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特開2022-90783集塵装置及びこれを備えた輸送システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022090783
(43)【公開日】2022-06-20
(54)【発明の名称】集塵装置及びこれを備えた輸送システム
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/42 20060101AFI20220613BHJP
   B65G 53/60 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
B01D46/42 Z
B65G53/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020203292
(22)【出願日】2020-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】000146054
【氏名又は名称】株式会社松井製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】木下 淳也
【テーマコード(参考)】
3F047
4D058
【Fターム(参考)】
3F047DB00
4D058RA02
(57)【要約】
【課題】収容部を着脱させる際における作業性を向上し得る集塵装置及びこれを備えた輸送システムを提供する。
【解決手段】集塵装置1は、気体に含まれる塵埃を気体から分離させる分離部10と、該分離部において分離された塵埃を排出する排出部14と、該排出部から排出された塵埃を収容する収容部20と、を備えており、前記収容部は、外周部に設けられた把持部22と、互いに対向状の位置となるように周方向に間隔を空けた部位のそれぞれに設けられ、前記排出部側に設けられた被引掛部17に対してそれぞれ係脱自在に引っ掛け保持される一対の引掛部27,27と、これら一対の引掛部のうちの被操作引掛部27Aの前記被引掛部に対する引っ掛けを解除する際に、前記把持部を把持した状態で操作可能なように該把持部またはその近傍に設けられた解除操作部24bと、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体に含まれる塵埃を気体から分離させる分離部と、該分離部において分離された塵埃を排出する排出部と、該排出部から排出された塵埃を収容する収容部と、を備えており、
前記収容部は、外周部に設けられた把持部と、互いに対向状の位置となるように周方向に間隔を空けた部位のそれぞれに設けられ、前記排出部側に設けられた被引掛部に対してそれぞれ係脱自在に引っ掛け保持される一対の引掛部と、これら一対の引掛部のうちの被操作引掛部の前記被引掛部に対する引っ掛けを解除する際に、前記把持部を把持した状態で操作可能なように該把持部またはその近傍に設けられた解除操作部と、を備えていることを特徴とする集塵装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記被操作引掛部は、周方向で前記把持部またはその近傍に位置するように設けられていることを特徴とする集塵装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記被操作引掛部は、前記収容部の外周側において弾性変形を伴って径方向に変位自在とされた弾性片部に設けられており、
前記解除操作部は、径方向で前記収容部側となる一方側端部が前記弾性片部に当接されて該弾性片部を径方向に変位させる操作部材の他方側端部に設けられていることを特徴とする集塵装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記排出部側における前記一対の引掛部が当接される部位及び前記一対の引掛部のうちの両方または一方には、引っ掛ける際にガイドとなる傾斜ガイド面が設けられていることを特徴とする集塵装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記収容部は、平面視して略円形状または略正多角形状とされており、
前記被引掛部は、前記一対の引掛部のそれぞれを複数箇所において保持可能なように周方向に間隔を空けて複数箇所または全周に設けられていることを特徴とする集塵装置。
【請求項6】
材料輸送路を介して材料元から空気輸送される粉粒体材料を捕集する捕集器と、該捕集器から排出される輸送空気に含まれる塵埃を集塵する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の集塵装置と、粉粒体材料を空気輸送する際に駆動される輸送空気源と、を備えていることを特徴とする輸送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集塵装置及びこれを備えた輸送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、気体に含まれる塵埃を気体から分離させて集塵する集塵装置が知られている。
例えば、下記特許文献1には、集塵口からファンの回転によって吸引した塵埃を収容する収塵容器がダクトを介して設けられた吸風機が開示されている。この収塵容器に設けられ塵埃を収容する集塵袋を収容する集塵ボックスは、外部から数個所に設けられた取付金具によって排風口が設けられた円筒部に対して着脱自在に装着された構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭64-53214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような収塵容器では、数個所に設けられた取付金具がいわゆるキャッチクリップ(スナップ錠)であるので、集塵ボックスを一方の手で保持した状態で他方の手で数個所それぞれのキャッチクリップを操作して集塵ボックスを着脱させる必要があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、収容部を着脱させる際における作業性を向上し得る集塵装置及びこれを備えた輸送システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明に係る集塵装置は、気体に含まれる塵埃を気体から分離させる分離部と、該分離部において分離された塵埃を排出する排出部と、該排出部から排出された塵埃を収容する収容部と、を備えており、前記収容部は、外周部に設けられた把持部と、互いに対向状の位置となるように周方向に間隔を空けた部位のそれぞれに設けられ、前記排出部側に設けられた被引掛部に対してそれぞれ係脱自在に引っ掛け保持される一対の引掛部と、これら一対の引掛部のうちの被操作引掛部の前記被引掛部に対する引っ掛けを解除する際に、前記把持部を把持した状態で操作可能なように該把持部またはその近傍に設けられた解除操作部と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
前記目的を達成するために、本発明に係る輸送システムは、材料輸送路を介して材料元から空気輸送される粉粒体材料を捕集する捕集器と、該捕集器から排出される輸送空気に含まれる塵埃を集塵する本発明に係る集塵装置と、粉粒体材料を空気輸送する際に駆動される輸送空気源と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る集塵装置及びこれを備えた輸送システムは、上述のような構成としたことで、収容部を着脱させる際における作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る集塵装置の一例及びこれを備えた輸送システムの一例を模式的に示す概略システム図である。
図2】(a)は、同集塵装置の一部破断概略側面図、(b)は、同集塵装置の一部破断概略正面図である。
図3】(a)は、同集塵装置の一部省略概略平面図、(b)は、同集塵装置の排出部側の一例を模式的に示す概略底面図である。
図4】(a)は、図3(a)におけるX-X線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、(a)に対応させた一部破断概略分解縦断面図である。
図5】(a)、(b)は、図4(a)に対応させた一部破断概略分解縦断面図である。
図6】(a)は、図4(a)に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、図4(a)に対応させた一部破断概略分解縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
以下の実施形態では、実施形態に係る集塵装置の一例及びこれを備えた輸送システムの一例を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1図6は、本実施形態に係る集塵装置の一例及びこれを備えた輸送システムの一例を模式的に示す図である。図1では、粉粒体材料や気体が通過する経路となる管路(配管)を、実線にて模式的に示している。
【0011】
本実施形態に係る集塵装置1は、図1に示すように、気体に含まれる塵埃を気体から分離させる分離部10と、この分離部10において分離された塵埃を排出する排出部14と、この排出部14から排出された塵埃を収容する収容部20と、を備えている。本実施形態では、この集塵装置1は、輸送システムAに組み込まれている。なお、集塵装置1の具体的構成については後述する。
輸送システムAは、材料輸送路3を介して材料元2から空気輸送される粉粒体材料を捕集する捕集器5と、この捕集器5から排出される輸送空気に含まれる塵埃を集塵する集塵装置1と、粉粒体材料を空気輸送する際に駆動される輸送空気源8と、を備えている。このような構成とすれば、輸送空気源8を駆動することで材料元2から捕集器5に向けて粉粒体材料を空気輸送することができる。また、捕集器5から排出される輸送空気に含まれる塵埃を集塵装置1において集塵することができる。
【0012】
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、金属材料、半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
粉粒体材料としては、例えば、後記する輸送先(供給先)4が合成樹脂成形品を成形する成形機である場合には、ナチュラル材(バージン材)や粉砕材、マスターバッチ材、各種添加材等が挙げられる。また、粉粒体材料としては、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維を含んでいてもよい。
【0013】
材料元2としては、材料タンクや、乾燥ホッパー、粉粒体材料を計量する計量ホッパー、複数種の粉粒体材料を所定割合で配合する配合ホッパー等であってもよい。材料元2は、これら各種ホッパーの下流側に設けられる一時貯留部であってもよい。また、単一の材料元2から材料輸送路3を介して捕集器5に向けて一種の粉粒体材料を輸送する態様に限られない。例えば、相異なる粉粒体材料をそれぞれに貯留する複数の材料元2から材料輸送路3を介して捕集器5に向けて複数種の粉粒体材料を輸送する態様であってもよい。
【0014】
捕集器5は、上側部位が略筒形状とされ、下側部位が略逆錐台形状とされたホッパー状とされている。この捕集器5には、材料輸送路3が接続される材料導入管5aと、輸送空気から粉粒体材料を分離させる分離部と、この分離部において分離された塵埃を含む輸送空気を排出する空気排出管5bと、が設けられている。図例では、材料導入管5aは、捕集器5の略円筒形状とされた上端部の周壁部に設けられている。空気排出管5bは、捕集器5の天壁部に設けられている。なお、このような態様に代えて、材料導入管5aは、捕集器5の下端部や下端部の材料排出管に設けられていてもよい。また、空気排出管5bは、捕集器5の周壁部に設けられていてもよい。
【0015】
捕集器5の分離部としては、粉粒体材料と輸送空気とを分離可能な構成であればどのような構成でもよいが、輸送空気に加えて塵埃(粉塵)を通過させる一方、原料となる粉粒体材料の通過を阻止するパンチングメタルや網状(メッシュ状)等から構成されていてもよい。分離部としては、パンチングメタルや網状等に代えて、邪魔傘状や、いわゆるサイクロン式にて輸送空気から粉粒体材料を分離させる構造とされていてもよい。
この捕集器5の下端部の材料排出管に、排出口を開閉する適宜の弁体が設けられていてもよい。この捕集器5は、粉粒体材料を捕集する機能に加えて、異種材料を捕集器5内において流動させながら混合する機能や、捕集した粉粒体材料を貯留する貯留機能を兼ね備えていてもよい。
【0016】
この捕集器5において捕集した粉粒体材料の輸送先4としては、例えば、射出成形機等の成形機であってもよい。輸送先4としての成形機は、合成樹脂成形品を成形する射出成形機に限られず、他の材料用の射出成形機でもよく、または種々の材料用の押出成形機や圧縮成形機等の他の成形機であってもよい。輸送先4としては、成形機に限られず、成形機の上流側に設けられる乾燥ホッパーや、計量ホッパー、配合ホッパー、チャージホッパー等でもよい。輸送先4としては、単一の輸送先4に限られず、複数の輸送先4でもよい。
輸送システムAは、本実施形態では、粉粒体材料を吸引輸送する構成とされている。つまり、輸送空気源8は、吸引空気源とされている。
捕集器5の空気排出管5bには、集塵装置1を介して輸送空気源8に連通された空気吸引管6が接続されている。集塵装置1と輸送空気源8とは、下流側空気吸引管7を介して接続されている。輸送空気源8としては、吸込側に下流側空気吸引管7が接続されたブロワ(送風機)であってもよい。
【0017】
この輸送空気源8は、CPU(Central Processing Unit)等の制御回路や各種メモリ等を含む記憶部を有した制御部9によって駆動制御される。この制御部9は、例えば、捕集器5や輸送先4に設けられた材料センサからの材料要求信号に基づいて輸送空気源8を起動及び停止する構成とされていてもよい。図例では、この制御部9、輸送空気源8及び集塵装置1が支持フレームによって支持されてユニット化された輸送ユニットを構成する例を示している。
このように制御部9、輸送空気源8及び集塵装置1が輸送ユニットを構成する態様に限られず、これらに加えて、捕集器5及びその輸送先4としての乾燥ホッパーを含んでユニット化された乾燥ユニットを構成する態様でもよい。この場合は、この乾燥ユニットの乾燥ホッパーに除湿したガスを循環供給する除湿ユニットが設けられていてもよい。制御部9は、輸送空気源8や集塵装置1等とともに設けられる構成に限られず、離間した箇所に設置される構成でもよい。
【0018】
輸送空気源8は、材料元2の粉粒体材料を捕集器5に空気輸送(一次輸送)する空気源として機能するのみならず、捕集器5の輸送先4としての乾燥ホッパー等から更に先側に空気輸送(二次輸送)する空気源として機能する構成であってもよい。この場合は、空気吸引管6に、適宜の切替弁を介して他の空気吸引管を接続するようにしてもよい。粉粒体材料を輸送する輸送空気は、大気に限られず、窒素富化ガス等の不活性ガスであってもよい。
輸送システムAとしては、輸送空気源8が捕集器5の空気排出管5bに連通されて負圧によって粉粒体材料を吸引輸送する態様に限られない。例えば、輸送システムAとしては、材料元2の排出部に圧縮ガスを供給する輸送空気源8としてのコンプレッサ等の圧縮ガス源を設けて粉粒体材料を圧送する態様でもよい。集塵装置1が組み込まれる輸送システムAとしては、その他、種々の構成とされていてもよい。
【0019】
集塵装置1の分離部10は、図1に示すように、空気吸引管6と下流側空気吸引管7との間に介在される。つまり、集塵装置1の分離部10は、捕集器5と輸送空気源8とを連通させる空気吸引管6,7の途中部位に配設されている。この分離部10は、本実施形態では、輸送空気の通過方向で下流側となる輸送空気源8側に設けられた下流側分離部11と、この下流側分離部11の上流側に連通するように設けられた上流側分離部13と、を含んでいる。
下流側分離部11は、略円筒形状とされ、その内部に、輸送空気に含まれる塵埃を捕捉するフィルター12を設けた構成とされている。このフィルター12を通過した輸送空気を排出する排出口に下流側空気吸引管7が接続されている。図例では、下流側分離部11の天壁部に下流側空気吸引管7を接続した例を示しているが、このような態様に限られない。フィルター12は、ろ紙やろ布等の各種ろ材によって形成されたバグフィルターやプリーツフィルター等であってもよく、また、各種ろ材を複数層や複数段状に設けた構成でもよく、焼結フィルター等であってもよい。
【0020】
上流側分離部13は、下流側分離部11の下方側に連なるように設けられ、いわゆるサイクロン式にて輸送空気から塵埃を分離させて落下させる構成とされている。この上流側分離部13は、略円筒形状とされ、その周壁部に、内周壁に対して概ね接線方向に塵埃を含む輸送空気が導入されるように、空気吸引管6が接続される接続管13aを設けた構成とされている。この上流側分離部13の下端部は、下端側に向かうに従い縮径状とされた略逆円錐台筒状とされている。分離部10としては、このような上流側分離部13と下流側分離部11とを上下に多段階的に設けた構成に限られず、その他、種々の構成とされていてもよい。
排出部14は、図2及び図4に示すように、上流側分離部13の下端部に連なるように設けられている。図例では、排出部14は、上流側分離部13とは別体とされ、上流側分離部13の下端開口13bを覆う底部を構成するように、上流側分離部13の下端部に対してボルト等の固着具によって固定された例を示しているが、上流側分離部13に一体的に設けられていてもよい。排出部14の具体的構成については後述する。
【0021】
集塵装置1の収容部20は、図2図4に示すように、外周部に設けられた把持部22と、互いに対向状の位置となるように周方向に間隔を空けた部位のそれぞれに設けられ、排出部14側に設けられた被引掛部17に対してそれぞれ係脱自在に引っ掛け保持される一対の引掛部27,27と、を備えている。このような構成とすれば、把持部22を把持し、対向状の位置となるように設けられたいずれか一方の引掛部27を被引掛部17に引っ掛けた状態で他方の引掛部27を被引掛部17に引っ掛け保持させることで収容部20を排出部14側に取り付けることができる。
この収容部20は、これら一対の引掛部27,27のうちの被操作引掛部としての第1引掛部27Aの被引掛部17に対する引っ掛けを解除する際に、把持部22を把持した状態で操作可能なように把持部22またはその近傍に設けられた解除操作部24bを備えている。このような構成とすれば、排出部14側に取り付けられた収容部20を取り外す際には、把持部22を把持した状態で、解除操作部24bを操作することで、被引掛部17に対する第1引掛部27Aの引っ掛けを解除し、第1引掛部27Aを被引掛部17から脱離させることができる。これにより、対向状の位置となるように設けられた他方の引掛部27としての第2引掛部27Bを被引掛部17から脱離させることができ、収容部20を排出部14側から容易に取り外すことができる。
【0022】
つまり、本実施形態では、収容部20を保持した状態で複数のキャッチクリップを操作するような必要がなく、把持部22を把持する片手で収容部20を排出部14側に対して着脱させることも可能となり、収容部20を着脱させる際における作業性を向上させることができる。また、複数箇所に設けられたキャッチクリップの操作が可能なように収容部20の周囲に作業スペースを設けるような必要がなく、省スペース化を図ることもできる。また、一方の手で把持部22を把持し、必要に応じて他方の手で支えながら収容部20を排出部14側に対して着脱させることができるので、収容部20を誤って落下させるようなことを抑制することができ、これにより、収容部20の落下による塵埃の飛散等を抑制することができる。上記した輸送システムAは、このような集塵装置1を備えているので、収容部20を容易に着脱させることができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0023】
本実施形態では、排出部14側における一対の引掛部27,27が当接される部位及び一対の引掛部27,27のうちの両方または一方には、引っ掛ける際にガイドとなる傾斜ガイド面17b,27bが設けられている。このような構成とすれば、一対の引掛部27,27を被引掛部17に引っ掛ける際に傾斜ガイド面17b,27bに沿わせて円滑に引っ掛けることができる。
本実施形態では、第1引掛部27Aは、周方向で把持部22またはその近傍に位置するように設けられている。このような構成とすれば、第1引掛部27Aを把持部22から周方向に離間させた位置、例えば、周方向に90度離れた位置に設けたような構成と比べて、収容部20を排出部14側に対して着脱させる際における作業性をより向上させることができる。つまり、一対の引掛部27,27のそれぞれを把持部22から周方向に90度離れた位置(把持部22を正面として左右両側位置)に設けた場合には、把持部22を把持した手を手首回りに回動させるような操作で収容部20を排出部14側に対して着脱させる必要がある。一方、上記構成によれば、一対の引掛部27,27が把持部22またはその近傍と、それに対向する部位と、に設けられることとなるので、把持部22を把持した手や手首を上下に傾動させるような操作で収容部20を排出部14側に対して着脱させることができる。また、第1引掛部27Aと解除操作部24bとが近接した位置となることから、これらを周方向に離間させた構成と比べて、複雑な連動部材等が不要となり、構造の簡素化を図ることができる。
【0024】
具体的には、収容部20は、平面視して略円形状または略正多角形状とされている。この収容部20は、平面視して略円形状または略正多角形状とされた有底筒状の収容本体21を備えている。つまり、収容本体21は、略円筒形状または略正多角筒形状とされている。本実施形態では、収容本体21は、略円筒形状とされている。この収容本体21は、底部と、外周部を構成する周壁部と、を備え、上方側に向けて開口する容器状とされている。
本実施形態では、排出部14から落下する塵埃は、この収容本体21内に直接的に堆積する構成とされている。このような態様に代えて、収容本体21内に、排出部14から落下する塵埃を受ける収容袋等が設けられていてもよい。この場合は、収容本体21は、有底筒状の容器状とされた構成に代えて、収容袋を保持する筒状とされていてもよく、また、多数の収容袋を交換可能に有したカートリッジ状とされていてもよい。この収容本体21は、金属系材料や合成樹脂系材料から形成されていてもよい。収容本体21の適所に内部を視認可能とする窓部が設けられていてもよく、収容本体21の概ね全体が内部を視認可能な透光性を有した材料から形成されていてもよい。
【0025】
把持部22は、収容本体21の周壁部に付設状に設けられている。この把持部22は、図2(b)に示すように、収容本体21の周壁部から離間した位置において上下方向に延びる把持部本体22aと、把持部本体22aの上下の各端部から収容本体21の周壁部に向けて延び、周壁部に固定された固定部としての上端固定部22b及び下端固定部22cと、を備えている。これら上端固定部22b及び下端固定部22cは、ねじ等の固着具や接着剤、溶接等によって収容本体21の周壁部に対して固定されている。把持部22は、上端固定部22b及び下端固定部22cを備えた構成に代えて、いずれか一方(例えば、上端固定部22b)のみを備えた構成でもよい。把持部本体22aは、図例のような比較的に細い角柱棒状とされた構成に限られず、種々の形状とされていてもよい。
【0026】
第1引掛部27Aは、図4(b)に示すように、収容部20(収容本体21)の外周側において弾性変形を伴って径方向(収容本体21の径方向)に変位自在とされた弾性片部26としての第1弾性片部26Aに設けられている。このような構成とすれば、第1弾性片部26Aを弾性変形させて第1引掛部27Aを径方向に変位させることで、第1引掛部27Aを被引掛部17に対して係脱させることができる。
第1弾性片部26A及び第1引掛部27Aは、本実施形態では、周方向で把持部22に一致する位置となるように設けられている。第1弾性片部26Aは、把持部22の把持部本体22aの径方向内側に位置するように設けられている。この第1弾性片部26Aは、上端固定部22bを上下に貫通するように設けられている。上端固定部22bの収容本体21側端部には、第1弾性片部26Aの径方向への変位を許容可能な貫通孔が設けられている。
【0027】
第2引掛部27Bは、第1引掛部27Aと対向する位置となるように、第1引掛部27Aから周方向に180度離れた位置に設けられている。本実施形態では、この第2引掛部27Bも第1引掛部27Aと同様、収容本体21の外周側において弾性変形を伴って径方向に変位自在とされた弾性片部26としての第2弾性片部26Bに設けられている。
これら第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bは、互いに概ね同様の構成とされ、収容本体21の周壁部から離間した位置において上下方向に延びるように設けられている。これら第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bは、収容本体21の径方向に弾性変形可能なように厚さ方向が収容本体21の径方向となる帯板状とされている。
これら第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bは、図2(b)に示すように、固定端となるそれぞれの下端部が固定部25,25を介してねじ等の固着具や接着剤、溶接等によって収容本体21の周壁部に対して固定されている。これら第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bは、図4(b)に示すように、自由端となるそれぞれの上端部に、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bを設けた構成とされている。これら第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bは、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bが被引掛部17に対して係脱可能となるように収容本体21の外周面との間に変位を許容する空間を隔てて設けられている。これら第1引掛部27A及び第2引掛部27Bを含む第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bは、適度なばね性を有した金属系材料等から形成されていてもよい。
【0028】
第1引掛部27A及び第2引掛部27Bは、収容本体21の上端部の径方向外側に位置するように設けられている。これら第1引掛部27A及び第2引掛部27Bは、第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bのそれぞれの上端部から径方向外側に向けて突出するように設けられた爪状突起とされている。これら第1引掛部27A及び第2引掛部27Bの下方側に向く面が後記する被引掛部17の上方側に向く被係止面17aに引っ掛かるように係止する係止面27a,27aとなる。これら第1引掛部27A及び第2引掛部27Bには、これらの係止面27a,27aの径方向外側縁部から上方側に向かうに従い径方向内側となるように傾斜する傾斜ガイド面27b,27bが設けられている。換言すれば、これら傾斜ガイド面27b,27bは、第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bの径方向内側の上端縁から径方向外側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面状とされている。
これら第1引掛部27A及び第2引掛部27Bは、第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bが自然状態または径方向内側に僅かに弾性変形した状態で被引掛部17に引掛係止される係止位置とされる。第1引掛部27A及び第2引掛部27Bは、第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bの弾性変形を伴って径方向内側に変位された状態で被引掛部17に対する引掛が解除される解除位置とされる。図例では、解除位置において第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bの上端部が収容本体21の外周面に当接される構成とした例を示している。これら第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bの意図しない解除側への変形を抑制すべく、適宜のカバー等を設けた構成としてもよい。
【0029】
解除操作部24bは、本実施形態では、径方向で収容本体21側となる一方側端部としての先端部24aが第1弾性片部26Aに当接されて第1弾性片部26Aを径方向に変位させる操作部材24の他方側端部に設けられている。このような構成とすれば、被引掛部17に対する第1引掛部27Aの引っ掛けを解除する解除機構としてリンク機構や連動機構等を設けた構成と比べて、構造の簡素化をより効果的に図ることができる。
この解除操作部24bを含む操作部材24は、周方向で把持部22に一致する位置となるように設けられている。
操作部材24は、図2(a)及び図4に示すように、径方向(収容本体21の径方向)に長尺な略柱状(図例では、略円柱状)とされている。本実施形態では、この操作部材24は、径方向に貫通するように把持部22の上端固定部22bに設けられた挿通孔23に挿通されて径方向に変位自在に保持されている。この操作部材24は、先端部24aが上記した第1弾性片部26Aに当接可能となるように設けられている。つまり、挿通孔23は、上記した第1弾性片部26Aが挿通された貫通孔に連通するように設けられている。操作部材24の先端部24aには、径方向外側への操作部材24の脱離を抑制する適宜の抜止部が設けられている。
【0030】
上記構成とされた解除操作部24bを径方向内側に押し込むようにして操作部材24を径方向内側に変位させれば、第1弾性片部26Aの弾性変形を伴って第1引掛部27Aが径方向内側の解除位置に変位される(図6(a)参照)。一方、解除操作部24bから手を放せば、つまり、押込みを解除すれば、第1弾性片部26Aの復元力によって第1引掛部27Aが係止位置に変位され、これにより、操作部材24も径方向外側に変位される(図4参照)。
解除操作部24bを含む操作部材24としては、上記のような構成に限られず、適宜のリンク機構や連動機構等を介して第1弾性片部26Aを変位させるレバー状とされた構成でもよく、その他、種々の構成であってもよい。更には、第1弾性片部26Aに固定的または一体的に解除操作部24bを設けたり、第1弾性片部26A自体を解除操作部24bとしたりしてもよい。
【0031】
排出部14は、上記した収容部20の上方側に設けられ、収容部20を着脱自在に保持する。この排出部14は、図3に示すように、概ね円板形状とされ、上記した収容部20の収容本体21の上端開口を覆う天壁部を構成するように設けられている。この排出部14には、図3(a)及び図4(a)に示すように、上記した分離部10の上流側分離部13の下端開口13bと収容本体21の上端開口とを連通させるように、上下方向に貫通する排出孔15が設けられている。排出孔15は、上流側分離部13におけるサイクロン効果を過度に阻害しないように、また、落下した塵埃の上流側分離部13側への過度な舞い上がりの抑制が可能なように設けられていてもよい。
【0032】
本実施形態では、排出部14には、排出孔15として第1孔15aと第2孔15bと第3孔15cとが設けられている。
第1孔15aは、上流側分離部13の下端内周壁に近接した位置において概ね周方向に延びる長孔状とされている。図例では、2つの第1孔15a,15aを、互いに対向する位置となるように設けた例を示している。図例では、これら第1孔15a,15aを、互いに平行状に直線状に延びる長孔状とした例を示しているが、上流側分離部13の下端内周壁に沿う円弧孔状としてもよい。これら第1孔15a,15aは、上流側分離部13の内周壁に沿う気流によって旋回しながら流下(落下)する塵埃を下方側の収容部20に向けてサイクロン効果を維持しつつ排出する構成であってもよい。このような構成とすれば、収容本体21の内周壁への塵埃の付着を抑制することができる。これにより、例えば、収容本体21が内部を視認可能な構成とされている場合には、視認性を向上させることができる。
【0033】
第2孔15bは、上流側分離部13の下端内周壁に近接した位置から径方向内側に向けて径方向に延びる長孔状とされている。図例では、2つの第2孔15b,15bを、互いに対向する位置となるように、かつ各第1孔15a,15aから周方向に90度離れた位置となるように設けた例を示している。図例では、これら第2孔15b,15bを、互いに同一直線上の長孔状とした例を示している。これら第2孔15b,15bは、上流側分離部13内において旋回しながら落下する塵埃を下方側の収容部20に向けて排出する構成であってもよい。
第3孔15cは、上流側分離部13の軸心部において同心状に開口する丸穴状とされている。この第3孔15cは、上記した第1孔15a,15a等を介して収容部20内に塵埃とともに流入する輸送空気を上流側分離部13側に流出させる返還路として機能する構成であってもよい。
排出孔15としては、上記したような構成に限られず、その他、種々の構成とされていてもよい。
【0034】
排出部14の被引掛部17は、上記した一対の引掛部27,27(第1引掛部27A及び第2引掛部27B)のそれぞれを複数箇所において保持可能なように周方向に間隔を空けて複数箇所または全周に設けられている。このような構成とすれば、排出部14に対する収容部20の取付位置の自由度を向上させることができ、収容部20を排出部14に対して取り付ける際における作業性をより効果的に向上させることができる。本実施形態では、図3(b)に示すように、被引掛部17は、排出部14の全周に亘って設けられている。このような構成とすれば、排出部14に対する収容部20の取付位置の自由度をより効果的に向上させることができる。
【0035】
被引掛部17は、排出部14の外周端部から下方側に向けて突出するように設けられた周壁部16に設けられている。被引掛部17は、この周壁部16の下端側部位の内周壁から径方向内側に向けて突出するように設けられた爪状突起とされている。この被引掛部17の上方側に向く面が上記した第1引掛部27A及び第2引掛部27Bの係止面27a,27aを係止する被係止面17aとなる。被引掛部17には、この被係止面17aの内周縁部から下方側に向かうに従い拡径状に傾斜し、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bの傾斜ガイド面27b,27bに当接される傾斜ガイド面17bが設けられている。被引掛部17としては、このような爪状突起に限られず、周壁部16の内周壁において開口し、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bを受け入れるように設けられた被係止凹部や被係止貫通孔等であってもよい。
【0036】
排出部14の周壁部16内周側の下面側には、収容本体21の周壁部の上端に当接されるシール部材18が設けられている。上記した被引掛部17並びに第1引掛部27A及び第2引掛部27Bは、収容部20を排出部14に取り付けた状態で、収容本体21の周壁部の上端がシール部材18に当接(圧接)するように設けられている。このシール部材18は、適宜のゴム等から環状に形成されている。このシール部材18は、適宜の接着剤や粘着材によって排出部14の下面側に固定されていてもよく、また、排出部14の下面側に設けられた係止溝に係止保持されていてもよい。
【0037】
本実施形態では、排出部14の下面側には、収容本体21の周壁部の上端をシール部材18側となる外周側に向けてガイドする傾斜ガイド面19が設けられている。この傾斜ガイド面19は、周壁部16の内周側において周方向に間隔を空けて複数箇所に設けられていてもよいが、図例では、全周に亘って設けられている。この傾斜ガイド面19は、排出部14の下面側に下方側に向けて突出するように設けられた環状突起の外周側に向く側周面によって構成され、その下端周縁部から上方側となるシール部材18側に向かうに従い拡径状に形成されている。図例では、収容本体21の周壁部を比較的に薄板状とし、その上端が全体に亘ってシール部材18に当接される例を示しているが、周壁部の上端の内周縁部に傾斜ガイド面19に応じた傾斜面を設け、この傾斜面が傾斜ガイド面19に当接または近接される構成としてもよい。この排出部14は、金属系材料や合成樹脂系材料から形成されていてもよい。
【0038】
このような構成とされた排出部14に対して収容部20を取り付ける際には、図5(a)に示すように、第2引掛部27B側が上方側となるように収容部20を傾けた状態で、第2引掛部27Bを排出部14の被引掛部17に引っ掛け係止させる。そして、第2引掛部27B側を支点として回転させるように第1引掛部27A側、つまり、本実施形態では、把持部22側を上方側に移動させれば、被引掛部17の傾斜ガイド面17bと第1引掛部27Aの傾斜ガイド面27bとのガイド作用によって第1弾性片部26Aが弾性変形し、第1引掛部27Aが被引掛部17に引っ掛け係止される。または、図5(b)に示すように、第1引掛部27A側が上方側となるように収容部20を傾けた状態で、第1引掛部27Aを排出部14の被引掛部17に引っ掛け係止させる。そして、第1引掛部27A側を支点として回転させるように把持部22とは反対側となる第2引掛部27B側を上方側に移動させれば、被引掛部17の傾斜ガイド面17bと第2引掛部27Bの傾斜ガイド面27bとのガイド作用によって第2弾性片部26Bが弾性変形し、第2引掛部27Bが被引掛部17に引っ掛け係止される。
【0039】
一方、排出部14から収容部20を取り外す際には、図6(a)、(b)に示すように、解除操作部24bを操作(本実施形態では、押圧操作)し、第1引掛部27Aを解除位置とし、第2引掛部27B側を支点として回転させるように第1引掛部27A側、つまり、本実施形態では、把持部22側を下方側に移動させる。このようにして第1引掛部27Aを被引掛部17から脱離させれば、第2引掛部27B側も被引掛部17から脱離可能となり、収容部20を取り外すことができる。
上記した例では、被引掛部17は、周方向に間隔を空けて複数箇所または全周に設けられた例を示したが、一対の引掛部27,27のそれぞれを係止するように設けられた一対のみの被引掛部17であってもよい。この場合は、収容部20を平面視して略楕円形状としたり、非正多角形状としたりしてもよい。
【0040】
上記した例では、排出部14側における一対の引掛部27,27が当接される部位となる被引掛部17及び一対の引掛部27,27の両方に、傾斜ガイド面17b,27bが設けられた例を示したが、一方のみに設けた構成としてもよく、両方に設けていない構成としてもよい。傾斜ガイド面を両方に設けていない場合は、排出部14に収容部20を取り付ける際に、解除操作部24bを操作して第1引掛部27Aを解除位置とした状態で取り付けるようにしてもよい。
上記した例では、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bの両方が弾性変形を伴って径方向に変位自在とされた第1弾性片部26A及び第2弾性片部26Bに設けられた例を示したが、第2引掛部27Bが収容本体21に対して固定的にまたは一体的に設けられていてもよい。この場合は、図5(a)を参照して説明したようにして収容部20を取り付けるようにしてもよい。また、第1引掛部27Aが弾性片部に設けられていない構成としてもよい。この場合は、第1引掛部27Aは、係止位置と解除位置とにスライド自在や回転自在とされていてもよく、これに応じて、解除操作部24bを適宜、変形するようにすればよい。
【0041】
上記した例では、第1引掛部27Aが周方向で把持部22に一致する位置に設けられた例を示したが、把持部22の近傍に位置するように設けられていてもよい。第1引掛部27Aが設けられる把持部22の近傍とは、把持部22から周方向両側のそれぞれに30度以内の位置の範囲内であってもよい。更には、このような態様に代えて、第1引掛部27Aが把持部22から周方向に90度離れた位置となるように設けられていてもよい。
上記した例では、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bが爪状突起とされた例を示したが、これらを、被係止凹部や被係止貫通孔等とされた被引掛部17に嵌め込まれる係止突部としてもよく、更には、爪状突起とされた被係止部17が嵌め込まれる係止凹部や係止貫通孔等としてもよい。
【0042】
上記した例では、第1引掛部27A及び第2引掛部27Bが収容本体21の外周側に設けられた例を示したが、これらを収容本体21の内周側に設けた構成としてもよい。この場合は、排出部14側の被係止部17を適宜、変形するようにすればよい。
上記した例では、解除操作部24bが周方向で把持部22に一致する位置となるように設けられた例を示しているが、把持部22の近傍に設けられていてもよい。解除操作部24bが設けられる把持部22の近傍とは、一方の手で把持部22を把持した状態で、その一方の手で操作可能な位置の範囲内であればよい。
上記した例では、集塵装置1が輸送システムAに組み込まれた例を示したが、塵埃を吸引する吸引装置や、その他、種々の装置やシステムに組み込まれてもよい。集塵装置1の各部材及び各部の具体的構成は、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0043】
A 輸送システム
1 集塵装置
5 捕集器
8 輸送空気源
10 分離部
14 排出部
17 被引掛部
17b 傾斜ガイド面
20 収容部
22 把持部
24 操作部材
24a 先端部(一方側端部)
24b 解除操作部(他方側端部)
26A 第1弾性片部(弾性片部)
27 引掛部
27A 第1引掛部(被操作引掛部、引掛部)
27B 第2引掛部(引掛部)
27b 傾斜ガイド面
2 材料元
3 材料輸送路
図1
図2
図3
図4
図5
図6