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  • 特開-現金自動入出力装置 図1
  • 特開-現金自動入出力装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091394
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】現金自動入出力装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/40 20190101AFI20220614BHJP
   G07D 11/60 20190101ALI20220614BHJP
   A61L 2/10 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
G07D11/40 101Z
G07D11/60 121C
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020204210
(22)【出願日】2020-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】502161298
【氏名又は名称】土井 隆
(72)【発明者】
【氏名】土井 隆
【テーマコード(参考)】
3E040
3E141
4C058
【Fターム(参考)】
3E040BA07
3E040EA10
3E040FJ06
3E141BA07
3E141EA10
3E141FJ07
4C058AA26
4C058AA30
4C058BB06
4C058EE26
4C058KK02
4C058KK22
(57)【要約】
【課題】銀行等の現金自動入出力装置において、タッチパネルを介して病原体が伝染することを防ぐ。
【解決手段】現金自動入出力装置は、
操作者を特定する情報を記録したカードを入力するカード部と、
現金の入出力を行う現金入出力部と、
操作者に対し、行うべき操作や操作結果を表示するとともに操作者からの指示が入力される表示・入力部と、
取引に対応した一連の操作が終了後、後処理を行う後処理部と、
口座管理装置との間で通信を行う通信部と、
前記各部の制御を行う制御部とを有し、
前記後処理部が前記表示・入力部を遮蔽後、前記表示・入力部に紫外線を照射して、消毒を行う。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者を特定する情報を記録したカードの入出力を行うカード部と、
現金の入出力を行う現金入出力部と、
操作者に対し、行うべき操作や操作結果を表示するとともに操作者からの指示が入力される表示・入力部と、
取引に対応した一連の操作が終了後、後処理を行う後処理部と、
口座管理装置との間で通信を行う通信部と、
前記各部の制御を行う制御部とを有する現金自動入出力装置であって、
前記後処理部が前記表示・入力部を遮蔽後、前記表示・入力部に紫外線を照射して、消毒を行うことを特徴とする現金自動入出力装置
【請求項2】
請求項1の現金自動入出力装置において、前記後処理部が前記表示・入力部を遮蔽後前記表示・入力部に紫外線を照射する場合において、前記カード部、前記現金入出力部、通帳部及び帳票出力部も前記表示・入力部とあわせて前記遮蔽板で覆い紫外線を照射して、消毒を行うことを特徴とする請求項1に記載の現金自動入出力装置
【請求項3】
現金自動入出力装置の消毒方法であって、
操作者を特定する情報を記録したカードをカード部が入力するステップと、
現金の入金及びまたは出金を現金入出力部が行うステップと、
表示・入力部が操作者に対し、行うべき操作及びまたは操作結果を表示するステップと、
前記表示・入力部が操作者からの指示を入力するステップと、
前記後処理部が前記表示・入力部を遮蔽するステップと、
前記後処理部が前記表示・入力部に紫外線を照射して消毒を行うステップとを備える現金自動入出力装置の消毒方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現金自動入出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、銀行等の現金自動入出力装置においては、顧客がタッチパネル等の画面等に表示された指示に基づいてタッチパネル等を操作し、一連の操作が終了すると、顧客は現金自動入出力装置から立ち去る。
【0003】
近年、新型コロナ等の感染症が、このようなタッチパネル操作等により、人から人へ感染する危険が指摘されている。従来、他人が手にした硬貨等を消毒する装置が提案されている(例えば、特許文献1)。また消毒機能に紫外線を用いる紫外線殺菌装置が提案されている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-172566号公報
【特許文献2】実登3228721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記文献1のシステムにおいては、投入された紙幣や硬貨を殺菌するものであり、タッチパネル等が汚染された場合に、感染を防ぐことはできない。また、文献2は単に紫外線を消毒のために照射する装置を提案しているにすぎず、現金入出力装置については、何ら考慮されていない。
【0006】
本発明の目的は、銀行等の現金自動入出力装置において、タッチパネルを介して病原体が伝染することを防ぐことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る現金自動入出力装置は、顧客の一連の入出金処理が終了すると、タッチパネル全体に紫外線を照射し、タッチパネルに付着した病原菌を殺菌することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、現金自動入出力装置の操作を介して顧客間で病原体が伝染することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る現金自動入出力装置を示すブロック図である。
図2】同実施形態に係る現金自動入出力装置の状態の変化を示す状態遷移図である。
図3】同実施形態に係る現金自動入出力装置の後処理状態における処理内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
【0011】
図1は、一実施形態に係る現金自動入出力装置100の概略構成を示すブロック図である。この現金自動入出力装置は、表示・入力部10、カード部20、通帳部30、現金入出力部40、帳票出力部50、後処理部60、通信部70、及び制御部80を含む。本装置は銀行の店舗等において顧客が預金、振り込み、預金引出し等の取引のために現金の入出金等を行うための装置である。本装置は顧客の取引のための一連の処理が終了すると、表示・入力部10を遮蔽板により顧客から遮蔽し、表示・入力部10に対し紫外線を照射して、殺菌を行う。殺菌処理が終了すると、遮蔽板を解放し、次の顧客の取引開始を待つ。
【0012】
図1において、表示・入力部10はタッチパネル機能を有する操作パネルを有し、顧客が行う取引の種類に応じて顧客が行う必要のある操作内容を表示し、また操作結果を表示するするとともに、顧客が取引の種類に対応して必要な情報を入力する部分である。カード部20は操作者を特定する情報を記録したキャッシュカードの挿入や排出処理を行う。通帳部30は預金通帳の挿入や排出処理を行う。現金入出力部40は現金の入力や出力を処理する部分である。帳票出力部50は振り込み等の結果を記入した帳票を出力する部分である。後処理部60は表示・入力部10に対して殺菌処理を行う部分であり、遮蔽版の開閉や紫外線の照射を制御する。通信部70はインターネットのようなネットワークを介して口座管理を行う銀行のコンピュータセンターと現金自動入出力装置100との通信を行う部分である。制御部80は現金自動入出力装置全体の制御を行う部分であり、現金自動入出力装置の各部を取引内容に応じて制御する部分である。
【0013】
図2は現金自動入出力装置100の状態の遷移を示す図である。アイドル状態200は顧客が現金自動入出力装置100を使用する取引を行っていない状態であり、顧客はこの状態において新たな取引を開始できる状態である。顧客から新たな取引を指示する操作が入力されると、現金自動入出力装置100は取引処理状態201へ遷移する。取引処理状態201においては、現金自動入出力装置100は顧客から指示された取引の内容に応じた処理を行う。顧客から指示された取引が終了すると、現金自動入出力装置100は後処理状態202へ遷移する。後処理状態202においては、現金自動入出力装置100は表示・入力部10の操作パネルの殺菌処理を行う。殺菌処理に先立ち顧客に対し直接紫外線が当たらないようにするため、遮蔽版で操作パネルを遮って紫外線を照射する。紫外線照射が終了後、遮蔽版を開放する。その後現金自動入出力装置100はアイドル状態へ遷移する。
【0014】
図3は、後処理状態202において実行される処理の内容を示すフローチャートである。ステップST1においては、顧客に紫外線が照射されることを防ぐために、操作パネルを遮蔽板で覆う。ステップST2において遮蔽板の動作が完了されたことを確認する。完了すると、次のステップST3へ移行する。ステップST3においては紫外線を操作パネルへ照射する。その後ステップST4において遮蔽板を開放し、ステップST5においてアイドル状態への移行を行う。
【0015】
以上説明した一実施形態によれば、現金自動入出力装置の顧客によるタッチパネル等の操作パネルの操作を介して顧客間で病原体が伝染することを防ぐことができる。
【0016】
本実施形態においては、紫外線の照射を操作パネルに対してのみ行うこととしたが、他の実施形態においては、カードの入出力部、現金入出力部、通帳の入出力部及び帳票出力部等も表示・入力部とあわせて遮蔽板で覆い紫外線を照射することにより、顧客の手が触れる部分全体に対して殺菌を行うことも考えられる。
【0017】
本出願は、オンライン出願練習用の出願である。
【符号の説明】
【0018】
10:表示・入力部
20:カード部
30:通帳部
40:現金入出力部
50:帳票出力部
60:後処理部
70:通信部
80:制御部
100:現金自動入出力装置
200:アイドル状態
201:取引処理状態
202:後処理状態
図1
図2
図3