(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091503
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
G11C 16/30 20060101AFI20220614BHJP
H01L 27/11582 20170101ALI20220614BHJP
H01L 27/11556 20170101ALI20220614BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
G11C16/30 100
H01L27/11582
H01L27/11556
H01L29/78 371
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020204377
(22)【出願日】2020-12-09
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 謙
【テーマコード(参考)】
5B225
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5B225BA08
5B225CA01
5B225DB03
5B225DB31
5B225DE06
5B225EA05
5B225EC04
5B225EG02
5B225EG08
5B225EG18
5B225FA01
5B225FA02
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP23
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER03
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5F083ER14
5F083ER19
5F083GA10
5F083JA04
5F083JA19
5F083JA35
5F083JA39
5F083JA53
5F083KA01
5F083KA05
5F083LA10
5F083NA03
5F083ZA01
5F101BA02
5F101BA45
5F101BB05
5F101BC02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BE02
5F101BE05
5F101BE06
5F101BH21
(57)【要約】
【課題】好適に制御可能な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、複数の第1メモリブロックを備える第1メモリセルアレイと、複数の第2メモリブロックを備える第2メモリセルアレイと、複数の第1メモリブロック、及び、複数の第2メモリブロックに電気的に接続された電圧供給線と、を備える。また、この半導体記憶装置は、書込動作を実行可能に構成されている。この書込動作の第1のタイミングでは、電圧供給線が、第1、第2メモリブロックと導通していない。また、書込動作が第1、第2メモリブロックに対して実行される場合の第1のタイミングにおける電圧供給線の電圧は、書込動作が第1メモリブロックに対して実行される場合の第1のタイミングにおける電圧供給線の電圧よりも大きい。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリダイを備え、
前記メモリダイは、
複数の第1メモリブロックを備える第1メモリセルアレイと、
複数の第2メモリブロックを備える第2メモリセルアレイと、
前記複数の第1メモリブロック、及び、前記複数の第2メモリブロックに電気的に接続された電圧供給線と
を備え、
書込動作を実行可能に構成され、
前記書込動作の第1のタイミングにおいて、前記電圧供給線は、前記複数の第1メモリブロック、及び、前記複数の第2メモリブロックのいずれとも導通しておらず、
前記書込動作が、前記複数の第1メモリブロックのいずれかに対して実行され、前記複数の第2メモリブロックのいずれにも実行されない場合、前記第1のタイミングにおいて前記電圧供給線に第1電圧が供給され、
前記書込動作が、前記複数の第1メモリブロックのいずれかに対して実行され、且つ、前記複数の第2メモリブロックのいずれかに対して実行される場合、前記第1のタイミングにおいて前記電圧供給線に第2電圧が供給され、
前記第2電圧は、前記第1電圧よりも大きい
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記書込動作が、前記複数の第2メモリブロックのいずれかに対して実行され、前記複数の第1メモリブロックのいずれにも実行されない場合の、前記第1のタイミングにおける前記電圧供給線の電圧を第3電圧とすると、
前記第3電圧は、前記第1電圧よりも小さい
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記電圧供給線に電気的に接続されたキャパシタと、
前記電圧供給線と前記キャパシタとの間の電流経路に設けられたトランジスタと
を備える請求項1又は2記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
メモリダイを備え、
前記メモリダイは、
複数の第1メモリブロックを備える第1メモリセルアレイと、
複数の第2メモリブロックを備える第2メモリセルアレイと、
前記複数の第1メモリブロック、及び、前記複数の第2メモリブロックに電気的に接続された電圧供給線と、
前記電圧供給線に電気的に接続されたキャパシタと、
前記電圧供給線と前記キャパシタとの間の電流経路に設けられたトランジスタと
を備える半導体記憶装置。
【請求項5】
前記第1メモリブロックは、
複数の第1メモリセルを含む第1メモリストリングと、
前記複数の第1メモリセルに接続された複数の第1ワード線と
を備え、
前記第2メモリブロックは、
複数の第2メモリセルを含む第2メモリストリングと、
前記複数の第2メモリセルに接続された複数の第2ワード線と
を備え、
前記電圧供給線は、前記複数の第1ワード線の少なくとも一つ、及び、前記複数の第2ワード線の少なくとも一つに電気的に接続されている
請求項1~4のいずれか1項記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のメモリプレーンを備える半導体記憶装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
好適に制御可能な半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、メモリダイを備える。メモリダイは、複数の第1メモリブロックを備える第1メモリセルアレイと、複数の第2メモリブロックを備える第2メモリセルアレイと、複数の第1メモリブロック、及び、複数の第2メモリブロックに電気的に接続された電圧供給線と、を備える。また、この半導体記憶装置は、書込動作を実行可能に構成されている。この書込動作の第1のタイミングにおいて、電圧供給線は、複数の第1メモリブロック、及び、複数の第2メモリブロックのいずれとも導通していない。また、書込動作が、複数の第1メモリブロックのいずれかに対して実行され、複数の第2メモリブロックのいずれにも実行されない場合、第1のタイミングにおいて電圧供給線に第1電圧が供給される。また、書込動作が、複数の第1メモリブロックのいずれかに対して実行され、且つ、複数の第2メモリブロックのいずれかに対して実行される場合、第1のタイミングにおいて電圧供給線に第2電圧が供給される。また、第2電圧は第1電圧よりも大きい。
【0006】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、メモリダイを備える。メモリダイは、複数の第1メモリブロックを備える第1メモリセルアレイと、複数の第2メモリブロックを備える第2メモリセルアレイと、複数の第1メモリブロック、及び、複数の第2メモリブロックに電気的に接続された電圧供給線と、電圧供給線に電気的に接続されたキャパシタと、電圧供給線とキャパシタとの間の電流経路に設けられたトランジスタと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】第1実施形態に係るメモリダイMDの構成を示す模式的なブロック図である。
【
図2】メモリセルアレイMCAの構成を示す模式的な回路図である。
【
図3】電圧生成回路VGからメモリブロックBLKまでの電圧供給ルートを示す模式的な回路図である。
【
図4】チャージポンプ回路32の構成を示す模式的な回路図である。
【
図5】チャージポンプ回路32の電圧出力回路32aの構成を示す模式的な回路図である。
【
図6】チャージポンプ回路32の可変抵抗素子32b4の構成を示す模式的な回路図である。
【
図7】電圧生成制御回路VGC及びその関連回路の構成を示す模式的なブロック回路図である。
【
図9】メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な斜視図である。
【
図10】
図9のAで示した部分の模式的な拡大図である。
【
図11】書込動作に含まれるプログラム動作について説明するための模式的な断面図である。
【
図12】書込動作に含まれるベリファイ動作について説明するための模式的な断面図である。
【
図13】書込動作について説明するためのフローチャートである。
【
図14】書込動作について説明するための波形図である。
【
図15】書込動作について説明するための波形図である。
【
図16】第2実施形態に係る半導体記憶装置に採用している、電圧生成回路VGからメモリブロックBLKまでの電圧供給ルートを示す模式的な回路図である。
【
図17】第2実施形態における書込動作について説明するための波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。また、以下の図面は模式的なものであり、説明の都合上、一部の構成等が省略される場合がある。また、複数の実施形態について共通する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0009】
また、本明細書において「半導体記憶装置」と言った場合には、メモリダイを意味する事もあるし、メモリチップ、メモリカード、SSD(Solid State Drive)等の、コントローラダイを含むメモリシステムを意味する事もある。更に、スマートホン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の、ホストコンピュータを含む構成を意味する事もある。
【0010】
また、本明細書において「制御回路」と言った場合には、メモリダイに設けられたシーケンサ等の周辺回路を意味する事もあるし、メモリダイに接続されたコントローラダイ又はコントローラチップ等を意味する事もあるし、これらの双方を含む構成を意味する事もある。
【0011】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成に「電気的に接続されている」と言った場合、第1の構成は第2の構成に直接接続されていても良いし、第1の構成が第2の構成に配線、半導体部材又はトランジスタ等を介して接続されていても良い。例えば、3つのトランジスタを直列に接続した場合には、2つ目のトランジスタがOFF状態であったとしても、1つ目のトランジスタは3つ目のトランジスタに「電気的に接続」されている。
【0012】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成及び第3の構成の「間に接続されている」と言った場合、第1の構成、第2の構成及び第3の構成が直列に接続され、且つ、第2の構成が第1の構成を介して第3の構成に接続されていることを意味する場合がある。
【0013】
また、本明細書において、回路等が2つの配線等を「導通させる」と言った場合には、例えば、この回路等がトランジスタ等を含んでおり、このトランジスタ等が2つの配線の間の電流経路に設けられており、このトランジスタ等がON状態となることを意味する事がある。
【0014】
また、本明細書においては、基板の上面に対して平行な所定の方向をX方向、基板の上面に対して平行で、X方向と垂直な方向をY方向、基板の上面に対して垂直な方向をZ方向と呼ぶ。
【0015】
また、本明細書においては、所定の面に沿った方向を第1方向、この所定の面に沿って第1方向と交差する方向を第2方向、この所定の面と交差する方向を第3方向と呼ぶことがある。これら第1方向、第2方向及び第3方向は、X方向、Y方向及びZ方向のいずれかと対応していても良いし、対応していなくても良い。
【0016】
また、本明細書において、「上」や「下」等の表現は、基板を基準とする。例えば、上記Z方向に沿って基板から離れる向きを上と、Z方向に沿って基板に近付く向きを下と呼ぶ。また、ある構成について下面や下端と言う場合には、この構成の基板側の面や端部を意味する事とし、上面や上端と言う場合には、この構成の基板と反対側の面や端部を意味する事とする。また、X方向又はY方向と交差する面を側面等と呼ぶ。
【0017】
[第1実施形態]
[メモリダイMDの回路構成]
図1は、第1実施形態に係るメモリダイMDの構成を示す模式的なブロック図である。
図2~
図7は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な回路図である。
【0018】
尚、
図1には、複数の制御端子等を図示している。これら複数の制御端子は、ハイアクティブ信号(正論理信号)に対応する制御端子として表される場合と、ローアクティブ信号(負論理信号)に対応する制御端子として表される場合と、ハイアクティブ信号及びローアクティブ信号の双方に対応する制御端子として表される場合と、がある。
図1において、ローアクティブ信号に対応する制御端子の符号は、オーバーライン(上線)を含んでいる。本明細書において、ローアクティブ信号に対応する制御端子の符号は、スラッシュ(“/”)を含んでいる。尚、
図1の記載は例示であり、具体的な態様は適宜調整可能である。例えば、一部又は全部のハイアクティブ信号をローアクティブ信号としたり、一部又は全部のローアクティブ信号をハイアクティブ信号としたりすることも可能である。
【0019】
図1に示す様に、メモリダイMDは、データを記憶するメモリセルアレイMCAと、メモリセルアレイMCAに接続された周辺回路PCと、を備える。周辺回路PCは、電圧生成回路VGと、電圧生成制御回路VGCと、ドライバ回路DRVと、ワード線デコーダWLDと、ロウデコーダRDと、センスアンプモジュールSAMと、シーケンサSQCと、を備える。また、周辺回路PCは、キャッシュメモリCMと、アドレスレジスタADRと、コマンドレジスタCMRと、ステータスレジスタSTRと、を備える。また、周辺回路PCは、入出力制御回路I/Oと、論理回路CTRと、を備える。
【0020】
[メモリセルアレイMCAの回路構成]
メモリセルアレイMCAは、
図2に示す様に、複数のメモリブロックBLKを備える。これら複数のメモリブロックBLKは、それぞれ、複数のストリングユニットSUを備える。これら複数のストリングユニットSUは、それぞれ、複数のメモリストリングMSを備える。これら複数のメモリストリングMSの一端は、それぞれ、ビット線BLを介して周辺回路PCに接続される。また、これら複数のメモリストリングMSの他端は、それぞれ、共通のソース線SLを介して周辺回路PCに接続される。
【0021】
メモリストリングMSは、ビット線BL及びソース線SLの間に直列に接続されたドレイン側選択トランジスタSTD、複数のメモリセルMC(メモリトランジスタ)、ソース側選択トランジスタSTS、及び、ソース側選択トランジスタSTSbを備える。以下、ドレイン側選択トランジスタSTD、ソース側選択トランジスタSTS、及び、ソース側選択トランジスタSTSbを、単に選択トランジスタ(STD、STS、STSb)と呼ぶ事がある。
【0022】
メモリセルMCは、チャネル領域として機能する半導体層、電荷蓄積膜を含むゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える電界効果型のトランジスタである。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積膜中の電荷量に応じて変化する。メモリセルMCは、1ビット又は複数ビットのデータを記憶する。尚、1のメモリストリングMSに対応する複数のメモリセルMCのゲート電極には、それぞれ、ワード線WLが接続される。これらワード線WLは、それぞれ、1のメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0023】
選択トランジスタ(STD、STS、STSb)は、チャネル領域として機能する半導体層、ゲート絶縁膜及びゲート電極を備える電界効果型のトランジスタである。選択トランジスタ(STD、STS、STSb)のゲート電極には、それぞれ、選択ゲート線(SGD、SGS、SGSb)が接続される。ドレイン側選択ゲート線SGDは、ストリングユニットSUに対応して設けられ、1のストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。ソース側選択ゲート線SGSは、複数のストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。ソース側選択ゲート線SGSbは、複数のストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0024】
[電圧生成回路VGの回路構成]
電圧生成回路VG(
図1)は、
図3に示す様に、例えば、複数の電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3を備える。以下、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3を、単に電圧生成ユニットvgと呼ぶことがある。また、
図3に示す電圧生成ユニットvgの配置数は、一例であり、具体的な配置数は適宜調整可能である。
【0025】
電圧生成回路VGは、読出動作、書込動作及び消去動作において、所定の大きさの電圧を生成し、電圧供給線L
VGを介して出力する。詳細は
図14を参照して後述するが、書込動作において、電圧生成ユニットvg1は、例えば、プログラム電圧V
PGMを出力する。また、電圧生成ユニットvg2は、例えば、プログラム電圧V
PGMよりも小さい書込パス電圧V
PASS又は読出パス電圧V
READを出力する。また、電圧生成ユニットvg3は、例えば、書込パス電圧V
PASS及び読出パス電圧V
READよりも小さいベリファイ電圧V
VFYを出力する。尚、電圧生成ユニットvg1に接続された電圧供給線L
VGを電圧供給線L
VG1と呼び、電圧生成ユニットvg2に接続された電圧供給線L
VGを電圧供給線L
VG2と呼び、電圧生成ユニットvg3に接続された電圧供給線L
VGを電圧供給線L
VG3と呼ぶことがある。
【0026】
電圧生成ユニットvgは、例えば、チャージポンプ回路等の昇圧回路であっても良いし、レギュレータ等の降圧回路であっても良い。これら降圧回路及び昇圧回路は、それぞれ、電源電圧V
CC及び接地電圧V
SS(
図1)が供給される電圧供給線L
P(
図4、
図5)に接続されている。
【0027】
電圧生成回路VGは、例えば、シーケンサSQCからの制御信号及び電圧生成制御回路VGCからの制御信号に従って、複数通りの動作電圧を生成する。これら複数通りの動作電圧は、例えば、メモリセルアレイMCAに対する読出動作、書込動作及び消去動作に際して、ビット線BL、ソース線SL、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD、SGS、SGSb)に印加される。これら複数通りの動作電圧は、複数の電圧供給線LVGに同時に出力される。これら複数通りの動作電圧は、シーケンサSQCからの制御信号及び電圧生成制御回路VGCからの制御信号に従って適宜調整される。
【0028】
また、電圧生成回路VGは、
図3に示す様に、容量可変回路VC1,VC2,VC3を備える。容量可変回路VC1は、電圧生成ユニットvg1に接続された電圧供給線L
VG1に接続されている。容量可変回路VC2は、電圧生成ユニットvg2に接続された電圧供給線L
VG2に接続されている。容量可変回路VC3は、電圧生成ユニットvg3に接続された電圧供給線L
VG3に接続されている。
【0029】
容量可変回路VC1は、トランジスタTVC11とキャパシタCVC11を直列接続した第1の直列回路と、トランジスタTVC12とキャパシタCVC12を直列接続した第2の直列回路と、トランジスタTVC13とキャパシタCVC13を直列接続した第3の直列回路とを、並列接続して構成されている。
【0030】
トランジスタTVC11,TVC12,TVC13は、例えば、電界効果型のNMOSトランジスタである。トランジスタTVC11,TVC12,TVC13のドレイン電極は、電圧供給線LVG1に接続されている。トランジスタTVC11,TVC12,TVC13のソース電極はキャパシタCVC11,CVC12,CVC13の一方の端子に接続されている。トランジスタTVC11,TVC12,TVC13のゲート電極は、信号供給線CSELに接続されている。キャパシタCVC11,CVC12,CVC13の他方の端子は接地されている。キャパシタCVC11,CVC12,CVC13の容量は、お互いに異なっていてもよい。例えば、キャパシタCVC11,CVC12,CVC13の順に容量が段階的に小さくなっていても良い。
【0031】
容量可変回路VC2は、トランジスタTVC21とキャパシタCVC21を直列接続した第4の直列回路と、トランジスタTVC22とキャパシタCVC22を直列接続した第5の直列回路と、トランジスタTVC23とキャパシタCVC23を直列接続した第6の直列回路とを、並列接続して構成されている。
【0032】
トランジスタTVC21,TVC22,TVC23のドレイン電極は、電圧供給線LVG2に接続されている。トランジスタTVC21,TVC22,TVC23のソース電極はキャパシタCVC21,CVC22,CVC23の一方の端子に接続されている。トランジスタTVC21,TVC22,TVC23のゲート電極は、信号供給線CSELに接続されている。キャパシタCVC21,CVC22,CVC23の他方の端子は接地されている。キャパシタCVC21,CVC22,CVC23の容量は、お互いに異なっていてもよい。例えば、キャパシタCVC21,CVC22,CVC23の順に容量が段階的に小さくなっていても良い。
【0033】
容量可変回路VC3は、トランジスタTVC31とキャパシタCVC31を直列接続した第7の直列回路と、トランジスタTVC32とキャパシタCVC32を直列接続した第8の直列回路と、トランジスタTVC33とキャパシタCVC33を直列接続した第9の直列回路とを、並列接続して構成されている。
【0034】
トランジスタTVC31,TVC32,TVC33のドレイン電極は、電圧供給線LVG3に接続されている。トランジスタTVC31,TVC32,TVC33のソース電極はキャパシタCVC31,CVC32,CVC33の一方の端子に接続されている。トランジスタTVC31,TVC32,TVC33のゲート電極は、信号供給線CSELに接続されている。キャパシタCVC31,CVC32,CVC33の他方の端子は接地されている。キャパシタCVC31,CVC32,CVC33の容量は、お互いに異なっていてもよい。例えば、キャパシタCVC31,CVC32,CVC33の順に容量が段階的に小さくなっていても良い。
【0035】
ここで、電圧生成ユニットvgとして用いられるチャージポンプ回路の一例を、
図4を参照して説明する。
図4に示すチャージポンプ回路32は、電圧供給線L
VGに電圧V
OUTを出力する電圧出力回路32aと、電圧供給線L
VGに接続された分圧回路32bと、分圧回路32bから出力される電圧V
OUT´と参照電圧V
REFとの大小関係に応じて電圧出力回路32aにフィードバック信号FBを出力するコンパレータ32cと、を備える。
【0036】
電圧出力回路32aは、
図5に示す様に、電圧供給線L
VG及び電圧供給線L
Pとの間に交互に接続された複数のトランジスタ32a2a,32a2bを備える。図示の電圧供給線L
Pには、電源電圧V
CCが供給される。直列に接続された複数のトランジスタ32a2a,32a2bのゲート電極は、それぞれのドレイン電極及びキャパシタ32a3に接続されている。また、電圧出力回路32aは、クロック信号CLK及びフィードバック信号FBの論理和を出力するAND回路32a4と、AND回路32a4の出力信号を昇圧して出力するレベルシフタ32a5aと、AND回路32a4の出力信号の反転信号を昇圧して出力するレベルシフタ32a5bと、を備える。レベルシフタ32a5aの出力信号は、キャパシタ32a3を介してトランジスタ32a2aのゲート電極に接続される。レベルシフタ32a5bの出力信号は、キャパシタ32a3を介してトランジスタ32a2bのゲート電極に接続される。
【0037】
フィードバック信号FBが“H”状態である場合、AND回路32a4からは、クロック信号CLKが出力される。これに伴い、電圧供給線LVGから電圧供給線LPに電子が移送され、電圧供給線LVGの電圧が増大する。一方、フィードバック信号FBが“L”状態である場合、AND回路32a4からは、クロック信号CLKが出力されない。従って、電圧供給線LVGの電圧は増大しない。
【0038】
分圧回路32bは、
図4に示す様に、電圧供給線L
VG及び分圧端子32b1の間に接続された抵抗素子32b2と、分圧端子32b1及び電圧供給線L
Pの間に直列に接続された可変抵抗素子32b4と、を備える。図示の電圧供給線L
Pには、接地電圧V
SSが供給される。可変抵抗素子32b4の抵抗値は、動作電圧制御信号V
CTRLに応じて調整可能である。従って、分圧端子32b1の電圧V
OUT´の大きさは、動作電圧制御信号V
CTRLに応じて調整可能である。
【0039】
可変抵抗素子32b4は、
図6に示す様に、分圧端子32b1及び電圧供給線L
Pの間に並列に接続された複数の電流経路32b5を備える。これら複数の電流経路32b5は、それぞれ、直列に接続された抵抗素子32b6及びトランジスタ32b7を備える。各電流経路32b5に設けられた抵抗素子32b6の抵抗値は、お互いに異なる大きさであっても良い。各電流経路32b5に設けられたトランジスタ32b7のゲート電極には、それぞれ、動作電圧制御信号V
CTRLの異なるビットが入力される。また、可変抵抗素子32b4は、トランジスタ32b7を含まない電流経路32b8を有していても良い。
【0040】
コンパレータ32cは、
図4に示す様に、フィードバック信号FBを出力する。フィードバック信号FBは、例えば、分圧端子32b1の電圧V
OUT´が参照電圧V
REFより大きい場合に“L”状態となる。また、フィードバック信号FBは、例えば、電圧V
OUT´が参照電圧V
REFより小さい場合に“H”状態となる。
【0041】
[電圧生成制御回路VGCの回路構成]
電圧生成制御回路VGC(
図1)は、書込動作時において、例えば書込を行うメモリセルアレイMCA(
図8)の数に応じて、次の様な制御をする回路である。
(1) 電圧生成回路VG(
図3)の電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3から出力される各電圧値を調整する。
(2) 電圧生成回路VG(
図3)の容量可変回路VC1,VC2,VC3の各トランジスタT
VC11,T
VC12,T
VC13,T
VC21,T
VC22,T
VC23,T
VC31,T
VC32,T
VC33を、信号供給線CSELを介してオン・オフ制御することにより、各キャパシタC
VC11,C
VC12,C
VC13,C
VC21,C
VC22,C
VC23,C
VC31,C
VC32,C
VC33のうちのどのキャパシタを電圧供給線L
vg1,L
vg2,L
vg3と導通させるか制御する。
【0042】
電圧生成制御回路VGC(
図1)は、例えば、
図7に示す様に、プレーン選択数検出回路51と、電圧補正パラメータ部52と、電圧値設定演算回路53と、容量補正パラメータ部54と、充電容量可変制御回路55と、を備えている。
【0043】
プレーン選択数検出回路51は、アドレスレジスタADR(
図1)に保持されたアドレスデータD
ADD等を参照して、書込動作を行うメモリセルアレイMCA(
図8)の数(プレーン数)を検出する。プレーン選択数検出回路51は、例えば、アドレスレジスタADRに接続された加算回路等の論理回路を含んでいても良い。
【0044】
電圧補正パラメータ部52は、書込動作を行うメモリセルアレイMCA(
図8)の数(プレーン数)に応じて、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3から出力される各電圧値をそれぞれ調整するためのパラメータを保持している。電圧補正パラメータ部52は、例えば、レジスタ等であっても良い。
【0045】
電圧値設定演算回路53は、電圧補正パラメータ部52に保持されたパラメータ及びシーケンサSQCからの制御信号を参照することにより、プレーン選択数検出回路51により検出したメモリセルアレイMCA(
図8)の数(プレーン数)に応じて、電圧生成回路VG(
図3)の電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3から出力される電圧値を調整する。電圧値設定演算回路53は、例えば、動作電圧制御信号V
CTRL(
図6)を出力しても良い。
【0046】
容量補正パラメータ部54は、書込動作を行うメモリセルアレイMCA(
図8)の数(プレーン数)に応じて、容量可変回路VC1,VC2,VC3の容量値をそれぞれ調整するためのパラメータを保持している。容量補正パラメータ部54は、例えば、レジスタ等であっても良い。
【0047】
充電容量可変制御回路55は、容量補正パラメータ部54に保持されたパラメータ及びシーケンサSQCからの制御信号を参照することにより、プレーン選択数検出回路51により検出したメモリセルアレイMCA(
図8)の数(プレーン数)に応じて、容量可変回路VC1,VC2,VC3の各キャパシタC
VC11,C
VC12,C
VC13,C
VC21,C
VC22,C
VC23,C
VC31,C
VC32,C
VC33のうちのどのキャパシタを電圧供給線L
vg1,L
vg2,L
vg3と導通させるか制御する。充電容量可変制御回路55の出力端子は、例えば、信号供給線CSEL(
図3)に接続されていても良い。
【0048】
[ドライバ回路DRV、ワード線デコーダWLD及びロウデコーダRDの回路構成]
図3に示すように、電圧生成回路VGから供給される電圧は、ドライバ回路DRVによって、配線CG
S及び配線CG
Uに供給される。ワード線デコーダWLDは、複数の配線CGの各々を、配線CG
S又は配線CG
Uのいずれかに接続する。複数の配線CGの各々は、転送スイッチWLSWを介して、複数のメモリブロックBLKのうち動作対象となるメモリブロックBLK中の複数のワード線WLにそれぞれ接続される。
ロウデコーダRDは、例えば
図3に示す様に、転送スイッチWLSWと、ブロックデコーダBLKDと、を備える。
【0049】
転送スイッチWLSW(
図3)は、メモリセルアレイMCA中の複数のメモリブロックBLKに対応して設けられた複数のブロックデコードユニットblkdを備える。ブロックデコードユニットblkdは、メモリブロックBLK中の複数のワード線WLに対応して設けられた複数のトランジスタT
BLKを備える。トランジスタT
BLKは、例えば、電界効果型のNMOSトランジスタである。トランジスタT
BLKのドレイン電極は、ワード線WLに接続されている。トランジスタT
BLKのソース電極は、配線CGに接続されている。配線CGは、転送スイッチWLSW中の全てのブロックデコードユニットblkdに接続されている。トランジスタT
BLKのゲート電極は、ブロックデコーダBLKDから供給される信号供給線BLKSELに接続されている。信号供給線BLKSELは、全てのブロックデコードユニットblkdに対応して複数設けられている。また、信号供給線BLKSELは、ブロックデコードユニットblkd中の全てのトランジスタT
BLKに接続されている。
これにより、複数の配線CGの各々は、転送スイッチWLSWを介して、複数のメモリブロックBLKのうち動作対象となるメモリブロックBLK中の複数のワード線WLにそれぞれ接続される。すなわち、転送スイッチWLSWは、グローバルワード線としての複数の配線CGをローカルワード線としてのワード線WLに接続する。
【0050】
読出動作、書込動作等においては、例えば、図示しないアドレスレジスタ中のブロックアドレスに対応する一つの信号供給線BLKSELが“H”状態となり、その他の信号供給線BLKSELが“L”状態となる。例えば、一つの信号供給線BLKSELに正の大きさを有する所定の駆動電圧が供給され、その他の信号供給線BLKSELに接地電圧VSS等が供給される。これにより、このブロックアドレスに対応する一つのメモリブロックBLK中の全てのワード線WLが全ての配線CGと導通する。また、その他のメモリブロックBLK中の全てのワード線WLがフローティング状態となる。
【0051】
ワード線デコーダWLD(
図3)は、メモリストリングMS中の複数のメモリセルMCに対応して設けられた複数のワード線デコードユニットwldを備える。図示の例において、ワード線デコードユニットwldは、2つのトランジスタT
WLS,T
WLUを備える。トランジスタT
WLS,T
WLUは、例えば、電界効果型のNMOSトランジスタである。
【0052】
トランジスタTWLSのドレイン電極は、配線CGに接続されている。トランジスタTWLSのソース電極は、配線CGSに接続されている。トランジスタTWLSのゲート電極は、信号供給線WLSELSに接続されている。信号供給線WLSELSは、全てのワード線デコードユニットwldに含まれる一方のトランジスタTWLSに対応して複数設けられている。
【0053】
トランジスタTWLUのドレイン電極は、配線CGに接続されている。トランジスタTWLUのソース電極は、配線CGUに接続されている。トランジスタTWLUのゲート電極は、信号供給線WLSELUに接続されている。信号供給線WLSELUは、全てのワード線デコードユニットwldに含まれる他方のトランジスタTWLUに対応して複数設けられている。
【0054】
読出動作、書込動作等においては、例えば、図示しないアドレスレジスタ中のページアドレスに対応する一つのワード線デコードユニットwldに対応する信号供給線WLSELSが“H”状態となり、これに対応する信号供給線WLSELUが“L”状態となる。また、それ以外のワード線デコードユニットwldに対応する信号供給線WLSELSが“L”状態となり、これに対応する信号供給線WLSELUが“H”状態となる。また、配線CGSには、選択ワード線WLに対応する電圧が供給される。また、配線CGUには、非選択ワード線WLに対応する電圧が供給される。これにより、上記ページアドレスに対応する一つのワード線WLに、選択ワード線WLに対応する電圧が供給される。また、その他のワード線WLに、非選択ワード線WLに対応する電圧が供給される。
【0055】
ドライバ回路DRV(
図3)は、例えば、複数のトランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV5,T
DRV6を備えている。これらトランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV5,T
DRV6は、例えば、電界効果型のNMOSトランジスタである。
【0056】
トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4のドレイン電極は、配線CG
Sに接続されている。トランジスタT
DRV5,T
DRV6のドレイン電極は、配線CG
Uに接続されている。トランジスタT
DRV1のソース電極は電圧供給線L
VG1に接続され、トランジスタT
DRV2,T
DRV5のソース電極は電圧供給線L
VG2に接続され、トランジスタT
DRV3のソース電極は電圧供給線L
VG3に接続されている。トランジスタT
DRV4,T
DRV6のソース電極は電圧供給線L
Pに接続されている。この電圧供給線L
Pには、接地電圧V
SSが供給されるボンディングパッド電極Pが接続されている。トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV5,T
DRV6のゲート電極は、信号供給線VSELを介して、シーケンサSQC(
図1)に接続されている。シーケンサSQCは、信号供給線VSELを介して、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV5,T
DRV6のオン・オフ制御をする。
【0057】
ブロックデコーダBLKD(
図3)は、例えば、シーケンサSQC(
図1)からの制御信号に従って順次アドレスレジスタADR(
図1)のロウアドレスRAを参照し、信号供給線BLKSELの電圧を、“H”状態又は“L”状態に制御する。
【0058】
尚、
図3の例において、ロウデコーダRDには、1つのメモリブロックBLKについて1つずつブロックデコードユニットblkdが設けられている。しかしながら、この構成は適宜変更可能である。例えば、2以上のメモリブロックBLKについて1つずつブロックデコードユニットblkdが設けられていても良い。
【0059】
[センスアンプモジュールSAMの回路構成]
センスアンプモジュールSAM(
図1)は、例えば、複数のビット線BLに接続された複数のセンスアンプを備える。センスアンプは、ビット線BLに接続されたセンス回路と、ビット線BLに接続された電圧転送回路と、センス回路及び電圧転送回路に接続されたラッチ回路と、を備える。センス回路は、ビット線BLの電圧又は電流に応じてON状態となるセンストランジスタと、センストランジスタのON/OFF状態に応じて充電又は放電される配線と、を備える。ラッチ回路は、この配線の電圧に応じて“1”又は“0”のデータをラッチする。電圧転送回路は、このラッチ回路にラッチされたデータに応じてビット線BLを2つの電圧供給線のいずれかと導通させる。
【0060】
[キャッシュメモリCMの回路構成]
キャッシュメモリCM(
図1)は、配線DBUSを介してセンスアンプモジュールSAM内のラッチ回路に接続された複数のラッチ回路を備える。これら複数のラッチ回路に含まれるデータDATは、順次センスアンプモジュールSAM又は入出力制御回路I/Oに転送される。
【0061】
また、キャッシュメモリCMには、図示しないデコード回路及びスイッチ回路が接続されている。デコード回路は、アドレスレジスタADR(
図1)に保持されたカラムアドレスCAをデコードする。スイッチ回路は、デコード回路の出力信号に応じて、カラムアドレスCAに対応するラッチ回路をバスDB(
図1)と導通させる。
【0062】
[シーケンサSQCの回路構成]
シーケンサSQC(
図1)は、コマンドレジスタCMRに保持されたコマンドデータD
CMDに従い、ロウデコーダRD、センスアンプモジュールSAM、ドライバ回路DRV、ワード線デコーダWLD、電圧生成回路VG及び電圧生成制御回路VGCに内部制御信号を出力する。また、シーケンサSQCは、適宜自身の状態を示すステータスデータD
STをステータスレジスタSTRに出力する。
【0063】
また、シーケンサSQCは、レディ/ビジー信号を生成し、端子RY//BYに出力する。端子RY//BYが“L”状態の期間(ビジー期間)では、メモリダイMDへのアクセスが基本的には禁止される。また、端子RY//BYが“H”状態の期間(レディ期間)においては、メモリダイMDへのアクセスが許可される。端子RY//BYから出力される信号を、レディ/ビジー信号RY//BYという場合がある。
【0064】
[入出力制御回路I/Oの回路構成]
入出力制御回路I/O(
図1)は、データ信号入出力端子DQ0~DQ7と、トグル信号入出力端子DQS,/DQSと、データ信号入出力端子DQ0~DQ7に接続されたコンパレータ等の入力回路及びOCD(Off Chip Driver)回路等の出力回路と、を備える。また、入出力回路I/Oは、これら入力回路及び出力回路に接続されたシフトレジスタと、バッファ回路と、を備える。入力回路、出力回路、シフトレジスタ及びバッファ回路には、それぞれ、電源電圧V
CCQ及び接地電圧V
SSが供給される。データ信号入出力端子DQ0~DQ7を介して入力されたデータは、論理回路CTRからの内部制御信号に応じて、バッファ回路から、キャッシュメモリCM、アドレスレジスタADR又はコマンドレジスタCMRに出力される。また、データ信号入出力端子DQ0~DQ7を介して出力されるデータは、論理回路CTRからの内部制御信号に応じて、キャッシュメモリCM又はステータスレジスタSTRからバッファ回路に入力される。
【0065】
[論理回路CTRの回路構成]
論理回路CTR(
図1)は、外部制御端子/CEn,CLE,ALE,/WE,RE,/REを介して外部制御信号を受信し、これに応じて入出力制御回路I/Oに内部制御信号を出力する。
【0066】
[メモリダイMDの構造]
図8は、メモリダイMDの模式的な平面図である。
図9は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な斜視図である。
図10は、
図9のAで示した部分の模式的な拡大図である。
【0067】
図8に示す様に、メモリダイMDは、半導体基板100を備える。図示の例において、半導体基板100には、X方向に並ぶ4個のメモリセルアレイ領域R
MCAが設けられる。メモリセルアレイ領域R
MCAには、それぞれ、メモリセルアレイMCA(
図1、
図2)が設けられている。
【0068】
また、半導体基板100のY方向の端部には、周辺領域R
Pが設けられている。周辺領域R
Pは、半導体基板100のY方向の端部に沿ってX方向に延伸する。この周辺領域R
Pには、周辺回路PCの一部が設けられている。周辺回路PCのうち、電圧生成回路VG(
図1)は、例えば、X方向の一端側で且つメモリセルアレイ領域R
MCAから離れた位置に配置されている。
【0069】
また、メモリダイMDは、
図9に示す様に、半導体基板100と、半導体基板100上に設けられたトランジスタ層L
TRと、トランジスタ層L
TRの上方に設けられたメモリセルアレイ層L
MCAと、を備える。
【0070】
図8及び
図9に示す半導体基板100は、例えば、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型のシリコン(Si)からなる半導体基板である。半導体基板100の表面には、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含むN型ウェル領域と、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型ウェル領域と、N型ウェル領域及びP型ウェル領域が設けられていない半導体基板領域と、絶縁領域と、が設けられている。N型ウェル領域、P型ウェル領域及び半導体基板領域は、それぞれ、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTr、及び、複数のキャパシタ等の一部として機能する。
【0071】
トランジスタ層L
TRには、
図9に示す様に、周辺回路PC(
図1)を構成する複数のトランジスタTrと、これら複数のトランジスタTrに接続されたコンタクトCS及び配線層D0,D1,D2と、が設けられている。トランジスタTrは、例えば、半導体基板100の表面をチャネル領域として利用する電界効果型のトランジスタである。コンタクトCSは、Z方向に延伸し、その下端において、半導体基板100の上面等に接続されている。コンタクトCSは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。配線層D0,D1,D2に含まれる複数の配線は、メモリセルアレイMCA中の構成及び周辺回路PC中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。配線層D0,D1,D2に含まれる複数の配線は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0072】
メモリセルアレイ層L
MCA(
図9)のメモリセルアレイ領域R
MCAには、
図8に示す様に、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKが設けられている。メモリブロックBLKは、例えば
図9に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110と、Z方向に延伸する複数の半導体層120と、複数の導電層110及び複数の半導体層120の間にそれぞれ設けられた複数のゲート絶縁膜130と、これらの構成の下方に設けられた導電層140と、を備える。また、Y方向において隣り合う2つのメモリブロックBLKの間には、酸化シリコン(SiO
2)等のブロック間構造STが設けられている。
【0073】
導電層110は、X方向に延伸する略板状の導電層である。導電層110は、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。また、導電層110は、例えば、リン(P)又はホウ素(B)等の不純物を含む多結晶シリコン等を含んでいても良い。Z方向に並ぶ複数の導電層110の間には、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁層101が設けられている。
【0074】
また、複数の導電層110のうち、最下層に位置する一又は複数の導電層110は、ソース側選択ゲート線SGS(
図2)及びこれに接続された複数のソース側選択トランジスタSTS(
図2)のゲート電極として機能する。
【0075】
また、これよりも上方に位置する複数の導電層110は、ワード線WL(
図2)及びこれに接続された複数のメモリセルMC(
図2)のゲート電極として機能する。これら複数の導電層110は、それぞれ、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。
【0076】
また、これよりも上方に位置する一又は複数の導電層110は、ドレイン側選択ゲート線SGD(
図2)及びこれに接続された複数のドレイン側選択トランジスタSTD(
図2)のゲート電極として機能する。
【0077】
尚、これら複数の導電層110のX方向の端部には、複数のコンタクトCCとの接続部が設けられている。これら複数のコンタクトCCはZ方向に延伸し、下端において導電層110と接続されている。コンタクトCCは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0078】
半導体層120は、X方向及びY方向に所定のパターンで並ぶ。半導体層120は、1つのメモリストリングMS(
図2)に含まれる複数のメモリセルMC及び選択トランジスタ(STD、STS、STSb)のチャネル領域として機能する。半導体層120は、例えば、多結晶シリコン(Si)等の半導体層である。半導体層120は、例えば、略有底円筒状の形状を有し、中心部分には酸化シリコン等の絶縁層125が設けられている。また、半導体層120の外周面は、それぞれ導電層110によって囲われており、導電層110と対向している。
【0079】
半導体層120の上端部には、リン(P)等のN型の不純物を含む不純物領域121が設けられている。不純物領域121は、コンタクトCh及びコンタクトVyを介して、Y方向に延伸するビット線BLに接続される。
【0080】
ゲート絶縁膜130は、半導体層120の外周面を覆う略円筒状の形状を有する。
【0081】
ゲート絶縁膜130は、例えば
図10に示す様に、半導体層120及び導電層110の間に積層されたトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を備える。トンネル絶縁膜131及びブロック絶縁膜133は、例えば、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁膜である。電荷蓄積膜132は、例えば、窒化シリコン(Si
3N
4)等の電荷を蓄積可能な膜である。トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132、及び、ブロック絶縁膜133は略円筒状の形状を有し、半導体層120の外周面に沿ってZ方向に延伸する。
【0082】
尚、
図10には、ゲート絶縁膜130が窒化シリコン等の電荷蓄積膜132を備える例を示した。しかしながら、ゲート絶縁膜130は、例えば、N型又はP型の不純物を含む多結晶シリコン等のフローティングゲートを備えていても良い。
【0083】
導電層140は、
図9に示す様に、半導体層120の下端部に接続された導電層141と、導電層141の下面に設けられた導電層142と、を備える。導電層141は、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含むポリシリコン等の導電性の半導体を含む。導電層142は、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含むポリシリコン等の導電性の半導体を含んでいても良いし、タングステン(W)等の金属を含んでいても良いし、シリサイド等を含んでいても良い。
【0084】
[書込動作]
次に、
図11及び
図12を参照して、第1実施形態に係るメモリダイMDの書込動作について簡単に説明する。
【0085】
尚、以下の説明では、書込動作の対象となっているワード線WLを選択ワード線WLSと呼び、それ以外のワード線WLを非選択ワード線WLUと呼ぶ場合がある。また、以下の説明では、書込動作の対象となっているストリングユニットSUに含まれる複数のメモリセルMCのうち、選択ワード線WLSに接続されたもの(以下、「選択メモリセルMC」と呼ぶ場合がある。)に対して書込動作を実行する例について説明する。
【0086】
書込動作は、プログラム動作と、ベリファイ動作と、を含む。
【0087】
図11は、プログラム動作について説明するための模式的な断面図である。プログラム動作は、選択ワード線WL
Sにプログラム電圧V
PGMを供給してメモリセルMCのしきい値電圧を増大させる動作である。
【0088】
プログラム動作においては、例えば、複数の選択メモリセルMCのうちしきい値電圧の調整を行うもの(以下、「書込メモリセルMC」と呼ぶ場合がある。)に接続されたビット線BLWに電圧VSSを供給し、複数の選択メモリセルMCのうちしきい値電圧の調整を行わないもの(以下、「禁止メモリセルMC」と呼ぶ場合がある。)に接続されたビット線BLPに電圧VDDを供給する。
【0089】
プログラム動作においては、選択ワード線WLS及び非選択ワード線WLUに書込パス電圧VPASSが供給される。また、ドレイン側選択ゲート線SGDに、電圧VSGDが供給される。書込パス電圧VPASSは、メモリセルMCのしきい値電圧に拘わらずメモリセルMCがON状態となる程度の大きさを有する。電圧VSGDは、ビット線BLの電圧に応じてドレイン側選択トランジスタSTDがON状態又はOFF状態となる程度の大きさを有する。
【0090】
プログラム動作においては、選択ワード線WLSにプログラム電圧VPGMを供給する。プログラム電圧VPGMは、書込パス電圧VPASSよりも大きい。
【0091】
例えば
図11に示す様に、ビット線BL
Wには電圧V
SSが供給されている。例えば、ビット線BL
Wに供給される電圧V
SSは、ドレイン側選択ゲート線SGDに供給される電圧V
SGDよりも低い。より具体的には、電圧V
SGDと電圧V
SSとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDの閾値よりも、大きい。そのため、ドレイン側選択トランジスタSTDはON状態となり、ビット線BL
Wに接続された半導体層120のチャネルには、電圧V
SSが供給される。ビット線BL
Wに接続された半導体層120のチャネルと選択ワード線WL
Sとの間には、比較的大きい電界が発生する。これにより、半導体層120のチャネル中の電子がトンネル絶縁膜131(
図10)を介して電荷蓄積膜132(
図10)中にトンネルする。これにより、書込メモリセルMCのしきい値電圧は増大する。なお、ビット線BL
Wに供給する電圧は、電圧V
SSに限られない。例えば、ビット線BL
Wに電圧V
SSより少し高い電圧を供給してもよい。
【0092】
一方、ビット線BL
Pには電圧V
DDが供給されている。例えば、ビット線BL
Pに供給される電圧V
DDは、ドレイン側選択ゲート線SGDに供給される電圧V
SGDよりも高い。より具体的には、電圧V
SGDと電圧V
DDとの電圧差は、ドレイン側選択トランジスタSTDの閾値よりも、小さい。そのため、ドレイン側選択トランジスタSTDはOFF状態となり、ビット線BL
Pに接続された半導体層120のチャネルは、電気的にフローティング状態となる。そして、選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uに書込パス電圧V
PASSが供給されるとき、ビット線BL
Pに接続された半導体層120のチャネルの電位は選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uとの容量結合によって、例えば書込パス電圧V
PASS程度まで上昇する。そのため、ビット線BL
Pに接続された半導体層120のチャネルと選択ワード線WL
Sとの間に発生する電界は、上記したビット線BL
Wに接続された半導体層120のチャネルと選択ワード線WL
Sとの間に発生する電界よりも小さい。従って、半導体層120のチャネル中の電子は電荷蓄積膜132(
図10)中にトンネルしない。従って、禁止メモリセルMCのしきい値電圧は増大しない(あるいは、実質的に無視できる程度しか増大しない)。
【0093】
図12は、ベリファイ動作について説明するための模式的な断面図である。ベリファイ動作は、選択ワード線WL
Sにベリファイ電圧V
VFYを供給して、メモリセルMCのしきい値電圧が目標値に達したか否かを確認する動作である。すなわち、ベリファイ動作は、プログラム動作の結果としてメモリセルMCのしきい値電圧が目標値に達したか否かを確認するために書込動作の一環として行われる読出動作である。
【0094】
ベリファイ動作においては、例えば、ビット線BLの充電等を行う。例えば、書込メモリセルMC(ベリファイ対象のメモリセルMC)に接続されたビット線BLWに電圧VDDを供給し、禁止メモリセルMC(非ベリファイ対象のメモリセルMC)に接続されたビット線BLPに電圧VSSを供給する。
【0095】
ベリファイ動作においては、非選択ワード線WLUに読出パス電圧VREADを供給する。また、選択ゲート線(SGD、SGS、SGSb)に電圧VSGを供給する。読出パス電圧VREADは、メモリセルMCのしきい値電圧に拘わらずメモリセルMCがON状態となる程度の大きさを有する。読出パス電圧VREADは、書込パス電圧VPASSと同程度でも良いし、書込パス電圧VPASSより小さくても良い。電圧VSGは、ビット線BLの電圧に拘わらず、ドレイン側選択トランジスタSTDがON状態となる程度の大きさを有する。電圧VSGは、電圧VSGDよりも大きい。
【0096】
ベリファイ動作においては、選択ワード線WLSに、ベリファイ電圧VVFYを供給する。ベリファイ電圧VVFYは、メモリセルMCのしきい値電圧に応じてメモリセルMCがON状態又はOFF状態となる程度の大きさを有する。ベリファイ電圧VVFYは、読出パス電圧VREADより小さい。これにより、一部の選択メモリセルMCはON状態となり、残りの選択メモリセルMCはOFF状態となる。
【0097】
ベリファイ動作においては、センスアンプモジュールSAM(
図1)によってセンス動作を実行する。例えば、ビット線BLの電流値に基づいてビット線BLに接続されたメモリセルMCのON状態/OFF状態を検出し、メモリセルMCの状態を示すデータとして取得する。この際、センスアンプモジュールSAM内のラッチ回路に、メモリセルMCのON状態/OFF状態を示すデータ等をラッチさせても良い。
【0098】
図13は、書込動作について説明するためのフローチャートである。
【0099】
ステップS101においては、ループ回数n
Wが1に設定される。ループ回数n
Wは、書込ループの回数を示す変数である。また、例えば、センスアンプモジュールSAM(
図1)内のラッチ回路に、メモリセルMCに書き込まれるユーザデータがラッチされる。
【0100】
ステップS102においては、プログラム動作が実行される。
【0101】
ステップS103においては、ベリファイ動作が実行される。
【0102】
ステップS104においては、ベリファイ動作の結果を判定する。例えば、しきい値電圧が目標値に達していないメモリセルMCの数が一定数以上であった場合等にはベリファイフェイルと判定し、ステップS105に進む。一方、しきい値電圧が目標値に達していないメモリセルMCの数が一定数以下であった場合等にはベリファイパスと判定し、ステップS107に進む。
【0103】
ステップS105においては、ループ回数nWが所定の回数NMAXWに達したか否かを判定する。達していなかった場合にはステップS106に進む。達していた場合にはステップS108に進む。
【0104】
ステップS106においては、ループ回数nWに1を加算して、ステップS102に進む。また、ステップS106においては、例えば、プログラム電圧VPGMに所定の電圧ΔVを加算する。従って、プログラム電圧VPGMは、ループ回数nWの増大と共に増大する。
【0105】
ステップS107においては、ステータスレジスタSTR(
図1)に、書込動作が正常に終了した旨のステータスデータを格納し、書込動作を終了する。
【0106】
ステップS108においては、ステータスレジスタSTR(
図1)に、書込動作が正常に終了しなかった旨のステータスデータを格納し、書込動作を終了する。
【0107】
図14は、書込動作について説明するための模式的な波形図である。
図14には、選択ワード線WL
Sの電圧と、プログラム電圧V
PGMを出力する電圧生成ユニットvg1の出力電圧と、ベリファイ電圧V
VFYを出力する電圧生成ユニットvg3の出力電圧と、非選択ワード線WL
Uの電圧と、書込パス電圧V
PASS及び読出パス電圧V
READを出力する電圧生成ユニットvg2の出力電圧と、を図示している。
【0108】
尚、
図14に示す書込動作においては、ロウデコーダRD及びワード線デコーダWLD(
図3)による配線の接続状態は、次の様になっている。
(a) ロウデコーダRD(
図3)のブロックデコーダBLKD及び転送スイッチWLSWにより、ブロックアドレスに対応する一つのメモリブロックBLK中の全てのワード線WLが全ての配線CGと導通している。
(b) ワード線デコーダWLD(
図3)により、選択ワード線WL
Sが配線CG
Sと導通し、非選択ワード線WL
Uが配線CG
Uと導通している。
【0109】
また、
図14に示す書込動作においては、前述した様に、電圧生成回路VG(
図3)及び電圧生成制御回路VGC(
図1、
図3)により、下記の制御が行われる。
(c) 電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3の出力電圧の調整。
(d) 容量可変回路VC1,VC2,VC3のトランジスタT
VC11,T
VC12,T
VC13,T
VC21,T
VC22,T
VC23,T
VC31,T
VC32,T
VC33のオン・オフ制御。
【0110】
また、
図14に示す書込動作においては、ドライバ回路DRV(
図3)及びシーケンサSQC(
図1)により、下記の制御が行われる。
(e) トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV5,T
DRV6のオン・オフ制御。
【0111】
図14のタイミングt101では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV4,T
DRV6がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV5がオフされている。このため、選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uは、電圧供給線L
Pを介して、接地電圧V
SSが供給されているボンディングパッド電極Pと導通する。よって、選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uの電圧は、接地電圧V
SS程度になっている。また、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3の出力電圧は、接地電圧V
SS程度になっている。
【0112】
タイミングt102では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、プログラム準備電圧VPGM11,VPGM12,VPGM13,VPGM14のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt103よりも前の時点において、これらプログラム準備電圧VPGM11,VPGM12,VPGM13,VPGM14のいずれかに達する。
【0113】
例えば、書込動作を行うメモリセルアレイMCAの数(以下、「書込プレーン数」と称する)が4である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM14に向かって上昇する。書込プレーン数が3である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM14よりも電圧値の小さいプログラム準備電圧VPGM13に向かって上昇する。書込プレーン数が2である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM13よりも電圧値の小さいプログラム準備電圧VPGM12に向かって上昇する。書込プレーン数が1である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM12よりも電圧値の小さいプログラム準備電圧VPGM11に向かって上昇する。尚、プログラム準備電圧VPGM14はプログラム電圧VPGM1よりも電圧値がやや低い。例えば、プログラム準備電圧VPGM14はプログラム電圧VPGM1の90%程度の電圧値になっている。
【0114】
また、タイミングt102では、容量可変回路VC1のトランジスタTVC11,TVC12,TVC13のオン・オフ状態が、書込プレーン数に応じて制御される。
【0115】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、例えば、トランジスタTVC11,TVC12,TVC13がオンになる。このため、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC11,CVC12,CVC13が充電される。書込プレーン数が3である場合には、例えば、トランジスタTVC11,TVC12がオンになり、トランジスタTVC13がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC11,CVC12が充電される。書込プレーン数が2である場合には、例えば、トランジスタTVC12,TVC13がオンになり、トランジスタTVC11がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC12,CVC13が充電される。尚、キャパシタCVC12,CVC13の合成容量は、キャパシタCVC11,CVC12の合成容量よりも小さい。書込プレーン数が1である場合には、例えば、トランジスタTVC13がオンになり、トランジスタTVC11,TVC12がオフになる。これにより、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC13が充電される。
【0116】
また、タイミングt102では、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、書込パス準備電圧VPASS1,VPASS2,VPASS3,VPASS4のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt103よりも前の時点において、これら書込パス準備電圧VPASS1,VPASS2,VPASS3,VPASS4のいずれかに達する。
【0117】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込パス準備電圧VPASS4に向かって上昇する。書込プレーン数が3である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込パス準備電圧VPASS4よりも電圧値の小さい書込パス準備電圧VPASS3に向かって上昇する。書込プレーン数が2である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込パス準備電圧VPASS3よりも電圧値の小さい書込パス準備電圧VPASS2に向かって上昇する。書込プレーン数が1である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込パス準備電圧VPASS2よりも電圧値の小さい書込パス準備電圧VPASS1に向かって上昇する。
【0118】
また、タイミングt102では、容量可変回路VC2のトランジスタTVC21,TVC22,TVC23のオン・オフ状態が、書込プレーン数に応じて制御される。
【0119】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、例えば、トランジスタTVC21,TVC22,TVC23がオンになる。このため、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC21,CVC22,CVC23が充電される。書込プレーン数が3である場合には、例えば、トランジスタTVC21,TVC22がオンになり、トランジスタTVC23がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC21,CVC22が充電される。書込プレーン数が2である場合には、例えば、トランジスタTVC22,TVC23がオンになり、トランジスタTVC21がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC22,CVC23が充電される。尚、キャパシタCVC22,CVC23の合成容量は、キャパシタCVC21,CVC22の合成容量よりも小さい。書込プレーン数が1である場合には、例えば、トランジスタTVC23がオンになり、トランジスタTVC21,TVC22がオフになる。これにより、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC23が充電される。
【0120】
タイミングt103では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV2,T
DRV5がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV6がオフされる。これにより、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2が、選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uと導通する。
【0121】
また、タイミングt103では、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込パス電圧VPASSとなる様に設定される。電圧生成ユニットvg2の出力電圧は、選択ワード線WLS及び非選択ワード線WLUが電圧生成ユニットvg2と導通することにより、タイミングt103の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、タイミングt104において、書込パス電圧VPASSになる。
【0122】
尚、タイミングt103において、電圧生成ユニットvg2の出力電圧を書込パス電圧VPASSとなる様に設定し、タイミングt103よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2が、選択ワード線WLS及び非選択ワード線WLUと導通する様にしても良い。また逆に、タイミングt103において、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2を、選択ワード線WLS及び非選択ワード線WLUと導通させ、タイミングt103よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg2の出力電圧を書込パス電圧VPASSとなる様に設定しても良い。
【0123】
選択ワード線WLSの電圧及び非選択ワード線WLUの電圧は、電圧生成ユニットvg2の書込パス電圧VPASS及び容量可変回路VC2に充電された充電電圧が供給されることにより、タイミングt103から上昇していき、タイミングt104において、書込パス電圧VPASSになる。
【0124】
タイミングt105では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV1,T
DRV5がオンされ、トランジスタT
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV6がオフされる。これにより、電圧生成ユニットvg1及び容量可変回路VC1が、選択ワード線WL
Sと導通する。電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2は、非選択ワード線WL
Uと導通したまま維持される。
【0125】
また、タイミングt105では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム電圧VPGM1となる様に設定される。電圧生成ユニットvg1の出力電圧は、選択ワード線WLSが電圧生成ユニットvg1と導通することにより、タイミングt105の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、タイミングt106において、プログラム電圧VPGM1になる。
【0126】
尚、タイミングt105において、電圧生成ユニットvg1の出力電圧をプログラム電圧VPGM1となる様に設定し、タイミングt105よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg1及び容量可変回路VC1を選択ワード線WLSと導通させても良い。また逆に、タイミングt105において、電圧生成ユニットvg1及び容量可変回路VC1を選択ワード線WLSと導通させ、タイミングt105よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg1の出力電圧をプログラム電圧VPGM1となる様に設定しても良い。
【0127】
選択ワード線WLSの電圧は、電圧生成ユニットvg1のプログラム電圧VPGM1及び容量可変回路VC1に充電された充電電圧が供給されることにより、タイミングt105における書込パス電圧VPASSから上昇していき、タイミングt106において、プログラム電圧VPGM1になる。
【0128】
タイミングt107では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV2,T
DRV5がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV6がオフされる。これにより、電圧生成ユニットvg1及び容量可変回路VC1は、選択ワード線WL
Sから切り離され、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2が、選択ワード線WL
Sと導通する。電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2は、非選択ワード線WL
Uと導通したまま維持される。
【0129】
選択ワード線WLSの電圧は、タイミングt107から減少し始め、タイミングt108において、書込パス電圧VPASSになる。
【0130】
また、電圧生成ユニットvg1の出力電圧は、タイミングt107からタイミングt108にかけて減少し、プログラム電圧VPGM1から所定電圧(例えば、プログラム準備電圧VPGM11程度の電圧)まで減少する。
【0131】
タイミングt108では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV4,T
DRV6がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV5がオフされる。このため、選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uには、接地電圧V
SSが供給され、選択ワード線WL
Sの電圧は、タイミングt110において接地電圧V
SSになり、非選択ワード線WL
Uの電圧は、タイミングt109において接地電圧V
SSになる。
【0132】
また、タイミングt108では、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、読出パス準備電圧VREAD1,VREAD2,VREAD3,VREAD4のいずれかに向かって変化し始め、タイミングt109において、これら読出パス準備電圧VREAD1,VREAD2,VREAD3,VREAD4のいずれかに達する。
【0133】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、読出パス準備電圧VREAD4に向かって変化する。書込プレーン数が3である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、読出パス準備電圧VREAD4よりも電圧値の小さい読出パス準備電圧VREAD3に向かって変化する。書込プレーン数が2である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、読出パス準備電圧VREAD3よりも電圧値の小さい読出パス準備電圧VREAD2に向かって変化する。書込プレーン数が1である場合には、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、読出パス準備電圧VREAD2よりも電圧値の小さい読出パス準備電圧VREAD1に向かって変化する。
【0134】
また、タイミングt108では、容量可変回路VC2のトランジスタTVC21,TVC22,TVC23のオン・オフ状態が、書込プレーン数に応じて制御される。
【0135】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、例えば、トランジスタTVC21,TVC22,TVC23がオンになる。このため、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC21,CVC22,CVC23が充電される。書込プレーン数が3である場合には、例えば、トランジスタTVC21,TVC22がオンになり、トランジスタTVC23がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC21,CVC22が充電される。書込プレーン数が2である場合には、例えば、トランジスタTVC22,TVC23がオンになり、トランジスタTVC21がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC22,CVC23が充電される。書込プレーン数が1である場合には、例えば、トランジスタTVC23がオンになり、トランジスタTVC21,TVC22がオフになる。これにより、電圧生成ユニットvg2により、キャパシタCVC23が充電される。
【0136】
また、タイミングt109では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、ベリファイ準備電圧VVFY11,VVFY12,VVFY13,VVFY14のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt110において、これらベリファイ準備電圧VVFY11,VVFY12,VVFY13,VVFY14のいずれかに達する。
【0137】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY14に向かって上昇する。書込プレーン数が3である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY14よりも電圧値の小さいベリファイ準備電圧VVFY13に向かって上昇する。書込プレーン数が2である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY13よりも電圧値の小さいベリファイ準備電圧VVFY12に向かって上昇する。書込プレーン数が1である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY12よりも電圧値の小さいベリファイ準備電圧VVFY11に向かって上昇する。
【0138】
また、タイミングt109では、容量可変回路VC3のトランジスタTVC31,TVC32,TVC33のオン・オフ状態が、書込プレーン数に応じて制御される。
【0139】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、例えば、トランジスタTVC31,TVC32,TVC33がオンになる。このため、電圧生成ユニットvg3により、キャパシタCVC31,CVC32,CVC33が充電される。書込プレーン数が3である場合には、例えば、トランジスタTVC31,TVC32がオンになり、トランジスタTVC33がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg3により、キャパシタCVC31,CVC32が充電される。書込プレーン数が2である場合には、例えば、トランジスタTVC32,TVC33がオンになり、トランジスタTVC31がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg3により、キャパシタCVC32,CVC33が充電される。尚、キャパシタCVC32,CVC33の合成容量は、キャパシタCVC31,CVC32の合成容量よりも小さい。書込プレーン数が1である場合には、例えば、トランジスタTVC33がオンになり、トランジスタTVC31,TVC32がオフになる。これにより、電圧生成ユニットvg3により、キャパシタCVC33が充電される。
【0140】
タイミングt110では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV4,T
DRV5がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV6がオフされる。これにより、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2が、非選択ワード線WL
Uと導通する。選択ワード線WL
Sには、接地電圧V
SSが供給された状態が維持される。
【0141】
また、タイミングt110では、電圧生成ユニットvg2の出力電圧が、読出パス電圧VREADとなる様に設定される。電圧生成ユニットvg2の出力電圧は、非選択ワード線WLUが電圧生成ユニットvg2と導通することにより、タイミングt110の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、タイミングt111において、読出パス電圧VREADになる。
【0142】
尚、タイミングt110において、電圧生成ユニットvg2の出力電圧を読出パス電圧VREADとなる様に設定し、タイミングt110よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2を非選択ワード線WLUと導通させても良い。また逆に、タイミングt110において、電圧生成ユニットvg2及び容量可変回路VC2を非選択ワード線WLUと導通させ、タイミングt110よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg2の出力電圧を読出パス電圧VREADとなる様に設定しても良い。
【0143】
非選択ワード線WLUの電圧は、電圧生成ユニットvg2の読出パス電圧VREAD及び容量可変回路VC2に充電された充電電圧が供給されることにより、タイミングt110から上昇していき、タイミングt111において、読出パス電圧VREADになる。
【0144】
タイミングt112では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV3,T
DRV5がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV4,T
DRV6がオフされる。これにより、電圧生成ユニットvg3及び容量可変回路VC3が、選択ワード線WL
Sと導通する。電圧生成ユニットvg2は、非選択ワード線WL
Uと導通したまま維持される。
【0145】
また、タイミングt112では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ電圧VVFYAとなる様に設定される。電圧生成ユニットvg3の出力電圧は、選択ワード線WLSが電圧生成ユニットvg3と導通することにより、タイミングt112の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、ベリファイ電圧VVFYAになる。
【0146】
尚、タイミングt112において、電圧生成ユニットvg3の出力電圧をベリファイ電圧VVFYAとなる様に設定し、タイミングt112よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg3及び容量可変回路VC3を選択ワード線WLSと導通させても良い。また逆に、タイミングt112において、電圧生成ユニットvg3及び容量可変回路VC3を選択ワード線WLSと導通させ、タイミングt112よりもやや遅れたタイミングで、電圧生成ユニットvg3の出力電圧をベリファイ電圧VVFYAとなる様に設定しても良い。
【0147】
選択ワード線WLSの電圧は、電圧生成ユニットvg3のベリファイ電圧VVFYA及び容量可変回路VC3に充電された充電電圧が供給されることにより、接地電圧VSSから上昇していきベリファイ電圧VVFYAになる。
【0148】
タイミングt113では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ電圧VVFYAよりも大きなベリファイ電圧VVFYBになる様に設定される。これにより、選択ワード線WLSの電圧は、ベリファイ電圧VVFYAよりも大きなベリファイ電圧VVFYBになる。
【0149】
タイミングt114では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ電圧VVFYBよりも大きなベリファイ電圧VVFYCになる様に設定される。これにより、選択ワード線WLSの電圧は、ベリファイ電圧VVFYBよりも大きなベリファイ電圧VVFYCになる。
【0150】
選択ワード線WLSに、ベリファイ電圧VVFYA、ベリファイ電圧VVFYB及びベリファイ電圧VVFYCが供給されている各期間において、センス動作を行うことにより、書込メモリセルに所望のデータが記憶されたか否かを判定する。
【0151】
タイミングt115では、ドライバ回路DRV(
図3)のトランジスタT
DRV4,T
DRV6がオンされ、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV5がオフされる。このため、選択ワード線WL
S及び非選択ワード線WL
Uには、接地電圧V
SSが供給され、選択ワード線WL
Sの電圧及び非選択ワード線WL
Uの電圧は、タイミングt116において、接地電圧V
SSになる。
【0152】
また、電圧生成ユニットvg3の出力電圧は、タイミングt115からタイミングt116にかけて減少し、ベリファイ電圧VVFYCから所定の電圧値(例えば、ベリファイ準備電圧VVFY11程度の電圧)まで減少する。
【0153】
タイミングt202~タイミングt215では、タイミングt102~タイミングt115において実行される処理とほぼ同様の処理が実行される。
【0154】
ただし、タイミングt202では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が維持される。また、容量可変回路VC1のトランジスタTVC11,TVC12,TVC13のオン・オフ状態が維持される。
【0155】
また、タイミングt204では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、プログラム準備電圧VPGM21,VPGM22,VPGM23,VPGM24のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt205よりも前の時点において、これらプログラム準備電圧VPGM21,VPGM22,VPGM23,VPGM24のいずれかに達する。
【0156】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM24に向かって上昇する。書込プレーン数が3である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM24よりも電圧値の小さいプログラム準備電圧VPGM23に向かって上昇する。書込プレーン数が2である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM23よりも電圧値の小さいプログラム準備電圧VPGM22に向かって上昇する。書込プレーン数が1である場合には、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム準備電圧VPGM22よりも電圧値の小さいプログラム準備電圧VPGM21に向かって上昇する。尚、プログラム準備電圧VPGM24はプログラム電圧VPGM2よりも電圧値がやや低い。例えば、プログラム準備電圧VPGM24はプログラム電圧VPGM2の90%程度の電圧値になっている。また、プログラム電圧VPGM2はプログラム電圧VPGM1よりも電圧値がやや高い。また、プログラム準備電圧VPGM21~VPGM24は、それぞれ、プログラム準備電圧VPGM11~VPGM14よりも電圧値がやや高い。
【0157】
また、タイミングt204では、容量可変回路VC1のトランジスタTVC11,TVC12,TVC13のオン・オフ状態が、書込プレーン数に応じて制御される。
【0158】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、例えば、トランジスタTVC11,TVC12,TVC13がオンになる。このため、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC11,CVC12,CVC13が充電される。書込プレーン数が3である場合には、例えば、トランジスタTVC11,TVC12がオンになり、トランジスタTVC13がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC11,CVC12が充電される。書込プレーン数が2である場合には、例えば、トランジスタTVC12,TVC13がオンになり、トランジスタTVC11がオフになる。このため、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC12,CVC13が充電される。書込プレーン数が1である場合には、例えば、トランジスタTVC13がオンになり、トランジスタTVC11,TVC12がオフになる。これにより、電圧生成ユニットvg1により、キャパシタCVC13が充電される。
【0159】
また、タイミングt205では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、プログラム電圧VPGM2となる様に設定される。電圧生成ユニットvg1の出力電圧は、選択ワード線WLSが電圧生成ユニットvg1と導通することにより、タイミングt205の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、タイミングt206において、プログラム電圧VPGM2になる。
【0160】
選択ワード線WLSの電圧は、電圧生成ユニットvg1のプログラム電圧VPGM2及び容量可変回路VC1に充電された充電電圧が供給されることにより、タイミングt205における書込パス電圧VPASSから上昇していき、タイミングt206において、プログラム電圧VPGM2になる。
【0161】
また、タイミングt209では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、ベリファイ準備電圧VVFY21,VVFY22,VVFY23,VVFY24のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt210において、これらベリファイ準備電圧VVFY21,VVFY22,VVFY23,VVFY24のいずれかに達する。
【0162】
例えば、書込プレーン数が4である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY24に向かって上昇する。書込プレーン数が3である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY24よりも電圧値の小さいベリファイ準備電圧VVFY23に向かって上昇する。書込プレーン数が2である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY23よりも電圧値の小さいベリファイ準備電圧VVFY22に向かって上昇する。書込プレーン数が1である場合には、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ準備電圧VVFY22よりも電圧値の小さいベリファイ準備電圧VVFY21に向かって上昇する。
【0163】
また、タイミングt212では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ電圧VVFYBとなる様に設定される。電圧生成ユニットvg3の出力電圧は、選択ワード線WLSが電圧生成ユニットvg3と導通することにより、タイミングt212の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、ベリファイ電圧VVFYBになる。
【0164】
選択ワード線WLSの電圧は、電圧生成ユニットvg3のベリファイ電圧VVFYB及び容量可変回路VC3に充電された充電電圧が供給されることにより、接地電圧VSSから上昇していきベリファイ電圧VVFYBになる。
【0165】
タイミングt213では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ電圧VVFYBよりも大きなベリファイ電圧VVFYCになる様に設定される。これにより、選択ワード線WLSの電圧は、ベリファイ電圧VVFYBよりも大きなベリファイ電圧VVFYCになる。
【0166】
タイミングt214では、電圧生成ユニットvg3の出力電圧が、ベリファイ電圧VVFYCよりも大きなベリファイ電圧VVFYDになる様に設定される。これにより、選択ワード線WLSの電圧は、ベリファイ電圧VVFYCよりも大きなベリファイ電圧VVFYDになる。
【0167】
選択ワード線WLSに、ベリファイ電圧VVFYB、ベリファイ電圧VVFYC及びベリファイ電圧VVFYDが供給されている各期間において、センス動作を行うことにより、書込メモリセルに所望のデータが記憶されたが否かを判定する。
【0168】
[効果]
第1実施形態の効果を、比較例と対比しつつ説明する。
第1実施形態では、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3の出力電圧を、書込プレーン数に応じて調整できる。また、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3には、それぞれ、容量可変回路VC1,VC2,VC3が接続されており、容量可変回路VC1,VC2,VC3の充電容量は、書込プレーン数に応じて調整できる。
【0169】
これに対して、比較例では、電圧生成ユニットvg1´,vg2´,vg3´の出力電圧を、書込プレーン数に応じて調整できない。また、比較例は、第1実施形態に係る容量可変回路VC1,VC2,VC3に相当する回路を有していない。
【0170】
図15は、タイミングt104からタイミングt110までの期間における、第1実施形態の選択ワード線WL
Sの電圧波形(
図12(a))及び電圧生成ユニットvg1の出力電圧波形(
図12(b))と、比較例の選択ワード線WL
S´の電圧波形(
図12(c))及び電圧生成ユニットvg1´の出力電圧波形(
図12(d))と、を対比して示すものである。
【0171】
第1実施形態では、タイミングt104からタイミングt105において、
図15(b)に示す様に、電圧生成ユニットvg1の出力電圧を、書込プレーン数が4である場合にはプログラム準備電圧V
PGM14とし、書込プレーン数が3である場合にはプログラム準備電圧V
PGM13とし、書込プレーン数が2である場合にはプログラム準備電圧V
PGM12とし、書込プレーン数が1である場合にはプログラム準備電圧V
PGM11としている。
【0172】
また、容量可変回路VC1では、書込プレーン数が4である場合にはキャパシタCVC11,CVC12,CVC13を充電し、書込プレーン数が3である場合にはキャパシタCVC11,CVC12を充電し、書込プレーン数が2である場合にはキャパシタCVC12,CVC13を充電し、書込プレーン数が1である場合にはキャパシタCVC13を充電する。
【0173】
これに対して、比較例では、タイミングt104からタイミングt105において、
図15(d)に示す様に、電圧生成ユニットvg1´の出力電圧を、書込プレーン数に拘わらずプログラム準備電圧V
PGM10としている。
【0174】
第1実施形態では、タイミングt105において、電圧生成ユニットvg1及び容量可変回路VC1が選択ワード線WL
Sと導通すると共に、電圧生成ユニットvg1の出力電圧がV
PGM1になる様に設定される。電圧生成ユニットvg1の出力電圧は、
図15(b)に示す様に、タイミングt105の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、タイミングt106において、プログラム電圧V
PGM1になる。このとき、タイミングt105の経過後において、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が上昇していく上昇特性は、書込プレーン数に拘わらず、ほぼ一定になっている。これは、書込プレーン数が多いほど、プログラム準備電圧を大きくしていると共に、容量可変回路VC1に充電する充電容量を大きくしているからである。即ち、第1実施形態では、書込プレーン数が異なっていても、選択ワード線WL
Sの電圧値の上昇特性、ひいては選択メモリセルの電圧上昇特性が揃うという効果を奏する。
【0175】
これに対して、比較例では、タイミングt105において、電圧生成ユニットvg1´が選択ワード線WL
S´と導通すると共に、電圧生成ユニットvg1´の出力電圧がV
PGM1になる様に設定される。電圧生成ユニットvg1´の出力電圧は、
図15(d)に示す様に、タイミングt105の経過後、一旦は低下するが、その後に上昇していき、タイミングt107に近づくタイミングで、プログラム電圧V
PGM1になる。このとき、タイミングt105の経過後において、電圧生成ユニットvg1´の出力電圧が上昇していく上昇特性は、書込プレーン数によって異なっている。つまり、
図15(d)において、電圧生成ユニットvg1´の出力電圧の上昇特性は、書込プレーン数が4である場合には符合V
PGM1―4で示す様になり、書込プレーン数が3である場合には符合V
PGM1―3で示す様になり、書込プレーン数が2である場合には符合V
PGM1―2で示す様になり、書込プレーン数が1である場合には符合V
PGM1―1で示す様になる。この様に、書込プレーン数が多いほど、電圧生成ユニットvg1´の出力電圧の上昇特性が緩やかになっており、プログラム電圧V
PGM1に収束するまでの時間が長い。
【0176】
この様に比較例では、タイミングt105の経過後において電圧生成ユニットvg1´の出力電圧が上昇していく上昇特性が、書込プレーン数によって異なるため、
図15(c)のタイミングt105からタイミングt107に示す様に、選択ワード線WL
S´の電圧値の上昇特性は、書込プレーン数によって異なっている。つまり、
図15(c)において、選択ワード線WL
S´の電圧値の上昇特性は、書込プレーン数が4である場合には符合V
PGM1―4で示す様になり、書込プレーン数が3である場合には符合V
PGM1―3で示す様になり、書込プレーン数が2である場合には符合V
PGM1―2で示す様になり、書込プレーン数が1である場合には符合V
PGM1―1で示す様になる。この様に、書込プレーン数が多いほど、選択ワード線WL
S´の電圧値の上昇特性が緩やかになっており、プログラム電圧V
PGM1に収束するまでの時間が長い。この様に、比較例では、書込プレーン数が異なると、選択ワード線WL
S´の電圧値の上昇特性、ひいては選択メモリセルのしきい値電圧の上昇特性が異なる。
【0177】
更に、第1実施形態では、電圧生成ユニットvg2,vg3において、書込プレーン数が多いほど、書込パス準備電圧、読出パス準備電圧及びベリファイ準備電圧を大きくしていると共に、容量可変回路VC2、VC3に充電する充電容量を大きくしている。このため、電圧生成ユニットvg2から選択ワード線WLS及び非選択ワード線WLUに書込パス電圧VPASSを供給したときに、電圧生成ユニットvg2の電圧値の上昇特性は、書込セル数に拘わらず一定になり、選択ワード線WLS及び非選択ワード線WLUの電圧値の上昇特性は、書込セル数に拘わらず一定になる。また、電圧生成ユニットvg2から非選択ワード線WLUに読出パス電圧VREADを供給したときに、電圧生成ユニットvg2の電圧値の上昇特性は、書込セル数に拘わらず一定になり、非選択ワード線WLUの電圧値の上昇特性は、書込セル数に拘わらず一定になる。また、電圧生成ユニットvg3から選択ワード線WLSにベリファイ電圧VVFY電圧を供給したときに、電圧生成ユニットvg3の電圧値の上昇特性は、書込セル数に拘わらず一定になり、非選択ワード線WLUの電圧値の上昇特性は、書込セル数に拘わらず一定になる。
【0178】
これに対して、比較例では、電圧生成ユニットvg2´から選択ワード線WLS´及び非選択ワード線WLU´に書込パス電圧VPASSを供給したときや、電圧生成ユニットvg2´から非選択ワード線WLU´に読出パス電圧VREADを供給したときや、電圧生成ユニットvg3´から選択ワード線WLS´にベリファイ電圧VVFY電圧を供給したときにおいて、選択ワード線WLS´や非選択ワード線WLU´の電圧値の上昇特性が、書込セル数に応じて異なってしまう。
【0179】
[第2実施形態]
次に、
図16を参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図16は、第2実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な回路図である。
【0180】
第2実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。ただし、第2実施形態に係る半導体記憶装置は、
図16に示す様に、ドライバ回路DRVのかわりに、ドライバ回路DRV´を備える。ドライバ回路DRV´は、基本的にはドライバ回路DRVと同様に構成されている。ただし、ドライバ回路DRV´は、トランジスタT
DRV1,T
DRV2,T
DRV3,T
DRV4,T
DRV5,T
DRV6の他に、トランジスタT
DRV7を備えている。トランジスタT
DRV7は、例えば、電界効果型のNMOSトランジスタである。トランジスタT
DRV7のドレイン電極は、電圧供給線L
VG1を介して電圧生成ユニットvg1に接続されている。トランジスタT
DRV7のソース電極は、電圧供給線L
VG2を介して電圧生成ユニットvg2に接続されている。トランジスタT
DRV7のゲート電極は、信号供給線VSELを介して、シーケンサSQC(
図1)に接続されている。シーケンサSQCは、信号供給線VSELを介して、トランジスタT
DRV7のオン・オフ制御をする。
【0181】
ここで、上述の様に、例えば
図14のタイミングt103においては、非選択ワード線WL
Uに書込パス電圧V
PASSを供給する。ここで、選択ワード線WL
Uは数が多いため、非選択ワード線WL
Uの充電には時間がかかってしまう場合がある。そこで、本実施形態においては、トランジスタT
DRV7を介して電圧生成ユニットvg1を配線CG
Uと導通させている。また、
図14のタイミングt103に相当するタイミングでは、電圧生成ユニットvg2だけでなく、電圧生成ユニットvg1も利用して、非選択ワード線WL
Uの充電を行う。これにより、非選択ワード線WL
Uの充電時間を短縮することが可能である。
【0182】
次に、
図17を参照して、第2実施形態の書込動作について説明する。尚、第1実施形態の書込動作と同様な部分については、説明を省略する。
【0183】
前述した第1実施形態では、
図14に示す様に、タイミングt102では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、プログラム準備電圧V
PGM11,V
PGM12,V
PGM13,V
PGM14のいずれかに向かって上昇し始める。また、タイミングt111,t211では、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、所定電圧(例えば、プログラム準備電圧V
PGM11程度又はプログラム準備電圧V
PGM21程度の電圧)になっている。
【0184】
これに対して、第2実施形態では、
図17に示す、タイミングt102からタイミングt104aまでの期間Iと、タイミングt111からタイミングt204aまでの期間IIと、タイミングt211からタイミングt217までの期間IIIと、において、トランジスタT
DRV7がオンになる。また、期間I,II,IIIでは、電圧供給線L
VG1の電圧値(つまり、電圧生成ユニットvg1の出力端の電圧値)を、電圧生成ユニットvg2の出力電圧の電圧値と一致する様に制御している。尚、期間I,II,III以外の他の期間では、トランジスタT
DRV7がオフになる。
【0185】
また、
図17に示す様に、電圧生成ユニットvg1の出力端の電圧は、タイミングt104において、書込パス電圧V
PASSになる。
【0186】
タイミングt104aでは、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、プログラム準備電圧VPGM11,VPGM12,VPGM13,VPGM14のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt105において、これらプログラム準備電圧VPGM11,VPGM12,VPGM13,VPGM14のいずれかに達する。
【0187】
また、タイミングt104aでは、容量可変回路VC1のトランジスタTVC11,TVC12,TVC13のオン・オフ状態が第1実施形態と同様に制御される。
【0188】
また、
図17に示す様に、電圧生成ユニットvg1の出力端の電圧は、タイミングt204において、書込パス電圧V
PASSになる。
【0189】
タイミングt204aでは、電圧生成ユニットvg1の出力電圧が、書込プレーン数に応じ、プログラム準備電圧VPGM21,VPGM22,VPGM23,VPGM24のいずれかに向かって上昇し始め、タイミングt205において、これらプログラム準備電圧VPGM11,VPGM12,VPGM13,VPGM14のいずれかに達する。
【0190】
また、タイミングt204aでは、容量可変回路VC1のトランジスタTVC11,TVC12,TVC13のオン・オフ状態が第1実施形態と同様に制御される。
【0191】
尚、上述した期間I,II,IIIの期間における動作、及び、上述したタイミングt104、t104a,t204,t204aにおける動作を除く、各タイミングでの動作は、第1実施形態の動作と同様である。
【0192】
[第3実施形態]
第3実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態又は第2実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。
【0193】
ただし、第1実施形態及び第2実施形態に係る半導体記憶装置は、容量可変回路VC1,VC2,VC3を備えていた。また、第1実施形態及び第2実施形態では、容量可変回路VC1,VC2,VC3において、書込プレーン数に応じた静電容量の制御を行っていた。
【0194】
これに対して、第3実施形態に係る半導体記憶装置は、容量可変回路VC1,VC2,VC3を備えていない。
【0195】
[第4実施形態]
第4実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態又は第2実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。
【0196】
ただし、第1実施形態及び第2実施形態では、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3において、書込プレーン数に応じた電圧制御を行っていた。
【0197】
これに対して、第4実施形態に係る半導体記憶装置では、上述の様な、書込プレーン数に応じた電圧制御を行わない。
【0198】
[第5実施形態]
第5実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態、第2実施形態又は第4実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。
【0199】
ただし、第1実施形態、第2実施形態及び第4実施形態に係る半導体記憶装置では、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3がワード線WL等から電気的に切り離された状態で、書込プレーン数に応じた静電容量の制御が行われていた。
【0200】
第5実施形態に係る半導体記憶装置では、この様な制御に加え、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3がワード線WL等と導通した状態でも、書込プレーン数に応じた静電容量の制御が行われる。
【0201】
例えば、第5実施形態では、第1実施形態、第2実施形態及び第4実施形態と同様に、容量可変回路VC1,VC2,VC3において、書込プレーン数に応じて所定のキャパシタを充電する。次に、容量可変回路VC1,VC2,VC3を選択ワード線WLSや非選択ワード線WLUと導通させる。次に、容量可変回路VC1,VC2,VC3をワード線WL等と導通させてから所定時間が経過した時点で、容量可変回路VC1,VC2,VC3の各トランジスタにおいて、オンになっていたものをオフにし、オフになっていたものをオンにする。これにより、書込プレーン数に応じて充電されていたキャパシタは、電圧供給線LVGひいては選択ワード線WLSや非選択ワード線WLUから切断され、充電されていなかったキャパシタが、電圧供給線LVGひいては選択ワード線WLSや非選択ワード線WLUと導通する。
【0202】
ここで、例えば書込プレーン数が4である場合、電圧生成回路VGとワード線WLとの間の電流経路におけるインピーダンスは、比較的大きい。一方、例えば書込プレーン数が1である場合、電圧生成回路VGとワード線WLとの間の電流経路におけるインピーダンスは、比較的小さい。ここで、第1実施形態~第4実施形態に係る半導体記憶装置によれば、電圧生成回路VGから出力される電荷量を調整することにより、ワード線WLの電圧値の上昇特性をある程度均一化することが可能である。しかしながら、充電開始から一定時間の経過後においては、上記電流経路におけるインピーダンスの差が、充電速度により強く影響する恐れがある。
【0203】
ここで、本実施形態に係る半導体記憶装置では、例えば書込プレーン数が4である場合、容量可変回路VC1,VC2,VC3の各トランジスタのオン・オフ状態を逆にすることにより、ワード線WLの充電中に、上記電流経路におけるインピーダンスを減少させることが可能である。また、例えば書込プレーン数が1である場合、容量可変回路VC1,VC2,VC3の各トランジスタのオン・オフ状態を逆にすることにより、ワード線WLの充電中に、上記電流経路におけるインピーダンスを増大させることが可能である。
【0204】
この様に、各電流経路のインピーダンスを均一化させすることにより、容量可変回路VC1,VC2,VC3を選択ワード線WLSや非選択ワード線WLUと導通させた後における、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3の出力電圧の上昇特性が、書込プレーン数に拘わらず更に均一化し、ひいては、選択ワード線WLSや非選択ワード線WLUの電圧値の上昇特性も、書込プレーン数に拘わらず更に均一化する。これにより、選択メモリセルの電圧上昇特性が揃うという効果を奏する。尚、容量可変回路VC1,VC2,VC3の各トランジスタのオン・オフ状態を逆にする制御は、各トランジスタのスイッチング動作状態を逆にするだけであるので、比較的容易に行うことができる。
【0205】
[第6実施形態]
第6実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態~第5実施形態のいずれかに係る半導体記憶装置と同様に構成されている。
【0206】
ただし、第1実施形態~第5実施形態では、
図8に例示した様な4つのメモリセルアレイMCAのいずれが選択されるかに拘わらず、書込プレーン数に応じて電圧及び静電容量の少なくとも一方を制御していた。
【0207】
これに対して、第6実施形態では、
図8に例示した様な4つのメモリセルアレイMCAのいずれが選択され、いずれが選択されていないかに応じて、電圧及び静電容量の少なくとも一方を制御する。例えば、書込プレーン数が多いほど、そして、書込動作を行うメモリセルアレイMCA(
図8)が電圧生成回路VG(
図8)から離れているほど、上記準備電圧を大きくし、容量可変回路VC1,VC2,VC3に充電する充電容量を大きくする。
【0208】
ここで、例えば、
図8に例示した様な構造では、各メモリセルアレイMCAの、電圧生成回路VGとの距離が異なる。従って、書込プレーン数が同じく2であっても、電圧生成回路VGから近い2つのメモリセルアレイMCAに書込動作をする場合と、電圧生成回路VGから遠い2つのメモリセルアレイMCAに書込動作をする場合とでは、ワード線WL等における電圧値の上昇特性が異なってしまう場合がある。第6実施形態に係る半導体記憶装置によれば、この様な場合にも、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3の出力電圧の上昇特性を、書込プレーン数に拘わらず均一化し、ひいては、選択ワード線WL
Sや非選択ワード線WL
Uの電圧値の上昇特性も、書込プレーン数に拘わらず均一化する。これにより、選択メモリセルの電圧上昇特性が揃うという効果を奏する。
【0209】
尚、上述した制御を行う場合には、書込プレーンの各数と、書込動作を行うメモリセルアレイMCAと電圧生成回路VGとの各距離とを組み合わせた、複数のパターンに応じて、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3の準備電圧や、容量可変回路VC1,VC2,VC3に充電する充電容量をプリセットしておく。そして、上述した制御を行う場合には、書込プレーンの数と、書込動作を行うメモリセルアレイMCAと電圧生成回路VGとの距離を判定し、このときの書込プレーン数及び距離に一致するパターンに応じて、電圧生成ユニットvg1,vg2,vg3から出力する準備電圧や、容量可変回路VC1,VC2,VC3に充電する充電容量を制御する。
【0210】
[その他の実施形態]
以上、第1実施形態~第6実施形態について説明した。しかしながら、以上の説明はあくまでも例示に過ぎず、具体的な構成等については適宜変更可能である。
【0211】
例えば、第1実施形態~第6実施形態に係る半導体記憶装置は、
図8を参照して説明した様に、X方向に並ぶ4つのメモリセルアレイMCAを備えている。しかしながら、メモリセルアレイMCAの数及び配置は、適宜調整可能である。例えば、複数のメモリセルアレイMCAは、X方向だけでなく、Y方向にも並んでいても良い。この様な場合であっても、第1実施形態~第6実施形態に係る半導体記憶装置と同様の回路構成及び動作を採用することが可能である。
【0212】
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0213】
110・・・導電層、120・・・半導体層、MD・・・メモリダイ、MCA・・・メモリセルアレイ、PC・・・周辺回路、VG・・・電圧生成回路、vg1,vg2,vg3・・・電圧生成ユニット、VC1,VC2,VC3・・・容量可変回路、VGC・・・電圧生成制御回路。