(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089803
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】パッケージブレーキの状態を検出する方法ならびに繊維機械の作業ユニット
(51)【国際特許分類】
B65H 63/00 20060101AFI20220609BHJP
【FI】
B65H63/00 Z
B65H63/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021197158
(22)【出願日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】10 2020 132 294.1
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518264859
【氏名又は名称】ザウラー スピニング ソリューションズ ゲー・エム・ベー・ハー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Saurer Spinning Solutions GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Carlstr. 60, 52531 Uebach-Palenberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル イーディング
【テーマコード(参考)】
3F115
【Fターム(参考)】
3F115CA34
3F115CA39
3F115CB11
3F115CB27
3F115CD05
3F115CF40
3F115CF42
3F115CF43
(57)【要約】 (修正有)
【課題】劣悪なブレーキ特性を有する巻取りユニットを特定することを可能にする、パッケージブレーキの状態を検出するための作業ユニットおよび方法を提供する。
【解決手段】複数の同じような作業ユニットを備えた繊維機械の、巻取りパッケージを製造する作業ユニットのパッケージブレーキの状態を検出する方法であって、運転している作業ユニットのパッケージブレーキの作動を検出するステップ、作業ユニットの巻取りパッケージの回転数を検出するステップ、作業ユニットの巻取りパッケージの直径を検出するステップ、初期回転数から終了回転数までの、巻取りパッケージの制動工程の継続時間を求めるステップ、制動工程の継続時間および巻取りパッケージの直径を、繊維機械の中央ユニットに伝達するステップ、中央ユニットに保存された、制動工程のための平均継続時間からの、求められた制動工程の継続時間の偏差を求めるステップを有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の同じような作業ユニット(1)を備えた繊維機械の、巻取りパッケージ(8)を製造する作業ユニット(1)のパッケージブレーキの状態を検出する方法であって、
-運転している作業ユニット(1)のパッケージブレーキの作動を検出するステップ、
-前記作業ユニット(1)の前記巻取りパッケージ(8)の回転数を検出するステップ、
-前記作業ユニット(1)の前記巻取りパッケージ(8)の直径を検出するステップ、
-初期回転数から終了回転数までの、前記巻取りパッケージ(8)の制動工程の継続時間を求めるステップ、
-前記制動工程の前記継続時間および前記巻取りパッケージ(8)の前記直径を、繊維機械の中央ユニットに伝達するステップ、および
-前記中央ユニットに保存された、前記制動工程のための平均の継続時間からの、前記求められた前記制動工程の前記継続時間の偏差を求めるステップ
を有している、方法。
【請求項2】
前記中央ユニット内に保存された偏差限界値を超過する偏差を、前記中央ユニットおよび/または対応する前記作業ユニット(1)において音響的および/または視覚的に表示する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
複数の増大する偏差限界値が前記中央ユニット内に保存されており、該複数の偏差限界値の超過を互いに区別して報知する、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記初期回転数が、前記巻取りパッケージ(8)の実際回転数よりも小さく、かつ前記終了回転数が、前記巻取りパッケージ(8)の停止状態よりも大きい、請求項1から3までのいずれか1項または複数項記載の方法。
【請求項5】
パッケージブレーキを有する、巻取りパッケージ(8)のための巻取り装置(3)を備えた、複数の作業ユニット(1)を有する繊維機械の作業ユニット(1)であって、
前記繊維機械の中央ユニットに接続されたセンサユニットが設けられており、該センサユニットが、
-前記パッケージブレーキの作動を検出し、
-前記作業ユニット(1)の前記巻取りパッケージ(8)の回転数を検出し、
-前記作業ユニット(1)の前記巻取りパッケージ(8)の直径を検出し、
-初期回転数から終了回転数までの前記巻取りパッケージ(8)の制動工程の継続時間を求めるものであって、
特に、請求項1から4までのいずれか1項または複数項記載の方法を実施するように構成されている、作業ユニット(1)。
【請求項6】
前記初期回転数から前記終了回転数までの、前記中央ユニットに保存された前記制動工程の平均の継続時間からの前記巻取りパッケージ(8)の前記制動工程の継続時間の偏差が偏差限界値を超過していることを報知するための、前記中央ユニットに接続された視覚的および/または音響的な表示ユニットが設けられている、請求項5記載の作業ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の同じような作業ユニットを備えた繊維機械の、巻取りパッケージを製造する作業ユニットのパッケージブレーキの状態を検出する方法と、パッケージブレーキの状態を検出するための、複数の作業ユニットを有する繊維機械の作業ユニットとに関する。
【0002】
巻取りパッケージを製造する繊維機械の作業ユニットは、先行技術から多様な構成で知られている。繊維機械は、巻取り機であるか、たとえばオープンエンド紡績機のような紡績機である。巻取り機は、繰出しボビンからの糸を巻取りパッケージ上に巻き取る。繰出しボビンは、リング紡績機から出てくる紡績コップであってよく、紡績コップは、巻き返されて綾巻きパッケージを形成する。糸は、オープンエンド紡績機から引き出され、次いで巻取りパッケージ上に、好適には綾巻きパッケージ上に巻き取られてもよい。
【0003】
さらに先行技術からは、たとえば糸破断、クリアラ切断信号、巻取りパッケージの完成のような巻取り中断時、または繰出しボビンの空転時の巻取り機において、パッケージブレーキを設けることも知られており、パッケージブレーキによって、繊維機械の生産性の損失をできるだけ低く抑えるために、巻取りパッケージはできるだけ迅速に制動される。パッケージブレーキへの種々異なる負荷または材料の差異によって、パッケージブレーキの特性が劣化してしまい、このことは、制動工程が繊維機械の別の全ての巻取りユニットの平均的な制動時間よりも著しく長くなることにつながる。このことは、結果としてより長い糸継ぎサイクル、ひいては生産時間の損失につながる。
【0004】
このことを起点として、本発明の根底にある課題は、劣悪なブレーキ特性を有する巻取りユニットを特定することを可能にする、パッケージブレーキの状態を検出するための作業ユニットおよび方法を提供することにある。
【0005】
本発明はこの課題を、請求項1に記載の特徴を備えた方法ならびに請求項5に記載の特徴を備えた作業ユニットにより解決する。方法の有利な改良形は、従属する請求項2から請求項4に記載されている。作業ユニットの別の構成は、請求項6に記載されている。
【0006】
繊維機械の、巻取りパッケージを製造する作業ユニットのパッケージブレーキの状態を検出するための本発明に係る方法は、以下のステップを有している:
-運転している作業ユニットのパッケージブレーキの作動を検出するステップ、
-作業ユニットの巻取りパッケージの回転数を検出するステップ、
-作業ユニットの巻取りパッケージの直径を検出するステップ、
-初期回転数から終了回転数までの、巻取りパッケージの制動工程の継続時間を求めるステップ、
-制動工程の継続時間および巻取りパッケージの直径を、繊維機械の中央ユニットに伝達するステップ、
-中央ユニットに保存された、制動工程のための平均の継続時間からの、求められた制動工程の継続時間の偏差を検出するステップ。
【0007】
本発明に係る方法は、たとえば糸破断時に、巻取りパッケージを制動させるためのパッケージブレーキの作動を検知することに基づいている。さらに、パッケージブレーキの作動時に、制動工程の開始時の巻取りパッケージの回転数(つまり初期回転数)および直径と、巻取りパッケージを終了回転数、たとえば完全な停止状態に至るまで制動するために必要である継続時間とが検出される。
【0008】
制動工程の継続時間を含む、求められたデータは、繊維機械の中央ユニットに伝達され、この中央ユニットにおいて、制動工程の期間、つまり巻取りパッケージを所定の初期回転数から所定の終了回転数まで制動するためにパッケージブレーキが要した時間が、中央ユニットに保存されている、制動工程のための平均的な継続時間にどの程度一致するのかが求められる。制動工程の平均的な継続時間は、中央ユニットに自動的に、または手動で保存されたデータ値であり、このデータ値は、平均的に見て巻取りパッケージを初期回転数から終了回転数にまで制動させるために、繊維機械の作業ユニットのパッケージブレーキによって必要とされる平均の継続時間に相当する。
【0009】
制動工程の求められた継続時間の、保存された平均の継続時間からの偏差は、パッケージブレーキの状態を推測することを可能にする。パッケージブレーキの摩耗の進行は、時間的により長い制動工程によって確認可能である。したがって、本発明に係る方法は、そのパッケージブレーキのメンテナンスを必要とする作業ユニットを早期に特定することを可能にする。したがって、時間的に引き延ばされた制動工程に基づく生産遅延を効果的に回避することができる。したがって、本発明に係る方法により、複数の作業ユニットを有する繊維機械の生産性を全体的に向上させ、比較的長い停止時間を効果的な形式で防止することができる。
【0010】
基本的に、中央ユニットに保存された平均の継続時間からの、個別の作業ユニットの求められた制動時間の偏差を機械オペレータに伝達することは任意の形式で行うことができる。したがって、監視結果がたとえば定期的に機械オペレータにより中央ユニットにおいて照会されてよく、これにより機械オペレータは、この検査時にメンテナンスを必要とする作業ユニットを早期に認識することができる。
【0011】
しかし、本発明に係る方法の有利な改良形によれば、中央ユニットに保存された偏差限界値を超過する偏差が、中央ユニットおよび/または対応する作業ユニットにおいて音響的および/または視覚的に表示されることが規定されている。
【0012】
予め規定された偏差限界値、つまり保存された平均の継続時間からの時間的な偏差の規定された値の超過を対応して報知することは、本発明のこの変化形によれば、たとえば信号ランプまたは音響信号発信器によって、視覚的および/または音響的にそれぞれの作業ユニットにおいて発信され、これにより機械オペレータは、直接に、中央ユニットにおける検査間隔とは関係なしに、問題のある作業ユニットから情報提供される。代替的には、予め規定された偏差限界値の超過は、中央ユニットもしくは情報提供装置において表示することができ、たとえば、標準レポートおよび/または色による信号表示によって表示することができる。したがって、この改良形によって、補足的な形式でそれぞれのパッケージブレーキの摩耗に早期に対応することができ、ひいては生産性の損失を特に信頼性をもって回避することができる。
【0013】
本発明の別の1つの構成によれば、複数の増大する(つまり異なる値の)偏差限界値が中央ユニットに保存されており、これらの偏差限界値の超過は、互いに異なる形式で報知される。この構成によれば、保存された平均の継続時間からの偏差が増加し、対応して増大する偏差限界値を超過すると、個別の限界値の超過が、種々異なる形式で機械オペレータに報知される。したがって、たとえば種々異なる色のランプを使用することができ、これらのランプは増大する偏差限界値に割り当てられている。したがって、機械オペレータに修理の緊急性の程度を確実に報知することができる。
【0014】
障害のある作業ユニットを検出するための基準としての平均の継続時間の入力は、基本的に任意の形式で行うことができる。したがって、平均的な継続時間は、たとえば対応する入力ユニットを介して手動で中央ユニットに保存することができる。しかし、本発明の特に有利な1つの構成によれば、複数の作業ユニットの制動工程の継続時間の検出に基づいて、特にこれらの作業ユニットの設置後および/または作業ユニットのパッケージブレーキの修理後に、平均の継続時間が求められる。
【0015】
本発明のこの構成によれば、たとえば繊維機械の運転開始後に、複数の作業ユニットにおいて初期回転数から終了回転数までの制動工程の継続時間が、直径に関連して求められ、これに基づいて算出された平均値が平均の継続時間として中央ユニットに保存される。これにより、自動化された確実な方法で実際の平均の継続時間が決定される。このように求めることは、特に、繊維機械の最初の起動後の場合のように、パッケージブレーキが実質的に新しい状態にある時点で行われると、極めて実務に即している。
【0016】
修理が必要であるパッケージブレーキを有する作業ユニットを検出するために、初期回転数および終了回転数を選択することは、基本的に任意に行うことができる。したがって、たとえば、初期回転数として制動工程の開始時の巻取りパッケージの回転数を選択し、終了回転数として巻取りパッケージの静止状態を選択することができる。しかし、本発明の特に有利な1つの方法によれば、初期回転数が、巻取りパッケージの実際回転数よりも小さく、かつ終了回転数が、巻取りパッケージの静止状態よりも大きい。本発明のこの方法により、一定の回転数範囲にわたって制動工程のための継続時間を確実に求めることが保証される。したがって、運転中の巻取りパッケージの回転数変動および回転数変化の影響ならびに静止している巻取りパッケージの検出エラーを、特に信頼性をもって排除することができるので、問題のあるパッケージブレーキの特に正確な特定が可能である。
【0017】
パッケージブレーキを有する巻取り装置を備えた、複数の作業ユニットを有する繊維機械の本発明に係る作業ユニットは、本発明によれば、繊維機械の中央ユニットに接続されたセンサユニットが設けられており、該センサユニットが、パッケージブレーキの作動、作業ユニットの巻取りパッケージの回転数、巻取りパッケージの直径、および初期回転数から終了回転数まで巻取りパッケージを制動するためにパッケージブレーキが必要とする継続時間を求めるように構成されていることを特徴とする。このようにして求められたデータは、次いで中央ユニットに伝達され、中央ユニットにおいて、平均の継続時間としての基準値と比較することにより、作業ユニットのパッケージブレーキが生産的な運転にとって許容される範囲で動作しているか否かを決定することができる。したがって、本発明に係る作業ユニットは、問題のある作業ユニットを迅速に検出し、ひいては対策を講じることができ、これにより、引き延ばされた制動工程に基づくより長い生産停止時間を効果的に防止することができる。
【0018】
中央ユニットもしくは情報提供装置におけるこの作業ユニットの情報は特に有利である。さらに有利には、作業ユニットは、中央ユニットに接続された視覚的および/または音響的な表示ユニットを、初期回転数から終了回転数までの、中央ユニットに保存されている制動工程のための平均の継続時間からの、巻取りパッケージの制動工程の継続時間の、偏差限界値を超過する偏差を報知するために有していることが規定されている。視覚的および/または音響的な表示ユニットを介して、操作担当者に、問題のある巻取りユニット、つまりどのパッケージブレーキの制動性能が劣化しているかを特に迅速に表示することができる。
【0019】
本発明を以下に綾巻きパッケージを製造する繊維機械の概略的に図示された作業ユニットにつき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】オープンエンドロータ紡績機の1つの作業ユニット1を示す斜視図である。
【0021】
図1は、オープンエンドロータ紡績機の作業ユニット1を示す斜視図であり、この作業ユニット1は、周知であるので、単に概略的に図示されており、糸9を製造するオープンエンド紡績装置2と、糸走行方向Fで後置された巻取り装置3とを有している。この巻取り装置3において、糸9が巻き取られて巻取りパッケージ8を形成する。
【0022】
オープンエンド紡績装置2で製造された糸9は、示唆されているように、糸引出し装置27によってオープンエンド紡績装置2から引き出される。糸引出し装置27は、個別のモータによって駆動可能な糸引出しローラ10と、糸引出しローラ10に当付け可能であり、糸引出しローラ10によって摩擦結合式に連行(駆動)される押圧ローラ14とを有している。
【0023】
図1にさらに示唆されているように、糸9は、いわゆる糸引出し管21を通ってオープンエンド紡績装置2から出ており、糸引出し管21の領域には、さらに、旋回可能に支承された糸継ぎ補助機構16が配置されている。この糸継ぎ補助機構16は、糸中断後に、吸引ノズル4によって巻取りパッケージ8から戻された糸9を引き取り、糸端部を糸継ぎのために準備する。
【0024】
糸走行方向Fの領域には、さらに、糸監視器26、機械式の糸蓄え装置7、ニューマチック式の糸蓄え装置12および油剤供給装置5が配置されている。ニューマチック式の糸蓄え装置12は、不連続に作動する蓄え器として構成されており、つまり糸蓄え装置12は、糸継ぎ工程が行われた後に完全に空にされる。オープンエンド紡績装置2の運転中、糸蓄え装置12には、真空源(図示せず)を介して吸引空気が供給される。
【0025】
巻取り装置3は、通常のように、巻取りパッケージ8を回転可能に保持するパッケージフレーム22と、好適には可逆的な個別駆動装置19を介して駆動可能な巻取り軸(若しくは巻取りローラ)23と、たとえばステッピングモータ20を介して駆動される糸綾振り装置24とを有している。
【0026】
さらに、このような作業ユニット1は、既に述べたように、吸引ノズル4を有しており、この吸引ノズル4は、ステッピングモータ6によって、巻取り装置3の領域に位置する糸収容位置と、オープンエンド紡績装置2の領域に位置する糸引渡し位置との間で制御されて移動可能である。
【0027】
通常のように、作業ユニット1の構成要素の個別のステッピングモータは、種々異なる制御線路を介して制御装置、本実施例では作業ユニットコンピュータ25に接続されている。これにより、作業ユニット1の構成要素の個別モータ式の駆動装置19は、互いに独立して制御可能である。代替的には、制御装置は、繊維機械の中央のコンピュータとして構成されていてもよい。
【0028】
本発明に係る方法を、以下にオープンエンド紡績装置2の図示された実施例につき説明する。オープンエンド紡績装置2は、センサユニット(図示せず)を有しており、このセンサユニットにより、まず、巻取りパッケージ8の回転数を求めることができる。さらに、このセンサユニットは、ブレーキ装置(図示せず)の作動を検知し、巻取りパッケージ8を初期回転数、たとえば運転中の巻取りパッケージ8の回転速度から、終了回転数、たとえば停止状態に至らしめるためにブレーキ装置が必要とする作動の継続時間を求めるように構成されている。
【0029】
これらのデータは、同様に、種々異なる制御線路を介して、中央ユニットを有する作業ユニットコンピュータ25に伝達することができる。この作業ユニットコンピュータ25には、平均の継続時間が保存されている。この平均の継続時間は、パッケージブレーキの状態を求めるための基準値として役立つ。作業ユニット1における制動工程のための検出された継続時間が、この基準値から予め規定された最大の偏差を超過していると、したがって偏差限界値を超過していると、次いでこのことは、中央ユニットにおいて検知され、次いで、たとえば作業ユニット1に配置された信号ランプ(図示せず)を介して対応して表示されることになる。
【符号の説明】
【0030】
1 作業ユニット
2 オープンエンド紡績装置
3 巻取り装置
4 吸引ノズル
5 油剤供給装置
6 ステッピングモータ
7 糸蓄え装置
8 巻取りパッケージ
9 糸
10 糸引出しローラ
12 糸蓄え装置
14 押圧ローラ
16 糸継ぎ補助機構
19 個別駆動装置
20 ステッピングモータ
21 糸引出し管
22 パッケージフレーム
23 巻取り軸
24 糸綾振り装置
25 作業ユニットコンピュータ
26 糸監視器
27 糸引出し装置
F 糸走行方向
【外国語明細書】