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特開2022-91853帯状材料観察および帯状材料検査のための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091853
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】帯状材料観察および帯状材料検査のための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20220614BHJP
【FI】
G01N21/892 A
【審査請求】有
【請求項の数】36
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022045740
(22)【出願日】2022-03-22
(62)【分割の表示】P 2017203346の分割
【原出願日】2017-10-20
(31)【優先権主張番号】10 2016 220 757.1
(32)【優先日】2016-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】509035266
【氏名又は名称】テクスマーク・ゲーエムベーハー・フェアトリープスゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マルクス・ヘルマン
(72)【発明者】
【氏名】マンフレート・クローン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ズーム機能を提供し、その際コンパクトな構成型式を有するとともに、比較的脆弱でなく、比較的複雑でない帯状材料を観察および/または検査するための装置および方法を提供する。
【解決手段】帯状材料の第一部分の第一の撮像画像を第一の時点においてビニング機能を備えるマトリックスチップを含むカメラを用いて作成するステップと、第二部分の第二の撮像画像を第二の時点においてカメラを用いて作成するステップとを含む。第一の撮像画像に対して、マトリックスチップの第一の数の画素が、ビニング機能を用いて統合される第一のビニング段階が用いられる。第二の撮像画像に対して、マトリックスチップの第二の数の画素が、ビニング機能を用いて統合される第二のビニング段階が用いられる。統合される画素の第一の数は、それぞれ統合される画素の第二の数より大きいか、または小さく、第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状材料長さ(y)の方向および/または帯状材料幅(x)の方向において移動する帯状材料を観察および/または検査するための方法であって、
帯状材料(10)の第一部分の第一の撮像画像を第一の時点において、ビニング機能を備えるマトリックスチップ(20)を含むカメラ(110)を用いて作成するステップと、
前記帯状材料(10)の第二部分の第二の撮像画像を第二の時点において前記カメラを用いて作成するステップと、を含む方法において、
前記第一の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第一の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、前記第二の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第二の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられることを特徴とし、
それぞれ統合される画素の前記第一の数は、それぞれ統合される画素の前記第二の数より大きいか、または小さく、それにより前記第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第一部分と前記第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であり、あるいは前記第二部分は、前記帯状材料(10)の前記第一部分の部分または前記第一部分の対応する部分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第一のアクティブ領域(22)が用いられ、前記第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第二のアクティブ領域(24)が用いられ、特に前記第一のアクティブ領域(22)およびそれに対応して前記第一の視野は、前記第二のアクティブ領域(24)およびそれに対応して前記第二の視野と同じ大きさであるか、または前記第二のアクティブ領域およびそれに対応して前記第二の視野よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第二のアクティブ領域(24)は、前記マトリックスチップ(20)の前記第一のアクティブ領域(22)と同じアクティブ領域であり、あるいは前記第一のアクティブ領域(22)の部分であり、任意選択的に前記第二のアクティブ領域(24)は、前記第一のアクティブ領域(22)内部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法はさらに、利用者のために前記第一の撮像画像を表示するステップと、利用者の入力に応答して前記第二の撮像画像を作成するステップと、前記利用者のために前記第二の撮像画像を表示するステップとを含み、特に、前記第二のビニング段階および、任意選択的に前記第二の視野は、前記利用者の入力に応じて選択されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第一のアクティブ領域(22)と前記第二のアクティブ領域(24)は同一でなく、特に前記第一の領域と前記第二の領域は重なり合うか、あるいは重なり合わず、前記方法はさらに、
前記第一の撮像画像を評価し、前記帯状材料(10)上の少なくとも一つの欠陥(26)の位置を特定するステップと、
前記第二のビニング段階および/または前記第二のアクティブ領域を、前記帯状材料(10)上の前記欠陥(26)の前記位置に基づいて選択するステップと、を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記第二の撮像画像は、前記第二の時点で前記欠陥(26)の前記位置に基づいて作成されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
複数の欠陥(26a,26b)の位置が特定され、対応する複数の第二の撮像画像が作成されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記マトリックスチップ(20)は第一部分と第二部分(20a,20b)とに分割されており、前記第一部分(20a)は前記第一のビニング段階で作動するとともに前記第一の撮像画像のために用いられ、前記第二部分(20b)は前記第二のビニング段階で作動するとともに前記第二の撮像画像のために用いられ、特に前記第二部分(20b)は帯状材料移動方向において、前記第一部分(20a)の後にあることを特徴とする請求項3から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第二部分(20b)は、前記第一の撮像画像において欠陥(26,26a,26b)が見出されたときだけ、アクティブにされることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
連続的に第一の撮像画像は前記第一部分(20a)を用いて作成され、第二の撮像画像は前記第二部分(20b)を用いて作成され、特に前記第二の撮像画像は連続的にリングバッファに保存され、任意選択的に、対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥(26,26a,26b)が確認された場合、対応する第二の撮像画像は、前記リングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または表示されることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の方法。
【請求項12】
特に前記ビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、さらにデジタルズームが用いられ、それにより対応するビニング段階間の解像度における移行領域をカバーすることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域および前記ビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とは、前記第一の撮像画像および第二の撮像画像に対して互いに調整され、それにより無段階ズーム機能が提供されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法はさらに、前記マトリックスチップ(20)の最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップ(20)のそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率を決定し、特に、前記撮像画像のために任意選択的に用いられる対物レンズ(112)に対する最適な特性を決定するステップを含むことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記方法はさらに、前記第一部分の付加的な撮像画像を第三の時点において、前記第一のビニング段階を用いて作成し、前記第一部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第一部分の前記第一の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられるステップを含むことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第三の時点は前記第一の時点の後にあり、特に前記第三の時点は前記第二の時点の前、あるいは前記第二の時点の後にあることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第一部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法はさらに、前記第二部分の付加的な撮像画像を第四の時点において、前記第二のビニング段階を用いて作成し、前記第二部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第二部分の前記第二の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられるステップを含み、特に前記第二部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする請求項15から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第四の時点は前記第二の時点の後、あるいは前記第三の時点の後にあることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
複数のカメラ(110)が用いられ、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを有し、前記カメラのそれぞれは、請求項1から19の対応する撮像画像を作成することを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
帯状材料長さ(y)の方向および/または帯状材料幅(x)の方向に移動する帯状材料を観察および/または検査するための装置(100)であって、
高度な解像を行うマトリックスチップ(20)を含むカメラを含み、当該マトリックスチップ(20)にはビニング機能が実装されており、前記装置は制御ユニットを含む装置において、
前記制御ユニットが、
前記帯状材料(10)の第一部分の第一の撮像画像が第一の時点において作成され、
前記帯状材料(10)の第二部分の第二の撮像画像が第二の時点において作成されることを生じさせるように設計されていることを特徴とし、
前記第一の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第一の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、
前記第二の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第二の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられ、
それぞれ統合される画素の前記第一の数は、それぞれ統合される画素の前記第二の数より大きいか、または小さく、それにより前記第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現されることを特徴とする装置。
【請求項22】
前記第一部分と前記第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であり、あるいは前記第二部分は前記帯状材料(10)の前記第一部分の部分または前記第一部分の対応する部分であることを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第一のアクティブ領域(22)を用い、前記第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第二のアクティブ領域(24)を用いるように設計されており、特に、前記第一のアクティブ領域(22)およびそれに対応して第一の視野は、前記第二のアクティブ領域(24)およびそれに対応して第二の視野と同じ大きさであるか、または前記第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野よりも大きいことを特徴とする請求項21または請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記第一のアクティブ領域(22)と前記第二のアクティブ領域(24)は同一でなく、特に前記第一の領域(22)と前記第二の領域(24)は重なり合い、あるいは重なり合わず、前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像を評価し、前記帯状材料(10)上の少なくとも一つの欠陥(26)の位置を特定し、前記第二のビニング段階および/または前記第二のアクティブ領域(24)を、前記帯状材料(10)上の前記欠陥(26)の前記位置に基づいて決定するように設計されていることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記制御ユニットは、前記第二の撮像画像を前記第二の時点で、前記欠陥(26)の前記位置に基づいて作成するように設計されていることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記装置(100)はさらにセンサ(140)を含み、当該センサは前記帯状材料長さ(y)の方向における前記帯状材料(10)の走行距離または速度を特定し、対応する信号を提供するように設計されていることを特徴とする請求項21から25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記マトリックスチップ(20)は第一部分と第二部分(20a,20b)とに分割されており、前記第一部分(20a)は前記第一のビニング段階で作動するとともに前記第一の撮像画像のために用いられ、前記第二部分(20b)は前記第二のビニング段階で作動するとともに前記第二の撮像画像のために用いられ、特に前記第二部分(20b)は帯状材料移動方向において、前記第一部分(20a)の後に設けられていることを特徴とする請求項21から26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記制御ユニットは、連続的に第一の撮像画像が前記第一部分(20a)を用いて作成され、第二の撮像画像が前記第二部分(20b)を用いて作成され、特に前記第二の撮像画像が連続的にリングバッファに保存されることを生じさせるように設計されており、任意選択的に前記制御ユニットは、対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥(26,26a,26b)が確認された場合、対応する第二の撮像画像が、前記リングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または前記表示部に表示されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記制御ユニットはさらに、前記マトリックスチップ(20)の最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップ(20)のそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率が決定されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項21から28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記帯状材料(10)が反復する繰り返しパターンを有することを特徴とし、前記制御ユニットは、繰り返しパターンごとに前記装置に対して提供される、対応するトリガ信号を処理するように設計されており、特に前記制御ユニットは、前記第一の時点を第一のトリガ信号に基づいて決定し、前記第二の時点を第二のトリガ信号に基づいて決定するように設計されており、それにより前記第一部分および第二部分は、前記帯状材料(10)上の対応する部分を表すことを特徴とする請求項21から29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記トリガ信号は前記制御ユニットによって提供され、前記制御ユニットは前記センサ(140)から情報を得、特に前記制御ユニットは、外部機器として設けられており、あるいは前記制御ユニットは直接的に前記カメラ(110)に内蔵されていることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記制御ユニットは、前記第一部分の付加的な撮像画像が第三の時点において、前記第一のビニング段階を用いて作成され、前記第一部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第一部分の前記第一の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項21から31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
前記制御ユニットは、前記第三の時点が前記第一の時点の後にあり、特に前記第三の時点が前記第二の時点の前、あるいは前記第二の時点の後にあることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記装置(100)は第一および第二の照明装置(120,130)を有し、それにより前記第一部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする請求項32または請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記制御ユニットは、前記第二部分の付加的な撮像画像が第四の時点において、前記第二のビニング段階を用いて作成され、前記第二部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第二部分の前記第二の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられ、特に前記第二部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項32から34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記制御ユニットは、前記第四の時点が前記第二の時点の後、あるいは前記第三の時点の後にあることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記装置(100)は、複数のカメラを有し、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを含み、前記制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、請求項21から36の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項21から36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
少なくとも一つのカメラ(110)が前記帯状材料(10)の表面に設けられているとともに、少なくとも一つのカメラが前記帯状材料(10)の裏面に設けられており、前記制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、請求項21から37の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項21から37のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続的に進行させられる物品、例えば帯状材料を備える機械のための、帯状材料観察および帯状材料検査のための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
帯状材料として製造された物品、特に例えばラベルまたはパッケージなどの印刷物を製造する際、印刷結果を検討するための、印刷後の観察および/または自動化された品質管理は非常に重要である。このとき自動化された監視のほかに、操作者による視覚的監視の支援が行われてよい。この種の品質管理において帯状材料は、当該帯状材料の画像を撮像する観察または検査システムの下を通過させられる。これらの画像は操作者により、または自動的に検査され得る。帯状材料の対応する領域をより正確に観察または検査することができるように、ズーム機能が備えられる。これらのズーム機能は既知の応用において、ズームレンズを介して、または複数のカメラを備えるシステム(いわゆるデュアルビューカメラシステム)もしくは細部撮像のための付加的な走行可能なカメラを備えるシステム(例えば特許文献1を参照)を介して提供される。
【0003】
このようなシステムの不利な点は、コストが高いことと、実施に機械的および電気的な手間がかかることである。その上、このようなシステムはエラーを起こしやすく、したがってメンテナンスのコストがかさむ。さらにズームレンズの使用にも、複数のカメラを備えるシステムの使用にも、比較的多くの場所が必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許公報第102012101310号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって本発明の目的は、ズーム機能を提供し、その際コンパクトな構成型式を有するとともに、比較的脆弱でなく、比較的複雑でない装置および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項1に記載の帯状材料を観察および/または検査するための方法と、請求項21に記載の帯状材料を観察および/または検査するための装置とに関する。
【0007】
帯状材料長さyの方向および/または帯状材料幅xの方向において移動する帯状材料を観察および/または検査するための本発明に係る方法は、帯状材料の第一部分の第一の撮像画像を第一の時点において、ビニング機能を備えるマトリックスチップを含むカメラを用いて作成するステップと、帯状材料の第二部分の第二の撮像画像を第二の時点において前記カメラを用いて作成するステップとを含み、第一の撮像画像に対して、マトリックスチップの第一の数の画素が、ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、第二の撮像画像に対して、マトリックスチップの第二の数の画素が、ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられ、それぞれ統合される画素の第一の数は、それぞれ統合される画素の第二の数より大きいか、または小さく、それにより第二の撮像画像のために物理的ズーム機能が実現される。この方法の有利な点は特に、例えばズームレンズまたは付加的なカメラなどのさらなる複雑な機器なしで、物理的ズーム機能が実現され得ることである。
【0008】
複数の構成において、第一部分と第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であってよく、あるいは第二部分は、帯状材料の第一部分の部分または第一部分の対応する部分であってよい。
【0009】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、マトリックスチップの第一のアクティブ領域が用いられ得、第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、マトリックスチップの第二のアクティブ領域が用いられ得る。特に、第一のアクティブ領域およびそれに対応して第一の視野は、第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野と同じ大きさであるか、または第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野よりも大きくてよい。第二のアクティブ領域は、マトリックスチップの第一のアクティブ領域と同じアクティブ領域であってよく、あるいは第一のアクティブ領域の部分であってよい。特に第二のアクティブ領域は、第一のアクティブ領域内部に設けられていてよい。この方法の有利点は例えば、ビニング機能および「関心領域(ROI)」機能の応用により、その時々に必要とされる解像度もしくはその時々に必要とされる視野のみが取り込まれ、処理されるために、データ量および必要とされる計算能力を低減させることである。データ負荷が低減されると、フレームレート(フレーム毎秒:「FPS」)を増大させることにもなる。
【0010】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、前記の方法はさらに、利用者のために第一の撮像画像を表示するステップと、利用者の入力に応答して第二の撮像画像を作成するステップと、利用者のために第二の撮像画像を表示するステップとを含み得る。第二のビニング段階および、任意選択的に第二の視野は、利用者の入力に応じて選択され得る。
【0011】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、第一のアクティブ領域と第二のアクティブ領域は同一でなくてよい。特に第一の領域と第二の領域は重なり合ってよく、あるいは重なり合わなくてもよい。前記の方法はさらに、第一の撮像画像を評価し、帯状材料上の少なくとも一つの欠陥の位置を特定するステップと、第二のビニング段階および/または第二のアクティブ領域を、帯状材料上の前記欠陥の位置に基づいて選択するステップとを含み得る。これは、視野がx方向およびy方向において、欠陥の位置に限定され得る場合に有利である。その場合、例えばビニング段階をさらに低減し、それにより、第二の撮像画像のデータ量を増大させることなく、ズーム機能のための比較的高い解像度を実現することが可能である。さらに第二の撮像画像も、第二の時点で欠陥の位置に基づいて作成され得る。
【0012】
第二の撮像画像の第二のアクティブ領域および/または第二の時点はさらに、帯状材料が移動する帯状材料速度に応じても決定され得る。第二のアクティブ領域に対して、帯状材料長さyの方向における位置、帯状材料幅xの方向における位置、および/または欠陥の位置と欠陥の大きさに基づく値が決定され得る。複数の欠陥の位置が特定され、対応する複数の第二の撮像画像が作成されてもよい。
【0013】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、マトリックスチップは第一部分と第二部分とに分割されていてよく、第一部分は第一のビニング段階で作動するとともに第一の撮像画像のために用いられ、第二部分は第二のビニング段階で作動するとともに第二の撮像画像のために用いられる。特に第二部分は帯状材料移動方向において、第一部分の後にあってよい。第二部分は、第一の撮像画像において欠陥が見出されたときだけ、アクティブにされることが行われてよい。第一部分は第二部分より大きくてよく、特に、第一部分は第二部分の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、または少なくとも9倍の大きさであってよい。連続的に第一の撮像画像は第一部分を用いて作成され、第二の撮像画像は第二部分を用いて作成されることがなされてよい。特に第二の撮像画像は連続的にリングバッファに保存され得る。対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥が確認された場合、対応する第二の撮像画像はリングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または例えばモニタに表示され得る。第一の撮像画像も第二の撮像画像も、帯状材料の100%をカバーし得る。
【0014】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、ビニング機能のビニング段階を用いる際、画素は第一の方向に沿って、特に帯状材料長さyの方向に沿って、第二の方向に沿って、特に帯状材料幅xの方向に沿って、あるいは第一の方向に沿うのと第二の方向に沿うのを組み合わせて、統合され得る。ビニング機能のビニング段階を用いる際、マトリックスチップの画素は統合され得、それにより例えば、1×2,1×3,1×4,1×5,1×6,1×7,1×8,1×9,1×10,1×11,2×1,3×1,4×1,5×1,6×1,7×1,8×1,9×1,10×1,11×1,2×2,3×2,2×3,4×2,2×4,5×2,2×5,6×2,2×6,7×2,2×7,8×2,2×8,9×2,2×9,10×2,2×10,11×2,2×11,3×3,4×3,3×4,5×3,3×5,6×3,3×6,7×3,3×7,8×3,3×8,9×3,3×9,10×3,3×10,11×3,3×11,4×4,5×4,4×5,6×4,4×6,7×4,4×7,8×4,4×8,9×4,4×9,10×4,4×10,11×4,4×11,5×5,6×5,5×6,7×5,5×7,8×5,5×8,9×5,5×9,10×5,5×10,11×5,5×11,6×6,7×6,6×7,8×6,6×8,9×6,6×9,10×6,6×10,11×6,6×11,7×7,8×7,7×8,9×7,7×9,10×7,7×10,11×7,7×11,8×8,9×8,8×9,10×8,8×10,11×8,8×11,9×9,10×9,9×10,11×9,9×11,10×10,11×10,10×11,または11×11画素の画素サイズを備える仮想画素が生じる。
【0015】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、特にビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、さらにデジタルズームが用いられ得、それにより対応するビニング段階間の解像度における移行領域をカバーする。これは本発明に係る方法において有利であるが、それはビニング段階を通じて物理的解像度が何度も繰り返し適合させられ、それによりデジタルズームの使用による劣化がほとんど気付かないくらいにしか認識されないためである。言い換えれば、強すぎるデジタルズームと、対応する補間によって、画像が不明瞭に、あるいはピクセル化して見える前にすでに、さらに高い物理的解像度を提供する次のビニング段階が用いられ得る。
【0016】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、マトリックスチップのアクティブ領域およびビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とは、第一の撮像画像および第二の撮像画像に対して互いに調整され得、それにより無段階ズーム機能が提供される。
【0017】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、前記の方法はさらに、マトリックスチップの最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップのそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率を決定するとともに特に、撮像画像のために任意選択的に用いられる対物レンズに対する最適な特性を決定するステップを含み得る。
【0018】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、帯状材料は反復する繰り返しパターンを有し、繰り返しパターンごとに対応するトリガ信号が提供され、第一の撮像画像の第一の時点は第一のトリガ信号によって決定され、第二の撮像画像の第二の時点は第二のトリガ信号によって決定され得、それにより第一部分および第二部分は、帯状材料上の対応する部分を表す。
【0019】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、マトリックスチップは少なくとも16メガピクセル、少なくとも32メガピクセル、少なくとも50メガピクセル、少なくとも70メガピクセル、または少なくとも100メガピクセルの解像度を有し得る。
【0020】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、前記の方法はさらに、第一部分の付加的な撮像画像を第三の時点において、第一のビニング段階を用いて作成し、第一部分の付加的な撮像画像に対して、第一部分の第一の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップのアクティブ領域が用いられるステップを含み得る。第三の時点は第一の時点の後にあってよい。特に第三の時点は第二の時点の前、あるいは第二の時点の後にある。第一部分の二つの撮像画像に対して、帯状材料を照明するために異なる照明種類が用いられ得る。前記の方法はさらに、第二部分の付加的な撮像画像を第四の時点において、第二のビニング段階を用いて作成し、第二部分の付加的な撮像画像に対して、第二部分の第二の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップのアクティブ領域が用いられるステップを含み得る。第四の時点は第二の時点の後、あるいは第三の時点の後にあってよい。第二部分の付加的な撮像画像に対して、第一部分の付加的な撮像画像に対するものと同じ照明種類が用いられ得、特に第二部分の第二の撮像画像に対するものとは別の照明種類が用いられ得る。
【0021】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である複数の構成において、複数のカメラが用いられ得、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを有し、前記カメラのそれぞれは、上記の実施の形態の対応する撮像画像を作成する。カメラは帯状材料幅xにわたって配分されて設けられていてよく、それによりカメラの視野は帯状材料幅xの方向において、互いに隣接するか、または重なる。複数のカメラの撮像画像から、一の関連する撮像画像が特定され得る。さらに帯状材料長さyの方向におけるカメラ同士の機械的なずれは、マトリックスチップのアクティブ領域を相応に選択することによって平準化され得る。
【0022】
本発明はまた、帯状材料長さyの方向および/または帯状材料幅xの方向に移動する帯状材料を観察および/または検査するための装置を含む。当該装置は、高度な解像を行うマトリックスチップを含むカメラを含み、当該マトリックスチップにはビニング機能が実装されており、前記装置は制御ユニットを含む。制御ユニットは、帯状材料の第一部分の第一の撮像画像が第一の時点において作成され、帯状材料の第二部分の第二の撮像画像が第二の時点において作成されることを生じさせるように設計されており、第一の撮像画像に対して、マトリックスチップの第一の数の画素が、ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、第二の撮像画像に対して、マトリックスチップの第二の数の画素が、ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられる。このときそれぞれ統合される画素の第一の数は、それぞれ統合される画素の第二の数より大きいか、または小さく、それにより第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現される。
【0023】
複数の構成において前記装置はさらに、固定式の焦点距離を備える対物レンズを含み得る。
【0024】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、第一部分と第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であってよく、あるいは第二部分は帯状材料の第一部分の部分または第一部分の対応する部分であってよい。
【0025】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、制御ユニットは第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、マトリックスチップの第一のアクティブ領域を用い、第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、マトリックスチップの第二のアクティブ領域を用いるように設計されていてよい。特に、第一のアクティブ領域およびそれに対応して第一の視野は、第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野と同じ大きさであるか、または第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野よりも大きくてよい。第二のアクティブ領域は、マトリックスチップの第一のアクティブ領域と同じアクティブ領域であってよく、あるいは第一のアクティブ領域の部分であってよい。特に第二のアクティブ領域は、第一のアクティブ領域内部に設けられていてよい。
【0026】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、前記装置はまた表示部を含み得、制御ユニットは、利用者のために第一の撮像画像が表示部に表示され、利用者の入力に応答して第二の撮像画像が作成され、利用者のために第二の撮像画像が表示部に表示されることを生じさせるように設計されていてよい。制御ユニットは、第二のビニング段階と、任意選択的に第二の視野とを、利用者の入力に応じて選択するように設計されていてよい。
【0027】
アクティブ領域が同一である必要がない前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、第一のアクティブ領域と第二のアクティブ領域は同一でなくてよく、特に第一の領域と第二の領域は重なり合い、あるいは重なり合わない。制御ユニットは、第一の撮像画像を評価し、帯状材料上の少なくとも一つの欠陥の位置を特定し、第二のビニング段階および/または第二のアクティブ領域を、帯状材料上の前記欠陥の位置に基づいて決定するように設計されていてよい。制御ユニットは、第二の撮像画像を第二の時点で、欠陥の位置に基づいて作成するように設計されていてよい。制御ユニットはさらに、第二の撮像画像の第二のアクティブ領域および/または第二の時点を、帯状材料が移動する帯状材料速度に応じて決定するように設計されていてよい。制御ユニットはさらに、第二のアクティブ領域に対して、帯状材料長さyの方向における位置、帯状材料幅xの方向における位置、および/または欠陥の位置と欠陥の大きさに基づく値を決定するように設計されていてよい。制御ユニットは、複数の欠陥の位置を特定し、対応する複数の第二の撮像画像が作成されることを生じさせるように設計されていてよい。
【0028】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、前記装置はさらにセンサを含み得、当該センサは帯状材料長さの方向における帯状材料の走行距離または速度を特定し、対応する信号を提供するように設計されている。
【0029】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、マトリックスチップは第一部分と第二部分とに分割されていてよく、第一部分は第一のビニング段階で作動するとともに第一の撮像画像のために用いられ、第二部分は第二のビニング段階で作動するとともに第二の撮像画像のために用いられる。特に第二部分は帯状材料移動方向において、第一部分の後に設けられていてよい。制御ユニットは、第一の撮像画像において欠陥が見出されたときだけ、第二部分をアクティブにするように設計されていてよい。第一部分は第二部分より大きくてよい。特に、第一部分は第二部分の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、または少なくとも9倍の大きさであってよい。制御ユニットは、連続的に第一の撮像画像が第一部分を用いて作成され、第二の撮像画像が第二部分を用いて作成されることを生じさせるように設計されていてよい。特に第二の撮像画像は連続的にリングバッファに保存され得る。制御ユニットは、対応する第一の撮像画像において少なくとも一つの欠陥が確認された場合、対応する第二の撮像画像がリングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または表示部に表示されることを生じさせるように設計されていてよい。前記装置は、第一の撮像画像も第二の撮像画像も、帯状材料の100%をカバーするように設計されていてよい。
【0030】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、制御ユニットは、ビニング機能のビニング段階を用いる際、画素が第一の方向に沿って、特に帯状材料長さyの方向に沿って、第二の方向に沿って、特に帯状材料幅xの方向に沿って、あるいは第一の方向に沿うのと第二の方向に沿うのを組み合わせて統合されることを生じさせるように設計されていてよい。制御ユニットは、ビニング機能のビニング段階を用いる際、マトリックスチップの画素が統合されることを生じさせるように設計されていてよく、それにより、1×2,1×3,1×4,1×5,1×6,1×7,1×8,1×9,1×10,1×11,2×1,3×1,4×1,5×1,6×1,7×1,8×1,9×1,10×1,11×1,2×2,3×2,2×3,4×2,2×4,5×2,2×5,6×2,2×6,7×2,2×7,8×2,2×8,9×2,2×9,10×2,2×10,11×2,2×11,3×3,4×3,3×4,5×3,3×5,6×3,3×6,7×3,3×7,8×3,3×8,9×3,3×9,10×3,3×10,11×3,3×11,4×4,5×4,4×5,6×4,4×6,7×4,4×7,8×4,4×8,9×4,4×9,10×4,4×10,11×4,4×11,5×5,6×5,5×6,7×5,5×7,8×5,5×8,9×5,5×9,10×5,5×10,11×5,5×11,6×6,7×6,6×7,8×6,6×8,9×6,6×9,10×6,6×10,11×6,6×11,7×7,8×7,7×8,9×7,7×9,10×7,7×10,11×7,7×11,8×8,9×8,8×9,10×8,8×10,11×8,8×11,9×9,10×9,9×10,11×9,9×11,10×10,11×10,10×11,または11×11画素の画素サイズを備える仮想画素が生じる。
【0031】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、制御ユニットはさらに、特にビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、デジタルズームを用いるように設計されていてよく、それにより対応するビニング段階間の解像度における移行領域をカバーする。
【0032】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、制御ユニットは、マトリックスチップのアクティブ領域およびビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とを、第一の撮像画像および第二の撮像画像に対して互いに調整し、それにより無段階ズーム機能が提供されるように設計されていてよい。
【0033】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、制御ユニットはさらに、マトリックスチップの最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップのそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率が決定されることを生じさせるように設計されていてよい。
【0034】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、帯状材料は反復する繰り返しパターンを有し得、制御ユニットは、繰り返しパターンごとに前記装置に対して提供される、対応するトリガ信号を処理するように設計されていてよい。特に制御ユニットは、第一の撮像画像の第一の時点を第一のトリガ信号に基づいて決定し、第二の撮像画像の第二の時点を第二のトリガ信号に基づいて決定するように設計されていてよく、それにより第一部分および第二部分は、帯状材料上の対応する部分を表す。トリガ信号は制御ユニットによって提供され得、制御ユニットはセンサから情報を得る。特に制御ユニットは、外部機器として設けられているか、あるいは直接的にカメラに内蔵されていてよい。
【0035】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、マトリックスチップは少なくとも16メガピクセル、少なくとも32メガピクセル、少なくとも50メガピクセル、少なくとも70メガピクセル、または少なくとも100メガピクセルの解像度を有し得る。
【0036】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、制御ユニットは、第一部分の付加的な撮像画像が第三の時点において、第一のビニング段階を用いて作成され、第一部分の付加的な撮像画像に対して、第一部分の第一の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップのアクティブ領域が用いられることを生じさせるように設計されていてよい。制御ユニットはさらに、第三の時点が第一の時点の後にあり、特に第三の時点が第二の時点の前、あるいは第二の時点の後にあることを生じさせるように設計されていてよい。前記装置は第一および第二の照明装置を有し得、それにより第一部分の二つの撮像画像に対して、帯状材料を照明するために異なる照明種類が用いられ得る。第一および/または第二の照明装置は、帯状材料幅xの方向に関して横断的に設けられていてよい。制御ユニットは、第二部分の付加的な撮像画像が第四の時点において、第二のビニング段階を用いて作成され、第二部分の付加的な撮像画像に対して、第二部分の第二の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップのアクティブ領域が用いられることを生じさせるように設計されていてよい。特に第二部分の二つの撮像画像に対して、帯状材料を照明するために異なる照明種類が用いられ得る。制御装置は、第四の時点が第二の時点の後、あるいは第三の時点の後にあることを生じさせるように設計されていてよい。
【0037】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、前記装置は複数のカメラを有し得、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを含み、制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、上記の実施の形態の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されている。カメラは帯状材料幅xにわたって配分されて設けられていてよく、それによりカメラの視野は帯状材料幅xの方向において、互いに隣接するか、または重なる。制御ユニットはさらに、複数のカメラの撮像画像から、一の関連する撮像画像を特定するように設計されていてよい。制御ユニットは、帯状材料長さyの方向におけるカメラ同士の機械的なずれを、マトリックスチップのアクティブ領域を相応に選択することによって平準化するように設計されていてよい。
【0038】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、前記装置は帯状材料位置センサを有し得、制御ユニットは、帯状材料位置センサの信号に基づいて、マトリックスセンサのアクティブ領域が決定され、特に帯状材料幅xの方向におけるアクティブ領域の大きさおよび/または位置が調整されることを生じさせるように設計されていてよい。
【0039】
前記の全ての構成と組み合わせ可能である前記装置の複数の構成において、少なくとも一つのカメラが帯状材料の表面に設けられているとともに、少なくとも一つのカメラが帯状材料の裏面に設けられていてよく、制御ユニットは、カメラのそれぞれが、上記の実施の形態の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていてよい。
【0040】
本発明のさらなる詳細および特徴を、以下の図に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】一の実施の形態による、帯状材料を観察および/または検査するための本発明に係る装置を概略的に表示する図である。
図2】ビニング機能を説明するために、マトリックスセンサを概略的に表示する図である。
図3A】例えば帯状体観察のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップの二つの概略的な表示を示す図である。
図3B】例えば帯状体観察のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップの二つの概略的な表示を示す図である。
図4A】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップの二つの概略的な表示を示す図である。
図4B】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップの二つの概略的な表示を示す図である。
図5A】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップのさらなる二つの概略的な表示を示す図である。
図5B】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップのさらなる二つの概略的な表示を示す図である。
図6A】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップのさらなる三つの概略的な表示を示す図である。
図6B】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップのさらなる三つの概略的な表示を示す図である。
図6C】例えば検査のための使用の際に、相応にアクティブにされた領域を備えるマトリックスチップのさらなる三つの概略的な表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下において用いられる帯状材料という概念は、広く理解されるべきであり、加工の際に自動化されて移動され、観察または検査が必要である全ての種類の製品に関する。当該製品に属するのは取り分け、印刷された紙製品、布および織物、パッケージもしくはパッケージ原料、ラベルなどである。このとき帯状材料は無端状かつ連続式に形成されている必要はなく、連続する枚葉紙の形状を有してもよい。本発明に係る装置および本発明に係る方法は、これら全ての製品のための観察および/または検査のために用いられ得る。
【0043】
図1は、帯状材料10を観察および/または検査するための装置100を側方から見たものを概略的に示している。装置100は、帯状材料を観察および/または検査するための以下において説明される全ての方法に対して用いられ得る。帯状材料観察/検査のほかに、当該装置は色濃度測定または分光測色法にも用いられ得る。装置100はカメラ110を含み、当該カメラには、ビニング機能および「関心領域(ROI)」機能を備えるマトリックスチップ20、例えばCCDセンサまたはCMOSセンサが実装されている。カメラ110は、1D、2Dおよび/または3D撮像に対して好適であるとともに、カラーまたは白黒カメラであってよい。カメラ110または単独のカメラ110(もしくはカメラアレイを用いる場合は複数のカメラ、これについては後段でさらに述べる)の視野は、帯状材料幅の方向(相応に設けられたマトリックスチップ20に対して、図2における方向xに対応)に対して平行であるか、横断的であるかのいずれかで設けられていてよい。図1はさらに、帯状材料10を照明するための異なる装置を示している。図に示す例では、帯状材料10の上に一つもしくは二つの照明装置130が設けられ、帯状材料10の下に一つの照明装置120が設けられている。代替的な実施は、一つのみの照明装置または二つより多い照明装置を有し得、それにより、以下に説明される全ての撮像画像もしくは撮像画像の組み合わせに対して、帯状材料10を照明するために異なる照明種類が用いられ得る。
【0044】
図1にはさらにカメラ110のための対物レンズ112が認められ、当該対物レンズは好ましくは固定式の焦点距離(Fixfocus)を有する。付加的にセンサ140が設けられていてよく、当該センサは例えば帯状材料の走行距離もしくは実際の速度を測定する。ここでセンサとして、例えばエンコーダ、近接スイッチ、プリントマークセンサ、および直接式速度センサが用いられ得る。例えば、多くの場合、ホイールと共に用いられるロータリーエンコーダ(インクリメンタルエンコーダまたはロータリーパルスエンコーダ)が用いられ得る。既知の転動周面を備えるホイールが帯状材料に載置され、例えば一回転ごとに一つまたは複数のパルスが生成される。検知されたパルスの数により、帯状材料長さyの方向における帯状材料の走行距離が特定され得る。帯状材料速度はその後、例えば検知された単位時間当たりのパルスの数を介するとともに、走行距離を介して、すなわち時間と距離の値を介して特定され得る。帯状材料10は好ましくは帯状材料長さyの方向において移動されるが、帯状材料幅xの方向においても移動され得る。帯状材料10は例えば少なくとも150m/min、特に少なくとも500m/min、好ましくは少なくとも900m/minの帯状体速度で、帯状材料長さyの方向において移動され得る。
【0045】
装置100はまた、さらに一の(図1に示されていない)制御ユニットを含み、当該制御ユニットは装置の全ての活動を制御するとともに、例えばセンサ140またはさらなる外部のセンサからの対応する信号を処理する。制御ユニットは計算ユニットを含み得、あるいは計算ユニットまたは検査ユニットの一部であってよい。付加的にカメラの撮像画像もしくは作成された画像シーケンスを視覚的に表示するための一つまたは複数のモニタが設けられていてよい(図1に示されていない)。
【0046】
図2は、マトリックスチップ20を概略的に示し、マトリックスチップ20のビニング機能を説明するのに役立つ。ビニングとは、すでにマトリックスチップ20自体の上で、隣接する物理的画素を仮想画素に統合することを意味する。統合することにより、一方で例えば仮想画素ごとの感光性はより高められる(それにより例えば信号対雑音比を向上させる)。しかしながら他方で解像度は、統合された画素の数に対応して低減され、それにより撮像画像はより粗くなる。しかし解像度が小さくなると、撮像画像のデータを後続の処理システムに伝送する際の帯域幅が低減され得るという有利点がある。撮像画像ごとのデータ量が小さくなるとまた、フレームレート(「フレーム毎秒」-FPS)が増大する。
【0047】
図2には例として5個の異なるビニング段階が表示されている(マトリックスチップ20の画素の総数は、純粋に概略的に理解すべきである)。すなわち左上を起点として、右下に向かって、ビニングなし、もしくは1×1ビニング1、2×2ビニング2、3×3ビニング3、4×4ビニング4、および5×5ビニング5が示され、これに応じて1個、4個、9個、16個、もしくは25個の物理的画素が一の仮想画素に統合されている。
【0048】
ビニング機能のビニング段階を用いる際、マトリックスチップ20の物理的画素は第一の方向に沿って、特に帯状材料長さyの方向に沿って、第二の方向に沿って、特に帯状材料幅xの方向に沿って、あるいは第一の方向に沿うのと第二の方向に沿うのを組み合わせて統合され得る。ビニングもしくはビニング段階は自由に決定され得、それによりマトリックスセンサ20は例えば、ビニング機能のビニング段階を用いる際、マトリックスチップ20の画素が統合され、それにより、1×2,1×3,1×4,1×5,1×6,1×7,1×8,1×9,1×10,1×11,2×1,3×1,4×1,5×1,6×1,7×1,8×1,9×1,10×1,11×1,2×2,3×2,2×3,4×2,2×4,5×2,2×5,6×2,2×6,7×2,2×7,8×2,2×8,9×2,2×9,10×2,2×10,11×2,2×11,3×3,4×3,3×4,5×3,3×5,6×3,3×6,7×3,3×7,8×3,3×8,9×3,3×9,10×3,3×10,11×3,3×11,4×4,5×4,4×5,6×4,4×6,7×4,4×7,8×4,4×8,9×4,4×9,10×4,4×10,11×4,4×11,5×5,6×5,5×6,7×5,5×7,8×5,5×8,9×5,5×9,10×5,5×10,11×5,5×11,6×6,7×6,6×7,8×6,6×8,9×6,6×9,10×6,6×10,11×6,6×11,7×7,8×7,7×8,9×7,7×9,10×7,7×10,11×7,7×11,8×8,9×8,8×9,10×8,8×10,11×8,8×11,9×9,10×9,9×10,11×9,9×11,10×10,11×10,10×11,または11×11画素の画素サイズを備える仮想画素が生じるように設計されていてよい。列挙されたこれらの例は、何らの限定も表さない。最終的に、統合される画素の配分/数は、用いられるマトリックスチップ20の応用と物理的解像度とに応じて自由に設定され得、純粋に用いられるマトリックスチップ20の物理的解像度によって限定されている。この点は特に、マトリックスセンサおよび可能なデータ速度の分野におけるさらなる発展が迅速であることに鑑みて理解すべきであり、それにより本願で説明される方法および装置を、実際に利用可能なマトリックスセンサ/データ速度に限定して考える必要は全くない。
【0049】
本発明に係る方法は、マトリックスチップ20のビニング機能を新しいやり方で利用し、付加的な走行可能なカメラまたはズームレンズなどのさらなる複雑な機器なしで、物理的ズーム機能を可能にする。これは以下のやり方によって可能となる。すなわち、帯状材料10の第一部分の第一の撮像画像を第一の時点において、(ビニング機能を備えるマトリックスチップ20を含む)カメラ110を用いて作成し、帯状材料10の第二部分の第二の撮像画像を第二の時点において前記カメラ110を用いて作成する。第一の撮像画像に対して、マトリックスチップ20の第一の数の画素が、ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、第二の撮像画像に対して、マトリックスチップ20の第二の数の画素が、ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられる。それぞれ統合される画素の第一の数は、それぞれ統合される画素の第二の数より大きいか、または小さく、それにより第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現される。
【0050】
本発明に係る方法は、異なる応用において用いられ得る。第一の例は帯状体観察であり、当該帯状体観察において撮像画像は連続的に、複数のズーム段階にわたって解像度を可能な限り等しく保持して観察される。用いられるズーム段階は例えば設定されるか、利用者の入力に応じて生じる。すなわち利用者は、選択すべきズーム段階を設定することができ、当該ズーム段階を用いて撮像が行われる。これは例として図3Aおよび図3Bに表示されている。図3Aは、例えば帯状材料の第一部分を撮像するために、マトリックスチップ20の完全な視野(第一のアクティブ領域22)が第一のビニング段階で用いられる、撮像の一の時点を示している。ズーム撮像画像が作成されるべきとき、縮小された視野が(マトリックスチップ20のより小さな第二のアクティブ領域24を用いて)撮像される。その場合、この視野に対して、(本来の視野との関連で)縮小された視野のための、解像度が可能な限り等しく保持された比較的小さなビニング段階が、いわば縮小された視野のための、mmあたりの画素の数が比較的大きいビニング段階が選択される。これは図3Bに概略的に表示されている。このとき必ずしも、二つの連続する撮像画像が異なるビニング段階を有する必要はない。多数の撮像画像が第一のビニング段階を用いて作成され、利用者は例えば欠陥を発見したなどの特定の事象においてのみ、第二のビニング段階を用いて第二の撮像画像を作成することが起こり得る。「ズームイン」による撮像画像が作成された後に、利用者により再び「ズームアウト」されてもよく、それにより再びマトリックスチップ20のより大きな視野およびそれとともに帯状材料のより大きな部分を観察することができる。
【0051】
帯状材料10は例えば反復する繰り返しパターンを有し得、例えば帯状体観察において、繰り返しパターンごとに対応するトリガ信号が提供され、それにより第一の撮像画像の第一の時点は第一のトリガ信号によって決定され得、第二の撮像画像の第二の時点は第二のトリガ信号によって決定され得る。それにより第一部分および第二部分は、帯状材料10上の同一の部分ではなく、対応する部分を表すことが可能となる。その一方で帯状体観察において、利用者によりXY座標がずらされ、それにより第一部分および第二部分が、帯状材料10の対応しない部分を表す、あるいは完全には対応しない部分を表すことも可能である。トリガ信号を生じさせるために例えば上記の制御ユニットまたは制御機器が用いられ得、当該制御機器はそのためにセンサ140から情報を得、それにより第一の撮像画像および第二の撮像画像のためのトリガ信号をカメラ110に送信する。制御ユニットまたは制御機器は外部機器として設けられていてよい。しかしながらこのような機器もしくは制御システムが、カメラ110内に直接的に取り付けられていることも可能である。これにより例えばセンサ140は、制御機器またはカメラ110に直接的に接続されていてよい。
【0052】
本発明に係る装置および方法の応用のための第二の例は検査である。ここで例えば帯状材料上の欠陥が検出された場合、自動的に第二のビニング段階を用いて第二の撮像画像が作成され、それにより欠陥をより正確に検査することができる。
【0053】
当該応用の特殊な種類に対して、例えば多重検査(複数の照明種類を用いた検査、詳しくは後述する)において、第一部分および第二部分は二つの同一の帯状材料部分であってよく、あるいは第二部分は第一部分の部分であってよい。
【0054】
図3Aから図5bに表示されるように、第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、マトリックスチップ20の第一のアクティブ領域22がそれぞれ用いられ得、第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、マトリックスチップ20の第二のアクティブ領域24が用いられ得る。特に、第一のアクティブ領域22およびそれに対応して第一の視野は、第二のアクティブ領域24およびそれに対応して第二の視野よりも大きくてよい。これは例えば図3A図3Bおよび図5A図5Bにおいて表示されている。代替的に第二のアクティブ領域24は、第一のアクティブ領域22と同じ大きさであってよい(図4A図4B参照)。特に第二のアクティブ領域24は、第一のアクティブ領域22の部分であってよく、特に第一のアクティブ領域22の内部に設けられていてよい(図3A図3B参照)。この方法の有利点は例えば、ビニング機能および「関心領域(ROI)」機能の応用により、データ量および必要とされる計算能力を低減させることである。その時々に必要とされる解像度もしくはその時々に必要とされる視野のみが問い合わせられ、もしくは撮像され、かつ処理されるためである。データ負荷が低減されると、フレームレート(FPS)を増大させることにもなる。
【0055】
カメラ110もしくはマトリックスチップ20の視野は、例えば長さおよび幅を有し得、当該長さおよび幅は、帯状材料長さyの方向および帯状材料幅xの方向に応じて設けられている(方向xおよびyは図2から図6Cにおいて表示されている)。視野を適合させる際、視野の長さおよび/または幅が変えられる。すでに述べたように、ここでは「関心領域(ROI)」の原理が応用され、当該関心領域では、マトリックスチップ20においてセンサの特定の領域22,24のみをアクティブにできる点が十分に利用される。すなわち、第一の撮像画像のために例えば、マトリックスチップ20の視野全体(図3A参照)、あるいは視野の大部分が用いられ得る。当該部分のために第一のビニング段階が用いられ、当該第一のビニング段階はそれぞれ、比較的多い物理的画素を一の仮想画素に統合する。第二の撮像画像に対してズーム機能を可能にするために、相応に選択されたマトリックスチップ20の第二の領域24(図3B参照)が用いられ得、それにより第二の(より小さい)視野をカバーする(ROIが選択される)。当該部分のために第二のビニング段階が用いられ、当該第二のビニング段階はそれぞれ、比較的少ない物理的画素を一の仮想画素に統合するか、あるいはビニングが完全に解除される(1×1ビニング段階)。代替的に視野は、両の撮像画像に対して同じ大きさであってよい(図4A図4B参照)。第二の撮像画像(および相応にアクティブなマトリックスセンサ20の領域)に対して、第二のビニング段階が選択され、当該第二のビニング段階では第一の撮像画像のための第一のビニング段階と比べて、それぞれより小さい数の物理的画素のみが統合されるか、あるいはビニングが全く応用されなくなる。これにより第二の撮像画像は、等しい大きさの視野において、比較的高い画像解像度(mm当たりの画素数)を有すると想定され、それにより第二の撮像画像はより正確に表示されるか、あるいは例えばデジタルズーム機能に対してより良好な物理的解像度が可能にされると想定される。
【0056】
異なる大きさの視野を備える撮像画像においてはまた、例えば「ビニングされた」仮想画素もしくは物理的画素の数を、比較的大きな視野を備える第一の撮像画像に対しても、比較的小さな視野を備える第二の撮像画像に対しても、概ね等しく保つことが可能である。これらの機能は、ズームレンズを替えても、対応する等しい解像度のズーム段階を利用することを可能にする。つまり、マトリックスチップ20の利用されるアクティブ領域の解像度を、視野が変えられた際、複数のビニング段階にわたって一定に保とうとしている。このときズーム段階は用いられる視野および/または用いられるビニング段階に応じて変化する。
【0057】
さらに、二つのカメラおよび二つの対物レンズを備えるシステム(例えば広角レンズと望遠レンズ、いわゆるデュアルビューカメラシステム)において、マトリックスチップ20を相応に選択し、例えば付加的にデジタルズーム機能を用いる場合、一のカメラと一の対物レンズを省くことができる(これについての例は後述する)。
【0058】
帯状体観察のための前記方法の応用を示す図3Aおよび図3Bにおいて認められるとおり、本図では本来、X方向およびY方向において同比率で、外部から内部に向かって(あるいは内部から外部に向かって)、どのズーム段階からどのズーム段階へ変換されるべきかに応じて、相応により小さい領域24、またはより大きい領域22がアクティブにされる。ここで図の描写は純粋に例示的なものと理解すべきである。マトリックスチップ20の最大可能アクティブ領域(Y方向における150、図1参照、もしくはX方向およびY方向におけるマトリックスチップ面積に関して図3A参照)は帯状体観察の際、多くの場合、完全に利用され、ズームインする際に初めて領域24に限定される。
【0059】
可能なズーム段階に関して、以下のように説明することもできる。すなわち、第一の撮像画像に対して、一の仮想画素へと統合された物理的画素が多いほど、第二の撮像画像に対して利用可能な物理的ズーム段階が多くなり、その場合第二の撮像画像では、比較的小さいビニング段階において比較的少ない物理的画素が一の仮想画素に統合されるか、あるいはビニング機能が応用されなくなるとともに、マトリックスチップ20の最大物理的解像度が用いられる。したがって結果は、光学ズームに等しいが、それは例えばデジタルズームの場合のようにアルゴリズムによって外挿される必要がなく、情報獲得が物理的に実現されるからである。ビニング機能が応用されなくなるか、もしくはマトリックスチップ20の最大物理的解像度が用いられる場合、当然ながらさらなるデジタルズーム機能が生じ得るが、それはデジタルズーム機能から生じる既知の不利点を備えている。
【0060】
さらなる有利点は例えば、ビニング機能およびROI機能の応用により、データ量および必要とされる計算能力を低減させることである。その時々に必要とされる解像度もしくはその時々に必要とされる視野のみが問い合わせられ、もしくは撮像され、かつ処理されるためである。データ負荷が低減されると、フレームレート(FPS)を増大させることにもなる。
【0061】
以下において、帯状体観察に応用された本発明に係る原理を、二つの数値例に即して、既知の方法/装置と比較して明らかにする。第一の例において、ズームレンズとマトリックスセンサを備える、帯状体観察のための従来の装置は以下のデータを有する。
【0062】
ズームレンズ(12倍)
使用されるセンサの解像度 1024×768
最大視野 およそ100mm×71mm
最少視野 およそ9mm×7mm
【0063】
センサの1024×768画素の解像度は、光学ズームを通じて一定に保たれる。最大視野(およそ100mm×71mm)において画像解像度は0.098mm/Pixelであり、最小視野(およそ9mm×7mm)において画像解像度は0.009mm/Pixelである。ズームレンズにより、最少視野では、1024×768画素の一定の解像度によって、mm/Pixelで表す画像解像度はより良好にさえなる。
【0064】
本発明では、ズームレンズは省かれるべきだが、個々の視野に対して撮像画像の品質を保持するという要求は保たれるべきである。この点は本発明により例えば、100メガピクセル(解像度は例えば11548×8661)を備えるマトリックスチップによって実現されると想定される。11×11ビニングおよび対応するおよそ100mm×71mmの最大視野を備えるビニング段階において、仮想画素あたりおよそ0.095mmの画像解像度が得られる。ここで、12倍のズームレンズのズーム段階12に対応して撮像画像を作成すべきとき、ビニング機能は解除され得(1×1ビニング段階に相当)、視野はおよそ9mm×7mmに限定され得る。その場合、この領域に対して、ここではおよそ0.009mm/Pixelの画像解像度が生じる。これで分かるように、100メガピクセルセンサによって、12倍のズームレンズを備える、例として挙げた上記の装置のズーム段階1からズーム段階12までの可能な物理的解像度は、解像度数値に関して維持され得る。したがって結果は光学ズームに等しいが、それはデジタルズームの場合のようにアルゴリズムによって外挿される必要がなく、情報獲得が物理的に実現されるからである。
【0065】
第二の例において、二つのカメラと二つの対物レンズを備える装置(いわゆるデュアルビューカメラシステム)は、例えば以下のデータを有する。
【0066】
固定式対物レンズ(広角レンズと望遠レンズを備えるデジタルズーム)
解像度 2596×1944(マトリックスセンサ2個)
最大視野 およそ120mm×90mm(広角レンズ)
最大視野 およそ32mm×24mm(望遠レンズ)
最少視野 およそ4mm×3mm(望遠レンズ)
【0067】
広角レンズの、およそ120mm×90mmからおよそ32mm×24mmまでの視野において、画像解像度はおよそ0.046mm/Pixelである。しかしながら当該画像解像度は、広角レンズを備えるセンサ(第一のカメラ)による視野に対してのみ生じる。ここで例えば32mm×24mmの視野までデジタルズームが行われる。その後、望遠レンズを備えるセンサ(第二のカメラ)に切り替えられる。ここでは望遠レンズの、およそ32mm×24mmからおよそ4mm×3mmまでの視野に対して、0.012mm/Pixelの画像解像度が生じる。その場合、最少およそ4mm×3mmの視野まで、再びデジタルズームが行われる。すなわち、個々の視野に対する解像度は、ズームレンズを備える帯状体観察システムの場合のように、一定には保たれない。
【0068】
ここで本発明の原理を応用することにより、一のカメラと一の対物レンズが省かれるべきであるが、ここでも個々の視野に対して撮像画像の品質を保持するという要求は保たれるべきである。この点は本発明によれば例えば、70メガピクセル(解像度は例えば9735×7920)を備えるマトリックスチップによって実現されると想定される。当該マトリックスチップは120mm×90mmの最大視野に対して、4×4ビニング段階でビニングされ、それにより(4×4ビニング段階における物理的画素の統合により)およそ2434×1823画素の物理的解像度もしくは仮想解像度が生じ、これは仮想画素あたりおよそ0.049mmに相当する。これ以降、理論上は32mm×24mmの視野までデジタルズームが行われ得ると想定される。この視野以降、ビニング段階は1×1に設定されるか、もしくはビニングが完全に解除されると想定される。その場合、この領域に対してマトリックスチップは、既知のシステムの望遠レンズを備える第二のカメラのセンサと等価の2596×1944画素の解像度を有し、これはおよそ0.012mm/Pixelに相当する。これ以降再び、最少4mm×3mmの視野まで、デジタルズームが行われると想定される。そのとき、画像解像度mm/Pixelは、120mm×90mmから32mm×24mmの視野において、常に0.049mm/Pixelであり、32mm×24mmから4mm×3mmまでは常に0.012mm/Pixelであると想定される。視野が小さくなるにつれて、解像度も小さくなるためである。付加的に、用いられていない3×3および2×2ビニング段階が、一定の視野以降さらに応用されることが想定され、それにより、より早い時期により良好な物理的解像度の値を得る。
【0069】
帯状体観察においてさらに、第一の撮像画像が利用者のために例えばモニタに表示され、利用者の入力に応答して第二の撮像画像が作成され、その後、第二の撮像画像が例えば利用者のために同じくモニタに表示されることが行われてよい。このとき第二のビニング段階と、任意選択的に第二の視野とは、利用者の入力に応じて選択され得る。デジタルズームが用いられる場合、当該デジタルズームは同じく利用者の入力に応じて選択され得る。すなわち、第二のビニング段階において統合される画素の数(第一の撮像画像のための第一のビニング段階におけるよりも大きいか、または小さい)と、視野の位置および大きさ(ROI)とは、利用者によって制御されてよい。
【0070】
前記方法および装置100が帯状材料10の検査のために用いられるとき、マトリックスチップ20の第一のアクティブ領域22と第二のアクティブ領域24は同一でなく、もしくは第一の領域と第二の領域は重なり合ってよく、あるいは重なり合わなくてもよい。さらに帯状材料10の100%検査が行われるために、繰り返しパターンごとに、複数のトリガ信号が出力される。そのとき前記方法は、第一の撮像画像を評価することと、帯状材料10上の少なくとも一つの欠陥26の位置を特定することとを含む。続いて、第二のビニング段階および/または第二のアクティブ領域24が、欠陥26の位置に基づいて特定され得る。図4Aおよび図4Bは、欠陥26が認められた第一のアクティブ領域22を備える例を示している(図4A参照)。図4Bは第二の時点における第二の撮像画像のためのマトリックスチップ20を表示し、当該第二の撮像画像において帯状材料は、y方向に少しだけ進行している。ここで第二のアクティブ領域24は、比較的小さなビニング段階において、それにより比較的大きな解像度で用いられ、それにより欠陥26をより正確に撮像し、もしくは表示し、かつ検査することができる。前記の方法は検査の際に、図4Aおよび図4Bに示されるように、第二のアクティブ領域24に対してビニング段階が変えられるだけでなく、視野がX方向およびY方向において欠陥の位置に限定され得るとき、特に有利である。これは図5A図5Bにおいて概略的に示されている。この場合、例えばビニング段階をさらに低減し、それにより撮像画像のデータ量を増大させることなく、ズーム機能に対してより高い解像度を実現することが可能である。言い換えれば、ビニング機能は少なくともマトリックスチップ20の一の領域に対して解除され、あるいはビニング段階が低減されるとともに、任意選択的に第二のアクティブ領域24の選択によって、第二の撮像画像のためのカメラの視野が生じるようにROIが選択され、当該視野は、欠陥26の後続の第二の撮像画像(あるいは欠陥26a,26bの複数の撮像、図6Aから図6C参照)を比較的高い解像度で可能にし、当該第二の撮像画像はその後、例えば利用者のために格納、または表示され得る。この点を、帯状材料の検査の際のビニングのための数値例に基づいて、改めて明らかにする。すなわち、例えば16メガピクセルのセンサ(4920×3264)と、330mmの視界と、3×3ビニングとを用いるとき、「ビニングされた」100%検査に対して、視界方向に、仮想画素あたり(330/4920)3=0.2012mmの画像解像度が得られる。第二の撮像画像に対して、ビニングを解除した状態で、部分的に、あるいはマトリックスチップ全体にわたって用いられ得るズーム機能を用いると、3倍の画像解像度、すなわち0.067mm/Pixelが得られる。
【0071】
付加的にまた、第二の撮像画像は第二の時点において、欠陥26の位置に基づいて作成され得る。欠陥26の位置は例えば、帯状材料長さyの方向および帯状材料幅xの方向に関する座標において特定され得る。その後、これらの座標と、帯状材料10の帯状体速度(例えばセンサ140によって測定される)とに基づいて、第二の撮像画像のための第二の時点が決定され得る。同じく第二のアクティブ領域24が、帯状材料速度に応じて決定され得る。第二のアクティブ領域24に対して、当該第二のアクティブ領域の帯状材料長さyの方向および帯状材料幅xの方向における位置および/または欠陥26の位置および欠陥26の大きさに基づいた数値が決定され得る。これは第二の撮像画像が特に欠陥領域に集中するので、有利である。これによりデータ負荷はさらに低減され得、解像度は増大され得る。ビニング機能が低減された、あるいは解除されたマトリックスチップ20の小さな領域のみをアクティブにすればよいからである。すなわち、第一および第二のアクティブ領域24と、ビニング段階の適合(もしくはビニングの完全な解除)とは、可変式に適合され得る。100%検査のための画像撮像と、視覚的表示のための欠陥の画像撮像のほか、付加的に帯状体観察のための画像撮像が行われ得る。
【0072】
本発明による原理は例えば、可変式の欠陥分類のために用いることもでき、当該可変式の欠陥分類ではまた、認識すべき欠陥の大きさを連続運転中に、さらに下方にも(もしくは上方にも)調整することが可能である。これはそもそも検査システムに対して、当該検査システムがおよそどのくらいの大きさの欠陥まで検査もしくは認識できるか、設定されているということである。より小さい欠陥を認識すべきとき、第一のアクティブ領域22に対する解像度は増大されることになり(ハードウェアがこれを許すという条件で)、それにより、より小さい欠陥が認識され得、当該より小さい欠陥はその後、第二のアクティブ領域24内で、さらに高い解像度を備える第二の撮像画像を用いて記録される。当然ながらこれは、もう一方の方向においても可能である。すなわち、ある欠陥の大きさが許容可能である場合、第一のアクティブ領域22に対する解像度は低下させることもできる。したがって第一のアクティブ領域22に対して用いられる解像度を介して、どの欠陥の大きさから欠陥が認識可能であるかが、直接的に調整され得る。欠陥が認識されると、当該欠陥はその後第二のアクティブ領域24内で、第二の撮像画像を用いてより高い解像度で記録される。
【0073】
前記装置はまた、帯状材料位置センサを含み得、当該帯状材料位置センサは例えば、帯状材料の(x方向における)位置もしくは幅を決定する。位置センサの信号は制御ユニットに対して提供され得、それにより当該位置センサの信号に基づいて、マトリックスセンサのアクティブ領域22,24が決定され、特に帯状材料幅xの方向におけるアクティブ領域22,24の大きさおよび/または位置が調整される。
【0074】
本願で説明される方法および本願で説明される装置100によって、当然ながら複数の欠陥26a,26bの位置も特定され得、対応する複数の第二の撮像画像が作成され得る。二つまたはそれより多い欠陥26a,26bが、帯状材料長さyの方向において同じ位置を有しているとき、当該二つまたはそれより多い欠陥26a,26bはまた同時に、第二の撮像画像において、相応により高い解像度で記録され得る。
【0075】
図6Aから図6Cに表示された例において、マトリックスチップ20は第一部分および第二部分20a,20bに分割されており、第一部分20aは第一のビニング段階で作動するとともに第一の撮像画像のために用いられ、第二部分20bは第二のビニング段階で作動するとともに第二の撮像画像のために用いられる。このとき第二部分20bは帯状材料移動方向において、第一部分20aの後にある。その場合、第一の撮像画像において欠陥26a,26bが見出されたときだけ、第二部分20bが作動することが行われてよい。第一部分20aは第二部分20bより大きくてよい。第一部分20aは例えば、第二部分20bの少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、または少なくとも9倍の大きさであってよい。第一部分20aは例えば、マトリックスチップ20のおよそ90%を占めてよく、第二部分20bはマトリックスチップ20のおよそ10%を占めてよい。さらに第二部分20bに対して、カメラパラメータである「ゲイン」を増大させることが有利であり得、それによりビニングが比較的小さいこの状態において比較的劣っている発光出力を補うか、もしくは画像ノイズを低減する。この点は当然ながら、本願で説明される本発明による方法の、全てのさらなる応用例に当てはまる。カメラパラメータである「ゲイン」は、増大されるか、もしくは一定のビニング段階に適合され得、それにより場合によって比較的劣っている発光出力を補う。
【0076】
マトリックスチップ20の当該分割において、連続的に第一の撮像画像が第一部分20aによって作成され、第二の撮像画像が第二部分20bによって作成され得る。特に第二の撮像画像は、連続的にリングバッファに保存され得る。対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥26a,26bが確認された場合、対応する第二の撮像画像がリングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または例えばモニタに表示され得る。第一の撮像画像も第二の撮像画像も、帯状材料10の100%をカバーし得る。帯状材料10の100%をカバーするために第二の撮像画像の数は、第一部分および第二部分20a,20bの大きさの比率に応じて適合されなければならない。上記のように第一部分20aが例えば、マトリックスチップ20の90%を占め、第二部分20bがマトリックスチップ20の10%を占めるとき、第一部分20aを用いる個々の第一の撮像画像に対して、第二部分20bを用いる第二の撮像画像は全体で9個作成されなければならない。言い換えれば、第一部分20aが一回だけトリガされれば済む一方で、第二部分20bは9個の撮像画像のために9回トリガされなければならない。したがって第二部分20bを複数回トリガすることにより、比較的低いビニング段階を備える、もしくはビニングの使用を有さない(それは比較的高い物理的解像度を備えることに等しい)画像シーケンスが作成され得、当該画像シーケンスは同じく帯状材料10の100%をカバーする。例えば第一部分20aが9×9ビニング段階を有し、第二部分20bが1×1ビニング段階を有する(すなわち、ビニングが用いられないことに準じる)とき、このやり方は有利である。(第一および第二の撮像画像の)個々のデータパケットは常に等価のデータ量を含み、当該データ量は利用可能な帯域幅に調整され得るためである。その場合、利用可能な帯域幅はいかなる時点においても超過されない。設計のために注意すべき点は、パラメータの好適な比率(マトリックスチップ20の第二部分20bに対する第一部分20aの大きさの比と、個々の部分で用いられるビニング段階)を見出し、当該好適な比率を利用可能な帯域幅と調整することだけである。図6Aから図6Bに示された例において、図6Aでは、二つの欠陥26a,26bが認められた第一部分20aの撮像画像が示されている。図6Bは、第一の欠陥26aが第二部分20bの視野内にある時点での、第二部分20bを用いた撮像画像を示している。図6Cは、第二の欠陥26bが第二部分20bの視野内にある、より後の時点での、第二部分20bを用いたさらなる撮像画像を示している。
【0077】
したがって前記の方法もしくは前記の装置100のさらなる有利点は、一回限りの欠陥を高解像度で表示する可能性もあり、必ずしも反復欠陥でなくてもよいことである。言い換えれば、帯状材料の検査の際、欠陥を検出し、認識した後、(y方向における、および任意選択的にx方向における)ROIおよびビニング段階が適合され、同じ欠陥が高解像度で再度検出されることが可能である。
【0078】
前記の方法および前記の装置100の複数の構成においてまた、特に例えば、ビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、付加的にデジタルズーム機能を用いることが行われてよい。デジタルズーム機能により例えば、対応するビニング段階間の解像度における移行領域がカバーされ得る。これは本願で説明される方法において有利であるが、それはビニング段階を通じて物理的解像度が何度も繰り返し適合させられ、それによりデジタルズームの使用による劣化がほとんど感知され得ないようにしか認識されないからである。言い換えれば、強すぎるデジタルズームと、対応する補間によって、画像が不明瞭に、あるいはピクセル化して見える(例えばモニタ上の表示において)前にすでに、さらに高い物理的解像度を提供する次のビニング段階が用いられ得る。上記においてすでに言及されたように、デジタルズーム機能は、ビニング段階が完全に解除された後、すなわち物理的ズーム機能が使い尽くされた後も、同じく用いられ得る。
【0079】
すでに述べたように、ビニング段階および(例えばROIに応じて)アクティブにすべき領域の選択は、比較的自由に決定可能である。これにより、段階式ズーム機能のほかに、マトリックスチップ20のアクティブ領域22,24およびビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とが、第一および第二の撮像画像に対して互いに調整され、それにより無段階ズーム機能が提供されることが可能である。また一方で段階式ズーム機能を備える方法を用いる際、選択された視野とビニング段階とが互いに適合させられ、それにより個々の視野に対して例えば(視野当たりの(仮想)画素の総数に関して)同じ解像度が与えられていることが可能である。これにより撮像画像ごとに送られるデータパケットの大きさはそれぞれ等しく保たれる。これに応じてビニング段階も適合され得、それにより視野が等しく保たれるなかで解像度が低減され、それにより例えばフレームレート(FPS)を増大させる。例えば2048×1024の解像度が用いられるとき、シングルギガビットイーサネット(登録商標)インターフェースを介して56FPSが制御ユニットに送信され得る。これに替えて(例えば1×2ビニングにより、または視野の制限により)2048×512の解像度が用いられるとき、シングルギガビットイーサネット(登録商標)インターフェースを介して112FPSが制御ユニットに送信され得る。その場合、FPSと視野は最終的に、帯状材料10の100%検査のための最大可能な帯状体速度を決定する。
【0080】
したがって応用に対応して、個々のアクティブ領域22,24およびそれにより、個々の視野および用いるべきビニング段階は、マトリックスチップ20の最大物理的解像度、帯状体速度、および撮像のために任意選択的に用いられる対物レンズ112の特性に応じて、互いに最適に調整され得る。当然ながら任意選択的に用いられる対物レンズの特性は、マトリックスチップ20の最大物理的解像度に応じて適合されてもよい。マトリックスチップ20は例えば、少なくとも16メガピクセル、少なくとも32メガピクセル、少なくとも50メガピクセル、少なくとも70メガピクセル、または少なくとも100メガピクセルの解像度を有し得る。この点において、特にこの分野における迅速な発展ゆえに、上方への限界は見出せない。
【0081】
上記においてすでに言及されたように、本願で説明される方法および装置は、帯状材料10の多重検査のためにも用いられ得る。このとき第一部分の付加的な撮像画像が第三の時点において、第一のビニング段階を用いて作成され、第一部分の付加的な撮像画像に対して、第一部分の第一の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップ20のアクティブ領域が用いられる。第三の時点は第一の時点の後にある。特に第三の時点は応用に応じて、第二の時点の前、あるいは第二の時点の後にある。第一部分の二つの撮像画像に対して、帯状材料10を照明するために異なる照明種類が用いられ、それにより、完全な帯状材料10の(二つの異なる照明種類を備える)二つの異なる画像シーケンスを作成することができる。例えばあるときは照明装置120を用いて照明され、あるときは照明装置130を用いて照明され得る。その後また、第二部分の付加的な撮像画像が第四の時点において、第二のビニング段階を用いて作成され、第二部分の付加的な撮像画像に対して、第二部分の第一の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップ20のアクティブ領域が用いられる。第四の時点は第二の時点の後、あるいは第三の時点の後にある。第二部分の付加的な撮像画像に対して、第一部分の付加的な撮像画像に対するものと同じ照明種類が用いられ得、特に第二部分の第二の撮像画像に対するものとは別の照明種類が用いられ得る。この点はまとめると例えば以下のことを意味すると想定される。すなわち、連続的にそれぞれ、第一の照明を用いて小さな解像度で、第一の照明を用いて大きな解像度で、第二の照明を用いて小さな解像度で、第二の照明を用いて大きな解像度で撮像が行われる。したがって第一部分および第二部分の撮像画像に対して、および第一部分および第二部分の付加的な撮像画像に対して、帯状材料10を照明するために異なる照明種類が用いられ得る。
【0082】
多重検査は、部分当たりそれぞれ、二つの照明種類を備える二つの撮像に限定されていない。二つの画像シーケンスを備える多重検査とならんで、本装置は三つまたはそれより多い画像シーケンスを備える多重検査のためにも用いられ得る。その場合、そのために対応する部分のさらなる撮像画像が、対応するさらなる時点において、対応するマトリックスチップ20のさらなるアクティブ領域を用いて作成される。これらのさらなる撮像画像に対して、帯状材料10を照明するためのさらなる照明種類が用いられ得る。当然ながら図に示された照明装置120,130のほかに、さらなる照明装置が設けられていてよい。照明種類は例えば、反射照明、背景照明、および透過照明からなるグループから選択され得る。このとき一連の照明特性が実現され得る。すなわち、均一または不均一な照明、直接型、拡散型、集束型、またはコリメート型照明、同軸型、透過型、および/または偏光型照明、異なる照明角度および明視野照明または暗視野照明、(例えばセキュリティー機能も検査できるように)UV領域、可視光領域、またはIR領域における光波長、単色(モノクローム)、多色(ポリクローム)、または色彩的に調整可能もしくは制御可能な(RGB)照明、面照明またはライン照明、定常照明または瞬間照明、反射照明および透過照明の場合、これらは交互にまたは同時に用いられ得る。照明装置は、トンネル照明システム、チューブ照明システム、またはドーム照明システムとして形成されていてよく、かつ、モジュール式であり、もしくは帯状材料幅に適合されていてよい。このとき発光体としては例えば、白熱灯、ガス放電灯、LED照明、OLED照明、またはレーザー照明が用いられ得る。個々の照明種類および特性は、例えば以下の多重検査のために用いられ得る。すなわち、可視反射光による印刷画線部検査、可視透過光によるラベル検査、およびUV反射光によるUVセキュリティー機能検査である。
【0083】
要約すると、本願で説明される方法および装置100は、以下の機能性を提供する。
-第一の照明を用いた100%検査のための撮像
-第二の照明を用いた100%検査のための撮像
-第一の照明を用い、視覚的表示を行うための高解像度での欠陥の撮像(散発的)
-第二の照明を用い、視覚的表示を行うための高解像度での欠陥の撮像(散発的)
-第一の照明を用いた帯状体観察のための撮像
-第二の照明を用いた帯状体観察のための撮像
【0084】
このとき帯状体観察のための撮像は例えば、すでに100%検査の画像シーケンスによって行われ得、もしくは100%検査の画像が帯状体観察のための画像として出力され得る。その場合、出力された画像は、検査のために用いられた解像度に対応する。帯状体観察の追加の撮像が第一および/または第二の照明を用いてなされるとき、再び視野および画像解像度は相応に適合され得、それにより物理的にズームされ得る。
【0085】
前記装置はまた、複数のカメラ110を有し得、当該カメラはそれぞれビニング機能およびROI機能を備えるマトリックスチップを有し、カメラのそれぞれが帯状体観察および/または検査の上記の方法のための相応の撮像画像を作成する。カメラは帯状材料幅xにわたって配分されて設けられていてよく、それによりカメラの視界は帯状材料幅xの方向において互いに隣接し、あるいは重なる。複数のカメラ110の撮像画像から、一の関連する撮像画像が特定され得る。さらにカメラ同士の帯状材料長さyの方向における機械的なずれは、マトリックスチップ20のアクティブ領域を相応に選択することによって平準化され得る。これによりカメラアレイは、帯状材料長さyの方向において等しく配置された連続する帯状材料部分を検出する。
【0086】
帯状材料10の表面上の一つまたは複数のカメラのほか、帯状材料10の表面上の少なくとも一つのカメラ110と、帯状材料10の裏面上の少なくとも一つのカメラとが設けられていてよく、ここでもカメラのそれぞれが帯状体観察および/または検査の上記の方法のための相応の撮像画像を作成し得る。これは二つの帯状材料面の観察もしくは検査を可能にする。
【0087】
対物レンズ112の用いられる焦点距離に応じて、かつマトリックスチップ20上で用いられるROIに応じて、撮像に関して異なる幾何学的収差が生じ、それとともに不正確性が生じることがある。これらは例えば歪み較正を介して補償され得る。歪み補正部が設けられていてもよく、当該歪み補正部は動的に個々のROIに適合される。
【0088】
本発明は上記において説明され、添付の請求項において定義されているが、本発明は代替的にまた、以下の実施の形態に応じて定義され得ることを理解すべきである。
【0089】
実施の形態1
帯状材料長さ(y)の方向および/または帯状材料幅(x)の方向において移動する帯状材料を観察および/または検査するための方法であって、
帯状材料(10)の第一部分の第一の撮像画像を第一の時点において、ビニング機能を備えるマトリックスチップ(20)を含むカメラ(110)を用いて作成するステップと、
前記帯状材料(10)の第二部分の第二の撮像画像を第二の時点において前記カメラを用いて作成するステップと、を含む方法において、
前記第一の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第一の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、前記第二の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第二の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられることを特徴とし、
それぞれ統合される画素の前記第一の数は、それぞれ統合される画素の前記第二の数より大きいか、または小さく、それにより前記第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現されることを特徴とする方法。
【0090】
実施の形態2
前記第一部分と前記第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であり、あるいは前記第二部分は、前記帯状材料(10)の前記第一部分の部分または前記第一部分の対応する部分であることを特徴とする実施の形態1に記載の方法。
【0091】
実施の形態3
前記第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第一のアクティブ領域(22)が用いられ、前記第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第二のアクティブ領域(24)が用いられ、特に前記第一のアクティブ領域(22)およびそれに対応して前記第一の視野は、前記第二のアクティブ領域(24)およびそれに対応して前記第二の視野と同じ大きさであるか、または前記第二のアクティブ領域およびそれに対応して前記第二の視野よりも大きいことを特徴とする実施の形態1または実施の形態2に記載の方法。
【0092】
実施の形態4
前記第二のアクティブ領域(24)は、前記マトリックスチップ(20)の前記第一のアクティブ領域(22)と同じアクティブ領域であり、あるいは前記第一のアクティブ領域(22)の部分であり、任意選択的に前記第二のアクティブ領域(24)は、前記第一のアクティブ領域(22)内部に設けられていることを特徴とする実施の形態3に記載の方法。
【0093】
実施の形態5
前記方法はさらに、利用者のために前記第一の撮像画像を表示するステップと、利用者の入力に応答して前記第二の撮像画像を作成するステップと、前記利用者のために前記第二の撮像画像を表示するステップとを含むことを特徴とする実施の形態1から実施の形態4のいずれか一つに記載の方法。
【0094】
実施の形態6
前記第二のビニング段階および、任意選択的に前記第二の視野は、前記利用者の入力に応じて選択されることを特徴とする実施の形態5に記載の方法。
【0095】
実施の形態7
前記第一のアクティブ領域(22)と前記第二のアクティブ領域(24)は同一でなく、特に前記第一の領域と前記第二の領域は重なり合うか、あるいは重なり合わないことを特徴とする実施の形態3に記載の方法。
【0096】
実施の形態8
前記方法はさらに、前記第一の撮像画像を評価し、前記帯状材料(10)上の少なくとも一つの欠陥(26)の位置を特定するステップと、
前記第二のビニング段階および/または前記第二のアクティブ領域を、前記帯状材料(10)上の前記欠陥(26)の前記位置に基づいて選択するステップと、を含むことを特徴とする実施の形態7に記載の方法。
【0097】
実施の形態9
前記第二の撮像画像は、前記第二の時点で前記欠陥(26)の前記位置に基づいて作成されることを特徴とする実施の形態8に記載の方法。
【0098】
実施の形態10
前記第二の撮像画像の前記第二のアクティブ領域(24)および/または前記第二の時点はさらに、前記帯状材料(10)が移動する帯状材料速度に応じて決定されることを特徴とする実施の形態9に記載の方法。
【0099】
実施の形態11
前記第二のアクティブ領域(24)に対して、前記帯状材料長さ(y)の方向における位置、前記帯状材料幅(x)の方向における位置、および/または前記欠陥(26)の前記位置と前記欠陥(26)の大きさに基づく値が決定されることを特徴とする実施の形態8から実施の形態10のいずれか一つに記載の方法。
【0100】
実施の形態12
複数の欠陥(26a,26b)の位置が特定され、対応する複数の第二の撮像画像が作成されることを特徴とする実施の形態8から実施の形態11のいずれか一つに記載の方法。
【0101】
実施の形態13
前記マトリックスチップ(20)は第一部分と第二部分(20a,20b)とに分割されており、前記第一部分(20a)は前記第一のビニング段階で作動するとともに前記第一の撮像画像のために用いられ、前記第二部分(20b)は前記第二のビニング段階で作動するとともに前記第二の撮像画像のために用いられ、特に前記第二部分(20b)は帯状材料移動方向において、前記第一部分(20a)の後にあることを特徴とする実施の形態3から実施の形態12のいずれか一つに記載の方法。
【0102】
実施の形態14
前記第二部分(20b)は、前記第一の撮像画像において欠陥(26,26a,26b)が見出されたときだけ、アクティブにされることを特徴とする実施の形態13に記載の方法。
【0103】
実施の形態15
前記第一部分(20a)は前記第二部分(20b)より大きく、特に、前記第一部分(20a)は前記第二部分(20b)の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、または少なくとも9倍の大きさであることを特徴とする実施の形態13または実施の形態14に記載の方法。
【0104】
実施の形態16
連続的に第一の撮像画像は前記第一部分(20a)を用いて作成され、第二の撮像画像は前記第二部分(20b)を用いて作成され、特に前記第二の撮像画像は連続的にリングバッファに保存されることを特徴とする実施の形態13から実施の形態15のいずれか一つに記載の方法。
【0105】
実施の形態17
対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥(26,26a,26b)が確認された場合、対応する第二の撮像画像は、前記リングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または表示されることを特徴とする実施の形態16に記載の方法。
【0106】
実施の形態18
前記第一の撮像画像も前記第二の撮像画像も、前記帯状材料(10)の100%をカバーすることを特徴とする実施の形態16または実施の形態17に記載の方法。
【0107】
実施の形態19
前記ビニング機能のビニング段階を用いる際、前記画素は第一の方向に沿って、特に前記帯状材料長さ(y)の方向に沿って、第二の方向に沿って、特に前記帯状材料幅(x)の方向に沿って、あるいは前記第一の方向に沿うのと前記第二の方向に沿うのを組み合わせて統合されることを特徴とする実施の形態1から実施の形態18のいずれか一つに記載の方法。
【0108】
実施の形態20
前記ビニング機能のビニング段階を用いる際、前記マトリックスチップ(20)の前記画素は統合され、それにより、1×2,1×3,1×4,1×5,1×6,1×7,1×8,1×9,1×10,1×11,2×1,3×1,4×1,5×1,6×1,7×1,8×1,9×1,10×1,11×1,2×2,3×2,2×3,4×2,2×4,5×2,2×5,6×2,2×6,7×2,2×7,8×2,2×8,9×2,2×9,10×2,2×10,11×2,2×11,3×3,4×3,3×4,5×3,3×5,6×3,3×6,7×3,3×7,8×3,3×8,9×3,3×9,10×3,3×10,11×3,3×11,4×4,5×4,4×5,6×4,4×6,7×4,4×7,8×4,4×8,9×4,4×9,10×4,4×10,11×4,4×11,5×5,6×5,5×6,7×5,5×7,8×5,5×8,9×5,5×9,10×5,5×10,11×5,5×11,6×6,7×6,6×7,8×6,6×8,9×6,6×9,10×6,6×10,11×6,6×11,7×7,8×7,7×8,9×7,7×9,10×7,7×10,11×7,7×11,8×8,9×8,8×9,10×8,8×10,11×8,8×11,9×9,10×9,9×10,11×9,9×11,10×10,11×10,10×11,または11×11画素の画素サイズを備える仮想画素が生じることを特徴とする実施の形態19に記載の方法。
【0109】
実施の形態21
特に前記ビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、さらにデジタルズームが用いられ、それにより対応するビニング段階間の解像度における移行領域をカバーすることを特徴とする実施の形態1から実施の形態20のいずれか一つに記載の方法。
【0110】
実施の形態22
前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域および前記ビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とは、前記第一の撮像画像および第二の撮像画像に対して互いに調整され、それにより無段階ズーム機能が提供されることを特徴とする実施の形態1から実施の形態21のいずれか一つに記載の方法。
【0111】
実施の形態23
前記方法はさらに、前記マトリックスチップ(20)の最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップ(20)のそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率を決定し、特に、前記撮像画像のために任意選択的に用いられる対物レンズ(112)に対する最適な特性を決定するステップを含むことを特徴とする実施の形態1から実施の形態22のいずれか一つに記載の方法。
【0112】
実施の形態24
前記帯状材料(10)は反復する繰り返しパターンを有することを特徴とし、繰り返しパターンごとに対応するトリガ信号が提供され、前記第一の撮像画像の前記第一の時点は第一のトリガ信号によって決定され、前記第二の撮像画像の前記第二の時点は第二のトリガ信号によって決定され、それにより前記第一部分および第二部分は、前記帯状材料(10)上の対応する部分を表すことを特徴とする実施の形態1から実施の形態23のいずれか一つに記載の方法。
【0113】
実施の形態25
前記マトリックスチップ(20)は少なくとも16メガピクセル、少なくとも32メガピクセル、少なくとも50メガピクセル、少なくとも70メガピクセル、または少なくとも100メガピクセルの解像度を有することを特徴とする実施の形態1から実施の形態24のいずれか一つに記載の方法。
【0114】
実施の形態26
前記方法はさらに、前記第一部分の付加的な撮像画像を第三の時点において、前記第一のビニング段階を用いて作成し、前記第一部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第一部分の前記第一の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられるステップを含むことを特徴とする実施の形態1から実施の形態25のいずれか一つに記載の方法。
【0115】
実施の形態27
前記第三の時点は前記第一の時点の後にあり、特に前記第三の時点は前記第二の時点の前、あるいは前記第二の時点の後にあることを特徴とする実施の形態26に記載の方法。
【0116】
実施の形態28
前記第一部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする実施の形態26または実施の形態27に記載の方法。
【0117】
実施の形態29
前記方法はさらに、前記第二部分の付加的な撮像画像を第四の時点において、前記第二のビニング段階を用いて作成し、前記第二部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第二部分の前記第二の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられるステップを含み、特に前記第二部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする実施の形態26から実施の形態28のいずれか一つに記載の方法。
【0118】
実施の形態30
前記第四の時点は前記第二の時点の後、あるいは前記第三の時点の後にあることを特徴とする実施の形態29に記載の方法。
【0119】
実施の形態31
複数のカメラ(110)が用いられ、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを有し、前記カメラのそれぞれは、実施の形態1から実施の形態30の対応する撮像画像を作成することを特徴とする実施の形態1から実施の形態30のいずれか一つに記載の方法。
【0120】
実施の形態32
前記カメラは前記帯状材料幅(x)にわたって配分されて設けられており、それにより前記カメラの視野は前記帯状材料幅(x)の方向において、互いに隣接するか、または重なることを特徴とする実施の形態31に記載の方法。
【0121】
実施の形態33
前記複数のカメラ(110)の撮像画像から、一の関連する撮像画像が特定されることを特徴とする実施の形態31または実施の形態32に記載の方法。
【0122】
実施の形態34
前記帯状材料長さ(y)の方向における前記カメラ同士の機械的なずれは、前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域を相応に選択することによって平準化されることを特徴とする実施の形態31から実施の形態33のいずれか一つに記載の方法。
【0123】
実施の形態35
帯状材料長さ(y)の方向および/または帯状材料幅(x)の方向に移動する帯状材料を観察および/または検査するための装置(100)であって、
高度な解像を行うマトリックスチップ(20)を含むカメラを含み、当該マトリックスチップ(20)にはビニング機能が実装されており、前記装置は制御ユニットを含む装置において、
前記制御ユニットが、
前記帯状材料(10)の第一部分の第一の撮像画像が第一の時点において作成され、
前記帯状材料(10)の第二部分の第二の撮像画像が第二の時点において作成されることを生じさせるように設計されていることを特徴とし、
前記第一の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第一の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、
前記第二の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第二の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられ、
それぞれ統合される画素の前記第一の数は、それぞれ統合される画素の前記第二の数より大きいか、または小さく、それにより前記第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現されることを特徴とする装置。
【0124】
実施の形態36
前記装置はさらに、固定式の焦点距離を備える対物レンズ(112)を含むことを特徴とする実施の形態35に記載の装置。
【0125】
実施の形態37
前記第一部分と前記第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であり、あるいは前記第二部分は前記帯状材料(10)の前記第一部分の部分または前記第一部分の対応する部分であることを特徴とする実施の形態35または実施の形態36に記載の装置。
【0126】
実施の形態38
前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第一のアクティブ領域(22)を用い、前記第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第二のアクティブ領域(24)を用いるように設計されており、特に、前記第一のアクティブ領域(22)およびそれに対応して第一の視野は、前記第二のアクティブ領域(24)およびそれに対応して第二の視野と同じ大きさであるか、または前記第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野よりも大きいことを特徴とする実施の形態35から実施の形態37のいずれか一つに記載の装置。
【0127】
実施の形態39
前記第二のアクティブ領域(24)は、前記マトリックスチップ(20)の前記第一のアクティブ領域(22)と同じアクティブ領域であり、あるいは前記第一のアクティブ領域の部分であり、任意選択的に前記第二のアクティブ領域(24)は、前記第一のアクティブ領域(22)内部に設けられていることを特徴とする実施の形態38に記載の装置。
【0128】
実施の形態40
前記装置(100)はまた表示部を含み、前記制御ユニットは、利用者のために前記第一の撮像画像が前記表示部に表示され、利用者の入力に応答して前記第二の撮像画像が作成され、前記利用者のために前記第二の撮像画像が前記表示部に表示されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態39のいずれか一つに記載の装置。
【0129】
実施の形態41
前記制御ユニットは、前記第二のビニング段階と、任意選択的に前記第二の視野とを、前記利用者の入力に応じて選択するように設計されていることを特徴とする実施の形態40に記載の装置。
【0130】
実施の形態42
前記第一のアクティブ領域(22)と前記第二のアクティブ領域(24)は同一でなく、特に前記第一の領域(22)と前記第二の領域(24)は重なり合い、あるいは重なり合わないことを特徴とする実施の形態38に記載の装置。
【0131】
実施の形態43
前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像を評価し、前記帯状材料(10)上の少なくとも一つの欠陥(26)の位置を特定し、前記第二のビニング段階および/または前記第二のアクティブ領域(24)を、前記帯状材料(10)上の前記欠陥(26)の前記位置に基づいて決定するように設計されていることを特徴とする実施の形態42に記載の装置。
【0132】
実施の形態44
前記制御ユニットは、前記第二の撮像画像を前記第二の時点で、前記欠陥(26)の前記位置に基づいて作成するように設計されていることを特徴とする実施の形態43に記載の装置。
【0133】
実施の形態45
前記制御ユニットは、前記第二の撮像画像の前記第二のアクティブ領域(24)および/または前記第二の時点をさらに、前記帯状材料(10)が移動する帯状材料速度に応じて決定するように設計されていることを特徴とする実施の形態44に記載の装置。
【0134】
実施の形態46
前記制御ユニットは、前記第二のアクティブ領域(24)に対して、前記帯状材料長さ(y)の方向における位置、前記帯状材料幅(x)の方向における位置、および/または前記欠陥(26)の前記位置と前記欠陥(26)の大きさに基づく値を決定するように設計されていることを特徴とする実施の形態43から実施の形態45のいずれか一つに記載の装置。
【0135】
実施の形態47
前記制御ユニットは、複数の欠陥(26a,26b)の位置を特定し、対応する複数の第二の撮像画像が作成されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態43から実施の形態46のいずれか一つに記載の装置。
【0136】
実施の形態48
前記装置(100)はさらにセンサ(140)を含み、当該センサは前記帯状材料長さ(y)の方向における前記帯状材料(10)の走行距離または速度を特定し、対応する信号を提供するように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態47のいずれか一つに記載の装置。
【0137】
実施の形態49
前記マトリックスチップ(20)は第一部分と第二部分(20a,20b)とに分割されており、前記第一部分(20a)は前記第一のビニング段階で作動するとともに前記第一の撮像画像のために用いられ、前記第二部分(20b)は前記第二のビニング段階で作動するとともに前記第二の撮像画像のために用いられ、特に前記第二部分(20b)は帯状材料移動方向において、前記第一部分(20a)の後に設けられていることを特徴とする実施の形態38から実施の形態48のいずれか一つに記載の装置。
【0138】
実施の形態50
前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像において欠陥(26,26a,26b)が見出されたときだけ、前記第二部分(20b)をアクティブにするように設計されていることを特徴とする実施の形態49に記載の装置。
【0139】
実施の形態51
前記第一部分(20a)は前記第二部分(20b)より大きく、特に、前記第一部分(20a)は前記第二部分(20b)の少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも5倍、または少なくとも9倍の大きさであることを特徴とする実施の形態49または実施の形態50に記載の装置。
【0140】
実施の形態52
前記制御ユニットは、連続的に第一の撮像画像が前記第一部分(20a)を用いて作成され、第二の撮像画像が前記第二部分(20b)を用いて作成され、特に前記第二の撮像画像が連続的にリングバッファに保存されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態49から実施の形態51のいずれか一つに記載の装置。
【0141】
実施の形態53
前記制御ユニットは、対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥(26,26a,26b)が確認された場合、対応する第二の撮像画像が、前記リングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または前記表示部に表示されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態52に記載の装置。
【0142】
実施の形態54
前記装置は、前記第一の撮像画像も前記第二の撮像画像も、前記帯状材料(10)の100%をカバーするように設計されていることを特徴とする実施の形態52または実施の形態53に記載の装置。
【0143】
実施の形態55
前記制御ユニットは、前記ビニング機能のビニング段階を用いる際、前記画素が第一の方向に沿って、特に前記帯状材料長さ(y)の方向に沿って、第二の方向に沿って、特に前記帯状材料幅(x)の方向に沿って、あるいは前記第一の方向に沿うのと前記第二の方向に沿うのを組み合わせて統合されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態54のいずれか一つに記載の装置。
【0144】
実施の形態56
前記制御ユニットは、前記ビニング機能のビニング段階を用いる際、前記マトリックスチップ(20)の前記画素が統合されることを生じさせるように設計されており、それにより、1×2,1×3,1×4,1×5,1×6,1×7,1×8,1×9,1×10,1×11,2×1,3×1,4×1,5×1,6×1,7×1,8×1,9×1,10×1,11×1,2×2,3×2,2×3,4×2,2×4,5×2,2×5,6×2,2×6,7×2,2×7,8×2,2×8,9×2,2×9,10×2,2×10,11×2,2×11,3×3,4×3,3×4,5×3,3×5,6×3,3×6,7×3,3×7,8×3,3×8,9×3,3×9,10×3,3×10,11×3,3×11,4×4,5×4,4×5,6×4,4×6,7×4,4×7,8×4,4×8,9×4,4×9,10×4,4×10,11×4,4×11,5×5,6×5,5×6,7×5,5×7,8×5,5×8,9×5,5×9,10×5,5×10,11×5,5×11,6×6,7×6,6×7,8×6,6×8,9×6,6×9,10×6,6×10,11×6,6×11,7×7,8×7,7×8,9×7,7×9,10×7,7×10,11×7,7×11,8×8,9×8,8×9,10×8,8×10,11×8,8×11,9×9,10×9,9×10,11×9,9×11,10×10,11×10,10×11,または11×11画素の画素サイズを備える仮想画素が生じることを特徴とする実施の形態55に記載の装置。
【0145】
実施の形態57
前記制御ユニットはさらに、特に前記ビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、デジタルズームを用いるように設計されており、それにより対応するビニング段階間の解像度における移行領域をカバーすることを特徴とする実施の形態35から実施の形態56のいずれか一つに記載の装置。
【0146】
実施の形態58
前記制御ユニットは、前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域および前記ビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とを、前記第一の撮像画像および第二の撮像画像に対して互いに調整し、それにより無段階ズーム機能が提供されるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態57のいずれか一つに記載の装置。
【0147】
実施の形態59
前記制御ユニットはさらに、前記マトリックスチップ(20)の最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップ(20)のそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率が決定されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態58のいずれか一つに記載の装置。
【0148】
実施の形態60
前記帯状材料(10)が反復する繰り返しパターンを有することを特徴とし、前記制御ユニットは、繰り返しパターンごとに前記装置に対して提供される、対応するトリガ信号を処理するように設計されており、特に前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像の前記第一の時点を第一のトリガ信号に基づいて決定し、前記第二の撮像画像の前記第二の時点を第二のトリガ信号に基づいて決定するように設計されており、それにより前記第一部分および第二部分は、前記帯状材料(10)上の対応する部分を表すことを特徴とする実施の形態35から実施の形態59のいずれか一つに記載の装置。
【0149】
実施の形態61
前記トリガ信号は前記制御ユニットによって提供され、前記制御ユニットは前記センサ(140)から情報を得、特に前記制御ユニットは、外部機器として設けられており、あるいは前記制御ユニットは直接的に前記カメラ(110)に内蔵されていることを特徴とする実施の形態60に記載の装置。
【0150】
実施の形態62
前記マトリックスチップ(20)は少なくとも16メガピクセル、少なくとも32メガピクセル、少なくとも50メガピクセル、少なくとも70メガピクセル、または少なくとも100メガピクセルの解像度を有することを特徴とする実施の形態35から実施の形態61のいずれか一つに記載の装置。
【0151】
実施の形態63
前記制御ユニットは、前記第一部分の付加的な撮像画像が第三の時点において、前記第一のビニング段階を用いて作成され、前記第一部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第一部分の前記第一の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態62のいずれか一つに記載の装置。
【0152】
実施の形態64
前記制御ユニットは、前記第三の時点が前記第一の時点の後にあり、特に前記第三の時点が前記第二の時点の前、あるいは前記第二の時点の後にあることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態63に記載の装置。
【0153】
実施の形態65
前記装置(100)は第一および第二の照明装置(120,130)を有し、それにより前記第一部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする実施の形態63または実施の形態64に記載の装置。
【0154】
実施の形態66
前記第一および/または前記第二の照明装置(120,130)は、前記帯状材料幅(x)の方向に関して横断的に設けられていることを特徴とする実施の形態65に記載の装置。
【0155】
実施の形態67
前記制御ユニットは、前記第二部分の付加的な撮像画像が第四の時点において、前記第二のビニング段階を用いて作成され、前記第二部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第二部分の前記第二の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられ、特に前記第二部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態63から実施の形態66のいずれか一つに記載の装置。
【0156】
実施の形態68
前記制御ユニットは、前記第四の時点が前記第二の時点の後、あるいは前記第三の時点の後にあることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態67に記載の装置。
【0157】
実施の形態69
前記装置(100)は、複数のカメラを有し、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを含み、前記制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、前記実施の形態35から実施の形態68の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態68のいずれか一つに記載の装置。
【0158】
実施の形態70
前記カメラは前記帯状材料幅(x)にわたって配分されて設けられており、それにより前記カメラの視野は前記帯状材料幅(x)の方向において、互いに隣接するか、または重なることを特徴とする実施の形態69に記載の装置。
【0159】
実施の形態71
前記制御ユニットは、前記複数のカメラ(110)の撮像画像から、一の関連する撮像画像を特定するように設計されていることを特徴とする実施の形態69または実施の形態70に記載の装置。
【0160】
実施の形態72
前記制御ユニットは、前記帯状材料長さ(y)の方向における前記カメラ同士の機械的なずれを、前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域を相応に選択することによって平準化するように設計されていることを特徴とする実施の形態69から実施の形態71のいずれか一つに記載の装置。
【0161】
実施の形態73
前記装置(100)は帯状材料位置センサを有し、前記制御ユニットは、前記帯状材料位置センサの信号に基づいて、前記マトリックスセンサ(20)の前記アクティブ領域が決定されること、特に前記帯状材料幅(x)の方向における前記アクティブ領域の大きさおよび/または位置が調整されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態38から実施の形態72のいずれか一つに記載の装置。
【0162】
実施の形態74
少なくとも一つのカメラ(110)が前記帯状材料(10)の表面に設けられているとともに、少なくとも一つのカメラが前記帯状材料(10)の裏面に設けられており、前記制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、前記実施の形態35から実施の形態73の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていることを特徴とする実施の形態35から実施の形態73のいずれか一つに記載の装置。
【符号の説明】
【0163】
1 1×1ビニング
2 2×2ビニング
3 3×3ビニング
4 4×4ビニング
5 5×5ビニング
10 帯状材料
20 マトリックスチップ
20a マトリックスチップの第一部分
20b マトリックスチップの第二部分
22 第一のアクティブ領域
24 第二のアクティブ領域
26,26a,26b 欠陥
100 帯状材料を観察および/または検査するための装置
112 対物レンズ
120 照明装置
130 照明装置
140 センサ
150 マトリックスチップの最大可能アクティブ領域
x 帯状材料幅
y 帯状材料長さ
ROI 関心領域
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
【手続補正書】
【提出日】2022-04-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状材料長さ(y)の方向および/または帯状材料幅(x)の方向において移動する帯状材料を観察および/または検査するための方法であって、
帯状材料(10)の第一部分の第一の撮像画像を第一の時点において、ビニング機能を備えるマトリックスチップ(20)を含むカメラ(110)を用いて作成するステップと、
前記帯状材料(10)の第二部分の第二の撮像画像を第二の時点において前記カメラを用いて作成するステップと、を含む方法において、
前記第一の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第一の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、前記第二の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第二の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられることを特徴とし、それぞれ統合される画素の前記第一の数は、それぞれ統合される画素の前記第二の数より大きく、それにより前記第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現され
前記第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第一のアクティブ領域(22)が用いられ、前記第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第二のアクティブ領域(24)が用いられ、前記第一のアクティブ領域(22)およびそれに対応して前記第一の視野は、前記第二のアクティブ領域(24)およびそれに対応して前記第二の視野と同じ大きさであるか、または前記第二のアクティブ領域およびそれに対応して前記第二の視野よりも大きく、
前記第一のアクティブ領域(22)と前記第二のアクティブ領域(24)は同一でなく、
前記方法はさらに、
利用者のために前記第一の撮像画像を表示するステップ、
利用者の入力に応答して前記第二の撮像画像を作成するステップ、および
前記利用者のために前記第二の撮像画像を表示するステップであって、前記第二のビニング段階は、前記利用者の入力に応じて選択される、ステップ
または
前記第一の撮像画像を評価し、前記帯状材料(10)上の少なくとも一つの欠陥(26)の位置を特定するステップ、および
前記第二のビニング段階および/または前記第二のアクティブ領域を、前記帯状材料(10)上の前記欠陥(26)の前記位置に基づいて選択するステップ
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第一部分と前記第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であり、あるいは前記第二部分は、前記帯状材料(10)の前記第一部分の部分または前記第一部分の対応する部分であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第二のアクティブ領域(24)は、前記第一のアクティブ領域(22)の部分であり、任意選択的に前記第二のアクティブ領域(24)は、前記第一のアクティブ領域(22)内部に設けられていることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
記第二の視野は、前記利用者の入力に応じて選択される請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
記第一の領域と前記第二の領域は重なり合うか、あるいは重なり合わないことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記第二の撮像画像は、前記第二の時点で前記欠陥(26)の前記位置に基づいて作成されることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
複数の欠陥(26a,26b)の位置が特定され、対応する複数の第二の撮像画像が作成されることを特徴とする請求項または請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記マトリックスチップ(20)は第一部分と第二部分(20a,20b)とに分割されており、前記第一部分(20a)は前記第一のビニング段階で作動するとともに前記第一の撮像画像のために用いられ、前記第二部分(20b)は前記第二のビニング段階で作動するとともに前記第二の撮像画像のために用いられ、特に前記第二部分(20b)は帯状材料移動方向において、前記第一部分(20a)の後にあることを特徴とする請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第二部分(20b)は、前記第一の撮像画像において欠陥(26,26a,26b)が見出されたときだけ、アクティブにされることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
連続的に第一の撮像画像は前記第一部分(20a)を用いて作成され、第二の撮像画像は前記第二部分(20b)を用いて作成され、特に前記第二の撮像画像は連続的にリングバッファに保存され、任意選択的に、対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥(26,26a,26b)が確認された場合、対応する第二の撮像画像は、前記リングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または表示されることを特徴とする請求項または請求項に記載の方法。
【請求項11】
特に前記ビニング機能を用いる際に生じている隣接する複数の物理的画素もしくは仮想画素の補間によって、さらにデジタルズームが用いられ、それにより対応するビニング段階間の解像度における移行領域をカバーすることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域および前記ビニング段階と、任意選択的にデジタルズームの応用とは、前記第一の撮像画像および第二の撮像画像に対して互いに調整され、それにより無段階ズーム機能が提供されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法はさらに、前記マトリックスチップ(20)の最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップ(20)のそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率を決定し、特に、前記撮像画像のために任意選択的に用いられる対物レンズ(112)に対する最適な特性を決定するステップを含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法はさらに、前記第一部分の付加的な撮像画像を第三の時点において、前記第一のビニング段階を用いて作成し、前記第一部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第一部分の前記第一の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられるステップを含むことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第三の時点は前記第一の時点の後にあり、特に前記第三の時点は前記第二の時点の前、あるいは前記第二の時点の後にあることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第一部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法はさらに、前記第二部分の付加的な撮像画像を第四の時点において、前記第二のビニング段階を用いて作成し、前記第二部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第二部分の前記第二の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられるステップを含み、特に前記第二部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする請求項14から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記第四の時点は前記第二の時点の後、あるいは前記第三の時点の後にあることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
複数のカメラ(110)が用いられ、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを有し、前記カメラのそれぞれは、請求項1から19の対応する撮像画像を作成することを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
帯状材料長さ(y)の方向および/または帯状材料幅(x)の方向に移動する帯状材料を観察および/または検査するための装置(100)であって、
高度な解像を行うマトリックスチップ(20)を含むカメラを含み、当該マトリックスチップ(20)にはビニング機能が実装されており、前記装置は制御ユニットを含む装置において、
前記制御ユニットが、
前記帯状材料(10)の第一部分の第一の撮像画像が前記カメラ(110)を用いて第一の時点において作成され、
前記帯状材料(10)の第二部分の第二の撮像画像が前記カメラ(110)を用いて第二の時点において作成されることを前記帯状材料の観察および/または検査の間に生じさせるように設計されていることを特徴とし、
前記第一の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第一の数の画素が、 前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第一のビニング段階が用いられ、
前記第二の撮像画像に対して、前記マトリックスチップ(20)の第二の数の画素が、前記ビニング機能を用いてそれぞれ統合される第二のビニング段階が用いられ、
それぞれ統合される画素の前記第一の数は、それぞれ統合される画素の前記第二の数より大きく、それにより前記第二の撮像画像に対して物理的ズーム機能が実現され
前記制御ユニットは、前記第一の撮像画像に対して、第一の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第一のアクティブ領域(22)を用い、前記第二の撮像画像に対して、第二の視野をカバーするために、前記マトリックスチップ(20)の第二のアクティブ領域(24)を用いるように設計されており、前記第一のアクティブ領域(22)およびそれに対応して第一の視野は、前記第二のアクティブ領域(24)およびそれに対応して第二の視野と同じ大きさであるか、または前記第二のアクティブ領域およびそれに対応して第二の視野よりも大きく、
前記第一のアクティブ領域(22)と前記第二のアクティブ領域(24)は同一でなく、
前記装置(100)はさらに、表示部を含み、前記制御ユニットは、利用者のために第一の撮像画像を表示部に表示させ、利用者の入力に応答して前記第二の撮像画像を作成させ、前記利用者のために前記第二の撮像画像を前記表示部に表示させるように設計されており、前記制御ユニットは、前記第二のビニング段階を、前記利用者の入力に応じて選択するように設計され、
または
前記制御ユニットは、
前記第一の撮像画像を評価し、前記帯状材料(10)上の少なくとも一つの欠陥(26)の位置を特定し、かつ
前記第二のビニング段階および/または前記第二のアクティブ領域(24)を、前記帯状材料(10)上の前記欠陥(26)の前記位置に基づいて特定する
ように設計されていることを特徴とする装置。
【請求項21】
前記第一部分と前記第二部分は、同一または対応する二つの帯状材料部分であり、あるいは前記第二部分は前記帯状材料(10)の前記第一部分の部分または前記第一部分の対応する部分であることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
記第一の領域(22)と前記第二の領域(24)は重なり合い、あるいは重なり合わないことを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記制御ユニットは、前記第二の撮像画像を前記第二の時点で、前記欠陥(26)の前記位置に基づいて作成するように設計されていることを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記装置(100)はさらにセンサ(140)を含み、当該センサは前記帯状材料長さ(y)の方向における前記帯状材料(10)の走行距離または速度を特定し、対応する信号を提供するように設計されていることを特徴とする請求項20から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記マトリックスチップ(20)は第一部分と第二部分(20a,20b)とに分割されており、前記第一部分(20a)は前記第一のビニング段階で作動するとともに前記第一の撮像画像のために用いられ、前記第二部分(20b)は前記第二のビニング段階で作動するとともに前記第二の撮像画像のために用いられ、特に前記第二部分(20b)は帯状材料移動方向において、前記第一部分(20a)の後に設けられていることを特徴とする請求項20から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記制御ユニットは、連続的に第一の撮像画像が前記第一部分(20a)を用いて作成され、第二の撮像画像が前記第二部分(20b)を用いて作成され、特に前記第二の撮像画像が連続的にリングバッファに保存されることを生じさせるように設計されており、任意選択的に前記制御ユニットは、対応する第一の撮像画像において、少なくとも一つの欠陥(26,26a,26b)が確認された場合、対応する第二の撮像画像が、前記リングバッファから読み出され、および/または利用者のために提供され、および/または前記表示部に表示されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記制御ユニットはさらに、前記マトリックスチップ(20)の最大物理的解像度に応じて、当該マトリックスチップ(20)のそれぞれのアクティブ領域と用いられるビニング段階とから、最適な比率が決定されることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項20から26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記帯状材料(10)が反復する繰り返しパターンを有することを特徴とし、前記制御ユニットは、繰り返しパターンごとに前記装置に対して提供される、対応するトリガ信号を処理するように設計されており、特に前記制御ユニットは、前記第一の時点を第一のトリガ信号に基づいて決定し、前記第二の時点を第二のトリガ信号に基づいて決定するように設計されており、それにより前記第一部分および第二部分は、前記帯状材料(10)上の対応する部分を表すことを特徴とする請求項20から27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記トリガ信号は前記制御ユニットによって提供され、前記制御ユニットはセンサ(140)から情報を得、特に前記制御ユニットは、外部機器として設けられており、あるいは前記制御ユニットは直接的に前記カメラ(110)に内蔵されていることを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記制御ユニットは、前記第一部分の付加的な撮像画像が第三の時点において、前記第一のビニング段階を用いて作成され、前記第一部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第一部分の前記第一の撮像画像に対するものとは別の前記マトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項20から29のいずれか一項に記載の装置。
【請求項31】
前記制御ユニットは、前記第三の時点が前記第一の時点の後にあり、特に前記第三の時点が前記第二の時点の前、あるいは前記第二の時点の後にあることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記装置(100)は第一および第二の照明装置(120,130)を有し、それにより前記第一部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを特徴とする請求項30または請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記制御ユニットは、前記第二部分の付加的な撮像画像が第四の時点において、前記第二のビニング段階を用いて作成され、前記第二部分の前記付加的な撮像画像に対して、前記第二部分の前記第二の撮像画像に対するものとは別のマトリックスチップ(20)のアクティブ領域が用いられ、特に前記第二部分の前記二つの撮像画像に対して、前記帯状材料(10)を照明するために異なる照明種類が用いられることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項30から32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記制御ユニットは、前記第四の時点が前記第二の時点の後、あるいは前記第三の時点の後にあることを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記装置(100)は、複数のカメラを有し、当該カメラはそれぞれ、ビニング機能を備えるマトリックスチップを含み、前記制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、請求項20から34の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項20から34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
少なくとも一つのカメラ(110)が前記帯状材料(10)の表面に設けられているとともに、少なくとも一つのカメラが前記帯状材料(10)の裏面に設けられており、前記制御ユニットは、前記カメラのそれぞれが、請求項20から35の対応する撮像画像を作成することを生じさせるように設計されていることを特徴とする請求項20から35のいずれか一項に記載の装置。
【外国語明細書】