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  • 特開-ダブルディスク仕切弁 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022088753
(43)【公開日】2022-06-15
(54)【発明の名称】ダブルディスク仕切弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 3/12 20060101AFI20220608BHJP
【FI】
F16K3/12 B
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020200754
(22)【出願日】2020-12-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】520476374
【氏名又は名称】和田バルブ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100151208
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 吉伸
(72)【発明者】
【氏名】長 宣宏
(72)【発明者】
【氏名】岸部 憲明
【テーマコード(参考)】
3H053
【Fターム(参考)】
3H053AA02
3H053BA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】流体の漏れを抑制することを可能とするダブルディスク仕切弁を提供する。
【解決手段】ダブルディスク仕切弁10は、開口部22a,22bと、流体を流すための弁箱流路部24a,24bと、弁箱流路部24a,24bの中央部に流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された弁座シート部26a,26bとを有する弁箱部12と、楔状の先端部14Tを有し、開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部14と、先端部14Tに当接する傾斜面を有し、弁棒部14の押圧力により閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能な一対の傾斜部16と、弁座シート部26a,26bに沿うような外形を有し、弁棒部14の押圧力により閉方向に移動するとともに一対の傾斜部16の外側への移動によって弁座シート部に対して押圧されて流体の流れを止める一対の弁体部18と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に設けられる2つの開口部と、前記2つの開口部の間に挿通され流体を流すための弁箱流路部と、前記弁箱流路部の中央部に前記流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された弁座シート部とを有する弁箱部と、
楔状の先端部を有し、開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部と、
前記弁棒部の前記先端部に当接する傾斜面を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能な一対の傾斜部と、
前記弁座シート部に沿うような外形を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに前記一対の傾斜部の外側への移動によって前記弁座シート部に対して押圧されて前記流体の流れを止める一対の弁体部と、
前記弁体部を前記閉方向に押し付けるように前記弁棒部と前記弁体部との間に設けられる付勢部材と、
を備えることを特徴とするダブルディスク仕切弁。
【請求項2】
請求項1に記載のダブルディスク仕切弁において、
前記弁体部は、前記閉方向に移動した後に当接する前記弁箱部の底部との間に隙間を形成するための凸形状の底部を有することを特徴とするダブルディスク仕切弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダブルディスク仕切弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、配管内を流れる流体を仕切って止める弁が開発されている。本発明に関連する技術として、例えば、特許文献1には、弁棒の先端部に二つのディスクの組み合わせからなる弁体を有し、この弁体が全閉位置から全開位置に亘って弁箱内を移動するとともに、全閉位置において双方のディスクが拡開して入口側と出口側ポートのボディシートリングに圧接して入口側と出口側ポートを閉成するダブルディスク仕切弁において、双方のディスクが挟持する弁棒部分に、弁棒の回転によって双方のディスクをボディシートリング方向に押し広げる拡開片を設けたことを特徴とするダブルディスク仕切弁が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、弁箱の第1軸線方向に離間して対向配置された1対の弁ディスクのそれぞれにディスクガイドが設けられ、これらディスクガイドが前記第1軸線に直交するバルブステムの第2軸線に平行にのびて該弁箱に設けられた弁箱ガイドに摺接して、弁箱とこの弁箱を閉塞するボンネットの内部での前記弁ディスクの進退移動を案内するように構成したダブルディスクゲート弁において、前記ディスクガイドと弁箱ガイドの摺接面が前記第1軸線と第2軸線の両軸線に直交する第3軸線に交差する方向に指向して互いに対向していることを特徴とするダブルディスクゲート弁が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6-11052号公報
【特許文献2】特開2004-36858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図3に示される従来技術の仕切弁40は、弁の開閉動作時における楔状の弁体30と弁座シート部32a,32bとが楔効果が生じる状況の中で摺動してしまうため、弁座シート部32a,32bに擦り傷がついてしまうことがあり、この擦り傷の部分から流体が漏れてしまうという課題がある。
【0006】
本発明の目的は、弁体と弁座シート部の摺動を無くし、流体の漏れを抑制することを可能とするダブルディスク仕切弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るダブルディスク仕切弁は、両端に設けられる2つの開口部と、前記2つの開口部の間に挿通され流体を流すための弁箱流路部と、前記弁箱流路部の中央部に前記流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された弁座シート部とを有する弁箱部と、 楔状の先端部を有し、開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部と、前記弁棒部の前記先端部に当接する傾斜面を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能な一対の傾斜部と、前記弁座シート部に沿うような外形を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに前記一対の傾斜部の外側への移動によって前記弁座シート部に対して押圧されて前記流体の流れを止める一対の弁体部と、前記弁体部を前記閉方向に押し付けるように前記弁棒部と前記弁体部との間に設けられる付勢部材と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るダブルディスク仕切弁において、前記弁体部は、前記閉方向に移動した後に当接する前記弁箱部の底部との間に隙間を形成するための凸形状の底部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、弁体と弁座シート部の摺動を無くし、流体の漏れを抑制することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係る実施形態において、ダブルディスク仕切弁の断面図である。
図2】本発明に係る実施形態において、ダブルディスク仕切弁の開閉状態を示す図である。
図3】従来技術の仕切弁を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0012】
図1は、本発明に係る実施形態において、ダブルディスク仕切弁10の断面図である。図1(a)は、ダブルディスク仕切弁10の正面側から見た断面図であり、図1(b)は、弁体部18の上側から見た断面図である。
【0013】
図2は、本発明に係る実施形態において、ダブルディスク仕切弁10の開閉状態を示す図である。図2(a)は、ダブルディスク仕切弁10が開いている状態を示す図であり、図2(b)は、ダブルディスク仕切弁10が閉じている状態を示す図である。
【0014】
ダブルディスク仕切弁10は、弁箱流路部24a,24b内を流れる流体を仕切って止める弁である。ダブルディスク仕切弁10は、弁箱部12と、弁棒部14と、傾斜部16と、弁体部18と、付勢部20とを備えている。
【0015】
弁箱部12は、開口部22a,22bと、弁箱流路部24a,24bと、弁座シート部26a,26bを備えている。弁箱部12は、適度な強度を有する材質、例えば、ステンレス材(鋳造品、鍛造品を含む)、ハステロイ材、チタン材、ニッケル材、インコネル材などで構成される。
【0016】
開口部22a,22bは、弁箱流路部24a,24bの両端部に設けられ、流体を流通させる配管部に接続可能な接続部として機能する。配管部との接続方法は、フランジ形・突き合わせ溶接形等の様々な接続方法が可能である。
【0017】
弁箱流路部24a,24bは、開口部22a,22bの間に挿通され流体を流すための
トンネル状の流路を含んでいる。弁箱流路部24a,24bとの境界における中央部には、弁体部18が進退するための空間領域12Aが形成されており、空間領域12Aと弁箱流路部24a,24bとの境界には、弁座シート部26a,26bが形成されている。
【0018】
弁座シート部26a,26bは、弁体部18が空間領域12A内に進入、底面12Bに接地したときに弁体部18と当接する壁部である。弁座シート部26a,26bは、弁箱流路部24a,24b内を流体の流れる方向に対して垂直となるように形成されている。
【0019】
弁棒部14は、楔状の先端部14Tを有し、開方向又は閉方向に移動可能な部材である。弁棒部14は、適度な強度を有する材質、例えば、ステンレス材、ハステロイ材、チタン材、インコネル材などで構成される。弁棒部14は、円筒状の本体部と、本体部の先端に略円錐台の形状を有する先端部14Tを有している。
【0020】
ここで、弁棒部14が移動する閉方向とは、図2(a)の状態から図2(b)の状態となるように弁棒部14が移動する方向である。弁棒部14が移動する開方向とは、図2(b)の状態から図2(a)の状態となるように弁棒部14が移動する方向である。
【0021】
弁棒部14の先端部14Tのテーパ部分がなす角度は、後述する一対の傾斜部材16a,16bの傾斜面のなす角度と同じ値に設定されており、ここでは36°であるものとして説明する。
【0022】
傾斜部16は、互いに独立して可動可能な一対の傾斜部材16a,16bを備えている。傾斜部16は、適度な強度を有する材質、例えば、ステンレス材、ハステロイ材、チタン材、インコネル材などで構成される。
【0023】
一対の傾斜部材16a,16bは、弁棒部14の先端部14Tに当接する傾斜面を有し、弁棒部14の押圧力により閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能な部材である。
【0024】
一対の傾斜部材16a,16bは、図1(b)に示されるように、平面視で矩形状の開口部が形成され、この開口部の中央で2つに切断される。図1(b)は、一対の傾斜部材16a,16bは、切断部が当接しているものとして描いているが、この切断部が離間するように移動可能な構成となっている。
【0025】
ここで、一対の傾斜部材16a,16bの傾斜面と弁棒部14の軸方向(弁棒部14の進退方向)とのなす角度は、18°であるものとして説明するが、もちろん、その他の角度であってもよい。ここで、一対の傾斜部材16a,16bの傾斜面と弁棒部14の軸方向が18°の場合は、一対の傾斜部材16a,16bの傾斜面のなす角度は36°となる。
【0026】
弁体部18は、互いに独立して可動可能な一対の弁体部材18a,18bを備えている。弁体部18は、適度な強度を有する材質、例えば、ステンレス材、ハステロイ材、チタン材、インコネル材などで構成される。
【0027】
弁体部18は、閉方向に移動した後に当接する弁箱部12の底部12Bとの間に隙間を形成するための凸形状の底部を有している。なお、弁箱部12の底部12B及び弁体部の凸形状の底部は平坦な面が形成されている。
【0028】
一対の弁体部材18a,18bは、弁座シート部26a,26bに沿うように、弁棒部14の進退方向に平行な面を有する。一対の弁体部材18a,18bの内側には、一対の傾斜部材16a,16bが配置されている。
【0029】
一対の弁体部材18a,18bは、弁棒部14の押圧力により閉方向に移動するとともに一対の傾斜部材16a,16bの外側への移動によって、離間するように外側へ移動する。これにより、弁座シート部26a,26bに対して圧接されて流体の流れを止める。
【0030】
付勢部材20は、図2(a)に示されるように、開状態の時に弁棒部14と弁体部18とを連ねるように取り付けられた圧縮ばねである。
【0031】
続いて、上記構成のダブルディスク仕切弁10の作用について説明する。従来、流体を止める仕切弁として、図3に示されるような仕切弁40が用いられている。このような仕切弁40では、弁の開閉動作に伴い、楔状の弁体30と弁座シート部32a,32bとが楔効果が生じる状況の中で摺動し続ける。
【0032】
したがって、このような状況で使用すると弁座シート部32a,32bに擦り傷が生じてしまい、この擦り傷から流体が漏れてしまう虞があった。また、仕切弁40を一定期間(例えば、1年間)使用すると、擦り傷が酷くなって修理や交換作業に時間がかかってしまうという課題があった。このような課題に対し、ダブルディスク仕切弁10は顕著な効果を発揮する。
【0033】
ダブルディスク仕切弁10において、図2(a)に示されるように、弁体部18が開いている。弁体部18が閉じる場合は、弁体部18が図2(b)に示されるように、弁体部18が閉方向に移動し、弁体部18の凸状の底部が弁箱部12の底部12Bと接触する。
【0034】
この状態のまま弁体部18が弁棒部14により閉方向に押されることで、一対の傾斜部材16a,16bが互いに離間するように外側に向かって移動する。これにより、一対の傾斜部材16a,16bの外側に配置された一対の弁体部材18a,18bが互いに離間するように移動する。
【0035】
一対の弁体部材18a,18bが互いに離間するように外側に移動することにより、図2(b)に示されるように、一対の弁体部材18a,18bと弁座シート部32a,32b(図3参照)が圧接される。これにより、流体の流れを止めることが出来る。
【0036】
従来の仕切弁40では、上述したように、楔状の弁体30と弁座シート部32a,32bとが楔効果が生じる状況の中で摺動し続けるため、擦り傷が生じてしまうという課題があった。
【0037】
これに対し、ダブルディスク仕切弁10では、弁座シート部26a,26bと弁箱部12において弁体シート部18a,18bと接触するシート部は平行(2つの面がなす角度は0°)となるように形成されている。このことに加えて図2(b)の閉状態から図2(a)の開状態に移る際すなわち弁棒部14が開方向に動くと同時に、付勢部材20により先端部14Tが弁体部18aと接触する。その時に生まれる隙間を埋めるために傾斜部材16a,16b及び弁体部18a,18bは内側に移動することにより弁座シート部26a,26bと弁体シート部18a,18bと非接触の状態となる。この2つのことにより弁の開閉による摩耗を抑制することができる。
【0038】
また、ダブルディスク仕切弁10では、弁棒部14の先端部14Tと一対の傾斜部材16a,16bは摺動するものの、弁座シート部32a,32bと接触するシート部は摺動することなく圧接される。すなわち、シート部と摺動部とは別になるため、弁体部18が開閉する際に、弁座シート部32a,32bに摺動傷は生じにくいという顕著な効果を奏する。
【0039】
さらに、ダブルディスク仕切弁10では、弁棒部14の先端部14Tがなす角度は、例えば36°となるように摩擦角よりも大きい角度に設定されているため、図2(b)に示されるように弁体部18を閉じた状態から図2(a)に示されるように弁体部18を開いた状態へと移行する際に大きな力が必要とせず、開動作を小さい力で行うことができるという利点がある。
【0040】
そして、ダブルディスク仕切弁10では、弁箱部12の底部12Bと弁体部18の凸形状の外部は平坦面を有しており、接触している面積も凸部分であるため、摩擦が少なくて移動しやすいという利点がある。
【0041】
また、ダブルディスク仕切弁10では、弁棒部14を引き上げる際に弁座シート部26と弁体シート部18とが非接触状態となることから中間開度で引っ掛かりなく、スムーズな動きをすることが出来る。
【0042】
なお、弁体部18は、図1,2に示されるように、凹部が形成されているが、これは、摺り合わせをする際に滑りやすくするために形成されている。ここで、摺り合わせとは、機械加工の際に面粗度を上げるために細かい紙やすりで磨くことを意味している。
【0043】
また、ダブルディスク仕切弁10では、一対の弁体部材18a,18bは独立して可動可能であり、双方で緩衝することがなく、また弁体部18が全閉位置に到達した後で一対の弁体部材18a,18bが開く(離間する)ため、シート同士が押し合う運動しかしない。これにより、摺る動作が起きず、従来のようなウエッジ型の仕切弁40に比べて締め切り圧力が少なくてよく、駆動部を小さくすることが出来るという利点がある。
【0044】
上記のようにダブルディスク仕切弁10では、シートの摩耗が無く、気密性に優れているため、玉形弁(グローブ弁)に代わって使用できる。全開時には、流路に流体を妨げるものが無く、流路もストレートであるため、玉形弁に比べてCV値が大きく、小さな配管サイズで同量の流量を流すことができるため、コストダウンに繋げることが出来る。
【0045】
また、ダブルディスク仕切弁10は、締め切り性に優れているため、超低温弁としても従来品に比べ優れており、また、通常のボール弁同口径では同流量が流れ、弁体内での液だまりは、ボール弁より非常に少ない為、ボール弁の代替として使用可能である。そして、ダブルディスク仕切弁10は、加工がしやすい為、様々な材質を用いて作ることが出来る。
【符号の説明】
【0046】
10 ダブルディスク仕切弁、12 弁箱部、12A 空間領域、12B 底部、14 弁棒部、14T 先端部、16 傾斜部、16a,16b 傾斜部材、18 弁体部、18a,18b 弁体部材、20 付勢部、22a,22b 開口部、24a,24b 弁箱流路部、26a,26b 弁座シート部、30 弁体、32a,32b 弁座シート部、40 仕切弁。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2021-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に設けられる2つの開口部と、前記2つの開口部の間に挿通され流体を流すための弁箱流路部と、前記弁箱流路部の中央部に前記流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された一対の弁座シート部とを有する弁箱部と、
断面形状が台形であり同一角度の傾斜面を含む楔状の先端部を有し、開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部と、
前記弁棒部の前記先端部に当接する傾斜面を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能であり、左右対称となるように配置される同一形状の一対の傾斜部と、
前記弁座シート部に沿うような外形を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに前記一対の傾斜部の外側への移動によって前記弁座シート部に対して押圧されて前記流体の流れを止め、左右対称となるように配置される同一形状の一対の弁体部と、
前記弁体部を前記閉方向に押し付けるように前記弁棒部と前記弁体部との間に設けられる付勢部材と、
を備え
左右対称に配置された前記一対の弁体部が合わさることで前記一対の傾斜部及び前記先端部を内部に収容し、前記先端部を上下させるための貫通孔を有する略四角柱状のハウジング部を形成し、
前記ハウジング部は、下降した前記弁棒部の前記先端部の傾斜面によって前記一対の傾斜部が押し付けられることで前記閉方向に移動して前記2つの開口部を密閉し、上昇した前記弁棒部の前記先端部の基端側の係合部が天井側の係合部に係合することによって前記開方向に移動して前記2つの開口部を全開することを特徴とするダブルディスク仕切弁。
【請求項2】
請求項1に記載のダブルディスク仕切弁において、
前記弁体部は、前記閉方向に移動した後に当接する前記弁箱部の底部との間に隙間を形成するための凸形状の底部を有することを特徴とするダブルディスク仕切弁。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係るダブルディスク仕切弁は、両端に設けられる2つの開口部と、前記2つの開口部の間に挿通され流体を流すための弁箱流路部と、前記弁箱流路部の中央部に前記流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された一対の弁座シート部とを有する弁箱部と、断面形状が台形であり同一角度の傾斜面を含む楔状の先端部を有し、開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部と、前記弁棒部の前記先端部に当接する傾斜面を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能であり、左右対称となるように配置される同一形状の一対の傾斜部と、前記弁座シート部に沿うような外形を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに前記一対の傾斜部の外側への移動によって前記弁座シート部に対して押圧されて前記流体の流れを止め、左右対称となるように配置される同一形状の一対の弁体部と、前記弁体部を前記閉方向に押し付けるように前記弁棒部と前記弁体部との間に設けられる付勢部材と、を備え、左右対称に配置された前記一対の弁体部が合わさることで前記一対の傾斜部及び前記先端部を内部に収容し、前記先端部を上下させるための貫通孔を有する略四角柱状のハウジング部を形成し、前記ハウジング部は、下降した前記弁棒部の前記先端部の傾斜面によって前記一対の傾斜部が押し付けられることで前記閉方向に移動して前記2つの開口部を密閉し、上昇した前記弁棒部の前記先端部の基端側の係合部が天井側の係合部に係合することによって前記開方向に移動して前記2つの開口部を全開することを特徴とする。

【手続補正書】
【提出日】2021-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に設けられる2つの開口部と、前記2つの開口部の間に挿通され流体を流すための弁箱流路部と、前記弁箱流路部の中央部に前記流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された一対の弁座シート部とを有する弁箱部と、
前記弁箱部を開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部であって、前記移動方向と前記流体の流れる方向とを含む面に沿った断面形状が台形であり同一角度の傾斜面を含む楔状の先端部を有する弁棒部と、
前記弁棒部の前記先端部に当接する傾斜面を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能であり、前記流体の流れる方向において上流側と下流側が対称となるように配置される同一形状の一対の傾斜部と、
前記弁座シート部に沿うような外形を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに前記一対の傾斜部の外側への移動によって前記弁座シート部に対して押圧されて前記流体の流れを止め、前記流体の流れる方向において上流側と下流側が対称となるように配置される同一形状の一対の弁体部と、
前記弁体部を前記閉方向に押し付けるように前記弁棒部と前記弁体部との間に設けられる付勢部材と、
を備え、
前記流体の流れる方向において上流側と下流側が対称に配置された前記一対の弁体部が合わさることで前記一対の傾斜部及び前記先端部を内部に収容し、前記先端部を上下させるための貫通孔を有する略四角柱状のハウジング部を形成し、
前記ハウジング部は、下降した前記弁棒部の前記先端部の傾斜面によって前記一対の傾斜部が押し付けられることで前記閉方向に移動して前記2つの開口部を密閉し、上昇した前記弁棒部の前記先端部の基端側の係合部が天井側の係合部に係合することによって前記開方向に移動して前記2つの開口部を全開することを特徴とするダブルディスク仕切弁。
【請求項2】
請求項1に記載のダブルディスク仕切弁において、
前記弁体部は、前記閉方向に移動した後に当接する前記弁箱部の底部との間に隙間を形成するための凸形状の底部を有することを特徴とするダブルディスク仕切弁。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係るダブルディスク仕切弁は、両端に設けられる2つの開口部と、前記2つの開口部の間に挿通され流体を流すための弁箱流路部と、前記弁箱流路部の中央部に前記流体の流れる方向に対して垂直となるように形成された一対の弁座シート部とを有する弁箱部と、前記弁箱部を開方向又は閉方向に移動可能な弁棒部であって、前記移動方向と前記流体の流れる方向とを含む面に沿った断面形状が台形であり同一角度の傾斜面を含む楔状の先端部を有する弁棒部と、前記弁棒部の前記先端部に当接する傾斜面を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに外側に離間するように移動可能であり、前記流体の流れる方向において上流側と下流側が対称となるように配置される同一形状の一対の傾斜部と、前記弁座シート部に沿うような外形を有し、前記弁棒部の押圧力により前記閉方向に移動するとともに前記一対の傾斜部の外側への移動によって前記弁座シート部に対して押圧されて前記流体の流れを止め、前記流体の流れる方向において上流側と下流側が対称となるように配置される同一形状の一対の弁体部と、前記弁体部を前記閉方向に押し付けるように前記弁棒部と前記弁体部との間に設けられる付勢部材と、を備え、前記流体の流れる方向において上流側と下流側が対称に配置された前記一対の弁体部が合わさることで前記一対の傾斜部及び前記先端部を内部に収容し、前記先端部を上下させるための貫通孔を有する略四角柱状のハウジング部を形成し、前記ハウジング部は、下降した前記弁棒部の前記先端部の傾斜面によって前記一対の傾斜部が押し付けられることで前記閉方向に移動して前記2つの開口部を密閉し、上昇した前記弁棒部の前記先端部の基端側の係合部が天井側の係合部に係合することによって前記開方向に移動して前記2つの開口部を全開することを特徴とする。