IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゼネラル・エレクトリック・カンパニイの特許一覧

<>
  • 特開-ろう付け組成物および使用プロセス 図1
  • 特開-ろう付け組成物および使用プロセス 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089176
(43)【公開日】2022-06-15
(54)【発明の名称】ろう付け組成物および使用プロセス
(51)【国際特許分類】
   B23K 35/30 20060101AFI20220608BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20220608BHJP
   C22C 19/05 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
B23K35/30 310D
B23K1/00 330P
C22C19/05 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021195102
(22)【出願日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】17/110,660
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】ツイ・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】アーネット・マイケル ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】シェフェール・イーサン コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】トリソン・ブライアン リー
(72)【発明者】
【氏名】レイロック・マシュー ジョセフ
(57)【要約】
【課題】構成要素を接合するためのろう付け組成物を提供する。
【解決手段】組成物は、おおよその重量百分率で、クロム15~17、ケイ素2.5~3.5、コバルト6.0~8.0、アルミニウム1.0~2.0、タンタル1.5~2.5、ホウ素1.5~2.5、イットリウム0.015~0.025、ニッケル残部、および不可避不純物の構成成分を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
おおよその重量百分率で、
クロム 15~17
ケイ素 2.5~3.5
コバルト 6.0~8.0
アルミニウム 1.0~2.0
タンタル 1.5~2.5
ホウ素 1.5~2.5
イットリウム 0.015~0.025
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、組成物。
【請求項2】
前記組成物は、ろう付け組成物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ろう付け組成物は、ターボ機械部品をろう付けするように構成される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ターボ機械部品は、プレート開口内にマイクロミキサチューブを含む、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記ろう付け組成物は、おおよその重量百分率で、
クロム 16
ケイ素 3
コバルト 7
アルミニウム 1.5
タンタル 2
ホウ素 1.5
イットリウム 0.02
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
おおよその重量百分率で、
クロム 15~17
ケイ素 2.5~3.5
コバルト 6.0~8.0
アルミニウム 1.0~2.0
タンタル 1.5~2.5
ホウ素 1.5~2.5
イットリウム 0.015~0.025
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む組成物
を含む、ろう付け材料。
【請求項7】
前記組成物は、おおよその重量百分率で、
クロム 16
ケイ素 3
コバルト 7
アルミニウム 1.5
タンタル 2
ホウ素 1.5
イットリウム 0.02
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、請求項6に記載のろう付け材料。
【請求項8】
請求項6に記載のろう付け材料を使用するプロセスであって、
前記ろう付け材料をターボ機械構成要素(10)の間の接合部に適用することと、
前記ろう付け材料を加熱して溶融ろう付け材料を形成し、前記ろう付け材料を前記接合部に流入させることと、
前記溶融ろう付け材料が前記ターボ機械構成要素(10)を冷却し、凝固させ、接合することを可能にすることと
を含む、プロセス。
【請求項9】
前記ターボ機械構成要素(10)は、燃焼器アセンブリのターボ機械構成要素(10)を含む、請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
燃焼器アセンブリの前記ターボ機械構成要素(10)は、マイクロミキサの一部を含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
前記マイクロミキサの前記一部は、プレート開口内にマイクロミキサチューブを含む、請求項10に記載のプロセス。
【請求項12】
おおよその重量百分率で、
クロム 16
ケイ素 3
コバルト 7
アルミニウム 1.5
タンタル 2
ホウ素 1.5
イットリウム 0.02
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、ろう付け材料。
【請求項13】
前記ろう付け組成物は、ターボ機械部品をろう付けするように構成される、請求項12に記載のろう付け材料。
【請求項14】
前記ターボ機械部品は、プレート開口内にマイクロミキサチューブを含む、請求項13に記載のろう付け材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、構成要素を接合するためのろう付け組成物に関する。より詳細には、本開示は、タービン構成要素を接合するためのろう付け組成物に関し、ろう付け組成物は、連続的な中心線共晶相(centerline eutectic phase)の発達の形成を回避し、したがってろう付け接合部の延性を維持する。
【背景技術】
【0002】
限定はしないが、発電、航空、および他の分野に対するタービン構成要素などの構成要素を接合する領域における変化および改善のペースは、いくつかの要因に基づいて増加している。そのような要因には、ターボ機械構造、タービンのより高い動作温度、およびこれらの分野で使用される構成要素の付随する複雑さが挙げられる。プレート開口内にマイクロミキサチューブを含む燃焼器アセンブリのアセンブリでは、アセンブリを安定させ、プレート内のチューブの振動を最小限に抑えるために、チューブを固定するためのプロセスが適用される。いくつかの例では、固定は摩擦溶接によって達成され、他の例では、金を含み得る比較的高価なろう付け充填剤の使用によって達成される。そのような固定プロセスは、時間がかかり高価であり得、所望の結果を常に達成するとは限らない場合がある。極端な設定では、場合によっては再加工を必要とする可能性がある。動作中、プレート開口内のマイクロミキサチューブの潜在的な振動は、金属損失およびマイクロミキサチューブの先端の故障に最終的に寄与し得る摩耗につながる可能性があり、ひいては燃焼器の非効率性および起こり得る故障につながる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本開示の第1の態様は、おおよその重量百分率で、
クロム 15~17
ケイ素 2.5~3.5
コバルト 6.0~8.0
アルミニウム 1.0~2.0
タンタル 1.5~2.5
ホウ素 1.5~2.5
イットリウム 0.015~0.025
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、組成物を提供する。
【0004】
本開示の第2の態様は、おおよその重量百分率で、
クロム 15~17
ケイ素 2.5~3.5
コバルト 6.0~8.0
アルミニウム 1.0~2.0
タンタル 1.5~2.5
ホウ素 1.5~2.5
イットリウム 0.015~0.025
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、ろう付け材料を提供する。
【0005】
本開示の第3の態様は、おおよその重量百分率で、
クロム 15~17
ケイ素 2.5~3.5
コバルト 6.0~8.0
アルミニウム 1.0~2.0
タンタル 1.5~2.5
ホウ素 1.5~2.5
イットリウム 0.015~0.025
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含むろう付け材料を使用するプロセスを提供する。
プロセスは、ろう付け材料をターボ機械構成要素の間の接合部に適用することと、ろう付け材料を加熱して溶融ろう付け材料を形成し、ろう付け材料を接合部に流入させることと、溶融ろう付け材料がターボ機械構成要素を冷却し、凝固させ、接合することを可能にすることとを含む。
【0006】
本開示のさらなる態様は、おおよその重量百分率で、
クロム 16
ケイ素 3
コバルト 7
アルミニウム 1.5
タンタル 2
ホウ素 1.5
イットリウム 0.02
ニッケル 残部、および
不可避不純物
を含む、ろう付け材料を提供する。
【0007】
本開示の例示的な態様は、本明細書で説明される問題および/または論じられていない他の問題を解決するように設計されている。
【0008】
本開示のこれらおよび他の特徴は、本開示の様々な実施形態を図示する添付の図面と併せて、本開示の様々な態様に関する以下の詳細な説明から、さらに容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態によるろう付け組成物によって接合された物体の概略図である。
図2】本開示の実施形態によるろう付け組成物で充填されたくさび形ギャップの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の図面は、必ずしも原寸に比例しないことに留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様だけを図示することを意図しており、したがって、本開示の範囲を限定するものと考えるべきではない。図面では、類似する符号は、図面間で類似する要素を表す。
【0011】
最初の問題として、本開示の主題を明確に説明するために、関連するろう付け材料および処理を参照して説明するときに、特定の専門用語を選択することが必要になる。可能な限り、一般的な工業専門用語が、その受け入れられた意味と同じ意味で使用および利用される。別途記載のない限り、このような専門用語は、本出願の文脈および添付の特許請求の範囲と一致する広義の解釈を与えられるべきである。当業者であれば、多くの場合、特定の特徴がいくつかの異なるまたは重複する用語を使用して参照されることがあることを理解するであろう。単一の部品であるとして本明細書に記載され得るものは、複数の特徴からなるものとして別の文脈を含み、かつ別の文脈で参照されてもよい。あるいは、複数の特徴を含むものとして本明細書に記載され得るものは、単一の部品として他の場所で参照されてもよい。
【0012】
加えて、以下に記載のように、本明細書ではいくつかの記述的用語を規則通りに使用することができる。「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、ある構成要素を別の構成要素から区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の場所または重要性を示すことを意図するものではない。
【0013】
本明細書で使用される専門用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「この(the)」は、特に明示しない限り、複数形も含むことを意図している。「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、本明細書で使用する場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素が存在することを明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの組が存在することまたは追加することを除外しないことがさらに理解されよう。「任意選択の」または「任意選択で」は、後で述べられる事象もしくは状況が起こる場合も起こらない場合もあること、または後で述べられる構成要素もしくは要素が存在する場合もしない場合もあることを意味し、この記述は、その事象が起こるまたは構成要素が存在する事例と、起こらないまたは存在しない事例とを含むことを意味する。
【0014】
ある要素または層が別の要素または層に対して「上に」、「係合される」、「接続される」、または「結合される」と言及される場合には、他の要素または層に対して直接上に、係合され、接続され、または結合されてもよいし、あるいは介在する要素または層が存在してもよい。逆に、ある要素が別の要素または層に対して「直接上に」、「直接係合される」、「直接接続される」、または「直接結合される」と言及される場合には、介在する要素または層は存在しなくてもよい。要素間の関係について説明するために使用される他の語も、同様に解釈されるべきである(例えば、「~の間に」に対して「直接~の間に」、「~に隣接して」に対して「直接~に隣接して」など)。本明細書で使用する場合、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つまたは複数のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0015】
ガスタービン産業では、ろう付け処理が広く使用されている。液体ろう付け金属が毛細管力の下で接合される2つの物体のギャップに移動して充填されると、健全なろう付け接合部が形成される。さらに、図1に示されるように、ろう付け凝固後のろう付けにおいて中心線共晶相がほとんどまたは全くない健全なろう付け接合部が形成され、フィレットは多孔性が実質的にない。加えて、健全なろう付けは、ろう付け接合部にろう付け領域が実質的にない。
【0016】
ろう付けプロセスでは、図1を参照すると、ギャップGは、ろう付けBによって接合される2つの物体または構成要素10および20の間のギャップサイズGSを画定する。実施形態の特定の態様では、物体10および20は、ターボ機械構成要素を含むことができる。さらに、本開示によって具体化される他の態様では、物体10および20は、限定はしないが、マイクロミキサ燃焼アセンブリ内のチューブおよびプレートなどのターボ機械燃焼器構成要素を含むことができる。ギャップサイズGSは、ギャップの容積を充填する固体の所望の完全なろう付けのためのろう付け処理において管理することができる。各ろう付け充填剤金属について、ギャップ容積を充填する健全なろう付け接合部を得るために、推奨ギャップサイズGS範囲が決定されることが多い。
【0017】
例えば、AMDRY 100(BNi-5)に対する推奨ろう付けギャップサイズ範囲は、0.0005インチ~0.004インチ(0.012mm~0.1mm)である。また、AMDRY DF4Bに対する推奨ろう付けギャップサイズ範囲は、0.010インチ~0.060インチ(0.254mm~1.5mm)である。ろう付けギャップサイズ範囲が制御されても、適切な容積のろう付けペーストがろう付けギャップの外側に載置されない場合、多孔性またはろう付けの欠如(LOB)が依然として観察され得る。したがって、再加工が必要な場合がある。
【0018】
多くの場合、ろう付けギャップサイズは、均一ではない。この不均一性は、物体ベース材料の公差に起因し得る。したがって、ろう付け内のLOBおよび多孔性は、目視検査を介して観察することができる。ここでも、再加工が必要な場合がある。
【0019】
さらに、ろう付けギャップサイズがろう付けに対する推奨ろう付けギャップサイズよりも大きい場合、連続的な中心線共晶相の発達の可能性がある。この連続的な中心線共晶相の発達は、硬くて脆く、したがってろう付け接合部の延性を低下させる可能性がある。連続的な硬くて脆い共晶相は、微小亀裂またはマクロ亀裂を引き起こす可能性があり、これにより漏れが発生し、ライフサイクルに影響を及ぼす。ろう付け接合部の延性の低下は、ろう付け接合部でのLOB、亀裂、および漏れをもたらす可能性があり、これも再加工を必要とする場合がある。
【0020】
限定はしないが、マイクロミキサ燃焼アセンブリ内のチューブおよびプレートなどのガスタービン内の高温ガス経路構成要素の従来のろう付けでは、チューブとプレートとの間のろう付けのためにろう付け箔を使用することができる。マイクロミキサ燃焼アセンブリでは、チューブとプレートとの間のギャップサイズは、制御することが困難な場合がある。したがって、ろう付けギャップサイズが特定の閾値サイズよりも大きい場合の使用を含め、ろう付け箔が使用されたろう付け接合部に連続的な共晶相が観察される場合がある。
【0021】
マイクロミキサ燃焼アセンブリにおける連続的な共晶相の形成を回避するために、上述のように、金ベースのろう付け充填剤がろう付けプロセスで用いられ使用されてきた。マイクロミキサ燃焼アセンブリを含むいくつかの高度なガスタービン機械では、数千を超える金ろう付け接合部が必要となる場合があり、金の広範な使用およびコストの増加につながる。
【0022】
したがって、本開示によって具体化されるように、ろう付け材料組成物が記載される。ろう付け材料組成物は、1つの単一のろう付け熱サイクルで狭いサイズ、中程度のサイズ、および大きなサイズのろう付けギャップを一緒に充填するために利用される流動能力の向上を含む。ろう付け材料組成物は、本開示によって具体化されるように、小さなギャップから大きなギャップへの流れを向上させ、これにより、限定はしないが、ターボ機械構成要素を含む物体の間の健全なろう付けが可能になる。さらに、ろう付け材料組成物はまた、本開示によって具体化されるように、共晶相の結果として延性が低下する、望ましくない硬くて脆い中心線の連続的な共晶相を回避する。
【0023】
ろう付け材料組成物は、本開示によって具体化されるように、値が近似する範囲の重量パーセント値で以下の構成成分を含む:
クロム 15~17
ケイ素 2.5~3.5
コバルト 6.0~8.0
アルミニウム 1.0~2.0
タンタル 1.5~2.5
ホウ素 1.5~2.5
イットリウム 0.015~0.025
ニッケル 残部、
および不可避不純物。
【0024】
さらに、ろう付け材料組成物の一態様によれば、おおよその重量百分率で、
クロム 16
ケイ素 3
コバルト 7
アルミニウム 1.5
タンタル 2
ホウ素 1.5
イットリウム 0.02
ニッケル 残部、
および不可避不純物
である。
【0025】
図2は、本開示の実施形態による、利用ごとにろう付け材料組成物Bが内部に配置されたくさび形ギャップGを示している。ろう付け材料組成物Bは、本開示によって具体化されるように、毛細管力の下でギャップGの開口部25からギャップGを通って終端部26に流れることができる。終端部26は、少なくとも0.060インチ(1.5mm)まで、場合によってはさらにギャップGにあることができる。また、ろう付け材料組成物Bは、本開示によって具体化されるように、毛細管力の下で少なくとも0.020インチ(0.5mm)のギャップ高さまでギャップGに流入することができる。したがって、ろう付け材料組成物Bは、毛細管力の下で流れ、限定はしないが、プレート開口に配置されたマイクロミキサチューブを含む燃焼器におけるギャップを含むターボ機械内のギャップなどのギャップの容積を適切に充填することができる。
【0026】
使用時、ろう付け材料組成物Bは、接合部またはギャップGに適用される。上述のように、実施形態の特定の態様では、ギャップGは、ターボ機械構成要素の間の接合部、例えば限定はしないが、プレート開口に配置されたマイクロミキサチューブを含む燃焼器におけるギャップであってもよい。ろう付け材料は、ろう付け材料組成物Bが溶融ろう付け材料組成物Bを形成するように加熱される。溶融ろう付け材料組成物Bは、毛細管力の下でギャップGに流入し、ろう付け材料をギャップGに流入させる。その後、溶融ろう付け材料組成物Bは、ターボ機械構成要素を冷却し、凝固させ、接合することができる。
【0027】
ろう付け材料組成物の技術的効果には、本開示によって具体化されるように、限定はしないが、望ましくない連続的な中心線共晶相の排除、これらの共晶相によるろう付け接合部の内部残留応力の減少、延性を増加させ、ろう付けされたギャップでの漏れまたはLOBを低下させることによる亀裂傾向の低減が挙げられる。
【0028】
本明細書および特許請求の範囲を通してここで使用される、近似を表す文言は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動し得る任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「およそ」、「約」、および「実質的に」などの用語によって修飾された値は、明記された厳密な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応することができる。ここで、ならびに本明細書および特許請求の範囲を通して、範囲の限定は組み合わせおよび/または置き換えが可能であり、文脈または文言が特に指示しない限り、このような範囲は識別され、それに包含されるすべての部分範囲を含む。範囲の特定の値に適用される「約」は、両端の値に適用され、値を測定する機器の精度に特に依存しない限り、記載された値の+/-10%を示すことができる。
【0029】
以下の特許請求の範囲におけるミーンズプラスファンクションまたはステッププラスファンクションの要素すべての、対応する構造、材料、動作、および均等物は、具体的に請求された他の請求要素と組み合わせてその機能を実施するための、一切の構造、材料、または動作を包含することを意図している。本開示の記述は、例示および説明の目的で提示されており、網羅的であることも、または本開示を開示した形態に限定することも意図していない。当業者には、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく多くの修正および変形が明らかであろう。本開示の原理および実際の用途を最良に説明し、想定される特定の使用に適するように様々な修正を伴う様々な実施形態について本開示を他の当業者が理解することができるようにするために、本実施形態を選択し、かつ説明した。
【符号の説明】
【0030】
10 構成要素、物体
20 物体
25 開口部
26 終端部
B ろう付け、ろう付け材料組成物
G ギャップ、くさび型ギャップ
GS ギャップサイズ
図1
図2
【外国語明細書】