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  • 特開-折り畳みバッグ 図1
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  • 特開-折り畳みバッグ 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022088247
(43)【公開日】2022-06-14
(54)【発明の名称】折り畳みバッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 3/00 20060101AFI20220607BHJP
【FI】
A45C3/00 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020200581
(22)【出願日】2020-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】514293008
【氏名又は名称】株式会社東亜産業
(74)【代理人】
【識別番号】100141829
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 牧人
(74)【代理人】
【識別番号】100123663
【弁理士】
【氏名又は名称】広川 浩司
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 龍志
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA53
3B045CB05
3B045FA01
3B045FC04
3B045FC08
3B045GA01
3B045GB03
3B045GC01
3B045IA01
(57)【要約】
【課題】袋状に広げた際に開口部を閉じることができる折り畳みバッグを提供する。
【解決手段】長手方向に長いシート状の上面部30と、上面部30と同形状でシート状の底面部36と、上面部30と底面部36との間の両側部に配置され多数のひだを有する側壁部34と、上面部30の長手方向に沿う開口部32と、を有する本体部20を備え、開口部32は、両側の側壁部34間に形成される空間領域と連通し、上面部30は、開口部32の両側に、内部に紐部26を挿通した連通収納部31を長手方向に沿って有し、連通収納部31は長さ方向の両端部が開口しており、紐部26は、長さ方向の両端部がそれぞれ開口部32の両側の連通収納部31の内部に固定されるとともに、長さ方向の中央部が連通収納部31から露出している折り畳みバッグ10である。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に長いシート状の上面部と、
前記上面部と同形状でシート状の底面部と、
前記上面部と前記底面部との間の両側部に配置され多数のひだを有する側壁部と、
前記上面部の長手方向に沿う開口部と、
を有する本体部を備え、
前記開口部は、両側の前記側壁部間に形成される空間領域と連通し、
前記上面部は、前記開口部の両側に、内部に紐部を挿通した連通収納部を長手方向に沿って有し、前記連通収納部は長さ方向の両端部が開口しており、
前記紐部は、長さ方向の両端部がそれぞれ前記開口部の両側の前記連通収納部の内部に固定されるとともに、長さ方向の中央部が前記連通収納部から露出している折り畳みバッグ。
【請求項2】
前記紐部は2本設けられ、2本の前記紐部は、前記連通収納部の両側の開口からそれぞれ露出する請求項1に記載の折り畳みバッグ。
【請求項3】
前記本体部は、長手方向の両端部にそれぞれ端部材を有し、
前記上面部と底面部および側壁部の両端部は、いずれも前記端部材に固定されている請求項1または2に記載の折り畳みバッグ。
【請求項4】
一方の前記端部材は、先端から先端側に向かって延びる延長部を有し、
前記延長部は、前記本体部に設けられる被係止部に係止される係止部を有する請求項3に記載の折り畳みバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エコバッグ等として使用でき、小さく折り畳み可能な折り畳みバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
エコバッグ等として使用できる折り畳みバッグがこれまで多数提案されている。このような折り畳みバッグとして、シート状の材料で形成され、帯状に折り畳むことのできるものが知られている。この折り畳みバッグは、上面部に開口部が形成され、上面部と底面部の間の側壁部には多数のひだが形成されており、ひだを広げることで開口部の内側に袋状の空間領域を形成して、物を収納することができる。また、袋状の状態から両端部を両側に引っ張ることにより、容易に折り畳むことができる。このような折り畳みバッグとして、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3227256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の折り畳みバッグは、袋状に広げた状態において、開口部を閉じることができない、このため、帯状に折り畳むことができる折り畳みバッグにおいて、袋状に広げた際に開口部を閉じることができる構造が求められる。
【0005】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、袋状に広げた際に開口部を閉じることができる折り畳みバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る折り畳みバッグは、長手方向に長いシート状の上面部と、
前記上面部と同形状でシート状の底面部と、
前記上面部と前記底面部との間の両側部に配置され多数のひだを有する側壁部と、
前記上面部の長手方向に沿う開口部と、
を有する本体部を備え、
前記開口部は、両側の前記側壁部間に形成される空間領域と連通し、
前記上面部は、前記開口部の両側に、内部に紐部を挿通した連通収納部を長手方向に沿って有し、前記連通収納部は長さ方向の両端部が開口しており、
前記紐部は、長さ方向の両端部がそれぞれ前記開口部の両側の前記連通収納部の内部に固定されるとともに、長さ方向の中央部が前記連通収納部から露出している。
【0007】
前記紐部は2本設けられ、2本の前記紐部は、前記連通収納部の両側の開口からそれぞれ露出するようにしてもよい。
【0008】
前記本体部は、長手方向の両端部にそれぞれ端部材を有し、前記上面部と底面部および側壁部の両端部は、いずれも前記端部材に固定されているようにしてもよい。
【0009】
一方の前記端部材は、先端から先端側に向かって延びる延長部を有し、前記延長部は、前記本体部に設けられる被係止部に係止される係止部を有するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る折り畳みバッグによれば、上面部に紐部の両端部が固定された連通収納部を有し、紐部の中央部が連通収納部から露出しているので、紐部を引っ張ることで上面部が絞られ、開口部を閉じることができる。このため、本体部内に収納した物を落ちにくくすることができるとともに、露出した紐部を持ち手や肩掛け用の紐として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態における折り畳みバッグを折り畳んだ状態の平面図である。
図2図1の折り畳みバッグの両端部付近拡大正面図である。
図3】折り畳みバッグの底面図である。
図4】折り畳みバッグを広げた状態の斜視図である。
図5】折り畳みバッグの開口部を閉じた状態の斜視図である。
図6】折り畳みバッグを広げた状態から折り畳んでいる途中の状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態について図面に沿って詳細に説明する。図1~3に示すように、本実施形態の折り畳みバッグ10は、折り畳み状態において長手方向に長い本体部20を有している。本体部20は、平面視において長方形状を有しており、全体として薄い帯状の形態を有している。
【0013】
本体部20は、長手方向に沿う開口部32を有するシート状の上面部30と、上面部と同形状でシート状の底面部36とを有している。上面部30と底面部36との間の両側部には、山折りと谷折りとを繰り返した多数のひだを有する側壁部34が形成される。上面部30と側壁部34および底面部36は、同じシート材料によって形成することができる。
【0014】
本体部20を形成するシート材料は、例えば、ポリエステル製の布材を用いることができる。ただし、シート材料はこれ以外でもよく、例えばナイロンや木綿製の布材、または、これらの布材に合成樹脂をコーティングした積層材料など、必要な強度と屈曲性を有する可撓性のシート材料であればよい。
【0015】
図1~3において、側壁部34のひだは全て折り畳まれた状態となっている。上面部30と側壁部34および底面部36は連続しているので、これらの内部には空間領域が形成され、上面部30の開口部32がこの空間領域と連通する。
【0016】
上面部30は、開口部32を挟んで両側に、長手方向に沿って空間状の連通収納部31を有している。連通収納部31は、両端にそれぞれ開口31aが形成される。連通収納部31には、平たく細長い紐部26が挿通されている。紐部26は、それぞれ開口部32を挟んだ両側の各連通収納部31の一端部近傍位置に固定された固定部27を両端部に有している。紐部26は、固定部27において本体部20に縫合固定されている。紐部26の長さ方向の中央部は、連通収納部31の他端部の開口31aから露出している。紐部26は2本設けられ、それぞれ連通収納部31の反対側の開口31aから露出する。
【0017】
本体部20の長さ方向両端部には、それぞれ端部材22が設けられる。端部材22には、上面部30と側壁部34および底面部36の端部が縫合固定される。
【0018】
一方の端部材22の端部には、先端から先端側に向かって延びる延長部24が設けられる。延長部24は、係止部28を有している。本体部20の底面部36には、被係止部29が設けられている。図1~3に示す折り畳んだ状態において、本体部20は長さ方向に沿って丸めることができる。本体部20を丸めて、延長部24の係止部28を本体部20の被係止部29に係止させることで、本体部20を小さく丸めた状態で固定することができる。これにより、折り畳みバッグ10の可搬性を向上させることができる。
【0019】
折り畳みバッグ10に物を入れる際には、側壁部34のひだを伸ばして、図4に示す広げた状態とすることができる。側壁部34のひだを伸ばすことで、上面部30と側壁部34および底面部36により形成される空間領域を広げ、開口部32から空間領域内に物を入れることができる。
【0020】
折り畳みバッグ10を広げた状態で2本の紐部26を両側に向かって引っ張ると、連通収納部31の両側の固定部27同士が近接し、図5に示すように上面部30は絞られた状態となって開口部32を閉じることができる。これに伴い、連通収納部31に収納されていた紐部26の大部分が、外部に露出する。露出した紐部26は、使用者が持ち手として使用できる。また紐部26を肩掛け用の紐として使用することもできる。
【0021】
折り畳みバッグ10を折り畳む際には、開口部32を広げて中に収納された物を取り出した上で、両方の端部材22を両側に向かって引っ張ることにより、図6に示すように、紐部26が連通収納部31内に収納されていくとともに、側壁部34がひだ状に折り畳まれていく。さらに端部材22を両側に引っ張ることにより、本体部20は図1~3に示すシート状の状態に戻ることができる。
【0022】
このように、本実施形態の折り畳みバッグ10は、上面部30に紐部26の両端部が固定された連通収納部31を有し、紐部26の中央部が連通収納部31から露出しているので、紐部26を引っ張ることで上面部30が絞られ、開口部32を閉じることができる。このため、本体部20内に収納した物を落ちにくくすることができるとともに、露出した紐部26を持ち手や肩掛け用の紐として用いることができる。
【0023】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的範囲において様々に適用され得る。
【符号の説明】
【0024】
10 折り畳みバッグ
20 本体部
22 端部材
24 延長部
26 紐部
27 固定部
28 係止部
29 被係止部
30 上面部
31 連通収納部
31a 開口
32 開口部
34 側壁部
36 底面部
図1
図2
図3
図4
図5
図6