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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091013
(43)【公開日】2022-06-20
(54)【発明の名称】橋梁床版の排水側溝の構築方法
(51)【国際特許分類】
   E01D 19/08 20060101AFI20220613BHJP
   E01D 21/00 20060101ALI20220613BHJP
   E01C 11/22 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
E01D19/08
E01D21/00
E01C11/22 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020203675
(22)【出願日】2020-12-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-08-04
(71)【出願人】
【識別番号】390025999
【氏名又は名称】中川ヒューム管工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】509200613
【氏名又は名称】株式会社横河NSエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】弁理士法人日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】人見 隆
(72)【発明者】
【氏名】菊池 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 輝男
(72)【発明者】
【氏名】利根川 太郎
(72)【発明者】
【氏名】陳 晨
(72)【発明者】
【氏名】丸山 記広
【テーマコード(参考)】
2D051
2D059
【Fターム(参考)】
2D051AA03
2D051AC06
2D059AA14
2D059AA19
2D059DD15
2D059GG43
(57)【要約】      (修正有)
【課題】雨水の浸透を防止できる、耐久性の高い道路床版の側溝の構築方法を提供する。
【解決手段】プレキャスト工法で作られた側溝用埋設枠50を、床版20と地覆70を打設するための床版構築用空間と地覆構築用空間とに固定するステップと、上記床版構築用空間と上記地覆構築用空間へのコンクリートの一回の打設により、上記側溝用埋設枠50を埋設した上記床版20および地覆70を構築するステップと、上記床版20の上面および上記側溝用埋設枠50の上記下枠の上面を防水層40で覆うステップと、上記防水層40および上記側溝用埋設枠50の上記下枠の上記上面に舗装層60を設け、上記側溝用埋設枠50と、上記側溝用埋設枠50の上記下枠の上に設けられた上記舗装層60とにより、側溝を形成するステップとを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の床版を構築するための床版構築用空間と上記道路の地覆を構築するための地覆構築用空間とを設け、
それぞれが上記道路の走行方向に伸びる下枠と縦枠と上枠とを備えるプレキャスト工法で作られた側溝用埋設枠を搬入して、上記下枠が上記床版構築用空間の上面に位置し、さらに上記縦枠が上記地覆における上記道路の道路中央側に位置するように、固定する第1ステップと、
上記床版構築用空間と上記地覆構築用空間へのコンクリートの一回の打設により、上記側溝用埋設枠を埋設し、上記床版および地覆を一体に構築する第2ステップと、
上記床版の上におよび上記側溝用埋設枠の上記下枠の上に舗装層を設け、上記側溝用埋設枠と上記舗装層とにより、側溝を構築する第3ステップと、を備えることを特徴とする、橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項2】
上記第1ステップにおいて使用される上記側溝用埋設枠は鉄筋を有さず、上記側溝用埋設枠は補強用の繊維を加えた繊維補強コンクリートで作られている、ことを特徴とする、請求項1に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項3】
上記第2ステップを行った後に、上記床版の上面および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上面を防水層で覆う第4ステップを行い、上記第4ステップの後、上記第3ステップを行い、上記第3ステップでは、上記床版の上記上面に設けられた上記防水層および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上記上面に設けられた上記防水層の上に上記舗装層を設ける、ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項4】
上記第1ステップにおいて使用されるプレキャスト工法で製造された上記側溝用埋設枠は、その内部が防水加工されている、ことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項5】
上記第3ステップにより作られる上記側溝の開口幅が、上記道路を走行する車輪幅より狭い所定幅となるように、上記第4ステップにおいて上記舗装層が構築される、ことを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項6】
上記第2ステップで上記床版と一回の打設で一体に構築される上記地覆の上面が、埋設された上記側溝用埋設枠の上記縦枠の上端より高い位置に作られる、ことを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車専用道路などの高架橋における路面の雨水を排水するための側溝の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
道路はその高低差を小さくするために、あるいは道路や建築物が密集している都心等において、建設場所を確保するために橋梁が用いられる。このような道路は床版を有し、車両の走行面は床版によって支えられている。道路は大変過酷な環境下で使用されており、路面を支える床版には、交通荷重や風荷重などが繰り返し作用する。また海岸部では塩害の影響を受け、さらに冬季には凍結防止剤の影響も受ける。一方、道路は高い耐久性が求められている。
【0003】
道路の損傷、特に床版の損傷の要因の内、注意しなければならない要因は床版の浸透水である。最近は異常気象の関係で大量の雨が降り、また路面は長期間異常高温になり、さらに台風も巨大化している。路面を支える床版はコンクリートで作られており、このコンクリートには通行車両の輪荷重等が繰り返し作用する。それに加え、台風や地震等による大きな荷重が作用する。このため床版を構成するコンクリートはひび割れが生じ易い。このひび割れに水が浸透すると、床版のコンクリートの耐久性が大きく低下する。なお、通常の道路床版排水は、床版部分に排水マスを配置し、床版下に突出した排水マスの下端に床版下の排水管を配置し、上記排水管を介して行われる。しかし色々な状況により、上記排水マスや排水管が設けられない場合がある。このような場合には、鋼製排水溝を設置し、この鋼製排水溝により雨水の排水を行うのが一般的である。
【0004】
床版の浸透水はさらに内部の鉄筋を腐食させる。鉄筋の腐食は、床版の強度を低下させるだけでなく、さびによる鉄筋の膨張により、コンクリートのひび割れがさらに助長される。またコンクリート内部の浸透水が凍結することでひび割れが助長されたりする。このようなことから床版内への水の浸透を防止することがたいへん重要である。
【0005】
先行技術として特許文献1「特許第6577913号公報」や特許文献2「特許第5967698号公報」を以下に記載する。特許第6577913号公報には、排水溝ユニットの背面板とコンクリート構造物との間の浸透水が、さらに上記排水溝ユニットの下側に浸透するのを防止する技術が開示されている。また特許第5967698号公報には、プレキャスト工法で作られた排水溝形成部材を用いて、排水のための側溝を構築する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6577913号公報
【特許文献2】特許第5967698号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
床版にどのようにして水が浸透するのかについて発明者が調査、検討を行った。一つはコンクリートの打ち継ぎ面で浸透が起こり易いことが分かった。排水溝を構築するためのコンクリートの打設が、現状では、複数回に分けて行われている。例えば先ず床版を構築し、そのあと床版の側部に排水溝を構築し、さらに道路側端部を構築する。このような構築方法がとられるため、上述した打ち継ぎができる。この打ち継ぎ部は隙間が生じ易く、その結果水が浸透し易い。上述の特許文献2には、上記打ち継ぎを減らすあるいは無くすことについて言及していないし、示唆もされていない。
【0008】
また発明者の調査・検討の結果、金属材による部品あるいは装置の金属面とコンクリートとの継ぎ目に隙間が生じ易く、水が浸透し易いことが分かった。上記特許文献1は、金属材による装置面とコンクリートとの継ぎ目が生じる構造であり、滞水が懸念されることもあり、長期間に亘って水の浸透を防ぐとの観点では、課題を残している。
【0009】
厳しい環境下でしかも長年使用される床版を備えた道路において、いかにして床版の劣化を防止するかが大きな課題である。本発明はこのような課題を解決するものである。本発明の目的は、長年に亘って使用される床版を備えた道路において、水の浸透を防止でき、耐久性の高い、床版を備えた道路の側溝の構築方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決する第1の発明は、道路の床版を構築するための床版構築用空間と上記道路の地覆を構築するための地覆構築用空間とを設け、それぞれが上記道路の走行方向に伸びる下枠と縦枠と上枠とを備えるプレキャスト工法で作られた側溝用埋設枠を搬入して、上記下枠が上記床版構築用空間の上面に位置し、さらに上記縦枠が上記地覆における上記道路の道路中央側に位置するように、上記側溝用埋設枠を固定する第1ステップと、上記床版構築用空間と上記地覆構築用空間へのコンクリートの一回の打設により、上記側溝用埋設枠を埋設し、上記床版および地覆を一体に構築する第2ステップと、上記床版の上におよび上記側溝用埋設枠の上記下枠の上に舗装層を設け、上記側溝用埋設枠と上記舗装層とにより、側溝を構築する第3ステップと、を備えることを特徴とする、橋梁床版の排水側溝の構築方法である。
【0011】
上記の課題を解決する第2の発明は、上記第1ステップにおいて使用される上記側溝用埋設枠は鉄筋を有さず、上記側溝用埋設枠は補強用の繊維を加えた繊維補強コンクリートで作られている、ことを特徴とする、第1の発明に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法である。
【0012】
上記の課題を解決する第3の発明は、上記第2ステップを行った後に、上記床版の上面および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上面を防水層で覆う第4ステップを行い、上記第4ステップの後に、上記第3ステップを行い、上記第3ステップでは、上記床版の上記上面に設けられた上記防水層および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上記上面に設けられた上記防水層の上に上記舗装層を設ける、ことを特徴とする、第1の発明又は第2の発明に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法である。
【0013】
上記の課題を解決する第4の発明は、上記第1ステップにおいて使用されるプレキャスト工法で製造された上記側溝用埋設枠は、その内部が防水加工されている、ことを特徴とする、第1の発明乃至第3の発明の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法である。
【0014】
上記の課題を解決する第5の発明は、上記第3ステップにより作られる上記側溝の開口幅が、上記道路を走行する車輪幅より狭い所定幅となるように、上記第4ステップにおいて上記舗装層が構築される、ことを特徴とする、第1の発明乃至第4の発明の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法である。
【0015】
上記の課題を解決する第6の発明は、上記第2ステップで上記床版と一回の打設で一体に構築される上記地覆の上面が、埋設された上記側溝用埋設枠の上記縦枠の上端より高い位置に作られる、ことを特徴とする、第1の発明乃至第5の発明の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、床版を備えた道路において、水の浸透を防止でき、たいへん耐久性の優れた、橋梁床版の排水側溝を、構築することができる。以下で説明する実施例では、上記課題の他にいろいろな課題を解決でき、また上記発明の効果の他にいろいろな効果を奏する。これらについては、以下で説明する実施例の説明の中で、説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明が適用された作られた道路の断面図である。
図2図1に記載の道路の破線で囲まれた部分の部分拡大図である。
図3図1に記載の側溝用埋設枠の形状の説明図であり、図3(A)は正面図、図3(B)は右側面図、図3(C)は図3(A)のA-A断面図である。
図4】側溝用埋設枠を固定する方法を説明する説明図である。
図5】一回の打設で一体に作られる床版と地覆の鉄筋コンクリートに側溝用埋設枠が埋設されている状態を説明する説明図である。
図6】側溝用埋設枠が埋設された、床版と地覆の一体構造の鉄筋コンクリートに、防水層を施工した状態を説明する説明図である。
図7図6に記載の防水層の施工に、さらに舗装層の施工を行った状態を示す説明図である。
図8】他の実施例の例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【実施例0019】
図1は、本発明の側溝の構築方法を使用して施工された道路100を、走行方向に垂直な面で断面した、断面図である。図2は、図1に示す断面図の破線1で囲まれた部分の拡大図である。図3は、図1図2に記載した側溝用埋設枠50の形状を説明する説明図である。以下でも述べるが図1図2、およびその他の図において、実際にはコンクリートの強度を確保するためにその内部に多数の鉄筋を埋設している。しかしコンクリートの強度を確保するために鉄筋を使用することは周知の技術であり、本明細書では煩雑さを避けるために鉄筋の図示を省略している。なお内部に鉄筋を埋設しているコンクリートを鉄筋コンクリートと記す。
【0020】
図1乃至図3において、道路の底部に道路を支えるための複数の桁10が設けられ、床版20は複数のハンチ部22を有し、各ハンチ部22がそれぞれの桁10により支えられることにより、床版20が複数の桁10により支えられている。床版20の両側端には地覆70が設けられている。床版20や地覆70は鉄筋コンクリート製であり、以下で説明する本発明が適用された構築方法により、一回の打設で床版20や地覆70が一体に構築される。従って床版20と地覆70との間には打ち継ぎが存在しない。この実施例では、地覆70の上部にはそれぞれガードフェンスなど壁高欄80が設けられている。
【0021】
道路100の両側部に設けられた床版20および地覆70に、雨水を流す側溝30を作るための側溝用埋設枠50が埋設されている。側溝用埋設枠50はプレキャスト工法で作られ、高耐久セメント板などコンクリート製である。しかし側溝用埋設枠50は非常に薄く成形され鉄筋を有していない。側溝用埋設枠50はその内部が防水加工されており、床版20や地覆70に埋設されることを前提として設計されている。側溝用埋設枠50をプレキャスト工法で作ることにより、大量の側溝用埋設枠50を高い品質で生産でき、出荷前の検査でも高い質を保つことができる。側溝用埋設枠50の生産を専用の設備で行うことが可能となり、ニーズに合わせて、内部の防水加工だけでなく、高耐久コンクリート製とすること、側溝用埋設枠50の埋設側のコンクリート面を粗面とすることなど、いろいろな対応が可能となる。なお、防水加工としては、側溝用埋設枠50等に防水材を塗布して表面に防水層を被膜すれば良い。
【0022】
上述のとおり側溝用埋設枠50には鉄筋が使用されていないので、プレキャスト工法での生産がたいへん容易である。また生産後の出荷に伴う運搬が容易である。さらに側溝用埋設枠50を埋設する床版20や地覆70は、その打設前に、設計に基づいて鉄筋を組むことが必要である。もし側溝用埋設枠50が鉄筋を有していると、床版20や地覆70の鉄筋の配置に対して、側溝用埋設枠50の鉄筋をどのように組み込むか、を考慮しなければならなくなり、鉄筋の組み込み作業がたいへん面倒になる。
【0023】
側溝用埋設枠50は、図2図3に記載のように、縦枠54に加え、縦枠54の下端から道路100の道路中央方向に伸びる下枠52と縦枠54の上端から道路100の道路中央方向に伸びる上枠56とを有している。なお、下枠52や上枠56は本実施例では、縦枠54の下端や上端に一体固定されているがこれに限るものではない。縦枠54の下部や上部であれば、同様の効果を奏する。床版20の上端に下枠52が位置し、地覆70における道路100の道路中央側に縦枠54が位置するように、側溝用埋設枠50が固定され、一回の打設で床版20と地覆70が構築される。この打設により、側溝用埋設枠50の下枠52が床版20の側部の上端に埋設され、縦枠54と上枠56が地覆70に埋設される。床版20と地覆70が一体に構築されるので、床版20と側溝用埋設枠50との間には、打ち継ぎができない。なお地覆70の上には必要に応じ鉄筋コンクリート製の壁高欄80が構築される。壁高欄80内の鉄筋についても表示は省略している。
【0024】
床版20の上面に防水層40が設けられ、防水層40で床版20の上面を覆い、さらに連続して下枠52の上面も防水層40で覆っている。本実施例ではさらに、下枠52の上面に加え、縦枠54や上枠56の側溝30側の面を覆うように縦枠防水層42や上枠防水層44を設けている。さらに加えて、上枠56や地覆70における道路100の道路中央側の面を覆うように、上カバー防水層46が設けられている。この上カバー防水層46は地覆70と壁高欄80の打ち継ぎ部を超えて壁高欄80にまで伸びている。この実施例に示すように防水層を構築することで、防水効果が非常に高められる。しかし、図1図2に記載の防水層40や縦枠防水層42、上カバー防水層46は、一例として示しており、ここに示す防水層の構築は一例であり、必須ではない。色々な状況に対応して防水層をどのように構築するかを、決めることが好ましい。
【0025】
防水層40や縦枠防水層42,上枠防水層44、上カバー防水層46を構築した後、防水層40の上に舗装層60を構築する。この実施例では、舗装層60の側端部は、側溝用埋設枠50の下枠52の上の防水層40を一部覆うように、下枠52の上まで伸びている。この実施例では、側溝30の道路側端側の側壁や底部を、側溝用埋設枠50の縦枠54や下枠52で形成する。また側溝30の道路中央側の側壁を、舗装層60の側端62で形成する。このような構造とすることで、側溝30の構築が容易となるとともに、床版20や地覆70を一回の打設で構築することが容易となる。
【0026】
図1には表れていないが、道路100の底部の床版20は、道路100の道路中央部分が少し高く、地覆70に向けて徐々に低くなるように傾斜している。このため防水層40や舗装層60も、道路100の道路中央部分がその地覆70側より少し高く、地覆70に向けて徐々に低くなるように傾斜している。道路100の雨水は、舗装層60が浸透性である場合には、舗装層60を通過して防水層40の上面に沿って側溝用埋設枠50側に流れる。もし舗装層60が非浸透性であれば、雨水は舗装層60の表面を側溝用埋設枠50の方に向かって流れる。側溝用埋設枠50の下枠52や縦枠54や上枠56と、舗装層60の側端側の部分で、雨水を集水するための側溝30が形成される。側溝用埋設枠50の下枠52の上まで伸びる舗装層60の側端は、その上端部が側溝用埋設枠50の上枠56と近似した高さであり、舗装層60の側端62と側溝用埋設枠50の上枠56との間に、側溝30の開口32が形成されている。安全上の観点から、開口32は走行車両の車輪幅より狭い所定幅に維持され、道路の進行方向に沿って連続して続いている。側溝30の開口32が道路100の走行方向に沿って連続して続いているので、側溝30をメンテナンスする場合に、蓋を取る必要がなく、作業がたいへん行い易くなる。
【0027】
図3は、プレキャスト工法で作られた側溝用埋設枠50の形状を示す説明図であり、図3(A)は正面図、図3(B)は右側面図、図3(C)は図3(A)のA-A断面図である。側溝用埋設枠50は下枠52や縦枠54、上枠56を有しており、縦枠54の下端と上端より、一方方向である道路中央方向に、すなわち図3(B)や(C)の記載では向かって左側方向に、下枠52や上枠56が伸びている。図3(A)示す如く、側溝用埋設枠50は左右に伸びた細長い形状をしており、道路の進行方向に沿って側溝用埋設枠50が配置されることにより、道路の進行方向に沿って伸びる側溝30を構築できる。側溝用埋設枠50と次の側溝用埋設枠50との継ぎ部からの水漏れを防止するために、側溝用埋設枠50の端部と次の側溝用埋設枠50との端部が凹凸の状態で繋がる形状としても良い。図3(A)はその一例であり、この図では側溝用埋設枠50の右端には凹部57が形成され、また左端には凸部58が形成されている。ただし上記凹凸形状とすることは一例であり、このような構造とすることが必須ではない。
【0028】
上述のとおり必須ではないが側溝用埋設枠50の長手方向の端部が凹凸形状であると、側溝用埋設枠50が連続して配置されるときに、隣り合う一方の側溝用埋設枠50の凹部57に他方の側溝用埋設枠50の凸部58を嵌合させることができる。このようにすることで、互いに隣接する側溝用埋設枠50の嵌合部の水漏れ防止効果を向上できる。さらに凹部57と凸部58を粗面加工し付着力を向上させることにより、連続して配置された側溝用埋設枠50と次の側溝用埋設枠50との継目からの水漏れ防止効果をさらに向上できる。さらに上述したように本実施例では、防水層40が下枠52の上面に設置され、さらに縦枠54の側溝30側面、さらに上枠56の下側面および上枠56における道路中央方向の面を覆うように、縦枠防水層42や上枠防水層44や上カバー防水層46が施工される。従来は現場で施工した後に防水加工することは困難であったが、予め側溝用埋設枠50に防水加工を施しておくことにより、側溝用埋設枠50と次の側溝用埋設枠50との継ぎ目の水漏れ防止をより完全なものとすることができる。
【0029】
上述のとおり、側溝用埋設枠50の下枠52や縦枠54や上枠56は、一体に構築された床版20や地覆70の鉄筋コンクリートに埋設される。このような構造のため、コンクリート製の側溝用埋設枠50は、それ自身の鉄筋を必要としない。側溝用埋設枠50か鉄筋を有していないので、また薄く軽量かつ耐久性があるので、プレキャスト工法で作られた側溝用埋設枠50の運搬がたいへん容易であり、また床版20や地覆70に埋設するための側溝用埋設枠50の設置作業がきわめて容易である。さらに側溝用埋設枠50はコンクリート材で作られているので、コンクリート材で作られる床版20や側溝用埋設枠50との密着性が非常に良い。側溝用埋設枠50の下枠52や縦枠54や上枠56の埋設される面を粗面にしている。このような加工により側溝用埋設枠50と床版20や地覆70との密着性が向上する。側溝用埋設枠50をプレキャスト工法で生産するので、上記粗面化などの加工を効率よく、しかも高い精度で行うことが可能となる。図に示す実施例は、その他にもいろいろの効果を奏する。これらの効果について、以下で総合的に説明する。
【0030】
図3に記載の側溝用埋設枠50は、一般に使用されているコンクリート製であっても良いが、本実例では、繊維補強コンクリート製である。一般にコンクリートは圧縮力に強いが、引っ張り力に弱い性質がある。道路100は高温や低温など、自然環境の影響を直接受ける。また繰り返し荷重が常に加わる。側溝用埋設枠50を繊維補強コンクリート製とすることにより、引っ張り力に強くすることができ、結果として強度を増すことができる。このことにより側溝用埋設枠50が埋設されて作られた側溝30の内面の耐久性がより増大する。また仮に極小さなひび割れが生じた場合であっても、繊維補強コンクリートを使用することで、上記ひび割れの拡大を防止できる効果がある。セメントに配合する繊維としては、色々な繊維がある。例えば、ポリプロピレンやナイロン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、炭素繊維、耐アルカリガラス繊維、ポリエチレン繊維、などがある。使用する繊維については、色々な条件を考慮して定めることが好ましい。
【0031】
図4から図7を用いて、床版を備えた道路の側溝の構築方法ついて説明する。図4は第1ステップが施工された状態を示している。床版構築用空間102や地覆構築用空間112は、コンクリートを打設するための空間であり、実際はコンクリートの強度を維持するための鉄筋が組み込まれている。しかし鉄筋を組み込むことは周知の技術であり、鉄筋の図示を省略する。この第1ステップで、プレキャスト工法で生産された側溝用埋設枠50を、床版構築用型枠104や地覆構築用型枠106により作られた床版構築用空間102に、さらに地覆構築用型枠114や地覆構築用型枠116により作られた地覆構築用空間112に、側溝用埋設枠50を浮かせた状態で保持するための支持部材122や支持部材124や支持部材126により固定する。
【0032】
この状態で、側溝用埋設枠50の下枠52は床版構築用空間102の上面に位置し、さらに側溝用埋設枠50の縦枠54は地覆構築用空間112における道路100の道路中央側に位置している。また地覆70の上端面72を決める地覆構築用型枠116が側溝用埋設枠50の上枠56より高い位置に設けられている。地覆70の上に壁高欄80を設けても良いし、柵を設けても良い。このような構造により、地覆70の上端面72に沿って雨水が流れたとしても地覆70や床版20に雨水が浸入することがない。床版20や地覆70、さらには道路100全体のコンクリートの劣化を防止でき、耐久性を向上させることができる。また壁高欄80の外面に白華や漏水も生じない。
【0033】
床版構築用空間102や地覆構築用空間112は連続した空間であり、一回のコンクリートの打設で、図5に示す、側溝用埋設枠50を埋設した一体の鉄筋コンクリートからなる床版20と地覆70を、第2ステップとして、構築できる。側溝用埋設枠50を埋設した一体の鉄筋コンクリートには、従来できていた床版20と地覆70との継目での打ち継ぎができない。このため床版20や地覆70内への雨水の浸入を長年に亘って防ぐことができる。また、ステンレス等の金属などを使用していないので、特に塩分環境下においても、金属とコンクリートの隙間に水が浸入して腐食することもない。
【0034】
図5に示す地覆70の上部に壁高欄80を設けても良いし壁高欄80の代わりに柵を設けても良い。図6は地覆70の上に鉄筋コンクリート製の壁高欄80を設けた場合の図である。次のステップとして、図6に示すように防水層40を床版20の上面および側溝用埋設枠50の面に施工する。防水層40は床版20の上面から連続して側溝用埋設枠50の下枠52上面を覆い、さらに縦枠54や上枠56の側溝30側の面を覆い、上枠56や、地覆70における上枠56の上に位置する道路中央側の面を覆い、地覆70の上端面72すなわち地覆70と壁高欄80との継目を覆っている。
【0035】
側溝用埋設枠50の下枠52や縦枠54や上枠56の各側溝30側の面を覆っているので、床版20と側溝用埋設枠50との継目や側溝用埋設枠50と地覆70との継目から、水が内部に浸透するのを防止できる。さらに側溝用埋設枠50は道路の走行方向に沿って多数繋がっている。側溝用埋設枠50と次の側溝用埋設枠50との各継目からの水の浸入を防止できる。
【0036】
次のステップとして、図7に示す如く、床版20の上面に施工された防水層40の上にさらに舗装層60を施工する。舗装層60の側端62は、側溝用埋設枠50の下枠52の上部に達しており、防水層で覆われた側溝用埋設枠50の下枠52や縦枠54や上枠56と共に、側溝30を構築する。舗装層60の側端62と側溝用埋設枠50の上枠56の端部55との間に、側溝30の開口32が形成される。開口32の幅34は、上枠56の上枠56の端部55を覆う上カバー防水層46と、舗装層60の側端62で定まる。側溝30の幅34は、安全性を維持する観点から、道路100を走行する車の車輪幅より狭く設定されている。側溝30の幅34をこのようにすることにより、開口32に蓋を設けなくても安全性を維持することができる。この開口32は道路100の走行方向に沿って連続して続いている。側溝30のごみの除去などを含む、定期的に検査やメンテナンスを行う場合に、蓋が無いので実施がたいへん容易であり、効率的に行うことができる。
【0037】
図1から図7を用いて説明した実施例が奏する効果について、それぞれ施工毎に上述したが、以下に再度整理して記載する。
【0038】
本実施例では、側溝用埋設枠50をプレキャスト工法により生産する。道路100の建築現場ではなく、生産設備の整った状態で生産できる。天候の状態や他の道路工事の影響を受けることなく、高い品質を安定して維持できる。さらに検査の精度も向上する。また本実施例の如く、ニーズに対応して、側溝用埋設枠50の内部に防水加工を施した、あるいは繊維補強コンクリート製の側溝用埋設枠50、を生産できるなど、最新の高度な技術を導入できる。またコンクリート製の側溝用埋設枠50とすることで、コンクリート製の床版20や側溝用埋設枠50との繋ぎ目の耐久性を向上できる。さらに側溝用埋設枠50の埋設側面を高い精度で粗面化することができ、さらに耐久性が向上する。このように、プレキャスト工法で側溝用埋設枠50を生産するので、高い品質の側溝用埋設枠50を生産することが容易となる。
【0039】
側溝用埋設枠50はコンクリート製であるが鉄筋を有していない。側溝用埋設枠50は床版20や地覆70に埋設される方法で使用されるので、側溝用埋設枠50自身が鉄筋を有していなくても強度的に問題がない。側溝用埋設枠50が鉄筋を有していないので、たいへん軽量である。また側溝用埋設枠50からの鉄筋の飛び出しに対する安全対策も不要である。このことからプレキャスト工法での生産自身が容易で、効率も向上する。また道路100の建築現場までの輸送や保管が極めて容易となり、現場での作業も容易となる。さらに床版20や地覆70を施工するための鉄筋や型枠の組みつけにおいて、側溝用埋設枠50の鉄筋を考慮する必要が無く、作業効率が向上する。
【0040】
本実施例では、一回の打設で側溝用埋設枠50を埋設した床版20と地覆70とを一度に構築する。これにより、従来雨水の浸透が問題であった打ち継ぎ部が発生しない。従って雨水の浸透による劣化を防止できる。また側溝用埋設枠50がコンクリート製であるので、従来問題となっていた金属面とコンクリート面との継目が無く、水の浸透が生じにくい。さらに地覆70の上端面72を側溝用埋設枠50の埋設位置より高くしているので、上端面72に沿って雨水が浸透したとしても、床版20や地覆70の内部に入り込むことがない。
【0041】
本実施例では、防水層40や縦枠防水層42や上枠防水層44や上カバー防水層46を連続した状態で施工するので、側溝用埋設枠50の側溝30側の面全体が防水層で覆われる。これにより側溝用埋設枠50と床版20や地覆70との継目からの浸水を防止できる。さらに走行方向に沿って繋がっている側溝用埋設枠50と次の側溝用埋設枠50との間の継目も上記防水層でカバーできるので、水の浸透を防止できる。なお側溝用埋設枠50と次の側溝用埋設枠50との継目は、凹凸構造で繋がり、さらに埋設する床版20や地覆70を含め全てがコンクリート製なので、接着性とその耐久性はもともと優れている。もし仮に側溝用埋設枠50の背面に水が浸透したとしても、上述したように側溝用埋設枠50と側溝用埋設枠50とは一回の打設で一体的に構築されるので、床版20や地覆70の内部への水の浸透を防止できる。
【0042】
防水層40の上に舗装層60を打設することにより、側端62と側溝用埋設枠50の内面とで、側溝30が作られる。このように舗装層60の側端62を利用して側溝30を構築することにより、全体の施工作業が簡素化でき、効率が向上する。例えば第1ステップで床版20や地覆70のコンクリートを打設するための枠を組む場合に、側溝30の舗装層60の側端62の壁も同時に構築しようとすると、型枠がたいへん複雑な形状となり、さらに鉄筋の組み込みも必要となり、実際には枠組みが困難となる。本発明の施工では、側溝30の道路中央側の側壁が舗装層60で作られるので、床版20や地覆70の枠組みがたいへん簡単となり、一回の打設での床版20と地覆70の構築が可能となる。さらに側溝用埋設枠50がシンプルな形状となり、側溝用埋設枠50の生産や運搬、現場に搬入して据え付けが容易となる。
【0043】
また舗装層60の施工時に、側溝30の上部に開口32の幅34を設定でき、防水層40の施工時に側溝30の開口32が施工の邪魔となることがない。側溝30内側の防水作業も容易となる。側溝30の開口32は蓋を設けなくても、安全性を確保できる。従って側溝30の検査や掃除等、メンテナンスがたいへん容易となる。
【0044】
次に上記実施例の代案について述べる。本実施例では側溝用埋設枠50の一例として図3の形状を示した。しかしこれに限るものではない。図8に示す実施例は、側溝用埋設枠50の上枠56の端部55の上部に突起59を設けている。側溝用埋設枠50をこのような形状とすることにより、側溝用埋設枠50と地覆70との接触面積を増やすことができ、側溝用埋設枠50の上枠56上面からの水の浸透の防止効果を向上する。例えば側溝用埋設枠50の上枠56の幅が短くなる場合に、突起59を設けることで、水の浸入阻止効果を増大できる。
【0045】
上記実施例では、側溝用埋設枠50の下枠52や縦枠54や上枠56を平面形状としている。平面形状の方がシンプルで、生産や運搬、保管、取り付けが簡素化できる効果がある。しかしこれに限るものではない。湾曲していても上述した色々な効果を奏することができる。また縦枠54と下枠52や上枠56の繋がり部分は垂直に接続する方が扱いやすい効果があるが、垂直でなくても良い。例えば垂直より大きい角度である場合には、側溝30の内部が開放的となり、掃除や点検が容易となる。またこれら継目部分が角ではなく、丸みが付いていても良い。この場合にはゴミなどの除去が容易となる。
【0046】
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0047】
1:破線
10:桁
20:床版
22:ハンチ部
30:側溝
32:開口
34:幅
40:防水層
42:縦枠防水層
44:上枠防水層
46:上カバー防水層
50:側溝用埋設枠
52:下枠
54:縦枠
55:端部
56:上枠
57:凹部
58:凸部
59:突起
60:舗装層
62:側端
70:地覆
72:上端面
80:壁高欄
100:道路
102:床版構築用空間
104:床版構築用型枠
106:床版構築用型枠
112:地覆構築用空間
114:地覆構築用型枠
116:地覆構築用型枠
122:支持部材
124:支持部材
126:支持部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2021-03-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の床版を構築するための床版構築用空間と上記道路の地覆を構築するための地覆構築用空間とを設け、
それぞれが上記道路の走行方向に伸びる下枠と縦枠と上枠とを備え、鉄筋を有していないコンクリート製のプレキャスト工法で作られた側溝用埋設枠を搬入して、上記下枠が上記床版構築用空間の上面に位置し、さらに上記縦枠が上記地覆構築用空間における上記道路の道路中央側に位置するように、固定する、第1ステップと、
上記床版構築用空間と上記地覆構築用空間へのコンクリートの一回の打設により上記床版および上記地覆を一体に構築し、これにより、上記側溝用埋設枠の上記下枠を上記床版に、また上記側溝用埋設枠の上記縦枠を上記地覆に、それぞれ埋設する、第2ステップと
上記床版の上および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上に舗装層を設け、上記側溝用埋設枠と上記舗装層とにより、側溝を構築する第3ステップと、を備えることを特徴とする、橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項2】
上記第1ステップにおいて使用される上記側溝用埋設枠は補強用の繊維を加えた繊維補強コンクリートで作られている、ことを特徴とする、請求項1に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項3】
上記第2ステップを行った後に、上記床版の上面および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上面を防水層で覆う第4ステップを行い、上記第4ステップの後、上記第3ステップを行い、上記第3ステップでは、上記床版の上記上面に設けられた上記防水層および上記側溝用埋設枠の上記下枠の上記上面に設けられた上記防水層の上に上記舗装層を設ける、ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項4】
上記第1ステップにおいて使用されるプレキャスト工法で製造された上記側溝用埋設枠は、その内部が防水加工されている、ことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項5】
上記第3ステップにより作られる上記側溝の開口幅が、上記道路を走行する車輪幅より狭い所定幅となるように、上記第3ステップにおいて上記舗装層が構築される、ことを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。
【請求項6】
上記第2ステップで上記床版と一回の打設で一体に構築される上記地覆の上面が、埋設された上記側溝用埋設枠の上記縦枠の上端より高い位置に作られる、ことを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一に記載の橋梁床版の排水側溝の構築方法。