(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089778
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】支持構造体のためのホイール
(51)【国際特許分類】
B60B 21/00 20060101AFI20220609BHJP
B60C 7/00 20060101ALI20220609BHJP
B60B 1/12 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
B60B21/00 M
B60C7/00 H
B60B1/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021194158
(22)【出願日】2021-11-30
(31)【優先権主張番号】17/111675
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513158760
【氏名又は名称】ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】ジェイハン セリック
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン アモス エドワーズ
(72)【発明者】
【氏名】アルン クマル バヤタラヤナプラ ゴパラ
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131BB19
3D131BC31
3D131CC03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スポークの荷重支持能力および耐久性を増加させ、トップローダ非空気入りタイヤの性能を増大させること。
【解決手段】タイヤ用のホイールアッセンブリは、車両の回転可能な軸に固定するための円形ハブ部材230と、ハブ部材と係合するための第1のリム片210と、第1のリム片と係合するための第2のリム片220と、第1のリム片および第2のリム片の両方に係合するための複数の円筒形のスリーブ241とを含む。第1のリム片が、スリーブのうちの1つの第1の端部に夫々が係合する複数の円筒形の第1のシャフトを有する。第2のリム片が、スリーブのうちの1つの第2の反対側の端部に夫々が係合する複数の円筒形の第2のシャフトを有する。各スリーブの外側円筒形の表面がタイヤの別々で別個の部分に係合する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ用のホイールアッセンブリであって、
車両の回転可能な軸に固定するための円形のハブ部材と、
前記ハブ部材と係合するための第1のリム片と、
前記第1のリム片と係合するための第2のリム片と、
前記第1のリム片および前記第2のリム片の両方に係合するための複数の円筒形のスリーブと、を有し、
前記第1のリム片が、前記スリーブのうちの1つの第1の端部に夫々が係合する複数の円筒形の第1のシャフトを有し、前記第2のリム片が、前記スリーブのうちの1つの第2の反対側の端部に夫々が係合する複数の円筒形の第2のシャフトを有し、各スリーブの外側円筒形の表面が前記タイヤの別々で別個の部分に係合することを特徴とする、ホイールアッセンブリ。
【請求項2】
前記第1のリム片は、前記第1のリム片の周囲に円周方向に配置された複数の第1の取付け用開口を有することを特徴とする、請求項1に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項3】
前記第2のリム片は、前記第2のリム片の周囲に円周方向に配置された複数の第2の取付け用開口を有することを特徴とする、請求項2に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項4】
前記第1のリム片の前記複数の第1の取付け用開口の夫々は、前記第2のリム片の対応する第2の取付け用開口と軸方向に一致するように配置されることを特徴とする、請求項3に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項5】
前記スリーブの夫々は、前記タイヤの対応するループに係合するための半径方向外側表面を有することを特徴とする、請求項1に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項6】
対応する第1および第2の取付け用開口の対の夫々は、複数のボルト部材のうちの1つのボルト部材、および複数のファスナー部材のうちの対応するファスナー部材によって、軸方向に整列した相対位置で、半径方向および円周方向に取り付けられ固定されることを特徴とする、請求項4に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項7】
前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトは鋸歯状の円筒形の表面を有し、前記鋸歯状の円筒形の表面は、前記スリーブを前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトに確実に固定することを特徴とする、請求項1に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項8】
第1および第2のシャフトの各々は、前記スリーブのうちの1つの円筒形の内側表面に係合することを特徴とする、請求項1に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項9】
前記第1および第2のリム片は、金属で構成されることを特徴とする、請求項1に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項10】
前記第1および第2のリム片は、ポリマーで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のホイールアッセンブリ。
【請求項11】
車両の荷重を支持する方法であって、前記方法は、
複数の円筒形のスリーブの第1の端部を、第1のリム片の鋸歯状の複数の第1のシャフト部材によって軸方向に係合するステップと、
前記複数の円筒形のスリーブの第2の端部を、第2のリム片の鋸歯状の複数の第2のシャフト部材によって軸方向に係合するステップと、
タイヤアッセンブリの複数のループ部材を前記複数の円筒形のスリーブの円筒形の外側表面によって軸方向および半径方向に係合するステップと、
複数のボルト部材の夫々を、前記複数の第1のリム片の1つの第1の孔および前記第2のリム片の軸方向に整列した対応する1つの第2の孔を通して挿入するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
複数のファスナー部材を複数のボルト部材の夫々に軸方向に固定するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
円形のハブ部材を前記第1のリム片に固定することで車両への回転取り付けを可能にするステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
複数の前記第1の孔を前記第1のリム片の周囲に円周方向に配置するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
複数の前記第2の孔を前記第2のリム片の周囲に円周方向に配置するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
複数の前記第1の孔を前記第1のリム片の周囲に円周方向に配置するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記ボルト部材および対応するファスナー部材によって、前記第1のリム片を前記第2のリム片に、軸方向に整列した相対位置で、半径方向および円周方向に固定するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記スリーブの夫々の円筒形の内側表面を前記第1のシャフト部材のうちの1つによって係合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記スリーブの夫々の円筒形の内側表面を前記第2のシャフト部材のうちの1つによって係合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記スリーブの夫々の円筒形の内側表面を、前記第1のシャフト部材のうちの1つおよび前記第2のシャフト部材のうちの対応する1つによって係合するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイール/タイヤアッセンブリに関し、特に、非空気入りホイール/タイヤアッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ラジアル空気入りタイヤは、リムとベルト層との間で荷重を支持し伝えるためにプライ補強材に依存する。これらのプライコードは、荷重を支持するために張力をかける必要がある。これらのプライコードの張力付加は、タイヤの内部チャンバ内の圧縮空気で達成される。空気圧が失われると空気入りタイヤの荷重支持能力は著しく低下する。タイヤメーカにとって、ゆっくりとした、または突然の空気圧の消失を防止することは課題であった。1つの提案された解決策は、非空気入りタイヤを使用することである。トップローダ非空気入りタイヤは、トップローダ非空気入りタイヤの耐久性、速度定格/制限および荷重支持性が空気入りタイヤのレベルまで増加することができるとすれば、空気入りタイヤのように機能することができる。
【0003】
多くのトップローダ非空気入りタイヤは、車両の荷重を支持するためにポリマースポークに依存する。スポークは荷重をリムからシアバンドに伝える。これらのタイヤのスポークに使用されるポリマー材料の特性のため、これらのタイヤの性能は制限される。本発明の目的は、この制限を克服し、これらのスポークの荷重支持能力および耐久性を増加させ、以ってトップローダ非空気入りタイヤの性能を増大させることである。
【0004】
(定義)
本明細書および特許請求の範囲において以下のように使用される。
【0005】
「環状」とは、リングのように形成されていることを意味する。
【0006】
「軸線方向の」および「軸線方向に」は、タイヤの回転軸に平行な線または方向を示す。
【0007】
「周方向の」および「周方向に」とは、赤道面(EP)に平行で軸線方向に垂直な環状のタイヤの表面の周縁部に沿って延びるラインまたは方向を意味し、隣接する円形曲線の複数の組であって、断面視において、それらの円形曲線の半径がトレッドの軸線方向の湾曲を画定する複数の円形曲線の組の方向を示すこともある。
【0008】
「カットシアバンドプライ」はトレッド幅よりも小さい幅を有するシアバンドを指し、これは、タイヤのクラウン領域においてカーカスプライ上に平坦に位置する。
【0009】
「クラウン」とは、タイヤトレッドの近傍におけるタイヤの部分を意味する。
【0010】
「エラストマー」とは、変形後にその大きさと形状を回復する能力を備えた弾性材料を意味する。
【0011】
「赤道面(EP)」とは、タイヤの回転軸に垂直で、タイヤのトレッドの中心を通る面、またはトレッドの周方向中心線を含む面を意味する。
【0012】
「進展するトレッドパターン」は、その走行面が道路と接するように意図されたトレッドパターンであって、路面に対するタイヤの走行から生じるトレッドの摩耗によって進展するトレッドパターンを意味する。進展はトレッドの摩耗の程度にかかわらず、タイヤの使用/摩耗の全期間の間、実質的に不変のままである付着力および道路操縦性能を得るように、タイヤの設計時に予め決定される。
【0013】
「フットプリント」とは、ゼロ速度且つ通常の負荷および気圧下における、タイヤトレッドと平坦な面との接地面または接触領域を意味する。
【0014】
「内側」とは、タイヤの内側に向かうことを意味し、「外側」とは、タイヤの外側に向かうことを意味する。
【0015】
「インボード側」とは、タイヤがホイールに取り付けられ、ホイールが車両に取り付けられたときに、車両に最も近いタイヤの側を意味する。
【0016】
「横方向」とは、軸方向を意味する。
【0017】
「負荷範囲」とは、The Tire and Rim Association, Inc.の表に定義されている特定の種類のサービスで使用される所与のタイヤの負荷量および膨張限界を意味する。
【0018】
「正味接触面積」とは、定義されたトレッドの全周にわたって測定された境界エッジ間の地面に接触する要素の総面積を意味する。
【0019】
「通常負荷」とは、タイヤの使用条件に対して、適切な標準化機構によって割り当てられた特定の設計膨張圧力および負荷を意味する。
【0020】
「アウトボード側」とは、タイヤがホイールに取り付けられ、ホイールが車両に取り付けられたときに、車両から最も離れたタイヤの側を意味する。
【0021】
「半径方向の」および「半径方向に」とは、径方向にタイヤの回転軸に向かい、または離れる方向を意味する。
【0022】
「自立型ランフラット」とは、タイヤが限られた時間および限られた速度で、非膨張状態で操作されたときに、タイヤ構造のみで車両の負荷を支持するのに十分に強い構造を有するタイプのタイヤを意味する。タイヤ構造のみ(例えば、内部構造がないということ)によって、タイヤのサイドウォールおよび内面は潰れたり、座屈したりすることがない可能性がある。
【0023】
「サイドウォール」とは、半径方向におけるトレッドとビードとの間のタイヤの部分を意味する。
【0024】
「ばね率」とは、所与の圧力での負荷たわみ曲線の勾配として表されるタイヤの剛性を意味する。
【0025】
「剛性比」とは、コードの両端が支持され、固定端の間の中心に掛けられた負荷で曲げられる固定三点曲げ試験によって値が決定された場合の、制御シアバンド構造の剛性値を別のシアバンド構造の剛性値で割った値を意味する。
【0026】
「引張り応力」とは、力/断面積で表される力である。強度psi=12,800×比重×デニールあたりのグラムで表した靭性である。
【0027】
コードの「張力」とは、mN/texとして表されるコードにかかる力を意味する。
【0028】
「トレッド」とは、タイヤケーシングに結合されたときに、タイヤの通常負荷通常膨張時に道路と接触するタイヤの部分を含む成型されたゴム部品を意味する。
【0029】
「トレッド幅」とは、タイヤの回転軸を含む平面におけるトレッド表面の弧の長さを意味する。
【0030】
「垂直たわみ」とは、タイヤが負荷の下でたわむ量を意味する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明によるタイヤ用のホイールアッセンブリは、車両の回転可能な軸に固定するための円形のハブ部材と、前記ハブ部材と係合するための第1のリム片と、前記第1のリム片と係合するための第2のリム片と、前記第1のリム片および前記第2のリム片の両方に係合するための複数の円筒形のスリーブと、を有し、前記第1のリム片が、前記スリーブのうちの1つの第1の端部に夫々が係合する複数の円筒形の第1のシャフトを有し、前記第2のリム片が、前記スリーブのうちの1つの第2の反対側の端部に夫々が係合する複数の円筒形の第2のシャフトを有し、各スリーブの外側円筒形の表面が前記タイヤの別々で別個の部分に係合する。
【0032】
ホイールアッセンブリの別の態様によれば、前記第1のリム片は、前記第1のリム片の周囲に円周方向に配置された複数の第1の取付け用開口を有する。
【0033】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、前記第2のリム片は、前記第2のリム片の周囲に円周方向に配置された複数の第2の取付け用開口を有する。
【0034】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、前記第1のリム片の前記複数の第1の取付け用開口の夫々は、前記第2のリム片の対応する第2の取付け用開口と軸方向に一致するように配置される。
【0035】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、前記スリーブの夫々は、前記タイヤの対応するループに係合するための半径方向外側表面を有する。
【0036】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、対応する第1および第2の取付け用開口の対の夫々は、複数のボルト部材のうちの1つのボルト部材、および複数のファスナー部材のうちの対応するファスナー部材によって、軸方向に整列した相対位置で、半径方向および円周方向に取り付けられ固定される。
【0037】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトは鋸歯状の円筒形の表面を有し、前記鋸歯状の円筒形の表面は、前記スリーブを前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトに確実に固定する。
【0038】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、第1および第2のシャフトの各々は、前記スリーブのうちの1つの円筒形の内側表面に係合する。
【0039】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、前記第1および第2のリム片は、金属で構成される。
【0040】
ホイールアッセンブリのさらに別の態様によれば、前記第1および第2のリム片は、ポリマーで構成される。
【0041】
本発明による車両の荷重を支持する方法は、複数の円筒形のスリーブの第1の端部を、第1のリム片の鋸歯状の複数の第1のシャフト部材によって軸方向に係合するステップと、前記複数の円筒形のスリーブの第2の端部を、第2のリム片の鋸歯状の複数の第2のシャフト部材によって軸方向に係合するステップと、タイヤアッセンブリの複数のループ部材を前記複数の円筒形のスリーブの円筒形の外側表面によって軸方向および半径方向に係合するステップと、複数のボルト部材の夫々を、前記複数の第1のリム片の1つの第1の孔および前記第2のリム片の軸方向に整列した対応する1つの第2の孔を通して挿入するステップと、を含む。
【0042】
本方法の別の態様によれば、さらなるステップは、複数のファスナー部材を複数のボルト部材の夫々に軸方向に固定するステップを含む。
【0043】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、円形のハブ部材を前記第1のリム片に固定することで車両への回転取り付けを可能にするステップを含む。
【0044】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、複数の前記第1の孔を前記第1のリム片の周囲に円周方向に配置するステップを含む。
【0045】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、複数の前記第2の孔を前記第2のリム片の周囲に円周方向に配置するステップを含む。
【0046】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、複数の前記第1の孔を前記第1のリム片の周囲に円周方向に配置するステップを含む。
【0047】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、前記ボルト部材および対応するファスナー部材によって、前記第1のリム片を前記第2のリム片に、軸方向に整列した相対位置で、半径方向および円周方向に固定するステップを含む。
【0048】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、前記スリーブの夫々の円筒形の内側表面を前記第1のシャフト部材のうちの1つによって係合するステップを含む。
【0049】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、前記スリーブの夫々の円筒形の内側表面を前記第2のシャフト部材のうちの1つによって係合するステップを含む。
【0050】
本方法のさらに別の態様によれば、さらなるステップは、前記スリーブの夫々の円筒形の内側表面を、前記第1のシャフト部材のうちの1つおよび前記第2のシャフト部材のうちの対応する1つによって係合するステップを含む。
本発明は、添付の図面を参照しながら、そのいくつかの実施例の以下の説明により、より明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】本発明による実施形態のホイールアッセンブリの例示的な第1の部分の概略斜視図である。
【
図2】
図1のホイールアッセンブリの第1の部分および例示的な第2の部分の別の概略斜視図である。
【
図3】
図2のホイールアッセンブリの組み立てられた第1および第2の部分のさらに別の概略斜視図である。
【
図4】本発明で使用するための
図3の組み立てられたホイールアッセンブリおよび例示的なタイヤのさらに別の概略斜視図である。
【
図5】
図4の組み立てられたホイール/タイヤアッセンブリおよび
図4のホイールアッセンブリの例示的な第3の部分のさらに別の概略斜視図である。
【
図6】
図5のホイール/タイヤアッセンブリの組み立てられた第1、第2および第3の部分ならびに例示的なタイヤのさらに別の概略斜視図である。
【
図7】
図6のホイール/タイヤアッセンブリのさらに別の概略斜視図および
図6のホイール/タイヤアッセンブリの例示的な第4の部分である。
【
図8】
図7のホイール/タイヤアッセンブリのさらに別の概略斜視図および
図7のホイール/タイヤアッセンブリの例示的な第5の部分である。
【
図9】
図8のホイール/タイヤアッセンブリのさらに別の概略斜視図および
図8のホイール/タイヤアッセンブリの例示的な第6の部分である。
【
図10】
図9の組み立てられたホイール/タイヤアッセンブリのさらに別の概略斜視図である。
【
図11】
図10のホイール/タイヤアッセンブリのさらに別の概略斜視図である。
【
図13】本発明による例示的な方法の概略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
従来のホイール/タイヤアッセンブリは、複合材の軽量ばねによって中央ハブに柔軟に接続された、シアバンドのような外側リングを有することができる。ばねは、リングおよびハブに固定されたプレートであってもよい。ハブは減速ギヤユニットおよび/または電動機を含んでいてもよく、車両シャーシを各ホイールに接続するためのサスペンション機構を有していてもよい。リングは炭素繊維補強ナイロン材料のような可撓性複合材料から構成することができ、ツインゴムタイヤと、地面を掴み改善されたトラクションを提供する、周方向に間隔を空けられた複数の半径方向クリートとを有する。ハブはまた、炭素繊維補強複合材料から形成されていてもよい。別の従来のホイールは、改善されたグリップのために複合リングに接着された成型トレッドを有するゴムのストリップを有していてもよい。さらに、リングとハブとを相互接続するばねは、S字型の複合材の軽量ばねであってもよい。
【0053】
別の従来のホイール/タイヤアッセンブリは、炭素繊維補強ポリアミドのような軽量の複合材料から形成してもよい。アッセンブリは、円筒形の中央ハブと、円形の外側可撓性リムとを有することができ、外側可撓性リムは、中央ハブと円形リムとの間を延びる無端ループ型のばねベルトによって、中央ハブに取り付けられる。6つの半径方向ループを、ばねベルトによって画定することができる。ばねベルトは、接着、凝集、半田付け、および/またはボルト、リベット、および/またはクランプによる機械的固定のような任意の好適な手段によって、中央ハブおよび円形リムに取り付けることができる。
【0054】
全体を参照することにより双方が本明細書に組み込まれる、本出願人の米国第10,207,544号および米国第10,603,956号に記載されるような例示的なホイール/タイヤアッセンブリは、例えば、標準的なタイヤゴム化合物、熱可塑性ポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、天然ゴムのような架橋ポリマー、合成ゴムのようなポリマー、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂のような軽量ポリマー材料から形成することができる。アッセンブリは、自動車のホイール(図示せず)のような内側中央リムと、円形の外側可撓性リングと、を有することができ、外側可撓性リングは、内側中央リムと外側リングとの間を延びる連続コード/織物補強スポーク構造によって内側中央リムに取り付けられたシアバンドおよびトレッド構造を含むことができる。
【0055】
スポーク構造は内側中央リムの周囲に同心円状に配置された複数のキャビティを画定することができ、複数のキャビティはスポーク構造が荷重を受けて撓むことを可能にし、それにより、乗り心地のためのフレキシビリティと、アッセンブリのフットプリント内のトラクション、車両ハンドリングのための剛性と、低い転がり抵抗と、スポーク構造内の低発熱性との間の適切なバランスが定められる。スポーク構造のキャビティは開口をさらに画定することができ、内部中央リムのアームが開口を通って延び、スポーク構造を内部中央リムに固定することができる。アームは、機械的インターロック装置の一部と係合することができる。内側中央リムは、アームと共にスポーク構造の上記一部を挟み込み、内側中央リムとスポーク構造との間に摩擦および/または粘着によるさらなる固定をもたらすことができるプレートをさらに含むことができる。スポーク構造は、均質なまたは不均質なポリマーおよび/または充填ポリマーを含んでいてもよい。
【0056】
スポーク構造のスポークは、スポークの座屈を軽減または座屈に対して強化するために、内側にまたは外側に湾曲させることができる。スポークは、1つ以上の補強層を含んでいてもよい。(複数の)層は、単一端のディップコード、従来の空気入りタイヤプライ/コード配置、短い繊維、および/またはポリマーフィルムで構成されていてもよい。さらに、これらの構造は、PET、ナイロン6、ナイロン6,6、レーヨン、鋼、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド、および/またはこれらの材料の混成の構造であってもよい。コードは、400デニールから9000デニールであってもよい。ポリマーフィルムは、0.1mmから2.0mmの厚さであってもよい。スポークは、0度と90度との間の角度を向くことができる。スポークの補強は、スポークの軸方向の全長にわたって連続的に補強することができる。連続した(複数の)補強層は、外側可撓性リングにおけるシアバンドに隣接する複数の位置まで、半径方向外側に延びていてもよい。
【0057】
各キャビティは、アッセンブリの回転軸の周囲に共通の断面外形を有していてもよい。さらに、各キャビティは、スポーク構造の均一な軸方向厚さに等しい共通の軸方向長さを有していてもよい。各キャビティは(複数の)補強層上の「圧迫」点を防止し、(複数の)補強層上の圧縮応力の集中を軽減するために、湾曲状に形成されていてもよい。キャビティの数は、大規模タイヤアッセンブリに対して2から60個とすることができる。内側中央リムは、鋼、鋳鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、および/または鉄合金を含んでいてもよい。
【0058】
図1から
図12は、上述した例示的なタイヤアッセンブリのような空気入りおよび/または非空気入りタイヤアッセンブリで使用するための、本発明によるホイールアッセンブリ200を示す。ホイールアッセンブリ200は、第1の環状リム片210と、軸方向において反対側に位置する第2の環状リム片220とを含むことができる。リム片210または220のうちの1つは、円形のハブ部材230に固定されることを可能にし、それにより、車両(図示せず)の回転可能な車軸または同様の構造体に固定されることを可能にする。第1および第2のリム片210、220は、金属、ポリマー、セラミックおよび/またはそれらの組み合わせのような任意の適切な材料から構成することができる。
【0059】
第1のリム片210は、軸方向に延びる円筒形の複数の第1の支柱または第1のシャフト212を有することができ、各第1のシャフト212は、複数のスリーブ241のうちの対応する円筒形のスリーブの第1の軸方向端部242と係合する。第1のリム片210は、第1のリム片210の周囲に円周方向に配置された第1の取付け用開口または第1の孔214をさらに有することができる。第2のリム片220は、軸方向に延びる円筒形の複数の第2の支柱または第2のシャフト222を有することができ、各第2のシャフト222は、複数のスリーブ241のうちの対応する円筒形のスリーブの第2の軸方向端部244と係合する。第2のリム片220は、第2のリム片220の周囲に円周方向に配置された第2の取付け用開口または第2の孔224をさらに有することができる。スリーブ241の夫々の半径方向外側表面245は、例示的なタイヤアッセンブリ140のスポーク構造110の対応するループ111と係合することができる。第1および/または第2のシャフト212、222は、鋸歯状の環状の外側表面213、214を有することができ、第1および/または第2のシャフトをスリーブ241の内側の円筒形の表面により確実に固定する。
【0060】
一旦、これらの要素140、210、220、230が組み立てられると、第1のリム片210の夫々の第1の孔214は、対応する第2のリム片220(
図12)の第2の孔224と軸方向に整列することができる。各リム片210、220の対応する孔214、224の組の各々は、対応する複数のボルト部材251のうちのボルト部材、および対応する複数のファスナー部材のうちのファスナー部材またはナット部材261によって、孔214、224の整列した相対位置で、半径方向および円周方向に取り付け、固定することができる。
【0061】
図13に示すように、本発明による車両荷重を支持する非空気入りタイヤのための方法1300は、
円筒形のスリーブ241の夫々の第1の端部242を、第1のリム片210の第1のシャフト部材212の夫々に、軸方向に係合させる第1のステップ1301と、
例示的なタイヤアッセンブリ140のループ部材111を、各円筒形のスリーブ141の対応する各半径方向外側表面245に、軸方向および半径方向に係合させる第2のステップ1302と、
円筒形のスリーブ241の夫々の第2の端部244を、第2のリム片220の第2のシャフト部材222の夫々と軸方向に係合させる第3のステップ1303と、
複数のボルト部材151の各々が、第1のリム片210の対応する第1の孔214、および第2のリム片220の軸方向に整列した対応する第2の孔224を通って挿入される第4のステップ1304と、
複数のファスナー部材261の各々が、ボルト部材151の夫々に軸方向に固定される第5のステップ1305と、
環状のハブ部材230が、リム片210、220のうちの1つに固定され(例えば、溶接、ボルト止め、締まり嵌めなど)、車両に回転可能に取り付けられる第6のステップ1306と、を含むことができる。
【0062】
本明細書で提供される本発明の説明に照らして、本発明の変形が可能である。本発明を説明する目的で、特定の代表的な例および詳細を示したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および/または修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、以下の添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の全範囲内にある、本明細書に記載される特定の実施例において変更を行うことができることを理解されたい。さらに、本発明は、前述の例に限定されず、添付の特許請求の範囲の全範囲内で構造および/または詳細を変更することができる。
【外国語明細書】