IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 青島海爾洗衣机有限公司の特許一覧 ▶ ハイアールアジアインターナショナル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ランドリーユニット 図1
  • 特開-ランドリーユニット 図2
  • 特開-ランドリーユニット 図3
  • 特開-ランドリーユニット 図4
  • 特開-ランドリーユニット 図5
  • 特開-ランドリーユニット 図6
  • 特開-ランドリーユニット 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022088879
(43)【公開日】2022-06-15
(54)【発明の名称】ランドリーユニット
(51)【国際特許分類】
   D06F 15/00 20060101AFI20220608BHJP
   D06F 29/00 20060101ALI20220608BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
D06F15/00
D06F29/00 A
D06F35/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020200997
(22)【出願日】2020-12-03
(71)【出願人】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(71)【出願人】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 肇
(72)【発明者】
【氏名】山内 智博
【テーマコード(参考)】
3B168
【Fターム(参考)】
3B168AA01
3B168AA32
3B168AB01
3B168AD07
3B168AE02
3B168BA08
3B168BA45
3B168JM01
3B168JM02
3B168JM03
(57)【要約】
【課題】洗濯物の押し洗い洗浄を十分に行うことが可能な押し洗い式洗濯機を提供する。
【解決手段】本発明のランドリーユニット1は、ドラム式洗濯機3と、ドラム式洗濯機3の下方に配置された押し洗い洗濯機5とを備え、押し洗い洗濯機5は、筐体5a内に収容された洗濯用ケース5Aと、洗濯用ケース5Aの内部と洗濯用ケース5Aの上方外部との間を往復移動する複数の押圧部材とを有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム式洗濯機と、前記ドラム式洗濯機の下方に配置された押し洗い洗濯機とを備え、
前記押し洗い洗濯機は、
筐体内に収容された洗濯用ケースと、
前記洗濯用ケースの内部と前記洗濯用ケースの上方外部との間を往復移動する複数の押圧部材とを有していることを特徴とするランドリーユニット。
【請求項2】
前記洗濯用ケースは、前記複数の押圧部材の全てが当該洗濯用ケースの上方外部にある状態において前記筐体の内部から引き出し可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のランドリーユニット。
【請求項3】
前記複数の押圧部材は、正面側から背面側に向かって配置されており、
前記洗濯用ケースは、前記複数の押圧部材のなかで少なくとも最も背面側にある押圧部材が当該洗濯用ケースの上方外部にある状態において前記筐体の内部から引き出し可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載のランドリーユニット。
【請求項4】
前記洗濯用ケースの背面側壁面の上端部分には、可動板が設けられており、
前記可動板は、前記押圧部材が接触して背面側に向かって押されたときに当該可動板の下端部を支点として背面側に向かって揺動可能であり、且つ、前記押圧部材が接触しなくなると元の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のランドリーユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラム式洗濯機と押し洗い洗浄を行う押し洗い洗濯機を有するランドリーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
繊維が傷みやすい洗濯物を洗濯する場合に、繊維が傷みにくい押し洗い洗浄を行う押し洗い式洗濯機がある(例えば特許文献1)。特許文献1の押し洗い式洗濯機は、洗濯槽の投入口を開閉する蓋と、蓋に設けられた押し洗い部材と、蓋に設けられた駆動機構とを有している。
【0003】
押し洗い部材は、駆動機構のネジ軸の下端部に接続されており、ネジ軸は蓋を貫通するように配置されている。そのネジ軸がナットの回転で軸線に沿って移動すると、押し洗い部材は蓋に対してほぼ平行な状態を保ったまま移動する。押し洗い部材の下面は、ほぼ平らであり、押し洗い時に洗濯物を洗濯槽内全体で均等に押さえるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2017-86560
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の押し洗い式洗濯機では、1つの押し洗い部材により洗濯物を押して洗う構造であり、手作業で押し洗いをする場合と比べて、洗濯物の動きが少なく、押し洗い洗浄が不十分である。
【0006】
そこで、本発明は、洗濯物の押し洗い洗浄を十分に行うことが可能なランドリーユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明のランドリーユニットは、ドラム式洗濯機と、前記ドラム式洗濯機の下方に配置された押し洗い洗濯機とを備え、前記押し洗い洗濯機は、筐体内に収容された洗濯用ケースと、前記洗濯用ケースの内部と前記洗濯用ケースの上方外部との間を往復移動する複数の押圧部材とを有していることを特徴とする。
【0008】
本発明のランドリーユニットにおいて、前記洗濯用ケースは、前記複数の押圧部材の全てが当該洗濯用ケースの上方外部にある状態において前記筐体の内部から引き出し可能に構成されることが好適である。
【0009】
本発明のランドリーユニットにおいて、前記複数の前記押圧部材は、正面側から背面側に向かって配置されており、前記洗濯用ケースは、前記複数の押圧部材のなかで少なくとも最も背面側にある押圧部材が当該洗濯用ケースの上方外部にある状態において前記筐体の内部から引き出し可能に構成されることが好適である。
【0010】
本発明のランドリーユニットにおいて、前記洗濯用ケースの背面側壁面の上端部分には、可動板が設けられており、前記可動板は、前記押圧部材が接触して背面側に向かって押されたときに当該可動板の下端部を支点として背面側に向かって揺動可能であり、且つ、前記押圧部材が接触しなくなると元の位置に移動することが好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明のランドリーユニットでは、複数の押圧部材を個別に上下方向に移動させて、洗濯用ケースに収容された洗濯物を上下に押すことで、例えば「手洗い」マークがついている洗濯物を手作業での押し洗いと同等な布傷み、洗浄力を実現することができる。また、ドラム式洗濯機によりドラム洗浄を行うとともに押し洗い洗濯機によりデリケートな洗濯物を押し洗い洗浄することで同時に分け洗いをすることができ、洗濯時間の短縮につながる。
【0012】
本発明のランドリーユニットでは、押し洗いをする洗濯物を入れる洗濯用ケースを引き出し可能に構成し、洗濯時は押圧部材を洗濯槽ケース内まで下げて、ケース内で洗濯物に接触させて押し洗い洗浄するのに対して、押し洗い洗浄の前後で押圧部材を洗濯槽ケースの上方外部まで上に移動させることで、洗濯槽ケースを引き出すときに押圧部材と接触するのを防止できる。
【0013】
本発明のランドリーユニットでは、洗濯用ケースの正面側の一部分を筐体の内部から引き出して、洗濯物を洗濯用ケース内に収容したり、洗濯用ケース内の洗濯物を取り出すことができる。
【0014】
本発明のランドリーユニットでは、押圧部材が洗濯用ケースの内部にある状態において、洗濯用ケースを筐体の内部から引き出そうとすると、押圧部材が洗濯用ケースの背面側壁面に接触するが、その際、洗濯用ケースの背面側壁面の上端部分に設けられた可動板が背面側に向かって揺動するために、押圧部材の上下方向位置にかかわらず、洗濯用ケースを筐体の内部から引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態に係るランドリーユニット1の正面図、側面図である。
図2図1の押し洗い洗濯機5を側面から見たときの縦断面図である。
図3図1の押し洗い洗濯機5を正面から見たときの縦断面図である。
図4】本発明の第2実施形態に係るランドリーユニット101の押し洗い洗濯機5を上方から見たときの横断面図である。
図5図4の押し洗い洗濯機5を側面から見たときの縦断面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係るランドリーユニット201の押し洗い洗濯機5の一部を上方から見たときの横断面図である。
図7図6の押し洗い洗濯機5の一部を側面から見たときの縦断面図であり、洗濯用ケース5Aの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態であるランドリーユニットについて図面を参照して説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、本発明の第1実施形態に係るランドリーユニット1の正面図、側面図である。図2は、図1の押し洗い洗濯機5を側面から見たときの縦断面図であり、図1(a)のa-a線における断面図である。図3は、図1の押し洗い洗濯機5を正面から見たときの縦断面図であり、図1(b)のa-a線における断面図である。
【0018】
本実施形態のランドリーユニット1は、ドラム式洗濯機3の下に置台1aを設置し、その中に押し洗い洗濯機5を挿入したものである。
【0019】
ドラム式洗濯機3は、直方体形状の筐体2を有している。筐体2の内部には、略水平に延出してなる軸線を有した有底筒状の外槽3aと、外槽3a内に配置された有底筒状のドラム3bと、外槽3a及びドラム3bを回転駆動する駆動装置3cとを有している。筐体2の前面には、ドラム3bに洗濯物を出し入れするための開口を開閉可能な開閉蓋2aが取り付けられる。
【0020】
押し洗い洗濯機5は、直方体形状の筐体5aを有している。筐体5aの内部には、洗濯物及び洗浄水を収容する凹状の洗濯用ケース5Aと、洗濯用ケース5Aの上方に配置された押し洗い式の上下稼働ユニット5Cとが配置される。洗濯用ケース5Aは、筐体5aの内部から正面側に向かって引き出し可能に構成される。図2では、洗濯用ケース5Aを筐体5aの内部から引き出した状態を点線で図示している。
【0021】
上下稼働ユニット5Cは、図2及び図3に示すように、洗濯物を押し洗い洗浄するための2つのプッシュベース51を有している。2つのプッシュベース51は、正面視において筐体5a内の左側と右側とにそれぞれ配置されており、プッシュベース51が洗濯用ケース5A内の洗濯物に接触して押すことにより機械力を与えて洗浄する。
【0022】
上下稼働ユニット5Cは、2つのプッシュベース51を個別に上下移動させるための2つの押圧機構5C1,5C2を有している。2つのプッシュベース51は、洗濯用ケース5Aの内部と洗濯用ケース5Aの上方外部とを往復するように交互に移動する。すなわち、2つのプッシュベース51の一方が上方に向かって移動する際、他方は下方に向かって移動する。なお、押圧機構5C2の構成は、押圧機構5C1と同様であるため、以下、押圧機構5C1の構成について詳細に説明する。
【0023】
押圧機構5C1は、クランクホルダ52と、クランクホルダ52に支持されるクランクシャフト53と、クランクシャフト53に取り付けられた2つのハンガーカム54と、各ハンガーカム54の下端部に固定されたスライドクランク55とを有しており、2つのプッシュベース51は、2つのスライドクランク55の下端部に固定される。
【0024】
クランクホルダ52は、クランクシャフト53の正面側端部を回転可能に支持する支持部52aと、クランクシャフト53の背面側端部を回転可能に支持する支持部52bとを有している。クランクシャフト53は、洗濯機1の前後方向に沿って水平に延びるシャフト軸53aと、シャフト軸53aから外側に向かって凸状に湾曲した2つの偏芯部53bとを有している。2つの偏芯部53bは、洗濯機1の前後方向に離れて配置される。
【0025】
2つの偏芯部53bは、シャフト軸53aと平行に配置される係合部53b1をそれぞれ有している。2つの偏芯部53bは、シャフト軸53aの周方向について同一方向に凸状に形成される。2つの偏芯部53bの一方が、シャフト軸53aに対して下方に向かって凸状である場合、他方の偏芯部53bも同様に、シャフト軸53aに対して下方に向かって凸状である。
【0026】
クランクホルダ52の内側には、2つのハンガーカム54が洗濯機1の左右方向に離れて配置される。ハンガーカム54は、直方体形状を有し、その上端部近傍には、水平方向に延びる長穴54aが形成される。ハンガーカム54は、その長穴54aにクランクシャフト53の偏芯部53bの係合部53b1が挿入されることにより、クランクシャフト53に保持される。クランクシャフト53が回転駆動されると、係合部53b1がシャフト軸53aを支点として回転し、その回転にしたがって、係合部53b1が長穴54a内を移動しながら、ハンガーカム54は上下方向に移動する。
【0027】
2つのハンガーカム54の下端部には、スライドクランク55がそれぞれ固定される。2つのスライドクランク55の下端部には、プッシュベース51が固定される。プッシュベース51は、洗濯機1の前後方向に延びる直方体形状を有しており、略水平に配置される。プッシュベース51は、押し洗い洗浄する際に、上下方向に往復移動する。このように、押圧機構5C1において、クランクシャフト53が回転駆動されると、ハンガーカム54、スライドクランク55及びプッシュベース51が一体的に上下方向に往復移動する。
【0028】
また、押圧機構5C1のクランクシャフト52の背面側端部は、継手60を介して、モータ61の出力軸に接続される。継手60には、カサ歯車が取り付けられるとともに、モータ61のモータ軸には、カサ歯車が取り付けられる。それらのカサ歯車は、何れもハスバ歯車であり、互いに噛合している。そのため、モータ61により押圧機構30C1のクランクシャフト52を回転駆動可能である。
【0029】
押圧機構5C1のクランクシャフト53のシャフト軸53aには、第1歯車62が固定されており、押圧機構5C2のクランクシャフト53のシャフト軸53aにも同様に、第1歯車62が固定される。それらの歯車62間には、図示しない第2歯車が配置されており、一方の第1歯車62の外周面と第2歯車の外周面とは噛合しており、他方の第1歯車62の外周面と第2歯車の外周面とは噛合している。
【0030】
本実施形態の押し洗い洗濯機5において、筐体5aの内部には、右側面側のプッシュベース51の位置を検出するための位置検出スイッチ65a,65bが配置される。位置検出スイッチ65a,65bは、例えば光センサ(非接触反射型)である。上述したように、2つのプッシュベース51は、洗濯用ケース5Aの内部と洗濯用ケース5Aの上方外部とを往復するように交互に移動するため、右側面側のプッシュベース51の位置を検出することにより、左側面側のプッシュベース51の位置も検知することができる。
【0031】
位置検出スイッチ65aは、プッシュベース51からの反射光を受光することにより、上下方向に移動するプッシュベース51が、洗濯用ケース5Aの上端部より上方にある状態(上下往復移動する際の上端位置にある状態)を検出する。
【0032】
位置検出スイッチ65bは、プッシュベース51からの反射光を受光することにより、上下方向に移動するプッシュベース51が、洗濯用ケース5A内にある状態(プッシュベース51が上下往復移動する際の下端位置にある状態)を検出する。
【0033】
なお、洗濯用ケース5Aの背面側壁面には、位置検出スイッチ65bが、洗濯用ケース5A内にあるプッシュベース51を検出するための光を通過させる透明部5Aが形成される。
【0034】
2つのプッシュベース51は、洗濯用ケース5Aの内部と洗濯用ケース5Aの上方外部との間を往復移動する。2つのプッシュベース51の何れも上端位置にある状態では、プッシュベース51の全体が洗濯用ケース5Aの上端よりも上方に配置される。そのため、洗濯用ケース5Aを筐体5aの内部から引き出す際に、プッシュベース51をあらかじめ上端位置に配置することにより、洗濯槽ケース5Aを引き出すときに押圧部材51と接触するのを防止できる。
【0035】
その後、洗濯物を引き出した洗濯槽ケース5A内に収容し、洗濯槽ケース5Aを筐体5aの内部に挿入する際、プッシュベース51をあらかじめ上端位置に配置することにより、洗濯槽ケース5Aを挿入するときに押圧部材51と接触するのを防止できる。
【0036】
なお、ランドリーユニット1において、ドラム式洗濯機3の筐体2の内部には、外槽3a内に洗濯水を給水する給水装置及び外槽3a内から洗濯水を排水する排水装置が配置されるとともに、押し洗い洗濯機5の筐体5aの内部には、洗濯槽ケース5A内に洗濯水を給水する給水装置及び洗濯槽ケース5A内から洗濯水を排水する排水装置が配置されるが、それらの説明を省略する。
【0037】
本実施形態のランドリーユニット1は、ドラム式洗濯機3と、ドラム式洗濯機3の下方に配置された押し洗い洗濯機5とを備え、押し洗い洗濯機5は、筐体5a内に収容された洗濯用ケース5Aと、洗濯用ケース5Aの内部と洗濯用ケース5Aの上方外部との間を往復移動する複数の押圧部材51とを有している。
【0038】
これにより、本実施形態のランドリーユニット1では、複数の押圧部材51を個別に上下方向に移動させて、洗濯用ケース5Aに収容された洗濯物を上下に押すことで、例えば「手洗い」マークがついている洗濯物を手作業での押し洗いと同等な布傷み、洗浄力を実現することができる。また、ドラム式洗濯機3によりドラム洗浄を行うとともに押し洗い洗濯機5によりデリケートな洗濯物を押し洗い洗浄することで同時に分け洗いをすることができ、洗濯時間の短縮につながる。
【0039】
本実施形態のランドリーユニット1において、洗濯用ケース5Aは、複数の押圧部材51の全てが洗濯用ケース5Aの上方外部にある状態において筐体5aの内部から引き出し可能に構成される。
【0040】
これにより、本実施形態のランドリーユニット1では、押し洗いをする洗濯物を入れる洗濯用ケース5Aを引き出し可能に構成し、洗濯時は押圧部材51を洗濯槽ケース内まで下げて、ケース内で洗濯物に接触させて押し洗い洗浄するのに対して、押し洗い洗浄の前後で押圧部材51を洗濯槽ケース5Aの上方外部まで上に移動させることで、洗濯槽ケース5Aを引き出すときに押圧部材51と接触するのを防止できる。
【0041】
(第2実施形態)
本実施形態のランドリーユニット101が、第1実施形態のランドリーユニット1と異なる点は、2つのプッシュベース51の配置である。なお、本実施形態のランドリーユニット101の構成において、第1実施形態のランドリーユニット1の構成と同様である点については、詳細説明を省略する。
【0042】
本実施形態のランドリーユニット101において、2つのプッシュベース51は、図5に示すように、側面視において筐体5a内の正面側と背面側とにそれぞれ配置される。そのため、洗濯用ケース5Aを筐体5a内から正面側に向かって引き出す際は、背面側のプッシュベース51が上に上がった位置で止めることで、正面側のプッシュベース51の上下方向位置にかかわらず、洗濯用ケース5Aの正面側部分を筐体5aの内部から引き出すことができる。
【0043】
本実施形態のランドリーユニット101において、2つのプッシュベース51は、正面側から背面側に向かって配置されており、洗濯用ケース5Aは、2つのプッシュベース51のなかで最も背面側にあるプッシュベース51が洗濯用ケース5Aの上方外部にある状態において筐体5aの内部から引き出し可能に構成される。
【0044】
本実施形態のランドリーユニット101では、洗濯用ケース5Aの正面側の一部分を筐体5aの内部から引き出して、洗濯物を洗濯用ケース5A内に収容したり、洗濯用ケース5A内の洗濯物を取り出すことができる。
【0045】
(第3実施形態)
本実施形態のランドリーユニット201が、第1実施形態のランドリーユニット1と異なる点は、洗濯用ケース5Aの構成である。なお、本実施形態の押し洗い式洗濯機301の構成において、第1実施形態の押し洗い式洗濯機1の構成と同様である点については、詳細説明を省略する。
【0046】
本実施形態のランドリーユニット201において、洗濯用ケース5Aの背面側壁面5Abの上端部分には、可動板5Aaが設けられる。可動板5Aaの下端部は、図7(a)に示すように、背面側壁面5Abの上端に形成された係止部5Acに揺動可能に係止される。可動板5Aaの下端部と背面側壁面5Abの係止部5Acとの間には、図示しないバネが取り付けられており、可動板5Aaが揺動した場合、可動板5Aaは、バネにより背面側壁面5Abと平行な位置に戻る方向に向かって付勢される。
【0047】
そのため、プッシュベース51が洗濯用ケース5A内に配置された状態で、洗濯用ケース5Aが筐体5aの内部から引き出された際に、プッシュベース51が可動板5Aaに接触して背面側に向かって押されると、図7(b)に示すように、背面側壁面5Abの係止部5Acに対して、可動板5Aaは、その下端部を支点として背面側に向かって揺動する。そのため、2つのプッシュベース51の上下方向位置にかかわらず、洗濯用ケース5Aの正面側部分を筐体5aの内部から引き出すことができる。
【0048】
その後、洗濯用ケース5Aが筐体5aの内部に挿入されると、洗濯用ケース5A内に配置されたプッシュベース51は、洗濯用ケース5Aの可動板5Aaに接触しなくなる。すると、可動板5Aaは、コイルバネにより付勢されているため、背面側壁面5Abと平行な位置に戻される。
【0049】
なお、可動板5Aaが背面側壁面5Abの係止部5Acにおいて揺動した場合でも、洗濯用ケース5A内の洗浄水が外部へ漏れ出さないように、可動板5Aaの端面には、パッキン構造が取り付けられる。
【0050】
本実施形態のランドリーユニット201において、洗濯用ケース5Aの背面側壁面5Abの上端部分には、可動板5Aaが設けられており、可動板5Aaは、プッシュベース51が接触して背面側に向かって押されたときに可動板5Aaの下端部を支点として背面側に向かって揺動可能であり、且つ、プッシュベース51が接触しなくなると元の位置に移動する。
【0051】
これにより、本実施形態のランドリーユニット201では、プッシュベース51が洗濯用ケース5Aの内部にある状態において、洗濯用ケース5Aを筐体5aの内部から引き出そうとすると、プッシュベース51が洗濯用ケース5Aの背面側壁面5Abに接触するが、その際、洗濯用ケース5Aの背面側壁面5Abの上端部分に設けられた可動板5Aaが背面側に向かって揺動するために、プッシュベース51の上下方向位置にかかわらず、洗濯用ケース5Aを筐体5aの内部から引き出すことができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0053】
例えば上記第1~第3実施形態では、2つのプッシュベース51を有する押し洗い洗濯機5について説明したが、それに限られない。本発明の押し洗い洗濯機5は、3以上のプッシュベース35を有していてもよい。上記第1~第3実施形態では、直方体形状のプッシュベースについて説明したが、それに限られない。本発明の押し洗い洗濯機5において、プッシュベースの形状や大きさは任意である。
【0054】
上記第1実施形態では、2つのプッシュベース51が正面視において筐体5a内の左側と右側とにそれぞれ配置され、上記第2実施形態では、2つのプッシュベース51が側面視において筐体5a内の正面側と背面側とにそれぞれ配置されるが、それに限られない。本発明の押し洗い洗濯機5において、複数のプッシュベース51の配置は任意である。
【0055】
上記第1実施形態では、筐体5aの内部に、2つのプッシュベース51の一方の位置を検出するための位置検出スイッチ65a,65bのみが配置されるが、さらに、2つのプッシュベース51の他方の位置を検知するための位置検出スイッチが配置されてもよい。その場合、位置検出スイッチにより、2つのプッシュベース51の位置がそれぞれ検出される。
【符号の説明】
【0056】
1,101,201 ランドリーユニット
2 筐体
3 ドラム式洗濯機
5 押し洗い洗濯機
5a 筐体
5A 洗濯用ケース
51 プッシュベース(押圧部材)
5Aa 可動板
5Ab 背面側壁面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7