(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022090170
(43)【公開日】2022-06-17
(54)【発明の名称】気泡含有液体製造装置
(51)【国際特許分類】
B01F 23/20 20220101AFI20220610BHJP
B01F 33/00 20220101ALI20220610BHJP
B01F 35/71 20220101ALI20220610BHJP
B01D 29/50 20060101ALI20220610BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20220610BHJP
B23Q 11/10 20060101ALI20220610BHJP
B24B 55/03 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
B01F3/04 Z
B01F13/00 Z
B01F15/02 A
B01D29/24 Z
B01D29/38 530A
B23Q11/10 E
B24B55/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020202382
(22)【出願日】2020-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 太志
(72)【発明者】
【氏名】森 輝海
(72)【発明者】
【氏名】畑山 陽介
【テーマコード(参考)】
3C011
3C047
4D116
4G035
4G036
4G037
【Fターム(参考)】
3C011EE02
3C011EE08
3C011EE09
3C047FF03
3C047FF17
3C047GG13
3C047GG17
4D116AA01
4D116BB01
4D116EE02
4D116FF12B
4D116GG02
4D116KK06
4D116QA14D
4D116QA14E
4D116QB41
4D116QC04B
4D116QC25B
4D116QC29B
4D116RR01
4D116RR05
4D116RR14
4D116UU01
4D116UU12
4G035AB13
4G035AE13
4G036AC70
4G037AA02
4G037EA10
(57)【要約】
【課題】処理の安定化を図ることができる気泡含有液体製造装置を提供する。
【解決手段】気泡含有液体製造装置1は、研削盤G(工作機械)に使用されるクーラントが流通する流路Pに設けられ、この流路Pを流通するクーラントに気泡を含有させる。気泡含有液体製造装置1は、気泡含有処理部10、ポンプ部20、及びろ過部30を備える。気泡含有処理部10は、流入したクーラントに対して気泡含有処理を実行して下流側の流路Pに排出する。ポンプ部20は、気泡含有処理部10と一体に設けられ、気泡含有処理部10側の流路としての環状の隙間Cにクーラントを送出する。ろ過部30は、流入したクーラントに対してろ過処理を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械に使用されるクーラントが流通する流路に設けられ、前記流路を流通する前記クーラントに気泡を含有させる気泡含有液体製造装置であって、
流入した前記クーラントに対して気泡含有処理を実行して下流側の前記流路に排出する気泡含有処理部と、
前記気泡含有処理部と一体に設けられ、前記気泡含有処理部側の前記流路に前記クーラントを送出するポンプ部と、
流入した前記クーラントに対してろ過処理を行うろ過部と、
を備えていることを特徴とする気泡含有液体製造装置。
【請求項2】
前記ろ過部は、前記流路に並列に配置された複数のフィルタを有していることを特徴とする請求項1に記載の気泡含有液体製造装置。
【請求項3】
前記複数のフィルタのそれぞれと前記流路との連通状態を個別に切り替え自在な切替部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の気泡含有液体製造装置。
【請求項4】
前記ろ過部に接続され、前記フィルタを洗浄する洗浄水が流通する逆洗流路を備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の気泡含有液体製造装置。
【請求項5】
前記逆洗流路における前記ろ過部の下流側には、前記洗浄水を貯留する洗浄水タンクが設けられており、
前記洗浄水タンクは、前記フィルタを洗浄した洗浄水に含まれる混入物を貯留する貯留部を有していることを特徴とする請求項4に記載の気泡含有液体製造装置。
【請求項6】
前記複数のフィルタのそれぞれと前記流路との連通状態を個別に切り替え自在な切替部と、
前記ろ過部に接続され、前記フィルタを洗浄する洗浄水が流通する逆洗流路と、
を備えており、
前記切替部は、一方の前記フィルタと前記流路とを連通状態から非連通状態に切り替える際には、前記一方の前記フィルタと前記逆洗流路とを非連通状態から連通状態に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の気泡含有液体製造装置。
【請求項7】
前記切替部は、一方の前記フィルタと前記流路とを連通状態から非連通状態に切り替えるよりも先に、他方の前記フィルタと前記流路を非連通状態から連通状態に切り替えることを特徴とする請求項3又は請求項6に記載の気泡含有液体製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気泡含有液体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の気泡含有液体製造装置を開示している。この気泡含有液体製造装置は、凹凸状面を対向させた2枚の板状部材の間に気液混合流体を流通させ、せん断流れや乱流によって気泡を微細化してUFB(ultra fine bubble)を含有させる処理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような気泡含有液体製造装置を、研削盤等の工作機械による加工に用いる液体であるクーラントに気泡を含有させる装置として適用した場合、クーラント内に含まれるスラッジや切粉が板状部材の凹凸状面に目詰まりし、十分に気泡を含有させることができなくなってしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、処理の安定化を図ることができる気泡含有液体製造装置を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る気泡含有液体製造装置は、工作機械に使用されるクーラントが流通する流路に設けられ、この流路を流通するクーラントに気泡を含有させる装置である。気泡含有液体製造装置は、気泡含有処理部、ポンプ部、及びろ過部を備えている。気泡含有処理部は、流入したクーラントに対して気泡含有処理を実行して下流側の流路に排出する。ポンプ部は、気泡含有処理部と一体に設けられ、気泡含有処理部側の流路にクーラントを送出する。ろ過部は、流入したクーラントに対してろ過処理を行う。
【0007】
気泡含有液体製造装置は、ろ過部によってろ過されたクーラントがポンプ部を経て気泡含有処理部に送出される。このため、気泡含有処理部におけるスラッジ等による目詰まりを抑制することができる。
【0008】
したがって、本発明の気泡含有液体製造装置は、処理の安定化を図ることができる。
【0009】
なお、上記工作機械とは、研削盤、旋盤、フライス盤、マシニングセンタ等、加工点にクーラントを供給して加工する機械全般を意図している。
【0010】
気泡含有液体製造装置において、ろ過部は、流路に並列に配置された複数のフィルタを有し得る。この場合、複数のフィルタを切り替えて使用することによって、フィルタの目詰まりが生じた場合でも、装置を停止させることなく継続して処理を行うことができる。また、複数のフィルタを同時に使用する場合には、使用するフィルタ数に応じてろ過面積を容易に調整できる。これにより、ポンプ部の能力を好適に発揮させることができ、所望の送出圧力を容易に得ることができる。
【0011】
気泡含有液体製造装置は切替部を備え得る。切替部は、複数のフィルタのそれぞれと流路との連通状態を個別に切り替え自在である。この場合、複数のフィルタのうちの1つのフィルタのろ過能力が低下した場合でも、切替部によって他のフィルタに切り替えることによって、装置を停止させることなく継続して処理を行うことができる。
【0012】
気泡含有液体製造装置は逆洗流路を備え得る。逆洗流路は、ろ過部に接続され、フィルタを洗浄する洗浄水が流通する。この場合、フィルタのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0013】
気泡含有液体製造装置において、逆洗流路におけるろ過部の下流側には、洗浄水を貯留する洗浄水タンクが設けられ得る。この洗浄水タンクは、フィルタを洗浄した洗浄水に含まれる混入物を貯留する貯留部を有し得る。この場合、フィルタを洗浄した洗浄水に含まれる混入物を分離することができる。このため、混入物の比較的少ない洗浄水を利用してフィルタの逆洗を行うことができ、フィルタの洗浄をより効率的に行うことができる。
【0014】
気泡含有液体製造装置において、切替部は、複数のフィルタのうちの一方のフィルタとクーラントの流路とを連通状態から非連通状態に切り替える際には、当該フィルタと逆洗流路とを非連通状態から連通状態に切り替え得る。この場合、クーラントの流路の切り替えと逆洗流路の切り替えとを同時に行えるので使い勝手がよい。
【0015】
気泡含有液体製造装置において、切替部は、複数のフィルタのうちの一方のフィルタとクーラントの流路とを連通状態から非連通状態に切り替えるよりも先に、複数のフィルタのうちの他方のフィルタとクーラントの流路とを非連通状態から連通状態に切り替える。この場合、切り替えられる側のフィルタにおけるクーラントの流れを確立させるまで、元のフィルタにおけるクーラントの流れを継続させることができるので、いわゆるウォーターハンマー現象等の不具合を生じさせることなく、フィルタのスムーズな切り替えを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る気泡含有液体製造装置が設けられた流路の構成を模式的に示す図である。
【
図2】実施形態に係るろ過部の構成を模式的に示す図である。
【
図3】実施形態に係る気泡含有処理部の構成を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0018】
図1に示すように、気泡含有液体製造装置1は、工作機械としての研削盤Gに使用されるクーラントが流通する流路Pに設けられている。研削盤Gは、加工点にクーラントを供給しつつ加工を行う。研削盤Gには、クーラントを貯留するクーラントタンクTcが設けられている。流路Pは、このクーラントタンクTc内のクーラントを流通させてクーラントタンクTcに再び戻す循環流路である。気泡含有液体製造装置1は、この流路Pを流通するクーラントに気泡を含有させる処理を行う。
【0019】
図1に示すように、気泡含有液体製造装置1は、気泡含有処理部10、ポンプ部20、及びろ過部30を備えている。これらは流路Pによって接続されている。また、
図2に示すように、気泡含有液体製造装置1は洗浄水タンク40を備えている。洗浄水タンク40は、後述する逆洗流路Rによってろ過部30に接続されている。これら気泡含有液体製造装置1の各部は制御部50によって制御される。
【0020】
図3に示すように、気泡含有処理部10は、ケーシング11及び回転体12を有して構成されている。ケーシング11は円筒状に形成されている。ケーシング11には、第1流入部13、第2流入部14、及び流出部15が形成されている。第1流入部13及び流出部15は、ケーシング11の軸方向両端の壁部に開口して形成されている。流路Pを流通するクーラントは、第1流入部13からケーシング11に流入し、流出部15から下流側の流路Pに流出する。第2流入部14はケーシング11の周壁に形成されている。第2流入部14は、ケーシング11内に圧縮空気を導入する。
【0021】
回転体12は、円筒状に形成され、ケーシング11の軸周りに回転自在にケーシング11内に収納されている。回転体12の外周面とケーシング11の内周面との間には環状の隙間Cが形成されており、この隙間Cをクーラントが流通する。すなわち、回転体12の外周面とケーシング11の内周面との間の隙間Cは流路Pを構成する。回転体12の外周面及びケーシング11の内周面にはそれぞれ多数のディンプルが形成されている。ケーシング11内のクーラントは、モータ16によって回転体12が回転した状態で隙間Cを流通することによってせん断力が付与される。これにより、クーラント中の気泡が微細化されてUFBが生成される。
【0022】
ポンプ部20は、気泡含有処理部10側の流路Pにクーラントを送出する。ポンプ部20は、気泡含有処理部10と一体に設けられている。具体的には、
図3に示すように、ポンプ部20は、ベース部21と、複数の翼部22とを有する。ベース部21は、回転体12における流路Pの上流側に対応する端部に取り付けられており、回転体12と一体的に回転する。ベース部21は、回転体12の外径と同等の外径を有する円板形状をなしている。複数の翼部22は、ベース部21における流路Pの上流側に対応する端面から突出するようにベース部21と一体的に設けられる。
【0023】
ポンプ部20は、遠心ポンプ(渦巻きポンプ)を構成し、複数の翼部22は、遠心羽根車に対応する。つまり、ポンプ部20は、ベース部21の中心(回転軸心)からその遠心方向に向かうクーラントの流れを形成する。複数の翼部22は、クーラントに旋回力を与えてエネルギを増加させ、第1流入部13からケーシング11内にクーラントを吸い込んで、流路Pを構成するケーシング11の内周面と回転体12の外周面との間の環状の隙間Cへとクーラントを送出する。ポンプ部20は、ポンプ部20よりも下流側の環状の隙間C、流出部15へ向けてクーラントを移送する吐出圧力を形成する。
【0024】
ろ過部30は、ポンプ部20の上流側の流路Pに配置される。ろ過部30は、上流側である研削盤G側から供給されるクーラントのろ過処理を行う。
図2に示すように、本実施形態の場合、ろ過部30は、第1フィルタ31及び第2フィルタ32の2つのフィルタを有して構成されている。これら第1フィルタ31及び第2フィルタ32は、ポンプ部20の上流側における流路Pに並列に配置されている。フィルタ31,32は、ステンレスメッシュ製のろ材を有して構成されている。
【0025】
図2に示すように、第1フィルタ31の上流側及び下流側には、切替弁31A,31Bがそれぞれ設けられている。切替弁31A,31Bは、第1フィルタ31と流路Pの連通状態を切り替える。換言すると、切替弁31A,31Bは、流路Pを流通するクーラントが第1フィルタ31を流通する状態と流通しない状態とに切り替える。同様に、第2フィルタ32の上流側及び下流側には、切替弁32A,32Bがそれぞれ設けられている。切替弁32A,32Bは、第2フィルタ32と流路Pの連通状態を切り替える。すなわち、切替弁32A,32Bは、流路Pを流通するクーラントが第2フィルタ32を流通する状態と流通しない状態とに切り替える。
【0026】
各切替弁31A,31B,32A,32Bは、アクチュエータによって駆動される自動弁である。各切替弁31A,31B,32A,32Bは、制御部50によって駆動制御される。これら各切替弁31A,31B,32A,32B及び制御部50により、第1フィルタ31及び第2フィルタ32は、流路Pとの連通状態を個別に切り替え自在である。すなわち、各切替弁31A,31B,32A,32B及び制御部50は、本発明に係る切替部として機能する。
【0027】
図2に示すように、第1フィルタ31及び第2フィルタ32には、それぞれ差圧計31C,32Cが設けられている。差圧計31C,32Cは、各フィルタ31,32の上流側と下流側の流路Pにおける差圧を計測する。例えば、フィルタ31,32においてろ過処理が実行されてろ材の目詰まりが進行した場合には、比較的大きな差圧が計測される。一方、フィルタ31,32を洗浄した直後等においては、ろ材の目詰まりが解消されて比較的小さな差圧が計測される。各差圧計31C,32Cは、計測した差圧を制御部50にフィードバックする。
【0028】
図2に示すように、ろ過部30は、逆洗流路Rによって洗浄水タンク40と接続されている。ろ過部30の第1フィルタ31及び第2フィルタ32は、逆洗流路Rを流通する洗浄水によって洗浄される。逆洗流路Rは、洗浄水タンク40、逆洗用の送水ポンプ41、ろ過部30の順に洗浄水が流通する循環流路である。逆洗流路Rは、ろ過部30に対して流路Pと並列に接続されている。
【0029】
本実施形態において、各切替弁31A,31B,32A,32Bは三方弁である。
図2に示すように、逆洗流路Rは、各切替弁31A,31B,32A,32Bに接続されている。切替弁31A,31Bは、第1フィルタ31と流路Pとを非連通状態にした場合には、第1フィルタ31を逆洗流路Rに連通させる。同様に、切替弁32A,32Bは、第2フィルタ32と流路Pとを非連通状態にした場合には、第2フィルタ32を逆洗流路Rに連通させる。
【0030】
洗浄水タンク40は、第1フィルタ31及び第2フィルタ32を洗浄する逆洗用の洗浄水を貯留する。
図2に示すように、洗浄水タンク40は、流入口40A及び流出口40Bを形成している。流入口40Aは、逆洗流路Rにおけるろ過部30の下流側に連通しており、フィルタ31,32を洗浄した洗浄水が流入する。流入口40Aは、洗浄水タンク40の一端側における上部に開口している。流出口40Bは、洗浄水タンク40と他端側における底部に開口している。流出口40Bは、逆洗流路Rにおけるろ過部30の上流側に連通している。流出口40Bのろ過部30の間には逆洗用の送水ポンプ41が設けられている。送水ポンプ41は、流出口40Bから流出する洗浄水タンク40内の洗浄水を吸入してろ過部30側へと送水する。送水ポンプ41は制御部50によって駆動制御される。
【0031】
図2に示すように、洗浄水タンク40における流入口40Aと流出口40Bの間には、2つの仕切板40C,40Dが設けられている。仕切板40Cは、流入口40A寄りの位置において上下方向に延びて設けられている。仕切板40Cの上端は、洗浄水タンク40の上端縁と略同等の高さまで延びている。仕切板40Cの下端は、洗浄水タンク40の底面との間に隙間を形成する形態である。一方、仕切板40Dは、流出口40B寄りの位置において、上端が洗浄水タンク40の上端縁よりも低い高さに位置し、下端が洗浄水タンク40の底面に接続されている。洗浄水タンク40において、流入口40Aから流入した洗浄水は、仕切板40Cの下方を流通するとともに、仕切板40Dの上方を流通し、流出口40Bから流出する。仕切板40Dの上流側底部は堆積部40Eとされている。堆積部40Eは、本発明に係る貯留部の例示である。堆積部40Eにおける洗浄水タンク40の底面には排出口40Fが形成されている。また、仕切板40Dの下流側上部には給水口40Gが形成されている。
【0032】
洗浄水タンク40内には、堆積物を検知する堆積物センサ42と、洗浄水タンク40内の洗浄水の水位を検知する水位センサ43と、が配置されている。堆積物センサ42は、洗浄水タンク40内の堆積物を検知する。水位センサ43は、洗浄水タンク40内の水位を検知する。
【0033】
堆積物センサ42は堆積部40Eの上方に配置されている。具体的には、堆積物センサ42は、2つの仕切板40C,40Dの間の空間における底面近傍であって排出口40Fの上方に配置されている。洗浄水タンク40内を洗浄水が流通する過程において、洗浄水中に含まれるスラッジ等の混入物が分離される。分離された混入物のうち、洗浄水よりも比重の大きいものについては洗浄水タンク40の底面に堆積する。堆積物は、仕切板40Dの流入口40A側の空間における底部の堆積部40Eに堆積する。
図2に示すように、洗浄水タンク40の底面は、流入口40A側の端部から流出口40B側の端部に向かって低くなる形態で傾斜して設けられている。これにより、洗浄水タンク40内の堆積物は、仕切板40D寄りに集まって堆積する。堆積物センサ42は、堆積部40Eにおける堆積物が所定高さまで堆積したことを検知可能である。
【0034】
堆積物センサ42による検知結果は制御部50にフィードバックされる。制御部50は、堆積物センサ42の検知結果に基づいて、洗浄水タンク40内の堆積物を自動的に排出する制御を実行する。具体的には、
図2に示すように、排出口40Fに連なる流路には排出弁44が設けられている。排出弁44は自動弁であり、制御部50によって駆動制御される。制御部50は、洗浄水タンク40内の堆積物が所定の高さまで堆積したことを堆積物センサ42が検知した場合には、排出弁44を開放して堆積物を排出する。排出された堆積物は、回収タンク45において水と分離されて回収される。
【0035】
水位センサ43は、仕切板40Dよりも下流側の空間に配置されたフロート式のセンサである。水位センサ43による検知結果は制御部50にフィードバックされる。制御部50は、水位センサ43の検知結果に基づいて、洗浄水タンク40内に洗浄水を自動的に供給する制御を実行する。具体的には、
図2に示すように、給水口40Gに連なる流路には給水弁46が設けられている。給水弁46は自動弁であり、制御部50によって駆動制御される。制御部50は、洗浄水タンク40内の水位が所定の高さまで低下したことを水位センサ43が検知した場合には、給水弁46を開放して洗浄水を補充する。また、制御部50は、水位センサ43によって洗浄水タンク40内の水位が所定以上であることが検知された場合には、排出弁44を開放して堆積物とともに洗浄水を排出する制御を実行する。
【0036】
次に、上記構成の気泡含有液体製造装置1の動作について説明する。
【0037】
最初に、気泡含有処理部10を起動する。具体的には、モータ16を駆動して回転体12を回転させる。すると、ポンプ部20の作用によってクーラントが研削盤GのクーラントタンクTcから吸い込まれ、流路Pをクーラントが流通するようになる。クーラントは、研削盤GのクーラントタンクTcから、ろ過部30、ポンプ部20、気泡含有処理部10の順に流路Pを流通する。流路Pは、クーラントタンクTc、ろ過部30、ポンプ部20、及び気泡含有処理部10の順にクーラントを循環させる循環流路を形成している。
【0038】
気泡含有処理部10では、第1流入部13から流入したクーラントは、ポンプ部20を経てケーシング11の内周面と回転体12の外周面との間の環状の隙間Cを流通する。クーラントは、環状の隙間Cにおいて、第2流入部14から流入する圧縮空気とともに、多数のディンプルが形成された回転体12の外周面及びケーシング11の内周面の相対移動によってせん断力が付与される(気泡含有処理)。これにより、クーラント中の気泡が微細化され、UFB等の微細気泡を含有したクーラント(気泡含有クーラント)が生成される。生成された気泡含有クーラントは、ポンプ部20の作用によってクーラントタンクTcへ送出される。
【0039】
また、流路Pを流通するクーラントは、気泡含有処理部10において気泡含有処理が施される前に、気泡含有処理部10よりも上流側のろ過部30においてろ過処理が施される。ろ過処理では、第1フィルタ31及び第2フィルタ32によって、クーラント内のスラッジ等の混入物を除去する。これにより、ろ過部30下流側のポンプ部20及び気泡含有処理部10において、スラッジ等の混入物に起因する不具合が抑制される。特に、本実施形態の場合には、気泡含有処理部10では、多数のディンプルが形成された回転体12の外周面及びケーシング11の内周面の相対移動によってせん断力を付与する方法が採用されている。このため、スラッジ等の混入物を多く含んだクーラントの場合には、これらクーラント内の混入物がディンプル内に詰まることによる処理効率の低下が懸念される。気泡含有液体製造装置1では、気泡含有処理前のクーラントに対してろ過処理を施してスラッジ等の混入物を除去することによって、気泡含有処理の効率低下の抑制を図っている。
【0040】
ろ過部30におけるろ過処理では、第1フィルタ31及び第2フィルタ32の2つのフィルタを交互に切り替えて使用する。これにより、一方のフィルタのろ材に目詰まりが生じた場合でも、他方のフィルタを用いて気泡含有処理を連続して行うことができる。2つのフィルタ31,32の切り替えは、制御部50により4つの切替弁31A,31B,32A,32Bを開閉制御することによって実行される。例えば、第1フィルタ31を用いてろ過処理を行う場合、制御部50は、第1フィルタ31の上流側及び下流側の切替弁31A,31Bを開放し、第2フィルタ32の上流側及び下流側の切替弁32A,32Bを閉止する(
図2参照)。すると、第1フィルタ31は流路Pに連通した状態となり、第2フィルタ32は流路Pに対して非連通状態となる。このように、ろ過処理では、4つの切替弁31A,31B,32A,32Bを制御部50によって開閉制御し、第1フィルタ31及び第2フィルタ32の一方を経由したポンプ部20及び気泡含有処理部10へのクーラントの流れを確保する。
【0041】
本実施形態において、制御部50は、2つのフィルタ31,32の切り替えを差圧計31C,32Cによる計測値に基づいて実行する。例えば、第1フィルタ31を用いてろ過処理を行っている場合、制御部50は、第1フィルタ31に対応する差圧計31Cからフィードバックされる計測値を参照する。制御部50は、差圧計31Cによる計測値が所定の閾値以上である場合、第1フィルタ31のろ材に一定の目詰まりが生じていると判断する。この場合、制御部50は、第1フィルタ31に対応する切替弁31A,31Bを閉止するとともに、第2フィルタ32に対応する切替弁32A,32Bを開放する。すると、第1フィルタ31が流路Pに対して非連通状態となるとともに第2フィルタ32が流路Pに対して連通状態となる。これにより、流路Pにおけるクーラントの流れは、第1フィルタ31を経由した流れから第2フィルタ32を経由した流れへと切り替えられる。
【0042】
また、本実施形態において、第1フィルタ31及び第2フィルタ32の流路Pとの連通状態の切り替えを行う際には、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうち、流路Pと連通状態にあるフィルタを非連通状態に切り替えるよりも先に、流路Pと非連通状態にあるフィルタを連通状態に切り替える。すなわち、本実施形態において、各フィルタ31,32と流路Pとの連通状態の切り替えを行う時には、4つの切替弁31A,31B,32A,32Bのうちの閉止状態にある2つの切替弁を先に開放状態にし、その後、他の2つの切替弁を開放状態から閉止状態にする。これにより、流路Pにおける第1フィルタ31及び第2フィルタ32の一方を経由した流れから他方を経由した流れへの切り替えを円滑に実行可能である。また、4つの切替弁31A,31B,32A,32Bの全てが閉止されることが回避され、気泡含有処理を連続して実行することができる。
【0043】
また、上述のように、各切替弁31A,31B,32A,32Bには逆洗流路Rがそれぞれ接続されている。第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうち、各切替弁31A,31B,32A,32Bを切り替えたことによって流路Pに対して非連通状態となったフィルタは、逆洗流路Rに対して連通状態となる。そして、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうち、逆洗流路Rに対して非連通状態から連通状態に切り替えられたフィルタには、洗浄水による逆洗処理が実行される。逆洗処理は、フィルタ31,32に対して、クーラントの流れ方向とは反対の方向に洗浄水を流通する。これにより、フィルタ31,32のろ材表面に蓄積したスラッジ等を洗浄する。
【0044】
逆洗処理は、以下のように実行される。
最初に、
図2に示す逆洗用の送水ポンプ41を駆動する。本実施形態の場合、送水ポンプ41は、制御部50によって駆動制御される。制御部50は、切替弁31A,31B,32A,32Bによって流路の切り替えが行われた後に、送水ポンプ41を起動する制御を実行する。送水ポンプ41を駆動すると、洗浄水タンク40内の洗浄水が送水ポンプ41を経由してろ過部30へと送出される。ろ過部30では、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうちの逆洗流路Rと連通状態にあるフィルタを洗浄水が流通する。この時、洗浄水は、クーラントの流れ方向とは反対方向にフィルタ31,32内を流通する。例えば、第1フィルタ31に対して逆洗処理を行う場合、送水ポンプ41から送出された洗浄水は、切替弁31B、第1フィルタ31、切替弁31Aの順に流通する。これにより、ろ材表面のスラッジ等が洗浄水に洗い流され、ろ材の目詰まりが解消される。ろ材の目詰まりが解消されたか否かは、差圧計31C,32Cの計測値に基づいて判断する。制御部50は、逆洗処理において差圧計31C,32Cの計測値が所定の閾値以下になった場合、送水ポンプ41の駆動を停止して逆洗処理を終了させる制御を実行する。
【0045】
ろ過部30においてフィルタ31,32のろ材を洗浄した洗浄水は、逆洗流路Rを流通して洗浄水タンク40に流入する。洗浄水タンク40では、洗浄水中に含まれるスラッジ等の混合物が分離される。具体的には、洗浄水は、洗浄水タンク40内を流入口40Aから流出口40Bまで流通する過程において、洗浄水よりも比重の小さい混入物が仕切板40Cによって分離され、洗浄水よりも比重の大きい混入物が仕切板40Dによって分離される。
【0046】
洗浄水タンク40内では、比重の大きな混入物は洗浄水タンク40の底面に堆積する。堆積した混入物は、洗浄水タンク40の底面が流出口40B側に向けて低くなるように傾斜状に形成されていることから、仕切板40Dの上流側底部の堆積部40Eに集積して堆積する。制御部50は、堆積物センサ42の検知結果に基づいて、堆積部40Eの堆積物を排出する制御を実行する。具体的には、制御部50は、堆積部40Eに所定の高さまで堆積物が堆積したことを堆積物センサ42が検知すると、排出弁44を開放する。これにより、堆積部40Eに堆積した堆積物が洗浄水とともに排出される。排出された堆積物は、回収タンク45において洗浄水と更に分離されて回収される。また、制御部50は、堆積物センサ42の検知結果に基づき、堆積部40Eにおける堆積物が所定高さ以下まで減少した後に排出弁44を閉止する。
【0047】
洗浄水タンク40中の洗浄水は、排出弁44からの堆積物の排出に伴って排出されたり、蒸発したり等によって徐々に減少する。洗浄水タンク40内の水位は水位センサ43によって監視されている。制御部50は、水位センサ43の検知結果に基づいて、洗浄水タンク40内に洗浄水を補充する。制御部50は、洗浄水タンク40内の水位が所定の水位以下になったことを水位センサ43が検知すると、給水弁46を開放して洗浄水を補充する制御を実行する。また、制御部50は、洗浄水タンク40内に洗浄水が補充され、水位が所定の水位以上になったことを水位センサ43が検知すると給水弁46を閉止して給水を停止する制御を実行する。
【0048】
以上のように、実施形態1に係る気泡含有液体製造装置1は、工作機械としての研削盤Gに使用されるクーラントが流通する流路Pに設けられ、この流路Pを流通するクーラントに気泡を含有させる。気泡含有液体製造装置1は、気泡含有処理部10、ポンプ部20、及びろ過部30を備えている。気泡含有処理部10は、流入したクーラントに対して気泡含有処理を実行して下流側である研削盤G側の流路Pに排出する。ポンプ部20は、気泡含有処理部10と一体に設けられ、気泡含有処理部10側の流路としての環状の隙間Cにクーラントを送出する。ろ過部30は、ポンプ部20の上流側の流路Pに配置され、上流側である研削盤G側から供給されるクーラントのろ過処理を行う。
【0049】
気泡含有液体製造装置1は、ろ過部30によってろ過されたクーラントがポンプ部20を経て気泡含有処理部10に送出される。このため、気泡含有処理部10におけるスラッジ等による目詰まりを抑制することができる。また、ろ過後のクーラントがポンプ部20に導入されるので、混入物が比較的多く含まれるろ過前のクーラントが導入される場合と比較して、ポンプ部20によるクーラントの吐出流量や送出圧力の安定化を図ることができる。
【0050】
したがって、気泡含有液体製造装置1は、処理の安定化を図ることができる。
【0051】
また、ろ過部30は、流路Pに並列に配置された第1フィルタ31及び第2フィルタ32を有している。気泡含有液体製造装置1は、これら第1フィルタ31及び第2フィルタ32を切り替えて使用する。このため、装置を停止させることなく継続して処理を行うことができる。
【0052】
また、気泡含有液体製造装置1は切替部としての切替弁31A,31B,32A,32B及び制御部50を備えている。気泡含有液体製造装置1は、制御部50の制御によって切替弁31A,31B,32A,32Bの開閉を制御することによって、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のそれぞれと流路Pとの連通状態を個別に切り替え自在である。このため、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうちの一方のフィルタのろ過能力が低下した場合でも他方のフィルタに容易に切り替えることができる。
【0053】
また、気泡含有液体製造装置1は逆洗流路Rを備えている。逆洗流路Rは、ろ過部30に接続され、第1フィルタ31及び第2フィルタ32を洗浄する洗浄水が流通する。このため、フィルタのメンテナンスを容易に行うことができる。
【0054】
また、逆洗流路Rにおけるろ過部30の下流側には、洗浄水を貯留する洗浄水タンク40が設けられている。この洗浄水タンク40は、第1フィルタ31及び第2フィルタ32を洗浄した洗浄水に含まれる混入物を堆積させる堆積部40Eを有している。このため、第1フィルタ31及び第2フィルタ32を洗浄した洗浄水に含まれる混入物を分離することができ、混入物の比較的少ない洗浄水を利用して第1フィルタ31及び第2フィルタ32の逆洗を行うことができる。これにより、第1フィルタ31及び第2フィルタ32の洗浄をより効率的に行うことができる。
【0055】
また、切替部としての制御部50は、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうちの一方と流路Pとを連通状態から非連通状態に切り替える際には、この一方のフィルタと逆洗流路Rとを非連通状態から連通状態に切り替える。このように、気泡含有液体製造装置1は、流路Pの切り替えと逆洗流路Rの切り替えとを同時に行えるので使い勝手がよい。
【0056】
また、切替部としての制御部50は、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうちの一方と流路Pとを連通状態から非連通状態に切り替えるよりも先に、第1フィルタ31及び第2フィルタ32のうちの他方と流路Pとを非連通状態から連通状態に切り替える。これにより、切り替えられる側のフィルタにおけるクーラントの流れを確立させるまで、元のフィルタにおけるクーラントの流れを継続させることができる。その結果、いわゆるウォーターハンマー現象等の不具合を生じさせることなく、フィルタのスムーズな切り替えを実現することができる。
【0057】
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0058】
(1)上記実施形態では、気泡含有液体製造装置として、研削盤に使用されるクーラントに気泡を含有させる装置を例示したが、これは必須ではない。本発明に係る気泡含有液体製造装置は、例えば、旋盤、フライス盤、マシニングセンタ等の他の工作機械に使用されるクーラントに気泡を含有させるものであってもよい。
【0059】
(2)上記実施形態では、製造した気泡含有クーラントが工作機械である研削盤のクーラントタンクに戻される形態を例示したが、気泡含有クーラントを工作機械の加工点に直接供給するようにしてもよい。また、気泡含有液体処理装置は、工作機械とは別に独立して設けられるものであってもよい。この場合、製造した気泡含有クーラントは、工作機械のクーラントタンク等にバッチ式にて、又は別の流路を構成する配管を経由して導入されるものであってもよい。
【0060】
(3)上記実施形態では、気泡含有処理部が回転体を有して構成される形態を例示したが、これは必須ではない。気泡含有処理部は、例えば、回転体を有さず、単に凸状部や凹状部等が多数設けられた流路を有して構成される形態等、クーラントに対して何等かの気泡含有処理を施すものであればよい。
【0061】
(4)上記実施形態では、ポンプ部が遠心ポンプを構成する形態を例示したが、これは必須ではない。ポンプ部の構造としては、例えば、ベーンポンプやカスケードポンプ(渦流ポンプ)などの他のポンプ構造が採用されてもよい。
【0062】
(5)上記実施形態では、ろ過部に2つのフィルタが設けられた形態を例示したが、これは必須ではない。ろ過部は、例えば、1又は3以上のフィルタを有して構成されていてもよい。
【0063】
(6)上記実施形態では、ろ過部が並列に配置された複数のフィルタを有し、これら複数のフィルタを切り替えて使用するための切替部としての切替弁及び制御部を備える形態を例示したが、これは必須ではない。例えば、ろ過部において、並列に配置された複数のフィルタは切り替えられることなく、同時にろ過処理を実行する形態であってもよい。この場合、使用するフィルタの数に応じてろ過面積を自在に設定できる。
【0064】
(7)上記実施形態では、ろ過部における複数のフィルタが流路に並列に配置される形態を例示したが、これは必須ではない。ろ過部が複数のフィルタを有する場合には、例えば、流路に直列に配置されていてもよいし、並列及び直列を組み合わせた配置としてもよい。フィルタが直列に配置される場合、フィルタにおけるろ材の目の粗さを下流側に向けて徐々に細かくする等、ろ材の目の粗さをフィルタ毎に異ならせるようにしてもよい。
【0065】
(8)上記実施形態では、逆洗流路を備える形態を例示したが、これは必須ではない。本発明に係る気泡含有液体製造装置は、逆洗流路を備えることなく、フィルタのろ材を着脱するなどして手動で洗浄する形態であってもよい。
【0066】
(9)上記実施形態では、貯留部として、スラッジ等を堆積させる堆積部を例示したが、これは必須ではない。すなわち、貯留部におけるスラッジ等は、クーラントの液面に浮上していたり、クーラント中に浮遊していたり等、貯留部内に貯留されていればよい。
【0067】
(10)上記実施形態では、ろ過部が気泡含有処理部の上流側に配置されている形態を例示したが、これは必須ではない。ろ過部は、例えば、気泡含有処理部の下流側等、流路のいずれの位置に配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…気泡含有液体製造装置、10…気泡含有処理部、20…ポンプ部、30…ろ過部、31,32…フィルタ(31…第1フィルタ、32…第2フィルタ)、31A,31B,32A,32B…切替弁(切替部)、40…洗浄水タンク、40E…堆積部(貯留部)、50…制御部(切替部)、C…環状の隙間(クーラントの流路)G…研削盤(工作機械)、P…流路(クーラントの流路)、R…逆洗流路