(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022008765
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置
(51)【国際特許分類】
H01M 50/20 20210101AFI20220106BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20220106BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20220106BHJP
H01M 10/635 20140101ALI20220106BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20220106BHJP
H01M 10/6563 20140101ALI20220106BHJP
H01M 10/633 20140101ALI20220106BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220106BHJP
【FI】
H01M2/10 S
B60K1/04 Z
H01M10/615
H01M10/635
H01M10/625
H01M10/6563
H01M10/633
H01M10/48 301
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020053212
(22)【出願日】2020-03-24
(31)【優先権主張番号】201911143508.6
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518092883
【氏名又は名称】王磊
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】毛方生
【テーマコード(参考)】
3D235
5H030
5H031
5H040
【Fターム(参考)】
3D235BB36
3D235CC15
3D235FF32
3D235FF35
5H030AA01
5H030AS08
5H030BB14
5H030FF24
5H031AA09
5H031KK03
5H040AA29
5H040AS07
5H040AY03
5H040GG27
(57)【要約】
【課題】本願は新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置を開示した。
【解決手段】
本願に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置は、本体とバッテリパックとを含み、前記本体には加熱空間が設けられ、前記バッテリパックは前記加熱空間の前後壁の間に固定され、前記加熱空間の左側には昇降空間が前記加熱空間と連通になるように設けられ、前記昇降空間の左側には入気空間と伝動空間とが前記昇降空間と連通になるように設けられ、前記入気空間は前記伝動空間の上側に位置しており、前記入気空間は外部と連通しており、前記入気空間の外周には摩擦空間が前記入気空間と連通になるように設けられ、前記摩擦空間の中には摩擦板が二つ前後対称になるように設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体とバッテリパックとを含み、前記本体には加熱空間が設けられ、前記バッテリパックは前記加熱空間の前後壁の間に固定され、前記加熱空間の左側には昇降空間が前記加熱空間と連通になるように設けられ、前記昇降空間の左側には入気空間と伝動空間とが前記昇降空間と連通になるように設けられ、前記入気空間は前記伝動空間の上側に位置しており、前記入気空間は外部と連通しており、前記入気空間の外周には摩擦空間が前記入気空間と連通になるように設けられ、前記摩擦空間の中には摩擦板が二つ前後対称になるように設けられ、且つ二つの前記摩擦板は上下摺動でき、前記摩擦板において互いに近接する面にはいずれも摩擦帯が設けられ、前記摩擦帯同士の摩擦によって熱を発生させられ、前記摩擦板の下側には熱発生機構が設けられ、前記熱発生機構は伝動により二つの前記摩擦板を相対運動させることで、前記摩擦帯を互いに摩擦させられ、
前記昇降空間の下壁には付勢ブロックが固定され、前記昇降空間の内壁には加圧カバーが上下摺動可能に設けられ、前記昇降空間の右壁にはラックが固定され、前記加圧カバーの中には加圧機構が設けられ、前記加圧機構は、前記ラックと前記付勢ブロックの接触による伝動で、前記入気空間が送ってきた熱風を受け取り、さらに熱風を加圧して前記加熱空間に送って前記バッテリパックに加熱を行うことができ、前記加圧カバーの左面には固定ブロックが固定され、前記固定ブロックは左方へ前記伝動空間に延在しており、前記伝動空間の中には伝動機構が設けられ、前記伝動機構は前記固定ブロックを制御して前記固定ブロックに前記加圧カバーを断続的に上下往復に運動させられ、前記伝動空間の左側には動力空間が設けられ、車動力軸は前記動力空間を貫通しており、前記動力空間には制御機構が設けられ、前記制御機構は前記車動力軸の作動と前記バッテリパックの温度変化により前記熱発生機構と前記伝動機構を制御できることを特徴とする新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項2】
前記熱発生機構は前記摩擦板の下面にヒンジを介して連結された第一連結棒を含み、前記摩擦板は前記摩擦空間の内壁に摺動可能に設けられ、前記摩擦帯は一部が前記入気空間に位置しており、前記摩擦空間の下側にはローラ空間が前記摩擦空間と連通になるように設けられ、二つの前記ローラ空間の間には歯車空間が設けられ、前記歯車空間の下壁には縦軸が回動可能に設けられ、前記縦軸の上面には第一傘歯車が固定され、前記歯車空間の前後壁の間には従動軸が回動可能に設けられ、前記従動軸は前後へ前記ローラ空間に延在しており、前記歯車空間において前記従動軸の外周には第二傘歯車が固定され、前記第二傘歯車は前記第一傘歯車と噛み合っており、前記ローラ空間において前記従動軸の側面にはローラが固定され、前記第一連結棒は下方へ前記ローラ空間に延在して前記ローラとヒンジを介して連結されていることを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項3】
前記加圧機構は摺動板とスライダとを含み、前記加圧カバーの中には左方に開口する連通空間と、右方に開口する矩形空間と、下方に開口する加圧空間とが設けられ、前記加圧空間は前記連通空間と連通しており、前記スライダは前記連通空間の内壁に摺動可能に設けられ、前記スライダの中には右方に開口するネジ山空間が設けられ、前記連通空間と前記矩形空間の間の内壁には第一ボルトが回動可能に設けられ、前記第一ボルトは左方へ前記連通空間と前記ネジ山空間に延在して前記ネジ山空間の内壁に形成されたネジ山と連結され、前記第一ボルトは右方へ前記矩形空間に延在し且つ右面には第三傘歯車が固定され、前記矩形空間の後壁には歯車軸が回動可能に設けられ、前記歯車軸の外周には伝動輪と第四傘歯車とが固定され、前記第四傘歯車は前記第三傘歯車と噛み合っており、前記伝動輪は前記ラックと噛み合うことができ、前記加圧空間の左右両側には弾性空間が前記加圧空間と連通になるように設けられ、前記摺動板は二つの前記弾性空間において互い離れた壁に摺動可能に設けられ、前記摺動板の下面と前記弾性空間の下壁とはばねによって連結され、前記摺動板の上面にはピストンが固定され、前記加圧空間の右側には第一エアバルブが前記加圧空間と連通になるように設けられ、前記第一エアバルブは前記加熱空間と連通できることを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項4】
前記伝動機構は前記伝動空間の左壁に回動可能に設けられた回転盤軸とウォームとを含み、前記回転盤軸は前記ウォームの上側に位置しており、前記ウォームの右面と前記回転盤軸の外周にはいずれも第一プーリが固定され、二つの前記第一プーリは第一ベルトによって伝動可能に連結され、前記回転盤軸の右面には回転盤が固定され、前記回転盤と前記固定ブロックとは第二連結棒によってヒンジを介して連結されていることを特徴とする請求項3に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項5】
前記歯車空間の下側には従動空間が設けられ、前記縦軸は下方へ前記従動空間を貫通しており、前記従動空間において前記縦軸の外周にはウォームホイール が固定され、前記ウォームは左方へ前記従動空間に延在して前記ウォームホイールと噛み合っていることを特徴とする請求項4に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項6】
前記制御機構は前記車動力軸の外周に固定された第五傘歯車を含み、前記動力空間の左壁には移動ブロックが上下摺動可能に設けられ、前記移動ブロックの内壁には旋転軸が回動可能に設けられ、前記旋転軸の上面には第一歯車が固定され、前記旋転軸の下面には第六傘歯車が固定され、前記第六傘歯車は前記第五傘歯車と噛み合うことができ、前記縦軸は下方へ前記動力空間に延在し且つ下面には第二歯車が固定され、前記第一歯車は前記第二歯車と噛み合うことができることを特徴とする請求項5に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項7】
前記加熱空間の下側には制御空間が設けられ、前記制御空間の上壁にはモータが固定され、前記モータの右側には制御器が通電可能に連結され、前記バッテリパックの右側には温度センサが固定され、前記温度センサと前記制御器とは信号層によって通電可能に連結され、前記モータの下面にはモータ軸が伝動可能に連結され、前記制御空間の下側にはベルト空間が設けられ、前記ベルト空間は前記動力空間の下側に位置しており、前記モータ軸が下方へ前記ベルト空間に延在しており、前記ベルト空間の下壁には第二ボルトが回動可能に設けられ、前記第二ボルトと前記モータ軸の下面にはいずれも第二プーリが固定され、二つの前記第二プーリは第二ベルトによって伝動可能に連結され、前記第二ボルトは上方へ前記動力空間に延在し且つ前記移動ブロックを貫通して前記動力空間の上壁と回動可能に連結され、前記移動ブロックは前記第二ボルトとネジ山を介して連結されていることを特徴とする請求項6に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【請求項8】
前記本体の右面にはソケットが固定され、前記ソケットと前記バッテリパックとは電線によって通電可能に連結され、前記加熱空間の上側には排気口が前記加熱空間と連通になるように設けられ、前記排気口の中には第二エアバルブが固定されていることを特徴とする請求項1に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は新エネルギー自動車技術分野を取り上げ、特に新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置に関わる。
【背景技術】
【0002】
現在、環境保護や燃料供給などの問題がさらに注目を浴び、先端技術である新エネルギー自動車も自然と推奨されるようになった。しかし、新エネルギー自動車には未だに解決されていない問題がある。例えば、新エネルギー自動車は電気エネルギーを用いるが、電気エネルギーの供給装置として、主にバッテリパックを用いる。周知のように、寒い季節、特に厳冬において、バッテリは低温の影響で消耗が激しくなり、即ち、車の走行可能距離は大幅に減ってしまう。解決策として、主に用いるのは、加熱装置を加えることであるが、加熱装置自体がまた電気エネルギーを必要とするため、やはりバッテリの一部の電気を消耗し、航続距離問題を解決できていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第102035048号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置を提供し、上記問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置は、本体とバッテリパックとを含み、前記本体には加熱空間が設けられ、前記バッテリパックは前記加熱空間の前後壁の間に固定され、前記加熱空間の左側には昇降空間が前記加熱空間と連通になるように設けられ、前記昇降空間の左側には入気空間と伝動空間とが前記昇降空間と連通になるように設けられ、前記入気空間は前記伝動空間の上側に位置しており、前記入気空間は外部と連通しており、前記入気空間の外周には摩擦空間が前記入気空間と連通になるように設けられ、前記摩擦空間の中には摩擦板が二つ前後対称になるように設けられ、且つ二つの前記摩擦板は上下摺動でき、前記摩擦板において互いに近接する面にはいずれも摩擦帯が設けられ、前記摩擦帯同士の摩擦によって熱を発生させられ、前記摩擦板の下側には熱発生機構が設けられ、前記熱発生機構は伝動により二つの前記摩擦板を相対運動させることで、前記摩擦帯を互いに摩擦させられ、前記昇降空間の下壁には付勢ブロックが固定され、前記昇降空間の内壁には加圧カバーが上下摺動可能に設けられ、前記昇降空間の右壁にはラックが固定され、前記加圧カバーの中には加圧機構が設けられ、前記加圧機構は、前記ラックと前記付勢ブロックの接触による伝動で、前記入気空間が送ってきた熱風を受け取り、さらに熱風を加圧して前記加熱空間に送って前記バッテリパックに加熱を行うことができ、前記加圧カバーの左面には固定ブロックが固定され、前記固定ブロックは左方へ前記伝動空間に延在しており、前記伝動空間の中には伝動機構が設けられ、前記伝動機構は前記固定ブロックを制御して前記固定ブロックに前記加圧カバーを断続的に上下往復に運動させられ、前記伝動空間の左側には動力空間が設けられ、車動力軸は前記動力空間を貫通しており、前記動力空間には制御機構が設けられ、前記制御機構は前記車動力軸の作動と前記バッテリパックの温度変化により前記熱発生機構と前記伝動機構を制御できる。
【0006】
さらなる技術的解決策として、前記熱発生機構は前記摩擦板の下面にヒンジを介して連結された第一連結棒を含み、前記摩擦板は前記摩擦空間の内壁に摺動可能に設けられ、前記摩擦帯は一部が前記入気空間に位置しており、前記摩擦空間の下側にはローラ空間が前記摩擦空間と連通になるように設けられ、二つの前記ローラ空間の間には歯車空間が設けられ、前記歯車空間の下壁には縦軸が回動可能に設けられ、前記縦軸の上面には第一傘歯車が固定され、前記歯車空間の前後壁の間には従動軸が回動可能に設けられ、前記従動軸は前後へ前記ローラ空間に延在しており、前記歯車空間において前記従動軸の外周には第二傘歯車が固定され、前記第二傘歯車は前記第一傘歯車と噛み合っており、前記ローラ空間において前記従動軸の側面にはローラが固定され、前記第一連結棒は下方へ前記ローラ空間に延在して前記ローラとヒンジを介して連結されている。
【0007】
さらなる技術的解決策として、前記加圧機構は摺動板とスライダとを含み、前記加圧カバーの中には左方に開口する連通空間と、右方に開口する矩形空間と、下方に開口する加圧空間とが設けられ、前記加圧空間は前記連通空間と連通しており、前記スライダは前記連通空間の内壁に摺動可能に設けられ、前記スライダの中には右方に開口するネジ山空間が設けられ、前記連通空間と前記矩形空間の間の内壁には第一ボルトが回動可能に設けられ、前記第一ボルトは左方へ前記連通空間と前記ネジ山空間に延在して前記ネジ山空間の内壁に形成されたネジ山と連結され、前記第一ボルトは右方へ前記矩形空間に延在し且つ右面には第三傘歯車が固定され、前記矩形空間の後壁には歯車軸が回動可能に設けられ、前記歯車軸の外周には伝動輪と第四傘歯車とが固定され、前記第四傘歯車は前記第三傘歯車と噛み合っており、前記伝動輪は前記ラックと噛み合うことができ、前記加圧空間の左右両側には弾性空間が前記加圧空間と連通になるように設けられ、前記摺動板は二つの前記弾性空間において互い離れた壁に摺動可能に設けられ、前記摺動板の下面と前記弾性空間の下壁とはばねによって連結され、前記摺動板の上面にはピストンが固定され、前記加圧空間の右側には第一エアバルブが前記加圧空間と連通になるように設けられ、前記第一エアバルブは前記加熱空間と連通できる。
【0008】
さらなる技術的解決策として、前記伝動機構は前記伝動空間の左壁に回動可能に設けられた回転盤軸とウォームとを含み、前記回転盤軸は前記ウォームの上側に位置しており、前記ウォームの右面と前記回転盤軸の外周にはいずれも第一プーリが固定され、二つの前記第一プーリは第一ベルトによって伝動可能に連結され、前記回転盤軸の右面には回転盤が固定され、前記回転盤と前記固定ブロックとは第二連結棒によってヒンジを介して連結されている。
【0009】
さらなる技術的解決策として、前記歯車空間の下側には従動空間が設けられ、前記縦軸は下方へ前記従動空間を貫通しており、前記従動空間において前記縦軸の外周にはウォームホイール が固定され、前記ウォームは左方へ前記従動空間に延在して前記ウォームホイールと噛み合っている。
【0010】
さらなる技術的解決策として、前記制御機構は前記車動力軸の外周に固定された第五傘歯車を含み、前記動力空間の左壁には移動ブロックが上下摺動可能に設けられ、前記移動ブロックの内壁には旋転軸が回動可能に設けられ、前記旋転軸の上面には第一歯車が固定され、前記旋転軸の下面には第六傘歯車が固定され、前記第六傘歯車は前記第五傘歯車と噛み合うことができ、前記縦軸は下方へ前記動力空間に延在し且つ下面には第二歯車が固定され、前記第一歯車は前記第二歯車と噛み合うことができる。
【0011】
さらなる技術的解決策として、前記加熱空間の下側には制御空間が設けられ、前記制御空間の上壁にはモータが固定され、前記モータの右側には制御器が通電可能に連結され、前記バッテリパックの右側には温度センサが固定され、前記温度センサと前記制御器とは信号層によって通電可能に連結され、前記モータの下面にはモータ軸が伝動可能に連結され、前記制御空間の下側にはベルト空間が設けられ、前記ベルト空間は前記動力空間の下側に位置しており、前記モータ軸が下方へ前記ベルト空間に延在しており、前記ベルト空間の下壁には第二ボルトが回動可能に設けられ、前記第二ボルトと前記モータ軸の下面にはいずれも第二プーリが固定され、二つの前記第二プーリは第二ベルトによって伝動可能に連結され、前記第二ボルトは上方へ前記動力空間に延在し且つ前記移動ブロックを貫通して前記動力空間の上壁と回動可能に連結され、前記移動ブロックは前記第二ボルトとネジ山を介して連結されている。
【0012】
さらなる技術的解決策として、前記本体の右面にはソケットが固定され、前記ソケットと前記バッテリパックとは電線によって通電可能に連結され、前記加熱空間の上側には排気口が前記加熱空間と連通になるように設けられ、前記排気口の中には第二エアバルブが固定されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以下のプラス効果を有する:本願発明は、新エネルギー自動車のバッテリパックを厳冬においても高効率に働けるようにし、また、運転中に、動力軸の機械伝動により摩擦熱発生と空気加圧とを制御することで、熱風によってバッテリパックを予めに加熱でき、即ちバッテリパックの性能を完全に発揮でき、自動車が厳冬における航続距離を延ばすことができ、また、本願発明において、熱発生機構は摩擦帯の摩擦により空気を初歩的に加熱し、加圧機構は加圧空間に送った熱い空気を加圧によってさらに加熱し、続いて空気を収容空間に送り、加熱と保温を可能にし、伝動機構は加圧カバーを制御して断続的に往復昇降させることで、加圧機構に断続的に収容空間に熱い空気を送らせ、制御機構は動力軸の伝動により他の機構を制御でき、且つセンサでバッテリパックの温度を感知することで、本願発明の作動と停止を行う。
【図面の簡単な説明】
【0014】
下記に
図1~5を合わせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、本願に記載の各方向を以下のように規定する:
図1は本願発明の正面図であり、本願に記載の各方向は、
図1における観察方向に基づくものである。
【0015】
【
図3】
図3は本願発明における加圧カバーの内部構成拡大略図
【
図4】
図4は本願発明における加圧カバーが昇降空間の底にある時の状態略図
【
図5】
図5は本願発明における移動ブロックが頂点まで上昇した時の状態略図
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1~5を参照し、本願に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置は、本体11とバッテリパック22とを含み、前記本体11には加熱空間21が設けられ、前記バッテリパック22は前記加熱空間21の前後壁の間に固定され、前記加熱空間21の左側には昇降空間76が前記加熱空間21と連通になるように設けられ、前記昇降空間76の左側には入気空間15と伝動空間77とが前記昇降空間76と連通になるように設けられ、前記入気空間15は前記伝動空間77の上側に位置しており、前記入気空間15は外部と連通しており、前記入気空間15の外周には摩擦空間14が前記入気空間15と連通になるように設けられ、前記摩擦空間14の中には摩擦板12が二つ前後対称になるように設けられ、且つ二つの前記摩擦板12は上下摺動でき、前記摩擦板12において互いに近接する面にはいずれも摩擦帯60が設けられ、前記摩擦帯60同士の摩擦によって熱を発生させられ、前記摩擦板12の下側には熱発生機構101が設けられ、前記熱発生機構101は伝動により二つの前記摩擦板12を相対運動させることで、前記摩擦帯60を互いに摩擦させられ、前記昇降空間76の下壁には付勢ブロック36が固定され、前記昇降空間76の内壁には加圧カバー18が上下摺動可能に設けられ、前記昇降空間76の右壁にはラック20が固定され、前記加圧カバー18の中には加圧機構102が設けられ、前記加圧機構102は、前記ラック20と前記付勢ブロック36の接触による伝動で、前記入気空間15が送ってきた熱風を受け取り、さらに熱風を加圧して前記加熱空間21に送って前記バッテリパック22に加熱を行うことができ、前記加圧カバー18の左面には固定ブロック16が固定され、前記固定ブロック16は左方へ前記伝動空間77に延在しており、前記伝動空間77の中には伝動機構103が設けられ、前記伝動機構103は前記固定ブロック16を制御して前記固定ブロック16に前記加圧カバー18を断続的に上下往復に運動させられ、前記伝動空間77の左側には動力空間42が設けられ、車動力軸44は前記動力空間42を貫通しており、前記動力空間42には制御機構104が設けられ、前記制御機構104は前記車動力軸44の作動と前記バッテリパック22の温度変化により前記熱発生機構101と前記伝動機構103を制御できる。
【0017】
好ましくは、前記熱発生機構101は前記摩擦板12の下面にヒンジを介して連結された第一連結棒13を含み、前記摩擦板12は前記摩擦空間14の内壁に摺動可能に設けられ、前記摩擦帯60は一部が前記入気空間15に位置しており、前記摩擦空間14の下側にはローラ空間57が前記摩擦空間14と連通になるように設けられ、二つの前記ローラ空間57の間には歯車空間58が設けられ、前記歯車空間58の下壁には縦軸52が回動可能に設けられ、前記縦軸52の上面には第一傘歯車61が固定され、前記歯車空間58の前後壁の間には従動軸59が回動可能に設けられ、前記従動軸59は前後へ前記ローラ空間57に延在しており、前記歯車空間58において前記従動軸59の外周には第二傘歯車62が固定され、前記第二傘歯車62は前記第一傘歯車61と噛み合っており、前記ローラ空間57において前記従動軸59の側面にはローラ56が固定され、前記第一連結棒13は下方へ前記ローラ空間57に延在して前記ローラ56とヒンジを介して連結され、
前記縦軸52の回転により、前記従動軸59は連動して前記ローラ56をつれて回転させ、続いて前記第一連結棒13は連動して前記摩擦板12をつれて降下させ、続いて二つの前記摩擦帯60は連動し、前記摩擦帯60同士の摩擦により熱を発生させ、入気空間15に入った空気を加熱できる。
【0018】
好ましくは、前記加圧機構102は摺動板73とスライダ66とを含み、前記加圧カバー18の中には左方に開口する連通空間17と、右方に開口する矩形空間65と、下方に開口する加圧空間19とが設けられ、前記加圧空間19は前記連通空間17と連通しており、前記スライダ66は前記連通空間17の内壁に摺動可能に設けられ、前記スライダ66の中には右方に開口するネジ山空間63が設けられ、前記連通空間17と前記矩形空間65の間の内壁には第一ボルト64が回動可能に設けられ、前記第一ボルト64は左方へ前記連通空間17と前記ネジ山空間63に延在して前記ネジ山空間63の内壁に形成されたネジ山と連結され、前記第一ボルト64は右方へ前記矩形空間65に延在し且つ右面には第三傘歯車67が固定され、前記矩形空間65の後壁には歯車軸70が回動可能に設けられ、前記歯車軸70の外周には伝動輪68と第四傘歯車69とが固定され、前記第四傘歯車69は前記第三傘歯車67と噛み合っており、前記伝動輪68は前記ラック20と噛み合うことができ、前記加圧空間19の左右両側には弾性空間74が前記加圧空間19と連通になるように設けられ、前記摺動板73は二つの前記弾性空間74において互い離れた壁に摺動可能に設けられ、前記摺動板73の下面と前記弾性空間74の下壁とはばね75によって連結され、前記摺動板73の上面にはピストン72が固定され、前記加圧空間19の右側には第一エアバルブ71が前記加圧空間19と連通になるように設けられ、前記第一エアバルブ71は前記加熱空間21と連通でき、
前記加圧カバー18が降下すると、前記伝動輪68は前記ラック20と噛み合うことで、前記歯車軸70を連動させ、前記歯車軸70は第一ボルト64をつれて逆回転させることで、前記スライダ66を連動させ、前記スライダ66は左方へ移動することで前記加圧空間19を閉鎖でき、また、前記加圧カバー18は前記摺動板73をつれて降下させ、前記摺動板73が前記付勢ブロック36と接触したら、前記摺動板73は前記ピストン72をつれて上昇させ、前記ピストン72は前記加圧空間19を押すことで、前記加圧空間19にある空気を加圧して前記第一エアバルブ71を介して前記加熱空間21に送られ、前記加圧カバー18が上昇すると、前記摺動板73は前記ばね75によって復位でき、前記歯車軸70は前記第一ボルト64をつれて正回転させることで、前記スライダ66を連動させ、前記スライダ66は右方へ移動することで前記加圧空間19を開け、ここで前記加圧空間19は真空状態にあるため、前記入気空間15にある空気は前記加圧空間19に吸い込まれる。
【0019】
好ましくは、前記伝動機構103は前記伝動空間77の左壁に回動可能に設けられた回転盤軸39とウォーム55とを含み、前記回転盤軸39は前記ウォーム55の上側に位置しており、前記ウォーム55の右面と前記回転盤軸39の外周にはいずれも第一プーリ40が固定され、二つの前記第一プーリ40は第一ベルト41によって伝動可能に連結され、前記回転盤軸39の右面には回転盤38が固定され、前記回転盤38と前記固定ブロック16とは第二連結棒37によってヒンジを介して連結され、
前記ウォーム55の回転により、前記回転盤軸39は回転して前記回転盤38をつれて回転させ、続いて前記第二連結棒37は連動して前記固定ブロック16を断続的に往復昇降させる。
【0020】
好ましくは、前記歯車空間58の下側には従動空間54が設けられ、前記縦軸52は下方へ前記従動空間54を貫通しており、前記従動空間54において前記縦軸52の外周にはウォームホイール 53が固定され、前記ウォーム55は左方へ前記従動空間54に延在して前記ウォームホイール53と噛み合っており、
前記縦軸52の回転により前記ウォーム55は回転できる。
【0021】
好ましくは、前記制御機構104は前記車動力軸44の外周に固定された第五傘歯車43を含み、前記動力空間42の左壁には移動ブロック48が上下摺動可能に設けられ、前記移動ブロック48の内壁には旋転軸47が回動可能に設けられ、前記旋転軸47の上面には第一歯車50が固定され、前記旋転軸47の下面には第六傘歯車46が固定され、前記第六傘歯車46は前記第五傘歯車43と噛み合うことができ、前記縦軸52は下方へ前記動力空間42に延在し且つ下面には第二歯車51が固定され、前記第一歯車50は前記第二歯車51と噛み合うことができ、
前記移動ブロック48は底まで降下したら、前記第六傘歯車46は前記第五傘歯車43と噛み合い、前記第一歯車50は前記第二歯車51と噛み合い、従い、前記車動力軸44は前記旋転軸47をつれて回転させ、続いて前記縦軸52は連動して回転でき、前記移動ブロック48が頂点まで上昇したら、前記第六傘歯車46は前記第五傘歯車43から離脱し、前記第一歯車50は前記第二歯車51から離脱し、前記縦軸52は回転を止める。
【0022】
好ましくは、前記加熱空間21の下側には制御空間31が設けられ、前記制御空間31の上壁にはモータ30が固定され、前記モータ30の右側には制御器29が通電可能に連結され、前記バッテリパック22の右側には温度センサ27が固定され、前記温度センサ27と前記制御器29とは信号層28によって通電可能に連結され、前記モータ30の下面にはモータ軸32が伝動可能に連結され、前記制御空間31の下側にはベルト空間35が設けられ、前記ベルト空間35は前記動力空間42の下側に位置しており、前記モータ軸32が下方へ前記ベルト空間35に延在しており、前記ベルト空間35の下壁には第二ボルト45が回動可能に設けられ、前記第二ボルト45と前記モータ軸32の下面にはいずれも第二プーリ33が固定され、二つの前記第二プーリ33は第二ベルト34によって伝動可能に連結され、前記第二ボルト45は上方へ前記動力空間42に延在し且つ前記移動ブロック48を貫通して前記動力空間42の上壁と回動可能に連結され、前記移動ブロック48は前記第二ボルト45とネジ山を介して連結され、
前記モータ30の作動により、前記モータ軸32は前記第二ボルト45をつれて回転させることで、前記移動ブロック48を昇降させられ、前記バッテリパック22が過熱になると、前記温度センサ27は信号を前記制御器29に送り、続いて前記制御器29は前記モータ30を制御して逆回転させることで、前記移動ブロック48を頂点まで上昇させ、逆に前記バッテリパック22の温度は低すぎると、前記制御器29は前記モータ30を制御して正回転させることで、前記移動ブロック48を底まで降下させられる。
【0023】
好ましくは、前記本体11の右面にはソケット26が固定され、前記ソケット26と前記バッテリパック22とは電線25によって通電可能に連結され、前記加熱空間21の上側には排気口23が前記加熱空間21と連通になるように設けられ、前記排気口23の中には第二エアバルブ24が固定され、
前記排気口23と前記第二エアバルブ24とにより、前記加熱空間21にある空気は本願発明の外部に排出される。
【0024】
はじめに、移動ブロック48は底にあり、第六傘歯車46は第五傘歯車43と噛み合い、第一歯車50は第二歯車51と噛み合い、加圧カバー18は頂点にあり、スライダ66は連通空間17の中の最右端にあり、摺動板73は加圧空間19の底にある。
【0025】
使用するには、前記モータ30の作動により、前記モータ軸32は前記第二ボルト45をつれて回転させることで、前記移動ブロック48を昇降させられ、前記バッテリパック22が過熱になると、前記温度センサ27は信号を前記制御器29に送り、続いて前記制御器29は前記モータ30を制御して逆回転させることで、前記移動ブロック48を頂点まで上昇させ、逆に前記バッテリパック22の温度は低すぎると、前記制御器29は前記モータ30を制御して正回転させることで、前記移動ブロック48を底まで降下させられ、前記移動ブロック48は底まで降下したら、前記第六傘歯車46は前記第五傘歯車43と噛み合い、前記第一歯車50は前記第二歯車51と噛み合い、従い、前記車動力軸44は前記旋転軸47をつれて回転させ、続いて前記縦軸52は連動して回転でき、前記移動ブロック48が頂点まで上昇したら、前記第六傘歯車46は前記第五傘歯車43から離脱し、前記第一歯車50は前記第二歯車51から離脱し、前記縦軸52は回転を止め、前記縦軸52の回転により、前記従動軸59は連動して前記ローラ56をつれて回転させ、続いて前記第一連結棒13は連動して前記摩擦板12をつれて降下させ、即ち二つの前記摩擦帯60は連動して前記摩擦帯60同士の摩擦により熱を発生させ、入気空間15に入った空気を加熱でき、前記縦軸52の回転により前記ウォーム55も回転し、前記ウォーム55の回転により、前記回転盤軸39は回転して前記回転盤38をつれて回転させ、続いて前記第二連結棒37は連動して前記固定ブロック16を断続的に往復昇降させ、前記加圧カバー18が降下すると、前記伝動輪68は前記ラック20と噛み合うことで、前記歯車軸70を連動させ、前記歯車軸70は第一ボルト64をつれて逆回転させることで、前記スライダ66を連動させ、前記スライダ66は左方へ移動することで前記加圧空間19を閉鎖でき、また、前記加圧カバー18は前記摺動板73をつれて降下させ、前記摺動板73が前記付勢ブロック36と接触したら、前記摺動板73は前記ピストン72をつれて上昇させ、前記ピストン72は前記加圧空間19を押すことで、前記加圧空間19にある空気を加圧して前記第一エアバルブ71を介して前記加熱空間21に送られ、前記加圧カバー18が上昇すると、前記摺動板73は前記ばね75によって復位でき、前記歯車軸70は前記第一ボルト64をつれて正回転させることで、前記スライダ66を連動させ、前記スライダ66は右方へ移動することで前記加圧空間19を開け、ここで前記加圧空間19は真空状態にあるため、前記入気空間15にある空気は前記加圧空間19に吸い込まれる。
【0026】
以上の方式により、当該分野の技術者は本願発明の範囲内で作業状況に応じて様々な改変を加えることができる。
【手続補正書】
【提出日】2020-11-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項3】
前記加圧機構は摺動板とスライダとを含み、前記加圧カバーの中には左方に開口する連通空間と、右方に開口する矩形空間と、下方に開口する加圧空間とが設けられ、前記加圧空間は前記連通空間と連通しており、前記スライダは前記連通空間の内壁に摺動可能に設けられ、前記スライダの中には右方に開口するネジ山空間が設けられ、前記連通空間と前記矩形空間の間の内壁には第一ボルトが回動可能に設けられ、前記第一ボルトは左方へ前記連通空間と前記ネジ山空間に延在して前記ネジ山空間の内壁に形成されたネジ山と連結され、前記第一ボルトは右方へ前記矩形空間に延在し且つ右面には第三傘歯車が固定され、前記矩形空間の後壁には歯車軸が回動可能に設けられ、前記歯車軸の外周には伝動輪と第四傘歯車とが固定され、前記第四傘歯車は前記第三傘歯車と噛み合っており、前記伝動輪は前記ラックと噛み合うことができ、前記加圧空間の左右両側には弾性空間が前記加圧空間と連通になるように設けられ、前記摺動板は二つの前記弾性空間において互い離れた壁に摺動可能に設けられ、前記摺動板の下面と前記弾性空間の下壁とはばねによって連結され、前記摺動板の上面にはピストンが固定され、前記加圧空間の右側には第一エアバルブが前記加圧空間と連通になるように設けられ、前記第一エアバルブは前記加熱空間と連通できることを特徴とする請求項2に記載の新エネルギー自動車のバッテリに対する性能向上保護装置。