(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091683
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】衣服、襟部用パーツ
(51)【国際特許分類】
A41D 27/18 20060101AFI20220614BHJP
A41D 13/005 20060101ALI20220614BHJP
A41D 27/28 20060101ALI20220614BHJP
A41D 27/20 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
A41D27/18 D
A41D13/005 103
A41D13/005 108
A41D27/28 Z
A41D27/20 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021172815
(22)【出願日】2021-10-22
(31)【優先権主張番号】P 2020203850
(32)【優先日】2020-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000128038
【氏名又は名称】株式会社エヌ・エス・ピー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 欣也
【テーマコード(参考)】
3B011
3B035
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AB01
3B011AC02
3B011AC03
3B035AA03
3B035AA14
3B035AB03
(57)【要約】
【課題】着用者の首と衣服の襟部との間から空気が排出されやすい衣服を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の衣服100Aは、身頃部1と、身頃部1の上部に設けられた襟部3と、を備え、着用者を基準として前後方向および上下方向を規定したとき、襟部3の後部は、上方に向かうにしたがい、着用者の首から離れるように後方に広がっている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風装置によって取り込まれた空気により着用者を冷却する衣服であって、
身頃部と、
前記身頃部の上部に設けられた襟部と、
を備え、
着用者を基準として前後方向、上下方向及び左右方向を規定したとき、
前記襟部の後部は、上方に向かうにしたがい、着用者の首から離れるように後方に広がっている、
衣服。
【請求項2】
前記襟部の後部には、当該襟部の一部が左右方向に重ねられ且つ上下方向に縫合された重なり部が複数設けられている、
請求項1に記載の衣服。
【請求項3】
複数の前記重なり部は、前記身頃部の左右方向の中心を通る中心線よりも右側に設けられた右側重なり部と、前記中心線よりも左側に設けられた左側重なり部と、を含む、
請求項2に記載の衣服。
【請求項4】
前記襟部は、表地と、裏地と、前記表地と前記裏地との間に挟まれた芯地と、から構成されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項5】
前記身頃部に、前記送風装置が取り付けられて成る、
請求項1から4のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項6】
送風装置によって取り込まれた空気により着用者を冷却する衣服の襟部を形成するための襟部用パーツであって、
前記襟部の後部の少なくとも一部を構成する矩形状の第一部分と、
前記第一部分の右側端部に一体的に接続され、前記第一部分に対して傾斜した第二部分と、
前記第一部分の左側端部に一体的に接続され、前記第一部分に対して傾斜した第三部分と、
を備え、
前記第一部分と前記第二部分との境界近傍、及び、前記第一部分と前記第三部分との境界近傍それぞれにおいて、襟部用パーツの一部が左右方向に重ねられ且つ上下方向に縫合された重なり部が設けられている、
襟部用パーツ。
【請求項7】
前記身頃部は、前身頃と、後身頃と、を備え、
前記後身頃の内面には、前記後身頃と着用者との間に空気が流通可能な空間を確保する後身頃用スペーサが配置されている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項8】
前記後身頃には、複数の前記後身頃用スペーサが設けられており、
前記複数の後身頃用スペーサは、左右方向に離隔されている、
請求項7に記載の衣服。
【請求項9】
前記後身頃用スペーサは、円筒状である、
請求項7または8に記載の衣服。
【請求項10】
袖部をさらに備え、
前記袖部の内面には、前記袖部と着用者との間に空気が流通可能な空間を確保する袖部用スペーサが配置されている、
請求項7から9のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項11】
前記袖部用スペーサは、円筒状である、
請求項10に記載の衣服。
【請求項12】
前記身頃部は、前身頃と、後身頃と、を備え、
前記後身頃は、前記送風装置を取り付け可能な少なくとも一つの送風装置取付部を備える、
請求項1から5のいずれか1項または請求項7から11のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項13】
前記後身頃の全長をX(cm)としたとき、前記後身頃の下端から最下方に位置する前記送風装置取付部の下端までの距離Yは0.3X(cm)以上である、
請求項12に記載の衣服。
【請求項14】
前記距離Yは20cm以上である、
請求項13に記載の衣服。
【請求項15】
前記後身頃は、
間隔をあけて設けられた、後方へ拡がり可能な複数のマチ部と、
前記送風装置取付部が設けられており、前記複数のマチ部と接続され、前記複数のマチ部の後方への拡がりに伴い後方へ移動する膨出部と、
を備える請求項12から14のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項16】
前記送風装置取付部は、複数設けられており、
複数の前記送風装置取付部は、
前記後身頃の左右方向の中心を通る中心線よりも右側に、上下方向に間隔をあけて設けられた複数の右側送風装置取付部と、
前記中心線よりも左側に、上下方向に間隔をあけて設けられた複数の左側送風装置取付部と、
を含む、請求項15に記載の衣服。
【請求項17】
前記後身頃の内面には、前記右側送風装置取付部と前記左側送風装置取付部との左右方向における間の位置に、保冷剤を保持可能な複数の保冷剤保持部が上下方向に間隔をあけて設けられている、
請求項16に記載の衣服。
【請求項18】
前記複数の右側送風装置取付部と前記複数の左側送風装置取付部とは同数設けられており、
前記複数の右側送風装置取付部は互いに左右方向において整列して設けられており、
前記複数の左側送風装置取付部は互いに左右方向において整列して設けられており、
各右側送風装置取付部と各左側送風装置取付部とは、上下方向において整列して設けられている、
請求項16または17に記載の衣服。
【請求項19】
前記複数のマチ部は、
前記複数の右側送風装置取付部よりも右側に設けられた右側マチ部と、
前記複数の左側送風装置取付部よりも左側に設けられた左側マチ部と、を含み、
前記右側マチ部は、前記複数の右側送風装置取付部に亘って上下方向に延在しており、
前記左側マチ部は、前記複数の左側送風装置取付部に亘って上下方向に延在している、
請求項16から18のいずれか1項に記載の衣服。
【請求項20】
前記複数のマチ部は互いに上下方向に間隔をあけて設けられており、
各マチ部は、前記右側送風装置取付部から前記左側送風装置取付部に亘って左右方向に延在している、
請求項16から18のいずれか1項に記載の衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送風装置によって取り込まれた空気(外気)によって着用者を冷却する衣服に関する。本発明は、衣服の襟部を構成するための襟部用パーツに関する。
【背景技術】
【0002】
送風装置を駆動させることにより衣服内に空気を取り込み、衣服内を流れる空気によって着用者を冷却する衣服が知られている(例えば特許文献1)。送風装置によって衣服内に取り込まれた空気は、衣服内を上昇し、主に着用者の首と衣服の襟部との間の隙間を通って排出される。着用者の首は、襟元から排出される空気により冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、
図13に示すように、従来の衣服では、襟部の後部は着用者の首に沿うように延びている。そのため、着用者の首と襟部の後部との間の隙間が狭くなり、空気が排出され難く、衣服内の空気の流動性が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、着用者の首と衣服の襟部との間から空気が排出されやすい衣服を提供することを目的とする。また、本発明は、当該衣服の襟部を構成するための襟部用パーツを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下に掲げる態様の発明を提供する。
(項目1)
送風装置によって取り込まれた空気により着用者を冷却する衣服であって、
身頃部と、
前記身頃部の上部に設けられた襟部と、
を備え、
着用者を基準として前後方向、上下方向及び左右方向を規定したとき、
前記襟部の後部は、上方に向かうにしたがい、着用者の首から離れるように後方に広がっている、
衣服。
【0007】
(項目2)
前記襟部の後部には、当該襟部の一部が左右方向に重ねられ且つ上下方向に縫合された重なり部が複数設けられている、
項目1に記載の衣服。
【0008】
(項目3)
複数の前記重なり部は、前記身頃部の左右方向の中心を通る中心線よりも右側に設けられた右側重なり部と、前記中心線よりも左側に設けられた左側重なり部と、を含む、
項目2に記載の衣服。
【0009】
(項目4)
前記襟部は、表地と、裏地と、前記表地と前記裏地との間に挟まれた芯地と、から構成されている、
項目1から3のいずれか1項に記載の衣服。
【0010】
(項目5)
前記身頃部に、前記送風装置が取り付けられて成る、
項目1から4のいずれか1項に記載の衣服。
【0011】
(項目6)
送風装置によって取り込まれた空気により着用者を冷却する衣服の襟部を形成するための襟部用パーツであって、
前記襟部の後部の少なくとも一部を構成する矩形状の第一部分と、
前記第一部分の右側端部に一体的に接続され、前記第一部分に対して傾斜した第二部分と、
前記第一部分の左側端部に一体的に接続され、前記第一部分に対して傾斜した第三部分と、
を備え、
前記第一部分と前記第二部分との境界近傍、及び、前記第一部分と前記第三部分との境界近傍それぞれにおいて、襟部用パーツの一部が左右方向に重ねられ且つ上下方向に縫合された重なり部が設けられている、
襟部用パーツ。
【0012】
(項目7)
前記身頃部は、前身頃と、後身頃と、を備え、
前記後身頃の内面には、前記後身頃と着用者との間に空気が流通可能な空間を確保する後身頃用スペーサが配置されている、
項目1から5のいずれか1項に記載の衣服。
【0013】
(項目8)
前記後身頃には、複数の前記後身頃用スペーサが設けられており、
前記複数の後身頃用スペーサは、左右方向に離隔されている、
項目7に記載の衣服。
【0014】
(項目9)
前記後身頃用スペーサは、円筒状である、
項目7または8に記載の衣服。
【0015】
(項目10)
袖部をさらに備え、
前記袖部の内面には、前記袖部と着用者との間に空気が流通可能な空間を確保する袖部用スペーサが配置されている、
項目7から9のいずれか1項に記載の衣服。
【0016】
(項目11)
前記袖部用スペーサは、円筒状である、
項目10に記載の衣服。
【0017】
(項目12)
前記身頃部は、前身頃と、後身頃と、を備え、
前記後身頃は、前記送風装置を取り付け可能な少なくとも一つの送風装置取付部を備える、
項目1から5のいずれか1項または項目7から11のいずれか1項に記載の衣服。
【0018】
(項目13)
前記後身頃の全長をX(cm)としたとき、前記後身頃の下端から最下方に位置する前記送風装置取付部の下端までの距離Yは0.3X(cm)以上である、
項目12に記載の衣服。
【0019】
(項目14)
前記距離Yは20cm以上である、
項目13に記載の衣服。
【0020】
(項目15)
前記後身頃は、
間隔をあけて設けられた、後方へ拡がり可能な複数のマチ部と、
前記送風装置取付部が設けられており、前記複数のマチ部と接続され、前記複数のマチ部の後方への拡がりに伴い後方へ移動する膨出部と、
を備える項目12から14のいずれか1項に記載の衣服。
【0021】
(項目16)
前記送風装置取付部は、複数設けられており、
複数の前記送風装置取付部は、
前記後身頃の左右方向の中心を通る中心線よりも右側に、上下方向に間隔をあけて設けられた複数の右側送風装置取付部と、
前記中心線よりも左側に、上下方向に間隔をあけて設けられた複数の左側送風装置取付部と、
を含む、項目15に記載の衣服。
【0022】
(項目17)
前記後身頃の内面には、前記右側送風装置取付部と前記左側送風装置取付部との左右方向における間の位置に、保冷剤を保持可能な複数の保冷剤保持部が上下方向に間隔をあけて設けられている、
項目16に記載の衣服。
【0023】
(項目18)
前記複数の右側送風装置取付部と前記複数の左側送風装置取付部とは同数設けられており、
前記複数の右側送風装置取付部は互いに左右方向において整列して設けられており、
前記複数の左側送風装置取付部は互いに左右方向において整列して設けられており、
各右側送風装置取付部と各左側送風装置取付部とは、上下方向において整列して設けられている、
項目16または17に記載の衣服。
【0024】
(項目19)
前記複数のマチ部は、
前記複数の右側送風装置取付部よりも右側に設けられた右側マチ部と、
前記複数の左側送風装置取付部よりも左側に設けられた左側マチ部と、を含み、
前記右側マチ部は、前記複数の右側送風装置取付部に亘って上下方向に延在しており、
前記左側マチ部は、前記複数の左側送風装置取付部に亘って上下方向に延在している、
項目16から18のいずれか1項に記載の衣服。
【0025】
(項目20)
前記複数のマチ部は互いに上下方向に間隔をあけて設けられており、
各マチ部は、前記右側送風装置取付部から前記左側送風装置取付部に亘って左右方向に延在している、
項目16から18のいずれか1項に記載の衣服。
【発明の効果】
【0026】
襟部の後部が、上方に向かうにしたがい、着用者の首から離れるように後方に広がっていることにより、着用者の首と襟部の後部との間の隙間が広くなる。したがって、着用者の首と襟部の後部との間から空気が排出され易くなる。これにより、衣服内の空気の流動性を高めることができると共に、着用者の首を効果的に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1から
図4は、衣服の第一実施形態に関する図である。
図5は、衣服の第二実施形態に関する図である。
図6および
図7は、衣服の第三実施形態に関する図である。
図8は、衣服の第四実施形態に関する図である。
図9から
図12は、衣服の第五実施形態に関する図である。
図13は、従来技術に関する図である。
【0028】
【
図1】(a)衣服の正面図、(b)衣服の背面図である。
【
図2】(a)衣服の上部の側面図、(b)衣服の上部の平面図、(c)(b)のIIc-IIc線断面図である。
【
図3】(a)襟部用パーツの平面図、(b)(a)のIIIb-IIIb線断面図である。
【
図4】(a)送風装置の一例を示す概略図、(b)衣服の変形例の背面図である。
【
図5】(a)衣服の背面図、(b)衣服の内側の正面図である。
【
図7】(a)スペーサの平面図、(b)スペーサの正面図である。
【
図8】(a)衣服の背面図、(b)送風装置付きの衣服の背面図である。
【
図9】(a)衣服の背面図、(b)送風装置付きの衣服の背面図である。
【
図10】(a)膨出部が膨出する前の
図9(a)のXa-Xa線断面図、(b)膨出部が膨出しているときの
図9(a)のXa-Xa線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の衣服100A~100Eについて図面を参照しながら説明する。以下では、衣服100A~100Eとしてジャンパタイプの上半身用衣服を例に挙げ説明する。
【0030】
<A 第一実施形態>
図1から
図4を参照して、第一実施形態に係る衣服100Aについて説明する。
図1(a)は衣服100Aの正面図、
図1(b)は衣服100Aの背面図である。
図2(a)は衣服100Aの上部の側面図、
図2(b)は衣服100Aの上部の平面図、
図2(c)は
図2(b)のIIc-IIc線断面図である。
【0031】
図1(a)および
図2(a)に示すように、着用者を基準として、衣服100Aの「上下方向」、「左右方向」、「前後方向」を規定する。また、「衣服100Aの中心線O」とは、「衣服100Aの左右方向における中心を通る直線」のことを意味する。その他の実施形態においても、特に断らない限り、同様の規定に従う。
【0032】
[A-1 衣服の構造]
図1に示すように、衣服100Aは、身頃部1と、袖部2と、襟部3と、を備える。身頃部1は、前身頃11と、後身頃12と、絞り部13と、を備える。絞り部13は前身頃11および後身頃12の下端に縫合されている。袖部2は身頃部1の側部に縫合されている。襟部3は立襟であり、身頃部1の上部に縫合されている。衣服100Aの素材は、柔軟性を有し、衣服100A内から衣服100A外へ空気が流通し難い素材から成る。衣服100Aの素材は例えばポリエステルである。
【0033】
図1(b)に示すように、後身頃12の腰部近辺には、送風装置(例えば、ファン)を着脱可能に取り付けるための少なくとも一つの送風装置取付部14が設けられている。一実施形態において、送風装置取付部14は、左右方向に離隔して設けられた複数の円形の貫通穴である(
図1(b)では二つ)。送風装置取付部14に装着された送風装置を駆動することにより、衣服100A内に空気が取り込まれ、その取り込まれた空気により着用者を冷却することができる。
【0034】
絞り部13は、ゴムなどの伸縮性素材を内包している。これにより、絞り部13は、その身幅が前身頃11および後身頃12の身幅よりも小さくなるよう絞られている。絞り部13は、好ましくは着用者の体に密着する。
【0035】
襟部3は、後述する襟部用パーツ200(
図3(a)参照)を身頃部1の上部に縫合することにより形成される。
図2(a)に示すように、襟部3の後部は、着用者の首から離れるように後方に広がっている。より詳細には、襟部3の後部は、上方に向かうにしたがい、着用者の首から離れるように後方に広がっており、襟部3の後部と着用者の首との間の間隔は、上方に向かうにしたがい広くなっている。
【0036】
図1(b)および
図2(b)に示すように、襟部3の後部は、左右方向に離隔した複数の重なり部31を備える。
図2(b)および(c)に示すように、重なり部31は、襟部3を構成する生地の一部を左右方向に折り畳むと共に、上下方向に縫合した部分である。一実施形態において、複数の重なり部31は、中心線Oよりも右側に設けられた少なくとも一つの右側重なり部と、中心線Oよりも左側に設けられた少なくとも一つの左側重なり部と、を含む。右側重なり部と左側重なり部とは、中心線Oに対し、左右対称の位置に設けられていることが好ましい。
【0037】
ここで、
図3を参照して、襟部3を構成する襟部用パーツ200について説明する。襟部用パーツ200は、表地と、裏地と、表地と裏地との間に挟まれた芯地と、を互いに縫合することにより構成されている。表地および裏地は、身頃部1と同じ生地から成る。芯地は、襟部3の型崩れを防ぎ、襟部3の形状を安定化するため(すなわち、襟部3が所定の形状のままで立った状態を維持するため)に使用されている。
【0038】
図3(a)に示すように、襟部用パーツ200は、第一部分201と、第二部分202と、第三部分203と、から構成されている。第一部分201、第二部分202、および第三部分203は、一体的に接続されている。第一部分201は、矩形状であり、襟部3の後部の少なくとも一部を構成する。第二部分202は、矩形状であり、第一部分201の右側端部に一体的に接続されると共に、第一部分201に対して傾斜している。第三部分203は、矩形状であり、第一部分201の左側端部に一体的に接続されると共に、第一部分201に対して傾斜している。第一部分201と第二部分202の境界付近、および、第一部分201と第三部分203との境界付近には、重なり部31が設けられている。このような構成の襟部用パーツ200を身頃部1に縫合することにより、後部が着用者の首から離れるように後方に広がった襟部3が得られる。
【0039】
[A-2 特徴]
襟部3の後部が、上方に向かうにしたがい、着用者の首から離れるように後方に広がっていることにより、着用者の首と襟部3の後部との間の隙間が広くなる。したがって、着用者の首と襟部3の後部との間から空気が排出され易くなる。これにより、衣服100A内の空気の流動性を高めることができると共に、着用者の首を効果的に冷却することができる。
【0040】
複数の重なり部31が、中心線Oよりも右側に設けられた右側重なり部と、中心線Oよりも左側に設けられた左側重なり部と含むことにより、襟部3の後部を均等に後方に広げることができる。
【0041】
襟部3が、表地と裏地との間に芯地を備えることにより、襟部3の型崩れを防ぎ、襟部3の形状を安定化することができる。
【0042】
[A-3 第一実施形態の変形例]
衣服100Aは、送風装置取付部14を備えていなくてもよい。この場合、
図4に示すように、送風装置は、腰ベルトやフックなどの保持部材4を使用して、例えば着用者が着用しているズボンに取り付けられる。
【0043】
<B 第二実施形態>
[B-1 衣服の構造]
図5を参照して、第二実施形態に係る衣服100Bについて説明する。衣服100Bの構成要素のうち、衣服100Aと同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0044】
図5(a)に示すように、第二実施形態に係る衣服100Bは、第一実施形態に係る衣服100Aの構成要素に加え、送風装置取付部14に着脱可能に取り付けられる送風装置5をさらに備える。送風装置5は例えばファンである。
図5(b)に示すように、送風装置5には、送風装置5を駆動するための電源手段6が接続されている。電源手段6は、電源61と、ケーブル62とを備える。ケーブル62により、電源61と送風装置5とは電気的に接続される。電源61は、好ましくは、携帯型バッテリである。
【0045】
[B-2 特徴]
送風装置5を起動することにより、衣服100B内に空気が取り込まれ、着用者の体を冷却することができる。
【0046】
<C 第三実施形態>
[C-1 衣服の構造]
図6および
図7を参照して、第三実施形態に係る衣服100Cについて説明する。衣服100Cの構成要素のうち、衣服100Aまたは衣服100Bと同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0047】
図6に示すように、第三実施形態に係る衣服100Cは、第一実施形態に係る衣服100Aの構成要素、または、第二実施形態に係る衣服100Bの構成要素に加え、スペーサ7と、スペーサ保持部8と、をさらに備える。
図6では、衣服100Bに、スペーサ7およびスペーサ保持部8を追加している。
【0048】
スペーサ7は、身頃部1および/または袖部2と着用者との間に、空気が流通可能な空間を確保するために使用される。また、スペーサ保持部8は、スペーサ7が身頃部1および/または袖部2から脱落しないように、スペーサ7を保持するために設けられている。
【0049】
スペーサ7は、後身頃用スペーサ71(71a~71d)と、袖部用スペーサ72と、を含む。後身頃用スペーサ71は、後身頃12の内面の襟元から背中を通って腰にかけて配置されている。袖部用スペーサ72は、袖部2の肩近辺に配置されている。
【0050】
スペーサ7(後身頃用スペーサ71および袖部用スペーサ72)は、例えば、通気性、クッション性、非通気性、冷却性のうちの少なくも一つの特性を有する。スペーサ7は、例えば、クッション性で且つ非通気性の素材、クッション性で且つ通気性の素材(例えばスポンジ)、または非通気性の保冷材から作製することができる。スペーサ7の形状は、例えば、棒状、筒状(半筒状を含む。好ましくは円筒状または半筒状である)、矩形状、または球形である。
図7に示すように、一実施形態では、スペーサ7は、クッション性のある円筒状部材から構成されており、直径よりも軸方向長さ(高さ)のほうが長くなっている。
【0051】
スペーサ保持部8は、例えばポケットや、面ファスナにより構成することができる。スペーサ保持部8は、スペーサ7を身頃部1や袖部2に着脱可能に保持できることが好ましい。スペーサ保持部8がポケットの場合、その素材は例えばメッシュ素材などの通気性素材であることが好ましい。
【0052】
図6に示すように、後身頃12には、複数の後身頃用スペーサ71が左右方向に離隔して配置されている。後身頃12には、中心線Oよりも右側に少なくとも一つの後身頃用スペーサ71が配置され、また、中心線Oよりも左側に少なくとも一つの後身頃用スペーサ71が配置されている。後身頃用スペーサ71は、縦長になるように配置されていることが好ましい。また、右側の後身頃用スペーサ71と左側の後身頃用スペーサ71とは、中心線Oに対して左右対称であることが好ましい。
【0053】
図6に示すように、一実施形態では、複数の後身頃用スペーサ71は、二つの上段スペーサ71a、71bと、二つの下段スペーサ71c、71dとを含む。二つの上段スペーサ71a、71bは、襟元から背中にかけて延びている。二つの下段スペーサ71c、71dは、背中から腰にかけて延びている。
【0054】
上段スペーサ71aと下段スペーサ71cは、中心線Oよりも右側に配置されており、上段スペーサ71bと下段スペーサ71dは、中心線Oよりも左側に配置されている。また、二つの上段スペーサ71a、71bおよび二つの下段スペーサ71c、71dは、送風装置取付部14(送風装置5)よりも中心線Oに近接して設けられている。
【0055】
上段スペーサ71aと上段スペーサ71bとの間には、上下方向に延びる第一縦流路L1が形成される。また、下段スペーサ71cと下段スペーサ71dとの間には、上下方向に延びる第二縦流路L2が形成される。第一縦流路L1および第二縦流路L2は、衣服100C内に取り込まれた空気が流れる流路である。
【0056】
上段スペーサ71aと下段スペーサ71cとの間には、第一横流路T1が形成されている。上段スペーサ71bと下段スペーサ71dとの間には、第二横流路T2が形成されている。第一横流路Tおよび第二横流路T2は、衣服100C内に取り込まれた空気が流れる流路である。
【0057】
[C-2 特徴]
着用者が前屈みになった際や着用者がフルハーネスを着用している際には、後身頃12が着用者に密着しやすく、空気の流動性が悪くなりがちである。そこで、本発明の衣服100Cのように、後身頃12の内面に後身頃用スペーサ71が設けられていることより、着用者と後身頃12との間に、空気が流通可能な空間を確保することができる。これにより、衣服100C内の空気の流動性を高め、着用者を効果的に冷却することができる。特に、背中から腰にかけては後身頃12が着用者に密着しやすいため、後身頃用スペーサ71が背中から腰にかけて設けられていることにより、衣服100C内の空気の流動性をより効果的に高めることができる。
【0058】
第一縦流路L1、および、第二縦流路L2が設けられていることにより、上方に空気をスムーズに流通させることができる。そのため、衣服100Cの襟口から排出される風量を増加させ、着用者の首を積極的に冷却することができる。特に、上段スペーサ71a、71bが襟元に設けられていることにより、後身頃12の襟元が着用者に密着することを防止して、襟元と着用者との間に空気が流通可能な空間を確保することができる。これにより、襟口から排出される風量をより増加させることができるため、着用者の首をより効果的に冷却することができる。
【0059】
後身頃用スペーサ71が、送風装置取付部14(送風装置5)よりも中心線Oに近接して設けられていることにより、衣服100Cの中心付近に空気を集中的に流通させることができる。
【0060】
袖部2の肩部に袖部用スペーサ72を設けることにより、袖部2内にも空気を十分に流通させることができる。
【0061】
[C-3 第三実施形態の変形例]
衣服100Cは、送風装置取付部14および送風装置5を備えていなくてもよい。つまり、衣服100C自体に送風装置5を取り付けるのではなく、第一実施形態に係る衣服100Aの変形例で説明したように、例えば、
図4に示す通り、送付装置を、腰ベルトやフック等の保持部材4を使用して、着用者が着用しているズボンに取り付けるようにしてもよい。
【0062】
<D 第四実施形態>
図8を参照して、第四実施形態に係る衣服100Dについて説明する。衣服100Dの構成要素のうち、衣服100A~100Cと同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0063】
[D-1 衣服の構造]
衣服100Dの送風装置取付部14は、衣服100A~100Cの送風装置取付部14よりも高い位置に設けられている。これにより、送風装置5も高い位置に取り付け可能になる。
【0064】
具体的には、後身頃12の全長をX(cm)としたとき、後身頃12の下端から送風装置取付部14の下端までの距離Y(cm)は、0.3X(cm)以上であることが好ましく、0.45X(cm)以上であることがより好ましい。また、距離Yは、好ましくは0.6X(cm)以下である。
【0065】
全長Xは、一般的な体格の成人が着用することを想定した値に設定され、例えば60cm~75cmである。距離Yは、20cm以上であることが好ましく、30cm以上であることがより好ましい。一実施形態では、X=66cm、Y=30cmである。
【0066】
なお、後身頃12の全長Xは、後身頃12の左右方向中心における全長のことである(すなわち、中心線Oに沿った後身頃12の全長)。また、送風装置取付部14が上下方向に間隔をあけて複数配置されている場合には、距離Yは、後身頃12の下端から最下方に位置する送風装置取付部14の下端までの距離のことである。
【0067】
[D-2 特徴]
本発明の衣服100Dでは、送風装置5が高い位置に配置されているため、着用者の首と襟部3との間の空間を通過して衣服100Dから排出される風量を大きくすることができる。これにより、着用者の肩や首に沿って流れる風量も増加し、着用者はより涼しく感じることができる。
【0068】
例えば車両の座席の中には、背もたれが低いものもある。距離Yを20cm以上にすることにより、座席の背もたれと送風装置5との干渉を抑えることができる場合がある。したがって、座席に座って作業を行う際に、着用者が不快に感じる場面を減らすことができる。
【0069】
距離Yを0.6X(cm)以下にすることにより、送風装置5より下方にも適切な量の風を送ることができる。つまり、着用者の肩や首に沿って流れる風量を増加させつつ、衣服100D内の着用者の胴体にも適量の風を送ることができる。これにより、着用者をより効果的に冷却することができる。
【0070】
<E 第五実施形態>
図9から
図11を参照して、第五実施形態に係る衣服100Eについて説明する。衣服100Eの構成要素のうち、衣服100A~100Dと同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0071】
[E-1 衣服の構造]
図9および
図11に示すように、衣服100Eは、後身頃12に設けられた複数のマチ部(右側マチ部123a、左側マチ部123b)と、複数のマチ部と接続された膨出部124と、少なくとも一つの保冷剤保持部9と、少なくとも一つのケーブル保持部10と、をさらに備える。送風装置取付部14は、膨出部124に設けられている。送風装置5によって衣服100E内に外気が取り込まれると、右側マチ部123aおよび左側マチ部123bが後方に拡がる。右側マチ部123aおよび左側マチ部123bが後方に拡がることにより、膨出部124および送風装置5も後方に移動する。これにより、送風装置5が着用者に接触することを防止できる。以下に、衣服100Eの構造について、詳細に説明する。
【0072】
図9に示すように、後身頃12は、上側後身頃121と、下側後身頃122と、を備える。上側後身頃121の下端と下側後身頃122の上端とは縫合により接続されている。右側マチ部123a、左側マチ部123bおよび膨出部124は、下側後身頃122に設けられている。
【0073】
送風装置取付部14は、中心線Oよりも右側および左側にそれぞれ少なくとも一つずつ、好ましくは右側および左側にそれぞれ複数設けられている。本実施形態において、衣服100Eは、中心線Oよりも右側に設けられた二つの右側送風装置取付部14a、14bと、中心線Oよりも左側に設けられた二つの左側送風装置取付部14c、14dと、を備える。
【0074】
二つの右側送風装置取付部14a、14bは、上下方向に離隔されると共に、それらの中心がほぼ一直線上に整列するように配置されていることが好ましい。同様に、二つの左側送風装置取付部14c、14dは、上下方向に離隔されると共に、それらの中心がほぼ一直線上に整列するように配置されていることが好ましい。また、上側の右側送風装置取付部14aと上側の左側送風装置取付部14cとは同じ高さに配置され、下側の右側送風装置取付部14bと下側の左側送風装置取付部14dとは同じ高さに配置されることが好ましい。このように、右側送風装置取付部14a、14bと、左側送風装置取付部14c、14dとは、中心線Oに対して、左右対称に配置されていることが好ましい。
【0075】
右側マチ部123aは、右側送風装置取付部14a、14bよりも右側に設けられている。左側マチ部123bは、左側送風装置取付部14c、14dよりも左側に設けられている。
図10(a)に示すように、右側マチ部123aおよび左側マチ部123bは、プリーツ(折り襞)状になっている。つまり、右側マチ部123aおよび左側マチ部123bは、下側後身頃122の一部を折り畳むことによって形成されている。右側マチ部123aの上端および左側マチ部123bの上端は、上側後身頃121と縫合されており、右側マチ部123aの下端および左側マチ部123bの下端は、絞り部13と縫合されている。
【0076】
右側マチ部123aは、上側の右側送風装置取付部14aよりも上方から、下側の右側送風装置取付部14bよりも下方まで、上下方向に延在している。左側マチ部123bは、上側の左側送風装置取付部14cよりも上方から、下側の左側送風装置取付部14dよりも下方まで、上下方向に延在している。
【0077】
図10に示すように、膨出部124の右側端部は右側マチ部123aと縫合により接続されている。膨出部124の左側端部は左側マチ部123bと縫合により接続されている。
【0078】
送風装置5を起動させることにより衣服100E内に外気が取り込まれると、衣服100Eが膨張し、
図10(b)に示すように、折り畳まれた右側マチ部123aおよび左側マチ部123bが後方に拡がる。これにより、右側マチ部123aおよび左側マチ部123bと接続された膨出部124は、その上下方向端部を除いて後方に張り出す。
【0079】
図11を参照して、保冷剤を保持するための保冷剤保持部9について説明する。保冷剤保持部9は、下側後身頃122の内面に縫合により接続されている。衣服100Eは、複数の保冷剤保持部9を備えることが好ましい。保冷剤保持部9は、例えばポケットである。保冷剤保持部9がポケットの場合、当該ポケットはメッシュシートなどの通気性素材から作製されることが好ましい。
【0080】
本実施形態では、二つの保冷剤保持部9a、9bが上下方向に離隔して設けられている。上側の保冷剤保持部9aは、上側の右側送風装置取付部14aと上側の左側送風装置取付部14cとの間に配置されている。下側の保冷剤保持部9bは、下側の右側送風装置取付部14bと下側の左側送風装置取付部14dとの間に配置されている。
【0081】
図11を参照して、ケーブル62を保持するためのケーブル保持部10について説明する。ケーブル保持部10は、膨出部124の内面で、かつ、各送風装置取付部14a~14dの下に一つずつ設けられている。また、ケーブル保持部10は、各保冷剤保持部9a、9bの表面にも設けられている。ケーブル保持部10は、ゴム等の伸縮性素材をループ(輪)状に形成したものである。ケーブル保持部10内にはケーブル62が挿通される。
【0082】
[E-2 特徴]
衣服100Eにおいて、送風装置取付部14は、右側マチ部123aおよび左側マチ部123bと接続された膨出部124に設けられている。送風装置5によって衣服100E内に外気が取り込まれると、衣服100Eが膨張し、右側マチ部123aおよび左側マチ部123bが後方に拡がる。これにより、膨出部124は後方に膨出する。その結果、送風装置5も後方に移動するため、着用者が前屈みになっても、送風装置5が着用者の体に接触しにくくなる。その結果、送風装置5が着用者に接触することによって生じる不快感を低減することができる。
【0083】
右側マチ部123aおよび左側マチ部123bが複数の送風装置取付部14(すなわち、複数の送風装置5)に亘って延在していることにより、簡単な構成で複数の送風装置5全体を後方に移動させることができる。
【0084】
送風装置取付部14が複数設けられていることにより、複数の送風装置5を後身頃12に取り付けることができる。そのため、衣服100E内に取り込まれる空気量を増やすことができる。さらに、複数の送風装置取付部14が中心線Oに対して右側と左側に均等に配置されていることにより、送風装置5も均等に配置できる。そのため、衣服100Eの右側と左側とで均等に外気が取り込まれ、着用者の体を均等に冷却することができる。
【0085】
保冷剤保持部9が設けられていることにより、衣服100E内に取り込まれた外気を保冷剤によって冷却することができる。特に、右側の送風装置5と左側の送風装置5との間の位置に保冷剤保持部9が設けられていることにより、衣服100E内に取り込まれた空気を効果的に冷却できる。
【0086】
ケーブル保持部10は伸縮性素材から構成されているため、ケーブル保持部10にケーブル62が挿通された状態で膨出部124が後方に張り出した場合、ケーブル保持部10も伸長する。これにより、ケーブル62が強い力で後方に引っ張られることがなく、ケーブル62の損傷を防止できる。
【0087】
[E-3 第五実施形態の変形例]
(1)上側後身頃121の内面には、スペーサ7およびスペーサ保持部8が配置されていてもよい。また、保冷剤保持部9の代わりに、スペーサ7およびスペーサ保持部8が配置されていてもよい。
【0088】
(2)マチ部は上下方向に延在している必要はなく、
図12に示すように、左右方向に延在していてもよい。この場合、上側マチ部123cと下側マチ部123dとの間の部分が膨出部124になる。
【0089】
<F 変形例>
以下では、第一実施形態から第五実施形態に係る衣服100A~100Eに共通する変形例について説明する。
【0090】
(1)衣服100A~100Eは、つなぎのように、上衣と下衣が一体となった衣服であってもよい。
【0091】
(2)送風装置取付部14は、後身頃12に加えて、前身頃11にも形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0092】
100A~100E 衣服
1 身頃部
11 前身頃
12 後身頃
123a 右側マチ部
123b 左側マチ部
124 膨出部
14 送風装置取付部
14a、14b 右側送風装置取付部
14c、14d 左側送風装置取付部
2 袖部
3 襟部
31 重なり部
5 送風装置
9 保冷剤保持部
200 襟部用パーツ
201 第一部分
202 第二部分
203 第三部分
X 後身頃の全長
Y 後身頃の下端から最下方の送風装置取付部の下端までの距離