旋回気流による圧力を排出部フィルタ74が受けても、排出部フィルタ74の配置不良や、これに伴う排出部フィルタ74の脱落が生じるのを抑制できる。
【0089】
(2-6)上述した本実施形態の電気掃除機1は、構造体54が、集塵容器52の底部52h側から集塵容器52の軸線方向に立設される立設部60を有し、立設部60に対して底部52h側から離れる方向に排出部62が設けられたものであり、構造体54側を一端側として軸線方向に対して交差する方向に延びる拡大部と、拡大部の他端側において軸線方向に向けて延び、立設部60側から排出部62側に到達するように形成された延出部と、を有すること、を特徴とするものであると良い。
【0090】
かかる構成によれば、集塵容器52に集められた塵埃が底部52h側から吹き上がり、排出部62側に到達して排出部62に付着して目詰まりを生じさせることを抑制できる。
【0091】
[本発明の第三の態様に係る電気掃除機について]
ここで、特開2012-236094号公報に開示されているクリーナにおいて、バッテリパックは、本体ハウジングの後部に設けたバッテリ取り出し口を介して、取付および取外しすることができるものとされている。このクリーナにおいて、バッテリパックは、バッテリ取り出し口から差し込んで取り付ければ、本体ハウジング内の電源回路に電気的に接続される。具体的には、バッテリパックの端子とバッテリー取り付け部の端子との接触により通電するものとされている。
【0092】
ここで、上述した従来技術のクリーナでは、バッテリーパックがバッテリー取り付け部に収容される場合に、端子が配された基板部にバッテリー装着による衝撃が伝わり、基板部の故障を生じる問題があった。
【0093】
そこで本発明は、バッテリー装着による基板部への衝撃を軽減することが可能な電気掃除機を提供することを目的とした。
【0094】
上述した目的を達成すべく、本発明の第三の態様に係る電気掃除機1は、以下のような構成とされている。これにより、以下に説明するような効果が得られる。
【0095】
(3-1)本実施形態の電気掃除機1は、吸引力を発生する電動送風機14と、第一通電部18aを有し、着脱可能とされたバッテリー18と、第一通電部18aと電気的に接続される第二通電部を有する基板部20と、バッテリー18が収容されるバッテリー収容部30と、バッテリー収容部30を区画する区画壁40と、を有し、区画壁40が、バッテリー18と基板部20との間に設けられた第一仕切部40aを有し、基板部20が、バッテリー18の着脱方向において第一仕切部40aと離間して配されることを特徴とする、ものである。
【0096】
本実施形態の電気掃除機1は、バッテリー収容部30を区画する区画壁40を有するとともに、区画壁40を構成する第一仕切部40aが、バッテリー18と基板部20との間に配置されている。また、本実施形態の電気掃除機1は、基板部20と第一仕切部40aとが、バッテリー18の着脱方向に離間したものとされている。そのため、バッテリー18をバッテリー収容部30に導入して第一通電部18aと基板部20の第二通電部とを接続する際に、バッテリー18側から基板部20側に作用する衝撃を緩和するために第一仕切部40aが有効に作用する。従って、本実施形態の電気掃除機1によれば、バッテリー18の装着に伴って基板部20に作用する衝撃を軽減できる。
【0097】
(3-2)上述した電気掃除機1は、基板部20が、基板収容部32を区画する第三仕切部42g電動送風機14との間に配されることを特徴とするものであると良い。
【0098】
上述した電気掃除機1においては、電動送風機14の排気風が基板収容部32内に流入することを抑制することができる。これにより、排気風に含まれる塵埃が基板部20に付着することによって回路不良が生じることを抑制することができる。
【0099】
(3-3)上述した電気掃除機1は、バッテリー収容部30が、区画壁40に設けられ、電動送風機14から排出された排気をバッテリー収容部30に流入させる排気流入口30xと、排気流入口30xから流入した排気を排出する排気排出口30yと、を有すること、を特徴とするものであると良い。
【0100】
かかる構成によれば、電動送風機14からの排気を排気流入口30xからバッテリー収容部30に導入し、排気排出口30yから排出させることができる。これにより、バッテリー収容部30内に配されたバッテリー18を空冷することができる。
【0101】
(3-4)上述した電気掃除機1は、電動送風機14が収容される送風機収容部34を有し、区画壁40が、バッテリー収容部30及び送風機収容部34の間に設けられた第二仕切部40bを有し、排気流入口30xが、第二仕切部40bに設けられていること、を特徴とするものであると良い。
【0102】
かかる構成によれば、第二仕切部40bに設けられた排気流入口30xからバッテリー収容部30に対して電動送風機14の排気を導入させることができる。これにより、電動送風機14からの排気が基板部20側に向かうのを抑制し、バッテリー収容部30に対して電動送風機14からの排気を集中的に導入させることができる。従って、上述した構成によれば、電動送風機14からの排気を活用して、バッテリー18をより一層確実に冷却することができる。
【0103】
(3-5)上述した電気掃除機1は、電動送風機14が収容される送風機収容部34と、基板部20が収容される基板収容部32と、を有し、区画壁40が、送風機収容部34とバッテリー収容部30との間において空気の流れを許容し、送風機収容部34と基板収容部32との間において空気の流れを遮断するものであること、を特徴とするものであると良い。
【0104】
かかる構成によれば、電動送風機14の排気が基板収容部32側に流入するのを抑制し、塵埃を含む可能性のある空気に基板部20がさらされるのを抑制できる。これにより、細かい部品等が実装された基板部20に異物が付着等すること、及びこれによる電気掃除機1の動作不良を抑制できる。また、上述した構成によれば、電動送風機14からの排気を、バッテリー収容部30に対して集中的に導入し、バッテリー18を積極的に空冷することができる。従って、上述した構成によれば、バッテリー18の温度上昇をより一層確実に抑制できる。
【0105】
[本発明の第四の態様に係る電気掃除機について]
ここで、特開2010-131407号公報に開示されている清掃装置は、ハンドルアセンブリと、前記ハンドルアセンブリに回動可能に取り付けられ、被清掃床表面からごみを収集するための交換可能な清掃パッドを受け入れるよう構成された清掃ヘッドと、洗浄液を被清掃面に対し送出するための、前記清掃ヘッドおよび前記ハンドルアセンブリのいずれか一つにより担持されるスプレーノズルと、前記清掃ヘッドおよび前記ハンドルアセンブリのいずれか一つにより担持される吸入ノズルと、前記ハンドルアセンブリおよび前記清掃ヘッドのいずれか一つにより担持され、前記吸入ノズルに連通するごみ収集アセンブリと、前記ごみ収集アセンブリおよび前記吸入ノズルと連通し、前記ハンドルアセンブリおよび前記清掃ヘッドのいずれか一つにより担持される吸入元と、を備えるものとされている。
【0106】
しかしながら、上述した従来技術の清掃装置では、スプレーノズルが吸込ノズルより前側に洗浄液を吐出するため、洗浄液が吸込ノズルに吸引され易く、電気部品の故障を生じる場合がある。
【0107】
そこで本発明は、内部への液体の侵入を抑制することができる拭き掃除機能を有する電気掃除機を提供することを目的とした。
【0108】
上述した目的を達成すべく、本発明の第四の態様に係る電気掃除機1は、以下のような構成とされている。これにより、以下に説明するような効果が得られる。
【0109】
(4-1)本実施形態の吸込口体90は、塵埃を吸い込むための吸込口103を有するケース体102と、吸込口103より後側において、ケース体102に着脱可能に設けられる清掃装置94と、を備え、清掃装置94が、シート状に形成された清掃シート120を着脱可能な支持体110を有すること、を特徴とするものである。
【0110】
かかる構成によれば、ケース体102に対して清掃装置94を装着するとともに、清掃装置94に清掃シート120を取り付けることにより、塵埃の吸い込みを行いつつ、清掃シート120による清掃を行える吸込口体90を提供できる。また、上述したように、本実施形態の吸込口体90は、吸込口103が設けられたケース体102に対して後方側に清掃装置94が設けられる。そのため、本実施形態の吸込口体90は、例えば清掃装置94に装着される清掃シート120が水分を含むものであったり、清掃シート120による清掃のために水や洗剤等の液体を用いたりする場合であっても、吸込口103に水分や液体が浸入するのを抑制できる。
【0111】
(4-2)上述した吸込口体90は、支持体110が、液体を収容するための液体収容部112と、液体収容部112から液体を排出するための液体排出口118と、液体を液体排出口118を介して液体収容部112の外に押し出す押出部114とを備えることを特徴とするものであると良い。
【0112】
かかる構成によれば、押出部114により液体収容部112に収容されている液体を液体収容部112から排出させて清掃体による清掃を行える電気掃除機1を提供できる。
【0113】
(4-3)上述した吸込口体90は、支持体110が、清掃対象である床面に沿うように拡がる支持体底部110aを有し、支持体底部110aに清掃シート120を配置可能な清掃体配置部116が設けられていること、を特徴とするものであると良い。
【0114】
かかる構成によれば、清掃体配置部116に清掃シート120を配置して吸込口体90を移動させることにより、塵埃の吸引による清掃だけでなく、清掃シート120による拭き掃除も実現できる。
【0115】
(4-4)上述した吸込口体90は、支持体110が、液体を収容するための液体収容部112と、液体収容部112から液体を排出するための液体排出口118と、を有し、液体排出口118が、清掃体配置部116に設けられていること、を特徴とするものであると良い。
【0116】
かかる構成によれば、清掃体配置部116に設けられた清掃シート120に対し、液体収容部112に準備された液体を液体排出口118から排出させ、清掃シート120を液体で濡らした状態で清掃を行えるようになる。
【0117】
(4-5)上述した吸込口体90は、支持体110の吸込口103側に、ケース体102の幅方向に延びるブレード105が設けられていること、を特徴とするものであると良い。
【0118】
かかる構成によれば、清掃に用いる水や液体等が支持体110側から吸込口103側に到達して吸い込まれてしまうのを抑制できる。
【0119】
(4-6)本実施形態の電気掃除機1は、上述した本実施形態の吸込口体90を備えていること、を特徴とするものである。
【0120】
本実施形態の電気掃除機1は、上述した吸込口体90を備えているため、塵埃の吸い込みを行いつつ、清掃シート120による清掃を行いつつ、清掃シート120による清掃のために用いられる水や洗剤等の液体が吸込口103に浸入するのを抑制できる。
【0121】
本発明は、上述した実施形態や変形例等として示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示および精神から他の実施形態があり得る。上述した実施形態の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また実施形態の任意の構成要素と、発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成してもよい。これらについても本願の補正または分割出願等において権利取得する意思を有する。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、電気掃除機全般において好適に利用できる。
【符号の説明】
【0123】
1 :電気掃除機
10 :掃除機本体
12 :本体ケース
14 :電動送風機
18 :バッテリー
18a :第一通電部
20 :基板部
30 :バッテリー収容部
30x :排気流入口
30y :排気排出口
32 :基板収容部
34 :送風機収容部
38 :風路構成部
38b :風路
38y :吸引口
40 :区画壁
40a :第一仕切部
40b :第二仕切部
42 :送風機ケース
44a :発光部
46 :塵埃検出部
50 :集塵装置
52 :集塵容器
52b :集塵部流入口
52d :導光部
52e :入射部
52f :出射部
52g :溝
52h :底部
54 :構造体
56 :集塵空間
60 :立設部
62 :排出部
70 :外筒部
70a :第一支柱部
70d :支持部(内筒位置決部)
72 :内筒部
72a :第二支柱部
74 :排出部フィルタ
90 :吸込口体
94 :清掃装置
102 :ケース体
103 :吸込口
105 :ブレード
110 :支持体
110a :支持体底部
112 :液体収容部
114 :押出部
116 :清掃体配置部
118 :液体排出口
120 :清掃シート