(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091760
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】バルブ付きカテーテルアセンブリ及びその関連方法
(51)【国際特許分類】
A61M 25/06 20060101AFI20220614BHJP
A61M 39/06 20060101ALI20220614BHJP
【FI】
A61M25/06 500
A61M39/06 122
【審査請求】有
【請求項の数】31
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022031810
(22)【出願日】2022-03-02
(62)【分割の表示】P 2019508949の分割
【原出願日】2017-08-18
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2016/069619
(32)【優先日】2016-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2016/069643
(32)【優先日】2016-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】591002131
【氏名又は名称】ベー・ブラウン・メルズンゲン・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】B.BRAUN MELSUNGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100129791
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 真由美
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ハン・キアン・チュン
(72)【発明者】
【氏名】ウェン・ジェン・リム
(72)【発明者】
【氏名】カイ・ティック・シム
(72)【発明者】
【氏名】ユエー・シウアン・グー
(72)【発明者】
【氏名】フイ・クーン・テオ
(72)【発明者】
【氏名】メン・ムン・チョン
(72)【発明者】
【氏名】ジー・ライ・リム
(72)【発明者】
【氏名】ブン・ピン・ネオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャリード・ケン・ジーン・ング
(57)【要約】 (修正有)
【課題】静脈(IV)カテーテルアセンブリ用に流体の流れを制御するためのバルブが説明される。
【解決手段】バルブ(136)は、複数回アクセスの使用状況において血液漏洩を防ぐことが可能である。バルブ(136)のスリットの周りに薄いエリア(202)が提供される。バルブの厚いエリア(201)は、ルアーコネクタが除去されたときバルブ(136)が閉じた構成に戻れるような剛性を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルハブ(2)と、
ニードルハブ(8)と、
前記カテーテルハブ(2)内に配置された厚みを有するバルブ(136)と、
を含むカテーテルアセンブリ(100)であって、
前記バルブ(136)は、
第一の部分(201)を有する第一の面(150)と、
対向する第二の面(151)と、を含み、
前記第一の面(150)及び前記第二の面(151)が前記バルブ厚みを画定し、
バルブはさらに、
前記第一の面(150)内へ凹んだ第二の部分(202)と、
前記第二の部分(202)で前記バルブ(136)の厚みを通って延びるスリット(210)を含み、
リブ(208)は前記第一の面(150)に沿って前記第二の部分(202)の外側境界線を通って突き出る、
カテーテルアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記第一の面(150)が平面である、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記第二の部分(202)が凹んだ平面を有する第一の領域(202a)を含む、請求項2に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記バルブ(136)はディスク状であり、
前記第一の面は円形(150)であり、
前記第二の部分(202)は前記第一の面(150)の中央エリアの上に配置され、かつ
前記リブ(208)は放射方向に突き出るように配置される、
請求項3に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記第二の部分(202)はさらに前記第一の面(150)と前記第一の領域(202a)をつなぐ傾斜面を有する第二の領域(202a)を含む、
請求項3に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記バルブ(136)がさらに前記第一の面(150)に沿って突き出る第二のリブ(208及び第三のリブ(208)を含み、
前記第一のリブ、前記第二のリブ、及び前記第三のリブ(208)は、各リブ(208)が放射方向にバルブ(136)の中心(209)に向かって突き出るように同心円状に離れて配置される、
請求項4に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の最大直径と等しい又はそれより小さい、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の遠位端の直径と等しい又はそれより小さい、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、カテーテルアセンブリ(100)のニードルシャフトの直径と等しい又はそれより大きい、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記バルブ(136)を作動させるために前記カテーテルハブ(2)内に摺動可能で配置されたバルブ作動器(134)をさらに含み、
前記バルブ作動器(134)は、
前記バルブ(136)を押して前記バルブの前記スリット(210)を開くためのテーパ付き端を有する遠位端部と、
前記遠位端部の近傍で延びるプランジャ部品を有するプランジャ端と、を含み、
前記プランジャ部品は十分な剛性を有して遠位方向の力を前記遠位端部に伝達して前記バルブ(136)を押して前記スリットを開くことが可能であり、
バルブ作動器(134)の遠位端部の長さは、バルブ作動器がバルブを作動させるときに前記バルブ作動器(134)の接触点及び前記第一のバルブ面(150)が前記バルブ(136)の軸方向に偏向する距離と等しい又はそれより大きい、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記リブ(208)が、遠位端内側に向いた矢の形又はテーパした形を有する、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項12】
前記リブ(208)が、前記第一の領域より厚い外周部から延びる、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項13】
カテーテルハブ(2)と、
ニードルハブ(8)と、
流体の流れを制御するための前記カテーテルハブ(2)内に配置された厚みを有するバルブ(136)を含むカテーテルアセンブリ(100)を組み立てる方法であって、
前記方法は、
前記カテーテルハブ(2)の内部空洞内にバルブ(136)を配置するステップを含み、
前記バルブは、
第一の部分(201)を有する第一の面(150)と、
対向する第二の面(151)と、を含み、
前記第一の面(150)及び前記第二の面(151)がバルブ厚みを画定し、
前記バルブはさらに、
前記第一の面(150)の中央位置で前記第一の面(150)内へ凹んだ第二の部分(202)と、
前記第二の部分(202)でバルブの厚みを通って延びるスリット(210)を含み、
リブ(208)は前記第一の面(150)に沿って外側境界線から前記第一の面(150)の中央位置に向かって内向きに延び、
方法はさらに、前記ニードルハブ(8)を前記バルブ(136)及び前記カテーテルハブ(2)に連結させるステップを含む、
方法。
【請求項14】
前記バルブ(136)がさらに前記第一の面(150)に沿って突き出る第二のリブ(208及び第三のリブ(208)を含み、
前記第一のリブ、前記第二のリブ、及び前記第三のリブ(208)は、各リブ(208)が放射方向にバルブ(136)の中心(209)に向かって突き出るように同心円状に離れて配置される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第一の面(150)が平面である、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第二の部分(202)が凹んだ平面を有する第一の領域(202a)を含む、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記バルブ(136)はディスク状であり、
前記第一の面は円形(150)である、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の最大直径と等しい又はそれより小さい、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の遠位端の直径と等しい又はそれより小さい、
請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、カテーテルアセンブリ(100)のニードルシャフトの直径と等しい又はそれより大きい、
請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される発明は概してニードル装置及び静脈(IV)内点滴装置に関し、IVカテーテル又はカテーテルアセンブリを含む。特にバルブ、及びバルブを開くためのバルブ作動器を有するIVカテーテルアセンブリが開示される。
【背景技術】
【0002】
IVカテーテルは、種々の点滴治療に広く使われ、患者への液の点滴、患者からの採血、又は患者の血管系の種々のパラメータの監視などが含まれる。カテーテルは通常IVチューブをカテーテルに取り付けるためのカテーテルアダプタに連結している。血液制御カテーテルは、雄ルアー又はその他の物体をカテーテルアセンブリの近位端へ挿入することによって開かれる内蔵血液制御バルブを含む。限定するものではないが、血液制御バルブの例は、2009年8月20日に出願の米国特許出願番号2011/0046570号公報「Systems and Methods for Providing a Flushable Catheter Assembly」に開示されている。カテーテルを患者の脈管構造内に配置後、IV液源をカテーテルアダプタ又はカテーテルハブに接続でき、血液制御バルブが開かれ得る。すると、連結され、IV源の液はカテーテルを通って患者に流入開始できる。
【0003】
当業界で周知であるとおり、血圧は通常10から20センチの水と同等である。
【0004】
点滴袋はふつう患者の心臓の約100センチメートル上に置かれ、患者への流入が起こる。それくらいの高さでは、点滴袋からの液による圧力は、血圧よりもずっと高いため、液が患者体内に流入できる。
【0005】
カテーテルアダプタによっては、「フラッシュバック」血液を観察するためのフラッシュバックチャンバをカテーテルアセンブリに提供すること等により、液の点滴が開始されるまえにカテーテルが適正に血管内に配置されたことを確認することが可能である。血液制御バルブを含まないカテーテルアセンブリでフラッシュバックの確認をするためには、血液の望ましくない露出を防止するため臨床医が静脈を手動で閉塞しなければならない。対照的に、血液制御バルブによれば、そのような手動の閉塞は不要であり、同時にカテーテル設置の際の血液露出の可能性も低減される。
【発明の概要】
【0006】
本願発明の態様は、カテーテルチューブを備えたカテーテルハブ、及び使用準備完了ポジションでカテーテルハブ及びカテーテルチューブから突き出るニードルを備えたニードルハブを有するカテーテルアセンブリを含む。カテーテルハブは、それを横切る流れを制御するためのバルブを内蔵する。バルブは液圧により作動してもよく、又はバルブ作動器を使った物理的接触により作動してもよい。ニードル保護具は静脈穿刺成功のあとニードル先端を覆うためにカテーテルハブ内に配置されてよく、又はカテーテルハブ外の別の第三のハウジングに配置されてもよい。
【0007】
IVカテーテルアセンブリはバルブを有してもよく、また2つの部分からなるハブ本体又は単体で形成されたハブ本体でもよいカテーテルハブを有してもよい。カテーテルアセンブリに関する更なる情報は、その内容がここに明確に参照され援用される米国特許第9114231号で説明されている。他の例によれば、ポートされたカテーテルアセンブリ又は、統合されたチューブを有する統合されたカテーテルアセンブリは、ここで説明されるバルブ及びバルブオープナと共に実用され得る。
【0008】
2つの部分からなるハブの遠位のハブ部品又は第一のハブ部は、カテーテルチューブが保持される例えばメタルブッシング等のノーズ部等の保持部を有してもよい。第一のハブ部品又は部分の近位端は、遠位端部のノーズ部と比較して拡大された直径を有してもよく、後方ハブ部品又は第二のハブ部と連結するための連結部を形成してもよい。
【0009】
2つの部分からなるハブの構成は、下にさらに説明されるとおり、バルブ及びバルブオープナの組立を容易にする。しかし、ここで説明されるカテーテルアセンブリは2つの部分からなるハブに限定されるものではなく、単体で形成されたハブ又は3つ又はそれ以上のハブ部を使って形成されたハブも、ここで説明されるカテーテルアセンブリの範囲を逸脱することなくカテーテルハブを形成できる。
【0010】
後方ハブ部の遠位端は、雌ねじ付きルアーを形成する雌ルアーフィッティング及び雄ねじを近位端に備えた前方又は第一のハブ部の近位端とオーバーラップする。いくつかの例によれば、ねじ山は省略可能であり、近位開口部は、雌ルアースリップとして機能可能である。
【0011】
2つのハブ部の間には、バルブディスク付きのシリンダ型をしたチェックバルブの形態によるバルブ、又はスカート無しのバルブディスクが挿入され、2つのハブ部品によって動かないように固定される。別の実施形態によれば、単体のハブ本体が使われ、バルブはバルブを単体ハブ部品内部のショルダの隣に、又はショルダに抗して配置することにより動かないように固定される。バルブをしっかり固定するために、第二のショルダが組み入れられてもよく、接着剤又はボンディングの使用は選択的である。
【0012】
さらなる別の例では、バルブを中に保持するために組み入れられる内部ショルダ又はアンダーカット付きの単体カテーテルハブ本体が接着剤又はボンディング無しで使用される。本願開示のさらなる別の例では、バルブは締り嵌めによってカテーテルハブ内に保持される。
【0013】
準備完了ポジションでは、ニードルハブのノーズ部がカテーテルハブ内に挿入される。中空のニードルがノーズ部に固定され、バルブ、カテーテルハブ、及びカテーテルチューブを通って延び、ニードル先端はカテーテルチューブのテーパ付き端を超えて露出する。ニードルハブとバルブとの間で、カテーテルハブ内で、バルブオープン装置、バルブ作動器、又はバルブを開くためのノーズ端を備えたバルブオープナが摺動可能、又は置換可能で配置される。1つの例によれば、バルブオープナのノーズ端は円錐台型の位置決め部又はテーパ部を有する。別の例によれば、バルブ作動器は丸面取りされた先端、矩形の先端、又は角張った先端を有するノーズ部を有する。さらに別の例によれば、バルブオープナは省略可能であり、バルブはIV流体ヘッド圧や注射器の注入圧力等の流体圧力下で偏向するようなサイズ及び形状であってもよい。
【0014】
バルブ作動器の近位側にプランジャ部又はプッシャ端が提供されてもよい。プランジャ部は注射器の先端又はIVチューブアダプタ等の医療器具の雄ルアー円錐フィッティングにより押されるようなサイズ及び形状を有してもよく、バルブを開く。プッシャ端はバルブ作動器のノーズ端に隣接する。
【0015】
1つの例によれば、たとえ医療器具がバルブ作動器を押すことがなくなってもノーズ部がバルブと係合続けるために、ノーズ部はバルブとの係合を容易にするためのグルーブを組み入れる。
【0016】
バルブオープナの様々な実施形態が使用可能である。1つの例によれば、単一の部品又は脚のみがプッシャ端に形成される。別の例によれば、中空のスペース又はギャップを間に有する2つの脚が提供される。2つの脚の2つの近位端が医療器具により押される面を提供する。
【0017】
2つの脚の間のスペースはニードル保護部品又は先端プロテクタを受け入れるようなサイズでもよい。例えば、ニードル保護部品は2つの脚の間のスペースに配置されてもよい。
【0018】
さらに別の例によれば、バルブ作動器のプッシャ端は、ニードル保護具との係合のためにスペース又はアクセスを提供するためのシリンダを通る1つ又はそれ以上の開口部を有するシリンダでもよく、ニードル保護具は1つ又はそれ以上の開口部を通ってカテーテルハブと係合できる、又は開口部が1つ以上の場合、シリンダの各開口部縁と係合できる。
【0019】
別の例によれば、空洞を有する第三のハウジングがカテーテルハブとニードルハブの間に配置される。ニードル保護部品は第三のハウジングの空洞に配置されてもよく、第三のハウジングはカテーテルハブ及びニードルハブと係合するための機械的特徴を有してもよい。例えば、第三のハウジングは、第三のハウジングをカテーテルハブに固定するための、及び/又はニードル保護具の早すぎる起動を回避するための、カテーテルハブの内側又は外側と接触する延長部を有してもよい。
【0020】
いくつかの例によれば、ニードル保護具は省略され、カテーテルアセンブリはバルブ及びバルブオープナのみを組み入れる。さらに別の例によれば、ニードルハブには、静脈穿刺成功のあと中空のバレル内に排出される、ばね仕掛けのニードルキャリヤが提供されてもよい。
【0021】
静脈穿刺成功のあとで中空のニードルをカテーテルハブから抜くとき、クリンピング等の中空ニードルの放射方向への突起の形をとるニードル先端の近くで提供されるプロフィール変化により、ニードル保護具の後方壁又は近位壁上の近位開口部を画定する外周と係合し、ニードル保護具をニードルと共にカテーテルハブから取り外すことができる。
【0022】
ニードル先端が2つのアームの2つの遠位壁の近位に動くにつれて、カテーテルハブの内側から分離するために放射方向に跳ねる又は偏向するように2つのアームが動く。ニードル保護具のアームが放射方向に動くと、アーム又はアームの遠位壁がニードル先端をカバーし、ニードル刺しの事故を防ぐ。別の例によれば、プロフィール変化には、ニードルシャフトへのスリーブ、ノッチ、又は材料蓄積が含まれてもよい。
【0023】
静脈穿刺成功のあとのニードル除去に続いて、バルブの2つ又はそれ以上のフラップが、その弾力性性質によりディスクの深さにわたり1つ又はそれ以上のスリットを閉鎖するため、カテーテルを通って血液が流出することはない、又は実質的にない。
【0024】
ここで提供されるバルブは、バルブ中央から始まり、外周部に向かって短い距離にわたって放射方向に延び、中空のニードルによって広げられ得てニードルが除去されれば閉じる弾力性フラップを形成する3つのスリットを含んでもよい。いくつかの例によれば、フラップは開いたままでバルブオープナと係合してもよく、これは使い捨てバルブと呼ばれ得る。
【0025】
注射器の注射先端はバルブ作動部品のプッシャ端と当接してもよく、バルブ作動器をバルブに対して押し、バルブオープナのノーズ部はバルブのフラップに抗して進み、スリットを開き、それによりバルブが開いて流体の流れが可能となる。
【0026】
再使用可能なバルブを備えた実施形態によれば、バルブオープナのノーズ部は注射先端等の雄ルアー先端の除去の後、バルブのフラップから離れるようなサイズと形状を有する。バルブの弾力性により、フラップは伸びることができ、バルブ作動器は近位に動くことができる。
【0027】
作動器のノーズ端は傾いた形状でもよい。したがって、注射器が取り外され、作動器への前方向の力が取り除かれれば、バルブ材料の弾力性は2つ又はそれ以上のフラップを伸ばし作動器を近位方向に押して密封閉鎖するために十分である。したがって、バルブは、作動器を押す力が退くと自動的に閉じ、再びバルブオープナをバルブ内に進ませてフラップを開くために雄ルアー先端をカテーテルハブに挿入することで再利用できる。
【0028】
カテーテルハブにショルダが提供されてもよい。ショルダは、作動器のフランジの最近位位置を画定し、作動器のフランジがショルダに当接したとき、作動器の近位の止め具として機能できる。別の例によれば、第二のハブ部は、テーパした内部空洞等の他の構造物を組み入れて作動器の近位への移動を止めてもよい。
【0029】
カテーテルハブは、第一のショルダのすぐ近くに第二のショルダを含んでもよい。遠位壁と2つのアームの2つの細長い部分との間のエルボ部と呼ばれ得るニードル保護具のばね状アームの2つの放射方向の外部領域は、準備完了ポジションでカテーテルハブ内で第二のショルダに当接してもよい。いくつかの実施形態によれば、第二のショルダは環状の突起、環状の凹み、凹み部に隣接した高い部分、又は部分的な突起もしくは凹みでもよい。さらに別の例によれば、第一のショルダは省略され、ニードル保護具のエルボ部を保持するために1つだけのショルダが組み込まれてもよい。
【0030】
中空のニードルを備えたニードルハブがカテーテルハブから取り外されれば、ニードル保護具は、クリンプ等のプロフィールが変化するまで、ニードル先端がニードル保護具の後方の近位壁上に当接する場所の近くに第二のショルダによってほぼ不動に保持され得て、ニードル先端はニードル保護具の2つの遠位壁の近くに動く。この時点でニードルによって放射方向に拘束されなくなっている2つのばね状アームは、内側に跳ね返り、ニードル先端をカバーし、第二のショルダから分離し、すると中空のニードルを備えたニードル保護具はカテーテルハブから取り外せる。ニードル保護具に関するさらなる情報は、その内容がここに明確に参照され援用される米国特許第7736339号で説明されている。
【0031】
バルブ付きのカテーテルアセンブリの様々な態様に関する更なる情報は、国際特許出願2017/029361として公開されているPCT特許出願EP2016/069619、及び国際特許出願2017/029374として公開されているPCT特許出願EP2016/069643で説明され、それらの内容はここに明確に参照され援用される。
【0032】
より広義にはニードルアセンブリ又はニードル装置と呼ばれ得る本願開示のカテーテルアセンブリは、遠位に開口部を有するカテーテルチューブ、及び遠位のバルブオープナ及び近位のバルブオープナもしくは作動器を備えたブッシングを備えたカテーテルハブを含んでもよい。ブッシング及び遠位バルブオープナを備えたカテーテルアセンブリの態様は、PCT特許出願EP2016/069619及びEP2016/069643で説明されている。ブッシングは、カテーテルチューブの近位端をカテーテルハブの内壁に対して楔留めするように構成されてもよく、カテーテルチューブをカテーテルハブに対して保持し、遠位バルブオープナは近位バルブオープナと協働してバルブを開くことができる。
【0033】
カテーテルハブの内部では、隔壁又はバルブ、近位のバルブ作動器もしくはオープナ等のバルブ作動器、ニードル保護具もしくは先端プロテクタ等の安全クリップが提供されてもよい。カテーテルアセンブリの使用準備完了ポジションにおいてニードルは、ニードル先端がカテーテルチューブの遠位開口部から突き出した状態でカテーテルハブの近位の開口部を通って挿入され得る。使用準備完了ポジションにおいてカニューレハブ又はニードルハブはニードルの近位端と連結し得て、カテーテルハブと接触し得る。カテーテルハブの近位開口部は、雄ルアー先端等の医療器具を受け入れるようなサイズと形状を有する。
【0034】
先端プロテクタはカテーテルハブの中に配置されてもよく、使用後にニードルと共に取り外されるように構成されてもよく、バルブ及びバルブ作動器がカテーテルハブに残り通過する流体を制御する。PCT特許出願EP2016/069619で説明されここで示されるように、先端プロテクタは、その境界線が開口部を画定し、2つのアームが近位壁から遠位に延びる近位壁を有する。先端プロテクタの1つ又は両方のアームは保護位置においてニードル先端をブロックするための遠位壁を有してもよく、両方のアームはニードルの異なる側に留まってもよく、又はアームはニードル側から見たときにニードル軸を超えて交差してもよい。作動器はバルブを開いて流体を流すためにバルブに押入れられるように構成される。
【0035】
フラッシュバックプラグはニードルハブの近位端に提供されてもよく、それによれば、換気が可能になるが、第一のフラッシュバック中にフラッシュバックチャンバに入るときに近位端からの血液の漏れは止められる。代わりに、ニードルハブの近位端に注射器が取り付けられてもよい。説明されたバルブ及び作動器も第二のバルブとしてニードルハブ内に配置可能である。ニードルハブは、2つのハブを軸方向に位置合わせして、カテーテルチューブの遠位開口部から突き出るニードル先端の長さを設定するために、ショルダ又はカテーテルハブと物理的に接触するカテーテルハブの近位端面等のその他の面を含んでもよい。
【0036】
バルブオープナはリング又はノーズ部、及び、脚部品もしくは細長い延長部等の少なくとも1つのプランジャ部品を含んでもよい。ノーズ部又はリングは、ニードルアセンブリの使用準備完了ポジションにおいてバルブと接触してもよいが、バルブの近位面から少し隙間があってもよい。
【0037】
例示的な実施形態によれば、2つのプランジャ部品は、カテーテルアセンブリの長さ方向に測った長さ及び長さに直角に測った幅をそれぞれ有するリング又はノーズ部から近位方向に延びてもよい。少なくとも1つのプランジャ部品は雄ルアーと接触するようなサイズ及び形状でよく、雄ルアーからの遠位向きの力をリングに伝達してバルブを開く。例えば、バルブは近位バルブオープナにより遠位バルブオープナに抗して遠位に押され、それによりバルブフラップが近位方向に押されバルブのスリットが開き、流体が流れる。
【0038】
ここで提供されるバルブオープナは、作動端及びノーズ部の近位方向に延びるプランジャ端を備えたノーズ部、を含んでもよい。しかし、2つの空いている端部で2つのプランジャ部品を組み入れる代わりに、本実施形態は2つのプランジャ部品を一緒に連結させるバンド又はリングを組み入れる。バンド又はリングは、2つのプランジャ部品に取り付けられる2つの弧型、曲線部、又はスタビライザ部品を含んでもよく、バンド又はリングが形成される。バンドはスタビライザリングと呼ばれてもよく、2つのプランジャ部品を連結させてスタビライザ構造を形成できる。スタビライザリングは、バルブ作動器のノーズ部によって画定される別の連続した外周部と離れたバルブ作動器の連続した外周部を形成できる。別の例によれば、単一の弧型又は曲線部のみが2つのプランジャ部品に取り付けられる。
【0039】
バルブ作動器の本実施形態はノーズ部から延びる単一のプランジャ部品を備えたバルブオープナとして見ることができ、単一のプランジャ部品はプランジャ端の壁を通って形成された2つ又はそれ以上のリリーフ(relief)又は通路を含む。ニードル保護具は、使用準備完了ポジションにおいて、及び静脈穿刺成功のあとのニードルの収納中、リリーフのエッジ又は境界線と係合可能である。
【0040】
代わりに、先端プロテクタ又はニードル保護具はバルブオープナによって画定される保持スペースから、リリーフを通って突き出して、カテーテルハブの内面と係合してもよい。さらに代わりに、先端プロテクタは、リリーフを通って突き出すが、カテーテルハブ又は境界線の内面と接触しなくてもよい。さらに代わりに、先端プロテクタは、リリーフを通って突出し、カテーテルハブの内面と接触し、そしてリリーフの1つ又は両方の境界線と接触してもよい。1つ又は両方のリリーフから突き出ることができる先端プロテクタの部分は、先端プロテクタの1つ又は2つのエルボ部でもよい。
【0041】
本実施形態のニードル保護具は、少なくとも部分的にはバルブオープナの保持スペースに配置されてもよい。バルブオープナの保持スペースに配置されるとき、ニードル保護具又は先端プロテクタは、バルブオープナの1つ又は両方のリリーフを通って突き出ることができる。突き出ることができるニードル保護具の部分はカテーテルハブの内面と接触できる、カテーテルハブの内面から隙間を有することができる、リリーフの1つ又は両方の境界線と接触することができる、リリーフの1つ又は両方の境界線から隙間を有することができる、又は、これらの組み合わせができる。突き出ることができるニードル保護具の部分は1つ又は2つのニードル保護具のエルボ部でもよい。
【0042】
保持スペースは、ニードル保護具を収納できるバルブ作動器内のギャップでもよい。リリーフはバルブオープナ本体に形成されたアクセス開口部でもよい。
【0043】
したがって、2つのリリーフ又は通路61を備えた実施形態によれば、2つのリリーフ又は通路の境界線は、先端プロテクタ又はニードル保護具のエルボ部をそれに係合可能にすることにより保護具係合部として機能できる。代わりにニードル保護具の2つのエルボ部はバルブオープナによって画定される保持スペースから2つのリリーフを通って突き出ることができ、カテーテルハブの内面に形成された保護具係合部と係合できる。したがって、リリーフの境界線又はカテーテルハブの内面は先端プロテクタのアーム用のアンカーポイントを形成でき、使用準備完了ポジションにおいて、及び静脈穿刺成功のあとのニードルの収納中、それと係合できる。
【0044】
代替の例によれば、バルブオープナの単体プランジャ部品は、流体が流れるためのギャップでもあり得る通路又はチャンネルを有する穴を画定する内面、及び近位境界線又は端部エッジを有する概ねシリンダ状の本体部を具現化する。保護具係合部は本バルブオープナの内面にリリーフや通路無しで形成されてもよい。言い換えれば、突起、こぶ、凹部、又は保護具係合部はバルブオープナの内壁面に形成されてもよく、ニードル保護具とバルブオープナの内面との間の係合が可能となる。
【0045】
バルブオープナがニードル装置又はカテーテルアセンブリと共に使われれば、保護具係合部はカテーテルハブの上、バルブオープナの内壁の上、又はバルブオープナの壁を通って形成されるリリーフの境界線上にあり得る。バルブオープナに組み入れられた1つ又はそれ以上のリリーフ又は保護具係合部があり得る。バルブオープナの1つ又はそれ以上のリリーフと共に使用するためのカテーテルハブを備えて形成された1つ又はそれ以上の保護具係合部もあり得る。これにより、先端プロテクタの2つの弾力性のあるアームがリリーフを通って突き出ることによりバルブオープナと係合可能となる、又はカテーテルハブと係合可能となる。
【0046】
カテーテルハブの内部では、隔壁もしくはバルブ、作動器もしくはバルブオープナ、及び、ニードル保護具もしくは先端プロテクタ等の安全クリップが提供されてもよい。プロフィール変化があり得るニードルは、使用準備完了ポジションにおいてニードル先端がカテーテルチューブの遠位開口部から突き出した状態でカテーテルハブの近位開口部を通って挿入可能である。
【0047】
使用準備完了ポジションにおいて組み立てられれば、カニューレハブ又はニードルハブはニードルの近位端と連結し得て、カテーテルハブの近位端と接触し得る。カテーテルハブの近位開口部は、雌ルアーテーパ用の、選択的には雄ねじ用の、サイズと形状を有し、ルアースリップ又はルアーロックで雄ルアー先端と係合する。
【0048】
先端プロテクタは、使用後にニードルと共に取り外されるように構成され、バルブ及びバルブ作動器がカテーテルハブに残り通過する流体を制御する。作動器は、バルブを開いて流体を流すために雄先端により遠位方向にバルブ内に押入れられるように構成されてもよい。
【0049】
フラッシュバックプラグ又は血液ストッパアセンブリは、ニードルハブのフラッシュバックチャンバからの血液の流れを止めるためにニードルハブに連結されてもよい。フラッシュバックプラグは、ニードルハブの近位端に提供されてもよく、それによれば、換気が可能になるがフラッシュバックプラグ本体近位端からの血液の漏れは止められる。フラッシュバックプラグはチャンバを有し、チャンバには疎水性フィルタが組み入れられる。代わりに、ニードルハブの近位端に注射器が取り付けられてもよい。第二のバルブ及び作動器もニードルハブ内に配置可能である。
【0050】
梱包中及び使用前にニードルをカバーするために、スリーブとサドルを備えた従来型の保護キャップが提供されてもよい。サドルは少なくともカテーテルハブ及びニードルハブ106の一部を囲むことができ、ニードルハブに取り外し可能で係合される。キャップは使用前にニードルアセンブリから取り外されるべきである。カテーテルハブには一対のウィングが提供され得て、使用後にカテーテルハブの患者への固定を容易にする。
【0051】
ブッシングはカテーテルチューブをカテーテルハブに保持するために使われてもよい。ブッシングは第一の本体部、第一の本体部から延びる第二の本体部、及び第二の本体部から延びる2つ又はそれ以上の脚延長部を有する本体を含んでもよい。
【0052】
第一の本体部は、テーパした遠位先端又はノーズ部を選択的に有するシリンダ型であり得る、細長い本体を有してもよい。いくつかの例によれば、およそシリンダ状のリングが第二の本体部から延び、2つ又はそれ以上の脚延長部がシリンダ状リングから延びる。
【0053】
1つ以上のギャップが2つの隣接した脚延長部の間に提供されてもよい。1つの例によれば、ブッシングに組み入れられる脚延長部の数はバルブに組み入れられるフラップの数と同じでもよい。したがって、バルブが3つのフラップを有する場合、ブッシングには3つの脚延長部があってもよい。バルブが1つのスリットを有する場合、2つの脚延長部があってもよい。別の例によれば、脚延長部の数とフラップの数とは異なっていてもよい。ブッシングの脚延長部は、バルブオープナの最小内側直径よりも小さい外側直径を画定してもよい。
【0054】
それぞれの脚延長部の近位先端は面取り又は丸めた先端を有してもよい。1つの例によれば、面取りは各脚延長部の近位先端で組み入れられ、面取りは脚延長部の外面から内側にテーパがつけられる。この面取り方向はバルブ上のフラップの折りたたみ方向と合致するように構成される。ブッシングは金属材料から作られてもよく、脚延長部は本体と同時に形成されてもよい。代わりに、脚延長部は本体に溶接されてもよい。
【0055】
カテーテルハブ内に配置されると、ブッシング及びバルブは、ブッシングの脚延長部がバルブのフラップと位置合わせされるように方向づけられてもよい。言い換えれば、2つの部品は、バルブがバルブの近位側から近位のバルブオープナによって遠位に進むと、バルブのフラップがブッシングの脚延長部と物理的に接触するまで押し入れられるように位置合わせされてもよい。したがって、バルブに3つのフラップがある場合、3つのフラップがバルブの遠位側ブッシングの脚延長部と物理的に接触するまで押し入れられる。
【0056】
バルブの遠位向きの壁面は脚延長部、及び/又は弾力性部品に接触してもよく、又はブッシング及び/又はバルブ閉鎖位置にある弾力性部品の脚延長部から離れており、使用中に脚延長部に押し付けられてもよい。別の例によれば、バルブは脚延長部、及び/又はバルブ閉鎖位置にある弾力性部品の近位先端に接触してもよく、又はそこから離れていてもよい。脚延長部、及び/又は弾力性部品から離れている場合、バルブは接触するまで軸方向に移動されてもよい。
【0057】
より広義にはニードルアセンブリ又はニードル装置と呼ばれ得るここで提供されるカテーテルアセンブリは、遠位に開口部を有するカテーテルチューブ、及び遠位のバルブオープナを備えたブッシングを備えたカテーテルハブを含んでもよい。ブッシングは、カテーテルチューブをカテーテルハブに対して保持するためにカテーテルチューブの近位端をカテーテルハブの内壁に対して楔留めするように構成されてもよい。
【0058】
本願開示の1つの態様によれば、バルブを開くためのバルブオープナが含まれることは明らかである。選択的に、バルブはバルブオープナが無くても流体圧力下で開くように構成されてもよい。バルブオープナはバルブをブッシングの脚延長部等の別の構造物に対して押すように構成されてもよい。本願のバルブオープナは複数の部品から成り、バルブを開く構造を有すると考えることができる。例えば、リング及びプランジャ部品の部分は近位のバルブオープナと考えることができ、脚延長部を備えたブッシングは遠位のバルブオープナと考えることができる。ブッシング及び遠位バルブオープナは一体成型されてもよい。選択的に、バルブ外エッジが固定され、バルブのフラップが近位バルブオープナのみを使って偏向可能にされてもよい。
【0059】
2つのバルブオープナは協働してバルブを開いてもよい。近位バルブオープナは、遠位バルブオープナに対してバルブを動かすためにバルブ外エッジに対して遠位方向に押すようなサイズ及び形状を有してもよい。遠位バルブオープナは、バルブを通る流体通路又は流路を開くために、バルブのフラップを放射方向外向きに押し、フラップの部分を近位方向に押すようなサイズ及び形状を有する。
【0060】
1つの例によれば、遠位バルブオープナの脚延長部は軸方向に固定され、バルブのフラップを脚延長部に対して遠位方向に押すことにより、フラップはバルブの遠位側の脚延長部により放射方向外向きに偏向する。言い換えれば、バルブが作動してバルブを通る流路が開くと、バルブはバルブの近位側の作動器及びバルブの遠位側の作動器によって物理的に押されている。特定の実施形態によれば、バルブは、バルブの近位側のリング及びバルブの遠位側の脚延長部によって物理的に押されることによりバルブを通る流路を開くために作動してもよい。
【0061】
ここで提供される作動器は、例えば円錐台型ノーズ等の概してシリンダ型のノーズ又はノーズ部、及びその遠位端に作動端を含んでもよい。作動アームはノーズ部から長さ方向に延びてもよい。準備完了ポジションにおいて、そしてカテーテルと共に使用された場合、ノーズ部はバルブディスクと接触していてもよく、又はバルブディスクの近位面から少し離れていてもよい。
【0062】
リリーフ又は通路により先端プロテクタがカテーテルハブ内部と係合するためのアクセスが得られる。1つの実施形態によれば、作動器本体の互いに対向する側の2つの通路又はリリーフは、先端プロテクタの2つの対応するアームがカテーテルハブ内部へのアクセスを得るように提供される。別の実施形態は、異なる数の通路を有してもよく、例えば、1つ、3つ、又はそれ以上が組み入れられてもよい。例えば、3つの作動部品の間に3つの通路が配置されてもよい。
【0063】
図示された実施形態によれば、スタビライザが2つの作動部品を連結し、作動器の近位端に、スタビライズリングとも呼ばれるリング構造を形成する。スタビライザによって、作動器がニードル保護具と及び/又はカテーテルハブの内部と相互作用するための剛性及び/又は係合面が得られる。いくつかの実施形態によれば、スタビライズリングは、作動器本体の実質的にシリンダ状の部分を形成する1つ、2つ、又はそれ以上の個々の部分を有する。スタビライザは連続的で2つの作動部品に連結してもよく、又はそれぞれがギャップ又はスリットを備えてオープンもしくは非連続的でもよい。
【0064】
スタビライザは、互いに位置合わせされた、又はオフセットされたエッジを有してもよい。さらに別の例によれば、1つ又はそれ以上の脚延長部はスタビライザの近位方向に延びてもよい。例えば、2つの脚延長部は2つの作動アームと位置合わせされて、スタビライザから近位方向に延びてもよい。スタビライザから延びる脚延長部の長さは、雄ルアー先端が遠位方向にバルブオープナを押してバルブを開くために適切なように選択されてもよい。
【0065】
先端プロテクタの大部分は、先端プロテクタの一部が作動器の近位端を超えて近位方向に延びた状態で作動器の保持スペース内に収納可能である。例えば、近位壁及び先端プロテクタの2つのアームは作動器のリリーフを通って放射方向に延びる。1つ又はそれ以上のリブ又は突起が作動器アームの外面に形成されてもよく、使用準備完了ポジション及び使用後位置において作動器をカテーテルハブの中に保持するためにカテーテルハブのショルダと係合してもよい。
【0066】
脚延長部が組み入れられる場所では、ニードル保護具の近位壁は2つの脚延長部の最も近位端寄りの部分と平行でもよい、又は2つの脚延長部の最も近位端寄りの部分は、近位壁の近位にさらに延びてもよい。
【0067】
本願の開示はさらに、反復使用の状況等の複数回アクセスの使用状況において血液漏洩を防ぐことが可能なIVカテーテルで使用されるバルブに関する。バルブが使用可能な例示的なカテーテルアセンブリ及び部品は
図1A、1B、及び20-25Cに示される。例示的なバルブは
図20に示され、ここで下に開示される別の代替バルブと共に複数使用するために構成される。バルブ作動器を遠位に押してバルブを開くことができるルアーコネクタの挿入によってバルブオープナ又は作動器によってバルブは開かれてもよい。
【0068】
上述のとおり、バルブは近位のバルブオープナのみにより開くことができる、又はバルブは遠位のバルブオープナに対して押されることで開くことができる。ルアーコネクタが除去されれば、バルブは、バルブからの血液漏洩を実質的に制限又は回避するために適切な密封性で閉じた構成に戻るように構成される。PCT特許出願EP2016/069619及びEP2016/069643で説明されるとおり、ばね又は弾力性部品が組み入れられて流体の流れを制限又は停止する閉じた位置へバルブが容易に戻れるようにしてもよい。
【0069】
いくつかの例によれば、ニードルが除去されスリットの面に対して動くとき、スリット周辺のバルブの比較的に薄いエリア又は断面プロフィールがニードルとバルブの間の抵抗力を減らすように提供される。単一のスリットがスリットの両側に2つのフラップ部を画定できる。バルブを通って形成される3つのスリットは3つのフラップを画定でき、以下同様である。3つのスリットはバルブの中央又は中心を画定する一点に収束してもよい。
【0070】
バルブの比較的薄いエリアと比べてより厚いエリアは、ルアーコネクタが除去されたとき、スリットによって画定されるバルブのフラップが閉じた構成に戻れるような剛性を提供でき、それにより複数回アクセスの使用が可能となる。
【0071】
いくつかの例によれば、より厚いエリアは1つ又はそれ以上のリブを組み入れることにより提供される。バルブの外周まわりで単に厚みを増やす代わりにリブを有する利点の1つは、バルブをさらに補強できることである。これは複数回アクセスの使用のためにバルブの回復性及び密封性を向上させ得る。
【0072】
本願開示の実施形態は、静脈穿刺成功のあとニードルを取り外すときのバルブの抵抗及び変形の低減を援助できるかもしれない。
【0073】
一般に、バルブは近位側及び遠位側を有すると考えられ、近位側はカテーテルハブの近位端に近い側、又はそれに面している側であり、カテーテルハブの内部に開く近位開口部を有する。しかし、バルブの向きは当業者の判断により反転可能である。いくつかの例によれば、1つ以上のスリットが組み入れられて、2つ以上のフラップを画定してもよい。
【0074】
いくつかの例によれば、ここで説明されるバルブは、遠位バルブオープナがないカテーテルハブ内に配置されたバルブを開くための近位バルブオープナを有するカテーテルアセンブリと共に使われ得る。近位バルブオープナのみを備えた例示的なバルブアセンブリは米国特許第9114231号及びPCT特許出願EP2016/069619で開示されている。
【0075】
ここで提供されるバルブは、第一の厚みを有する第一の部分、及び中央平面に直角に測定したとき第一の厚みよりも薄い第二の厚みを有する第二の部分を有してもよい。
【0076】
第二の部分は実質的に厚みが変化しない第一の領域と断面に沿って厚みが変化する第二の領域を有してもよい。第二の部分の第二の領域の最も厚い部分は、第一の領域の最も厚い部分よりも大きくてもよい。第一の領域はバルブ中心又はその近くでもよく、第二の部分の第二の領域はバルブ中心から離れていてもよい。
【0077】
第二の領域は第一の領域から放射方向に外側でバルブの外周近くに位置してもよい。第一の領域は第一の部分の表面と実質的に平行な表面を有する。第一の部分及び第一の領域の表面は、2つの異なる面でもよい。第二の領域は第一の領域と第一の部分の表面をつなぐ面を有してもよい。第二の領域の表面は2つの異なる面の間でテーパしてもよい。
【0078】
第一の領域及び第一の部分の表面が互いに平行ではない実施形態が想定可能である。加えて、例示されているバルブは実質的に平らなバルブ表面を示すが、平らではない表面も使用可能である。
【0079】
第一の部分から、3つのリブが放射方向内向きにバルブの中心に向かって延びてもよい。リブは第一の部分の表面と同一平面であるが、リブは第二の部分のセクション間の盛り上がった又はリブ状の構造として定義されてもよい。リブは第一の部分と同じ厚みを有してもよい。リブは第一の部分の厚みよりも厚くてもよい。
【0080】
それぞれのリブは互いに平行な第一の側面から成ってもよい。
【0081】
リブはそれぞれ第一の側面の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。第一の側面は、第二の領域の傾斜のために放射方向内向きに延びるにつれてテーパする厚みを有してもよい。リブはそれぞれリブの最も内側の端部で一点に向かって収束する第二の側面を有する。選択的に、リブの第二の側面は丸められる、又は丸まった端部を有してもよい。
【0082】
1つの実施形態によれば、それぞれの第二の側面又はリブの先端が作動領域を画定する。
【0083】
下にさらに説明されるとおり、作動領域はバルブ作動器ヘッドの先端より小さいため、バルブ作動中バルブ作動器ヘッドは第二の部分の第一の領域をではなく、リブを押す。
【0084】
リブは第一の領域及び第二の領域に隣接して放射方向内向きに延びる。したがって、第二の部分は第一の側面及び第二の側面から形成される花びら状の構成を有する。第二の領域はさらに外側弓型側面、及び2つの丸面取りコーナーを有する。したがって、弓型側面、2つの丸面取りコーナー、第一の側面、及び第二の側面のアウトラインが第一の部分及び第二の部分の輪郭を描く。
【0085】
リブが、長方形等の異なる幾何学的形状を有する実施形態が想定可能である。リブ側面の最も内側の端部は一点に収束しなくてもよい。代わりに、リブの第一の側面は互いに平行ではなくてもよい。第一の側面は互いに斜めであって第二の側面なしで収束してもよい。
【0086】
第一の領域において、3つのスリットは近位側から遠位側へバルブを通って提供される。スリットは放射方向に延びて、中心の一点でつながってもよい。スリットがフラップを画定する。特定の例によれば、3つのスリットはバルブを通って提供され、3つのフラップを画定してもよい。フラップはバルブ外周に対して可動であり流体の流れが可能になるように構成される。3つのスリットはそれぞれ第二の領域のエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリットはそれぞれ第一の領域内にあってもよい。代わりに、3つのスリットはそれぞれ第二の領域まで長さ方向に延びてもよい。3つのスリットは3つのリブから離れている。すなわち、スリットはリブに切り込まない。別の例によれば、スリットはリブ及び第一の領域の一部に切り込んでもよい。
【0087】
バルブはカテーテルハブの内部に軸方向に固定された外周を有してもよい。バルブは近位バルブオープナのみによって開くことができる。例えば、近位のバルブオープナは雄ルアー先端によってバルブに進入して、バルブの1つ又はそれ以上のフラップを偏向させてもよい。バルブのいずれの部分もカテーテルハブの内部面構造により軸方向に固定され得て、フラップはバルブの外部分に対して押されることができる。さらに別の例によれば、バルブは近位のバルブオープナ及び遠位のバルブオープナの両方を有するバルブアセンブリによって開くように作動してもよい。下にさらに説明されるとおり、選択的にバルブはバルブの外周に沿って延びるシリンダ状のスカート部を有してもよい。
【0088】
中央平面にそってバルブの機構は、バルブがカテーテルハブの中にとりつけられたとき近位に面した面及び遠位に面した面とも呼ばれ得る第一の面及び第二の面の両方において対称形であって反転していてもよい。したがって、バルブの近位側と遠位側は対称形である。第一の部分及び第二の部分の形体がバルブの両側で同じ寸法である場合、バルブの逆側に対してバルブの軸中心について回転してもよく、すなわちバルブの軸方向に沿って上から下に見下ろした場合に近位側の形体が遠位側からオフセットしていてもよい。
【0089】
代わりに、バルブの反対側は第一の部分及び第二の部分それぞれが異なる寸法を有してもよい。例えば、リブの様々な厚み及び第二の部分の第二の領域は、近位側と遠位側の同じ構成要素を比較したとき異なっていてもよい。別の実施形態によれば、バルブの片側のみが幾何学的特徴を有し、反対側は全体に概ね平らでもよい。
【0090】
例示的な図によれば第一の部分及び第一の領域が中央平面に実質的に平行な面を有することが示される。第一の領域及び第一の部分の面がお互いにも、中央平面にも平行ではない実施形態が想定可能である。第二の領域は第一の領域及び第一の部分の面をつなぐ面を有する。例示的な図によれば、第二の領域はリング型に構成された実質的に平らな面を有する。第一の領域と第一の部分をつなぐ面の形は階段のステップ又は凸曲面、凹曲面などの他の形でもよい。
【0091】
バルブは一つの材料から一体型で形成されてもよい。代わりにバルブは剛性又は弾力性などを向上させる目的で様々な部分を異なる材料から形成してもよい。バルブは医療グレードエラストマ又は熱可塑性エラストマ(TPE、thermoplastic elastomer)から作られてもよい。
【0092】
スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである。したがって、比較的早期の接触により、バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減させバルブを早く開くことができる。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、スリットを有する面よりも近位方向に延びた開示されているリブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0093】
さらに、リブがあることにより弾力性が高まり、バルブのより早期の作動を可能としたままで、バルブ中央付近のバルブが比較的薄いことによりニードルへの抵抗が少なくなる。
【0094】
使用準備完了ポジションでニードルがスリットから突き出るときフラップが少し偏向することにより、リブの先端とニードルが接触する可能性がある。接触した場合、直線の(矩形の)エッジ先端ではなく、先端が矢の形を有すること、又は各リブの先端領域が小さいことはリブ先端とニードルとの間の接触面積の低減を促進し得て、ニードルを引き抜くときの摩擦及び抵抗力が低減する。
【0095】
厚いバルブエリアと薄いバルブエリアとの間で傾斜面を有する曲面の凹部の利点はモールド成形を容易にすることである。また、尖った段又は角度があるエリアでは血液が凝固する傾向があり、したがって曲面及び斜面は血餅生成のリスクを低減できる。
【0096】
本願開示の別のバルブは中央平面に関して非対称であってもよい。バルブは第一端及び第二端を備えたシリンダ部又はスカートを有する外周を有してもよい。第一端のバルブディスクから延びるシリンダ部又はスカートは、バルブ全長を長くする。シリンダ部の横壁は内面で画定されてもよく、外面は不変の厚みを有してもよい。
【0097】
シリンダ部の内側に、バルブディスクとも呼ばれ得る中央部があってもよい。中央部は第一の厚みを有する第一の部分及び第一の厚みよりも薄い第二の厚みを有する第二の部分を含んでもよい。第一の部分及び第二の部分の両方は、シリンダ部よりも小さい厚みを有してもよい。加えて、第一の部分及び第二の部分はバルブの中央平面からオフセットしてもよい。
【0098】
第二の部分は実質的に厚みが変化しない第一の領域と、厚みが変化する第二の領域を有してもよい。第二の領域は第一の領域から放射方向に外側で外周近くに位置してもよい。第一の領域は第一の部分の表面と実質的に平行な表面でもよい。第二の領域は第一の領域と第一の部分の表面をつなぐ面を有してもよい。
【0099】
第一の領域と第一の部分の表面が互いに平行ではない実施形態が想定可能である。加えて、例示されているバルブは実質的に平らなバルブ表面を示すが、平らではない表面も使用可能である。
【0100】
第一の部分から、3つのリブが放射方向内向きにバルブの中心に向かって延びる。リブは第一の部分と同じ厚みを有してもよい。それぞれのリブは互いに実質的に平行な第一の側面をそれぞれ含んでもよい。リブはそれぞれ第一の側面の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。
【0101】
リブはそれぞれリブの最も内側の端部で一点に向かって収束する第二の側面を有してもよい。リブは第一の領域及び第二の領域に隣接して放射方向内向きに延びる。
【0102】
第一の領域において、3つのスリットは近位側から遠位側へバルブを通って提供されてもよい。スリットは放射方向に延びて、中心の一点でつながってもよい。スリットは、偏向してバルブを開くことができるフラップを画定する。特定の例によれば、バルブを通って提供される3つのスリットが3つのフラップを画定する。フラップはバルブ外周に対して可動であってもよく流体の流れを可能にする。3つのスリットはそれぞれ第一の領域のエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリットはそれぞれ第一の領域内にあってもよい。代わりに、3つのスリットはそれぞれ第二の領域まで長さ方向に延びてもよい。
【0103】
バルブディスクの第一の部分はシリンダ部の端部と一体でもよい。1つの実施形態によれば、端部はカテーテルハブ内で方向づけられるにあたり、バルブの遠位側であってもよい。図示されるとおり、中央部はバルブの中央平面から軸方向にオフセットしており、バルブの端部にある。代わりに、中央部はシリンダ部の終端からインセットしてもよい。さらに代わりに、シリンダ部は近位方向に向けられてカテーテルハブの中に配置されてもよい。
【0104】
本願開示の別のバルブは外側シリンダ部の間に配置された中央部を有してもよい。中央部はバルブディスク又はディスクと呼ばれてもよい。この場合、中央部はシリンダの2つの内部凹部を分ける隔壁又は仕切りとして配置され得る。中央部はシリンダ部の2つの端部の間に配置されてもよく、2つの内部スペース又は凹部が画定される。2つの内部スペース又は凹部はサイズが近くてもよく、サイズが異なっていてもよい。1つの例によれば、より小さい内部スペースが比較的大きいスペースから遠位に配置されてもよい。
【0105】
シリンダ部はバルブ全長を長くし得る。シリンダ部の中で、中央部は第一の厚みを有する第一の部分及び第一の厚みよりも薄い第二の厚みを有する第二の部分を含んでもよい。第一の部分及び第二の部分の両方はシリンダ部よりも小さい厚みを有する。加えて、第一の部分及び第二の部分はバルブの中央平面からオフセットしてもよい。
【0106】
第二の部分は実質的に厚みが変化しない第一の領域と厚みが変化する第二の領域を有してもよい。第二の領域は第一の領域から放射方向に外側で外周近くに位置してもよい。第一の領域は第一の部分の表面と実質的に平行な表面を有してもよい。第二の領域は第一の領域と第一の部分の表面をつなぐ面を有してもよい。
【0107】
第一の領域及び第一の部分の表面が互いに平行ではない実施形態が想定可能である。加えて、例示されているバルブは実質的に平らなバルブ表面を示すが、平らではない表面も使用可能である。
【0108】
第一の部分から、3つのリブが放射方向内向きにバルブの中心に向かって延びてもよい。
【0109】
リブは第一の部分と同じ厚みを有してもよい。それぞれのリブは互いに実質的に平行な第一の側面をそれぞれ含む。リブはそれぞれ第一の側面の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。リブはそれぞれリブの最も内側の端部で一点に向かって収束する第二の側面を有する。リブは第一の領域及び第二の領域に隣接して放射方向内向きに延びてもよい。
【0110】
第一の領域において、3つのスリットは近位側から遠位側へバルブを通って提供される。スリットは放射方向に延びて、中心の一点でつながってもよい。スリットがフラップを画定する。特定の例によれば、バルブを通って提供される3つのスリットは、3つのフラップを画定する。フラップはバルブ外周に対して可動であり流体の流れが可能になるように構成されてもよい。3つのスリットはそれぞれ第一の領域のエッジまで長さ方向に延びてもよい。
【0111】
3つのスリットはそれぞれ第一の領域内にあってもよい。代わりに、3つのスリットはそれぞれ第二の領域まで長さ方向に延びてもよい。
【0112】
さらに、シリンダ部外側は、外側面及び内側面のうち少なくとも1つにおいてテーパ面でもよい。表面は、シリンダ部に沿って中央部が位置する場所付近からシリンダ部の終わりまでテーパしてもよい。実施形態によれば、シリンダ部の両端はシリンダ部に沿って中央部が位置する場所付近からシリンダ部の終わりまでテーパしてもよい。これは製造を容易にするため、及びバルブの向きを気にせずにアセンブリを組み立てるのを容易にするためでもよい。いくつかの実施形態によれば、シリンダ部全体は外側面及び内側面のうち少なくとも1つにおいて1つの端部からもう1つの端部までテーパしてもよい。
【0113】
さらなる実施形態によれば、バルブは内部凹部に異なる直径を有してもよい。外側シリンダ部は3つの円周領域を有してもよい。第一の円周領域の内面の直径は第三の円周領域の内面の直径よりも大きくてもよい。
【0114】
第一の円周領域の外面の直径は第三の円周領域の外面の直径よりも大きくてもよい。第二の円周領域の隆起面は、第一の円周領域及び第三の円周領域のいずれよりも大きい直径を有してもよい。
【0115】
第一の円周領域の内面及び外面は実質的に平行でもよく、側壁を画定する。バルブの軸に沿った断面で見た場合に、隆起面は、第一の円周領域の外面と平行である。第二の円周領域の隆起面は、第一の円周領域及び第三の円周領域から外向きに突き出ており、2つの隆起側面がある。第二の円周領域は、中央部の厚みに対応してもよい。
【0116】
隆起側面は互いに平行であってもよく、バルブの放射方向に延びる。代わりに、少なくとも1つの隆起側面は放射方向に角度を持って延びてよく、円錐面が形成されてもよい。
【0117】
第三の円周領域の外面は、シリンダ部の遠位端に向かってバルブ中心に内向きにテーパしてもよい。第三の円周領域の内面は、シリンダ部の遠位端に向かってバルブ中心から離れて外向きにテーパしてもよい。これによれば、外面及び内面によって画定される第三の円周領域の横壁は両面でテーパしており、シリンダ部の遠位端に向かってテーパする。
【0118】
バルブのさらなる例によれば、突き出たリブを有してもよい。バルブは第一端でシリンダ部及びバルブディスクと呼ばれ得る中央部を有してもよい。4つの内側リブが中央部の内面から突き出ていてもよい。
【0119】
4つの内側リブは、同心円レイアウトにおいて互いに等間隔で配置されてもよい。各内側リブは概して楔形、又はパイ型でもよく、シリンダ部の内面から中心に向かって延びる。内側リブの楔形状は内向きにテーパした2つの横壁及び端部壁によって画定される。端部壁には凹型に丸面取りがあってもよい。
【0120】
代わりに、横壁は互いに平行で、内側リブが楔形ではなく長方形となってもよい。例示的な実施形態によれば、各内側リブの端部壁には凹型に丸面取りがあってもよく、弓型部が中央部の中心の周りに同心円のリングを画定する。内側リブの端部壁は、平らな、凹んだ、膨らんだ、又は斜めにテーパされて内面と交わる等の別の形状を有してもよい。
【0121】
中央部の外面上で、4つの外側リブが外面から突き出る。リブは、互いに離れている。すなわち、リブは互いに連結又は接触しない。外側リブはそれぞれ矢の形、又は1つの端部が一点に収束した陸上トラック形を有してもよい。外側リブの形は外側端が半円形で、内側端が三角形の矢の形でつながれた2本の平行線で画定されてもよい。外側リブはバルブの外周からインセットされてもよい。
【0122】
4つの外側リブの位置は、バルブの軸に沿って見たとき内側リブの位置と合致して重なる。4つのスリットはリブの間に配置され、中央部を通って延びてもよい。4つのスリットはバルブのシリンダ部に対して可動であって流体の流れを可能にするように構成された4つのフラップを画定する。
【0123】
バルブの第二端に、リップがあってもよい。リップは円周状に均一に配置されてもよい。リップは、シリンダ部から放射方向内向きに延び、対向する平行なリップ側面により形成されてもよい。リップ内側は、平行なリップ側面に直交する軸方向に一直線に並んでもよい。
【0124】
中央部の内面はシリンダ部から中心に向かって斜めの角度で延びる。外面はシリンダ部から中心に向かって直角に伸びてもよい。これによれば、中央部はシリンダ部から中心に向かって厚みが薄くなってゆく。
【0125】
4つの内側リブは中央部で実質的に均一な厚みを有してもよい。そのため、内側リブの上面は中央部の内面と平行でもよい。中央部の厚みが変化する場合、内側リブから外側リブまでの距離は中央部の中心に向かって小さくなってゆく。
【0126】
代わりに、内側リブ及び外側リブはそれぞれバルブの中心に近づくと薄くなるように厚みが変化してもよい。さらに内側リブ及び外側リブはそれぞれ中央部の中心に近づくと厚くなるように厚みが変化してもよい。
【0127】
別の例示的なバルブは、バルブディスクと呼ばれ得る中央部によって形成され、第一端に中央平面からオフセットして配置される内部凹部を有してもよい。バルブはシリンダ部及び中央部を有してもよい。
【0128】
中央部の外面は、細長い一片又は帯であり得る第一のフィレット(隅肉)領域及び第二のフィレット領域でシリンダ部に融合してもよい。第一のフィレット領域及び第二のフィレット領域は異なるフィレット半径を有してもよい。第一のフィレット領域は第二のフィレット領域よりも小さい半径を有してもよい。第一のフィレット領域及び第二のフィレット領域はそれぞれ不変の半径を有してもよく、又は半径が変化してもよい。代わりに、第一のフィレット領域及び第二のフィレット領域は、不変の又は一定に変化するフィレット半径を有する1つの領域でもよい。
【0129】
中央部の外面は第一の部分及び第二の部分を有する。第一の部分は、バルブの第一端の最も外側の部分である平面でもよい。第二の部分は、第一の領域のインセットでもよく、中心に向かって中央部へ延びる傾斜した部分を含んでもよい。第二の部分は、中央部で切欠きを形成してもよい。
【0130】
第一の部分から、3つの外側リブが放射方向内向きにバルブの中心に向かって延びる。外側リブは第一の部分と同じ厚みを有する。それぞれの外側リブは互いに平行な第一の側面から成ってもよい。外側リブはそれぞれ第一の側面の間が実質的に不変の幅で内側に延びてもよい。リブはそれぞれ外側リブの最も内側の端部で一点に向かって収束する第二の側面を有してもよい。
【0131】
外側リブは第二の部分に隣接して放射方向内向きに延びてもよい。したがって、第二の部分は第一の側面及び第二の側面から形成される花びら状の構成を有する。第二の領域はさらに外側弓型側面、及び2つの丸面取りコーナーを含んでもよい。したがって、弓型側面、2つの丸面取りコーナー、第一の側面、及び第二の側面のアウトラインが第一の部分及び第二の部分の輪郭を描く。
【0132】
外側リブが、長方形等の異なる幾何学的形状を有する実施形態が想定可能である。外側リブの最も内側の端部は一点に収束しなくてもよい。代わりに、リブの第一の側面は互いに平行ではなくてもよい。第一の側面は互いに斜めであって第二の側面なしで収束してもよい。
【0133】
中央部の内面は第一の部分及び第二の部分を有する。第一の部分はバルブの軸方向に直角な平面を有してもよい。第二の部分は第一の領域及び第二の領域を有してもよい。第二の領域はバルブの軸方向に直角な平面を有してもよい。代わりに、第二の領域はバルブの厚みを変化させるように角度を有してもよい。第一の領域は第二の領域内でインセットされてもよく中央部の中心に向かって延びる傾斜した部分を含む。内面の第一の領域は外面の第二の部分と重なってもよい。
【0134】
第一の部分から、3つのリブが放射方向内向きにバルブの中心に向かって延びてもよい。リブは第一の部分と同じ厚みを有してもよい。それぞれのリブは互いに平行な第一の側面から成ってもよい。リブはそれぞれ第一の側面の間が実質的に不変の幅で内側に延びてもよい。リブはそれぞれリブの最も内側の端部で一点に向かって収束する第二の側面を有してもよい。
【0135】
リブは第一の領域及び第二の領域に隣接して放射方向内向きに延びてもよい。したがって、第一の領域は第一の側面及び第二の側面から形成される花びら状の構成を有する。第一の領域はさらに弓型外側、及び2つの丸面取りコーナーを有する。したがって、弓型側面、2つの丸面取りコーナー、第一の側面、及び第二の側面のアウトラインが第一の部分及び第二の部分の輪郭を描いてもよい。
【0136】
リブが、長方形等の異なる幾何学的形状を有する実施形態が想定可能である。リブの最も内側の端部は一点に収束しなくてもよい。代わりに、リブの第一の側面は互いに平行ではなくてもよい。第一の側面は互いに斜めであって第二の側面なしで収束してもよい。
【0137】
第一の領域及び第二の領域は中央部に切欠きを形成してもよい。第二の領域は第一の内周との接点から延びて第一の部分からのステップダウンを形成してもよい。第一の領域は次に第二の領域の高さから中央部に延びてもよい。代わりに、第二の領域は、第一の内周と接触する代わりに第一の内周からインセットしてもよい。
【0138】
第一の領域内で、バルブの片側から中央部又はバルブディスクの反対側へ通り抜ける3つのスリットが提供されてもよい。スリットは放射方向に延び、中心の一点でつながる。スリットがフラップを画定する。特定の例によれば、バルブを通って提供される3つのスリットが3つのフラップを画定する。フラップはバルブの外周に対して可動であり、流体の流れを可能にするように構成される。3つのスリットはそれぞれ第一の領域のエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリットはそれぞれ第一の領域内でもよい。代わりに、3つのスリットはそれぞれ第二の領域まで長さ方向に延びてもよい。
【0139】
シリンダ部の内面はテーパしていてもよい。内面の最も内側の部分において、第一の内周は内面の底端を画定する第一の外周を有してもよい。内面の中央付近に第二の内周がある。第二の内周は第一の内周の円周よりも大きい円周を有してもよく、内面はテーパしており、第一及び第二の内周をつなぐ。
【0140】
内面の反対の端部には第三の内周があり、第三の内周は第二の内周の円周よりも大きい円周を有してもよい。したがって、シリンダ部内周は中央部から第二端に向かって大きくなる。
【0141】
別の例によれば、形状を変えるために別の円周を内面の画定に採用してもよい。また、内面の外周をつなぐために異なる形状を用いてもよい。
【0142】
ここで提供される別のバルブにはリブがない。かわりに内面が第一の部分及び第二の部分を有し、第一の部分は第二の部分の周りに配置された同心のリングである。第二の部分は円錐状であり、中央部の中心に向かってテーパする。
【0143】
外面は第一の部分及び第二の部分を有し、第一の部分は第二の部分の周りに配置された同心のリングである。第二の部分は円錐状であり、中央部の中心に向かってテーパする。本願開示に基づけば、バルブの片側にはリブしかない。そのような変更は、ここで開示されるいずれのバルブにも容易に適用可能である。
【0144】
さらに別の実施形態によれば、スリットが、バルブの薄い部分にではなく、リブを有する厚い部分に配置されるバルブが提供される。スリットは、より薄い第一の領域に延びるだけではなく、第二の部分の第一の領域からリブにまで延びるように配置されてもよい。
【0145】
スリットは、より薄い第二の部分に延びるだけではなく、第二の部分から外側リブにまで延びるように配置されてもよい。別の例によれば、リブが形成されるバルブの厚い部分にスリットが延びる配置を有し得るバルブが説明され図示される。
【0146】
バルブの別の実施形態は突き出た内側リブ及び凹んだ外側リブを含む。バルブは第一端にシリンダ部及び中央部を有してもよい。
【0147】
4つの内側リブはバルブディスクと呼ばれ得る中央部の内面から突き出てもよい。4つの内側リブは、同心円レイアウトにおいて互いに等間隔で配置されてもよい。各内側リブは概して矢の形でもよく、シリンダ部の内面から中心に向かって延びる。内側リブの矢形状は2つの平行な横エッジ及び2つの収束する横壁によって画定されてもよい。
【0148】
内側リブはそれぞれ内面から横エッジを横切って延びる劣弧によって画定される断面を有してもよい。収束する横壁はそれぞれ収束する直線、内面に沿った長さ、及び劣弧からの周長によって画定される。代わりに、横壁は互いに斜めであり内側リブが楔形であってもよい。リブは、平らな、凹んだ、又は斜めにテーパされる等の別の形状を有してもよい。
【0149】
中央部の外面に十字架形部及び円錐形凹部を有する凹部が形成される。十字架形部は、十字架形パターンで配置された外面からバルブに延びる2つの溝を含んでもよい。溝は外面に直角な横壁を有してもよい。横壁は互いに平行である。
【0150】
円錐形凹部はバルブの中心周りに同心に配置される。円錐形凹部は同心に配置された第一の円錐形凹部及び第二の円錐形凹部の2つの部分を有してもよい。第一の円錐形凹部は、最も内側のエリアでもよい。それは、溝の深さよりも小さい外面に向かう深さを有する。
【0151】
第二の円錐形凹部は、テーパを有し、外面と第一の円錐形凹部を部分的につなぐ面を有してもよい。第二の円錐形凹部と第一の円錐形凹部をつなぐ垂直な横壁を追加で有してもよい。第二の円錐形凹部は、第一の円錐形凹部の周りに配置されてもよい。第二の円錐形凹部の直径は溝の長さよりも小さくてもよい。
【0152】
代わりに、チャンネルを1つ追加することにより、十字架の代わりに星形のパターンなどの追加の凹部が作られてもよい。また、円錐形凹部のために、追加の同心円エリアが配置されてもよい。
【0153】
スリットは近位側から遠位側までバルブを通って溝の全長にわたって提供されてもよい。スリットは放射方向に延び中心点でつながってもよい。スリットはフラップを画定してもよい。特定の例によれば、バルブを通って提供される4つのスリットは4つのフラップを画定する。
【0154】
フラップはバルブのシリンダ部に対して可動で構成され、流体の流れを可能にする。
【0155】
溝は外面から最も深い凹部を画定する。円錐形凹部により溝の周辺で中央部から外周材料がさらに除かれる。
【0156】
バルブのさらなる実施形態では、様々な形状の面取り及びフィレットの適用を含んでもよい。バルブの第一端は第一の部分及び第二の部分を有し、第一の部分は第二の部分の周りに配置されてもよい。第一の部分は第一の面である。第二の部分は、第一の面中に延びる空洞又は凹部を形成してもよい。
【0157】
第二の部分は中央部まで実質的に変化しない深さで設定された第一の領域と深さが変化する第二の領域を有してもよい。第二の領域は第一の領域から放射方向に外側で外周近くに位置してもよい。第一の領域は第一の部分の表面と実質的に平行な表面を有してもよい。第二の領域は第一の領域と第一の部分の表面をつなぐ面を有してもよい。
【0158】
第一の部分から、3つのリブが放射方向内向きにバルブの中心に向かって延びる。リブは第一の面と同じ深さを有してもよい。それぞれのリブは互いに実質的に平行な第一のエッジを含んでもよい。リブはそれぞれ第一のエッジの間が実質的に不変の幅で内側に延びてもよい。リブはそれぞれリブの最も内側の端部一点に向かって収束し得る第二のエッジを有する。
【0159】
リブは第一の領域及び第二の領域に隣接して放射方向内向きに延びてもよい。したがって、第二の部分は第一のエッジ及び第二のエッジから形成される花びら状の構成を有する。第二の領域はさらに弓型外側エッジ、及び2つの丸面取りコーナーを有する。したがって、弓型エッジ、2つの丸面取りコーナー、第一のエッジ、及び第二のエッジのアウトラインが第一の部分及び第二の部分の輪郭を描く。弓型エッジ、2つの丸面取りコーナー、第一のエッジを第一の領域につなぐ面は、第一の面に対して傾斜するように面取りされる。
【0160】
バルブのシリンダ部は、フィレット領域に移行し、さらに第二端の円錐部分に移行する第一のシリンダ領域を有してもよい。第二端は、放射方向内向きに延びるリップを有する横壁端面を有してもよい。
【0161】
リップは、内側にテーパした横壁を有してもよい。リップの内側には凹部があってもよい。バルブ中央部の第二面上には、凹部内に内側リブが提供されてもよい。内側リブはリブとは異なる寸法でもよい。
【0162】
内側リブは、スリットが中央部の薄いエリアで隣接するリブの間を延びることができるように概してバルブ内のリブと同じ位置に重なってもよい。内側リブの上エッジはフィレット又は丸面取りされてもよい。バルブの特定のエリアで面取り又は丸面取りが示されるが、面取りの代わりにフィレット又は丸面取りが使われてもよく、その逆もある。
【0163】
バルブのさらに別の実施形態は、外側リブ付きバルブであってもよい。リブ及び中央部の構造はここで説明される他のバルブと少々の例外を除いて類似しており、下により詳細に説明される。シリンダ部は第一の円周領域及び第二の円周領域を有する。
【0164】
外面は外側リブを有してもよい。外側リブは空気又は気体を通すことができるが血液の流れが横切って流れることは制限する。代わりに、気体及び流体が横切って流れることを防止するように外側リブはカテーテルハブの内面と複数の密封部を形成してもよい。また、第二端はリップを備えてバルブ内部への開口部への凹部を画定する横壁端面を有してもよい。リップは内側にテーパした2つの横壁を有してもよい。
【0165】
第一の円周領域は、中央部の第一の側にあってもよい。第一の円周領域の外面は、シリンダ部の遠位端に向かってバルブ中心に内向きにテーパしてもよい。第一の円周領域の内面は、シリンダ部の遠位端に向かってバルブ中心から離れて外向きにテーパしてもよい。これによれば、外面及び内面によって画定される第一の円周領域の横壁は両面でテーパしており、シリンダ部の遠位端に向かってテーパする。第一の円周部は第二の円周領域の外側直径よりも小さい直径を有する。
【0166】
第二の円周領域は第一の円周領域と反対の方向に中央部から延びてもよい。第二の円周領域は第一の円周領域と比べて、より大きい外面直径、及び、より小さい内面直径をそれぞれ有することにより、第一の円周領域の横壁よりも第二の円周領域の横壁が厚い。外面はバルブの断面を見たときにのこぎり歯状パターンのリブを有してもよい。のこぎり歯状パターンは非対称でも対称でもよい。
【0167】
図示のバルブは放射方向のリブであるが、円周リブは軸方向であってバルブの一端から反対の端まで延びてもよい。
【0168】
別の例によれば、バルブのリブは重ならず、むしろ互いにオフセットされる。第一の面上のリブは第二の面のリブからオフセットした方向であってもよい。すなわち、バルブの断面図で第一の面と第二の面は異なる。例えば、1つの面のリブは、他方の面のリブから180度回転していてもよい。代わりに、反対側で異なる数のリブが使われてもよい。バルブの反対側リブの厚みが異なっていてもよい。この場合、中央部が中央平面からオフセットされてもよい。
【0169】
別の例によれば、バルブは三つ葉のクローバーにも似た3つの傾斜面を有する概して涙滴型の凹部を有してもよい。3つの涙滴型凹部は内側エリア中心近くで互いにつながってもよい。それぞれの涙滴型は大きい端部及び比較的小さい端部を有してもよい。3つの涙滴型凹部の3つの小さい端部は比較的小さい端部で互いにつながってもよい。別の例によれば、3つ以上の涙滴型凹部があってもよい。
【0170】
涙滴型凹部はバルブ中心に向かって徐々に薄くなってもよい。バルブの外側が徐々に薄くなるバルブよりも大きい厚みを有してもよい。
【0171】
涙滴型凹部はそれぞれ、
図2Aの弓型側面よりも緩い曲線、及び
図2Aのテーパ側面よりも緩い傾斜を有する外側領域を含んでもよい。
【0172】
一例によれば、本実施形態の傾斜した凹部はそれぞれ2つ又はそれ以上の異なる傾斜部ではなく単一の傾斜を有する。別の例によれば、中心に向かって3つの涙滴型凹部は概して平坦なエリア又は本質的に傾斜がない領域を有してもよい。
【0173】
スリットは涙滴型凹部でバルブを通って提供され、したがってフラップが形成される。
【0174】
1つ以上の、例えば3つの、スリットがあって2つ以上のフラップを形成してもよい。いくつかの例によれば、スリットは各涙滴型凹部を通って提供されてもよい。各スリットは比較的小さい端部から各涙滴型凹部の長さに部分的に沿って延びてもよい。いくつかの例によれば、各スリットは、第二の領域ではなく第一の領域でバルブの厚みを通って延びてもよい。リブは涙滴型凹部の側面で画定されてもよい。涙滴型凹部の傾斜面は第一の面から中心まで一定の傾斜を有してもよい、又は複雑な傾斜又は変化する傾斜を有してもよい。
【0175】
バルブのさらなる実施形態によれば、隆起した部分が、隆起した円周部及び3つの隆起リブを備えて涙滴型凹部の上に提供される。隆起リブは均一な厚みを有してもよく、したがって涙滴型凹部が薄くなってゆくにつれて中心に向かって傾いてもよい。各リブの先端は尖っている、円形である、又は丸まっていてもよい。いくつかの例によれば、リブはバルブ外周に沿ったバルブの厚みと同じ厚みを有してもよい。
【0176】
バルブのさらなる実施形態によれば、リブ上に補助リブが形成される。バルブはリブの上に補助リブを有してもよい。
【0177】
補助リブはリブ上で第一の面から突き出てインセットされてもよい。補助リブは2つの横壁、2つの収束する壁、及び後方壁によって画定される概して矢の形を有する。2つの横壁は互いに平行でもよく、補助リブが載っているそれぞれのリブの第一の側面と平行でもよい。後方壁は第二の部分の第二の領域の外側弓型側面全てを囲む円の円周近くに配置されてもよい。
【0178】
バルブの反対側は補助リブが無くてもよい。しかし、補助リブはバルブのいずれかの側にあることに加えて両側にあってもよい。
【0179】
補助リブは上及び底にそって面取りエッジを有してもよい。しかし様々なエッジ仕上げの使用も適切であり得る。
【0180】
いくつかのバルブ実施形態によれば、リブの寸法は第一の面と第二の面とで異なり、その結果非対称のバルブとなる。
【0181】
リブの第一の寸法決めはバルブの第一の面側でもよい。
【0182】
概して、第二の面は第一の面上のリブに対向する外側リブを有してもよい。リブの最も内側の位置は破線の円で図示されてもよい。図示のとおり、第二の面の円は第一の面の円よりも大きい直径を有してもよい。
【0183】
バルブを作動させるように構成されたバルブ作動器は、作動器ヘッド及び作動器レッグを含んでもよい。作動器ヘッドは遠位端直径を有する遠位端、近位端直径を有する近位端、及びヘッド長さを有してもよい。実施形態によれば、近位端直径は作動器の最大直径でもある。遠位端直径は近位端直径よりも小さい。ヘッドは単一の又は単純な傾斜を有してもよい。別の例によれば、傾斜は複雑な傾斜でもよい。加えて、使い捨てバルブにおける作動、及び/又はショルダと係合するためのフランジ、溝、及びその他の表面形状が含まれてもよい。
【0184】
バルブの第一のポジションは、バルブ作動器がバルブを変形させることなくバルブに接触したバルブが閉じたポジションであってもよい。第一のラインは作動器ヘッドとリブの遠位端との間の接触線を示してもよい。別の例によれば、作動器ヘッドは第一のポジションにあるバルブから離れていてもよい。
【0185】
バルブの第二のポジションは、バルブ作動器がバルブと接触してリブを押してフラップを偏向させることによりバルブを変形させるバルブが開いたポジションであってもよい。第二のラインは作動器ヘッドと開いたポジションのリブの遠位端との間の接触線を示してもよい。第一のラインと第二のラインの間の距離はリブの移動距離であってもよい。
【0186】
バルブは厚みが小さいエリアを有してもよい。この小さい厚みのエリアはバルブの第二の部分のエリアの一部であると理解されてもよく、厚みはバルブのリブ部よりも小さい。小さい厚みのエリアはリブの遠位端で囲まれる円形エリアでもよい。実施形態によれば、小さい厚みのエリアの直径は作動器ヘッドの最大直径と等しい、又はそれより小さくてもよい。実施形態によれば、小さい厚みのエリアの直径は作動器の遠位端直径と等しい、又はそれより小さい。実施形態によれば、小さい厚みのエリアの直径はニードルシャフトの直径と等しい、又はそれより大きい。
【0187】
別の実施形態によれば、バルブはここで他に説明されるカテーテルアセンブリを伴っての使用のための実質的に平坦な第二の部分を有してもよい。複数のリブが実質的に平坦な第二の部分から突き出ていてもよい。リブは概して放射方向内向きに延びる2つの平行な側面及びバルブ中心近傍の弓型側面によって画定されてもよい。側面は実質的に均一な厚みを有してもよい。各リブの弓型側面と対向する端面はバルブの外周と共通又は一致していてもよい。
【0188】
スリットは第二の部分でバルブを通ってリブの間を延びてもよい。この場合、3つの対応するフラップが3つのスリットによって形成され、バルブ外周に対して可動であって流体の流れを可能にするようにフラップは構成される。バルブはバルブの中央平面に関して相似な表面形状を有してもよい。代わりに、スリットは第二の部分からリブ内まで延びてもよい。
【0189】
別の実施形態においては、バルブがここで他に説明されるカテーテルアセンブリを伴っての使用ができる第二の部分の凹部で形成された十字架形パターンを有してもよい。第二の部分は実質的に平坦でよい。第一の部分から4つのリブが放射方向内向きにバルブ中心に向かって延びてもよい。リブは第一の部分の厚みと等しい厚みを有してもよい。各リブは実質的に互いに平行な第一の側面を有してもよい。リブはそれぞれ第一の側面の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。リブはそれぞれリブの最も内側の端部で一点に向かって収束する第二の側面を有する。
【0190】
リブは第二の部分に隣接して放射方向内向きに延びる。したがって第二の部分は、第一の側面及び第二の側面から形成される十字架状の配置を有してもよい。第二の部分は外側弓型側面及び2つのコーナーを有してもよい。したがって、弓型側面、2つのコーナー、第一の側面、及び第二の側面のアウトラインが第一の部分及び第二の部分の輪郭を描いてもよい。アウトラインは第一の部分から第二の部分まで実質的に均一の厚み又は幅でもよい。
【0191】
第二の部分は、バルブ中心に沿って、又は近くで互いにつながる4つの漏斗型凹部に類似していてもよい。各漏斗型凹部は外側弓型端壁、及びテーパ概して直線エッジを有する横壁とテーパする2つの横壁を有してもよい。第二の部分の表面の上に延びる又はそれを超えて突き出たリブは概ね一定でもよい。
【0192】
例えば4つのスリットなどの複数のスリットは第二の部分でバルブを通ってリブの間を延びてもよい。この場合、4つの対応するフラップが形成され、バルブ外周に対して可動であって流体の流れを可能にするようにフラップは構成される。代わりに、スリットは第二の部分からリブ内まで延びてもよい。
【0193】
リブがバルブの外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブの外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0194】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0195】
ここで説明されるカテーテル装置、ニードル装置、及びそれらの部品に加えて、カテーテル装置、ニードル装置、及びそれらの部品の製造方法、及び使用方法は本願発明の範囲内であることは明らかである。
【0196】
本願発明の態様は、
カテーテルハブと、
ニードルハブと、
カテーテルハブ内に配置された厚みを有するバルブを含むカテーテルアセンブリを含み、
バルブは、
第一の部分を有する第一の面と、
対向する第二の面と、を含み、
第一の面及び第二の面がバルブ厚みを画定し、
バルブはさらに、
第一の面内へ凹んだ第二の部分と、
第二の部分でバルブの厚みを通って延びるスリットを含み、
リブは第一の面に沿って第二の部分の外側境界線を通って突き出る。
【0197】
バルブの第一の面は平面であってもよい。
【0198】
第二の部分は凹んだ平面を有する第一の領域を含んでもよい。
【0199】
バルブはディスク状でもよい。第一の面は円形でもよい。第二の部分は第一の面の中央エリアの上に配置されてもよい。リブは放射方向に突き出るように配置されてもよい。
【0200】
第二の部分はさらに第一の面と第一の領域をつなぐ傾斜面を有する第二の領域を含んでもよい。
【0201】
バルブはさらに第一の面に沿って突き出る第二のリブ及び第三のリブを含んでもよく、第一のリブ、第二のリブ、及び第三のリブは、各リブが放射方向にバルブ中心に向かって突き出るように同心円状に離れて配置されてもよい。
【0202】
リブの遠位端内で同心円上に配置された第一の領域の第一のエリアの直径は、バルブを作動させるように構成された作動器ヘッドの最大直径と等しい又はそれより小さくてもよい。
【0203】
リブの遠位端内で同心円上に配置された第一の領域の第一のエリアの直径は、バルブを作動させるように構成された作動器ヘッドの遠位端の直径と等しい又はそれより小さくてもよい。
【0204】
リブの遠位端内で同心円上に配置された第一の領域の第一のエリアの直径は、カテーテルアセンブリのニードルシャフトの直径と等しい又はそれより大きくてもよい。
【0205】
カテーテルアセンブリはバルブを作動させるためにカテーテルハブ内に摺動可能で配置されたバルブ作動器をさらに含み、
バルブ作動器は、
バルブを押してバルブのスリットを開くためのテーパ付き端を有する遠位端部と、
遠位端部の近傍で延びるプランジャ部品を有するプランジャ端と、を含み、
プランジャ部品は十分な剛性を有して遠位方向の力を遠位端部に伝達してバルブを押してスリットを開くことが可能であり、
バルブ作動器の遠位端部の長さは、バルブ作動器がバルブを作動させるときの第一のリブの内向きの遠位端がバルブの軸方向に偏向する距離と等しい又はそれより大きい。
【0206】
本開示のさらなる態様は、
カテーテルハブと、
ニードルハブと、
流体の流れを制御するためのカテーテルハブ内に配置された厚みを有するバルブを含むカテーテルアセンブリを含み、
バルブは、
第一の部分を有する第一の面と、
第一の部分を有する対向する第二の面と、を含み、
第一の面及び第二の面がバルブ厚みを画定し、
バルブはさらに、
第一の面の中央位置で第一の面のほうへ凹んだ第二の部分と、
第二の面の中央位置で第二の面のほうへ凹んだ第二の部分と
バルブの厚みを通って延びるスリットを含み、
リブは第一の面に沿って外側境界線から第一の面の中央位置に向かって内向きに延びる。
【0207】
バルブはさらに第一の面に沿って突き出る第二のリブ及び第三のリブを含んでもよく、第一のリブ、第二のリブ、及び第三のリブは、各リブが放射方向にバルブ中心に向かって突き出るように同心円状に離れて配置されてもよい。
【0208】
第二の部分は凹んだ平面を含んでもよい。
【0209】
バルブはディスク状であってもよく、第一の面は円形でもよい。
【0210】
本開示のさらなる別の態様はカテーテルアセンブリを含み、
カテーテルアセンブリは、
内部空洞、近位端の開口部、及びそれに取付けられて遠位端から延びるカテーテルチューブを含むカテーテルハブと、
ニードルハブの一端から遠位に投射するニードル軸を画定するニードルシャフトを有するニードルと、を含み、
ニードルはカテーテルチューブを通って投射し、ニードル先端を含み、
カテーテルアセンブリはまた、
カテーテルハブの内部空洞内の流体の流れを塞ぐような厚みのサイズと形状を有するバルブを含み、
バルブは
第一の部分を有する第一の面と、
第一の部分を有する対向する第二の面と、を含み、
第一の面及び第二の面がバルブ厚みを画定し、
バルブはさらに、
第一の面の中央位置で第一の面のほうへ凹んだ第二の部分と、
第二の面の中央位置で第二の面のほうへ凹んだ第二の部分と
バルブの厚みを通って延びるスリットを含み、
リブは第一の面に沿って外側境界線から第一の面の中央位置に向かって内向きに延び、カテーテルアセンブリはまた、
バルブを押してバルブのスリットを開くためのテーパ付き端を有する遠位端部と、
遠位端部の近傍で延びるプランジャ部品を有するプランジャ端と、を含むバルブ作動器を含み、
プランジャ部品は十分な剛性を有して遠位方向の力を遠位端部に伝達してバルブを押してスリットを開くことが可能である。
【0211】
バルブはさらに第一の面に沿って突き出る第二のリブ及び第三のリブを含んでもよく、第一のリブ、第二のリブ、及び第三のリブは、各リブが放射方向にバルブ中心に向かって突き出るように同心円状に離れて配置されてもよい。
【0212】
バルブ作動器の遠位端部の長さは、バルブ作動器がバルブを作動させるときの第一のリブの内向きの遠位端がバルブの軸方向に偏向する距離と等しい又はそれより大きくてもよい。
【0213】
本開示の態様は、
カテーテルハブと、
ニードルハブと、
流体の流れを制御するためのカテーテルハブ内に配置された厚みを有するバルブを含むカテーテルアセンブリを組み立てる方法を含み、
方法は、
カテーテルハブの内部空洞内にバルブを配置するステップを含み、
バルブは、
第一の部分を有する第一の面と、
対向する第二の面と、を含み、
第一の面及び第二の面がバルブ厚みを画定し、
バルブはさらに、
第一の面の中央位置で第一の面内へ凹んだ第二の部分と、
第二の部分でバルブの厚みを通って延びるスリットを含み、
リブは第一の面に沿って外側境界線から第一の面の中央位置に向かって内向きに延び、
方法はさらに、ニードルハブをバルブ及びカテーテルハブに連結させるステップを含む。
【0214】
方法はさらに、バルブがさらに第一の面に沿って突き出る第二のリブ及び第三のリブを含み、第一のリブ、第二のリブ、及び第三のリブは、各リブが放射方向にバルブ中心に向かって突き出るように同心円状に離れて配置されることを含んでもよい。
【0215】
方法はまた、第一の面が平面であることを含んでもよい。
【0216】
方法はさらに、第二の部分が凹んだ平面を有する第一の領域を含むことを提供してもよい。
【0217】
方法は、バルブがディスク状であり第一の面が円形であることを含んでもよい。
【0218】
方法は、リブの遠位端内で同心円上に配置された第一の領域の第一のエリアの直径が、バルブを作動させるように構成された作動器ヘッドの最大直径と等しい又はそれより小さいことを含んでもよい。
【0219】
方法は、リブの遠位端内で同心円上に配置された第一の領域の第一のエリアの直径が、バルブを作動させるように構成された作動器ヘッドの遠位端の直径と等しい又はそれより小さいことを含んでもよい。
【0220】
方法は、リブの遠位端内で同心円上に配置された第一の領域の第一のエリアの直径は、カテーテルアセンブリのニードルシャフトの直径と等しい又はそれより大きいことを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0221】
本願装置、システム、及び方法のこれら及びその他の特徴及び有利な点は、明細書、特許請求の範囲、及びここに添え付けの図面を参照すればより明確となり理解しやすくなる。
【0222】
【
図1A】
図1Aは、一実施形態のバルブ付きカテーテルアセンブリの準備完了ポジションにおける側面断面図である。
【
図1B】
図1Bは、一実施形態のバルブ付きカテーテルアセンブリの開いたポジションにおける側面断面図である。
【
図2】
図2A及び2Bは、第一及び第二の部分を有するバルブを示し、第二の部分が第一の部分よりも厚みが小さい。
【
図3】
図3A及び3Bは、中央平面に関して非対称であるバルブを示す。
【
図4】
図4A及び4Bは、中央部が外側シリンダ部の間に配置されるバルブを示す。
【
図5】
図5A及び5Bは、内側凹部の直径が異なるバルブを示す。
【
図6】
図6A、6B、及び6Cは、突き出たリブを有するバルブを示す。
【
図7】
図7A、7B、及び7Cは、第一端に配置され、中央平面からオフセットされた中央部によって形成される内側凹部を有するバルブを示す。
【
図8】
図8A及び8Bは、バルブの片側にリブがないバルブを示す。
【
図9】
図9A及び9Bは、スリットがバルブの薄い部分ではなくリブがある厚い部分にそって配置されるバルブを示す。
【
図10】
図10A、10B、及び10Cは突き出た内側リブ及び凹んだ外側リブを有するバルブを示す。
【
図11】
図11A、11B、及び11Cは、様々な形状に面取り及び丸面取りが適用されたバルブを示す。
【
図12】
図12A、12B、及び12Cは、外側にリブ付きの面を有するバルブを示す。
【
図13A】
図13Aは、バルブのリブが重ならず、互いにオフセットされたバルブを示す。
【
図13B】
図13Bは、バルブのリブが重ならず、互いにオフセットされたバルブを示す。
【
図13C】
図13Cは、バルブのリブが重ならず、互いにオフセットされたバルブを示す。
【
図15】
図15A、15B、及び15Cは、リブ上に補助リブが形成されたバルブを示す。
【
図16】
図16A、16B、及び16Cは、第一の面と第二の面のリブ寸法が異なり、非対称となったバルブを示す。
【
図17】
図17A及び17Bは、バルブを作動させるバルブ作動器を示す。
【
図19】
図19は、小さい厚みのエリアを示す破線円を描いたバルブを示す。
【
図20】
図20は、一実施形態のバルブ付きカテーテルアセンブリの準備完了ポジションにおける側面断面図である。
【
図22】
図22は、本開示の態様に係るニードルアセンブリの斜視分解図である。
【
図23】
図23は、本開示の態様に係る遠位バルブ作動器の斜視図である。
【
図24】
図24は、本開示の態様に係るニードルアセンブリの斜視分解図である。
【
図25】
図25A、25B、及び25Cは、本開示の態様に係るバルブ作動器の実施形態を示す。
【
図26】
図26A及び26Bは、平坦な部分と平坦な部分から突き出たリブを備えたバルブを示す。
【発明を実施するための形態】
【0223】
添え付け図面と関連して以下に開示される詳細の説明は、本願装置、システム、及び方法の態様に係り提供されるアクセスバルブとバルブ付きカテーテルアセンブリの現時点における例示的実施形態を説明することを意図しており、本願装置、システム、及び方法が構築又は利用されうる唯一の形態を示すことは意図していない。説明は、図示された実施形態の本願装置、システム、及び方法の実施形態の特徴、及びそれらを構築及び利用するステップを開示する。しかし、同じ又は同等の機能及び構造は、異なる実施形態によっても達成可能であって、それらも本開示の精神及び範囲に含まれることが意図されていることは明らかである。ここで他に表示されるとおり、似た符号は、似た又は同様の部品又は特徴を指すことを意図している。
【0224】
図1Aは、実施形態において2つの部分からなるハブ本体として示されるカテーテルハブ2を有するバルブを備えたIVカテーテルアセンブリ100の一実施形態を示す。バルブを有するカテーテルアセンブリ100に関するさらなる情報は、その内容がここに参照され援用される米国特許第9111231号で説明されている。他の例によれば、ポートされたカテーテルアセンブリ又は、統合されたチューブを有する統合されたカテーテルアセンブリは、ここで説明されるバルブ及びバルブオープナと共に実用され得る。
【0225】
2つの部分からなるハブの遠位のハブ部品又は第一のハブ部3は、カテーテルチューブ4が保持される例えばメタルブッシング等のノーズ部等の保持部3aを有する。第一のハブ部品又は部分3の近位端は、遠位端部のノーズ部と比較して拡大された直径を有してもよく、後方ハブ部品又は第二のハブ部5と連結するための連結部を形成してもよい。2つの部分からなるハブの構成は、下にさらに説明されるとおり、バルブ及びバルブオープナの組立を容易にする。しかし、ここで説明されるカテーテルアセンブリは2つの部分からなるハブに限定されるものではなく、単体で形成されたハブ又は3つ又はそれ以上のハブ部を使って形成されたハブも、ここで説明されるカテーテルアセンブリの範囲を逸脱することなくカテーテルハブを形成できる。
【0226】
後方ハブ部5の遠位端は、雌ねじ付きルアーを形成する雌ルアーフィッティング及び雄ねじ6を近位端に備えた前方又は第一のハブ部3の近位端とオーバーラップする。いくつかの例によれば、ねじ山は省略可能であり、近位開口部は、雌ルアースリップとして機能可能である。2つのハブ部3及び5の間には、バルブディスク付きのシリンダ型をしたチェックバルブの形態によるバルブ7、又はスカート無しのバルブディスクが挿入され、2つのハブ部品3及び5によって動かないように固定される。別の実施形態によれば、例えばハブ3のみ等の単体のハブ本体が使われ、バルブ7はバルブをハブ部品3内部のショルダの隣に、又はショルダに抗して配置することにより動かないように固定される。バルブをしっかり固定するために、第二のショルダが組み入れられてもよく、接着剤又はボンディングの使用は選択的である。さらなる別の例では、バルブ7を中に保持するために組み入れられる内部ショルダ又はアンダーカット付きの単体カテーテルハブ本体が接着剤又はボンディング無しで使用される。本願開示のさらなる別の例では、バルブは締り嵌めによってカテーテルハブ内に保持される。
【0227】
図1Aの準備完了ポジションでは、ニードルハブ8のノーズ部がカテーテルハブ2内に挿入される。中空のニードル9がノーズ部に固定され、バルブ7、カテーテルハブ2、及びカテーテルチューブ4を通って延び、ニードル先端9aはカテーテルチューブ4のテーパ付き端を超えて露出する。
図1Bに示すようにニードルハブ8とバルブ7との間で、カテーテルハブ2内で、バルブオープン装置、バルブ作動器、又はバルブ7を開くために注射器14によって遠位方向に押されたノーズ端10aを備えたバルブオープナ10が摺動可能、又は置換可能で配置される。1つの例によれば、バルブオープナのノーズ端10aは円錐台型の位置決め部又はテーパ部を有する。別の例によれば、バルブ作動器は丸面取りされた先端、矩形の先端、又は角張った先端を有するノーズ部を有する。
【0228】
バルブ作動器10の近位側にプランジャ部又はプッシャ端10bが提供さる。プランジャ部は注射器の先端又はIVチューブアダプタ等の医療器具の雄ルアー円錐フィッティングにより押されるようなサイズ及び形状を有し、バルブを開く。プッシャ端10bはノーズ端10aに隣接する。1つの例によれば、たとえ医療器具がバルブ作動器10を押すことがなくなってもノーズ部がバルブと係合続けるために、ノーズ部10aはバルブとの係合を容易にするためのグルーブを組み入れる。
【0229】
上で説明されたとおり、典型的な部品の交換は
図1A及び1Bの実施形態においてバルブオープナ10を使うことであり得る。1つの例によれば、単一の部品又は脚のみがプッシャ端に形成される。別の例によれば、中空のスペース又はギャップを間に有する2つの脚が提供される。2つの脚の2つの近位端が医療器具により押される面を提供する。2つの脚の間のスペースはニードル保護部品13を受け入れるようなサイズでもよい。例えば、ニードル保護部品13は2つの脚の間のスペースに配置されてもよい。さらに別の例によれば、プッシャ端は、ニードル保護具との係合のためにスペースを提供するためのシリンダを通る1つ又はそれ以上の開口部を有するシリンダであり、ニードル保護具は1つ又はそれ以上の開口部を通ってカテーテルハブと係合できる、又は開口部が1つ以上の場合、シリンダの各開口部縁と係合できる。ニードル保護具を収納するための2つの開口部を有する例示的なバルブオープナは、
図25A-25Cを参照して下にさらに説明される。
【0230】
別の例によれば、空洞を有する第三のハウジングがカテーテルハブ2とニードルハブの間に配置される。ニードル保護部品13は第三のハウジングの空洞に配置されてもよく、第三のハウジングはカテーテルハブ及びニードルハブと係合するための機械的特徴を有する。例えば、第三のハウジングは、第三のハウジングをカテーテルハブに固定するための、及び/又はニードル保護具の早すぎる起動を回避するための、カテーテルハブの内側又は外側と接触する延長部を有してもよい。いくつかの例によれば、ニードル保護具は省略され、カテーテルアセンブリはバルブ及びバルブオープナのみを組み入れる。
【0231】
静脈穿刺成功のあとで中空のニードル9をカテーテルハブ2から抜くとき、クリンピング等の中空ニードルの放射方向への突起の形をとるニードル先端9aの近くで提供されるプロフィール変化により、ニードル保護具13の後方壁又は近位壁13c上の近位開口部を画定する外周と係合し、ニードル保護具13をニードル9と共にカテーテルハブから取り外すことができる。ニードル先端が2つのアームの2つの遠位壁の近位に動くにつれて、カテーテルハブの内側から分離するために放射方向に跳ねる又は偏向するように2つのアームが動く。ニードル保護具のアームが放射方向に動くと、アーム又はアームの遠位壁がニードル先端をカバーし、ニードル刺しの事故を防ぐ。別の例によれば、プロフィール変化には、ニードルシャフトへのスリーブ、ノッチ、又は材料蓄積が含まれてもよい。
【0232】
静脈穿刺成功のあとのニードル除去に続いて、バルブ7の2つ又はそれ以上のフラップが、その弾力性性質によりディスクの深さにわたり1つ又はそれ以上のスリットを閉鎖するため、カテーテル4を通って血液が流出することはない、又は実質的にない。
図6及び7を参照して下にさらに説明されるとおり、ここで提供されるバルブは、バルブ中央から始まり、外周部に向かって短い距離にわたって放射方向に延び、中空のニードルによって広げられ得てニードルが除去されれば閉じる弾力性フラップを形成する3つのスリット54を含んでもよい。いくつかの例によれば、フラップは開いたままでバルブオープナと係合してもよく、これは使い捨てバルブと呼ばれ得る。
【0233】
図1Bでは、カテーテルハブを通って薬剤などの流体を注入する、又は血液などの体液サンプルを抜き取る、のいずれかのためにカテーテルハブ2の近位開口部へ注射器14が挿入されている。注射器14の注射先端14aはバルブ作動部品10のプッシャ端10bと当接してもよく、バルブ作動器をバルブ7に対して押し、バルブオープナのノーズ部10aはバルブのフラップに抗して進み、スリット7aを開き、それによりバルブが開いて流体の流れが可能となる。
【0234】
図示されるとおり、作動器10のノーズ端10aは傾いている。したがって、注射器が取り外され、作動器への前方向の力が取り除かれれば、バルブ7の材料の弾力性は2つ又はそれ以上のフラップを伸ばし作動器を近位方向に押して密封閉鎖するために十分である。したがって、バルブ7は、作動器を押す力が退くと自動的に閉じ、再びバルブオープナをバルブ内に進ませてフラップを開くために雄ルアー先端をカテーテルハブに挿入することで再利用できる。
【0235】
図1A及び1Bにおいてショルダ5aがカテーテルハブ5の中に示されている。ショルダ5aは、作動器のフランジの最近位位置を画定し、作動器のフランジがショルダに当接したとき、作動器10の近位の止め具として機能できる。別の例によれば、第二のハブ部は、テーパした内部空洞等の他の構造物を組み入れて作動器の近位への移動を止めてもよい。
【0236】
また、ハブ部品5の穴の内周には、第一のショルダ5aのすぐ近くに第二のショルダ5bが示される。遠位壁と2つのアームの2つの細長い部分との間のエルボ部と呼ばれ得るニードル保護具のばね状アームの2つの放射方向の外部領域は、
図1Aの準備完了ポジションで第二のショルダ5bに当接してもよい。中空のニードル9を備えたニードルハブ8がカテーテルハブ2から取り外されれば、ニードル保護具は、クリンプ等のプロフィールが変化するまで、ニードル先端がニードル保護具の後方の近位壁上に当接する場所の近くにショルダ5bによってほぼ不動に保持され得て、ニードル先端はニードル保護具13の2つの遠位壁の近くに動く。この時点でニードルによって放射方向に拘束されなくなっている2つのばね状アームは、内側に跳ね返り、ニードル先端をカバーし、第二のショルダ5bから分離し、すると中空のニードル9を備えたニードル保護具13はカテーテルハブから取り外せる。ニードル保護具13に関するさらなる情報は、その内容がここに明確に参照され援用される米国特許第7736339号で説明されている。
【0237】
図20-25Cはバルブ付きカテーテルアセンブリの部品のさらなる詳細を示す。様々な態様に関する更なる情報は、PCT特許出願EP2016/069619、及びPCT特許出願EP2016/069643で説明され、それらの内容はここに明確に参照され援用される。
【0238】
図20は、本開示の態様に係るニードルアセンブリ、又はカテーテルアセンブリ100の側面断面図である。より広義にはニードルアセンブリ又はニードル装置と呼ばれ得る本願開示のカテーテルアセンブリ100は、遠位に開口部112を有するカテーテルチューブ104、及び遠位のバルブオープナ252及び近位のバルブオープナもしくは作動器を備えたブッシング138を備えたカテーテルハブ102を含む。ブッシング及び遠位バルブオープナを備えたカテーテルアセンブリ100の態様は、PCT特許出願EP2016/069619及びEP2016/069643で説明されている。ブッシング138は、カテーテルチューブ104の近位端をカテーテルハブ102の内壁に対して楔留めするように構成されてもよく、カテーテルチューブ104をカテーテルハブ102に対して保持し、遠位バルブオープナは近位バルブオープナ252と協働してバルブを開くことができる。
【0239】
カテーテルハブ102の内部では、隔壁又はバルブ136、近位のバルブ作動器もしくはオープナ等のバルブ作動器134、ニードル保護具もしくは先端プロテクタ等の安全クリップ132が提供される。ニードル108は、ニードル先端がカテーテルチューブ104の遠位開口部112から突き出した状態でカテーテルハブの近位の開口部を通って挿入され得る。使用準備完了ポジションにおいてカニューレハブ又はニードルハブ106はニードル108の近位端と連結し得て、カテーテルハブ102と接触し得る。カテーテルハブ102の近位開口部は、雄ルアー先端等の医療器具を受け入れるようなサイズと形状を有する。
【0240】
既に説明したとおり、カテーテルハブの中に配置される先端プロテクタ132は、使用後にニードル108と共に取り外されるように構成され、バルブ136及びバルブ作動器134がカテーテルハブ102に残り通過する流体を制御する。PCT特許出願EP2016/069619で説明され
図20で示されるように、先端プロテクタ132は、その境界線が開口部を画定し、2つのアームが近位壁から遠位に延びる近位壁を有する。先端プロテクタの1つ又は両方のアームは保護位置においてニードル先端をブロックするための遠位壁を有してもよく、両方のアームはニードルの異なる側に留まってもよく、又はアームはニードル側から見たときにニードル軸を超えて交差してもよい。作動器134はバルブを開いて流体を流すためにバルブ136に押入れられるように構成される。
【0241】
フラッシュバックプラグ114はニードルハブ106の近位端118に提供されてもよく、それによれば、換気が可能になるが、第一のフラッシュバック中にフラッシュバックチャンバ116に入るときに近位端118からの血液の漏れは止められる。代わりに、ニードルハブの近位端に注射器が取り付けられてもよい。説明されたバルブ及び作動器も第二のバルブとしてニードルハブ内に配置可能である。ニードルハブ106は、2つのハブ102、106を軸方向に位置合わせして、カテーテルチューブ104の遠位開口部112から突き出るニードル先端110の長さを設定するために、ショルダ又はカテーテルハブ102と物理的に接触するカテーテルハブの近位端面等のその他の面を含んでもよい。
【0242】
図21を参照して、そしてさらに
図20を参照して、バルブオープナ134はリング又はノーズ部180、及び、脚部品もしくは細長い延長部等の少なくとも1つのプランジャ部品152を含んでもよい。ノーズ部又はリング180は、
図20のニードルアセンブリの使用準備完了ポジションにおいてバルブ136と接触して示されているが、バルブの近位面から少し隙間があってもよい。例示的な実施形態によれば、2つのプランジャ部品152は、カテーテルアセンブリの長さ方向に測った長さ及び長さに直角に測った幅をそれぞれ有するリング又はノーズ部180から近位方向に延びてもよい。少なくとも1つのプランジャ部品152は雄ルアーと接触するようなサイズ及び形状でよく、雄ルアーからの遠位向きの力をリング180に伝達してバルブ136を開く。例えば、バルブは近位バルブオープナにより遠位バルブオープナに抗して遠位に押され、それによりバルブフラップが近位方向に押されバルブのスリットが開き、流体が流れる。
【0243】
図21Aは、
図20のバルブオープナ134の側面断面図である。このバルブオープナ134は、作動端166及びノーズ部180の近位方向に延びるプランジャ端を備えたノーズ部180、を含んでもよい。しかし、2つの空いている端部で2つのプランジャ部品152を組み入れる代わりに、本実施形態は2つのプランジャ部品152を一緒に連結させるバンド又はリングを組み入れる。バンド又はリングは、2つのプランジャ部品に取り付けられる2つの弧型、曲線部、又はスタビライザ部品253を含んでもよく、バンド又はリングが形成される。バンド255はスタビライザリング255と呼ばれてもよく、2つのプランジャ部品152を連結させてスタビライザ構造を形成できる。スタビライザリング255は、バルブ作動器のノーズ部180によって画定される別の連続した外周部と離れたバルブ作動器の連続した外周部を形成する。別の例によれば、単一の弧型又は曲線部のみが2つのプランジャ部品に取り付けられる。
【0244】
バルブ作動器134の本実施形態はノーズ部180から延びる単一のプランジャ部品152を備えたバルブオープナ134として見ることができ、単一のプランジャ部品152はプランジャ端の壁を通って形成された2つ又はそれ以上のリリーフ又は通路61を含む。ニードル保護具132は、使用準備完了ポジションにおいて、及び静脈穿刺成功のあとのニードルの収納中、リリーフ61のエッジ又は境界線65と係合可能である。代わりに、先端プロテクタ又はニードル保護具132はバルブオープナ134によって画定される保持スペースから、リリーフ61を通って突き出して、カテーテルハブ102の内面と係合してもよい。さらに代わりに、先端プロテクタ132は、リリーフ61を通って突き出すが、カテーテルハブ又は境界線65の内面と接触しなくてもよい。さらに代わりに、先端プロテクタ132は、リリーフ61を通って突出し、カテーテルハブの内面と接触し、そしてリリーフの1つ又は両方の境界線と接触してもよい。1つ又は両方のリリーフから突き出ることができる先端プロテクタの部分は、先端プロテクタの1つ又は2つのエルボ部でもよい。
【0245】
本実施形態のニードル保護具132(
図22)は、少なくとも部分的にはバルブオープナ134の保持スペース155に配置されてもよい。保持スペース155に配置されるとき、ニードル保護具又は先端プロテクタは、バルブオープナの1つ又は両方のリリーフ61を通って突き出ることができる。突き出ることができるニードル保護具の部分はカテーテルハブの内面と接触できる、カテーテルハブの内面から隙間を有することができる、リリーフの1つ又は両方の境界線と接触することができる、リリーフの1つ又は両方の境界線65から隙間を有することができる、又は、これらの組み合わせができる。突き出ることができるニードル保護具の部分は1つ又は2つのニードル保護具のエルボ部でもよい。
【0246】
したがって、2つのリリーフ又は通路61を備えた実施形態によれば、2つのリリーフ又は通路の境界線は、先端プロテクタのエルボ部をそれに係合可能にすることにより保護具係合部210として機能できる。代わりにニードル保護具の2つのエルボ部はバルブオープナによって画定される保持スペースから2つのリリーフを通って突き出ることができ、カテーテルハブの内面に形成された保護具係合部と係合できる。したがって、リリーフの境界線又はカテーテルハブの内面は先端プロテクタのアーム用のアンカーポイントを形成でき、使用準備完了ポジションにおいて、及び静脈穿刺成功のあとのニードルの収納中、それと係合できる。
【0247】
一例によれば、バルブオープナ134(
図21A)の単体プランジャ部品152は、流体が流れるためのギャップでもあり得る通路又はチャンネル154を有する穴を画定する内面153、及び近位境界線又は端部エッジ63を有する概ねシリンダ状の本体部181を具現化する。保護具係合部210は本バルブオープナ134の内面153にリリーフや通路無しで形成されてもよい。言い換えれば、突起、こぶ、凹部、又は保護具係合部210はバルブオープナの内壁面153に形成されてもよく、ニードル保護具とバルブオープナの内面との間の係合が可能となる。
【0248】
バルブオープナがニードル装置、又は
図1A又は
図20のアセンブリ等のカテーテルアセンブリ100と共に使われれば、保護具係合部210はカテーテルハブの上、バルブオープナの内壁の上、又はバルブオープナの壁を通って形成されるリリーフの境界線上にあり得る。バルブオープナに組み入れられた1つ又はそれ以上のリリーフ又は保護具係合部があり得る。バルブオープナの1つ又はそれ以上のリリーフと共に使用するためのカテーテルハブを備えて形成された1つ又はそれ以上の保護具係合部もあり得る。これにより、先端プロテクタ132の2つの弾力性のあるアームがリリーフを通って突き出ることによりバルブオープナ134と係合可能となる、又はカテーテルハブと係合可能となる。
【0249】
図22は、本開示の態様に係るカテーテルアセンブリ100の分解斜視図である。図示のとおり、より広義にはニードルアセンブリ又はニードル装置と呼ばれ得るカテーテルアセンブリ100は、カテーテルチューブ104、及びブッシング138を備えたカテーテルハブ102を含んで示される。ブッシング138は、カテーテルチューブ104をカテーテルハブ102に対して保持するためにカテーテルチューブ104の近位端をカテーテルハブ102の内壁に対して楔留めするように構成されてもよい。
【0250】
カテーテルハブ102の内部では、隔壁もしくはバルブ136、作動器もしくはバルブオープナ134、及び、ニードル保護具もしくは先端プロテクタ等の安全クリップ132が提供されてもよい。プロフィール144変化があるニードル108は、使用準備完了ポジションにおいてニードル先端がカテーテルチューブの遠位開口部112から突き出した状態でカテーテルハブ102の近位開口部を通って挿入可能である。使用準備完了ポジションにおいて組み立てられれば、カニューレハブ又はニードルハブ106はニードル108の近位端と連結し得て、カテーテルハブ102の近位端と接触し得る。カテーテルハブ102の近位開口部は、雌ルアーテーパ用の、選択的には雄ねじ用の、サイズと形状を有し、ルアースリップ又はルアーロックで雄ルアー先端と係合する。
【0251】
先端プロテクタ132は、使用後にニードル108と共に取り外されるように構成され、バルブ136及びバルブ作動器134がカテーテルハブ102に残り通過する流体を制御する。下で説明されるとおり作動器134は、バルブを開いて流体を流すために雄先端により遠位方向にバルブ136内に押入れられるように構成される。
【0252】
フラッシュバックプラグ又は血液ストッパアセンブリ114は、ニードルハブ106のフラッシュバックチャンバ116からの血液の流れを止めるためにニードルハブ106に連結されてもよい。フラッシュバックプラグ114は、ニードルハブ106の近位端に提供されてもよく、それによれば、換気が可能になるがフラッシュバックプラグ114本体近位端からの血液の漏れは止められる。フラッシュバックプラグはチャンバ114aを有し、チャンバには疎水性フィルタ114bが組み入れられる。代わりに、ニードルハブ106の近位端に注射器が取り付けられてもよい。第二のバルブ136及び作動134もニードルハブ106内に配置可能である。
【0253】
梱包中及び使用前にニードル108をカバーするために、スリーブ124aとサドル124bを備えた従来型の保護キャップ124が提供されてもよい。サドル124bは少なくともカテーテルハブ102及びニードルハブ106の一部を囲むことができ、ニードルハブに取り外し可能で係合される。キャップ124は使用前にニードルアセンブリから取り外されるべきである。カテーテルハブ102には一対のウィングが提供され得て、使用後にカテーテルハブの患者への固定を容易にする。
【0254】
図23は、カテーテルチューブをカテーテルハブに保持するために使われ得るブッシング138の側面断面図である。
図21A及び24をさらに参照して、ブッシング138は第一の本体部192、第一の本体部192から延びる第二の本体部194、及び第二の本体部194から延びる2つ又はそれ以上の脚延長部196を有する本体190を含んでもよい。第一の本体部192は、テーパした遠位先端又はノーズ部を選択的に有するシリンダ型であり得る、細長い本体を有してもよい。いくつかの例によれば、およそシリンダ状のリングが第二の本体部194から延び、2つ又はそれ以上の脚延長部196がシリンダ状リングから延びる。1つ以上のギャップ2300が2つの隣接した脚延長部196の間に提供される。1つの例によれば、ブッシング138に組み入れられる脚延長部196の数はバルブに組み入れられるフラップの数と同じである。したがって、バルブが3つのフラップを有する場合、ブッシング138には3つの脚延長部196があってもよい。バルブ136が1つのスリットを有する場合、2つの脚延長部196があってもよい。ブッシング138の脚延長部196は、バルブオープナ134の最小内側直径mIDよりも小さい外側直径を画定してもよい。
【0255】
それぞれの脚延長部196の近位先端2304は面取り又は丸めた先端を有してもよい。1つの例によれば、面取り2306は各脚延長部196の近位先端2304で組み入れられ、面取り2306は脚延長部196の外面から内側にテーパがつけられる。この面取り方向はバルブ136上のフラップの折りたたみ方向と合致するように構成される。ブッシング138は金属材料から作られてもよく、脚延長部196は本体190と同時に形成されてもよい。代わりに、脚延長部196は本体190に溶接されてもよい。
【0256】
カテーテルハブ102内に配置されると、ブッシング138及びバルブ136は、ブッシングの脚延長部196がバルブのフラップと位置合わせされるように方向づけられる。言い換えれば、2つの部品は、バルブ136が近位側からバルブオープナ134によって遠位に進むと、下で説明されるようにバルブのフラップがブッシング138の脚延長部196と物理的に接触するまで押し入れられるように位置合わせされる。したがって、バルブに3つのフラップがある場合、3つのフラップがブッシングの脚延長部と物理的に接触するまで押し入れられる。バルブ136の遠位向きの壁面は脚延長部196、及び/又は弾力性部品276に接触してもよく、又はブッシング138及び/又はバルブ閉鎖位置にある弾力性部品276の脚延長部196から離れており、使用中に脚延長部に押し付けられてもよい。別の例によれば、バルブは脚延長部、及び/又はバルブ閉鎖位置にある弾力性部品276の近位先端に接触してもよく、又はそこから離れていてもよい。脚延長部196、及び/又は弾力性部品276から離れている場合、バルブ136は接触するまで軸方向に移動されてもよい。
【0257】
図24は、本開示の態様に係るニードルアセンブリ又はカテーテルアセンブリ100の分解斜視図である。より広義にはニードルアセンブリ又はニードル装置と呼ばれ得るここで提供されるカテーテルアセンブリ100は、遠位に開口部112を有するカテーテルチューブ104、及び遠位のバルブオープナ252を備えたブッシング138を備えたカテーテルハブ102を含んでもよい。ブッシング138は、カテーテルチューブ104をカテーテルハブ102に対して保持するためにカテーテルチューブ104の近位端をカテーテルハブ102の内壁に対して楔留めするように構成されてもよい。
【0258】
本願開示の1つの態様によれば、バルブ136を開くためのバルブオープナ134が含まれることは明らかである。バルブオープナ134はバルブをブッシング138の脚延長部196等の別の構造物に対して押すように構成される。本願のバルブオープナ134は複数の部品から成り、バルブを開く構造を有すると考えることができる。例えば、リング180及びプランジャ部品152の部分は近位のバルブオープナ250と考えることができ、脚延長部196を備えたブッシング138は遠位のバルブオープナ252と考えることができる。ブッシング138及び遠位バルブオープナ252は一体成型されてもよい。
【0259】
2つのバルブオープナ250、252は協働してバルブ136を開く。説明されるとおり、近位バルブオープナ250は、遠位バルブオープナ252に対してバルブを動かすためにバルブ136外エッジに対して遠位方向に押すようなサイズ及び形状を有してもよい。遠位バルブオープナ252は、バルブを通る流体通路又は流路226を開くために、バルブ136のフラップを放射方向外向きに押し、フラップの部分を近位方向に押すようなサイズ及び形状を有する。1つの例によれば、遠位バルブオープナ252の脚延長部196は軸方向に固定され、バルブのフラップを脚延長部に対して遠位方向に押すことにより、フラップはバルブ136の遠位側の脚延長部により放射方向外向きに偏向する。言い換えれば、バルブが作動してバルブを通る流路が開くと、バルブはバルブの近位側の作動器及びバルブの遠位側の作動器によって物理的に押されている。特定の実施形態によれば、バルブは、バルブの近位側のリング及びバルブの遠位側の脚延長部によって物理的に押されることによりバルブを通る流路を開くために作動してもよい。
【0260】
図25Aは、本開示の態様に係り提供されるバルブ作動器134の実施形態の斜視図である。作動器134は、例えば円錐台型ノーズ等の概してシリンダ型のノーズ又はノーズ部430、及びその遠位端に作動端436を含んでもよい。作動アーム152はノーズ部430から長さ方向に延びる。準備完了ポジションにおいて、そしてカテーテルと共に使用された場合、ノーズ部430はバルブディスクと接触していてもよく、又はバルブディスク410の近位面から少し離れていてもよい。
【0261】
既に説明されたとおり、リリーフ又は通路448により先端プロテクタ132がカテーテルハブ102内部と係合するためのアクセスが得られる。1つの実施形態によれば、作動器134本体の互いに対向する側の2つの通路又はリリーフ448は、先端プロテクタ132の2つの対応するアームがカテーテルハブ102内部へのアクセスを得るように提供される。別の実施形態は、異なる数の通路を有してもよく、例えば、1つ、3つ、又はそれ以上が組み入れられてもよい。例えば、3つの作動部品の間に3つの通路が配置されてもよい。
【0262】
図示された実施形態によれば、スタビライザ444が2つの作動部品152を連結し、作動器134の近位端に、スタビライズリング456とも呼ばれるリング構造を形成する。スタビライザ444によって、作動器がニードル保護具と及び又はカテーテルハブ102の内部と相互作用するための剛性及び又は係合面が得られる。いくつかの実施形態によれば、スタビライズリング456は、作動器本体の実質的にシリンダ状の部分を形成する1つ、2つ、又はそれ以上の個々の部分を有する。スタビライザは、互いに位置合わせされた、又はオフセットされたエッジを有してもよい。さらに別の例によれば、1つ又はそれ以上の脚延長部はスタビライザ444の近位方向に延びてもよい。例えば、
図21Bを参照に示されるように、2つの脚延長部は2つの作動アーム152と位置合わせされて、スタビライザ444から近位方向に延びてもよい。スタビライザから延びる脚延長部の長さは、雄ルアー先端が遠位方向にバルブオープナを押してバルブを開くために適切なように選択されてもよい。
【0263】
図25B及び25Cは、
図25Aの作動器134の側面図及び平面図である。先端プロテクタの132大部分は、先端プロテクタの一部が作動器の近位端を超えて近位方向に延びた状態で作動器134の保持スペース内に収納可能である。例えば、近位壁280及び先端プロテクタ132の2つのアーム288、290は作動器134のリリーフ448を通って放射方向に延びる。1つ又はそれ以上のリブ又は突起552が作動器アーム152の外面に形成されてもよく、使用準備完了ポジション及び使用後位置において作動器134をカテーテルハブ102の中に保持するためにカテーテルハブのショルダと係合してもよい。脚延長部が組み入れられる場所では、ニードル保護具の近位壁は2つの脚延長部の最も近位端寄りの部分と平行でもよい、又は2つの脚延長部の最も近位端寄りの部分は、近位壁の近位にさらに延びてもよい。
【0264】
本願の開示はさらに、反復使用の状況等の複数回アクセスの使用状況において血液漏洩を防ぐことが可能なIVカテーテルで使用されるバルブに関する。バルブが使用可能な例示的なカテーテルアセンブリ及び部品は
図1A、1B、及び20-25Cに示される。例示的なバルブ136は
図20に示され、ここで下に開示される別の代替バルブと共に複数使用するために構成される。バルブ作動器を遠位に押してバルブを開くことができるルアーコネクタの挿入によってバルブオープナ又は作動器によってバルブ136は開かれてもよい。上述のとおり、バルブは近位のバルブオープナのみにより開くことができる、又はバルブは遠位のバルブオープナに対して押されることで開くことができる。ルアーコネクタが除去されれば、バルブは、バルブからの血液漏洩を実質的に制限又は回避するために適切な密封性で閉じた構成に戻るように構成される。PCT特許出願EP2016/069619及びEP2016/069643で説明されるとおり、ばね又は弾力性部品が組み入れられて流体の流れを制限又は停止する閉じた位置へバルブが容易に戻れるようにしてもよい。
【0265】
いくつかの例によれば、ニードルが除去されスリットの面に対して動くとき、スリット周辺のバルブの比較的に薄いエリア又は断面プロフィールがニードルとバルブの間の抵抗力を減らすように提供される。単一のスリットがスリットの両側に2つのフラップ部を画定できる。バルブを通って形成される3つのスリットは3つのフラップを画定でき、以下同様である。3つのスリットはバルブの中央又は中心を画定する一点に収束してもよい。バルブの比較的薄いエリアと比べてより厚いエリアは、ルアーコネクタが除去されたとき、スリットによって画定されるバルブのフラップが閉じた構成に戻れるような剛性を提供でき、それにより複数回アクセスの使用が可能となる。いくつかの例によれば、より厚いエリアは1つ又はそれ以上のリブを組み入れることにより提供される。バルブの外周まわりで単に厚みを増やす代わりにリブを有する利点の1つは、バルブをさらに補強できることである。これは複数回アクセスの使用のためにバルブの回復性及び密封性を向上させ得る。
【0266】
本願開示の実施形態は、静脈穿刺成功のあとニードルを取り外すときのバルブの抵抗及び変形の低減を援助できるかもしれない。
【0267】
一般に、バルブ136は近位側及び遠位側を有すると考えられ、近位側はカテーテルハブの近位端に近い側、又はそれに面している側であり、カテーテルハブの内部に開く近位開口部を有する。しかし、バルブの向きは当業者の判断により反転可能である。いくつかの例によれば、1つ以上のスリットが組み入れられて、2つ以上のフラップを画定してもよい。
【0268】
いくつかの例によれば、ここで説明されるバルブは、遠位バルブオープナがないカテーテルハブ内に配置されたバルブを開くための近位バルブオープナを有するカテーテルアセンブリと共に使われ得る。近位バルブオープナのみを備えた例示的なバルブアセンブリは米国特許第9114231号及びPCT特許出願EP2016/069619で開示されている。
【0269】
図2Aは、ここで他に説明される雌ルアーを備えたカテーテルアセンブリ及びハブと共に使用可能な本開示の態様に係る例示的バルブ136を示す。本バルブ136は、第一の厚みを有する第一の部分201、及び中央平面212に直角に測定したとき第一の厚みよりも薄い第二の厚みを有する第二の部分202を有してもよい。第二の部分202は実質的に厚みが変化しない第一の領域202aと断面に沿って厚みが変化する第二の領域202bを有してもよい。第二の部分202の第二の領域202bの最も厚い部分は、第一の領域202aの最も厚い部分よりも大きくてもよい。一例によれば、第一の領域202aはバルブ中心209又はその近くでもよく、第二の部分の第二の領域202bはバルブ中心209から離れていてもよい。
【0270】
第二の領域202bは第一の領域202aから放射方向に外側でバルブの外周207近くに位置してもよい。第一の領域202aは第一の部分201の表面と実質的に平行な表面を有する。第一の部分201及び第一の領域202aの表面は、2つの異なる面でもよい。第二の領域202bは第一の領域202aと第一の部分201の表面をつなぐ面を有してもよい。第二の領域202bの表面は2つの異なる面の間でテーパしてもよい。
【0271】
第一の領域202a及び第一の部分201の表面が互いに平行ではない実施形態が想定可能である。加えて、例示されているバルブ136は実質的に平らなバルブ136表面を示すが、平らではない表面も使用可能である。
【0272】
第一の部分201から、3つのリブ308が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びてもよい。リブ208は第一の部分201の表面と同一平面であるが、リブ208は第二の部分202のセクション間の盛り上がった又はリブ状の構造として定義されてもよい。リブ208は第一の部分201と同じ厚みを有してもよい。別の例によれば、リブ208は第一の部分201の厚みよりも厚くてもよい。それぞれのリブ208は互いに平行な第一の側面204から成ってもよい。リブ208はそれぞれ第一の側面204の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。第一の側面204は、第二の領域202bの傾斜のために放射方向内向きに延びるにつれてテーパする厚みを有してもよい。リブ208はそれぞれリブ208の最も内側の端部で一点206に向かって収束する第二の側面205を有する。選択的に、リブの第二の側面205は丸められる、又は丸まった端部を有してもよい。
【0273】
1つの例によれば、それぞれの第二の側面205又はリブ208の先端が作動領域を画定する。下にさらに説明されるとおり、作動領域はバルブ作動器ヘッドの先端より小さいため、バルブ作動中バルブ作動器ヘッドは第二の部分202の第一の領域202aをではなく、リブを押す。
【0274】
リブ208は第一の領域202a及び第二の領域202bに隣接して放射方向内向きに延びる。したがって、第二の部分202は第一の側面204及び第二の側面205から形成される花びら状の構成を有する。第二の領域202bはさらに外側弓型側面203a、及び2つの丸面取りコーナー203bを有する。したがって、弓型側面203a、2つの丸面取りコーナー203b、第一の側面204、及び第二の側面205のアウトラインが第一の部分201及び第二の部分202の輪郭を描く。
【0275】
リブが、長方形等の異なる幾何学的形状を有する実施形態が想定可能である。リブ208側面205の最も内側の端部は一点に収束しなくてもよい。代わりに、リブ208の第一の側面204は互いに平行ではなくてもよい。
【0276】
第一の側面204は互いに斜めであって第二の側面205なしで収束してもよい。
【0277】
第一の領域202aにおいて、3つのスリット210は近位側から遠位側へバルブ136を通って提供される。スリット210は放射方向に延びて、中心の一点209でつながってもよい。スリット210がフラップ211を画定する。特定の例によれば、3つのスリット210はバルブ136を通って提供され、3つのフラップ211を画定してもよい。フラップ211はバルブ136の外周207に対して可動であり流体の流れが可能になるように構成される。3つのスリット210はそれぞれ第二の領域202bのエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202a内にあってもよい。代わりに、3つのスリット210はそれぞれ第二の領域202bまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリット210は3つのリブ208から離れている。
【0278】
すなわち、スリットはリブに切り込まない。別の例によれば、スリットはリブ及び第一の領域202aの一部に切り込んでもよい。
【0279】
バルブ136はカテーテルハブの内部に軸方向に固定された外周を有してもよい。バルブは近位バルブオープナのみによって開くことができる。例えば、近位のバルブオープナは雄ルアー先端によってバルブに進入して、バルブの1つ又はそれ以上のフラップを偏向させてもよい。バルブのいずれの部分もカテーテルハブの内部面構造により軸方向に固定され得て、フラップはバルブの外部分に対して押されることができる。さらに別の例によれば、バルブは近位のバルブオープナ及び遠位のバルブオープナの両方を有するバルブアセンブリによって開くように作動してもよい。
図3A及び3Bを参照にして下にさらに説明されるとおり、選択的にバルブはバルブの外周207に沿って延びるシリンダ状のスカート部を有してもよい。
【0280】
図2Bは、バルブ136の断面図である。中央平面212にそってバルブ136の機構は、バルブがカテーテルハブの中にとりつけられたとき近位に面した面及び遠位に面した面とも呼ばれ得る第一の面150及び第二の面151の両方において対称形であって反転していてもよい。したがって、バルブ136の近位側と遠位側は対称形である。第一の部分及び第二の部分の形体がバルブの両側で同じ寸法である場合、バルブ136の逆側に対してバルブ136の軸中心について回転してもよく、すなわちバルブ136の軸方向に沿って上から下に見下ろした場合に近位側の形体が遠位側からオフセットしていてもよい。代わりに、バルブ136の反対側は第一の部分及び第二の部分それぞれが異なる寸法を有してもよい。例えば、リブ208の様々な厚み及び第二の部分202の第二の領域202bは、近位側と遠位側の同じ構成要素を比較したとき異なっていてもよい。別の実施形態によれば、バルブ136の片側のみが幾何学的特徴を有し、反対側は全体に概ね平らでもよい。
【0281】
例示的な図によれば第一の部分201及び第一の領域202aが中央平面212に実質的に平行な面を有することが示される。第一の領域202a及び第一の部分201の面がお互いにも、中央平面212にも平行ではない実施形態が想定可能である。第二の領域202bは第一の領域202a及び第一の部分201の面をつなぐ面を有する。例示的な図によれば、第二の領域202bはリング型に構成された実質的に平らな面を有する。第一の領域202aと第一の部分201をつなぐ面の形は階段のステップ又は凸曲面、凹曲面などの他の形でもよい。
【0282】
バルブ136は一つの材料から一体型で形成されてもよい。代わりにバルブ136は剛性又は弾力性などを向上させる目的で様々な部分を異なる材料から形成してもよい。バルブ136は医療グレードエラストマ又は熱可塑性エラストマ(TPE)から作られてもよい。
【0283】
スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである。したがって、比較的早期の接触により、バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減させバルブを早く開くことができる。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、スリットを有する面よりも近位方向に延びた開示されているリブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。さらに、リブがあることにより弾力性が高まり、バルブのより早期の作動を可能としたままで、バルブ中央付近のバルブが比較的薄いことによりニードルへの抵抗が少なくなる。
【0284】
使用準備完了ポジションでニードルがスリットから突き出るときフラップが少し偏向することにより、リブの先端とニードルが接触する可能性がある。接触した場合、直線の(矩形の)エッジ先端ではなく、先端が矢の形を有すること、又は各リブの先端領域が小さいことはリブ先端とニードルとの間の接触面積の低減を促進し得て、ニードルを引き抜くときの摩擦及び抵抗力が低減する。
【0285】
厚いバルブエリアと薄いバルブエリアとの間で傾斜面を有する曲面の凹部の利点はモールド成形を容易にすることである。また、尖った段又は角度があるエリアでは血液が凝固する傾向があり、したがって曲面及び斜面は血餅生成のリスクを低減できる。
【0286】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0287】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0288】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0289】
図3A及び3Bは、本願開示の例示的なバルブ136を示し、バルブ136は中央平面212に関して非対称である。バルブ136は第一端311及び第二端312を備えたシリンダ部又はスカート313を有する外周207を有してもよい。第一端のバルブディスクから延びるシリンダ部又はスカート313は、バルブ136の全長を長くする。シリンダ部313の横壁は内面315で画定されてもよく、外面316は不変の厚みを有してもよい。シリンダ部313の内側に、バルブディスクとも呼ばれ得る中央部314があってもよい(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)。中央部314は第一の厚みを有する第一の部分201及び第一の厚みよりも薄い第二の厚みを有する第二の部分202を含んでもよい。第一の部分201及び第二の部分202の両方は、シリンダ部313よりも小さい厚みを有してもよい。加えて、第一の部分201及び第二の部分202はバルブ136の中央平面212からオフセットしてもよい。
【0290】
第二の部分202は実質的に厚みが変化しない第一の領域202aと、厚みが変化する第二の領域202bを有してもよい。第二の領域202bは第一の領域202aから放射方向に外側で外周207の近くに位置する。第一の領域202aは第一の部分201の表面と実質的に平行な表面でもよい。第二の領域202bは第一の領域202aと第一の部分201の表面をつなぐ面を有してもよい。第一の領域202aと第一の部分201の表面が互いに平行ではない実施形態が想定可能である。加えて、例示されているバルブ136は実質的に平らなバルブ136表面を示すが、平らではない表面も使用可能である。
【0291】
第一の部分201から、3つのリブ208が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びる。リブ208は第一の部分201と同じ厚みを有してもよい。それぞれのリブ208は互いに実質的に平行な第一の側面204をそれぞれ含んでもよい。リブ208はそれぞれ第一の側面204の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。リブ208はそれぞれリブ208の最も内側の端部で一点206に向かって収束する第二の側面205を有してもよい。リブ208は第一の領域202a及び第二の領域202bに隣接して放射方向内向きに延びる。
【0292】
第一の領域202aにおいて、3つのスリット210は近位側から遠位側へバルブ136を通って提供される。スリット210は放射方向に延びて、中心209の一点でつながってもよい。スリット210は、偏向してバルブを開くことができるフラップ211を画定する。特定の例によれば、バルブ136を通って提供される3つのスリット210が3つのフラップ211を画定する。フラップ211はバルブ136の外周207に対して可動であるように構成され、流体の流れを可能にする。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202aのエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202a内にあってもよい。代わりに、3つのスリット210はそれぞれ第二の領域202bまで長さ方向に延びてもよい。
【0293】
図3Bは、バルブ136の断面図である。
図3Bは、バルブ又はバルブディスクとも呼ばれる中央部314の対向する側が互いに似た形状であり得ることを示す。図示された実施形態によれば、バルブディスクの第一の部分201はシリンダ部313の端部311と一体でもよい。1つの実施形態によれば、端部311はカテーテルハブ内で方向づけられるにあたり、バルブの遠位側である。図示されるとおり、中央部314はバルブ136の中央平面212から軸方向にオフセットしており、バルブ136の端部にある。代わりに、中央部314はシリンダ部313の終端からインセットしてもよい。さらに代わりに、シリンダ部は近位方向に向けられてカテーテルハブの中に配置されてもよい。
【0294】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0295】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0296】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0297】
図4A及び4Bは、本願開示の例示的なバルブ136を示し、バルブ136は外側シリンダ部313の間に位置する中央部314を有する。中央部314はバルブディスクとも呼ばれ得る。この場合、中央部314はシリンダの2つの内部凹部401、402を分ける隔壁又は仕切りとして配置され得る。中央部314はシリンダ部313の2つの端部の間に配置されてもよく、2つの内部スペース又は凹部が画定される。2つの内部スペース又は凹部はサイズが近くてもよく、サイズが異なっていてもよい。1つの例によれば、より小さい内部スペースが比較的大きいスペースから遠位に配置されてもよい。
【0298】
図4Aは、シリンダ部313がバルブ136の全長を長くし得ることを示す。シリンダ部313の中で、中央区314(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)は第一の厚みを有する第一の部分201及び第一の厚みよりも薄い第二の厚みを有する第二の部分202を含んでもよい。第一の部分201及び第二の部分202の両方は、シリンダ部313よりも小さい厚みを有してもよい。加えて、第一の部分201及び第二の部分202はバルブ136の中央平面212からオフセットしてもよい。
【0299】
第二の部分202は実質的に厚みが変化しない第一の領域202aと、厚みが変化する第二の領域202bを有する。第二の領域202bは第一の領域202aから放射方向に外側で外周207の近くに位置してもよい。第一の領域202aは第一の部分201の表面と実質的に平行な表面を有してもよい。第二の領域202bは第一の領域202aと第一の部分201の表面をつなぐ面を有してもよい。第一の領域202aと第一の部分201の表面が互いに平行ではない実施形態が想定可能である。加えて、例示されているバルブ136は実質的に平らなバルブ136表面を示すが、平らではない表面も使用可能である。
【0300】
第一の部分201から、3つのリブ208が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びる。リブ208は第一の部分201と同じ厚みを有してもよい。それぞれのリブ208は互いに実質的に平行な第一の側面204をそれぞれ含む。リブ208はそれぞれ第一の側面204の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。リブ208はそれぞれリブ208の最も内側の端部で一点206に向かって収束する第二の側面205を有してもよい。リブ208は第一の領域202a及び第二の領域202bに隣接して放射方向内向きに延びてもよい。
【0301】
第一の領域202aにおいて、3つのスリット210は近位側から遠位側へバルブ136を通って提供される。スリット210は放射方向に延びて、中心209の一点でつながってもよい。スリット210は、フラップ211を画定してもよい。特定の例によれば、バルブ136を通って提供される3つのスリット210が3つのフラップ211を画定する。フラップ211はバルブ136の外周207に対して可動であるように構成されてもよく、流体の流れを可能にする。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202aのエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202a内にあってもよい。代わりに、3つのスリット210はそれぞれ第二の領域202bまで長さ方向に延びてもよい。
【0302】
さらに、
図4Bに示されるとおり、シリンダ部外側313は、外側面404及び内側面405のうち少なくとも1つにおいてテーパ面403でもよい。表面は、シリンダ部313に沿って中央部314が位置する場所付近からシリンダ部313の終わりまでテーパしてもよい。実施形態によれば、シリンダ部313の両端はシリンダ部313に沿って中央部314が位置する場所付近からシリンダ部313の終わりまでテーパしてもよい。これは製造を容易にするため、及びバルブ136の向きを気にせずにアセンブリを組み立てるのを容易にするためでもよい。いくつかの実施形態によれば、シリンダ部全体は外側面404及び内側面405のうち少なくとも1つにおいて1つの端部からもう1つの端部までテーパしてもよい。
【0303】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0304】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0305】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0306】
図5A及び5Bは、内部凹部401、402が異なる直径を有する例示的なバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。外側シリンダ部313は3つの円周領域501、502、503を有してもよい。第一の円周領域501の内面505の直径は第三の円周領域503の内面506の直径よりも大きくてもよい。第一の円周領域501の外面504の直径は第三の円周領域503の外面507の直径よりも大きくてもよい。第二の円周領域502の隆起面509は、第一の円周領域501及び第三の円周領域503のいずれよりも大きい直径を有してもよい。
【0307】
第一の円周領域501の内面505及び外面504は実質的に平行でもよく、側壁508を画定する。バルブ136の軸に沿った断面で見た場合に、隆起面509は、第一の円周領域501の外面504と平行である。第二の円周領域502の隆起面509は、第一の円周領域501及び第三の円周領域503から外向きに突き出ており、2つの隆起側面510、511がある。第二の円周領域502は、中央部314の厚みに対応してもよい。隆起側面510、511は互いに平行であってもよく、バルブ136の放射方向に延びる。代わりに、少なくとも1つの隆起側面510、511は放射方向に角度を持って延びてよく、円錐面が形成されてもよい。
【0308】
第三の円周領域503の外面507は、シリンダ部313の遠位端に向かってバルブ136の中心209に内向きにテーパしてもよい。第三の円周領域503の内面506は、シリンダ部313の遠位端に向かってバルブ136の中心209から離れて外向きにテーパしてもよい。これによれば、外面507及び内面506によって画定される第三の円周領域503の横壁512は両面でテーパしており、シリンダ部313の遠位端に向かってテーパする。
【0309】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0310】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0311】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0312】
図6A、6B、及び6Cは、突き出たリブを有する例示的なバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。バルブ136は、第一端311でシリンダ部313及びバルブディスクとも呼ばれ得る中央部314を有してもよい。
図6Aは、バルブの近位端であり得る第二端312から見たバルブ136を示す。4つの内側リブ601が中央部314の内面604から突き出ていてもよい。4つの内側リブ601は、同心円レイアウトにおいて互いに等間隔で配置されてもよい。各内側リブ601は概して楔形、又はパイ型でもよく、シリンダ部の内面606から中心209に向かって延びる。内側リブ601の楔形状は内向きにテーパした2つの横壁601a及び端部壁601bによって画定される。端部壁601bには凹型に丸面取りがあってもよい。代わりに、横壁601aは互いに平行で、内側リブ601が楔形ではなく長方形となってもよい。例示的な実施形態によれば、各内側リブ601の端部壁601bには凹型に丸面取りがあってもよく、弓型部が中央部314の中心209の周りに同心円のリングを画定する。内側リブ601の端部壁601bは、平らな、凹んだ、膨らんだ、又は斜めにテーパされて内面604と交わる等の別の形状を有してもよい。
【0313】
図6Bは、バルブの遠位端であり得る第一端311から見たバルブ136を示す。中央部314の外面605上で、4つの外側リブ602が外面605から突き出る。リブ602は、互いに離れている。すなわち、本実施形態では、リブは互いに連結又は接触しない。外側リブ602はそれぞれ矢の形、又は1つの端部が一点に収束した陸上トラック形を有してもよい。外側リブ602の形は外側端が半円形で、内側端が三角形の矢の形でつながれた2本の平行線で画定される。外側リブ602はバルブ136の外周からインセットされてもよい。
【0314】
4つの外側リブ602の位置は、バルブ136の軸に沿って見たとき内側リブ601の位置と合致して重なる。4つのスリット210はリブ601、602の間に配置され、中央部614を通って延びてもよい。4つのスリット210はバルブ136のシリンダ部313に対して可動であって流体の流れを可能にするように構成された4つのフラップ211を画定する。
【0315】
図6Cは、バルブ136の断面図である。バルブ136の第二端312に、リップ603がある。リップ603は円周状に均一に配置されてもよい。リップ603は、シリンダ部313から放射方向内向きに延び、対向する平行なリップ側面603a、603bにより形成されてもよい。リップ内側面603cは、平行なリップ側面603a、603bに直交し、軸方向に一直線に並ぶ。
【0316】
中央部314の内面604はシリンダ部313から中心209に向かって斜めの角度で延びる。外面605はシリンダ部313から中心209に向かって直角に伸びてもよい。これによれば、中央部314はシリンダ部313から中心209に向かって厚みが薄くなってゆく。
【0317】
4つの内側リブ601は中央部314で実質的に均一な厚みを有してもよい。そのため、内側リブ601の上面は中央部314の内面604と平行でもよい。中央部314の厚みが変化する場合、内側リブ601から外側リブ602までの距離は中央部314の中心209に向かって小さくなってゆく。代わりに、内側リブ601及び外側リブ602はそれぞれバルブ136の中心209に近づくと薄くなるように厚みが変化してもよい。さらに内側リブ601及び外側リブ602はそれぞれ中央部314の中心209に近づくと厚くなるように厚みが変化してもよい。
【0318】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0319】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0320】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0321】
図7A、7B、及び7Cは、バルブディスクとも呼ばれ得る中央部314によって形成され、中央平面212からオフセットして第一端311に配置される内部凹部を有する例示的なバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。バルブ136は、シリンダ部313及び中央部314を有してもよい。
【0322】
図7Aは、第一端311から見たバルブ136を示す。中央部314の外面605は、第一のフィレット、ストリップ、又はバンド領域701、及び第二のフィレット、ストリップ、又はバンド領域702で、シリンダ部313に融合する。第一のフィレット領域701及び第二のフィレット領域702は、異なるフィレット半径を有してもよい。第一のフィレット領域701は第二のフィレット領域702よりも小さい半径を有してもよい。第一のフィレット領域701及び第二のフィレット領域702はそれぞれ不変の半径を有してもよく、又は半径が変化してもよい。代わりに、第一のフィレット領域701及び第二のフィレット領域702は、不変の又は一定に変化するフィレット半径を有する1つの領域でもよい。
【0323】
中央部314の外面605は第一の部分703及び第二の部分704を有する。第一の部分703は、バルブ136の第一端311の最も外側の部分である平面でもよい。第二の部分704は、第一の領域701のインセットでもよく、中心209に向かって中央部314へ延びる傾斜した部分を含んでもよい。
図7Cに示すように、第二の部704は、中央部314で切欠きを形成してもよい。
【0324】
第一の部分703から、3つの外側リブ705が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びる。外側リブ705は第一の部分703と同じ厚みを有する。それぞれの外側リブ705は互いに平行な第一の側面706から成ってもよい。外側リブ705はそれぞれ第一の側面706の間が実質的に不変の幅で内側に延びてもよい。リブ705はそれぞれ外側リブ705の最も内側の端部で一点708に向かって収束する第二の側面707を有してもよい。
【0325】
外側リブは705第二の部分704に隣接して放射方向内向きに延びてもよい。したがって、第二の部分704は第一の側面706及び第二の側面707から形成される花びら状の構成を有する。第二の領域704はさらに外側弓型側面709a、及び2つの丸面取りコーナー709bを含んでもよい。したがって、弓型側面709a、2つの丸面取りコーナー709b、第一の側面706、及び第二の側面707のアウトラインが第一の部分703及び第二の部分704の輪郭を描く。
【0326】
外側リブが、長方形等の異なる幾何学的形状を有する実施形態が想定可能である。外側リブ705の最も内側の端部は一点に収束しなくてもよい。代わりに、リブ705の第一の側面706は互いに平行ではなくてもよい。第一の側面706は互いに斜めであって第二の側面707なしで収束してもよい。
【0327】
図7Bは、第二端312から見たバルブ136を示す。中央部314の内面604は第一の部分201及び第二の部分202を有する。
図7Cと組み合わせて示すとおり、第一の部分201はバルブ136の軸方向に直角な平面を有する。第二の部分202は第一の領域202a及び第二の領域202bを有する。第二の領域202bはバルブ136の軸方向に直角な平面を有する。代わりに、第二の領域202bはバルブ136の厚みを変化させるように角度を有してもよい。第一の領域202aは第二の領域202b内でインセットされ、中央部314の中心209に向かって延びる傾斜した部分を含む。
図7A、7B、及び7Cにわたって示されるとおり、内面の第一の領域202aは外面605の第二の部分704と重なってもよい。
【0328】
第一の部分201から、3つのリブ208が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びる。リブ208は第一の部分201と同じ厚みを有してもよい。それぞれのリブ208は互いに平行な第一の側面204から成ってもよい。リブ208はそれぞれ第一の側面204の間が実質的に不変の幅で内側に延びてもよい。リブ208はそれぞれリブの最も内側の端部で一点206に向かって収束する第二の側面205を有してもよい。
【0329】
リブ208は第一の領域202a及び第二の領域202bに隣接して放射方向内向きに延びてもよい。したがって、第一の領域202aは第一の側面204及び第二の側面205から形成される花びら状の構成を有する。第一の領域202aはさらに弓型外側203a、及び2つの丸面取りコーナー203bを有する。したがって、弓型側面203a、2つの丸面取りコーナー203b、第一の側面204、及び第二の側面205のアウトラインが第一の部分201及び第二の部分202の輪郭を描いてもよい。
【0330】
リブが、長方形等の異なる幾何学的形状を有する実施形態が想定可能である。リブ208の最も内側の端部は一点に収束しなくてもよい。代わりに、リブ208の第一の側面204は互いに平行ではなくてもよい。第一の側面204は互いに斜めであって第二の側面205なしで収束してもよい。
【0331】
図7Cに示されるとおり、第一の領域202a及び第二の領域202bは中央部314に切欠きを形成する。第二の領域202bは第一の内周710との接点から延びて第一の部分201からのステップダウンを形成してもよい。第一の領域202aは次に第二の領域202bの高さから中央部314に延びてもよい。代わりに、第二の領域202bは、第一の内周と接触する代わりに第一の内周710からインセットしてもよい。
【0332】
第一の領域内202aで、バルブの片側から中央部又はバルブディスク314の反対側へ通り抜ける3つのスリット210が提供されてもよい。スリット210は放射方向に延び、中心209の一点でつながる。スリット210がフラップ211を画定する。特定の例によれば、バルブ136を通って提供される3つのスリット210が3つのフラップ211を画定する。フラップ211はバルブ136の外周207に対して可動であり、流体の流れを可能にするように構成される。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202aのエッジまで長さ方向に延びてもよい。3つのスリット210はそれぞれ第一の領域202a内でもよい。代わりに、3つのスリット210はそれぞれ第二の領域202bまで長さ方向に延びてもよい。
【0333】
図7Bと組み合わせると
図7Cは、シリンダ部313の内面315がテーパしていることを示す。内面315の最も内側の部分において、第一の内周710は内面315の底端を画定する第一の外周を有してもよい。内面315の中央付近に第二の内周711がある。第二の内周は第一の内周の円周よりも大きい円周を有してもよく、内面315はテーパしており、第一及び第二の内周をつなぐ。内面315の反対の端部には第三の内周712があり、第三の内周は第二の内周の円周よりも大きい円周を有してもよい。したがって、シリンダ部313内周は中央部314から第二端312に向かって大きくなる。
【0334】
別の例によれば、形状を変えるために別の円周を内面315の画定に採用してもよい。また、内面315の外周をつなぐために異なる形状を用いてもよい
【0335】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0336】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0337】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0338】
図8A、及び8Bは、バルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)の片側がリブを有さない実施形態を示す。
図8Aにおいて、
図7A、7B、及び7Cで概ね示されるバルブ136が提供される。しかし、
図8Aのバルブ136は内側リブ208を有さない。代わりに内面604が第一の部分201及び第二の部分202を有し、第一の部分201は、第二の部分202の周りに配置される同心のリングである。したがって第二の部分202は円錐状で中央部314の中心209に向かってテーパする。
【0339】
図8Bは、外側リブ705無しで示された
図8Aのバルブ136の側面断面図であり、
図7Aで示されたバルブの反転であるとみることができる。本実施形態によれば、外面605は第一の部分703及び第二の部分704を有し、第一の部分703は第二の部分704の周りに配置された同心のリングである。第二の部分704は円錐状であり、中央部314の中心209に向かってテーパする。本願開示に基づけば、バルブ136の片側にはリブしかなく、そのような変更は、ここで開示されるいずれのバルブ136にも容易に適用可能である。
【0340】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0341】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0342】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0343】
図9A、及び9Bは、バルブ136の薄い部分の代わりにリブ208、705を有する厚い部分にそってスリット210が配置される実施形態を示す(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)。
図9Aは、バルブ136の第二端312を示し、スリット210は、薄い第二の部分202に沿って延びるだけではなく、第二の部分202の第一の領域202aからリブ208まで延びて配置されている。説明され図示される別の例によれば、バルブ136のスリット210はリブ208、705が形成される厚い部分に沿ってスリット210が延びるような構成を有してもよい。
【0344】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0345】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0346】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0347】
図10A、10B、及び10Cは、内側リブ601と凹んだ外側リブ705を含むバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)の実施形態を示す。バルブ136は、第一端311にシリンダ部313及び中央部314を有する。
【0348】
図10Aは、バルブの近位端であり得る第二端312から見たバルブ136を示す。4つの内側リブ601はバルブディスクと呼ばれ得る中央部314の内面604から突き出る。4つの内側リブ601は、同心円レイアウトにおいて互いに等間隔で配置されてもよい。各内側リブ601は概して矢の形でもよく、シリンダ部の内面606から中心209に向かって延びる。内側リブ601の矢形状は2つの平行な横エッジ1010a及び2つの収束する横壁1010bによって画定される。内側リブ601はそれぞれ内面604から横エッジ1010cを横切って延びる劣弧1011によって画定される断面を有する。収束する横壁1010bはそれぞれ収束する直線1010c、内面604に沿った長さ、及び劣弧からの周長によって画定される。代わりに、横壁601aは互いに斜めであり内側リブ601が楔形であってもよい。リブは、平らな、凹んだ、又は斜めにテーパされる等の別の形状を有してもよい。
【0349】
図10Bは、バルブの遠位端であり得る第一端311から見たバルブ136を示す。中央部314の外面605に十字架形部1012a及び円錐形凹部1012bを有する凹部1012が形成される。十字架形部1012aは、十字架形パターンで配置された外面605からバルブ136に延びる2つの溝1013を含む。溝1013は外面に直角な横壁1013aを有してもよい。横壁は互いに平行である。
【0350】
円錐形凹部はバルブ136の中心209周りに同心に配置される。円錐形凹部1012bは同心に配置された第一の円錐形凹部1014a及び第二の円錐形凹部1014bの2つの部分を有する。第一の円錐形凹部1014aは、最も内側のエリアでもよい。それは、溝1013の深さよりも小さい外面605に向かう深さを有する。第二の円錐形凹部1014bは、テーパを有し、外面605と第一の円錐形凹部1014aを部分的につなぐ面を有する。第二の円錐形凹部と第一の円錐形凹部1014aをつなぐ追加の垂直な横壁1014cがある。第二の円錐形凹部1014bは、第一の円錐形凹部1014aの周りに配置される。第二の円錐形凹部1014bの直径は溝1013の長さよりも小さい。
【0351】
代わりに、チャンネルを1つ追加することにより、十字架の代わりに星形のパターンなどの追加の凹部が作られてもよい。また、円錐形凹部のために、追加の同心円エリアが配置されてもよい。
【0352】
スリット210は近位側から遠位側までバルブ136を通って溝1013の全長にわたって提供される。スリット210は放射方向に延び中心点209でつながる。スリット210はフラップ211を画定する。特定の例によれば、バルブ136を通って提供される4つのスリット210は4つのフラップ211を画定する。フラップ211はバルブ136のシリンダ部313に対して可動で構成され、流体の流れを可能にする。
【0353】
図10Cは、バルブ136の断面図である。
図10Cは、第二の円錐形凹部1014bのテーパする深さを示す。溝1013は外面605から最も深い凹部を画定する。円錐形凹部により溝1013の周辺で中央部から外周材料がさらに除かれる。
【0354】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0355】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0356】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0357】
図11A、11B、及び11Cは、様々な形状の面取り及びフィレットの適用を含むバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。
【0358】
図11Aは、第一端311からのバルブ136を示す。バルブの第一端311は第一の部分201及び第二の部分202を有し、第一の部分は第二の部分202の周りに配置されてもよい。第一の部分201は第一の面150である。第二の部分202は、第一の面150の中に延びる空洞又は凹部を形成してもよい。第二の部分202は中央部314まで実質的に変化しない深さで設定された第一の領域202aと深さが変化する第二の領域202bを有してもよい。第二の領域202bは第一の領域202aから放射方向に外側で外周207近くに位置してもよい。第一の領域202aは第一の部分201の表面と実質的に平行な表面を有してもよい。第二の領域202bは第一の領域202aと第一の部分201の表面をつなぐ面を有してもよい。
【0359】
第一の部分201から、3つのリブ208が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びる。リブ208は第一の面150と同じ深さを有する。それぞれのリブ208は互いに実質的に平行な第一のエッジ1120を含む。リブ208はそれぞれ第一のエッジ1120の間が実質的に不変の幅で内側に延びてもよい。リブ208はそれぞれリブ208の最も内側の端部一点1122に向かって収束する第二のエッジ1121を有する。
【0360】
リブ208は第一の領域202a及び第二の領域202bに隣接して放射方向内向きに延びる。したがって、第二の部分202は第一のエッジ1120及び第二のエッジ1121から形成される花びら状の構成を有する。第二の領域202bはさらに弓型外側エッジ1123、及び2つの丸面取りコーナー1124を有する。したがって、弓型エッジ1123、2つの丸面取りコーナー1124、第一のエッジ1120、及び第二のエッジ1121のアウトラインが第一の部分201及び第二の部分202の輪郭を描く。弓型エッジ1123、2つの丸面取りコーナー1124、第一のエッジ1120を第一の領域202aにつなぐ面は、第一の面150に対して傾斜するように面取りされる。
【0361】
図11Bは、第二端312からのバルブ136を示す。バルブ136のシリンダ部313は、フィレット領域1110に移行し、さらに第二端312の円錐部分1111に移行する第一のシリンダ領域1101を有してもよい。第二端は、放射方向内向きに延びるリップ1113を有する横壁端面1112を有してもよい。
【0362】
図11Cは、バルブ136の断面図である。リップ1113は、内側にテーパした横壁1113aを有してもよい。リップ1113の内側には凹部1114があってもよい。バルブ136の中央部314の第二面151上には、凹部1114内に内側リブ1130が提供されてもよい。内側リブ1130はリブ208とは異なる寸法でもよい。内側リブ1130は、スリット210が中央部314の薄いエリアで隣接するリブの間を延びることができるように概してバルブ内のリブ208と同じ位置に重なってもよい。内側リブ1130の上エッジはフィレット1130a又は丸面取りされてもよい。バルブの特定のエリアで面取り又は丸面取りが示されるが、面取りの代わりにフィレット又は丸面取りが使われてもよく、その逆もある。
【0363】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0364】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0365】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0366】
図12A、12B、及び12Cは、外側リブ付きバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。バルブのさらに別の実施形態は、外側リブ付きバルブであってもよい。リブ及び中央部314の構造は、
図11A、11B、及び11Cで示されるバルブ136と類似している。シリンダ部313は第一の円周領域1201及び第二の円周領域1202を有する。
【0367】
図12Aは、第二端312からのバルブ136を示す。外面1215は外側リブ1203を有してもよい。外側リブは空気又は気体を通すことができるが血液の流れが横切って流れることは制限する。代わりに、気体及び流体が横切って流れることを防止するように外側リブはカテーテルハブの内面と複数の密封部を形成してもよい。また、第二端312はリップ1205を備えてバルブ136内部への開口部への凹部を画定する横壁端面1204を有してもよい。
図12Cにおいて、リップ1205はさらに内側にテーパした2つの横壁を有して示される。
【0368】
図12Bは、第一端311からのバルブ136を示す。外側リブ1203は、外面1215に沿って横壁1213まで延びてもよい。
【0369】
図12Cに示されるとおり、第一の円周領域1201は、中央部314の第一の側にあってもよい。第一の円周領域1201の外面1211は、シリンダ部313の遠位端に向かってバルブ136の中心209に内向きにテーパしてもよい。第一の円周領域1201の内面1212は、シリンダ部313の遠位端に向かってバルブ136の中心209から離れて外向きにテーパしてもよい。これによれば、外面1211及び内面1212によって画定される第一の円周領域1201の横壁1213は両面でテーパしており、シリンダ部313の遠位端に向かってテーパする。第一の円周部は第二の円周領域1202の外側直径よりも小さい直径を有する。
【0370】
第二の円周領域1202は第一の円周領域1201と反対の方向に中央部314から延びてもよい。第二の円周領域1202は第一の円周領域の外面1211と比べて、より大きい外面1215の直径、及び、第一の円周領域の内面1212と比べて、より小さい内面1216の直径をそれぞれ有することにより、第一の円周領域1201の横壁1213よりも第二の円周領域の横壁1214が厚い。外面1215はバルブの断面を見たときにのこぎり歯状パターンのリブ1203を有してもよい。のこぎり歯状パターンは非対称でも対称でもよい。
【0371】
図示のバルブ136は放射方向のリブであるが、円周リブは軸方向であってバルブ136の一端から反対の端まで延びてもよい。
【0372】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0373】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0374】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0375】
図13A、13B、及び13Cは、バルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)のリブ208、705が重ならず、むしろ互いにオフセットされる様子を示す。
図13Aは、凹部1301及び3つの三角形リブ208を有する第一の面150を示す。
図13Bは、第一の面150上のリブは第二の面151のリブ705からオフセットした方向であってもよいことを示す。すなわち、バルブ136の断面図で第一の面150と第二の面151は異なる。例えば、1つの面のリブは、他方の面のリブから180度回転していてもよい。代わりに、反対側で異なる数のリブが使われてもよい。
図13Cは、バルブ136の反対側リブの厚みが異なっていてもよい実施形態を示す。この場合、中央部314が中央平面212からオフセットされる。
【0376】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0377】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0378】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0379】
図14A-Dは、傾斜した凹部を含むバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。
図14Aは、三つ葉のクローバーにも似た3つの傾斜面を有する概して涙滴型の凹部1402を有するバルブを示す。3つの涙滴型凹部1402は内側エリア中心209近くで互いにつながってもよい。それぞれの涙滴型は大きい端部及び比較的小さい端部を有してもよい。3つの涙滴型凹部の3つの小さい端部は比較的小さい端部で互いにつながってもよい。別の例によれば、3つ以上の涙滴型凹部があってもよい。
【0380】
涙滴型凹部1402はバルブ136の中心209に向かって徐々に薄くなってもよい。バルブの外側が徐々に薄くなるバルブよりも大きい厚みを有してもよい。涙滴型凹部はそれぞれ、
図2Aの弓型側面203aよりも緩い曲線、及び
図2Aのテーパ側面205よりも緩い傾斜を有する外側領域を含んでもよい。
【0381】
一例によれば、本実施形態の傾斜した凹部はそれぞれ2つ又はそれ以上の異なる傾斜部ではなく単一の傾斜を有する。別の例によれば、中心209に向かって3つの涙滴型凹部は概して平坦なエリア又は本質的に傾斜がない領域を有してもよい。
【0382】
スリット210は涙滴型凹部1402でバルブ136を通って提供され、したがってフラップ211が形成される。1つ以上の、例えば3つの、スリットがあって2つ以上のフラップを形成してもよい。図示においては、3つのスリット210が3つのフラップ211を形成する。いくつかの例によれば、スリットは各涙滴型凹部を通って提供されてもよい。各スリットは比較的小さい端部から各涙滴型凹部の長さに部分的に沿って延びてもよい。いくつかの例によれば、各スリットは、第二の領域ではなく第一の領域でバルブの厚みを通って延びてもよい。別の例によれば、スリットがリブ208の少なくとも一部を通ってもよい。リブ208は涙滴型凹部の側面1403で画定されてもよい。涙滴型凹部1402の傾斜面は第一の面150から中心209まで一定の傾斜を有してもよい、又は複雑な傾斜又は変化する傾斜を有してもよい。
【0383】
図14Dは、隆起した円周部1401a及び3つの隆起リブ1401bを備えて涙滴型凹部1402の上に提供される隆起した部分1401を示す。隆起リブは均一な厚みを有してもよく、したがって涙滴型凹部1402が薄くなってゆくにつれて中心に向かって傾いてもよい。各リブの先端は尖っている、円形である、又は丸まっていてもよい。いくつかの例によれば、リブはバルブ外周に沿ったバルブの厚みと同じ厚みを有してもよい。図示の実施形態はバルブ136の一方の面だけに隆起した円周部及び三角形リブを示すが、これらの特徴が対向する面に提供されてもよいことは明らかである。
【0384】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0385】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0386】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0387】
図15A、15B、及び15Cは、リブ208上に補助リブ1501が形成される実施形態を示す。
図15は、
図2A及び2Bに示される実施形態のスタイルのバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。加えて、バルブ136はリブ208の上に補助リブ1501を有する。
【0388】
補助リブ1501はリブ208上で第一の面150から突き出てインセットされてもよい。補助リブ1501は2つの横壁1501a、2つの収束する壁1501b、及び後方壁1501cによって画定される概して矢の形を有する。2つの横壁1501aは互いに平行でもよく、補助リブ1501が載っているそれぞれのリブ208の第一の側面204と平行でもよい。後方壁1501cは第二の部分202の第二の領域202bの外側弓型側面203a全てを囲む円の円周近くに配置されてもよい。
【0389】
図15Bは、バルブ136の反対側に補助リブ1501がない様子を示す。しかし、補助リブ1501はバルブ136のいずれかの側にあることに加えて両側にあってもよい。
【0390】
図15Cは、補助リブ1501付きバルブ136の断面図である。補助リブ1501は上及び底にそって面取りエッジを有してもよい。しかし様々なエッジ仕上げの使用も適切であり得る。
【0391】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0392】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0393】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0394】
図16A、16B、及び16Cは、リブの寸法が第一の面150と第二の面151とで異なり、その結果非対称のバルブ136となるバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。
【0395】
図16Aは、バルブ136の第一の面150側における、リブ208の第一の寸法決めを示す。図において、リブ208の最も内側の位置208iは破線の円1601で示される。
【0396】
図16Bは、バルブ136の逆側の第二の面151を示す。概して、第二の面151は第一の面150上のリブ208に対向する外側リブ705を有してもよい。リブ705の最も内側の位置705iは破線の円1602で図示されてもよい。図示のとおり、第二の面151の円1602は第一の面150の円1601よりも大きい直径を有してもよい
【0397】
リブ208と705のこの違いを示すために、
図16Cは、リブ705の最も内側の位置705iとリブ208の最も内側の位置208iとの間の径方向の違いを示す。
図16Cは、第一の面150のリブ208を、バルブの中心209の近くまで延ばすことにより大きく示すが、その逆もまた可能である。
【0398】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0399】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0400】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0401】
図17A及び17Bは、バルブ136を作動させるように構成されたバルブ作動器134を示す。バルブ作動器134は、作動器ヘッド134a及び作動器レッグ134bを含む。作動器ヘッドは遠位端直径1731を有する遠位端、近位端直径1730を有する近位端、及びヘッド長さ1732を有してもよい。実施形態によれば、近位端直径1730は作動器134の最大直径でもある。遠位端直径1731は近位端直径1730よりも小さい。
【0402】
図18A及び18Bは、バルブ作動器134とバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)との接触を示す。
図18Aは、バルブ作動器134がバルブ136を変形させることなくバルブ136に接触したバルブ136が閉じたポジションであるバルブの第一のポジションを示す。第一のライン1801は作動器ヘッド134aとリブ1802の面との間の接触線を示す。
【0403】
図18Bは、バルブ作動器134がバルブ136と接触してリブ1802の表面を押してバルブ136を変形させるバルブ136が開いたポジションであるバルブの第二のポジションを示す。第二のライン1804は作動器ヘッド134aと開いたポジションのリブ1802の表面との間の接触線を示してもよい。第一のライン1801と第二のライン1804の間の距離1803はリブの移動距離であってもよい。
【0404】
図19は、バルブ(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)、及び厚みが小さいエリアと呼ぶものを表す破線の円1901を示す。バルブは厚みが小さいエリアを有してもよい。この小さい厚みのエリアはバルブ136の第二の部分202のエリアの一部であると理解されてもよく、厚みはバルブ136のリブ部よりも小さい。小さい厚みのエリアはリブ208の遠位端1902で囲まれる円形エリアでもよい。実施形態によれば、小さい厚みのエリアの直径は作動器ヘッドの最大直径と等しい、又はそれより小さくてもよい。実施形態によれば、小さい厚みのエリアの直径は作動器の遠位端直径と等しい、又はそれより小さい。実施形態によれば、小さい厚みのエリアの直径はニードルシャフトの直径と等しい、又はそれより大きい。
【0405】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0406】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0407】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0408】
図26A及び26Bは、ここで他に説明されるカテーテルアセンブリを伴っての使用のための実質的に平坦な第二の部分202を有するバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。複数のリブ208が実質的に平坦な第二の部分202から突き出ていてもよい。リブ208は概して放射方向内向きに延びる2つの平行な側面2608a及びバルブ中心近傍の弓型端側面2608bによって画定されてもよい。側面2608a、2608bは実質的に均一な厚みを有してもよい。各リブの弓型端側面2608bと対向する端面はバルブの外周207と共通又は一致していてもよい。
【0409】
図26Aは、スリット210が第二の部分202でバルブ136を通ってリブ208の間を延びる様子を示す。この場合、3つの対応するフラップ211が3つのスリット210によって形成され、バルブ136の外周207に対して可動であって流体の流れを可能にするようにフラップ211は構成される。
図26Aのバルブはバルブの中央平面に関して相似な表面形状を有してもよい。
図26Bは、スリット210が第二の部分202からリブ208内まで延びる様子を示す。図示された実施形態は、バルブ136の片方の面のみに特徴を示すが、バルブの反対側に特徴が提供されてもよいことは明らかである。
【0410】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0411】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0412】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0413】
図27A及び27Bは、ここで他に説明されるカテーテルアセンブリを伴っての使用ができる第二の部分202の凹部で形成された十字架形パターンを有するバルブ136(
図2A及び2Bの例示的な特徴を参照)を示す。第二の部分202は実質的に平坦でよい。第一の部分201から4つのリブ208が放射方向内向きにバルブ136の中心209に向かって延びてもよい。リブ208は第一の部分201の厚みと等しい厚みを有してもよい。各リブ208は実質的に互いに平行な第一の側面204を有してもよい。リブ208はそれぞれ第一の側面204の間が実質的に不変の幅で内側に延びる。リブ208はそれぞれリブの最も内側の端部208で一点206に向かって収束する第二の側面205を有する。
【0414】
リブ208は第二の部分202に隣接して放射方向内向きに延びる。したがって第二の部分202は、第一の側面204及び第二の側面205から形成される十字架状の配置を有してもよい。第二の部分202は外側弓型側面203a及び2つのコーナー203bを有してもよい。したがって、弓型側面203a、2つのコーナー203b、第一の側面204、及び第二の側面205のアウトラインが第一の部分201及び第二の部分202の輪郭を描いてもよい。アウトラインは第一の部分201から第二の部分202まで実質的に均一の厚み又は幅でもよい。
【0415】
第二の部分202は、バルブ中心に沿って、又は近くで互いにつながる4つの漏斗型凹部に類似していてもよい。各漏斗型凹部は外側弓型端壁、及びテーパ概して直線エッジを有する横壁とテーパする2つの横壁を有してもよい。第二の部分202の表面の上に延びる又はそれを超えて突き出たリブは概ね一定でもよい。
【0416】
図27Aは、第二の部分202でバルブ136を通ってリブ208の間を延びる4つのスリット210を示す。この場合、4つの対応するフラップ211が形成され、バルブ136の外周207に対して可動であって流体の流れを可能にするようにフラップ211は構成される。
図27Bは、スリット210が第二の部分202からリブ208内まで延びる様子を示す。図示された実施形態は、バルブ136の片方の面のみに特徴を示すが、バルブの反対側に特徴が提供されてもよいことは明らかである。
【0417】
本開示の実施形態に係り、スリットに向かって延びる矢の形のリブを有する利点の1つは、ルアーコネクタの挿入次第スリットを有する面との接触の前にバルブオープナとバルブがより早期に接触できることである(バルブを開くために必要なバルブオープナの移動距離を低減)。言い換えれば、リブにより提供される周囲寸法又は厚みにより、リブがない類似したバルブと比較するとバルブがバルブオープナによってより早期に接触可能となる。
【0418】
リブがバルブ136の外側又は外周縁とつながった本開示の実施形態では、作動器がバルブを開くために使われたとき、作動器ヘッドが開いたポジションから戻れなくなることを防止することが可能である。加えて、リブをバルブ136の外側又は外周縁でつなぐことは、例えばルアーアダプタの除去後などの作動後にバルブフラップが閉じたポジションに戻ってスリットを再密封する能力を改善し得る。
【0419】
外側又は外周縁が中央部よりも厚い本開示の実施形態によれば、ニードルシャフトと接触する領域である中央領域が薄いため、より厚いバルブで通常ありがちなより高い抵抗力を防ぎつつカテーテルハブ壁との接触のためにより大きな表面積を得ることができる。
【0420】
バルブ及びカテーテルアセンブリにおけるその応用の特定の実施形態がここで説明及び図示されたが、当業者には様々な変更や変化が可能であることが明らかである。例えば、バルブの様々な部品は代替の材料などを組み入れてもよい。さらに、1つのバルブ実施形態について説明された特徴は、機能に互換性のある別のバルブ実施形態に含むように採用可能である。したがって、開示された装置、システム、及び方法の原理にしたがって構築されたバルブ及びカテーテルアセンブリにおけるその応用は、ここで特定されて説明されたもの以外でも実施可能であることは明らかである。開示はまた下の請求の範囲でも定義される。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルハブ(2)と、
ニードルハブ(8)と、
前記カテーテルハブ(2)内に配置された厚みを有するバルブ(136)と、
を含むカテーテルアセンブリ(100)であって、
前記バルブ(136)は、
第一の部分(201)を有する第一の面(150)と、
対向する第二の面(151)と、を含み、
前記第一の面(150)及び前記第二の面(151)が前記バルブ厚みを画定し、
バルブはさらに、
前記第一の面(150)内へ凹んだ第二の部分(202)と、
前記第二の部分(202)で前記バルブ(136)の厚みを通って延びるスリット(210)を含み、
リブ(208)は前記第一の面(150)に沿って前記第二の部分(202)の外側境界線を通って突き出ており、3つのリブが前記第一の部分から放射方向に前記バルブの中心に向かって内側に延び、
3つの外側リブが放射方向に前記バルブの中心に向かって内側に延び、
前記バルブの第二端が、放射方向に内側に延び、円周状に均一に配置されるリップを含む、
カテーテルアセンブリ(100)。
【請求項2】
前記第一の面(150)が平面である、請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項3】
前記第二の部分(202)が凹んだ平面を有する第一の領域(202a)を含む、請求項2に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項4】
前記バルブ(136)はディスク状であり、
前記第一の面は円形(150)であり、
前記第二の部分(202)は前記第一の面(150)の中央エリアの上に配置され、かつ
前記リブ(208)は放射方向に突き出るように配置される、
請求項3に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項5】
前記第二の部分(202)はさらに前記第一の面(150)と前記第一の領域(202a)をつなぐ傾斜面を有する第二の領域(202a)を含む、
請求項3に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項6】
前記バルブ(136)がさらに前記第一の面(150)に沿って突き出る第二のリブ(208及び第三のリブ(208)を含み、
前記第一のリブ、前記第二のリブ、及び前記第三のリブ(208)は、各リブ(208)が放射方向にバルブ(136)の中心(209)に向かって突き出るように同心円状に離れて配置される、
請求項4に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項7】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の最大直径と等しい又はそれより小さい、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項8】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の遠位端の直径と等しい又はそれより小さい、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項9】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、カテーテルアセンブリ(100)のニードルシャフトの直径と等しい又はそれより大きい、
請求項6に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項10】
前記バルブは、前記中央部の内面から突き出る4つのリブまたは内側リブ、および中央部の外面から突き出る4つの外側リブを含む、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項11】
前記内側リブはそれぞれ概して楔形、又はパイ型である、
請求項10に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項12】
前記外側リブはそれぞれ矢の形、又は1つの端部が一点に収束した陸上トラック形を有する、請求項10に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項13】
前記4つの外側リブの位置は、前記バルブの軸に沿って見たとき前記内側リブの位置と合致して重なる、
請求項10に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項14】
前記バルブは、前記バルブの外周にあり、第一端から延びるシリンダ部を含み、中央部は前記シリンダ部の中にある、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項15】
前記シリンダ部は、フィレット領域に移行し、さらに前記第二端の円錐部分に移行する第一のシリンダ領域を有する、
請求項14に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項16】
外面は、外側リブを含む、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項17】
前記外側リブは、空気又は気体を通すことができるが血液の流れが横切って流れることは防止又は制限するように構成される、
請求項16に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項18】
前記外側リブは、気体及び流体の両方が横切って流れることを防止するように前記カテーテルハブの内面と複数の密封部を形成するように構成される、
請求項16に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項19】
前記リップは、前記シリンダ部から放射方向内向きに延び、対向する平行なリップ側面により形成される、
請求項14に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項20】
前記リップは、内向きにテーパする側壁を有する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項21】
前記バルブ(136)を作動させるために前記カテーテルハブ(2)内に摺動可能で配置されたバルブ作動器(134)をさらに含み、
前記バルブ作動器(134)は、
前記バルブ(136)を押して前記バルブの前記スリット(210)を開くためのテーパ付き端を有する遠位端部と、
前記遠位端部の近傍で延びるプランジャ部品を有するプランジャ端と、を含み、
前記プランジャ部品は十分な剛性を有して遠位方向の力を前記遠位端部に伝達して前記バルブ(136)を押して前記スリットを開くことが可能であり、
バルブ作動器(134)の遠位端部の長さは、バルブ作動器がバルブを作動させるときに前記バルブ作動器(134)の接触点及び前記第一のバルブ面(150)が前記バルブ(136)の軸方向に偏向する距離と等しい又はそれより大きい、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項22】
前記リブ(208)が、遠位端内側に向いた矢の形又はテーパした形を有する、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ(100)。
【請求項23】
前記リブ(208)が、前記第一の領域より厚い外周部から延びる、
請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項24】
カテーテルハブ(2)と、
ニードルハブ(8)と、
流体の流れを制御するための前記カテーテルハブ(2)内に配置された厚みを有するバルブ(136)を含むカテーテルアセンブリ(100)を組み立てる方法であって、
前記方法は、
前記カテーテルハブ(2)の内部空洞内にバルブ(136)を配置するステップを含み、
前記バルブは、
第一の部分(201)を有する第一の面(150)と、
対向する第二の面(151)と、を含み、
前記第一の面(150)及び前記第二の面(151)がバルブ厚みを画定し、
前記バルブはさらに、
前記第一の面(150)の中央位置で前記第一の面(150)内へ凹んだ第二の部分(202)と、
前記第二の部分(202)でバルブの厚みを通って延びるスリット(210)を含み、
リブ(208)は前記第一の面(150)に沿って外側境界線から前記第一の面(150)の中央位置に向かって内向きに延び、
方法はさらに、前記ニードルハブ(8)を前記バルブ(136)及び前記カテーテルハブ(2)に連結させるステップを含む、
方法。
【請求項25】
前記バルブ(136)がさらに前記第一の面(150)に沿って突き出る第二のリブ(208及び第三のリブ(208)を含み、
前記第一のリブ、前記第二のリブ、及び前記第三のリブ(208)は、各リブ(208)が放射方向にバルブ(136)の中心(209)に向かって突き出るように同心円状に離れて配置される、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第一の面(150)が平面である、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第二の部分(202)が凹んだ平面を有する第一の領域(202a)を含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記バルブ(136)はディスク状であり、
前記第一の面は円形(150)である、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の最大直径と等しい又はそれより小さい、
請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、前記バルブ(136)を作動させるように構成された作動器ヘッド(134a)の遠位端の直径と等しい又はそれより小さい、
請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記リブ(208)の遠位端内で同心円上に配置された前記第一の領域(202)の第一のエリア(1901)の直径は、カテーテルアセンブリ(100)のニードルシャフトの直径と等しい又はそれより大きい、
請求項28に記載の方法。
【外国語明細書】