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特開2022-90356擁壁コーナーブロックおよびコーナー擁壁形成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022090356
(43)【公開日】2022-06-17
(54)【発明の名称】擁壁コーナーブロックおよびコーナー擁壁形成方法
(51)【国際特許分類】
   E02D 29/02 20060101AFI20220610BHJP
【FI】
E02D29/02 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020202715
(22)【出願日】2020-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】502045884
【氏名又は名称】株式会社赤羽コンクリート
(74)【代理人】
【識別番号】110003111
【氏名又は名称】あいそう特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 利典
(72)【発明者】
【氏名】赤羽 宏
【テーマコード(参考)】
2D048
【Fターム(参考)】
2D048AA04
2D048AA12
(57)【要約】
【課題】2つの擁壁用ブロックの擁壁本体部を任意の角度で配置することができる擁壁コーナーブロックであって、2つの擁壁用ブロックを連結する連結部材の破損を防止でき、かつ2つの擁壁用ブロックを配置した後の間詰め作業が容易である擁壁コーナーブロックを提供する。
【解決手段】第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11の側面部に上下方向全長に延びるように埋設された第1枠体30と、第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21の側面部に上下方向全長に延びるように埋設された第2枠体40と、第1枠体30および第2枠体40とほぼ同じ長さを有し、両側部が第1枠体30と第2枠体40に収納された連結部材50とを備え、連結部材50により連結された第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が変更可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1擁壁用ブロックと第2擁壁用ブロックとが連結されてなる擁壁コーナーブロックであって、
前記第1擁壁用ブロックは、外面部および内面部を有するコンクリート製の厚板状の擁壁本体部と、前記擁壁本体部の側面部に埋設され、前記側面部の上下方向全長に延びる金属製または樹脂製の第1連結部材収納用枠体を備え、前記第1連結部材収納用枠体は、前記側面部の上下方向全長に延びる第1開口部を備え、
前記第2擁壁用ブロックは、外面部および内面部を有するコンクリート製の厚板状の擁壁本体部と、前記擁壁本体部の側面部に埋設され、前記側面部の上下方向全長に延びる金属製または樹脂製の第2連結部材収納用枠体を備え、前記第2連結部材収納用枠体は、前記側面部の上下方向全長に延びる第2開口部を備え、
前記第1擁壁用ブロックと前記第2擁壁用ブロックは、前記第1連結部材収納用枠体の前記第1開口部と前記第2連結部材収納用枠体の前記第2開口部が近接するように並列に立設しており、
前記擁壁コーナーブロックは、前記第1および前記第2連結部材収納用枠体とほぼ同じ長さを有し、一方の側部が前記第1連結部材収納用枠体に収納され、他方の側部が前記第2連結部材収納用枠体に収納された可撓性連結部材を備え、
前記第1擁壁用ブロックの前記擁壁本体部と前記第2擁壁用ブロックの前記擁壁本体部は、前記可撓性連結部材により連結され、かつ、前記第1擁壁用ブロックの前記擁壁本体部と前記第2擁壁用ブロックの前記擁壁本体部とがなす角度が変更可能であることを特徴とする擁壁コーナーブロック。
【請求項2】
前記第1擁壁用ブロックは、前記擁壁本体部の下端部から突出する脚部を備えている請求項1に記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項3】
前記第2擁壁用ブロックは、前記擁壁本体部の下端部から突出する脚部を備えている請求項1または2に記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項4】
前記可撓性連結部材は、両側部に肉厚部を備え、前記第1連結部材収納用枠体は、前記肉厚部の一方を収納する第1肉厚部収納部を備え、前記第2連結部材収納用枠体は、前記肉厚部の他方を収納する第2肉厚部収納部を備えている請求項1ないし3のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項5】
前記第1連結部材収納用枠体は、先端部である前記第1開口部に対して、後端部が前記擁壁本体部の前記外面部側に位置するように、前記擁壁本体部内に斜めに埋設されており、前記第2連結部材収納用枠体は、先端部である前記第2開口部に対して、後端部が前記擁壁本体部の前記外面部側に位置するように、前記擁壁本体部内に斜めに埋設されている請求項1ないし4のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項6】
前記第1連結部材収納用枠体は、前記第1開口部の両側部に設けられた第1フランジ部を備え、前記第2連結部材収納用枠体は、前記第2開口部の両側部に設けられた第2フランジ部を備え、前記第1および第2フランジ部は、それぞれ、表面が前記擁壁本体部より露出している請求項1ないし5のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項7】
前記第1連結部材収納用枠体および/または前記第2連結部材収納用枠体が、前記擁壁本体部内において厚さ方向に延びるアンカー部を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項8】
前記可撓性連結部材は、弾性変形可能である請求項1ないし7のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項9】
前記可撓性連結部材は、合成樹脂もしくはゴムにて形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の擁壁コーナーブロックを用いたコーナー擁壁形成方法であって、
請求項1ないし9のいずれかに記載の擁壁コーナーブロックを準備する工程と、
前記擁壁コーナーブロックを前記第1擁壁用ブロックおよび前記第2擁壁用ブロックの一方がコーナー擁壁形成部の適合位置となるように配置する擁壁コーナーブロック配置工程と、
対象のコーナー擁壁形成部の形状に適合する角度となるように、前記第1擁壁用ブロックおよび前記第2擁壁用ブロックの他方の位置の調整および前記可撓性連結部材の変形を行うブロック位置調整工程と、
前記第1擁壁用ブロックと前記第2擁壁用ブロックと前記可撓性連結部材の外面間により形成されるコーナー部外側凹部に硬化性材料を補填するコーナー部外側補填工程とを行うことを特徴とするコーナー擁壁形成方法。
【請求項11】
前記ブロック位置調整工程後に、前記第1擁壁用ブロックと前記第2擁壁用ブロックと前記可撓性連結部材の内面間により形成されるコーナー部内側凹部に硬化性材料を補填するコーナー部内側補填工程を行う請求項10に記載のコーナー擁壁形成方法。
【請求項12】
前記硬化性材料は、 経時硬化性材料であるセメントモルタルまたはセメントグラウトである請求項10または11に記載のコーナー擁壁形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、擁壁のコーナー部(角部)を形成するための擁壁コーナーブロックおよびそれを用いたコーナー擁壁形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
擁壁のコーナー部(角部)を形成する際、その角度が現場によって異なることがある。従来は、現場で型枠を組み立ててコンクリートを打設したり、既存の壁板を所望の角度に並べて接続(接続部分にコンクリート(間詰めコンクリート)を打設)したり、要求角度に合わせたコーナー部材(特注品)を工場で製造することで、各現場において角度の異なる擁壁のコーナー部を形成している。
【0003】
近年、工期の短縮(現場でのコンクリート打設を回避する等)やコスト削減(特注品の製造を回避する等)の目的のため、予め製造したコンクリート製品(プレキャストコンクリート製品)を用いて、多くの現場に対応することが求められている。そのような状況下、本願出願人も、特許文献1(実用新案登録3138182号公報)において、2つの立面板を金属製の蝶番で連結してなり、現場において2つの立面板間の角度を設定した後、蝶番の回転部をロックして固定することができる擁壁コーナーブロックを提案している。このような擁壁コーナーブロックは、各現場において角度の異なる擁壁のコーナー部を正確に形成することができ、さらに予め製造した擁壁コーナーブロックを汎用品として取り扱うこともできるため、有用性が高い。
【0004】
また、特許文献2(特許第4696084号公報)には、擁壁のコーナー部を構成する第1の壁体および第2の壁体の成す角度を変えられるように第1の壁体および第2の壁体を接続する接続部材を、第1の壁体および第2の壁体の隣接する側に、第1の壁体および第2の壁体の間に隙間が形成されるように埋設してなるコンクリート製品が開示されている。さらに、特許文献3(実開平5-096142号公報)には、擁壁のコーナー部を構成する2個のブロックピースを垂直壁部に埋設した可撓帯で接続一体化し折り曲げ(角度)自在に形成した擁壁ブロックが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録3138182号公報
【特許文献2】特許第4696084号公報
【特許文献3】実開平5-096142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、2つの立面板を回動可能に連結する蝶番が内側に設けられているため、擁壁コーナーブロックの配設時に、コーナー部の外側に形成される空隙が大きくなってしまう。そのため、そのような空隙を埋めるための間詰め材(コンクリートやモルタル)が大量に必要になるという問題がある。
また、特許文献1および特許文献2では、2つの擁壁本体部を連結する複数の連結部材が、上下方向において隙間を空けて間欠的に設けられているため、コーナー部の内側または外側を間詰めする際に、間詰め材が隙間から外側または内側に漏れてしまう。そのため間詰め材の打設時に、間詰め材の漏出を防止するために型枠を設置する等の処置をする必要がある。
また、特許文献3においては、可撓帯が、直接コンクリート製の垂直壁部に埋設されているため、可撓帯と垂直壁部との強度差や膨張差(線膨張係数の差)等により、可撓帯が脱落や破損してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、2つの擁壁用ブロックの擁壁本体部を任意の角度で配置することができる擁壁コーナーブロックであって、2つの擁壁用ブロックを連結する連結部材の破損を防止でき、かつ2つの擁壁用ブロックを配置した後の間詰め作業が容易である擁壁コーナーブロックおよびそれを用いたコーナー擁壁形成方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 第1擁壁用ブロックと第2擁壁用ブロックとが連結されてなる擁壁コーナーブロックであって、
前記第1擁壁用ブロックは、外面部および内面部を有するコンクリート製の厚板状の擁壁本体部と、前記擁壁本体部の側面部に埋設され、前記側面部の上下方向全長に延びる金属製または樹脂製の第1連結部材収納用枠体を備え、前記第1連結部材収納用枠体は、前記側面部の上下方向全長に延びる第1開口部を備え、
前記第2擁壁用ブロックは、外面部および内面部を有するコンクリート製の厚板状の擁壁本体部と、前記擁壁本体部の側面部に埋設され、前記側面部の上下方向全長に延びる金属製または樹脂製の第2連結部材収納用枠体を備え、前記第2連結部材収納用枠体は、前記側面部の上下方向全長に延びる第2開口部を備え、
前記第1擁壁用ブロックと前記第2擁壁用ブロックは、前記第1連結部材収納用枠体の前記第1開口部と前記第2連結部材収納用枠体の前記第2開口部が近接するように並列に立設しており、
前記擁壁コーナーブロックは、前記第1および前記第2連結部材収納用枠体とほぼ同じ長さを有し、一方の側部が前記第1連結部材収納用枠体に収納され、他方の側部が前記第2連結部材収納用枠体に収納された可撓性連結部材を備え、
前記第1擁壁用ブロックの前記擁壁本体部と前記第2擁壁用ブロックの前記擁壁本体部は、前記可撓性連結部材により連結され、前記第1擁壁用ブロックの前記擁壁本体部と前記第2擁壁用ブロックの前記擁壁本体部とがなす角度が変更可能である擁壁コーナーブロック。
【0008】
(2) 前記第1擁壁用ブロックは、前記擁壁本体部の下端部から突出する脚部を備えている上記(1)に記載の擁壁コーナーブロック。
(3) 前記第2擁壁用ブロックは、前記擁壁本体部の下端部から突出する脚部を備えている上記(1)または(2)に記載の擁壁コーナーブロック。
(4) 前記可撓性連結部材は、両側部に肉厚部を備え、前記第1連結部材収納用枠体は、前記肉厚部の一方を収納する第1肉厚部収納部を備え、前記第2連結部材収納用枠体は、前記肉厚部の他方を収納する第2肉厚部収納部を備えている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
(5) 前記第1連結部材収納用枠体は、先端部である前記第1開口部に対して、後端部が前記擁壁本体部の前記外面部側に位置するように、前記擁壁本体部内に斜めに埋設されており、前記第2連結部材収納用枠体は、先端部である前記第2開口部に対して、後端部が前記擁壁本体部の前記外面部側に位置するように、前記擁壁本体部内に斜めに埋設されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
(6) 前記第1連結部材収納用枠体は、前記第1開口部の両側部に設けられた第1フランジ部を備え、前記第2連結部材収納用枠体は、前記第2開口部の両側部に設けられた第2フランジ部を備え、前記第1および第2フランジ部は、それぞれ、表面が前記擁壁本体部より露出している上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
(7) 前記第1連結部材収納用枠体および/または前記第2連結部材収納用枠体が、前記擁壁本体部内において厚さ方向に延びるアンカー部を備える上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
(8) 前記可撓性連結部材は、弾性変形可能である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
(9) 前記可撓性連結部材は、合成樹脂もしくはゴムにて形成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロック。
【0009】
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロックを用いたコーナー擁壁形成方法であって、
上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の擁壁コーナーブロックを準備する工程と、
前記擁壁コーナーブロックを前記第1擁壁用ブロックおよび前記第2擁壁用ブロックの一方がコーナー擁壁形成部の適合位置となるように配置する擁壁コーナーブロック配置工程と、
対象のコーナー擁壁形成部の形状に適合する角度となるように、前記第1擁壁用ブロックおよび前記第2擁壁用ブロックの他方の位置の調整および前記可撓性連結部材の変形を行うブロック位置調整工程と、
前記第1擁壁用ブロックと前記第2擁壁用ブロックと前記可撓性連結部材の外面間により形成されるコーナー部外側凹部に硬化性材料を補填するコーナー部外側補填工程とを行うコーナー擁壁形成方法。
【0010】
(11) 前記ブロック位置調整工程後に、前記第1擁壁用ブロックと前記第2擁壁用ブロックと前記可撓性連結部材の内面間により形成されるコーナー部内側凹部に硬化性材料を補填するコーナー部内側補填工程を行う上記(10)に記載のコーナー擁壁形成方法。
(12) 前記硬化性材料は、 経時硬化性材料であるセメントモルタルまたはセメントグラウトである上記(10)または(11)に記載のコーナー擁壁形成方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明の擁壁コーナーブロックは、第1擁壁用ブロックの擁壁本体部の側面部に埋設された第1連結部材収納用枠体と、第2擁壁用ブロックの擁壁本体部の側面部に埋設された第2連結部材収納用枠体とを備え、一方の側部が第1連結部材収納用枠体に収納され、他方の側部が第2連結部材収納用枠体に収納された可撓性連結部材を備え、擁壁コーナーブロックは、可撓性連結部材により連結され、第1擁壁用ブロックの擁壁本体部と第2擁壁用ブロックの擁壁本体部とがなす角度が変更可能である。そのため、2つの擁壁用ブロックの擁壁本体部を任意の角度で配置することができるとともに、2つの擁壁用ブロックを連結する連結部材の破損を防止できる。
【0012】
また、本発明の擁壁コーナーブロックは、第1連結部材収納用枠体が第1擁壁用ブロックの擁壁本体部の側面部の上下方向全長に延び、第2連結部材収納用枠体が第2擁壁用ブロックの擁壁本体部の側面部の上下方向全長に延び、かつ、一方の側部が第1連結部材収納用枠体に収納され、他方の側部が第2連結部材収納用枠体に収納された可撓性連結部材が、第1連結部材収納用枠体および第2連結部材収納用枠体とほぼ同じ長さを有する。そのため、2つの擁壁用ブロックの擁壁本体部を任意の角度で配置することができるとともに、2つの擁壁用ブロックを配置した後の間詰め作業が容易である。
【0013】
本発明のコーナー擁壁形成方法は、所定の擁壁コーナーブロックを準備する工程と、擁壁コーナーブロックを第1擁壁用ブロックおよび第2擁壁用ブロックの一方がコーナー擁壁形成部の適合位置となるように配置する擁壁コーナーブロック配置工程と、対象のコーナー擁壁形成部の形状に適合する角度となるように、第1擁壁用ブロックおよび第2擁壁用ブロックの他方の位置の調整および可撓性連結部材の変形を行うブロック位置調整工程と、第1擁壁用ブロックと第2擁壁用ブロックと可撓性連結部材の外面間により形成されるコーナー部外側凹部に硬化性材料を補填するコーナー部外側補填工程とを行うコーナー擁壁形成方法である。そのため、2つの擁壁用ブロックの擁壁本体部をコーナー擁壁形成部に適合するように任意の角度で配置することができるとともに、2つの擁壁用ブロックを配置した後の間詰め作業(コーナー部外側補填工程)が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の擁壁コーナーブロックの実施例を示す斜視図である。
図2図2は、図1に示す擁壁コーナーブロックを構成する第1擁壁用ブロックの正面図である。
図3図3は、図2に示す第1擁壁用ブロックの平面図である。
図4図4は、図1に示す擁壁コーナーブロックを構成する第1連結部材収納用枠体の平面図である。
図5図5は、図4に示す第1連結部材収納用枠体の正面図である。
図6図6は、図1に示す擁壁コーナーブロックを構成する連結部材の平面図である。
図7図7は、図6に示す連結部材の正面図である。
図8図8は、図1に示す擁壁コーナーブロックを説明するための平面図である。
図9図9は、図8のA部拡大説明図である。
図10図10は、図1に示す擁壁コーナーブロックを説明するための平面図である。
図11図11は、図1に示す擁壁コーナーブロックを説明するための平面図である。
図12図12は、図1に示す擁壁コーナーブロックを用いて擁壁のコーナー部を施工する工程の一つを説明するための平面図である。
図13図13は、図1に示す擁壁コーナーブロックを用いて擁壁のコーナー部を施工する工程の一つを説明するための平面図である。
図14図14は、本発明の擁壁コーナーブロックの他の実施例を示す、図13に対応する平面図である。
図15図15は、本発明の擁壁コーナーブロックの他の実施例で用いられる連結部材を示す、図6に対応する平面図である。
図16図16は、本発明の擁壁コーナーブロックの他の実施例で用いられる第1連結部材収納用枠体を示す、図4に対応する平面図である。
図17図17は、本発明の擁壁コーナーブロックの他の実施例で用いられる第1連結部材収納用枠体を示す、図4に対応する平面図である。
図18図18は、本発明の擁壁コーナーブロックの他の実施例で用いられる第1連結部材収納用枠体を示す、図4に対応する平面図である。
図19図19は、本発明の擁壁コーナーブロックの他の実施例で用いられる第1連結部材収納用枠体を示す、図4に対応する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の擁壁コーナーブロックを図面に示した実施例を用いて説明する。
本発明の擁壁コーナーブロックは、図1ないし図13に示されるように、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20とが連結されてなる擁壁コーナーブロック1であって、第1擁壁用ブロック10は、外面部12および内面部13を有するコンクリート製の厚板状の擁壁本体部11と、擁壁本体部11の側面部14に埋設され、側面部14の上下方向(擁壁本体部11の長手方向)全長に延びる金属製または樹脂製の第1連結部材収納用枠体30(以下、第1枠体30とも言う)を備え、第1連結部材収納用枠体30は、側面部14の上下方向全長に延びる第1開口部31を備え、第2擁壁用ブロック20は、外面部22および内面部23を有するコンクリート製の厚板状の擁壁本体部21と、擁壁本体部21の側面部24に埋設され、側面部24の上下方向(擁壁本体部21の長手方向)全長に延びる金属製または樹脂製の第2連結部材収納用枠体40(以下、第2枠体40とも言う)を備え、第2連結部材収納用枠体40は、側面部24の上下方向全長に延びる第2開口部41を備え、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20は、第1連結部材収納用枠体30の第1開口部31と第2連結部材収納用枠体40の第2開口部41が近接するように並列に立設しており、擁壁コーナーブロック1は、第1連結部材収納用枠体30および第2連結部材収納用枠体40とほぼ同じ長さを有し、一方の側部が第1連結部材収納用枠体30に収納され、他方の側部が第2連結部材収納用枠体40に収納された可撓性連結部材50(以下、連結部材50とも言う)を備え、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21は、可撓性連結部材50により連結され、かつ、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度:θが変更可能である。
【0016】
具体的には、図2および図3に示されるように、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11は、外面部12および内面部13を有するコンクリート製の長手矩形厚板状とされている。擁壁本体部11には、補強のために鉄筋(図示しない)が埋設されていてもよい。第1擁壁用ブロック10は、擁壁本体部11が上下方向に延びるようにして立設される。なお、本実施例においては、第1擁壁用ブロック10について、擁壁本体部11の長手方向を上下方向として、擁壁本体部11の短手方向を幅方向として、擁壁本体部11の外面部12と内面部13とが対向する方向を厚さ方向として説明することがある。
【0017】
図3および図9に示されるように、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11の側面部14の端部は、厚さ方向に斜めに形成されている。より具体的には、擁壁本体部11の側面部14の端部は、外面部12側から内面部13側に向かって幅方向寸法が小さくなるように傾斜(言い換えれば、肉厚が減少する方向に傾斜)している。擁壁本体部11の側面部14の端部の傾斜角度は、後述する第1枠体30(第1開口部31)を起点として、傾斜角度が変化している。具体的には、第1枠体30(第1開口部31)の前後において、擁壁本体部11の内面部13側の傾斜角度が外面部12側の傾斜角度よりも大きくなっている(言い換えれば、肉厚がより減少する方向に傾斜している)。擁壁本体部11の中央部には、水抜き用の孔15が形成されている。
【0018】
第1擁壁用ブロック10は、擁壁本体部11の下端部(具体的には、内面部13の下端)から突出する脚部16を備えている。脚部16は、擁壁本体部11の第1枠体30が埋設されているのとは逆側の側面部(図2における左側の側面部)に設けられている。言い換えれば、第1枠体30は、擁壁本体部11の側部一端部に埋設されており、脚部16は、擁壁本体部11の側部他端部の内面部13の下端より、内面部13と直交するように形成されている。また、第1擁壁用ブロック10の内面部13の下端部には、底板部形成用枠部17が形成されている。図3に示されるように、底板部形成用枠部17は擁壁本体部11および脚部16の内周縁に沿って略L字状に形成されている。
【0019】
擁壁本体部11の一方の側面部14(図2における右側の側面部)には、第1枠体30が埋設されている。具体的には、図2および図5に示されるように、第1枠体30の上下方向寸法:L1bは、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11の上下方向寸法:L1aと同等または僅かに短いものとされている。
【0020】
第1枠体30は、上下方向全長に延びる第1開口部31を備える。第1開口部31は、擁壁本体部11への埋設状態において、擁壁本体部11の側面部14の上下方向全長に延びる第1開口部31を構成する。また、上記の第1開口部31は、擁壁本体部11の上面部にて開口する上面開口または/および下面部にて開口する下面開口を備えている。さらに、図4および図9に示されるように、第1開口部31部分において、第1枠体30の外面部12側の外側壁部32が、内面部13側の内側壁部33よりも幅方向外側(近接配置される第2擁壁用ブロック20側)に突出している。
【0021】
第1枠体30は、後述する連結部材50の側部に形成された肉厚部51を収納する第1肉厚部収納部34を備える。第1枠体30の第1肉厚部収納部34よりも第1開口部31側の部分は、連結部材50の本体部53(肉厚部51,52以外の部分;中央部分)の一部を収納する第1本体部収納部35となっている。第1肉厚部収納部34は、第1本体部収納部35を介して、第1開口部31と連通する。第1本体部収納部の厚さ方向寸法:T1bは、連結部材50の肉厚部51の厚さ方向寸法:T1cよりも小さくされている。これにより、連結部材50が第1枠体30から脱落すること(第1本体部収納部35および第1開口部31を通じて脱落すること)が防止される。
【0022】
第1枠体30は、擁壁本体部11内において厚さ方向に延びるアンカー部36を備える。具体的には、第1肉厚部収納部34から第1開口部31とは逆側に向かって、横断面が略T字状のアンカー部36が形成されている。アンカー部36は、第1枠体30の上下方向略全長に亘って形成されている。これにより、第1枠体30の擁壁本体部11からの脱落が防止される。
【0023】
第1枠体30および後述する第2枠体40は、公知の種々の金属材料および樹脂材料から形成される。具体的には、鉄、鉄系合金(例えば、ステンレス鋼)、アルミ合金などの金属材料、オレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン)、硬質塩化ビニル樹脂、スチレン系樹脂などの硬質樹脂が好適である。
【0024】
第1枠体30は、先端部である第1開口部31に対して、後端部(ここでは、第1肉厚部収納部34およびアンカー部36)が、擁壁本体部11の外面部12側に位置するように、擁壁本体部11内に斜めに埋設されている。言い換えれば、本実施例において、第1枠体30は、第1本体部収納部35(第1本体部収納部35を構成する外側壁部32および内側壁部33)が、擁壁本体部11に対して傾斜した状態で、擁壁本体部11に埋設されている。
【0025】
第1枠体30は、第1開口部31の両側部に設けられた第1フランジ部37,38を備え、第1フランジ部37,38は、それぞれ、表面が擁壁本体部11より露出している。第1フランジ部37,38は、それぞれ、第1枠体30の上下方向略全長に延びる。言い換えれば、第1フランジ部37は、第1枠体30の外側壁部32に設けられ、擁壁本体部11の側面部14の端部の外面部12側部分を上下方向略全長に亘って覆うように形成されている。第1フランジ部38は、第1枠体30の内側壁部33に設けられ、擁壁本体部11の側面部14の端部の内面部13側部分を上下方向略全長に亘って覆うように形成されている。
これにより、後述する第1枠体30に収納される連結部材50が、コンクリート製の擁壁本体部11と直接接触することが防止される。
【0026】
また、この実施例の第1枠体30では、図9に示されるように、第1フランジ部37の擁壁本体部11からの露出面が、擁壁本体部11の側面部14の第1枠体30(第1開口部31)よりも外面部12側の端面と略面一とされており、第1フランジ部38の擁壁本体部11からの露出面が、擁壁本体部11の側面部の第1枠体30(第1開口部31)よりも内面部13側の端面と略面一とされている。
【0027】
また、この実施例の第1枠体30では、図9に示されるように、第1フランジ部37は、第1フランジ部38よりも、側方へ突出した状態となっている。第1フランジ部37と第1フランジ部38間には、第1フランジ部38側が低くなる(幅方向において内側となる)段差が形成されており、第1枠体30の第1開口部31は、上面および側面が開口した状態となっている。この段差部により、図9に示されるように、第2擁壁用ブロック20の第1擁壁用ブロック10側への回動時(上記した角度:θを小さくする方向への回動時)に、第1枠体30の第1フランジ部38と、第2枠体40の第2フランジ部48が当接しない(回動の障害とならない)ものとなっている。第1フランジ部37と第1フランジ部38間の距離(段差の高さ)としては、5~10mmが好ましく、特に、7~9mmが好ましい。
【0028】
第1擁壁用ブロック10において、擁壁本体部11に第1枠体30を埋設する方法としては、第1擁壁用ブロック10のコンクリート部分(擁壁本体部11、脚部16、底板部形成用枠部17)を形成する際に、第1枠体30をインサート成形する方法等が挙げられる。
【0029】
図1に示されるように、擁壁コーナーブロック1は、上述した、第1擁壁用ブロック10と並列に立設される第2擁壁用ブロック20を備える。第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20は、第1枠体30の第1開口部31と第2枠体40の第2開口部41が近接するように並列に立設される。本実施例においては、第2擁壁用ブロック20は、第1擁壁用ブロック10と正面視において対称(図2に示される第1擁壁用ブロック10と左右対称)な構成とされている。
【0030】
すなわち、図1図8および図9に示されるように、第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21は、外面部22および内面部23を有するコンクリート製の長手矩形厚板状とされている。擁壁本体部21には、補強のために鉄筋(図示しない)が埋設されていてもよい。第2擁壁用ブロック20は、擁壁本体部21が上下方向に延びるようにして立設される。なお、本実施例においては、第2擁壁用ブロック20について、擁壁本体部21の長手方向を上下方向として、擁壁本体部21の短手方向を幅方向として、擁壁本体部21の外面部22と内面部23とが対向する方向を厚さ方向として説明することがある。
【0031】
図9に示されるように、擁壁本体部21の側面部24の端部は、厚さ方向に斜めに形成されている。より具体的には、擁壁本体部21の側面部24の端部は、外面部22側から内面部23側に向かって幅方向寸法が小さくなるように傾斜(言い換えれば、肉厚が減少する方向に傾斜)している。擁壁本体部21の側面部24の端部の傾斜角度は、後述する第2枠体40(第2開口部41)を起点として、傾斜角度が変化している。具体的には、第2枠体40(第2開口部41)の前後において、擁壁本体部21の内面部23側の傾斜角度が外面部22側の傾斜角度よりも大きくなっている(言い換えれば、肉厚がより減少する方向に傾斜している)。擁壁本体部21の中央部には、水抜き用の孔25が形成されている。
【0032】
第2擁壁用ブロック20は、擁壁本体部21の下端部(具体的には、内面部23の下端)から突出する脚部26を備えている。脚部26は、擁壁本体部21の第2枠体40が埋設されているのとは逆側の側面部に設けられている。言い換えれば、第2枠体40は、擁壁本体部21の側部一端部に埋設されており、脚部26は、擁壁本体部21の側部他端部の内面部23の下端より、内面部23と直交するように形成されている。また、第2擁壁用ブロック20の内面部23の下端部には、底板部形成用枠部27が形成されている。底板部形成用枠部27は擁壁本体部21および脚部26の内周縁に沿って略L字状に形成されている。
【0033】
擁壁本体部21の側面部24には、第2枠体40が埋設されている。本実施例においては、第2枠体40として、第1枠体30と全く同じものが、方向を変えて(図5に示される第1枠体30を紙面垂直方向に延びる軸に対して180°回転させた状態で)用いられている。
【0034】
第2枠体40は、上下方向全長に延びる第2開口部41を備える。第2開口部41は、擁壁本体部21への埋設状態において、擁壁本体部21の側面部24の上下方向全長に延びる第2開口部41を構成する。また、上記の第2開口部41は、擁壁本体部21の上面部にて開口する上面開口または/および下面部にて開口する下面開口を備えている。さらに、図9に示されるように、第2開口部41部分において、第2枠体40の外面部22側の外側壁部42が、内面部23側の内側壁部43よりも幅方向外側(近接配置される第1擁壁用ブロック10側)に突出している。
【0035】
第2枠体40は、後述する連結部材50の側部に形成された肉厚部52を収納する第2肉厚部収納部44を備える。第2枠体40の第2肉厚部収納部44よりも第2開口部41側の部分は、連結部材50の本体部53(肉厚部51,52以外の部分;中央部分)の一部を収納する第2本体部収納部45となっている。第2肉厚部収納部44は、第2本体部収納部45を介して、第2開口部41と連通する。第2本体部収納部の厚さ方向寸法(T1bと同等)は、連結部材50の肉厚部52の厚さ方向寸法(T1cと同等)よりも小さくされている。これにより、連結部材50が第2枠体40から脱落すること(第2本体部収納部45および第2開口部41を通じて脱落すること)が防止される。
【0036】
第2枠体40は、擁壁本体部21内において厚さ方向に延びるアンカー部46を備える。具体的には、第2肉厚部収納部44から第2開口部41とは逆側に向かって、横断面が略T字状のアンカー部46が形成されている。アンカー部46は、第2枠体40の上下方向略全長に亘って形成されている。これにより、第2枠体40の擁壁本体部21からの脱落が防止される。
【0037】
第2枠体40は、先端部である第2開口部41に対して、後端部(ここでは、第2肉厚部収納部44およびアンカー部46)が、擁壁本体部21の外面部22側に位置するように、擁壁本体部21内に斜めに埋設されている。言い換えれば、本実施例において、第2枠体40は、第2本体部収納部45(第2本体部収納部45を構成する外側壁部42および内側壁部43)が、擁壁本体部21に対して傾斜した状態で、擁壁本体部21に埋設されている。
【0038】
第2枠体40は、第2開口部41の両側部に設けられた第2フランジ部47,48を備え、第2フランジ部47,48は、それぞれ、表面が擁壁本体部21より露出している。第2フランジ部47,48は、それぞれ、第2枠体40の上下方向略全長に延びる。言い換えれば、第2フランジ部47は、第2枠体40の外側壁部42に設けられ、擁壁本体部21の側面部24の端部の外面部22側部分を上下方向略全長に亘って覆うように形成されている。第2フランジ部48は、第2枠体40の内側壁部43に設けられ、擁壁本体部21の側面部24の端部の内面部23側部分を上下方向略全長に亘って覆うように形成されている。
これにより、後述する第2枠体40に収納される連結部材50が、コンクリート製の擁壁本体部21と直接接触することが防止される。
【0039】
また、本実施例では、図9に示されるように、第2フランジ部47の擁壁本体部21からの露出面が、擁壁本体部21の側面部24の第2枠体40(第2開口部41)よりも外面部22側の端面と略面一とされており、第2フランジ部48の擁壁本体部21からの露出面が、擁壁本体部21の側面部の第2枠体40(第2開口部41)よりも内面部23側の端面と略面一とされている。
【0040】
また、この実施例の第2枠体40では、図9に示されるように、第2フランジ部47は、第2フランジ部48よりも、側方へ突出した状態となっている。第2フランジ部47と第2フランジ部48間には、第2フランジ部48側が低くなる(幅方向において内側となる)段差が形成されており、第2枠体40の第2開口部41は、上面および側面が開口した状態となっている。この段差部により、図9に示されるように、第2擁壁用ブロック20の第1擁壁用ブロック10側への回動時(上記した角度:θを小さくする方向への回動時)に、第1枠体30の第1フランジ部38と、第2枠体40の第2フランジ部48が当接しない(回動の障害とならない)ものとなっている。第2フランジ部47と第2フランジ部48間の距離(段差の高さ)としては、5~10mmが好ましく、特に、7~9mmが好ましい。
【0041】
第2擁壁用ブロック20において、擁壁本体部21に第2枠体40を埋設する方法としては、第2擁壁用ブロック20のコンクリート部分(擁壁本体部21、脚部26、底板部形成用枠部27)を形成する際に、第2枠体40をインサート成形する方法等が挙げられる。
【0042】
擁壁コーナーブロック1においては、図1に示されるように、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20とが、第1開口部31と第2開口部41とが近接するように並列に立設しており、連結部材50により連結されている。連結部材50は、弾性変形可能である。連結部材50は、成形物であることが好ましい。連結部材50は、本体部53部分に全長に伸びる湾曲部を有する成形物であってもよい。また、連結部材50は、本体部53部分に全長に伸びる易変形部を有する成形物であってもよい。易変形部は、薄肉部により形成することができる。また、易変形部は、連結部材50の所定方向(擁壁コーナーブロック1の内側方向)に曲がりやすいものであってもよい。このような易変形部は、本体部53部分の外面側に浅いスリットを設けることにより形成することできる。
【0043】
連結部材50は、第1開口部31と第2開口部41の上面開口より挿入し、配置することが好ましい。上記のように本体部53部分に全長に伸びる湾曲部または易変形部を有するものであれば、第1開口部31と第2開口部41の上面開口からの挿入が容易となる。
【0044】
連結部材50の形成材料として、合成樹脂もしくはゴムが好適である。連結部材を形成する合成樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂もしくはそれらのポリオレフィン系エラストマー、塩化ビニル、フッ素系樹脂もしくはフッ素系エラストマー、メタクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルもしくはそれらのポリエステル系エラストマー、ポリウレタンもしくはポリウレタン系エラストマー、ポリアミド(例えば、6ナイロン、66ナイロン)もしくはポリアミド系エラストマー、スチレン系樹脂もしくはスチレン系エラストマー等が使用できる。連結部材を形成する合成樹脂材料は、補強繊維を含有するものであってもよい。補強繊維としては、炭素繊維、グラスファイバー、アラミド繊維などが使用される。
【0045】
また、連結部材を形成するゴム材料としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ラテックスゴムなどの天然ゴムが使用できる。連結部材を形成するゴム材料は、セルロースファイバー等の補強材料を含有するものであってもよい。
【0046】
なお、連結部材の内部には、補強のための針金等が埋設されていてもよい。そのような補強は、連結部材の可撓性および弾性を著しく低下させない程度でなされることが好ましい。
【0047】
連結部材50は、第1枠体30および第2枠体40とほぼ同じ長さを有する。具体的には、図5および図7に示されるように、連結部材50の上下方向寸法:Lcは、第1枠体30(第2枠体40)の上下方向寸法:L1bと同等または僅かに短いものとされている。
【0048】
連結部材50は、両側部に肉厚部51,52を備えている。より具体的には、肉厚部51,52は、それぞれ、横断面で円形状とされており、肉厚部51,52の厚さ方向寸法(直径):T1c,T2cは、連結部材50の本体部53(中央部分)の厚さ方向寸法:Tcよりも大きくされている。肉厚部51,52は、連結部材50の略全長に亘って形成されている。肉厚部の一方(ここでは、肉厚部51)は、上述した第1枠体30の第1肉厚部収納部34に収納され、肉厚部の他方(ここでは、肉厚部52)は、上述した第2枠体40の第2肉厚部収納部44に収納される。また、連結部材50の肉厚部51,52の厚さ方向寸法(直径):T1c,T2cは、第1枠体30の第1本体部収納部34の厚さ方向寸法:T1aおよび第2枠体40の第2本体部収納部44の厚さ方向寸法(T1aと同等)よりも大きくされている。これにより、連結部材50が第1枠体30および第2枠体40から脱落することが防止される。
【0049】
連結部材50は、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20とを並列に立設した状態で、上方である第1開口部31と第2開口部41の上面開口より、挿入することにより、装着することができる。連結部材50は、金属製または樹脂製の第1枠体30および第2枠体40に収納された状態で擁壁コーナーブロック1に配設されており、連結部材50の略全体が、直接、コンクリート製の擁壁本体部11,21に接触しないようにされている。そのため、連結部材50の破損が抑制される。
【0050】
擁壁コーナーブロック1は、連結部材50により連結された第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度:θが変更可能である。
具体的に、図10には、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度を最小角度:θminとした状態が示されている。最小角度:θminは、60~85°の範囲で設定することが好ましく、90°よりも小さな角度とすることが特に好ましい。上述したように、擁壁コーナーブロック1の第1枠体30が、第1フランジ部37と第1フランジ部38間の段差を持ち、同様に、第2枠体40が第2フランジ部47と第2フランジ部48間の段差を持つため、このような小さな角度となることの障害とならないものとなっている。
【0051】
さらに、本実施例では、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が最小(θmin)とされたときに、第1擁壁用ブロック10の第1枠体30が埋設された側面部14の端部の第1枠体30(第1開口部31)よりも内面部13側の部分と、第2擁壁用ブロック20の第2枠体40が埋設された側面部24の端部の第2枠体40(第2開口部41)よりも内面部23側の部分とが当接する。言い換えれば、第1擁壁用ブロック10の第1枠体30が埋設された側面部14の端部の第1枠体30(第1開口部31)よりも内面部13側の部分、および第2擁壁用ブロック20の第2枠体40が埋設された側面部24の端部の第2枠体40(第2開口部41)よりも内面部23側の部分の形状は、設定した最小角度:θminに合わせて設計することができる。
【0052】
また、擁壁コーナーブロック1においては、第1擁壁用ブロック10の脚部16と、第2擁壁用ブロック20の脚部26とが、互いに離れた位置に設けられている。第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が最小(θmin)とされたときに、第1擁壁用ブロック10の脚部16と第2擁壁用ブロック20の脚部26とが、それらの先端部付近において近接ないしは当接する。この状態で、第1脚部16と第2脚部26とを、仮留め金具60(図10において、破線で示す)により固定してもよい。これにより、擁壁コーナーブロック1をコンパクトかつ安定した状態で、収納ないしは搬送することができる。
【0053】
図11には、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度を最大角度:θmaxとした状態が示されている。最大角度:θmaxは、120~170°の範囲で設定することが好ましく、180°よりも小さな角度とすることが特に好ましい。
【0054】
本実施例では、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が最大(θmax)とされたときに、第1擁壁用ブロック10の第1枠体30が埋設された側面部14の端部の第1枠体30(第1開口部31)よりも外面部12側の部分と、第2擁壁用ブロック20の第2枠体40が埋設された側面部24の端部の第2枠体40(第2開口部41)よりも外面部22側の部分とが当接する。言い換えれば、第1擁壁用ブロック10の第1枠体30が埋設された側面部14の端部の第1枠体30(第1開口部31)よりも外面部12側の部分、および第2擁壁用ブロック20の第2枠体40が埋設された側面部24の端部の第2枠体40(第2開口部41)よりも外面部22側の部分の形状は、設定した最大角度:θmaxに合わせて設計することができる。
【0055】
擁壁コーナーブロック1においては、上述したように、第1枠体30および第2枠体40は、それぞれ、先端部である開口部31,41に対して後端部が擁壁本体部11,21の外面部12,22側に位置するように、擁壁本体部11,21内に斜めに埋設されている。そして、図11に示されるように、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が最大(θmax)とされたときに、連結部材50が自然状態(図6に示す状態)になる。そのため、第1枠体30および第2枠体40を、それぞれ、擁壁本体部11,21に対して平行に埋設した場合、言い換えれば、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が180°のときに連結部材50が自然状態となる場合に比べて、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度を最小(θmin)とした場合の連結部材50の曲げ量を小さくできる。
【0056】
次に、擁壁コーナーブロック1を用いた場合のコーナー擁壁形成方法について説明する。
【0057】
本発明のコーナー擁壁形成方法は、上記した擁壁コーナーブロック1を準備する工程と、擁壁コーナーブロック1を第1擁壁用ブロック10および第2擁壁用ブロック20の一方がコーナー擁壁形成部の適合位置となるように配置する擁壁コーナーブロック配置工程と、対象のコーナー擁壁形成部の形状に適合する角度となるように、第1擁壁用ブロック10および第2擁壁用ブロック20の他方の位置の調整および可撓性連結部材50の変形を行うブロック位置調整工程と、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20と可撓性連結部材50の外面間により形成されるコーナー部外側凹部61に硬化性材料を補填するコーナー部外側補填工程とを行う。
【0058】
なお、擁壁コーナーブロック1は、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度を最小(θmin)とし、第1擁壁用ブロック10の脚部16と、第2擁壁用ブロック20の脚部26とを、仮留め金具60で固定した状態で、準備することができる。
【0059】
次に、擁壁コーナーブロック1を第1擁壁用ブロック10および第2擁壁用ブロック20の一方(ここでは、第1擁壁用ブロック10)がコーナー擁壁形成部の適合位置となるように配置する(擁壁コーナーブロック配置工程)。なお、本工程も第1擁壁用ブロック10の脚部16と、第2擁壁用ブロック20の脚部26とを、仮留め金具60で固定した状態で行うことができる。
【0060】
次に、対象のコーナー擁壁形成部の形状に適合する角度となるように、第1擁壁用ブロック10および第2擁壁用ブロック20の他方(ここでは、第2擁壁用ブロック20)の位置の調整および可撓性連結部材50の変形を行う(ブロック位置調整工程)。具体的には、仮留め金具60を取り外し、第2擁壁用ブロック20を軽く吊り上げながら、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度:θが所望の角度となるように第2擁壁用ブロック20の位置の調整および連結部材50の変形を行う。
【0061】
次に、図12に示されるように、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20と連結部材50の外面間により形成されるコーナー部外側凹部61に硬化性材料を補填するコーナー部外側補填工程を行う。ここでは、コーナー部外側凹部61を、経時硬化性材料であるセメントモルタルまたはセメントグラウトで補填する(図13におけるクロスハッチ部参照)。
【0062】
セメントモルタルやセメントグラウトはペースト状で施工性がよく、また型枠も必要としない。ここで、擁壁コーナーブロック1においては、第1擁壁用ブロック10(擁壁本体部11)と第2擁壁用ブロック20(擁壁本体部21)との間に、上下方向略全長に亘って連結部材50が存在している。そのため、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21と連結部材50の外面間に形成されたコーナー部外側凹部61に補填される硬化性材料がコーナー部の内側に漏出することが防止され、漏出防止用の型枠設置が不要になる等の利点がある。
【0063】
本実施例の擁壁コーナーブロック1においては、上述したように、第1擁壁用ブロック10の第1枠体30が埋設された側面部14の端部の第1枠体30(第1開口部31)よりも外面部12側の部分と、第2擁壁用ブロック20の第2枠体40が埋設された側面部24の端部の第2枠体40(第2開口部41)よりも外面部22側の部分とが、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21とがなす角度が180°未満(θmax)のときに当接するようにされている。そのため、コーナー部外側凹部61が可及的に小さくなっており、コーナー部外側凹部61を補填する硬化性材料の使用量を抑えることができる。
【0064】
上述したブロック位置調整工程後に、図13に示されるように、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20と可撓性連結部材50の内面間により形成されるコーナー部内側凹部62に硬化性材料を補填するコーナー部内側補填工程を行う。ここでは、宅地等に形成される擁壁としての補強のため、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21と連結部材50の内面間に形成されたコーナー部内側凹部62を含む擁壁本体部11(内面部13)と擁壁本体部21(内面部23)との近接部に、硬化性材料としてコンクリートを打設(補填)する(図13におけるクロスハッチ部参照)。なお、コーナー部内側補填工程では、第1擁壁用ブロック10と第2擁壁用ブロック20と連結部材50の内面間に形成されたコーナー部内側凹部62に、経時硬化性材料であるセメントモルタルまたはセメントグラウトを補填してもよい。
【0065】
ここで、擁壁コーナーブロック1においては、第1擁壁用ブロック10(擁壁本体部11)と第2擁壁用ブロック20(擁壁本体部21)との間に、上下方向略全長に亘って連結部材50が存在している。そのため、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21と連結部材50の内面間に形成されたコーナー部内側凹部62に補填される硬化性材料がコーナー部の外側に漏出することが防止され、漏出防止用の型枠設置が不要になる等の利点がある。
【0066】
そして、上述したコーナー部内側補填工程に前後して、底板部(フーチング)の打設が行われる(底板部打設工程)。底板部は、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11および脚部16(底板部形成用枠部17)と、第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21および脚部26(底板部形成用枠部27)とに囲まれた部分にコンクリートを打設することにより形成される。底板部の形成は、補強用の鉄筋を第1擁壁用ブロック10の底板部形成用枠部17および第2擁壁用ブロック20の底板部形成用枠部27上に載置した状態で、当該鉄筋を底板部に埋設するように行ってもよい。
【0067】
なお、コーナー擁壁形成方法においては、上述した方法に限られず、各工程を前後して実施してもよい。特に、擁壁コーナーブロック1を用いる場合、連結部材50の存在により、コーナー部の内側と外側とが遮断されている(言い換えれば、コーナー部外側凹部61とコーナー部内側凹部62とが連通していない)。そのため、コーナー部の外側において実施される工程(コーナー部外側補填工程など)とコーナー部の内側において実施される工程(コーナー部内側補填工程や底板部打設工程など)とを、同時に実施することもできる。
【0068】
擁壁コーナーブロック1において、図14に示されるように、第1擁壁用ブロック10の擁壁本体部11と第2擁壁用ブロック20の擁壁本体部21との間に形成されたコーナー部の外側部分に、硬化性材料の抜け止め用の溝63,64を設けてもよい。図14では、第1擁壁用ブロック10の第1枠体30が埋設された側面部14の端部の第1枠体30(第1開口部31)よりも外面部12側の部分に、擁壁本体部11の上下方向全長に延びる溝63が形成されており、第2擁壁用ブロック20の第2枠体40が埋設された側面部24の端部の第2枠体40(第2開口部41)よりも外面部22側の部分に、擁壁本体部21の上下方向全長に延びる溝64が形成されている。これにより、硬化後の硬化性材料の脱落が防止される。なお、溝63,64は、擁壁本体部11,21の上下方向において間欠的または一箇所に設けられていてもよい。
【0069】
擁壁コーナーブロック1において、図15に示されるように、連結部材50を自然状態において所定の角度で折り曲がった状態で形成してもよい。図15では、連結部材50が自然状態で中央部分において、180°未満の角度:θaで折り曲がっている。角度(θa)としては、80°~170°が好ましく、特に、100°~150°が好ましい。
【0070】
擁壁コーナーブロック1において、図16に示されるように、フランジ部37,38(47,48)の基端部に比較的大きなフィレット(R付け)処理を施したフィレット部65,66を設けてもよい。これにより、枠体30(40)による連結部材50の保護機能がよりよく発揮される。
【0071】
擁壁コーナーブロック1においては、アンカー部36,46は、それぞれ、第1枠体30および第2枠体40の上下方向において間欠的または一箇所に設けられていてもよい。また、アンカー部36(46)の形状も上述の形状に限られず、図17ないし図19に示すような形状であってもよい。
【0072】
擁壁コーナーブロック1においては、フランジ部37,38,47,48は、それぞれ、第1枠体30および第2枠体40の上下方向において間欠的または一箇所に設けられていてもよい。なお、その場合であっても、連結部材50と、コンクリート製の擁壁本体部11,21とが接触しないように、フランジ部37,38,47,48が形成されていることが望ましい。
【0073】
擁壁コーナーブロック1においては、連結部材50の肉厚部51,52は上下方向において間欠的または一箇所に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0074】
1 擁壁コーナーブロック
10 第1擁壁用ブロック
11 擁壁本体部
12 外面部
13 内面部
14 側面部
20 第2擁壁用ブロック
21 擁壁本体部
22 外面部
23 内面部
24 側面部
30 第1連結部材収納用枠体
31 第1開口部
40 第2連結部材収納用枠体
41 第2開口部
50 可撓性連結部材
61 コーナー部外側凹部
62 コーナー部内側凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図14
図15
図16
図17
図18
図19