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特開2022-90139プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022090139
(43)【公開日】2022-06-16
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20220609BHJP
【FI】
G06Q20/10 320
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072582
(22)【出願日】2022-04-26
(62)【分割の表示】P 2020167936の分割
【原出願日】2015-11-24
(71)【出願人】
【識別番号】507145732
【氏名又は名称】株式会社ふくおかフィナンシャルグループ
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(72)【発明者】
【氏名】永吉 健一
(72)【発明者】
【氏名】奈須 洋介
(72)【発明者】
【氏名】坂本 宏貴
(72)【発明者】
【氏名】藤原 哲平
(72)【発明者】
【氏名】吉冨 史朗
(57)【要約】

【課題】短期的な収支管理や情報提供から長期的な資産形成、その先の消費に至るまでシームレスにユーザの経済活動をサポートする。
【解決手段】プログラムは、ユーザの第1口座の入出金データに基づく収支計算の結果を取得する機能と、取得された結果に基づく額の資金を、第1口座と第1口座とは異なるユーザの第2口座との間で移動させるか否かをディスプレイ上でユーザに問い合わせる機能と、をコンピュータに実現させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバとネットワークを介して通信可能なコンピュータに、
ユーザの第1口座の入出金データに基づく収支計算の結果を取得する機能と、
取得された結果に基づく額の資金を、前記第1口座と前記第1口座とは異なる前記ユーザの第2口座との間で移動させるか否かをディスプレイ上で前記ユーザに問い合わせる機能と、
前記ユーザへの問い合わせに合わせて、取得された結果を表す情報と、前記第1口座と前記第2口座との間で移動させる資金の額の指定を受け付ける額指定受付領域と、を前記ディスプレイに表示させる機能と、
前記ユーザへの問い合わせに応じて前記ユーザから移動させる旨の指示を受け付けると、前記額指定受付領域に関連して指定された額を含む移動指示信号を前記サーバに送信する機能と、を実現させ、
前記サーバは、前記移動指示信号を受信すると、前記第1口座と前記第2口座との間で指定された額の資金を移動させるための処理を実行することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記額指定受付領域は、移動させる資金の額を指定するためのスライドバーを含み、該スライドバーで指定可能な額の上限は収入と支出との差に基づき設定されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2口座は前記第1口座よりも出金の自由度が低く、
前記サーバは前記第2口座の残高を複数の預金目的で仕分けており、
収入が支出を上回る場合、前記スライドバーは、移動させる資金の額のうち各預金目的に対して割り当てられる額を識別可能に表示し、
前記移動指示信号は前記スライドバーに関連して指定された各預金目的への割り当て額を含み、
前記サーバは、前記移動指示信号を受信すると、指定された各預金目的への割り当て額に応じた移動させる資金の仕分けを実行することを特徴とする請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記スライドバーは、前記複数の預金目的のそれぞれに対して割り当てられる額の修正を受け付けるよう構成されることを特徴とする請求項2または3に記載のプログラム。
【請求項5】
取得された結果を表す情報を、収入が支出を上回る場合と支出が収入を上回る場合とで異なる態様で前記ディスプレイに表示させる機能を前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第2口座は前記第1口座よりも出金の自由度が低く、
前記サーバは前記第2口座の残高を複数の預金目的で仕分けており、
本プログラムはさらに、
前記ユーザにより指定された少なくともひとつのコンテンツを含むグループの特定情報と、その特定情報に関連する仕分けの単位を作成するための指示の受付領域と、前記特定情報に関連する予算を示す予算領域と、を対応付けて前記ディスプレイに表示させる機能と、
前記受付領域が指示を受け付けた場合、作成対象の単位を特定するための預金目的が入力される目的入力領域と、作成対象の単位の目標額が入力される目標額入力領域と、を前記ディスプレイに表示させる機能と、を前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
予め前記目的入力領域に、前記特定情報に対応する預金目的を入力する機能と、
予め前記目標額入力領域に、前記予算領域に示される予算に対応する目標額を入力する機能と、を前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記第2口座の残高は前記複数の預金目的で仮想的に仕分けられていることを特徴とする請求項6または7に記載のプログラム。
【請求項9】
作成された仕分けの単位について、該単位の預金目的と残高とに基づき選択されたクーポンの情報を前記ディスプレイに表示させる機能をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
ユーザ認証のための認証情報を受け付ける機能と、
認証された前記ユーザの前記第1口座の残高と、収支の状態と、を含む表示領域を前記ディスプレイに表示させる機能と、をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記ユーザに付与されているポイントを含むポイント表示領域を前記ディスプレイに表示させる機能をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項12】
作成された仕分けの単位の預金目的および残高を含む目的別預金詳細画面を前記ディスプレイに表示させる機能と、
残高が目標額に達すると、目的別預金詳細画面において振替指示受付領域の表示を開始する機能と、
振替指示受付領域が指定されると、前記第2口座から前記第1口座に振り替える資金の額の指定を、達成された目標額の範囲で受け付ける指定領域を含む振替処理画面を前記ディスプレイに表示させる機能と、をさらに前記コンピュータに実現させることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項13】
ユーザの第1口座の入出金データに基づく収支計算の結果を取得する機能と、
取得された結果に基づく額の資金を、前記第1口座と前記第1口座とは異なる前記ユーザの第2口座との間で移動させるか否かをディスプレイ上で前記ユーザに問い合わせる機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
ユーザの口座の残高を仕分けるサーバとネットワークを介して通信可能なコンピュータに、
前記ユーザにより指定された少なくともひとつのコンテンツを含むグループの特定情報と、その特定情報に関連する仕分けの単位を作成するための指示の受付領域と、を対応付けてディスプレイに表示させる機能と、
前記受付領域が指示を受け付けた場合、作成対象の単位を特定するための預金目的が入力される目的入力領域を前記ディスプレイに表示させる機能と、を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
ユーザの第1口座の入出金データに基づき収支計算を実行する手段と、
前記収支計算の結果を、ネットワークを介して前記ユーザのコンピュータに送信する手段と、
送信された結果に基づく額の資金を、前記第1口座と前記第1口座とは異なる前記ユーザの第2口座との間で移動させるか否かの問い合わせに応じて前記コンピュータにより生成される移動させる旨を示す移動指示信号を、前記ネットワークを介して受信する手段と、
前記移動指示信号を受信すると、前記第1口座と前記第2口座との間で資金を移動させるための処理を実行する手段と、
前記第2口座の残高を複数の預金目的で仕分ける手段と、を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項16】
ユーザの第1口座と、前記第1口座よりも出金の自由度が低い前記ユーザの第2口座と、を管理する別のサーバから、前記第2口座の残高を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された残高を仕分ける仕分け部と、を備えることを特徴とするサーバ。
【請求項17】
本サーバは、前記別のサーバを管理する金融機関とは異なる主体により管理されることを特徴とする請求項16に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムおよびサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のインターネットの発達に伴って、様々な商取引をインターネット上で行えるようになってきている。銀行等の金融機関においてもインターネットの利用が進んできており、ユーザは自宅のパーソナルコンピュータやスマートフォンから金融機関が管理するサーバにログインすることにより、振込、振替を行ったり、口座残高を確認したりできるようになっている。例えば特許文献1には、このようなインターネットバンキングサービスを提供するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-334210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、銀行サーバが口座に対して行ったトランザクションの結果を家計簿ソフトに反映させる技術が開示されている。確かにこれによりユーザは家計簿をつける手間を省くことができるかもしれない。しかしながら、昨今のユーザはより一貫性のある使いやすいサービスを望んでおり、まだ改善の余地がある。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、短期的な収支管理や情報提供から長期的な資産形成、その先の消費に至るまでシームレスにユーザの経済活動をサポートできる技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、プログラムに関する。このプログラムは、サーバとネットワークを介して通信可能なコンピュータに、ユーザの第1口座の入出金データに基づく収支計算の結果を取得する機能と、取得された結果に基づく額の資金を、第1口座と第1口座とは異なるユーザの第2口座との間で移動させるか否かをディスプレイ上でユーザに問い合わせる機能と、ユーザへの問い合わせに合わせて、取得された結果を表す情報と、第1口座と第2口座との間で移動させる資金の額の指定を受け付ける額指定受付領域と、をディスプレイに表示させる機能と、ユーザへの問い合わせに応じてユーザから移動させる旨の指示を受け付けると、額指定受付領域に関連して指定された額を含む移動指示信号をサーバに送信する機能と、を実現させる。サーバは、移動指示信号を受信すると、第1口座と第2口座との間で指定された額の資金を移動させるための処理を実行する。
【0007】
本発明の別の態様もまた、プログラムである。このプログラムは、ユーザの第1口座の入出金データに基づく収支計算の結果を取得する機能と、取得された結果に基づく額の資金を、第1口座と第1口座とは異なるユーザの第2口座との間で移動させるか否かをディスプレイ上でユーザに問い合わせる機能と、をコンピュータに実現させる。
【0008】
本発明の別の態様もまた、プログラムである。このプログラムは、ユーザの口座の残高を仕分けるサーバとネットワークを介して通信可能なコンピュータに、ユーザにより指定された少なくともひとつのコンテンツを含むグループの特定情報と、その特定情報に関連する仕分けの単位を作成するための指示の受付領域と、を対応付けてディスプレイに表示させる第1表示機能と、受付領域が指示を受け付けた場合、作成対象の単位を特定するための預金目的が入力される目的入力領域をディスプレイに表示させる第2表示機能と、を実現させる。
【0009】
本発明の別の態様は、サーバである。このサーバは、ユーザの第1口座と、第1口座よりも出金の自由度が低いユーザの第2口座と、を管理する別のサーバから、第2口座の残高を取得する取得部と、取得部によって取得された残高を仕分ける仕分け部と、を備える。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を装置、方法、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、短期的な収支管理や情報提供から長期的な資産形成、その先の消費に至るまでシームレスにユーザの経済活動をサポートできる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】顧客消費行動における2つの領域の説明図である。
図2】実施の形態に係る口座管理システムの構成の一例を示す模式図である。
図3図2の携帯端末の機能および構成の一例を示すブロック図である。
図4図2の支援サーバの機能および構成の一例を示すブロック図である。
図5図4のユーザ情報保持部の一例を示すデータ構造図である。
図6図4のクリップボード保持部の一例を示すデータ構造図である。
図7図4の目的別預金情報保持部の一例を示すデータ構造図である。
図8図4のクーポン情報保持部の一例を示すデータ構造図である。
図9図2の携帯端末における一連の処理の一例を示すフローチャートである。
図10図10(a)~(e)は、一連の処理の種々のステップにおいてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
図11図11(a)、(b)は、収支管理処理においてディスプレイに表示される画面を示す代表画面図である。
図12図12(a)、(b)は、コンテンツ提供処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
図13図13(a)~(d)は、コンテンツ・預金連動処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
図14】目的対応関係保持部の一例を示すデータ構造図である。
図15図15(a)~(e)は、目的別預金管理処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
図16図16(a)は変形例に係る収支結果画面の代表画面図であり、図16(b)は各目的別預金に振り分けられる額が数値で示される場合の振り分け設定領域を示し、図16(c)は目的別預金に振り分けられる額の別の表示態様を示す。
図17図17(a)~(d)は、目標達成処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
図18】初回登録画面の代表画面図である。
図19図19(a)、(b)は、口座登録処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
図20図20(a)~(c)は、認証処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。
【0014】
実施の形態に係る口座管理システムは、スマートフォンなどの高機能携帯端末を活用した口座管理のためのサービスプラットフォームを提供する。図1は、顧客消費行動における2つの領域の説明図である。口座管理システムは、デビット等による低額・高頻度消費(図1の枠2で囲まれる領域)すなわち日常消費の捕捉と、貯蓄や融資等による中高額・低頻度消費(図1の枠4で囲まれる領域)すなわち非日常消費の喚起とを、スマートフォンという顧客接点でつなぐことで、ライフスタイル/ライフイベントを支えるシームレスなサービス体験を提供する。低額・高頻度消費の捕捉について、口座管理システムは、月次収支管理による日常消費の見える化および余資の振替機能をユーザに提供する。中高額・低頻度消費の喚起について、口座管理システムは、関連情報コンテンツを提供することにより、非日常消費(大型消費)を喚起し、かつ目的別預金によりそのような消費の達成をサポートする。また、口座管理システムは、目的別預金の目的に関連する商品やサービスの推薦を行う。
【0015】
特に本実施の形態では、口座管理システムにより以下の機能が提供される。
(1)口座の情報に基づく収支管理
(2)余資の貯金への誘導
(3)情報コンテンツの提供から目的別預金の設定への誘導
(4)目的別預金の管理
(5)目的別預金に対するリワード/インセンティブの提供
したがって、短期的な収支管理にとどまらず、そこから貯蓄に誘導することでユーザの長期的な資産形成にも資することができる。また、貯蓄を目的別に管理することで、貯蓄の先にある大型消費をより効果的に支援することができる。
【0016】
図2は、実施の形態に係る口座管理システム10の構成の一例を示す模式図である。口座管理システム10は、スマートフォンやタブレット型端末などの携帯端末12と、支援サーバ16と、勘定系サーバ18と、を備える。携帯端末12、支援サーバ16および勘定系サーバ18はいずれもインターネットなどのネットワーク14と接続され、ネットワーク14を介して通信する。口座管理システム10の各要素の数に制限はない。
【0017】
勘定系サーバ18は、銀行などの金融機関の勘定系システムに含まれるサーバである。勘定系システムは口座の残高の管理や利息計算、入出金や振込、送金の処理、為替取引、他の金融機関との資金決済などを実行する。勘定系システムは公知の技術を使用して構成されてもよい。勘定系システムを管理する金融機関(以下、単に金融機関と称す)と支援サーバ16を管理する支援主体とは同じでもよいし異なっていてもよい。本実施の形態ではそれらが異なる場合を説明する。
【0018】
携帯端末12のユーザは、ダウンロードサイトからネットワーク14を介して口座管理アプリケーションプログラム(以下、管理アプリと称す)20を携帯端末12にダウンロード(ステップS30)し、インストールする。あるいはまた、管理アプリ20は携帯端末12にプリインストールされていてもよい。管理アプリ20は支援主体により提供される。管理アプリ20が携帯端末12により実行されることにより、携帯端末12はネットワーク14を介して支援サーバ16と通信し、各種機能を実現する。以下、携帯端末12(のCPU(Central Processing Unit)等の処理ユニット)が管理アプリ20を実行することにより実現する機能を携帯端末12の機能として説明する。それらの機能は実際は管理アプリ20が携帯端末12に実現させる機能である。
【0019】
勘定系サーバ18には携帯端末12のユーザの普通預金口座22の情報と貯蓄預金口座24の情報とが保持されている。この普通預金口座22、貯蓄預金口座24はそれぞれ、金融機関にユーザが開設した普通預金口座、貯蓄預金口座であり、該金融機関により管理される。普通預金口座は収支管理用の口座、貯蓄預金口座は預金用の口座であるといえる。支援サーバ16は勘定系サーバ18からネットワーク14を介して普通預金口座22の入出金データを取得し(ステップS32)、収支計算を行い、月次の収支データ26を生成する。携帯端末12は支援サーバ16からネットワーク14を介して収支データ26を取得する(S34)。収支データ26に示される収支計算の結果28すなわち収入と支出との差がプラスの場合、携帯端末12はユーザに当該差に応じた額の貯蓄を促す。携帯端末12は、ユーザから貯蓄の指示を受け付けると、支援サーバ16に指定された貯蓄額を通知する。支援サーバ16は、通知された貯蓄額の資金を普通預金口座22から貯蓄預金口座24へ移動するよう勘定系サーバ18に依頼する(ステップS36)。勘定系サーバ18は、普通預金口座22から貯蓄預金口座24への振替(または振込)を実行する。
【0020】
支援サーバ16は、ユーザの貯蓄預金口座24の残高を仮想的に仕分ける。支援サーバ16は預金目的で残高を仕分けるので、仕分けの単位は預金目的によって特定される。支援サーバ16は、ユーザごとに預金目的とその預金目的に振り分けられた額とを対応付けて保持する目的別預金データ29を有する。勘定系サーバ18の貯蓄預金口座24と支援サーバ16の目的別預金データ29とはリンクしており、目的未設定分も含めた目的別預金データ29の総額と貯蓄預金口座24の残高とは一致する。ユーザは携帯端末12およびネットワーク14を介して目的別預金データ29を設定することができる。例えば、支援サーバ16により提供された情報コンテンツを見たユーザが、新たな預金目的を設定してもよい。この場合、目的別預金データ29には設定された新たな預金目的に対応する仕分けの単位が追加される。図2の例で、仮にもともと目的別預金データ29に預金目的「旅行」で特定される単位および「結婚」で特定される単位が含まれていたとする。リフォームやタワーマンション販売等の住まいに関する情報コンテンツに感化されたユーザが新たな預金目的「住まい」を設定すると、支援サーバ16は目的別預金データ29に新たな預金目的「住まい」で特定される仕分けの単位27を追加する。仕分けの単位は預金目的により特定されるので、本明細書では仕分けの単位を目的別預金と称する。本実施の形態では、目的別預金には口座番号は付与されない。
【0021】
このように、口座管理システム10は、収支管理から余資の振替につなげることで日々の少しずつの貯金の積み重ねを支援し、かつ情報コンテンツの提供から目的別預金の設定につなげることで積み重ねられた貯金を中型・大型消費へ誘導する。したがって、ユーザは口座管理システム10を利用することにより、貯蓄から消費までのほぼ全てのフェーズでシームレスな支援を受けることができる。
【0022】
図3は、図2の携帯端末12の機能および構成の一例を示すブロック図である。携帯端末12は管理アプリ20をインストールして実行可能であればいかなる端末であってもよく、例えば公知の携帯端末であってもよい。携帯端末12は、メモリ121と、プロセッサ122と、通信インタフェース123と、ディスプレイ124と、入力インタフェース125と、を含む。これらの要素はそれぞれバス126に接続され、バス126を介して互いに通信する。
【0023】
メモリ121は、データやプログラムを記憶するための記憶領域である。データやプログラムは、メモリ121に恒久的に記憶されてもよいし、一時的に記憶されてもよい。特にメモリ121は管理アプリ20を記憶する。プロセッサ122は、メモリ121に記憶されているプログラム、特に管理アプリ20を実行することにより、携帯端末12における各種機能を実現する。通信インタフェース123は、携帯端末12の外部との間でデータの送受信を行うためのインタフェースである。例えば、通信インタフェース123は、携帯電話の無線通信網にアクセスするためのインタフェースや、無線LAN(Local Area Network)にアクセスするためのインタフェース等を含む。また、通信インタフェース123は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等の有線ネットワークのインタフェースを含んでいてもよい。ディスプレイ124は、各種情報を表示するためのデバイスであり、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどである。入力インタフェース125は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力インタフェース125は、例えば、ディスプレイ124上に設けられたタッチパネルや、各種入力キー等を含む。
【0024】
図4は、図2の支援サーバ16の機能および構成の一例を示すブロック図である。支援サーバ16は、ユーザ認証部102と、収支処理部104と、コンテンツ処理部106と、目的別預金作成受付部108と、目的別預金情報送信部110と、クーポン情報送信部112と、クーポン利用登録部114と、ユーザ情報保持部116と、クリップボード保持部118と、目的別預金情報保持部130と、クーポン情報保持部132と、を含む。
【0025】
収支処理部104は、ユーザの普通預金口座22の入出金データに基づく収支の処理を行う。収支処理部104は特に収支管理から余資の貯蓄預金口座24への振替につなげる機能に関する。収支処理部104は、口座情報取得部134と、収支計算部136と、収支情報送信部138と、勘定系連携部140と、を有する。
【0026】
コンテンツ処理部106は、情報コンテンツに係る処理を行う。コンテンツ処理部106は特に情報コンテンツの提供から目的別預金の設定につなげる機能に関する。コンテンツ処理部106は、コンテンツ取得部142と、コンテンツ送信部144と、グループ化部146と、クリップボード送信部148と、を有する。
【0027】
図5は、図4のユーザ情報保持部116の一例を示すデータ構造図である。ユーザ情報保持部116は、ユーザを特定するユーザIDと、パスワードと、ユーザが金融機関に開設した普通預金口座の番号と、ユーザが金融機関に開設した貯蓄預金口座の番号と、携帯端末12を介して予めユーザにより設定された収支計算の基準タイミングである締め日と、を対応付けて保持する。ユーザIDはユーザの電子メールアドレスであってもよい。締め日は、月末や月初や毎月25日等から選択されてもよいし、ユーザが自由に設定してもよい。
【0028】
図6は、図4のクリップボード保持部118の一例を示すデータ構造図である。クリップボード保持部118は、ユーザIDと、情報コンテンツのグループを特定するグループIDと、該グループに属する情報コンテンツと、を対応付けて保持する。情報コンテンツは旅行、車、結婚、子育て、住まい、体験、出会い、暮らし等の商品やサービスに関連する情報のひとまとまりを含む。情報コンテンツは例えば記事やつぶやきや写真などのデジタルデータであってもよい。情報コンテンツにはテーマやジャンル、属性、特性を示すタグが付与されている。グループはこのタグに基づき設定される。クリップボード保持部118は情報コンテンツそのものを保持してもよいし、情報コンテンツへのリンクを保持してもよい。
【0029】
図7は、図4の目的別預金情報保持部130の一例を示すデータ構造図である。目的別預金情報保持部130に保持されるデータは目的別預金データ29に相当する。目的別預金情報保持部130は、ユーザIDと、ユーザIDで特定されるユーザの貯蓄預金口座の残高と、未設定を含む預金目的と、目的別預金の残高である目的別残高と、目標額と、月々の貯蓄額と、貯蓄実行日と、を対応付けて保持する。目的別預金情報保持部130の各エントリは目的別預金に相当する。各ユーザIDについて、目的別預金の残高の総計は貯蓄預金口座の残高と一致する。
【0030】
図8は、図4のクーポン情報保持部132の一例を示すデータ構造図である。クーポン情報保持部132は、預金目的と、基準額と、クーポンの内容と、クーポンの利用を宣言したユーザを特定する利用宣言ユーザIDと、を対応付けて保持する。クーポン情報保持部132は、預金目的ごとに複数の基準額の設定を許すよう構成される。クーポンは、対応する預金目的に関連する事業を行う企業等の事業体から提供される広告の一態様である。
【0031】
以上の構成による口座管理システム10の動作を説明する。
図9は、図2の携帯端末12における一連の処理の一例を示すフローチャートである。図10(a)~(e)は、一連の処理の種々のステップにおいてディスプレイ124に表示される画面の代表画面図である。ここでは、ユーザが管理アプリ20に対して既にアカウントを登録しており、かつ普通預金口座も登録している状態を想定する。すなわち、初回の利用登録および口座の登録が済んだ状態で管理アプリ20を起動した場合を説明する。初回登録および口座の登録に係る処理については後述する。
【0032】
ユーザが携帯端末12のディスプレイ124に表示される管理アプリ20のアイコンをタップすると、携帯端末12は管理アプリ20を起動する(S202)。携帯端末12は、アプリ起動画面640(図10(a))をディスプレイ124に表示させる。アプリ起動画面640は、初回登録ボタン642と通常起動ボタン644とを有する。ユーザは管理アプリ20への初回登録を済ませているので、通常起動ボタン644をタップする。通常起動ボタン644に対するタップを検出すると、携帯端末12は、ユーザを認証するためのログイン画面240(図10(b))をディスプレイ124に表示させる(S204)。
【0033】
ログイン画面240は、ユーザIDおよびパスワードを含む認証情報の入力を受け付けるための認証情報入力領域250と、ログインボタン252と、を有する。ユーザは認証情報入力領域250に自己の電子メールアドレスとパスワードとを入力し、ログインボタン252をタップする。携帯端末12は、ログインボタン252がタップされると、認証情報入力領域250に入力された認証情報を、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。
【0034】
このように、図9に示される例では、ユーザID/パスワードを携帯端末12には保持せず、ユーザにログインの都度認証を求める構成としている。なお、認証情報の入力を求めるタイミングは、管理アプリ20内部のモジュールを再起動するタイミング(例えば、24時間程度の間隔)に設定され、設定されたタイミングで再度ユーザID/パスワードの入力が要求される(すなわち、通常起動ボタン644のタップに応じてログイン画面240に遷移する)。また、ユーザが明示的に管理アプリ20の停止・起動を行った場合(例えば、携帯端末12の電源を落とした後、管理アプリ20を起動するなど)も、再度ユーザID/パスワードの入力が要求される。ただし、管理アプリ20内部のモジュールの再起動と次の再起動との間では、ユーザID/パスワードの入力は要求されなくてもよい。
【0035】
支援サーバ16のユーザ認証部102は、受信した認証情報に基づきユーザ認証を行う。ユーザ認証部102は、受信した認証情報に含まれるユーザID、パスワードの組がユーザ情報保持部116に登録されていれば認証成功、そうでなければ認証失敗と判定する。ユーザ認証部102は、ユーザ認証の結果をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。
【0036】
口座情報取得部134は、ユーザ認証部102において認証成功と判定された場合、認証されたユーザの普通預金口座の入出金データのうち所定期間分の入出金データを、ネットワーク14を介して勘定系サーバ18から取得する。所定期間は1ヶ月や3ヶ月や半年間や1年間であってもよい。口座情報取得部134は、ユーザ情報保持部116を参照して、認証されたユーザのユーザIDに対応する普通預金口座の番号を特定する。口座情報取得部134は、特定された普通預金口座の番号と所定期間を指定する情報とを含む入出金データ要求信号を生成し、ネットワーク14を介して勘定系サーバ18に送信する。勘定系サーバ18は、受信した入出金データ要求信号に含まれる番号で特定される普通預金口座の入出金データを、指定された所定期間分切り出し、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。口座情報取得部134は、所定期間分の入出金データを受信する。
【0037】
収支計算部136は、口座情報取得部134によって取得された所定期間分の入出金データに対して月次の収支計算を実行する。収支計算部136は、認証されたユーザのユーザIDに対応する締め日をユーザ情報保持部116から抽出する。以下、説明の便宜上、今日から遡って直近の締め日の翌日までの期間を今月、直近の締め日から遡って次の締め日までの期間を先月と称す。収支計算部136は、所定期間分の入出金データから、今月中に発生した入出金データおよび先月中に発生した入出金データを、それぞれ今月入出金データ、先月入出金データとして抽出する。例えば、現在が9月16日であり、締め日が毎月25日であり、口座情報取得部134によって3ヶ月分(7月16日~9月16日)の入出金データが取得されたとする。収支計算部136は、8月26日から9月16日の計算期間(今月)に発生した入出金データを今月入出金データとして取得する。収支計算部136は、7月26日~8月25日の計算期間に発生した入出金データを先月入出金データとして取得する。
【0038】
収支計算部136は、今月入出金データを収入と支出とに分け、さらに収入、支出のそれぞれのなかでも収支項目ごとに分類した今月入出金明細データを作成する。収支計算部136は、今月の収入を合算して今月総収入を、今月の支出を合算して今月総支出を取得する。収支計算部136は、今月総収入と今月総支出との差を今月収支結果として取得する。今月入出金明細データと今月総収入と今月総支出と今月収支結果とは今月の収支データ26を構成する。収支計算部136は、先月入出金データについて同様の計算を行い、先月の収支データを生成する。
【0039】
収支計算部136は、先々月以前の入出金データについて同様の計算を行ってもよい。収支計算部136は、月単位に代えて、週単位や四半期単位等他の計算期間の単位で計算を行ってもよい。該単位と口座情報取得部134における所定期間の長さとは対応してもよい。
【0040】
収支情報送信部138は、収支計算部136によって生成された先月および今月の収支データを、ネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。携帯端末12は、ユーザ認証の結果に続いてそれらの収支データを受信する。
【0041】
携帯端末12は、受信したユーザ認証の結果が認証失敗であれば(S206のN)、処理をステップS204に戻す。携帯端末12は、受信したユーザ認証の結果が認証成功であれば(S206のY)、ホーム画面242(図10(c))をディスプレイ124に表示させる(S208)。
【0042】
ホーム画面242は、メニューボタン241と、収支結果表示領域254と、ポイント表示領域256と、お得情報領域258と、マイクーポン領域260と、コンテンツ誘導領域262と、ホームボタン264と、クリップボタン266と、貯金ボタン268と、お財布ボタン270と、を有する。収支結果表示領域254には、携帯端末12が受信した今月の収支データに含まれる収支計算の結果が表示される。特に収支結果表示領域254には、認証されたユーザの普通預金口座の番号と、該口座の残高と、今月総収入と、今月総支出と、今月収支結果と、が表示される。ポイント表示領域256には、ユーザに現在付与されているポイントが表示される。このポイントは、支援主体により付与、管理されてもよいし、金融機関により付与、管理されてもよい。携帯端末12は、お得情報領域258に対するタップを検出すると、期間限定のクーポン等を表示するお得情報表示画面(不図示)をディスプレイ124に表示させる。お得情報領域258に対するユーザのタップは、ユーザによるお得情報の表示指示の一態様である。携帯端末12は、ホームボタン264に対するタップを検出すると、ホーム画面242をディスプレイ124に表示させる。マイクーポン領域260と、コンテンツ誘導領域262と、クリップボタン266と、貯金ボタン268と、お財布ボタン270と、については後述する。
【0043】
携帯端末12は、ホーム画面242の表示に合わせて、締め処理が必要か否かを判定する(S210)。携帯端末12は、締め日が到来してから初めて管理アプリ20を起動した場合に締め処理が必要であると判定し、そうでなければ締め処理は不要であると判定する。すなわち、締め日が到来してから2回目の起動以降は次の締め日が到来するまで締め処理は不要と判定される。これは、携帯端末12のメモリ121に保持される状態フラグ等により管理される。締め処理が不要であると判定された場合(S210のN)、携帯端末12は処理を終了する。
【0044】
締め処理が必要であると判定された場合(S210のY)、携帯端末12は収支結果画面244(図10(d))をディスプレイ124に表示させる(S212)。なお、収支結果画面244は、管理アプリ20が起動されていない状態でも、例えばプッシュ通知によりディスプレイ124に表示されてもよい。収支結果画面244は、携帯端末12が受信した先月の収支データに基づく先月の収支を表示する。なお、本実施の形態では、先月総収入が先月総支出を上回り、したがって先月収支結果がプラスである場合を説明する。
【0045】
収支結果画面244は、先月の収支の確認を可能とすると共に、その結果に基づく額の資金の貯蓄預金口座への振替を誘導する。携帯端末12は収支結果画面244を表示することにより、先月の収支データに含まれる先月収支結果に基づく額の資金を、普通預金口座と貯蓄預金口座との間で移動させるか否かをディスプレイ124上でユーザに問い合わせる。収支結果画面244は、差額表示領域272と、設定スライダ274と、預金するボタン276と、預金しないボタン278と、あとでボタン277と、を有する。差額表示領域272には、先月の収支データに含まれる先月収支結果が表示される。設定スライダ274は、普通預金口座から貯蓄預金口座に移動させるすなわち振り替える資金の額(以下、振替額と称す)の指定を受け付ける。ユーザは設定スライダ274を操作することにより、0円から最大額の範囲で視覚的に振替額を指定できる。最大額は先月収支結果に基づき設定され、先月収支結果そのものであってもよいし、先月収支結果よりも小さな丸められた額であってもよい。したがって、そのような設定スライダ274の表示は、先月収支結果の範囲内でどの程度の額の資金を振り替えるか否かをユーザに問い合わせることに対応する。
【0046】
預金するボタン276および預金しないボタン278は、振り替えを実行するか否かをユーザに問い合わせるためのボタンである。あとでボタン277は、預金するか否かの判断を先送りにするためのボタンである。あとでボタン277がタップされると、携帯端末12はホーム画面242をディスプレイ124に表示させる。携帯端末12は、一定期間経過後に再度余資の振替を行うか否かを通知することで、ユーザに判断を促す。この再通知においては、収支結果画面244と同様の画面が表示される。
【0047】
預金するボタン276がタップされると、携帯端末12は、ユーザから振り替えを実行する旨の指示を受け付ける。預金しないボタン278がタップされると、携帯端末12は、実行しない旨の指示を受け付ける。より具体的には、携帯端末12は、預金しないボタン278に対するタップを検出すると(S214のN)、処理を終了する。携帯端末12は、預金するボタン276に対するタップを検出すると(S214のY)、収支結果画面244の設定スライダ274で設定された振替額を含む振替指示信号を、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。
【0048】
勘定系連携部140は、受信した振替指示信号に含まれる振替額の資金をユーザの普通預金口座から貯蓄預金口座へ振り替えるよう勘定系サーバ18に要求する。勘定系連携部140は、振替指示信号の受信に対する応答信号をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。勘定系サーバ18は、要求に応じて振替額の資金をユーザの普通預金口座から貯蓄預金口座に振り替える。勘定系連携部140は、勘定系サーバ18から振替完了の通知を受けてから応答信号を生成してもよい。携帯端末12は、応答信号を受信すると、預金完了画面248(図10(e))をディスプレイ124に表示させる(S220)。その後、携帯端末12は処理を終了する。
【0049】
図11(a)、(b)は、収支管理処理においてディスプレイ124に表示される画面を示す代表画面図である。ホーム画面242のお財布ボタン270は収支管理機能への導線として機能する。携帯端末12は、ホーム画面242においてお財布ボタン270に対するタップを検出すると、収支管理画面292(図11(a))をディスプレイ124に表示させる。収支管理画面292は、計算期間表示領域402と、収支結果表示領域404と、収支状況表示領域406と、収支項目表示領域408と、を有する。
【0050】
計算期間表示領域402は、収支を表示可能な計算期間を表示する。計算期間表示領域402は、表示対象となっている計算期間を反転表示等で強調して表示する(図11(a)の「06/01~06/30」)。携帯端末12は、計算期間表示領域402の強調されていない計算期間(図11(a)の「05/01~05/31」)に対するタップを検出すると、表示対象の計算期間をタップされた計算期間に切り替える。
【0051】
収支結果表示領域404には、次の締め日までの残り日数と、携帯端末12が受信した今月の収支データに含まれる今月収支結果と、が表示される。収支状況表示領域406には、今月の収支の状況が視覚的に表示される。収支状況表示領域406には、今月総収入と今月総支出とが数値と色分けされた棒グラフとで表示される。収支項目表示領域408には、今月入出金明細データの収支項目とその収支項目に属する入金または出金の合計とが対応付けて表示される。
【0052】
携帯端末12は、収支項目表示領域408に表示される収支項目のひとつに対するタップを検出すると、タップされた収支項目に対応する入出金明細画面410(図11(b))をディスプレイ124に表示させる。図11(b)の例では、収支項目「デビット決済」がタップされ、それに応じてデビット決済の明細を示す入出金明細画面が表示される。
【0053】
図12(a)、(b)は、コンテンツ提供処理においてディスプレイ124に表示される画面の代表画面図である。コンテンツ提供処理に先立ち、支援サーバ16のコンテンツ取得部142は提携先企業のデータベースやインターネット等から情報コンテンツを取得する。以下、情報コンテンツがデジタル化された記事である場合について説明する。
【0054】
ホーム画面242のコンテンツ誘導領域262はコンテンツ提供機能への導線として機能する。携帯端末12は、ホーム画面242においてコンテンツ誘導領域262に対するタップを検出すると、コンテンツの要求をネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。コンテンツ送信部144は、受信した要求に応じて、コンテンツ取得部142によって取得された記事をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。コンテンツ送信部144は要求元のユーザに応じて配信する記事をカスタマイズしてもよい。
【0055】
携帯端末12は、受信した記事を表示するコンテンツトップ画面286(図12(a))をディスプレイ124に表示させる。コンテンツトップ画面286には、携帯端末12が受信した異なる複数の記事の見出しが表示される。図12(a)の例ではコンテンツトップ画面286には第1見出し412と、第2見出し414と、第3見出し416と、が表示される。
【0056】
携帯端末12は、コンテンツトップ画面286に表示される見出しのひとつに対するタップを検出すると、タップされた見出しに対応する記事の詳細を表示するコンテンツ詳細画面418(図12(b))をディスプレイ124に表示させる。コンテンツ詳細画面418は、記事の内容420と、クリップボタン422と、ツアーリンク424と、を有する。携帯端末12は、ツアーリンク424に対するタップを検出すると、記事の内容420に関連するツアーを提供する企業のウェブサイトをディスプレイ124に表示させる。携帯端末12は、クリップボタン422に対するタップを検出すると、コンテンツ詳細画面418に表示される記事を特定する記事IDを含むクリップ要求信号を生成し、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。
【0057】
支援サーバ16のグループ化部146は、受信したクリップ要求信号に含まれる記事IDで特定される記事のタグを特定する。グループ化部146は、特定されたタグに基づき記事が属すべきグループを決定する。グループ化部146は、クリップ要求信号の送信元のユーザのユーザIDと、決定されたグループのグループIDと、クリップ要求信号に含まれる記事IDで特定される記事と、を対応付けてクリップボード保持部118に登録する。
【0058】
図13(a)~(d)は、コンテンツ・預金連動処理においてディスプレイ124に表示される画面の代表画面図である。ホーム画面242のクリップボタン266はコンテンツ・預金連動機能への導線として機能する。携帯端末12は、ホーム画面242においてクリップボタン266に対するタップを検出すると、ネットワーク14を介して支援サーバ16にクリップボードの情報を要求する。支援サーバ16のクリップボード送信部148は、要求に応じて、ユーザ認証部102において認証されたユーザのユーザIDに対応するグループIDおよび記事をクリップボード保持部118から抽出する。クリップボード送信部148は、抽出されたグループIDおよび記事をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。
【0059】
携帯端末12は、受信した記事を表示するクリップボードトップ画面288(図13(a))をディスプレイ124に表示させる。クリップボードトップ画面288は、グループごとに設定された表示領域であるグループ情報表示領域を有する。グループ情報表示領域は携帯端末12が受信したグループIDに対応し、そこに示される情報はそのグループIDで特定されるグループに属する記事である。特に図13(a)の例では、クリップボードトップ画面288は第1グループ情報表示領域426と第2グループ情報表示領域428とを有する。第1グループ情報表示領域426は、グループを特定する情報であるグループの名前が表示されるグループ名表示領域430と、予算表示領域432と、グループに属する記事を代表する画像が表示される記事イメージ表示領域434と、かなえるボタン436と、を有する。グループの名前はグループIDであってもよい。第2グループ情報表示領域428は第1グループ情報表示領域426と同様の構成を有する。
【0060】
予算表示領域432には、グループに関連する商品やサービスにかかる予算が表示される。この予算は、グループIDと概算費用とを対応付けて保持するテーブル(不図示)から抽出されてもよい。このテーブルは支援サーバ16に設けられてもよいし携帯端末12に設けられてもよい。このテーブルの概算費用は支援主体により設定されてもよいし、支援サーバ16が統計処理を行って設定してもよい。
【0061】
かなえるボタン436は、グループに関連する目的別預金を作成するための指示を受け付ける領域である。携帯端末12は、かなえるボタン436に対するタップを検出すると、目的別預金を作成するか否かをユーザに問い合わせるための預金作成問い合わせ画面438(図13(b))をディスプレイ124に表示させる。預金作成問い合わせ画面438は、貯めるボタン440と、ツアーリンク424と同様のツアーリンク442と、を有する。携帯端末12は、貯めるボタン440に対するタップを検出すると、目的別預金の各パラメータを設定するための目的別預金作成画面446(図13(c))をディスプレイ124に表示させる。携帯端末12は、目的別預金作成画面446において目的別預金のパラメータを受け付ける。目的別預金作成画面446は、預金目的入力領域448と、目標金額入力領域450と、月次貯蓄額入力領域452と、貯蓄実行日入力領域454と、作成ボタン456と、を有する。
【0062】
預金目的入力領域448は、預金目的の入力を受け付ける。携帯端末12は、タップされたかなえるボタン436に対応するグループに対応する預金目的を、予め預金目的入力領域448に入力する。
【0063】
図14は、目的対応関係保持部294の一例を示すデータ構造図である。目的対応関係保持部294は、預金目的とグループとの対応関係を保持する。目的対応関係保持部294は携帯端末12のメモリ121に保持されてもよいし、支援サーバ16に保持されてもよい。目的対応関係保持部294は、預金目的と、グループIDと、を対応付けて保持する。図14の例では、「列車の旅」グループ(グループID「traintravel)および「クルーズの旅」グループ(グループID「cruise」)および「海外旅行」グループ(グループID「oversea」)はいずれも預金目的「旅行」に対応する。対応関係は支援主体により設定されてもよいし、支援サーバ16等により自動的に設定されてもよい。
【0064】
図13(c)に戻り、携帯端末12は、目的対応関係保持部294を参照し、グループに対応する預金目的を特定する。携帯端末12は、特定された預金目的を預金目的入力領域448に予め入力しておく。例えば、「列車の旅」グループのかなえるボタン436がタップされた場合、携帯端末12は、預金目的入力領域448に「旅行」を入力した状態で目的別預金作成画面446をディスプレイ124に表示させる。
【0065】
目標金額入力領域450は、目的別預金の目標額の入力を受け付ける。携帯端末12は、タップされたかなえるボタン436に対応する予算表示領域432に表示される予算に応じた目標額を、予め目標金額入力領域450に入力する。例えば、「列車の旅」グループのかなえるボタン436がタップされた場合、携帯端末12は、「列車の旅」の予算の上限の30万円を目標金額入力領域450に入力した状態で目的別預金作成画面446をディスプレイ124に表示させる。
【0066】
携帯端末12は、預金目的入力領域448に対するタップを検出すると、預金目的の変更を受け付けるための目的選択画面444(図13(d))をディスプレイ124に表示させる。目的選択画面444には、設定可能な預金目的のリストが表示される。携帯端末12は、目的選択画面444に表示されるいずれかの預金目的がタップされると、タップされた預金目的を預金目的入力領域448に入力した状態で目的別預金作成画面446をディスプレイ124に表示させる。これにより預金目的入力領域448に入力される預金目的の変更が可能となる。目標金額入力領域450に入力される目標額も同様に変更可能である。月次貯蓄額入力領域452、貯蓄実行日入力領域454はそれぞれ月々の貯蓄額、貯蓄実行日の入力を受け付ける。
【0067】
携帯端末12は、作成ボタン456に対するタップを検出すると、預金目的入力領域448、目標金額入力領域450、月次貯蓄額入力領域452および貯蓄実行日入力領域454に入力された情報を含む目的別預金作成信号を生成し、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16の目的別預金作成受付部108は、ユーザ認証部102において認証されたユーザのユーザIDと、受信した目的別預金作成信号に含まれる各情報と、を対応付けて目的別預金情報保持部130に登録する。登録当初の目的別預金の残高は0円に設定されてもよい。
【0068】
図15(a)~(e)は、目的別預金管理処理においてディスプレイ124に表示される画面の代表画面図である。ホーム画面242の貯金ボタン268は目的別預金管理機能への導線として機能する。携帯端末12は、ホーム画面242において貯金ボタン268に対するタップを検出すると、目的別預金の情報の要求をネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16の目的別預金情報送信部110は、受信した要求に応じて、ユーザ認証部102で認証されたユーザのユーザIDに対応する目的別預金の情報を目的別預金情報保持部130から抽出する。目的別預金の情報は、貯蓄預金口座の残高と預金目的と目的別残高と目標額と月次貯蓄額と貯蓄実行日とを含む。目的別預金情報送信部110は、抽出された目的別預金の情報をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。
【0069】
携帯端末12は、受信した目的別預金の情報を表示する目的別預金トップ画面290(図15(a))をディスプレイ124に表示させる。目的別預金トップ画面290は、貯蓄推移表示領域458と、未設定残高表示領域460と、目的リスト表示領域462と、を有する。貯蓄推移表示領域458には、ユーザの貯蓄預金口座の番号と、該口座の残高と、残高の推移と、が表示される。未設定残高表示領域460には、預金目的が未設定となっている目的別預金の残高が表示される。特にこの残高は、貯蓄預金口座の残高から、未設定以外の目的別預金の残高の総計を減算することにより得られる。目的リスト表示領域462には、預金目的ごとに、目的別残高と、目標額と、残高設定スライダと、が対応付けて表示される。ユーザは残高設定スライダを操作することにより、自由に目的別預金の間で資金を移動させることができる。特に、残高を減らす方向にスライダを操作する場合には制限は無く、減らした分だけ未設定残高表示領域460の残高が増える。逆に残高を増やす方向にスライダを操作する場合には、未設定残高表示領域460の残高の範囲での操作に制限される。
【0070】
携帯端末12は、目的リスト表示領域462に表示される複数の目的別預金のうちのひとつに対するタップを検出すると、タップされた目的別預金の詳細を表示する目的別預金詳細画面464(図15(b))をディスプレイ124に表示させる。目的別預金詳細画面464は、達成度表示領域466と、残高等表示領域468と、目的種別表示領域470と、目標額表示領域472と、メモ表示領域474と、クーポン確認ボタン476と、を有する。達成度表示領域466には、目的別残高と目標額との比が達成度として視覚的に表示される。残高等表示領域468には、目的別残高と目標額とが対応付けて表示される。目的種別表示領域470には、預金目的が表示される。目標額表示領域472には、目標額が表示される。メモ表示領域474には、目的別預金に関連するユーザのメモが表示される。
【0071】
携帯端末12は、クーポン確認ボタン476に対するタップを検出すると、タップされたクーポン確認ボタン476に対応する預金目的と目的別残高とを含む目的別クーポン要求をネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16のクーポン情報送信部112は、受信した目的別クーポン要求に含まれる預金目的および目的別残高に対応するクーポンの情報をクーポン情報保持部132から選択する。クーポン情報送信部112は、預金目的に対応するクーポンのうち、対応する基準額が目的別残高より小さいクーポンの情報を、クーポン情報保持部132から抽出する。図8の例で説明すると、預金目的「旅行」および目的別残高「237000円」に対して、クーポン情報送信部112は5つのクーポン「丙ツアーの商品全品5%オフ」、「甲乙旅行のパッケージツアー10%オフ」、「甲乙ツアー商品全品10%オフ」、「ABCのツアー商品全品10%オフ」、「甲乙トラベルのツアー商品全品10%オフ」を抽出する。預金目的「旅行」および目的別残高「150000円」に対して、クーポン情報送信部112は1つのクーポン「丙ツアーの商品全品5%オフ」のみを抽出する。クーポン情報送信部112は、抽出されたクーポンの情報をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。
【0072】
携帯端末12は、受信したクーポンを表示する目的別クーポン画面478(図15(c))をディスプレイ124に表示させる。目的別クーポン画面478には、受信したクーポンがリスト形式で表示される。携帯端末12は、目的別クーポン画面478に表示される複数のクーポンのうちのひとつに対するタップを検出すると、タップされたクーポンを使用するか否かを問い合わせるためのクーポン利用確認画面480をディスプレイ124に表示させる。クーポン利用確認画面480には、使うボタン482と、使わないボタン484と、が表示される。携帯端末12は、使わないボタン484に対するタップを検出すると、再度目的別クーポン画面478をディスプレイ124に表示させる。
【0073】
携帯端末12は、使うボタン482に対するタップを検出すると、タップされたクーポンを特定するクーポン特定情報を含むクーポン登録要求をネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16のクーポン利用登録部114は、受信したクーポン登録要求に含まれるクーポン特定情報によって特定されるクーポンに対応付けて、認証されたユーザ(すなわち送信元のユーザ)のユーザIDを利用宣言ユーザIDとしてクーポン情報保持部132に登録する。クーポン利用登録部114は、受信したクーポン登録要求に対する応答信号を、ネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。携帯端末12は、応答信号を受信すると、クーポン受付完了画面486(図15(e))をディスプレイ124に表示させる。
【0074】
クーポンの利用を受け付けた後は、ユーザが対象店舗で特定の決済手段(デビット/クレジット)を利用することで、自動的にクーポン特典が提供される。これは、クーポン情報保持部132に保持される利用宣言ユーザIDと、ユーザの決済実績とのマッチングにより実現される。
【0075】
携帯端末12は、ホーム画面242のマイクーポン領域260に対するタップを検出すると、マイクーポン画面をディスプレイ124に表示させる。マイクーポン画面は目的別クーポン画面478と同様の構成を有する。
【0076】
上述の実施の形態において、保持部の例は、ハードディスクや半導体メモリである。また、本明細書の記載に基づき、各部を、図示しないCPUや、インストールされたアプリケーションプログラムのモジュールや、システムプログラムのモジュールや、ハードディスクから読み出したデータの内容を一時的に記憶する半導体メモリなどにより実現できることは本明細書に触れた当業者には理解される。
【0077】
本実施の形態に係る口座管理システム10によると、収支結果画面244において振替への導線としての預金するボタン276が提供される。したがって、先月の収支結果がプラスとなったことをユーザに通知した上で、その場でユーザに振替を促すことができる。しかもそのような振替はワンタップで実現される。その結果、ユーザは忘れずにかつスムーズに振替を行うことができる。
【0078】
また、本実施の形態に係る口座管理システム10では、ユーザは収支結果画面244において設定スライダ274を操作することで振替額を設定することができる。したがって、ユーザが先月収支結果の全額を振り替えることを望まない場合に、振替額の設定にかかるユーザ利便性を高めることができる。特にユーザは先月収支結果の確認と振替額の設定と振替の指示とをひとつの画面で実行できるので、操作のストレスがより少ないユーザインタフェースが提供される。
【0079】
また、本実施の形態に係る口座管理システム10では、クリップボードトップ画面288のグループ情報表示領域に表示される情報は、ユーザがそれまで集めた記事のグループに対応する。ユーザが集めた記事をグループ化することにり、ユーザの潜在的な嗜好、趣味、ニーズや希望を顕在化することができる。すなわち、グループはユーザがおそらくは有しているであろう嗜好に対応しうる。例えば、列車や車窓についての記事を多く集めたユーザのクリップボードには、「列車の旅」というグループが生成され、該ユーザは列車の旅を望んでいると推測される。
【0080】
グループ情報表示領域は、グループの情報に合わせて、目的別預金の設定への導線としてのかなえるボタン436を提供する。これにより、グループ情報表示領域により自己の潜在的な嗜好や希望に気付かされたユーザに、それを叶えるための目的別預金の設定をその場で促すことができる。その結果、ユーザは自己の嗜好や希望に気付いたら、シームレスにそれを叶えるための目的別預金を始めることができる。また、目的別預金が設定されることで、その預金目的に対応する消費が喚起される。
【0081】
また、本実施の形態に係る口座管理システム10では、グループ情報表示領域の予算表示領域432に、嗜好や希望を叶えるために必要な予算が示される。したがって、ユーザに、目的別預金を設定すべきか否かについて判断するためのひとつの指標を、さらなるユーザ操作なしに提供することができる。その結果、ユーザ利便性が向上する。
【0082】
また、本実施の形態に係る口座管理システム10では、目的別預金作成画面446の預金目的入力領域448および目標金額入力領域450には、タップされたかなえるボタン436に対応するグループにより特定される値が予め入力される。したがって、ユーザの入力操作を省くことができ、ユーザ利便性が向上する。
【0083】
また、本実施の形態に係る口座管理システム10では、目的別クーポン画面478において預金目的に対応するクーポンが表示される。これにより、ユーザに利益を提供できると共に、目的別預金から消費へのコンバージョンを促進することができる。
【0084】
また、本実施の形態に係る口座管理システム10では、普通預金口座の入出金データに基づき収支計算がなされる。このようにして算出された収支結果は、普通預金口座の残高の実際の増加分に対応する。したがって、振り替えの指示をユーザから受けたときに、振り替え元の普通預金口座の残高が振替額に満たない状況が発生する蓋然性を低減できる。また、収支結果がプラスであれば必ず、すなわちユーザへ問い合わせることなく積み立てる場合と比較して、本実施の形態では振り替えないという選択肢(預金しないボタン278)が提供されるので、ユーザの状況や希望により沿った形での目的別預金の形成が可能となる。
【0085】
以上、実施の形態に係る口座管理システム10の構成と動作について説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素や各処理の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解される。
【0086】
実施の形態では、携帯端末12に管理アプリ20がインストールされる場合について説明したが、これに限られず、デスクトップPC等の据え置き型の端末に管理アプリ20と同様の機能を有するアプリケーションがインスト-ルされてもよい。また、実施の形態では、管理アプリ20は携帯端末12にインストールされるインストール型のアプリケーションである場合を説明したが、これに限られず、例えば管理アプリ20は携帯端末や据え置き型の端末においてインターネット経由で利用されるWebアプリケーションとして実現されてもよい。
【0087】
実施の形態では、普通預金口座と貯蓄預金口座との間で資金の移動が行われ、貯蓄預金口座の残高が預金目的で仕分けられる場合について説明したが、これに限られない。例えば、普通預金口座に代えて当座預金口座が用いられてもよく、また貯蓄預金口座に代えて定期預金口座が用いられてもよい。より一般的には、勘定系サーバは、ユーザの第1口座と、第1口座よりも出金の自由度が低い前記ユーザの第2口座と、を管理する。支援サーバは、勘定系サーバから第2口座の残高を取得し、取得された残高を預金目的で仮想的に仕分ける。これにより、第2口座の残高が、目的別預金の使用以外の理由で減少する蓋然性を低減できる。仮に第1口座に目的別預金が設定されたとすると、第1口座の残高はデビット決済や引き落としや引き出しなどで目的別預金とは無関係に容易に減少するので、目的別預金の総額と実際の残高とが頻繁に合わなくなる。そのたびに目的別残高の再設定が必要となるので、手間である。そこで、第2口座に目的別預金を設定することで、そのような手間の発生を抑制して、ユーザ利便性を高めることができる。
【0088】
また、勘定系サーバを管理する金融機関と、支援主体と、が異なることが許される場合、例えば金融とはあまり関係ない情報提供企業等でも支援主体となることができる。したがって、金融の枠に捕らわれないより幅広く柔軟なサービスをユーザに提供できる。
【0089】
本実施の形態では、先月総収入が先月総支出を上回る場合について説明したが、これに限られない。例えば、その逆すなわち先月総支出が先月総収入を上回る場合、携帯端末12は、先月総支出と先月総収入との差である先月収支結果の少なくとも一部を、貯蓄預金口座から普通預金口座へ移動させるか否かを問い合わせてもよい。すなわち、赤字になった分を貯蓄預金口座から補填する作業を、収支結果画面においてワンタップで実現してもよい。その場合、設定スライダは補填額の設定を受け付ける。また、先月収支結果がプラスかマイナスかで異なる態様で収支結果画面をディスプレイ124に表示させてもよい。例えば、プラスすなわち先月総収入が先月総支出を上回る場合は収支結果画面の背景を青色にし、マイナスすなわち先月総支出が先月総収入を上回る場合は収支結果画面の背景を赤色にしてもよい。これにより、収支結果の視認性が高まる。
【0090】
本実施の形態では、仕分けの単位は目的別預金すなわち仮想的な単位であり口座番号は付与されない場合について説明したが、これに限られず、仕分けの単位はいわゆる仮想口座や実際の口座等の口座番号が付与されるものであってもよい。
【0091】
本実施の形態において、収支管理の一環として、支援サーバは次の締め日までに発生が予定されている支出や支出履歴から導かれる支出などに基づく支出予定額が現在の残高より大きい場合、残高不足をユーザにプッシュ通知等により知らせてもよい。この場合、ユーザの無駄遣いを低減できる。
【0092】
本実施の形態において、グループ情報表示領域に対応する目的別預金が既に設定されている場合、携帯端末は、グループ情報表示領域のかなえるボタンに代えて目的別残高等の目的別預金の情報を表示する領域を提供してもよい。
【0093】
本実施の形態において、目的別預金作成画面は、目標額と月々の貯蓄額とから逆算される達成予定日を表示する領域を有してもよい。
【0094】
本実施の形態では、収支結果画面244の預金するボタン276がタップされると、設定スライダ274で設定された振替額の資金を普通預金口座から貯蓄預金口座へ振り替えるための指示が携帯端末12から支援サーバ16に送信される。その指示にしたがい振り替えられた資金はまず、目的別預金トップ画面290の未設定残高表示領域460に表示される預金目的が未設定の残高に反映される。しかしながら、これに限られることはなく、例えば振り替える資金を目的別預金にどのように割り当てるかをユーザが指定できるように収支結果画面を構成してもよい。
【0095】
図16(a)は、変形例に係る収支結果画面502の代表画面図である。収支結果画面502は、図10(d)の差額表示領域272に対応する差額表示領域504と、振り分け設定領域506と、図10(d)の預金するボタン276に対応する預金するボタン508と、図10(d)の預金しないボタン278に対応する預金しないボタン510と、を有する。振り分け設定領域506は、全体の振替額の指定を受け付けるための第1オブジェクト512と、第1オブジェクト512により指定される振替額をどの目的別預金にどれだけ振り分けるかを指定するための第2オブジェクト514および第3オブジェクト516と、第1オブジェクト512の現在位置に対応する振替額を数値で表示する振替額表示領域518と、を有する。
【0096】
ユーザは、スライダバー520に対して第1オブジェクト512をスライドさせることで振替額を指定できる。ユーザは、第2オブジェクト514および第3オブジェクト516をスライドさせることで、各目的別預金に割り当てる額を自由に設定できる。スライダバー520の左端から第3オブジェクト516までの第1セグメント522は預金目的「旅行」で特定される目的別預金に対応する。第3オブジェクト516から第2オブジェクト514までの第2セグメント524は預金目的「結婚」で特定される目的別預金に対応する。第2オブジェクト514から第1オブジェクト512までの第3セグメント526は預金目的「住まい」で特定される目的別預金に対応する。セグメントと預金目的との対応関係を視覚的に示すため、振り分け設定領域506は、各セグメントに対応する預金目的をそのセグメントに対応付けて表示する預金目的表示領域530を有する。なお、第1オブジェクト512からスライダバー520の右端までの第4セグメント528は、差額表示領域504に表示される先月収支結果のうち振り替えられない額に対応する。
【0097】
振り分け設定領域506は、全体の振替額と、各目的別預金に振り分けられる額と、を視覚的に表示する。特に、スライダバー520の全体の長さに占める第4セグメント528以外の部分の長さの割合は、先月収支結果に占める全体の振替額の割合を表す。第1セグメント522の長さと第2セグメント524の長さと第3セグメント526の長さとの比は、「旅行」、「結婚」、「住まい」のそれぞれの目的別預金に振り分けられる額の比を表す。図16(b)は各目的別預金に振り分けられる額が数値で示される場合の振り分け設定領域を示す。図16(c)は目的別預金に振り分けられる額の別の表示態様を示す。ユーザが所望の預金目的をタップすると、携帯端末12は、タップを検出した預金目的で特定される目的別預金に振り分けられる額をポップアップ532で表示させる。
【0098】
携帯端末12は、収支結果画面502をディスプレイ124に表示させる前に、ネットワーク14を介して支援サーバ16から、目的別預金情報保持部130に保持される目的別預金の情報を取得する。携帯端末12は、取得された情報に含まれる預金目的と月々の貯蓄額とに基づいて振り分け設定領域506の表示態様を設定する。設定されている預金目的が3つあれば携帯端末12はスライダバー520上に3つのオブジェクトを配置し、スライダバー520を振り替えしない額に対応するものも含めて4つのセグメントに分ける。その際、各セグメントのデフォルトの長さは、月々の貯蓄額の比に応じて設定される。あるいはまた、別途予めユーザにデフォルトの振り分け比を登録させておき、登録された比に応じてデフォルトのセグメントの長さを設定してもよい。
【0099】
携帯端末12は、預金するボタン508に対するタップを検出すると、振り分け設定領域506で設定された振り分けを指定する振り分け情報と全体の振替額とを含む振替要求信号を生成し、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16は、全体の振替額の資金をユーザの普通預金口座から貯蓄預金口座に振り替えるための要求を勘定系サーバ18に送信する。合わせて支援サーバ16は、振り分け情報で指定された各預金目的への割り当て額に応じた振替額の仕分けを実行する。特に支援サーバ16は、振替要求信号に含まれる振り分け情報で指定される額を各目的別預金の目的別残高に加える処理を行う。
【0100】
本変形例によると、収支結果の表示から振り替えへシームレスにつなぐだけでなく、その場で振替額の振り分けを行うことができる。したがって、ユーザは振り替えた後に別途目的別預金トップ画面290を開いて個別に振り分けを行う必要がないので、ユーザ利便性が向上する。また、収支結果の表示段階でユーザに預金目的を思い出させることができるので、貯蓄活動の継続を促進できる。
【0101】
実施の形態において、携帯端末12は、目的別預金の目標額が達成されると目標達成処理を実行してもよい。目標達成処理は、目標達成をユーザに通知するための達成通知画面602をディスプレイ124に表示させる処理と、達成された目標額の資金の貯蓄預金口座から普通預金口座への振替をユーザに促す処理と、を含む。
【0102】
図17(a)~(d)は、目標達成処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。図17(a)は、達成通知画面602の代表画面図である。達成通知画面602は、目標額を達成した旨のテキスト606および視覚効果608と、クーポンの確認を促すクーポン確認ボタン604と、消去ボタン610と、を有する。携帯端末12は、目的リスト表示領域462(図15(a))に表示される複数の目的別預金のうちの目標額が達成された目的別預金に対するタップを検出すると、タップされた目的別預金に対応する達成通知画面602をディスプレイ124に表示させる。あるいはまた、携帯端末12は、目標額が達成されたタイミングで達成通知画面602をディスプレイ124に表示させてもよい。携帯端末12は、クーポン確認ボタン604に対するタップを検出すると、目的別クーポン画面478と同様の構成を有するクーポン画面をディスプレイ124に表示させる。このように、目標額を達成したユーザに、目標の達成に合わせて目標に関連するクーポンの利用を促すことで、クーポンの利用率を高めることができる。
【0103】
携帯端末12は、消去ボタン610に対するタップを検出すると、目的別預金詳細画面464と同様の構成を有する達成済み預金詳細画面612(図17(b))をディスプレイ124に表示させる。達成済み預金詳細画面612と目的別預金詳細画面464との主な違いは、達成済み預金詳細画面612が達成された目標額の資金の貯蓄預金口座から普通預金口座への振替をユーザに促すための振替ボタン614を有する点である。すなわち、携帯端末12は、目的別預金の残高が目標額に達すると、対応する目的別預金詳細画面において振替ボタンの表示を開始する。携帯端末12は、振替ボタン614に対するタップを検出すると、振替処理画面616(図17(c))をディスプレイ124に表示させる。振替処理画面616は、振替元情報表示領域618と、振替先情報表示領域620と、振替金額設定領域622と、振替実行ボタン624と、数値入力ボタン626と、キャンセルボタン628と、を有する。
【0104】
振替処理画面616に係る振替処理は基本的に、貯蓄預金口座から普通預金口座への、達成された目標額の範囲の額の振替に制限される。振替元情報表示領域618には振替元としての貯蓄預金口座の残高が表示される。振替先情報表示領域620には振替先としての普通預金口座の残高が表示される。振替金額設定領域622は、貯蓄預金口座から普通預金口座に振り替える資金の額の指定を受け付ける。振替金額設定領域622は設定スライダ274と同様に構成され、特に振り替え可能な最大額は達成された目標額とされる。数値入力ボタン626は振り替える資金の額の設定を数字の直接入力により行うためのボタンである。数値入力ボタン626がタップされると、携帯端末12は数字の直接入力を受け付けるためのインタフェースを起動する。携帯端末12は、キャンセルボタン628に対するタップを検出すると、振替処理を中止する。
【0105】
携帯端末12は、振替実行ボタン624に対するタップを検出すると、振替金額設定領域622により設定された額の資金を貯蓄預金口座から普通預金口座に振り替えるための処理を行う。この処理は、収支結果画面244の預金するボタン276に対するタップが検出されたときの処理に準じる。振替処理が完了すると、携帯端末12は、振替完了画面630(図17(d))をディスプレイ124に表示させる。振替完了画面630は、振替が完了した旨のテキストと、振り替えられた額と、を表示する。
【0106】
このように、目標額が達成された目的別預金詳細画面から振替処理を行うための画面への導線を設けることで、ユーザによる貯蓄預金口座から普通預金口座への資金移動の手間を削減することができる。通常、貯蓄預金口座からの資金の使用は制限されているので、ユーザはある目的について目標額を達成したとしてもその額をいったん普通預金口座に振り替えてからでないと資金を使用できない場合が多い。これに対し、本実施の形態では振替ボタン614にて目標達成からワンタップで振替処理画面616を表示できるので、そのような振替にかかる手間を低減し、ユーザ利便性を高めることができる。
【0107】
また、本実施の形態によると、設定スライダ274や振替金額設定領域622により、振り替える額を大まかに素早く直感的に指定できるインタフェースが提供される。数値入力ボタン626等により振り替える額を数値入力する場合は、端数まで細かく正確に指定できる反面、入力操作が煩雑になり、特に数値入力に不向きな携帯端末では入力完了まで時間がかかりうる。これに対して、本実施の形態ではスライダで視覚的に設定可能となっているので、額を大まかに設定できればよい場面では入力を素早く完了することが可能となる。
【0108】
実施の形態の図9ではユーザの管理アプリ20に対する初回登録が済んでいる場合について説明した。管理アプリ20への初回登録の処理を説明する。図18は初回登録画面680の代表画面図である。図10(a)に示されるアプリ起動画面640の初回登録ボタン642に対するタップが検出されると、携帯端末12は、初回登録画面680をディスプレイ124に表示させる。初回登録画面680は、ユーザ情報入力領域682と、パスワード入力/確認領域684と、はじめるボタン686と、を有する。これから管理アプリ20の利用を開始しようとしているユーザは、ユーザ情報入力領域682に所望のユーザ名および自己のメールアドレスを入力する。ユーザはパスワード入力/確認領域684に所望のパスワードを入力し、確認のため同じパスワードを入力する。携帯端末12は、はじめるボタン686に対するタップを検出すると、ユーザ情報入力領域682に入力された初回登録ユーザ情報およびパスワード入力/確認領域684に入力された初回登録パスワードを含む初回登録要求を生成し、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16のユーザ認証部102は、受信した初回登録要求に含まれる情報を新たなユーザ情報としてユーザ情報保持部116に登録する。該登録が完了すると、ユーザ認証部102は登録完了通知をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。携帯端末12は登録完了通知を受信すると、ホーム画面242をディスプレイ124に表示させる。
【0109】
実施の形態の図9ではユーザの口座の登録が済んでいる場合について説明した。管理アプリ20への口座の登録の処理を説明する。図19(a)、(b)は、口座登録処理においてディスプレイ124に表示される画面の代表画面図である。図19(a)は、口座の登録が済んでいないユーザに対して表示されるホーム画面690の代表画面図である。図19(a)のホーム画面690と図10(c)のホーム画面242との差異は、前者では後者の収支結果表示領域254の代わりに口座登録通知領域692が表示される点である。携帯端末12は、口座登録通知領域692に対するタップを検出すると、口座登録画面694(図19(b))をディスプレイ124に表示させる。口座登録画面694は、勘定系サーバ18での認証に使用される口座認証情報の入力を受け付ける口座情報入力領域696と、登録ボタン698と、を有する。
【0110】
ユーザは口座情報入力領域696に、既に開設している自己の普通預金口座の情報およびその暗証番号等の認証情報を入力する。携帯端末12は、登録ボタン698に対するタップを検出すると、口座情報入力領域696に入力された口座認証情報を含む口座登録要求を生成し、ネットワーク14を介して支援サーバ16に送信する。支援サーバ16の勘定系連携部140は、受信した口座認証情報に基づき勘定系システムに係る認証を開始する。勘定系連携部140は、受信した口座認証情報をそのまま勘定系サーバ18に送信し、勘定系サーバ18にて認証が行われてもよい。あるいはまた、勘定系連携部140は、勘定系サーバ18の代わりに認証を行ってもよい。勘定系連携部140は、認証の結果が認証失敗である場合、その旨をネットワーク14を通じて携帯端末12に通知する。携帯端末12は再度口座登録画面694をディスプレイ124に表示する等の認証失敗時処理を行う。勘定系連携部140は、認証の結果が認証成功である場合、認証成功に係る普通預金口座の情報をユーザIDと対応付けてユーザ情報保持部116に登録する。該登録が完了すると、勘定系連携部140は登録完了通知をネットワーク14を介して携帯端末12に送信する。携帯端末12は登録完了通知を受信すると、ホーム画面242をディスプレイ124に表示させる。
【0111】
なお、口座登録画面694を通じた初回の口座登録以降は、貯金ボタン268やお財布ボタン270に係る金融系の機能を使用するための認証は不要となる。すなわち、管理アプリ20へのログイン後は、勘定系の認証なしで金融系の機能を利用できる状態となる。ただし、所定の期間(1ヶ月や半年、1年等)が経過した後、または携帯端末12の変更などのイレギュラーなイベントが発生した場合には、金融系の機能を利用するための勘定系の認証が再度実行されてもよい。
【0112】
実施の形態では、ログイン画面240を通じてユーザに認証情報の入力を求め、入力された認証情報を使用して支援サーバ16にてユーザ認証が行われる場合について説明したが、これに限られない。例えば、携帯端末12のオペレーティングシステムにより提供されるパスコードや指紋認証の機能を使用してユーザ認証が行われてもよい。
【0113】
図20(a)~(c)は、認証処理においてディスプレイに表示される画面の代表画面図である。図10(c)に示されるホーム画面242のメニューボタン241に対するタップを検出すると、携帯端末12は「設定」を含むメニューのリスト(不図示)をディスプレイ124に表示させる。携帯端末12は、「設定」に対するタップを検出すると、設定画面650(図20(a))をディスプレイ124に表示させる。設定画面650は、アカウント設定領域652と、パスコード設定領域654と、通知設定領域656と、収支管理設定領域658と、を有する。
【0114】
携帯端末12は、パスコード設定領域654に対するタップを検出すると、パスコード等設定画面660(図20(b))をディスプレイ124に表示させる。パスコード等設定画面660は、パスコード利用可否設定領域662と、パスコード変更領域664と、指紋認証利用可否設定領域666と、を有する。パスコード利用可否設定領域662はトグルスイッチを有し、該スイッチの操作によりパスコード利用の可否の設定を受け付ける。トグルスイッチがONにされるとパスコードの利用が活性化され、OFFにされると非活性化される。パスコード変更領域664がタップされると、パスコードを変更するための画面(不図示)がディスプレイ124に表示される。指紋認証利用可否設定領域666はトグルスイッチを有し、該スイッチの操作により指紋認証利用の可否の設定を受け付ける。トグルスイッチがONにされると指紋認証の利用が活性化され、OFFにされると非活性化される。
【0115】
パスコード利用可否設定領域662においてパスコードの利用が活性化され、かつ指紋認証利用可否設定領域666において指紋認証の利用が活性化された場合、管理アプリ20の次回以降の起動時に、ログイン画面240に代えてパスコード/指紋認証画面670(図20(c))がディスプレイ124に表示される。パスコード/指紋認証画面670において、携帯端末12は予め設定されたパスコード又は指紋認証もしくはその両方でユーザ認証を行う。図20(c)の例では、まず指紋認証が行われ、それをパスすると次にパスコード(例えば、4桁の数字)の入力が要求される。なお、パスコード認証や指紋認証は、管理アプリ20の画面がディスプレイ124に表示されるタイミングで常に実行されてもよい。携帯端末12は、このパスコード/指紋認証によりログイン状態を管理するキー情報を活性化し、認証を行う。ログイン状態を管理するキー情報は有効期限を有しているため、この有効期限が満了しキー情報が失効すると、ユーザにユーザID/パスワードの入力が要求される。
【符号の説明】
【0116】
10 口座管理システム、 12 携帯端末、 14 ネットワーク、 16 支援サーバ、 18 勘定系サーバ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2022-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
商品またはサービスに関連する情報を含むコンテンツをディスプレイに表示させる機能と、
前記ディスプレイに表示されたコンテンツに対するユーザの指定を受け付ける機能と、
前記ユーザにより指定されたコンテンツに関連する目的別預金の内容を作成するための指示の受付領域を表示する第1画面を前記ディスプレイに表示させる機能と、
前記第1画面において前記受付領域が指示を受け付けた場合、前記目的別預金の情報を入力するための入力領域を表示する第2画面を前記ディスプレイに表示させる機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記目的別預金の情報の少なくとも一部は、前記ユーザにより指定された前記コンテンツに応じて自動入力されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記目的別預金の情報は、預金目的、目標金額、及び貯蓄スケジュールを少なくとも含み、
前記目的別預金の情報の前記少なくとも一部は、前記預金目的及び前記目標金額であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記目的別預金の情報は、預金目的及び目標金額を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記預金目的は、複数のカテゴリから選択可能であることを特徴とする請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記目標金額は、ユーザ入力に応じて変更可能であることを特徴とする請求項4又は5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記目的別預金の情報は、貯蓄スケジュールをさらに含むことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記貯蓄スケジュールは、貯蓄実行日を変更可能であることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
情報処理装置であって、
商品またはサービスに関連する情報を含むコンテンツをディスプレイに表示させる手段と、
前記ディスプレイに表示されたコンテンツに対するユーザの指定を受け付ける手段と、
前記ユーザにより指定されたコンテンツに関連する目的別預金の内容を作成するための指示の受付領域を表示する第1画面を前記ディスプレイに表示させる手段と、
前記第1画面において前記受付領域が指示を受け付けた場合、前記目的別預金の情報を入力するための入力領域を表示する第2画面を前記ディスプレイに表示させる手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項10】
情報処理方法であって、
商品またはサービスに関連する情報を含むコンテンツをディスプレイに表示させる工程と、
前記ディスプレイに表示されたコンテンツに対するユーザの指定を受け付ける工程と、
前記ユーザにより指定されたコンテンツに関連する目的別預金の内容を作成するための指示の受付領域を表示する第1画面を前記ディスプレイに表示させる工程と、
前記第1画面において前記受付領域が指示を受け付けた場合、前記目的別預金の情報を入力するための入力領域を表示する第2画面を前記ディスプレイに表示させる工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置及び情報処理方法に関する。

【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明に係るプログラムは、
コンピュータに、
商品またはサービスに関連する情報を含むコンテンツをディスプレイに表示させる機能と、
前記ディスプレイに表示されたコンテンツに対するユーザの指定を受け付ける機能と、
前記ユーザにより指定されたコンテンツに関連する目的別預金の内容を作成するための指示の受付領域を表示する第1画面を前記ディスプレイに表示させる機能と、
前記第1画面において前記受付領域が指示を受け付けた場合、前記目的別預金の情報を入力するための入力領域を表示する第2画面を前記ディスプレイに表示させる機能と、
を実現させることを特徴とする。