(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091073
(43)【公開日】2022-06-20
(54)【発明の名称】汚泥減少剤、排水処理装置及び排水処理方法
(51)【国際特許分類】
C02F 3/12 20060101AFI20220613BHJP
C02F 3/00 20060101ALI20220613BHJP
A01H 11/00 20060101ALN20220613BHJP
A01H 6/00 20180101ALN20220613BHJP
C12N 5/04 20060101ALN20220613BHJP
【FI】
C02F3/12 B
C02F3/00 G
A01H11/00
A01H6/00
C12N5/04
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020203792
(22)【出願日】2020-12-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】598061678
【氏名又は名称】株式会社 大熊
(74)【代理人】
【識別番号】100205512
【弁理士】
【氏名又は名称】出雲 暖子
(72)【発明者】
【氏名】泉 建生
(72)【発明者】
【氏名】松本 憲二
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕美
(72)【発明者】
【氏名】片山 一真
【テーマコード(参考)】
2B030
4B065
4D028
【Fターム(参考)】
2B030AA02
2B030AA07
2B030AB03
2B030AB04
2B030AD20
2B030CD03
4B065AA89X
4B065AC20
4B065CA54
4D028AB03
4D028BB01
4D028BC01
4D028BD00
4D028CA00
4D028CB02
4D028CC04
4D028CC05
4D028CD05
(57)【要約】
【課題】汚泥を減らす必要がない排水処理活性剤と、コストを抑えることができ、管理の手間がかからず、悪臭がほとんど発生しない排水処理装置及び排水処理方法を提供する。活性汚泥により有機性排水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減少させる汚泥減少剤を提供し、余剰汚泥を処分する必要がなく、手間がかからず、コストを抑えることができ、管理が容易で、悪臭がほとんど発生しない排水処理方法を提供する。
【解決手段】活性汚泥減少剤は、活性汚泥と水と苔植物又は水草の少なくともどちらか一を含む液体を培養することによりより得られる。排水処理方法は、有機性排水を処理槽に導入する工程と、前記処理槽を曝気して活性汚泥により有機性排水を生物処理する工程と、前記処理槽に前記汚泥減少剤を添加する工程と、活性汚泥を沈殿させる工程と、活性汚泥を沈殿させた後の上澄水を処理水として排出する工程と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性汚泥により有機性排水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減少させる汚泥減少剤であって、
活性汚泥と、水と、苔植物又は水草の少なくともどちらか一方と、を含む液体を培養することによりより得られる活性汚泥減少剤。
【請求項2】
活性汚泥が貯留し有機性排水を浄化する処理槽と、請求項1に記載の汚泥減少剤を培養する培養槽と、を備える排水処理装置。
【請求項3】
前記処理槽は、有機性排水の導入手段と、曝気手段と、前記有機性排水を処理した後の処理水を排水する排水手段と、
を備え、
前記培養槽は、培養液中に空気を送り込む手段と、前記汚泥減少剤を前記処理槽に供給する供給手段と、
を備える、
請求項2に記載の排水処理装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の排水処理装置を用いる有機性排水の処理方法であって、
前記有機性排水を前記処理槽に導入する有機性排水導入工程と、
前記処理槽を曝気して、活性汚泥により有機性排水を生物処理する排水処理工程と、
請求項1に記載の活性汚泥減少剤を、前記培養槽から前記処理槽に添加する汚泥減少剤添加工程と、
活性汚泥を沈殿させる沈殿工程と、
活性汚泥を沈殿させた後の上澄水を処理水として排出する排出工程と、
を備える有機性排水の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性汚泥により有機性排水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減少させる汚泥減少剤及び、汚泥減少剤を用いた排水処理装置及び排水処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に産業排水等の有機性排水の処理は、活性汚泥法などの生物処理によって行われているが、汚泥が増加するため余剰汚泥を処分しなくてはならず、手間や費用がかかるという問題点がある。そして、余剰汚泥の処分時や、有機性排水を処理した後の処理水から悪臭が発生するという問題点がある。
【0003】
特許文献1の有機性廃水の処理方法及び処理装置は、あらかじめ有機性廃水に、内生胞子形成細菌を含む汚泥などを添加して混合し、内生胞子形成細菌の胞子を発芽させて栄養細胞に転化した後、該混合液を曝気槽に供する方法等が記載されているが、活性汚泥中に含まれる内生胞子形成細菌の栄養細胞と胞子の状態を的確に制御しなくてはならず、手間がかかるという問題点がある。また、攪拌、曝気及び加温ができる胞子発芽槽などの新たな設備を設ける費用がかかるという問題点がある。更に、悪臭の発生という問題点の解決については記載がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、活性汚泥により有機性排水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減少させる汚泥減少剤を提供し、手間がかからず、コストを抑えることができ、管理が容易で、悪臭がほとんど発生しない、排水処理装置及び排水処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する発明は次の内容のものである。
【0007】
活性汚泥により有機性排水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減少させる汚泥減少剤であって、
活性汚泥と、水と、苔植物又は水草の少なくともどちらか一方と、を含む液体を培養することによりより得られる活性汚泥減少剤。
【0008】
活性汚泥が貯留し有機性排水を浄化する処理槽と、前記汚泥減少剤を培養する培養槽と、を備える排水処理装置。
【0009】
前記処理槽は、有機性排水の導入手段と、曝気手段と、前記有機性排水を処理した後の処理水を排水する排水手段と、を備え、
前記培養槽は、培養液中に空気を送り込む手段と、前記汚泥減少剤を前記処理槽に供給する供給手段と、を備える。
【0010】
前記排水処理装置を用いる有機性排水の処理方法であって、
前記有機性排水を前記処理槽に導入する有機性排水導入工程と、
前記処理槽を曝気して、活性汚泥により有機性排水を生物処理する排水処理工程と、
前記活性汚泥減少剤を、前記培養槽から前記処理槽に添加する汚泥減少剤添加工程と、
活性汚泥を沈殿させる沈殿工程と、
活性汚泥を沈殿させた後の上澄水を処理水として排出する排出工程と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明の汚泥減少剤は、活性汚泥により有機性排水を生物処理する際に発生する余剰汚泥を減少させるので、薬品を用いるなどして余剰汚泥を凝集・沈降・脱水などして処分する必要がほとんどなく、手間と経費を削減することができる。そして、本発明の排水処理装置は、管理が容易であり、設備投資のコストを抑えることもできる。そして、本発明の排水処理方法は、管理が容易で、悪臭がほとんど発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の排水処理装置の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態の例について図を参照しながら説明する。尚、本発明は、以下の形態の例に限定されるものではない。
【0014】
本発明の汚泥減少剤は、活性汚泥と苔植物又は水草のどちらか一方、あるいは両方を含む培養液を培養することによりより得られる。活性汚泥はどのようなものでもよく、排水処理に使用している汚泥を用いることができる。苔植物は苔類、蘚類、ツノゴケ類などが挙げられ、例えば、ゼニゴケ、ウロコゴケ、コマチゴケ、ツノゴケ、マゴケ、スギゴケ、ギボウシゴケ、シノブゴケなどを用いる。苔植物は、市販されているものや自然界に生息しているものを用いればよい。水草は、植物体が完全に水中にある沈水性植物を用いるのが好ましく、例えば、イバラモ科、ヒルムシロ科、マツモ科、アリノトウグサ科などの水草や、観賞用として販売されているエキノドルス、サジタリア、アヌビアスクリプトコリネ、ボルビディス、ガボンバ、キクモ、ロタラ、ハイグロフィラ、アナカリス、ウィローモスなどを用いる。
【0015】
培養条件は好気的な条件であればよく、一例として、エアレーションなどにより空気を供給すればよい。培養液の容量が少ない場合は、静置培養でも構わない。一例として、培養液に光が当たるようにする。光は、太陽光でも蛍光灯やLEDなどの照明の光でもよい。培養の温度は特に限定はなく、常温でよい。培養液のpHは6.0~7.5程度に調整するのが好ましい。培養中に、糖類などの栄養物を加えなくてもよい場合もある。
【0016】
本発明の汚泥減少剤は、活性汚泥に苔植物又は水草の少なくともいずれか一方を加えて培養するものである。既に使用している活性汚泥に、直接、苔植物や水草を加えて、上記培養条件で培養してよいが、一例として、活性汚泥と水とを含む培養液を第一次培養した後、苔植物又は水草の少なくともどちらか一方を加えて第二次培養をすることにより得られる。
【0017】
第一次培養は、活性汚泥と水とを含む培養液を培養する。この際に用いる活性汚泥は、排水処理に使用している曝気中の活性汚泥でも、沈殿槽にて沈殿した活性汚泥でもよい。使用する水は、活性汚泥中の微生物などの生物が生存できるものであれば特に限定はなく、水道水、井戸水などを用いることができる。一例として、使用する活性汚泥にて有機性排水を処理した後の処理水を用いることにより、活性汚泥の生息環境を変えることなく第一次培養を良好に行うことが可能となる。
【0018】
一例として、活性汚泥と水を含む培養液は、MLSSが1500~4000mg/lになるように調整する。第一次培養は、好気的な条件であればよく、一例として、エアレーションなどにより空気を供給すればよい。培養液の容量が少ない場合は、静置培養でも構わない。一例として、培養液に光が当たるようにする。光は、太陽光でも蛍光灯やLEDなどの照明の光でもよい。培養の温度は特に限定はなく、常温でよい。培養液のpHは6.0~7.5程度に調整するのが好ましい。培養中に、糖類などの栄養物を加えなくてもよい場合もある。培養時間は、特に限定はなく、一例として10時間以上とする。
【0019】
第二次培養は、第一次培養を行った培養液に、苔植物又は水草のどちらか一方、あるいは苔植物及び水草を加える。一例として、培養液に加える苔植物及び水草の総量は、培養液100kgに対し、苔植物及び水草の総料が0.3~50kgとする。苔植物及び水草は、培養液に加える前に、根を除き、洗浄して異物や土などを除去するのが好ましい。苔植物や水草は、そのまま培養液に加えたり、ネット等に入れるなどして加える。
【0020】
第二次培養は、好気的な条件であればよく、一例として、エアレーションなどにより空気を供給すればよい。培養液の容量が少ない場合は、静置培養でも構わない。一例として、培養液に光が当たるようにする。光は、太陽光でも蛍光灯やLEDなどの照明の光でもよい。培養の温度は特に限定はなく、常温でよい。培養液のpHは6.0~7.5程度に調整するのが好ましい。培養中に、糖類などの栄養物を加えなくてもよい場合もある。培養時間は、特に限定はなく、一例として5時間以上とする。
【0021】
前記汚泥減少剤は、培養に伴う温度管理、培養液の養分の管理、pHの管理、溶存酸素等の管理が容易であり、手間やコストをかけることなく製造でき、汚泥減少剤に含まれる微生物等の作用により、汚泥を減少させるもものと考えられる。
【0022】
次に、本発明の排水処理装置について説明する。
図1は回分式の排水処理装置の一例を示す説明図である。排水処理装置1は、活性汚泥が貯留し有機性排水を浄化する処理槽3と、汚泥減少剤を培養する培養槽5と、を備える。一例として、処理槽3は、有機性排水の導入手段7と、曝気手段と、有機性排水を処理した後の処理水を排水する排水手段9と、を備える。
【0023】
本発明の排水処理装置1は、処理槽3と活性汚泥を沈殿させる沈殿槽とが一体の回分式でも、処理槽と沈殿槽を別に設ける連続式でもよい。処理槽3は、一般的に活性汚泥を用いた排水処理に使用される曝気槽を使用することができる。
【0024】
一例として、汚泥減少剤培養槽5は、培養液を好気的にするための培養液中に空気を送り込む手段と、汚泥減少剤を処理槽1に供給する供給手段11と、を備えさせる。培養液中に空気を送り込む手段は、一般的に行われるエアレーションの方法を用いるなどして、培養液中に空気の気泡を送るなどすればよい。汚泥減少剤を処理槽1に供給する供給手段11は、配管を備えさせるなど通常の手段を用いればよく、培養液中の苔植物及び水草を除去するためのフィルターなどを備えさせるのが好ましい。
【0025】
本発明の排水処理装置は、従来から用いられている活性汚泥による排水処理装置を利用することが容易であり設備投資のコストを抑えることができる。排水処理装置を新設する際は、余剰汚泥を処分するための設備、例えば、余剰汚泥を薬品処理する設備、加圧処理設備、脱水設備、余剰汚泥を貯留する設備などが不要となり、設備投資のコストを抑えることができる。そして、本発明の排水処理装置は、操作に手間がかからず、管理が容易である。
【0026】
次に本発明の排水処理装置を用いる排水処理方法について説明する。
【0027】
排水処理方法は、有機性排水を処理槽3に導入する有機性排水導入工程と、
処理槽3を曝気して、活性汚泥により有機性排水を生物処理する排水処理工程と、
汚泥減少剤を、培養槽5から処理槽3に添加する汚泥減少剤添加工程と、
活性汚泥を沈殿させる沈殿工程と、
活性汚泥を沈殿させた後の上澄水を処理水として排出する排出工程とを備える。
【0028】
有機性排水導入工程は、食品工場等で排出される有機性排水を、活性汚泥が貯留する処理槽3に導入する工程である。一例として、有機性排水のpHは6.0~7.5程度に調整し、固形物はフィルターやスクリーン等を用いるなどして取り除く。
【0029】
排水処理工程は、処理槽3を曝気して、処理槽3に貯留する活性汚泥により、有機性排水を生物処理する工程である。一例として、溶存酸素濃度が0.1~3mg/lになるように曝気し、pHは6.0~7.5程度に調整する。
【0030】
汚泥減少剤添加工程は、汚泥減少剤を、培養槽5から処理槽3に添加する工程である。汚泥減少剤を添加することにより、前記排水処理工程において、MLSSが下がり余剰汚泥が減少する。汚泥減少剤を添加する時期は特に限定はなく、有機性排水を処理槽に導入する前に処理槽3に添加してもよいし、処理槽3を曝気している前記排水処理工程中に処理槽3に添加してもよい。
【0031】
汚泥減少剤の添加量及び汚泥減少剤の添加の時期は、排水処理工程終了時に余剰汚泥がほとんどない状態にするよう調整する。一例として、汚泥減少剤の添加量は、体積比で「処理槽3内の処理水の体積」:「投入する汚泥減少剤の体積」が「1:1/10,000~1/500」になるようにする。汚泥減少剤を添加する時期は、処理槽3のMLSSを指標として決めることができ、一例として、MLSSが7000mg/l以上とする。
【0032】
排水処理工程が終了した後、活性汚泥を沈殿させる沈殿工程を行う。沈殿工程は、通常の活性汚泥による排水処理に用いる方法で良い。本発明の汚泥減少剤を使用すると、汚泥が沈殿しやすくなるという効果もあるため、30分程度で汚泥が沈殿する場合もある。沈殿工程が終了した後、上澄水を処分水として排出する。本発明の排水処理方法は、上澄水をそのまま排出することができ、汚泥を減らすために薬品等を用いて不要な汚泥を凝集・沈降・脱水などして処分する必要がなく、手間と経費を削減することができ、管理の手間もかからない。
【実施例0033】
次に実施例、比較例を挙げ、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
【0034】
活性汚泥が貯留する処理槽3に、冷凍マグロを切断する際に生じる有機性排水500トンを加え、pH6.5~7.1に調整し、汚泥減少剤を50l添加し、溶存酸素濃度0.1~3mg/l、pH6.5~7.1で、約15時間曝気した後、曝気を停止し、停止直後の処理槽内の液体のMLSSと臭いを調べた。MLSSは、MLSS計(飯島電子工業製)を用いて測定した。臭いは、10人の被験者により官能検査で行い、臭いの強度を5段階(1:ほとんど臭いがしない、2:少し臭いが気になるほどではない、3:普通に生活していて気になる臭いがする、4:魚の生臭さで臭いと感じる、5:魚の生臭さと汚泥の臭いが混じりとても臭い)で評価した。曝気を停止し、活性汚泥を沈殿させた後、上澄水(処理水)のBOD、BOD-SS、透視度を測定した。BOD、BOD-SSは、水質の測定に用いる一般的な方法で行った。透視度は、透視度計(柴田化学株式会社製)で測定した。
【0035】
実施例1は、MLSS6000mg/lの活性汚泥と水とを体積比1:10の割合で混合し、常温で5日培養した後、苔植物(コマチゴケ)と前記培養液とを重量比1:100の割合になるように、苔植物(コマチゴケ)を添加し、更に常温で5日培養した排水活性処理剤を使用した。
【0036】
実施例2は、MLSS6000mg/lの活性汚泥と水とを体積比1:10の割合で混合し、常温で5日培養した後、水草(アナカリス)と前記培養液とを重量比1:4の割合になるように、水草(アナカリス)を添加し、更に常温で5日培養した排水活性処理剤を使用した。
【0037】
実施例3は、MLSS6000mg/lの活性汚泥と水とを体積比1:10の割合で混合し、常温で5日培養した後、苔植物ギボウシゴケ科と水草カバンボの総量と前記培養液とを重量比1:4の割合になるように、苔植物ギボウシゴケ科と水草カバンボを添加した。苔植物ギボウシゴケ科と水草カバンボの重量比は、1:4の割合になるようにした。その後、更に常温で5日培養した排水活性処理剤を使用した。
【0038】
比較例1は、処理槽3に何も添加しなかった。比較例2は、MLSS6000mg/lの活性汚泥と水とを体積比1:10の割合で混合し、常温で5日培養したものを汚泥減少剤の代わりに使用した。
【0039】
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
【0040】
【0041】
表1から、本発明の汚泥減少剤を用いた排水処理方法の場合、排水処理後のMLSSが低くなり、余剰汚泥を処理が不要となることが分かる。そして、処理水のBOD、BOD-SSが低くなり、透視度が高くなることから、排水水処理が効率よく行われることが分かる。更に、排水処理中の排水の臭いがほとんどなくなり、悪臭による近隣への影響もなくなることが分かる。