(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089612
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】サーバ装置およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/00 20120101AFI20220609BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220609BHJP
【FI】
G06Q30/00 330
G06Q30/02 470
G06Q30/02 350
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020202145
(22)【出願日】2020-12-04
(71)【出願人】
【識別番号】592222628
【氏名又は名称】株式会社ビックカメラ
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】木村 一義
(72)【発明者】
【氏名】菊池 秀樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
5L049BB08
5L049BB22
(57)【要約】 (修正有)
【課題】商品の購入後において、購入者にさらなる利便性を提供することが可能なサーバ装置およびコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】店舗端末、サーバ装置、携帯情報機器、アプリケーション提供サーバ装置及び決済システムを備え、イントラネット、インターネット及び移動通信網Nの各ネットワークを利用する情報提供システムにおいて、サーバ装置200は、データベース230と、通知情報作成部240eと、プッシュ通知制御部240fと、を備える。データベース230は、第1の商品の識別情報と第1の商品に関連する第2の商品の識別情報を対応付けた関連情報を記憶する。通知情報作成部240eは、関連情報に基づいて、第1の商品を取引した顧客の識別情報に、第2の商品の識別情報を対応づけた通知情報を作成する。プッシュ通知制御部240fは、通知情報に基づいて、顧客の情報機器に第2の商品についての情報を送信する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の商品の識別情報と前記第1の商品に関連する第2の商品の識別情報を対応付けた関連情報を記憶する関連情報記憶部と、
前記関連情報に基づいて、前記第1の商品を取引した顧客の識別情報に、前記第2の商品の識別情報を対応づけた通知情報を作成する通知情報作成部と、
前記通知情報に基づいて、前記顧客の情報機器に前記第2の商品についての情報を送信する情報送信部と
を具備したことを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記第2の商品は、前記第1の商品の運用で消耗される商品であって、
前記関連情報は、前記第2の商品の交換期間の情報を含み、
さらに、前記顧客と前記第1の商品を取引した日についての情報を記憶する取引情報記憶部を備え、
前記通知情報作成部は、前記関連情報に含まれる前記交換期間と、前記取引情報記憶部が記憶する前記第1の商品を取引した日とに基づいて、前記通知情報を作成することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記第2の商品は、前記第1の商品から買い換えられ得る商品であって、
前記関連情報は、前記第1の商品の耐用期間の情報を含み、
さらに、前記顧客と前記第1の商品を取引した日についての情報を記憶する取引情報記憶部を備え、
前記通知情報作成部は、前記関連情報に含まれる前記耐用期間と、前記取引情報記憶部が記憶する前記第1の商品を取引した日とに基づいて、前記通知情報を作成することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
さらに、前記顧客が前記第2の商品をすでに購入していた場合に、前記通知情報作成部による前記通知情報の作成を中止させる、または、前記情報送信部による前記第2の商品についての情報送信を中止させる中止制御部を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記通知情報作成部は、前記関連情報記憶部が前記第1の商品についての関連情報を記憶しない場合に、前記第1の商品を取引した顧客の識別情報に、前記第2の商品の識別情報に代わり、推奨商品の識別情報を対応づけた通知情報を作成することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項6】
さらに、実店舗における前記第2の商品の在庫についての情報を記憶する在庫情報記憶部を備え、
前記情報送信部は、前記通知情報と前記在庫情報記憶部が記憶する情報に基づいて、前記顧客の情報機器に、前記第2の商品の在庫についての情報を送信することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記情報送信部は、前記通知情報に基づいて、前記顧客の情報機器に、前記顧客が予め登録した実店舗における前記第2の商品の在庫についての情報を送信することを特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
さらに、前記顧客の情報機器の位置情報を取得する位置情報取得部と、
実店舗の位置情報と実店舗の名称を対応付けて記憶する店舗情報記憶部と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報と前記店舗情報記憶部が記憶する情報に基づいて、前記顧客の情報機器の最寄りの実店舗を検出する店舗検出部とを備え、
前記情報送信部は、前記通知情報に基づいて、前記顧客の情報機器に、最寄りの実店舗における前記第2の商品の在庫についての情報を送信することを特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項9】
さらに、前記第1の商品から前記第2の商品へ買い換えた情報に基づいて、前記関連情報記憶部が記憶する関連情報を作成する買換情報作成部を備えることを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項10】
コンピュータを、
第1の商品の識別情報と前記第1の商品に関連する第2の商品の識別情報を対応付けた関連情報に基づいて、前記第1の商品を取引した顧客の識別情報に、前記第2の商品の識別情報を対応づけた通知情報を作成する通知情報作成部と、
前記通知情報に基づいて、前記顧客の情報機器に前記第2の商品についての情報を送信する情報送信部と
して機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明の実施形態は、携帯情報機器などに情報を配信するサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、EC(Electric Commerce)サイト、いわゆるショッピングサイトが広く普及し、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット型端末などのネットワーク通信が可能な情報機器を通じて、商品やサービスの購入が行われるようになった。
【0003】
特に、スマートフォンやタブレット型端末にあっては、商品やサービスを販売する事業者から専用のアプリケーションソフトウェアが提供されている。そして、スマートフォンやタブレット型端末でアプリケーションソフトウェアを利用することにより、ユーザには事業者から様々な利便性が提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、現在、ECサイトやアプリケーションソフトウェアによって事業者から提供される利便性の多くは、ある商品を購入するまでのプロセスに関する利便性に着目したものであった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、商品の購入後において、購入者にさらなる利便性を提供することが可能なサーバ装置およびコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態のサーバ装置は、関連情報記憶部と、通知情報作成部と、情報送信部とを備える。関連情報記憶部は、第1の商品の識別情報と第1の商品に関連する第2の商品の識別情報を対応付けた関連情報を記憶し、通知情報作成部は、関連情報に基づいて、第1の商品を取引した顧客の識別情報に、第2の商品の識別情報を対応づけた通知情報を作成し、情報送信部は、通知情報に基づいて、顧客の情報機器に第2の商品についての情報を送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、商品の購入後において、購入者にさらなる利便性を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】
図2に示した商品情報データの一例を示す図。
【
図4】
図2に示した消耗品情報データの一例を示す図。
【
図5】
図2に示した購入履歴情報データの一例を示す図。
【
図6】
図2に示した商品レビュー情報データの一例を示す図。
【
図7】
図2に示した買換情報データの一例を示す図。
【
図8】
図2に示したプッシュ通知情報データの一例を示す図。
【
図9】制御サーバによる買換情報作成処理を説明するためのフローチャート。
【
図10】制御サーバによるプッシュ通知情報作成処理を説明するためのフローチャート。
【
図11】制御サーバによるプッシュ通知処理を説明するためのフローチャート。
【
図12】携帯情報機器におけるプッシュ通知の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、一実施形態に係わるサーバ装置について説明する。
図1は、実施形態に係わるサーバ装置を含む情報提供システムの概略構成を示す図である。この情報提供システムは、店舗端末100、サーバ装置200、携帯情報機器300、アプリケーション提供サーバ装置400、決済システム500を備え、イントラネットNW1、インターネットNW2、移動通信網NW3の各ネットワークが利用される。
【0011】
店舗端末100は、商品の販売やサービスを提供する店舗に設置される端末装置であって、POS(Point Of Sales)システムの端末として機能するコンピュータである。具体的には、店舗端末100は、同じ店舗に複数設けられたり、あるいは異なる複数の店舗にそれぞれ設けられ、販売した商品の識別情報(商品コード)、販売価格(取引価格)、販売時間(取引時間)、販売店舗(取引場所)、取引した顧客の会員IDなどのデータを紐づけて、イントラネットNW1を通じてサーバ装置200に送信する。
【0012】
なお、イントラネットNW1は、店舗を運営し、商品の販売やサービスを提供する事業者(以下、単に事業者と称する。)が専用で利用するためのプライベートネットワークである。
【0013】
サーバ装置200は、当該情報提供システムの中枢として機能するコンピュータであって、例えば上記事業者によって運営、管理される。そして、サーバ装置200は、イントラネットNW1を通じて店舗端末100と通信して情報の収集、取引に関する様々な情報の管理、各店舗の在庫情報の管理や提供などを行う。
【0014】
またサーバ装置200は、インターネットNW2や移動通信網NW3を通じて携帯情報機器300に対して情報を提供したり、EC(Electric Commerce)サイトを管理・運営し、注文の受け付けや、会員情報の管理などを行う。
【0015】
なお、サーバ装置200は、1つの装置ではなく、複数のサーバ装置が機能を分担し協働して上述した機能全体を実現するようにしてもよい。サーバ装置200の詳細については、後述する。
【0016】
携帯情報機器300は、上記事業者の顧客が所有(あるいは所持)する端末装置であって、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ(例えば、腕時計型のスマートウォッチなど)が考えられる。
【0017】
そして、携帯情報機器300は、移動通信網NW3の無線基地局BSやWi-Fi(登録商標)のアクセスポイントAPと無線通信する無線通信機能、NFC(Near Field Communication)やBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信機能、音声通話機能や表示機能、動画再生機能、静止画像や動画像を撮影するカメラ機能、電子メールの送受信機能などを備える。
【0018】
また携帯情報機器300は、顧客の操作によって任意にアプリケーション提供サーバ装置400からダウンロードされたアプリケーションソフトウェアを実行する機能を備え、アプリケーションソフトウェアの活用により様々な機能を発揮する。
【0019】
なお、以下の説明では、携帯情報機器300には、上記事業者が顧客に様々な利便性を提供するためのアプリケーションソフトウェアが予めインストールされ、利用可能な状態にあるものとする。
【0020】
この事業者によって提供されるアプリケーションソフトウェアは、プッシュ通知によりサーバ装置200から情報を受信して表示したり、あるいは利用者(顧客)が入力した操作に応じてサーバ装置200と通信し、種々の情報を受信して表示する機能などを備える。例えば、プッシュ通知に含まれるリンク(URL(Uniform Resource Locator))に対する操作に応じて、ECサイトにアクセスする機能を備える。
【0021】
決済システム500は、銀行や信販会社などの決済を行う金融機関や、決済の代行を行う決済代行サービス会社が運営するシステムであって、サーバ装置200からの要求に応じて、顧客との取引についての決済を行うコンピュータシステムである。
【0022】
次に、
図2を参照して、サーバ装置200の概略構成について説明する。
サーバ装置200は、通信部210a、210bと、記憶部220と、データベース230と、制御部240とを備え、これらが制御バス250によって相互に接続されている。その他、オペレータがサーバ装置200に指示を与えて、保守や管理を行うためのコンソール端末(図示しない)を備える。
【0023】
通信部210aは、イントラネットNW1を通じて、各店舗に設置された店舗端末100と通信するための通信インタフェースである。
通信部210bは、インターネットNW2を通じた通信を行うための通信インタフェースであって、例えば、携帯情報機器300や決済システム500と通信する。
【0024】
記憶部220は、後述する制御部240の制御プログラム220a(基本ソフト(OS(Operating System))やアプリケーションソフトウェア)や制御データ220bを記憶するための記憶装置である。
【0025】
データベース230は、関連情報記憶部の一例であり、上記記憶部220よりも相対的に大容量の記憶装置であって、会員データや在庫情報を記憶するとともに、商品情報データ230a、消耗品情報データ230b、購入履歴情報データ230c、商品レビュー情報データ230d、買換情報データ230e、プッシュ通知情報データ230f、配信情報データ230gなどを記憶する。
【0026】
なお、上記会員データは、当該事業者が提供するサービスに会員登録した顧客に固有に割り当てた会員IDに、顧客の氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、ECサイトにログインするためのIDやパスワード、携帯情報機器の識別情報(例えば、携帯電話番号など)などを対応付けたものである。
【0027】
また在庫情報は、店舗毎の在庫数(あるいは、在庫状況)を店舗名に対応付けたものである。在庫状況とは、在庫の程度を示すもので、例えば、通常量、少なめ、僅少などのように、複数の程度を多段階で表す。
【0028】
商品情報データ230aは、事業者が取り扱う(販売する)商品やサービスについての情報を記録したデータベースであって、例えば、
図3に例示するように、1つのエントリとして、商品に与えられたJANコードなどの商品コードに、その商品の名称、耐用期間、販売価格(図示せず)などの情報を対応づけたデータである。
【0029】
なお、耐用期間とは、商品を製造したメーカーが想定した製品寿命や買い換えまでの推奨使用期間(いわゆる、買い換え時)や、上記事業者が想定した買い換えまでの期間などであって、
図3の例では、メーカーが示す年数や月数を日数に換算して示している。
【0030】
消耗品情報データ230bは、事業者が取り扱う(販売する)商品(第1の商品の例)を運用する際に利用される消耗品や交換部品(第1の商品に関連する第2の商品の例)についての情報を記録したデータベースであって、例えば、
図4に例示するように、1つのエントリとして、使用される商品に与えられたJANコードなどの商品コードに、消耗品や交換部品に与えられたJANコードなどの商品コード、その商品の名称、交換期間、販売価格(図示せず)などの情報を対応づけたデータである。
【0031】
なお、交換期間とは、消耗品や交換部品を製造したメーカーや上記事業者が想定したそれらの製品寿命、あるいは、それらの製品の交換や補充などを行うまでの推奨使用期間などであって、
図4の例では、メーカーが示す年数や月数を日数に換算して示している。
【0032】
また上記事業者が想定した製品寿命や推奨使用期間などは、(1)上記メーカーが想定したそれらの製品寿命や推奨使用期間などであってもよいし、(2)上記メーカーが想定したそれらの製品寿命や推奨使用期間などに基づいて、上記事業者が新たに算出した期間であってもよい。
【0033】
さらに上記算出は、制御部240が、上記メーカーが想定したそれらの製品寿命や推奨使用期間などに(A)一定の係数を乗算するものであってもよいし、(B)製品(あるいは製品の種別)や購入時期に応じた係数を乗算するものであってもよい。
【0034】
購入履歴情報データ230cは、取引情報記憶部の一例であり、顧客との取引の履歴を記録したデータベースであって、例えば、
図5に例示するように、1つのエントリとして、取引(商品やサービスの販売)毎に付与された識別情報である取引IDに、取引日時、取引を行った顧客を識別する会員ID、取引された商品(第1の商品の例)の商品コード、販売価格などの取引金額、買換前商品コードなどの情報を対応づけたデータである。
【0035】
なお、買換前商品コードとは、例えば、下取りサービスなどのキャンペーンによって、顧客から回収した商品(第1の商品から買い換えられ得る第2の商品の例)の商品コードなどであり、買い換えでない場合や買い換えが把握できない場合には、空欄となる。
【0036】
商品レビュー情報データ230dは、事業者が提供するECサイトにおいて、ECサイトの利用者(会員)が商品についての感想などの情報(以下、商品レビューと称する)を記録したデータベースであって、例えば、
図6に例示するように、1つのエントリとして、商品レビューを識別するためのレビューIDに、当該商品レビューが投稿された日時、投稿者の会員ID、当該商品レビューの対象となった商品(第1の商品の例)の商品コード、評価レベル(例えば、1~5の5段階)、投稿されたコメントのテキスト情報、レビューの見出し(図示せず)、投稿者のニックネーム、買換前商品コード、購入の有無などの情報を対応づけたデータである。
【0037】
なお、各レビューは、ECサイトにおいて各商品の説明とともに表示される。すなわち、レビューは、ECサイトにおいて商品の名称や型番、画像、販売価格、買い物カゴへ入れるためのアイコンなどとともに表示される。具体的には、上記の情報に基づく商品レビューとして、投稿者のニックネーム、評価レベルに応じた数の星、見出し、投稿日時、コメントなどが表示される。
【0038】
また、商品レビュー情報データ230dにおける買換前商品コードは、投稿者が任意に入力した買換前の商品(第1の商品から買い換えられ得る第2の商品の例)の名称に基づく商品コードであって、例えば制御部240が商品情報データ230aに基づいて、投稿者によって入力された商品の名称から商品コードを特定する。
【0039】
購入の有無は、例えば制御部240が購入履歴情報データ230cに基づいて、当該事業者から購入した商品である場合に、「有」を示すフラグが設定され、商品レビューの信憑性を示す。
【0040】
買換情報データ230eは、制御部240が購入履歴情報データ230cや商品レビュー情報データ230dに基づいて、商品の買い換えについての情報を集計したデータベースであって、例えば、
図7に例示するように、1つのエントリとして、買い換えの情報を識別するための買換IDに、当該情報の出自のデータ(購入履歴情報データ230cや商品レビュー情報データ230d)に含まれていた日時、買換前の商品(第1の商品から買い換えられ得る第2の商品の例)を示す買換前商品コード、買換後の商品(第1の商品の例)を示す買換後商品コード、当該情報の出自のデータを示す基データの識別情報(取引IDやレビューID)などの情報を対応づけたものである。
【0041】
プッシュ通知情報データ230fは、会員向けに配信する予定のプッシュ通知をリスト化してまとめたデータベースであって、例えば、
図8に例示するように、1つのエントリが1つのプッシュ通知に対応し、1つのエントリとして、エントリ(プッシュ通知)を識別するための通知IDに、配信を行う予定時間を示す送信予定日時、配信先を示す会員ID、当該プッシュ通知によって配信されるコンテンツを識別するための配信データID、当該プッシュ通知内のリンクを利用してECサイトに顧客がアクセスした日時を示すアクセス日時、当該プッシュ通知内のリンクを利用してECサイトにて顧客が購入を行ったことを示す購入記録などの情報を対応づけたデータである。
【0042】
なお、アクセス日時、購入記録の各情報は、プッシュ通知を行った後に制御部240によって収集され、該当するエントリに追記される。また購入記録は、
図5に示した取引IDに相当する情報が制御部240によって収集され、記録される。
【0043】
配信情報データ230gは、プッシュ通知によって配信されるコンテンツのデータであって、
図8に示した配信データIDが付与されて、他と識別される。また上記コンテンツには、購入を提案する消耗品の情報や、買い換えを提案する商品の情報が含まれるとともに、これらの商品について詳細に説明したり、購入を受け付けるためのサイトのURLの情報(リンク情報)が含まれる。
【0044】
なお、上記URLは、例えば、プッシュ通知情報データ230fのエントリ毎に固有に設定されるものであり、このURLのサイトに会員がアクセスしたことを制御部240が検出し、このアクセスを制御部240はプッシュ通知に基づくアクセスと認識することで、上記会員によるアクセスがあったことを把握し、プッシュ通知情報データ230fのアクセス日時にその日時を記録する。
【0045】
制御部240は、当該サーバ装置200の各部を統括して制御するものであって、プロセッサやワーキングエリアとして使用できるメモリを備え、記憶部220に記憶される制御プログラム220aや制御データ220bを上記メモリに読み込んで上記プロセッサが実行し、種々の機能を発揮する。
【0046】
具体的には、制御部240は、少なくとも、通信制御部240a、決済制御部240b、購入履歴記録制御部240c、買換情報作成部240d、通知情報作成部240e、プッシュ通知制御部240fとして機能する。その他、制御部240は、現在の時刻を計時する機能を備える。
【0047】
通信制御部240aは、外部との通信を制御するものであって、通信部210aを制御してイントラネットNW1を通じ、店舗端末100などと通信を行う通信制御機能と、通信部210bを制御してインターネットNW2を通じ、携帯情報機器300や決済システム500と通信を行う通信制御機能を備える。
【0048】
決済制御部240bは、店舗端末100と取引に関する情報の交換を行ったり、店舗端末100からの通知に基づいて、決済システム500と通信し、顧客との取引についての決済を行う。
【0049】
購入履歴記録制御部240cは、決済制御部240bが決済を行った取引に基づいて、店舗端末100および決済システム500から得た情報を利用して、購入履歴情報データ230cを作成する。
【0050】
買換情報作成部240dは、購入履歴情報データ230cと商品レビュー情報データ230dに基づいて、商品の買い換えについての情報を集計し、
図7に例示したような買換情報データ230eを作成する。
【0051】
通知情報作成部240eは、消耗品情報データ230b、購入履歴情報データ230c、買換情報データ230eに基づいて、顧客に対して過去の取引に応じた消耗品や買い換えを提案する商品についての情報を含む配信情報データ230gを生成するとともに、この情報をプッシュ通知によって配信するためのエントリを作成し、プッシュ通知情報データ230fに登録する。
【0052】
プッシュ通知制御部240fは、情報送信部の一例であって、プッシュ通知情報データ230fおよび配信情報データ230gに基づいて、顧客の携帯情報機器300に対してプッシュ通知を行う。
【0053】
次に、サーバ装置200の動作について説明する。
まず、
図9を参照して、
図7に例示した買換情報データ230eを生成する処理について説明する。
図9はこの処理を説明するためのフローチャートであって、この処理は、買換情報作成部240dによって定期的に実行される。
【0054】
なお、定期的に実行する代わりに、購入履歴情報データ230cや商品レビュー情報データ230dのエントリが所定数増える毎に、当該処理を実行するようにしてもよいし、その他の条件を満たした場合に実行するようにしてもよい。
【0055】
はじめに、ステップS901において買換情報作成部240dは、購入履歴情報データ230c(
図5に例示)を参照し、前回の処理から新たに増えたエントリ(未処理のエントリ)のうち、買換前商品コードが入力されたエントリを抽出し、ステップS902に移行する。
【0056】
ステップS902において買換情報作成部240dは、ステップS901で抽出した各エントリのデータに基づいて、買換情報データ230e(
図7に例示)に新たなエントリを追加し、ステップS903に移行する。
【0057】
具体的には、新しい買換IDを発番(生成)し、その新しい買換IDに対応付けて、ステップS901で抽出したエントリに入力されている、取引日時、買換前商品コード、商品コード、取引IDを、それぞれ買換情報データ230eの日時、買換前商品コード、買換後商品コード、基データに入力し、新しいエントリを完成させる。
【0058】
ステップS903において買換情報作成部240dは、商品レビュー情報データ230d(
図6に例示)を参照し、前回の処理から新たに増えたエントリ(未処理のエントリ)のうち、買換前商品コードが入力されたエントリを抽出し、ステップS904に移行する。
【0059】
ステップS904において買換情報作成部240dは、ステップS903で抽出した各エントリのデータに基づいて、買換情報データ230e(
図7に例示)に新たなエントリを追加し、当該処理を終了する。
【0060】
具体的には、新しい買換IDを発番(生成)し、その新しい買換IDに対応付けて、ステップS903で抽出したエントリに入力されている、作成日時、買換前商品コード、商品コード、レビューIDを、それぞれ買換情報データ230eの日時、買換前商品コード、買換後商品コード、基データに入力し、新しいエントリを完成させる。
【0061】
以上のような処理をサーバ装置200(買換情報作成部240d)が定期的に実行することにより、購入履歴情報データ230cと商品レビュー情報データ230dに基づいて、買い換えの前後の商品を対応付けた買換情報データ230eが生成される。
【0062】
次に、
図10を参照して、
図8に例示したプッシュ通知情報データ230fを生成する処理について説明する。
図10はこの処理を説明するためのフローチャートであって、この処理は、通知情報作成部240eによって定期的に実行される。
【0063】
なお、定期的に実行する代わりに、購入履歴情報データ230cや買換情報データ230eのエントリが所定数増える毎に、当該処理を実行するようにしてもよいし、その他の条件を満たした場合に実行するようにしてもよい。
【0064】
はじめに、ステップS1001において通知情報作成部240eは、購入履歴情報データ230c(
図5に例示)を参照し、処理の対象となるエントリを選択し、ステップS1002に移行する。
【0065】
なお、処理の対象となるエントリとは、前回の処理から新たに増えたエントリであってもよいし、オペレータが指定した条件に一致するエントリであってもよい。上記条件としては、取引が行われた期間、特定の種別(カテゴリ)の商品、購入頻度の高い(あるいは低い)顧客、ECサイトへのアクセス頻度の高い(あるいは低い)顧客などが考えられる。これらの条件について判断するための情報は、データベース230に保存され、その情報に基づいて通知情報作成部240eが購入履歴情報データ230cからエントリを選択する。
【0066】
ステップS1002において通知情報作成部240eは、消耗品情報データ230b(
図4に例示)を参照し、ステップS1001で選択したエントリに含まれる商品コードに対応付けられた消耗品コードを検索し、ステップS1003に移行する。すなわち、ここでは、ステップS1001で選択したエントリの商品コードの商品で用いられる消耗品(あるいは交換部品)を検索している。
【0067】
ステップS1003において通知情報作成部240eは、ステップS1002の検索の結果、対応付けられた消耗品があったか否かを判定する。ここで、対応付けられた消耗品があった場合には、ステップS1004に移行し、一方、対応付けられた消耗品がない場合には、ステップS1006に移行する。なお、対応付けられた消耗品が複数あった場合には、それぞれの消耗品について、ステップS1004~S1005を実施する。
【0068】
ステップS1004において通知情報作成部240eは、ステップS1001で選択したエントリに含まれる取引日時と、ステップS1002で検出したエントリに含まれる交換期間目安とに基づいて、現時点(現在の日時)で交換期間目安が迫っている(例えば、交換期間目安の8割の期間が経過している)か否かを判定する。すなわち、消耗品の交換時期が迫っているか否かを判定する。ここで、交換期間が迫っている場合には、ステップS1005に移行し、交換期間が迫っていない場合には、ステップS1006に移行する。
【0069】
ステップS1005において通知情報作成部240eは、消耗品の交換時期が迫っていることをお知らせするためのプッシュ通知のデータを作成し、プッシュ通知情報データ230f(
図8に例示)に新しい通知エントリとして登録する。
【0070】
具体的には、新しい通知IDを発番(作成)し、その新しい通知IDに対応付けて、配信を行う予定時間を示す送信予定日時、配信先を示す会員ID、当該プッシュ通知によって配信されるコンテンツ(配信情報データ)を識別するための配信データIDを登録する。
【0071】
なお、複数の消耗品の交換時期が迫っている場合には、それぞれの消耗品について、新しい通知エントリを作成してもよいし、あるいは、1つの新しい通知エントリにまとめて作成するようにしてもよい。
【0072】
また通知情報作成部240eは、配信するコンテンツとして配信情報データを生成する。この配信情報データは、お知らせする消耗品についての情報であって、商品説明の他に、販売価格、上記消耗品を購入できるECサイトにアクセスするためのリンク情報(ECサイトで上記消耗品を購入するページのURLを含むリンク)、消耗品の交換手順の方法(あるいはマニュアルへアクセスするためのURLを含むリンク)、顧客によって予め登録された実店舗(いわゆるお気に入り店舗)における当該消耗品の在庫状況(あるいは在庫数)とその実店舗名、必要に応じて割引クーポンなどの情報を含める。配信情報データは、上記配信データIDを対応付けて、配信情報データ230gに保存される。
【0073】
なお、ステップS1005では、さらに、通知情報作成部240eが購入履歴情報データ230cを参照し、当該顧客が該当する消耗品をすでに購入済みか否かを判定したり、当該顧客にプッシュ通知で同様の通知をすでに行ったか否か、あるいはプッシュ通知情報データ230fに当該顧客宛の同様のプッシュ通知の作成をすでに行ったか否かを判定し、すでに行ったと判定した場合には、不必要な情報や重複した情報の配信を中止するために、通知エントリを作成しない(作成を中止する)ようにしてもよい。
【0074】
また、ステップS1005では、上述した不必要な情報や重複した情報の配信を中止するための処理を、通知情報作成部240e以外の制御部240の制御機能が実施して、通知情報作成部240eに対して、通知エントリの作成を中止させるようにしてもよい。すなわち、制御部240に新たな制御機能として、通知エントリの作成を通知情報作成部240eに対して中止させる中止制御部を備えるようにしてもよい。
【0075】
あるいはまた、これに代わって例えば、ステップS1005では、(重複の判定は行わずに)前述したように通知情報作成部240eが通知エントリを作成し、上記判定を後述するプッシュ通知処理(
図11)でプッシュ通知制御部240fが行って、不必要な情報や重複した情報の配信を中止(プッシュ通知を中止)するように制御してもよい。すなわち、プッシュ通知制御部240fが、すでに購入された消耗品についてのプッシュ通知を中止する中止制御部として機能するようにしてもよい。
【0076】
ステップS1006において通知情報作成部240eは、商品情報データ230a(
図3に例示)を参照し、ステップS1001で選択したエントリに含まれる商品コードの商品について耐用期間を検索し、ステップS1007に移行する。
【0077】
ステップS1007において通知情報作成部240eは、ステップS1001で選択したエントリに含まれる取引日時と現在時刻を比較し、ステップS1006で検索した耐用期間の終わりが近い(例えば、耐用期間の残りが1割未満)か否か、すなわち、いわゆる「買い換え時」か否かを判定する。ここで、買い換え時の場合には、ステップS1008に移行し、一方、まだ買い換え時ではない場合には、当該処理を終了する。
【0078】
ステップS1008において通知情報作成部240eは、買換情報データ230e(
図7に例示)を参照し、ステップS1001で選択したエントリに含まれる商品コードが買換前商品コードとして記録されているかを検索し、ステップS1009に移行する。すなわち、ここでは、ステップS1001で選択したエントリの商品コードの商品から買い換えを行った履歴の情報を買換情報データ230eから検索する。
【0079】
ステップS1009において通知情報作成部240eは、ステップS1008の検索の結果、ステップS1001で選択したエントリの商品コードの商品から買い換えを行った履歴があったか否かを判定する。ここで、買い換えの履歴がない場合には、ステップS1010に移行し、一方、買い換えの履歴があった場合には、ステップS1011に移行する。
【0080】
ステップS1010において通知情報作成部240eは、買い換え推奨の時期が迫っていることをお知らせするためのプッシュ通知のデータを作成し、プッシュ通知情報データ230fに新しい通知エントリとして登録して、当該処理を終了する。
【0081】
具体的には、新しい通知IDを発番(作成)し、その新しい通知IDに対応付けて、配信を行う予定時間を示す送信予定日時、配信先を示す会員ID、当該プッシュ通知によって配信されるコンテンツ(配信情報データ)を識別するための配信データIDを登録する。
【0082】
また通知情報作成部240eは、配信するコンテンツとして配信情報データを生成する。この配信情報データは、ステップS1001で選択したエントリの商品コードの商品と同じカテゴリの売れ筋ランキング上位の商品やお買い得商品などの情報(これらの推奨商品の識別情報を含む)であって、各商品の説明の他に、販売価格、各商品を購入できるECサイトにアクセスするためのリンク情報(ECサイト内で商品を購入するページのURL)、顧客によって予め登録された実店舗(いわゆるお気に入り店舗)における各商品の在庫状況(あるいは在庫数)とその実店舗名、必要に応じて割引クーポンなどの情報を含める。配信情報データは、上記配信データIDを対応付けて、配信情報データ230gに保存される。
【0083】
ステップS1011において通知情報作成部240eは、ステップS1010と同様に、買い換え推奨の時期が迫っていることをお知らせするためのプッシュ通知のデータを作成し、プッシュ通知情報データ230fに新しい通知エントリとして登録する。
【0084】
さらに、ステップS1011において通知情報作成部240eは、買換情報データ230eに基づいて、ステップS1001で選択したエントリの商品コードの商品から実際に買い換えが行われた商品についての情報を上記プッシュ通知のデータに追加して、当該処理を終了する。すなわち、ステップS1010と比べて、他の顧客により実際に買い換えられた商品についての情報が配信情報データに追加される。
【0085】
より具体的には、通知情報作成部240eは、買換情報データ230eを参照し、ステップS1001で選択したエントリの商品コードに対応付けられた買換後商品コードを検出し、この買換後商品コードに対応する商品(買換商品)の情報と、他の顧客が買い換えている旨を紹介する情報や、顧客によって予め登録された実店舗(いわゆるお気に入り店舗)における上記買換商品の在庫状況(あるいは在庫数)の情報を追加する。
【0086】
なお、ステップS1010およびステップS1011では、さらに、通知情報作成部240eが購入履歴情報データ230cを参照し、当該顧客が同じカテゴリの商品をすでに購入済みか否かを判定したり、当該顧客にプッシュ通知で同様の通知をすでに行ったか否か、あるいはプッシュ通知情報データ230fに当該顧客宛の同様のプッシュ通知の作成をすでに行ったか否かを判定し、すでに行ったと判定した場合には、不必要な情報や重複した情報の配信を中止するために、通知エントリを作成しない(作成を中止する)ようにしてもよい。
【0087】
また、ステップS1010およびステップS1011では、上述した不必要な情報や重複した情報の配信を中止するための処理を、通知情報作成部240e以外の制御部240の制御機能が、通知情報作成部240eに対して、通知エントリの作成を中止させるようにしてもよい。すなわち、制御部240に新たな制御機能として、通知エントリの作成を通知情報作成部240eに対して中止させる中止制御部を備えるようにしてもよい。
【0088】
あるいはまた、これに代わって例えば、ステップS1010およびステップS1011では、(重複の判定は行わずに)前述したように通知情報作成部240eが通知エントリを作成し、上記判定を後述するプッシュ通知処理(
図11)でプッシュ通知制御部240fが行って、不必要な情報や重複した情報の配信を中止(プッシュ通知を中止)するように制御してもよい。すなわち、プッシュ通知制御部240fが、すでに購入された買換商品などについてのプッシュ通知を中止する中止制御部として機能するようにしてもよい。
【0089】
次に、
図11を参照して、プッシュ通知(情報送信)を行う処理について説明する。
図11はこの処理を説明するためのフローチャートであって、この処理は、プッシュ通知制御部240fによって定期的に実行される。
【0090】
なお、定期的に実行する代わりに、プッシュ通知情報データ230fのエントリが所定数増える毎に、当該処理を実行するようにしてもよいし、その他の条件を満たした場合に実行するようにしてもよい。
【0091】
はじめに、ステップS1101においてプッシュ通知制御部240fは、現在の時刻を検出し、ステップS1102に移行する。
ステップS1102においてプッシュ通知制御部240fは、プッシュ通知情報データ230f(
図8に例示)を参照し、送信予定日時がステップS1101で検出した現在の時刻から所定時間内に迫る通知エントリ(および/または、所定時間が経過した通知エントリ)を検出し、ステップS1103に移行する。
【0092】
プッシュ通知制御部240fは、ステップS1102で検出した通知エントリに基づいて、顧客に向けてプッシュ通知を行い、当該処理を終了する。具体的には、プッシュ通知制御部240fは通信制御部240aと協働して、携帯情報機器300に宛てたプッシュ通知を行う。
【0093】
宛先となる携帯情報機器300は、データベース230の会員データに基づき、ステップS1102で検出した通知エントリに含まれる会員IDに対応付けられた携帯電話番号によって特定される。
【0094】
また携帯情報機器300は、プッシュ通知を受信するためのアプリケーションソフトウェアが実行されており、その機能によりネットワーク上の所在がサーバ装置200に特定されている。
【0095】
またプッシュ通知制御部240fは、ステップS1102で検出した通知エントリに含まれる配信データIDに基づいて配信すべき情報を配信情報データ230gから読み出して、コンテンツを構成し、携帯情報機器300に宛てて送信(プッシュ通知)する。
【0096】
プッシュ通知を受信した携帯情報機器300は、例えば
図12に示すように、待受画面上にプッシュ通知を受けた旨を示す表示Pを行い、顧客はこれを認識する。そして顧客がプッシュ通知を開封する操作を行うと、携帯情報機器300からサーバ装置200に対して開封通知がなされる。これに対して、開封通知を受けたサーバ装置200では、制御部240がプッシュ通知情報データ230fのアクセス日時の欄に、開封通知を受けた時刻を記録する。
【0097】
以上のように、上記構成のサーバ装置200は、顧客の過去の商品購入に基づいて、その商品の消耗品などの期間に定めのある商品の案内をプッシュ通知により顧客の携帯情報機器300に送信するようにしている。
【0098】
したがって、上記構成のサーバ装置200によれば、顧客は商品を購入した後、自身で管理することなく、消耗品などの期間に定めのある商品の案内を受けられるので、消耗品の買い換えなどのタイミングを認識することができる。
【0099】
また、顧客は、消耗品の買い換えにより、商品本来の性能を享受することができる。また商品を販売した事業者にとっては、当該プッシュ通知によるサービス提供に伴う営業効果、イメージアップが期待でき、また消耗品などの買い換えにより売上げの増加が期待できる。
【0100】
また上記構成のサーバ装置200は、買い換えの履歴や、商品レビューなどに基づいて、商品の買い換えについての情報を収集し、この情報に基づいて、商品を購入した顧客に対して買い換えの提案を行うようにしている。
【0101】
したがって、上記構成のサーバ装置200によれば、顧客は、他者の買い換えの動向に基づく情報はプッシュ通知により提供されるので、商品の買い換えの時期を自身で管理することなく、また、買い換える消費について検討する労力を節約して、買い換えを検討することができる。
【0102】
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0103】
例えば、プリンタのインクや、空気清浄機やルームエアコンのフィルタなどの消耗品などについては、定期的な購入が見込まれるため、制御部240は、特定の商品については、一度作成した通知エントリに基づいて、定期的な通知を行うようにしてもよい。
【0104】
また、季節や時期に応じた売れ筋の商品についての情報をデータベース230に蓄積しておき、本体(すなわち、プリンタ、空気清浄機、あるいは、ルームエアコンの本体など)の購入時期とは別に、季節や時期に応じて制御部240は、プッシュ通知を行うようにしてもよい。
【0105】
また、上記実施の形態では、プッシュ通知を例に説明したが、これに限定されるものではなく、フェッチ通知であってもよい。すなわち、プッシュ通知では、携帯情報機器300にインストールされたアプリケーションソフトウェアがサーバ装置200からのプッシュ通知を待ち受け、プッシュ通知を受けると、プッシュ通知により受信した情報を例えば待ち受け画面上に表示した。
【0106】
一方、フェッチ通知を行う場合には、例えば顧客が携帯情報機器300を操作して、インストールされたアプリケーションソフトウェアを起動した場合などに、このアプリケーションソフトウェアがサーバ装置200に対してリクエストし、これにサーバ装置200が応答して、予め準備しておいた情報(プッシュ通知情報データ230fや配信情報データ230g)を配信する。このようにフェッチ通知であっても、プッシュ通知に比べてリアルタイム性は劣るが、上記実施の形態と同様の効果が期待できる。
【0107】
また上記実施の形態では、通知情報作成部240eは、配信情報データとして、顧客によって予め登録された実店舗における商品(消耗品、買換推奨商品、買換商品)の在庫状況(あるいは在庫数)を含むものとして説明したが、これに限定されるものではない。
【0108】
例えば、通知情報作成部240eが、データベース230から、当該消耗品の在庫のある実店舗における在庫状況(あるいは在庫数)とその実店舗名を検出し、これらの情報を配信情報データに含めるようにしてもよい。
【0109】
また例えば、実店舗の位置情報と実店舗の名称を対応付けた店舗情報をデータベース230が記憶し、通知情報作成部240eが携帯情報機器300から位置情報を取得し、この位置情報に基づいて、携帯情報機器300に最寄りの店舗を検出し、この最寄りの店舗における在庫状況(あるいは在庫数)を配信情報データに含めるようにしてもよい。
【0110】
また上記実施の形態では、携帯情報機器300の例として、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータなどの無線通信機能を備えた携帯型の情報機器を例に挙げて説明したが、これに限定されるものでない。例えば、ラップトップ型のパーソナルコンピュータやデスクトップ型のパーソナルコンピュータであってもよく、有線でネットワーク接続される情報機器であってもよい。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0111】
100…店舗端末、200…サーバ装置、210a…通信部、210b…通信部、220…記憶部、220a…制御プログラム、220b…制御データ、230…データベース、230a…商品情報データ、230b…消耗品情報データ、230c…購入履歴情報データ、230d…商品レビュー情報データ、230e…買換情報データ、230f…プッシュ通知情報データ、230g…配信情報データ、240…制御部、240a…通信制御部、240b…決済制御部、240c…購入履歴記録制御部、240d…買換情報作成部、240e…通知情報作成部、240f…プッシュ通知制御部、250…制御バス、300…携帯情報機器、400…アプリケーション提供サーバ装置、500…決済システム、NW1…イントラネット、NW2…インターネット、NW3…移動通信網。