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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089763
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】スロットル操作装置
(51)【国際特許分類】
   F02D 11/02 20060101AFI20220609BHJP
【FI】
F02D11/02 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021176976
(22)【出願日】2021-10-28
(31)【優先権主張番号】P 2020201991
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021024560
(32)【優先日】2021-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000213954
【氏名又は名称】朝日電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】大城 幸男
(72)【発明者】
【氏名】塚本 圭輔
【テーマコード(参考)】
3G065
【Fターム(参考)】
3G065CA22
3G065GA46
3G065JA02
3G065JA13
3G065KA14
3G065KA21
(57)【要約】
【課題】スロットルレバーの回転操作によりスロットル制御に加えて他の操作を円滑に行わせることができるスロットル操作装置を提供する。
【解決手段】車両のハンドルバー先端に形成された把持グリップ近傍に固定された固定部材1と、固定部材1から延設して取り付けられ、把持グリップを把持しつつ回動操作可能とされたスロットルレバー2と、スロットルレバー2の回転操作角度を検出し得る検出センサ11とを具備し、検出センサ11で検出されたスロットルレバー2の回動操作角度に基づき車両のエンジンを制御可能なスロットル操作装置において、スロットルレバー2は、正方向α及び逆方向βに回動操作可能とされるとともに、正方向αの回動操作により車両のエンジンを制御可能とされ、逆方向βの回動操作により車両に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物のハンドルバー先端に形成された把持グリップ近傍に固定された固定部材と、
前記固定部材から延設して取り付けられ、前記把持グリップを把持しつつ回転操作可能とされたスロットルレバーと、
前記固定部材に配設され、前記スロットルレバーの回転操作角度を検出し得る検出センサと、
を具備し、前記検出センサで検出された前記スロットルレバーの回転操作角度に基づき乗り物の駆動源を制御可能なスロットル操作装置において、
前記スロットルレバーは、正方向及び逆方向に回転操作可能とされるとともに、正方向の回転操作により乗り物の駆動源を制御可能とされ、逆方向の回転操作により乗り物に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたことを特徴とするスロットル操作装置。
【請求項2】
前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、
前記軸部材に取り付けられた磁石と、
を具備し、前記検出センサは、前記磁石に対応する位置に取り付けられ、前記スロットルレバーに応じて回転する前記磁石の磁気変化に基づいて当該スロットルレバーの回転操作角度を検出し得るとともに、前記スロットルレバーの正方向の回転操作及び逆方向の回転操作をそれぞれ検出可能とされたことを特徴とする請求項1記載のスロットル操作装置。
【請求項3】
前記軸部材に連結され、前記スロットルレバーの回転操作に応じて回転する回転部材と、
前記スロットルレバーの回転操作時、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングと、
を具備し、前記回転部材は、前記リターンスプリングの一端を係止可能な第1係止部及び他端を係止可能な第2係止部が形成されるとともに、前記スロットルレバーの正方向の回転時、前記リターンスプリングの一端が前記第1係止部に係止されて前記回転部材の回転に応じて回動しつつ他端が前記固定部材に係止されて固定され、前記スロットルレバーの逆方向の回転時、前記リターンスプリングの他端が前記第2係止部に係止されて前記回転部材の回転に応じて回動しつつ一端が前記固定部材に係止されて固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスロットル操作装置。
【請求項4】
前記固定部材は、前記スロットルレバーの正方向の回転時、前記リターンスプリングの他端を係止して固定する第2固定部と、前記スロットルレバーの逆方向の回転時、前記リターンスプリングの一端を係止して固定する第1固定部とを有するとともに、前記リターンスプリングの一端と前記第1固定部との間、又は前記リターンスプリングの他端と前記第2固定部との間にはクリアランスを有することを特徴とする請求項3記載のスロットル操作装置。
【請求項5】
前記スロットルレバーの正方向の回転操作時及び逆方向の回転操作時に摩擦を生じさせて抵抗力を付与し得る抵抗力付与手段を具備したことを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載のスロットル操作装置。
【請求項6】
前記固定部材の開口を覆うカバー部材が設けられると共に、前記検出センサは、前記カバー部材における前記磁石に対応する位置に取り付けられていることを特徴とする請求項1~5の何れか1つに記載のスロットル操作装置。
【請求項7】
前記スロットルレバーは、前記逆方向の操作荷重が前記正方向の操作荷重より大きく設定されたことを特徴とする請求項1~6の何れか1つに記載のスロットル操作装置。
【請求項8】
前記スロットルレバーが前記逆方向に回転操作されるとき、所定の操作荷重を発生させるとともに、前記スロットルレバーが前記正方向に回転操作されるとき、前記操作荷重を発生させない操作荷重発生手段を具備したことを特徴とする請求項7記載のスロットル操作装置。
【請求項9】
前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、
前記軸部材に連結され、前記スロットルレバーの回転操作に応じて回転する回転部材と、
を具備し、前記操作荷重発生手段は、前記回転部材と共に回転して前記操作荷重を発生可能とされたことを特徴とする請求項7又は請求項8記載のスロットル操作装置。
【請求項10】
前記操作荷重発生手段は、前記スロットルレバーの前記逆方向に対する回転操作に応じて変位する変位手段と、当該変位手段の変位に応じて付勢力を生じさせる付勢手段と、を具備したことを特徴とする請求項7~9の何れか1つに記載のスロットル操作装置。
【請求項11】
前記スロットルレバーが前記正方向及び逆方向に回転操作されるとき、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングを具備するとともに、前記スロットルレバーが前記逆方向に回転操作されるとき、前記リターンスプリングによる付勢力と前記操作荷重発生手段による前記操作荷重とを発生させることを特徴とする請求項7~10の何れか1つに記載のスロットル操作装置。
【請求項12】
前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、
前記軸部材に取り付けられ、前記スロットルレバーの回転操作時、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングと、
前記リターンスプリングの一端及び他端の間に位置するとともに、前記スロットルレバーの回転操作に応じて回転可能な操作部と、
を具備し、前記スロットルレバーの正方向の回転時、前記リターンスプリングの前記他端が固定されつつ前記一端が前記操作部で押圧されて回動することにより付勢力を得るとともに、前記スロットルレバーの逆方向の回転時、前記リターンスプリングの前記一端が固定されつつ前記他端が前記操作部で押圧されて回動することにより付勢力を得ることを特徴とする請求項1記載のスロットル操作装置。
【請求項13】
前記リターンスプリングの前記一端側を覆う第1カバー部品と、
前記リターンスプリングの前記他端側を覆う第2カバー部品と、
を有し、前記操作部は、前記スロットルレバーの回転方向に応じて前記第1カバー部品又は前記第2カバー部品を押圧して回動可能とされたことを特徴とする請求項12記載のスロットル操作装置。
【請求項14】
前記操作部は、前記第1カバー部品を押圧する第1押圧面と前記第2カバー部品を押圧する第2押圧面とを有し、前記第1押圧面及び第2押圧面の少なくとも一方は、前記操作部に形成された切欠きの縁面から成ることを特徴とする請求項13記載のスロットル操作装置。
【請求項15】
前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、
前記軸部材に取り付けられ、前記スロットルレバーの正方向の回転時に当該スロットルレバーを初期位置に付勢する正回転用リターンスプリングと、
前記軸部材に取り付けられ、前記スロットルレバーの逆方向の回転時に当該スロットルレバーを初期位置に付勢する逆回転用リターンスプリングと、
を具備したことを特徴とする請求項1記載のスロットル操作装置。
【請求項16】
前記検出センサは、前記軸部材に取り付けられた磁石の磁力変化を検出することにより、前記スロットルレバーの正方向の回転操作及び逆方向の回転操作をそれぞれ検出し得るよう構成されるとともに、前記正回転用リターンスプリング及び逆回転用リターンスプリングは、前記磁石を挟んだ位置にそれぞれ配設されたことを特徴とする請求項15記載のスロットル操作装置。
【請求項17】
前記軸部材を中立位置に保持する中立位置保持手段を具備したことを特徴とする請求項15又は請求項16記載のスロットル操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出センサで検出されたスロットルレバーの回転操作角度に基づき乗り物の駆動源を制御可能なスロットル操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ATVや四輪バギー等の車両、PWC(水上オートバイ)等の船舶又は雪上車等の乗り物におけるスロットル開度を操作するための従来のスロットル操作装置として、例えば特許文献1にて開示されているように、把持グリップ近傍に取り付けられたスロットルレバー(サムスロットルレバー)を具備したものが挙げられる。かかる従来のスロットル操作装置は、把持グリップを把持した運転者の手の指をスロットルレバーまで伸ばして回転操作すると、その回転操作角度を検出センサが検出して乗り物のエンジンを制御し得るよう構成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-53836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術においては、スロットルレバーの回転操作が一方向に限られており、専ら駆動源を制御するスロットル制御を行うものに限定されていたため、本出願人は、これとは反対の方向の操作を許容するものとし、スロットルレバーによる他の操作も可能とすることを検討するに至った。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スロットルレバーの回転操作によりスロットル制御に加えて他の操作を円滑に行わせることができるスロットル操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、乗り物のハンドルバー先端に形成された把持グリップ近傍に固定された固定部材と、前記固定部材から延設して取り付けられ、前記把持グリップを把持しつつ回転操作可能とされたスロットルレバーと、前記固定部材に配設され、前記スロットルレバーの回転操作角度を検出し得る検出センサとを具備し、前記検出センサで検出された前記スロットルレバーの回転操作角度に基づき乗り物の駆動源を制御可能なスロットル操作装置において、前記スロットルレバーは、正方向及び逆方向に回転操作可能とされるとともに、正方向の回転操作により乗り物の駆動源を制御可能とされ、逆方向の回転操作により乗り物に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、前記軸部材の先端部に取り付けられた磁石とを具備し、前記検出センサは、前記磁石に対応する位置に取り付けられ、前記スロットルレバーに応じて回転する前記磁石の磁気変化に基づいて当該スロットルレバーの回転操作角度を検出し得るとともに、前記スロットルレバーの正方向の回転操作及び逆方向の回転操作をそれぞれ検出可能とされたことを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のスロットル操作装置において、前記軸部材に連結され、前記スロットルレバーの回転操作に応じて回転する回転部材と、前記スロットルレバーの回転操作時、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングとを具備し、前記回転部材は、前記リターンスプリングの一端を係止可能な第1係止部及び他端を係止可能な第2係止部が形成されるとともに、前記スロットルレバーの正方向の回転時、前記リターンスプリングの一端が前記第1係止部に係止されて前記回転部材の回転に応じて回動しつつ他端が前記固定部材に係止されて固定され、前記スロットルレバーの逆方向の回転時、前記リターンスプリングの他端が前記第2係止部に係止されて前記回転部材の回転に応じて回動しつつ一端が前記固定部材に係止されて固定されることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のスロットル操作装置において、前記固定部材は、前記スロットルレバーの正方向の回転時、前記リターンスプリングの他端を係止して固定する第2固定部と、前記スロットルレバーの逆方向の回転時、前記リターンスプリングの一端を係止して固定する第1固定部とを有するとともに、前記リターンスプリングの一端と前記第1固定部との間、又は前記リターンスプリングの他端と前記第2固定部との間にはクリアランスを有することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーの正方向の回転操作時及び逆方向の回転操作時に摩擦を生じさせて抵抗力を付与し得る抵抗力付与手段を具備したことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1~5の何れか1つに記載のスロットル操作装置において、前記固定部材の開口を覆うカバー部材が設けられると共に、前記検出センサが前記カバー部材における前記磁石に対応する位置に取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、請求項1~6の何れか1つに記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーは、前記逆方向の操作荷重が前記正方向の操作荷重より大きく設定されたことを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明は、請求項7記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーが前記逆方向に回転操作されるとき、所定の操作荷重を発生させるとともに、前記スロットルレバーが前記正方向に回転操作されるとき、前記操作荷重を発生させない操作荷重発生手段を具備したことを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明は、請求項7又は請求項8記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、前記軸部材に連結され、前記スロットルレバーの回転操作に応じて回転する回転部材とを具備し、前記操作荷重発生手段は、前記回転部材と共に回転して前記操作荷重を発生可能とされたことを特徴とする。
【0015】
請求項10記載の発明は、請求項7~9の何れか1つに記載のスロットル操作装置において、前記操作荷重発生手段は、前記スロットルレバーの前記逆方向に対する回転操作に応じて変位する変位手段と、当該変位手段の変位に応じて付勢力を生じさせる付勢手段と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
請求項11記載の発明は、請求項7~10の何れか1つに記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーが前記正方向及び逆方向に回転操作されるとき、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングを具備するとともに、前記スロットルレバーが前記逆方向に回転操作されるとき、前記リターンスプリングによる付勢力と前記操作荷重発生手段による前記操作荷重とを発生させることを特徴とする。
【0017】
請求項12記載の発明は、請求項1記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、前記軸部材に取り付けられ、前記スロットルレバーの回転操作時、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングと、前記リターンスプリングの一端及び他端の間に位置するとともに、前記スロットルレバーの回転操作に応じて回転可能な操作部とを具備し、前記スロットルレバーの正方向の回転時、前記リターンスプリングの前記他端が固定されつつ前記一端が前記操作部で押圧されて回動することにより付勢力を得るとともに、前記スロットルレバーの逆方向の回転時、前記リターンスプリングの前記一端が固定されつつ前記他端が前記操作部で押圧されて回動することにより付勢力を得ることを特徴とする。
【0018】
請求項13記載の発明は、請求項12記載のスロットル操作装置において、前記リターンスプリングの前記一端側を覆う第1カバー部品と、前記リターンスプリングの前記他端側を覆う第2カバー部品とを有し、前記操作部は、前記スロットルレバーの回転方向に応じて前記第1カバー部品又は前記第2カバー部品を押圧して回動可能とされたことを特徴とする。
【0019】
請求項14記載の発明は、請求項13記載のスロットル操作装置において、前記操作部は、前記第1カバー部品を押圧する第1押圧面と前記第2カバー部品を押圧する第2押圧面とを有し、前記第1押圧面及び第2押圧面の少なくとも一方は、前記操作部に形成された切欠きの縁面から成ることを特徴とする。
【0020】
請求項15記載の発明は、請求項1記載のスロットル操作装置において、前記スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、前記軸部材に取り付けられ、前記スロットルレバーの正方向の回転時に当該スロットルレバーを初期位置に付勢する正回転用リターンスプリングと、前記軸部材に取り付けられ、前記スロットルレバーの逆方向の回転時に当該スロットルレバーを初期位置に付勢する逆回転用リターンスプリングとを具備したことを特徴とする。
【0021】
請求項16記載の発明は、請求項15記載のスロットル操作装置において、前記検出センサは、前記軸部材に取り付けられた磁石の磁力変化を検出することにより、前記スロットルレバーの正方向の回転操作及び逆方向の回転操作をそれぞれ検出し得るよう構成されるとともに、前記正回転用リターンスプリング及び逆回転用リターンスプリングは、前記磁石を挟んだ位置にそれぞれ配設されたことを特徴とする。
【0022】
請求項17記載の発明は、請求項15又は請求項16記載のスロットル操作装置において、前記軸部材を中立位置に保持する中立位置保持手段を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1の発明によれば、スロットルレバーは、正方向及び逆方向に回転操作可能とされるとともに、正方向の回転操作により乗り物の駆動源を制御可能とされ、逆方向の回転操作により乗り物に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたので、スロットルレバーの回転操作によりスロットル制御に加えて、乗り物の他の機器の操作を円滑に行わせることができる。
【0024】
請求項2の発明によれば、検出センサは、スロットルレバーに応じて回転する磁石の磁気変化に基づいて当該スロットルレバーの回転操作角度を検出し得るとともに、磁石に対応する位置に取り付けられているので、スロットルレバーの正方向の回転操作及び逆方向の回転操作をそれぞれ精度よく検出することができる。
【0025】
請求項3記載の発明によれば、回転部材は、リターンスプリングの一端を係止可能な第1係止部及び他端を係止可能な第2係止部が形成されるとともに、スロットルレバーの正方向の回転時、リターンスプリングの一端が第1係止部に係止されて回転部材の回転に応じて回動しつつ他端が固定部材に係止されて固定され、スロットルレバーの逆方向の回転時、リターンスプリングの他端が第2係止部に係止されて回転部材の回転に応じて回動しつつ一端が固定部材に係止されて固定されるので、スロットルレバーの正方向の回転時及び逆方向の回転時において、一つのリターンスプリングによる付勢力を円滑且つ確実に付与することができる。
【0026】
請求項4記載の発明によれば、リターンスプリングの一端と第1固定部との間、又はリターンスプリングの他端と第2固定部との間にはクリアランスを有するので、スロットルレバーの回転操作開始時、リターンスプリングによる付勢力が付与されない回転領域(機械的な遊び領域)を生じさせることができる。
【0027】
請求項5記載の発明によれば、スロットルレバーの正方向の回転操作時及び逆方向の回転操作時に摩擦を生じさせて抵抗力を付与し得る抵抗力付与手段を具備したので、スロットルレバーの回転操作時の操作性を向上させることができる。
【0028】
請求項6記載の発明によれば、固定部材の開口を覆うカバー部材を設けると共に、検出センサをカバー部材に取り付けたので、カバー部材が固定部材の開口を覆う機能と、検出センサを取り付ける機能とを有し、検出センサが取り付けられた部位の防水対策を容易に行わせることができる。
【0029】
請求項7記載の発明によれば、スロットルレバーは、逆方向の操作荷重が正方向の操作荷重より大きく設定されたので、スロットルレバーに対する正方向の操作時、意図せず誤って逆方向に操作してしまうのを抑制することができる。
【0030】
請求項8記載の発明によれば、スロットルレバーが逆方向に回転操作されるとき、所定の操作荷重を発生させるとともに、スロットルレバーが正方向に回転操作されるとき、操作荷重を発生させない操作荷重発生手段を具備したので、スロットルレバーにおける逆方向の操作荷重を正方向の操作荷重より大きく設定することができる。
【0031】
請求項9記載の発明によれば、操作荷重発生手段は、回転部材と共に回転して操作荷重を発生可能とされたので、スロットルレバーの逆方向に対する操作時、操作荷重を確実に発生させることができる。
【0032】
請求項10記載の発明によれば、操作荷重発生手段は、スロットルレバーの逆方向に対する回転操作に応じて変位する変位手段と、当該変位手段の変位に応じて付勢力を生じさせる付勢手段とを具備したので、スロットルレバーの逆方向に対する操作時、操作荷重を確実且つ円滑に発生させることができる。
【0033】
請求項11記載の発明によれば、スロットルレバーが正方向及び逆方向に回転操作されるとき、当該スロットルレバーを初期位置に付勢するリターンスプリングを具備するとともに、スロットルレバーが逆方向に回転操作されるとき、リターンスプリングによる付勢力と操作荷重発生手段による操作荷重とを発生させるので、スロットルレバーの逆方向に対する操作時、操作荷重発生手段で発生させる操作荷重とリターンスプリングによる付勢力とを加算した比較的大きな抗力を生じさせることができる。
【0034】
請求項12記載の発明によれば、スロットルレバーの正方向の回転時、リターンスプリングの他端が固定されつつ一端が操作部で押圧されて回動することにより付勢力を得るとともに、スロットルレバーの逆方向の回転時、リターンスプリングの一端が固定されつつ他端が操作部で押圧されて回動することにより付勢力を得るので、スロットルレバーの正方向の回転時及び逆方向の回転時において、単一のリターンスプリングで円滑に付勢力を得ることができる。
【0035】
請求項13記載の発明によれば、リターンスプリングの一端側を覆う第1カバー部品と、リターンスプリングの他端側を覆う第2カバー部品とを有し、操作部は、スロットルレバーの回転方向に応じて第1カバー部品又は第2カバー部品を押圧して回動可能とされたので、スロットルレバーの正方向の回転時及び逆方向の回転時において、安定してリターンスプリングによる付勢力を得ることができる。
【0036】
請求項14記載の発明によれば、操作部は、第1カバー部品を押圧する第1押圧面と第2カバー部品を押圧する第2押圧面とを有し、第1押圧面及び第2押圧面の少なくとも一方は、操作部に形成された切欠きの縁面から成るので、切欠きの幅寸法を適宜決定することにより、第1押圧面と第2押圧面との離間寸法を調整することができ、リターンスプリングの一端及び他端の初期位置に応じた第1押圧面及び第2押圧面とすることができる。
【0037】
請求項15記載の発明は、スロットルレバーに連結され、当該スロットルレバーの回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材と、軸部材に取り付けられ、スロットルレバーの正方向の回転時に当該スロットルレバーを初期位置に付勢する正回転用リターンスプリングと、軸部材に取り付けられ、スロットルレバーの逆方向の回転時に当該スロットルレバーを初期位置に付勢する逆回転用リターンスプリングとを具備したので、スロットルレバーの正方向の回転時の付勢力と逆方向の回転時の付勢力とをそれぞれ適宜設定することができる。
【0038】
請求項16記載の発明は、検出センサは、軸部材に取り付けられた磁石の磁力変化を検出することにより、スロットルレバーの正方向の回転操作及び逆方向の回転操作をそれぞれ検出し得るよう構成されるとともに、正回転用リターンスプリング及び逆回転用リターンスプリングは、磁石を挟んだ位置にそれぞれ配設されたので、スロットルレバーの正方向の回転と逆方向の回転のそれぞれを安定して行わせることができる。
【0039】
請求項17記載の発明は、軸部材を中立位置に保持する中立位置保持手段を具備したので、正回転用リターンスプリング及び逆回転用リターンスプリングの付勢力が相違する場合であっても軸部材を確実に中立位置に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明の第1の実施形態に係るスロットル操作装置を示す全体斜視図
図2】同スロットル操作装置を示す3面図
図3図2のIII-III線断面図
図4】同スロットル操作装置の固定部材を示す3面図
図5】同スロットル操作装置のカバー部材を示す4面図
図6】同スロットル操作装置のスロットルレバー及びスロットルレバーと共に回転する一体構成部品を示す斜視図
図7】同スロットル操作装置のスロットルレバー及びスロットルレバーと共に回転する一体構成部品を示す3面図
図8】同スロットル操作装置の一体構成部品の組み付け状態を示す分解斜視図
図9】同スロットル操作装置の回転部材を示す5面図
図10】同スロットル操作装置の取付部材を示す3面図
図11】同スロットル操作装置の磁石を示す3面図
図12】同スロットル操作装置の抵抗力付与手段を示す4面図
図13】同スロットル操作装置の抵抗力付与手段の摺動部材に対する摺動を示す模式図
図14】同スロットル操作装置のカバー部材を取外した状態であってリターンスプリングの取付状態を示す平面図
図15】本発明の他の実施形態に係るスロットル操作装置のカバー部材を取外した状態であってリターンスプリングの取付状態を示す平面図
図16】本発明の第2の実施形態に係るスロットル操作装置を示す3面図
図17図16のXVII-XVII線断面図
図18】同スロットル操作装置の固定部材を示す斜視図
図19】同固定部材に一体構成部品を取り付けた状態を示す平面図
図20】同一体構成部品を示す3面図
図21】同一体構成部品を示す斜視図
図22】同一体構成部品を示す斜視図
図23】同スロットル操作装置における一体構成部品の先端部の組み付け状態を示す分解斜視図
図24】同スロットル操作装置における一体構成部品の先端部の組み付け状態を示す分解斜視図
図25】同スロットル操作装置における一体構成部品の先端部の組み付け状態を示す斜視図
図26】同スロットル操作装置の操作荷重発生手段を示す3面図
図27】同スロットル操作装置の抵抗力付与手段を示す斜視図
図28】同抵抗力付与手段が取り付けられた状態の取付部材を示す平面図及び正面図
図29】本発明の第3の実施形態に係るスロットル操作装置を示す斜視図
図30】同スロットル操作装置を示す3面図
図31】同スロットル操作装置における第2固定部材を取り外した状態を示す平面図
図32図31におけるXXXII-XXXII線断面図
図33図31におけるXXXIII-XXXIII線断面図
図34図31におけるXXXIV-XXXIV線断面図
図35】同スロットル操作装置におけるスロットルレバーと第1カバー部品及び第2カバー部品との連結状態を示す斜視図
図36】同スロットル操作装置におけるスロットルレバー(第2スロットルレバー部)に形成された操作部を示す斜視図
図37】同スロットル操作装置における第1カバー部品及び第2カバー部品の組み付け状態を示す側面図
図38】同スロットル操作装置における第1カバー部品及び第2カバー部品を示す分解斜視図
図39】同スロットル操作装置における第1カバー部品、第2カバー部品及びリターンスプリングを示す斜視図
図40】本発明の第4の実施形態に係るスロットル操作装置を示す斜視図
図41】同スロットル操作装置における第2固定部材を取り外した状態を示す平面図
図42図41におけるXLII-XLII線断面図
図43図41におけるXLIII-XLIII線断面図
図44】同スロットル操作装置における軸部材に取り付けられた部品及び中立位置保持手段を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係るスロットル操作装置は、ATVやバギー等の車両、PWC(水上オートバイ)等の船舶又は雪上車等の乗り物(本実施形態においてはATVやバギー等の車両)が具備するハンドルバーに固定されて当該車両のエンジン(駆動源)を制御可能とされたものであり、図1~3に示すように、固定部材1と、所謂サムレバーと称されるスロットルレバー2と、カバー部材3と、回転部材5と、抵抗力付与手段7と、検出センサ11と、リターンスプリングSと、摺動部材Kとを有して構成されている。
【0042】
固定部材1は、ハンドルバーHに固定されてスロットルレバー2を回動自在に支持するものであり、車両のハンドルバーHの先端に形成された把持グリップ近傍に固定されるようになっている。かかる固定部材1は、図4に示すように、上方が開口して内部に収容凹部が形成されるとともに、挟持部材4が取り付けられており、当該挟持部材4にてハンドルバーHを挟持して固定可能とされている。
【0043】
また、固定部材1は、その外側の所定位置において互いに所定寸法離間して形成された一対の規制部1a-1aが形成されるとともに、内部に形成された収容凹部の底面には、シール部材9(図3参照)を嵌合して位置決めする取付溝1b、軸部材Lを挿通してスロットルレバー1の回転操作を許容する貫通孔1c、及びリターンスプリングSの一端Sa(図8参照)を係止して固定する第1固定部1d、及びリターンスプリングSの他端Sb(図8参照)を係止して固定する第2固定部1eがそれぞれ形成されている。
【0044】
スロットルレバー2は、固定部材1の下部から延設して取り付けられ、運転者が車両の把持グリップを把持しつつ回転操作可能とされたものであり、図3に示すように、軸部材Lに連結されている。かかる軸部材Lは、スロットルレバー2の回転操作に応じて軸廻りに回転するもので、その先端部には、取付ネジNb及びワッシャWによって回転部材5が固定されている。なお、スロットルレバー2は、図7に示すように、側方に突出した突出部2aが形成されており、固定部材1に組み付けられた状態で突出部2aが一対の規制部1a-1aの間に位置するよう構成されている。これにより、スロットルレバーL及び軸部材Lの回転角度が所定範囲に規制されるようになっている。
【0045】
回転部材5は、図6、7に示すように、スロットルレバー2の回転操作に応じて回転可能とされるとともに、図9に示すように、抵抗力付与手段7及びコイルスプリング9(図8参照)を取り付け可能な取付部5aと、軸部材Lの先端部を挿通可能な貫通孔5bと、リターンスプリングSの一端Sa(図8参照)を係止可能な第1係止部5cと、リターンスプリングSの他端Sb(図8参照)を係止可能な第2係止部5dとがそれぞれ形成されている。しかるに、スロットルレバー1を回転操作して軸部材L及び回転部材5が回転すると、リターンスプリングSによって初期位置に向かって付勢されるようになっている。
【0046】
さらに、回転部材5は、図6~8に示すように、一対の取付ネジnによって取付部材6が取り付けられている。かかる取付部材6は、磁石Mを保持するもので、図10に示すように、磁石Mを嵌入可能な収容凹部6aと、収容凹部6aの底面中央の位置に突出形成された中央凸部6bと、収容凹部6aの開口縁部において互いに対向して形成された一対の係止爪6cと、収容凹部6aの底面に形成された嵌合孔6dとを有して構成されている。
【0047】
磁石Mは、取付部材6の収容凹部6aに嵌合して取り付けられ、スロットルレバー2の回転操作に応じて軸部材Lと共に回転可能なもので、図11に示すように、中央凸部6bを挿通可能な貫通孔Maと、上面縁部に形成された切欠き部Mbと、下面から突出形成された一対の突出部Mcとを有して構成されている。そして、貫通孔Maに中央凸部6bを挿通させつつ突出部Mcを嵌合孔6dに嵌入させることにより、磁石Mを収容凹部6a内に収容させるとともに、係止爪6cを切欠き部Mbに押圧させることにより磁石Mの抜け止めがされている。
【0048】
このように、スロットルレバー2、軸部材L、回転部材5、取付部材6、磁石M及びリターンスプリングSが組み付けられ、図6に示すように、一体構成部品Yを構成している。したがって、スロットルレバー2を回転操作することにより、一体構成部品Yが固定部材1に対して回転するとともに、当該一体構成部品YがリターンスプリングSによって初期位置に向かって付勢されているので、スロットルレバー2に対する操作力を緩めることにより、スロットルレバー2が初期位置に戻るようになっている。
【0049】
カバー部材3は、図1~3に示すように、固定部材1の上部の開口を覆った状態にて取付ネジNaにより固定されるもので、図5に示すように、側方に向かって開口した収容凹部3aと、固定部材1に取り付けられた状態で磁石Mと対峙する下面3bとを有した成形部品から成る。そして、収容凹部3bには、検出センサ11が取り付けられた基板10が収容され、所定の樹脂が充填されて検出センサ11及び基板10の防水が図られている。
【0050】
また、本実施形態に係るカバー部材3は、その下面3bに摺動部材Kがインサート成形にて固定されている。かかる摺動部材Kは、円環状の金属製部材から成り、後述する抵抗力付与手段7が摺動し得るよう構成されている。なお、カバー部材3の下面3bにおける摺動部材Kの内側領域は、磁石Mが接触しつつ回転可能な接触面3baを構成しており、磁石Mを安定して回転させ得るようになっている。
【0051】
さらに、カバー部材3は、固定部材1に取り付けられた状態でシール部材9を押圧してシール可能とされている。すなわち、カバー部材3を固定部材1に取り付けると、図3に示すように、カバー部材3の下面3bの周縁領域に形成された押圧面3bbがシール部材9を押圧した状態となり、固定部材1の内部(回転部材5等が位置する内部空間)をシールし得るようになっている。
【0052】
検出センサ11は、スロットルレバー2の回転操作角度を検出し得るもので、本実施形態においては、磁石Mの磁気変化を検出してその回転角度を検出する角度センサから成る。すなわち、スロットルレバー2の回転操作に伴って磁石Mが回転すると、その回転による磁石Mの磁気変化を検出センサ11が検知してスロットルレバー2の回転操作角度を検出することができるのである。
【0053】
そして、検出センサ11がスロットルレバー2の回転操作角度を検出すると、その検出信号が基板10に接続された配線hを介して車両が具備するECU(エンジン・コントロール・ユニット)又は車両に搭載された所定の機器等に送信され、当該スロットルレバー2の回転操作角度に基づいて車両のエンジン(駆動源)の制御、又は車両の所定の機器の操作(例えば、車両の後進、又はオートクルーズシステムの作動、若しくはその停止)が行われるよう構成されている。
【0054】
すなわち、本実施形態に係るスロットル操作装置は、図1、2に示すように、スロットルレバー2が固定部材1に対して正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、検出センサ11がカバー部材3における磁石Mに対応する位置に取り付けられ、スロットルレバー2の正方向αの回転操作及び逆方向βの回転操作をそれぞれ検出可能とされており、正方向αの回転操作により車両のエンジン(駆動源)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により車両に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされるよう構成されている。
【0055】
具体的には、リターンスプリングSの一端Saは、回転部材5の第1係止部5c(図6(b)参照)及び固定部材1の第1固定部1d(図14参照)に係止可能とされるとともに、他端Sbは、回転部材5の第2係止部5d(図6(a)参照)及び固定部材1の第2固定部1e(図14参照)に係止可能とされて組み付けられている。
【0056】
そして、スロットルレバー2を正方向αに回転操作して回転部材5が同方向に回転すると、リターンスプリングSの一端Saが第1係止部5cに係止されて回転部材5の回転に応じて回動(すなわち、一端Saは、回転部材5に連れ回しされつつ第1固定部1dから離間する)しつつ他端Sbが固定部材1の第2固定部1eに係止して固定されることとなる、スロットルレバー2を初期位置に戻す方向に付勢力が付与される。
【0057】
また、スロットルレバー2を逆方向βに回転操作して回転部材5が同方向に回転すると、リターンスプリングSの他端Sbが第2係止部5dに係止されて回転部材5の回転に応じて回動(すなわち、他端Sbは、回転部材5に連れ回しされつつ第2固定部1eから離間する)しつつ一端Saが固定部材1の第1固定部1dに係止して固定されることとなり、スロットルレバー2を初期位置に戻す方向に付勢力が付与される。
【0058】
しかるに、本実施形態においては、図14に示すように、リターンスプリングSの一端Saと第1固定部1d、及びリターンスプリングSの他端Sbと第2固定部1eがそれぞれ接触した状態で組み付けられているが、図15に示すように、リターンスプリングSの一端Saと第1固定部1dとの間(又はリターンスプリングSの他端Sbと第2固定部1eとの間)に寸法tのクリアランスを有するものとしてもよい。かかるクリアランスを有することにより、スロットルレバー2の回転操作開始時、リターンスプリングSによる付勢力が付与されない回転領域(機械的な遊び領域)を生じさせることができる。
【0059】
さらに、本実施形態に係るスロットル操作装置は、スロットルレバー2の回転操作時に摩擦を生じさせて抵抗力を付与し得る抵抗力付与手段7を具備している。かかる抵抗力付与手段7は、図6~8に示すように、回転部材5の取付部5aに取り付けられ、コイルスプリング8により上方に向かって付勢された樹脂製部材から成るとともに、スロットルレバー2の回転操作に伴って回転部材5が回転すると、当該回転部材5と共に回動し得るようになっている。
【0060】
具体的には、抵抗力付与手段7は、図12に示すように、突端面7aと、ボス部7bと、突出部7cとが一体形成されている。突端面7aは、抵抗力付与手段7の突端に形成された平面から成り、カバー部材3に形成された摺動部材Kの摺動面Ka上を摺動し得る面から成る。ボス部7bは、抵抗力付与手段7の下面に形成された突出形状から成り、コイルスプリング8を保持し得るものとされている。また、突出部7cは、抵抗力付与手段7の側面に形成された一対の膨出部から成り、回転部材5の取付部5aに形成された保持溝5aa(図8、9参照)に合致することにより、抵抗力付与手段7を位置決めするとともに、抵抗力付与手段7の変位が案内され得るようになっている。
【0061】
しかるに、抵抗力付与手段7は、コイルスプリング8により摺動部材Kの摺動面Kaに向かって付勢され、図3に示すように、突端面7aが摺動面Kaに接触した状態とされるとともに、スロットルレバー2の回転操作に伴って回転部材5が回転し、当該回転部材5と共に回動するようになっている。そして、図13に示すように、スロットルレバー2が正方向αに回転操作されると、Aの位置に接触した突端面7aがBの位置まで摺動するとともに、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されると、Aの位置に接触した突端7aがCの位置まで摺動し得るよう構成されている。すなわち、カバー部材3に形成された摺動面Kaは、抵抗力付与手段7の移動軌跡に沿って形成された摺動部材Kの表面から成るので、Aの位置からBの位置又はCの位置まで突端面7aが摺動する過程において、摩擦を生じさせて抵抗力を付与することができるのである。
【0062】
本実施形態によれば、スロットルレバー2は、正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、正方向αの回転操作により車両の駆動源(エンジン)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により車両に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたので、スロットルレバー2の回転操作によりスロットル制御に加えて車両が有する他の機器の操作を円滑に行わせることができる。
【0063】
また、本実施形態に係る検出センサ11は、スロットルレバー2に応じて回転する磁石Mの磁気変化に基づいて当該スロットルレバー2の回転操作角度を検出し得るとともに、カバー部材3における磁石Mに対応する位置に取り付けられ、スロットルレバー2の正方向αの回転操作及び逆方向βの回転操作をそれぞれ検出可能とされたので、カバー部材3が固定部材1の開口を覆う機能と、検出センサ11を取り付ける機能とを有し、検出センサ11が取り付けられた部位(特に、収容凹部3a)の防水対策を容易に行わせることができる。
【0064】
さらに、本実施形態に係る回転部材5は、リターンスプリングSの一端Saを係止可能な第1係止部5c及び他端Sbを係止可能な第2係止部5dが形成されるとともに、スロットルレバー2の正方向αの回転時、リターンスプリングSの一端Saが第1係止部5cに係止されて回転部材5の回転に応じて回動しつつ他端Sbが固定部材1に係止されて固定され、スロットルレバー2の逆方向βの回転時、リターンスプリングSの他端Sbが第2係止部5dに係止されて回転部材5の回転に応じて回動しつつ一端Saが固定部材1に係止されて固定されるので、スロットルレバー2の正方向αの回転時及び逆方β向の回転時において、一つのリターンスプリングSによる付勢力を円滑且つ確実に付与することができる。
【0065】
またさらに、スロットルレバー2の正方向αの回転操作時及び逆方向βの回転操作時に摩擦を生じさせて抵抗力を付与し得る抵抗力付与手段7を具備したので、操作ワイヤを介してスロットルレバーの操作をエンジン側に伝達する従来のものに比べ、操作感を類似させることができ、スロットルレバー2の回転操作時(本実施形態においては、正方向αの回転操作時及び逆方向βの回転操作時の両方)の操作性を向上させることができる。
【0066】
加えて、本実施形態によれば、軸部材Lに連結され、スロットルレバー2の回転操作に応じて回転する回転部材5を具備するとともに、抵抗力付与手段7は、当該回転部材5に取り付けられてカバー部材3に形成された摺動面Ka(本実施形態においては、摺動部材Kの摺動面Ka)を摺動して摩擦が生じるよう構成されたので、カバー部材3が固定部材1の開口を覆う機能及び検出センサ11を取り付ける機能を有するのに加え、抵抗力付与手段7の摺動面Kaを保持する機能を有することができる。
【0067】
さらに、本実施形態によれば、カバー部材3に形成された摺動面Kaは、抵抗力付与手段7の移動軌跡に沿って形成された摺動部材Kの表面Kaから成るので、抵抗力付与手段7を摺動面Kaに沿って確実に摺動させることができる。またさらに、本実施形態に係る抵抗力付与手段7は、回転部材5に取り付けられたコイルスプリング8(付勢手段)により摺動面Kaに向かって付勢された樹脂製部材から成るとともに、摺動部材Kは、カバー部材3にインサート成形された金属製部材から成るので、抵抗力付与手段7による摩擦力を安定して生じさせることができる。
【0068】
また、本実施形態によれば、固定部材1の内部をシールするシール部材9を具備するとともに、カバー部材3は、固定部材1に取り付けられた状態でシール部材9を押圧してシール可能とされたので、カバー部材3が固定部材1の開口を覆う機能及び検出センサ11を取り付ける機能を有するのに加え、シール部材9によるシールを保持する機能を有することができる。
【0069】
加えて、本実施形態によれば、固定部材1の開口を覆うカバー部材3を設けると共に、検出センサ11をカバー部材3に取り付けたので、カバー部材3が固定部材1の開口を覆う機能と、検出センサ11を取り付ける機能とを有し、検出センサ11が取り付けられた部位の防水対策を容易に行わせることができる。
【0070】
次に、本発明の第2の実施形態に係るスロットル操作装置について説明する。
第2の実施形態に係るスロットル操作装置は、第1の実施形態と同様、ATVやバギー等の車両、PWC(水上オートバイ)等の船舶又は雪上車等の乗り物(本実施形態においてはATVやバギー等の車両)が具備するハンドルバーに固定されて当該車両のエンジン(駆動源)を制御可能とされたものであり、図16、17に示すように、固定部材1と、所謂サムレバーと称されるスロットルレバー2と、カバー部材3と、回転部材5と、抵抗力付与手段7と、検出センサ11と、リターンスプリングSと、摺動部材Kと、操作荷重発生手段12とを有して構成されている。なお、本実施形態において別個説明する部品以外は、第1の実施形態と共通の部品に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0071】
固定部材1は、ハンドルバーHに固定されてスロットルレバー2を回動自在に支持するものであり、車両のハンドルバーHの先端に形成された把持グリップ近傍に固定されるようになっている。かかる固定部材1は、図18、19に示すように、上方が開口して内部に収容凹部が形成されるとともに、挟持部材4が取り付けられており、当該挟持部材4にてハンドルバーHを挟持して固定可能とされている。
【0072】
また、固定部材1の内部に形成された収容凹部の底面には、シール部材9(図17参照)を嵌合して位置決めする取付溝1bと、軸部材Lを挿通してスロットルレバー1の回転操作を許容する貫通孔1cと、リターンスプリングSの一端Sa(図23~25参照)を係止して固定する第1固定部1dと、及びリターンスプリングSの他端Sb(図23~25参照)を係止して固定する第2固定部1eと、操作荷重発生手段12の被押圧部13b(図25~28参照)を係止して固定する第3固定部1fとがそれぞれ形成されている。
【0073】
ここで、本実施形態に係るスロットル操作装置は、第1の実施形態と同様、スロットルレバー2が固定部材1に対して正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、検出センサ11がカバー部材3における磁石Mに対応する位置に取り付けられ、スロットルレバー2の正方向αの回転操作及び逆方向βの回転操作をそれぞれ検出可能とされており、正方向αの回転操作により車両のエンジン(駆動源)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により車両に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされるよう構成されている。
【0074】
また、リターンスプリングSの一端Saは、回転部材5の第1係止部5c(図21、25参照)及び固定部材1の第1固定部1d(図18、19参照)に係止可能とされるとともに、他端Sbは、回転部材5の第2係止部5d(図22、25参照)及び固定部材1の第2固定部1e(図18、19参照)に係止可能とされて組み付けられている。そして、スロットルレバー2を正方向αに回転操作して回転部材5が同方向に回転すると、リターンスプリングSの一端Saが第1係止部5cに係止されて回転部材5の回転に応じて回動しつつ他端Sbが固定部材1の第2固定部1eに係止して固定されることとなるので、スロットルレバー2を初期位置に戻す方向に付勢力が付与される。
【0075】
また、スロットルレバー2を逆方向βに回転操作して回転部材5が同方向に回転すると、リターンスプリングSの他端Sbが第2係止部5dに係止されて回転部材5の回転に応じて回動しつつ一端Saが固定部材1の第1固定部1dに係止して固定されることとなり、スロットルレバー2を初期位置に戻す方向に付勢力が付与される。
【0076】
しかるに、本実施形態に係るスロットル操作装置は、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されるとき、所定の操作荷重を発生させるとともに、スロットルレバー2が正方向αに回転操作されるとき、操作荷重を発生させない操作荷重発生手段12を具備しており、これにより、スロットルレバー2は、逆方向βの操作荷重が正方向αの操作荷重より大きく設定されている。
【0077】
かかる操作荷重発生手段12は、図23、24、28に示すように、取付部材6に形成された取付溝部6eに取り付けられ、回転部材5と共に回転して操作荷重を発生可能とされたもので、図26、27に示すように、スロットルレバー2の逆方向βに対する回転操作に応じて変位する変位手段13と、当該変位手段13の変位に応じて付勢力を生じさせる付勢手段14とを具備している。
【0078】
変位手段13は、取付部材6の回転方向に沿って円弧状に延設された部材から成り、付勢手段14を収容する収容凹部13aと、側方に突出形成された被押圧部13bと、上方に突出形成された突出部13cとを有して構成されている。付勢手段14は、円弧状に延びたコイルスプリングから成り、円弧状に形成された収容凹部13aに収容されている。また、取付部材6は、図28に示すように、円弧状に形成された挿通溝6fが形成されており、付勢手段14が取り付けられた変位手段13を取付部材6の取付溝部6eに取り付けると、取付部材6に形成された挿通溝6fに対して突出部13cが挿通した状態とされるようになっている。
【0079】
そして、スロットルレバー2が逆方向βに操作されて一体構成部品Yが同方向に回転し、取付部材6が逆方向βに回転すると、図19に示すように、変位手段13の被押圧部13bが第3固定部1fに当接しているため、変位手段13が取付部材6に対して相対的に変位(図28の二点鎖線参照)し、付勢手段14を圧縮させることとなる。これにより、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されるとき、付勢手段14の付勢力によって所定の操作荷重を発生させることができる。なお、変位手段13が取付部材6に対して変位する際、変位手段13の突出部13cが挿通溝6fに沿って移動するので、安定した変位を行わせることができる。
【0080】
一方、スロットルレバー2が正方向αに操作されて一体構成部品Yが同方向に回転し、取付部材6が正方向αに回転すると、変位手段13及び付勢手段14は、取付部材6に追従して回転するため取付部材6に対して変位(相対的な変位)が行われず、付勢手段14を圧縮させることがない。これにより、スロットルレバー2が正方向αに回転操作されるとき、付勢手段14の付勢力が生じることがなく、操作荷重発生手段12による操作加重は発生しない。なお、スロットルレバー2が正方向αに操作された場合、操作荷重発生手段12による操作荷重は発生しないが、既述のように、リターンスプリングSの付勢力による操作荷重は発生する。
【0081】
さらに、本実施形態においては、スロットルレバー2が正方向α及び逆方向βに回転操作されるとき、当該スロットルレバー2を初期位置に付勢するリターンスプリングSを具備しているため、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されるとき、リターンスプリングSによる付勢力と操作荷重発生手段12による操作荷重との両方を同時に発生させることとなる。すなわち、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されるとき、リターンスプリングSによる付勢力と操作荷重発生手段12による操作荷重とが加算され、その合成力が操作荷重として付与されるのである。
【0082】
本実施形態によれば、スロットルレバー2は、正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、正方向αの回転操作により車両の駆動源(エンジン)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により車両に搭載された所定の機器を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたので、スロットルレバー2の回転操作によりスロットル制御に加えて車両が有する他の機器の操作を円滑に行わせることができる。
【0083】
特に、本実施形態に係るスロットルレバー2は、逆方向βの操作荷重が正方向αの操作荷重より大きく設定されたので、スロットルレバー2に対する正方向αの操作時、意図せず誤って逆方向βに操作してしまうのを抑制することができる。また、本実施形態によれば、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されるとき、所定の操作荷重を発生させるとともに、スロットルレバー2が正方向αに回転操作されるとき、操作荷重を発生させない操作荷重発生手段12を具備したので、スロットルレバー2における逆方向βの操作荷重を正方向αの操作荷重より大きく設定することができる。
【0084】
さらに、操作荷重発生手段12は、回転部材5と共に回転して操作荷重を発生可能とされたので、スロットルレバー2の逆方向βに対する操作時、操作荷重を確実に発生させることができる。またさらに、本実施形態に係る操作荷重発生手段12は、スロットルレバー2の逆方向βに対する回転操作に応じて変位する変位手段13と、当該変位手段13の変位に応じて付勢力を生じさせる付勢手段14とを具備したので、スロットルレバー2の逆方向βに対する操作時、操作荷重を確実且つ円滑に発生させることができる。
【0085】
加えて、本実施形態によれば、スロットルレバー2が正方向α及び逆方向βに回転操作されるとき、当該スロットルレバー2を初期位置に付勢するリターンスプリングSを具備するとともに、スロットルレバー2が逆方向βに回転操作されるとき、リターンスプリングSによる付勢力と操作荷重発生手段12による操作荷重とを発生させるので、スロットルレバー2の逆方向βに対する操作時、操作荷重発生手段12で発生させる操作荷重とリターンスプリングSによる付勢力とを加算した比較的大きな抗力(合成された操作荷重)を生じさせることができる。
【0086】
次に、本発明の第3の実施形態に係るスロットル操作装置について説明する。
第3の実施形態に係るスロットル操作装置は、第1の実施形態と同様、ATVやバギー等の車両、PWC(水上オートバイ)等の船舶又は雪上車等の乗り物(本実施形態においてはPWC等の船舶)が具備するハンドルバーに固定されて当該船舶のエンジン(駆動源)を制御可能とされたものであり、図29~34に示すように、第1固定部材15a及び第2固定部材15bと、スロットルレバー16と、保持ケース18と、検出センサ20と、リターンスプリングSと、第1カバー部品25及び第2カバー部品26とを有して構成されている。
【0087】
第1固定部材15a及び第2固定部材15bは、PWC等の船舶におけるハンドルバーHの先端に形成された把持グリップ近傍に固定されたもので、第1固定部材15aに形成された円弧状切欠き15aa及び第2固定部材15bに形成された円弧状切欠き15baをそれぞれハンドルバーHの外周面に合致させつつ互いにボルトで締め上げることによりハンドルバーHに固定されている。
【0088】
第2固定部材15bは、正面側に操作スイッチDが形成されており、当該操作スイッチDを操作することにより、船舶が具備する種々電装品を作動可能とされている。第1固定部材15aは、スロットルレバー16が回動操作可能に取り付けられるとともに、所定位置に開口部15abが形成されている。かかる開口部15abは、図34、37に示すように、第1固定部材15aの壁面を貫通して形成されるとともに、周縁部の一部には、内側に向かって突出した膨出部15acが形成されている。
【0089】
スロットルレバー16は、第1固定部材15aから延設して取り付けられ、把持グリップを把持しつつ回転操作可能とされたもので、本実施形態においては、第1操作レバー部16a及び第2操作レバー部16bを有して構成されている。具体的には、本実施形態に係るスロットルレバー16は、図35、36に示すように、第1操作レバー部16aと第2操作レバー部16bとを連結して構成されており、図30に示すように、第1操作レバー部16aを人差し指等で手前に引っ張ることにより正方向αに回動操作可能とされるとともに、第2操作レバー部16bを親指等で押圧することにより逆方向βに回動操作可能とされている。
【0090】
また、第1操作レバー部16aの回動中心位置に軸支持部材f2が取り付けられるとともに、第2操作レバー部16bの回動中心位置に軸支持部材f1が取り付けられており、図32に示すように、これら軸支持部材f1、f2の間には軸部材Laが同軸上に取り付けられている。かかる軸部材Laは、スロットルレバー16の回転操作と共に回転する軸状部材から成り、第1固定部材15a内に固定された保持ケース18の内部に取り付けられ、スロットルレバー16の回転操作に応じて軸周りに回転可能とされている。
【0091】
しかるに、軸部材Laの所定位置には、磁石Mが固定されている。かかる磁石Mは、保持部材24にて保持されつつ軸部材Laに取り付けられており、スロットルレバー16の回転操作が行われると、軸部材Laと共に回転可能とされている。なお、保持ケース18には、当該保持ケース18に対する軸部材Laの円滑な回転動作を行わせるベアリング22と、当該保持ケース18内への浸水や異物の混入を防止するためのシール部材23が取り付けられている。
【0092】
さらに、第1固定部材15aの所定位置には、検出センサ20が取り付けられたセンサケース21が固定されている。かかる検出センサ20は、図33に示すように、基板19に形成され、スロットルレバー16の回転操作角度を検出し得るもので、本実施形態においては、磁石Mの磁気変化を検出してその回転角度を検出する角度センサから成る。すなわち、スロットルレバー16の回転操作に伴って磁石Mが回転すると、その回転による磁石Mの磁気変化を検出センサ20が検知してスロットルレバー16の回転操作角度を検出することができるのである。
【0093】
そして、検出センサ20がスロットルレバー16の回転操作角度を検出すると、その検出信号が基板19に接続された配線を介して船舶が具備するECU(エンジン・コントロール・ユニット)又は船舶に搭載された所定の機器等に送信され、当該スロットルレバー16の回転操作角度に基づいて船舶のエンジン(駆動源)の制御、又は船舶の所定の機器の操作(例えば、船舶の後進)が行われるよう構成されている。
【0094】
すなわち、本実施形態に係るスロットル操作装置は、図30、33に示すように、スロットルレバー16が第1固定部材15a及び第2固定部材15bに対して正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、検出センサ20が磁石Mに対応する位置に取り付けられ、スロットルレバー16の正方向αの回転操作及び逆方向βの回転操作をそれぞれ検出可能とされている。そして、スロットルレバー16の正方向αの回転操作により船舶のエンジン(駆動源)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により船舶に搭載された後進用の部材(ジェットポンプの噴流の向きを変更するリバースゲートやリバースバケット等と称される切替用部材)を動作し得るよう構成されている。
【0095】
ここで、本実施形態に係る軸部材Laには、図32に示すように、スロットルレバー16の回転操作時(正方向αの回転操作時及び逆方向βの回転操作時)、当該スロットルレバー16を初期位置に付勢するリターンスプリングSが取り付けられている。本実施形態に係るリターンスプリングSは、図38、39に示すように、一端Sa及び他端Sbを有したねじりコイルバネから成り、一端Sa側が第1カバー部品25で覆われるとともに、他端Sb側が第2カバー部品26で覆われている。
【0096】
第1カバー部品25は、リターンスプリングSのコイル部(一端Sa側のコイル部)を覆う本体部25aと、リターンスプリングSの一端Saを覆う突出部25bと、本体部25aの中央を貫通する中央孔25cとを有した樹脂製部材から成るとともに、第2カバー部品26は、リターンスプリングSのコイル部(他端Sb側のコイル部)を覆う本体部26aと、リターンスプリングSの他端Sbを覆う突出部26bと、本体部25aの中央を貫通する中央孔26cとを有した樹脂製部材から成る。
【0097】
そして、図39に示すように、第1カバー部品25と第2カバー部品26とを合致させた状態とするとともに、図35に示すように、軸部材Laに取り付けることにより、リターンスプリングSの一端Sa及び他端Sbの移動に応じて第1カバー部品25及び第2カバー部品26が独立して回動可能とされている。すなわち、第1カバー部品25の突出部25bが固定されつつ第2カバー部品26の突出部26bが回動、又は第2カバー部品26の突出部26bが固定されつつ第1カバー部品25の突出部25bが回動することにより、リターンスプリングSが付勢力を生じさせ得るようになっている。
【0098】
また、スロットルレバー16(本実施形態においては第2操作レバー部16b)には、図36に示すように、第1押圧面17a及び第2押圧面17bを有する操作部17が一体形成されている。かかる操作部17は、図34、37に示すように、リターンスプリング16の一端Sa及び他端Sbの間(本実施形態においては、第1カバー部品25の突出部25b及び第2カバー部品26の突出部26bの間)に位置するとともに、スロットルレバー16の回転操作に応じて回転可能とされている。
【0099】
本実施形態に係る操作部17の第2押圧面17bは、操作部17に形成された切欠きの縁面から成り、図35に示すように、当該第2押圧面17bに第2カバー部品26の突出部26bを当接させるとともに、第1押圧面17aに第1カバー部品25の突出部25bを当接させて組付けられている。一方、第1固定部材15aの開口部15abには、図34、37に示すように、既述した膨出部15acが形成されており、第1カバー部品25の突出部25b及び第2カバー部品26の突出部26bの間には、操作部17に加えて、膨出部15acが位置するようになっている。
【0100】
そして、スロットルレバー16における第1操作レバー部16aを正方向αに回転操作すると、操作部17が正方向αに回動して第1押圧面17aが第1カバー部品25の突出部25bを押圧し、当該第1カバー部品25が軸部材Laを中心として回動するとともに、第2カバー部品26の突出部26bは膨出部15acと干渉して当該第2カバー部品26の回動が規制される。また、スロットルレバー16における第2操作レバー部16bを逆方向βに回転操作すると、操作部17が逆方向βに回動して第2押圧面17bが第2カバー部品26の突出部26bを押圧し、当該第2カバー部品26が軸部材Laを中心として回動するとともに、第1カバー部品25の突出部25bは膨出部15acと干渉して当該第1カバー部品25の回動が規制される。
【0101】
したがって、本実施形態によれば、第1スロットルレバー16aの回転操作によるスロットルレバー16の正方向αの回転時、リターンスプリングSの他端Sbが固定されつつ一端Saが操作部17で押圧されて回動することにより付勢力を得るとともに、第2スロットルレバー16bの回転操作によるスロットルレバー16の逆方向βの回転時、リターンスプリングSの一端Saが固定されつつ他端Sbが操作部17で押圧されて回動することにより付勢力を得ることができるようになっている。
【0102】
なお、本実施形態においては、第2押圧面17bが操作部17に形成された切欠きの縁面から成るものとされているが、第1押圧面17a及び第2押圧面17bの少なくとも一方が操作部17に形成された切欠きの縁面から成るものであればよく、例えば第1押圧面17aが操作部17に形成された切欠きの縁面から成るもの、或いは第1押圧面17a及び第2押圧面17bの両方が操作部17に形成された切欠きの縁面から成るものであってもよい。また、操作部17に切欠きが形成されず、その両縁面を第1押圧面17a及び第2押圧面17bとしてもよい。
【0103】
本実施形態によれば、スロットルレバー16は、正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、正方向αの回転操作により船舶の駆動源(エンジン)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により船舶に搭載された所定の機器(後進用の部材)を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたので、スロットルレバー16の回転操作によりスロットル制御に加えて船舶が有する他の機器の操作を円滑に行わせることができる。
【0104】
また、スロットルレバー16の正方向αの回転時、リターンスプリングSの他端Sbが固定されつつ一端Saが操作部17で押圧されて回動することにより付勢力を得るとともに、スロットルレバー16の逆方向の回転時、リターンスプリングSの一端Saが固定されつつ他端Sbが操作部17で押圧されて回動することにより付勢力を得るので、スロットルレバー16の正方向αの回転時及び逆方向βの回転時において、単一のリターンスプリングSで円滑に付勢力を得ることができる。
【0105】
さらに、リターンスプリングSの一端Sa側を覆う第1カバー部品25と、リターンスプリングSの他端Sb側を覆う第2カバー部品26とを有し、操作部17は、スロットルレバー16の回転方向に応じて第1カバー部品25又は第2カバー部品26を押圧して回動可能とされたので、スロットルレバー16の正方向αの回転時及び逆方向βの回転時において、安定してリターンスプリングSによる付勢力を得ることができる。
【0106】
またさらに、操作部17は、第1カバー部品25(突出部25b)を押圧する第1押圧面17aと第2カバー部品26(突出部26b)を押圧する第2押圧面17bとを有し、第1押圧面17a及び第2押圧面17bの少なくとも一方は、操作部17に形成された切欠きの縁面から成るので、切欠きの幅寸法を適宜決定することにより、第1押圧面17aと第2押圧面17bとの離間寸法を調整することができ、リターンスプリングSの一端Sa及び他端Sbの初期位置に応じた第1押圧面17a及び第2押圧面17bとすることができる。
【0107】
次に、本発明の第4の実施形態に係るスロットル操作装置について説明する。
第4の実施形態に係るスロットル操作装置は、第3の実施形態と同様、ATVやバギー等の車両、PWC(水上オートバイ)等の船舶又は雪上車等の乗り物(本実施形態においてはPWC等の船舶)が具備するハンドルバーに固定されて当該船舶のエンジン(駆動源)を制御可能とされたものであり、図40~44に示すように、第1固定部材15a及び第2固定部材15bと、スロットルレバー16と、保持ケース18と、検出センサ20と、リターンスプリング(S1、S2)と、中立位置保持手段27とを有して構成されている。なお、本実施形態において別個説明する部品以外は、第3の実施形態と共通の部品に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0108】
スロットルレバー16は、第3の実施形態と同様、第1操作レバー部16aと第2操作レバー部16bとを連結して構成されており、第1操作レバー部16aを人差し指等で手前に引っ張ることにより正方向αに回動操作可能とされるとともに、第2操作レバー部16bを親指等で押圧することにより逆方向βに回動操作可能とされている。なお、第2固定部材15bの正面側には、第3の実施形態と同様、操作スイッチDが形成されており、当該操作スイッチDを操作することにより、船舶が具備する種々電装品を作動可能とされている。
【0109】
また、第1操作レバー部16aの回動中心位置に軸支持部材f2が取り付けられるとともに、第2操作レバー部16bの回動中心位置に軸支持部材f1が取り付けられており、図43に示すように、これら軸支持部材f1、f2の間には軸部材Lb、Lcが同軸上に連結して取り付けられている。これら軸部材Lb、Lcは、スロットルレバー16の回転操作と共に回転する軸状部材から成り、第1固定部材15a内に固定された保持ケース18の内部に取り付けられ、スロットルレバー16の回転操作に応じて軸周りに回転可能とされている。
【0110】
しかるに、軸部材Lbの所定位置には、磁石Mが固定されている。かかる磁石Mは、保持部材24にて保持されつつ軸部材Lbに取り付けられており、スロットルレバー16の回転操作が行われると、軸部材Lbと共に回転可能とされている。なお、保持ケース18には、当該保持ケース18に対する軸部材Lb及び軸部材Lcの円滑な回転動作を行わせる2つのベアリング22と、当該保持ケース18内への浸水や異物の混入を防止するための2つのシール部材23が取り付けられている。
【0111】
検出センサ20は、図42に示すように、基板19に形成され、スロットルレバー16の回転操作角度を検出し得るもので、第3の実施形態と同様、磁石Mの磁気変化を検出してその回転角度を検出する角度センサから成る。すなわち、スロットルレバー16の回転操作に伴って磁石Mが回転すると、その回転による磁石Mの磁気変化を検出センサ20が検知してスロットルレバー16の回転操作角度を検出することができるのである。
【0112】
そして、検出センサ20がスロットルレバー16の回転操作角度を検出すると、その検出信号が基板19に接続された配線を介して船舶が具備するECU(エンジン・コントロール・ユニット)又は船舶に搭載された所定の機器等に送信され、当該スロットルレバー16の回転操作角度に基づいて船舶のエンジン(駆動源)の制御、又は船舶の所定の機器の操作(例えば、船舶の後進)が行われるよう構成されている。
【0113】
すなわち、本実施形態に係るスロットル操作装置は、第3の実施形態と同様、スロットルレバー16が第1固定部材15a及び第2固定部材15bに対して正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、検出センサ20が磁石Mに対応する位置に取り付けられ、スロットルレバー16の正方向αの回転操作及び逆方向βの回転操作をそれぞれ検出可能とされている。そして、スロットルレバー16の正方向αの回転操作により船舶のエンジン(駆動源)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により船舶に搭載された後進用の部材(ジェットポンプの噴流の向きを変更するリバースゲートやリバースバケット等と称される切替用部材)を動作し得るよう構成されている。
【0114】
ここで、本実施形態に係る軸部材Lb、Lcには、図43、44に示すように、スロットルレバー16の正方向αの回転操作時にスロットルレバー16を初期位置に付勢する正回転用リターンスプリングS1と、スロットルレバー16の逆方向βの回転操作時にスロットルレバー16を初期位置に付勢する逆回転用リターンスプリングS2とがそれぞれ取り付けられている。
【0115】
また、正回転用リターンスプリングS1及び逆回転用リターンスプリングS2は、磁石Mを挟んだ位置(磁石Mの一方側に正回転用リターンスプリングS1、他方側に逆回転用リターンスプリングS2となる位置)にそれぞれ配設されている。さらに、本実施形態に係る正回転用リターンスプリングS1は、一端が円板状部材29に取り付けられ、他端が円板状部材30に取り付けられるとともに、逆回転用リターンスプリングS2は、一端が円板状部材31に取り付けられ、他端が円板状部材32に取り付けられている。
【0116】
そして、スロットルレバー16における第1操作レバー部16aを正方向αに回転操作すると、円板状部材29及び円板状部材30の何れか一方が保持ケース18に係止して固定されるとともに、他方が軸部材(Lb、Lc)に係止して回転することにより、正回転用リターンスプリングS1による付勢力を得ることができる。このとき、軸部材Lcは、円板状部材31及び円板状部材32に係止されず空回りし、逆回転用リターンスプリングS2による付勢力が得られないようになっている。
【0117】
一方、スロットルレバー16における第2操作レバー部16bを逆方向βに回転操作すると、円板状部材31及び円板状部材32の何れか一方が保持ケース18に係止して固定されるとともに、他方が軸部材(Lb、Lc)に係止して回転することにより、逆回転用リターンスプリングS2による付勢力を得ることができる。このとき、軸部材Lbは、円板状部材29及び円板状部材30に係止されず空回りし、正回転用リターンスプリングS1による付勢力が得られないようになっている。
【0118】
さらに、本実施形態においては、軸部材(Lb、Lc)を中立位置に保持する中立位置保持手段27が取り付けられている。かかる中立位置保持手段27は、球状部材27aと、コイルスプリング27bとを有して構成されており、コイルスプリング27bで付勢された球状部材27aが軸部材Lbに取り付けられた回転板材28に押圧された状態で組付けられている。そして、スロットルレバー16が回転操作されない状態において、回転板材28が球状部材27aで押圧されることにより、軸部材Lb、Lcの中立位置が保持されるようになっている。
【0119】
本実施形態によれば、スロットルレバー16は、正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされるとともに、正方向αの回転操作により船舶の駆動源(エンジン)を制御可能とされ、逆方向βの回転操作により船舶に搭載された所定の機器(後進用の部材)を作動又は当該機器の作動を停止可能とされたので、スロットルレバー16の回転操作によりスロットル制御に加えて船舶が有する他の機器の操作を円滑に行わせることができる。
【0120】
また、スロットルレバー16に連結され、当該スロットルレバー16の回転操作に応じて軸廻りに回転する軸部材(Lb、Lc)と、軸部材Lbに取り付けられ、スロットルレバー16の正方向αの回転時に当該スロットルレバー16を初期位置に付勢する正回転用リターンスプリングS1と、軸部材Lcに取り付けられ、スロットルレバー16の逆方向βの回転時に当該スロットルレバー16を初期位置に付勢する逆回転用リターンスプリングS2とを具備したので、スロットルレバー16の正方向αの回転時の付勢力と逆方向βの回転時の付勢力とをそれぞれ適宜設定することができる。
【0121】
さらに、本実施形態に係る検出センサ20は、軸部材(Lb、Lc)に取り付けられた磁石Mの磁力変化を検出することにより、スロットルレバー16の正方向αの回転操作及び逆方向βの回転操作をそれぞれ検出し得るよう構成されるとともに、正回転用リターンスプリングS1及び逆回転用リターンスプリングS2は、磁石Mを挟んだ位置にそれぞれ配設されたので、スロットルレバー16の正方向αの回転と逆方向βの回転のそれぞれを安定して行わせることができる。
【0122】
またさらに、軸部材(Lb、Lc)を中立位置に保持する中立位置保持手段27を具備したので、正回転用リターンスプリングS1及び逆回転用リターンスプリングS2の付勢力が相違する場合であっても軸部材(Lb、Lc)を確実に中立位置に保持することができる。なお、回転板材28における球状部材27aが押圧される位置に凹部を形成し、中立位置の保持力を増加させるようにしてもよい。
【0123】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばスロットルレバー2が正方向α及び逆方向βに回転操作可能とされていれば、リターンスプリングSの形態や組み付け構造等を他の異なるものとしてもよい。抵抗力付与手段7が回転部材5とは異なる部品(取付部材6等)に取り付けられたものとしてもよく、抵抗力付与手段7を具備しないものであってもよい。また、摺動部材Kは、金属製部材から成るものとされているが、抵抗力付与手段7の摺動により摩擦を生じさせて抵抗力を付与し得るものであれば、他の材質のものであってもよく、ネジ止め等、インサート成形以外によりカバー部材3に取り付けられるものであってもよい。なお、別個の摺動部材Kを具備せず、例えばカバー部材3の下面3bを加工して、付勢力付与手段7の摺動面としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0124】
本発明と同様の趣旨であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0125】
1 固定部材
1a 規制部
1b 取付溝
1c 貫通孔
1d 第1固定部
1e 第2固定部
1f 第3固定部
2 スロットルレバー
2a 突出部
3 カバー部材
3a 収容凹部
3b 下面
3ba 接触面
3bb 押圧面
4 挟持部材
5 回転部材
5a 取付部
5aa 保持溝
5b 貫通孔
5c 第1係止部
5d 第2係止部
6 取付部材
6a 収容凹部
6b 中央凸部
6c 係止爪
6d 嵌合孔
6e 取付溝部
6f 挿通溝
7 抵抗力付与手段
7a 突端面
7b ボス部
7c 突出部
8 コイルスプリング(付勢手段)
9 シール部材
10 基板
11 検出センサ
12 操作荷重発生手段
13 変位手段
13a 収容凹部
13b 被押圧部
13c 突出部
14 付勢手段
15a 第1固定部材
15aa 円弧状切欠き
15ab 開口部
15ac 膨出部
15b 第2固定部材
15ba 円弧状切欠き
16 スロットルレバー
16a 第1操作レバー部
16b 第2操作レバー部
17 操作部
17a 第1押圧面
17b 第2押圧面
18 保持ケース
19 基板
20 検出センサ
21 センサケース
22 ベアリング
23 シール部材
24 保持部材
25 第1カバー部品
25a 本体部
25b 突出部
25c 中央孔
26 第2カバー部品
26a 本体部
26b 突出部
26c 中央孔
27 中立位置保持手段
27a 球状部材
27b コイルスプリング
28 回転板材
29~32 円板状部材
H ハンドルバー
L 軸部材
La 軸部材
Lb、Lc 軸部材
M 磁石
Ma 貫通孔
Mb 切欠き部
Mc 突出部
S リターンスプリング
Sa 一端
Sb 他端
S1 正回転用リターンスプリング
S2 逆回転用リターンスプリング
K 摺動部材
Ka 摺動面
Na 取付ネジ
Nb 取付ネジ
W ワッシャ
n 取付ネジ
Y 一体構成部品
D 操作スイッチ
f1、f2 軸支持部材
α 正方向
β 逆方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44