(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089177
(43)【公開日】2022-06-15
(54)【発明の名称】光信号のデジタル化のための、およびブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01D 5/353 20060101AFI20220608BHJP
G01K 11/32 20210101ALI20220608BHJP
G01B 11/16 20060101ALI20220608BHJP
【FI】
G01D5/353 B
G01K11/32 A
G01B11/16 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021195478
(22)【出願日】2021-12-01
(31)【優先権主張番号】10 2020 132 210.0
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】511148983
【氏名又は名称】エヌ カー テー フォトニクス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100075557
【弁理士】
【氏名又は名称】西教 圭一郎
(72)【発明者】
【氏名】ヒル,ヴィーラント
(72)【発明者】
【氏名】ラート,アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】マルクス,ベンヤミン
(72)【発明者】
【氏名】ヨストマイアー,トルベン
【テーマコード(参考)】
2F056
2F065
2F103
【Fターム(参考)】
2F056VF02
2F056VF11
2F065AA65
2F065FF58
2F065JJ01
2F065LL01
2F065LL22
2F065QQ28
2F065QQ33
2F065QQ42
2F103BA37
2F103CA07
2F103EB02
2F103EB32
2F103EC09
2F103EC10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための装置、および、温度と歪みとを空間的に分解して測定するための方法を提供する。
【解決手段】光信号のデジタル化のための装置10は、光信号を検出し、光信号に対応する電気信号を発生させるように設けられる光検出器1と、包絡線検波器4であって、光検出器1によって発生させられた電気信号の振幅を決定するように、そしてこれらの振幅に対応する電気信号を出力するように設けられた包絡線検波器4と、包絡線検波器4によって出力された電気信号をデジタル化し、対応するデータを出力するように設けられたアナログ/デジタル変換器7と、包絡線検波器4の入力部と接続されている、または接続可能である出力部を有する可変電圧源9であって、光信号のデジタル化のための装置が、包絡線検波器4を可変電圧源9で較正するように設けられている可変電圧源9と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号のデジタル化のための装置(10)であって、
光信号を検出し、光信号に対応する電気信号を発生させるように設けられる光検出器(1)と、
包絡線検波器(4)であって、光検出器(1)によって発生させられた電気信号の振幅、またはこの電気信号から生じた電気信号の振幅を決定するように、そしてこれらの振幅に対応する電気信号を出力するように設けられた包絡線検波器(4)と、
アナログ/デジタル変換器(7)であって、包絡線検波器(4)によって出力された電気信号をデジタル化し、対応するデータを出力するように設けられたアナログ/デジタル変換器(7)と、
包絡線検波器(4)の入力部と接続されている、または接続可能である出力部を有する可変電圧源(9)であって、光信号のデジタル化のための装置が、包絡線検波器(4)を可変電圧源(9)で較正するように設けられている可変電圧源(9)と、を
含むことを特徴とする装置(10)。
【請求項2】
光検出器(1)と包絡線検波器(4)との間に配設されたバンドパスフィルタ(3)を含み、バンドパスフィルタ(3)は、光検出器(1)によって生成された電気信号から、直流成分を、ならびに/または、包絡線検波器(4)を介して振幅を決定する場合に必要とされない、および/もしくはノイズとみられる周波数領域を、フィルタ除去するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
光検出器(1)と包絡線検波器(4)との間、または光検出器(1)とバンドパスフィルタ(3)との間に配設された増幅器(2)を含み、増幅器(2)は、光検出器(1)によって生成された電気信号を増幅するように設けられ、増幅器(2)は、特にトランスインピーダンス増幅器であることを特徴とする請求項1または2に記載の装置(10)。
【請求項4】
スイッチ(5)を含み、スイッチ(5)は、一方では、光検出器(1)または増幅器(2)またはバンドパスフィルタ(3)と、包絡線検波器(4)との間に、他方では、可変電圧源(9)と包絡線検波器(4)との間に配設され、直接的にもしくは間接的に光検出器(1)によって生成された電気信号を、包絡線検波器(4)の入力部に付与する、または可変電圧源(1)の出力部を包絡線検波器(4)の入力部と接続するように設けられることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項5】
包絡線検波器(4)とアナログ/デジタル変換器(7)との間に配設された増幅器(6)を含み、増幅器(6)は、包絡線検波器(4)によって生成された電気信号を増幅するように設けられることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項6】
デジタル処理装置(8)を含み、デジタル処理装置(8)は、包絡線検波器(4)の較正に際して、生成された較正データを保存し、これらの較正データを用いてアナログ/デジタル変換器(7)によって出力されるデータを正規化するように設けられることを特徴とする請求項1~5にいずれか1項に記載の装置(10)。
【請求項7】
光信号をデジタル化するための方法であって、
光信号を検出し、光信号に対応する電気信号を生成する工程と、
包絡線検波器(4)によって、生成された電気信号の振幅またはこの電気信号から生じた電気信号の振幅を決定し、その振幅に対応する電気信号を出力する工程と、
包絡線検波器(4)によって出力される電気信号をデジタル化し、デジタル化に対応するデータを出力する工程と、
可変電圧源(9)によって、包絡線検波器(4)を較正する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
可変電圧源(9)による包絡線検波器(4)の較正に際して、複数の互いに異なる電圧を生成し、包絡線検波器(4)の入力部に印加されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
包絡線検波器(4)の較正は、包絡線検波器(4)の複数の互いに異なる温度で行われることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
包絡線検波器(4)の較正に際して、較正データが生成され、保存され、出力されるデータの正規化のために使用されることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
光信号のデジタル化のための装置(10)の製造または保守のときに、較正が行われ、または、光信号の互いに異なる連続するデジタル化の間で較正が行われることを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
ブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための装置(20,30)であって、
レーザ放射を生じるように設けられた少なくとも1つのレーザ光源(11,21)と、
装置(20,30)が、少なくとも1つのレーザ光源(11)によって生成されたレーザ放射が、光ファイバ(14)内へと結合され、レーザ放射からブリルアン散乱により発生したブリルアン信号は、光ファイバ(14)から分離されるように設けられる、光ファイバ(14)と、
光ファイバから分離されたブリルアン信号をデジタル化するように設けられた光信号のデジタル化のための装置(10)と、
を含む装置(20,30)において、
光信号のデジタル化のための装置(10)が、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置(10)であることを特徴とする装置(20,30)。
【請求項13】
ブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための方法であって、
レーザ放射が生成される工程と、
温度と歪みの測定のために、レーザ放射が、光ファイバ内へと結合される工程と、
光ファイバ(14)内のレーザ放射によって生じたブリルアン信号が、光ファイバから分離される工程と、
光ファイバから分離されたブリルアン信号が、光信号のデジタル化のための装置(10)によってデジタルされる工程と、を含む方法において、
光信号のデジタル化のための装置(10)が、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置(10)であることを特徴とする方法。
【請求項14】
ブリルアン信号の周波数および振幅が決定されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
異なる周波数でのブリルアン信号の振幅が連続的に測定され、振幅対周波数のピークフィットからピーク周波数が決定されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光信号のデジタル化のための装置および方法、ならびに請求項12の上位概念に従った、ブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための装置、および請求項13の上位概念に従ったブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
前述のタイプの、ブリルアン散乱によって温度と歪みを空間的に分解して測定するための装置および方法は、EP3139133A1から知られている。そこに記載された装置では、レーザ光源から出射されるレーザ放射は、測定に使用される光ファイバに結合される。光ファイバ内のレーザ放射からブリルアン散乱により発生したブリルアン信号は、結合される。光偏光ビームスプリッタによって、結合されたブリルアン信号を互いに偏光の異なる2つの成分に分離し、光カプラによって、ブリルアン信号の各成分には、レーザ放射が混合される。これらの混合信号は、たとえば、光検出器として構成されたセンサー手段によって、別々に検出される。さらに、検出されたブリルアン信号から、光ファイバ断面の温度や歪みを空間分解能で求めることができる評価手段も設けられている。ブリルアン信号の周波数は、評価手段によって検出される。
【0003】
光ファイバにおけるブリルアン散乱は、光ファイバに沿った、温度および歪みの分散計測および空間分解能による計測のために利用可能であり、それは、ブリルアン散乱の周波数と振幅とは、測定対象である温度および歪みの測定値の関数であるからである。
【0004】
多くの場合、ブリルアン周波数のみが測定されるが、これは測定量に非常に敏感に依存し、たとえば溶融シリカにおいては約1MHz/℃または0.05MHz/μεであり、非常に正確に決定することが可能である。しかし、温度と歪みとの2つの測定値の影響を分離する問題がある。
【0005】
ルーズファイバ・ルーズチューブやソリッドファイバ・ソリッドチューブなど、設置の異なる光ファイバでの比較測定により、両測定値の分離が可能な場合もある(参照:Inaudi & Glisic, 2006, Reliability and Field testing of distributed strain and temperature sensors, 6167, 61671D-61671D-8 )。あるいは、ブリルアン周波数の測定は、複数のブリルアンピークを持つファイバで行うこともできる(参照:Liu & Bao, 2012, Brillouin Spectrum in LEAF and Simultaneous Temperature and Strain Measurement. J. Lightwave Technol., 30(8), 1053-1059)し、または少数の異なる空間モードを持つオリゴモードファイバ(参照: Weng, Ip, Pan, & Wang, 2015, Single-end simultaneous temperature and strain sensing techniques based on Brillouin optical time domain reflectometry in few-mode fibers, Opt. Express, 23(7), 9024-9039)で、温度と歪みとに対する周波数の依存性が異なるものを使用して、測定量を分離することができる。
【0006】
しかし、これらの方法はいずれも、用途に応じて適切な光ファイバが必ずしも用意されているとは限らないので、一般的に適用できるものではない。また、複数の光ファイバおよび特殊な光ファイバの設置や測定は手間がかかる。
【0007】
2つの測定値を分離するための別の方法は、1つ以上のブリルアン・ピークの周波数と振幅とを測定することである。1つ以上のブリルアン・ピークの周波数と振幅との測定の例は、Parker, Farhadiroushan, Handerek, & Rogers, 1997, Temperature and strain dependence of the power level and frequency of spontaneous Brillouin scattering in optical fibers, Opt. Lett., 22(11), 787-789 、およびMaughan, Kee, & Newson, 2001, Simultaneous distributed fiber temperature and strain sensor using microwave coherent detection of spontaneous Brillouin backscatter, Measurement Science and Technology, 12(7), 834 に記載されている。
【0008】
1つ以上のブリルアン・ピークの周波数と振幅とを測定することで、2つの独立した測定対象量が得られ、そこから原理的には、求められる2つの物理パラメータである温度と歪みとを決定することができる。しかし、振幅の温度および歪みに対する依存性は弱く、たとえば、0.3%/℃程度である。そのため、実用的な温度分解能と1℃程度の精度を得るためには、振幅を非常に精密に測定する必要がある。
【0009】
特に、複数のブリルアン・ピークの周波数に基づいて両測定量を分離する場合、1本のファイバの異なるピークでは、温度および歪み依存性に関する周波数の係数が非常に似ていることが問題であることが判明した。そのため、測定量を分離して計算すると、ノイズがかなり増加する。さらに、ブリルアンDTS(Distributed Temperature Sensing;分布型温度センシング)における温度および歪みの測定のためにブリルアン散乱を用いるためには、20dBまたは30dBといった大きなダイナミックレンジに亘って振幅を線形に測定する必要がある。その理由は、一つには、光ファイバの減衰およびコネクタ、スプライス、および他のファイバ結合部材などでの損失が、ファイバ長の増加とともに信号振幅を減少させるからである。ファイバ長が一般的な100kmであり、減衰が0.2dB/kmの場合、接続のない方向の総損失は、20dBとなる。また、偏波フェージングなどの影響により、信号レベルにさらなる変動が生じるが、これも検出器のダイナミックレンジでカバーする必要がある。
【発明の概要】
【0010】
本発明の基礎にある課題は、冒頭で挙げたタイプの、光信号をデジタル化するための装置を作製すること、および光信号の振幅を非常に精密に、および/または大きなダイナミックレンジで検出することが可能である、光信号をデジタル化するための冒頭で挙げたタイプの方法を提供することである。さらにまた、本発明の基礎にある課題は、ブリルアン散乱を介して温度および歪みを空間的に分解して測定するための、冒頭で挙げたタイプの装置を作製すること、および、温度と歪みとを簡単に、および/または精密に決定することが可能である、ブリルアン散乱を介して温度および歪みを空間的に分解して測定するための冒頭で挙げたタイプの方法を提供することである。
【0011】
これは、発明に従えば、請求項1の特徴を有する、光信号のデジタル化のための冒頭で挙げたタイプの装置によって、および請求項7の特徴を有する光信号のデジタル化のための冒頭で挙げたタイプの方法によって、ならびに、請求項12の特徴を有するブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための装置によって、および請求項13の上位概念に従ったブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための方法によって達成される。下位の請求項は、発明の好ましい実施形態に関する。
【0012】
請求項1に従えば、光信号のデジタル化のための装置は、
光信号を検出し、光信号に対応する電気信号を発生させるように設けられる光検出器と、
包絡線検波器であって、光検出器によって発生させられた電気信号の振幅、またはこの電気信号から生じた電気信号の振幅を決定するように、そしてこれらの振幅に対応する電気信号を出力するように設けられた包絡線検波器と、
アナログ/デジタル変換器であって、包絡線検波器によって出力された電気信号をデジタル化し、対応するデータを出力するように設けられたアナログ/デジタル変換器と、
包絡線検波器の入力部と接続されている、または接続可能である出力部を有する可変電圧源であって、光信号のデジタル化のための装置が、包絡線検波器を可変電圧源で較正するように設けられている可変電圧源と、を
含む。
【0013】
温度効果および歪み効果のブリルアン信号の振幅への影響は小さいので、振幅および周波数に基づくブリルアンDTSによって十分な温度分解と精度とを得るためには非常に正確な振幅測定が必要である。このような精度を、較正されていない包絡線検波器では提供できない。
【0014】
線形測定の場合、光ブリルアン信号のある程度の変化は、絶対信号強度に依存しない、測定された電圧のある程度の変化に変換される。ファイバの任意の箇所で正しい温度および歪の測定を実施するためには、大きなダイナミックレンジに亘る線形測定が必須である。較正されていない包絡線検波器は、このような線形性も提供できない。
【0015】
たとえば、BOTDR-DTS(Brillouin optical time domain reflectometry distributed temperature sensing;ブリルアン光時間領域反射率計-分布型温度センシング)は、光ブリルアン信号を高周波の電気信号に変換し、フィルタリングと増幅を行うのが一般的である。このような信号の振幅は、包絡線検波器を用いて求めることができる。包絡線検波器は、信号から搬送波周波数を除去し、振幅を低い信号変調周波数でサンプリングおよび/またはデジタル化することを可能にする。基本的には高周波信号を整流した後、フィルターをかけて平滑化する。包絡線検波器の構成には、全波整流や半波整流、各種フィルタ、オペアンプを用いたアクティブ精密整流器など、さまざまなものがある。これらの構成はいずれも、出力信号の非直線性と温度依存性の点で厳しい制約がある。
【0016】
小さい信号振幅での非直線性は、主に検出器に使用されている整流ダイオードの閾値電圧に起因する。この閾値は微弱な信号の検出を妨げ、低電圧でのダイオード特性を非直線的にする。この制限は、アクティブ整流器によって部分的に克服されるが、完全に解消されるわけではない。アクティブ整流器は、温度ドリフト、信号オフセット、電圧依存の利得など、他の問題を持つ可能性のある増幅回路を使用している。
【0017】
高信号の場合,出力電圧が電源電圧レベルに近づくと利得が低下し、非直線性が発生することがある。さらに、トランジスタや抵抗などの温度依存性のある能動素子や受動素子によるオフセットや利得の変動により、増幅器出力の温度依存性が発生することがある。また、部品の特性にばらつきがあるので、バッチ内やバッチ間で検出器や増幅器の利得プロファイルが微妙に異なることも問題である。
【0018】
横軸は入力信号の強さをdBで、縦軸は出力信号を任意の単位で表したもので、典型的な包絡線検波器の温度依存性を
図4に例示する。実線は5℃の包絡線検波器の温度、点線は25℃の包絡線検波器の温度、破線は55℃の包囲型検出器の温度に対応している。特に、極小信号では、強い非線形性と出力の大きな温度依存性とが見られる。
【0019】
発明に従って構成される可変電圧源によって、包絡線検波器の典型的な強度の非線形性および温度依存性にもかかわらず、大きなダイナミックレンジに亘って比較的精密な測定が可能になる。
【0020】
電圧源は、光信号から生成される電気信号と同一または類似の周波数を有する可変電圧信号を生成するように設けることが可能である。特に、可変電圧源によって生成される電圧信号は、光信号から生成される電気信号の周波数範囲と等しい周波数範囲、それより小さい周波数範囲、またはそれより大きい周波数範囲であってもよい。特に、可変電圧源で生成される電圧信号の周波数範囲は、光信号から生成される電気信号の周波数範囲をカバーすることができる。あるいは、可変電圧源によって生成される電圧信号は、単一の周波数のみ、または光信号から生成される電気信号の周波数範囲内に位置する狭い周波数範囲を有することができる。
【0021】
たとえば、光信号から生成される電気信号の周波数範囲は、823.5MHzから935MHzの間であってもよい。この場合、可変電圧源から生成される電圧信号は、少なくとも823.5MHzから935MHzまでの周波数範囲であればよい。可変電圧源が生成する電圧信号の周波数範囲は、たとえば例えば800MHzから960MHzと、より広い範囲であることは十分に可能である。あるいは、この例では、可変電圧源によって生成される電圧信号の周波数範囲は小さく、光信号から生成される電気信号の周波数範囲内であってもよい。たとえば、可変電圧源が生成する電圧信号は、890MHz+/-3ppmの一定周波数であってもよい。
【0022】
ブリルアンDTSのほかに、光信号のデジタル化のための装置は、高周波数の光信号または電気信号の振幅の精密な測定を必要とするさらなる多くの用途のために用いることが可能である。
【0023】
装置は、光検出器と包絡線検波器との間に配設されたバンドパスフィルタを含み、バンドパスフィルタは、光検出器によって生成された電気信号から、直流成分を、ならびに/または、包絡線検波器を介して振幅を決定する場合に必要とされない、および/もしくはノイズとみられる周波数領域を少なくとも、フィルタ除去するように構成されてもよい。さらに、装置は、光検出器と包絡線検波器との間、または光検出器とバンドパスフィルタとの間に配設された増幅器を含んでもよく、増幅器は、光検出器によって生成された電気信号を増幅するように設けられ、増幅器は、特にトランスインピーダンス増幅器である。
【0024】
装置は、スイッチを含んでもよく、スイッチは、一方では、光検出器または増幅器またはバンドパスフィルタと、包絡線検波器との間に、他方では、可変電圧源と包絡線検波器との間に配設され、直接的にもしくは間接的に光検出器によって生成された電気信号を、包絡線検波器の入力部に付与する、または可変電圧源の出力部を包絡線検波器の入力部と接続するように設けられてもよい。
【0025】
装置は、包絡線検波器とアナログ/デジタル変換器との間に配設された増幅器を含んでもよく、増幅器は、包絡線検波器によって生成された電気信号を増幅するように設けられる。
【0026】
装置は、デジタル処理装置を含んでもよく、デジタル処理装置は、包絡線検波器の較正に際して、生成された較正データを保存し、これらの較正データを用いてアナログ/デジタル変換器によって出力されるデータを正規化するように設けられる。
【0027】
請求項7に従えば、光信号をデジタル化するための方法は、
光信号を検出し、光信号に対応する電気信号を生成する工程と、
包絡線検波器によって、生成された電気信号の振幅またはこの電気信号から生じた電気信号の振幅を決定し、その振幅に対応する電気信号を出力する工程と、
包絡線検波器によって出力される電気信号をデジタル化し、デジタル化に対応するデータを出力する工程と、
可変電圧源によって、包絡線検波器を較正する工程と、
を含む。
【0028】
包絡線検波器の較正のときに、可変電圧源によって複数の異なる電圧が生成され、包絡線検波器の入力部に印加されるように構成することができる。好ましくは、電圧源は、測定される電圧範囲全体にわたって、包絡線検波器とスイッチ位置の背後にある任意の増幅器の校正に使用することができる。電圧源は、検出する光電圧と同一または類似の周波数の可変電圧信号を供給することが好ましい。さらに、電圧源の出力は、予想される光電圧の全範囲で調整可能であることが望ましい。
【0029】
電圧源は、光信号から生成される電気信号と同一または類似の周波数を有する可変電圧信号を生成することが可能である。特に、可変電圧源によって生成される電圧信号は、光信号から生成される電気信号の周波数範囲と等しい周波数範囲、それより小さい周波数範囲、またはそれより大きい周波数範囲であってもよい。特に、可変電圧源で生成される電圧信号の周波数範囲は、光信号から生成される電気信号の周波数範囲をカバーすることができる。あるいは、可変電圧源によって生成される電圧信号は、単一の周波数のみ、または光信号から生成される電気信号の周波数範囲内に位置する狭い周波数範囲を有することができる。
【0030】
たとえば、光信号から生成される電気信号の周波数範囲は、823.5MHzから935MHzの間であってもよい。この場合、可変電圧源から生成される電圧信号は、少なくとも823.5MHzから935MHzまでの周波数範囲であればよい。可変電圧源が生成する電圧信号の周波数範囲は、たとえば800MHzから960MHzと、より広い範囲であることは十分に可能である。あるいは、この例では、可変電圧源によって生成される電圧信号の周波数範囲は小さく、光信号から生成される電気信号の周波数範囲内であってもよい。たとえば、可変電圧源が生成する電圧信号は、890MHz+/-3ppmの一定周波数であってもよい。
【0031】
さらに、包絡線検波器の較正が、包絡線検波器の複数の互いに異なる温度で行われるように構成することが可能である。較正は、受信機の予想される動作温度範囲内の任意の温度で実施することができる。このような方式では、スイッチ位置の下流にある受信部品の非線形性や温度による影響をほぼ完全に打ち消すことができる。
【0032】
測定の精度をさらに高めるために、可変電圧源を使用前に較正する構成も可能である。
【0033】
包絡線検波器の較正のときに、較正データを生成し、それを保存して出力データの正規化に使用することも可能である。
【0034】
特に、光信号のデジタル化のための装置の製造または保守のときに、較正が行われてもよく、または、光信号の、互いに異なる連続するデジタル化の間で較正が行われてもよい。電圧源は、受信機に恒久的に接続してもよく、または一時的に接続してもよい。装置の製造時や保守時に、一時的に接続された電圧源を較正に使用することができる。完全な較正データは、装置のデジタル処理装置に保存され、信号の数値較正または補正に使用される。内蔵された固定電圧源により、光測定と光測定の間の都合のよい時間に校正データを記録することができる。このような統合されたソースによる較正は、システムの現在の状態に関連するので、より正確であり得る。
【0035】
請求項12に従えば、光信号のデジタル化のための装置は、発明に従った、光信号のデジタル化のための装置である。
【0036】
請求項13に従えば、光信号のデジタル化のための装置は、発明に従った、光信号のデジタル化のための装置である。
【0037】
ブリルアン信号の周波数および振幅が決定されるよう設けられてもよい。その場合、異なる周波数でのブリルアン信号の振幅を連続的に測定し、振幅対周波数のピークフィットからピーク周波数を決定することができる。
【0038】
本発明の他の特徴および利点は、添付の図を参照して、好ましい実施例の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】光信号のデジタル化のための発明に従った装置の概略図である。
【
図2】ブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための発明に従った装置の第1実施形態の概略図である。
【
図3】ブリルアン散乱によって温度と歪みとを空間的に分解して測定するための発明に従った装置の第2実施形態の概略図である。
【
図4】包絡線検波器の温度依存性を示すグラフであり、入力信号の強度がデシベル(dB)でX座標に示され、出力信号が任意の単位でY軸に示される。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図中、同一または機能的に同一の部品には同一の参照符号を付している。破線の接続線は光信号を表し、光信号は好ましくは光ファイバで伝送される。実線の接続線は、電気信号線を表す。
【0041】
図1に示す光信号をデジタル化する装置10の実施形態は、たとえば高周波の振幅変調された光信号を受信して光電流を発生する光検出器1から構成されている。
【0042】
装置10は、さらに、トランスインピーダンス増幅器である1つ以上の増幅器2を備える。なお、増幅器2は任意であり、省略することも可能である。少なくとも1つの増幅器2は、光検出器1によって生成された電気信号を増幅し、それによって、電流を電圧に変換する。
【0043】
トランスインピーダンス増幅器として設計された増幅器が光検出器1に内蔵されていることは十分にあり得る。この場合、光検出器1内の光電流は電圧信号に変換され、光検出器1の出力に印加される。
【0044】
この装置はさらに、増幅された信号からDC成分をフィルタリングするバンドパスフィルタ3と、さらなる処理のときに必要とされない周波数帯域を、または干渉する周波数帯域をフィルタリングするフィルタとを備えている。
【0045】
装置10は、包絡線検波器4をさらに備え、その入力は、スイッチ5を介してバンドパスフィルタ3の出力に接続される。なお、スイッチ5は任意であり、省略することも可能である。
【0046】
包絡線検波器4は、バンドパスフィルタ3によってフィルタリングされた電気信号の振幅を求め、この振幅に対応する電気信号を出力する。その際、包絡線検波器4は、信号から搬送波周波数を除去し、振幅を低い信号変調周波数でサンプリングおよび/またはデジタル化することができるようにする。原理的には、高周波信号は整流された後、平滑化のためのフィルタリングが行われる。
【0047】
装置10は、包絡線検波器4から出力される電気信号を、その後のデジタル化に適したレベルまで増幅する増幅器6をさらに備えている。増幅器6は任意であり、省略することも可能である。装置10は、増幅器6から出力された信号をデジタル化するアナログ/デジタル変換器7をさらに備える。
【0048】
装置10は、さらに、以下に説明するように、較正データを保存し、この較正データを用いて、広いダイナミックレンジにわたってアナログ/デジタル変換器7から出力されるデータを正規化または線形化することができるデジタル処理装置8を備えている。
【0049】
装置10は、さらに、可変電圧源9を備える。オプションのスイッチ5は、包絡線検波器4の入力を、バンドパスフィルタ3の出力に印加された増幅光電圧と、可変電圧源9の出力との間で切り換える。
【0050】
特に、電圧源9は、検出すべき光電圧と同一または類似の周波数で可変電圧信号を供給することができる。
【0051】
電圧源は、光信号から生成される電気信号と同一または類似の周波数を有する可変電圧信号を生成することが可能である。特に、可変電圧源が生成する電圧信号は、光信号から生成される電気信号の周波数範囲と同じ、それより低い、またはそれより高い周波数範囲であってもよい。特に、可変電圧源によって生成される電圧信号の周波数範囲は、光信号から生成される電気信号の周波数範囲を覆っていてもよい。あるいは、可変電圧源が生成する電圧信号は、単一の周波数のみであってもよいし、光信号から生成される電気信号の周波数範囲内に位置する狭い周波数範囲を有していてもよい。
【0052】
たとえば、光信号から生成される電気信号の周波数範囲は、823.5MHzから935MHzの間であってもよい。この場合、可変電圧源によって生成される電圧信号は、少なくとも823.5MHzから935MHzまでの周波数範囲であってもよい。この場合、可変電圧源によって生成される電圧信号の周波数範囲は、より大きく、たとえば、800MHzから960MHzの範囲であることは十分に可能である。あるいは、この例では、可変電圧源によって生成される電圧信号の周波数範囲がより小さく、光信号から生成される電気信号の周波数範囲内であることも可能である。たとえば、可変電圧源によって生成される電圧信号は、890MHz+/-3ppmの一定周波数を有していてもよい。
【0053】
可変電圧源によって生成された電圧信号の振幅は、動作温度や時間によって無視できない量だけ変化し、特にこの変化の正確な値を装置内に保存することができる。
【0054】
電圧源9の出力は、予想される光電圧の全範囲にわたって調整可能であることが望ましい。あるいは、可変の電圧源9のオン・オフ、または信号源として機能する光検出器1もしくは増幅器2のオン・オフによっても、信号切り替えを実現することができる。
【0055】
電圧源9は、測定する電圧範囲全体にわたって、包絡線検波器4およびスイッチ位置の下流にある任意の増幅器6を校正するために使用されてもよい。較正は、包絡線検波器4の動作温度範囲にわたって好適に分散された多数の温度で行うことができる、または行うべきである。このような構成は、理想的には、スイッチ位置の下流にある受信部品の非線形性や温度による影響をほぼ完全に打ち消すことができる。
【0056】
電圧源9は、包絡線検波器4およびスイッチ5にそれぞれ恒久的にまたは一時的に接続されてもよい。一時的に接続された電圧源9は、包絡線検波器4および場合により増幅器6の製造中または保守中の較正に使用されてもよい。その後、完全な較正データは、デジタル処理装置8に格納され、アナログ/デジタル変換器7によって生成された信号の数値較正または補正のために使用される。
【0057】
固定された積分電圧源9は、光測定の間の任意の都合の良い時間に較正データを記録するために使用することができる。積分電圧源9を用いたこのような較正は、システムの現在の状態に関連するので、より正確であることが可能である。
【0058】
図2は、ブリルアン散乱を利用して温度と歪みとを空間的に分解して測定する装置20の第1の実施形態を示す図である。
図2に示す装置20は、ブリルアン散乱の励起に用いるレーザ光との光学的重ね合わせを利用するものである。
【0059】
図2に示す装置20は、たとえば線幅1MHzの狭帯域レーザ放射を発するレーザ光源11で構成されている。さらに、レーザ光源1のレーザ放射は、たとえば、約10mWの一定のパワーを有する。好ましくは、レーザ光源11として、たとえばDFBレーザ等の周波数安定化ダイオードレーザ、または発光波長が近赤外域、たとえば1550nmに設けられた狭帯域レーザが使用される。
【0060】
図2に示された装置20は、光ファイバスプリッタとして構成されたビームスプリッタ12をさらに備え、このビームスプリッタは、レーザ光源11からのレーザ放射を2つの部分13a,13bに分割することが可能である。第1の部分13aは、測定に使用される光ファイバ14に結合され、その中で温度および歪みが、ブリルアン散乱の励起を介して空間分解能で決定されることになる。第2の部分13bは、以下に詳細に説明するように、光ファイバ14から結合され、ブリルアン散乱によって生成されたブリルアン信号と重畳するために使用される。
【0061】
この装置は、散乱信号の局所割り当てに使用される方法に従って、レーザ放射の第1の部分13aを変調することができる光変調器15をさらに備える。たとえば、光時間領域反射率測定(OTDR)法を用いる場合には、第1の部分13aからパルスが形成され、光周波数領域反射率測定(OFDR)法を用いる場合には、振幅変調された信号が形成される。図示しない光増幅器は、測定に使用されるレーザ放射の第1の部分13aを、同じく装置に含まれる光、特に光ファイバ、サーキュレータ16を介して測定に使用される光ファイバ14の中に導かれる前に増幅することが可能である。
【0062】
測定に用いた光ファイバ14にはブリルアン散乱信号が発生し、この信号は距離に対応した10μs/km程度の伝搬遅延で光サーキュレータ16に戻り、サーキュレータによって装置の受信経路17に導かれる。ファイバブラッググレーティング(FBG)などの図示しないオプションの光学フィルタを使用して、レイリー散乱光を抑制し、弱い方のブリルアン信号の測定に干渉しないようにすることができる。さらに、オプションの光増幅器18により、受信経路17において光増幅を行うことができる。
【0063】
ブリルアン信号とレーザ放射の第2成分13bとは、光カプラ、特に光ファイバカプラ19によって結合される。装置20は、光信号をデジタル化する装置としての
図1による装置10を構成する。この場合、レーザ放射の第2の成分13bと重畳されたブリルアン信号は、光検出器1によって検出される。
【0064】
特に、これにより、ブリルアン信号とレーザ放射成分との差周波が10GHz前後の範囲にあるビート信号が生成される。このビート信号の周波数と振幅とは、測定に用いる光ファイバ14の材質、温度、歪みなどに依存する。
【0065】
ビート信号の振幅は、ブリルアン信号のパワーとレーザ放射成分のパワーとの積の平方根に比例する。このため、高出力のレーザを使用すると、ブリルアン散乱光を直接測定するよりもかなり強い測定信号が得られ、装置の検出強度を大幅に向上させることができる。
【0066】
図2による装置20とは対照的に、
図3による装置30は、第1のレーザ光源11に加えて、そのレーザ放射がブリルアン信号との重ね合わせに用いられる第2の狭帯域レーザ光源21を備えている。この場合、この第2のレーザ光源21の周波数は、ブリルアン散乱光と第2のレーザ光源21との差周波が1GHz以下になるように、第1のレーザ光源11の周波数に対してちょうどずれるように調整される。一般的なブリルアン周波数は10~13GHz程度であり、特に標準的なシングルモードファイバでは10.8GHz程度である。
【0067】
ここで注意すべきは、ブリルアン・ピークの温度依存性もファイバに依存し、たとえば、標準的なシングルモードファイバでは約1.1MHz/Kelvinである。
【0068】
たとえば、溶融石英ライトガイドを用いる場合、ブリルアン散乱光と第2レーザ光源21との差周波を1GHz以下にするためには、2つのレーザ光源11,21の相対的な周波数シフトを10GHzより若干多くする必要がある。
【0069】
差周波が1GHz以下であれば、カットオフ周波数が1GHz以下の光検出器1を使用することができ、検出限界が低くなる。また、この周波数帯の信号の増幅やフィルタリングは、よりシンプルで効率的です。
【0070】
第2のレーザ光源21を第1のレーザ光源11に対して所望の周波数距離に安定化させるために、以下では模式的にしか示さないがO-PLL(光位相同期ループ)22と呼ばれる光入力信号による位相同期ループが使用されている。両レーザ光源11,21からのレーザ光の一部は、光ファイバスプリッタとして設計されたビームスプリッタ12,23で分離され、正しい偏光を有する光ファイバカプラと組み合わされて光検出器に重畳される。測定された信号には、両レーザ光源11,21の差周波の成分が含まれており、その周波数は10GHz前後の範囲にあるはずである。この信号の周波数は、O-PLL22において、所望の差周波に設定された電子局部発振器の周波数と比較される。この比較信号を用いて、2つのレーザ光源11,21のうち一方のレーザ光源11の周波数を再調整し、レーザ光源11,21の差分周波数が局部発振器の周波数と一致するようにする。ダイオードレーザを用いる場合、レーザ周波数は動作電流を介して調整されることが好ましい。
【0071】
ブリルアン信号は、カプラ19において第2のレーザ光源21から出射されたレーザ光の一部と重畳される。また、装置30は、光信号をデジタル化する装置として、
図1に従った装置10を備える。光検出器1によって、第2のレーザ光源21から出射されたレーザ放射の成分と重畳されたブリルアン信号が検出される。この場合、ブリルアン信号の周波数と振幅との両方を決定することができる。
【0072】
この場合、装置10は、ブリルアン信号周波数と2つのレーザ光源11,21の周波数間隔との間の周波数差によって与えられるバンドパスフィルタ3から離間した特定の周波数における振幅を測定する。周波数測定は、異なる周波数での振幅を連続的に測定し、振幅対周波数のピークフィットからピーク周波数を決定することからなる。
【外国語明細書】