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  • 特開-位置指示器を有するスイッチ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091144
(43)【公開日】2022-06-20
(54)【発明の名称】位置指示器を有するスイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 33/66 20060101AFI20220613BHJP
   H01H 31/02 20060101ALI20220613BHJP
   H01H 9/18 20060101ALI20220613BHJP
【FI】
H01H33/66 X
H01H31/02 C
H01H9/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021198248
(22)【出願日】2021-12-07
(31)【優先権主張番号】2019261.3
(32)【優先日】2020-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】518042280
【氏名又は名称】イートン インテリジェント パワー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Eaton Intelligent Power Limited
【住所又は居所原語表記】30 Pembroke Road, Dublin 4 D04 Y0C2, Ireland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マルセル ファン デイク
(72)【発明者】
【氏名】アドリ ラマース
(72)【発明者】
【氏名】ディナント ヘイラースィフ
【テーマコード(参考)】
5G052
【Fターム(参考)】
5G052AA14
5G052AA24
5G052BB07
5G052JA02
5G052JB12
5G052JC12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】真空遮断器と切替スイッチとが正しい位置にあることを確認できるよう、目視で検査可能とする位置表示を提供する。
【解決手段】固定接点4と可動接点5と、可動接点5を閉位置と開位置との間で移動させるための駆動ロッド6と、を有する真空遮断器と、第1の端子本体7と、第2の端子本体8と、第1の端部と第2の端部とを備えたポール本体9と、一端でポール本体9とヒンジ固定され実質的に第1の方向に延びる操作ロッド11と、を有する切替スイッチとを備え、主マーカー20は駆動ロッド6と操作ロッド11の一方に設けられ、2組の少なくとも2つの補助マーカー14,15は、駆動ロッド6と操作ロッド11の他方に設けられており、当該2組の補助マーカーは、第1のピッチ距離で第1の方向に離間しており、各組の2つの補助マーカーは、第2のピッチ距離で第1の方向に離間しており、第2のピッチ距離は第1のピッチ距離よりも小さい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中電圧用のスイッチであって、
固定接点(4)と、
閉位置と開位置との間を、前記固定接点(4)に対して近接および離隔するように第1の方向に移動可能な可動接点(5)と、
前記可動接点(5)に設けられ、前記可動接点(5)に前記閉位置と前記開位置との間を移動させるための駆動ロッド(6)と、
を有する真空遮断器と、
第1の端子本体(7)と、
第2の端子本体(8)と、
第1の端部と第2の端部とを備えた細長いポール本体(9)であって、前記第1の端部で前記第1の端子本体(7)にヒンジ固定され、前記ポール本体(9)の前記第2の端部が前記第2の端子本体と直接電気的に接触する接続位置と前記第2の端部が前記第2の端子本体(8)から切断されている切断位置との間を回動可能な前記ポール本体(9)と、
一端で前記細長いポール本体(9)とヒンジ固定され、実質的に前記第1の方向に延びる操作ロッド(11)と、
を有する切替スイッチと、を備え、
前記第1の端子本体(7)は固定的に設けられ、前記可動接点(4)と電気的に接触しており、
主マーカー(20)が前記駆動ロッド(6)と前記操作ロッド(11)の一方に設けられており、2組の少なくとも2つの補助マーカー(14、15、16、17)が前記駆動ロッド(6)と前記操作ロッド(11)の他方に設けられており、
当該2組は第1のピッチ距離(p)で前記第1の方向に離間しており、各組の前記少なくとも2つの補助マーカー(14、15、16、17)は前記第1の方向に第2のピッチ距離(p)で離間しており、前記第2のピッチ距離(p)は前記第1のピッチ距離(p)よりも小さいことを特徴とする、スイッチ。
【請求項2】
前記切替スイッチはさらに、前記切断位置において前記ポール本体(9)の第2の端部と直接電気的に接触するアース接点(10)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のスイッチ。
【請求項3】
前記主マーカー(20)は前記駆動ロッド(6)に設けられ、前記2組の少なくとも2つの補助マーカー(14、15、16、17)は前記操作ロッド(11)に設けられ、前記2組の少なくとも2つの補助マーカー(14、15、16、17)は、前記操作ロッド(11)に設けられたノッチまたは開口部であることを特徴とする、請求項1または2に記載のスイッチ。
【請求項4】
ハウジング(2)と前記ハウジング(2)に収容された請求項1~3のいずれか一項に記載のスイッチとのコンビネーションであって、視認窓(3)が前記ハウジングに設けられ、前記視認窓(3)は、前記主マーカー(20)に向けられた少なくとも1つの視認線(18、19)を有し、少なくとも1つの補助マーカー(14、15、16、17)は、前記少なくとも1つの視認線(18、19)がはっきりと見える位置にあることを特徴とする、コンビネーション。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、中電圧用のスイッチであって、当該スイッチは、
固定接点と、
閉位置と開位置との間を、固定接点に対して近接および離隔するように第1の方向に移動可能な可動接点と、
可動接点に設けられ、可動接点を閉位置と開位置との間で移動させるための駆動ロッドと、
を有する真空遮断器と、
第1の端子本体と、
第2の端子本体と、
第1の端部と第2の端部とを備えた細長いポール本体であって、第1の端部で第1の端子本体にヒンジ固定され、ポール本体の第2の端部が第2の端子本体と直接電気的に接触する接続位置と第2の端部が第2の端子本体から切断されている切断位置との間を回動可能なポール本体と、
一端で細長いポール本体とヒンジ固定され、実質的に第1の方向に延びる操作ロッドと、
を有する切替スイッチと、を備え、
第1の端子本体は固定的に設けられ、可動端子と電気的に接触している、スイッチに関する。
そのようなスイッチの位置は、真空遮断器の位置と切替スイッチの位置とに依存している。特に中電圧用のスイッチでは、保守担当者など、この開閉装置の使用者にとってスイッチがどの位置にあるのか定かであることが望ましい。開閉装置のコントロールパネルはスイッチの位置表示を提供するが、真空遮断器と切替スイッチとが正しい位置にあることを確認できるよう、スイッチを目視で検査可能であることが望ましい。ただし、別々の部品の2つの位置を検査する必要があり、そこからスイッチの位置が導き出されるので、人が位置を間違える機会は少なくない。
【0002】
発明の概要
本発明は、上述の短所を少なくしたり、取り除いたりすることを目的とする。
本発明によれば、この目的は序文に記載されたスイッチを用いて達成され、主マーカーは、駆動ロッドと操作ロッドの一方に設けられ、2組の少なくとも2つの補助マーカーは、駆動ロッドと操作ロッドの他方に設けられていることを特徴とし、
当該2組は、第1のピッチ距離で第1の方向に離間しており、各組の少なくとも2つの補助マーカーは、第2のピッチ距離で第1の方向に離間しており、第2のピッチ距離は第1のピッチ距離よりも小さい。
【0003】
真空遮断器と切替スイッチの組み合わせ位置は、閉-接続、閉-切断、開-接続、開-切断の4つが可能である。駆動ロッドと操作ロッドはそれぞれの部品の位置に直接結合されているため、駆動ロッドと操作ロッドとの間の相対運動には4つの異なる相対位置がある。駆動ロッドと操作ロッドの一方には主マーカーを設け、駆動ロッドと操作ロッドの他方には2組の少なくとも2つの補助マーカー、すなわち、少なくとも4つの補助マーカーを設けることにより、スイッチが4つの位置のどれであるかを主マーカーで明確に示すことができる。
【0004】
通常、真空遮断器のストロークは切替スイッチのストロークとは異なる。したがって、設けられた2組は、2つのストロークのうちの大きい方に対応するピッチ距離で設けられているのに対して、1つの組の中の補助マーカー間のピッチ距離は、2つのストロークのうちの小さい方に対応する。
【0005】
操作ロッドが第1の方向に完全に平行に動くか否か、および主マーカーをスイッチの位置とは関係なく仮想単一角度に沿って視認できるか否か、または主マーカーをスイッチの位置に応じて2つの異なる角度に沿って視認する必要があるか否かに応じて、異なる組の補助マーカー間でピッチ距離を異ならせることができる。
【0006】
本発明に係るスイッチの好ましい実施形態では、切替スイッチはさらに、切断位置においてポール本体の第2の端部が直接電気的に接触するアース接点を備える。
【0007】
切替スイッチをアースに接続することにより、危険な電圧レベルが存在しないことが保証される。その結果、保守要員は、本発明に係るスイッチを安全に保守することができる。
【0008】
本発明に係るスイッチのさらに好ましい実施形態では、主マーカーは駆動ロッドに設けられ、2組の少なくとも2つの補助マーカーは操作ロッドに設けられ、2組の少なくとも2つの補助マーカーは、操作ロッドに配置されたノッチまたは開口部である。
【0009】
この実施形態では、ノッチまたは開口部を有する改造された操作ロッドを設け、真空遮断器の駆動ロッドの特徴を主マーカーとして使用することによって、既存のスイッチを容易に改造することができる。この特徴は、たとえばステッカーや塗料のドットとしても適用することができる。
【0010】
本発明はまた、ハウジングおよび当該ハウジングに収容された前述の観点のいずれかに記載のスイッチのコンビネーションに関連しており、ハウジングには視認用窓が設けられ、視認用窓は、主マーカーに向けられた少なくとも1つの視認線を有しており、少なくとも1つの補助マーカーは、少なくとも1つの視認線がはっきり見える場所にある。
【0011】
通常、本発明に係るスイッチが収容されているハウジングには、真空遮断器の位置および切替スイッチの位置を確認するための視認窓が設けられている。設けられた主マーカーと補助マーカーを使用すると、より簡単かつより確かに位置を決定することができる。
【0012】
本発明によれば、補助マーカーの第3の組を提供することによって、真空遮断器の開位置および閉位置と組み合わせて切替スイッチの複数の中間位置を示すことも可能である。
【0013】
本発明のこれらの特徴とその他の特徴を、添付の図面と併せて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】は、サービス位置における本発明に係るコンビネーションの側面図を示す。
図2図2Aおよび2Bは、図1のコンビネーションのスイッチの、操作ロッドの側面図および上面図をそれぞれ示す。
図3図3~5は、3つの異なる位置における図1のコンビネーションを示す。
図4図3~5は、3つの異なる位置における図1のコンビネーションを示す。
図5図3~5は、3つの異なる位置における図1のコンビネーションを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明に係るコンビネーション1の実施形態を示す。コンビネーション1は、視認窓3を備えたハウジング2を有する。本発明に係るスイッチは、ハウジング2の中に設けられている。このスイッチは、固定接点4と、駆動ロッド6が設けられた可動接点5と、を備えた真空遮断器を有する。フランジ20は、駆動ロッド6に設けられ、当該フランジは、主マーカーとして機能する。
【0016】
スイッチはさらに、第1の端子本体7と、第2の端子本体8と、細長いポール本体9と、を備えた切替スイッチを有する。ポール本体9は、第1の端子本体7にヒンジ固定され、図1および3に示した接続位置から図4および図5に示した切断位置まで回転可能であり、細長いポール本体9は、アース接点10に接続可能である。
【0017】
さらに、操作ロッド11は、細長いポール本体9を接続位置から切断位置に移動させるために、細長いポール本体9に接続されている。
【0018】
図2Aおよび2Bは、操作ロッド11をより詳細に示している。操作ロッド11は、剛性のために一般的なプラス記号形の断面を有し、2つの開口部12、13が設けられている。長手方向の縁に沿って、補助マーカーを形成するノッチ14、15の第1の組と、ノッチ16、17の第2の組がある。
【0019】
ノッチ14と15はピッチ距離pで設けられ、ノッチ16と17はピッチ距離pで設けられているのに対して、ノッチ14、15の組と、ノッチ16、17の組の2組は、ピッチ距離pで設けられている。
【0020】
図1に戻ると、操作ロッド9が接続位置にあるとき、すなわち、第1の端子本体7を第2の端子本体8に接続しているとき、かつ、駆動ロッド6が接続位置にあるとき、すなわち、可動接点5を固定接点4に接続しているとき、ノッチ15は切替スイッチの接続位置との組み合わせで真空遮断器の閉位置を示すことができるよう、視認線18に位置している。
【0021】
図3は、操作ロッド9がまだ接続位置にあり、駆動ロッド6が可動接点5を開位置に移動したことを示している。この構成では、視認線18は、ノッチ14およびフランジ20と一直線になっている。
【0022】
図4では操作ロッド9は切断位置にある。すなわち、第1の端子本体7を アース接点10に接続している。真空遮断器の接点4および5は、まだ開位置にある。この構成では、真空遮断器の閉位置と開位置が切替スイッチの切断位置との組み合わせで示すことができるように、ノッチ16は視認線18と一直線になっている。
【0023】
図5は、真空遮断器が再び閉位置にあるのに対して切替スイッチは切断位置にある構成を示している。この構成では、ノッチ17は、視認線18上のフランジ20と一直線になっている。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】