(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089618
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20220609BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020202154
(22)【出願日】2020-12-04
(71)【出願人】
【識別番号】599150872
【氏名又は名称】日本トーター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100185225
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 恭一
(74)【代理人】
【識別番号】100188307
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 昌宏
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 寿宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC55
(57)【要約】
【課題】特定の携帯端末とのみ通信接続を確立可能な、情報処理システム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理システム1は、通信接続が可能であることを通知する通知信号を送信する投票端末10と、前記通知信号を受信し、前記通知信号に基づいて前記投票端末10との距離を算出し、前記算出した距離が所定の第1閾値以下である場合に前記投票端末10との間で通信接続を確立させる、携帯端末20と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信接続が可能であることを通知する通知信号を送信する投票端末と、
前記通知信号を受信し、前記通知信号に基づいて前記投票端末との距離を算出し、前記算出した距離が所定の第1閾値以下である場合に前記投票端末との間で通信接続を確立させる、携帯端末と、
を備える、情報処理システム。
【請求項2】
前記投票端末は、前記携帯端末との通信接続が確立された場合、前記通知信号の送信を停止する、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記投票端末は、前記携帯端末との通信接続が切断された場合、前記通知信号の送信を再開する、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記投票端末との通信接続が確立された状態において、前記投票端末との距離が所定の第2閾値以上であると判定した場合、前記投票端末との通信接続を切断する、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記投票端末は、前記携帯端末との通信接続が確立された状態において、前記携帯端末に対して入力された投票に関する投票情報のデータを、前記携帯端末から受信すると、前記投票情報の内容に応じた投票処理を実行する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記投票端末は、前記購入処理を実行した後、前記携帯端末との通信接続を切断する、請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記投票端末は、前記購入処理を実行した後、前記携帯端末との通信接続を切断する前に、前記携帯端末に対し、投票処理の結果を示す投票結果データを送信する、請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
投票端末と携帯端末とを備える情報処理システムにより実行される、情報処理方法であって、
前記投票端末が、通信接続が可能であることを通知する通知信号を送信するステップと、
前記携帯端末が、前記通知信号を受信するステップと、
前記携帯端末が、前記通知信号に基づいて前記投票端末との距離を算出するステップと、
前記携帯端末が、前記算出した距離が所定の第1閾値以下であるか否かを判定するステップと、
前記携帯端末が、前記算出した距離が所定の第1閾値以下であると判定した場合に、前記投票端末との間で通信接続を確立させるステップと、
を含む、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に関し、特に、投票端末と特定の携帯端末との間で通信接続を確立させる、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ボートレース、競馬、競輪及びオートレース等の公営競技において、投票方法の1つとして、公営競技がおこなわれる公営競技場に設置された投票端末から投票する方法が知られている(例えば特許文献1)。この方法では、投票を希望するユーザは、投票端末に対して、投票するための所定の入力操作をおこなうことにより、投票することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
投票端末を用いた投票方法に対し、ユーザが、投票端末とは異なる別途の携帯端末を用いて投票端末と通信接続させ、携帯端末を用いて投票するための操作をおこなうことができれば、利便性が向上する。しかしながら、投票端末は、複数のユーザから同時に投票を受け付けることができないように構成されているため、投票端末と通信接続がおこなわれる携帯端末を制限する必要がある。また、ユーザが、投票端末と通信接続されている携帯端末から、投票するための操作をおこなっている場合には、投票端末と当該携帯端末との通信接続を維持する必要がある。
【0005】
上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、特定の携帯端末とのみ通信接続を確立可能な、情報処理システム及び情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく、本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、通信接続が可能であることを通知する通知信号を送信する投票端末と、前記通知信号を受信し、前記通知信号に基づいて前記投票端末との距離を算出し、前記算出した距離が所定の第1閾値以下である場合に前記投票端末との間で通信接続を確立させる、携帯端末と、を備える。
【0007】
前記投票端末は、前記携帯端末との通信接続が確立された場合、前記通知信号の送信を停止してよい。
【0008】
前記投票端末は、前記携帯端末との通信接続が切断された場合、前記通知信号の送信を再開してよい。
【0009】
前記携帯端末は、前記投票端末との通信接続が確立された状態において、前記投票端末との距離が所定の第2閾値以上であると判定した場合、前記投票端末との通信接続を切断してよい。
【0010】
前記投票端末は、前記携帯端末との通信接続が確立された状態において、前記携帯端末に対して入力された投票に関する投票情報のデータを、前記携帯端末から受信すると、前記投票情報の内容に応じた投票処理を実行してよい。
【0011】
前記投票端末は、前記購入処理を実行した後、前記携帯端末との通信接続を切断してよい。
【0012】
前記投票端末は、前記購入処理を実行した後、前記携帯端末との通信接続を切断する前に、前記携帯端末に対し、前記投票処理の結果を示す投票結果データを送信してよい。
【0013】
また、上述した課題を解決すべく、本発明の一実施形態に係る情報処理方法は、投票端末と携帯端末とを備える情報処理システムにより実行される、情報処理方法であって、前記投票端末が、通信接続が可能であることを通知する通知信号を送信するステップと、前記携帯端末が、前記通知信号を受信するステップと、前記携帯端末が、前記通知信号に基づいて前記投票端末との距離を算出するステップと、前記携帯端末が、前記算出した距離が所定の第1閾値以下であるか否かを判定するステップと、前記携帯端末が、前記算出した距離が所定の第1閾値以下であると判定した場合に、前記投票端末との間で通信接続を確立させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0014】
上記のように構成された本発明に係る情報処理システム及び情報処理方法によれば、特定の携帯端末とのみ通信接続を確立可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る一例としての情報処理システムの概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図2】
図1の情報処理システムによる投票処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図3】
図1の投票端末の制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図1の携帯端末の制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る一例としての情報処理システム1の概略構成を示す機能ブロック図である。情報処理システム1は、ボートレース、競馬、競輪及びオートレース等の公営競技において、ユーザが投票するに際して用いられるシステムである。
【0018】
図1に示すように、情報処理システム1は、投票端末10と、複数の携帯端末20とを備える。携帯端末20は、本実施形態で説明する情報処理を実行するための専用のアプリケーションがインストールされた状態で、本実施形態で説明する情報処理を実行可能に構成されていてよい。投票端末10と、携帯端末20とは、本明細書において説明する情報処理方法により、Bluetooth(登録商標)によって互いに情報通信可能に接続される。本実施形態では、特に、投票端末10と携帯端末20とは、Bluetooth Low Energy(以下、単に「BLE」と記載する)によって互いに情報通信可能に接続される。また、本実施形態では、特に、投票端末10は、複数の携帯端末20のいずれか1台のみと、BLEによって情報通信可能に接続される。投票端末10と携帯端末20とがBLEで情報通信可能に接続された状態で、携帯端末20のユーザは、携帯端末20を用いて、投票することができる。
【0019】
図1では、携帯端末20が3台図示されているが、情報処理システム1は、1台以上の任意の台数の携帯端末20を備えていてよい。また、
図1では、投票端末10が1台記載されているが、情報処理システム1は、複数台の投票端末10を備えていてよい。本実施形態に係る情報処理システム1において、1台の投票端末10は、1台の携帯端末20のみと、互いに情報通信可能に接続される。
【0020】
投票端末10は、公営競技場に設置されている、情報処理装置である。投票端末10は、投票を希望するユーザの操作入力に基づき、発売や払戻しの処理を実行する。投票端末10は、図示しない投票管理サーバと有線又は無線により情報通信可能に接続されている。投票管理サーバは、ユーザによる投票に関するデータを管理するサーバ装置である。投票端末10は、ユーザによる操作入力に基づき、投票に関するデータを、投票管理サーバに送信する。投票管理サーバは、投票端末10から受信したデータに基づき、投票に関するデータを管理する。
【0021】
本実施形態において、投票端末10は、BLEによる通信接続が可能であることを通知する通知信号を周囲に送信する。投票端末10が送信した通知信号に対する応答として携帯端末20から接続要求信号を受信すると、投票端末10と当該携帯端末20との間で、BLEによる通信接続が確立される。ユーザは、例えば投票する所定の操作入力を予め携帯端末20に対して入力している。BLEによる投票端末10と携帯端末20との通信接続が確立すると、携帯端末20に対して入力された投票に関する情報(以下、単に「投票情報」ともいう)のデータが、投票端末10に送信され、投票を確定する処理がおこなわれる。投票端末10と携帯端末20との通信接続は、所定の条件が満たされた場合に切断される。投票端末10と携帯端末20との通信接続の確立及び切断に関する処理の詳細については、後述する。
【0022】
投票端末10は、例えばコンピュータ装置等により構成されている。投票端末10は、機能ブロックとして、例えば
図1に一例として示すように、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、表示部14と、入力部15とを備える。
【0023】
制御部11は、投票端末10が備える各機能ブロックをはじめとして、投票端末10の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部11は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサで構成される。プロセッサにより実行されるプログラムは、例えば記憶部12又は外部の記憶媒体等に格納される。
【0024】
制御部11は、通信部13から、通知信号を送信する。制御部11は、例えば一定の時間間隔(例えば100ms~500ms間隔)で、通知信号を送信してよい。また、制御部11は、通信部13において携帯端末20から接続要求信号を受信したことを検出すると、当該携帯端末20との間でBLEによる通信接続を確立する処理を実行する。BLEによる通信接続を確立する処理は、従来公知の方法を用いておこなわれてよい。
【0025】
制御部11は、BLEによる通信接続が確立された状態で、携帯端末20から、投票情報のデータを受信すると、投票情報の内容に応じた投票処理を実行する。具体的には、制御部11は、ユーザによる投票に関するデータを投票管理サーバに送信する。投票管理サーバは、受信したデータに基づき、ユーザが投票可能か否かを判定する。投票管理サーバは、例えば、受信したデータに係る投票の内容が、発売されていない公営競技場に対する投票であったり、発売されていないレースに対する投票であったりする等、予め定められた所定の項目に該当する場合に、投票不可能であると判定する。投票管理サーバは、受信したデータに係る投票の内容が、当該所定の項目に該当しない場合、投票可能であると判定する。投票管理サーバは、投票可能であると判定すると、投票管理サーバにデータを記録させる。投票管理サーバは、データを記録すると、記録したことを投票端末10に通知する。投票端末10の制御部11は、投票管理サーバから当該通知を受信したことを検出すると、受信した通知の内容を携帯端末20に送信する。
【0026】
また、制御部11は、所定の条件が満たされた場合に、携帯端末20とのBLEによる通信接続を切断する。例えば、制御部11は、携帯端末20から取得したデータに基づく投票処理が完了すると、携帯端末20とのBLEによる通信接続を切断する。
【0027】
制御部11は、携帯端末20との間でBLEによる通信接続が確立された場合、携帯端末20を使用するユーザの会員認証を行ってもよい。例えば、携帯端末20には、携帯端末20を使用するユーザの情報が予め記憶されている。ユーザの情報は、ユーザの名前や会員番号等を含む。ユーザは、投票端末10の特定の読取り位置に携帯端末20をかざすことにより、BLE通信によって、携帯端末20に記憶されたユーザの情報が投票端末10に送信される。制御部11は、投票端末10に送信されたユーザの情報を、記憶部12に記憶されたユーザの情報に関するデータベースと比較することにより、ユーザの会員認証を行うことができる。会員認証により、制御部11は、投票をおこなおうとしているユーザを特定することができる。
【0028】
記憶部12は、多様なメモリデバイスを有し、用途に応じてそれぞれ各種情報、例えば、制御部11の動作に必要なデータなどを記憶する。例えば、記憶部12は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されることができる。記憶部12は、各種情報や投票端末10を動作させるためのプログラム等を記憶する。また、記憶部12は、ワークメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)等のデバイスも有する。
【0029】
記憶部12は、例えば、後述する第1閾値及び第2閾値に関する情報を、予め記憶している。記憶部12に記憶された第1閾値及び第2閾値に関する情報は、通知信号に含まれて携帯端末20に送信される。
【0030】
通信部13は、外部の装置と無線通信をおこなうことにより、各種情報の送受信をおこなう。例えば、通信部13は、制御部11による制御に基づき、通知信号を送信する。また、通信部13は、携帯端末20から、通知信号に対する接続要求信号を受信する。また、通信部13は、投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立された状態で、携帯端末20との間で情報通信をおこなう。例えば、通信部13は、携帯端末20から、投票情報のデータを受信する。
【0031】
表示部14は、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescence Display)等の周知のディスプレイにより構成される表示デバイスである。
【0032】
表示部14は、制御部11の制御に基づき、各種情報を表示する。例えば、表示部14は、制御部11の制御に基づき、投票に関する入力を受け付ける画面を表示する。
【0033】
入力部15は、ユーザからの操作入力を受け付けるものである。入力部15は、例えば、操作ボタン(操作キー)により構成される。入力部15をタッチスクリーンにより構成し、表示デバイスの一部にユーザからの操作入力を受け付ける入力領域を表示して、ユーザによるタッチ操作入力を受け付けてもよい。
【0034】
携帯端末20は、投票端末10が送信する通知信号を受信する。携帯端末20は、受信した通知信号に基づいて、投票端末10と携帯端末20との距離を算出する。携帯端末20は、算出した距離が所定の第1閾値以下である場合、通信接続の確立を要求する接続要求信号を、投票端末10に送信する。投票端末10が接続要求信号を受信すると、投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立される。
【0035】
携帯端末20は、例えばユーザからの投票の操作入力を予め受け付ける。投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立されると、携帯端末20は、受け付けた投票の操作入力の内容に応じた、投票情報のデータを、投票端末10に送信する。
【0036】
携帯端末20は、例えばスマートフォン又はタブレット等の携帯可能な端末装置により構成されている。携帯端末20は、例えばユーザが所有するものであってもよく、特定の事業者からユーザに対して貸与されたものであってもよい。特定の事業者は、例えば、本実施形態に係る情報処理システム1の管理者などであってよい。携帯端末20は、機能ブロックとして、例えば
図1に一例として示すように、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、表示部24と、入力部25とを備える。
【0037】
制御部21は、携帯端末20が備える各機能ブロックをはじめとして、携帯端末20の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部21は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU等のプロセッサで構成される。プロセッサにより実行されるプログラムは、例えば記憶部22又は外部の記憶媒体等に格納される。
【0038】
制御部21は、通信部23おいて、投票端末10から通知信号を受信したことを検出すると、通知信号に基づいて、投票端末10と携帯端末20との距離を算出する。距離の算出方法の詳細については、後述する。
【0039】
制御部21は、算出した距離が、所定の第1閾値以下であると判定した場合、接続要求信号を、通信部23から投票端末10に送信する。そして、制御部21は、投票端末10との間でBLEによる通信接続を確立する処理を実行する。BLEによる通信接続を確立する処理は、従来公知の方法を用いておこなわれてよい。
【0040】
制御部21は、例えばユーザによる操作入力に応じて、表示部24に、投票に関する入力を受け付ける画面を表示する。当該投票に関する入力を受け付ける画面が表示部24に表示された状態で、ユーザは、投票するための入力操作をおこなうことができる。
【0041】
また、制御部21は、所定の条件が満たされた場合に、投票端末10とのBLEによる通信接続を切断する。例えば、投票端末10との間でBLEによる通信接続が確立された状態で、投票端末10と携帯端末20との距離が、所定の第2閾値以上であると判定した場合に、投票端末10とのBLEによる通信接続を切断する。
【0042】
記憶部22は、多様なメモリデバイスを有し、用途に応じてそれぞれ各種情報、例えば、制御部21の動作に必要なデータなどを記憶する。例えば、記憶部22は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されることができる。記憶部22は、各種情報や携帯端末20を動作させるためのプログラム等を記憶する。また、記憶部22は、ワークメモリとして機能するRAM等のデバイスも有する。
【0043】
記憶部22は、投票端末10から受信した第1閾値及び第2閾値の情報を記憶してよい。なお、第1閾値及び第2閾値は、情報処理システム1の使用態様又は使用環境等に応じて適宜定められていてよい。第1閾値は、例えば数cmから数十cmの範囲で設定されていてよい。本実施形態では、第1閾値は、携帯端末20を投票端末10に近づけたか否かを判定可能な距離であり、例えば10cmであるとする。第2閾値は、例えば数十cmから数十mの範囲で設定されていてよい。本実施形態では、第2閾値は、携帯端末20を所持するユーザが、投票端末10から離れたか否かを判定可能な距離であり、例えば90cmであるとする。
【0044】
通信部23は、外部の装置と無線通信をおこなうことにより、各種情報の送受信をおこなう。例えば、通信部23は、投票端末10が送信する通知信号を受信する。また、通信部23は、制御部21による制御に基づき、接続要求信号を投票端末10に送信する。また、通信部23は、投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立された状態で、制御部21による制御に基づき、投票情報のデータを投票端末10に送信する。
【0045】
表示部24は、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の周知のディスプレイにより構成される表示デバイスである。
【0046】
表示部24は、制御部21の制御に基づき、各種情報を表示する。例えば、表示部24は、制御部21の制御に基づき、ユーザによる操作入力に応じて、投票に関する入力を受け付ける画面を表示する。
【0047】
入力部25は、ユーザからの操作入力を受け付けるものである。入力部25は、例えば、操作ボタン(操作キー)により構成される。入力部25をタッチスクリーンにより構成し、表示デバイスの一部にユーザからの操作入力を受け付ける入力領域を表示して、ユーザによるタッチ操作入力を受け付けてもよい。本実施形態では、入力部25は、タッチスクリーンにより構成され、タッチ操作入力を受け付けるとして、以下説明する。
【0048】
次に、情報処理システム1による投票処理の一例について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、情報処理システム1による投票処理の一例を示すシーケンス図である。
図2に示すシーケンスの開始時点において、投票端末10は、いずれの携帯端末20とも通信接続が確立されていない状態である。
【0049】
まず、投票端末10は、例えば一定の時間間隔で、通知信号を送信する(ステップS11)。
【0050】
投票端末10により送信された通知信号は、当該通知信号が届く範囲に携帯端末20が存在する場合、当該携帯端末20により受信される。通知信号は、複数の携帯端末20により受信されてよい。
【0051】
通知信号を受信した携帯端末20は、受信した通知信号に基づいて、投票端末10との距離を算出する(ステップS12)。携帯端末20は、任意の公知の技術を用いて、通知信号に基づく投票端末10との距離の算出処理を実行することができる。
【0052】
ここで、携帯端末20による距離の算出方法の一例について説明する。投票端末10が送信する通知信号には、上述した第1閾値及び第2閾値に関する情報と、TxPowerの情報とが含まれる。ここで、TxPowerは、1m地点におけるRSSI(Received Signal Strength Indicator:受信信号強度)値である。RSSI値は、投票端末10から所定の距離における携帯端末20により受信される、通知信号の信号の受信強度の公称値である。
【0053】
第1閾値及び第2閾値に関する情報と、TxPowerの情報とは、通知信号の信号名(以下、「アドバタイズ名」という)に含まれる。例えば、第1閾値が10cm、第2閾値が90cm、TxPowerが-54であるとする。また、第1閾値及び第2閾値の情報は、3桁の数字で表されるとする。この場合、アドバタイズ名は、例えば冒頭に特定の文字列「vote」を付して、「vote01009054」のように表現される。
【0054】
携帯端末20の制御部21は、アドバタイズ名に含まれるTxPowerを用いて、公知の方法により、投票端末10と携帯端末20との距離を算出する。例えば、携帯端末20の制御部21は、フリスの伝達公式を用いて投票端末10と携帯端末20との距離を算出することができる。具体的には、投票端末10と携帯端末20との距離をdとし、携帯端末20による通知信号の受信強度をRLとすると、制御部21は、d=pоw(10, (Txpower-RL)/20)という数式により、算出することができる。
【0055】
投票端末10と携帯端末20との距離を算出するにあたり、携帯端末20は、距離dの算出に用いる通知信号の受信強度RLを、複数回の通知信号の受信強度に基づいて算出してもよい。例えば、携帯端末20は、複数回の通知信号の受信強度の平均値を、距離dの算出に用いる受信強度RLとしてよい。このように、複数回の通知信号の受信強度に基づいて距離dの算出に用いる受信強度RLを算出することにより、1回ごとの受信強度の検出誤差を修正しやすくなる。
【0056】
また、距離dの算出にあたっては、投票端末10及び携帯端末20の周囲環境に応じて、上記数式に対して、適宜周囲環境により生じる誤差を修正する項を加えた数式が用いられてよい。
【0057】
携帯端末20は、ステップS12で算出した距離が、所定の第1閾値以下であるか否かを判定する(ステップS13)。携帯端末20は、ステップS12で算出した距離が、所定の第1閾値より大きいと判定した場合、投票端末10との通信接続を確立することなく、処理を終了する。
図2に示すフローでは、ユーザが携帯端末20を投票端末10に近づけたことにより、ステップS12で算出した距離が、所定の第1閾値以下であると携帯端末20が判定したとして、説明する。
【0058】
携帯端末20は、ステップS13において、算出した距離が所定の第1閾値以下であると判定すると、接続要求信号を投票端末10に送信する(ステップS14)。
【0059】
投票端末10が、携帯端末20が送信した接続要求信号を受信すると、投票端末10と携帯端末20との間でBLEによる通信接続が確立される(ステップS15)。このとき、投票端末10は、携帯端末20が一意に有する識別情報を取得し、取得した識別情報が、通信接続の確立が予め許可された識別情報であるか否かを判定してよい。投票端末10は、取得した識別情報が、通信接続の確立が予め許可された識別情報である場合にのみ、携帯端末20との通信接続を確立してよい。通信接続の確立が予め許可された識別情報は、例えば、投票端末10の記憶部12に記憶されていてよい。識別情報は、例えばUUID(Universally Unique Identifier)であってよいが、これに限定されるものではない。
【0060】
なお、投票端末10は、いずれか1台の携帯端末20との間で通信接続が確立されていない場合、ステップS11で説明した通知信号の送信を継続し、いずれか1台の携帯端末20との間で通信接続が確立された場合、ステップS11で説明した通知信号の送信を停止してよい。この場合、投票端末10は、携帯端末20との間の通信接続が切断されると、ステップS11で説明した通知信号の送信を再開してよい。
【0061】
また、投票端末10は、いずれか1台の携帯端末20との間で通信接続が確立された場合、当該携帯端末20に、投票端末10との距離を継続して確認させるための確認信号を送信してよい。確認信号は、通知信号と同様の形式で、一定間隔で携帯端末20に送信されてよい。これにより、携帯端末20は、確認信号を受信することにより、確認信号の受信強度を取得し続ける。携帯端末20は、取得した受信強度に基づいて、投票端末10と携帯端末20との距離を算出し続けることができる。携帯端末20は、投票端末10と携帯端末20との距離が、第2閾値以上であると判定した場合に、投票端末10とのBLEによる通信接続を切断してよい。ここでは、投票端末10と携帯端末20との距離が、第2閾値未満に維持されているとして説明する。
【0062】
投票端末10は、いずれか1台の携帯端末20との間で通信接続が確立された場合、他の携帯端末20との間で通信接続を確立させない。これにより、投票端末10は、携帯端末20と通信接続が確立されている間、当該携帯端末20のみから投票を受け付ける。
【0063】
ユーザは、携帯端末20の入力部25を用いて、投票するための操作入力をおこなう。携帯端末20の表示部24には、例えばユーザによる操作入力に応じて、投票に関する入力を受け付ける画面が表示されている。携帯端末20は、ユーザによる操作入力に基づき、投票情報の入力を受け付ける(ステップS16)。ユーザは、例えば、携帯端末20の入力部25を用いて、公営競技場、レース番号、賭式、組番及び金額等の投票情報を入力する。ここでの投票情報の入力は、従来おこなわれていた、マークカードへの記入に代わるものである。すなわち、ユーザは、マークカードに記入する代わりに、携帯端末20に投票情報を入力する。
【0064】
なお、投票情報の入力は、投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立されていない状態で行うこともできる。携帯端末20は、投票情報が入力されると、投票情報の入力を受け付ける(ステップS16)。従って、ステップS16は、
図2のシーケンスの開始時点から、投票情報が入力された任意のタイミングで実行される。
【0065】
携帯端末20は、所定のタイミングにおいて、ステップS16で受け付けた投票情報のデータを投票端末10に送信する(ステップS17)。携帯端末20から投票情報のデータが送信されるタイミングは、情報処理システム1の使用態様又は使用環境等に応じて適宜定められていてよい。例えば、携帯端末20は、ユーザが、携帯端末20に対して、投票情報のデータを送信する操作入力をおこなった場合に、投票情報のデータを送信してよい。また、例えば、携帯端末20は、投票する情報の入力を受け付けている間の適宜のタイミングで、投票情報のデータを送信してよい。
【0066】
投票端末10は、携帯端末20から受信した投票情報のデータに基づき、投票情報の内容に応じた投票処理を実行する(ステップS18)。このとき、投票端末10は、例えば予めユーザにより登録されたキャッシュレスカードを用いて、決済をおこなってよい。これにより、ユーザは、別途の操作をおこなうことなく、携帯端末20に対する操作入力により投票を完結させることができる。
【0067】
投票端末10は、投票処理を実行した後、携帯端末20に対し、投票処理の結果を示す投票結果データを送信する(ステップS19)。投票処理の結果は、例えば、投票が正常に受け付けられたことを示す「投票成功」、何らかの理由により投票が受け付けられなかったことを示す「投票失敗」、及び、投票情報に含まれる投票の内容が不適当であることによりエントリに失敗したことを示す「エントリ失敗」を含んでよい。投票の内容が不適当とは、例えば、投票の内容が、発売されていない公営競技場に対する投票であったり、発売されていないレースに対する投票であったりすることを含む。
【0068】
投票端末10が投票結果データを携帯端末20に送信した後、投票端末10と携帯端末20とは、互いのBLEによる通信接続を切断する(ステップS20)。このようにして、投票端末10は、距離が第1閾値以下にある特定の携帯端末20とのみBLEによる通信接続を確立可能である。また、本実施形態では、投票端末10は、1台の携帯端末20とBLEによる通信接続を確立すると、当該携帯端末20以外の他の携帯端末20との通信接続を確立させない。これにより、投票端末10は、特定の1台の携帯端末20のみと一対一のBLE通信接続を確立することができる。
【0069】
次に、投票端末10の制御部11が実行する処理の詳細について、
図3を参照しながら説明する。
図3は、投票端末10の制御部11が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図3に示すフローの開始時点において、投票端末10は、いずれの携帯端末20とも通信接続が確立されていない状態である。
【0070】
制御部11は、通信部13から、例えば一定の時間間隔で、通知信号を送信する(ステップS31)。
【0071】
そして、制御部11は、通信部13において、接続要求信号を受信したか否かを判定する(ステップS32)。
【0072】
制御部11は、接続要求信号を受信していないと判定した場合(ステップS32のNo)、ステップS31に移行し、接続要求信号を受信したと判定するまで、ステップS31及びステップS32を繰り返す。
【0073】
制御部11は、接続要求信号を受信したと判定した場合(ステップS32のYes)、当該接続要求信号を送信した携帯端末20とのBLEによる通信接続を確立する処理を実行する(ステップS33)。これにより、投票端末10と携帯端末20との通信接続が確立される。
【0074】
投票端末10と携帯端末20との通信接続が確立されると、制御部11は、通信部13から、通信接続が確立された携帯端末20に対して、例えば一定の時間間隔で、確認信号を送信する(ステップS34)。制御部11は、ステップS39で携帯端末20との通信接続が切断されるまで、一定の時間間隔で確認信号を送信してよい。なお、ステップS34における確認信号の送信の時間間隔は、ステップS31における通知信号の送信の時間間隔と異なってもよい。
【0075】
制御部11は、通信接続が確立された携帯端末20により通信接続が切断されたか否かを判定する(ステップS35)。例えば、投票端末10との距離が第2閾値以上となったと携帯端末20が判定した場合、携帯端末20により通信接続が切断される。
【0076】
制御部11は、通信接続が確立された携帯端末20により通信接続が切断されたと判定した場合(ステップS35のYes)、携帯端末20との通信接続を切断する(ステップS39)。この場合、制御部11は、ステップS31に戻って、
図3のフローを再度実行してよい。
【0077】
制御部11は、通信接続が確立された携帯端末20により通信接続が切断されていないと判定した場合(ステップS35のNo)、携帯端末20から投票情報のデータを受信したか否かを判定する(ステップS36)。
【0078】
制御部11は、携帯端末20から投票情報のデータを受信していないと判定した場合(ステップS36のNo)、ステップS35に移行する。
【0079】
一方、制御部11は、携帯端末20から投票情報のデータを受信したと判定した場合(ステップS36のYes)、受信した投票情報のデータに基づき、投票処理を実行する(ステップS37)。
【0080】
制御部11は、投票処理を実行した後、携帯端末20に対し、投票結果データを送信する(ステップS38)。
【0081】
制御部11は、投票結果データを送信すると、通信接続を切断する(ステップS39)。制御部11は、ステップS31に戻って、
図3のフローを再度実行してよい。
【0082】
次に、携帯端末20の制御部21が実行する処理の詳細について、
図4を参照しながら説明する。
図4は、携帯端末20の制御部21が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示すフローの開始時点において、携帯端末20は、投票端末10と通信接続が確立されていない状態である。
【0083】
制御部21は、投票端末10から通知信号を受信したか否かを判定する(ステップS41)。
【0084】
制御部21は、投票端末10から通知信号を受信していないと判定した場合(ステップS41のNo)、投票端末10から通知信号を受信したと判定するまで、ステップS41を繰り返す。
【0085】
制御部21は、投票端末10から通知信号を受信したと判定した場合(ステップS41のYes)、受信した通知信号の受信強度に基づき、投票端末10と携帯端末20との距離を算出する(ステップS42)。
【0086】
そして、制御部21は、ステップS42で算出した距離が、第1閾値以下であるか否かを判定する(ステップS43)。
【0087】
制御部21は、ステップS42で算出した距離が第1閾値より大きいと判定した場合(ステップS43のNo)、ステップS41に移行する。
【0088】
一方、制御部21は、ステップS42で算出した距離が第1閾値以下であると判定した場合(ステップS43のYes)、通信部23から接続要求信号を投票端末10に送信する(ステップS44)。
【0089】
そして、制御部21は、投票端末10とのBLEによる通信接続を確立する処理を実行する(ステップS45)。
【0090】
投票端末10と携帯端末20との間の通信接続が確立された後、制御部21は、投票端末10から送信された確認信号を受信する(ステップS46)。
【0091】
制御部21は、ステップS46で受信した確認信号の受信強度に基づき、投票端末10と携帯端末20との距離を算出する(ステップS47)。
【0092】
そして、制御部21は、ステップS47で算出した距離が、第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS48)。
【0093】
制御部21は、ステップS47で算出した距離が第2閾値以上であると判定した場合(ステップS48のYes)、投票端末10との通信接続を切断する(ステップS52)。この場合、制御部21は、ステップS41に戻って、
図4のフローを再度実行してよい。
【0094】
制御部21は、ステップS49からステップS51を実行している間に、継続的にステップS46からステップS48の処理を実行してよい。つまり、制御部21は、ステップS49からステップS51を実行している間に、投票端末10と携帯端末20と距離が第2閾値以上となったと判定した場合、通信接続を切断して、
図4のフローを終了してよい。この場合、制御部21は、投票端末10と携帯端末20と距離が第2閾値未満である限り、ステップS49からステップS51の処理を実行することができる。
【0095】
制御部21は、ユーザによる、入力部25からの投票情報の入力を受け付ける(ステップS49)。携帯端末20の表示部24には、例えばユーザによる操作入力に応じて、投票に関する入力を受け付ける画面が表示されている。ユーザは、この表示された画面を参照しながら、投票情報の入力を行い、制御部21は投票情報の入力を受け付ける。なお、投票情報の入力の受付けは、投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立されていない状態で行うこともできる。従って、ステップS49は、
図4のフローの開始時点から、投票情報が入力された任意のタイミングで実行される。
【0096】
制御部21は、ステップS51で受け付けた投票情報のデータを、通信部23から投票端末10に送信する(ステップS50)。制御部21は、ユーザによる所定の入力操作に基づいて投票情報のデータを投票端末10に送信してもよく、投票端末10と携帯端末20との間で通信接続が確立されている場合には、自動的に送信してもよい。
【0097】
制御部21は、投票端末10から送信される投票結果データを受信する(ステップS51)。
【0098】
そして、制御部21は、投票端末10との通信接続を切断する(ステップS52)。制御部21は、ステップS41に戻って、
図4のフローを再度実行してよい。
【0099】
本実施形態に係る情報処理システム1によれば、携帯端末20は、投票端末10との距離が所定の第1閾値以下である場合に投票端末10との間で通信接続を確立させる。そのため、投票端末10からの通知信号を受信可能な範囲にある携帯端末20のうち、所定の第1閾値以下の距離にある携帯端末20のみが、投票端末10との通信接続を確立することができる。これにより、情報処理システム1において、投票端末10は、特定の携帯端末20とのみ通信接続を確立可能である。
【0100】
特に、本実施形態では、投票端末10は、いずれかの携帯端末20との通信接続が確立された場合に通知信号の送信を停止することにより、他の携帯端末20との通信接続をおこなわない。そのため、投票端末10と携帯端末20との一対一の通信接続を確立することができる。投票端末10は、携帯端末20との通信接続が切断された場合、通知信号の送信を再開することにより、再度、他の携帯端末20との通信接続を確立可能となる。
【0101】
また、携帯端末20は、投票端末10との通信接続が確立された状態において、投票端末10との距離が所定の第2閾値以上であると判定した場合、投票端末10との通信接続を切断する。これにより、携帯端末20を所持するユーザが、投票端末10から所定以上離れた場合に、通信接続が切断される。このようにすることで、例えば投票端末10の近辺に誰もいないにもかかわらず、当該投票端末10が1台の携帯端末20との通信接続を確立していることにより、他のユーザの携帯端末20との通信接続を確立できない、といった状況を発生させにくくなる。
【0102】
本実施形態において、投票端末10と携帯端末20との通信接続が確立された状態で、投票端末10は、携帯端末20に対して入力された投票に関する投票情報のデータを受信すると、投票情報の内容に応じた投票処理を実行する。つまり、ユーザは、自分が所持する携帯端末20を、投票端末10と通信接続させることにより、自分が所持する携帯端末20から、投票することができる。本実施形態において、投票端末10は、購入処理を実行した後、携帯端末20との通信接続を切断するため、他の携帯端末20との通信接続を確立可能となる。
【0103】
以上、本発明を諸図面や実施形態に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正をおこなうことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【0104】
例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 情報処理システム
10 投票端末
11、21 制御部
12、22 記憶部
13、23 通信部
14、24 表示部
15、25 入力部
20 携帯端末