(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022088509
(43)【公開日】2022-06-14
(54)【発明の名称】トレハロースホスホリラーゼ
(51)【国際特許分類】
C12N 9/10 20060101AFI20220607BHJP
C12P 19/12 20060101ALI20220607BHJP
C12N 15/54 20060101ALI20220607BHJP
C12N 15/10 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
C12N9/10
C12P19/12
C12N15/54
C12N15/10 200Z
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022051384
(22)【出願日】2022-03-28
(62)【分割の表示】P 2019548767の分割
【原出願日】2017-11-28
(31)【優先権主張番号】16002528.4
(32)【優先日】2016-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】317012835
【氏名又は名称】シーレクター ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】519189500
【氏名又は名称】ニュー マッターホルン リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ブルヒャー ビルギット
(72)【発明者】
【氏名】フォーゲル アンドレアス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ホスホリラーゼ、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース1-リン酸とを反応させるための方法、グルコースとアルファ-D-グルコース1-リン酸とをトレハロースと無機リン酸とに変換するための方法、およびトレハロースを生産するための前記ホスホリラーゼの使用を提供する。
【解決手段】1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含む、トレハロースホスホリラーゼを提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であるアミノ酸配列であって、かつSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸置換を含むアミノ酸配列
を含む、トレハロースホスホリラーゼ。
【請求項2】
前記1つまたは複数のアミノ酸位置が、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、667、703および705からなる群より選択される、請求項1記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項3】
前記1つまたは複数のアミノ酸位置が、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383、225、304、323、487、550、556、564、590および705からなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項4】
前記1つまたは複数のアミノ酸位置がSEQ ID NO:1のアミノ酸位置383にある、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項5】
前記1つまたは複数のアミノ酸位置が、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712M、P383G、P383V、P383C、P383S、P383T、V10R、L114I、I118V、S192V、S197G、Y220F、N225I、N225L、N225M、N225V、A304L、A304I、D306H、P318H、T323I、T323V、L339I、F349Y、G357A、A459S、Q476G、E481I、A484S、487A、Q487G、Q487L、Q487M、Q487V、K488A、A506S、A511S、R526E、E530V、G532R、D533G、D537M、V550I、V550P、S556T、T564E、D590N、D590G、D590A、A649E、R667E、R667K、A703EおよびK705Nからなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項6】
前記1つまたは複数のアミノ酸位置が、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置P383G、P383V、P383C、P383S、P383T、V10R、L114I、S192V、S197G、N225I、N225L、N225M、N225V、A304L、A304I、D306H、P318H、T323I、T323V、L339I、F349Y、G357A、A459S、Q476G、E481I、A484S、Q487G、Q487L、Q487M、Q487V、K488A、A506S、A511S、R526E、E530V、G532R、D533G、D537M、V550I、V550P、S556T、T564E、D590G、D590A、A649E、R667E、R667K、A703EおよびK705Nからなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項7】
2つ以上のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記2つ以上のアミノ酸位置が、10と114、10と712、114と118、114と304、114と357、114と383、114と590、114と712、118と304、118と357、118と383、118と556、118と564、118と590、118と712、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と357、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、304と712、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、323と649、349と383、349と590、357と383、357と590、357と705、357と712、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と564、487と590、487と649、550と590、556と564、556と590、556と649、564と590、564と712、590と649、590と712、および649と712からなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項8】
2つ以上のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記2つ以上のアミノ酸位置が、118と383、118と556、118と564、118と590、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、323と649、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と564、487と590、487と649、550と590、556と564、556と590、556と649、564と590、564と712、590と649、590と712、649と712、および705と712からなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項9】
2つ以上のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記2つ以上のアミノ酸位置が、118と383、118と590、225と383、225と590、304と383、304と590、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と590、550と590、556と590、564と590、590と649、590および712からなる群より選択される、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項10】
前記トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列が、以下からなる群より選択される1つまたは複数の置換を含む、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ:
L712A、L712G、L712I、L712M、L712PまたはL712Vであり、好ましくはL712Mである、SEQ ID NO:1の位置712におけるアミノ酸置換;
P383A、P383G、P383I、P383L、P383M、P383V、P383N、P383C、P383Q、P383SまたはP383Tであり、好ましくはP383A、P383G、P383M、P383V、P383N、P383C、P383Q、P383SまたはP383Tであり、より好ましくはP383G、P383V、P383CまたはP383S、またはP383Tであり、より一層好ましくはP383VまたはP383Tであり、最も好ましくはP383Vである、SEQ ID NO:1の位置383におけるアミノ酸置換;
V10R、V10HまたはV10Kであり、好ましくはV10Rである、SEQ ID NO:1の位置10におけるアミノ酸置換;
L114A、L114G、L114I、L114M、L114PまたはL114Vであり、好ましくはL114Iである、SEQ ID NO:1の位置114におけるアミノ酸置換;
I118A、I118G、I118L、I118M、I118PまたはI118Vであり、好ましくはI118Vである、SEQ ID NO:1の位置118におけるアミノ酸置換;
S192A、S192G、S192I、S192L、S192M、S192PまたはS192Vであり、好ましくはS192Vである、SEQ ID NO:1の位置192におけるアミノ酸置換;
S197A、S197G、S197I、S197L、S197M、S197PまたはS197Vであり、好ましくはS197Gである、SEQ ID NO:1の位置197におけるアミノ酸置換;
Y220FまたはY220Wであり、好ましくはY220Fである、SEQ ID NO:1の位置220におけるアミノ酸置換;
N225A、N225G、N225I、N225L、N225M、N225PまたはN225Vであり、好ましくはN225I、N225L、N225MまたはN225Vであり、より好ましくはN225Vである、SEQ ID NO:1の位置225におけるアミノ酸置換;
A304G、A304I、A304L、A304M、A304PまたはA304Vであり、好ましくはA304IまたはA304Lであり、より好ましくはA304Iである、SEQ ID NO:1の位置304におけるアミノ酸置換;
D306R、D306HまたはD306Kであり、好ましくはD306Hである、SEQ ID NO:1の位置306におけるアミノ酸置換;
P318R、P318HまたはP318Kであり、好ましくはP318Hである、SEQ ID NO:1の位置318におけるアミノ酸置換;
T323A、T323G、T323I、T323L、T323M、T323PまたはT323Vであり、好ましくはT323IまたはT323Vであり、より好ましくはT323Iである、SEQ ID NO:1の位置323におけるアミノ酸置換;
L339A、L339G、L339I、L339M、L339PまたはL339Vであり、好ましくはL339Iであり、SEQ ID NO:1の位置339におけるアミノ酸置換;
F349WまたはF349Yであり、好ましくはF349Yである、SEQ ID NO:1の位置349におけるアミノ酸置換;
G357A、G357I、G357L、G357M、G357PまたはG357Vであり、好ましくはG357Aである、SEQ ID NO:1の位置357におけるアミノ酸置換;
A459N、A459C、A459QまたはA459S、A459Tであり、好ましくはA459Sである、SEQ ID NO:1の位置459におけるアミノ酸置換;
Q476A、Q476G、Q476I、Q476L、Q476M、Q476PまたはQ476Vであり、好ましくはQ476Gである、SEQ ID NO:1の位置476におけるアミノ酸置換;
E481A、E481G、E481I、E481L、E481M、E481PまたはE481Vであり、好ましくはE481Iである、SEQ ID NO:1の位置481におけるアミノ酸置換;
A484N、A484C、A484Q、A484SまたはA484Tであり、好ましくはA484Sである、SEQ ID NO:1の位置484におけるアミノ酸置換;
Q487A、Q487G、Q487I、Q487L、Q487M、Q487PまたはQ487Vであり、好ましくはQ487A、Q487G、Q487L、Q487MまたはQ487Vであり、より好ましくはQ487Aである、SEQ ID NO:1の位置487におけるアミノ酸置換;
K488A、K488G、K488I、K488L、K488M、K488PまたはK488Vであり、好ましくはK488Aである、SEQ ID NO:1の位置488におけるアミノ酸置換;
A506N、A506C、A506Q、A506SまたはA506Tであり、好ましくはA506Sである、SEQ ID NO:1の位置506におけるアミノ酸置換;
A511N、A511C、A511Q、A511SまたはA511Tであり、好ましくはA511Sである、SEQ ID NO:1の位置A511におけるアミノ酸置換;
R526DまたはR526Eであり、好ましくはR526Eである、SEQ ID NO:1の位置526におけるアミノ酸置換;
E530A、E530G、E530I、E530L、E530M、E530P、E530Vであり、好ましくはE530Vである、SEQ ID NO:1の位置530におけるアミノ酸置換;
G532R、G532HまたはG532Kであり、好ましくはG532Rである、SEQ ID NO:1の位置532におけるアミノ酸置換;
D533A、D533G、D533I、D533L、D533M、D533PまたはD533Vであり、好ましくはD533Gである、SEQ ID NO:1の位置533におけるアミノ酸置換;
D537A、D537G、D537I、D537L、D537M、D537PまたはD537Vであり、好ましくはD537Mである、SEQ ID NO:1の位置537におけるアミノ酸置換;
V550A、V550G、V550I、V550L、V550MまたはV550Pであり、好ましくはV550IまたはV550Pであり、より好ましくはV550Iである、SEQ ID NO:1の位置550におけるアミノ酸置換;
S556N、S556C、S556QまたはS556Tであり、好ましくはS556Tである、SEQ ID NO:1の位置556におけるアミノ酸置換;
T564DまたはT564Eであり、好ましくはT564Eである、SEQ ID NO:1の位置564におけるアミノ酸置換;
D590N、D590C、D590Q、D590S、D590T、D590A、D590G、D590I、D590L、D590M、D590PまたはD590Vであり、好ましくはD590N、D590GまたはD590Aであり、より好ましくはD590Nである、SEQ ID NO:1の位置590におけるアミノ酸置換;
A649DまたはA649Eであり、好ましくはA649Eである、SEQ ID NO:1の位置649におけるアミノ酸置換;
R667D、R667E、R667R、R667HまたはR667Kであり、好ましくはR667EまたはR667Kであり、より好ましくはR667Eである、SEQ ID NO:1の位置667におけるアミノ酸置換;
A703DまたはA703Eであり、好ましくはA703Eである、SEQ ID NO:1の位置703におけるアミノ酸置換;および
K705N、K705C、K705Q、K705SまたはK705Tであり、好ましくはK705Nである、SEQ ID NO:1の位置705におけるアミノ酸置換。
【請求項11】
前記トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列が、
(a)3つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の383、556および590におけるアミノ酸置換;
(b)4つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114および118、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、487、556および590、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、556および590におけるアミノ酸置換;
(c)5つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114、I118および304、ならびに/またはSEQ ID NO:1の712、383、114、118および357、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、304、556および590、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、487、556および590におけるアミノ酸置換;
(d)6つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114、118、304および357、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、304、487、556および590におけるアミノ酸置換
を含む、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項12】
トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列との同一性が、少なくとも81%、または少なくとも82%、または少なくとも83%、または少なくとも84%、または少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%または100%である、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項13】
トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列が、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、87、88、89、91、93、94、95、97、98、101、103、104、105、107、109、110、111、113、114、115、117、119、121、123、125、128、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、146、147、149、150、151、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のいずれか一つを含むかまたは該アミノ酸配列のいずれか一つからなり、好ましくはトレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列がSEQ ID NO:14のアミノ酸配列を含むかまたはSEQ ID NO:14のアミノ酸配列からなる、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項14】
グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸の、トレハロースおよび無機リン酸への変換
ならびに/または
トレハロースおよび無機リン酸の、グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸への変換
を触媒する能力を有する、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項15】
以下の特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組合せを有する、前記請求項のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ:
特徴(A)が、30%~100%の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり;
特徴(B)が、
(i)少なくとも52℃のTm30値、および/または
(ii)少なくとも52℃のTm50値
を特徴とする、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり;
特徴(C)が、
(i)52℃~90℃のTm30値および/または
(ii)52℃~90℃のTm50値
を特徴とする熱安定性であり;
特徴(D)が、
(i)45℃で3時間~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性、または
(ii)45℃で24時間~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性、または
(iii)45℃で4日~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性
を特徴とする熱安定性であり;
特徴(E)が、0.65~1.0の100/500比として表される相対活性であり、ここで、100/500比が、[100mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]/[500mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]の比と定義される。
【請求項16】
SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ以下の特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組合せを有する、トレハロースホスホリラーゼ:
特徴(A)が、30%~100%の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり;
特徴(B)が、
(i)少なくとも52℃のTm30値、および/または
(ii)少なくとも52℃のTm50値
を特徴とする、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり;
特徴(C)が、
(i)52℃~90℃のTm30値および/または
(ii)52℃~90℃のTm50値
を特徴とする熱安定性であり;
特徴(D)が、
(i)45℃で3時間~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性、または
(ii)45℃で24時間~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性、または
(iii)45℃で4日~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性
を特徴とする熱安定性であり;
特徴(E)が、0.65~1.0の100/500比として表される相対活性であり、ここで、100/500比が、[100mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]/[500mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]の比と定義される。
【請求項17】
請求項1~15のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼである、請求項16記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項18】
SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列と少なくとも85%同一および/または少なくとも86%相同であるアミノ酸配列であって、かつSEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160のアミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸置換を含むアミノ酸配列
を含む、トレハロースホスホリラーゼ。
【請求項19】
SEQ ID NO:160のアミノ酸配列と少なくとも85%同一および/または少なくとも86%相同であるアミノ酸配列であって、かつ前記1つまたは複数のアミノ酸位置が、SEQ ID NO:160のL108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、V483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707のアミノ酸位置からなる群より選択される、アミノ酸配列
を含む、請求項18記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項20】
SEQ ID NO:81のアミノ酸配列と少なくとも85%同一および/または少なくとも86%相同であるアミノ酸配列であって、かつ前記1つまたは複数のアミノ酸位置が、SEQ ID NO:81のL108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、I483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707のアミノ酸位置からなる群より選択される、アミノ酸配列
を含む、請求項18記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項21】
2つ以上のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記2つのアミノ酸位置の対が、108と112、108と221、108と300、108と319、108と345、108と379、108と483、108と544、108と550、108と558、108と584、108と643、108と707、112と221、112と300、112と319、112と345、112と379、112と483、112と544、112と550、112と558、112と584、112と643、112と707、221と300、221と319、221と345、221と379、221と483、221と544、221と550、221と558、221と584、221と643、221と707、300と319、300と345、300と379、300と483、300と544、300と550、300と558、300と584、300と643、300と707、319と345、319と379、319と483、319と544、319と550、319と558、319と584、319と643、319と707、345と379、345と483、345と544、345と550、345と558、345と584、345と643、345と707、379と483、379と544、379と550、379と558、379と584、379と643、379と707、483と544、483と550、483と558、483と584、483と643、483と707、544と550、544と558、544と584、544と643、544と707、550と558、550と584、550と643、550と707、558と584、558と643、558と707、584と643、584と707、および643と707からなる群より選択される、請求項18~20のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項22】
2つ以上のアミノ酸にアミノ酸置換を含み、前記2つのアミノ酸位置の対が、
(i)SEQ ID NO:160のL108とT319、L108とP379、L108とV483、L108とS550、L108とQ558、N221とT319、N221とP379、N221とV483、N221とV544、N221とS550、N221とQ558、T319とP379、T319とV483、T319とV544、T319とS550、T319とQ558、P379とV483、P379とV544、P379とS550、P379とQ558、V483とV544、V483とS550、V483とQ558、およびS550とQ558、
(ii)SEQ ID NO:81のL108およびT319、L108とP379、L108とI483、L108とS550、L108とQ558、N221とT319、N221とP379、N221とI483、N221とV544、N221とS550、N221とQ558、T319とP379、T319とI483、T319とV544、T319とS550、T319とQ558、P379とI483、P379とV544、P379とS550、P379とQ558、I483とV544、I483とS550、I483とQ558、およびS550とQ558
からなる群より選択される、請求項18~21のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項23】
前記1つまたは複数の置換が、以下からなる群より選択される、請求項18~22のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ:
L108A、L108G、L108I、L108M、L108PまたはL108Vであり、好ましくはL108Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置L108におけるアミノ酸置換;
V112A、V112G、V112L、V112M、V112PまたはV112Iであり、好ましくはV112Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置V112におけるアミノ酸置換;
N221A、N221G、N221I、N221L、N221M、N221PまたはN221Vであり、好ましくはN221I、N221L、N221MまたはN221Vであり、より好ましくはN221Vである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置N221におけるアミノ酸置換;
A300G、A300I、A300L、A300M、A300PまたはA300Vであり、好ましくはA300IまたはA300Lであり、より好ましくはA300Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置A300におけるアミノ酸置換;
T319A、T319G、T319I、T319L、T319M、T319PまたはT319Vであり、好ましくはT319IまたはT319Vであり、より好ましくはT319Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置T319におけるアミノ酸置換;
P379A、P379G、P379I、P379L、P379M、P379V、P379N、P379C、P379Q、P379SまたはP379Tであり、好ましくはP379A、P379G、P379M、P379V、P379N、P379C、P379Q、P379SまたはP379Tであり、より好ましくはP379G、P379V、P379CまたはP379SまたはP379Tであり、より一層好ましくはP379VまたはP379Tであり、最も好ましくはP379Vである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置P379におけるアミノ酸置換;
I483A、I483G、I483I、I483L、I483M、I483PまたはI483Vであり、好ましくはI483A、I483G、I483L、I483MまたはI483Vであり、より好ましくはI483Aである、SEQ ID NO:81の位置I483におけるアミノ酸置換;
Q483A、Q483G、Q483I、Q483L、Q483M、Q483PまたはQ483Vであり、好ましくはQ483A、Q483G、Q483L、Q483MまたはQ483Vであり、より好ましくはQ483Aである、SEQ ID NO:160の位置Q483におけるアミノ酸置換;
V544A、V544G、V544I、V544L、V544MまたはV544Pであり、好ましくはV544IまたはV544Pであり、より好ましくはV544Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置V544におけるアミノ酸置換;
S550N、S550C、S550QまたはS550Tであり、好ましくはS550Tである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置S550におけるアミノ酸置換;
Q558DまたはQ558Eであり、好ましくはQ558Eである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置Q558におけるアミノ酸置換;
D558N、D558C、D558Q、D558S、D558T、D558A、D558G、D558I、D558L、D558M、D558PまたはD558Vであり、好ましくはD558N、D558GまたはD558Aであり、より好ましくはD558Nである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置D558におけるアミノ酸置換;
A643DまたはA643Eであり、好ましくはA643Eである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置A643におけるアミノ酸置換;
L707A、L707G、L707I、L707M、L707PまたはL707Vであり、好ましくはL707Mである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の位置L707におけるアミノ酸置換。
【請求項24】
トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列が、SEQ ID NO:161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189のうちのいずれか一つ、好ましくはSEQ ID NO:163、165、166、168、171、173、176、177、178、179、180、184、185、186、187、188、189のうちのいずれか一つ、より好ましくはSEQ ID NO:176、178、180、185、188のうちのいずれか一つのアミノ酸配列を含む、請求項18~23のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項25】
SEQ ID NO:160またはSEQ ID NO:81、好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも85%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ以下の特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組合せを有する、トレハロースホスホリラーゼ:
特徴(A)が、30%~100%の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり;
特徴(B)が、
(i)少なくとも52℃のTm30値、および/または
(ii)少なくとも52℃のTm50値
を特徴とする、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり;
特徴(C)が、
(i)52℃~90℃のTm30値および/または
(ii)52℃~90℃のTm50値
を特徴とする熱安定性であり;
特徴(D)が、
(i)45℃で3時間~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性、または
(ii)45℃で24時間~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性、または
(iii)45℃で4日~9日以上の半減期を特徴とするプロセス安定性
を特徴とする熱安定性であり;
特徴(E)が、0.65~1.0の100/500比として表される相対活性であり、ここで、100/500比が、[100mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]/[500mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]の比と定義される。
【請求項26】
請求項18~24のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼである、請求項25記載のトレハロースホスホリラーゼ。
【請求項27】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも20%相同なアミノ酸配列を含み、かつ以下からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、好ましくは7つ以上を含む、トレハロースホスホリラーゼ変異体:
712A、712G、712I、712M、712Pまたは712V、好ましくは712M、および
383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383A、383G、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、より好ましくは383G、383V、383C、383Sまたは383T、より一層好ましくは383Vまたは383T、最も好ましくは383V、および
114A、114G、114I、114M、114Pまたは114V、好ましくは114I、および
118は118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118V、好ましくは118V、および
225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225I、225L、225Mまたは225V、より好ましくは225V、および
304G、304I、304L、304M、304Pまたは304V、好ましくは304Iまたは304L、より好ましくは304I、および
323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323Iまたは323V、より好ましくは323I、
349Wまたは349Y、好ましくは349Y、および
357A、357I、357L、357M、357Pまたは357V、好ましくは357A、および
487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487M、487G、487Lまたは487V、より好ましくは487A、および
550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550Iまたは550P、より好ましくは550I、および
556N、556C、556QまたはS556T、好ましくは556T、および
564Dまたは564E、好ましくは564E、および
590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590N、590Gまたは590A、より好ましくは590N、および
649Dまたは649E、好ましくは649E、
ここで、ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【請求項28】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも77%相同なアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ポリペプチドが、アミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、550、556、564および649からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含み、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項27記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項29】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも77%相同なアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ポリペプチドが、アミノ酸位置383V、383T、114I、225I、225L、225M、225V、304I、304L、323I、323V、349Y、357A、550I、550P、556T、564Eおよび649Eからなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含み、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項28記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項30】
アミノ酸位置712、118、487および590から選択されるアミノ酸位置に、好ましくはアミノ酸位置712M、118V、487A、487G、487L、487M、487Vおよび590Nから選択されるアミノ酸位置に、少なくとも1つのさらなるアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項28~29のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項31】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも68%相同なアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ポリペプチドが、アミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、550、556および564からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含み、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項27記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項32】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも68%相同なアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ポリペプチドが、アミノ酸位置383V、383T、114I、225I、225L、225M、225V、304I、304L、323I、323V、349Y、357A、550I、550P、556Tおよび564Eからなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含み、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項31記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項33】
アミノ酸位置712、118、487、590および649から選択されるアミノ酸位置に、好ましくはアミノ酸位置712M、118V、487A、487G、487L、487M、487V、590Nおよび649Eから選択されるアミノ酸位置に、少なくとも1つのさらなるアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項31~32のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項34】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも63%相同なアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ポリペプチドが、アミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、556および564からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含み、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項27記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項35】
SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも63%相同なアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ポリペプチドが、アミノ酸位置383V、383T、114I、225I、225L、225M、225V、304I、304L、323I、323V、349Y、357A、556Tおよび564Eからなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含み、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項34記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項36】
アミノ酸位置712、118、487、550、590および649から選択されるアミノ酸位置に、好ましくはアミノ酸位置712M、118V、487A、487G、487L、487M、487V、550I、550P、590Nおよび649Eから選択されるアミノ酸位置に、少なくとも1つのさらなるアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ変異体であって、ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す、請求項34~35のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項37】
熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体であって、
前記変異体が、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、初期活性の少なくとも30%を保持しており、初期活性が室温で15分間のインキュベーション後に決定される、かつ/または
前記変異体が、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、初期活性の少なくとも50%を保持しており、初期活性が室温で15分間のインキュベーション後に決定される、
前記熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項38】
トレハロースホスホリラーゼが請求項1~36のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼである、請求項37記載の熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体。
【請求項39】
スエヒロタケ(Schizophyllum commune)またはマイタケ(Grifola frondosa)由来のトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体であって、前記変異体が、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、好ましくは1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に初期活性の少なくとも50%の残存活性を有し、初期活性が室温で15分間のインキュベーション後に決定される、前記トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体。
【請求項40】
トレハロースホスホリラーゼが請求項1~17および37~38のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼである、請求項39記載のスエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体。
【請求項41】
トレハロースホスホリラーゼが請求項18~26および37~38のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼである、マイタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体。
【請求項42】
SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:160またはSEQ ID NO:81からなる群より選択されるアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体であって、前記変異体が、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、好ましくは1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に初期活性の少なくとも50%の残存活性を有し、初期活性が室温で15分間のインキュベーション後に決定される、前記トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体。
【請求項43】
トレハロースホスホリラーゼが、請求項1~41のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼであり、好ましくは請求項1~26のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼである、請求項42記載のトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体。
【請求項44】
請求項1~43のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼを用いてグルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させるための方法。
【請求項45】
トレハロースホスホリラーゼの存在下、少なくとも40℃の温度において、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、トレハロースを調製するための方法であって、前記トレハロースホスホリラーゼが、
(i)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも30%を保持し、かつ/または
(ii)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも50%を保持し、かつ/または
(iii)500mMグルコースにおける活性に対する100mMグルコースにおける活性の比が、少なくとも0.65である、
前記方法。
【請求項46】
トレハロースホスホリラーゼが請求項1~43のトレハロースホスホリラーゼ変異体のいずれかである、請求項44記載の方法。
【請求項47】
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列を第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列とアライメントする工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置を同定する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させる、工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置においてアミノ酸残基を置換する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させる、工程
を含む、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させるための方法であって、
第1トレハロースホスホリラーゼが、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼである、前記方法。
【請求項48】
第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸残基の置換が、SEQ ID NO:1の712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705に対応するアミノ酸位置のうちの1つまたは複数において、好ましくはSEQ ID NO:1の712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649に対応するアミノ酸位置のうちの1つまたは複数において行われる、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させるための方法。
【請求項49】
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列を第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列とアライメントする工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置を同定する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの100/500比として表される相対活性を増加させる、工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置においてアミノ酸残基を置換する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの100/500比として表される相対活性を増加させる、工程
を含む、トレハロースホスホリラーゼの100/500比として表される相対活性を増加させるための方法であって、
第1トレハロースホスホリラーゼが、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼである、前記方法。
【請求項50】
第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸残基の置換が、SEQ ID NO:1の712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705に対応するアミノ酸位置のうちの1つまたは複数において、好ましくはSEQ ID NO:1の712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649に対応するアミノ酸位置のうちの1つまたは複数において行われる、トレハロースホスホリラーゼの100/500比として表される相対活性を増加させるための方法。
【請求項51】
トレハロースを生産するための、好ましくは請求項44~46のいずれか一項に記載のトレハロースを生産するための、請求項1~43のいずれか一項記載のトレハロースホスホリラーゼの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、ホスホリラーゼ、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース1-リン酸とを反応させるための方法、グルコースとアルファ-D-グルコース1-リン酸とをトレハロースと無機リン酸とに変換するための方法、およびトレハロースを生産するための前記ホスホリラーゼの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ホスホリラーゼは無機リン酸からアクセプター分子へのリン酸基の付加を触媒する酵素である。トレハロースの可逆的な加リン酸分解的切断を触媒するホスホリラーゼは当技術分野において公知であり、トレハロースホスホリラーゼと呼ばれている。トレハロースホスホリラーゼは、それらが触媒する反応の基礎を成す機序に基づいて区別することができる。
【0003】
トレハロースホスホリラーゼの第1のグループは、無機リン酸をグルコシルアクセプターとして使用し、アノマー配置を正味で保持しつつ、トレハロースをグルコースとアルファ-D-グルコース1-リン酸(aG1P)とに加リン酸分解的に切断する反応を触媒し、それゆえに、保持型ホスホリラーゼに分類される。そのような第1グループのトレハロースホスホリラーゼには国際生化学・分子生物学連合によってEC番号EC 2.4.1.231が割り当てられており、さまざまな真核菌類から機能的に特徴づけられている。
【0004】
トレハロースホスホリラーゼの第2のグループは、EC番号EC 2.4.1.64が割り当てられている反転型トレハロースホスホリラーゼであり、これは、配置の反転を伴って、トレハロースをグルコースとベータ-D-グルコース1-リン酸とに加リン酸分解的に切断する反応を触媒している。このように、これらのホスホリラーゼは、EC 2.4.1.231トレハロースホスホリラーゼとは異なる反応機序を有する。
【0005】
具体的に述べると、本発明は、数ある反応のなかでもとりわけ、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸(「aG1P」)とをトレハロースに変換する能力、または無機リン酸の存在下でトレハロースをグルコースとaG1Pとに加リン酸分解的に切断する能力を有する、EC番号EC 2.4.1.231の一定のホスホリラーゼに関する。
【0006】
トレハロースホスホリラーゼの工業的利用は、それらの生化学的特徴づけの基礎を成す反応、すなわちトレハロースの加リン酸分解的切断を触媒する反応が、可逆的であるという事実に起因する。このため、トレハロースホスホリラーゼは、グルコースおよびaG1Pからトレハロースおよび無機リン酸への変換を触媒するのに、特に有用である。
【0007】
トレハロースホスホリラーゼによって触媒される反応は可逆的(平衡反応)であり、反応の具体的方向に応じて、基質阻害または生成物阻害を受けうる。工業上妥当な量の所望の生成物を得るには、基質の変換を高い比活性で触媒するトレハロースホスホリラーゼが要求される。加えて、トレハロースホスホリラーゼの他の速度論的因子、例えば基質選択性およびKMも、生成物収量にとって重要な役割を果たしうる。他の関連局面として、位置選択性、他の因子(例えば粗抽出物成分、基質夾雑物または副生成物)による阻害、および適切な宿主における組換え可溶性発現を挙げることができるが、それらに限定されるわけではない。
【0008】
野生型トレハロースホスホリラーゼの大きな短所は、25℃~40℃の穏当な温度でさえ溶解状態では酵素活性が迅速に失われることであり、これがそれらの応用を著しく制限している。工業的応用には、30℃を上回る温度(40℃を上回る温度であればなお良い)で数日にわたる高い安定性が望ましい。熱的に不安定な酵素の場合、長い反応時間は、より多量の酵素をプロセス時間中に必要とし、それは多くの場合、プロセス全体にわたって酵素を繰り返し添加することによって実現される。例えばヒラタケ(Pleurotus ostreatus)由来のトレハロースホスホリラーゼは、25℃でおよそ1.3時間、およそ41℃では3分の半減期を示す(Schwarz et al., J Biotechnol 129, 140-150(2007)(非特許文献1), Han et al., Protein Expression and Purification 30, 194-202(2003)(非特許文献2))。スエヒロタケ(Schizophyllum commune)およびマイタケ(Grifola frondosa)由来のトレハロースホスホリラーゼは、それよりはわずかに安定であり、それぞれ30℃で4.8時間および37℃で1時間の半減期を持つ(Schwarz et al., J Biotechnol 129, 140-150(2007))。
【0009】
そのような短所に対処するために当技術分野ではさまざまな戦略が適用された。例えばトレハロース、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG)の添加は、トレハロースホスホリラーゼの安定性を増加させることが示された(Klimacek et al., Biotechnology Techniques 13:243-248, 1999(非特許文献3)、Eis et al., Biochem J 341, 385-393(1999)(非特許文献4)、Schwarz et al. J Biotechnol 129, 140-150(2007))。最も良い安定化は20%PEG 4000を添加することによって達成され、これは、スエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの半減期を、30℃、40℃および50℃で、それぞれ4.5日、2.2時間および6分にした(Klimacek et al., Biotechnology Techniques 13:243-248, 1999、Eis et al., Biochem J 341, 385-393(1999))。PEG4000の添加は酵素の安定性を改良したものの、そのような改良は、40℃以上および数時間~数日間のプロセス時間での応用にとっては、依然として不十分である。さらにまた、PEG4000の存在は、酵素反応によって得られる生成物にとって、工業規模でのコスト構造および下流処理要件に支障をきたしうる。
【0010】
スエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの半減期は、固定化により、30℃、40℃および50℃でそれぞれ22日、3.3日および2時間まで改良することもできた(Klimacek et al., Biotechnology Techniques 13:243-248, 1999)。しかし固定化は、担体および製造コストが高いので、酵素生産コストの上昇をもたらし、工業的利用可能性という点からは、酵素を回収して複数サイクルにわたって再使用することができる場合にのみ有効である。加えて、固定化は、酵素反応の生成物に関して、プロセスおよび下流処理の選択肢を制限する。
【0011】
それゆえに、トレハロースホスホリラーゼを使用する合成反応が25℃~35℃の範囲の温度で行われることは驚くにはあたらない(Schwarz et al., J of Biotechnology 129 140-150(2007)、Saito et al., Appl Microbiol Biotechnol 50:193-198(1998)(非特許文献5)、Saito et al. Appl Microbiol Biotechnol 64:4340-4345(1998)(非特許文献6))。
【0012】
工業的プロセスにおける使用に向けて酵素の性能とそれらの適性とを改良するためのさらなるアプローチは、酵素工学である。この技法では、改良された特性を持つ、出発酵素の変異体が開発される(概観するには、例えばS. Lutz, U.T. Bornscheuer, Protein Engineering Handbook, Wiley VCH, Weinheim, 2009(非特許文献7)を参照されたい)。特にホスホリラーゼが酵素工学によって改良された。例えばUS 2013-0029384(特許文献1)は、熱安定性が改良された、グリコシルヒドロラーゼファミリー13に属するスクロースホスホリラーゼの変異体を開示している。EC番号EC 2.4.1.231のトレハロースホスホリラーゼの変異体は、今までのところ、該トレハロースホスホリラーゼの反応機序を解明するための変異体に限られている。そのような変異体に基づいて、Goedlら(Biochem J 397; 491-500; 2006(非特許文献8))は、スエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置D379、H403、R507およびK512における置換が活性の低下につながることを発見した。次の単一変異D379N、H403A、R507AおよびK512Aのうちの1つを有する変異体は、トレハロース加リン酸分解について低減した活性を示した。Goedlら(FEBS J 275; 903-913, 2008(非特許文献9))は、さらに具体的に、スエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの変異R507AおよびK512Aが、野生型のトレハロースホスホリラーゼの触媒効率(kcat/KM)に強い影響を持つことを見いだした。
【0013】
先行技術から利用できる野生型トレハロースホスホリラーゼはあらゆる点で十分ではなく、当技術分野において記載されたトレハロースホスホリラーゼの工業的利用可能性を効率よく改良しようとする試みは成功していないので、野生型トレハロースホスホリラーゼと比べて有利な、特にトレハロースの工業的生産のために高温でのプロセス安定性に関して有利な、トレハロースホスホリラーゼが必要とされている。
【0014】
したがって、本発明の基礎にある課題は、トレハロースの工業的生産における使用に適したトレハロースホスホリラーゼの提供である。
【0015】
本発明の基礎にあるさらなる課題は、熱的に安定であって、酵素を固定化する必要も、スクロースの他には何らかの安定剤(例えばPEGまたはグリセロール)を添加する必要もなく、52℃で15分間のインキュベーション後に、30%~90%または55%~100%の範囲の残存活性を示す、トレハロースホスホリラーゼの提供である。
【0016】
本発明の基礎にあるもう一つの課題は、熱的に安定であって、酵素を固定化する必要も、スクロースの他には何らかの安定剤(例えばPEGまたはグリセロール)を添加する必要もなく、45℃で3時間~9日以上の半減期を示す、トレハロースホスホリラーゼの提供である。
【0017】
本発明の基礎にあるもう一つの課題は、0.65~1.0の範囲の100/500比を有するトレハロースホスホリラーゼの提供である。
【0018】
さらにもう一つの課題は、グルコースとアルファ-D-グルコース1-リン酸とをトレハロースと無機リン酸とに変換することを可能にする手段の提供である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】Schwarz et al., J Biotechnol 129, 140-150(2007)
【非特許文献2】Han et al., Protein Expression and Purification 30, 194-202(2003)
【非特許文献3】Klimacek et al., Biotechnology Techniques 13:243-248 (1999)
【非特許文献4】Eis et al., Biochem J 341, 385-393(1999)
【非特許文献5】Saito et al., Appl Microbiol Biotechnol 50:193-198(1998)
【非特許文献6】Saito et al., Appl Microbiol Biotechnol 64:4340-4345(1998)
【非特許文献7】S. Lutz, U.T. Bornscheuer, Protein Engineering Handbook, Wiley VCH, Weinheim, 2009
【非特許文献8】Goedl et al., Biochem J 397; 491-500 (2006)
【非特許文献9】Goedl et al., FEBS J 275; 903-913 (2008)
【発明の概要】
【0021】
これらおよびその他の課題は、添付の独立請求項によって解決される。好ましい態様は、添付の従属請求項から採用しうる。
【0022】
より具体的には、これらおよびその課題は、第1の局面(これは第1局面の第1態様でもある)では、あるアミノ酸配列を含むポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼによって解決され、ここで、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であり、かつSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。好ましくは、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より個別に独立して選択される。より一層好ましくは、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、667、703および705からなる群より個別に独立して選択される。本発明との関連において意外にも見いだされたとおり、これらの位置のうちの1つまたは複数の変異は、SEQ ID NO:1の野生型配列と比べて改良された特徴、例えばSEQ ID NO:1の野生型アミノ酸配列がコードするトレハロースホスホリラーゼの19%と比べて、少なくとも22%という、52℃で15分間のインキュベーション後の残存活性につながる酵素の熱安定性の増加をもたらした。
【0023】
第1局面の第2態様(これは第1局面の第1態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のL712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705のアミノ酸位置からなる群より選択される。
【0024】
第1局面の第3態様(これは第1局面の第1および第2態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より選択される。
【0025】
第1局面の第4態様(これは第1局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より選択される。
【0026】
第1局面の第5態様(これは第1局面の第1、第2、第3および第4態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択される。
【0027】
第1局面の第6態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4および第5態様の一態様、好ましくは第1局面の第5態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択される。
【0028】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383、225、304、323、487、550、556、564、590および705からなる群より選択される。
【0029】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383、225、304、487、556、590および705からなる群より選択される。
【0030】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383、225、304、487、556および590からなる群より選択される。
【0031】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383、556および590からなる群より選択される。
【0032】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383および590からなる群より選択される。
【0033】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置はSEQ ID NO:1のアミノ酸位置383である。
【0034】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置P383、N225、A304、T323、Q487、V550、S556、T564、D590およびN705からなる群より選択される。
【0035】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109のうちのいずれか一つのアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO:2、84、85、87、88、89、91、92、93、94、95、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、109のうちのいずれか一つのアミノ酸配列、より好ましくはSEQ ID NO:84、85、87、88、89、91、92、93、94、95、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、109のうちのいずれか一つのアミノ酸配列、同様に好ましくはSEQ ID NO:87、89、91、97、98、99、100、101、102、103、104、109のうちのいずれか一つのアミノ酸配列、より一層好ましくはSEQ ID NO:87、91、97、98、99、100、101、102、103、104、109のうちのいずれか一つのアミノ酸配列、最も好ましくはSEQ ID NO:87、97、98、99、100、101、102、103、104のうちのいずれか一つのアミノ酸配列を含む。
【0036】
第1局面の第7態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5および第6態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は2つ以上のアミノ酸位置である。
【0037】
第1局面の第8態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第7態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は3つ以上のアミノ酸位置である。
【0038】
第1局面の第9態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7および第8態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第8態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は4つ以上のアミノ酸位置である。
【0039】
第1局面の第10態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8および第9態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第9態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は5つ以上のアミノ酸位置である。
【0040】
第1局面の第11態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および第10態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第10態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は6つ以上のアミノ酸位置である。
【0041】
第1局面の第12態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10および第11態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第11態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は7つ以上のアミノ酸位置である。
【0042】
第1局面の第13態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11および第12態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第12態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は8つ以上のアミノ酸位置である。
【0043】
第1局面の第14態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12および第13態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第13態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は9つ以上のアミノ酸位置である。
【0044】
第1局面の第15態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13および第14態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第14態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は10個以上のアミノ酸位置である。
【0045】
第1局面の第16態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14および第15態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第15態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は11個以上のアミノ酸位置である。
【0046】
第1局面の第17態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15および第16態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第16態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は12個以上のアミノ酸位置である。
【0047】
第1局面の第18態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16および第17態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第17態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は13個以上のアミノ酸位置である。
【0048】
第1局面の第19態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17および第18態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第18態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は14個以上のアミノ酸位置である。
【0049】
第1局面の第20態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18および第19態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18および第19態様の一態様でもある)において、アミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択され、好ましくはアミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より独立して個別に選択される。
【0050】
第1局面の第21態様(これは第1局面の第20態様の一態様でもある)において、アミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくはアミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より独立して個別に選択される。
【0051】
第1局面の第22態様(これは第1局面の第20態様の一態様でもある)において、アミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より選択され、好ましくはアミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より独立して個別に選択される。
【0052】
第1局面の第23態様(これは第1局面の第22態様の一態様でもある)において、アミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくはアミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より独立して個別に選択される。
【0053】
第1局面の第24態様(これは第1局面の第22態様の一態様でもある)において、アミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、好ましくはアミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より独立して個別に選択される。
【0054】
第1局面の第25態様(これは第1局面の第24態様の一態様でもある)において、アミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択され、好ましくはアミノ酸位置はそれぞれいずれも、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より独立して個別に選択される。
【0055】
第1局面の第26態様(これは第1局面の第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24および第25態様の一態様でもある)において、前記2つ以上のアミノ酸位置は、10と114、10と118、10と220、10と225、10と304、10と323、10と349、10と357、10と383、10と487、10と506、10と550、10と556、10と564、10と590、10と649、10と705、10と712、114と118、114と220、114と225、114と304、114と323、114と349、114と357、114と383、114と487、114と506、114と550、114と556、114と564、114と590、114と649、114と705、114と712、118と220、118と225、118と304、118と323、118と349、118と357、118と383、118と487、118と506、118と550、118と556、118と564、118と590、118と649、L118と705、118と712、220と225、220と304、220と323、220と349、220と357、220と383、220と487、220と506、220と550、220と556、220と564、220と590、220と649、220と705、220と712、225と304、225と323、225と349、225と357、225と383、225と487、225と506、225と550、225と556、225と564、225と590、225と649、225と705、225と712、304と323、304と349、304と357、304と383、304と487、304と506、304と550、304と556、304と564、304と590、304と649、304と705、304と712、323と349、323と357、323と383、323と487、323と506、323と550、323と556、323と564、323と590、323と649、323と705、323と712、349と357、349と383、349と487、349と506、349と550、349と556、349と564、349と590、349と649、349と705、349と712、357と383、357と487、357と506、357と550、357と556、357と564、357と590、357と649、357と705、357と712、383と487、383と506、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と705、383と712、487と506、487と550、487と556、487と564、487と590、487と649、487と705、487と712、506と550、506と556、506と564、506と590、506と649、506と705、506と712、550と556、550と564、550と590、550と649、550と705、550と712、556と564、556と590、556と649、556と705、556と712、564と590、564と649、564と705、564と712、590と649、590と705、590と712、649と712、649と705、および705と712からなる群より選択される2つのアミノ酸位置の対を含み、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、V10とL114、V10とI118、V10とY220、V10とN225、V10とA304、V10とT323、V10とF349、V10とG357、V10とP383、V10とQ487、V10とA506、V10とV550、V10とS556、V10とT564、V10とD590、V10とA649、V10とK705、V10とL712、L114とI118、L114とY220、L114とN225、L114とA304、L114とT323、V10とF349、L114とG357、L114とP383、L114とQ487、L114とA506、L114とV550、L114とS556、L114とT564、L114とD590、L114とA649、L114とK705、L114とL712、I118とY220、I118とN225、I118とA304、I118とT323、I118とF349、I118とG357、I118とP383、I118とQ487、I118とA506、I118とV550、I118とS556、I118とT564、I118とD590、118とA649、L118とK705、I118とL712、Y220とN225、Y220とA304、Y220とT323、Y220とF349、Y220とG357、Y220とP383、Y220とQ487、Y220とA506、Y220とV550、Y220とS556、Y220とT564、Y220とD590、Y220とA649、Y220とK705、Y220とL712、N225とA304、N225とT323、N225とF349、N225とG357、N225とP383、N225とQ487、N225とA506、N225とV550、N225とS556、N225とT564、N225とD590、N225とA649、N225とK705、N225とL712、A304とT323、A304とF349、A304とG357、A304とP383、A304とQ487、A304とA506、A304とV550、A304とS556、A304とT564、A304とD590、A304とA649、A304とK705、A304とL712、T323とF349、T323とG357、T323とP383、T323とQ487、T323とA506、T323とV550、T323とS556、T323とT564、T323とD590、T323とA649、T323とK705、T323とL712、F349とG357、F349とP383、F349とQ487、F349とA506、F349とV550、F349とS556、F349とT564、F349とD590、F349とA649、F349とK705、F349とL712、G357とP383、G357とQ487、G357とA506、G357とV550、G357とS556、G357とT564、G357とD590、G357とA649、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とA506、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とK705、P383とL712、Q487とA506、Q487とV550、Q487とS556、Q487とT564、Q487とD590、Q487とA649、Q487とK705、Q487とL712、A506とV550、A506とS556、A506とT564、A506とD590、A506とA649、A506とK705、A506とL712、V550とS556、V550とT564、V550とD590、V550とA649、V550とK705、V550とL712、S556とT564、S556とD590、S556とA649、S556とK705、S556とL712、T564とD590、T564とA649、T564とK705、T564とL712、D590とA649、D590とK705、D590とL712、A649とL712、A649とK705、およびK705とL712からなる群より選択される。
【0056】
第1局面の第27態様(これは第1局面の第26態様の一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、10と114、10と220、10と383、10と506、10と705、10と712、114と118、114と220、114と225、114と304、114と225、114と349、114と357、114と383、114と487、114と506、114と550、114と556、114と564、114と590、114と649、114と705、114と712、118と225、118と304、118と323、118と349、118と357、118と383、118と487、118と550、118と556、118と564、118と590、118と649、118と712、220と383、220と506、220と705、220と712、225と304、225と323、225と349、225と357、225と383、225と487、225と550、225と556、225と564、225と590、225と649、225と712、304と323、304と349、304と357、304と383、304と487、304と550、304と556、304と564、304と590、304と649、304と712、323と349、323と357、323と383、323と487、323と550、323と556、323と564、323と590、323と649、323と712、349と357、349と383、349と487、349と550、349と556、349と564、349と590、349と649、349と712、357と383、357と487、357と550、357と556、357と564、357と590、357と649、357と705、357と712、383と487、383と506、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と705、383と712、487と550、487と556、487と564、487と590、487と649、487と712、506と705、506と712、550と556、550と564、550と590、550と649、550と712、556と564、556と590、556と649、556と712、564と590、564と649、564と712、590と649、590と712、649と712、705と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、V10とL114、V10とY220、V10とP383、V10とA506、V10とK705、V10とL712、L114とI118、L114とY220、L114とN225、L114とA304、L114とT323、L114とF349、L114とG357、L114とP383、L114とQ487、L114とA506、L114とV550、L114とS556、L114とT564、L114とD590、L114とA649、L114とK705、L114とL712、I118とN225、I118とA304、I118とT323、I118とF349、I118とG357、I118とP383、I118とQ487、I118とV550、I118とS556、I118とT564、I118とD590、118とA649、I118とL712、Y220とP383、Y220とA506、Y220とK705、Y220とL712、N225とA304、N225とT323、N225とF349、N225とG357、N225とP383、N225とQ487、N225とV550、N225とS556、N225とT564、N225とD590、N225とA649、N225とL712、A304とT323、A304とF349、A304とG357、A304とP383、A304とQ487、A304とV550、A304とS556、A304とT564、A304とD590、A304とA649、A304とL712、T323とF349、T323とG357、T323とP383、T323とQ487、T323とV550、T323とS556、T323とT564、T323とD590、T323とA649、T323とL712、F349とG357、F349とP383、F349とQ487、F349とV550、F349とS556、F349とT564、F349とD590、F349とA649、F349とL712、G357とP383、G357とQ487、G357とV550、G357とS556、G357とT564、G357とD590、G357とA649、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とA506、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とK705、P383とL712、Q487とV550、Q487とS556、Q487とT564、Q487とD590、Q487とA649、Q487とL712、A506とK705、A506とL712、V550とS556、V550とT564、V550とD590、V550とA649、V550とL712、S556とT564、S556とD590、S556とA649、S556とL712、T564とD590、T564とA649、T564とL712、D590とA649、D590とL712、A649とL712、K705とL712からなる群より選択される。
【0057】
第1局面の第28態様(これは第1局面の第27態様の一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、10と114、10と712、114と118、114と304、114と357、114と383、114と590、114と712、118と304、118と357、118と383、118と556、118と564、118と590、118と712、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と357、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、304と712、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、323と649、349と383、349と590、357と383、357と590、357と705、357と712、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と564、487と590、487と649、550と590、556と564、556と590、556と649、564と590、564と712、590と649、590と712、および649と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、V10とL114、V10とL712、L114とI118、L114とA304、L114とG357、L114とP383、L114とD590、L114とL712、I118とA304、I118とG357、I118とP383、I118とS556、I118とT564、I118とD590、I118とL712、N225とA304、N225とP383、N225とQ487、N225とV550、N225とS556、N225とD590、A304とT323、A304とG357、A304とP383、A304およびQ487、A304とS556、A304とT564、A304とD590、A304とL712、T323とG357、T323とQ487、T323とS556、T323とT564、T323とD590、T323とA649、F349とP383、F349およびD590、G357とP383、G357およびD590、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とL712、Q487とT564、Q487とD590、Q487とA649、V550とD590、S556とT564、S556とD590、S556とA649、T564とD590、T564とL712、D590とA649、D590とL712、およびA649とL712からなる群より選択される。
【0058】
第1局面の第29態様(これは第1局面の第28態様の一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、114と118、114と304、114と357、114と383、114と590、114と712、118と304、118と357、118と383、118と556、118と564、118と590、118と712、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と357、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、304と712、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、323と649、349と383、349と590、357と383、357と590、357と705、357と712、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と564、487と590、487と649、550と590、556と564、556と590、556と649、564と590、564と712、590と649、590と712、および649と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、L114とI118、L114とA304、L114とG357、L114とP383、L114とD590、L114とL712、I118とA304、I118とG357、I118とP383、I118とS556、I118とT564、I118とD590、I118とL712、N225とA304、N225とP383、N225とQ487、N225とV550、N225とS556、N225とD590、A304とT323、A304とG357、A304とP383、A304およびQ487、A304とS556、A304とT564、A304とD590、A304とL712、T323とG357、T323とQ487、T323とS556、T323とT564、T323とD590、T323とA649、F349とP383、F349およびD590、G357とP383、G357およびD590、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とL712、Q487とT564、Q487とD590、Q487とA649、V550とD590、S556とT564、S556とD590、S556とA649、T564とD590、T564とL712、D590とA649、D590とL712、およびA649とL712からなる群より選択される。
【0059】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、114と118、114と304、114と357、114と383、114と590、114と712、118と304、118と357、118と383、118と556、118と564、118と590、118と712、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と357、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、304と712、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、357と705、357と712、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と712、487と564、487と590、550と590、556と564、556と590、564と590、564と712、および590と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、L114およびI118、L114とA304、L114とG357、L114とP383、L114とD590、L114とL712、I118とA304、I118とG357、I118とP383、I118とS556、I118とT564、I118とD590、I118とL712、N225とA304、N225とP383、N225とQ487、N225とV550、N225とS556、N225とD590、A304とT323、A304とG357、A304とP383、A304とQ487、A304とS556、A304とT564、A304とD590、A304とL712、T323とG357、T323とQ487、T323とS556、T323とT564、T323とD590、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とL712、Q487とT564、Q487とD590、V550とD590、S556とT564、S556とD590、T564とD590、T564とL712、およびD590とL712からなる群より選択される。
【0060】
第1局面の第30態様(これは第1局面の第29態様の一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、118と383、118と556、118と564、118と590、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、323と649、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と564、487と590、487と649、550と590、556と564、556と590、556と649、564と590、564と712、590と649、590と712、649と712、および705と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、I118とP383、I118とS556、I118とT564、I118とD590、N225とA304、N225とP383、N225とQ487、N225とV550、N225とS556、N225とD590、A304とT323、A304とP383、A304とQ487、A304とS556、A304とT564、A304とD590、T323とG357、T323とQ487、T323とS556、T323とT564、T323とD590、T323とA649、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とL712、Q487とT564、Q487とD590、Q487とA649、V550とD590、S556とT564、S556とD590、S556とA649、T564とD590、T564とL712、D590とA649、D590とL712、A649とL712、およびK705とL712からなる群より選択される。
【0061】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、118と383、118と556、118と564、118と590、225と304、225と383、225と487、225と550、225と556、225と590、304と323、304と383、304と487、304と556、304と564、304と590、323と357、323と487、323と556、323と564、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と712、487と564、487と590、550と590、556と564、556と590、564と590、564と712、590と712、および705と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、I118とP383、I118とS556、I118とT564、I118とD590、N225とA304、N225とP383、N225とQ487、N225とV550、N225とS556、N225とD590、A304とT323、A304とP383、A304とQ487、A304とS556、A304とT564、A304とD590、T323とG357、T323とQ487、T323とS556、T323とT564、T323とD590、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とL712、Q487とT564、Q487とD590、V550とD590、S556とT564、S556とD590、T564とD590、T564とL712、D590とL712、およびK705とL712からなる群より選択される。
【0062】
第1局面の第31態様(これは第1局面の第29態様の一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、114と118、114と383、114と712、118と383、118と556、118と590、118と712、225と304、225と383、225と550、225と590、304と383、304と556、304と590、323と556、323と590、323と649、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、556と564、556と590、564と590、564と712、590と649、および590と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、L114とI118、L114とP383、L114とL712、I118とP383、I118とS556、I118とD590、I118とL712、N225とA304、N225とP383、N225とV550、N225とD590、A304とP383、A304とS556、A304とD590、T323とS556、T323とD590、T323とA649、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とL712、S556とT564、S556とD590、T564とD590、T564とL712、D590とA649、およびD590とL712からなる群より選択される。
【0063】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、114と118、114と383、114と712、118と383、118と556、118と590、118と712、225と304、225と383、225と550、225と590、304と383、304と556、304と590、323と556、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と712、556と564、556と590、564と590、564と712、および590と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、L114とI118、L114とP383、L114とL712、I118とP383、I118とS556、I118とD590、I118とL712、N225とA304、N225とP383、N225とV550、N225とD590、A304とP383、A304とS556、A304とD590、T323とS556、T323とD590、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とL712、S556とT564、S556とD590、T564とD590、T564とL712、およびD590とL712からなる群より選択される。
【0064】
第1局面の第32態様(これは第1局面の第29態様の一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、114と118、114と304、114と357、114と383、114と590、114と712、118と304、118と357、118と383、118と556、118と590、118と712、225と383、304と357、304と383、304と590、304と712、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、357と705、357と712、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、556と590、564と590、590と649、および590と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、L114とI118、L114とA304、L114とG357、L114とP383、L114とD590、L114とL712、I118とA304、I118とG357、I118とP383、I118とS556、I118とD590、I118とL712、N225とP383、A304とG357、A304とP383、A304とD590、A304とL712、T323とD590、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とL712、S556とD590、T564とD590、D590とA649、およびD590とL712からなる群より選択される。
【0065】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、114と118、114と304、114と357、114と383、114と590、114と712、118と304、118と357、118と383、118と556、118と590、118と712、225と383、304と357、304と383、304と590、304と712、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、357と705、357と712、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と712、556と590、564と590、および590と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、L114とI118、L114とA304、L114とG357、L114とP383、L114とD590、L114とL712、I118とA304、I118とG357、I118とP383、I118とS556、I118とD590、I118とL712、N225とP383、A304とG357、A304とP383、A304とD590、A304とL712、T323とD590、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とL712、S556とD590、T564とD590、およびD590とL712からなる群より選択される。
【0066】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、118と383、118と590、225と383、225と590、304と383、304と590、323と590、349と383、349と590、357と383、357と590、383と487、383と550、383と556、383と564、383と590、383と649、383と712、487と590、550と590、556と590、564と590、590と649、590と712からなる群より選択され、好ましくは前記2つのアミノ酸位置の対は、I118とP383、I118とD590、N225とP383、N225とD590、A304とP383、A304とD590、T323とD590、F349とP383、F349とD590、G357とP383、G357とD590、P383とQ487、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とL712、Q487とD590、V550とD590、S556とD590、T564とD590、D590とA649、D590とL712からなる群より選択される。
【0067】
第1局面の第33態様(これは第1局面の第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31および第32態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第26、第27、第28、第29、第30、第31および第32態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、好ましくは前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より独立して個別に選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0068】
第1局面の第34態様(これは第1局面の第33態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より独立して個別に選択される。
【0069】
第1局面の第35態様(これは第1局面の第33態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より独立して個別に選択される。
【0070】
第1局面の第36態様(これは第1局面の第35態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より独立して個別に選択される。
【0071】
第1局面の第37態様(これは第1局面の第33態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より独立して個別に選択される。
【0072】
第1局面の第38態様(これは第1局面の第37態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より独立して個別に選択される。
【0073】
第1局面の第39態様(これは第1局面の第33態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より独立して個別に選択される。
【0074】
第1局面の第40態様(これは第1局面の第39態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より独立して個別に選択される。
【0075】
第1局面の第41態様(これは第1局面の第33態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、357、487、556および590からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、357、487、556および590からなる群より独立して個別に選択される。
【0076】
第1局面の第42態様(これは第1局面の第41態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、G357、Q487、S556およびD590からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、G357、Q487、S556およびD590からなる群より独立して個別に選択される。
【0077】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383および590に、好ましくはSEQ ID NO:1のアミノ酸位置P383およびD590に、アミノ酸置換を含み、ここで、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列が、SEQ ID NO:1の以下のアミノ酸位置にさらなるアミノ酸置換を含む:
(i)114、118、304、357および712、好ましくはL114、I118、A304、G357およびL712、または
(ii)114、118、304、357、550、556および712、好ましくはL114、I118、A304、G357、V550、S556およびL712、または
(iii)114、118、225、304、357、487、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、Q487、T564およびL712、または
(iv)114、118、304、323、357、550、564および712、好ましくはL114、I118、A304、T323、G357、V550、T564およびL712、または
(v)114、118、225、304、323、357、487および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、Q487およびL712、または
(vi)114、118、225、304、357、487、550、556および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、Q487、V550、S556およびL712、または
(vii)114、118、225、304、357、487、550、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、Q487、V550、T564およびL712、または
(viii)114、118、225、304、357、550、556、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、V550、S556、T564およびL712、または
(ix)114、118、225、304、357、550、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、V550、T564およびL712、または
(x)114、118、304、323、357、550、556、564および712、好ましくはL114、I118、A304、T323、G357、V550、S556、T564およびL712、または
(xi)114、118、304、323、357、487、550、649および712、好ましくはL114、I118、A304、T323、G357、Q487、V550、A649およびL712、または
(xii)114、118、225、304、357、487、550、556、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、Q487、V550、S556、T564およびL712、または
(xiii)114、118、225、304、357、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xiv)114、118、225、304、323、357、487、550、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、Q487、V550、T564およびL712、または
(xv)114、118、225、304、323、357、487、550、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、Q487、V550、A649およびL712、または
(xvi)114、118、225、304、323、357、487、550、556および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、Q487、V550、S556およびL712、または
(xvii)114、118、225、304、323、357、550、556、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、V550、S556、T564およびL712、または
(xviii)114、118、304、323、349、357、487、550、649および712、好ましくはL114、I118、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、A649およびL712、または
(xix)114、118、304、323、357、487、550、556、564および712、好ましくはL114、I118、A304、T323、G357、Q487、V550、S556、T564およびL712、または
(xx)114、118、304、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、A304、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxi)114、118、225、304、323、349、357、550、556、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、V550、S556、A649およびL712、または
(xxii)114、118、225、304、323、357、487、550、556、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、Q487、V550、S556、A649およびL712、または
(xxiii)114、118、225、304、349、357、487、550、556、564および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、F349、G357、Q487、V550、S556、T564およびL712、または
(xxiv)114、118、225、304、349、357、487、550、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、F349、G357、Q487、V550、T564、A649およびL712、または
(xxv)114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxvi)114、118、225、304、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxvii)114、118、304、323、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、A304、T323、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxviii)114、118、225、304、323、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxix)114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxx)114、225、304、323、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、N225、A304、T323、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxxi)114、118、225、323、357、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、T323、G357、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxxii)114、118、225、304、323、349、487、550、556、564、649および712、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、F349、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712、または
(xxxiii)114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564および649、好ましくはL114、I118、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564およびA649。
【0078】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の位置712、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、649、667、703および705からなる群より選択されるアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1のL712、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択されるアミノ酸位置に、1つまたは複数の追加アミノ酸置換を含む。
【0079】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、114、118、225、304、357、487、556および590からなる群より選択される。
【0080】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、L712、P383、L114、I118、N225、A304、G357、Q487、S556およびD590からなる群より選択される。
【0081】
第1局面の第43態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第29、第40、第41および第42態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第29、第40、第41および第42態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、より好ましくは第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第29、第40、第41および第42態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、114、118、304および357からなる群より選択される。
【0082】
第1局面の第44態様(これは第1局面の第43態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、L712、P383、L114、I118、A304およびG357からなる群より選択される。
【0083】
第1局面の第45態様(これは第1局面の第43および第44態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、114、118、304および357からなる群より選択される。
【0084】
第1局面の第46態様(これは第1局面の第43および第44態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、L712、P383、L114、I118、A304およびG357からなる群より選択される。
【0085】
第1局面の第47態様(これは第1局面の第43、第44、第45および第46態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、114、118、304および357からなる群より選択される。
【0086】
第1局面の第48態様(これは第1局面の第43、第44、第45および第46態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、L712、P383、L114、I118、A304およびG357からなる群より選択される。
【0087】
第1局面の第49態様(これは第1局面の第43、第44、第45、第46、第47および第48態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、114、118、304および357からなる群より選択される。
【0088】
第1局面の第50態様(これは第1局面の第43、第44、第45、第46、第47および第48態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、L712、P383、L114、I118、A304およびG357からなる群より選択される。
【0089】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、118、225、304、349、357、487、556、564および590からなる群より選択される。
【0090】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、712、383、225、304、349、556および590からなる群より選択される。
【0091】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、383、225、304、556および590からなる群より選択される。
【0092】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、383、556および590からなる群より選択される。
【0093】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の3つのアミノ酸位置に、好ましくはSEQ ID NO:1の4つのアミノ酸位置に、より好ましくはSEQ ID NO:1の5つのアミノ酸位置に、最も好ましくはSEQ ID NO:1の6つのアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含み、前記SEQ ID NO:1のアミノ酸位置はそれぞれいずれも、L712、P383、I118、N225、A304、F349、G357、Q487、S556、T564およびD590からなる群より選択される。
【0094】
第1局面の第51態様(これは第1局面の第33、第34、第35、第36、第37、第38、第29、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49および第50態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、
(a)4つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114および118、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、487、556および590、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、556および590におけるアミノ酸置換を含むか、
(b)5つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114、118および304、ならびに/またはSEQ ID NO:1の712、383、114、118および357、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、304、556および590、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、487、556および590におけるアミノ酸置換を含むか、
(c)6つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114、118、304および357、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、304、487、556および590におけるアミノ酸置換を含むか、
(d)3つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の383、556および590におけるアミノ酸置換を含む。
【0095】
第1局面の第52態様(これは第1局面の第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49および第50態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、
(a)4つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114および118、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、487、556および590、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、556および590に、好ましくは4つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1のL712、P383、L114およびI118、ならびに/またはSEQ ID NO:1のP383、Q487、S556およびD590、ならびに/またはSEQ ID NO:1のP383、N225、S556およびD590に、アミノ酸置換を含むか、
(b)5つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1の712、383、114、I118および304、ならびに/または配列番号1の712、383、114、118および357、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、304、556および590、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、487、556および590に、好ましくは5つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1のL712、P383、L114、I118およびA304、ならびに/またはSEQ ID NO:1のL712、P383、L114、I118およびG357、ならびに/またはSEQ ID NO:1のP383、N225、A304、S556およびD590、ならびに/またはSEQ ID NO:1のP383、N225、Q487、S556およびD590に、アミノ酸置換を含むか、
(c)SEQ ID NO:1の712、383、114、118、304および357、ならびに/またはSEQ ID NO:1の383、225、304、487、556および590に、好ましくは6つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1のL712、P383、L114、I118、A304およびG357、ならびに/またはSEQ ID NO:1のP383、N225、A304、Q487、S556およびD590に、アミノ酸置換を含むか、
(d)3つのアミノ酸位置383、556および590に、好ましくは3つのアミノ酸位置、SEQ ID NO:1のP383、S556およびD590に、アミノ酸置換を含む。
【0096】
第1局面の第53態様(これは第1局面の第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51および第52態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列はSEQ ID NO:14のアミノ酸配列を含む。
【0097】
第1局面の第54態様(これは第1局面の第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51および第52態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列はSEQ ID NO:14のアミノ酸配列からなる。
【0098】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、383、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703、705および712からなる群より独立して個別に選択される1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含む。
【0099】
この局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703、K705およびL712からなる群より独立して個別に選択される。
【0100】
第1局面の第55態様(これは第1局面の第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53および第54態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より独立して個別に選択される。
【0101】
第1局面の第56態様(これは第1局面の第55態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より独立して個別に選択される。
【0102】
第1局面の第57態様(これは第1局面の第55態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705からなる群より独立して個別に選択される。
【0103】
第1局面の第58態様(これは第1局面の第57態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、Y220、N225、A304、P318、T323、F349、G357、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、D590、A649、A703およびK705からなる群より独立して個別に選択される。
【0104】
第1局面の第59態様(これは第1局面の第55態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より独立して個別に選択される。
【0105】
第1局面の第60態様(これは第1局面の第59態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より独立して個別に選択される。
【0106】
第1局面の第61態様(これは第1局面の第55態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より独立して個別に選択される。
【0107】
第1局面の第62態様(これは第1局面の第61態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置N225、A304、T323、F349、G357、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より独立して個別に選択される。
【0108】
第1局面の第63態様(これは第1局面の第55態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置304、357および590からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置304、357および590からなる群より独立して個別に選択される。
【0109】
第1局面の第64態様(これは第1局面の第63態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置A304、G357およびD590からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置A304、G357およびD590からなる群より独立して個別に選択される。
【0110】
第1局面の第65態様(これは第1局面の第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63および第64態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列はSEQ ID NO:44のアミノ酸配列を含む。
【0111】
第1局面の第66態様(これは第1局面の第65態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列はSEQ ID NO:44のアミノ酸配列からなる。
【0112】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、383、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703、705および712からなる群より個別に独立して選択される1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0113】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703、K705およびL712からなる群より個別に独立して選択される1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0114】
第1局面の第67態様(これは第1局面の第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65および第66態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、192、197、220、225、306、318、323、339、349、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、649、667、703および705からなる群より選択される1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、好ましくはトレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、192、197、220、225、306、318、323、339、349、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、649、667、703および705からからなる群より個別に独立して選択される1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0115】
第1局面の第68態様(これは第1局面の第67態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、S192、S197、Y220、N225、D306、P318、T323、L339、F349、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、S192、S197、Y220、N225、D306、P318、T323、L339、F349、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、A649、R667、A703およびK705からなる群より個別に独立して選択される。
【0116】
第1局面の第69態様(これは第1局面の第67態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、220、225、318、323、349、481、487、488、506、511、550、556、564、649、703および705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、220、225、318、323、349、481、487、488、506、511、550、556、564、649、703および705からなる群より個別に独立して選択される。
【0117】
第1局面の第70態様(これは第1局面の第69態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、Y220、N225、P318、T323、F349、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、A649、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、Y220、N225、P318、T323、F349、E481、Q487、K488、A506、A511、V550、S556、T564、A649、A703およびK705からなる群より個別に独立して選択される。
【0118】
第1局面の第71態様(これは第1局面の第67態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、225、323、349、487、550、556、564および649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、225、323、349、487、550、556、564および649からなる群より個別に独立して選択される。
【0119】
第1局面の第72態様(これは第1局面の第71態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、N225、T323、F349、Q487、V550、S556、T564およびA649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置V10、N225、T323、F349、Q487、V550、S556、T564およびA649からなる群より個別に独立して選択される。
【0120】
第1局面の第73態様(これは第1局面の第67態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置225、323、349、487、550、556、564および649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置225、323、349、487、550、556、564および649からなる群より個別に独立して選択される。
【0121】
第1局面の第74態様(これは第1局面の第73態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置N225、T323、F349、Q487、V550、S556、T564およびA649からなる群より選択され、好ましくは前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置N225、T323、F349、Q487、V550、S556、T564およびA649からなる群より個別に独立して選択される。
【0122】
第1局面の第75態様(これは第1局面の第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73および第74態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、304、357および590に、好ましくはSEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、A304、G357およびD590に、アミノ酸置換を含み、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1の以下のアミノ酸位置にさらなるアミノ酸置換を含む:
(i)550および556、好ましくはV550およびS556、または
(ii)225、487および564、好ましくはN225、Q487およびT564、または
(iii)323、550および564、好ましくはT323、V550およびT564、または
(iv)225、323および487、好ましくはN225、T323およびQ487、または
(v)225、487、550および556、好ましくはN225、Q487、V550およびS556、または
(vi)225、487、550および564、好ましくはN225、Q487、V550およびT564、または
(vii)225、550、556および564、好ましくはN225、V550、S556およびT564、または
(viii)225、550、564および649、好ましくはN225、V550、T564、A649、または
(ix)323、550、556および564、好ましくはT323、V550、S556、T564、または
(x)323、487、550および649、好ましくはT323、Q487、V550およびA649、または
(xii)225、487、550、556および564、好ましくはN225、Q487、V550、S556およびT564、または
(xiii)225、550、556、564および649、好ましくはN225、V550、S556、T564およびA649、または
(xiv)225、323、487、550および564、好ましくはN225、T323、Q487、V550、T564、または
(xv)225、323、487、550および649、好ましくはN225、T323、Q487、V550およびA649、または
(xvi)225、323、487、550および556、好ましくはN225、T323、Q487、V550およびS556、または
(xvii)225、323、550、556、564、好ましくはN225、T323、V550、S556、T564、または
(xviii)323、349、487、550および649、好ましくはT323、F349、Q487、V550およびA649、または
(ixx)323、487、550、556および564、好ましくはT323、Q487、V550、S556およびT564、または
(xx)487、550、556、564および649、好ましくはQ487、V550、S556、T564およびA649、または
(xxi)225、323、349、550、556および649、好ましくはN225、T323、F349、V550、S556およびA649、または
(xxii)225、323、487、550、556、649、好ましくはN225、T323、Q487、V550、S556およびA649、または
(xxiiii)225、349、487、550、556および564、好ましくはN225、F349、Q487、V550、S556およびT564、ならびに/または
(xxiv)225、349、487、550、564および649、好ましくはN225、F349、Q487、V550、T564、A649、または
(xxv)225、487、550、556、564および649、好ましくはN225、Q487、V550、S556、T564およびA649、または
(xxvi)323、487、550、556、564および649、好ましくはT323、Q487、V550、S556、T564およびA649、または
(xxvii)225、323、487、550、556、564および649、好ましくはN225、T323、Q487、V550、S556、T564およびA649。
【0123】
第1局面の第76態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74および第75態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、アミノ酸位置のいずれかにおける置換は、A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、YおよびVからなるアミノ酸の群より選択され、好ましくはアミノ酸位置のいずれかにおける置換は、A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、YおよびVからなるアミノ酸の群より個別に独立して選択される。
【0124】
第1局面の第77態様(これは第1局面の第76態様の一態様でもある)において、置換は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705のうちのいずれかにある。
【0125】
第1局面の第78態様(これは第1局面の第77態様の一態様でもある)において、置換は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705のうちのいずれかにある。
【0126】
第1局面の第79態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77および第78態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第76、第77および第78態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、以下からなる群より選択される1つまたは複数の置換を含む:
V10R、V10HまたはV10K、好ましくはV10Rである、SEQ ID NO:1の位置V10におけるアミノ酸置換;
L114A、L114G、L114I、L114M、L114PまたはL114V、好ましくはL114Iである、SEQ ID NO:1の位置L114におけるアミノ酸置換;
I118A、I118G、I118L、I118M、I118PまたはI118V、好ましくはI118Vである、SEQ ID NO:1の位置I118におけるアミノ酸置換;
S192A、S192G、S192I、S192L、S192M、S192PまたはS192V、好ましくはS192Vである、SEQ ID NO:1の位置S192におけるアミノ酸置換;
S197A、S197G、S197I、S197L、S197M、S197PまたはS197V、好ましくはS197Gである、SEQ ID NO:1の位置S197におけるアミノ酸置換;
Y220FまたはY220W、好ましくはY220Fである、SEQ ID NO:1の位置Y220におけるアミノ酸置換;
N225A、N225G、N225I、N225L、N225M、N225PまたはN225V、好ましくはN225I、N225L、N225MまたはN225V、より好ましくはN225Vである、SEQ ID NO:1の位置N225におけるアミノ酸置換;
A304G、A304I、A304L、A304M、A304PまたはA304V、好ましくはA304IまたはA304L、より好ましくはA304Iである、SEQ ID NO:1の位置A304におけるアミノ酸置換;
D306R、D306HまたはD306K、好ましくはD306Hである、SEQ ID NO:1の位置D306におけるアミノ酸置換;
P318R、P318HまたはP318K、好ましくはP318Hである、SEQ ID NO:1の位置P318におけるアミノ酸置換;
T323A、T323G、T323I、T323L、T323M、T323PまたはT323V、好ましくはT323IまたはT323V、より好ましくはT323Iである、SEQ ID NO:1の位置T323におけるアミノ酸置換;
L339A、L339G、L339I、L339L、L339M、L339PまたはL339V、好ましくはL339Iである、SEQ ID NO:1の位置L339におけるアミノ酸置換;
F349WまたはF349Y、好ましくはF349Yである、SEQ ID NO:1の位置F349におけるアミノ酸置換;
G357A、G357I、G357L、G357M、G357PまたはG357V、好ましくはG357Aである、SEQ ID NO:1の位置G357におけるアミノ酸置換;
P383A、P383G、P383I、P383L、P383M、P383V、P383N、P383C、P383Q、P383SまたはP383T、好ましくはP383A、P383G、P383M、P383V、P383N、P383C、P383Q、P383SまたはP383T、より好ましくはP383G、P383V、P383CまたはP383S、またはP383T、より一層好ましくはP383VまたはP383T、最も好ましくはP383Vである、SEQ ID NO:1の位置P383におけるアミノ酸置換;
A459N、A459C、A459QまたはA459S、A459T、好ましくはA459Sである、SEQ ID NO:1の位置A459におけるアミノ酸置換;
Q476A、Q476G、Q476I、Q476L、Q476M、Q476PまたはQ476V、好ましくはQ476Gである、SEQ ID NO:1の位置Q476におけるアミノ酸置換;
E481A、E481G、E481I、E481L、E481M、E481PまたはE481V、好ましくはE481Iである、SEQ ID NO:1の位置E481におけるアミノ酸置換;
A484N、A484C、A484Q、A484SまたはA484T、好ましくはA484Sである、SEQ ID NO:1の位置A484におけるアミノ酸置換;
Q487A、Q487G、Q487I、Q487L、Q487M、Q487PまたはQ487V、好ましくはQ487A、Q487G、Q487L、Q487MまたはQ487V、より好ましくはQ487Aである、SEQ ID NO:1の位置Q487におけるアミノ酸置換;
K488A、K488G、K488I、K488L、K488M、K488PまたはK488V、好ましくはK488Aである、SEQ ID NO:1の位置K488におけるアミノ酸置換;
A506N、A506C、A506Q、A506SまたはA506T、好ましくはA506Sである、SEQ ID NO:1の位置A506におけるアミノ酸置換;
A511N、A511C、A511Q、A511SまたはA511T、好ましくはA511Sである、SEQ ID NO:1の位置A511におけるアミノ酸置換;
R526DまたはR526E、好ましくはR526Eである、SEQ ID NO:1の位置R526におけるアミノ酸置換;
E530A、E530G、E530I、E530L、E530M、E530P、E530V、好ましくはE530Vである、SEQ ID NO:1の位置E530におけるアミノ酸置換;
G532R、G532HまたはG532K、好ましくはG532Rである、SEQ ID NO:1の位置G532におけるアミノ酸置換;
D533A、D533G、D533I、D533L、D533M、D533PまたはD533V、好ましくはD533Gである、SEQ ID NO:1の位置D533におけるアミノ酸置換;
D537A、D537G、D537I、D537L、D537M、D537PまたはD537V、好ましくはD537Mである、SEQ ID NO:1の位置D537におけるアミノ酸置換;
V550A、V550G、V550I、V550L、V550MまたはV550P、好ましくはV550IまたはV550P、より好ましくはV550Iである、SEQ ID NO:1の位置V550におけるアミノ酸置換;
S556N、S556C、S556QまたはS556T、好ましくはS556Tである、SEQ ID NO:1の位置S556におけるアミノ酸置換;
T564DまたはT564E、好ましくはT564Eである、SEQ ID NO:1の位置T564におけるアミノ酸置換;
D590N、D590C、D590Q、D590S、D590T、D590A、D590G、D590I、D590L、D590M、D590PまたはD590V、好ましくはD590N、D590GまたはD590A、より好ましくはD590Nである、SEQ ID NO:1の位置D590におけるアミノ酸置換;
A649DまたはA649E、好ましくはA649Eである、SEQ ID NO:1の位置A649におけるアミノ酸置換;
R667D、R667E、R667R、R667HまたはR667K、好ましくはR667EまたはR667K、より好ましくはR667Eである、SEQ ID NO:1の位置R667におけるアミノ酸置換;
A703DまたはA703E、好ましくはA703Eである、SEQ ID NO:1の位置A703におけるアミノ酸置換;
K705N、K705C、K705Q、K705SまたはK705T、好ましくはK705Nである、SEQ ID NO:1の位置K705におけるアミノ酸置換;および
L712A、L712G、L712I、L712M、L712PまたはL712V、好ましくはL712Mである、SEQ ID NO:1の位置L712におけるアミノ酸置換。
【0127】
第1局面の別の好ましい一態様(これは本発明の第1局面の態様のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712M、P383G、P383V、P383C、P383S、P383T、V10R、L114I、I118V、S192V、S197G、Y220F、N225I、N225L、N225M、N225V、A304L、A304I、D306H、P318H、T323I、T323V、L339I、F349Y、G357A、A459S、Q476G、E481I、A484S、487A、Q487G、Q487L、Q487M、Q487V、K488A、A506S、A511S、R526E、E530V、G532R、D533G、D537M、V550I、V550P、S556T、T564E、D590N、D590G、D590A、A649E、R667E、R667K、A703EおよびK705Nからなる群、好ましくはSEQ ID NO:1のアミノ酸位置P383G、P383V、P383C、P383S、P383T、V10R、L114I、S192V、S197G、N225I、N225L、N225M、N225V、A304L、A304I、D306H、P318H、T323I、T323V、L339I、F349Y、G357A、A459S、Q476G、E481I、A484S、Q487G、Q487L、Q487M、Q487V、K488A、A506S、A511S、R526E、E530V、G532R、D533G、D537M、V550I、V550P、S556T、T564E、D590G、D590A、A649E、R667E、R667K、A703EおよびK705Nからなる群より選択される1つまたは複数の置換を含む。
【0128】
第1局面の第80態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78および第79態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列との同一性は、少なくとも81%、または少なくとも82%、または少なくとも83%、または少なくとも84%、または少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%、または100%である。
【0129】
第1局面の第81態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79および第80態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列と少なくとも85%同一である。
【0130】
第1局面の第82態様(これは第1局面の第81態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、87、88、89、91、93、94、95、97、98、101、103、104、105、107、109、110、111、113、114、115、117、119、121、123、125、128、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、146、147、149、150、151、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列と少なくとも85%同一である。
【0131】
第1局面の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、155、156、157または190のアミノ酸配列と少なくとも85%同一である。
【0132】
第1局面の第83態様(これは第1局面の第82態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:3、7、9、10、12、13、15、20、29、44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、98、104、110、113、115、121、125、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、147、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列と少なくとも85%同一である。
【0133】
第1局面の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または190のアミノ酸配列と少なくとも85%同一である。
【0134】
第1局面の第84態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82および第83態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78 79、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0135】
第1局面の第85態様(これは第1局面の第84態様の一態様でもある)においてトレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、87、88、89、91、93、94、95、97、98、101、103、104、105、107、109、110、111、113、114、115、117、119、121、123、125、128、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、146、147、149、150、151、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0136】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、155、156、157または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0137】
第1局面の第86態様(これは第1局面の第85態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:3、7、9、10、12、13、15、20、29、44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、98、104、110、113、115、121、125、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、147、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0138】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0139】
第1局面の第87態様(これは第1局面の第80、第81、第82、第83、第84、第85および第86態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、アミノ酸配列の同一性は、少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、より好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%、または100%である。
【0140】
第1局面の第88態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86および第87態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78および第79態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列との相同性は、少なくとも81%、または少なくとも82%、または少なくとも83%、または少なくとも84%、または少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%、または100%である。
【0141】
第1局面の第89態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87および第88態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158または159のアミノ酸配列と少なくとも85%相同である。
【0142】
第1局面の第90態様(これは第1局面の第89態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、87、88、89、91、93、94、95、97、98、101、103、104、105、107、109、110、111、113、114、115、117、119、121、123、125、128、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、146、147、149、150、151、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列と少なくとも85%相同である。
【0143】
第1局面の別の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、155、156、157または190のアミノ酸配列と少なくとも85%相同である。
【0144】
第1局面の第91態様(これは第1局面の第90態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:3、7、9、10、12、13、15、20、29、44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、98、104、110、113、115、121、125、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、147、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列と少なくとも85%相同である。
【0145】
第1局面の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または190のアミノ酸配列と少なくとも85%相同である。
【0146】
第1局面の第92態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87、第88、第89、第90および第91態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78 79、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%相同である。
【0147】
第1局面の第93態様(これは第1局面の第92態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、87、88、89、91、93、94、95、97、98、101、103、104、105、107、109、110、111、113、114、115、117、119、121、123、125、128、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、146、147、149、150、151、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%相同である。
【0148】
第1局面の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、155、156、157または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%相同である。
【0149】
第1局面の第94態様(これは第1局面の第93態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:3、7、9、10、12、13、15、20、29、44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、98、104、110、113、115、121、125、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、147、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0150】
第1局面の好ましい一態様(これは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79または190のアミノ酸配列のうちの2つ以上と少なくとも85%同一である。
【0151】
第1局面の第95態様(これは第1局面の第88、第89、第90、第91、第92、第93および第94態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、アミノ酸配列の相同性は、少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、より好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%、または100%である。
【0152】
第1局面の第96態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87、第88、第89、第90、第91、第92、第93、第94および第95態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、本発明の基礎にある課題は、ポリペプチド、好ましくはSEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149、150、151、152、153、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列を含むポリペプチドによって解決される。好ましい一態様において、ポリペプチドはトレハロースホスホリラーゼである。この開示において第1局面およびその任意の態様のポリペプチドおよびトレハロースホスホリラーゼに言及する場合は常に、当該第1局面は、その任意の部分局面を、その任意の態様を含めて包含する。
【0153】
第1局面の第97態様(これは第1局面の第96態様の一態様でもある)において、ポリペプチドは、SEQ ID NO:2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、87、88、89、91、93、94、95、97、98、101、103、104、105、107、109、110、111、113、114、115、117、119、121、123、125、128、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、146、147、149、150、151、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列を含むか、または該アミノ酸配列からなる。
【0154】
第1局面の第98態様(これは第1局面の第97態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:3、7、9、10、12、13、15、20、29、44、45、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、98、104、110、113、115、121、125、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、147、152、154、155、156、157、158、159または190のアミノ酸配列を含むか、または該アミノ酸配列からなる。
【0155】
第1局面の第99態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87、第88、第89、第90、第91、第92、第93、第94、第95、第96、第97および第98態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、グリコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸との反応を触媒する能力を有する。
【0156】
第1局面の第100態様(これは第1局面の第99態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、
グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸の、トレハロースおよび無機リン酸への変換
ならびに/または
トレハロースおよび無機リン酸の、グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸への変換
を触媒する能力を有する。
【0157】
第1局面の第101態様(これは第1局面の第99および第100態様の一態様でもある)において、変換は可逆的変換である。
【0158】
第1局面の第102態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87、第88、第89、第90、第91、第92、第93、第94、第95、第96、第97、第98、第99、第100および第101態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、EC番号EC 2.4.1.231のトレハロースホスホリラーゼである。
【0159】
第1局面の第103態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87、第88、第89、第90、第91、第92、第93、第94、第95、第96、第97、第98、第99、第100、第101および第102態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組合せを有する:
特徴(A)は、以下の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性である:
i)30%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは54%~90%、より好ましくは55%~90%、より一層好ましくは63%~90%、より一層好ましくは64%~90%、より一層好ましくは68%~90%、最も好ましくは64%~86%、および/または
ii)30%~90%、好ましくは31%~90%、好ましくは32%~90%、好ましくは33%~90%、好ましくは34%~90%、好ましくは35%~90%、好ましくは36%~90%、好ましくは37%~90%、好ましくは38%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは40%~90%、より好ましくは41%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは43%~90%、より好ましくは44%~90%、より好ましくは45%~90%、より好ましくは46%~90%、より好ましくは47%~90%、より好ましくは48%~90%、より好ましくは49%~90%、より一層好ましくは50%~90%、より一層好ましくは51%~90%、より一層好ましくは52%~90%、より一層好ましくは53%~90%、より一層好ましくは54%~90%、より一層好ましくは55%~90%、より一層好ましくは60%~90%、より一層好ましくは61%~90%、より一層好ましくは65%~90%、より一層好ましくは70%~90%、より一層好ましくは75%~90%、最も好ましくは72%~81%、および/または
iii)55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%、
および
特徴(B)は、
i)少なくとも52℃のTm30値、および/または
ii)少なくとも52℃のTm50値
を特徴とする、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性である、
および
特徴(C)は、以下の値を特徴とする熱安定性である:
i)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、好ましくは58℃~80℃、好ましくは58.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは58℃~70℃、より一層好ましくは58.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは58℃~65℃、より一層好ましくは58.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましくは54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、より一層好ましくは58℃~60℃、より一層好ましくは58.5℃~60℃、最も好ましくは53.5℃~58.5℃のTm30値、および/または
ii)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましくは54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、最も好ましくは52℃~57.5℃のTm50値、
および
特徴(D)は、以下のプロセス安定性を特徴とする熱安定性である:
i)45℃で3時間~9日以上、好ましくは24時間~9日以上、好ましくは39時間~9日以上、好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは少なくとも7日~9日以上、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を特徴とする、プロセス安定性;
ii)45℃で24時間~9日以上、より好ましくは39時間~9日以上、より好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日~9日以上、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を特徴とするプロセス安定性;
iii)45℃で4日~9日以上、5.5日から9日以上まで、より好ましくは7日から9日以上まで、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を特徴とするプロセス安定性;
および
特徴(E)は、以下の、100/500比として表される相対活性である:
i)0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは少なくとも0.7~1.0;
ii)0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.8~1.0;
ここで、100/500比は、[100mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]/[500mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]の比と定義される。
【0160】
第1局面の第104態様(これは第1局面の第103態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を有する:
30%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは54%~90%、より好ましくは55%~90%、より一層好ましくは63%~90%、より一層好ましくは64%~90%、より一層好ましくは68%~90%、最も好ましくは64%~86%;および/または
30%~90%、好ましくは31%~90%、好ましくは32%~90%、好ましくは33%~90%、好ましくは34%~90%、好ましくは35%~90%、好ましくは36%~90%、好ましくは37%~90%、好ましくは38%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは40%~90%、より好ましくは41%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは43%~90%、より好ましくは44%~90%、より好ましくは45%~90%、より好ましくは46%~90%、より好ましくは47%~90%、より好ましくは48%~90%、より好ましくは49%~90%、より一層好ましくは50%~90%、より一層好ましくは51%~90%、より一層好ましくは52%~90%、より一層好ましくは53%~90%、より一層好ましくは54%~90%、より一層好ましくは55%~90%、より一層好ましくは60%~90%、より一層好ましくは61%~90%、より一層好ましくは65%~90%、より一層好ましくは70%~90%、より一層好ましくは75%~90%、最も好ましくは72%~81%、および/または
55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%。
【0161】
第1局面の第105態様(これは第1局面の第103および第104態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、少なくとも52℃のTm30値を特徴とする熱安定性を有する。
【0162】
第1局面の第106態様(これは第1局面の第103、第104および第105態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、45℃で3時間~9日以上、好ましくは24時間~9日以上、好ましくは39時間~9日以上、好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日~9日以上、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を有する。
【0163】
第1局面の第107態様(これは第1局面の第103、第104、第105および第106態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.7~1.0の、100/500比として表される相対活性を有する。
【0164】
第1局面の第108態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106および第107態様の一態様でもある)において、ポリペプチドは、第1局面の第26、第27、第28、第29、第30、第33、第34、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第55、第67、第68、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第84、第88、第89、第92、第99、第100および第102態様のいずれか一つまたは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかのいずれか一つであり、好ましくは第1局面の第26、第27、第28、第29、第30、第33、第55、第67、第68、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第84、第88、第89、第92、第99、第100および第102態様のいずれか一つである。
【0165】
第1局面の第109態様(これは第1局面の第103態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を有する:
30%~90%、好ましくは31%~90%、好ましくは32%~90%、好ましくは33%~90%、好ましくは34%~90%、好ましくは35%~90%、好ましくは36%~90%、好ましくは37%~90%、好ましくは38%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは40%~90%、より好ましくは41%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは43%~90%、より好ましくは44%~90%、より好ましくは45%~90%、より好ましくは46%~90%、より好ましくは47%~90%、より好ましくは48%~90%、より好ましくは49%~90%、より一層好ましくは50%~90%、より一層好ましくは51%~90%、より一層好ましくは52%~90%、より一層好ましくは53%~90%、より一層好ましくは54%~90%、より一層好ましくは55%~90%、より一層好ましくは60%~90%、より一層好ましくは61%~90%、より一層好ましくは65%~90%、より一層好ましくは70%~90%、より一層好ましくは75%~90%、最も好ましくは72%~81%、および/または
55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%。
【0166】
第1局面の第110態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108および第109態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、少なくとも52℃のTm30値および/または少なくとも52℃のTm50値を特徴とする熱安定性を有する。
【0167】
第1局面の第111態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109および第110態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、45℃で1日~9日、より好ましくは2~9日、より好ましくは4~9日、より好ましくは5.5~9日、より好ましくは7~9日、最も好ましくは9日の半減期を有する。
【0168】
第1局面の第112態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109、第110および第111態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.7~1.0の、100/500比として表される相対活性を有する。
【0169】
第1局面の第113態様(これは第1局面の第109、第110、第111および第112態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の第27、第28、第29、第31、第35、第36、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第57、第69、第70、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第82、第84、第88、第90、第93、第99、第100および第102のうちの一つ、または第1局面の前述の態様の他のいずれかの一つ、好ましくは第1局面の第27、第28、第29、第31、第35、第36、第57、第69、第70、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第82、第84、第88、第90、第93、第99、第100および第102態様のいずれか一つである。
【0170】
第1局面の第114態様(これは第1局面の第113態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を有する。
【0171】
第1局面の第115態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109、第110、第111、第112、第113および第114態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、少なくとも52℃のTm30値および/または少なくとも52℃のTm50値を特徴とする熱安定性を有し、これは、好ましくは少なくとも52℃のTm30値および少なくとも52℃のTm50値を特徴とする。
【0172】
第1局面の第116態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109、第110、第111、第112、第113、第114および第115態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の値を特徴とする熱安定性を有する:
i)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、好ましくは58℃~80℃、好ましくは58.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは58℃~70℃、より一層好ましくは58.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは58℃~65℃、より一層好ましくは58.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましく54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、より一層好ましくは58℃~60℃、より一層好ましくは58.5℃~60℃、最も好ましくは53.5℃~58.5℃のTm30、および/または
ii)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましくは54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、最も好ましくは52℃~57.5℃のTm50値。
【0173】
第1局面の第117態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109、第110、第111、第112、第113、第114、第115および第116態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、45℃で4日~9日以上、好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日から9日以上まで、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を有する。
【0174】
第1局面の第118態様(これは第1局面の第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109、第110、第111、第112、第113、第114、第115、第116および第117態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.8~1.0の、100/500比として表される相対活性を有する。
【0175】
第1局面の第119態様(これは第1局面の第114、第115、第116、第117態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の第28、第29、第32、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第59、第60、第61、第62、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第82、第84、第88、第91、第94、第99、第100および第102態様のいずれか一つまたは第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかのいずれか一つ、好ましくは第1局面の第28、第29、第32、第37、第38、第39、第40、第59、第60、第61、第62、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第82、第84、第88、第91、第94、第99、第100および第102態様のいずれか一つである。
【0176】
第1局面の第120態様(これは第1局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20、第21、第22、第23、第24、第25、第26、第27、第28、第29、第30、第31、第32、第33、第34、第35、第36、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第47、第48、第49、第50、第51、第52、第53、第54、第55、第56、第57、第58、第59、第60、第61、第62、第63、第64、第65、第66、第67、第68、第69、第70、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第81、第82、第83、第84、第85、第86、第87、第88、第89、第90、第91、第92、第93、第94、第95、第96、第97、第98、第99、第100、第101および第102、第103、第104、第105、第106、第107、第108、第109、第110、第111、第112、第113、第114、第115、第116、第117、第118および第119態様の一態様または第1局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様、好ましくは第1局面の第28、第29、第32、第37、第38、第39、第40、第41、第42、第43、第44、第45、第46、第59、第60、第61、第62、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第82、第84、第88、第91、第94、第99、第100および第102態様のいずれか一つの一態様、より好ましくは第1局面の第29、第32、第37、第38、第39、第40、第59、第60、第61、第62、第71、第72、第73、第74、第75、第76、第77、第78、第79、第80、第82、第84、第88、第91、第94、第99、第100および第102態様のいずれか一つの一態様でもある)において、ポリメラーゼ、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のトレハロースホスホリラーゼと比較して、以下に示す熱安定性の増加を特徴とする:
i)少なくとも2℃から40.5℃まで、好ましくは2℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも2.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも3℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも3.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも4℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも4.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも5.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも6℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも6.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも7℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも7.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも8℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも8.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも9℃から30.5℃まで、より好ましくは2℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも2.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも3℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも3.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも4℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも4.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも5.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも6℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも6.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも7℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも7.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも8℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも8.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも9℃から20.5℃まで、より一層好ましくは2℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から15.5℃まで、より一層好ましくは2℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から10.5℃まで、最も好ましくは少なくとも4℃から9℃までのTm30値の増加、および/または
ii)少なくとも2℃から42.5℃まで、好ましくは2℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも2.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも3℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも3.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも4℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも4.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも5.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも6℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも6.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも7℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも7.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも8℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも8.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも9℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも9.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも10℃から32.5℃まで、より好ましくは2℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも2.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも3℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも3.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも4℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも4.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも5.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも6℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも6.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも7℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも7.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも8℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも8.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも9℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも9.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも10℃から22.5℃まで、より一層好ましくは2℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも10℃から17.5℃まで、より一層好ましくは2℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも10℃から12.5℃まで、最も好ましくは少なくとも4℃から9℃までのTm50値の増加、および/または
iii)45℃で
i)少なくとも3倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも24倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも39倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも48倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも96倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも132倍から216倍以上まで、より好ましくは少なくとも216倍以上、最も好ましくは216倍;
ii)少なくとも24倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも39倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも48倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも96倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも132倍から216倍以上まで、より好ましくは少なくとも216倍以上、最も好ましくは216倍;
iii)少なくとも96倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも132倍から216倍以上まで、より好ましくは少なくとも216倍以上、最も好ましくは216倍
の、増加した半減期を特徴とする、改良されたプロセス安定性。
【0177】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第2局面(これは第2局面の第1態様でもある)では、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同なアミノ酸配列を含むポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼであり、かつ以下の特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組合せを有するポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼによって解決される:
特徴(A)は、以下の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性である:
i)30%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは54%~90%、より好ましくは55%~90%、より一層好ましくは63%~90%、より一層好ましくは64%~90%、より一層好ましくは68%~90%、最も好ましくは64%~86%、および/または
ii)30%~90%、好ましくは31%~90%、好ましくは32%~90%、好ましくは33%~90%、好ましくは34%~90%、好ましくは35%~90%、好ましくは36%~90%、好ましくは37%~90%、好ましくは38%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは40%~90%、より好ましくは41%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは43%~90%、より好ましくは44%~90%、より好ましくは45%~90%、より好ましくは46%~90%、より好ましくは47%~90%、より好ましくは48%~90%、より好ましくは49%~90%、より一層好ましくは50%~90%、より一層好ましくは51%~90%、より一層好ましくは52%~90%、より一層好ましくは53%~90%、より一層好ましくは54%~90%、より一層好ましくは55%~90%、より一層好ましくは60%~90%、より一層好ましくは61%~90%、より一層好ましくは65%~90%、より一層好ましくは70%~90%、より一層好ましくは75%~90%、最も好ましくは72%~81%、および/または
iii)55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%、
および
特徴(B)は、
i)少なくとも52℃のTm30値、および/または
ii)少なくとも52℃のTm50値
を特徴とする、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性である、
および
特徴(C)は、以下の値を特徴とする熱安定性である:
i)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、好ましくは58℃~80℃、好ましくは58.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは58℃~70℃、より一層好ましくは58.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは58℃~65℃、より一層好ましくは58.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましくは54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、より一層好ましくは58℃~60℃、より一層好ましくは58.5℃~60℃、最も好ましくは53.5℃~58.5℃のTm30値、および/または
ii)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましくは54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、最も好ましくは52℃~57.5℃のTm50値、
および
特徴(D)は、以下のプロセス安定性を特徴とする熱安定性である:
i)45℃で3時間~9日以上、好ましくは24時間~9日以上、好ましくは39時間~9日以上、好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは少なくとも7日~9日以上、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を特徴とする、プロセス安定性;
ii)45℃で24時間~9日以上、より好ましくは39時間~9日以上、より好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日~9日以上、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を特徴とするプロセス安定性;
iii)45℃で4日~9日以上、5.5日から9日以上まで、より好ましくは7日から9日以上まで、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を特徴とするプロセス安定性;
特徴(E)は、以下の、100/500比として表される相対活性である:
i)0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは少なくとも0.7~1.0;
ii)0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.8~1.0;
ここで、100/500比は、[100mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]/[500mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]の比と定義される。
【0178】
第2局面の第2態様(これは第2局面の第1態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を有する:
30%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは54%~90%、より好ましくは55%~90%、より一層好ましくは63%~90%、より一層好ましくは64%~90%、より一層好ましくは68%~90%、最も好ましくは64%~86%;および/または
30%~90%、好ましくは31%~90%、好ましくは32%~90%、好ましくは33%~90%、好ましくは34%~90%、好ましくは35%~90%、好ましくは36%~90%、好ましくは37%~90%、好ましくは38%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは40%~90%、より好ましくは41%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは43%~90%、より好ましくは44%~90%、より好ましくは45%~90%、より好ましくは46%~90%、より好ましくは47%~90%、より好ましくは48%~90%、より好ましくは49%~90%、より一層好ましくは50%~90%、より一層好ましくは51%~90%、より一層好ましくは52%~90%、より一層好ましくは53%~90%、より一層好ましくは54%~90%、より一層好ましくは55%~90%、より一層好ましくは60%~90%、より一層好ましくは61%~90%、より一層好ましくは65%~90%、より一層好ましくは70%~90%、より一層好ましくは75%~90%、最も好ましくは72%~81%、および/または
55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%。
【0179】
第2局面の第3態様(これは第2局面の第1および第2態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、少なくとも52℃のTm30値を特徴とする熱安定性を有する。
【0180】
第2局面の第4態様(これは第2局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、45℃で3時間~9日以上、好ましくは24時間~9日以上、好ましくは39時間~9日以上、好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日~9日以上、より一層好ましくは少なくとも9日以上、最も好ましくは9日の半減期を有する。
【0181】
第2局面の第5態様(これは第2局面の第1、第2、第3および第4態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.7~1.0の、100/500比として表される相対活性を有する。
【0182】
第2局面の第6態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4および第5態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つまたは第1局面の他の任意の態様のいずれかのいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様26、27、28、29、30、33、34、41、42、43、44、45、46、55、67、68、75、76、77、78、79、80、81、84、88、89、92、99、100および102のいずれか一つに規定されるように、好ましくは第1局面の態様26、27、28、29、30、33、34、55、67、68、75、76、77、78、79、80、81、84、88、89、92、99、100および102のいずれか一つに規定されるように、規定される。
【0183】
第2局面の第7態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4および第5態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を有し:
30%~90%、好ましくは31%~90%、好ましくは32%~90%、好ましくは33%~90%、好ましくは34%~90%、好ましくは35%~90%、好ましくは36%~90%、好ましくは37%~90%、好ましくは38%~90%、好ましくは39%~90%、より好ましくは40%~90%、より好ましくは41%~90%、より好ましくは42%~90%、より好ましくは43%~90%、より好ましくは44%~90%、より好ましくは45%~90%、より好ましくは46%~90%、より好ましくは47%~90%、より好ましくは48%~90%、より好ましくは49%~90%、より一層好ましくは50%~90%、より一層好ましくは51%~90%、より一層好ましくは52%~90%、より一層好ましくは53%~90%、より一層好ましくは54%~90%、より一層好ましくは55%~90%、より一層好ましくは60%~90%、より一層好ましくは61%~90%、より一層好ましくは65%~90%、より一層好ましくは70%~90%、より一層好ましくは75%~90%、最も好ましくは72%~81%;および/または
55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%;
かつ、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、41、42、43、44、45、46、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つ、より好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0184】
第2局面の第8態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5および第7態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、少なくとも52℃のTm30値および/または少なくとも52℃のTm50値を特徴とする熱安定性を有し、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、41、42、43、44、45、46、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0185】
第2局面の第9態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第7および第8態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、45℃で1~9日以上、より好ましくは2日~9日以上、より好ましくは4日~9日以上、より好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日~9日以上、より一層好ましくは9日以上、最も好ましくは9日の半減期を有し、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼ、規定される。第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、41、42、43、44、45、46、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと、より好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0186】
第2局面の第10態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第7、第8および第9態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.7~1.0の、100/500比として表される相対活性を有し、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、41、42、43、44、45、46、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0187】
第2局面の第11態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4および第5態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、55%~100%、好ましくは60%~100%、好ましくは70%~100%、好ましくは75%~100%、好ましくは76%~100%、好ましくは77%~100%、好ましくは78%~100%、好ましくは79%~100%、より好ましくは80%~100%、より好ましくは81%~100%、より好ましくは82%~100%、より好ましくは83%~100%、より好ましくは84%~100%、より好ましくは85%~100%、より好ましくは86%~100%、より好ましくは87%~100%、より好ましくは88%~100%、より好ましくは89%~100%、より一層好ましくは90%~100%、より一層好ましくは91%~100%、より一層好ましくは92%~100%、より一層好ましくは93%~100%、より一層好ましくは94%~100%、より一層好ましくは95%~100%、より一層好ましくは96%~100%、より一層好ましくは97%~100%、より一層好ましくは98%~100%、より一層好ましくは99%~100%、最も好ましくは100%の残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を有し、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0188】
第2局面の第12態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5および第11態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、少なくとも52℃のTm30値および/または少なくとも52℃のTm50値を特徴とする熱安定性(これは、好ましくは少なくとも52℃のTm30値および少なくとも52℃のTm50値を特徴とする)を有し、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0189】
第2局面の第13態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第11および第12態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、以下の値を特徴とする熱安定性を有し:
i)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、好ましくは58℃~80℃、好ましくは58.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは58℃~70℃、より一層好ましくは58.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは58℃~65℃、より一層好ましくは58.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましく54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、より一層好ましくは58℃~60℃、より一層好ましくは58.5℃~60℃、最も好ましくは53.5℃~58.5℃のTm30、および/または
ii)52℃~90℃、好ましくは52℃~80℃、好ましくは52.5℃~80℃、好ましくは53℃~80℃、好ましくは53.5℃~80℃、より好ましくは54℃~80℃、好ましくは54.5℃~80℃、より一層好ましくは55℃~80℃、好ましくは55.5℃~80℃、好ましくは56℃~80℃、好ましくは56.5℃~80℃、好ましくは57℃~80℃、好ましくは57.5℃~80℃、より一層好ましくは52℃~70℃、より一層好ましくは52.5℃~70℃、より一層好ましくは53℃~70℃、より一層好ましくは53.5℃~70℃、さらに好ましくは54℃~70℃、より一層好ましくは54.5℃~70℃、さらに好ましくは55℃~70℃、より一層好ましくは55.5℃~70℃、より一層好ましくは56℃~70℃、より一層好ましくは56.5℃~70℃、より一層好ましくは57℃~70℃、より一層好ましくは57.5℃~70℃、より一層好ましくは52℃~65℃、より一層好ましくは52.5℃~65℃、より一層好ましくは53℃~65℃、より一層好ましくは53.5℃~65℃、さらに好ましくは54℃~65℃、より一層好ましくは54.5℃~65℃、さらに好ましくは55℃~65℃、より一層好ましくは55.5℃~65℃、より一層好ましくは56℃~65℃、より一層好ましくは56.5℃~65℃、より一層好ましくは57℃~65℃、より一層好ましくは57.5℃~65℃、より一層好ましくは52℃~60℃、より一層好ましくは52.5℃~60℃、より一層好ましくは53℃~60℃、より一層好ましくは53.5℃~60℃、さらに好ましくは54℃~60℃、より一層好ましくは54.5℃~60℃、さらに好ましくは55℃~60℃、より一層好ましくは55.5℃~60℃、より一層好ましくは56℃~60℃、より一層好ましくは56.5℃~60℃、より一層好ましくは57℃~60℃、より一層好ましくは57.5℃~60℃、最も好ましくは52℃~57.5℃のTm50値、
ここで、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の請求項28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0190】
第2局面の第14態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第11、第12および第13態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、45℃で4日~9日以上、好ましくは5.5日~9日以上、より好ましくは7日~9日以上、より一層好ましくは9日以上、最も好ましくは9日の半減期を有し、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定され、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0191】
第2局面の第15態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第11、第12、第13および第14態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、0.65~1.0、好ましくは0.7~1.0、好ましくは0.75~1.0、好ましくは0.8~1.0、好ましくは0.85~1.0、好ましくは0.9~1.0、好ましくは0.95~1.0、より好ましくは0.8~1.0の、100/500比として表される相対活性を有し、ここで、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の請求項28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される。
【0192】
第2局面の第16態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5および第6態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のトレハロースホスホリラーゼと比較して熱安定性が増加しており、その熱安定性の増加は以下のとおりである:
i)少なくとも2℃から40.5℃まで、好ましくは2℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも2.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも3℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも3.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも4℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも4.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも5.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも6℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも6.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも7℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも7.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも8℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも8.5℃から30.5℃まで、好ましくは少なくとも9℃から30.5℃まで、より好ましくは2℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも2.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも3℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも3.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも4℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも4.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも5.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも6℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも6.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも7℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも7.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも8℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも8.5℃から20.5℃まで、より好ましくは少なくとも9℃から20.5℃まで、より一層好ましくは2℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から15.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から15.5℃まで、より一層好ましくは2℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から10.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から10.5℃まで、最も好ましくは少なくとも4℃から9℃までのTm30値の増加;
ii)少なくとも2℃から42.5℃まで、好ましくは2℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも2.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも3℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも3.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも4℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも4.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも5.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも6℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも6.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも7℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも7.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも8℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも8.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも9℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも9.5℃から32.5℃まで、好ましくは少なくとも10℃から32.5℃まで、より好ましくは2℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも2.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも3℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも3.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも4℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも4.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも5.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも6℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも6.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも7℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも7.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも8℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも8.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも9℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも9.5℃から22.5℃まで、より好ましくは少なくとも10℃から22.5℃まで、より一層好ましくは2℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9.5℃から17.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも10℃から17.5℃まで、より一層好ましくは2℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも2.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも3.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも4.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも5.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも6.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも7.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも8.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも9.5℃から12.5℃まで、より一層好ましくは少なくとも10℃から12.5℃まで、最も好ましくは少なくとも4℃から9℃までのTm50値の増加;
iii)45℃で
i)少なくとも3倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも24倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも39倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも48倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも96倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも132倍から216倍以上まで、より一層好ましくは少なくとも216倍以上、最も好ましくは216倍;
ii)少なくとも24倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも39倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも48倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも96倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも132倍から216倍以上まで、より一層好ましくは少なくとも216倍以上、最も好ましくは216倍;
iii)少なくとも96倍から216倍以上まで、好ましくは少なくとも132倍から216倍以上まで、より一層好ましくは少なくとも216倍以上、最も好ましくは216倍
の半減期の増加を特徴とする、改良されたプロセス安定性。
【0193】
第2局面の第17態様(これは第2局面の第16態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定される、好ましくは第1局面の態様27、28、29、31、35、36、41、42、43、44、45、46、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の請求項27、28、29、31、35、36、57、69、70、75、76、77、78、79、80、82、84、88、90、93、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼである。
【0194】
第2局面の第18態様(これは第2局面の第16態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定される、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の請求項28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼである。
【0195】
第2局面の第19態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17および第18態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第1局面の態様1~120のいずれか一つと同様にまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つと同様に規定される、好ましくは第1局面の態様28、29、32、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に、より好ましくは第1局面の請求項28、29、32、37、38、39、40、59、60、61、62、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、82、84、88、91、94、99、100および102のいずれか一つと同様に規定される、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼであり、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸との反応を触媒する能力を有する。
【0196】
第2局面の第20態様(これは第2局面の第19態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、
グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸の、トレハロースおよび無機リン酸への変換
ならびに/または
トレハロースおよび無機リン酸の、グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸への変換
を触媒する能力を有する。
【0197】
第2局面の第21態様(これは第2局面の第19および第20態様の一態様でもある)において、変換は可逆的変換である。
【0198】
第2局面の第22態様(これは第2局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13、第14、第15、第16、第17、第18、第19、第20および第21態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、EC番号EC 2.4.1.231のトレハロースホスホリラーゼである。
【0199】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第3局面(これは第3局面の第1態様でもある)では、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、その初期活性の少なくとも30%を保持しており、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される、熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体によって解決される。
【0200】
第3局面の第2態様(これは第3局面の第1態様の一態様でもある)において、変異体は、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、その初期活性の少なくとも50%を保持しており、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される。
【0201】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第4局面(これは第4局面の第1態様でもある)では、担子菌門(the phylum of Basidomycota)に属する生物に由来する、好ましくはハラタケ綱(the class of Agaricomycetes)に属する生物に由来する、より好ましくはスエヒロタケ属(Schizophyllum)、ヒラタケ属(Pleurotus)、マイタケ属(Grifola)、ハラタケ属(Agaricus)、ホウロクタケ属(Trametes)、カワラタケ属(Coriolus)、ホウロクタケ属、シハイタケ属(Trichaptum)およびカイガラタケ属(Lenzites)からなる群の属に属する生物に由来する、最も好ましくは生物スエヒロタケまたはマイタケに由来する、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体によって解決される。
【0202】
本発明の第4局面の第1態様の好ましい一態様において、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体は、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定され、トレハロースホスホリラーゼはスエヒロタケトレハロースホスホリラーゼ由来の変異体である。
【0203】
本発明の第4局面の第1態様の別の好ましい一態様において、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体は52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定され、トレハロースホスホリラーゼはマイタケトレハロースホスホリラーゼ由来の変異体である。
【0204】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第14局面(これは第14局面の第1態様でもある)では、あるアミノ酸配列を含むポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼによって解決され、ここで、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列と、少なくとも85%同一および/または少なくとも86%相同であり、かつトレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707からなる群より選択される、好ましくはSEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、379、483、544、550および558からなる群より選択される、より好ましくはSEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、221、319、379、483、550および558からなる群より選択される、1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0205】
第14局面の第2態様(これは第14局面の第1態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:160のL108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、V483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707のアミノ酸位置からなる群より選択され、これは、好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、P379、V483、V544、S550およびQ558からなる群より選択され、より好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸位置L108、V221、T319、P379、V483、S550およびQ558からなる群より選択される。
【0206】
第14局面の第3態様(これは第14局面の第1態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:81のL108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、I483、V544、S550、Q558、N584、A643、およびL707のアミノ酸位置からなる群より選択され、これは、好ましくはSEQ ID NO:81のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、P379、I483、V544、S550およびQ558からなる群より選択され、より好ましくはSEQ ID NO:81のアミノ酸位置L108、V221、T319、P379、I483、S550および558からなる群より選択される。
【0207】
第14局面の第4態様(これは第14局面の他の任意の態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。本発明との関連において意外にも見いだされたとおり、これらの位置のうちの1つまたは複数の変異は酵素の熱安定性を増加させ、SEQ ID NO:160の野生型アミノ酸配列がコードするトレハロースホスホリラーゼの9%と比べて、少なくとも12%という、52.5℃で15分間のインキュベーション後の残存活性につながった。
【0208】
第14局面の第5の好ましい態様(これは第14局面の他の任意の態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、379、483、544、550および558からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。本発明との関連において意外にも見いだされたとおり、これらの位置のうちの1つまたは複数の変異は酵素の熱安定性を増加させ、SEQ ID NO:160の野生型アミノ酸配列がコードするトレハロースホスホリラーゼの9%と比べて、少なくとも30%という、52.5℃で15分間のインキュベーション後の残存活性につながった。
【0209】
第14局面の第6態様(これは第14局面の第1態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、より好ましくはSEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、221、319、379、483、550および558からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。本発明との関連において意外にも見いだされたとおり、これらの位置の変異は酵素の熱安定性を増加させ、SEQ ID NO:160の野生型アミノ酸配列がコードするトレハロースホスホリラーゼの9%と比べて、少なくとも50%という、52.5℃で15分間のインキュベーション後の残存活性につながった。
【0210】
第14局面の第7態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188および189のうちのいずれか一つ、好ましくはSEQ ID NO:163、165、166、168、171、173、176、177、178、179、180、184、185、186、187、188および189のうちのいずれか一つ、より好ましくはSEQ ID NO:176、178、180、185および188のうちのいずれか一つのアミノ酸配列を含む。
【0211】
第14局面の第8態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188および189のうちのいずれか一つ、好ましくはSEQ ID NO:163、165、166、168、171、173、176、177、178、179、180、184、185、186、187、188および189のうちのいずれか一つ、より好ましくはSEQ ID NO:176、178、180、185および188のうちのいずれか一つのアミノ酸配列からなる。
【0212】
第14局面の第9態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は2つ以上のアミノ酸位置である。
【0213】
第14局面の第10態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は3つ以上のアミノ酸位置である。
【0214】
第14局面の第11態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記1つまたは複数のアミノ酸位置は4つ以上のアミノ酸位置である。
【0215】
第14局面の第12態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記2つ以上のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:160またはSEQ ID NO:81の108と112、108と221、108と300、108と319、108と345、108と379、108と483、108と544、108と550、108と558、108と584、108と643、108と707、112と221、112と300、112と319、112と345、112と379、112と483、112と544、112と550、112と558、112と584、112と643、112と707、221と300、221と319、221と345、221と379、221と483、221と544、221と550、221と558、221と584、221と643、221と707、300と319、300と345、300と379、300と483、300と544、300と550、300と558、300と584、300と643、300と707、319と345、319と379、319と483、319と544、319と550、319と558、319と584、319と643、319と707、345と379、345と483、345と544、345と550、345と558、345と584、345と643、345と707、379と483、379と544、379と550、379と558、379と584、379と643、379と707、483と544、483と550、483と558、483と584、483と643、483と707、544と550、544と558、544と584、544と643、544と707、550と558、550と584、550と643、550と707、558と584、558と643、558と707、584と643、584と707、および643と707からなる群より選択される、好ましくはL108とV112、L108とN221、L108とA300、L108とT319、L108とF345、L108とP379、L108とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、L108とV544、L108とS550、L108とQ558、L108とN584、L108とA643、L108とL707、V112とN221、V112とA300、V112とT319、V112とF345、V112とP379、V112とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、V112とV544、V112とS550、V112とQ558、V112とN584、V112とA643、V112とL707、N221とA300、N221とT319、N221とF345、N221とP379、N221とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、N221とV544、N221とS550、N221とQ558、N221とN584、N221とA643、N221とL707、A300とT319、A300とF345、A300とP379、A300とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、A300とV544、A300とS550、A300とQ558、A300とN584、A300とA643、A300とL707、T319とF345、T319とP379、T319とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、T319とV544、T319とS550、T319とQ558、T319とN584、T319とA643、T319とL707、F345とP379、F345とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、F345とV544、F345とS550、F345とQ558、F345とN584、F345とA643、F345とL707、P379とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、P379とV544、P379とS550、P379とQ558、P379とN584、P379とA643、P379とL707、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とV544、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とS550、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とQ558、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とN584、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とA643、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とL707、V544とS550、V544とQ558、V544とN584、V544とA643、V544とL707、S550とQ558、S550とN584、S550とA643、S550とL707、Q558とN584、Q558とA643、Q558とL707、N584とA643、N584とL707、およびA643とL707からなる群より選択される、2つのアミノ酸位置の対を含む。
【0216】
第14局面の第13態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、L108とV112、L108とN221、L108とA300、L108とT319、L108とP379、L108とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、L108とV544、L108とS550、L108とQ558、V112とN221、V112とA300、V112とT319、V112とP379、V112とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、V112とV544、V112とS550、V112とQ558、N221とA300、N221とT319、N221とP379、N221とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、N221とV544、N221とS550、N221とQ558、A300とT319、A300とP379、A300とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、A300およびV544、A300とS550、A300とQ558、T319とP379、T319とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、T319およびV544、T319とS550、T319とQ558、P379とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、P379およびV544、P379とS550、P379とQ558、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とV544、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とS550、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とQ558、V544とS550、V544とQ558、およびS550とQ558からなる群より選択される。
【0217】
第14局面の第14態様(これは第14局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、前記2つのアミノ酸位置の対は、L108とT319、L108とP379、L108とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、L108とS550、L108とQ558、N221とT319、N221とP379、N221とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、N221とV544、N221とS550、N221とQ558、T319とP379、T319とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、T319とV544、T319とS550、T319とQ558、P379とそれぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、P379とV544、P379とS550、P379とQ558、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とV544、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とS550、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483とQ558、およびS550とQ558からなる群より選択される。
【0218】
第14局面の第15態様(これは第14局面の前述の態様の他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707からなる群より選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、好ましくは、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、379、483、544、550および558からなる群より選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、より好ましくは、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、221、319、379、483、550および558からなる群より選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0219】
第14局面の第16態様(これは第14局面の別の一態様の一態様でもある)において、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707からなる群より選択され、好ましくは、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、P379、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、V544、S550およびQ558からなる群より選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含み、より好ましくは、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、前記2つのアミノ酸位置における置換に加えて、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置L108、V221、T319、P379、それぞれSEQ ID NO:160のV483またはSEQ ID NO:81のI483、S550およびQ558からなる群より選択される少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0220】
第14局面の第17態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、アミノ酸位置のいずれかにおける置換は、A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、YおよびVからなるアミノ酸の群より選択され、好ましくはアミノ酸位置のいずれかにおける置換は、A、R、N、D、C、Q、E、G、H、I、L、K、M、F、P、S、T、W、YおよびVからなるアミノ酸の群より個別に独立して選択される。
【0221】
第14局面の第18態様(これは第14局面の第12態様の一態様または第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、置換は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707のうちのいずれかにある。
【0222】
第14局面の第19態様(これは第14局面の第13態様の一態様または第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、置換は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、V483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707のうちのいずれかにある。
【0223】
第14局面の第20態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、以下からなる群より選択される1つまたは複数の置換を含む:
L108A、L108G、L108I、L108M、L108PまたはL108V、好ましくはL108Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置L108におけるアミノ酸置換;
V112A、V112G、V112L、V112M、V112PまたはV112I、好ましくはV112Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置V112におけるアミノ酸置換;
N221A、N221G、N221I、N221L、N221M、N221PまたはN221V、好ましくはN221I、N221L、N221MまたはN221V、より好ましくはN221Vである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置N221におけるアミノ酸置換;
A300G、A300I、A300L、A300M、A300PまたはA300V、好ましくはA300IまたはA300L、より好ましくはA300Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置A300におけるアミノ酸置換;
T319A、T319G、T319I、T319L、T319M、T319PまたはT319V、好ましくはT319IまたはT319V、より好ましくはT319Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置T319におけるアミノ酸置換;
P379A、P379G、P379I、P379L、P379M、P379V、P379N、P379C、P379Q、P379SまたはP379T、好ましくはP379A、P379G、P379M、P379V、P379N、P379C、P379Q、P379SまたはP379T、より好ましくはP379G、P379V、P379CまたはP379S、またはP379T、より一層好ましくはP379VまたはP379T、最も好ましくはP379Vである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置P379におけるアミノ酸置換;
I483A、I483G、I483I、I483L、I483M、I483PまたはI483V、好ましくはI483A、I483G、I483L、I483MまたはI483V、より好ましくはI483Aである、SEQ ID NO:81の位置I483におけるアミノ酸置換;
Q483A、Q483G、Q483I、Q483L、Q483M、Q483PまたはQ483V、好ましくはQ483A、Q483G、Q483L、Q483MまたはQ483V、より好ましくはQ483Aである、SEQ ID NO:160の位置Q483におけるアミノ酸置換;
V544A、V544G、V544I、V544L、V544MまたはV544P、好ましくはV544IまたはV544P、より好ましくはV544Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置V544におけるアミノ酸置換;
S550N、S550C、S550QまたはS550T、好ましくはS550Tである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置S550におけるアミノ酸置換;
Q558DまたはQ558E、好ましくはQ558Eである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置Q558におけるアミノ酸置換;
D558N、D558C、D558Q、D558S、D558T、D558A、D558G、D558I、D558L、D558M、D558PまたはD558V、好ましくはD558N、D558GまたはD558A、より好ましくはD558Nである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置D558におけるアミノ酸置換;
A643DまたはA643E、好ましくはA643Eである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置A643におけるアミノ酸置換;
L707A、L707G、L707I、L707M、L707PまたはL707V、好ましくはL707Mである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置L707におけるアミノ酸置換。
【0224】
第14局面の第21態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列との同一性は、少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、さらにに好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%または100%である。
【0225】
第14局面の第22態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、178、179、180、181、182、183、184、185、186、187、188、189のアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO:163、165、166、168、171、173、176、177、178、179、180、184、185、186、187、188、189、2、84、85、87、88、89、91、92、93、94、95、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、109のうちのいずれか一つのアミノ酸配列、より好ましくはSEQ ID NO:176、178、180、185、188のうちのいずれか一つのアミノ酸配列と、少なくとも85%同一である。
【0226】
第14局面の第23態様(これは第14局面の第17態様の一態様または第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、アミノ酸配列の同一性は、少なくとも86%、または少なくとも87%、または少なくとも88%、または少なくとも89%、または少なくとも90%、より好ましくは少なくとも91%、または少なくとも92%、または少なくとも93%、または少なくとも94%、または少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも96%、または少なくとも97%、または少なくとも98%、または少なくとも99%、少なくとも99.1%、または少なくとも99.2%、または少なくとも99.3%、または少なくとも99.4%、または少なくとも99.5%、または少なくとも99.6%、または少なくとも99.7%、または少なくとも99.8%、特に少なくとも99.9%または100%である。
【0227】
第14局面の第24態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、グリコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸との反応を触媒する能力を有する。
【0228】
第14局面の第25態様(これは第14局面の第19態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、
グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸の、トレハロースおよび無機リン酸への変換
ならびに/または
トレハロースおよび無機リン酸の、グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸への変換
を触媒する能力を有する。
【0229】
第14局面の第26態様(これは第14局面の第19および第20態様の一態様でもある)において、変換は可逆的変換である。
【0230】
第14局面の第27態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、EC番号EC 2.4.1.231のトレハロースホスホリラーゼである。
【0231】
第14局面の第28態様(これは第14局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、15%~100%、好ましくは30%~100%、より好ましくは50%~100%、最も好ましくは70%~100%の残存活性によって規定される、52.5℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を特徴とする。
【0232】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第15局面(これは第15局面の第1態様でもある)では、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列と、少なくとも85%同一および/または少なくとも85%相同なアミノ酸配列を含み、15%~100%、好ましくは30%~100%、より好ましくは50%~100%、最も好ましくは70%~100%の残存活性によって規定される、52.5℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を特徴とする、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼによって解決される。
【0233】
第15局面の第2態様(これは第15局面の第1態様の一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第14局面の態様のいずれか一つと同様に規定される。
【0234】
第15局面の第2態様の好ましい一態様において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第14局面の態様のいずれか一つと同様に、好ましくは第14局面の第5態様と同様に、規定される。
【0235】
第15局面の第2態様の好ましい一態様において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第14局面の態様のいずれか一つと同様に、好ましくは第14局面の第6態様と同様に、規定される。
第15局面の第3態様(これは第14および第15局面の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、30%~100%、より好ましくは50%~100%、最も好ましくは70%~100%の残存活性によって規定される、52.5℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性を特徴とする。
【0236】
第15局面の第3態様の好ましい一態様において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第14局面の態様のいずれか一つと同様に、好ましくは第14局面の第5態様と同様に、規定される。
【0237】
第15局面の第3態様の好ましい一態様において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、第14局面の態様のいずれか一つと同様に、好ましくは第14局面の第6態様と同様に、規定される。
【0238】
第15局面の第4態様(これは第14および第15局面の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸との反応を触媒する能力を有する。
【0239】
第15局面の第5態様(これは第14および第15局面の態様のうちのいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、
グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸の、トレハロースおよび無機リン酸への変換
ならびに/または
トレハロースおよび無機リン酸の、グルコースおよびアルファ-D-グルコース-1リン酸への変換
を触媒する能力を有する。
【0240】
第15局面の第6態様(これは第15局面の第4および第6態様の一態様または第14および第15局面の態様のいずれかの一態様でもある)において、変換は可逆的変換である。
【0241】
第15局面の第7態様(これは第14および第15局面の態様のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、EC番号EC 2.4.1.231のトレハロースホスホリラーゼである。
【0242】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第5局面(これは第5局面の第1態様でもある)では、SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:160またはSEQ ID NO:81のアミノ酸配列を含み、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体によって解決される。
【0243】
本発明の第5局面の第1態様の好ましい一態様において、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体はSEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含み、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される。
【0244】
本発明の第5局面の第1態様の別の好ましい一態様において、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体はSEQ ID NO:160のアミノ酸配列を含み、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される。
【0245】
本発明の第5局面の第1態様の好ましい一態様において、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体はSEQ ID NO:81のアミノ酸配列を含み、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有し、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される。
【0246】
第4局面および第5局面の第2態様(これは第4局面の第1態様および第5局面の第1態様の一態様でもあり、第4局面および第5局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、変異体は、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、その初期活性の少なくとも50%を保持しており、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される。
【0247】
第2局面の第23態様(これは第3局面の第3態様、第4局面の第3態様および第5局面の第3態様の一態様でもあり、第15局面の別の一態様でもあり、または第2、第3、第4、第5もしくは第15局面の前述の態様のいずれか一つの一態様でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、
(i)本発明の第1局面の態様1~120のいずれか一つまたは第1局面の他の任意の態様のいずれか一つに規定される、好ましくは第1局面の態様1~98のいずれか一つに規定される、アミノ酸配列、および/または
(ii)本発明の第14局面の態様のいずれか一つに規定されるアミノ酸配列、および/または
(iii)本発明の第13局面の態様のいずれか一つに規定されるアミノ酸配列
を含む。
【0248】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第16局面(これは第16局面の第1態様でもあり、また本発明のすべての局面の好ましい一態様および本発明のすべての局面のうちのいずれかのすべての態様の好ましい一態様でもある)では、そして特に本明細書に開示する発明の第1、第2、第3、第4、第5、第13、第14、および第15局面の任意の態様では、本明細書に記載しかつ/または上述した任意の局面において規定される、または本明細書に記載しかつ/または上述した一局面の好ましい態様のいずれかにおいて規定される、本発明のポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼの酵素的に活性なフラグメントであるポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼによって解決される。
【0249】
この第16局面の好ましい一態様(これは第16局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼは、少なくとも400アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも450アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも500アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも550アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも600アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも650アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも700アミノ酸から750アミノ酸まで、または少なくとも700アミノ酸から730アミノ酸までの長さを持つ、本発明のポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼの酵素的に活性なフラグメントである。
【0250】
この第16局面の好ましい一態様(これは第16局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチドは、本発明のポリペプチドの、好ましくはトレハロースホスホリラーゼの、酵素的に活性なフラグメントであり、トレハロースホスホリラーゼは、
(i)そのN末において、少なくとも1アミノ酸から37アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から87アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から137アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から187アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から237アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から287アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から337アミノ酸までがトランケートされており、かつ/または
(ii)そのC末において、少なくとも1アミノ酸から37アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から87アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から137アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から187アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から237アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から287アミノ酸まで、少なくとも1アミノ酸から337アミノ酸までがトランケートされており、かつ/または
(iii)1つまたは複数の内部位置においてトランケートされており、各1つまたは複数の内部位置は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、または少なくとも10アミノ酸から15アミノ酸まで、少なくとも15アミノ酸から20アミノ酸まで、少なくとも20アミノ酸から25アミノ酸まで、少なくとも25アミノ酸から30アミノ酸まで、少なくとも30アミノ酸から35アミノ酸まで、少なくとも35アミノ酸から40アミノ酸まで、少なくとも40アミノ酸から45アミノ酸まで、または少なくとも45アミノ酸から50アミノ酸までの欠失を持つ。
【0251】
この第16局面の好ましい一態様(これは第16局面の前述の態様のいずれかの一態様でもある)において、本発明のポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、本明細書において規定しかつ/または上で規定した態様のいずれかによるトレハロースホスホリラーゼ活性を保持している、本発明のポリペプチドの、好ましくはトレハロースホスホリラーゼの、酵素的に活性なフラグメントである。
【0252】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第6局面(これは第6局面の第1態様でもある)では、本明細書に開示する発明の第1、第2、第3、第4、第5、第13、第14、第15および第16局面の任意の態様において規定されるトレハロースホスホリラーゼを使用して、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させるための方法によって解決される。
【0253】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第7局面(これは第7局面の第1態様でもある)では、本明細書に開示する発明の第1、第2、第3、第4、第5、第13、第14、第15および第16局面の任意の態様において規定されるトレハロースホスホリラーゼを使用してグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させてトレハロースと無機リン酸にする工程を含む、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とをトレハロースと無機リン酸とに変換するための方法によって解決される。
【0254】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第8局面(これは第8局面の第1態様でもある)では、本明細書に開示する発明の第1、第2、第3、第4、第5、第13、第14、第15および第16局面の任意の態様において規定されるトレハロースホスホリラーゼを使用して、トレハロースと無機リン酸とを反応させてグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とにする工程を含む、トレハロースと無機リン酸とをグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とに変換するための方法によって解決される。
【0255】
第6局面の第2態様および第7局面の第2態様および第8局面の第2態様(これらは第6局面の第1態様および第7局面の第1態様および第8局面の第1態様の一態様でもある)において、反応は可逆的である。
【0256】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第9局面(これは第9局面の第1態様でもある)では、
(i)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも30%を保持し、かつ/または
(ii)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも50%を保持し、かつ/または
(iii)500mMグルコースにおける活性に対する100mMグルコースにおける活性の比が、少なくとも0.65である、
トレハロースホスホリラーゼの存在下、少なくとも40℃の温度において、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、トレハロースを調製するための方法によって解決される。
【0257】
第9局面の第2態様(これは第9局面の第1態様の一態様でもある)において、反応は40~55℃で行われる。
【0258】
第9局面の第3態様(これは第9局面の第1態様の一態様でもある)において、反応は45~55℃で行われる。
【0259】
第9局面の第4態様(これは第9局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼは熱安定性トレハロースホスホリラーゼである。
【0260】
第9局面の第5態様(これは第9局面の第1、第2、第3および第4態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼは変異型トレハロースホスホリラーゼである。
【0261】
第9局面の第6態様(これは第9局面の第1、第2、第3、第4および第5態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼは組換えトレハロースホスホリラーゼである。
【0262】
第9局面の第7態様(これは第9局面の第1、第2、第3、第4、第5および第6態様の一態様でもある)において、活性は、本明細書に開示するように、より具体的にはパラグラフ[0371]および[0372]に開示するように、決定される。
【0263】
第6局面のさらなる一態様(これは第6局面の任意の各態様の一態様である)、第7局面のさらなる一態様(これは第7局面の任意の各態様の一態様である)、第8局面のさらなる一態様(これは第8局面の任意の各態様の一態様である)、および第9局面のさらなる一態様(これは第9局面の任意の各態様の一態様である)において、反応に含まれる唯一の安定剤はスクロースである。
【0264】
第6局面のさらなる一態様(これは第6局面の任意の各態様の一態様である)、第7局面のさらなる一態様(これは第7局面の任意の各態様の一態様である)、第8局面のさらなる一態様(これは第8局面の任意の各態様の一態様である)、および第9局面のさらなる一態様(これは第9局面の任意の各態様の一態様である)において、トレハロースホスホリラーゼは、固定化されていない形態で存在する。
【0265】
第6局面のさらなる一態様(これは第6局面の任意の各態様の一態様である)、第7局面のさらなる一態様(これは第7局面の任意の各態様の一態様である)、第8局面のさらなる一態様(これは第8局面の任意の各態様の一態様である)、および第9局面のさらなる一態様(これは第9局面の任意の各態様の一態様である)において、トレハロースホスホリラーゼは、第1、第2、第3、第4、第5、第13、第14、第15および第16局面の任意の態様(本明細書に開示するその任意の態様を含む)において規定されるトレハロースホスホリラーゼである。
【0266】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第10局面(これは第10局面の第1態様でもある)では、トレハロースを生産するための、本明細書に開示する第1、第2、第3、第4、第5、第13、第14、第15および第16局面の任意の態様のトレハロースホスホリラーゼの使用によって解決される。
【0267】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第11局面(これは第11局面の第1態様でもある)では、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列を第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列とアライメントする工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置を同定する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させる、工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置においてアミノ酸残基を置換する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させる、工程
を含む、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させるための方法であって、第1トレハロースホスホリラーゼが、SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:160のアミノ酸配列、好ましくはSEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼである、前記方法によって解決される。
【0268】
第11局面の第2態様(これは第11局面の第1態様の一態様でもある)において、本方法は
-第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置における置換アミノ酸残基が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性と比較して、第2トレハロースホスホリラーゼの熱安定性の増加をもたらすかどうかを試験する工程
をさらに含み、熱安定性は、好ましくは、本明細書の説明において規定されるように決定される。
【0269】
第11局面の第3態様(これは第11局面の第1および第2態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置にあるアミノ酸残基は、置換アミノ酸残基が第2トレハロースホスホリラーゼの熱安定性の増加をもたらすように置換される。
【0270】
第11局面の第4態様(これは第11局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列と第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列との間の相同性は少なくとも50%である。
【0271】
第11局面の第5態様(これは第11局面の第4態様の一態様でもある)において、相同性は少なくとも51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%であり、好ましくは、相同性は少なくとも55%、60%、63%、65%、68%、70%、75%、77%または80%である。
【0272】
第11局面の第6態様(これは第11局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列のアミノ酸配列と第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列との間の同一性は、少なくとも50%である。
【0273】
第11局面の第7態様(これは第11局面の第6態様の一態様でもある)において、同一性は少なくとも51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%であり、好ましくは、同一性は少なくとも55%、60%、63%、65%、68%、70%、75%、77%または80%であり、より好ましくは、同一性は少なくとも68%、73%、75%、76%、77%または78%である。
【0274】
第11局面の第8態様(これは第11局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、
(A)SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択され、好ましくは、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群よりそれぞれ独立して選択され、好ましくは、アミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、より好ましくは、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、487、550、556、564、590および649からなる群より選択され、より一層好ましくは、SEQ ID NO:1の383、114、118、225、304、323、487、550、556、および564のアミノ酸位置からなる群より選択され、より一層好ましくは、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置383、114、225、323、487、556および564からなる群より選択されるか、または
(B)SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707からなる群より選択され、好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、345、379、483、544、550、558、584、643および707からなる群よりそれぞれ独立して選択され、好ましくはSEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、アミノ酸位置108、112、221、300、319、379、483、544、550および558からなる群より選択され、より好ましくはSEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、108、221、319、379、483、550、および558のアミノ酸位置からなる群より選択される。
【0275】
第11局面の第9態様(これは第11局面の第8態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、
(A)SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群よりそれぞれ独立して選択され、好ましくはSEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、L114、I118、N225、A304、T323、F349、Q487、V550、S556、T564、D590およびA649からなる群より選択され、より好ましくはSEQ ID NO:1のP383、L114、I118、N225、A304、T323、Q487、V550、S556およびT564からなる群より選択され、より一層好ましくはSEQ ID NO:1のアミノ酸位置P383、L114、N225、A323、Q487、S556およびT564からなる群より選択されるか、または
(B)SEQ ID NO:160のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、V483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707からなる群より選択され、好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:160のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、V483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707からなる群よりそれぞれ独立して選択され、好ましくはSEQ ID NO:160のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、P379、V483、V544、S550およびQ558からなる群より選択され、より好ましくはSEQ ID NO:160のL108、V221、T319、P379、V483、S550およびQ558からなる群より選択され、
(C)SEQ ID NO:81のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、I483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707からなる群より選択され、好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:81のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、F345、P379、I483、V544、S550、Q558、N584、A643およびL707からなる群よりそれぞれ独立して選択され、好ましくはSEQ ID NO:81のアミノ酸位置L108、V112、N221、A300、T319、P379、I483、V544、S550およびQ558からなる群より選択され、より好ましくはSEQ ID NO:81のL108、V221、T319、P379、I483、S550およびQ558からなる群より選択される。
【0276】
第11局面の第10態様(これは第11局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8および第9態様の一態様でもある)において、置換アミノ酸残基は、以下のとおりである:
(A)SEQ ID NO:1の場合:
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、M、P、V、好ましくはM;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置383に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、V、N、C、Q、S、T、好ましくはA、G、M、V、N、C、Q、S、T、より好ましくはG、V、SまたはT、より一層好ましくはVまたはT、最も好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置10に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、HまたはK、好ましくはR;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置114に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、M、P、V、好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置118に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置192に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置197に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはG;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置220に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、F、W、好ましくはF;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置225に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはI、L、MまたはV、最も好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置304に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、G、I、L、M、P、V、好ましくはIまたはL、より好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置306に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、H、K、好ましくはH;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置318に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、H、K、好ましくはH;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置323に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはIまたはV、より好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置339に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置349に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、WまたはY、好ましくはY;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置357に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、I、L、M、P、V、好ましくはA;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置459に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置476に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはG;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置481に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置484に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置487に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはA、M、G、VまたはL、より好ましくはA;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置488に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはA;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置506に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置511に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置526に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、DまたはE、好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置530に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置532に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、H、K、好ましくはR;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置533に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはG;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置537に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはM;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置550に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、好ましくはIまたはP、より好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置556に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、T、好ましくはT;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置564に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置590に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはNまたはA、より好ましくはN;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置649に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置667に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、R、H、K、好ましくはEまたはK、より好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置703に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、好ましくはE;および
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置705に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはN、または
(B)SEQ ID NO:81およびSEQ ID NO:160の場合:
L108A、L108G、L108I、L108M、L108PまたはL108V、好ましくはL108Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置L108におけるアミノ酸置換;
V112A、V112G、V112L、V112M、V112PまたはV112I、好ましくはV112Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置V112におけるアミノ酸置換;
N221A、N221G、N221I、N221L、N221M、N221PまたはN221V、好ましくはN221I、N221L、N221MまたはN221V、より好ましくはN221Vである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置N221におけるアミノ酸置換;
A300G、A300I、A300L、A300M、A300PまたはA300V、好ましくはA300IまたはA300L、より好ましくはA300Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置A300におけるアミノ酸置換;
T319A、T319G、T319I、T319L、T319M、T319PまたはT319V、好ましくはT319IまたはT319V、より好ましくはT319Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置T319におけるアミノ酸置換;
P379A、P379G、P379I、P379L、P379M、P379V、P379N、P379C、P379Q、P379SまたはP379T、好ましくはP379A、P379G、P379M、P379V、P379N、P379C、P379Q、P379SまたはP379T、より好ましくはP379G、P379V、P379CまたはP379S、またはP379T、より一層好ましくはP379VまたはP379T、最も好ましくはP379Vである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置P379におけるアミノ酸置換;
I483A、I483G、I483I、I483L、I483M、I483PまたはI483V、好ましくはI483A、I483G、I483L、I483MまたはI483V、より好ましくはI483Aである、SEQ ID NO:81の位置I483におけるアミノ酸置換;
Q483A、Q483G、Q483I、Q483L、Q483M、Q483PまたはQ483V、好ましくはQ483A、Q483G、Q483L、Q483MまたはQ483V、より好ましくはQ483Aである、SEQ ID NO:160の位置Q483におけるアミノ酸置換;
V544A、V544G、V544I、V544L、V544MまたはV544P、好ましくはV544IまたはV544P、より好ましくはV544Iである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置V544におけるアミノ酸置換;
S550N、S550C、S550QまたはS550T、好ましくはS550Tである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置S550におけるアミノ酸置換;
Q558DまたはQ558E、好ましくはQ558Eである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置Q558におけるアミノ酸置換;
D558N、D558C、D558Q、D558S、D558T、D558A、D558G、D558I、D558L、D558M、D558PまたはD558V、好ましくはD558N、D558GまたはD558A、より好ましくはD558Nである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置D558におけるアミノ酸置換;
A643DまたはA643E、好ましくはA643Eである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置A643におけるアミノ酸置換;
L707A、L707G、L707I、L707M、L707PまたはL707V、好ましくはL707Mである、SEQ ID NO:81またはSEQ ID NO:160の、好ましくはSEQ ID NO:160の、位置L707におけるアミノ酸置換。
【0277】
第11局面の第11態様(これは第11局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および第10態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸残基が第1トレハロースホスホリラーゼの置換アミノ酸残基と同じであるならば、第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸残基は置換されない。
【0278】
第11局面の第12態様(これは第11局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10および第11態様の一態様でもある)において、熱安定性は、本明細書に規定する、より具体的にはパラグラフ[0367]および[0368]に開示する、Tm30値またはTm50値として表される。
【0279】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第12局面(これは第12局面の第1態様でもある)では、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列を第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列とアライメントする工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置を同定する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの100/500比を増加させる、工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置においてアミノ酸残基を置換する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの100/500比活性を増加させる、工程
を含む、100/500比として表されるトレハロースホスホリラーゼの相対活性を増加させるための方法であって、
第1トレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼである、前記方法によって解決される。
【0280】
第12局面の第2態様(これは第12局面の第1態様の一態様でもある)において、本法は、
-第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置における置換アミノ酸残基が、第1トレハロースホスホリラーゼの活性と比較して、第2トレハロースホスホリラーゼの活性の増加をもたらすかどうかを試験する工程
を含む。
【0281】
第12局面の第3態様(これは第12局面の第1および第2態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置にあるアミノ酸残基は、置換アミノ酸残基が第2トレハロースホスホリラーゼの活性の増加をもたらすように置換される。
【0282】
第12局面の第4態様(これは第12局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列と第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列との間の相同性は、少なくとも50%である。
【0283】
第12局面の第5態様(これは第12局面の第4態様の一態様でもある)において、相同性は少なくとも55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70,%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%であり、好ましくは相同性は少なくとも55%、60%、65%、70%、75%または80%である。
【0284】
第12局面の第6態様(これは第12局面の第1、第2および第3態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列と第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列との間の同一性は、少なくとも50%である。
【0285】
第12局面の第7態様(これは第12局面の第6態様の一態様でもある)において、同一性は、少なくとも55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70,%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%であり、好ましくは同一性は少なくとも55%、60%、65%、70%、75%または80%であり、より好ましくは同一性は少なくとも73%、75%、76%、または78%である。
【0286】
第12局面の第8態様(これは第12局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択され、好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群よりそれぞれ独立して選択され、より一層好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【0287】
第12局面の第9態様(これは第12局面の第8態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群より選択され、好ましくは第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1のアミノ酸位置L712、P383、V10、L114、I118、S192、S197、Y220、N225、A304、D306、P318、T323、L339、F349、G357、A459、Q476、E481、A484、Q487、K488、A506、A511、R526、E530、G532、D533、D537、V550、S556、T564、D590、A649、R667、A703およびK705からなる群よりそれぞれ独立して選択される。
【0288】
第12局面の第10態様(これは第12局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8および第9態様の一態様でもある)において、置換アミノ酸残基は、
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、M、P、V、好ましくはM;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置383に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、V、N、C、Q、S、T、好ましくはA、G、M、V、N、C、Q、SまたはT、より好ましくはG、V、C、SまたはT、より一層好ましくはVまたはT、最も好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置10に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、HまたはK、好ましくはR;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置114に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、M、P、V、好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置118に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置192に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置197に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはG;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置220に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、F、W、好ましくはF;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置225に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはI、L、MまたはV、より好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置304に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、G、I、L、M、P、V、好ましくはIまたはL、より好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置306に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、H、K、好ましくはH;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置318に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、H、K、好ましくはH;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置323に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはIまたはV、より好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置339に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置349に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、WまたはY、好ましくはY;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置357に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、I、L、M、P、V、好ましくはA;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置459に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置476に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはG;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置481に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置484に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置487に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはA、G、VまたはL、より好ましくはA;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置488に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはA;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置506に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置511に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはS;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置526に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、DまたはE、好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置530に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはV;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置532に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、R、H、K、好ましくはR;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置533に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはG;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置537に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはM;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置550に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、A、G、I、L、M、P、好ましくはIまたはP、より好ましくはI;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置556に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、T、好ましくはT;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置564に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置590に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、A、G、I、L、M、P、V、好ましくはN、GまたはA、より好ましくはN;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置649に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置667に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、R、H、K、好ましくはEまたはK、より好ましくはE;
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置703に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、D、E、好ましくはE;および
第1トレハロースホスホリラーゼのSEQ ID NO:1のアミノ酸位置705に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸位置については、N、C、Q、S、T、好ましくはNである。
【0289】
第12局面の第11態様(これは第12局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および第10態様の一態様でもある)において、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸残基が第1トレハロースホスホリラーゼの置換アミノ酸残基と同じであるならば、第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸残基は置換されない。
【0290】
第12局面の第12態様(これは第12局面の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10および第11態様の一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼの活性は、本明細書に規定する加リン酸分解活性および合成活性である。
【0291】
より具体的には、これらおよびその他の課題は、第13局面(これは第13局面の第1態様でもある)では、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも20%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上に、以下のアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドによって解決される:
アミノ酸位置712におけるアミノ酸置換は、置換712A、712G、712I、712M、712Pまたは712Vからなる群より選択され、好ましくは712Mであり、
アミノ酸位置383におけるアミノ酸置換は、置換383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383A、383G、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、より好ましくは383G、383V、383C、383Sまたは383T、より一層好ましくは383Vまたは383Tからなる群より選択され、最も好ましくは383Vであり、
アミノ酸位置114におけるアミノ酸置換は、置換114A、114G、114I、114M、114Pまたは114Vからなる群より選択され、好ましくは114Iであり、
アミノ酸位置118におけるアミノ酸置換は、118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118V、好ましくは118Vであり、
アミノ酸位置225におけるアミノ酸置換は、置換225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225I、225L、225Mまたは225Vからなる群より選択され、より好ましくは225Vであり、
アミノ酸位置304におけるアミノ酸置換は、置換304G、304I、304L、304M、304Pまたは304V、好ましくは304Iまたは304Lからなる群より選択され、より好ましくは304Iであり、
アミノ酸位置323におけるアミノ酸置換は、置換323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323Iまたは323Vからなる群より選択され、より好ましくは323Iであり、
アミノ酸位置349におけるアミノ酸置換は、置換349Wまたは349Yからなる群より選択され、好ましくは349Yであり、
アミノ酸位置357におけるアミノ酸置換は、置換357A、357I、357L、357M、357Pまたは357Vからなる群より選択され、好ましくは357Aであり、
アミノ酸位置487におけるアミノ酸置換は、置換487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487M、487G、487Lまたは487Vからなる群より選択され、より好ましくは487Aであり、
アミノ酸位置550におけるアミノ酸置換は、置換550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550Iまたは550Pからなる群より選択され、より好ましくは550Iであり、
アミノ酸位置556におけるアミノ酸置換は、置換556N、556C、556QまたはS556Tからなる群より選択され、好ましくは556Tであり、
アミノ酸位置564におけるアミノ酸置換は、置換564Dまたは564Eからなる群より選択され、好ましくは564Eであり、
アミノ酸位置590におけるアミノ酸置換は、置換590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590N、590Gまたは590Aからなる群より選択され、より好ましくは590Nであり、
アミノ酸位置649におけるアミノ酸置換は、置換649Dまたは649Eからなる群より選択され、好ましくは649Eであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0292】
本発明の第13局面の好ましい一態様において(これは第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)、ポリペプチドは、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも77%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、550、556、564および649からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上に、以下のアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドである:
アミノ酸位置383におけるアミノ酸置換は、置換383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383A、383G、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、より好ましくは383G、383V、383C、383Sまたは383T、より一層好ましくは383Vまたは383Tからなる群より選択され、最も好ましくは383Vであり、
アミノ酸位置114におけるアミノ酸置換は、置換114A、114G、114I、114M、114Pまたは114Vからなる群より選択され、好ましくは114Iであり、
アミノ酸位置225におけるアミノ酸置換は、置換225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225I、225L、225Mまたは225Vからなる群より選択され、より好ましくは225Vであり、
アミノ酸位置304におけるアミノ酸置換は、置換304G、304I、304L、304M、304Pまたは304V、好ましくは304Iまたは304Lからなる群より選択され、より好ましくは304Iであり、
アミノ酸位置323におけるアミノ酸置換は、置換323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323Iまたは323Vからなる群より選択され、より好ましくは323Iであり、
アミノ酸位置349におけるアミノ酸置換は、置換349Wまたは349Yからなる群より選択され、好ましくは349Yであり、
アミノ酸位置357におけるアミノ酸置換は、置換357A、357I、357L、357M、357Pまたは357Vからなる群より選択され、好ましくは357Aであり、
アミノ酸位置550におけるアミノ酸置換は、置換550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550Iまたは550Pからなる群より選択され、より好ましくは550Iであり、
アミノ酸位置556におけるアミノ酸置換は、置換556N、556C、556QまたはS556Tからなる群より選択され、好ましくは556Tであり、
アミノ酸位置564におけるアミノ酸置換は、置換564Dまたは564Eからなる群より選択され、好ましくは564Eであり、
アミノ酸位置649におけるアミノ酸置換は、置換649Dまたは649Eからなる群より選択され、好ましくは649Eであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0293】
本発明の第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチドは、アミノ酸位置712、118、487および590から選択されるアミノ酸位置に、以下に挙げる少なくとも1つのさらなるアミノ酸置換を含む:
アミノ酸位置712におけるアミノ酸置換は、置換712A、712G、712I、712M、712Pまたは712Vからなる群より選択され、好ましくは712Mであり、
アミノ酸位置118におけるアミノ酸置換は、置換118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118Vからなる群より選択され、好ましくは118Vであり、
アミノ酸位置487におけるアミノ酸置換は、置換487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487G、487L、487Mまたは487Vからなる群より選択され、より好ましくは487Aであり、
アミノ酸位置590におけるアミノ酸置換は、置換590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590N、590Gまたは590Aからなる群より選択され、より好ましくは590Nであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0294】
本発明の第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、ポリペプチドは、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも68%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、550、556および564からなる群よりそれぞれ独立して選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上に、以下のアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドである:
アミノ酸位置383におけるアミノ酸置換は、置換383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383A、383G、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、より好ましくは383G、383V、383C、383Sまたは383T、より一層好ましくは383Vまたは383Tからなる群より選択され、最も好ましくは383Vであり、
アミノ酸位置114におけるアミノ酸置換は、置換114A、114G、114I、114M、114Pまたは114Vからなる群より選択され、好ましくは114Iであり、
アミノ酸位置225におけるアミノ酸置換は、置換225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225I、225L、225Mまたは225Vからなる群より選択され、より好ましくは225Vであり、
アミノ酸位置304におけるアミノ酸置換は304Iであり、
アミノ酸位置323におけるアミノ酸置換は、置換323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323Iまたは323Vからなる群より選択され、より好ましくは323Iであり、
アミノ酸位置349におけるアミノ酸置換は、置換349Wまたは349Yからなる群より選択され、好ましくは349Yであり、
アミノ酸位置357におけるアミノ酸置換は、置換357A、357I、357L、357M、357Pまたは357Vからなる群より選択され、好ましくは357Aであり、
アミノ酸位置550におけるアミノ酸置換は、置換550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550Iまたは550Pからなる群より選択され、より好ましくは550Iであり、
アミノ酸位置556におけるアミノ酸置換は、置換556N、556C、556QまたはS556Tからなる群より選択され、好ましくは556Tであり、
アミノ酸位置564におけるアミノ酸置換は、置換564Dまたは564Eからなる群より選択され、好ましくは564Eであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0295】
本発明の第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、本発明のポリペプチドは、アミノ酸位置712、118、487、590および649からなる群より選択されるアミノ酸位置のうちの少なくとも1つに、以下に挙げる少なくとも1つのさらなるアミノ酸置換を含む:
アミノ酸位置712におけるアミノ酸置換は、置換712A、712G、712I、712M、712Pまたは712Vからなる群より選択され、好ましくは712Mであり、
アミノ酸位置118におけるアミノ酸置換は、置換118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118Vからなる群より選択され、好ましくは118Vであり、
アミノ酸位置487におけるアミノ酸置換は、置換487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487G、487L、487Mまたは487Vからなる群より選択され、より好ましくは487Aであり、
アミノ酸位置590におけるアミノ酸置換は、置換590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590N、590Gまたは590Aからなる群より選択され、より好ましくは590Nであり、
アミノ酸位置649におけるアミノ酸置換は、置換649Dまたは649Eからなる群より選択され、好ましくは649Eであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0296】
本発明の第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドは、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも63%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、556および564から選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上に、以下のアミノ酸置換を含む:
アミノ酸位置383におけるアミノ酸置換は、置換383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383A、383G、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、より好ましくは383G、383V、383C、383Sまたは383T、より一層好ましくは383Vまたは383Tからなる群より選択され、最も好ましくは383Vであり、
アミノ酸位置114におけるアミノ酸置換は、置換114A、114G、114I、114M、114Pまたは114Vからなる群より選択され、好ましくは114Iであり、
アミノ酸位置225におけるアミノ酸置換は、置換225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225I、225L、225Mまたは225Vからなる群より選択され、より好ましくは225Vであり、
アミノ酸位置304におけるアミノ酸置換は304Iであり、
アミノ酸位置323におけるアミノ酸置換は、置換323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323Iまたは323Vからなる群より選択され、より好ましくは323Iであり、
アミノ酸位置349におけるアミノ酸置換は、置換349Wまたは349Yからなる群より選択され、好ましくは349Yであり、
アミノ酸位置357におけるアミノ酸置換は、置換357A、357I、357L、357M、357Pまたは357Vからなる群より選択され、好ましくは357Aであり、
アミノ酸位置556におけるアミノ酸置換は、置換556N、556C、556QまたはS556Tからなる群より選択され、好ましくは556Tであり、
アミノ酸位置564におけるアミノ酸置換は、置換564Dまたは564Eからなる群より選択され、好ましくは564Eであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0297】
本発明の第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、本発明のポリペプチドは、アミノ酸位置712、118、487、550、590および649からなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸位置に、以下に挙げる少なくとも1つのさらなるアミノ酸置換を含む:
アミノ酸位置712におけるアミノ酸置換は、置換712A、712G、712I、712M、712Pまたは712Vからなる群より選択され、好ましくは712Mであり、
アミノ酸位置118におけるアミノ酸置換は、置換118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118Vからなる群より選択され、好ましくは118Vであり、
アミノ酸位置487におけるアミノ酸置換は、置換487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487G、487L、487Mまたは487Vからなる群より選択され、より好ましくは487Aであり、
アミノ酸位置550におけるアミノ酸置換は、置換550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550Iまたは550Pからなる群より選択され、より好ましくは550Iであり、
アミノ酸位置590におけるアミノ酸置換は、置換590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590N、590Gまたは590Aからなる群より選択され、より好ましくは590Nであり、
アミノ酸位置649におけるアミノ酸置換は、置換649Dまたは649Eからなる群より選択され、好ましくは649Eであって、
アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す。
【0298】
第13局面の第2態様(これは第13局面の第1態様または前述の態様のうちの他のいずれかの一態様である)において、アミノ酸配列は、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも50%相同である。
【0299】
第13局面の第3態様(これは第13局面の第2態様の一態様または第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様である)において、アミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と、少なくとも51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%または80%相同である。
【0300】
第13局面の第4態様(これは第13局面の第1、第2および第3態様の一態様または第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、アミノ酸配列は、アミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649から選択される2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、13個、14個または15個のアミノ酸位置に、アミノ酸置換を含む。
【0301】
第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の第1、第2、第3、および第4態様の一態様または第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドは、担子菌門に属する生物に由来する、好ましくはハラタケ綱に属する生物に由来する、より好ましくはスエヒロタケ属、ヒラタケ属、マイタケ属、ハラタケ属、ホウロクタケ属、カワラタケ属、ホウロクタケ属、シハイタケ属およびカイガラタケ属からなる群の属に属する生物に由来する、野生型トレハロースホスホリラーゼおよび/または野生型トレハロースホスホリラーゼの変異体である。第13局面の別の好ましい一態様(これは第13局面の第1、第2、第3、および第4態様の一態様または第13局面の前述の態様のうちの他のいずれかの一態様でもある)において、トレハロースホスホリラーゼ活性は、本明細書に開示するように、より具体的にはパラグラフ[0371]および[0372]に開示するように、決定される。
【0302】
本明細書においてそのさまざまな局面および態様で記載されるトレハロースホスホリラーゼを、本発明のトレハロースホスホリラーゼと呼びうることは、理解されるであろう。
【0303】
本発明は、「TP」とも呼ばれるEC番号EC 2.4.1.231のトレハロースホスホリラーゼを、酵素工学によって改良することができるという、驚くべき発見に基づいている。そのような酵素工学の出発点として、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を有するトレハロースホスホリラーゼを使用した。SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を有するトレハロースホスホリラーゼは、Eisら(FEBS Letters 440, 440-443(1998))によって特徴づけられたスエヒロタケから調製しうる。UniProt: D8PWQ7(GenBank: EFJ00254.1)は、あるスエヒロタケ分離株H4-8の野生型タンパク質配列を開示している(同一性99.1%)。この配列は、SEQ ID NO:1の7つの位置で、SEQ ID NO:1の配列から逸脱しており、分離株H4-8は、SEQ ID NO:1の位置10と相同な位置にリジンアミノ酸残基を、SEQ ID NO:1の位置32と相同な位置にセリンアミノ酸残基を、SEQ ID NO:1の位置374と相同な位置にバリンアミノ酸残基を、SEQ ID NO:1の位置535と相同な位置にグルタミン酸アミノ酸残基を、SEQ ID NO:1の位置536と相同な位置にプロリンアミノ酸残基を、SEQ ID NO:1の位置616と相同な位置にイソロイシンアミノ酸残基を、そしてSEQ ID NO:1の位置649と相同な位置にバリンアミノ酸残基を持つ。UniProt: A0A151VW19(GenBank: KYQ39707.1)は、生物ブナシメジ(Hypsizygus marmoreus)由来のトレハロースホスホリラーゼの野生型タンパク質配列を開示しており、それはSEQ ID NO:1と77.9%まで同一である。スエヒロタケTPに加えて、例えばネッタイカワキタケ(Lentinus sajor-caju)(相同性73.2%)、ヒラタケ(相同性75.8%)またはマイタケ(相同性76.7%)など、真菌起源の他のTPも記載されている。マイタケについては、異なる分離株に由来するタンパク質配列が記載されており、そのなかには、配列SEQ ID NO:160(UniProtKB/Swiss-Prot:アクセッション番号O75003.1)およびSEQ ID NO:81(Genbankアクセッション番号ADM15725.1)がある。
【0304】
本発明者らは、驚いたことに、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列の以下のアミノ酸位置のうちの1つまたはいくつかにあるアミノ酸残基を置き換えることが、SEQ ID NO:1のトレハロースホスホリラーゼの反応特徴を改良するのに適していることを見いだした: 712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705。SEQ ID NO:1のこれらのアミノ酸位置のうち、アミノ酸位置712、383、10、114、118、220、225、304、318、323、349、357、481、487、488、506、511、550、556、564、590、649、703および705は特に適しており、それぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、225、304、323、349、357、487、550、556、564、590および649は、より一層適している。
【0305】
これに従い、本発明は、第1局面において、あるアミノ酸配列を含むポリペプチドに関し、ここで、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であり、かつSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群よりそれぞれ独立して選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。
【0306】
好ましい一態様において、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列はポリペプチドのアミノ酸配列であり、そのポリペプチドは好ましくはトレハロースホスホリラーゼである。
【0307】
これに従い、本発明は同様に、第1局面において、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であるアミノ酸配列であって、かつSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含む、トレハロースホスホリラーゼに関する。
【0308】
一態様において、第1局面のポリペプチドはトレハロースホスホリラーゼ、好ましくは本明細書に開示する特徴のうちの1つまたはいくつかを有するトレハロースホスホリラーゼである。これに従い、本発明のトレハロースホスホリラーゼ、特に任意の各局面によるものは、同様に、本発明のポリペプチドにあてはまり、逆もまた同じである。さらにまた、一態様において、本発明のポリペプチドは、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドである。好ましくは、トレハロース活性は、本明細書において規定するものである。
【0309】
トレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であり、かつSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含むアミノ酸配列を含むという表現は、一態様において、トレハロースホスホリラーゼはSEQ ID NO:1と少なくとも80%の相同性を有し、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列の位置に対応する712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705から選択される1つまたは複数の位置に置換を含むという表現と、同じ意味を有する。
【0310】
その限りにおいて、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、好ましくは本発明の任意の局面を含めて、変異型トレハロースホスホリラーゼであり、より具体的にはSEQ ID NO:1のアミノ酸配列を有するトレハロースホスホリラーゼの変異型トレハロースホスホリラーゼである。一態様において、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有するトレハロースホスホリラーゼである。さらなる一態様において、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列からなるトレハロースホスホリラーゼとは異なるトレハロースホスホリラーゼである。
【0311】
本発明の第1局面によれば、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1の少なくとも1つのアミノ酸位置に、少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。原理上、そのような置換がなされるアミノ酸位置と置換アミノ酸の種類とが、どちらも重要であることは注目に値する。これに従い、本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様において、アミノ酸置換は、SEQ ID NO:1の具体的な表示のアミノ酸位置のうちの1つにおいてなされ、任意で、SEQ ID NO:1のそのような位置に存在するまさにそのアミノ酸残基は、本発明のトレハロースホスホリラーゼに存在する置換アミノ酸残基の種類とは何の関連も有さず、あるいは、やはり任意で、SEQ ID NO:1のそのような位置に存在するまさにそのアミノ酸残基は、本発明のトレハロースホスホリラーゼ中に存在する置換アミノ酸残基の種類との関連を有する。置換は非保存的または保存的でありうる。本発明において、保存的とは、アミノ酸GからA、AからG、S; VからI、L、A、T、S; IからV、L、M; LからI、M、V; MからL、I、V; PからA、S、N; FからY、W、H; YからF、W、H; WからY、F、H; RからK、E、D; KからR、E、D; HからQ、N、S; DからN、E、K、R、Q; EからQ、D、K、R、N; SからT、A; TからS、V、A; CからS、T、A; NからD、Q、H、S; QからE、N、H、K、Rの交換を意味する。
【0312】
またこれに従い、本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様において、アミノ酸置換は、SEQ ID NO:1の表示のアミノ酸位置のいずれかのまさにそのアミノ酸残基が置換されているものであるが、置換アミノ酸残基のアミノ酸位置は、厳密にはSEQ ID NO:1を参照して示したものでなくてもよく、むしろ、一態様では、置換アミノ酸残基のアミノ酸位置は、SEQ ID NO:1の対応する位置とは、好ましくは1~5、好ましくは1~3、より好ましくは1~2、最も好ましくは1アミノ酸位置分、異なっていてもよい。
【0313】
本発明のトレハロースホスホリラーゼが、1つまたは複数の指定されたアミノ酸位置にアミノ酸置換を含むと特徴づけられる限りにおいて、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、表示のアミノ酸位置のうちの一つに単一の置換を有するものと理解されるであろう。しかし、そのように記載された本発明のトレハロースホスホリラーゼは、2つ以上のアミノ酸残基、例えば2つ、3つなどのアミノ酸残基が置換されたトレハロースホスホリラーゼも包含するとも理解されるであろう。後者の場合、置換されるアミノ酸残基の数は、1と、置換されると示され規定されたアミノ酸残基の数との間の、任意の整数である。これに従い、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、置換されると表示され規定されたアミノ酸残基の、1つのアミノ酸置換または任意の組合せ、実際には任意の入れ替え(permutation)を有し、または実現する、任意のトレハロースホスホリラーゼである。
【0314】
これに従い、トレハロースホスホリラーゼは、712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705のアミノ酸位置のうちの1つまたは任意の組合せにアミノ酸置換およびそれぞれ入れ替えを含みうる。したがって一態様において、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの1つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも2つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも3つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも4つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも5つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも6つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも7つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも8つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも9つに少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの10個に少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも11個の少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも12個に少なくとも1つのアミノ酸置換、SEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも13個に少なくとも1つのアミノ酸置換、またはSEQ ID NO:1の該アミノ酸位置のうちの少なくとも14個に少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。
【0315】
ただし、本発明のトレハロースホスホリラーゼが、好ましくはトレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列が本発明のトレハロースホスホリラーゼの最低限の構造的特徴および/または最低限の機能的特徴のうちの少なくとも1つを満たすという前提の下で、SEQ ID NO:1の表示のアミノ酸位置に、上に示した置換よりもさらに多くの置換を含むことも、本発明内である。上述の最低限の構造的特徴とは、トレハロースホスホリラーゼがあるアミノ酸配列を含み、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列はSEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同であり、かつSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群よりそれぞれ独立して選択される1つまたは複数のアミノ酸位置にアミノ酸置換を含むことである。上述の最低限の機能的特徴とは、特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)(本明細書に開示するそれらのさらなる詳細を含む)のうちの1つまたは任意の1つの任意の組合せであって、特徴(A)は、(i)少なくとも30%から90%までまたは(ii)少なくとも55%から100%までの残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり、特徴(B)は、(i)少なくとも52℃のTm30値および/または少なくとも52℃のTm50値を特徴とする、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり、特徴(C)は、52℃~90℃のTm30値および/または52℃~90℃のTm50値を特徴とする熱安定性であり、特徴(D)は、(i)45℃で少なくとも3時間から9日までの半減期を特徴とするプロセス安定性、(ii)45℃で少なくとも24時間から9日までの半減期を特徴とするプロセス安定性および/または45℃で少なくとも4日から9日までの半減期を特徴とするプロセス安定性を特徴とする熱安定性であり、特徴(E)は、少なくとも0.65~1.0の100/500比として表される相対活性であって、ここで、100/500比は、[100mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]/[500mMグルコースおよび100mMアルファ-グルコース-1リン酸におけるトレハロース活性]の比と定義される。本発明のトレハロースホスホリラーゼが、特徴(A)、特徴(B)、特徴(C)、特徴(D)、特徴(E)、特徴(A)と(B)、特徴(A)と(C)、特徴(A)と(D)、特徴(A)と(E)、特徴(B)と(C)、特徴(B)と(D)、特徴(B)と(E)、特徴(C)と(D)、特徴(C)と(E)、特徴(D)と(E)、特徴(A)、(B)および(C)、特徴(A)、(B)および(D)、特徴(A)、(B)および(E)、特徴(B)、(C)および(D)、特徴(B)、(C)および(E)、特徴(C)、(D)および(E)、特徴(A)、(B)、(C)および(D)、特徴(A)、(B)、(C)および(E)、特徴(B)、(C)、(D)および(E)、特徴(A)、(C)、(D)および(E)、または特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)を呈することは、本発明内である。
【0316】
本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様において、トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列の少なくとも2つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。これら少なくとも2つのアミノ酸位置を、本明細書では、2つのアミノ酸位置の対ともいう。本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様において、前記2つのアミノ酸位置の対は、V10とL114、V10とI118、V10とY220、V10とN225、V10とA304、V10とT323、V10とF349、V10とG357、V10とP383、V10とQ487、V10とA506、V10とV550、V10とS556、V10とT564、V10とD590、V10とA649、V10とK705、V10とL712、L114とI118、L114とY220、L114とN225、L114とA304、L114とT323、V10とF349、L114とG357、L114とP383、L114とQ487、L114とA506、L114とV550、L114とS556、L114とT564、L114とD590、L114とA649、L114とK705、L114とL712、I118とY220、I118とN225、I118とA304、I118とT323、V10とF349、I118とG357、I118とP383、I118とQ487、I118とA506、I118とV550、I118とS556、I118とT564、I118とD590、118とA649、L118とK705、I118とL712、Y220とN225、Y220とA304、Y220とT323、V10とF349、Y220とG357、Y220とP383、Y220とQ487、Y220とA506、Y220とV550、Y220とS556、Y220とT564、Y220とD590、Y220とA649、Y220とK705、Y220とL712、N225とA304、N225とT323、V10とF349、N225とG357、N225とP383、N225とQ487、N225とA506、N225とV550、N225とS556、N225とT564、N225とD590、N225とA649、N225とK705、N225とL712、A304とT323、V10とF349、A304とG357、A304とP383、A304とQ487、A304とA506、A304とV550、A304とS556、A304とT564、A304とD590、A304とA649、A304とK705、A304とL712、T323とF349、T323とG357、T323とP383、T323とQ487、T323とA506、T323とV550、T323とS556、T323とT564、T323とD590、T323とA649、T323とK705、T323とL712、F349とG357、F349とP383、F349とQ487、F349とA506、F349とV550、F349とS556、F349とT564、F349とD590、F349とA649、F349とK705、F349とL712、G357とP383、G357とQ487、G357とA506、G357とV550、G357とS556、G357とT564、G357とD590、G357とA649、G357とK705、G357とL712、P383とQ487、P383とA506、P383とV550、P383とS556、P383とT564、P383とD590、P383とA649、P383とK705、P383とL712、Q487とA506、Q487とV550、Q487とS556、Q487とT564、Q487とD590、Q487とA649、Q487とK705、Q487とL712、A506とV550、A506とS556、A506とT564、A506とD590、A506とA649、A506とK705、A506とL712、V550とS556、V550とT564、V550とD590、V550とA649、V550とK705、V550とL712、S556とT564、S556とD590、S556とA649、S556とK705、S556とL712、T564とD590、T564とA649、T564とK705、T564とL712、D590とA649、D590とK705、D590とL712、A649とL712、A649とK705、およびK705とL712からなる群より選択される。本発明のトレハロースホスホリラーゼのさらなる態様は、2つのアミノ酸位置の対が、より限定された群(本明細書に具体的に開示する2つのアミノ酸位置の対の、より限定された群を含む)から選択されるものである。トレハロースホスホリラーゼがこれらのSEQ ID NO:1の2つのアミノ酸位置の対のうちの一つにアミノ酸置換を含むことは、本発明内である。
【0317】
本明細書に開示するとおり、さらなる一態様において、トレハロースホスホリラーゼは、前記SEQ ID NO:1の2つのアミノ酸位置の対におけるアミノ酸置換に加えて、SEQ ID NO:1の少なくとも1つまたは複数の追加アミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。SEQ ID NO:1のそのような1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、それぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、10、114、118、192、197、220、225、304、306、318、323、339、349、357、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、590、649、667、703および705からなる群より個別に独立して選択される。本発明のトレハロースホスホリラーゼのさらなる態様は、前記1つまたは複数の追加アミノ酸位置が、より限定された群(本明細書に具体的に開示する追加アミノ酸位置の、より限定された群を含む)から選択されるものである。トレハロースホスホリラーゼがこれらのSEQ ID NO:1の2つのアミノ酸位置の対のうちの一つおよび該追加アミノ酸配列の一つにアミノ酸置換を含むことは、本発明内である。これに従い、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、それぞれ一態様において、SEQ ID NO:1の少なくとも3つのアミノ酸位置に、すなわち前記2つのアミノ酸位置の対と、該追加アミノ酸位置のうちの1つとに、アミノ酸置換を有するトレハロースホスホリラーゼ、SEQ ID NO:1の少なくとも4つのアミノ酸位置に、すなわち前記2つのアミノ酸位置の対と、該追加アミノ酸位置のうちの2つとに、アミノ酸置換を有するトレハロースホスホリラーゼ、SEQ ID NO:1の少なくとも5つのアミノ酸位置に、すなわち前記2つのアミノ酸位置の対と、該追加アミノ酸位置のうちの3つとに、アミノ酸置換を有するトレハロースホスホリラーゼ、またはSEQ ID NO:1の少なくとも6つのアミノ酸位置に、すなわち前記2つのアミノ酸位置の対と該追加アミノ酸位置のうちの4つとにアミノ酸置換を有するトレハロースホスホリラーゼである。少なくとも4つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様は、それぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114および118にアミノ酸置換を含むトレハロースホスホリラーゼである。少なくとも5つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様は、それぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118および304ならびに/またはそれぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118および357にアミノ酸置換を含むトレハロースホスホリラーゼである。少なくとも6つのアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む本発明のトレハロースホスホリラーゼの一態様は、それぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置712、383、114、118、304および357にアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼである。
【0318】
さらなる一態様において、トレハロースホスホリラーゼは、前記SEQ ID NO:1の2つのアミノ酸位置の対およびSEQ ID NO:1のさらに少なくとも1つの追加アミノ酸位置(このSEQ ID NO:1の1つまたは複数の追加アミノ酸位置は、好ましくは、本明細書に開示するSEQ ID NO:1の1つ、2つ、3つまたは4つのアミノ酸位置である)におけるアミノ酸置換に加えて、SEQ ID NO:1の1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置にアミノ酸置換を含む。SEQ ID NO:1のそのような1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置は、それぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置10、192、197、220、225、306、318、323、339、349、459、476、481、484、487、488、506、511、526、530、532、533、537、550、556、564、649、667、703および705からなる群より個別に独立して選択される。本発明のトレハロースホスホリラーゼのさらなる態様は、前記1つまたは複数のさらなるアミノ酸位置が、より限定された群(本明細書に具体的に開示する追加アミノ酸位置の、より限定された群を含む)から選択されるものである。
【0319】
本明細書に開示する具体的置換については、アミノ酸置換の分野における慣行に従い、置換は、置換がなされるアミノ酸位置の番号を指し、左の数字はアミノ酸残基の表示に挟まれていて、左側のアミノ酸残基が非置換アミノ酸配列中に存在するアミノ酸残基であり、右側のアミノ酸残基が置換されたアミノ酸配列中に存在するアミノ酸残基であることに留意すべきである。したがって一例に過ぎないが、置換V10Rは、アミノ酸位置10において、バリン残基がアルギニンで置き換えられることを示している。
【0320】
本明細書に開示するSEQ ID NO:1のアミノ酸位置における変異がいずれも、単独で、または任意の組合せで、トレハロースホスホリラーゼとして、より具体的にはEC 2.4.1.213のトレハロースホスホリラーゼとして、なお活性なタンパク質をもたらすものであることは、本発明内である。好ましくは、該変異はいずれも、単独で、または任意の組合せで、本明細書に開示する特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそのような特徴の任意の組合せを有するEC番号EC 2.4.1.213のトレハロースホスホリラーゼをもたらす。
【0321】
本発明のトレハロースホスホリラーゼに関して、本明細書において具体的に開示する置換の他に、好ましくは本明細書に開示するSEQ ID NO:1のアミノ酸位置における置換の他に、さらなるかつ/または異なる置換も行いうることは、理解されるであろう。好ましくは、そのようなさらなる置換は、適正な反応触媒作用にとって不可欠であることが記載されているそれぞれSEQ ID NO:1のアミノ酸位置D379、H403、R507とK512とは異なる位置で行われる。
【0322】
アミノ酸残基のポリマーの同一性および相同性をそれぞれ決定する方法は公知である。相同性は、好ましくは、BLASTP(例えばStephen F. Altschul, Thomas L. Madden, Alejandro A. Schaffer, Jinghui Zhang, Zheng Zhang, Webb Miller, and David J. Lipman(1997)“Gapped BLAST and PSI-BLAST: a new generation of protein database search programs”Nucleic Acid Res. 25:3389-3402またはStephen F. Altschul, John C. Wootton, E. Michael Gertz, Richa Agarwala, Aleksandr Morgulis, Alejandro A.Schaffer, and Yi-Kuo Yu(2005)“Protein database searches using compositionally adjusted substitution matrices.”FEBS J. 272:5101-5109)を使用して、同一性として算出される。
【0323】
一態様において、本発明のトレハロースは、無機リン酸をグルコシルアクセプターとして使用し、アノマー配置を正味で保持しつつ、トレハロースをグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸(aG1P)とに加リン酸分解的に切断する反応を触媒する、EC 2.4.1.231に分類されるホスホリラーゼである。そのような反応は可逆的であり、したがって本発明のトレハロースホスホリラーゼは、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸(aG1P)とを、トレハロースと無機リン酸とに変換する。トレハロースは、IUPACによって(2R,3S,4S,5R,6R)-2-(ヒドロキシメチル)-6-[(2R,3R,4S,5S,6R)-3,4,5-トリヒドロキシ-6-(ヒドロキシメチル)オキサン-2-イル]オキシオキサン-3,4,5-トリオールと定義される分子構造を持つ分子実体として特徴づけられる、任意の物理的形態の、二糖アルファ-d-グルコピラノシルアルファ-d-グルコピラノシド(アルファ,アルファ-トレハロース)である。
【0324】
さらなる一態様において、アミノ酸配列類似性に基づいて、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、Carbohydrate-Active Enzymeデータベース(CAZy、Lombard et al(2014)Nucleic Acids Res42:D490-D495、http://www.cazy.org/)において、グリコシルトランスフェラーゼファミリーGT4の一メンバーとして分類されている。
【0325】
一態様において、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる。好ましい一態様において、グルコシル単糖はグルコースであり、反応生成物は好ましくはトレハロースである。
【0326】
さらなる一態様において、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、グルコースとは異なる単糖を反応させる。グルコースとは異なるそのような単糖は、好ましくは、EP 2.4.1.231に分類されるホスホリラーゼに適した単糖であると記載されているD-マンノース、2-デオキシD-グルコース、2-フルオロD-グルコース、2-デオキシ-2-フルオロ-D-グルコース、5-チオ-D-グルコースおよび2-ケト-D-グルコースを含む群から選択される(例えばSchwarz et al. J Biotechnol 129, 140-150(2007)、Nidetzky 2001 et al Biochem J(2001)360, 727-736参照)。
【0327】
さらにもう一つの態様において、本発明のトレハロースホスホリラーゼは、G1Pに代わる代替的グリコシルドナーとして、ベータ-Dグルコース1-リン酸、アルファ-D-ガラクトース1-リン酸、アルファ-D-マンノース1-リン酸またはアルファ-D-キシロース1-リン酸を反応させない(Schwarz et al. J Biotechnol 129, 140-150(2007)、Saito et al Appl Microbiol Biotechnol 64:4340-4345(1998))。
【0328】
別の一態様によれば、好ましくはEC 2.4.1.231に分類されるホスホリラーゼである本発明のトレハロースホスホリラーゼは、アルファ,ベータ-トレハロース、ベータ,ベータ-トレハロース、スクロース、セロビオース、ラクトース、マルトース、イソマルツロース、イソマルトース、ラクツロースまたはメリビオースなどの他の二糖を加リン酸分解的に切断しない(例えばSchwarz et al. J Biotechnol 129, 140-150(2007)、Eis et al FEBS Letters 440(1998)440-443、Saito et al Appl Microbiol Biotechnol 64:4340-4345(1998)など)。
【0329】
第2局面において、本発明は、一定の機能的特徴を有するポリペプチドに関する。好ましくは、ポリペプチドはトレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドである。より好ましくは、ポリペプチドはトレハロースホスホリラーゼである。
【0330】
第2局面の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、ポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列と少なくとも80%同一および/または少なくとも80%相同なアミノ酸配列を含み、かつ以下の特徴(A)、(B)、(C)、(D)および(E)のうちの少なくとも1つまたはそれらの任意の組合せを有する:特徴(A)は、残存活性によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり、特徴(B)は、最小Tm30値および/または最小Tm50値によって規定される、52℃で15分間のインキュベーション後の熱安定性であり(Tm30値およびTm50値は本明細書に定義するとおりである)、特徴(C)は、一定温度範囲にあるTm30値および/またはTm50値によって規定される熱安定性であり、特徴(D)は、半減期、好ましくは一定期間にわたる45℃におけるトレハロースホスホリラーゼ活性の半減期によって規定されるプロセス安定性によって規定される、熱安定性であり、特徴(E)は100/500比として表される相対活性である。
【0331】
第2局面の別の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、本発明は、1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、その初期活性の少なくとも30%を保持しており、初期活性は室温で15分間のインキュベーション後に決定される、熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体に関する。好ましくは、そのようなトレハロース変異体は、熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体、より好ましくは本発明の第1局面によるトレハロースホスホリラーゼである。
【0332】
第2局面の別の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、本発明は、スエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体であって、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有する変異体に関する。好ましくは、そのようなトレハロース変異体は、熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体、より好ましくは本発明の第1局面によるトレハロースホスホリラーゼである。
【0333】
第2局面の別の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼの変異体であって、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有する変異体に関する。好ましくは、そのようなトレハロース変異体は、熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体、より好ましくは本発明の第1局面によるトレハロースホスホリラーゼである。
【0334】
第2局面の別の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、本発明は、マイタケ由来のトレハロースホスホリラーゼの熱安定性変異体であって、52℃で15分間のインキュベーション後に少なくとも30%の残存活性を有する変異体に関する。好ましくは、そのようなトレハロース変異体は、熱安定性トレハロースホスホリラーゼ変異体、より好ましくは本発明の第14局面によるトレハロースホスホリラーゼである。
【0335】
第2局面の別の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、本発明は、本明細書に記載する任意の局面に規定されるまたは本明細書に記載する一局面の好ましい態様のいずれかに規定されるポリペプチドの、好ましくはトレハロースホスホリラーゼの、より好ましくは本発明の第1、第3、第4、第5または第14局面によるトレハロースホスホリラーゼの、酵素的に活性なフラグメントであるポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼに関する。
【0336】
第2局面の別の好ましい一態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもあり、本発明のさらなる一局面でもある)において、本発明は、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも20%相同なアミノ酸配列を含み、かつ以下から選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドに関する:712A、712G、712I、712M、712Pまたは712V、好ましくは712M、383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383Vまたは383S、最も好ましくは383V、114A、114G、114I、114M、114Pまたは114V、好ましくは114I、118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118V、好ましくは118V、225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225V、304G、304I、304L、304M、304Pまたは304V、好ましくは304I、323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323I、349Wまたは349Y、好ましくは349Y、357A、357I、357L、357M、357Pまたは357V、好ましくは357A、487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487G、487Lまたは487V、より好ましくは487A、550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550I、556N、556C、556QまたはS556T、好ましくは556T、564Dまたは564E、好ましくは564E、590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590Nまたは590A、より好ましくは590N、および649Dまたは649E、好ましくは649E(ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す)。
【0337】
トレハロースホスホリラーゼ酵素の任意の野生型配列の、SEQ ID NO:1における上述の位置に対応しているアミノ酸位置を同定する方法は、当業者には理解されるであろう。本発明の開示を限定するわけではないが、明確にするために、
図3に、最新技術において公知のいくつかの野生型トレハロースホスホリラーゼ酵素に対するSEQ ID NO:1の全アライメントを示す。加えて、表5に、SEQ ID NO:1の位置114、118、225、304、323、349、383、487、550、556、564、590、649および712に対応する、さらなる野生型トレハロースホスホリラーゼ酵素の配列位置におけるナンバリングとアミノ酸を示す。
【0338】
もう一つの好ましい態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもある)において、本発明は、下記の表(表中、列(column)は位置の数を表し、行(row)は、パーセント相同性を表す)によるポリペプチドA1~A10からN1~N10までに関し、ここで、SEQ ID NO:1に対する相同性が異なる本発明のトレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドは、712A、712G、712I、712M、712Pまたは712V、好ましくは712M、383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383Vまたは383S、最も好ましくは383V、114A、114G、114I、114M、114Pまたは114V、好ましくは114I、118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118V、好ましくは118V、225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225V、304G、304I、304L、304M、304Pまたは304V、好ましくは304I 323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323I、349Wまたは349Y、好ましくは349Y、357A、357I、357L、357M、357Pまたは357V、好ましくは357A、487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487G、487Lまたは487V、より好ましくは487A、550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550I、556N、556C、556QまたはS556T、好ましくは556T、564Dまたは564E、好ましくは564E、590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590Nまたは590A、より好ましくは590N、および649Dまたは649E、好ましくは649Eから選択されるアミノ酸位置のうちの異なる数の組合せを含む(ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す)。例えば位置712M/118Vの組合せは、SEQ ID NO:1の712と整列する位置にメチオニンを有し、SEQ ID NO:1の位置118と整列する位置にバリンを有するポリペプチドを表す。
【0339】
【0340】
例えばD4は、ポリペプチドが、SEQ ID NO:1に対して少なくとも50%の相同性を有し、712A、712G、712I、712M、712Pまたは712V、好ましくは712M、383A、383G、383I、383L、383M、383V、383N、383C、383Q、383Sまたは383T、好ましくは383Vまたは383S、最も好ましくは383V、114A、114G、114I、114M、114Pまたは114V、好ましくは114I、118A、118G、118I、118L、118M、118Pまたは118V、好ましくは118V、225A、225G、225I、225L、225M、225Pまたは225V、好ましくは225V、304G、304I、304L、304M、304Pまたは304V、好ましくは304I、323A、323G、323I、323L、323M、323P、または323V、好ましくは323I、349Wまたは349Y、好ましくは349Y、357A、357I、357L、357M、357Pまたは357V、好ましくは357A、487A、487G、487I、487L、487M、487Pまたは487V、好ましくは487A、487G、487Lまたは487V、より好ましくは487A、550A、550G、550I、550L、550Mまたは550P、好ましくは550I、556N、556C、556QまたはS556T、好ましくは556T、564Dまたは564E、好ましくは564E、590N、590C、590Q、590S、590T、590A、590G、590I、590L、590M、590Pまたは590V、好ましくは590Nまたは590A、より好ましくは590N、および649Dまたは649E、好ましくは649Eから選択される5つの位置に置換を含むことを意味する。
【0341】
もう一つの好ましい態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもある)において、本発明は、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも77%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、550、556、564および649から選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドに関する(ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す)。
【0342】
もう一つの好ましい態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもある)において、本発明は、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも68%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、550、556および564から選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドに関する(ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す)。
【0343】
もう一つの好ましい態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもある)において、本発明は、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも63%相同なアミノ酸配列を含み、かつアミノ酸位置383、114、225、304、323、349、357、556および564から選択されるアミノ酸位置のうちの2つ以上にアミノ酸置換を含む、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドに関する(ここで、アミノ酸ナンバリングはSEQ ID NO:1におけるアライメント位置を指す)。
【0344】
もう一つの好ましい態様(これは第2局面の前述の任意の態様の一態様でもある)において、本発明は、アミノ酸配列がSEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも50%相同である、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドに関する。
【0345】
もう一つの好ましい態様において、本発明は、アミノ酸配列が、SEQ NO:1のアミノ酸配列と少なくとも51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%または80%相同である、トレハロースホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドに関する。
【0346】
第1局面のポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼおよびその態様のいずれかが、第2局面およびその態様のいずれかの一態様でありうることも理解されるであろう。第2局面のポリペプチド、好ましくはトレハロースホスホリラーゼおよびその態様のいずれかが、第1局面およびその態様のいずれかの一態様でありうることも理解されるであろう。
【0347】
第6局面において、本発明は、本発明のトレハロースホスホリラーゼ、好ましくは第1局面および/または第2局面のトレハロースホスホリラーゼを使用して、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、グルコシル単糖とアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させるための方法に関する。
【0348】
第7局面において、本発明は、本発明のトレハロースホスホリラーゼ、好ましくは第1局面および/または第2局面のトレハロースホスホリラーゼを使用して、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させて、トレハロースと無機リン酸とにする工程を含む、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とをトレハロースと無機リン酸とに変換するための方法に関する。
【0349】
第8局面において、本発明は、本発明のトレハロースホスホリラーゼ、好ましくは第1局面および/または第2局面のトレハロースホスホリラーゼを使用して、トレハロースと無機リン酸とを反応させてグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とにする工程を含む、トレハロースと無機リン酸とを反応させてグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸にするための方法に関する。
【0350】
第9局面において、本発明は、トレハロースを生産するための、第1局面および/または第2局面のトレハロースホスホリラーゼの使用に関する。
【0351】
第10局面において、本発明は、
(i)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも50%を保持し、かつ/または
(ii)少なくとも0.65の、500mMグルコースにおける触媒活性に対する100mMグルコースにおける活性の比を有する
トレハロースホスホリラーゼの存在下、少なくとも40℃の温度でグルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、トレハロースを調製するための方法に関する。
【0352】
一態様において、トレハロースホスホリラーゼは、第1局面および/または第2局面のトレハロースホスホリラーゼである。
【0353】
第11局面において、本発明は、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列を第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列とアライメントする工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の1つまたは複数のアミノ酸位置を同定する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させる、工程、
- 第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置に対応する第2トレハロースホスホリラーゼの前記1つまたは複数のアミノ酸位置においてアミノ酸残基を置換する工程であって、第1トレハロースホスホリラーゼのアミノ酸配列の前記1つまたは複数のアミノ酸位置におけるアミノ酸残基の置換が、第1トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させる、工程
を含む、トレハロースホスホリラーゼの熱安定性を増加させるための方法であって、第1トレハロースホスホリラーゼが、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むトレハロースホスホリラーゼである、前記方法に関する。
【0354】
本発明のトレハロースホスホリラーゼが完全長酵素として存在することは、本発明内である。本発明のトレハロースホスホリラーゼがフラグメントとして存在することも、本発明内である。好ましくは、フラグメントは、トレハロースホスホリラーゼ活性、好ましくは本発明のトレハロースホスホリラーゼに関して本明細書に規定しそれぞれ開示するトレハロースホスホリラーゼ活性を保持している。
【0355】
さらなる一局面において、本発明は、本発明のトレハロースホスホリラーゼをコードする核酸分子に関する。本明細書に開示するアミノ酸配列に基づいてそのような核酸分子を誘導することは、広く公知である。好ましくは、核酸配列は、本発明のトレハロースホスホリラーゼの発現に使用される発現系に依存する。本発明のトレハロースホスホリラーゼの発現に使用される好ましい発現系は、大腸菌(E. coli)、バチルス属(Bacillus sp.)、P.パストリス(P. pastoris)およびコウジカビ属(Aspergillus sp.)のような真菌発現系である。
【0356】
さらにもう一つの局面において、本発明は、本発明のトレハロースホスホリラーゼをコードする核酸分子を含有するベクターに関する。好ましくは、ベクターは発現ベクターである。酵素の発現に適したベクターは、最新技術に記載がある。
【0357】
さらなる一局面において、本発明は、本発明のベクターを含有する宿主生物に関する。酵素を発現させるためのベクターを含有する宿主に適した宿主は記載されており、好ましくは宿主生物は大腸菌(E. coli)、バチルス属、P.パストリスおよびコウジカビ属のような真菌発現系、好ましくは大腸菌およびP.パストリスである。そのようなベクターを宿主生物に組み入れるための方法も公知である。
【0358】
別の一局面において、本発明は、トレハロースホスホリラーゼの発現方法に関する。そのような方法は、本発明のトレハロースホスホリラーゼをコードする核酸分子を含む発現ベクターを含む本明細書に開示する宿主生物を、該核酸分子の発現が可能な条件下で培養する工程、およびトレハロースホスホリラーゼを収穫する工程を含む。
【0359】
本発明の任意の各局面(その任意の態様を含む)の一態様において、Tm30値は本明細書に開示するアッセイIを使用して決定される。
【0360】
本発明の任意の各局面(その任意の態様を含む)の一態様において、Tm30値は本明細書に開示するアッセイIIを使用して決定される。
【0361】
本発明の任意の各局面(その任意の態様を含む)の一態様において、Tm50値は本明細書に開示するアッセイIを使用して決定される。
【0362】
本発明の任意の各局面(その任意の態様を含む)の一態様において、Tm50値は本明細書に開示するアッセイIIを使用して決定される。
【0363】
本発明の任意の各局面(その任意の態様を含む)のトレハロースホスホリラーゼが、以下の形態のうちの1つで存在することは本発明内である:液状溶液、乾燥粉末、凍結乾燥粉末、固定化された形態。
【0364】
本発明の任意の各局面(その任意の態様を含む)の態様では、以下の定義が適用される。
【0365】
熱安定性の定義:熱安定性は、指定された高温に所与の期間にわたって晒された後の非可逆的不活化に抵抗する、酵素の能力である。高温で一定時間インキュベートされた酵素の残存活性は、高温でインキュベートされていない酵素の試料に対する酵素活性の相対値として計算される。酵素活性は、原則として、任意の活性アッセイを使用して決定することができる。本発明では、実施例で明示するとおり、後述のアッセイ1またはアッセイ2を使用した。
【0366】
熱安定性を測定し記述する方法は数多くある。本発明では、以下の特徴のうちの1つまたは複数を測定し、記述することによって、熱安定性を決定した:
【0367】
-Tm30値:本発明において、Tm30値は、1Mスクロースを含有する緩衝液中、その温度で15分間のインキュベーション後に、酵素がその初期活性の30%を持つ温度である。初期活性とは、熱処理なしの、すなわち室温で15分間インキュベートした、各酵素の活性である。酵素活性は、原則として、任意の活性アッセイを使用して決定することができ、本発明では、実施例に明示するとおり、後述のアッセイ1またはアッセイ2を使用した。
【0368】
-Tm50値:本発明において、Tm50値は、1Mスクロースを含有する緩衝液中、その温度で15分間のインキュベーション後に、酵素がその初期活性の50%を持つ温度である。初期活性とは、熱処理なしの、すなわち室温で15分間インキュベートした、各酵素の活性である。酵素活性は、原則として、任意の活性アッセイを使用して決定することができ、本発明では、実施例に明示するとおり、後述のアッセイ1またはアッセイ2を使用した。
【0369】
プロセス安定性/半減期:本発明では、実施例に示すとおり、1Mスクロースを含む50mMリン酸カリウム緩衝液pH7中、それぞれ40℃または45℃で、長期安定性を決定した。半減期は、酵素がt=0分における活性の50%を持つまでの時間と定義される。酵素活性は、原則として、任意の活性アッセイを使用して決定することができ、本発明では、実施例に明示するとおり、後述のアッセイ1またはアッセイ2を使用した。
【0370】
加リン酸分解活性および合成活性の定義:TPはトレハロースの可逆的加リン酸分解的切断を触媒するので、活性は、トレハロース加リン酸分解方向にも、合成方向にも決定することができる。本発明では、加リン酸分解活性は、アッセイ1として後述する条件において、aG1Pおよびグルコースを与える、無機リン酸の存在下でのトレハロース切断に関する活性と定義される。合成活性は、アッセイ2として後述する条件におけるaG1Pおよびグルコースからのトレハロース合成に関する活性と定義される。任意の活性およびトレハロースホスホリラーゼの任意の活性が、一態様において、触媒活性であることは、本発明内である。
【0371】
アッセイI:加リン酸分解活性は、通常、トレハロースから生成したaG1Pがホスホグルコムターゼによってグルコース-6-リン酸に変換される連続共役アッセイを使用して、30℃でアッセイした。グルコース-6-リン酸とNADPは、グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼによって、6-ホスホ-グルコネートとNADPHとに変換される。検出は、NADPHの吸光度を340nmで測定することに基づく。アッセイ溶液は、75mMリン酸カリウム緩衝液pH7、2.5mM NADP、10μΜグルコース1,6-二リン酸、10mM MgCl2、225mMトレハロース、3U/mLホスホグルコムターゼおよび3.4U/mLグルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼを含有した。
【0372】
アッセイII:合成活性は、通常、以下の条件を使用して40℃でアッセイした:50mM MESナトリウム緩衝液pH7、100mM aG1Pおよび記載のとおり100mMまたは500mMのグルコース濃度。遊離したリン酸を、酸性条件下でのモリブデン酸との複合体形成に基づくアッセイで測定することによって、反応の進行を断続的に決定した。モリブデン酸複合体は硫酸第一鉄によって還元されて青色を呈し、それを750nmでの光度測定によって分析する。分析のために、250μLの試料を250μLの0.5M HClおよび500μLモリブデン酸試薬(3.5%硫酸中の73.2g/L Fe(II)SO4*7H2Oおよび10g/Lモリブデン酸アンモニウム*4H2O)と混合する。室温で15~30分間のインキュベーション後に、750nmで吸光度を測定する。外部標準を使用して試料中の無機リン酸の量を定量する。
【0373】
S/P比の定義:本発明では、S/P比を、実施例で説明するとおり、500mMグルコースを使用してそれぞれアッセイ1およびアッセイ2によって測定される、加リン酸分解活性と合成活性の間の比と定義する。
【0374】
100/500比の定義:本発明において、100/500比とは、アッセイ2に従ってそれぞれ100mM aG1Pと共に、100mMグルコースを使った場合のTP変異体の活性と500mMグルコースを使った場合のTP変異体の活性との比である。野生型酵素と比較した酵素変異体の100/500比の増加は、グルコースに対するKM値の減少を示す。
【0375】
一態様において、別段の表示がない場合には、本発明のポリペプチド、好ましくは任意のトレハロースホスホリラーゼが呈するあらゆる活性、酵素活性、加リン酸分解活性および合成活性は、それぞれ本明細書に開示する方法およびアッセイによって規定され、それぞれ決定される。
【0376】
(表2)配列番号の概説:野生型トレハロースホスホリラーゼ
【0377】
(表3)配列番号の概説:SEQ ID NO:1のトレハロースホスホリラーゼの変異体
【0378】
(表4)配列番号の概説:SEQ ID NO:160のトレハロースホスホリラーゼの変異体
【0379】
(表5)SEQ ID NO:1の位置114、118、225、304、323、349、383、487、550、556、564、590、649、712における、さまざまな野生型TPのSEQ ID NO:1とのアライメント後の、アミノ酸および対応する位置(アライメントはClustal omega(Goujon M, McWilliam H, Li W, Valentin Squizzato S, Paern J, Lopez R Nucleic Acids research 2010 Jul, 38 Suppl: W695-9)を使用して行った)。
【0380】
本発明は、図面、実施例および配列表によってさらに例示され、それらからは、さらなる特徴、態様および利点を理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0381】
【
図1】
図1は、安定剤として加えた1Mスクロースの存在下および非存在下で、SEQ ID NO:1の野生型トレハロースホスホリラーゼについて、残存活性(%)を温度の関数として示す図である。
【
図2】
図2は、SEQ ID NO:1の野生型トレハロースホスホリラーゼおよび本発明のさまざまなトレハロースホスホリラーゼについて、残存活性(%)を時間の関数として示す図である。
【
図3-1】
図3は、マイタケ由来の野生型TP(UniProtKB/Swiss-Prot:アクセッション番号O75003.1およびGenebankアクセッション番号ADM15725.1)、ヒラタケ(Genebankアクセッション番号KDQ33172.1)、ネッタイカワキタケ(異名:ヒマラヤヒラタケ(Pleurotus sajor-caju)、Genebankアクセッション番号Q9UV63.1)のアライメントを示す。アライメントは、Clustal omega(Goujon M, Mc William H, Li W, Valentin F, Squizzato S, Paern J, Lopez R Nucleic acids research 2010 Jul, 38 Suppl: W695-9)を使用して行った。
【発明を実施するための形態】
【0382】
本明細書、特許請求の範囲、配列表および/または図面に開示する本発明の特徴は、個別にも、それらの任意の組合せでも、本発明をそのさまざまな形態で実現するために不可欠でありうる。
【実施例0383】
実施例1:一般的方法
野生型TPのクローニング:スエヒロタケ由来のトレハロースホスホリラーゼ遺伝子は、大腸菌における発現にコドン最適化され、Eurofins MWG Operonによって合成された。この遺伝子を発現ベクターpLE1A17(pRSF-1bの誘導体、Novagen)にクローニングした。その結果得られたプラスミドを大腸菌BL21(DE3)細胞の形質転換に使用した。
【0384】
分子生物学的方法:最新技術において公知の標準的な部位特異的変異導入技術によって、変異型のTP酵素を作出した。
【0385】
組換えTPの発現:組換えTPは、通常、培地I(4.6g/L酵母エキス、9.3g/Lペプトン、25mM Na2HPO4*12H2O、25mM KH2PO4、50mM NH4Cl2、Na2SO4、5g/Lグリセロール、0.5g/Lグルコース*1H2O、2mM MgSO4、50μg/mLカナマイシン)に、新鮮な終夜培養物を接種することによって発現させた。培養物を600nmにおける光学密度が0.6~0.8になるまで37℃で成長させた。培養物を最終濃度0.1mMのIPTGで誘導した。発現は24~25℃で終夜行った。
【0386】
TP酵素調製物の調製:無細胞抽出物の調製は、他の文献の記述に従い、周知の手順を使用して行った。細胞を遠心分離によって収穫し、50mMリン酸カリウム緩衝液pH7、2mM MgCl2、0.5mg/mLリゾチームおよび20U/mLヌクレアーゼを含有する緩衝液に懸濁した。時々、安定剤として1Mスクロースを加えた。細胞破壊は、超音波処理によって、または凍結/融解サイクルの反復によって達成した。可溶性酵素を含有する無細胞抽出物を遠心分離によってデブリから分離した。
【0387】
活性測定:トレハロースホスホリラーゼの活性は、アッセイIおよびアッセイIIに記載するとおり、トレハロース切断方向(加リン酸分解活性)にも合成方向(合成活性)にも決定することができる。
【0388】
アッセイI:加リン酸分解活性は、通常、トレハロースから生成したaG1Pがホスホグルコムターゼによってグルコース-6-リン酸に変換される連続共役アッセイを使用して、30℃でアッセイした。グルコース-6-リン酸とNADPは、グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼによって、6-ホスホ-グルコネートとNADPHとに変換される。検出は、NADPHの吸光度を340nmで測定することに基づく。アッセイ溶液は、75mMリン酸カリウム緩衝液pH7、2.5mM NADP、10μΜグルコース1,6-二リン酸、10mM MgCl2、225mMトレハロース、3U/mLホスホグルコムターゼおよび3.4U/mLグルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼを含有した。
【0389】
アッセイII:合成活性は、通常、以下の条件を使用して40℃でアッセイした:50mM MESナトリウム緩衝液pH7、100mM aG1Pおよび記載のとおり100mMまたは500mMのグルコース濃度。遊離したリン酸を、酸性条件下でのモリブデン酸との複合体形成に基づくアッセイで測定することによって、反応の進行を断続的に決定した。モリブデン酸複合体は硫酸第一鉄によって還元されて青色を呈し、それを750nmでの光度測定によって分析する。分析のために、250μLの試料を250μLの0.5M HClおよび500μLモリブデン酸試薬(3.5%硫酸中の73.2g/L Fe(II)SO4*7H2Oおよび10g/Lモリブデン酸アンモニウム*4H2O)と混合する。室温で15~30分間のインキュベーション後に、750nmで吸光度を測定する。外部標準を使用して試料中の無機リン酸の量を定量する。
【0390】
実施例2:熱安定性に対するスクロースの効果
組換えTPの発現:野生型酵素SEQ ID NO:1を、培地I(4.6g/L酵母エキス、9.3g/Lペプトン、25mM Na2HPO4*12H2O、25mM KH2PO4、50mM NH4Cl2、Na2SO4、5g/Lグリセロール、0.5g/Lグルコース*1H2O、2mM MgSO4、50μg/mLカナマイシン)に新鮮な終夜培養物を接種することにより、振とうフラスコ中で発現させた。培養物を対数期に0.1mM IPTGで誘導し、24~25℃で終夜発現させた。
【0391】
TP酵素調製物の調製:スクロースを含まない細胞抽出物を調製するために、細胞を遠心分離によって収穫し、50mMリン酸カリウム緩衝液pH7、2mM MgCl2、0.5mg/mLリゾチームおよび20U/mLヌクレアーゼを含有する緩衝液に懸濁した。細胞を超音波処理によって破壊した。可溶性酵素を含有する無細胞抽出物を遠心分離によってデブリから分離した。安定剤としてスクロースを含む細胞抽出物を調製するために、細胞を遠心分離によって収穫し、100mMリン酸カリウム緩衝液pH7、2mM MgCl2、0.5mg/mLリゾチームおよび20U/mLヌクレアーゼを含有する緩衝液に懸濁した。細胞を超音波処理によって破壊した。可溶性酵素を含有する無細胞抽出物を遠心分離によってデブリから分離し、2Mスクロース溶液で1:2希釈した。
【0392】
変性プロファイルの決定:1Mスクロースを含む酵素調製物および1Mスクロースを含まない酵素調製物の50μLアリコートを、36~53.7℃の範囲の温度で15分間インキュベートした。変性したタンパク質を遠心分離によって分離した。その結果得られた上清の活性と、熱不活化工程を経ていない細胞抽出物の活性を、アッセイIを使用して決定した。
図1は、安定剤としての1Mスクロースありおよび1MスクロースなしでのSEQ ID NO:1の変性プロファイルであり、熱不活化を受けていない酵素調製物との比較で、得られた残存活性を示している。1Mスクロースの添加は、およそ40℃から47.5℃へのTm50の増加をもたらす。そこで、TP用の安定剤として1Mスクロースを選んだ。
【0393】
実施例3:52℃で15分間のインキュベーション後のTP変異体の残存活性
組換えTPの発現:組換えTPを、培地I(4.6g/L酵母エキス、9.3g/Lペプトン、25mM Na2HPO4*12H2O、25mM KH2PO4、50mM NH4Cl2、Na2SO4、5g/Lグリセロール、0.5g/Lグルコース*1H2O、2mM MgSO4、50μg/mLカナマイシン)に、新鮮な終夜培養物を接種することにより、ディープウェルプレートで発現させた。培養物を600nmにおける光学密度が0.6~0.8になるまで37℃で成長させた。培養物を最終濃度0.1mMのIPTGで誘導した。発現は24~25℃で終夜行った。
【0394】
TP酵素調製物の調製:細胞を遠心分離によって収穫し、100mMリン酸カリウム緩衝液pH7、2mM MgCl2、0.5mg/mLリゾチームおよび20U/mLヌクレアーゼに懸濁した。細胞を凍結/融解サイクルの繰り返しによって破壊した。可溶性酵素を含有する無細胞抽出物を遠心分離によってデブリから分離した。無細胞抽出物を2Mスクロース溶液で1:2希釈した。
【0395】
熱不活化および活性測定:各TPの50μLアリコートを52℃で15分間インキュベートした。変性したタンパク質を遠心分離によって分離した。上清の活性を、500mMグルコースでアッセイIIを使用して決定した。各TPの別のアリコートは、熱不活化を行わずに、500mMグルコースでアッセイIIを使用して、活性についてそのままアッセイした。その結果得られた残存活性を表6に列挙する。すべての変異体が野生型酵素より高い残存活性を示した。これは、変異体が野生型と比較して改良された熱安定性を持つことを意味する。
【0396】
(表6)52℃で15分間のインキュベーション後のTP変異体の残存活性
【0397】
実施例4:TP変異体の100/500比
TP変異体の細胞抽出物を実施例2で述べたように調製した。活性を、500mMグルコースでアッセイIIを使用して、また100mMグルコースでアッセイIIを使用して、それぞれ決定し、各変異体の100/500比を算出した。その結果得られた100/500比を表7に列挙する。表から分かるように、一部の変異体は、改良された熱安定性に加えて、野生型と比較して高い100/500比も示した。これは、グルコースに対するKm値の改良のしるしである。
【0398】
【0399】
実施例5:TP変異体の変性プロファイル
実施例3において熱安定性に大きな改良を示した14種のTP変異体を、それらのTm30値およびTm50値を決定するために選択した。変性プロファイルを、1Mスクロースを含有する50mMリン酸カリウム緩衝液pH7中で、実施例2で述べたように決定した。変性プロファイルから以下のTm30値およびTm50値が推定された。
【0400】
(表8)1Mスクロースを含有する50mMリン酸カリウム緩衝液pH7におけるTP変異体のTm30値およびTm50値
【0401】
実施例6:S/P比
野生型酵素および23種のTP変異体を、S/P比を決定するために選択した。細胞抽出物は実施例2で述べたように調製した。トレハロース加リン酸分解方向(アッセイI)およびトレハロース合成方向(アッセイII、500mMグルコース)に、活性を決定した。合成活性と加リン酸分解活性の比(S/P比)は野生型の場合、0.3であった。これは、この酵素がトレハロース切断方向に、より高い反応速度を示すことを意味する。試験したTP変異体はすべて0.3を上回るS/P比を示した。SEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:53は、最も大きな改良を示し、S/P比は野生型酵素と比較して3倍以上高かった。
【0402】
【0403】
実施例7:45℃におけるプロセス安定性
野生型酵素ならびにTP変異体SEQ ID NO:14、SEQ ID NO:44、SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:64、SEQ ID NO:65およびSEQ ID NO:78のプロセス安定性を、1Mスクロースを含有する50mMリン酸カリウム緩衝液pH7中、45℃で決定した。細胞抽出物は実施例2で述べたように調製した。試料を45℃で16日間インキュベートした。経時的に試料を採取し、アッセイIを使用して活性を測定した。結果を
図2に示す。SEQ ID NO:1は、最初の3時間以内に迅速な活性喪失を示し、およそ1時間の半減期を示した。Tm50値から予期されるとおり、新しい変異体は大きく改良されたプロセス安定性を示した。SEQ ID NO:62、SEQ ID NO:65およびSEQ ID NO:78は、最も大きな改良を示し、半減期はおよそ8.8日であった。これは、野生型酵素と比較して200倍以上の改良にあたる。
【0404】
実施例8:代替TP酵素
公知のトレハロースホスホリラーゼをGenBankなどの配列データベースに登録された配列と比較することで、トレハロースホスホリラーゼ活性を持つ代替野生型酵素が同定される可能性がある。代替TP酵素を同定するために、SEQ ID NO:1をGenBank(NCBI)の非冗長データベースに対するBLAST検索にかけた。代替トレハロースホスホリラーゼは、SEQ ID NO:1に対して高い配列類似性を持つデータベース配列、例えばクリタケ(Hypholoma sublateritium)FD-334 SS-4由来の推定トレハロースホスホリラーゼ(GenBankアクセッション:KJA27491.1)、または機能的に特徴づけられたトレハロースホスホリラーゼ、例えばネッタイカワキタケ(Genbankアクセッション:Q9UV63.1)、マイタケ(Genbankアクセッション:O75003.1またはADM15725.1)またはヒラタケ(Genbankアクセッション:KDQ33172.1)由来の酵素のいずれかから選びうる。これら4種の酵素の配列を
図3においてSEQ ID NO:1とアライメントした。
【0405】
代替野生型トレハロースホスホリラーゼの変異体は、実施例1で述べた方法を用いて作出される。変異体は、SEQ ID NO:1のL114、I118、G357、P383、N225、A304、T323、S556、T564、A649およびL712に対応する位置に1つまたは複数の変異を含有する。実施例3で述べたように、変異体を、熱安定性の改良について試験する。熱不活化工程は、対応する野生型が15分間のインキュベーション後におよそ20%の残存活性を保持する温度で実行される。新しい変異体は実施例3における変異体と同様の改良を示すと予期される。SEQ ID NO:1の位置L114、I118、G357、P383、N225、A304、T323、F349、Q487、V550、S556、T564、A649およびL712に対応するさらなる変異を加えてもよい。これらの変異のうちの1つまたは複数の付加は、熱安定性のさらなる改良につながると予期される。
【0406】
(表10)52.5℃で15分間のインキュベーション後の残存活性
トレハロースホスホリラーゼの存在下、少なくとも40℃の温度において、グルコースとアルファ-D-グルコース-1リン酸とを反応させる工程を含む、トレハロースを調製するための方法であって、
トレハロースホスホリラーゼが、
(i)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも30%を保持し、かつ/または
(ii)1Mスクロースを含有する緩衝液中、52℃で15分間のインキュベーション後に、熱処理がない場合のその活性と比較して、その活性の少なくとも50%を保持し、かつ/または
(iii)500mMグルコースにおける活性に対する100mMグルコースにおける活性の比が、少なくとも0.65であり、
トレハロースホスホリラーゼが、請求項1~13のトレハロースホスホリラーゼ変異体のいずれかである、
前記方法。