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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022087791
(43)【公開日】2022-06-13
(54)【発明の名称】パーテーション
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20220606BHJP
   A47G 5/00 20060101ALI20220606BHJP
【FI】
E04B2/74 561H
E04B2/74 541Z
A47G5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097314
(22)【出願日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】P 2020199769
(32)【優先日】2020-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 講義日 2020年11月1日 講義場所 石川県立寺井高等学校 公開者 馬場化学工業株式会社 会議日及び譲渡日 2020年11月6日 会議場所及び譲渡場所 公立大学法人金沢美術工芸大学 公開者 馬場化学工業株式会社 展示日 2020年11月2日から2021年6月10日 展示場所 馬場化学工業株式会社 本社 馬場化学工業株式会社 川北生産本部 公開者 馬場化学工業株式会社 納品日 別紙参照 納品場所 別紙参照 公開者 馬場化学工業株式会社 発行日 2020年12月2日 刊行物 「PETシート パーテーション」パンフレット 公開者 馬場化学工業株式会社 ウェブサイトの掲載日 2021年1月15日 ウェブサイトのアドレス http://www.babakagaku.co.jp/ http://www.babakagaku.co.jp/img/tirashi1.pdf 公開者 馬場化学工業株式会社 ウェブサイトの掲載日 2021年3月8日 ウェブサイトのアドレス https://www.ipros.jp/ https://www.ipros.jp/product/detail/2000595952 公開者 馬場化学工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】597112922
【氏名又は名称】馬場化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100210295
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 誠心
(74)【代理人】
【識別番号】100088133
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正道
(72)【発明者】
【氏名】馬場 貢
(72)【発明者】
【氏名】宮田 誠心
(57)【要約】
【課題】軽量であり、保管、配送及び移設が容易で、安全性が高く、廃棄が容易なパーテーションを提供すること。
【解決手段】パーテーション1Aは、立設させようとすると自重でたわみが生じ得る透明シートから形成され、遮蔽部2Aと、遮蔽部2Aの左右端からそれぞれ第一折目線3A、3Aを介して連設されている支持部4A、4Aとを有し、それぞれの第一折目線3A、3Aを境に、遮蔽部2Aに対して支持部4A、4Aが繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
立設させようとすると自重でたわみが生じ得る透明シートから形成されるパーテーションであって、
遮蔽部と、遮蔽部の左右端からそれぞれ第一折目線を介して連設されている支持部とを有し、
それぞれの第一折目線を境に、遮蔽部に対して支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっているパーテーション。
【請求項2】
支持部は、第一折目線を境に、遮蔽部に対して折り曲がった状態を維持できることを特徴とする請求項1に記載のパーテーション。
【請求項3】
遮蔽部の下端から第二折目線を介して延長部が連設されており、
第二折目線を境に、遮蔽部に対して延長部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパーテーション。
【請求項4】
支持部に、左右端からそれぞれ第一補助折目線を介して補強支持部が連設されており、
それぞれの第一補助折目線を境に、支持部に対して補強支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のパーテーション。
【請求項5】
延長部に、下端からの第二補助折目線を介して補強延長部が連設されており、
第二補助折目線を境に、延長部に対して補強延長部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっていることを特徴とする請求項3又は4に記載のパーテーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛沫防止のためのパーテーションに関する。
【背景技術】
【0002】
コロナウイルス等によるウイルス感染症においては、咳や発話などによって空気中に漂う飛沫を介して感染が広がる。感染防止を目的として、発話が避けられない状況では、発話をする人の間に、特許文献1に示すような透明の板材とその板材とは別体の支持台とを有するパーテーションを設置する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3228285号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このようなパーテーションは、板材と支持台の2つの構成となっているため、パーテーション全体が重いことに加えて保管、配送時に嵩張るという問題がある。板材に支持台が固定されていないパーテーションを移設する場合には、板材と支持台の両方を動かさなければならない場合がある。
【0005】
また、板材の剛性が高い場合、板材が人に向かって倒れてきた際に危険という問題がある。特に、保育、教育及び介護等の現場では、剛性の板材が存在すると、怪我が発生する可能性がある。
【0006】
さらに、板材の寸法が大きく、分割が難しい場合、粗大ごみや産業廃棄物として廃棄せざるを得ないという問題がある。
【0007】
そこで、上記問題を解決すべく、本発明は、軽量であり、保管、配送及び移設が容易で、安全性が高く、廃棄が容易なパーテーションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1のパーテーションは、立設させようとすると自重でたわみが生じ得る透明シートから形成されるパーテーションであって、遮蔽部と、遮蔽部の左右端からそれぞれ第一折目線を介して連設されている支持部とを有し、それぞれの第一折目線を境に、遮蔽部に対して支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0009】
請求項1のパーテーションによれば、透明シートが立設させようとすると自重でたわみが生じ得るような薄さとなっているので、パーテーションの軽量化が実現できる。
【0010】
また、パーテーションの軽量化とともに、パーテーションが遮蔽部と、遮蔽部の左右端からそれぞれ第一折目線を介して連設されている支持部とを有しており、遮蔽部と支持部が一体となっているので、保管及び移設が容易となる。
【0011】
さらに、透明シートが立設させようとすると自重でたわみが生じ得るような柔らかさとなっている。そのため、仮にパーテーションが人に向かって倒れてきたとしても、けがをするような危険がない。
【0012】
それぞれの第一折目線を境に、遮蔽部に対して支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっていることにより、遮蔽部に対して支持部を伸ばした状態では、パーテーションを丸めることもでき、保管、配送が容易である。
【0013】
それぞれの第一折目線を境に、遮蔽部に対して支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっていることにより、遮蔽部に対して支持部を曲げた状態では、遮蔽部がたわむことを抑制して立設させることができる。
【0014】
立設させようとすると自重でたわみが生じ得る透明シートは、例えば一般的なはさみ等で切断できるので廃棄が容易となる。
【0015】
請求項2のパーテーションは、請求項1のパーテーションにおいて、支持部が第一折目線を境に、遮蔽部に対して折り曲がった状態を維持できる。
【0016】
請求項2のパーテーションによれば、請求項1のパーテーションと同様の作用に加えて、支持部が第一折目線を境に、遮蔽部に対して折り曲った状態を維持できれば、支持部は遮蔽部がたわむことを抑制することができる。
【0017】
請求項3のパーテーションは、請求項1又は2のパーテーションにおいて、遮蔽部の下端から第二折目線を介して延長部が連設されており、第二折目線を境に、遮蔽部に対して延長部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0018】
請求項3のパーテーションによれば、請求項1又は2のパーテーションと同様の作用に加えて、第一折目線同士が近づくような遮蔽部のたわみを抑制することができる。
【0019】
請求項4のパーテーションは、請求項1から3のいずれかのパーテーションにおいて、支持部に、左右端からそれぞれ第一補助折目線を介して補強支持部が連設されており、それぞれの第一補助折目線を境に、支持部に対して補強支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0020】
請求項4のパーテーションによれば、請求項1から3のいずれかのパーテーションと同様の作用に加えて、それぞれの第一補助折目線を境に、支持部に対して補強支持部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっていることにより、支持部に対して補強支持部を曲げた状態では、遮蔽部の左右端の強度を高め、遮蔽部がたわむことを一層抑制して立設させることができる。
【0021】
請求項5のパーテーションは、請求項3又は4のパーテーションにおいて、延長部に、下端からの第二補助折目線を介して補強延長部が連設されており、第二補助折目線を境に、延長部に対して補強延長部が繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0022】
請求項5のパーテーションによれば、請求項3又は4のパーテーションと同様の作用に加えて、遮蔽部の下端の強度を高め、特に第一折目線同士(左右端)が近づくような遮蔽部のたわみを抑制することができる。
【発明の効果】
【0023】
請求項1乃至5のいずれかに記載のパーテーションは、軽量であり、保管、配送及び移設が容易で、安全性が高く、廃棄が容易なパーテーションを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の第一実施形態のパーテーションの組み立て前の平面図である。
図2図1のパーテーションを組み立てた状態の斜視図である
図3】本発明の第二実施形態のパーテーションの組み立て前の平面図である。
図4図3のパーテーションを組み立てた状態の斜視図である
図5】本発明の第三実施形態のパーテーションの組み立て前の平面図である。
図6図5のパーテーションを組み立てた状態の斜視図である。
図7】本発明の第四実施形態のパーテーションの組み立て前の平面図である。
図8図7のパーテーションを組み立てた状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の第一実施形態のパーテーション1Aについて、図1及び図2を参照して説明する。
【0026】
パーテーション1Aは、透明な樹脂の一つであるPET(ポリエチレンテレフタレート)のシートを材料とする。
【0027】
PETのシートの厚さは0.2mm~1.5mmである。
【0028】
PETのシートは、立設させようとすると上端が下端に向かって近づくように、自重でたわみが生じ得る。
【0029】
PETのシートは、繰り返し折り曲げと曲げ伸ばしできるヒンジ性を有する。
【0030】
また、PETのシートは、折目線で折り曲げても割れず、かつ、折り曲げた状態が維持されるようになっている。
【0031】
パーテーション1Aは、遮蔽部2Aと、遮蔽部2Aの左右端からそれぞれ第一折目線3A,3Aを介して連設されている支持部4A,4Aと、遮蔽部2Aの下端から第二折目線5Aを介して連設されている延長部6Aと、支持部4A,4Aにそれぞれ接着されている補助脚部7A,7Aとを有する。
【0032】
第一折目線3A,3Aは、遮蔽部2Aの幅方向に対向し、上下に延びる一対の折目線である。
【0033】
平面視でそれぞれの第一折目線3A,3Aの幅方向外側が支持部4A,4Aとなっている。
【0034】
第一折目線3A,3Aの間が遮蔽部2Aとなっている。
【0035】
第二折目線5Aは、幅方向に延びる折目線である。
【0036】
平面視で第二折目線5Aの下方向外側が延長部6Aとなっている。
【0037】
図1の平面視で遮蔽部2Aは、矩形となっている。
【0038】
各補助脚部7Aは、平面視で台形となっている台形部71Aと、台形部71Aの下底から第三折目線72Aを介して連設されている脚部延長部73Aとを有する。
【0039】
台形部71Aは、台形の上底の長さが、支持部4Aの幅と一致している。台形部71Aの上底を構成する2つの頂点、及び、それらの2つの頂点からそれぞれ下底に向かって引いた垂線と台形部の下底との2つの交点の合計4点を結ぶ矩形の範囲がある。
【0040】
台形部71Aは、この矩形の範囲内の複数個所で支持部4Aにスポット溶着されている。
【0041】
これにより、支持部4Aと補助脚部7Aは一体となっている。
【0042】
図1の平面視で、支持部4A,4Aの同一側の表面に補助脚部7A,7Aのそれぞれの台形部71Aが接着されている。
【0043】
第一折目線3A,3A,第二折目線5A及び第三折目線72A,72Aは、PETのシートに罫線加工で形成される。
【0044】
図1の平面視でのパーテーション1Aで、第一折目線3A,3A,第二折目線5A及び第三折目線72A,72Aにおいて折り曲げると、図2の組み立てた状態のパーテーション1Aとなる。
【0045】
各支持部4Aは、第一折目線3Aを境に、遮蔽部2Aに対して折り曲がった状態を維持できる。
【0046】
これら一対の第一折目線3A,3Aでの支持部4A,4Aの折り曲げによって、遮蔽部2Aは、立設させようとすると上端が下端に向かって近づくような自重によるたわみに対して抵抗力が生じる。
【0047】
これにより、たわみやすい軽量な材料であっても、遮蔽部2Aが立設した状態を維持できる。
【0048】
延長部6Aは、第二折目線5Aを境に、遮蔽部2Aに対して折り曲がった状態を維持できる。
【0049】
この第二折目線5Aでの延長部6Aの折り曲げによって、遮蔽部2Aは、右端と左端が近づくように曲がることに対して抵抗力が生じる。
【0050】
これにより、たわみやすい軽量な材料であっても、遮蔽部2Aの幅が広がった状態を維持できる。
【0051】
脚部延長部73Aは、第三折目線72Aを境に、台形部71Aに対して折り曲がった状態を維持できる。
【0052】
この第三折目線72Aでの脚部延長部73Aの折り曲げによって、台形部71Aの下底の両端が近づくように曲がることに対して抵抗力が生じる。台形部71Aの下底の両端の幅が広がった状態を維持できる。また、折り曲げられた脚部延長部73Aは、パーテーション1Aを載置しようとする面との接触面積を増加させることができる。
【0053】
本発明の第二実施形態のパーテーション1Bについて、図3及び図4を参照して説明する。
【0054】
パーテーション1Bは、第一実施形態のパーテーション1Aと同じシートを材料とするので、材料についての説明を省略する。
【0055】
パーテーション1Bは、遮蔽部2Bと、遮蔽部2Bの左右端からそれぞれ第一折目線3B,3Bを介して連設されている支持部4B,4Bと、遮蔽部2Bの上下端からそれぞれ第二折目線5B,5Bを介して連設されている延長部6B,6Bと、支持部4B,4Bにそれぞれ接着されている補助脚部7B,7Bとを有する。
【0056】
第一実施形態のパーテーション1Aと同じ構成の遮蔽部2B、第一折目線3Bについての説明は省略する。
【0057】
第二折目線5B,5Bは、遮蔽部2Bの上下方向に対向し、幅方向に延びる一対の折目線である。
【0058】
平面視でそれぞれの第二折目線5B,5Bの上下方向外側が延長部6B,6Bとなっている。
【0059】
各補助脚部7Bは、平面視で台形となっている台形部71Bと、台形部71Bの下底から、第三折目線72Bを介して連設されている脚部延長部73B、台形部71Bの両脚から第四折目線74B,74Bを介してそれぞれ連設されている補強延長部75B,75Bを有する。
【0060】
第一実施形態のパーテーション1Aと同じ構成の台形部71B及び第三折目線72B及び脚部延長部73Bついての詳細な説明は省略する。
【0061】
第一折目線3B,3B、第二折目線5B,5B、第三折目線72B,72B及び第四折目線74B,74B,74B,74Bは、PETのシートに罫線加工で形成される。
【0062】
図3の平面視でのパーテーション1Bで、第一折目線3B,3B、第二折目線5B,5B、第三折目線72B,72B及び第四折目線74B,74B,74B,74Bにおいて折り曲げると、図4の組み立てた状態のパーテーション1Bとなる。
【0063】
各延長部6Bは、第二折目線5Bを境に、遮蔽部2Bに対して折り曲がった状態を維持できる。
【0064】
これら一対の第二折目線5B,5Bでの延長部6B,6Bの折り曲げによって、遮蔽部2Bは、右端と左端が近づくように曲がることに対して、第一実施形態のパーテーション1Aより大きな抵抗力が生じる。
【0065】
これにより、たわみやすい軽量な材料であっても、遮蔽部2Bの幅が広がった状態を維持できる。
【0066】
各補強延長部75Bは、第四折目線74Bを境に、台形部71Bに対して折り曲がった状態を維持できる。
【0067】
これらの第四折目線74Bでの補強延長部75Bの折り曲げによって、台形部71Bの上底が下底に近づくように曲がることに対して抵抗力が生じる。
【0068】
これにより、たわみやすい軽量な材料であっても、台形部71Bの形状を維持できる。
【0069】
本発明の第三実施形態のパーテーション1Cについて、図5及び図6を参照して説明する。
【0070】
パーテーション1Cは、第一実施形態のパーテーション1Aと同じシートを材料とするので説明を省略する。
【0071】
パーテーション1Cは、遮蔽部2Cと、遮蔽部2Cの左右端からそれぞれ第一折目線3C,3Cを介して連設されている支持部4C,4Cと、遮蔽部2Cの下端から第二折目線5C,を介して連設されている延長部6Cと、支持部4C,4Cの下端から第三折目線41C,41Cを介してそれぞれ連設されている支持部延長部42C,42Cとを有する。
【0072】
パーテーション1Cは、第一実施形態及び第二実施形態とは異なり、接着を必要とせず、PETのシートの切断及び罫線加工によって製造が可能となる。
【0073】
第一実施形態のパーテーション1Aと同じ構成の遮蔽部2C、第一折目線3C、第二折目線5C及び延長部6Cについての説明は省略する。
【0074】
各支持部4Cは、上下方向において、途中から下端に向かってその幅が徐々に拡大してる。
【0075】
図5の平面視でのパーテーション1Cで、一方の第一折目線3Cは山折りに、他方の第一折目線3Cは谷折りに折り曲げて、第二折目線5C及び第三折目線41C,41Cにおいて折り曲げると、図6の組み立てた状態のパーテーション1Cとなる。
【0076】
各支持部延長部42Cは、第三折目線41Cを境に、支持部4Cに対して折り曲がった状態を維持できる。
【0077】
第三折目線41Cでの支持部延長部42Cの折り曲げによって、支持部4Cは、下端が曲がることに対して抵抗力が生じる。
【0078】
これにより、たわみやすい軽量な材料であっても、支持部4Cの幅が広がった状態を維持できる。
【0079】
本発明の第四実施形態のパーテーション1Dについて、図7及び図8を参照して説明する。
【0080】
パーテーション1Dは、第一実施形態のパーテーション1Aと同じシートを材料とするので、材料についての説明を省略する。
【0081】
パーテーション1Dは、遮蔽部2Dと、遮蔽部2Dの左右端からそれぞれ第一折目線3D,3Dを介して連設されている支持部4D,4Dと、遮蔽部2Dの上下端からそれぞれ第二折目線5D,5Dを介して連設されている延長部6D,6Dと、支持部4D,4Dにそれぞれ接着されている補助脚部7D,7Dとを有する。
【0082】
各補助脚部7Dは、平面視で台形となっている台形部71Dと、台形部71Dの下底から、第三折目線72Dを介して連設されている脚部延長部73D、台形部71Dの両脚から第四折目線74D,74Dを介してそれぞれ連設されている補強延長部75D,75Dを有する。
【0083】
以上の構成は第一実施形態又は第二実施形態のパーテーション1A,1Bと同じであるから各部の構成についての詳細な説明は省略する。
【0084】
本発明の第四実施形態のパーテーション1Dでは、支持部4D,4Dに、左右端からそれぞれ第一補助折目線8D,8Dを介して補強支持部9D,9Dが連設されている。
【0085】
また、上下の延長部6D,6Dに、上下端からの第二補助折目線10D,10Dを介して補強延長部11D,11Dが連設されている。
【0086】
さらに、各補助脚部7D,7Dの脚部延長部73D,73Dの下端から、第三補助折目線76D,76Dを介して脚部補強延長部77D,77Dが連設されている。
【0087】
第一補助折目線8D,8Dは、遮蔽部2Dの幅方向に対向し、上下に延びる一対の折目線である。
【0088】
平面視でそれぞれの第一補助折目線8D,8Dの幅方向外側が補強支持部9D,9Dとなっており、それぞれの第一補助折目線8D,8Dを境に、支持部4D,4Dに対して補強支持部9D,9Dが繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0089】
第二補助折目線10D,10Dは、遮蔽部2Dの上下方向に対向し、幅方向に延びる一対の折目線である。
【0090】
平面視でそれぞれの第二補助折目線10D,10Dの上下方向外側が補強延長部11D,11Dとなっており、第二補助折目線10D,10Dを境に、延長部6D,6Dに対して補強延長部11D,11Dが繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0091】
第三補助折目線76D,76Dは、各補助脚部7Dの台形部71Dの下底の上下方向に対向し、幅方向に延びる一対の折目線である。
【0092】
平面視でそれぞれ第三補助折目線76D,76Dの下方が脚部補強延長部77D,77Dとなっており、第三補助折目線76D,76Dを境に、脚部延長部73D,73Dに対して脚部補強延長部77D,77Dが繰り返し曲げ伸ばし可能となっている。
【0093】
第一補助折目線8D,8D、第二補助折目線10D,10D、第三補助折目線76D,76Dは、PETのシートに罫線加工で形成される。
【0094】
図7の平面視でのパーテーション1Dで、第一折目線3D,3D、第一補助折目線8D,8D、第二折目線5D,5D、第二補助折目線10D,10D、第三折目線72D,72D、第三補助折目線76D,76D及び第四折目線74D,74D,74D,74Dにおいて折り曲げると、図8の組み立てた状態のパーテーション1Dとなる。
【0095】
遮蔽部2Dと支持部4Dとは、略直角となるように第一折目線3Dで折り曲げた状態を維持できる。さらに、支持部4Dと補強支持部9Dとは、略直角となるように第一補助折目線8Dで折り曲げた状態を維持できる。
【0096】
同様に、遮蔽部2Dと延長部6Dとは、略直角となるように第二折目線3Dで折り曲げた状態を維持できる。さらに、延長部6Dと補強延長部11Dとは、略直角となるように第二補助折目線10Dで折り曲げた状態を維持できる。
【0097】
同様に、台形部71Dと脚部延長部73Dとは、略直角となるように第三折目線72Dで折り曲げた状態を維持できる。さらに、脚部延長部73Dと脚部補強延長部77Dとは、略直角となるように第三補助折目線76Dで折り曲げた状態を維持できる。
【0098】
これら補強支持部9D,9D及び補強延長部11D,11Dの折り曲げによって、支持部4D及び延長部6Dを補強して、遮蔽部2Dの曲がりや捻じれたわみに対して、一層大きな抵抗力が生じる。したがって、組立後のパーテーション1Dの遮蔽部2Dの高さが長くなっても、遮蔽部2Dがたわむことを抑制して立設させることができる。
【0099】
特に、補強支持部9D,9Dと補強延長部11D,11Dの端部同士が四隅角部で重なって当接するようになっている。これにより、遮蔽部2Dの全周囲の前記各折り曲げ部及び延長部の一体性が強固となる。よって、遮蔽部2Dの曲がりや捻じれたわみを抑制することができ、撓み易い軽量な材料であっても、遮蔽部2Dの上下左右に幅が広がった状態を維持して立設させることができる。
【0100】
これら脚部延長部73D及び脚部補強延長部77Dの折り曲げによって、台形部71Dの下底が曲がることに対して一層の抵抗力が生じ、補強延長部75D,75Dと共に、たわみやすい軽量な材料であっても、各補助脚部7Dの台形部71Dの形状を維持できる。
【0101】
特に、各脚部7,7において、各脚部延長部73Dから立ち上がる脚部補強延長部77、77が遮蔽部2Bの下方と延長部6Dと補助延長部11Dとで形成される部分を挟み込む位置となる。そのため、脚部7,7の台形部71が略直角となっている状態が維持される。立設したパーテーションを上面視した時に脚部がハの字に開くことを規制することができる。
【0102】
上記各実施形態では、パーテーション1A,1B,1C及び1Dは、透明な樹脂の一つであるPET(ポリエチレンテレフタレート)のシートを材料とする場合について説明したが、これに限定されることはない。パーテーションの材料となるシートは、透明で、繰り返し折り曲げと曲げ伸ばしできるヒンジ性を有し、折目線で折り曲げても割れず、かつ、折り曲げた状態が維持されるようになっていればよい。
【0103】
上記各実施形態では、PETのシートの厚さは0.2mm~1.5mmである場合について説明したが、これに限定されることはない。PETのシートは、立設させようとすると自重でたわみが生じ得ること、繰り返し折り曲げと曲げ伸ばしできるヒンジ性を有すること、折目線で折り曲げても割れず、かつ、折り曲げた状態が維持されるようになっていることを満たしている厚さであればよい。
【0104】
上記各実施形態では、遮蔽部2A,2B,2C及び2Dが矩形となっている場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、遮蔽部の下端の一部に切り欠きが形成されており、その切り欠きから書類等を通過させることができるようになっていてもよい。
【0105】
上記第一実施形態及び第二実施形態では、各支持部4A,4B及び4Dに、それぞれ補助脚部7A,7B及び7D接着されている場合について説明したが、これに限定されることはない。第3実施形態のように、上下方向において、途中から下端に向かってその幅が徐々に拡大している等のシートの切断及び罫線加工によって製造が可能な構成となっていてもよい。
【0106】
上記第一実施形態及び第二実施形態及び第四実施形態では、補助脚部7A,7B及び7Dは、それぞれ、平面視で台形となっている台形部71A,71B及び71Dを有する場合について説明したがこれに限定されることはない。補助脚部の形状は、他の幾何学図形の形状としてもよい。
【0107】
上記第一実施形態及び第二実施形態及び第四実施形態では、補助脚部7A,7B及び7Dの台形部71A,71B及び71Dが、それぞれ複数箇所で支持部4A,4B及び4Dにスポット溶着されている場合について説明したがこれに限定されることはない。支持部と補助脚部が一体となるように他の接着方法で接着されていてもよい。
【0108】
上記第三実施形態では、図5及び図6に示すような形状の支持部4C,4Cについて説明したがこれに限定されることはない。支持部の形状は、他の幾何学図形の形状としてもよい。
【0109】
上記各実施形態では、折目線が罫線加工で形成されている場合について説明したがこれに限定されることはない。折り曲げても割れず、かつ、折り曲げた状態が維持されるようになっている折目線を形成可能な他の加工であってもよい。
【0110】
上記各実施形態では、立設した状態の遮蔽部がほぼ平面となっている場合について説明したがこれに限定されることはない。例えば複数枚の遮蔽部を連結して、折目線で折り曲げることによって、その遮蔽部が撓むことなく立設可能となっていてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1A,1B,1C,1D パーテーション
2A,2B,2C,2D 遮蔽部
3A,3B,3C,3D 第一折目線
4A,4B,4C,4D 支持部
5A,5B,5C,5D 第二折目線
6A,6B,6C,6D 延長部
7A,7B,7D 補助脚部
8D 第一補助折目線
9D 補強支持部
10D 第二補助折目線
11D 補強延長部
41C 第三折目線
42C 支持部延長部
71A,71B,71D 台形部
72A,72B,72D 第三折目線
73A,73B,73D 脚部延長部
74B,74D 第四折目線
75B,75D 補強延長部
76D 第三補助折目線
77D 脚部補強延長部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8