(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022090406
(43)【公開日】2022-06-17
(54)【発明の名称】梱包具および物品梱包システム
(51)【国際特許分類】
B65D 5/66 20060101AFI20220610BHJP
【FI】
B65D5/66 301J
B65D5/66 301H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020202797
(22)【出願日】2020-12-07
(71)【出願人】
【識別番号】514037549
【氏名又は名称】大洋紙業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】金丸 正明
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB04
3E060BA08
3E060BC02
3E060CE04
3E060CE15
3E060CE30
3E060CG13
3E060CG23
3E060DA13
3E060DA30
(57)【要約】
【課題】物品の梱包を容易に行うことができる梱包具および物品梱包システムを提供する。
【解決手段】梱包具100は、底面110と、4つの側面120と、上面130とを備える。4つの側面120は、第1側面120aと、第2側面120bと、第3側面120cと、第4側面120dとを有する。上面130は、第1フラップ130aと、第2フラップ130bと、第3フラップ130cと、第4フラップ130dとを有する。第2フラップ130bは、本体部132bと、突起部134bとを有する。突起部134bは、本体部132bから突出する。突起部134bは、第1フラップ130aから分離可能に接続している。第4フラップ130dは、本体部132dと、突起部134dとを有する。突起部134dは、本体部132dから突出する。突起部134dは、第3フラップ130cから分離可能に接続している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を梱包するために用いられる梱包具であって、
底面と、
4つの側面と、
上面と
を備え、
前記4つの側面は、
第1側面と、
前記第1側面と隣接する第2側面と、
前記第2側面と隣接し、前記第1側面と対向する第3側面と、
前記第3側面および前記第1側面と隣接し、前記第2側面と対向する第4側面と
を有し、
前記上面は、
前記第1側面に対して折り曲げ可能な第1フラップと、
前記第2側面に対して折り曲げ可能な第2フラップと、
前記第3側面に対して折り曲げ可能な第3フラップと、
前記第4側面に対して折り曲げ可能な第4フラップと
を有し、
前記第2フラップは、
本体部と、
前記本体部から突出し、前記第1フラップから分離可能に接続している突起部と
を有し、
前記第4フラップは、
本体部と、
前記本体部から突出し、前記第3フラップから分離可能に接続している突起部と
を有する、梱包具。
【請求項2】
前記第2フラップの突起部は切取線を有し、
前記突起部は、前記切取線を介して前記第1フラップから分離可能に接続しており、
前記第4フラップの突起部は切取線を有し、
前記突起部は、前記切取線を介して前記第3フラップから分離可能に接続している、請求項1に記載の梱包具。
【請求項3】
前記第1フラップには、前記第2フラップの前記突起部が前記第1フラップから分離された状態で、前記第2フラップの前記突起部を差込可能な差込口が形成されており、
前記第3フラップには、前記第4フラップの前記突起部が前記第3フラップから分離された状態で、前記第4フラップの前記突起部を差込可能な差込口が形成されている、請求項1または請求項2に記載の梱包具。
【請求項4】
前記第1側面は、識別情報を示す画像が形成されている識別情報部を有し、
前記第2フラップには、貫通孔が形成されており、
前記貫通孔は、前記第2フラップが前記第1フラップと接続している状態で、前記識別情報部が露出する位置に形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の梱包具。
【請求項5】
物品を梱包する物品梱包システムであって、
複数の間口を有する棚と、
前記複数の間口のそれぞれに配置される複数の梱包具と
を備え、
前記複数の梱包具の各々は、
底面と、
4つの側面と、
上面と
を備え、
前記4つの側面は、
第1側面と、
前記第1側面と隣接する第2側面と、
前記第2側面と隣接し、前記第1側面と対向する第3側面と、
前記第3側面および前記第1側面と隣接し、前記第2側面と対向する第4側面と
を有し、
前記上面は、
前記第1側面に対して折り曲げ可能な第1フラップと、
前記第2側面に対して折り曲げ可能な第2フラップと、
前記第3側面に対して折り曲げ可能な第3フラップと、
前記第4側面に対して折り曲げ可能な第4フラップと
を有し、
前記第2フラップは、前記第1フラップと分離可能に接続しており、
前記第4フラップは、前記第3フラップと分離可能に接続している、物品梱包システム。
【請求項6】
前記第2フラップは、
本体部と、
前記本体部から突出し、前記第1フラップから分離可能に接続している突起部と
を有し、
前記第4フラップは、
本体部と、
前記本体部から突出し、前記第3フラップから分離可能に接続している突起部と
を有する、請求項5に記載の物品梱包システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包具および物品梱包システムに関する。
【背景技術】
【0002】
粘着テープを用いることなく、底面を容易に組み立てることができるワンタッチ式の梱包具が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の梱包箱は、底面部材群によって底面が構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の梱包箱は、物品を収容する際、各フラップが上方に延び、しかもフラフラと動く状態にあるため、フラップが邪魔になって物品を収容しづらい。したがって、特許文献1の梱包箱では物品を容易に梱包できない可能性がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は物品の梱包を容易に行うことができる梱包具および物品梱包システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る梱包具は、物品を梱包するために用いられる。前記梱包具は、底面と、4つの側面と、上面とを備える。前記4つの側面は、第1側面と、第2側面と、第3側面と、第4側面とを有する。前記第2側面は、前記第1側面と隣接する。前記第3側面は、前記第2側面と隣接する。前記第3側面は、前記第1側面と対向する。前記第4側面は、前記第3側面および前記第1側面と隣接する。前記第4側面は、前記第2側面と対向する。前記上面は、第1フラップと、第2フラップと、第3フラップと、第4フラップとを有する。前記第1フラップは、前記第1側面に対して折り曲げ可能である。前記第2フラップは、前記第2側面に対して折り曲げ可能である。前記第3フラップは、前記第3側面に対して折り曲げ可能である。前記第4フラップは、前記第4側面に対して折り曲げ可能である。前記第2フラップは、本体部と、突起部とを有する。前記突起部は、前記本体部から突出する。前記突起部は、前記第1フラップから分離可能に接続している。前記第4フラップは、本体部と、突起部とを有する。前記突起部は、前記本体部から突出する。前記突起部は、前記第3フラップから分離可能に接続している。
【0007】
ある実施形態において、前記第2フラップの突起部は切取線を有する。前記突起部は、前記切取線を介して前記第1フラップから分離可能に接続している。前記第4フラップの突起部は切取線を有する。前記突起部は、前記切取線を介して前記第3フラップから分離可能に接続している。
【0008】
ある実施形態において、前記第1フラップには、前記第2フラップの前記突起部が前記第1フラップから分離された状態で、前記第2フラップの前記突起部を差込可能な差込口が形成されている。前記第3フラップには、前記第4フラップの前記突起部が前記第3フラップから分離された状態で、前記第4フラップの前記突起部を差込可能な差込口が形成されている。
【0009】
ある実施形態において、前記第1側面は、識別情報部を有する。前記識別情報部には、識別情報を示す画像が形成されている。前記第2フラップには、貫通孔が形成されている。前記貫通孔は、前記第2フラップが前記第1フラップと接続している状態で、前記識別情報部が露出する位置に形成されている。
【0010】
本発明に係る物品梱包システムは、物品を梱包する。前記物品梱包システムは、棚と、複数の梱包具とを備える。前記棚は、複数の間口を有する。前記複数の梱包具は、前記複数の間口のそれぞれに配置される。前記複数の梱包具の各々は、底面と、4つの側面と、上面とを備える。前記4つの側面は、第1側面と、第2側面と、第3側面と、第4側面とを有する。前記第2側面は、前記第1側面と隣接する。前記第3側面は、前記第2側面と隣接する。前記第3側面は、前記第1側面と対向する。前記第4側面は、前記第3側面および前記第1側面と隣接する。前記第4側面は、前記第2側面と対向する。前記上面は、第1フラップと、第2フラップと、第3フラップと、第4フラップとを有する。前記第1フラップは、前記第1側面に対して折り曲げ可能である。前記第2フラップは、前記第2側面に対して折り曲げ可能である。前記第3フラップは、前記第3側面に対して折り曲げ可能である。前記第4フラップは、前記第4側面に対して折り曲げ可能である。前記第2フラップは、前記第1フラップと分離可能に接続している。前記第4フラップは、前記第3フラップと分離可能に接続している。
【0011】
ある実施形態において、前記第2フラップは、本体部と、突起部とを有する。前記突起部は、前記本体部から突出する。前記突起部は、前記第1フラップから分離可能に接続している。前記第4フラップは、本体部と、突起部とを有する。前記突起部は、前記本体部から突出する。前記突起部は、前記第3フラップから分離可能に接続している。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る梱包具によれば、物品の梱包を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る梱包具の模式的な斜視図である。
【
図2】(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る梱包具の模式的な斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る梱包具の模式的な斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る梱包具の展開図である。
【
図5】(a)~(c)を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具の組立方法について説明する。
【
図6】(a)は、本発明の実施形態に係る物品梱包システムの模式的な斜視図である。(b)は、本発明の実施形態に係る物品梱包システムの模式的な正面図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る梱包具の展開図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る梱包具の模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解の容易のため、三次元直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸を適宜記載している。X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。Z軸の正方向は鉛直上方向を示し、Z軸の負方向は鉛直下方向を示す。
【0015】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る梱包具100の模式的な斜視図である。
【0016】
図1に示すように、梱包具100は、底面110と、4つの側面120と、上面130とを備える。梱包具100は、物品を梱包するために用いられる。梱包具100は、直方体状である。梱包具100は、例えば、段ボール製である。
【0017】
4つの側面120は、第1側面120aと、第2側面120bと、第3側面120cと、第4側面120dとを有する。第2側面120bは、第1側面120aと隣接する。第3側面120cは、第2側面120bと隣接する。第3側面120cは、第1側面120aと対向する。第4側面120dは、第3側面120cおよび第1側面120aと隣接する。第4側面120dは、第2側面120bと対向する。
【0018】
上面130は、第1フラップ130aと、第2フラップ130bと、第3フラップ130cと、第4フラップ130dとを有する。第1フラップ130aは、第1側面120aに接続する。第2フラップ130bは、第2側面120bに接続する。第3フラップ130cは、第3側面120cに接続する。第4フラップ130dは、第4側面120dに接続する。
【0019】
第1フラップ130aは、第1側面120aに対して折り曲げ可能である。詳しくは、第1フラップ130aは、第1側面120aに対して+Y方向側に折り曲げ可能である。第2フラップ130bは、第2側面120bに対して折り曲げ可能である。詳しくは、第2フラップ130bは、第2側面120bに対して-X方向側に折り曲げ可能である。第3フラップ130cは、第3側面120cに対して折り曲げ可能である。詳しくは、第3フラップ130cは、第3側面120cに対して-Y方向側に折り曲げ可能である。第4フラップ130dは、第4側面120dに対して折り曲げ可能である。詳しくは、第4フラップ130dは、第4側面120dに対して+X方向側に折り曲げ可能である。
【0020】
第2フラップ130bは、本体部132bと、突起部134bとを有する。突起部134bは、本体部132bから突出する。突起部134bは、第1フラップ130aから分離可能に接続している。突起部134bの分離については、
図2(a)および
図2(b)を参照して後述する。
【0021】
第4フラップ130dは、本体部132dと、突起部134dとを有する。突起部134dは、本体部132dから突出する。突起部134dは、第3フラップ130cから分離可能に接続している。突起部134dの分離については、
図2(a)および
図2(b)を参照して後述する。
【0022】
第1フラップ130aには、差込口132aが形成されている。差込口132aは、第2フラップ130bの突起部134bが第1フラップ130aから分離された状態で、第2フラップ130bの突起部134bを差込可能である。
【0023】
第3フラップ130cには、差込口132cが形成されている。差込口132cは、第4フラップ130dの突起部134dが第3フラップ130cから分離された状態で、第4フラップ130dの突起部134dを差込可能である。
【0024】
図2(a)および
図2(b)を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100についてさらに説明する。
図2(a)および
図2(b)は、本発明の実施形態に係る梱包具100の模式的な斜視図である。なお、
図2(a)は、第2フラップ130bの突起部134bが第1フラップ130aから分離されておらず、かつ、第4フラップ130dの突起部134dが第3フラップ130cから分離されていない状態の梱包具100を示す。
図2(b)は、第2フラップ130bの突起部134bが第1フラップ130aから分離されており、かつ、第4フラップ130dの突起部134dが第3フラップ130cから分離されている様態の梱包具100を示す。
【0025】
図2(a)に示すように、第1フラップ130aは、第1側面120aよりも外側に位置する。詳しくは、第1フラップ130aは、第1側面120aよりも-Y方向側に位置する。第2フラップ130bは、第2側面120bよりも外側に位置する。詳しくは、第2フラップ130bは、第2側面120bよりも+X方向側に位置する。第3フラップ130cは、第3側面120cよりも外側に位置する。詳しくは、第3フラップ130cは、第3側面120cよりも+Y方向側に位置する。第4フラップ130dは、第4側面120dよりも外側に位置する。詳しくは、第4フラップ130dは、第4側面120dよりも-X方向側に位置する。
【0026】
第2フラップ130bの突起部134bが第1フラップ130aから分離されていない。このため、第2フラップ130bの突起部134bによって、第1フラップ130aと第2フラップ130bとが接続している。したがって、第1フラップ130aと第2フラップ130bとが広がることを抑制することができる。その結果、梱包具100に物品を入れる際に、第1フラップ130aと第2フラップ130bとが邪魔になることを抑制することができる。したがって、物品の梱包を容易に行うことができる。
【0027】
また、第4フラップ130dの突起部134dが第3フラップ130cから分離されていない。このため、第4フラップ130dの突起部134dによって、第3フラップ130cと第4フラップ130dとが接続している。したがって、第3フラップ130cと第4フラップ130dとが広がることを抑制することができる。その結果、梱包具100に物品を入れる際に、第3フラップ130cと第4フラップ130dとが邪魔になることを抑制することができる。したがって、物品の梱包を容易に行うことができる。
【0028】
第2フラップ130bの突起部134bは、切取線1342bを有する。切取線1342bは、例えば、ミシン目である。突起部134bは、切取線1342bを介して第1フラップ130aから分離可能に接続している。切取線1342bは、第1フラップ130aの+X方向側の端縁よりも-X方向側に位置する。したがって、切取線1342bの強度を強くすることができる。切取線1342bが引き裂かれることによって、
図2(b)に示すように、第1フラップ130aと第2フラップ130bとを分離することができる。したがって、物品の梱包を容易に行うことができる。
【0029】
第4フラップ130dの突起部134dは、切取線1342dを有する。切取線1342dは、例えば、ミシン目である。突起部134dは、切取線1342dを介して第3フラップ130cから分離可能に接続している。切取線1342dは、第3フラップ130cの-X方向側の端縁よりも+X方向側に位置する。したがって、切取線1342dの強度を強くすることができる。切取線1342dが引き裂かれることによって、
図2(b)に示すように、第3フラップ130cと第4フラップ130dとを分離することができる。したがって、物品の梱包を容易に行うことができる。
【0030】
次に、
図1~
図3を参照して、梱包具100の物品の梱包方法について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係る梱包具100の模式的な斜視図である。
【0031】
まず、
図2(a)に示す状態において、物品を梱包具100に入れる。
図2(a)に示す状態では、第2フラップ130bの突起部134bによって、第1フラップ130aと第2フラップ130bとが接続している。したがって、第1フラップ130aと第2フラップ130bとが広がることを抑制することができる。その結果、梱包具100に物品を入れる際に、第1フラップ130aと第2フラップ130bとが邪魔になることを抑制することができる。
【0032】
同様に、第4フラップ130dの突起部134dによって、第3フラップ130cと第4フラップ130dとが接続している。したがって、第3フラップ130cと第4フラップ130dとが広がることを抑制することができる。その結果、梱包具100に物品を入れる際に、第3フラップ130cと第4フラップ130dとが邪魔になることを抑制することができる。
【0033】
図2(a)に示す状態から、切取線1342bを引き裂くことによって、第1フラップ130aと第2フラップ130bとを分離する。同様に、切取線1342dを引き裂くことによって、第3フラップ130cと第4フラップ130dとを分離する。
【0034】
そして、
図2(b)に示すように、第1フラップ130aを+Z方向側に起こす。第2フラップ130bを+Z方向側に起こす。第3フラップ130cを+Z方向側に起こす。第4フラップ130dを+Z方向側に起こす。
【0035】
次に、
図2(b)に示す状態から、
図3に示すように、第1フラップ130aを+Y方向側に折り曲げる。第3フラップ130cを-Y方向側に折り曲げる。
【0036】
次に、
図3に示す状態から、突起部134bを-X方向側に折り曲げてから、第2フラップ130bを-X側方向に折り曲げることによって、突起部134bを差込口132aに差し込む。突起部134bが差込口132aに差し込まれることによって、第2フラップ130bは第1フラップ130aに固定される。
【0037】
また、突起部134dを+X方向側に折り曲げてから、第4フラップ130dを+X側方向に折り曲げることによって、突起部134dを差込口132cに差し込む。突起部134dが差込口132cに差し込まれることによって、第4フラップ130dは第3フラップ130cに固定される。
【0038】
第2フラップ130bが第1フラップ130aに固定され、かつ、第4フラップ130dが第3フラップ130cに固定されることによって、
図1に示すように上面130が閉じられる。
【0039】
次に、
図4を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100についてさらに説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る梱包具100の展開図である。
【0040】
図4に示すように、梱包具100は、糊代部150をさらに備える。糊代部150は、第4側面120dに接続する。糊代部150は、第3側面120cに接着する。
【0041】
第4フラップ130dは、本体部132dと、接着部136dとを有する。接着部136dは、本体部132dに接続する。接着部136dは、突起部134dに接着する。したがって、突起部134dは、接着部136dを介して本体部132dに接続している。
【0042】
底面110は、第1底面部110aと、第2底面部110bと、第3底面部110cと、第4底面部110dとを含む。底面110は、第1底面部110aと、第2底面部110bと、第3底面部110cと、第4底面部110dとによって形成される。第1底面部110aは、第1側面120aに接続する。第2底面部110bは、第2側面120bに接続する。第3底面部110cは、第3側面120cに接続する。第4底面部110dは、第4側面120dに接続する。
【0043】
第2底面部110bは、本体部112bと、突出片114bと、第1接着部116bとを有する。第1接着部116bは、第2底面部110bの本体部112bに接続する。第2底面部110bと第3底面部110cとは、第1接着部116bにおいて接着している。突出片114bは、第2底面部110bの本体部112bから突出する。突出片114bは、梱包具100が組み立てられた状態で、第1側面120aと接触する。したがって、第2底面部110bがずれることを抑制することができる。
【0044】
第4底面部110dは、本体部112dと、突出片114dと、第2接着部116dとを有する。第2接着部116dは、第4底面部110dの本体部112dに接続する。第4底面部110dと第1底面部110aとは、第2接着部116dにおいて接着している。突出片114dは、第4底面部110dの本体部112dから突出する。突出片114dは、梱包具100が組み立てられた状態で、第3側面120cと接触する。したがって、第4底面部110dがずれることを抑制することができる。
【0045】
図5(a)~
図5(c)を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100の組立方法について説明する。
図5(a)~
図5(c)を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100の組立方法について説明する。
【0046】
図5(a)に示す状態は、梱包具100が折りたたまれた状態である。
【0047】
図4を参照して説明したように、第2底面部110bと第3底面部110cとは、第1接着部116bにおいて接着している。したがって、第2底面部110bの移動に連動して、第3底面部110cが移動する。
【0048】
また、第4底面部110dと第1底面部110aとは、第2接着部116dにおいて接着している。したがって、第4底面部110dの移動に連動して、第1底面部110aが移動する。
【0049】
図5(a)に示す状態から
図5(b)に示すように、互いに隣り合う側面120同士が90度の角度で交差するように起こされるに連れて、第2底面部110bと第3底面部110c、および、第4底面部110dと第1底面部110aが互いに重なり合うことによって、
図5(c)に示すように、底面110が形成される。このように、梱包具100は、底面110を容易に組み立てることができる。
【0050】
図6(a)および
図6(b)を参照して、本発明の実施形態に係る物品梱包システム300について説明する。
図6(a)は、本発明の実施形態に係る物品梱包システム300の模式的な斜視図である。
図6(b)は、本発明の実施形態に係る物品梱包システム300の模式的な正面図である。
【0051】
物品梱包システム300は、物品を梱包するシステムである。物品梱包システム300は、棚200と、複数の梱包具100とを備える。物品梱包システム300は、複数の出荷先ごとに物品を分けて梱包する際に好適に使用される。ここでは、出荷先A~出荷先Iに物品を分けて梱包する場合について説明する。
【0052】
棚200は、複数の間口210と、複数のシャッター220を有する。本実施形態では、棚200は9つの間口210と、9つのシャッター220とを有する。複数のシャッター220は、複数の間口210のそれぞれに配置される。本実施形態では、棚200は、Z軸方向に3段、X軸方向に3段の間口210が配置されている。
【0053】
複数の梱包具100は、複数の間口210のそれぞれに配置される。梱包具100は、
図1~
図5(c)を参照して説明した梱包具100である。すなわち、梱包具100において、第2フラップ130bは、第1フラップ130aと分離可能に接続している。また、梱包具100において、第4フラップ130dは、第3フラップ130cと分離可能に接続している。複数の梱包具100は、複数の間口210のそれぞれに
図2(a)に示す状態で配置されている。
【0054】
複数のシャッター220は、開閉可能である。詳しくは、作業者が梱包する物品に付されたバーコードを読み取ることによって、対応する出荷先に応じたシャッター220が開く。
図2(a)および
図2(b)では、出荷先Bに対応するシャッター220が開いている。したがって、作業者は、シャッター220が開いている間口210に配置されている梱包具100に物品を投入することができる。したがって、作業者は物品の投入先を間違えることを抑制でき、容易に物品の仕分け作業をすることができる。
【0055】
物品の仕分け作業が完了すると、作業者は第1フラップ130aと第2フラップ130bとを分離する。また、作業者は第3フラップ130cと第4フラップ130dとを分離する。そして、
図1~
図3を参照して説明した梱包具100の物品の梱包方法のように、物品を梱包することができる。
【0056】
一般的な梱包システムでは、物品を仕分けするために仕分け用のトレーが使用される。そして、仕分けした後に、仕分け用のトレーを梱包作業の場所に移動させ、仕分け用のトレーに入っている物品を、梱包用の箱に詰め替えることによって梱包が行われる。一方、物品梱包システム300では、梱包具100を物品を仕分けするための仕分け用の箱として使用している。したがって、物品を仕分けした後に、梱包具100を移動することなく、仕分け作業をしたその場で梱包作業が行える。また、仕分け用のトレーから梱包用の箱に詰め替えることなく梱包作業が行える。したがって、物品の梱包を容易に行うことができる。
【0057】
また、梱包具100において、第2フラップ130bは、第1フラップ130aと分離可能に接続している。また、梱包具100において、第4フラップ130dは、第3フラップ130cと分離可能に接続している。したがって、物品を仕分けする際に、第2フラップ130bが、第1フラップ130aと固定された状態、および、第4フラップ130dが、第3フラップ130cと固定された状態で保持することができる。その結果、第1フラップ130a、第2フラップ130b、第3フラップ130cおよび第4フラップ130dが縦方向または横方向に広がることを抑制することができる。その結果、梱包具100が配置される間口210の大きさを小さくすることができる。したがって、棚200の省スペース化をすることができる。
【0058】
図7を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る梱包具100の展開図である。
図7に示す梱包具100は、差込口132aの代わりに切込線135a1、切込線135a2および切込線135a3が形成されている点と、差込口132cの代わりに切込線135c1、切込線135c2および切込線135c3が形成されている点とを除いて、
図1~
図5を参照して説明した梱包具100と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0059】
図7に示すように、第1フラップ130aには、切込線135a1、切込線135a2および切込線135a3が形成されている。切込線135a1、切込線135a2および切込線135a3は、第2フラップ130bの突起部134bが第1フラップ130aから分離された状態で、第2フラップ130bの突起部134bを差込可能である。したがって、突起部134bを切込線135a1、切込線135a2および切込線135a3に差し込むことによって、第2フラップ130bを第1フラップ130aに固定することができる。
【0060】
第3フラップ130cには、切込線135c1、切込線135c2および切込線135c3が形成されている。切込線135c1、切込線135c2および切込線135c3は、第4フラップ130dの突起部134dが第3フラップ130cから分離された状態で、第4フラップ130dの突起部134dを差込可能である。したがって、突起部134dを切込線135c1、切込線135c2および切込線135c3に差し込むことによって、第4フラップ130dを第3フラップ130cに固定することができる。
【0061】
図8を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具100について説明する。
図8は、本発明の実施形態に係る梱包具100の模式的な斜視図である。
図8は、第2フラップ130bの突起部134bが第1フラップ130aから分離されておらず、かつ、第4フラップ130dの突起部134dが第3フラップ130cから分離されていない状態の梱包具100を示す。
図8に示す梱包具100は、第1側面120aが、識別情報部122aを有する点と、第1フラップ130aに貫通孔137aが形成されている点とを除いて、
図1~
図5を参照して説明した梱包具100と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0062】
図8に示すように、第1側面120aは、識別情報部122aを有する。識別情報部122aには、識別情報を示す画像が形成されている。識別情報を示す画像は、例えば、バーコード画像である。識別情報は、例えば、出荷先および梱包された物品の内容を示す情報である。
【0063】
第1フラップ130aには、貫通孔137aが形成されている。貫通孔137aは、例えば、X軸方向に長い長孔である。貫通孔137aの大きさは、識別情報部122aよりも大きい。貫通孔137aは、第2フラップ130bが第1フラップ130aと接続している状態で、識別情報部122aが露出する位置に形成されている。したがって、第2フラップ130bが第1フラップ130aと接続している状態でも識別情報部122aを読み取ることができる。例えば、識別情報部122aから識別情報を読み込むことによって、梱包具100に貼り付けるラベルを生成してもよい。
【0064】
以上、図面(
図1~
図8)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0065】
例えば、
図1~
図8を参照して説明した梱包具100では、第2フラップ130bは突起部134bを有しており、第4フラップ130dは突起部134dを有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2フラップ130bは突起部134bを有しておらず、第4フラップ130dは突起部134dを有していなくてもよい。
【符号の説明】
【0066】
100 梱包具
110 底面
112b、112d 本体部
120 側面
120a 第1側面
120b 第2側面
120c 第3側面
120d 第4側面
122a 識別情報部
130 上面
130a 第1フラップ
130b 第2フラップ
130c 第3フラップ
130d 第4フラップ
132a、132c 差込口
132b、132d 本体部
134b、134d 突起部
137a 貫通孔
200 棚
210 間口
300 物品梱包システム
1342b、1342d 切取線