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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022088273
(43)【公開日】2022-06-14
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/02 20060101AFI20220607BHJP
   B65D 5/54 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
B65D5/02 H
B65D5/54 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020200631
(22)【出願日】2020-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 栄
(72)【発明者】
【氏名】上原 淳治
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA03
3E060BC02
3E060CE04
3E060CE07
3E060CE15
3E060CE16
3E060CE22
3E060CF05
3E060DA26
3E060EA06
3E060EA16
(57)【要約】
【課題】展開状態の包装箱を基材から切り抜くときに、基材から切除する部分が増えることを抑制できる包装箱を提供する。
【解決手段】
包装箱1は、箱本体2と、外フラップ3Aと、外フラップ3Bとを備える。外フラップ3Bは、外フラップ本体31Bと、切離部32Bと、ミシン目33Bとを有する。切離部32Bは、外フラップ本体31Bから切り離し可能である。包装箱1が未開封である状態で、切離部32Bは、外フラップ3Aと接着される。ミシン目33Bは、外フラップ本体31Bと切離部32Bとを切り離し可能に接続する。包装箱1が開封済みである状態で、外フラップ本体31Bは、外フラップ3Aと突き合わされて、外フラップ3Aとともに開口23を閉じることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有し、画像形成装置のカートリッジを収容可能な箱本体と、
第1外フラップと、
第2外フラップと、
を備え、
前記第1外フラップは、前記第2外フラップとともに前記開口を閉じる第1閉位置と、前記開口が開く第1開位置との間を移動可能であり、
前記第2外フラップは、前記第1外フラップとともに前記開口を閉じる第2閉位置と、前記開口が開く第2開位置との間を移動可能であり、
前記第2外フラップは、
前記箱本体と接続する第2外フラップ本体と、
前記第2外フラップ本体から切り離し可能な切離部であって、前記第1外フラップが前記第1閉位置に位置し、かつ、前記第2外フラップが前記第2閉位置に位置した状態で、前記第1外フラップと接着される切離部と、
前記第2外フラップ本体と前記切離部との間に位置し、前記第2外フラップ本体と前記切離部とを切り離し可能に接続するミシン目と、
を有し、
前記切離部が前記第2外フラップ本体から切り離された状態で、前記第1外フラップが前記第1閉位置に位置し、かつ、前記第2外フラップが前記第2閉位置に位置した場合、前記第2外フラップ本体は、前記第1外フラップと突き合わされて、前記第1外フラップとともに前記開口を閉じることができる、包装箱。
【請求項2】
前記ミシン目は、Y字形状の複数の貫通穴からなる、請求項1に記載の包装箱。
【請求項3】
前記切離部は、
前記第1外フラップと接着される第1接着部分と、
前記ミシン目が延びる方向において、前記第1接着部分と間隔をあけて並ぶ第2接着部分であって、前記第1外フラップと接着される第2接着部分と、
前記第1接着部分と前記第2接着部分との間に位置し、前記第1外フラップと接着されない非接着部分と、を有する、請求項2に記載の包装箱。
【請求項4】
前記包装箱は、段ボールからなり、
前記切離部は、
前記段ボールの一方の表面に位置する第1ライナであって、前記第1外フラップが前記第1閉位置に位置し、かつ、前記第2外フラップが前記第2閉位置に位置した状態で、前記第1外フラップに向かい合う第1ライナと、
前記段ボールの他方の表面に位置する第2ライナと、
前記第1ライナを切断し、前記第2ライナを切断しない切れ目であって、前記段ボールのフルート方向と傾斜する方向に延びる切れ目であり、前記第1接着部分と前記第2接着部分との間に位置する切れ目と
を有する、請求項3に記載の包装箱。
【請求項5】
前記包装箱は、
前記第1外フラップが前記第1閉位置に位置し、かつ、前記第2外フラップが前記第2閉位置に位置した状態で、前記第1外フラップと前記第2外フラップとに貼り付けられ、前記ミシン目を覆うラベルを、さらに備える、請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外蓋片に設けた外フラップをスリット溝に挿入する梱包箱が知られている(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-006097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載の梱包箱では、展開状態の梱包箱を段ボールシートなどの基材から切り抜くときに、外蓋片に外フラップを設けるため、基材から外蓋片の周囲の不要な部分を切除する必要がある。つまり、1つの梱包箱を作るために必要な基材の面積が外フラップの分だけ無駄に大きくなる。
【0005】
そこで、本開示の目的は、展開状態の包装箱を基材から切り抜くときに、基材から切除する部分が増えることを抑制できる包装箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の包装箱は、箱本体と、第1外フラップと、第2外フラップとを備える。箱本体は、開口を有する。箱本体は、画像形成装置のカートリッジを収容可能である。第1外フラップは、第1閉位置と第1開位置との間を移動可能である。第1外フラップが第1閉位置に位置した状態で、第1外フラップは、第2外フラップとともに開口を閉じる。第1外フラップが第1開位置に位置した状態で、開口は、開く。第2外フラップは、第2閉位置と第2開位置との間を移動可能である。第2外フラップが第2閉位置に位置した状態で、第2外フラップは、第1外フラップとともに開口を閉じる。第2外フラップが第2開位置に位置した状態で、開口は、開く。
【0007】
第2外フラップは、第2外フラップ本体と、切離部と、ミシン目とを有する。第2外フラップ本体は、箱本体と接続する。切離部は、第2外フラップ本体から切り離し可能である。第1外フラップが第1閉位置に位置し、かつ、第2外フラップが第2閉位置に位置した状態で、切離部は、第1外フラップと接着される。ミシン目は、第2外フラップ本体と切離部との間に位置する。ミシン目は、第2外フラップ本体と切離部とを切り離し可能に接続する。
【0008】
切離部が第2外フラップ本体から切り離された状態で、第1外フラップが第1閉位置に位置し、かつ、第2外フラップが第2閉位置に位置した場合、第2外フラップ本体は、第1外フラップと突き合わされて、第1外フラップとともに開口を閉じることができる。
【0009】
このような構成によれば、第1外フラップが第1閉位置に位置し、かつ、第2外フラップが第2閉位置に位置した状態で、切離部は、第1外フラップと接着される。
【0010】
そのため、切離部に突出部を設ける必要が無く、展開状態の包装箱を基材から切り抜くときに、基材から切除する部分が増えることを抑制できる。
【0011】
さらに、切離部が第2外フラップ本体から切り離された状態で、第1外フラップが第1閉位置に位置し、かつ、第2外フラップが第2閉位置に位置した場合、第2外フラップ本体は、第1外フラップと突き合わされて、第1外フラップとともに開口を閉じることができる。
【0012】
これにより、開封済みの包装箱に使用済みのカートリッジを収容して、第2外フラップ本体と第1外フラップとで開口を閉じることができる。
【0013】
その結果、開封済みの包装箱を利用して、使用済みのカートリッジを保管できる。
【0014】
(2)ミシン目は、Y字形状の複数の貫通穴からなってもよい。
【0015】
このような構成によれば、包装箱を開封する作業者は、ミシン目が延びる方向に切離部を引っ張ることにより、切離部を、ミシン目が延びる方向に沿って、第2外フラップ本体から切り離すことができる。
【0016】
(3)切離部は、第1接着部分と、第2接着部分と、非接着部分とを有してもよい。第1接着部分は、第1外フラップと接着される。第2接着部分は、ミシン目が延びる方向において、第1接着部分と間隔をあけて並ぶ。第2接着部分は、第1外フラップと接着される。非接着部分は、第1接着部分と第2接着部分との間に位置する。非接着部分は、第1外フラップと接着されない。
【0017】
このような構成によれば、切離部に非接着部分が存在することにより、包装箱を開封する作業者は、非接着部分が無い場合と比べて、小さな力で、第1外フラップから切離部を剥がすことができる。
【0018】
(4)包装箱は、段ボールからなってもよい。切離部は、第1ライナと、第2ライナと、切れ目とを有してもよい。第1ライナは、段ボールの一方の表面に位置する。第1外フラップが第1閉位置に位置し、かつ、第2外フラップが第2閉位置に位置した状態で、第1ライナは、第1外フラップに向かい合う。第2ライナは、段ボールの他方の表面に位置する。切れ目は、第1ライナを切断し、第2ライナを切断しない。切れ目は、段ボールのフルート方向と傾斜する方向に延びる。切れ目は、第1接着部分と第2接着部分との間に位置する。
【0019】
このような構成によれば、作業者が包装箱を開封するときに、切れ目において、切離部の第1ライナが切れる。
【0020】
そのため、作業者は、第1ライナに切れ目が入っていない場合と比べて、小さな力で、第1外フラップから切離部を剥がすことができる。
【0021】
また、切れ目がフルート方向と傾斜する方向に延びているので、切離部を引っ張った場合に、切離部が切れ目で千切れてしまうことを抑制できる。
【0022】
(5)包装箱は、ラベルを、さらに備えてもよい。第1外フラップが第1閉位置に位置し、かつ、第2外フラップが第2閉位置に位置した状態で、ラベルは、第1外フラップと第2外フラップとに貼り付けられる。ラベルは、ミシン目を覆う。
【0023】
このような構成によれば、切離部を第2外フラップ本体から切り離したときに、ラベルが破れる。
【0024】
そのため、開封済みの包装箱に、包装箱を開封した痕跡を残すことができる。
【発明の効果】
【0025】
本開示の包装箱によれば、展開状態の包装箱を基材から切り抜くときに、基材から切除する部分が増えることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、未開封の包装箱の斜視図である。
図2図2は、開封済みの包装箱の斜視図である。
図3図3は、図1に示す包装箱の展開図であって、第1ライナ側から見た展開図である。
図4図4は、開封済みの包装箱を利用したカートリッジの収容について説明する説明図である。
図5図5は、図1に示す包装箱の展開図であって、第2ライナ側から見た展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
1.包装箱1
図1から図5を参照して、包装箱1について説明する。
【0028】
図1および図2に示すように、包装箱1は、段ボールからなる。包装箱1は、箱本体2と、外フラップ3Aと、外フラップ3Bと、内フラップ4Aと、内フラップ4Bと、ラベル5とを備える。
【0029】
1.1 箱本体2
箱本体2は、直方体である。箱本体2は、第1方向に延びる。箱本体2は、画像形成装置のカートリッジを収容可能である。カートリッジは、画像形成装置に装着可能である。カートリッジとしては、例えば、現像カートリッジ、トナーカートリッジ、ドラムカートリッジ、プロセスカートリッジなどが挙げられる。詳しくは、箱本体2は、4つの側壁21A、21B、21C、21Dと、底壁22とを有する。箱本体2は、開口23を有する。
【0030】
1.1.1 側壁21A
側壁21Aは、第2方向における箱本体2の一端部に位置する。第2方向は、第1方向と直交する。側壁21Aは、第1方向および第3方向に延びる。第3方向は、第1方向および第2方向の両方と直交する。側壁21Aは、板形状を有する。
【0031】
1.1.2 側壁21B
側壁21Bは、第2方向における箱本体2の他端部に位置する。側壁21Bは、第2方向において、側壁21Aから離れて位置する。側壁21Bは、第1方向および第3方向に延びる。側壁21Bは、板形状を有する。
【0032】
1.1.3 側壁21C
側壁21Cは、第1方向における箱本体2の一端部に位置する。側壁21Cは、第2方向および第3方向に延びる。側壁21Cは、板形状を有する。第2方向における側壁21Cの一端部は、第1方向における側壁21Aの一端部と接続する。第2方向における側壁21Cの他端部は、第1方向における側壁21Bの一端部と接続する。
【0033】
1.1.4 側壁21D
側壁21Dは、第1方向における箱本体2の他端部に位置する。側壁21Dは、第1方向において、側壁21Cから離れて位置する。側壁21Dは、第2方向および第3方向に延びる。側壁21Dは、板形状を有する。第2方向における側壁21Dの一端部は、第1方向における側壁21Aの他端部と接続する。第2方向における側壁21Dの他端部は、第1方向における側壁21Bの他端部と接続する。
【0034】
1.1.5 開口23
開口23は、第3方向における箱本体2の一端部に位置する。開口23は、第2方向において、側壁21Aと側壁21Bとの間に位置する。開口23は、第1方向において、側壁21Cと側壁21Dとの間に位置する。開口23は、第1方向に延びる。開口23は、長方形である。
【0035】
1.1.6 底壁22
底壁22は、第3方向における箱本体2の他端部に位置する。底壁22は、第3方向において、開口23から離れて位置する。底壁22は、第1方向および第2方向に延びる。底壁22は、第2方向において、側壁21Aと側壁21Bとの間に位置する。底壁22は、第1方向において、側壁21Cと側壁21Dとの間に位置する。第2方向における底壁22の一端部は、第3方向における側壁21Aの他端部と接続する。第2方向における底壁22の他端部は、第3方向における側壁21Bの他端部と接続する。第1方向における底壁22の一端部は、第3方向における側壁21Cの他端部と接続する。第1方向における底壁22の他端部は、第3方向における側壁21Dの他端部と接続する。
【0036】
1.2 外フラップ3A
外フラップ3Aは、第3方向における側壁21Aの一端部と接続する。外フラップ3Aは、閉位置(図1参照)と、開位置(図2参照)との間を移動可能である。外フラップ3Aが閉位置に位置した状態で、外フラップ3Aは、外フラップ3Bとともに開口23を閉じる。外フラップ3Aが開位置に位置した状態で、開口23は、開く。
【0037】
図2に示すように、外フラップ3Aは、基端E1と、先端E2とを有する。基端E1は、第3方向における側壁21Aの一端部と接続する。先端E2は、基端E1から離れて位置する。外フラップ3Aは、外フラップ本体31Aと、重複部分32Aとを有する。
【0038】
1.2.1 外フラップ本体31A
図1に示すように、外フラップ本体31Aは、第3方向における側壁21Aの一端部と接続する。外フラップ本体31Aは、重複部分32Aと基端E1との間に位置する。外フラップ本体31Aは、第1方向に延びる。外フラップ3Aが閉位置に位置し、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、外フラップ本体31Aは、外フラップ3Bの切離部32Bと重ならない。切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されていない状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、外フラップ本体31Aは、切離部32Bと基端E1との間に位置する。外フラップ本体31Aおよび切離部32Bについては、後で説明する。
【0039】
1.2.2 重複部分32A
重複部分32Aは、外フラップ本体31Aと先端E2(図2参照)との間に位置する。重複部分32Aは、第1方向に延びる。切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されていない状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、重複部分32Aは、切離部32Bと重なる。
【0040】
1.3 外フラップ3B
外フラップ3Bは、第3方向における側壁21Bの一端部と接続する。外フラップ3Bは、閉位置(図1参照)と、開位置(図2参照)との間を移動可能である。外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、外フラップ3Bは、外フラップ3Aとともに開口23を閉じる。外フラップ3Bが開位置に位置した状態で、開口23は、開く。
【0041】
図3に示すように、外フラップ3Bは、基端E11と、先端E12とを有する。基端E11は、第3方向における側壁21Bの一端部と接続する。先端E12は、基端E11から離れて位置する。外フラップ3Bは、外フラップ本体31Bと、切離部32Bと、ミシン目33Bとを有する。
【0042】
1.3.1 外フラップ本体31B
図1に示すように、外フラップ本体31Bは、箱本体2と接続する。詳しくは、外フラップ本体31Bは、第3方向における側壁21B(図2参照)の一端部と接続する。外フラップ本体31Bは、切離部32Bと基端E11との間に位置する。外フラップ本体31Bは、第1方向に延びる。外フラップ3Aが閉位置に位置し、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、外フラップ本体31Bは、重複部分32Aと重ならない。外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、外フラップ本体31Bは、重複部分32Aと基端E11との間に位置する。
【0043】
これにより、図4に示すように、切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離された状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、外フラップ本体31Bは、外フラップ3Aと突き合わされて、外フラップ3Aとともに開口23を閉じることができる。そのため、開封した後の包装箱1に使用済みのカートリッジを収容して、外フラップ本体31Bと外フラップ3Aとで開口23を閉じることができる。その結果、開封した後の包装箱1を利用して、使用済みのカートリッジを保管できる。
【0044】
1.3.2 切離部32B
図3に示すように、切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されていない状態で、切離部32Bは、外フラップ本体31Bと先端E12との間に位置する。切離部32Bは、第1方向に延びる。切離部32Bは、外フラップ本体31Bから切り離し可能である。
【0045】
図1に示すように、切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されていない状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、切離部32Bは、重複部分32Aと重なる。切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されておらず、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、切離部32Bは、外フラップ3Aの重複部分32Aと接着される。
【0046】
詳しくは、切離部32Bは、第1ライナ320A(図1参照)と、第2ライナ320B(図1参照)と、複数の接着部分321A、321B、321C(図3参照)と、複数の非接着部分322A、322B(図3参照)と、複数の切れ目323A、323B(図3参照)とを有する。
【0047】
1.3.2.1 第1ライナ320A
図1に示すように、第1ライナ320Aは、包装箱1を構成する段ボールの一方の表面に位置するライナである。切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されていない状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、第1ライナ320Aは、外フラップ3Aの重複部分32Aに向かい合う。
【0048】
1.3.2.2 第2ライナ320B
第2ライナ320Bは、包装箱1を構成する段ボールの他方の表面に位置するライナである。第2ライナ320Bは、段ボールの中芯に対して、第1ライナ320Aの反対側に位置する。切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されていない状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、第2ライナ320Bは、第1ライナ320Aに対して、外フラップ3Aの重複部分32Aの反対側に位置する。
【0049】
1.3.2.3 接着部分321A、321B、321C
切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されておらず、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、接着部分321A、321B、321C(図3参照)は、外フラップ3Aの重複部分32Aと接着される。言い換えると、包装箱1が未開封の状態で、接着部分321A、321B、321Cは、外フラップ3Aの重複部分32Aと接着されている。
【0050】
図3に示すように、接着部分321A、321B、321Cは、互いに間隔をあけて、ミシン目33Bが延びる方向に並ぶ。言い換えると、接着部分321Bは、ミシン目33Bが延びる方向において、接着部分321Aと間隔をあけて並ぶ。接着部分321Cは、ミシン目33Bが延びる方向において、接着部分321Bと間隔をあけて並ぶ。
【0051】
接着部分321A、321B、321Cの第1ライナ320Aは、複数の穴3211を有する。なお、第2ライナ320B(図5参照)は、複数の穴3211を有さない。接着部分321A、321B、321Cに接着剤が塗布されたときに、接着剤は、複数の穴3211に入る。複数の穴3211に入った接着剤がアンカーになることにより、接着剤の接着力を向上させることができる。
【0052】
なお、外フラップ3Aの重複部分32Aの第2ライナ(図5参照)も、接着部分321Aと接着される部分P1、接着部分321Bと接着される部分P2、接着部分321Cと接着される部分P3において、複数の穴3211と同じ複数の穴を有する。
【0053】
接着剤の接着力を向上させる観点においては、外フラップ3Aの重複部分32Aの第1ライナ(図3参照)は、複数の穴を有する必要はない。
【0054】
しかし、展開状態の包装箱1を基材から効率良く切り抜くという観点では、外フラップ3Aの重複部分32Aの第1ライナは、好ましくは、第2ライナと同じ複数の穴を有する。
【0055】
詳しくは、本実施形態では、展開状態の包装箱1を基材から切り抜くとき、第1ライナから第2ライナに向かって基材を切断する。
【0056】
このとき、接着部分321A、321B、321Cの第1ライナ320Aに、複数の穴3211を開けるための刃物を、第2ライナ320B(図5参照)まで貫通しない程度に押し当てる。これにより、接着部分321A、321B、321Cの第1ライナ320Aに、複数の穴3211が開く。
【0057】
また、このとき、部分P1、P2、P3の第1ライナに、複数の穴を開けるための刃物を、第2ライナまで貫通するように押し当てる。これにより、部分P1、P2、P3の第2ライナに、複数の穴が、開く。
【0058】
これにより、包装箱1の外形の切り抜きを切り抜くときに、接着部分321A、321B、321Cの第1ライナ320Aの複数の穴3211と、部分P1、P2、P3の第2ライナの複数の穴とを、一度に形成できる。
【0059】
そのため、展開状態の包装箱1を効率良く生産できる。
【0060】
なお、包装箱1を閉じた状態で、重複部分32Aの第1ライナは、包装箱1の内側に面しており、外から見えない。そのため、重複部分32Aの第1ライナに複数の穴があっても、外観上の問題にはならないし、もちろん機能的な問題も無い。
【0061】
1.3.2.4 非接着部分322A、322B
図1に示すように、切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されておらず、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、非接着部分322A、322B(図3参照)は、外フラップ3Aの重複部分32Aと接着されない。言い換えると、包装箱1が未開封の状態で、非接着部分322A、322Bは、外フラップ3Aの重複部分32Aと接着されていない。
【0062】
図3に示すように、非接着部分322Aは、接着部分321Aと接着部分321Bとの間に位置する。非接着部分322Bは、接着部分321Bと接着部分321Cとの間に位置する。切離部32Bに非接着部分322A、322Bが存在することにより、包装箱1を開封する作業者は、非接着部分322A、322Bが無い場合と比べて、小さな力で、外フラップ3Aの重複部分32Aから切離部32Bを剥がすことができる。
【0063】
1.3.2.5 切れ目323A、323B
切れ目323A、323Bは、第1ライナ320Aを切断する。切れ目323A、323Bは、いわゆるハーフカットである。図5に示すように、切れ目323A、323Bは、第2ライナ320Bを切断しない。切れ目323A、323Bは、段ボールの中芯を切断しない。なお、切れ目323A、323Bは、段ボールの中芯の一部を切断してもよい。好ましくは、切れ目323A、323Bは、第1ライナ320Aのみを切断する。
【0064】
図3に示すように、切れ目323Aは、接着部分321Aと接着部分321Bとの間に位置する。言い換えると、切れ目323Aは、非接着部分322Aに位置する。切れ目323Bは、接着部分321Bと接着部分321Cとの間に位置する。言い換えると、切れ目323Bは、非接着部分322Bに位置する。これにより、作業者が包装箱1を開封するときに、切れ目323A、323Bにおいて、切離部32Bの第1ライナ320Aが切れる。そのため、作業者は、第1ライナ320Aに切れ目が入っていない場合と比べて、小さな力で、外フラップ3Aの重複部分32Aから切離部32Bを剥がすことができる。切れ目323A、323Bは、段ボールのフルート方向と傾斜する方向に延びる。ここで、切れ目323A、323Bが段ボールのフルート方向に沿って延びていると、切れ目323A、323Bにおいて切離部32Bの第1ライナ320Aが切れた場合に、作業者が切離部32Bを引っ張る力によって、切れ目323A、323Bが入った部分の中芯のフルート形状が伸びてしまう可能性がある。フルート形状が伸びてしまうと、段ボールの剛性を保つことができず、切離部32Bが切れ目323A、323Bで千切れてしまう可能性がある。この点、切れ目323A、323Bが段ボールのフルート方向と傾斜する方向に延びていると、切れ目323A、323Bにおいて切離部32Bの第1ライナ320Aが切れた状態でも、第1ライナ320Aによって、中芯のフルート形状が伸びることを抑制できる。そのため、作業者が切離部32Bを引っ張った場合に、切離部32Bが切れ目323A、323Bで千切れてしまうことを抑制できる。
【0065】
1.3.3 ミシン目33B
図1に示すように、ミシン目33Bは、外フラップ本体31Bと切離部32Bとの間に位置する。ミシン目33Bは、外フラップ本体31Bと切離部32Bとを切り離し可能に接続する。ミシン目33Bは、第1方向に延びる。ミシン目33Bは、フルート方向(図3参照)と交差する方向に延びる。好ましくは、ミシン目33Bは、フルート方向と直交する方向に延びる。ミシン目33Bは、直線状である。ミシン目33Bは、Y字形状の複数の貫通穴からなる。複数の貫通穴は、第1方向に並ぶ。これにより、包装箱1を開封する作業者は、ミシン目33Bが延びる方向に切離部32Bを引っ張ることにより、切離部32Bを、ミシン目33Bが延びる方向に沿って、外フラップ本体31Bから切り離すことができる。
【0066】
1.4 内フラップ4A
図2に示す内フラップ4Aは、第3方向における側壁21Cの一端部と接続する。内フラップ4Aは、第2方向に延びる。内フラップ4Aは、板形状を有する。内フラップ4Aは、内側位置と外側位置との間を移動可能である。内フラップ4Aが内側位置に位置した状態で、内フラップ4Aは、開口23内に位置する。内フラップ4Aが外側位置に位置した状態で、内フラップ4Aは、開口23外に位置する。内フラップ4Aは、基端E21と、先端E22とを有する。基端E21は、第3方向における側壁21Cの一端部と接続する。先端E22は、基端E21から離れて位置する。
【0067】
1.5 内フラップ4B
内フラップ4Bは、第3方向における側壁21Dの一端部と接続する。内フラップ4Bは、第2方向に延びる。内フラップ4Bは、板形状を有する。内フラップ4Bは、内側位置と外側位置との間を移動可能である。内フラップ4Bが内側位置に位置した状態で、内フラップ4Bは、開口23内に位置する。内フラップ4Bが外側位置に位置した状態で、内フラップ4Bは、開口23外に位置する。内フラップ4Bは、基端E31と、先端E32とを有する。基端E31は、第3方向における側壁21Dの一端部と接続する。先端E32は、基端E31から離れて位置する。
【0068】
図3に示すように、展開状態の包装箱1では、外フラップ3Aの先端E2、外フラップ3Bの先端E12、内フラップ4Aの先端E22、および、内フラップ4Bの先端E32は、一直線上に並ぶ。そのため、展開状態の包装箱1を基材から切り抜くときに、基材から切除する部分が増えることを、より抑制できる。
【0069】
1.6 ラベル5
図1に示すように、切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離されておらず、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、ラベル5は、外フラップ3Aと外フラップ3Bとに貼り付けられる。ラベル5は、ミシン目33Bを覆う。ラベル5は、切離部32Bを覆う。すなわち、包装箱1が未開封の状態で、ラベル5は、外フラップ3Aと外フラップ3Bとに貼り付けられる。包装箱1が未開封の状態で、ラベル5は、ミシン目33Bを覆う。包装箱1が未開封の状態で、ラベル5は、切離部32Bを覆う。切離部32Bを外フラップ本体31Bから切り離したときに、ラベル5は、破れる。そのため、開封済みの包装箱1に、包装箱1を開封した痕跡を残すことができる。
【0070】
2.包装箱1の開封作業
次に、図1および図2を参照して、包装箱1の開封作業について説明する。
【0071】
図1および図2に示すように、包装箱1を開封するには、作業者は、まず、切離部32Bを第1方向に引っ張って、切離部32Bを重複部分32Aから剥がすとともに、切離部32Bを外フラップ本体31Bから切り離す。
【0072】
次に、図2に示すように、作業者は、外フラップ3Aを開位置に位置させ、外フラップ本体31Bを開位置に位置させ、内フラップ4Aを外側位置に位置させ、内フラップ4Bを外側位置に位置させる。
【0073】
以上により、包装箱1の開封作業が完了する。
【0074】
3.使用済みカートリッジの梱包作業
次に、図2および図4を参照して、使用済みカートリッジの梱包作業について説明する。
【0075】
図2および図4に示すように、開封済みの包装箱1に使用済みカートリッジを梱包するには、作業者は、開封済みの包装箱1に使用済みカートリッジを収容した後、内フラップ4Aを内側位置に位置させ、内フラップ4Bを内側位置に位置させ、外フラップ3Aを閉位置に位置させ、外フラップ本体31Bを閉位置に位置させる。
【0076】
すると、図4に示すように、外フラップ本体31Bは、外フラップ3Aと突き合わされて、外フラップ3Aとともに開口23を閉じる。
【0077】
その後、作業者は、外フラップ本体31Bと外フラップ3Aとの突き合わせ部分に粘着テープを貼り付ける。
【0078】
以上により、使用済みカートリッジの梱包作業が完了する。
【0079】
4.作用効果
(1)包装箱1によれば、図1に示すように、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した状態で、切離部32Bは、外フラップ3Aの重複部分32Aと接着される。
【0080】
そのため、図3に示すように、切離部32Bに突出部を設ける必要が無く、展開状態の包装箱1を基材から切り抜くときに、基材から切除する部分が増えることを抑制できる。
【0081】
さらに、図4に示すように、切離部32Bが外フラップ本体31Bから切り離された状態で、外フラップ3Aが閉位置に位置し、かつ、外フラップ3Bが閉位置に位置した場合、外フラップ本体31Bは、外フラップ3Aと突き合わされて、外フラップ3Aとともに開口23を閉じることができる。
【0082】
これにより、開封済みの包装箱1に使用済みのカートリッジを収容して、外フラップ本体31Bと外フラップ3Aとで開口23を閉じることができる。
【0083】
その結果、開封済みの包装箱1を利用して、使用済みのカートリッジを保管できる。
【0084】
(2)包装箱1によれば、図1に示すように、ミシン目33Bは、Y字形状の複数の貫通穴からなる。
【0085】
そのため、包装箱1を開封する作業者は、ミシン目33Bが延びる方向に切離部32Bを引っ張ることにより、切離部32Bを、ミシン目33Bが延びる方向に沿って、外フラップ本体31Bから切り離すことができる。
【0086】
(3)包装箱1によれば、図3に示すように、切離部32Bは、複数の接着部分321A、321B、321Cと、複数の非接着部分322A、322Bとを有する。複数の接着部分321A、321B、321Cは、互いに間隔をあけて、ミシン目33Bが延びる方向に並ぶ。非接着部分322Aは、接着部分321Aと接着部分321Bとの間に位置する。非接着部分322Bは、接着部分321Bと接着部分321Cとの間に位置する。
【0087】
そのため、切離部32Bに非接着部分322A、322Bが存在することにより、包装箱1を開封する作業者は、非接着部分322A、322Bが無い場合と比べて、小さな力で、外フラップ3Aの重複部分32Aから切離部32Bを剥がすことができる。
【0088】
(4)包装箱1によれば、図3に示すように、切離部32Bは、切れ目323A、323Bを有する。切れ目323A、323Bは、第1ライナ320Aを切断し、第2ライナ320B(図5参照)を切断しない。切れ目323Aは、接着部分321Aと接着部分321Bとの間に位置する。切れ目323Bは、接着部分321Bと接着部分321Cとの間に位置する。
【0089】
このような構成によれば、作業者が包装箱1を開封するときに、切れ目323A、323Bにおいて、切離部32Bの第1ライナ320Aが切れる。
【0090】
そのため、作業者は、第1ライナ320Aに切れ目323A、323Bが入っていない場合と比べて、小さな力で、外フラップ3Aの重複部分32Aから切離部32Bを剥がすことができる。
【0091】
また、切れ目323A、323Bは、フルート方向と傾斜する方向に延びる。
【0092】
そのため、作業者が切離部32Bを引っ張った場合に、切離部32Bが切れ目323A、323Bで千切れてしまうことを抑制できる。
【0093】
(5)包装箱1によれば、図1に示すように、包装箱1が未開封の状態で、ラベル5は、外フラップ3Aと外フラップ3Bとに貼り付けられる。ラベル5は、ミシン目33Bを覆う。
【0094】
そのため、切離部32Bを外フラップ本体31Bから切り離したときに、ラベル5が破れる。
【0095】
その結果、開封済みの包装箱1に、包装箱1を開封した痕跡を残すことができる。
【0096】
5.変形例
上記した実施形態では、ラベル5はミシン目33Bを覆い、かつ、外フラップ3Aと外フラップ3Bとにまたがる位置に貼り付けられている。ラベル5は、切離部32Bを外フラップ本体31Bから切り離したときに、ラベル5が破れたり剥がれたりするような位置に貼りつけられていればその目的を達することができる。
【0097】
例えば「ミシン目33Bを覆い、外フラップ3Bからはみ出さない位置」に貼りつけてもよいし、「ミシン目33Bは覆わないが、外フラップ3Aと外フラップ3Bとにまたがる位置」に貼りつけてもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 包装箱
2 箱本体
3A 外フラップ
3B 外フラップ
5 ラベル
23 開口
31B 外フラップ本体
32B 切離部
33B ミシン目
320A 第1ライナ
320B 第2ライナ
321A 接着部分
321B 接着部分
322A 非接着部分
323A 切れ目
図1
図2
図3
図4
図5