IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビヨンドスプリング ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッドの特許一覧

特開2022-88662ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物
<>
  • 特開-ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物 図1
  • 特開-ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物 図2
  • 特開-ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物 図3
  • 特開-ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022088662
(43)【公開日】2022-06-14
(54)【発明の名称】ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/192 20060101AFI20220607BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20220607BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220607BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20220607BHJP
   A61K 31/497 20060101ALI20220607BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220607BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20220607BHJP
【FI】
A61K31/192
A61K45/00
A61P43/00 121
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61K31/497
A61P35/00
A61P35/02
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063979
(22)【出願日】2022-04-07
(62)【分割の表示】P 2018560724の分割
【原出願日】2017-02-06
(31)【優先権主張番号】62/292,763
(32)【優先日】2016-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】517282078
【氏名又は名称】ビヨンドスプリング ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ラン
(72)【発明者】
【氏名】モハンラル,ラモーン
(72)【発明者】
【氏名】ロイド,ジョージ,ケネス
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本出願は、がんを治療するための化合物を含む組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】式(I)の化合物および1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に同時投与することによってがんを治療する方法、式(I)の化合物およびプリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することによってがんを治療する方法、式(I)の化合物、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を同時投与することによってがんに対するT細胞活性化の同時刺激を提供する方法を見出した。

【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびそのC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル、C1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化2】

または、
【化3】

のいずれかであり、式中、QおよびQは、独立して、水素およびC1~4アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤
を含む医薬組成物。
【請求項2】
前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤である、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2阻害剤である、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
第1免疫チェックポイント阻害剤および第2免疫チェックポイント阻害剤を含み、前記第1免疫チェックポイント阻害剤が前記第2免疫チェックポイント阻害剤とは異なる、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記第1および前記第2免疫チェックポイント阻害剤が独立して、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤から選択される、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記第1免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤であり、前記第2免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記第1免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤であり、前記第2免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
前記第1免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2阻害剤であり、前記第2免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、請求項8に記載の組成物。
【請求項12】
前記免疫チェックポイント阻害剤が抗体である、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-1抗体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1抗体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2抗体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項16】
前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4抗体である、請求項12に記載の組成物。
【請求項17】
前記抗体が、α-CD3-APC、α-CD3-APC-H7、α-CD4-ECD、α-CD4-PB、α-CD8-PE-Cy7、α-CD-8-PerCP-Cy5.5、α-CD11c-APC、α-CD11b-PE-Cy7、α-CD11b-AF700、α-CD14-FITC、α-CD16-PB、α-CD19-AF780、α-CD19-AF700、α-CD20-PO、α-CD25-PE-Cy7、α-CD40-APC、α-CD45-ビオチン、ストレプトアビジン-BV605、α-CD62L-ECD、α-CD69-APC-Cy7、α-CD80-FITC、α-CD83-ビオチン、ストレプトアビジン-PE-Cy7、α-CD86-PE-Cy7、α-CD86-PE、α-CD123-PE、α-CD154-PE、α-CD161-PE、α-CTLA4-PE-Cy7、α-FoxP3-AF488(クローン259D)、IgG
1-アイソタイプ-AF488、α-ICOS(CD278)-PE、α-HLA-A2-PE、α-HLA-DR-PB、α-HLA-DR-PerCPCy5.5、α-PD1-APC、VISTA、共刺激分子OX40、およびCD137から選択される、請求項12に記載の組成物。
【請求項18】
1つ以上のさらなる化学療法薬をさらに含む、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
1つ以上の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項1~18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
プリナブリンをさらに含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
式(I)の化合物:
【化4】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化5】

または、
【化6】

のいずれかであり、式中、QおよびQは独立して水素およびC1~4アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
プリナブリンを含む医薬組成物。
【請求項22】
前記式(I)の化合物がツカレゾールである、請求項1~21のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
請求項1~22のいずれか1項に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、がんを治療するための方法。
【請求項24】
がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物:
【化7】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびそのC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化8】

または、
【化9】

のいずれかであり、式中、QおよびQは、独立して、水素およびC1~4アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に同時投与することを
含む、前記方法。
【請求項25】
1つ以上のさらなる化学療法薬を同時投与することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記がんがPD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を含む、請求項23~25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
PD-1の結合リガンドがPD-L1またはPD-L2である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
PD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することをさらに含む、請求項23~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
PD-L1またはPD-L2を発現するがん細胞を同定することをさらに含む、請求項23~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記がんが、頭頸部がん、肺がん、胃がん、結腸がん、膵臓がん、前立腺がん、乳がん、腎臓がん、膀胱がん、卵巣がん、子宮頸がん、黒色腫、神経膠芽腫、骨髄腫、リンパ腫、または白血病である、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記がんが、腎細胞がん、悪性黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、卵巣がん、ホジキンリンパ腫または扁平上皮がんである、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
前記がんが、CTLA-4の結合リガンドを発現するがん細胞を含む、請求項23~31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記CTLA-4の結合リガンドがB7.1またはB7.2である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
CTLA-4の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することをさらに含む、請求項23~33に記載の方法。
【請求項35】
B7.1またはB7.2を発現するがん細胞を同定することをさらに含む、請求項23~33に記載の方法。
【請求項36】
前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤である、請求項23~35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤である、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2阻害剤である、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記免疫チェックポイント阻害剤が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、イピリムマブ、ダカルバジン、BMS936559、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項23~40のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物:
【化10】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびそのC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして
は、
【化11】

または、
【化12】

のいずれかであり、式中、QおよびQは、独立して、水素およびC1~4アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤;ならびに
プリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することを含む、前記方法。
【請求項43】
がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物:
【化13】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびそのC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択され、
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして
は、
【化14】

または、
【化15】

のいずれかであり、式中、QおよびQは、独立して、水素およびC1~4アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
プリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することを含む、前記方法。
【請求項44】
前記がんが、乳がん、結腸がん、直腸がん、肺がん、前立腺がん、黒色腫、白血病、卵巣がん、胃がん、腎細胞がん、肝臓がん、膵臓がん、リンパ腫および骨髄腫から選択される、請求項42または43に記載の方法。
【請求項45】
前記がんが固形腫瘍または血液がんである、請求項42~44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
前記がんがPD-1、PD-L1、またはPD-L2を発現する細胞を有さない、請求項42~45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
対象におけるがんに関連する腫瘍血管形成を破壊する方法であって、式(I)の化合物:
【化16】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびそのC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択され、
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され、そして
は、
【化17】

または、
【化18】

のいずれかであり、式中、QおよびQは、独立して、水素およびC1~4アルキルから選択され、
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され、そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
プリナブリンを同時投与することを含む、前記方法。
【請求項48】
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を投与することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記がんが、黒色腫、膵臓がん、結腸直腸腺がん、脳腫瘍、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホルモン難治性転移性前立腺がん、転移性乳がん、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部がん、前立腺がん、結腸がん、未分化甲状腺がんからなる群から選択される、請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
前記式(I)の化合物がツカレゾールである、請求項23~49のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による優先権出願の援用
本願は、その全体が参照により本明細書中で援用される、2016年2月8日に出願された米国特許仮出願第62/292,763号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、化学および医薬の分野に関する。さらに詳細には、本発明は、ツカレゾールおよびそのアナログ、ツカレゾールまたはそのアナログを含む組成物、ならびに治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトがんは多くの遺伝子および後成的変質を有し、免疫系によって潜在的に認識可能なネオ抗原を生成する(Sjoblom et al, 2006)。TおよびBリンパ球から構成される適応性免疫系は、多様な腫瘍抗原に対して反応する広範な能力および絶妙な特異性を伴う強力な抗がん能を有する。
【0004】
最近のがん免疫療法の研究は、活性化されたエフェクター細胞の養子移植、関連のある抗原に対する免疫化、サイトカインなどの非特異的免疫刺激剤を提供すること、または抗がんエフェクター細胞に対する阻害剤を除去することによって抗腫瘍免疫を増強するアプローチに対して多大な労力を集中させてきた。免疫調節物質や特異的免疫チェックポイント阻害剤を開発するための取り組みは、進行性黒色腫患者の治療のために細胞傷害性T-リンパ球抗原-4(CTLA-4)と結合し阻害する抗体であるイピリムマブの開発など、がんを治療するための新規免疫治療法を提供することを始めている(Hodi et al., 2010)。さらに、抗PD-1抗体であるニボルマブおよびペンブラズマブ(pembrazumab)は黒色腫、NSCLCおよび腎臓がんの治療について認可されているが、患者はこれらの治療に対してわずかしか応答しなかった。患者の大部分にとってがんは治療不能な疾患にとどまり、がん免疫療法において使用できる有効な治療薬を開発する特有の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの実施形態は、式(I)の化合物:
【化1】

および1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を含む医薬組成物に関する。
【0006】
いくつかの実施形態は、式(I)の化合物およびプリナブリンを含む医薬組成物に関する。
【0007】
いくつかの実施形態は、がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物および
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に同時投与することを含む方法に関する。
【0008】
いくつかの実施形態は、がんを治療する方法であって、式(I)の化合物、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤、およびプリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することを含む方法に関する。
【0009】
いくつかの実施形態は、がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物およびプリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することを含む方法に関する。
【0010】
いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する式(I)の化合物はツカレゾールである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、PD-1抗体、PD-1抗体/ツカレゾール、PD-1およびCTLA-4抗体、ならびにPD-1抗体/CTLA-4抗体/ツカレゾールを含む4つの治療群の各々における腫瘍成長を示す。
図2図2は、PD-1抗体、PD-1抗体/ツカレゾール、PD-1およびCTLA-4抗体、ならびにPD-1抗体/CTLA-4抗体/ツカレゾールの4つの治療群の各々の抗腫瘍効果を示す。
図3図3は、PD-1抗体との組み合わせたツカレゾールの、剖検時のMC38腫瘍重量に対する効果を示す。
図4図4は、PD-1/CTLA-4抗体およびPD-1抗体/CTLA-4抗体/ツカレゾールを含む3つの治療群の各々におけるMC38腫瘍成長を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する使用のための化合物は、式(I)の化合物
【化2】

(式中、Yは、ヒドロキシル、C1~4アルキルアミノおよびそれらのC1~4アルキル部分を有するアシルアミノから選択される;
、YおよびYは、独立して、水素、ハロゲン、C1~4アルキル1~4アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化3】

または、
【化4】

のいずれかであり、式中、QおよびQは独立して、水素およびC1~4アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは、0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)およびその薬学的に許容される塩に代表される。
【0013】
いくつかの実施形態において、Yがヒドロキシルであり、Y、YおよびYがすべて水素であり、Q
【化5】

または、
【化6】

のいずれかである場合、Xはアルキルスルホニルカルバミルである。
【0014】
いくつかの実施形態において、Y、YおよびYのハロゲンは、ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素から選択することができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、QおよびQのアルキルは、独立して、1~2個の炭素原子を有し得る(すなわち、メチルまたはエチル)。いくつかの実施形態において、QおよびQのアルキルはメチルであり得る。
【0016】
いくつかの実施形態において、カルボキシル誘導体としてのXには:アルキルおよびアラルキルエステルなどの脂肪族および芳香族炭化水素エステルをはじめとするエステルで
あって、例えばアルキルはC1~12アルキルであり、好ましくはC1~4アルキル(特にメチル、エチル、イソプロピルおよびt-ブチル)であり、アラルキルは例えばベンジルであるもの;ならびに非置換アミド、N-置換アミドおよびN,N-二置換アミド(環式およびヘテロ環式アミドを包含する)をはじめとするアミドであって、置換基が、例えば脂肪族炭化水素、例えばアルキル、特にC1~6アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピルおよびt-ブチルであるものが含まれる。
【0017】
いくつかの実施形態において、アルキルアミノとしてのYは、酸付加塩を形成することができる。好適な酸は当該技術分野で周知であり、例えば、塩酸および酢酸である。
【0018】
いくつかの実施形態において、Xは、シアノ、5-テトラゾリル、そのC1~6アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルおよび--CO、Y基から選択され、ここでYは--ORであり、Rは水素、C1~6アルキルもしくはベンジルであるか、またはYは--NRであり、ここで、RおよびRは独立して、水素または1~4個の炭素原子を有するアルキルである。
【0019】
いくつかの実施形態において、Xはカルボキシルである。
【0020】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。
【0021】
ツカレゾール、4-[(2-ホルミル-3-ヒドロキシ-フェノキシ)メチル]安息香酸、およびそのアナログは免疫調節物質である。これらの化合物は、その全体が参照により本明細書中で援用される米国特許第4,535,183号に詳細に記載されている方法および手順にしたがって容易に調製することができる。いくつかの実施形態において、これらの化合物はCD4陽性およびCD8陽性T細胞に対する共刺激シグナリングを増強させ、腫瘍細胞死滅をもたらすことができる。いくつかの実施形態において、これらの化合物は、CD4T細胞およびCD8T細胞に対する共刺激シグナルを提供して、NaおよびK輸送を活性化し、MAPキナーゼERK-2のレベルで細胞受容体(TCR)シグナリングに収斂し、そしてカルシウムシグナリングの増大した強度をプライミングすることができる。いくつかの実施形態において、これらの化合物は、免疫増強物質として生物学的に活性であり、悪性黒色腫患者におけるTh1応答に有利であり得る。
【0022】
プリナブリン、(3Z,6Z)-3-ベンジリデン-6-{[5-(2-メチル-2-プロパニル)-1H-イミダゾール-4-イル]メチレン}-2,5-ピペリジンジオンは、天然化合物フェニルアヒスチンの合成アナログである。プリナブリンは、米国特許第7,064,201号および同第7,919,497号に詳述されている方法および手順にしたがって容易に調製することができ、それらの全体は参照により本明細書中で援用される。いくつかの実施形態において、プリナブリンは、抗原取込みおよび樹状細胞のリンパ節への遊走を効率よく促進することができ、ここで、腫瘍特異的抗原は樹状細胞によって提示されて、免疫エフェクター細胞をプライミングする。する。樹状細胞のプリナブリンへの曝露は、樹状細胞の成熟を誘導することができ、T細胞をプライミングするそれらの能力を有意に増大させることができる。いくつかの実施形態において、プリナブリンは、腫瘍微小環境の免疫調節による腫瘍サイズの低減を媒介して、抗腫瘍免疫増強効果を促進することができる。いくつかの実施形態において、実質的な治療上の相乗効果は、プリナブリンを免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせた場合に達成することができる。
【0023】
いくつかの実施形態は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤、例えばCTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球抗原-4)、PD1(プログラム細胞死タンパク質1)、PD-L1(プログラム細胞死リガンド1)、PD-L2(プログラム細胞死リガンド2)、PD-L3(プログラム細胞死リガンド3)、PD-L4(プログラム細胞死リガンド4)
、LAG-3(リンパ球活性化遺伝子-3)、およびTIM-3(T細胞免疫グロブリンおよびムチンタンパク質-3)の阻害剤と組み合わせた式(I)の化合物の使用に関する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-1の結合リガンドである。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はCTLA-4の結合リガンドである。いくつかの実施形態は、プリナブリンと組み合わせた式(I)の化合物の使用に関する。いくつかの実施形態は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤およびプリナブリンと組み合わせた式(I)の化合物の使用に関する。いくつかの実施形態は、プリナブリンと組み合わせたツカレゾールの使用に関する。いくつかの実施形態は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤およびプリナブリンと組み合わせたツカレゾールの使用に関する。いくつかの実施形態は、PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤と組み合わせた式(I)の化合物の使用に関する。いくつかの実施形態は、PD-1またはPD-L1の阻害剤、およびCTLA-4の阻害剤と組み合わせた式(I)の化合物の使用に関する。いくつかの実施形態は、PD-1の阻害剤、PD-L1の阻害剤、およびCTLA-4の阻害剤と組み合わせた式(I)の化合物の使用に関する。
【0024】
いくつかの実施形態は、PD-1阻害剤またはPD-L1阻害剤と組み合わせたツカレゾールの使用に関する。いくつかの実施形態では、さらなる他のチェックポイント阻害剤を投与しない。治療で他のチェックポイント阻害剤を追加しないことは、毒性が低減または最小化された有効な治療を達成するための一助になり得る。いくつかの実施形態では、CTLA-4の阻害剤を投与しない。
【0025】
いくつかの実施形態は、ツカレゾールのPD-1またはPD-L1の阻害剤、およびCTLA-4の阻害剤と組み合わせた使用に関する。いくつかの実施形態において、CTLA-4の阻害剤を3mg/kg未満の用量で投与する。CTLA-4阻害剤の用量が、がんまたは腫瘍成長を治療するために用いられる通常の用量(例えば、3mg/kg)よりも少ない場合、ツカレゾール、PD-1またはPD-L1の阻害剤、およびCTLA-4の阻害剤の組み合わせを使用する治療は、増大した有効性を低減した毒性でもたらすことができる。
【0026】
いくつかの実施形態は、PD-1またはPD-L1の阻害剤およびCTLA-4の阻害剤と組み合わせたツカレゾールの使用に関し、CTLA-4の阻害剤を約3mg/kg以上の用量で投与する。CTLA-4阻害剤の用量ががんまたは腫瘍成長を治療するために用いられる通常の用量(例えば、3mg/kg)である場合、この組み合わせを使用する治療は、毒性を増加させることなく有効性の増加をもたらすことができる。
【0027】
PD-1は、活性化されたTおよびB細胞によって発現される重要な免疫チェックポイント受容体であり、免疫抑制を媒介する。PD-1は、CD28、CTLA-4、ICOS、PD-1、およびBTLAを含む、受容体のCD28ファミリーのメンバーである。「PD-1」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ヒトPD-1(hPD-1)、hPD-1の変異体、アイソフォーム、および種ホモログ、ならびにhPD-1との少なくとも1つの共通のエピトープを有するアナログを含む。
【0028】
PD-L1、PD-L2、PD-L3、およびPD-L4を含む、PD-1の様々な細胞表面糖タンパク質リガンドが同定され、これらは抗原提示細胞ならびに多くのヒトがん上で発現され、PD-1との結合に際してT細胞活性化およびサイトカイン分泌を下方調節することが示されている。「PD-L1」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ヒトPD-L1(hPD-Ll)、hPD-Llの変異体、アイソフォーム、および種ホモログ、ならびにhPD-Llとの少なくとも1つの共通エピトープを有するアナログを包含する。「PD-L2」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ヒトPD-L
2(hPD-L2)、hPD-L2の変異体、アイソフォーム、および種ホモログ、ならびにhPD-L2との少なくとも1つの共通のエピトープを有するアナログを包含する。「PD-L3」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ヒトPD-L3(hPD-L3)、hPD-L3の変異体、アイソフォーム、および種ホモログ、ならびにhPD-L3との少なくとも1つの共通エピトープを有するアナログを包含する。「PD-L4」という用語は、本明細書中で用いられる場合、ヒトPD-L4(hPD-L4)、hPD-L4の変異体、アイソフォーム、および種ホモログ、ならびにhPD-L4との少なくとも1つの共通のエピトープを有するアナログを包含する。
【0029】
CTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4)は、免疫チェックポイントとして機能して、免疫系を下方調節するタンパク質受容体である。CTLA-4はT細胞の表面上で見出され、免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーのメンバーでもあり;CTLA-4は単一の細胞外Igドメインを含む。CTLA-4転写物は細胞傷害活性を有するT細胞集団で見出され、細胞溶解反応において機能し得ることを示唆している。
【0030】
本明細書中で記載する式(I)の化合物(例えば、ツカレゾール)は、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球などの自然免疫系を活性化するために使用される場合、PD-1/PD-L1抗体などの免疫チェックポイント阻害剤と相乗効果を有し得;そして貪食細胞はマクロファージ、好中球、および樹状細胞を含む。自然免疫系の活性化は、がんの治療または腫瘍成長の阻害において有効であり得る。
【0031】
本明細書中に記載する式(I)の化合物(例えば、ツカレゾール)は腫瘍成長を阻害するために使用する場合、PD-1/PD-L1抗体などの免疫チェックポイント阻害剤との相乗効果を有し得る。さらに、式(I)の化合物は、腫瘍成長を阻害するために使用する場合、免疫チェックポイント阻害剤PD-1抗体およびCTLA-4抗体の両方との相乗効果を有し得る。式(I)の化合物(例えば、ツカレゾール)は概して1つ以上の他の免疫チェックポイント阻害剤と一緒に使用する場合、CTLA-4抗体よりも優れた抗腫瘍特性を有し得、CTLA-4抗体よりも良好な毒性および安全性プロファイルを有する。したがって、ツカレゾールは、化学療法においてCTLA-4抗体の優れた代替物または補足物として使用することができる。
【0032】
<定義>
特に別段の定義のない限り、本明細書中で用いられるすべての科学技術用語は本開示が属する技術分野の当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。すべての特許、出願、公開された出願、および他の刊行物はそれらの全体が参照により本明細書中で援用される。本明細書中の用語について複数の定義が存在する場合、特に別段の記載がない限り、この節におけるものが優先する。
【0033】
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを包含する。医薬活性な物質のためのそのような媒体および薬剤の使用は、当該技術分野で周知である。任意の従来型媒体または薬剤が活性成分と不適合である場合を除いて、医薬組成物におけるその使用が企図される。さらに、当該技術分野で通常用いられるような様々なアジュバントを含めることができる。医薬組成物中に様々な成分を含めることについての検討事項は、例えば、Gilman et al. (Eds.) (1990); Goodman and Gilman’s: The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th Ed., Pergamon Pressで記載され、それはその全体が参照することにより本明細書中で援用される。薬学的に許容される賦形剤は単糖または単糖誘導体であり得る。
【0034】
「対象」は、本明細書中で用いられる場合、ヒトまたはヒト以外の哺乳類、例えば、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ヒト以外の霊長類またはトリ、例えばニワトリ、ならびに任意の他の脊椎動物または無脊椎動物を意味する。
【0035】
用語「哺乳類」はその通常の生物学的意味で用いられる。したがって、具体的には、真猿類(チンパンジー、類人猿、サル)およびヒトを含む霊長類、畜牛、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、イヌ、ネコ、齧歯類、ラット、マウス、モルモットなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0036】
「有効量」または「治療有効量」は、本明細書中で使用する場合、疾患または状態の1つ以上の症状を、ある程度軽減するか、またはその発症の可能性を低減するのに有効であり、疾患または状態の治癒を含み得る治療薬の量を指す。
【0037】
「治療する(treat)」、「治療(treatment)」、または「治療している(treating)」とは、本明細書中で使用する場合、化合物または医薬組成物を対象に対して予防および/または治療のために投与することを指す。「予防的治療」という用語は、疾患または状態の症状をまだ示していないが、特定の疾患または状態にかかりやすいか、あるいは危険性のある対象を治療し、それにより、その治療でその患者が疾患または状態を発症する可能性が低減することを指す。「治療処置」という用語は、疾患または状態にすでにかかっている対象に治療を施すことを指す。
【0038】
本明細書中で用いられる場合、「化学療法薬」という用語は、転移もしくは新生物の成長を低減、防止、緩和、制限、および/もしくは遅延させるか、または新生物の壊死もしくはアポトーシスまたは任意の他の機序によって直接新生細胞を死滅させるか、あるいは腫瘍性疾患にかかっている対象における転移もしくは新生物の成長を低減、防止、緩和、制限、および/もしくは遅延させるために薬学的に有効な量において他の方法で使用できる薬剤を指す。化学療法薬には、限定されるものではないが、例えば、フルオロピリミジン;ピリミジンヌクレオシド;プリンヌクレオシド;葉酸代謝拮抗薬、白金系薬剤;アントラサイクリン/アントラセンジオン;エピポドフィロトキシン;カンプトテシン;ホルモン;ホルモン複合体;抗ホルモン薬;酵素、タンパク質、ペプチドおよびポリクローナルおよび/またはモノクローナル抗体;ビンカアルカロイド;タキサン;エポチロン;微小管阻害剤;アルキル化剤;代謝拮抗薬;トポイソメラーゼ阻害剤;抗ウイルス剤;ならびに様々な他の細胞傷害性および細胞分裂阻害剤が含まれる。
【0039】
「薬学的に許容される塩」という語は、化合物の生物学的有効性および特性を保持し、医療における使用について生物学的にまたはその他で望ましくないものではない塩を指す。多くの場合、本明細書中で開示する化合物は、アミノおよび/またはカルボキシル基またはそれに類似した基の存在により、酸および/または塩基塩を形成することができる。薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などを挙げることができる。塩を誘導することができる有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などが挙げられる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機および有機塩基を用いて形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどが挙げられ;特に好ましいのは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩である。塩を誘導することができる有機塩基としては、例えば、第1、第2、および第3アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環式アミン、塩基性イオ
ン交換樹脂などが挙げられ、特に、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびエタノールアミンが挙げられる。多くのそのような塩は、国際公開第87/05297号パンフレット、Johnston
et al.1987年9月11日公開(その全体が参照により本明細書中で援用される)で記載されているように、当該技術分野で公知である。
【0040】
本明細書中で用いられる場合、「C~C」または「Ca~b」(式中、「a」および「b」は整数であって、指定された基における炭素原子の数を指す。すなわち、基は、「a」~「b」個(両端を含む)の炭素原子を含み得る。したがって、例えば、「C~Cアルキル」または「C1~4アルキル」基とは、1~4個の炭素を有する全てのアルキル基、すなわち、CH-、CHCH-、CHCHCH-、(CHCH-、CHCHCHCH-、CHCHCH(CH)-および(CHC-を指す。
【0041】
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、本明細書中で用いられる場合、元素の周期律表第7列の放射安定性原子のいずれか1つ、例えばフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味し、フッ素および塩素が好ましい。
【0042】
本明細書中で用いられる場合、「アルキル」とは、完全飽和(すなわち、二重結合または三重結合を含まない)である直鎖もしくは分枝炭化水素鎖を指す。アルキル基は1~20個の炭素原子を有し得る(本明細書中で出現する場合はいつでも、「1~20」などの数値範囲は、所定の範囲内の各整数を指し;例えば、「1~20個の炭素原子」は、アルキル基が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などから20個以下の炭素原子から構成され得ることを意味するが、この定義はまた、数値範囲が指定されていない「アルキル」という用語の出現も対象とする。アルキル基は1~9個の炭素原子を有する中程度のサイズのアルキルであり得る。アルキル基はまた、1~4個の炭素原子を有する低級アルキルでもあり得る。アルキル基は、「C1~4アルキル」または同様の表示で表すことができる。ほんの一例として、「C1~4アルキル」は、アルキル鎖中に1~4個の炭素原子があること、すなわち、アルキル鎖が、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチルからなる群から選択されることを意味する。典型的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリーブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられるが、決してこれらに限定されるものではない。
【0043】
本明細書中で用いられる場合、「アルコキシ」とは、式-OR(式中、Rは前記定義のようなアルキル)、例えば、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ(イソプロポキシ)、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ、およびtert-ブトキシなどを含む「C1~9アルコキシ」を指す。
【0044】
本明細書中で用いられる場合、「アルキルチオ」とは、Rが前記定義のアルキルである式-SR、例えば、限定されるものではないが、メチルメルカプト、エチルメルカプト、n-プロピルメルカプト、1-メチルエチルメルカプト(イソプロピルメルカプト)、n-ブチルメルカプト、イソ-ブチルメルカプト、sec-ブチルメルカプト、tert-ブチルメルカプトなどを含む、「C1~9アルキルチオ」などを指す。
【0045】
本明細書中で用いられる場合、「アリール」とは、環骨格中に炭素のみを含む芳香環または環系(すなわち、2個の隣接する炭素原子を共有する2以上の縮合環)を指す。アリールが環系である場合、系中のすべての環は芳香族である。アリール基は6~18個の炭素原子を有し得るが、この定義は、数値範囲が表示されていない場合の「アリール」という用語も対象とする。いくつかの実施形態において、アリール基は6~10個の炭素原子
を有する。アリール基は、「C6~10アリール」、「CもしくはC10アリール」、または類似の表示で表すことができる。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アズレニル、およびアントラセニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
本明細書中で用いられる場合、「ヘテロアリール」とは、環骨格中に、1つ以上のヘテロ原子、すなわち、限定されるものではないが、窒素、酸素および硫黄を含む、炭素以外の元素を含む芳香環または環系(すなわち、2個の隣接する原子を共有する2以上の縮合環)を指す。ヘテロアリールが環系である場合、系中のすべての環は芳香族である。ヘテロアリール基は、5~18環員(すなわち、炭素原子およびヘテロ原子を含む、環骨格を構成する原子の数)を有し得るが、この定義はまた、数値範囲が表示されていない場合の「ヘテロアリール」という用語も対象とする。いくつかの実施形態において、ヘテロアリール基は5~10環員または5~7環員を有する。ヘテロアリール基は、「5~7員ヘテロアリール」、「5~10員ヘテロアリール」、または類似の表示で表すことができる。ヘテロアリール環の例としては、フリル、チエニル、フタラジニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、インドリル、イソインドリル、およびベンゾチエニルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
本明細書中で用いられる場合、「アシル」とは、-C(=O)R(式中、Rは、本明細書中で定義のとおり、水素、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~7カルボシクリル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、および5~10員ヘテロシクリルである)を指す。非限定例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、ベンゾイル、およびアクリルが挙げられる。
【0048】
「O-カルボキシ」基は、「-OC(=O)R」基を指し、式中、Rは、本明細書中で定義のとおり、水素、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~7カルボシクリル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、および5~10員ヘテロシクリルを指す。
【0049】
「C-カルボキシ」基とは、本明細書中で定義される場合、「-C(=O)OR」基(式中、Rは、水素、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~7カルボシクリル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、および5~10員ヘテロシクリルから選択される)を指す。非限定的例としてはカルボキシル(すなわち、-C(=O)OH)が挙げられる。
【0050】
「スルホニル」基とは、本明細書中で定義される場合、「-SOR」基(式中、Rは水素、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~7カルボシクリル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、および5~10員ヘテロシクリルから選択される。
【0051】
「アミノ」基とは、本明細書中で定義される場合、「-NR」基(式中、RおよびRは、各々独立して、水素、C1~6アルキル、C2~6アルケニル、C2~6アルキニル、C3~7カルボシクリル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、および5~10員ヘテロシクリルから選択される。非限定的例には遊離アミノ(すなわち、-NH)が含まれる。
【0052】
「アミノアルキル」基とは、アルキレン基を介して結合したアミノ基を指す。
【0053】
本明細書中で用いられる場合、置換された基は、1つ以上の水素原子が別の原子または基で置換されている非置換親基から誘導される。別段の指示がない限り、ある基が「置換され」ているとみなされる場合、その基が、C~Cアルキル、C~Cアルケニル、C~Cアルキニル、C~Cヘテロアルキル、C~Cカルボシクリル(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、C~C-カルボシクリル-C~C-アルキル(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、5~10員ヘテロシクリル(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、5~10員ヘテロシクリル-C~C-アルキル(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、アリール(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、アリール(C~C)アルキル(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、5~10員ヘテロアリール(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシ任意に置換されていてもよい)、5~10員ヘテロアリール(C~C)アルキル(ハロ、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cハロアルキル、およびC~Cハロアルコキシで任意に置換されていてもよい)、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、C~Cアルコキシ、C~Cアルコキシ(C~C)アルキル(すなわち、エーテル)、アリールオキシ、スルフヒドリル(メルカプト)、ハロ(C~C)アルキル(例えば、-CF)、ハロ(C~C)アルコキシ(例えば、-OCF)、C~Cアルキルチオ、アリールチオ、アミノ、アミノ(C~C)アルキル、ニトロ、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、C-アミド、N-アミド、S-スルホンアミド、N-スルホンアミド、C-カルボキシ、O-カルボキシ、アシル、シアナート、イソシアナート、チオシアナート、イソチオシアナート、スルフィニル、スルホニル、およびオキソ(=O)から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されていることを意味する。ある基が「任意に置換されていてもよい」と記載されている場合はいつでも、その基は前記置換基で置換され得る。
【0054】
ある特定のラジカル命名規則は、文脈によって、モノラジカルまたはジラジカルのいずれかを含み得ると理解するべきである。例えば、置換基が分子の残りに対して2つの結合点を必要とする場合、置換基はジラジカルであることが理解される。例えば、2つの結合点を必要とするアルキルと同定される置換基としては、ジラジカル、例えば、-CH-、-CHCH-、-CHCH(CH)CH-などが挙げられる。他のラジカル命名規則は、明らかに、ラジカルが「アルキレン」または「アルケニレン」などのジラジカルであることを示す。
【0055】
置換基がジラジカル(すなわち、分子の残りに対して2つの結合点を有する)として示される場合はいつでも、置換基は別段の指示がない限り、任意の方向の配置で結合できると理解されるべきである。したがって、例えば、-AE-または
【化7】

で示される置換基は、Aが分子の左端の結合点で結合するように配向している置換基、ならびにAが分子の右端の結合点で結合している場合を含む。
【0056】
特に別段の定義のない限り、本明細書中で用いられるすべての科学技術用語は、実施形態が属する分野の当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書中で記載するものと類似または同等の任意の方法および材料も実施形態の実施または試験で使用できるが、好ましい方法および材料をここで記載する。本明細書中で言及するすべての刊行物は、刊行物が関連して記載されている方法および/または材料を開示および説明するために、参照により本明細書中で援用される。
【0057】
<投与および医薬組成物>
いくつかの実施形態は、本明細書中で記載する式(I)の化合物と1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤とを含む医薬組成物に関する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する組成物はプリナブリンをさらに含む。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-1阻害剤である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L1の結合リガンドである。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L1阻害剤である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L2阻害剤または複合型PD-L1/PD-L2阻害剤である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はCTLA-4阻害剤である。
【0058】
いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する組成物は、式(I)の化合物、第1免疫チェックポイント阻害剤および第2免疫チェックポイント阻害剤を含み、第1免疫チェックポイント阻害剤は第2免疫チェックポイント阻害剤とは異なる。いくつかの実施形態において、第1および第2免疫チェックポイント阻害剤は、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤から独立して選択される。いくつかの実施形態において、第1免疫チェックポイント阻害剤はPD-1阻害剤であり、第2免疫チェックポイント阻害剤はCTLA-4阻害剤である。いくつかの実施形態において、第1免疫チェックポイント阻害剤はPD-L1阻害剤であり、第2免疫チェックポイント阻害剤はCTLA-4阻害剤である。いくつかの実施形態において、第1免疫チェックポイント阻害剤はPD-L2阻害剤であり、第2免疫チェックポイント阻害剤はCTLA-4阻害剤である。
【0059】
いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する組成物は、式(I)の化合物およびPD-1の阻害剤を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する組成物は式(I)の化合物およびPD-L1の阻害剤を含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する組成物は、式(I)の化合物、PD-1またはPD-L1の阻害剤、およびCTLA-4の阻害剤を含み得る。いくつかの実施形態において、PD-1阻害剤はペンブロリズマブである。いくつかの実施形態において、PD-1阻害剤はニボルマブである。いくつかの実施形態において、PD-L1阻害剤はアテゾリズマブである。いくつかの実施形態において、CTLA-4阻害剤はイピリムマブである。
【0060】
いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞調節機能を阻害できる小ペプチド剤であり得る。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞調節機能を阻害できる小分子(例えば、500ダルトン未満)であり得る。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、T細胞活性化の同時刺激を提供する分子であり得る。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、ナチュラルキラー細胞活性化の同時刺激を提供する分子であり得る。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は抗体であり得る。いくつかの実施形態に
おいて、免疫チェックポイント阻害剤はPD-1抗体である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L1抗体である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L2抗体である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L3抗体である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はPD-L4抗体である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤はCTLA-4抗体である。いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIR、またはTIM3の抗体である。
【0061】
抗体は、α-CD3-APC、α-CD3-APC-H7、α-CD4-ECD、α-CD4-PB、α-CD8-PE-Cy7、α-CD-8-PerCP-Cy5.5、α-CD11c-APC、α-CD11b-PE-Cy7、α-CD11b-AF700、α-CD14-FITC、α-CD16-PB、α-CD19-AF780、α-CD19-AF700、α-CD20-PO、α-CD25-PE-Cy7、α-CD40-APC、α-CD45-ビオチン、ストレプトアビジン-BV605、α-CD62L-ECD、α-CD69-APC-Cy7、α-CD80-FITC、α-CD83-ビオチン、ストレプトアビジン-PE-Cy7、α-CD86-PE-Cy7、α-CD86-PE、α-CD123-PE、α-CD154-PE、α-CD161-PE、α-CTLA4-PE-Cy7、α-FoxP3-AF488(クローン259D)、IgG1-アイソタイプ-AF488、α-ICOS(CD278)-PE、α-HLA-A2-PE、α-HLA-DR-PB、α-HLA-DR-PerCPCy5.5、α-PD1-APC、VISTA、共刺激分子OX40、およびCD137から選択することができる。
【0062】
PD-1、PD-Ll、PD-L2、PD-L3、またはPD-L4に対して高親和性結合を有する抗体をはじめとする様々な抗体(Ab)を本明細書中で記載する組成物において使用することができる。PD-1と高親和性で特異的に結合する(例えば、ヒトPD-1と結合し、カニクイザルなどの他の種由来のPD-1と交差反応することができる)ヒトmAb(HuMAb)は米国特許第8,008,449号明細書で開示され、これはその全体が参照することにより本明細書中で援用される。PD-Llと高親和性で特異的に結合するHuMAbは、米国特許第7,943,743号明細書で開示され、これはその全体が参照することにより本明細書中で援用される。他の抗PD-1 mAbは、例えば、米国特許第6,808,710号、同第7,488,802号および同第8,168,757号明細書、ならびにPCT国際公開第2012/145493号パンフレットで開示され、これらはすべてその全体が参照することにより本明細書中で援用される。抗PD-L1mAbは、例えば、米国特許第7,635,757号および同第8,217,149号明細書、米国公開第2009/0317368号、およびPCT国際公開第2011/066389号および国際公開第2012/14549号パンフレットに記載され、これらはすべてその全体が参照することにより本明細書中で援用される。
【0063】
いくつかの実施形態において、抗PD-1HuMAbは、17D8、2D3、4H1、5C4(本明細書中ではニボルマブとも称する)、4A11、7D3および5F4から選択することができ、これらはすべて米国特許第8,008,449号明細書に記載されている。いくつかの実施形態において、抗PD-1 HuMAbは、3G10、12A4(本明細書中ではBMS-936559とも称する)、10A5、5F8、10H10、1B12、7H1、11E6、12B7、および13G4から選択することができ、これらはすべて米国特許第7,943,743号明細書に記載されている。
【0064】
いくつかの実施形態は、式(I)の化合物およびプリナブリンを含む医薬組成物に関する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。
【0065】
いくつかの実施形態において、組成物は、1つ以上の薬学的に許容される希釈剤をさらに含み得る。いくつかの実施形態において、薬学的に許容される希釈剤はKolliphor HS15(登録商標)(ポリオキシル(15)-ヒドロキシステアレート)を含み得る。いくつかの実施形態において、薬学的に許容される希釈剤はプロピレングリコールを含み得る。いくつかの実施形態において、薬学的に許容される希釈剤はkolliphorおよびプロピレングリコールを含み得る。いくつかの実施形態において、薬学的に許容される希釈剤はkolliphorおよびプロピレングリコールを含み得、希釈剤の総重量に基づいて、kolliphorは約40重量%であり、プロピレングリコールは約60重量%である。いくつかの実施形態において、組成物は1つ以上の他の薬学的に許容される賦形剤をさらに含み得る。
【0066】
その全体が参照することにより本明細書中で援用されるRemington’s The Science and Practice of Pharmacy, 21st
Ed., Lippincott Williams & Wilkins (2005)で開示されているものなどの標準的製剤処方技術を使用して、本明細書中で記載する医薬組成物を作製することができる。したがって、いくつかの実施形態は、(a)安全かつ治療有効量のプリナブリンまたはその薬学的に許容される塩;(b)免疫チェックポイント阻害剤および(c)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む医薬組成物を含む。
【0067】
他の実施形態は、別の組成物中の式(I)の化合物および1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。したがって、いくつかの実施形態は、(a)安全かつ治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第一医薬組成物;ならびに(a)1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤および(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第二医薬組成物を含む。
【0068】
他の実施形態は、別の組成物中の式(I)の化合物およびプリナブリンを同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。したがって、いくつかの実施形態は、(a)安全かつ治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第一医薬組成物;ならびに(a)プリナブリンおよび(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第二医薬組成物を含む。
【0069】
他の実施形態は、別の組成物における式(I)の化合物、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤、およびプリナブリンを同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。したがって、いくつかの実施形態は、(a)安全かつ治療有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第一医薬組成物と、(a)1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤および(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第二医薬組成物と、(a)プリナブリンおよび(b)薬学的に許容される担体、希釈剤、賦形剤またはそれらの組み合わせを含む第三医薬組成物とを含む。
【0070】
医薬本明細書中に記載する組成物の投与は、経口、舌下、口腔、皮下、静脈内、鼻内、局所、経皮、皮内、腹腔内、筋肉内、肺内、経腟、経直腸、または眼内を含むが、これらに限定されない、同様の有用性を有する薬剤について認められた投与様式のいずれかによ
ってであり得る。経口および非経口投与は、好ましい実施形態の対象である適応症の治療で慣例的である。
【0071】
「薬学的に許容される担体」または「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤などを包含する。医薬活性な物質に関するそのような媒体および薬剤の使用は当該技術分野で周知である。任意の従来型媒体または薬剤が活性成分と不適合である場合を除いて、医薬組成物におけるその使用が企図される。さらに、当該技術分野で通常用いられるような様々なアジュバントを含めることができる。医薬組成物中に様々な成分を含めることについての検討事項は、例えば、Gilman et al. (Eds.) (1990); Goodman and Gilman’s: The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th Ed., Pergamon Pressに記載されており、その全体が参照することにより本明細書中で援用される。
【0072】
薬学的に許容される担体またはその成分としての役目を果たし得る物質の数例は、糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;デンプン、例えばコーンスターチおよびジャガイモデンプン;セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、およびメチルセルロース;粉末化トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;固体潤滑剤、例えばステアリン酸およびステアリン酸マグネシウム;硫酸カルシウム;植物油、例えばピーナッツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油およびテオブロマの油;ポリオール、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、およびポリエチレングリコール;アルギン酸;乳化剤、例えばTWEEN;湿潤剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム;着色剤;香味剤;錠剤化剤、安定剤;抗酸化剤;防腐剤;パイロジェンフリー水;等張食塩水;およびリン酸塩緩衝液である。
【0073】
本明細書中に記載する組成物は、好ましくは単位投与形態で提供される。本明細書中で用いられる場合、「単位投与形態」は、良好な薬物療法実施例にしたがって、一回量で、動物、好ましくは哺乳類対象への投与に適した化合物または組成物の量を含む組成物である。しかしながら、単回または単位投与形態の製剤は、投与形態を1日につき1回または治療コースにつき1回投与することを意味するのではない。そのような投与形態は、1日あたり1回、2回、3回またはそれ以上投与することを企図され、また一定期間(例えば、約30分から約2~6時間)にわたって点滴として投与してもよく、または持続注入として投与してもよく、また治療過程で複数回投与することができるが、単回投与は特に除外されない。当業者には、処方が療法の全過程を具体的に企図せず、そのような決定は処方よりもむしろ治療の当事者に委ねられていることはわかるであろう。
【0074】
上述のように有用な組成物は、様々な投与経路、例えば、経口、舌下、頬、鼻、直腸、局所(経皮および皮内を含む)、眼、脳内、頭蓋内、クモ膜下腔、動脈内、静脈内、筋肉内、または他の非経口投与経路に好適な様々な形態のいずれかであってよい。当業者は、経口および鼻組成物が吸入によって投与され、利用可能な方法論を使用して作製される組成物を含むことを理解するであろう。望まれる特定の投与経路に応じて、当該技術分野で周知の様々な薬学的に許容される担体を使用することができる。薬学的に許容される担体には、例えば、固体または液体フィラー、希釈剤、ハイドロトロピー剤、表面活性剤、および封入物質が含まれる。化合物または組成物の阻害活性を実質的に妨害しない任意の医薬活性材料を含めることができる。化合物または組成物と併せて用いられる担体の量は、化合物の単位用量当たりの投与のための材料の実際的な量を提供するために充分である。本明細書中で記載する方法において有用な投与形態を作製するための技術および組成物は以下の文献で記載され、それらはすべて参照により本明細書中で援用される:Moder
n Pharmaceutics, 4th Ed., Chapters 9 and
10 (Banker & Rhodes, editors, 2002); Lieberman et al., Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets (1989); and Ansel, Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms 8th Edition (2004)。
【0075】
錠剤、カプセル(例えば、固体ゲルカプセルおよび液体ゲルカプセル)、顆粒および原薬粉末のような固体形態をはじめとする様々な経口投与形態を使用できる。錠剤は、好適なバインダー、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、香味剤、流動誘起剤、および溶融剤を含む圧縮錠、湿製錠剤、腸溶錠、糖衣錠、フィルム被覆錠、または有核錠であり得る。液体経口投与形態には、好適な溶媒、防腐剤、乳化剤、懸濁化剤、希釈剤、甘味料溶融剤、着色剤および香味剤を含有する、水溶液、エマルジョン、懸濁液、非発泡性顆粒から再構成される溶液および/または懸濁液、および発泡性顆粒から再構成される発泡製剤が含まれる。
【0076】
経口投与用の単位投与形態の調製に適した薬学的に許容される担体は当該技術分野で周知である。錠剤は、典型的には、従来型の薬学的に適合性のアジュバントを、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、マンニトール、ラクトースおよびセルロース;バインダー、例えばデンプン、ゼラチンおよびスクロース;崩壊剤、例えばデンプン、アルギン酸およびクロスカルメロース;潤滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびタルクとして含む。流動促進剤、例えば二酸化ケイ素を使用して、粉末混合物の流動特性を改善することができる。FD&C染料などの着色剤を外観のために添加することができる。アスパルテーム、サッカリン、メントール、ペパーミント、およびフルーツフレーバーなどの甘味料および香味剤は咀嚼錠に有用なアジュバントである。カプセルは、典型的には1つ以上の前記開示の固体希釈剤を含む。担体成分の選択は、重要ではない味、費用、および貯蔵性のような補助的考慮事項に依存し、当業者が容易になすことができる。
【0077】
経口組成物はまた、液体溶液、エマルジョン、懸濁液なども含む。そのような組成物の調製に適した薬学的に許容される担体は当該技術分野において周知である。シロップ、エリキシル、エマルジョンおよび懸濁液用担体の典型的な成分としては、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、液体スクロース、ソルビトールおよび水が挙げられる。懸濁液について、典型的な懸濁化剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、AVICEL RC-591、トラガカントおよびアルギン酸ナトリウムが挙げられ、典型的な湿潤剤としては、レシチンおよびポリソルベート80が挙げられ、典型的な防腐剤としては、メチルパラベンおよび安息香酸ナトリウムが挙げられる。経口液体組成物はまた、前記開示の甘味料、香味剤および着色剤などの1つ以上の成分も含み得る。
【0078】
そのような組成物はまた、従来法によって、典型的にはpHまたは時間依存性コーティングでコーティングすることもできるので、対象組成物は所望の局所適用の近くの消化管中でまたは様々な時間で放出されて、所望の作用を延長する。そのような投与形態は、典型的には、限定されるものではないが、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、エチルセルロース、Eudragitコーティング、ワックスおよびシェラックの1つ以上を含む。
【0079】
本明細書中に記載する組成物は場合によって他の薬物活性を含んでもよい。
【0080】
対象化合物の全身送達を達成するために有用な他の組成物には、舌下、口腔および経鼻
投与形態が含まれる。そのような組成物は、典型的には、スクロース、ソルビトールおよびマンニトールなどの可溶性フィラー物質;およびアカシア、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのバインダーの1つ以上を含む。前記開示の流動促進剤、潤滑剤、甘味料、着色剤、抗酸化剤および香味剤も含めることができる。
【0081】
局所眼科使用のために処方された液体組成物は、眼に局所投与できるように処方される。快適性を可能な限り最大化することができるが、場合によって、処方の検討事項(例えば、薬物安定性)によって必然的に最高の快適性よりも低くなり得る。快適性を最大化することができない場合、液体は局所眼科使用の患者にとって許容されるように処方されてもよい。さらに、眼科的に許容される液体は、単回使用のためにパッケージすることができるか、または複数回使用にわたって汚染を防止するために防腐剤を含んでもよい。
【0082】
眼科適用に関して、溶液または薬剤は、多くの場合、生理食塩水溶液を主なビヒクルとして使用して調製される。点眼溶液は、好ましくは、適切な緩衝液系で充分なpHで維持することができる。処方はまた、通常の、薬学的に許容される防腐剤、安定剤および界面活性剤も含み得る。
【0083】
本明細書中で開示する医薬組成物において用いることができる防腐剤としては、ベンザルコニウムクロリド、PHMB、クロロブタノール、チメロサール、酢酸フェニル水銀(phenylmercuric, acetate)および硝酸フェニル水銀が挙げられるが、これらに限定されるものではない。有用な界面活性剤は、例えば、Tween80である。同様に、様々な有用なビヒクルを本明細書中で開示する点眼薬において用いることができる。これらのビヒクルとしては、ポリビニルアルコール、ポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポロキサマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよび精製水が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0084】
浸透圧調節剤を必要に応じてまたは都合よければ添加することができる。それらとしては、塩、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトールおよびグリセリン、または任意の他の好適な眼科的に許容される浸透圧調節剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
結果として得られる製剤が眼科的に許容される限り、pHを調節するための様々な緩衝液および手段を使用することができる。多くの組成物について、pHは4~9である。したがって、緩衝液には、酢酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、リン酸塩緩衝液およびホウ酸塩緩衝液が含まれる。必要に応じて、酸または塩基を使用してこれらの処方のpHを調節することができる。
【0086】
眼科的に許容される抗酸化剤としては、限定されるものではないが、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、アセチルシステイン、ブチル化ヒドロキシアニソールおよびブチル化ヒドロキシトルエンが挙げられる。
【0087】
点眼薬に含めることができる他の賦形剤成分はキレート剤である。有用なキレート剤はエデト酸二ナトリウムであるが、他のキレート剤も代わりにまたは併せて使用することができる。
【0088】
局所使用に関して、本明細書中で開示する組成物を含むクリーム、軟膏、ゲル、溶液または懸濁液などを使用する。局所処方は、概して、医薬担体、共溶媒、乳化剤、浸透増強剤、防腐剤系、および皮膚軟化剤を含んでもよい。
【0089】
静脈内投与のために、本明細書中に記載する組成物を薬学的に許容される希釈剤、例えば食塩水またはデキストロース溶液中に溶解または分散することができる。限定されるものではないが、NaOH、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、HCl、およびクエン酸を含む好適な賦形剤を含めて、所望のpHを達成することができる。様々な実施形態において、最終組成物のpHは2~8、または好ましくは4~7の範囲である。抗酸化賦形剤には、亜硫酸水素ナトリウム、アセトン亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドナトリウム、スルホキシレート、チオ尿素、およびEDTAが含まれ得る。最終静脈内組成物中で見出される好適な賦形剤の他の非限定例には、リン酸ナトリウムまたはリン酸カリウム、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、および炭水化物、例えば、デキストロース、マンニトール、およびデキストランが含まれ得る。さらなる許容される賦形剤は、Powell, et al., Compendium of Excipients for Parenteral Formulations, PDA J Pharm Sci and
Tech 1998, 52 238-311 and Nema et al., Excipients and Their Role in Approved Injectable Products: Current Usage and Future Directions, PDA J Pharm Sci and Tech
2011, 65 287-332に記載され、どちらも全体が参照により本明細書中に組み入れられる。限定されるものではないが、硝酸フェニル水銀、チメロサール、ベンゼトニウムクロリド、ベンザルコニウムクロリド、フェノール、クレゾール、およびクロロブタノールを含む抗菌剤も含めて、静菌または静真菌溶液を得ることができる。
【0090】
静脈内投与用組成物は、介護士に対して投与直前に滅菌水、食塩水または水中デキストロースなどの好適な希釈剤で再構成されるもう1つの固体の形態で提供することができる。他の実施形態において、組成物はすぐに非経口投与できる溶液で提供される。さらに他の実施形態において、組成物は、投与前にさらに希釈される溶液で提供される。本明細書中で記載する化合物ともう一つの薬剤との組み合わせを投与することを含む実施形態において、組み合わせは、介護士に混合物として提供してもよいし、または介護士が投与前に2つの薬剤を混合してもよいし、または2つの薬剤を別々に投与してもよい。
【0091】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する組成物は、他の治療薬と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する組成物は、化学療法、放射線、および生物学的療法などの治療と組み合わせて投与または使用することができる。
【0092】
<治療方法>
いくつかの実施形態は、それを必要とする対象に対して本明細書中で記載する医薬組成物を使用してがんを治療する方法に関する。いくつかの実施形態は、本明細書中で記載する式(I)の化合物と1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤とを、それを必要とする対象に対して同時投与することを含む、がんを治療するための方法に関する。いくつかの実施形態は、式(I)の化合物と1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤とプリナブリンとを、それを必要とする対象に同時投与することを含む、がんを治療するための方法に関する。いくつかの実施形態は、式(I)の化合物とプリナブリンとを、それを必要とする対象に同時投与することを含む、がんを治療するための方法に関する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。いくつかの実施形態において、対象は、動物、例えば哺乳類、ヒトであり得る。いくつかの実施形態において、対象はヒトである。
【0093】
いくつかの実施形態は、式(I)の化合物と1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤とを同時投与することによってがんに対してT細胞活性化の同時刺激を提供する方法に関する。いくつかの実施形態は、式(I)の化合物と1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤
とを同時投与することによって、がんに対してナチュラルキラー細胞の同時刺激を提供する方法に関する。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。
【0094】
いくつかの実施形態において、がんは、PD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を含む。いくつかの実施形態において、PD-1の結合リガンドはPD-L1である。いくつかの実施形態において、PD-1の結合リガンドはPD-L2である。
【0095】
いくつかの実施形態において、本明細書中で記載するがんの治療方法は、PD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載するがんの治療方法は、PD-L1を発現するがん細胞を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載するがんの治療方法は、PD-L2を発現するがん細胞を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載するがんの治療方法は、PD-L3またはPD-L4を発現するがん細胞を同定することをさらに含む。
【0096】
いくつかの実施形態において、PD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することは、結合リガンドの存在を検出するためのアッセイを使用することを含む。適用可能なアッセイの例としては、Dakoから入手可能なPD-L1 IHC 22C3 pharmDxキットおよびPD-L1 IHC 28-8 pharmDxが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0097】
いくつかの実施形態において、がんは、CTLA-4の結合リガンドを発現するがんコール(calls)を含む。いくつかの実施形態において、CTLA-4の結合リガンドはB7.1またはB7.2である。
【0098】
いくつかの実施形態において、本明細書中で記載するがんの治療方法は、CTLA-4の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載するがんの治療方法は、B7.1またはB7.2を発現するがん細胞を同定することをさらに含む。
【0099】
いくつかの実施形態において、免疫チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、イピリムマブ、ダカルバジン、BMS936559、アテゾリズマブ、デュルバルマブ(durvalumab)、またはそれらの任意の組み合わせである。
【0100】
いくつかの実施形態において、がんは、頭頸部がん、肺がん、胃がん、結腸がん、膵臓がん、前立腺がん、乳がん、腎臓がん、膀胱がん、卵巣がん、子宮頸がん、黒色腫、神経膠芽腫、骨髄腫、リンパ腫、または白血病である。いくつかの実施形態において、がんは、腎細胞がん、悪性黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、卵巣がん、ホジキンリンパ腫または扁平上皮がんである。いくつかの実施形態において、がんは、乳がん、結腸がん、直腸がん、肺がん、前立腺がん、黒色腫、白血病、卵巣がん、胃がん、腎細胞がん、肝臓がん、膵臓がん、リンパ腫および骨髄腫から選択される。いくつかの実施形態において、がんは、固形腫瘍または血液がんである。
【0101】
いくつかの実施形態において、がんは、PD-1、PD-L1、またはPD-L2を検出可能なレベルで発現する細胞を有さない。
【0102】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物とPD-1阻害剤(またはPD-L1阻害剤/PD-L2阻害剤)との組み合わせは、CTLA-4とPD-1阻害剤(または
PD-L1阻害剤/PD-L2阻害剤)との組み合わせよりも良好な安全性プロファイルおよび低い毒性を示す。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物とPD-1阻害剤(またはPD-L1阻害剤/PD-L2阻害剤)との組み合わせの治療指数は、CTLA-4とPD-1阻害剤(またはPD-L1阻害剤/PD-L2阻害剤)との組み合わせの治療指数よりも大きい。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。
【0103】
いくつかの実施形態は、対象におけるがんに関連する腫瘍血管系を破壊する方法であって、対象に本明細書中で記載する式(I)の化合物とプリナブリンとを同時投与することを含む前記方法に関する。いくつかの実施形態において、がんに関連する腫瘍血管系を破壊する方法は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。
【0104】
様々ながんは、腫瘍血管系の形成に関連する。いくつかの実施形態において、がんは、黒色腫、膵臓がん、結腸直腸腺がん、脳腫瘍、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホルモン難治性転移性前立腺がん、転移性乳がん、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部がん、前立腺がん、結腸がん、未分化甲状腺がんからなる群から選択される。
【0105】
いくつかの実施形態は、本明細書中で記載する組成物、および/または医薬組成物を、さらなる薬剤と同時投与することを含む。例えば、上述のように、いくつかの実施形態は、本明細書中で記載する式(I)の化合物を1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と同時投与することを含み、いくつかの実施形態は、本明細書中で記載する式(I)の化合物を、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤およびプリナブリンと同時投与することを含み、いくつかの実施形態は、本明細書中で記載する式(I)の化合物をプリナブリンと同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。「同時投与」によって、1つ以上の薬剤の投与が、それらが実際にいつまたはどのように投与されたかに関係なく1つ以上の他の薬剤の有効性および/または安全性に対して影響を及ぼすような方法で2以上の薬剤を投与することを意味する。1つの実施形態では、薬剤を同時に投与する。1つのそのような実施形態では、組み合わせ投与は、単一投与形態において薬剤を組み合わせることによって達成される。別の実施形態において、薬剤は連続して投与される。1つの実施形態において、薬剤は同じ経路、例えば経口または静脈内により投与される。別の実施形態において、薬剤は異なる経路によって投与され、例えば1つは経口投与され、もう1つは静脈内投与される。いくつかの実施形態において、1つ以上の薬剤の投与と同時投与される1つ以上の薬剤の投与との時間間隔は、約5分、10分、20分、30分、40分、50分、1時間、2時間、3時間、5時間、8時間、10時間、12時間、15時間、18時間、20時間、24時間、36時間、48時間、3日、4日、5日、6日、7日、10日、14日、21日、28日、または30日であり得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の薬剤の投与と同時投与される1つ以上の薬剤の投与との時間間隔は、約1分~5分、1分~10分、1分~20分、1分~30分、1分~40分、1分~50分、1分~1時間、1分~2時間、1分~4時間、1分~6時間、1分~8時間、1分~10時間、1分~12時間、1分~24時間、1分~36時間、1分~48時間、1分~60時間、1分~72時間、5分~10分、5分~20分、5分~30分、5分~40分、5分~50分、5分~1時間、5分~2時間、5分~4時間、5分~6時間、5分~8時間、5分~10時間、5分~12時間、5分~24時間、5分~36時間、5分~48時間、5分~60時間、5分~72時間、10分~20分、10分~30分、10分~40分、10分~50分、10分~1時間、10分~2時間、10分~4時間、10分~6時間、10分~8時間、10分~10時間、10分~12時間、10分~24時間、10分~36時間、10分~48時間、10分~60時間、10分~72時間、30分~40分、30分~50分、30分~1時間、30分~2時間、30分~4時間、30分~6時間、30分~8時間、30分~10時間、30分~12
時間、30分~24時間、30分~36時間、30分~48時間、30分~60時間、30分~72時間、1時間~2時間、1時間~4時間、1時間~6時間、1時間~8時間、1時間~10時間、1時間~12時間、1時間~24時間、1時間~36時間、1時間~48時間、1時間~60時間、1時間~72時間、6時間~8時間、6時間~10時間、6時間~12時間、6時間~24時間、6時間~36時間、6時間~48時間、6時間~60時間、6時間~72時間、12時間~24時間、12時間~36時間、12時間~48時間、12時間~60時間、または12時間~72時間の範囲内であり得る。
【0106】
本明細書中で記載する活性化合物の実際の用量は、具体的な化合物、および治療される状態に依存し、適切な用量の選択は、当業者の充分知る範囲内である。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、式(I)の化合物を、約0.01mg/kg体重~約250mg/kg体重、約0.1mg/kg体重~約200mg/kg体重、約0.25mg/kg体重~約120mg/kg体重、約0.5mg/kg体重~約70mg/kg体重、約1.0mg/kg体重~約50mg/kg体重、約1.0mg/kg体重~約15mg/kg体重、約2.0mg/kg体重~約15mg/kg体重、約3.0mg/kg体重~約12mg/kg体重、または約5.0mg/kg体重~約10mg/kg体重の範囲内の用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、式(I)の化合物を体重1kgあたり0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2.5~5、2.5~10、2.5~20、2.5~30、2.5~40、2.5~50、2.5~60、2.5~70、2.5~80、2.5~90、2.5~100、3~5、3~10、3~20、3~30、3~40、3~50、3~60、3~70、3~80、3~90、3~100、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、または100~400mgの範囲内の用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中で記載する式(I)の化合物は、体重1kgあたり約0.1、0.25、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、22.5、25、27.5、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、または100mgの用量で投与することができる。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、式(I)の化合物を約3mg/kgの用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、式(I)の化合物を約3mg/kgの用量にて合計4用量について3週間ごとに投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物はツカレゾールである。
【0107】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(例えば、ツカレゾール)を、1用量あたり約0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、2.5~3、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~8、2.5~9、2.5~10、3~10、5~10、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2.5~10、2.5~20、2.5~30、2.5~40、2.5~50、2.5~60、2.5~70、2.5~80、2.5~90、2.5~100、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、70~500、70~750、70~1000、70~1500、70~2000、70~3000、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、80~500、80~750、80~1000、80~1500、80~2000、80~3000、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、90~500、90~750、90~1000、90~1500、90~2000、90~3000、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、100~1500、100~2000、100~2500、100~3000、100~3500、100~4000、200~500、200~700、200~1000、200~1500、200~2000、200~2500、200~3000、200~3500、200~4000、500~1000、500~1500、500~2000、500~2500、500~3000、500~3500、または500~4000mgの量で投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物を1用量あたり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、12.5、15、17.5、20、22.5、25、27.5、30、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、1000、1100、1200、1250、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、または5000mgの量で投与する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物を1用量あたり約25mg、50mg、または100mgの量で投与する。
【0108】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、1つ以上のチェックポイ
ント阻害剤を体重1kgあたり約0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、2.5~3、2.5~3.5、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~9、2.5~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、または100~400mgの範囲内の用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、1つ以上のチェックポイント阻害剤を体重1kgあたり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、12.5、15、17.5、20、22.5、25、27.5、30、40、50、60、70、80、90または100mgの用量で投与することを含んでいた。
【0109】
いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を、1用量あたり、約0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、1~150、1~200、1~250、1~300、1~500、2.5~3、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~8、2.5~9、2.5~10、2.5~20、2.5~30、2.5~40、2.5~50、2.5~60、2.5~70、2.5~80、2.5~90、2.5~100、2.5~200、2.5~250、2.5~300、2.5~500、3~10、3~20、3~30、3~40、3~50、3~60、3~70、3~80、3~90、3~100、3~200、3~250、3~300、3~500、5~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30
~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、70~500、70~750、70~1000、70~1500、70~2000、70~3000、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、80~500、80~750、80~1000、80~1500、80~2000、80~3000、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、90~500、90~750、90~1000、90~1500、90~2000、90~3000、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、100~1500、100~2000、100~2500、100~3000、100~3500、100~4000、200~500、200~700、200~1000、200~1500、200~2000、200~2500、200~3000、200~3500、200~4000、500~1000、500~1500、500~2000、500~2500、500~3000、500~3500、または500~4000mgの量で投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を1用量あたり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、25、27、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、250、300、350、400、450、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、または2000mgの量で投与する。
【0110】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、PD-1の阻害剤を、体重1kgあたり約0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、2.5~3、2.5~3.5、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~9、2.5~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、100~150、100~200、100~250、100~3
00、100~350、または100~400mgの範囲内の用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法はPD-1の阻害剤を体重1kgあたり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、12.5、15、17.5、20、22.5、25、27.5、30、40、50、60、70、80、90または100mgの用量で投与することを含む。いくつかの実施形態では、PD-1の阻害剤を約3mg/kgの用量で投与する。いくつかの実施形態では、PD-1の阻害剤を約2mg/kgの用量で投与する。
【0111】
いくつかの実施形態において、PD-1阻害剤を、1用量あたり約1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、1~150、1~200、1~250、1~300、1~500、2.5~3、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~8、2.5~9、2.5~10、2.5~20、2.5~30、2.5~40、2.5~50、2.5~60、2.5~70、2.5~80、2.5~90、2.5~100、2.5~200、2.5~250、2.5~300、2.5~500、3~10、3~20、3~30、3~40、3~50、3~60、3~70、3~80、3~90、3~100、3~200、3~250、3~300、3~500、5~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、70~500、70~750、70~1000、70~1500、70~2000、70~3000、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、80~500、80~750、80~1000、80~1500、80~2000、80~3000、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、90~500、90~750、90~1000、90~1500、90~2000、90~3000、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、100~1500、100~2000、100~2500、100~3000、100~3500、100~4000、200~500、200~700、200~1000、200~1500、200~2000、200~2500、200~3000、200~3500、200~4000、500~1000、500~1500、500~2000、500~2500、500~3000、500~3500、または500~4000mgの量で投与する。いくつかの実施形態において、PD-1阻害剤を1用量あたり約10~30、10~50、10~80、10~100、10~125、10~150、10~175、10~200、10~250、10~300、10~400、20~50、20~100、20~125、20~150、20~175、20~200、20~250、20~300、20~400、30~50、30~80、30~100、30~125、30~150、30~175、30~200、30~250、30~300、30~400、40~50、4
0~80、40~100、40~125、40~150、40~175、40~200、40~250、40~300、40~400、50~80、50~100、50~125、50~150、50~175、50~200、50~250、50~300、または50~400mgの量で投与する。
【0112】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、PD-L1の阻害剤を体重1kgあたり、約0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、2.5~3、2.5~3.5、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~9、2.5~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、または100~400mgの範囲内の用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、PD-L1の阻害剤を体重1kgあたり約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、12.5、15、17.5、20、22.5、25、27.5、30、40、50、60、70、80、90または100mgの用量で投与することを含む。
【0113】
いくつかの実施形態において、PD-L1阻害剤(例えば、アテゾリズマブ)を、1用量あたり約1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、1~150、1~200、1~250、1~300、1~500、2.5~3、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~8、2.5~9、2.5~10、2.5~20、2.5~30、2.5~40、2.5~50、2.5~60、2.5~70、2.5~80、2.5~90、2.5~100、2.5~200、2.5~250、2.5~300、2.5~500、3~10、3~20、3~30、3~40、3~50、3~60、3~70、3~80、3~90、3~100、3~200、3~250、3~300、3~500、5~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、1
0~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、70~500、70~750、70~1000、70~1500、70~2000、70~3000、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、80~500、80~750、80~1000、80~1500、80~2000、80~3000、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、90~500、90~750、90~1000、90~1500、90~2000、90~3000、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、100~1500、100~2000、100~2500、100~3000、100~3500、100~4000、200~500、200~700、200~1000、200~1500、200~2000、200~2500、200~3000、200~3500、200~4000、500~1000、500~1500、500~2000、500~2500、500~3000、500~3500、または500~4000mgの量で投与する。いくつかの実施形態において、PD-L1阻害剤を1用量あたり約500~1500、600~1500、700~1500、800~1500、900~1500、1000~1500、または1100~1300mgの量で投与する。いくつかの実施形態において、PD-L1阻害剤を1用量あたり約1200mgの量で投与する。
【0114】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、CTLA-4の阻害剤(例えば、イピリムマブ)を体重1kgあたり約0.5~1、0.5~2、0.5~3、0.5~4、0.5~5、0.5~6、0.5~7、0.5~8、0.5~9、0.5~10、1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、1~8、1~9、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、2~8、2~9、2~10、2~20、2~30、2~40、2~50、2~60、2~70、2~80、2~90、2~100、2.5~3、2.5~3.5、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~9、2.5~10、3~4、3~5、3~6、3~7、3~8、3~9、3~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300mgの範囲内の用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は、CTLA-4の阻害剤を体重1kgあたり約0.1、0.2、0.3、0.4
、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.25、1.5、1.75、2、2.25、2.5、2.75、3、3.25、3.5、3.75、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、12.5、15、17.5、20、22.5、25、27.5、30、40、50、60、70、80、90または100mgの用量で投与することを含む。いくつかの実施形態において、CTLA-4の阻害剤は約3mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態において、CTLA-4の阻害剤は3mg/kgより低い用量で投与される。いくつかの実施形態において、CTLA-4の阻害剤は約0.5、1、1.5、2、または2.5mg/kgの用量で投与される。
【0115】
いくつかの実施形態において、CTLA-4阻害剤を、1用量あたり、約1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~60、1~70、1~80、1~90、1~100、1~150、1~200、1~250、1~300、1~500、2.5~3、2.5~4、2.5~5、2.5~6、2.5~7、2.5~8、2.5~9、2.5~10、2.5~20、2.5~30、2.5~40、2.5~50、2.5~60、2.5~70、2.5~80、2.5~90、2.5~100、2.5~200、2.5~250、2.5~300、2.5~500、3~10、3~20、3~30、3~40、3~50、3~60、3~70、3~80、3~90、3~100、3~200、3~250、3~300、3~500、5~10、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~60、5~70、5~80、5~90、5~100、7.5~10、7.5~20、7.5~30、7.5~40、7.5~50、7.5~60、7.5~70、7.5~80、7.5~90、7.5~100、10~10、10~20、10~30、10~40、10~50、10~60、10~70、10~80、10~90、10~100、10~150、10~200、20~30、20~40、20~50、20~60、20~70、20~80、20~90、20~100、20~150、20~200、30~40、30~50、30~60、30~70、30~80、30~90、30~100、30~150、30~200、40~50、40~60、40~70、40~80、40~90、40~100、40~150、40~200、40~300、50~60、50~70、50~80、50~90、50~100、50~150、50~200、50~250、50~300、60~80、60~100、60~150、60~200、70~100、70~150、70~200、70~250、70~300、70~500、70~750、70~1000、70~1500、70~2000、70~3000、80~100、80~150、80~200、80~250、80~300、80~500、80~750、80~1000、80~1500、80~2000、80~3000、90~100、90~150、90~200、90~250、90~300、90~350、90~400、90~500、90~750、90~1000、90~1500、90~2000、90~3000、100~150、100~200、100~250、100~300、100~350、100~400、100~500、100~600、100~700、100~800、100~900、100~1000、100~1500、100~2000、100~2500、100~3000、100~3500、100~4000、200~500、200~700、200~1000、200~1500、200~2000、200~2500、200~3000、200~3500、200~4000、500~1000、500~1500、500~2000、500~2500、500~3000、500~3500、または500~4000mgの量で投与する。いくつかの実施形態において、CTLA~4阻害剤を1回あたり、約10~30、10~50、10~80、10~100、10~125、10~150、10~175、10~200、10~250、10~300、10~400、20~50、20~100、20~125、20~150、20~175、20~200、20~250、20~300、20~400、30~50、30~80、30~100、30~125、30~150、30~175、30~200、30~250、30~300、30~400、40
~50、40~80、40~100、40~125、40~150、40~175、40~200、40~250、40~300、40~400、50~80、50~100、50~125、50~150、50~175、50~200、50~250、50~300、または50~400mgの量で投与する。
【0116】
いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、式(I)の化合物(例えば、ツカレゾール)および1つ以上のチェックポイント阻害剤(例えば、PD-1/PD-L1阻害剤およびCTLA-4阻害剤)の1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週ごとに1回の同時投与を含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の、2週または3週ごとに1回の同時投与を含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週ごとに2回の同時投与を含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週の治療サイクルで1週ごとに1回の化学療法薬およびプリナブリンの同時投与を含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週の治療サイクルで1週につき2回の式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の同時投与を含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週ごとに3回の式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の同時投与を含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週ごとに4回、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週ごとに5回、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、4週、5週、6週、7週、または8週ごとに6回、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1週、2週、3週、または4週間ごとに毎日、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の同時投与は、1つ以上のチェックポイント阻害剤の投与に先立って、式(I)の化合物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、1日につき1、2、3、4、5、6、または7回、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。いくつかの実施形態において、治療スケジュールは、2、3、4、5、または6日ごとに1回、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を同時投与することを含む。
【0117】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の同時投与は、式(I)の化合物を1つ以上のチェックポイント阻害剤の投与後に投与することを含む。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の同時投与は、式(I)の化合物を1つ以上のチェックポイント阻害剤と同時に投与することを含む。複数のチェックポイント阻害剤を投与する場合、2つのチェックポイント阻害剤は別々にまたは同時に投与することができる。
【0118】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物を1つ以上のチェックポイント阻害剤の投与前に投与する場合、1つ以上のチェックポイント阻害剤は、式(I)の化合物の投与後約1分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、または12時間に投与することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を、式(I)の化合物の投与後約1分、5分、10分
、15分、20分、25分、30分、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間未満に投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を、式(I)の化合物の投与後約1分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間超で投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を、式(I)の化合物の投与後約1分~5分、1分~10分、1分~15分、1分~20分、1分~25分、1分~30分、0.25時間~0.5時間、0.25~0.75時間、0.25~1時間、0.5時間~1時間、0.5時間~2時間、0.5時間~2.5時間、1時間~2時間、1時間~3時間、1時間~5時間で投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を式(I)の化合物の投与後約1分~5分、1分~10分、1分~20分、1分~30分、1分~40分、1分~50分、1分~1時間、1分~2時間、1分~4時間、1分~6時間、1分~8時間、1分~10時間、1分~12時間、1分~24時間、1分~36時間、1分~48時間、1分~60時間、1分~72時間、5分~10分、5分~20分、5分~30分、5分~40分、5分~50分、5分~1時間、5分~2時間、5分~4時間、5分~6時間、5分~8時間、5分~10時間、5分~12時間、5分~24時間、5分~36時間、5分~48時間、5分~60時間、5分~72時間、10分~20分、10分~30分、10分~40分、10分~50分、10分~1時間、10分~2時間、10分~4時間、10分~6時間、10分~8時間、10分~10時間、10分~12時間、10分~24時間、10分~36時間、10分~48時間、10分~60時間、10分~72時間、30分~40分、30分~50分、30分~1時間、30分~2時間、30分~4時間、30分~6時間、30分~8時間、30分~10時間、30分~12時間、30分~24時間、30分~36時間、30分~48時間、30分~60時間、30分~72時間、1時間~2時間、1時間~4時間、1時間~6時間、1時間~8時間、1時間~10時間、1時間~12時間、1時間~24時間、1時間~36時間、1時間~48時間、1時間~60時間、1時間~72時間、6時間~8時間、6時間~10時間、6時間~12時間、6時間~24時間、6時間~36時間、6時間~48時間、6時間~60時間、6時間~72時間、12時間~24時間、12時間~36時間、12時間~48時間、12時間~60時間、または12時間~72時間で投与する。
【0119】
いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を式(I)の化合物の投与前に投与する場合、1つ以上のチェックポイント阻害剤を、式(I)の化合物の投与前約1分~5分、1分~10分、1分~15分、1分~20分、1分~25分、1分~30分、0.25時間~0.5時間、0.25~0.75時間、0.25~1時間、0.5時間~1時間、0.5時間~2時間、0.5時間~2.5時間、1時間~2時間、1時間~3時間、または1時間~5時間に投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を式(I)の化合物の投与前約1分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、または12時間に投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を式(I)の化合物の投与前約1分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間未満に投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を式(I)の化合物の投与前約1分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、1時間、
1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間、16時間、17時間、18時間、19時間、20時間、21時間、22時間、23時間、または24時間超で投与する。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤を式(I)の化合物の投与前約1分~5分、1分~10分、1分~20分、1分~30分、1分~40分、1分~50分、1分~1時間、1分~2時間、1分~4時間、1分~6時間、1分~8時間、1分~10時間、1分~12時間、1分~24時間、1分~36時間、1分~48時間、1分~60時間、1分~72時間、5分~10分、5分~20分、5分~30分、5分~40分、5分~50分、5分~1時間、5分~2時間、5分~4時間、5分~6時間、5分~8時間、5分~10時間、5分~12時間、5分~24時間、5分~36時間、5分~48時間、5分~60時間、5分~72時間、10分~20分、10分~30分、10分~40分、10分~50分、10分~1時間、10分~2時間、10分~4時間、10分~6時間、10分~8時間、10分~10時間、10分~12時間、10分~24時間、10分~36時間、10分~48時間、10分~60時間、10分~72時間、30分~40分、30分~50分、30分~1時間、30分~2時間、30分~4時間、30分~6時間、30分~8時間、30分~10時間、30分~12時間、30分~24時間、30分~36時間、30分~48時間、30分~60時間、30分~72時間、1時間~2時間、1時間~4時間、1時間~6時間、1時間~8時間、1時間~10時間、1時間~12時間、1時間~24時間、1時間~36時間、1時間~48時間、1時間~60時間、1時間~72時間、6時間~8時間、6時間~10時間、6時間~12時間、6時間~24時間、6時間~36時間、6時間~48時間、6時間~60時間、6時間~72時間、12時間~24時間、12時間~36時間、12時間~48時間、12時間~60時間、または12時間~72時間で投与する。
【0120】
治療サイクルは、レジメンが臨床的に寛容性である限り、繰り返すことができる。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の治療サイクルはn回繰り返され、nは2~30の範囲内の整数である。いくつかの実施形態において、nは、2、3、4、5、6、7、8、9、または10である。いくつかの実施形態において、新しい治療サイクルは先の治療サイクルの完了直後に行うことができる。いくつかの実施形態において、休薬期間が新しい治療サイクルを開始する前にあってもよい。いくつかの実施形態において、休薬期間は1週、2週、3週、または4週であり得る。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の用量は各治療サイクルについて同じであってよい。いくつかの実施形態において、式(I)の化合物の用量は各治療サイクルで異なり得る(例えば、用量は、第1の治療サイクルについては20mg、第2の治療サイクルについては50mg、第3の治療サイクルについては100mgであり得る)。
【0121】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を1治療サイクルで投与した後、次の治療サイクルは式(I)の化合物のみの投与を含み得る。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤を1治療サイクルで投与した後、次の治療サイクルは式(I)の化合物および1つ以上のチェックポイント阻害剤の両方の投与を含み得る。
【0122】
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物(例えば、ツカレゾール)は、治療サイクルとして3週ごとに約3mg/kgの用量で投与し、治療サイクルを4回繰り返す。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤(例えば、PD-1阻害剤、PD-L1阻害剤、CTLA-4阻害剤のいずれか1つ、およびそれらの任意の組み合わせ)は、各治療サイクルにおいて式(I)の化合物と同時投与することができる。いくつかの実施形態において、1つ以上のチェックポイント阻害剤は、式(I)の化合物と治療サイクルの半分(例えば、第1および第3治療サイクル)で同時投与することができる。
【0123】
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載する方法は1つ以上のさらなる薬剤を含み得る。さらなる薬剤の例は他の化学療法薬を含む。
【0124】
いくつかの実施形態において、化学療法薬は、アビラテロン酢酸エステル、アビトレキサート(メトトレキサート)、アブラキサン(パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤)、ABVD、ABVE、ABVE-PC、AC、AC-T、アドセトリス(ブレンツキシマブ・ベドチン)、ADE、アド-トラスツズマブ・エムタンシン、アドリアマイシン(ドキソルビシン塩酸塩)、アファチニブジマレエート、アフィニトール(エベロリムス)、アキンゼオ(ネツピタントおよびパロノセトロン塩酸塩)、アルダラ(イミキモド)、アルデスロイキン、アレセンサ(アレクチニブ)、アレクチニブ、アレムツズマブ、アリムタ(ペメトレキセド二ナトリウム)、アロキシ(パロノセトロン塩酸塩)、アンボクロリン(クロラムブシル)、アンボクロリン(クロラムブシル)、アミノレブリン酸、アナストロゾール、アプレピタント、アレディア(パミドロン酸二ナトリウム)、アリミデックス(アナストロゾール)、アロマシン(エキセメスタン)、アラノン(ネララビン)、三酸化ヒ素、アーゼラ(オファツムマブ)、Erwinia chrysanthemiのアスパラギナーゼ、アバスチン(ベバシズマブ)、アキシチニブ、アザシチジン、BEACOPP、ベセナム(カルムスチン)、ベレオダク(ベリノスタット)、ベリノスタット、ベンダムスチン塩酸塩、BEP、ベバシズマブ、ベキサロテン、ベキサール(トシツモマブおよびヨウ素I131トシツモマブ)、ビカルタミド、BiCNU(カルムスチン)、ブレオマイシン、ブリナツモマブ、ブリンサイト(ブリナツモマブ)、ボルテゾミブ、ボシュリフ(ボスチニブ)、ボスチニブ、ブレンツキシマブ・ベドチン、ブスルファン、カバジタキセル、カボザンチニブ-S-マレート、CAF、キャンパス(アレムツズマブ)、カンプトスター(イリノテカン塩酸塩)、カペシタビン、CAPOX、キャラック(フルオロウラシル-局所)、カルボプラチン、カルボプラチン-タキソール、カルフィルゾミブ、カルムブリス(カルムスチン)、カルムスチン、カルムスチンインプラント、カソデックス(ビカルタミド)、CeeNU(ロムスチン)、セリチニブ、セルビジン(ダウノルビシン塩酸塩)、サーバリックス(組換えHPV二価ワクチン)、セツキシマブ、クロラムブシル、クロラムブシル-プレドニゾン、CHOP、シスプラチン、クラフェン(シクロホスファミド)、クロファラビン、クロファレクス(クロファラビン)、クロラール(クロファラビン)、CMF、コビメチニブ、コメトリク(カボザンチニブ-S-マレート)、COPDAC、COPP、COPP-ABV、コスメゲン(ダクチノマイシン)、コテリック(コビメチニブ)、クリゾチニブ、CVP、シクロホスファミド、サイフォス(イホスファミド)、サイラムザ(ラムシルマブ)、シタラビン、シタラビンリポソーム、シトサール-U(シタラビン)、シトキサン(シクロホスファミド)、ダブラフェニブ、ダカルバジン、ダコゲン(デシタビン)、ダクチノマイシン、ダラツムマブ、ダルザレックス(ダラツムマブ)、ダサチニブ、ダウノルビシン塩酸塩、デシタビン、デガレリクス、デニロイキン・ディフィティトックス、デノスマブ、DepoCyt(シタラビンリポソーム)、デキサメタゾン、デクスラゾキサン塩酸塩、ジヌツキシマブ、ドセタキセル、ドキシル(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、ドキソルビシン塩酸塩、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム、Dox-SL(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、DTIC-Dome(ダカルバジン)、エフデックス(フルオロウラシル-局所)、エリテック(ラスブリカーゼ)、エレンス(エピルビシン塩酸塩)、エロツズマブ、エロキサチン(オキサリプラチン)、エルトロンボパグ・オラミン、エメンド(アプレピタント)、エムプリシティ(エロツズマブ)、エンザルタミド、エピルビシン塩酸塩、EPOCH、アービタックス(セツキシマブ)、メシル酸エリブリン、エリベッジ(ビスモデギブ)、エルロチニブ塩酸塩、エルウィナーゼ(Erwinia chrysanthemiのアスパラギナーゼ)、エトポホス(リン酸エトポシド)、エトポシド、リン酸エトポシド、エバセット(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、エベロリムス、エビスタ(ラロキシフェン塩酸塩)、エキセメスタン、5-FU(フルオロウラシル注射)、5-FU(フル
オロウラシル-局所)、フェアストン(トレミフェン)、ファリーダック(パノビノスタット)、ファスロデックス(フルベストラント)、FEC、フェマーラ(レトロゾール)、フィルグラスチム、フルダラ(リン酸フルダラビン)、リン酸フルダラビン、フルオロプレックス(フルオロウラシル-局所)、フルオロウラシル注射、フルオロウラシル-局所、フルタミド、フォレックス(メトトレキサート)、フォレックスPFS(メトトレキサート)、フォルフィリ、フォルフィリ-ベバシズマブ、フォルフィリ-セツキシマブ、フォルフィリノックス、フォルフォックス、フォロチン(プララトレキサート)、FU-LV、フルベストラント、ガーダシル(組換えHPV四価ワクチン)、ガーダシル9(組換えHPV九価ワクチン)、ガジバ(オビヌツズマブ)、ゲフィチニブ、ゲムシタビン塩酸塩、ゲムシタビン-シスプラチン、ゲムシタビン-オキサリプラチン、ゲムツズマブ・オゾガマイシン、ジェムザール(ゲムシタビン塩酸塩)、ジロトリフ(アファチニブジマレエート)、グリーベック(メシル酸イマチニブ)、グリアデル(カルムスチンインプラント)、グリアデルウェハ(カルムスチンインプラント)、グルカルピダーゼ、ゴセレリン酢酸塩、ハラベン(メシル酸エリブリン)、Herceptin(トラスツズマブ)、組換えHPV二価ワクチン(HPV Bivalent Vaccine,Recombinant)、組換えHPV九価ワクチン(HPV Nonavalent Vaccine,Recombinant)、組換えHPV四価ワクチン(HPV Quadrivalent Vaccine,Recombinant)、ハイカムチン(トポテカン塩酸塩)、ハイパー-CVAD、イブランス(パルボシクリブ)、イブリツモマブ・チウキセタン、イブルチニブ、ICE、アイクルシグ(ポナチニブ塩酸塩)、イダマイシン(イダルビシン塩酸塩)、イデラリシブ、イフェックス(イホスファミド)、イホスファミド、IL-2(アルデスロイキン)、メシル酸イマチニブ、イムブルビカ(イブルチニブ)、イミキモド、イムリジック(タリモジーン・ラハーパレプベック)、インライタ(アキシチニブ)、組換えインターフェロンα-2b(Interferon Alfa-2b,Recombinant)、インターロイキン-2(アルデスロイキン)、イントロンA(組換えインターフェロンα-2b)、ヨウ素I 131トシツモマブおよびトシツモマブ、イピリムマブ、イレッサ(ゲフィチニブ)、イリノテカン塩酸塩、イリノテカン塩酸塩リポソーム、イストダックス(ロミデプシン)、イキサベピロン、クエン酸イキサゾミブ、イキセンプラ(イキサベピロン)、ジャカフィ(Jakafi)(リン酸ルキソリチニブ)、ジェブタナ(カバジタキセル)、カドサイラ(アド-トラスツズマブ・エムタンシン)、ケオキシフェン(ラロキシフェン塩酸塩)、ケピバンス(パリフェルミン)、キイトルーダ(ペンブロリズマブ)、カイプロリス(カルフィルゾミブ)、酢酸ランレオチド、ラパチニブジトシレート、レナリドミド、メシル酸レンバチニブ、レンビマ(メシル酸レンバチニブ)、レトロゾール、ロイコボリンカルシウム、リューケラン(クロラムブシル)、リュープロリド酢酸塩、レブラン(アミノレブリン酸)、リンホリジン(クロラムブシル)、LipoDox(ドキソルビシン塩酸塩リポソーム)、ロムスチン、ロンサーフ(トリフルリジンおよびチピラシル塩酸塩)、リュープロン(リュープロリド酢酸塩)、リュープロン・デポー(リュープロリド酢酸塩)、リュープロン・デポー-Ped(リュープロリド酢酸塩)、リュープロン・デポー-3Month(リュープロリド酢酸塩)、リュープロン・デポー-4Month(リュープロリド酢酸塩)、リンパーザ(オラパリブ)、マルキボ(ビンクリスチン硫酸塩リポソーム)、マツラン(プロカルバジン塩酸塩)、メクロレタミン塩酸塩、メゲース(酢酸メゲストロール)、酢酸メゲストロール、メキニスト(トラメチニブ)、メルカプトプリン、メスナ、メスネクス(メスナ)、メタゾラストン(テモゾロマイド)、メトトレキサート、メトトレキサートLPF(メトトレキサート)、メキセート(メトトレキサート)、メキセート-AQ(メトトレキサート)、マイトマイシンC、ミトキサントロン塩酸塩、ミトザイトレックス(マイトマイシンC)、MOPP、モゾビル(プレリキサホル)、ムスタルゲン(メクロレタミン塩酸塩)、ムタマイシン(マイトマイシンC)、ミレラン(ブスルファン)、ミロサール(アザシチジン)、マイロターグ(ゲムツズマブ・オゾガマイシン)、ナノ粒子パクリタキセル(パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤)、ナベルビン(ビノレルビン酒石酸塩
)、ネシツムマブ、ネララビン、ネオサール(シクロホスファミド)、ネツピタントおよびパロノセトロン塩酸塩、ニューポジェン(フィルグラスチム)、ネクサバール(トシル酸ソラフェニブ)、ニロチニブ、ニンラーロ(クエン酸イキサゾミブ)、ニボルマブ、ノルバデックス(クエン酸タモキシフェン)、Nplate(ロミプロスチム)、オビヌツズマブ、オドムゾ(ソニデギブ)、OEPA、オファツムマブ、OFF、オラパリブ、オマセタキシン・メペサクシネート、オンキャスパー(ペグアスパルガーゼ)、オンダンセトロン塩酸塩、オニバイド(イリノテカン塩酸塩リポソーム)、オンタック(デニロイキン・デフチトクス)、オプジーボ(ニボルマブ)、OPPA、オシメルチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子製剤、PAD、パルボシクリブ、パリフェルミン、パロノセトロン塩酸塩、パロノセトロン塩酸塩およびネツピタント、パミドロン酸二ナトリウム、パニツムマブ、パノビノスタット、パラプラット(カルボプラチン)、パラプラチン(カルボプラチン)、パゾパニブ塩酸塩、PCV、ペグアスパルガーゼ、ペグインターフェロンα-2b、PEG-イントロン(ペグインターフェロンα-2b)、ペンブロリズマブ、ペメトレキセド二ナトリウムパージェタ(ペルツズマブ)、ペルツズマブ、プラチノール(シスプラチン)、プラチノール-AQ(シスプラチン)、プレリキサホル、ポマリドミド、ポマリスト(ポマリドミド)、ポナチニブ塩酸塩、ポートラッツァ(ネシツムマブ)、プララトレキサート、プレドニゾン、プロカルバジン塩酸塩、プロリューキン(アルデスロイキン)、プロリア(デノスマブ)、プロマクタ(Promacta)(エルトロンボパグ・オラミン)、プロベンジ(シプリューセル-T)、プリネトール(メルカプトプリン)、プリキサン(Purixan)(メルカプトプリン)、ラジウム223二塩化物、ラロキシフェン塩酸塩、ラムシルマブ、ラスブリカーゼ、R-CHOP、R-CVP、組換えヒトパピローマウイルス(HPV)二価ワクチン、組換えヒトパピローマウイルス(HPV)九価ワクチン、組換えヒトパピローマウイルス(HPV)四価ワクチン、組換えインターフェロンα-2b、レゴラフェニブ、R-EPOCH、レブリミド(Revlimid)(レナリドミド)、リウマトレックス(メトトレキサート)、リツキシマブ、ロラピタント塩酸塩、ロミデプシン、ロミプロスチム、ルビドマイシン(ダウノルビシン塩酸塩)、リン酸ルキソリチニブ、 スクレゾール胸腔内エアゾル(タルク)、シルツキシマブ、シプリューセル-T、ソマチュリン・デポー(酢酸ランレオチド)、ソニデギブ、トシル酸ソラフェニブ、Sprycel(ダサチニブ)、STANFORD V、滅菌タルクパウダー(タルク)、ステリタルク(タルク)、スチバーガ(レゴラフェニブ)、リンゴ酸スニチニブ、スーテント(リンゴ酸スニチニブ)、シラトロン(ペグインターフェロンα-2b)、シルヴァント(シルツキシマブ)、シノビール(Synovir)(サリドマイド)、シンリボ(オマセタキシン・メペサクシネート)、タブロイド(チオグアニン)、TAC、タフィンラー(ダブラフェニブ)、タグリッソ(オシメルチニブ)、タルク、タリモジーン・ラハーパレプベック、クエン酸タモキシフェン、タラビンPFS(シタラビン)、タルセバ(エルロチニブ塩酸塩)、タルグレチン(ベキサロテン)、タシグナ(ニロチニブ)、タキソール(パクリタキセル)、タキソテール(ドセタキセル)、テモダール(テモゾロマイド)、テモゾロマイド、テムシロリムス、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トラック(Tolak)(フルオロウラシル-局所)、トポサール(Toposar)(エトポシド)、トポテカン塩酸塩、トレミフェン、トーリセル(テムシロリムス)、トシツモマブおよびヨウ素I 131、トシツモマブ、トテクト(Totect)(デクスラゾキサン塩酸塩)、TPF、トラベクテジン、トラメチニブ、トラスツズマブ、トレアンダ(ベンダムスチン塩酸塩)、トリフルリジンおよびチピラシル塩酸塩、トリセノックス(三酸化ヒ素)、タイケルブ(ラパチニブジトシレート)、ユニツキシン(Unituxin)(ジヌツキシマブ)、ウリジントリアセタート、VAC、バンデタニブ、VAMP、バルビ(Varubi)(ロラピタント塩酸塩)、ベクティビックス(パニツムマブ)、VeIP、ベルバン(Velban)(ビンブラスチン硫酸塩)、ベルケイド(ボルテゾミブ)、ベルサール(Velsar)(ビンブラスチン硫酸塩)、ベムラフェニブ、VePesid(エトポシド)、ビアデュール(Viadur)(リュープロリド酢酸塩)、ビダーザ(アザシ
チジン)、ビンブラスチン硫酸塩、ビンカサールPFS(ビンクリスチン硫酸塩)、ビンクリスチン硫酸塩、ビンクリスチン硫酸塩リポソーム、ビノレルビン酒石酸塩、VIP、ビスモデギブ、ビストガード(Vistogard)(ウリジントリアセタート)、ボラクサーゼ(グルカルピダーゼ)、ボリノスタット、ヴォトリエント(パゾパニブ塩酸塩)、ウェルコボリン(Wellcovorin)(ロイコボリンカルシウム)、ザーコリ(Xalkori)(クリゾチニブ)、ゼローダ(カペシタビン)、ゼリリ(XELIRI)、ゼロクス(XELOX)、Xgeva(デノスマブ)、ゾーフィゴ(ラジウム223二塩化物)、Xtandi(エンザルタミド)、ヤーボイ(イピリムマブ)、ヨンデリス(トラベクテジン)、ザルトラップ(Ziv-アフリベルセプト)、ザルシオ(Zarxio)(フィルグラスチム)、ゼルボラフ(ベムラフェニブ)、ゼヴァリン(イブリツモマブ・チウキセタン)、ジンカード(Zinecard)(デクスラゾキサン塩酸塩)、Ziv-アフリベルセプト、ゾフラン(オンダンセトロン塩酸塩)、ゾラデックス(ゴセレリン酢酸塩)、ゾレドロン酸、ゾリンザ(ボリノスタット)、ゾメタ(ゾレドロン酸)、ザイデリグ(イデラリシブ)、ジカディア(セリチニブ)、およびザイティガ(アビラテロン酢酸エステル)からなる群から選択することができる。
【0125】
本発明をさらに説明するために、以下の実施例が含まれる。実施例は、もちろん、発明を具体的に限定すると解釈されるべきではない。特許請求の範囲内のこれらの実施例の変形は当業者の専門範囲内であり、本明細書中で記載し請求する発明の範囲内に含まれるとみなされる。当業者であれば、本開示と当該分野における技能があれば、網羅的実施例がなくとも本発明を調製し使用することができることが分かるであろう。
【実施例0126】
<実施例1 腫瘍および非腫瘍細胞生存率に対する効果>
1)ツカレゾール
ツカレゾール(0~1200μM)を、多発性骨髄腫、白血病、結腸直腸、非小細胞肺がん(扁平上皮がんおよび腺がん)、肝細胞、腎臓、膵臓および乳がん細胞株などのヒト体液性、血液系、および固形腫瘍、ならびにHUVEC、PBMC、皮膚繊維芽細胞株などのヒト非腫瘍のパネルに72時間曝露する。ツカレゾールを単独または標準治療薬(1~100μM)と組み合わせて試験する。全ての細胞株を標準的血清含有培地中、24~144時間の曝露時間で成長させる。例えば、Cell TiterGlo(登録商標)生存率アッセイを使用して細胞生存率を測定する。効力(IC50)および有効性(%殺細胞率)をビヒクル対照の細胞成長率%から決定する。
【0127】
2)ツカレゾール+PD-1抗体
ツカレゾール(0~1200μM)を、PD-1抗体の存在下でヒト体液性、血液系、および多発性骨髄腫、白血病、結腸直腸、非小細胞肺がん(扁平上皮がんおよび腺がん)、肝細胞、腎臓、膵臓および乳がん細胞株などの固形腫瘍、ならびにHUVEC、PBMC、皮膚繊維芽細胞株などのヒト非腫瘍のパネルに72時間曝露し、そして細胞株の生存率を前述のようにして測定する。ツカレゾール+PD-1抗体の存在下での細胞株の生存率を、CTLA-4抗体+PD-1抗体またはPD-1抗体単独の存在下での細胞株の生存率と比較する。
【0128】
3)CTLA-4抗体+PD-1抗体
CTLA-4抗体をPD-1抗体の存在下で、ヒト体液性、血液、および多発性骨髄腫、白血病、結腸直腸、非小細胞肺がん(扁平上皮がんおよび腺がん)、肝細胞、腎臓、膵臓および乳がん細胞株などの固形腫瘍、ならびにHUVEC、PBMC、皮膚繊維芽細胞株などのヒト非腫瘍のパネルに72時間曝露し、そして細胞株の生存率を前述のようにして測定する。
【0129】
4)ツカレゾール+プリナブリン
ツカレゾール(0~1200μM)をプリナブリンの存在下で、ヒト体液性、血液系、および多発性骨髄腫、白血病、結腸直腸、非小細胞肺がん(扁平上皮がんおよび腺がん)、肝細胞、腎臓、膵臓および乳がん細胞株などの固形腫瘍、ならびにHUVEC、PBMC、皮膚繊維芽細胞株などのヒト非腫瘍のパネルに72時間曝露し、そして細胞株の生存率を前述のようにして測定する。
【0130】
ツカレゾール、ツカレゾール+PD-1抗体、CTLA-4抗体+PD-1抗体、およびツカレゾール+プリナブリンの存在下での細胞株の生存率を比較する。
【0131】
<実施例2 T細胞増殖応答の増強>
ツカレゾール、ツカレゾール+PD-1またはPD-L1抗体、ツカレゾール+CTLA-4抗体、CTLA-4抗体+PD-1またはPD-L1抗体、およびツカレゾール+プリナブリンを含む5群をT細胞増殖応答の増強について判定する。
【0132】
細胞成熟のマーカー(CD40、CD80、CD86、MHCII)を、試験化合物とともに20時間インキュベーションした後のSP37A3未熟マウス樹状細胞(DC)細胞株におけるFACS分析によって測定する。アッセイをMartin et al.,
Cancer Immuno Immunothe (2014) 63(9):925-38. (2014)およびMuller et al, Cancer Immunol Res (2014) 2(8), 741-55によって記載されているようにして実施する。化合物をDMSO中10mMストック溶液として調製し、続いて、細胞株研究で使用するために細胞培養培地中で最終濃度に希釈し、1nM~10μMの濃度範囲にわたる段階希釈を使用して試験した。
【0133】
<実施例3 CD4およびCD8T細胞によるインビトロサイトカイン産生の誘導>
ツカレゾール、ツカレゾール+PD-1またはPD-L1抗体、ツカレゾール+CTLA-4抗体、CTLA-4抗体+PD-1またはPD-L1抗体、およびツカレゾール+プリナブリンを含む5群を試験して、CD4およびCD8T細胞(例えば、IFN-γおよびIL-2細胞)によるインビトロサイトカイン産生に対する影響を判定する。
【0134】
炎症誘発性サイトカイン(IL-1β、IL-6、IL12p40)の放出をELISAによって定量化する。アッセイを、Martin et al., Cancer Immuno Immunothe (2014) 63(9):925-38. (2014) and Muller et al, Cancer Immunol Res
(2014) 2(8), 741-55によって記載されているようにして実施する。化合物をDMSO中10mMストック溶液として調製し、続いて細胞株実験で使用するために細胞培養培地中で最終濃度に希釈し、1nM~10μMの濃度範囲にわたる段階希釈を使用して試験する。
【0135】
<実施例4 ツカレゾールおよび免疫チェックポイント阻害剤(PD-1抗体/PD-L1抗体)の相乗作用>
ツカレゾールおよびPD-1またはPD-L1チェックポイント阻害剤での併用治療を、ツカレゾール単独での治療およびPD-1抗体またはPD-L1抗体単独での治療と比較して試験する。7~10週令の免疫適格マウスを用いて試験を実施し、マウスにMC-38腫瘍細胞を皮下注射する。7つの試験群を準備し、各群は10匹のマウスを含む。
【0136】
1群には食塩水を投与し、2群にツカレゾール希釈剤(ツカレゾールの非存在下)を投与し、3群に希釈剤中に5mg/kgの濃度で溶解させたツカレゾールを投与し、4群に10mg/kgの濃度で希釈剤中に溶解させたツカレゾールを投与し、5群にPD-1抗
体(またはPD-L1抗体)を投与し、6群にツカレゾール5mg/kg/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)併用治療を施し、そして7群にツカレゾール10mg/kg/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)併用治療を施す。ツカレゾール/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)併用治療(6および7群)について、マウスに、希釈剤中に溶解させたツカレゾール(5または10mg/kg)を9回の治療で1日おきに投与し、続いて各週の1日および3日に各ツカレゾール投与後1時間にPD-1抗体(またはPD-L1抗体)を投与する。ツカレゾールのみの治療(3および4群)または抗体のみの治療(5群)に関して、マウスにツカレゾール(希釈剤中に溶解させた5もしくは10mg/kg)を9回の治療の間1日おきに、または抗体単独を1週につき2回(各週の第1日およ
び第3日)投与する。1群および2群について、マウスに食塩水またはツカレゾール希釈剤単独を1週につき2回投与する。
【0137】
各治療は10~500mmの腫瘍サイズで開始し、第24日~第56日まで続ける。各治療の有効性を判定するために、以下のデータを集める:死亡率;毎週2回どちらも治療に先立って評価したマウスの体重;腫瘍サイズ測定(毎週2回)によって測定した腫瘍成長率;腫瘍成長指数;全体的生存率;剖検で腫瘍サイズおよび腫瘍重量が二倍になるために要する時間。
【0138】
<実施例5 ツカレゾールおよび免疫チェックポイント阻害剤(PD-1抗体/PD-L1抗体およびCTLA-4抗体)の相乗作用>
ツカレゾール、PD-1チェックポイント阻害剤(またはPD-L1抗体)、およびCTLA-4チェックポイント阻害剤との併用治療を、ツカレゾール単独での治療、PD-1抗体(またはPD-L1抗体)単独での治療、またはCTLA-4抗体と組み合わせたPD-1抗体(またはPD-L1抗体)での治療と比較して試験する。試験は、MC-38腫瘍細胞を皮下注射した7~10週令の免疫適格マウスを使用して実施した。6つの試験群を準備し、各群は10匹のマウスを含む。
【0139】
1群にはIgG2aおよびツカレゾールビヒクルを投与し、2群には、希釈剤中に5mg/kgの濃度で溶解させたツカレゾールを投与し、3群には、希釈剤中に10mg/kgの濃度で溶解させたツカレゾールを投与し、4群にはPD-1抗体(またはPD-L1抗体)を投与し、5群にはツカレゾール(5mg/kg)/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)併用治療を施し、6群にはツカレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)併用治療を施し、7群には組み合わせPD-1(またはPD-L1)/CTLA-4抗体を投与し、そして8群にはツカレゾール(5mg/kg)/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)/CTLA-4抗体併用治療を施し、そして9群にはツカレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)/CTLA-4抗体併用治療を施す。ツカレゾール/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)併用治療(5群および6群)およびツカレゾール/PD-1抗体(またはPD-L1抗体)/CTLA-4抗体治療(8群および9群)については、マウスに、希釈剤中に溶解させたツカレゾール(5または10mg/kg)を9回の治療の間、1日おきに投与し、続いて抗体(複数可)を各週の第1日および第3日の各ツカレゾール投与後1時間で投与する。ツカレゾールのみの治療(2群および3群)または抗体(複数可)のみの治療(4群および7群)について、マウスに、ツカレゾール(5または10mg/kg希釈剤中に溶解)を9回の治療の間1日おきに、また抗体(複数可)単独を各週の第1日および第3日に投与す
る。
【0140】
各治療は、40~150mmの腫瘍サイズで開始し、動物を第24日~第56日まで続ける。各治療の有効性を判定するために、以下のデータを集める:死亡率;毎週2回どちらも治療に先立って評価したマウスの体重;腫瘍サイズ測定(各週2回)によって決定した腫瘍成長率;腫瘍成長指数;全体的な生存率;剖検時の腫瘍重量;および腫瘍サイズ
が10倍に増加するのに要する時間。剖検時に組織を計量し、FACS分析に供する。
【0141】
<実施例6 ツカレゾールおよびプリナブリンの相乗作用>
ツカレゾールおよびプリナブリンの併用治療を、ツカレゾール単独およびプリナブリン単独での治療と比較して試験する。試験は、7~10週令の免疫適格マウスを使用して実施し、マウスにMC-38腫瘍細胞を皮下注射する。7つの試験群を準備し、各群は10匹のマウスを含む。
【0142】
1群には食塩水を投与し、2群にはツカレゾール希釈剤(ツカレゾールの不在下)を投与し、3群には希釈剤中に5mg/kgの濃度で溶解させたツカレゾールを投与し、4群には希釈剤中に10mg/kgの濃度で溶解させたツカレゾールを投与し、5群にはプリナブリンを投与し、6群にはツカレゾール5mg/kg、およびプリナブリンを投与し、そして7群にはツカレゾール10mg/kgおよびプリナブリンを投与する。
【0143】
各治療は、40~150mmの腫瘍サイズで開始し、第24日~第56日まで続ける。各治療の有効性を判定するために、以下のデータを集める:死亡率;毎週2回どちらも治療に先立って評価したマウスの体重;腫瘍サイズ測定(毎週2回)によって測定した腫瘍成長率;腫瘍成長指数;全体的な生存率;剖検で腫瘍サイズおよび腫瘍重量が二倍になるために要する時間。
【0144】
<実施例7 動物異種移植片モデルにおける効果>
ツカレゾール、ツカレゾール+PD-1またはPD-L1抗体、ツカレゾール+CTLA-4抗体、CTLA-4抗体+PD-1またはPD-L1抗体、およびツカレゾール+プリナブリンを含む5群を試験して、動物異種移植片モデルにおけるそれらの効果を判定する。
【0145】
ツカレゾールおよびチェックポイント阻害剤(複数可)を用いた併用治療を、ツカレゾール単独での治療、チェックポイント阻害剤単独での治療、またはチェックポイント阻害剤の組み合わせと比較して試験する。(固形または液性腫瘍起源のいずれか、例えば、胸部、肺、結腸、脳、肝臓、白血病、骨髄腫、リンパ腫、肉腫、膵臓または腎臓起源の)ヒト腫瘍細胞株を皮下注射した7~10週令の無胸腺(nu/nu)マウスを使用して試験を実施する。6~10の試験群を準備し、各群は10匹のマウスを含む。
【0146】
各治療は40~150mmの腫瘍サイズで開始し、動物を剖検する第24日~第56日まで続ける。各治療の有効性を判定するために、以下のデータを集める:死亡率;毎週2回どちらも治療に先立って評価したマウスの体重;腫瘍サイズ測定(毎週2回)によって決定した腫瘍成長率;腫瘍成長指数;全体的な生存率;剖検時の腫瘍重量;および腫瘍サイズが10倍に増加するのに要する時間。
【0147】
<実施例8 ツカレゾールおよび免疫チェックポイント阻害剤の相乗作用>
ツカレゾールとPD-1チェックポイント阻害剤との組み合わせおよびツカレゾールとPD-1抗体とCTLA-4抗体との組み合わせでの治療を、PD-1抗体だけを使用する治療と比較する。MC-38腫瘍細胞を皮下注射した7~10週令の免疫適格マウスを使用して試験を実施する。
【0148】
4つの試験群を準備した。1群にはPD-1抗体(3mg/kg)単独を投与し、2群にはツカレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(3mg/kg)併用治療を施し、3群にはPD-1抗体(3mg/kg)/CTLA-4抗体(3mg/kg)併用治療を施し、4群にはツカレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(3mg/kg)/CTLA-4抗体(3mg/kg)併用治療を施した。ツカレゾール/PD-1抗体およびツ
カレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(3mg/kg)/CTLA-4抗体(3mg/kg)併用治療(2群および4群)については、マウスに希釈剤中に溶解させたツカレゾールを9回の治療の間1日おきに投与(10mg/kg)し、続いて各週の第1日および第3日に各ツカレゾール投与後1時間にPD-1抗体を投与した。抗体のみの治療(1群)については、マウスにPD-1抗体(3mg/kg希釈剤中に溶解)を1週につき2回(各週の第1日および第3日)投与した。
【0149】
各治療は40~150mmの腫瘍サイズで開始し、第24日まで続けた。各治療の有効性を判定するために、以下のデータを集めた:死亡率;毎週2回どちらも治療に先立って評価したマウスの体重;腫瘍サイズ測定(毎週2回)によって決定した腫瘍成長率;腫瘍成長指数;全体的な生存率;剖検で腫瘍サイズおよび腫瘍重量が二倍になるために要する時間。
【0150】
図1は、4つの治療群の各々におけるMC38腫瘍成長を示す。図2は、腫瘍成長阻害に対する4つの治療群の効果を示す。図3は、剖検でのMC38腫瘍重量に対するPD-1抗体と組み合わせたツカレゾールの効果を示す。これらの図面で示されるように、ツカレゾールとPD-1抗体との組み合わせはPD-1抗体とCTLA-4抗体との組み合わせと同様またはそれよりも良好な抗腫瘍効果を有し、両組み合わせは、PD-1抗体単独よりも良好な腫瘍成長阻害を示した。
【0151】
<実施例9 ツカレゾールとCTLA-4抗体との比較>
ツカレゾール、PD-1抗体、およびCTLA-4抗体の組み合わせでの治療を、PD-1抗体およびCTLA-4抗体の組み合わせと、それらの腫瘍阻害効果について比較した。試験は、MC-38腫瘍細胞を皮下注射した7~10週令の免疫適格マウスを使用して実施した。
【0152】
3つの試験群を準備した。A群にはPD-1抗体(3mg/kg)/CTLA-4抗体(3mg/kg)併用治療を施し、B群にはツカレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(3mg/kg)CTLA-4抗体(3mg/kg)併用治療を施し、そしてC群にはPD-1抗体(3mg/kg)/CTLA-4抗体(10mg/kg)併用治療を施した。ツカレゾール(10mg/kg)/PD-1抗体(3mg/kg)/CTLA-4抗体(3mg/kg)併用治療に関して、マウスに、希釈剤中に溶解させたツカレゾール(10mg/kg)を9回の治療について1日おきに投与し、続いてPD-1抗体を各週の1日および3日に各ツカレゾール投与後1時間で投与した。PD-1抗体およびCTLA-4抗体群について、マウスに抗体を1週につき2回(各週の第1日および第3日)に投与した。
【0153】
各治療を40~150mmの腫瘍サイズで開始し、24日まで続けた。各治療の有効性を判定するために、以下のデータを集めた:死亡率;毎週2回どちらも治療に先立って評価したマウスの体重;腫瘍サイズ測定(毎週2回)によって決定した腫瘍成長率;腫瘍成長指数;全体的生存率;剖検で腫瘍サイズおよび腫瘍重量が二倍になるのに要する時間。
【0154】
図4は3つの治療群の各々におけるMC38腫瘍成長を示す。図4に示すように、ツカレゾール(10mg/kg)をPD-1(3mg/kg)とCTLA-4抗体との組み合わせに添加すると、組み合わせの抗腫瘍効果がPD-1抗体とCTLA-4抗体との組み合わせにおけるCTLA-4抗体(3mg/kg~10mg/kg)の用量を増加させるよりも高い程度まで増加する。結果は、PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害剤とともに使用した場合、ツカレゾールはCTLA-4抗体よりも腫瘍成長の阻害においてより有効であることを示した。ツカレゾールはCTLA-4抗体よりも良好な毒性および
安全性プロファイルを有するので、化学療法においてCTLA-4抗体の代替物または補充物として使用することができる。研究結果は、ツカレゾールをPD-1抗体およびCTLA-4抗体に添加することがCTLA-4抗体の用量を増加させるよりもMC38腫瘍の成長に対してより有効であり得ることを示した。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ツカレゾールまたはその薬学的に許容される塩を含む、がんの治療のための組成物であって、
前記組成物が、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて使用されるものであり、および、任意に、1つ以上のさらなる化学療法薬とさらに組み合わせて使用されるものであり、ならびに
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4またはCTLA-4の阻害剤である、組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0154
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0154】
図4は3つの治療群の各々におけるMC38腫瘍成長を示す。図4に示すように、ツカレゾール(10mg/kg)をPD-1(3mg/kg)とCTLA-4抗体との組み合わせに添加すると、組み合わせの抗腫瘍効果がPD-1抗体とCTLA-4抗体との組み合わせにおけるCTLA-4抗体(3mg/kg~10mg/kg)の用量を増加させるよりも高い程度まで増加する。結果は、PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害剤とともに使用した場合、ツカレゾールはCTLA-4抗体よりも腫瘍成長の阻害においてより有効であることを示した。ツカレゾールはCTLA-4抗体よりも良好な毒性および安全性プロファイルを有するので、化学療法においてCTLA-4抗体の代替物または補充物として使用することができる。研究結果は、ツカレゾールをPD-1抗体およびCTLA-4抗体に添加することがCTLA-4抗体の用量を増加させるよりもMC38腫瘍の成長に対してより有効であり得ることを示した。
本発明の他の実施形態として以下のものを挙げることができる。
[1]式(I)の化合物:
【化8】

(式中、Y は、ヒドロキシル、C 1~4 アルキルアミノおよびそのC 1~4 アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、Y およびY は、独立して、水素、ハロゲン、C 1~4 アルキル、C 1~4 アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化9】

または、
【化10】

のいずれかであり、式中、Q およびQ は、独立して、水素およびC 1~4 アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC 1~6 アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤
を含む医薬組成物。
[2]前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤である、[1]に記載の組成物。
[3]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤である、[2]に記載の組成物。
[4]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤である、[2]に記載の組成物。
[5]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2阻害剤である、[2]に記載の組成物。
[6]前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、[2]に記載の組
成物。
[7]第1免疫チェックポイント阻害剤および第2免疫チェックポイント阻害剤を含み、前記第1免疫チェックポイント阻害剤が前記第2免疫チェックポイント阻害剤とは異なる、[1]に記載の組成物。
[8]前記第1および前記第2免疫チェックポイント阻害剤が独立して、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤から選択される、[7]に記載の組成物。
[9]前記第1免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤であり、前記第2免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、[8]に記載の組成物。
[10]前記第1免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤であり、前記第2免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、[8]に記載の組成物。
[11]前記第1免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2阻害剤であり、前記第2免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、[8]に記載の組成物。
[12]前記免疫チェックポイント阻害剤が抗体である、[1]~[11]のいずれかに記載の組成物。
[13]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-1抗体である、[12]に記載の組成物。
[14]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1抗体である、[12]に記載の組成物。
[15]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2抗体である、[12]に記載の組成物。
[16]前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4抗体である、[12]に記載の組成物。
[17]前記抗体が、α-CD3-APC、α-CD3-APC-H7、α-CD4-ECD、α-CD4-PB、α-CD8-PE-Cy7、α-CD-8-PerCP-Cy5.5、α-CD11c-APC、α-CD11b-PE-Cy7、α-CD11b-AF700、α-CD14-FITC、α-CD16-PB、α-CD19-AF780、α-CD19-AF700、α-CD20-PO、α-CD25-PE-Cy7、α-CD40-APC、α-CD45-ビオチン、ストレプトアビジン-BV605、α-CD62L-ECD、α-CD69-APC-Cy7、α-CD80-FITC、α-CD83-ビオチン、ストレプトアビジン-PE-Cy7、α-CD86-PE-Cy7、α-CD86-PE、α-CD123-PE、α-CD154-PE、α-CD161-PE、α-CTLA4-PE-Cy7、α-FoxP3-AF488(クローン259D)、IgG1-アイソタイプ-AF488、α-ICOS(CD278)-PE、α-HLA-A2-PE、α-HLA-DR-PB、α-HLA-DR-PerCPCy5.5、α-PD1-APC、VISTA、共刺激分子OX40、およびCD137から選択される、[12]に記載の組成物。
[18]1つ以上のさらなる化学療法薬をさらに含む、[1]~[17]のいずれかに記載の組成物。
[19]1つ以上の薬学的に許容される賦形剤をさらに含む、[1]~[18]のいずれかに記載の組成物。
[20]プリナブリンをさらに含む、[1]~[19]のいずれかに記載の組成物。
[21]式(I)の化合物:
【化11】

(式中、Y は、ヒドロキシル、C 1~4 アルキルアミノおよびC 1~4 アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、Y およびY は、独立して、水素、ハロゲン、C 1~4 アルキル 1~4 アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化12】

または、
【化13】

のいずれかであり、式中、Q およびQ は独立して水素およびC 1~4 アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC 1~6 アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
プリナブリンを含む医薬組成物。
[22]前記式(I)の化合物がツカレゾールである、[1]~[21]のいずれかに記載の組成物。
[23][1]~[22]のいずれかに記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、がんを治療するための方法。
[24]がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物:
【化14】

(式中、Y は、ヒドロキシル、C 1~4 アルキルアミノおよびそのC 1~4 アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、Y およびY は、独立して、水素、ハロゲン、C 1~4 アルキル 1~4 アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして

【化15】

または、
【化16】

のいずれかであり、式中、Q およびQ は、独立して、水素およびC 1~4 アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC 1~6 アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を、それを必要とする対象に同時投与することを含む、前記方法。
[25]1つ以上のさらなる化学療法薬を同時投与することをさらに含む、[24]に記載の方法。
[26]前記がんがPD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を含む、[23]~[25]のいずれかに記載の方法。
[27]PD-1の結合リガンドがPD-L1またはPD-L2である、[26]に記載の方法。
[28]PD-1の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することをさらに含む、[23]~[27]のいずれかに記載の方法。
[29]PD-L1またはPD-L2を発現するがん細胞を同定することをさらに含む、[23]~[27]のいずれかに記載の方法。
[30]前記がんが、頭頸部がん、肺がん、胃がん、結腸がん、膵臓がん、前立腺がん、乳がん、腎臓がん、膀胱がん、卵巣がん、子宮頸がん、黒色腫、神経膠芽腫、骨髄腫、リンパ腫、または白血病である、[26]に記載の方法。
[31]前記がんが、腎細胞がん、悪性黒色腫、非小細胞肺がん(NSCLC)、卵巣がん、ホジキンリンパ腫または扁平上皮がんである、[26]に記載の方法。
[32]前記がんが、CTLA-4の結合リガンドを発現するがん細胞を含む、[23]~[31]のいずれかに記載の方法。
[33]前記CTLA-4の結合リガンドがB7.1またはB7.2である、[32]に記載の方法。
[34]CTLA-4の結合リガンドを発現するがん細胞を同定することをさらに含む、[23]~[33]のいずれかに記載の方法。
[35]B7.1またはB7.2を発現するがん細胞を同定することをさらに含む、[23]~[33]のいずれかに記載の方法。
[36]前記免疫チェックポイント阻害剤が、PD-1、PD-L1、PD-L2、PD-L3、PD-L4、CTLA-4、LAG3、B7-H3、B7-H4、KIRまたはTIM3の阻害剤である、[23]~[35]のいずれかに記載の方法。
[37]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-1阻害剤である、[36]に記載の方法。
[38]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L1阻害剤である、[36]に記載の方法。
[39]前記免疫チェックポイント阻害剤がPD-L2阻害剤である、[36]に記載の方法。
[40]前記免疫チェックポイント阻害剤がCTLA-4阻害剤である、[36]に記載の方法。
[41]前記免疫チェックポイント阻害剤が、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピジリズマブ、イピリムマブ、ダカルバジン、BMS936559、アテゾリズマブ、デュルバルマブ、またはそれらの任意の組み合わせである、[23]~[40]のいずれかに記載の方法。
[42]がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物:
【化17】

(式中、Y は、ヒドロキシル、C 1~4 アルキルアミノおよびそのC 1~4 アルキル部分を有するアシルアミノから選択され;
、Y およびY は、独立して、水素、ハロゲン、C 1~4 アルキル 1~4 アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして
は、
【化18】

または、
【化19】

のいずれかであり、式中、Q およびQ は、独立して、水素およびC 1~4 アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC 1~6 アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;
1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤;ならびに
プリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することを含む、前記方法。
[43]がんを治療するための方法であって、式(I)の化合物:
【化20】

(式中、Y は、ヒドロキシル、C 1~4 アルキルアミノおよびそのC 1~4 アルキル部分を有するアシルアミノから選択され、
、Y およびY は、独立して、水素、ハロゲン、C 1~4 アルキル 1~4 アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され;そして
は、
【化21】

または、
【化22】

のいずれかであり、式中、Q およびQ は、独立して、水素およびC 1~4 アルキルから選択され;
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC 1~6 アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され;そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
プリナブリンを、それを必要とする対象に同時投与することを含む、前記方法。
[44]前記がんが、乳がん、結腸がん、直腸がん、肺がん、前立腺がん、黒色腫、白血病、卵巣がん、胃がん、腎細胞がん、肝臓がん、膵臓がん、リンパ腫および骨髄腫から選択される、[42]または[43]に記載の方法。
[45]前記がんが固形腫瘍または血液がんである、[42]~[44]のいずれかに記載の方法。
[46]前記がんがPD-1、PD-L1、またはPD-L2を発現する細胞を有さない、[42]~[45]のいずれかに記載の方法。
[47]対象におけるがんに関連する腫瘍血管形成を破壊する方法であって、式(I)の化合物:
【化23】

(式中、Y は、ヒドロキシル、C 1~4 アルキルアミノおよびそのC 1~4 アルキル部分を有するアシルアミノから選択され、
、Y およびY は、独立して、水素、ハロゲン、C 1~4 アルキル 1~4 アルコキシ、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよびベンジルオキシから選択され、そして
は、
【化24】

または、
【化25】

のいずれかであり、式中、Q およびQ は、独立して、水素およびC 1~4 アルキルから選択され、
Xは、シアノ、カルボキシルまたはその誘導体、5-テトラゾリルおよびそのC 1~6 アルキル部分を有するアルキルスルホニルカルバミルから選択され、そして
nは0または1、2、3、4、5および6から選択される整数である)、およびその薬学的に許容される塩;ならびに
プリナブリンを同時投与することを含む、前記方法。
[48]1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤を投与することをさらに含む、[47]に記載の方法。
[49]前記がんが、黒色腫、膵臓がん、結腸直腸腺がん、脳腫瘍、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、ホルモン難治性転移性前立腺がん、転移性乳がん、非小細胞肺がん、腎細胞がん、頭頸部がん、前立腺がん、結腸がん、未分化甲状腺がんからなる群から選択される、[47]または[48]に記載の方法。
[50]前記式(I)の化合物がツカレゾールである、[23]~[49]のいずれかに記載の方法。