(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022087522
(43)【公開日】2022-06-13
(54)【発明の名称】ビデオ通話システム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/14 20060101AFI20220606BHJP
H04M 15/18 20060101ALI20220606BHJP
H04M 15/30 20060101ALI20220606BHJP
H04M 15/00 20060101ALI20220606BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20220606BHJP
【FI】
H04N7/14 110
H04M15/18
H04M15/30 A
H04M15/00 B
H04M11/00 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020199498
(22)【出願日】2020-12-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ▲1▼2020年5月26日 ウェブサイトのアドレス https://www.spread1.co.jp/press/data/pdf/port_release.pdf (Portのプレスリリース) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000019598.html (Portのプレスリリース) https://pro.port-app.jp (Portの公式サイト) https://itunes.apple.com/jp/app/id1510895886?mt=8 (App Store) https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.spread1.port_android (Google Play) ▲2▼2020年11月4日 ウェブサイトのアドレス https://www.spread1.co.jp/press/data/pdf/deck_release.pdf (Deckのプレスリリース) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000019598.html (Deckのプレスリリース) https://pro.deck-app.jp/ (Deckの公式サイト)
(71)【出願人】
【識別番号】312008419
【氏名又は名称】株式会社スプレッドワン
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】舟久保 出
【テーマコード(参考)】
5C164
5K025
5K201
【Fターム(参考)】
5C164FA10
5C164GA06
5C164PA41
5C164VA09S
5C164VA16P
5C164VA42S
5C164VA45S
5K025BB03
5K025CC02
5K025EE16
5K025FF15
5K025FF22
5K025GG24
5K025HH02
5K025HH04
5K025HH18
5K025JJ03
5K025JJ10
5K025JJ13
5K025JJ18
5K201AA05
5K201BA07
5K201CA06
5K201CA10
5K201CB06
5K201EA05
5K201EC06
5K201ED04
5K201ED07
5K201EF02
5K201EF07
5K201FA07
5K201FA09
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させることを可能とする。
【解決手段】ビデオ通話システムは、第1ユーザによって使用される第1ユーザ端末10と、第1ユーザとは異なる第2ユーザによって使用される第2ユーザ端末20との間でビデオ通話を行うために用いられる。ビデオ通話システムは、第1ユーザに対して一意のアドレス情報を発行する発行部303を具備し、第2ユーザ端末20におけるアドレス情報に対する操作に応じて第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間のビデオ通話を行う。ビデオ通話は、第1ユーザ端末10に予めインストールされたアプリケーションプログラム及び第2ユーザ端末20上で動作するブラウザを介して行われる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザによって使用される第1ユーザ端末と、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザによって使用される第2ユーザ端末との間でビデオ通話を行うためのビデオ通話システムにおいて、
専用の固定URLにアクセスした不特定多数の第2ユーザが、前記第2ユーザ端末のブラウザ上からビデオ通話の開始ボタンをクリックする第1操作を受け付ける手段と、
前記第1操作が受け付けられると、前記第1ユーザ端末に予めインストールされたアプリケーションプログラムにより呼び出し音を出力する手段と、
前記第1ユーザが、前記第1ユーザ端末の前記アプリケーションプログラム上から応答ボタンをクリックする第2操作を受け付ける手段と、
前記第2操作が受け付けられるとビデオ通話が開始される手段と
を具備するビデオ通話システム。
【請求項2】
P2P型の通信ネットワークで接続されたビデオ通話に時間課金を行う手段を更に具備し、
前記ビデオ通話の時間は、前記第2ユーザ端末側のブラウザでのみカウントされて当該第2ユーザ端末に表示されるとともに、データコネクションを用いて前記第1ユーザ端末に表示される
請求項1記載のビデオ通話システム。
【請求項3】
前記第1操作が受け付けられた後、前記第2操作が受け付けられるまでの間に、前記第1ユーザ端末または前記第2ユーザ端末にブランディング広告のアニメーションまたは映像を表示する手段を更に具備する請求項1または2記載のビデオ通話システム。
【請求項4】
第1ユーザによって使用される第1ユーザ端末と、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザによって使用される第2ユーザ端末との間でビデオ通話を行うためのビデオ通話システムにおいて、
前記第1ユーザに対して一意のアドレス情報を発行する発行手段と、
前記第2ユーザ端末における前記アドレス情報に対する操作に応じて前記第1ユーザ端末と前記第2ユーザ端末との間のビデオ通話を行うビデオ通話手段と
を具備し、
前記ビデオ通話は、前記第1ユーザ端末に予めインストールされたアプリケーションプログラム及び前記第2ユーザ端末上で動作するブラウザを介して行われる
ビデオ通話システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ通話システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、テレワーク等が推進されており、例えば企業における会議のためにビデオ通話ツール(Web会議ツール)を使用する機会が増加している。
【0003】
また、このビデオ通話ツールは、例えば新型ウィルス等の発生により直接的に人と対面することが困難となった場合におけるコミュニケーションツールとしても有用であるため、急速に普及が進んでいる。
【0004】
しかしながら、一般的なビデオ通話ツールはユーザの利便性が低い場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、ユーザの利便性を向上させることが可能なビデオ通話システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの態様によれば、第1ユーザによって使用される第1ユーザ端末と、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザによって使用される第2ユーザ端末との間でビデオ通話を行うためのビデオ通話システムが提供される。前記ビデオ通話システムは、前記第1ユーザに対して一意のアドレス情報を発行する発行手段と、前記第2ユーザ端末における前記アドレス情報に対する操作に応じて前記第1ユーザ端末と前記第2ユーザ端末との間のビデオ通話を行うビデオ通話手段とを具備する。前記ビデオ通話は、前記第1ユーザ端末に予めインストールされたアプリケーションプログラム及び前記第2ユーザ端末上で動作するブラウザを介して行われる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、Webサイト運営者及びWebサイト訪問者の利便性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態に係るビデオ通話システムの構成の概要を示す図。
【
図2】第1ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図3】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図4】ビデオ通話システムの機能構成の一例を示すブロック図。
【
図5】登録処理の処理手順の一例を示すシーケンスチャート。
【
図6】ユーザ情報のデータ構造の一例を概略的に示す図。
【
図7】サービス提供処理の処理手順の一例を示すシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るビデオ通話システムの構成の概要を示す。
図1に示すビデオ通話システムは、第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間でビデオ通話を行うために用いられるシステムであり、サーバ装置30を備える。
【0011】
なお、本実施形態においてはビデオ通話システムが主にサーバ装置30を備えるものとして説明するが、当該ビデオ通話システムは、第1ユーザ端末10、第2ユーザ端末20及びサーバ装置30以外の他のサーバ装置を更に備える構成であってもよい。
【0012】
本実施形態に係るビデオ通話システムにおいて、第1ユーザ端末10、第2ユーザ端末20及びサーバ装置30は、インターネットのようなネットワーク40を介して通信可能に接続される。
【0013】
ここで、本実施形態に係るビデオ通話システムは例えば対面で行うことが想定されているサービスを提供する場合に利用されることを想定しており、第1ユーザ端末10は、当該サービス提供者によって使用される端末装置である。本実施形態におけるサービス提供者には、Webサイト経由での問合せを受け付けている様々なWebサイト運営者のWebサイト訪問者に対して様々なサービスを提供する者が含まれる。
【0014】
第2ユーザ端末20は、上記した第1ユーザ端末10を使用するサービス提供者の顧客(サービス提供者からサービスの提供を受ける者)によって使用される端末装置である。
【0015】
上記した第1ユーザ端末10はスマートフォンまたはタブレット、第2ユーザ端末20は、パーソナルコンピュータ或いは、スマートフォン及びタブレット端末等の端末装置であってもよい。
【0016】
なお、以下の説明においては、便宜的に、第1ユーザ端末10を使用するサービス提供者を第1ユーザ、第2ユーザ端末20を使用する顧客を第2ユーザと称する。
【0017】
サーバ装置30は、上記した第1ユーザ端末10(第1ユーザ)と第2ユーザ端末20(第2ユーザ)との間で行われるビデオ通話に関する処理を実行するための機能を有する。
【0018】
なお、
図1においては、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20のみが示されているが、サーバ装置30(ビデオ通話システム)には、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20以外のユーザ端末が接続されていても構わない。
【0019】
図2は、
図1に示す第1ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す。ここでは、第1ユーザ端末10がスマートフォンであるものとして説明する。
【0020】
図2に示すように、第1ユーザ端末10においては、バス11に、CPU12,不揮発性メモリ13、メインメモリ14、無線通信デバイス15、入力デバイス16、出力デバイス17及びカメラ(撮像装置)18等が接続されている。
【0021】
CPU12は、第1ユーザ端末10内の様々なコンポーネントの動作を制御するためのプロセッサである。CPU12は、単一のプロセッサであってもよいし、複数のプロセッサで構成されていてもよい。CPU12は、不揮発性メモリ13からメインメモリ14にロードされる各種プログラムを実行する。本実施形態において、CPU12によって実行されるプログラムには、オペレーティングシステム及び各種アプリケーションプログラムが含まれる。また、CPU12によって実行されるアプリケーションプログラムには、ビデオ通話を行うためのアプリケーションプログラム(以下、ビデオ通話アプリケーションと表記)及びブラウザ等が含まれる。
【0022】
なお、
図2においては、不揮発性メモリ13及びメインメモリ14のみが示されているが、第1ユーザ端末10は、HDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)等の他の記憶装置を更に備えていてもよい。
【0023】
無線通信デバイス15は、上記したネットワーク40を介して外部機器(例えば、第2ユーザ端末20及びサーバ装置30等)との無線通信を実行するように構成されたデバイスである。
【0024】
入力デバイス16及び出力デバイス17として、タッチスクリーンディスプレイ、マイク、スピーカー等を含む。なお、入力デバイス16及び出力デバイス17は、他のデバイスであってもよい。
【0025】
カメラ18は、第1ユーザ端末10を使用する第1ユーザを撮像することが可能な位置に取り付けられており、当該サービス提供者を含む映像(画像)を撮像する機能を有する。カメラ18によって撮像された映像は、第2ユーザ端末20との間で行われるビデオ通話時に例えば当該第2ユーザ端末20に表示される。
【0026】
ここでは、第1ユーザ端末10のハードウェア構成について説明したが、第2ユーザ端末20のハードウェア構成についても第1ユーザ端末10と同様である。このため、ここでは第2ユーザ端末20のハードウェア構成についての詳しい説明を省略する。なお、第2ユーザ端末20のハードウェア構成について説明する場合には、上記した
図2を用いて説明する。
【0027】
図3は、
図1に示すサーバ装置30のハードウェア構成の一例を示す。
図3に示すように、サーバ装置30においては、バス31に、CPU32、不揮発性メモリ33、メインメモリ34及び無線通信デバイス35等が接続されている。
【0028】
CPU32は、サーバ装置30内の様々なコンポーネントの動作を制御するためのプロセッサである。CPU32は、不揮発性メモリ33からメインメモリ34にロードされる各種プログラムを実行する。本実施形態において、CPU32によって実行されるプログラムには、オペレーティングシステム(OS)及びビデオ通話に関する処理を実行するためのアプリケーションプログラム等が含まれる。
【0029】
なお、
図3においては、不揮発性メモリ33及びメインメモリ34のみが示されているが、サーバ装置30は、HDD及びSSD等の他の記憶装置を更に備えていてもよい。
【0030】
無線通信デバイス35は、上記したネットワーク40を介して外部機器(例えば、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20等)との無線通信を実行するように構成されたデバイスである。
【0031】
図4は、本実施形態に係るビデオ通話システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【0032】
第1ユーザ端末10は、操作受付部101及びビデオ通話処理部102を含む。操作受付部101は、第1ユーザの第1ユーザ端末10(入力デバイス16)に対する操作を受け付けるための機能部である。ビデオ通話処理部102は、第2ユーザ端末20との間でビデオ通話を行うための機能部である。
【0033】
なお、第1ユーザ端末10に含まれる操作受付部101及びビデオ通話処理部102は、例えば第1ユーザ端末10のCPU12が所定のプログラムを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される。なお、操作受付部101及びビデオ通話処理部102は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。
【0034】
第2ユーザ端末20は、操作受付部201及びビデオ通話処理部202を含む。操作受付部201は、第2ユーザの第2ユーザ端末20(入力デバイス16)に対する操作を受け付けるための機能部である。ビデオ通話処理部202は、第1ユーザ端末10との間でビデオ通話を行うための機能部である。
【0035】
なお、第2ユーザ端末20に含まれる操作受付部201及びビデオ通話処理部202は、例えば第2ユーザ端末20のCPU12が所定のプログラムを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される。なお、操作受付部201及びビデオ通話処理部202は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。
【0036】
サーバ装置30は、格納部301、登録部302、発行部303及び課金部304を含む。
【0037】
登録部302は、第1ユーザ端末10において第1ユーザ(サービス提供者)によって入力された当該第1ユーザに関する情報(以下、ユーザ情報と表記)を格納部301に登録(格納)する。
【0038】
格納部301に第1ユーザに関する登録情報が登録された場合、発行部303は、当該第1ユーザに対して一意のアドレス情報を発行する。発行部303によって発行されるアドレス情報は、例えばURL(Uniform Resource Locator)を含み、第2ユーザ(第2ユーザ端末20)が第1ユーザ(第1ユーザ端末10)からサービスの提供を受ける(つまり、ビデオ通話を開始する)ために使用される。
【0039】
課金部304は、第2ユーザ端末20における発行部303によって発行されたアドレス情報に対する操作に応じて開始される第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間のビデオ通話の時間に基づいて、少なくとも第1ユーザに対して支払われるべき金額を第2ユーザに課する(つまり、第2ユーザに対して時間課金を行う)ための機能部である。
【0040】
なお、サーバ装置30は、第2ユーザからのリクエストを受信する受信部305、当該リクエストに基づいて第1ユーザを読み出す発信部306、第1ユーザ(第1ユーザ端末10)と第2ユーザ(第2ユーザ端末20)との接続を管理する接続管理部307等を更に含む。
【0041】
なお、サーバ装置30に含まれる格納部301は、サーバ装置30の不揮発性メモリ33または他の記憶装置によって実現される。
【0042】
また、サーバ装置30に含まれる各部302~307は、例えばサーバ装置30のCPU32が所定のプログラムを実行すること(すなわち、ソフトウェア)によって実現される。なお、各部302~307は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成によって実現されてもよい。
【0043】
以下、本実施形態に係るビデオ通話システムの動作について説明する。ここでは、サービス提供者である第1ユーザがビデオ通話システムに登録する際の処理(以下、登録処理と表記)及び顧客である第2ユーザが第1ユーザからサービスの提供を受ける(つまり、ビデオ通話システムを利用する)際の処理(以下、サービス提供処理と表記)について説明する。
【0044】
まず、
図5のシーケンスチャートを参照して、上記した登録処理の処理手順の一例について説明する。
【0045】
第1ユーザは、本実施形態に係るビデオ通話システムを利用する場合、第1ユーザ端末10は、例えば第1ユーザによる操作に応じて、当該第1ユーザのアカウント情報及び希望URLを取得する(ステップS1)。
【0046】
ステップS1において取得されたアカウント情報及び希望URLは、サーバ装置30に送信される(ステップS2)。
【0047】
次に、サーバ装置30は、ステップS2において第1ユーザ端末10から送信されたアカウント情報及び希望URLが他のユーザと重複していないかをチェックする(ステップS3)。
【0048】
ステップS3の処理の結果、第1ユーザ端末10から送信されたアカウント情報及び希望URLが他のユーザと重複していない場合、サーバ装置30は、ビデオ通話システムの管理サイトのアカウントを発行する(ステップS4)。
【0049】
ステップS4において発行されたアカウントは、第1ユーザ端末10に送信される(ステップS5)。
【0050】
次に、第1ユーザ端末10は、ビデオ通話アプリケーションをインストールするとともに、上記したアカウント情報でログインする(ステップS6)。この時、同時に第2ユーザから呼び出された際に正しく第1ユーザの呼出し音を鳴らすため端末固有のID(voipトークン)をアカウント情報とセットで格納部に格納する。
【0051】
ここで、第1ユーザがビデオ通話システムを利用してサービスを提供する場合、当該第1ユーザは、ユーザ情報(第1ユーザに関するユーザ情報)をビデオ通話システム(サーバ装置30)に登録する必要がある。
【0052】
この場合、第1ユーザは、第1ユーザ端末10を操作することによって、ビデオ通話システムの管理サイトを表示し、当該管理サイトにおいてユーザ情報を入力する(ステップS7)。
【0053】
なお、管理サイトにおいて入力されるユーザ情報には、課金型のサービスであった場合、単位時間毎に顧客(第2ユーザ)に課される金額(つまり、サービスの提供に応じて単位時間当たりに第1ユーザに支払われる金額)が含まれる。また、第1ユーザ端末10において取得されるユーザ情報には、当該第1ユーザ端末10(つまり、第1ユーザがビデオ通話を行う際に使用する端末装置)を示す端末情報が含まれている。なお、ユーザ情報には、例えば第1ユーザの氏名、電話番号及びメールアドレス、アカウントのパスワード等が更に含まれる。
【0054】
ステップS7において取得されたユーザ情報は、第1ユーザ端末10からサーバ装置30に送信される(ステップS8)。
【0055】
ステップS4の処理が実行されると、サーバ装置30に含まれる登録部302は、当該ステップS4において第1ユーザ端末10から送信されたユーザ情報を受信し、当該ユーザ情報を格納部301に格納(登録)する(ステップS9)。
【0056】
ここで、ステップS5においてユーザ情報が格納部301に格納されると、発行部303は、第1ユーザに対して一意のアドレス情報(以下、専用URLと表記)を発行する(ステップS10)。ステップS6において発行された専用URL(固定URL)には、例えば第1ユーザを識別するための通話ユーザID等が設定されている。
【0057】
なお、ステップS10において発行された専用URLを当該第1ユーザが提供するサービスの広告として、当該第1ユーザ(サービス提供者)のWebサイト等に表示される。なお、専用URLは、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)またはメール等を介して表示されてもよい。
【0058】
サービス提供者のWebサイトからのリンクなどから専用URLへアクセスされた際、第2ユーザ端末20の出力デバイス17(ディスプレイ)に第1ユーザへのビデオ通話開始のトリガーとなるボタンを表示したページが表示される。このように第2ユーザ端末20に表示された専用URLは、第1ユーザからサービスの提供を受ける際に第2ユーザによって使用される。
【0059】
なお、
図6は、
図5に示す処理が実行された場合にサーバ装置30に含まれる格納部301に格納されるユーザ情報のデータ構造の一例を概略的に示している。
【0060】
詳細については上記した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略するが、ユーザ情報は、第1ユーザに割り当てられた識別情報(ユーザID)に対応づけて格納部301に格納(登録)され、例えば専用URL、氏名、電話番号、メールアドレス、パスワード、単価及び端末情報(voipトークン)を含む。なお、単価は、上記した単位時間毎に顧客に課される金額に相当する。
【0061】
ここでは、ユーザ情報が氏名、電話番号、メールアドレス、単価及び端末情報を含むものとして説明したが、当該ユーザ情報においては、これらのうちの一部が省略されていてもよいし、他の情報が含まれていてもよい。
【0062】
なお、
図6は単にユーザ情報のデータ構造を概略的に示しているが、サーバ装置30に含まれる格納部301には、ビデオ通話システムに登録しているユーザ(サービス提供者)毎にユーザ情報が格納されている。
【0063】
次に、
図7のシーケンスチャートを参照して、上記したサービス提供処理の処理手順の一例について説明する。
【0064】
第2ユーザ端末20を使用する第2ユーザ(顧客)が第1ユーザ(サービス提供者)からサービスの提供を受ける場合、当該第2ユーザは、上記した専用URLに対する操作を行う。なお、専用URLに対する操作とは、例えば第2ユーザ端末20の出力デバイス17(ディスプレイ)に表示された専用URLを入力デバイス16を用いて指定する操作を想定しているが、当該専用URLを出力デバイス17に表示された所定の領域に入力する等の操作であってもよい。
【0065】
専用URLに対する操作が第2ユーザによって行われた場合、当該操作は、第2ユーザ端末20に含まれる操作受付部201によって受け付けられる(ステップS21)。
【0066】
ステップS21の処理が実行されると、第2ユーザ端末20は、専用URLに基づいてWebサーバにアクセスし、第1ユーザ端末10とビデオ通話を行うための専用ページ(Webページ)を当該Webサーバから受信する。このようにWebサーバから受信された専用ページは、第2ユーザ端末20上で動作するブラウザにより表示される(ステップS22)。
【0067】
すなわち、本実施形態における第2ユーザ端末20は、上記したビデオ通話アプリケーションのような専用のアプリケーションプログラムをインストールしている必要はなく、ブラウザが動作可能であればよい。
【0068】
ここで、専用ページには、例えば第1ユーザ(第1ユーザ端末10)に対してビデオ通話を要求するためのボタン(以下、ビデオ通話ボタンと表記)が設けられている。このような専用ページ上で第2ユーザによってビデオ通話ボタンが押下(クリック)された場合、第2ユーザ端末20に含まれるビデオ通話処理部202は、第1ユーザ端末10(第1ユーザ)とビデオ通話を行うために第1ユーザを呼び出す(ステップS23)。
【0069】
ステップS23の処理が実行されると、第2ユーザ端末20は、第1ユーザが呼び出されていることをサーバ装置30に通知する(ステップS24)。
【0070】
サーバ装置30は、第2ユーザ端末20からの通知に基づいて、格納された端末IDをもとに第1ユーザを呼び出す(ステップS25)。
【0071】
ステップS25の処理が実行されると、サーバ装置30は、第1ユーザが呼び出されていることを第1ユーザ端末10に通知する(すなわち呼出し音の出力をリクエストする)とともに、当該第1ユーザが呼び出し中であることを知らせる画面を第2ユーザ端末20に表示させる(ステップS26)。
【0072】
ステップS26の処理が実行されると、第1ユーザ端末10においてビデオ通話アプリケーションが起動され、当該第1ユーザ端末10(ビデオ通話アプリケーション)から呼び出し音が出力される(ステップS27)。これにより、第1ユーザ端末10において、第2ユーザ(第2ユーザ端末20)からのビデオ通話の要求が第1ユーザに対して通知される。
【0073】
なお、上記した
図5に示す登録処理において第1ユーザ端末10にインストールされたビデオ通話アプリケーションには、後述するWebRTCが組み込まれているものとする。
【0074】
ここで、ステップS24において呼び出し音が第1ユーザ端末10から出力されている間、第1ユーザ端末10の出力デバイス17(ディスプレイ)には、第2ユーザからのビデオ通話の要求に対して応答するためのボタン(以下、応答ボタンと表記)が表示されるものとする。この場合、第1ユーザは、第1ユーザ端末10に対して応答ボタンを押下(クリック)する操作(以下、応答操作と表記)を行うことができる。
【0075】
この応答操作が行われた場合、第1ユーザ端末10に含まれる操作受付部101は、当該応答操作を受け付ける(ステップS28)。また、第1ユーザのスマートフォンがスリープ状態であっても着信音が鳴り、応答操作を可能とする。
【0076】
ステップS28の処理が実行されると、第1ユーザ端末10(第1ユーザ)と第2ユーザ端末20(第2ユーザ)との間でビデオ通話が開始される(ステップS29)。このビデオ通話に必要な処理(例えば、音声及び映像等に関する処理)は、第1ユーザ端末10に含まれるビデオ通話処理部102及び第2ユーザ端末20に含まれるビデオ通話処理部202によって実行される。
【0077】
ここで、本実施形態におけるビデオ通話は、WebRTC(Web Real Time Communication)と称される技術によって実現される。
【0078】
なお、WebRTCは、例えば複数のサーバ装置を組み合わせて利用することが可能である。具体的には、WebRTCを利用するための複数のサーバ装置には、例えばシグナリングサーバ、スタン(STUN)サーバ及びターン(TURN)サーバ等が含まれる。なお、詳細な説明については省略するが、シグナリングサーバはWebRTCによる通信相手(ここでは、第1ユーザ端末10)に関する情報を取得するためのサーバ装置であり、スタンサーバ及びターンサーバは当該通信相手が第2ユーザ端末20とは異なるネットワークに存在している場合にいわゆるNAT(Network Address Translation)越えをするためのサーバ装置である。
【0079】
上記したビデオ通話が行われる場合、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20は、WebRTCを使用したP2P(Peer to Peer)型の通信ネットワークで接続される。
【0080】
また、本実施形態においては、上記した第2ユーザ端末20においてビデオ通話ボタンがクリックされた後、第1ユーザ端末10において応答ボタンがクリックされるまでの間(つまり、ダイヤル中の間)に、第1ユーザ端末10または第2ユーザ端末20に各種ブランディング広告のアニメーションまたは映像を表示するようにしてもよい。このような構成によれば、ダイヤル中の期間を広告の提供に利用することができる。
【0081】
なお、ステップS29の処理が実行されると、第2ユーザ端末20(ビデオ通話処理部202)は、当該ステップS29において開始されたビデオ通話の時間(以下、ビデオ通話時間と表記)のカウントを開始する(ステップS30)。このようにカウントされるビデオ通話時間は、例えば第1ユーザ端末10に表示される。
【0082】
また、ステップS30においてカウントされているビデオ通話時間は、サーバ装置30に送信される(ステップS31)。なお、このステップS31においては、ビデオ通話時間以外に通話ステータス等が送信される。この通話ステータスには、通話ユーザIDや通話ID等が含まれる。
【0083】
サーバ装置30は、ステップS31において送信された通話ステータスを内部(例えば、格納部301)に格納する(ステップS32)。
【0084】
また、サーバ装置30は、ステップS31において送信されたビデオ通話時間を第1ユーザ端末10に送信する(ステップS33)。
【0085】
ステップS33において送信されたビデオ通話時間は、第1ユーザ端末20において同期表示される(ステップS34)。本実施形態においては、このようにデータコネクションを用いて同期した時間を第1ユーザ端末10に表示することができるため、第1ユーザは、第2ユーザ端末20においてカウントされている通話時間を把握することができる。
【0086】
ここで、第1ユーザは、ステップS29において開始されたビデオ通話を介して、第2ユーザに対してサービスを提供することができる。具体的には、例えば第1ユーザがインストラクターである場合には、当該第1ユーザは、ビデオ通話を介して各種レッスンを第2ユーザに提供することができる。
【0087】
上記したビデオ通話を介した第2ユーザに対するサービスの提供が完了すると、第1ユーザは、第1ユーザ端末10を操作する(つまり、第1ユーザの操作が操作受付部101によって受け付けられる)ことによって第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間のビデオ通話を終了することができる(ステップS35)。ここでは、第1ユーザ端末10が操作されることによってビデオ通話が終了されるものとして説明したが、第2ユーザが第2ユーザ端末20を操作することによってビデオ通話が終了されてもよい。
【0088】
ステップS35の処理が実行されると、第2ユーザ端末20(ビデオ通話処理部202)は、ステップS16の処理が実行される際に開始されたビデオ通話時間のカウントを終了し、通話ID、通話ユーザID及びビデオ通話時間をサーバ装置30に送信する(ステップS36)。
【0089】
ステップS36において第2ユーザ端末20から送信された通話ID、通話ユーザID及びビデオ通話時間は、サーバ装置30内(例えば、格納部301)に格納される(ステップS37)。
【0090】
次に、課金部304は、上記したユーザ情報及びビデオ通話時間に基づいて、第2ユーザが第1ユーザに対して支払うべき金額(以下、課金金額と表記)を計算する(ステップS38)。
【0091】
ここで、上記したように格納部301に格納されているユーザ情報には、有料通話サービスの場合は、単価(単位時間毎に課される金額)が含まれている。このため、ステップS38において、課金部304は、受信されたビデオ通話時間及びユーザ情報に含まれる単価に基づいて課金金額を計算する。具体的には、例えば単価が1分毎に課される金額であり、ビデオ通話時間が30分である場合には、当該単価に30(分)を乗算することにより課金金額を計算することができる。
【0092】
なお、本実施形態においては例えば第2ユーザ端末20を使用する第2ユーザが第1ユーザに対して上記した課金金額を支払うため、例えば第2ユーザ端末20上でブラウザが正常に動作していないにもかかわらず、第1ユーザ端末10において計測されたビデオ通話時間に基づいて課金金額が計算される(つまり、課金される)ことは避けるべきである。よって、本実施形態においては、第2ユーザ端末20においてカウントされたビデオ通話時間に基づいて課金金額が計算される構成を採用する。なお、第2ユーザ端末20上でブラウザが正常に動作しない状況を考慮しないのであれば、ビデオ通話時間は、第1ユーザ端末10側でカウントされても構わない。
【0093】
また、本実施形態における課金金額には少なくとも第2ユーザが第1ユーザに支払うべき金額が含まれていればよいが、当該課金金額は、例えばサーバ装置30を管理する管理者に対する手数料等を更に含むものであってもよい。この管理者に対する手数料は、上記したように計算された課金金額に対して所定の割合を乗算した金額であってもよいし、予め定められた金額であってもよい。
【0094】
次に、課金部304は、ステップS38において計算された課金金額を第2ユーザに課するための課金処理を実行する(ステップS39)。
【0095】
なお、ステップS39において実行される課金処理としては、例えばステップS38において計算された課金金額を第2ユーザのクレジットカードを用いて支払うための処理(以下、クレジットカード決済処理と表記)が実行されてもよいし、当該課金金額を第2ユーザが予め購入しているポイントを用いて支払うための処理(以下、ポイント決済処理と表記)が実行されてもよい。
【0096】
課金処理としてクレジットカード決済処理が実行される場合には第2ユーザのクレジットカード番号がサーバ装置30内において予め管理されており、サーバ装置30(課金部304)は、クレジットカード会社のサーバ装置等と連携して課金金額を第1ユーザに支払うクレジットカード決済処理を実行する。また、課金処理としてポイント決済処理が実行される場合には第2ユーザが購入しているポイント(所持しているポイント)がサーバ装置30内において予め管理されており、サーバ装置30(課金部304)は、課金金額に相当するポイントを第2ユーザが購入しているポイントから減算することによって当該課金金額を第1ユーザに支払うポイント決済処理を実行する。
【0097】
ここでは、課金処理としてクレジットカード決済処理またはポイント決済処理が実行されるものとして説明したが、第2ユーザが第1ユーザに課金金額を支払うことができるのであれば、当該課金処理はこれらと異なる処理であってもよい。
【0098】
また、
図7においては省略されているが、ステップS38において計算された課金金額は例えば第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20に通知されるものとする。なお、ステップS38の処理は例えばビデオ通話が行われている間に定期的に実行され、当該ビデオ通話時間に基づく課金金額がリアルタイムに第1ユーザ端末10または第2ユーザ端末20に通知される構成とすることも可能である。このような構成によれば、第1ユーザまたは第2ユーザは、第1ユーザからのサービスの提供に応じて当該第1ユーザに支払われるべき金額(つまり、第2ユーザに課される金額)をリアルタイムに確認することが可能であり、例えば当該サービスの提供の終了時間等の参考にすることができる。
【0099】
なお、本実施形態においてはビデオ通話時間に応じて第1ユーザに対して支払われるべき金額が第2ユーザに課されるものとして説明したが、本実施形態に係るビデオ通話システムは、当該金額が第2ユーザに課されることなく使用されても構わない。この場合、
図7に示すステップS36以降の処理を省略することができる。このようなビデオ通話システムは、例えばユーザがオペレータとビデオ通話を行うコールセンター等において使用され得る。
【0100】
上記したように本実施形態においては、第1ユーザに対して専用URL(一意のアドレス情報)が発行され、第2ユーザ端末20における当該専用URLに対する操作に応じて第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間のビデオ通話が行われるが、当該ビデオ通話は、第1ユーザ端末10に予めインストールされたアプリケーションプログラム(ビデオ通話アプリケーション)及び第2ユーザ端末20上で動作するブラウザを介して行われる。
【0101】
なお、本実施形態におけるビデオ通話はWebRTCによって実現されており、当該ビデオ通話を行う第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20は、当該WebRTCを使用したP2P型の通信ネットワークで接続される。
【0102】
ここで、一般的なブラウザを利用してビデオ通話を行うことが可能なWeb会議ツールの場合、第1及び第2ユーザはサービスの提供を開始する時間(つまり、ビデオ通話を開始する時間)を予め決めておく必要があり、Webサイトへのアクセス者など不特定多数の顧客を有する第1ユーザにとっては当該サービスの提供を開始する時間を個別に決めておく作業自体が非常に煩雑であり、手間である。また、予めサービスの提供を開始する時間を決めておく(つまり、事前の時間調整が必要である)場合は、第2ユーザが必要とするときにビデオ通話を開始することができず、第2ユーザにとっても利便性(自由度)が低い。
【0103】
また、例えば電話のように任意の時間帯にビデオ通話を開始することが可能なアプリケーションプログラム(コミュニケーションツール)もあるが、この場合には、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20に同一のアプリケーションプログラムをインストール(ダウンロード)しておく必要があり、不特定多数のユーザからのビデオ通話を受け付けるには制約がある。更に、例えば第1ユーザ(サービス提供者)が不特定多数の第2ユーザ(顧客)からビデオ通話を受け付けたい場合において、事前に登録されていることがビデオ通話の前提となるようなアプリケーションプログラムを使用する場合は、相手の承認がないとビデオ通話を行うことができない。また、不特定多数のWebサイト訪問者がブラウザを介して第1ユーザを呼びだすことができるサービスもあるが、第1ユーザもブラウザを介して受けるため呼び出された時間にブラウザをアクティブにしておく必要があり、呼出し音がスリープ状態でもなる訳ではないので、着信を逃してしまう可能性があり、利便性が低い。
【0104】
これに対して、本実施形態においては第1及び第2ユーザ間において予めサービスの提供を開始する時間を決めておく(事前に時間調整をする)必要はなく、第2ユーザは、オンデマンドでサービスの提供を受けることが可能である。更に、第2ユーザはブラウザを介してビデオ通話を行うことが可能であるため、本実施形態においては、所定のアプリケーションプログラムをインストールしておく等の制約もない。
【0105】
これにより、本実施形態においては、第1及び第2ユーザの双方の利便性を向上させることができる。
【0106】
また、本実施形態における第1ユーザは、当該第1ユーザに対して発行された専用URLを当該第1ユーザのWebサイト、SNSまたはメール等に貼り付けるのみで、多数の顧客に対して当該第1ユーザからサービスの提供を受ける環境を用意することができるため、容易にビデオ通話システムの利用を開始することができる。
【0107】
また、本実施形態においては、第2ユーザによって専用URLに対する操作が行われた場合に、第1ユーザ端末10上でビデオ通話アプリケーション(アプリケーションプログラム)が起動されるとともに、当該第1ユーザ端末10から呼び出し音が出力される。このように例えばロック状態等であっても電話のように第1ユーザ端末10の呼び出し音が鳴る構成の有用性は非常に高く、ブラウザtoブラウザのビデオ通話画面のように第1ユーザは第1ユーザ端末10の前で待機しておくような拘束から解放されるため、第1ユーザの利便性を更に向上させることができる。
【0108】
また、本実施形態においては、第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間のビデオ通話の時間に基づいて、少なくとも第1ユーザに対して支払われるべき金額が第2ユーザに課される構成としてもよい。この第2ユーザに課される金額(課金金額)は、例えばサーバ装置30の格納部301に格納されているユーザ情報に含まれている単価(単位時間毎に課される金額)及びビデオ通話の時間に基づいて計算される。
【0109】
本実施形態においては、上記した構成により、課金型ビデオ通話プラットフォームを提供することができるため、例えば対面で行われるサービスを提供することで収入を得ていたサービス提供者(個人事業主等)の収益を適切に確保することが可能となる。
【0110】
更に、本実施形態においては、上記した単価(つまり、課金金額)を第1ユーザ(サービス提供者)が自由に設定することができるため、第1ユーザの意図する課金を実現し、当該第1ユーザの収益を適切に確保することができる。
【0111】
ここで、本実施形態においてはビデオ通話が開始されてから当該ビデオ通話が終了するまでの時間(実際のビデオ通話時間)に基づいて課金金額が計算されるものとして説明したが、このような処理によれば、例えば第2ユーザの意図していない操作に応じてビデオ通話が開始された(つまり、誤って専用URLに対する操作が行われた)後に、即座にビデオ通話を終了した場合であっても、第2ユーザに対して課金が行われてしまう。
【0112】
そこで、本実施形態においては、例えば実際のビデオ通話時間のうちの最初の所定時間は課金の対象から除外するような構成としてもよい。このような構成の場合には、実際のビデオ通話時間から所定時間(例えば、10秒等)を減算した時間に基づいて課金金額が計算されるようにしてもよいし、ビデオ通話が開始され、所定の時間が経過した後からビデオ通話時間の計測を開始するようにしてもよい。
【0113】
また、例えば第1ユーザ(サービス提供者)が複数の第1ユーザ端末10を使用する場合、上記したユーザ情報には、当該複数の第1ユーザ端末10の各々を示す端末情報が含まれていてもよい。このような構成において、第2ユーザによって専用URLに対する操作が行われた場合には、ユーザ情報に含まれる端末情報によって示される複数の第1ユーザ端末10(第1ユーザによって使用される複数の第1ユーザ端末10)のうちのビデオ通話を行うことが可能な第1ユーザ端末10が選択され、当該選択された第1ユーザ端末10と第2ユーザ端末20との間でビデオ通話が行われるようにしてもよい。
【0114】
なお、ビデオ通話を行うことが可能な第1ユーザ端末10とは、例えば他のユーザとの間でビデオ通話が行われていない第1ユーザ端末10等をいう。
【0115】
この場合、ユーザ情報に含まれる端末情報によって示される複数の第1ユーザ端末10のうちの1つの第1ユーザ端末10とビデオ通話を行うために
図7に示すステップS23の処理が実行された際に、当該第1ユーザ端末10において既に他のユーザ(ユーザ端末)とのビデオ通話が行われていた場合には、第2ユーザ端末20は、例えば専用URLに含まれるユーザID等を用いて、専用サーバ装置30に対して他の第1ユーザ端末10を問い合わせる。サーバ装置30は、この問い合わせに対して他の第1ユーザ端末10が自動で選択され呼び出される。これにより第2ユーザ端末20は通話を開始することができる。
【0116】
なお、例えば
図7に示すステップS27の処理が実行された後、一定期間内にステップS28の処理が実行されない(つまり、応答操作が行われない)場合に、上記した第2ユーザ端末20からサーバ装置30への問い合わせが行われ、ステップS23以降の処理が再度実行されるような構成としてもよい。
【0117】
ここでは、一人の第1ユーザが複数の第1ユーザ端末10を使用する場合について説明したが、当該複数の第1ユーザ端末10は、異なる第1ユーザによって使用されても構わない。
【0118】
上記したような構成によれば、複数の第1ユーザ端末10の中から適切な第1ユーザ端末10を選択してビデオ通話を行うため、第2ユーザに対する円滑なサービスの提供を実現することができる。
【0119】
また、本実施形態においては上記したようにサービスの提供を開始する時間等を第1及び第2ユーザ間において事前に調整する必要はないが、本実施形態に係るビデオ通話システムは、当該サービスの提供に関する要望等を含むメッセージをやり取りするための機能(例えば、メッセンジャー等)を備えていてもよい。
【0120】
なお、上記した実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD-ROM、DVDなど)光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0121】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。
【0122】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
【0123】
更に、本発明における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0124】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であってもよい。
【0125】
なお、本発明におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、本実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
【0126】
また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0127】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
【符号の説明】
【0128】
10…第1ユーザ端末、11…バス、12…CPU、13…不揮発性メモリ、14…メインメモリ、15…無線通信デバイス、16…入力デバイス、17…出力デバイス、18…カメラ、20…第2ユーザ端末、30…サーバ装置、31…バス、32…CPU、33…不揮発性メモリ、34…メインメモリ、35…無線通信デバイス、40…ネットワーク、101,201…操作受付部、102,202…ビデオ通話処理部、301…格納部、302…登録部、303…発行部、304…課金部。