(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022090592
(43)【公開日】2022-06-17
(54)【発明の名称】水冷ラジエータ
(51)【国際特許分類】
F28F 9/02 20060101AFI20220610BHJP
F28F 21/08 20060101ALI20220610BHJP
F28D 1/053 20060101ALI20220610BHJP
【FI】
F28F9/02 301D
F28F21/08 A
F28F21/08 E
F28D1/053 A
F28D1/053 Z
F28F9/02 301E
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021032541
(22)【出願日】2021-03-02
(31)【優先権主張番号】202011417465.9
(32)【優先日】2020-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】505446862
【氏名又は名称】▲黄▼ 崇賢
(74)【代理人】
【識別番号】110003214
【氏名又は名称】特許業務法人服部国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 崇賢
【テーマコード(参考)】
3L103
【Fターム(参考)】
3L103AA37
3L103CC02
3L103CC22
3L103DD08
3L103DD32
3L103DD43
3L103DD67
(57)【要約】
【課題】水冷ラジエータを提供する。
【解決手段】本発明は、分流槽10と、集水槽20と、第1並列管31から第4並列管34とを備え、放熱金属材質で構成される分流槽10内に分流槽10の内部を入水室101と、移行室102と、出水室103とに区画する多数枚の第1分流水仕切板11が設けられ、放熱金属材質で構成される集水槽20内に集水槽20の内部を第1集水室201と、第2集水室202とに区画する多数枚の第2分流水仕切板21が設けられる。これより、分流槽10と集水槽20との中のいずれにも設置される分流水仕切板によって多数個の室を形成すると共に、相応の室に連通する各本の並列管が設置されることで、流路に多数個順次連結した多数個の迂回構造を呈させ、水冷ラジエータにおける水の流動行程を有効に延長し、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させ、全体の放熱効果を向上させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分流槽と、集水槽と、第1並列管と、第2並列管と、第3並列管と、第4並列管とを備える多流路式な放熱の水冷ラジエータであって、
前記分流槽は、放熱金属材質で構成され、前記分流槽内に前記分流槽の内部を入水室と、移行室と、出水室とに区画形成する多数枚の第1分流水仕切板が設置され、前記分流槽上に入水孔と、出水孔と、第1取付け溝と、第2取付け溝と、前記移行室に連通する第3取付け溝とが開設され、前記入水孔及び前記第1取付け溝は、いずれも前記入水室に連通し、前記出水孔及び前記第2取付け溝は、いずれも前記出水室に連通し、
放熱金属材質で構成される前記集水槽内に前記集水槽の内部を第1集水室と、第2集水室とに区画形成する多数枚の第2分流水仕切板が設置され、前記集水槽上に前記第1集水室に連通する第4取付け溝と、前記第2集水室に連通する第5取付け溝とが開設され、
前記第1並列管、前記第2並列管、前記第3並列管及び前記第4並列管上にいずれも放熱フィンが設置され、前記第1並列管の一端部が前記第1取付け溝中に密封取付けされると共に、前記入水室と連通し、前記第1並列管の他端部が対応の前記第4取付け溝中に密封取付けされ、前記第1集水室と連通し、前記第2並列管の一端部が対応の前記第3取付け溝中に密封取付けされ、前記移行室と連通し、前記第2並列管の他端部が対応の前記第4取付け溝中に密封取付けされ、前記第1集水室と連通し、前記第3並列管の一端部が前記第3取付け溝中に密封取付けされ、前記移行室と連通し、前記第3並列管の他端部が対応の前記第5取付け溝中に密封取付けされ、前記第2集水室と連通し、前記第4並列管の一端部が前記第2取付け溝中に密封取付けされ、前記出水室と連通し、前記第4並列管の他端部が対応の前記第5取付け溝中に密封取付けされ、前記第2集水室と連通することを特徴とする、水冷ラジエータ。
【請求項2】
前記移行室が2室であり、2室の前記移行室は、前記入水室と前記出水室との間に位置し、前記集水槽中に前記第1集水室と前記第2集水室との間に位置する第3集水室が形成され、前記集水槽上に前記第3集水室に連通する第6取付け溝が開設され、各前記移行室と前記第3集水室との間は、いずれも第5並列管に連通することにより、各前記第5並列管の一端部が対応の前記第3取付け溝中に密封取付けされ、各前記第5並列管の他端部が対応の前記第6取付け溝中に密封取付けされることを特徴とする、請求項1に記載の水冷ラジエータ。
【請求項3】
前記分流槽は、第1ボックス体と、第1ボックス蓋とを含み、前記第1分流水仕切板は、半田付け接続または一体成形を介して前記第1ボックス体内に設置され、前記第1ボックス蓋と前記第1ボックス体とを密封固定して前記入水室と、前記移行室と、前記出水室とが囲い形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項4】
前記入水孔と前記出水孔とは、いずれも前記第1ボックス体上に設置され、前記入水孔中に入水管継手が密封取付けされ、前記出水孔中に出水管継手が密封取付けされ、前記第1取付け溝と、前記第2取付け溝と、前記第3取付け溝とは、いずれも前記第1ボックス蓋上に設置されることを特徴とする、請求項3に記載の水冷ラジエータ。
【請求項5】
前記入水管継手は、前記入水孔中に挿入されると共に、半田付け接続を介して前記第1ボックス体に密封取付けされて固定され、前記出水管継手は、前記出水孔中に挿入され、半田付け接続を介して前記第1ボックス体に密封取付けされて固定されることを特徴とする、請求項4に記載の水冷ラジエータ。
【請求項6】
前記第1ボックス体と前記第1ボックス蓋とは、銅またはアルミニウム材質で構成され、前記第1ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記第1ボックス体に密封取付けされて固定されることを特徴とする、請求項3に記載の水冷ラジエータ。
【請求項7】
前記集水槽は、第2ボックス体と、第2ボックス蓋とを含み、前記第2分流水仕切板は、半田付け接続または一体成形の方式によって前記第2ボックス体内に設置され、前記第2ボックス蓋と前記第2ボックス体とを密封固定して前記第1集水室と、前記第2集水室とが囲い形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【請求項8】
前記第4取付け溝と前記第5取付け溝とは、いずれも前記第2ボックス蓋上に設置されることを特徴とする、請求項7に記載の水冷ラジエータ。
【請求項9】
前記第2ボックス体と前記第2ボックス蓋とは、銅またはアルミニウム材質で構成され、前記第2ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記第2ボックス体に密封取付けされて固定されることを特徴とする、請求項7に記載の水冷ラジエータ。
【請求項10】
前記分流槽と前記集水槽との間に左右に設置される2つのファン固定ブラケットが連結され、前記第1並列管、前記第2並列管、前記第3並列管及び前記第4並列管は、2つの前記ファン固定ブラケットの間に位置し、前記第1並列管、前記第2並列管、前記第3並列管及び前記第4並列管は、いずれも放熱金属扁平管または放熱金属円管であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の水冷ラジエータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放熱器の技術分野に関し、特に、水冷放熱に用いられる多流路式の水冷ラジエータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
水冷放熱器は、ポンプの連動を使用して液体をループに強制循環させて放熱器の熱量を奪い去るものであり、風冷放熱器と比べて静音性、降温安定性に優れ、環境に対する依存性が小さいなどの利点を有し、放熱が必要な電子構成部品またはその他の分野に常用されている。水冷放熱器の放熱性能は、その中の放熱液(水やその他の液体)の流速と正比例し、冷媒液の流速は、まだ冷媒システムの水ポンプのパワーに関連しており、水の熱容量が大きいために、水冷冷媒システムに優れた熱負荷能力を持たせることができる。
【0003】
従来の水冷放熱器は、通常、水冷ラジエータと、水冷ヘッドと、水管とから構成され、水冷ラジエータと水冷ヘッドとの間を水管で連結し、水管を利用して水冷ラジエータと水冷ヘッド内の水ループに流動させ、水冷ヘッド上に熱量を吸収した後の水は、水冷ラジエータ上に進入して放熱を行い、放熱後の水を水冷ヘッド内へと流し戻すことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術において、水冷放熱器の水冷ラジエータの流路は、U字形を呈することから、水冷ラジエータにおける水の流動行程を比較的に短くし、水を効率よく降温させて放熱させることができなくなる。そのため、従来の水冷ラジエータについて改良する必要がある。
【0005】
本発明の目的は、分流槽と、集水槽と、多数本の第1並列管、多数本の第2並列管、多数本の第3並列管及び多数本の第4並列管とからなる構造を用いることで、水冷ラジエータの水に対して降温・放熱を効率よく行うことができないという問題を有効に解決することができる、多流路式の高効率な放熱の水冷ラジエータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の水冷ラジエータは、分流槽と、集水槽と、第1並列管と、第2並列管と、第3並列管と、第4並列管とを備え、前記分流槽は、放熱金属材質で構成され、前記分流槽内に前記分流槽の内部を入水室と、移行室と、出水室とに区画形成する多数枚の第1分流水仕切板が設置され、前記分流槽上に入水孔と、出水孔と、第1取付け溝と、第2取付け溝と、第3取付け溝とが開設され、前記入水孔及び前記第1取付け溝は、いずれも前記入水室に連通し、前記出水孔及び前記第2取付け溝は、いずれも前記出水室に連通し、前記第3取付け溝は、前記移行室に連通し、前記集水槽は、放熱金属材質で構成され、前記集水槽内に前記集水槽の内部を第1集水室と、第2集水室とに区画形成する多数枚の第2分流水仕切板が設置され、前記集水槽上に第4取付け溝と、第5取付け溝とが開設され、前記第4取付け溝は、前記第1集水室に連通し、前記第5取付け溝は、前記第2集水室に連通し、前記第1並列管、第2並列管、第3並列管及び第4並列管上にいずれも放熱フィンが設置され、前記第1並列管の一端部が前記第1取付け溝中に密封取付けされると共に、前記入水室と連通し、第1並列管の他端部が対応の前記第4取付け溝中に密封取付けされ、前記第1集水室と連通し、前記第2並列管の一端部が対応の前記第3取付け溝中に密封取付けされ、前記移行室と連通し、前記第2並列管の他端部が対応の前記第4取付け溝中に密封取付けされ、前記第1集水室と連通し、前記第3並列管の一端部が前記第3取付け溝中に密封取付けされ、前記移行室と連通し、前記第3並列管の他端部が対応の前記第5取付け溝中に密封取付けされ、前記第2集水室と連通し、前記第4並列管の一端部が前記第2取付け溝中に密封取付けされ、前記出水室と連通し、前記第4並列管の他端部が対応の前記第5取付け溝中に密封取付けされ、前記第2集水室と連通する。
【0007】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記移行室が2室であり、2室の前記移行室は、前記入水室と前記出水室との間に位置し、前記集水槽中に第3集水室が形成され、前記第3集水室は、前記第1集水室と前記第2集水室との間に位置し、前記集水槽上に第6取付け溝が開設され、前記第6取付け溝は、前記第3集水室に連通し、各前記移行室と前記第3集水室との間は、いずれも前記第5並列管に連通することにより、各前記第5並列管の一端部が対応の前記第3取付け溝中に密封取付けされ、各前記第5並列管の他端部が対応の前記第6取付け溝中に密封取付けされる。
【0008】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記分流槽は、第1ボックス体と、第1ボックス蓋とを含み、前記第1分流水仕切板は、半田付け接続または一体成形を介して前記第1ボックス体内に設置され、前記第1ボックス蓋と前記第1ボックス体とを密封固定して前記入水室と、前記移行室と、前記出水室とが囲い形成される。
【0009】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記入水孔と前記出水孔とは、いずれも前記第1ボックス体上に設置され、前記入水孔中に入水管継手が密封取付けされ、前記出水孔中に出水管継手が密封取付けされ、前記第1取付け溝と、第2取付け溝と、第3取付け溝とは、いずれも前記第1ボックス蓋上に設置される。
【0010】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記入水管継手は、前記入水孔中に挿入されると共に、半田付け接続を介して前記第1ボックス体に密封取付けされて固定され、前記出水管継手は、前記出水孔中に挿入され、半田付け接続を介して前記第1ボックス体に密封取付けされて固定される。
【0011】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記第1ボックス体と前記第1ボックス蓋とは、銅またはアルミニウム材質で構成され、前記第1ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記第1ボックス体に密封取付けされて固定される。
【0012】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記集水槽は、第2ボックス体と、第2ボックス蓋とを含み、前記第2分流水仕切板は、半田付け接続または一体成形の方式によって前記第2ボックス体内に設置され、前記第2ボックス蓋と前記第2ボックス体とを密封固定して前記第1集水室と、前記第2集水室とが囲い形成される。
【0013】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記第4取付け溝と前記第5取付け溝とは、いずれも前記第2ボックス蓋上に設置される。
【0014】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記第2ボックス体と前記第2ボックス蓋とは、銅またはアルミニウム材質で構成され、前記第2ボックス蓋は、半田付け接続を介して前記第2ボックス体に密封取付けされて固定される。
【0015】
本発明の水冷ラジエータにおいて、前記分流槽と前記集水槽との間に2つのファン固定ブラケットが連結され、2つの前記ファン固定ブラケットは、左右に設置され、前記第1並列管、前記第2並列管、前記第3並列管及び前記第4並列管は、2つの前記ファン固定ブラケットの間に位置し、前記第1並列管、前記第2並列管、前記第3並列管及び前記第4並列管は、いずれも放熱金属扁平管または放熱金属円管である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の水冷ラジエータは、分流槽と、集水槽と、多数本の第1並列管から第4並列管とを備え、前記分流槽は、放熱金属材質で構成され、その内部に分流槽の内部を入水室と、移行室と、出水室とに区画する多数枚の第1分流水仕切板が設けられ、前記集水槽も、放熱金属材質で構成され、その内部に集水槽の内部を第1集水室と、第2集水室とに区画する多数枚の第2分流水仕切板が設けられる。
上記の技術から分かるように、本発明は、従来の技術に比べて、顕著な利点と有益な効果を有し、前記分流槽と前記集水槽との中のいずれにも設置される分流水仕切板によって多数個の室を形成すると共に、それに合わせて相応の室に連通する各本の並列管が設置されることで、本発明における流路に多数個順次連結した多数個の迂回構造を呈させ、水冷ラジエータにおける水の流動行程を有効に延長することにより、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させることができ、全体の放熱効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1実施形態を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の第2実施形態を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明による実施形態の水冷ラジエータを図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0019】
(第1実施形態)
図1及び
図2を参照すると、本発明の水冷ラジエータとして、その第1実施形態は、分流槽10と、集水槽20と、多数本の第1並列管31と、多数本の第2並列管32と、多数本の第3並列管33と、多数本の第4並列管34とを備え、その内、分流槽10は、放熱金属材質で構成され、分流槽10内に多数枚の第1分流水仕切板11が設置され、分流槽10の内部は、入水室101と、移行室102と、出水室103とに区画形成され、分流槽10上に入水孔104と、出水孔105と、第1取付け溝106と、第2取付け溝107と、第3取付け溝108とが開設され、入水孔104及び第1取付け溝106は、いずれも入水室101に連通し、出水孔105及び第2取付け溝107は、いずれも出水室103に連通し、第3取付け溝108は、移行室102に連通する。上記の分流槽10は、第1ボックス体12と、第1ボックス蓋13とを含み、上記の第1分流水仕切板11は、半田付け接続または一体成形の方式によって第1ボックス体12内に設置され、第1ボックス蓋13と第1ボックス体12とを密封固定して前述の入水室101と、移行室102と、出水室103とが囲い形成され、入水孔104と出水孔105とは、いずれも第1ボックス体12上に設置され、入水孔104中に入水管継手41が密封取付けされ、出水孔105中に出水管継手42が密封取付けされ、第1取付け溝106と、第2取付け溝107と、第3取付け溝108とは、いずれも第1ボックス蓋13上に設置される。入水管継手41は、入水孔104中に挿入されると共に、半田付け接続を介して第1ボックス体12に密封取付けされて固定され、出水管継手42は、出水孔105中に挿入されると共に、半田付け接続を介して第1ボックス体12に密封取付けされて固定され、第1ボックス体12と第1ボックス蓋13とは、銅またはアルミニウム材質で構成されることが好ましく、第1ボックス蓋13は、半田付け接続を介して第1ボックス体12に密封取付けされて固定される。
【0020】
集水槽20は、放熱金属材質で構成され、集水槽20内に多数枚の第2分流水仕切板21が設置され、集水槽20の内部は、第1集水室201と、第2集水室202とに区画形成され、集水槽20上に第4取付け溝203と、第5取付け溝204とが開設され、第4取付け溝203は、第1集水室201に連通し、第5取付け溝204は、第2集水室202に連通する。集水槽20は、第2ボックス体22と、第2ボックス蓋23とを含み、上記の第2分流水仕切板21は、半田付け接続または一体成形の方式によって第2ボックス体22内に設置され、第2ボックス蓋23と第2ボックス体22とを密封固定して前述の第1集水室201と、第2集水室202とが囲い形成され、第4取付け溝203と第5取付け溝204とは、いずれも第2ボックス蓋23上に設置される。第2ボックス体22と第2ボックス蓋23とは、銅またはアルミニウム材質で構成され、第2ボックス蓋23は、半田付け接続を介して第2ボックス体22に密封取付けされて固定される。
【0021】
第1並列管31、第2並列管32、第3並列管33及び第4並列管34上にいずれも放熱フィン50が設置される。本実施形態において、第1並列管31、第2並列管32、第3並列管33及び第4並列管34は、いずれも放熱金属扁平管であり、または、それらは放熱金属円管であり、第1並列管31、第2並列管32、第3並列管33及び第4並列管34の両端部は、それぞれ分流槽10と集水槽20とに半田付け接続されて固定される。第1並列管31の一端部が第1取付け溝106中に密封取付けされると共に、入水室101と連通し、第1並列管31の他端部が対応の第4取付け溝203中に密封取付けされ、第1集水室201と連通する。本実施形態において、第1並列管31は、間隔をあけて2本配列設置される。
【0022】
第2並列管32の一端部が対応の第3取付け溝108中に密封取付けされると共に、移行室102と連通し、第2並列管32の他端部が対応の第4取付け溝203中に密封取付けされ、第1集水室201と連通する。本実施形態において、第2並列管32は、間隔をあけて2本配列設置される。
【0023】
第3並列管33の一端部が第3取付け溝108中に密封取付けされると共に、移行室102と連通し、第3並列管33の他端部が対応の第5取付け溝204中に密封取付けされ、第2集水室202と連通する。本実施形態において、第3並列管33は、間隔をあけて2本配列設置される。
【0024】
第4並列管34の一端部が第2取付け溝107中に密封取付けされると共に、出水室103と連通し、第4並列管34の他端部が対応の第5取付け溝204中に密封取付けされ、第2集水室202と連通する。本実施形態において、第4並列管34は、間隔をあけて6本配列設置される。
【0025】
このほか、上記の分流槽10と集水槽20との間に2つのファン固定ブラケット60が連結され、2つのファン固定ブラケット60は、左右に設置され、上記の第1並列管31、第2並列管32、第3並列管33及び第4並列管34は、2つのファン固定ブラケット60の間に位置することで、全体構造をより強固なものとさせると共に、ファンを取り付けて固定することができる。
【0026】
本実施形態を詳述する動作原理は、以下の通りである。
使用時は、
図2に示すように、温度が比較的に高い水が入水管継手41から入水室101中に進入し、その後、水が順次第1並列管31、第1集水室201、第2並列管32、移行室102、第3並列管33、第2集水室202、第4並列管34及び出水室103を流過し、最後に、水が出水管継手42から出力され、水が入水室101、第1並列管31、第1集水室201、第2並列管32、移行室102、第3並列管33、第2集水室202、第4並列管34及び出水室103を流過する過程において温度が漸次低下するに従って、出水管継手42から出力される水の温度が比較的に低く、良好な降温・放熱効果を実現することができる。
【0027】
(第2実施形態)
図3及び
図4を参照すると、本発明の第2実施形態の具体的構造を示す図であり、本実施形態において、上記の移行室102を2室として実施した場合、2室の移行室102は、入水室101と出水室103との間に位置し、集水槽20中に第3集水室205が形成され、第3集水室205は、第1集水室201と第2集水室202との間に位置し、集水槽20上に第6取付け溝206が開設され、第6取付け溝206は、第3集水室205に連通し、各移行室102と第3集水室205との間は、いずれも第5並列管35に連通することにより、各第5並列管35の一端部が対応の第3取付け溝108中に密封取付けされ、各第5並列管35の他端部が対応の第6取付け溝206中に密封取付けされ、水の行程を延長することができ、より良好な降温・放熱効果を得られる。
【0028】
本発明は、分流槽10と集水槽20との中のいずれにも設置される分流水仕切板によって多数個の室を形成すると共に、それに合わせて相応の室に連通する各本の並列管が設置されることで、本製品における流路に多数個順次連結した多数個の迂回構造を呈させ、水冷ラジエータにおける水の流動行程を有効に延長することにより、水を効率よくかつ十分に降温させて放熱させることができ、製品全体の放熱効果を非常に好適に発揮することができる。
【0029】
この第2実施形態の他の基本的構成は、第1実施形態と同様である。
【0030】
(その他の実施形態)
本実施形態において、第1並列管、第2並列管、第3並列管及び第4並列管は、いずれも放熱金属扁平管または放熱金属円管に限られない。
【0031】
第1並列管は、間隔をあけて2本配列設置に限られない。
第2並列管は、間隔をあけて2本配列設置に限られない。
第3並列管は、間隔をあけて2本配列設置に限られない。
第4並列管は、間隔をあけて6本配列設置に限られない。
【0032】
その他の実施形態の他の基本的構成は、第1実施形態と同様である。
【0033】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0034】
10 分流槽、
11 第1分流水仕切板、
12 第1ボックス体、
13 第1ボックス蓋、
101 入水室、
102 移行室、
103 出水室、
104 入水孔、
105 出水孔、
106 第1取付け溝、
107 第2取付け溝、
108 第3取付け溝、
20 集水槽、
21 第2分流水仕切板、
22 第2ボックス体、
23 第2ボックス蓋、
201 第1集水室、
202 第2集水室、
203 第4取付け溝、
204 第5取付け溝、
205 第3集水室、
206 第6取付け溝、
31 第1並列管、
32 第2並列管、
33 第3並列管、
34 第4並列管、
35 第5並列管、
41 入水管継手、
42 出水管継手、
50 放熱フィン、
60 ファン固定ブラケット。