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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022089812
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】支持構造体の製造システム
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/02 20060101AFI20220609BHJP
   B60C 7/00 20060101ALI20220609BHJP
   B60B 9/04 20060101ALI20220609BHJP
【FI】
B29D30/02
B60C7/00 H
B60B9/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021197656
(22)【出願日】2021-12-06
(31)【優先権主張番号】17/111741
(32)【優先日】2020-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】513158760
【氏名又は名称】ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】ジェイハン セリック
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン アモス エドワーズ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ジェームズ ホーガン
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ マイケル ストイラ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ アルフレッド ベンジン ザ セカンド
(72)【発明者】
【氏名】アルン クマル バヤタラヤナプラ ゴパラ
【テーマコード(参考)】
3D131
4F215
【Fターム(参考)】
3D131AA30
3D131BB19
3D131BC31
3D131CC03
3D131CC04
3D131LA28
3D131LA40
4F215AA24
4F215AA32A
4F215AA45
4F215AH20
4F215AK01
4F215VA02
4F215VC06
4F215VC08
4F215VL26
4F215VL28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】耐久性、速度定格/限界および荷重能力を空気タイヤのレベルまで向上させた非空気式のホイール/タイヤ組立体の一部を硬化させるシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】タイヤ組立体の一部を硬化させるシステムが、軸方向配置シャフト205と、第1のアクチュエータと、第1のリテーナプレート220と、軸方向配置シャフト上のコアと、各々が軸方向および径方向においてコア230の径方向外側表面に係合し、第1の端部が軸方向において第1のリテーナプレートに係合する複数の第1のインサート240と、各々が軸方向および径方向においてコアの径方向外側表面に係合し、第1の端部が軸方向において第1のリテーナプレートに係合する複数の第2のインサート250であって、各々が周方向において複数の第1のインサートのうちの2つの間に配置されている第2のインサートと、第2のリテーナプレートと、第2のアクチュエータと、を含む。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向配置シャフトと、
前記軸方向配置シャフト上に摺動される第1のアクチュエータと、
前記軸方向配置シャフト上の前記第1のアクチュエータに隣接する第1のリテーナプレートと、
前記軸方向配置シャフト上のコアと、
各々が軸方向および径方向において前記コアの径方向外側表面に係合し、第1の端部が軸方向において前記第1のリテーナプレートに係合する複数の第1のインサートと、
各々が軸方向および径方向において前記コアの前記径方向外側表面に係合し、第1の端部が軸方向において前記第1のリテーナプレートに係合する複数の第2のインサートであって、各々が周方向において複数の前記第1のインサートのうちの2つの間に配置されている第2のインサートと、
前記第1のインサートの、反対側の第2の部分と、前記第2のインサートの、反対側の第2の部分とを、前記軸方向配置シャフトに固定する第2のリテーナプレートと、
前記軸方向配置シャフト上に摺動される第2のアクチュエータと、
を含むことを特徴とするタイヤ組立体の一部を硬化させるシステム。
【請求項2】
前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとは、前記タイヤ組立体の前記第1のインサートとそれに対応する部品とを一緒に押し付けることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のリテーナプレートと前記第2のリテーナプレートとは、前記第1のインサートを前記コアに固定することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のリテーナプレートと前記第2のリテーナプレートとは、前記タイヤ組立体の複数のゴムシートを前記コアと方向付けることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のインサートは、前記タイヤ組立体の部品の硬化に寄与する内部管路を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のインサートは、前記タイヤ組立体の部品の形成を補助するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のインサートの内部管路は、前記タイヤ組立体の適切な硬化温度に加熱されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1のインサートの内部管路は高温の液体によって加熱されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1のインサートの内部管路は蒸気によって加熱されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のインサートの内部管路は電気によって加熱されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
タイヤ組立体の一部を硬化させる方法において、
下側のリテーナプレートを下側のアクチュエータに同軸的に固定するステップと、
コアを前記下側のリテーナプレートに同軸的に固定するステップと、
複数の大型のインサートと前記タイヤ組立体の対応する部品とを、前記下側のリテーナプレートおよび前記コアの径方向外側表面に同軸的に固定するステップと、
複数の小型のインサートを、周方向において、前記大型のインサートと前記タイヤ組立体の前記対応する部品との間で、前記コアの前記径方向外側表面に固定するステップと、
前記大型のインサートと前記小型のインサートとを交互に上側のリテーナプレートに同軸的に固定するステップと、
上側のアクチュエータを前記上側のリテーナプレートに同軸的に固定するステップと、
交互に位置する前記大型のインサートおよび前記小型のインサートと、前記タイヤ組立体の前記対応する部品とを、前記下側のアクチュエータと前記上側のアクチュエータとの間で軸方向に押し付けるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記大型のインサートの内部管路を高温の液体によって加熱するステップを含むことをさらなる特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記上側のリテーナプレートを、交互に位置する前記大型のインサートおよび前記小型のインサートに同軸的に固定するステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記大型のインサートおよび前記小型のインサートを、径方向および周方向において前記コアに固定するステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記タイヤ組立体の前記対応する部分を、互いに対して適切に位置決めするステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記コアおよび前記大型のインサートに熱を加えるステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記コアおよび前記大型のインサートを冷却するステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記上側のアクチュエータおよび前記下側のアクチュエータを軸方向において解放するステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記上側のアクチュエータおよび前記下側のアクチュエータを、軸方向配置シャフトから係合解除するステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記タイヤ組立体の一緒に硬化された部品からなる、硬化された一体構造を露出させるステップを含むことをさらなる特徴とする請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホイール/タイヤ組立体に関し、より詳細には、非空気式のホイール/タイヤ組立体の製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
空気式ラジアルタイヤは、リムとベルト層との間で荷重を支持および伝達するためにプライ補強材に依存している。これらのプライコードには、荷重を支持するために張力をかける必要がある。これらのプライコードに張力をかけることは、タイヤの内部チャンバ内の加圧された空気によって達成される。空気圧が失われると、空気タイヤの荷重支持能力が著しく低下する。タイヤメーカにとって、ゆっくりと、または突然に空気圧が失われることを防止することが課題であった。提案されている1つの解決策は、非空気式タイヤを使用することである。トップローダの非空気式タイヤは、その耐久性、速度定格/限界および荷重能力を空気タイヤのレベルまで向上させることができれば、空気タイヤと同様に機能することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2018/0134072号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トップローダの非空気式タイヤの多くは、乗物の荷重を支持するためにポリマーのスポークに依存している。スポークは、荷重をリムからせん断バンドに伝達する。これらのタイヤのスポークに使用されるポリマー材料の特性によって、これらのタイヤの性能は制限される。本発明の目的は、この制限を克服し、これらのスポークの荷重支持能力と耐久性、従ってトップローダの非空気式タイヤの性能を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のタイヤ組立体の一部を硬化させるシステムは、軸方向配置シャフトと、前記軸方向配置シャフト上に摺動される第1のアクチュエータと、前記軸方向配置シャフト上の前記第1のアクチュエータに隣接する第1のリテーナプレートと、前記軸方向配置シャフト上のコアと、各々が軸方向および径方向において前記コアの径方向外側表面に係合し、第1の端部が軸方向において前記第1のリテーナプレートに係合する複数の第1のインサートと、各々が軸方向および径方向において前記コアの前記径方向外側表面に係合し、第1の端部が軸方向において前記第1のリテーナプレートに係合する複数の第2のインサートであって、各々が周方向において複数の前記第1のインサートのうちの2つの間に配置されている第2のインサートと、前記第1のインサートの、反対側の第2の部分と、前記第2のインサートの、反対側の第2の部分とを、前記軸方向配置シャフトに固定する第2のリテーナプレートと、前記軸方向配置シャフト上に摺動される第2のアクチュエータと、を含む。
【0006】
このシステムの他の態様によれば、前記第1のアクチュエータと前記第2のアクチュエータとは、前記タイヤ組立体の前記第1のインサートとそれに対応する部品とを一緒に押し付ける。
【0007】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のリテーナプレートと前記第2のリテーナプレートとは、前記第1のインサートを前記コアに固定する。
【0008】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のリテーナプレートと前記第2のリテーナプレートとは、前記タイヤ組立体の複数のゴムシートを前記コアと方向付ける。
【0009】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のインサートは、前記タイヤ組立体の部品の硬化に寄与する内部管路を有する。
【0010】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のインサートは、前記タイヤ組立体の部品の形成を補助するように形成されている。
【0011】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のインサートの内部管路は、前記タイヤ組立体の適切な硬化温度に加熱される。
【0012】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のインサートの内部管路は高温の液体によって加熱される。
【0013】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のインサートの内部管路は蒸気によって加熱される。
【0014】
このシステムのさらに他の態様によれば、前記第1のインサートの内部管路は電気によって加熱される。
【0015】
本発明に係る方法は、タイヤ組立体の一部を硬化させる。この方法は、下側のリテーナプレートを下側のアクチュエータに同軸的に固定するステップと、コアを前記下側のリテーナプレートに同軸的に固定するステップと、複数の大型のインサートと前記タイヤ組立体の対応する部品とを、前記下側のリテーナプレートおよび前記コアの径方向外側表面に同軸的に固定するステップと、複数の小型のインサートを、周方向において、前記大型のインサートと前記タイヤ組立体の前記対応する部品との間で、前記コアの前記径方向外側表面に固定するステップと、前記大型のインサートと前記小型のインサートとを交互に上側のリテーナプレートに同軸的に固定するステップと、上側のアクチュエータを前記上側のリテーナプレートに同軸的に固定するステップと、交互に位置する前記大型のインサートおよび前記小型のインサートと、前記タイヤ組立体の前記対応する部品とを、前記下側のアクチュエータと前記上側のアクチュエータとの間で軸方向に押し付けるステップと、を含む。
【0016】
この方法の他の態様によれば、この方法は、前記大型のインサートの内部管路を高温の液体によって加熱する追加のステップを含む。
【0017】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記上側のリテーナプレートを、交互に位置する前記大型のインサートおよび前記小型のインサートに同軸的に固定する追加のステップを含む。
【0018】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記大型のインサートおよび前記小型のインサートを、径方向および周方向において前記コアに固定する追加のステップを含む。
【0019】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記タイヤ組立体の前記対応する部分を、互いに対して適切に位置決めする追加のステップを含む。
【0020】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記コアおよび前記大型のインサートに熱を加える追加のステップを含む。
【0021】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記コアおよび前記大型のインサートを冷却する追加のステップを含む。
【0022】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記上側のアクチュエータおよび前記下側のアクチュエータを軸方向において解放する追加のステップを含む。
【0023】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記上側のアクチュエータおよび前記下側のアクチュエータを、軸方向配置シャフトから係合解除する追加のステップを含む。
【0024】
この方法のさらに他の態様によれば、この方法は、前記タイヤ組立体の一緒に硬化された部品からなる、硬化された一体構造を露出させる追加のステップを含む。
【0025】
[定義]
「環状」は、リングのように形成されていることを意味する。
【0026】
「軸方向の」および「軸方向に」は、タイヤの回転軸に平行な線または方向を指す。
【0027】
「周方向の」および「周方向に」は、赤道面(EP)に平行で軸方向に垂直な環状タイヤの表面の周囲に沿って延びる線または方向を意味し、断面を見たときに、半径がトレッドの軸方向の曲率を規定する隣り合う円曲線の組の方向を指す場合もある。
【0028】
「赤道面(EP)」は、タイヤの回転軸に垂直でトレッドの中心を通る平面、すなわちトレッドの周方向中心線を含む平面を意味する。
【0029】
「内側に」はタイヤの内部に向かうことを意味し、「外側に」はその外部に向かうことを意味する。
【0030】
「横方向」は、軸方向を意味する。
【0031】
「標準荷重」は、タイヤの使用条件について適切な標準化機関によって指定された荷重を意味する。
【0032】
「径方向の」および「径方向に」は、タイヤの回転軸に径方向に向かう、または回転軸から径方向に離れる方向を意味する。
【0033】
「ばね定数」は、所定の圧力における荷重たわみ曲線の傾きで表したタイヤの剛性を意味する。
【0034】
「トレッド」は、タイヤケーシングに固着する際に、タイヤが標準荷重で正常に膨張しているときに道路に接触するタイヤの部分を含む、成形されたゴム部品を意味する。
【0035】
「トレッド部材」または「牽引部材」は、リブまたはブロック部材を意味する。
【0036】
「トレッド幅」は、タイヤの回転軸を含む平面におけるトレッド表面の円弧長さを意味する。
【0037】
「縦方向のたわみ」は、タイヤが荷重を受けてたわむ量を意味する。
【0038】
「ホイール」または「ハブ」は、タイヤを支持し乗物の軸に取り付ける構造体を意味する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明のホイール/タイヤ組立体の一例の第1の部品の概略的な斜視図である。
図2図1の組立体の他の部品の概略的な斜視図である。
図3図1のホイール組立体のさらに他の部品の概略的な斜視図である。
図4図1のホイール組立体のさらに他の部品の概略的な斜視図である。
図5図1のホイール組立体のさらに他の部品の概略的な斜視図である。
図6図5の部品の他の概略的な斜視図である。
図7図5の部品のさらに他の概略的な斜視図である。
図8図5の部品のさらに他の概略的な斜視図である。
図9図1図8の部品の概略的な分解斜視図である。
図10図1図8の部品の組立体の概略的な斜視図である。
図11図1図8の部品のより完全な組立体の概略的な斜視図である。
図12図1図8の部品のさらに完全な組立体の概略的な斜視図である。
図13図1図8の部品のさらに完全な組立体の概略的な斜視図である。
図14図1図8から追加部品を備えた図13の組立体の概略的な分解斜視図である。
図15図1図8から追加部品を備えた図13の組立体のより完全な概略的な斜視図である。
図16図1図8から追加部品を備えた図15の組立体の概略的な分解斜視図である。
図17図1図8から追加部品を備えた図15の組立体のより完全な概略的な斜視図である。
図18図1図8から追加部品を備えた図17の組立体の概略的な分解斜視図である。
図19図1図8から追加部品を備えた図17の組立体のより完全な概略的な斜視図である。
図20】タイヤ構造の部品を備えた図17の組立体の概略的な斜視図である。
図21図20のタイヤ組立体の部品の概略的な斜視図である。
図22】本発明に係る方法の一例の概略的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明は、添付の図面を参照して、そのいくつかの実施形態の以下の説明によって、より明確に理解されるであろう。
【0041】
従来のホイール/タイヤ組立体は、軽量の複合ばねによって中央ハブに柔軟に接続されたせん断バンドのような外側リングを有していてよい。このばねは、リングおよびハブに固定されたプレートであってよい。ハブは、減速歯車ユニットおよび/または電動機を含んでいてよく、乗物のシャーシを各ホイールに接続するサスペンション機構を有していてよい。リングは、炭素繊維強化ナイロン材料のような可撓性の複合材料から構成されていてよく、ツインゴムタイヤと、地面に係合して牽引力を向上させる、周方向に間隔を置いて配置された複数の径方向クリートとを有していてよい。ハブはまた、炭素繊維強化複合材料から形成されていてよい。従来の他のホイールは、グリップの向上のために、複合リングに固着された成形トレッドを備えたゴムストリップを有していてよい。さらに、リングとハブとを相互に接続するばねは、S字型の軽量の複合ばねであってよい。
【0042】
従来の他のホイール/タイヤ組立体は、炭素繊維強化ポリアミドなどの軽量の複合材料から形成されていてよい。この組立体は、円筒状の中央ハブと可撓性の外側円形リムとを有していてよく、可撓性の外側円形リムは、中央ハブと円形リムとの間を延びる無端ループ状のばねバンドによって中央ハブに取り付けられている。6つの径方向ループは、ばねバンドによって規定されていてよい。ばねバンドは、接着、粘着、はんだ付け、および/または、ボルト、リベットおよび/またはクランプによる機械的固定などの任意の適切な手段によって、中央ハブおよび円形リムに取り付けられていてよい。
【0043】
図20~21に示されているように、参照により全体が本明細書に組み入れられる本出願人の米国特許出願公開第2018/0134072号に記載されているようなタイヤ組立体の例は、例えば、標準的なタイヤのゴム化合物、熱可塑性ポリマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、天然ゴムのような架橋ポリマー、合成ゴムのようなポリマー、エポキシ樹脂、および/またはフェノール樹脂などの、軽量のポリマー材料から形成されていてよい。この組立体は、自動車のホイール(図示せず)のような内側中央リムと、可撓性の外側円形リングと、を有していてよく、可撓性の外側円形リングは、せん断バンドとトレッド構造とを含んでいてよく、内側中央リムと外側リングとの間を延びる連続的なコード/布で強化されたスポーク構造によって内側中央リムに取り付けられている。
【0044】
スポーク構造は、内側中央リムを中心として同軸的に配置された複数のキャビティを画定していてよく、これにより、スポーク構造が荷重を受けてたわむことが可能になり、それによって、組立体のフットプリント内の乗り心地と牽引のための可撓性と、乗物のハンドリングのための剛性と、低い転がり抵抗と、スポーク構造内の低発熱と、の適切なバランスが規定される。スポーク構造のキャビティは、内側中央リムのアームが通過して延びてスポーク構造を内側中央リムに固定するための開口をさらに画定していてよい。複数のアームが、機械的連動構成においていくつかの部分と係合していてよい。内側中央リムは、アームとともにスポーク構造のいくつかの部分を挟み内側中央リムとスポーク構造との間にさらなる摩擦および/または接着による固定をもたらすことができるプレートをさらに含んでいてよい。スポーク構造は、均質または不均質なポリマーおよび/または充填ポリマーを含んでいてよい。
【0045】
スポーク構造のスポークは、スポークの座屈を軽減または増大させるように内側または外側に湾曲してもよい。スポークは、1つ以上の補強層を含んでいてもよい。この層は、シングルエンドディップコード、従来の空気式タイヤプライ/コード構成、短繊維、および/またはポリマーフィルムから構成されていてよい。さらに、これらの構造は、PET、ナイロン6、ナイロン6,6、レーヨン、鋼、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド、および/またはこれらの材料のハイブリッド構造であってよい。コードは、400デニールから9000デニールであってよい。ポリマーフィルムは、厚さが0.1mmから2.0mmであってよい。スポークは、0度と90度との間の角度に方向付けられていてよい。スポークの補強材は、その軸方向の全長にわたって連続的に補強していてよい。連続する補強層は、可撓性の外側リングにおいてせん断バンドに隣接する複数の位置まで、径方向外側に延びていてよい。
【0046】
各キャビティは、組立体の回転軸を中心とする共通の断面外形を有していてよい。さらに、各キャビティは、スポーク構造の均一な軸方向厚さに等しい共通の軸方向長さを有していてよい。各キャビティは、補強層上の「挟み込み」点を防止し、補強層上の圧縮応力集中を緩和するために、湾曲して形成されてよい。キャビティの数は、大型のタイヤ組立体の場合、2から60までの間であってよい。内側中央リムは、鋼、鋳鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、および/または鉄合金を含んでいてよい。
【0047】
図1~21は、空気式タイヤ組立体および/または非空気式タイヤ組立体140を硬化および製造する、本発明に係るシステム200を示す。システム200は、軸方向配置シャフト205と、軸方向配置シャフト205上に摺動する下側の第1のアクチュエータ210と、軸方向配置シャフト205上の下側の第1のアクチュエータ210に隣接する下側の第1のリテーナプレート220と、軸方向配置シャフト205上の環状すなわちトロイダルのコア230と、各々がコア230の径方向外側表面および下側の第1のリテーナプレート220に軸方向および径方向に係合し、複数のゴムシートまたはタイヤ組立体140の第1の部品145をコア230および下側のリテーナプレート220に対して固定/方向付けする複数の大型の第1のインサート240と、各々がコア230の径方向外側表面に軸方向および径方向に係合し、周方向において複数の大型の第1のインサート240および第1の部品145の2つの間に位置する複数の小型の第2のインサート250と、第1のインサート240および第2のインサート250の上側部分を軸方向配置シャフト205上のコア230に固定する上側の第2のリテーナプレート260と、軸方向配置シャフト205上の上側の第2のアクチュエータ270と、を含んでいてよい。
【0048】
図22に示すように、本発明によると、タイヤ組立体140を部分的に硬化させる方法2200は、下側のリテーナプレート220が下側のアクチュエータ210に同軸的に固定されるようにする第1のステップ2201を含んでいてよい(図1図2)。第2のステップ2202で、コア230を下側のリテーナプレート220に同軸的に固定してよい(図3~4)。第3のステップ2203で、大型のインサート240とそれに対応する第1の部品145とを、下側のリテーナプレート220とコア230の径方向外側表面とに同軸的に固定してよい(図5図11)。第4のステップ2204で、小型のインサート250を、周方向において複数の大型のインサート240/部品145の間で、下側のリテーナプレート220とコア230の径方向外側表面とに固定してよい(図12~13)。第5のステップ2205で、上側のリテーナプレート260を、交互に位置する大型のインサート240および小型のインサート250に同軸的に固定してよい(図14~15)。第6のステップ2206で、上側のアクチュエータ270を、上側のリテーナプレート270に同軸的に固定してよい(図16)。第7のステップ2207で、大型のインサート240および小型のインサート250がコア230に対して径方向および周方向に位置決めされ固定されるように、下側のアクチュエータ210と上側のアクチュエータ270とを軸方向に押し付けてよい(図17)。第8のステップ2208で、コア230および大型のインサート240に熱を加えることによって、タイヤ組立体140の適切に位置決めされた複数の部品145を互いに硬化させてよい(図17)。第9のステップ2209で、コア230および大型のインサート240を冷却してよく、下側のアクチュエータ210および上側のアクチュエータ270を軸方向において解放して他の構造体220,230,240,250,260から係合解除させてよい(図18~19)。第10のステップ2210で、上側のリテーナプレート260と大型のインサート240と小型のインサート250とを、コア230から取り外してよい(図20)。第11のステップ2211で、下側のアクチュエータ210と下側のリテーナプレート220とコア230とを取り外して、タイヤ組立体140の一緒に硬化された部品140からなる硬化した一体構造を露出させてよい(図20図21)。
【0049】
図5~8に示すように、大型のインサート240は、タイヤ組立体140の部品145の硬化に寄与する内部管路242を有していてよい。管路242は、円形、長方形、正方形、五角形などの任意の適切な断面を有していてよい。大型のインサート240は、さらに、部品145の形成をより一層補助するように形成されてよい(図8)。(上側および下側の)管路42は、蒸気、電気、加圧された高温の水などの任意の適切な手段によって、適切な硬化温度に加熱されてよい。管路242は、第1の端部のウェッジ244と第2の端部のウェッジ246とによって、両端部において固定されてよい。ウェッジ244,246は、第1および第2の内部管243,245を通して加熱媒体(例えば、高温の液体、蒸気、電気等)を移送してよい。
【0050】
大型のインサート240は、大型のインサートの径方向外側部分において、細長い三角形の第1の隔離部材246をさらに含んでいてよい。小型インサート250は、細長い長方形の第2の隔離部材252をさらに含んでいてよい。タイヤ組立体140の各部品145を、周方向に隣接する部品145に対して硬化する(図21)間に、これらの第1および第2の隔離部材246,256は共に、部品145の径方向外側のフラップ部材147を互いに離れて未硬化のままにすることを可能にする。こうして、これらのフラップ部材147は、タイヤ組立体140の他の径方向外側部分(図示せず)に対して硬化するために利用可能になるだろう。
【0051】
より具体的には、図21に示すように、複数のU字形の部品145が、結果的に、部品の、未硬化の径方向外側のフラップ部材147および径方向に延びる部分148と統合された一体構造を形成し、径方向に延びる部分148は、周方向において隣接する径方向に延びる部分148と、径方向に延びる部分148に相互接続している径方向内側の湾曲部分149とに硬化されている(図21)。したがって、隣接する複数の部品145は共に、タイヤ組立体140の隣接する部品145の各々の間に複数のY字形接合部151を形成する。
【0052】
ここに提示される説明を考慮して、本発明の変形例が可能である。本発明を説明するために、特定の代表的な実施例および詳細を示したが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更および/または修正を行うことができることは当業者には明らかであるだろう。したがって、ここに記載された特定の実施例に、以下に添付する特許請求の範囲によって定義される本発明の全範囲内に入る変更を行ってもよいことが理解される。さらに、本発明は、前述した実施例に限定されず、添付の特許請求の範囲の全範囲内で構造および/または詳細を変更してもよい。
図1
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図5
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図22
【外国語明細書】