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特開2022-91966フルフィルメントセンターの優先度値に基づくアウトバウンド予測のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022091966
(43)【公開日】2022-06-21
(54)【発明の名称】フルフィルメントセンターの優先度値に基づくアウトバウンド予測のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220614BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20220614BHJP
【FI】
G06Q10/08
G06Q30/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063236
(22)【出願日】2022-04-06
(62)【分割の表示】P 2020572908の分割
【原出願日】2020-08-12
(31)【優先権主張番号】16/576,339
(32)【優先日】2019-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ナン
(72)【発明者】
【氏名】マ,ケ
(72)【発明者】
【氏名】カールソン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ク,ピン
(72)【発明者】
【氏名】リ,シシャン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アウトバウンド予測のためのシステム及びコンピュータ実施方法を提供する。
【解決手段】方法は、各地域の各フルフィルメントセンター(FC)への優先度値の初期配分を受信するブロック501と、シミュレーションアルゴリズムを使用して、初期配分のシミュレーションを実行するブロック502と、各FCのアウトバウンド容量利用値を計算するブロック503と、所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を含むFCの数を決定するブロック504と、優先度値の1つ又は複数の追加の配分を生成するために、決定した数のFCをシミュレーションアルゴリズムに供給するブロック505と、優先度値の1つ又は複数の追加の配分に基づいて、最適な一組の優先度値を含むFC優先度フィルタを生成するブロック506と、生成されたFC優先度フィルタに基づいて、複数のFCの間の複数のSKUの割り当てを変更するブロック507と、を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウトバウンド予測のためのコンピュータ実施方法において、
前記方法は、
シミュレーションアルゴリズムを使用して、各地域の複数のフルフィルメントセンター(FC)への優先度値の初期配分を決定することと、
第1の所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を含むFCの数を決定することと、
前記決定された数のFCの少なくとも1つおよび前記シミュレーションアルゴリズムを使用して、優先度値の1つまたは複数の追加の配分を生成することと、
前記優先度値の1つまたは複数の追加の配分に基づいてFC優先度フィルタを生成することと、
前記生成されたFC優先度フィルタに基づいて、前記複数のFCの間の複数のSKUの割り当てを変更することと、
を含む、コンピュータ実施方法。
【請求項2】
優先度値の1つまたは複数の追加の配分を生成することは、前記決定された数のFCの少なくとも1つを前記シミュレーションアルゴリズムに供給することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生成されたFC優先度フィルタは、前記第1の所定のしきい値よりも大きい前記アウトバウンド容量利用値を有する前記FCの数が第2の所定のしきい値を超えるように、優先度値の行列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の所定のしきい値は、各FCの最小アウトバウンドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
各FCの前記アウトバウンド容量利用値は、各FCのアウトバウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記初期配分および前記1つまたは複数の追加の配分の各々は、優先度値の2次元行列を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
各地域の各FCへの優先度値の前記初期配分は、ランダムに生成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記シミュレーションアルゴリズムは、少なくとも1つの制約を含み、
前記制約は、前記FCの各々における顧客需要、前記FCの最大容量、FCとの互換性、またはFC間の転送コストのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記シミュレーションアルゴリズムは遺伝的アルゴリズムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
アウトバウンド予測のためのコンピュータ実装システムにおいて、
前記システムは、
命令を格納するメモリと、
請求項1から9のいずれか一項に記載の動作を実行するための前記命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、アウトバウンド予測のためのコンピュータ化されたシステムおよび
方法に関する。特に、本開示の実施形態は、シミュレーションアルゴリズムによって生成
されたフルフィルメントセンター(FC)優先度フィルタに基づくアウトバウンド予測に
関連する発明的および非従来型のシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、顧客注文が行われると、注文は1つまたは複数のフルフィルメントセンターに転
送される必要がある。しかし、顧客注文、特にオンラインの顧客注文は、多くの異なる地
域にいる多くの異なる顧客によって行われるため、注文は多くの異なる宛先に結びつけら
れる。したがって、注文は適切なフルフィルメントセンターにルーティングされ、最終的
には宛先に正しくルーティングされるように、適切に並べ替える必要がある。
【0003】
出荷業務を最適化し、アウトバウンド製品の出荷ルートを特定するためのシステムおよ
び方法はすでに存在する。例えば、従来の方法では、出荷ルートに従って出荷をシミュレ
ートする。最適なルーティングプランを決定するために、代替ルーティングモジュールが
ユーザ入力に従ってパッケージルーティングデータを変更することができる。つまり、ユ
ーザは、元のパッケージルーティングデータに関連するデータを手動で変更し、各ルーテ
ィング変更の影響を表示することができる。このプロセスは、最適なルーティングプラン
が決定されるまで繰り返される。
【0004】
しかし、製品のアウトバウンド予測のためのこれらの従来のシステムと方法は、主に手
動の変更とパラメータの個々の組み合わせの繰り返しテストを必要とするため、困難で時
間がかかり、不正確である。特に、地域全体に複数のフルフィルメントセンターがあるエ
ンティティの場合、顧客注文を最初に受け取るレベル、インバウンド/収納/在庫の見積
もりが決定されるレベル、および様々なフルフィルメントセンターに注文を割り当てるロ
ジックが決定されるレベルを含む、プロセスのすべてのレベルで製品のアウトバウンドフ
ローを複製することは非常に困難で時間がかかる。さらに、従来のシステムと方法では、
手動で変更し、変更するたびにテストを繰り返す必要があるため、シミュレーションは、
きめ細かいスケールではなく、より大きなスケールでしか実行することができない。例え
ば、シミュレーションは、SKUに基づく在庫管理単位(SKU)ではなく、製品タイプ
に基づく製品タイプでのみ実行することができる。
【0005】
さらに、製品のアウトバウンドフローを予測するための従来のシステムおよび方法では
、「what if」解析ができない。すなわち、従来のシステムおよび方法は、発生す
る可能性があり、将来の製品のアウトバウンドフローに重大な影響を与える可能性がある
、特定の製品に対する顧客需要の予期せぬ増加などの特定のイベントを考慮しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、製品のアウトバウンド予測のための改善されたシステムと方法が必要であ
る。特に、ネットワーク内のFCのアウトバウンド容量利用率を最適化するために生成さ
れたフルフィルメントセンター(FC)優先度フィルタに基づくアウトバウンド予測のた
めの改善されたシステムと方法が必要である。さらに、過去の顧客注文および現在保留中
の顧客注文に関連する1つまたは複数のパラメータを考慮に入れるシミュレーションに基
づくアウトバウンド予測のための改善されたシステムおよび方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、製品の割り当てを最適化するためのコンピュータ実装システムに関
する。システムは、命令を格納するメモリと、命令を実行するように構成された少なくと
も1つのプロセッサと、を含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、命令を実行し
て、各地域の各フルフィルメントセンター(FC)への優先度値の初期配分を受信し、シ
ミュレーションアルゴリズムを使用して、初期配分のシミュレーションを実行し、各FC
のアウトバウンド容量利用値を計算し、所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用
値を含むFCの数を決定し、優先度値の1つまたは複数の追加の配分を生成するために、
決定された数のFCの少なくとも1つをシミュレーションアルゴリズムに供給し、優先度
値の1つまたは複数の追加の配分に基づいて、最適な一組の優先度値を含むFC優先度フ
ィルタを生成し、生成されたFC優先度フィルタに基づいて、複数のFCの間の複数のS
KUの割り当てを変更するように構成されてもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、所定のしきい値は、各FCの最小アウトバウンドを含んでも
よい。いくつかの実施形態では、各FCのアウトバウンド容量利用値は、各FCのアウト
バウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含んでもよい。いくつかの実施形
態では、初期配分および1つまたは複数の追加の配分の各々は、優先度値の2次元行列を
含んでもよい。いくつかの実施形態では、各地域の各FCへの優先度値の初期配分は、ラ
ンダムに生成されてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、シミュレーションアルゴリ
ズムの少なくとも一部をキャッシュするための命令を実行するようにさらに構成されても
よい。シミュレーションアルゴリズムのキャッシュされた部分は、シミュレーションアル
ゴリズムの各実行で実質的に一定のままである少なくとも1つの制約を含んでもよい。い
くつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサは、命令を実行して、複数のFCの
各々における顧客需要をシミュレートし、シミュレートされた顧客需要に基づいて、複数
のFCの間の複数のSKUの割り当てを変更するようにさらに構成されてもよい。いくつ
かの実施形態では、シミュレーションアルゴリズムは、少なくとも1つの制約を含んでも
よく、制約は、FCの各々における顧客需要、FCの最大容量、FCとの互換性、または
FC間の転送コストのうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実施形態では、
複数のSKUの各々は、製品の製造業者、材料、サイズ、色、包装、タイプ、または重量
のうちの少なくとも1つを示してもよい。
【0010】
本開示の別の態様は、製品の割り当てを最適化するためのコンピュータ実施方法に関す
る。本方法は、各地域の各フルフィルメントセンター(FC)への優先度値の初期配分を
受信することと、シミュレーションアルゴリズムを使用して、初期配分のシミュレーショ
ンを実行することと、各FCのアウトバウンド容量利用値を計算することと、所定のしき
い値を超えるアウトバウンド容量利用値を含むFCの数を決定することと、優先度値の1
つまたは複数の追加の配分を生成するために、決定された数のFCをシミュレーションア
ルゴリズムに供給することと、優先度値の1つまたは複数の追加の配分に基づいて、最適
な一組の優先度値を含むFC優先度フィルタを生成することと、生成されたFC優先度フ
ィルタに基づいて、複数のFCの間の複数のSKUの割り当てを変更することと、を含ん
でもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、所定のしきい値は、各FCの最小アウトバウンドを含んでも
よい。いくつかの実施形態では、各FCのアウトバウンド容量利用値は、各FCのアウト
バウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含んでもよい。いくつかの実施形
態では、初期配分および1つまたは複数の追加の配分の各々は、優先度値の2次元行列を
含んでもよい。いくつかの実施形態では、各地域の各FCへの優先度値の初期配分は、ラ
ンダムに生成されてもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、本方法は、シミュレーションアルゴリズムの少なくとも一部
をキャッシュすることをさらに含んでもよい。シミュレーションアルゴリズムのキャッシ
ュされた部分は、シミュレーションアルゴリズムの各実行で実質的に一定のままである少
なくとも1つの制約を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、複数のFCの
各々における顧客需要をシミュレートすることと、シミュレートされた顧客需要に基づい
て、複数のFCの間の複数のSKUの割り当てを変更することと、をさらに含んでもよい
。いくつかの実施形態では、シミュレーションアルゴリズムは、少なくとも1つの制約を
含んでもよく、制約は、FCの各々における顧客需要、FCの最大容量、FCとの互換性
、またはFC間の転送コストのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0013】
本開示のさらに別の態様は、製品の割り当てを最適化するためのコンピュータ実装シス
テムに関する。システムは、命令を格納するメモリと、命令を実行するように構成された
少なくとも1つのプロセッサと、を含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、命令
を実行して、各地域の各フルフィルメントセンター(FC)への優先度値の初期行列を受
信し、シミュレーションアルゴリズムを使用して、初期行列のシミュレーションを実行し
、各FCのアウトバウンド容量利用値を計算し、所定のしきい値を超えるアウトバウンド
容量利用値を含むFCの数を決定し、優先度値の1つまたは複数の追加の行列を生成する
ために、決定された数のFCの少なくとも1つをシミュレーションアルゴリズムに供給し
、優先度値の1つまたは複数の追加の行列に基づいて、最適な一組の優先度値を含むFC
優先度フィルタを生成し、生成されたFC優先度フィルタに基づいて、複数のFCの間の
複数のSKUの割り当てを変更するように構成されてもよい。各FCのアウトバウンド容
量利用値は、各FCのアウトバウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含ん
でもよい。
【0014】
他のシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体も、本明細書で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1A】開示された実施形態と一致する、出荷、輸送、および物流業務を可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを含むネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
図1B】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、検索要求を満たす1つまたは複数の検索結果を含むサンプルの検索結果ページ(SRP)を示す図である。
図1C】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に製品および製品に関する情報を含むサンプルの単一ディスプレイページ(SDP)を示す図である。
図1D】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に仮想ショッピングカート内のアイテムを含むサンプルのカートページを示す図である。
図1E】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素と共に、購入および出荷に関する情報と共に仮想ショッピングカートからのアイテムを含むサンプルの注文ページを示す図である。
図2】開示された実施形態と一致する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成された例示的なフルフィルメントセンターの概略図である。
図3】開示された実施形態と一致する、アウトバウンド予測システムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
図4】開示された実施形態と一致する、各フルフィルメントセンター(FC)への優先度値の配分の例示的な行列を示す図である。
図5】開示された実施形態と一致する、アウトバウンド予測のための方法の例示的な実施形態を示すフローチャートである。
図6】開示された実施形態と一致する、アウトバウンド予測のためのシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明では
、同一または類似の部分を参照するために、同一の符号が使用される。いくつかの例示的
な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実施態様が可能である。
例えば、置換、追加、または修正が図面に示す構成要素およびステップに行われてもよく
、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替え、
除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は
、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は、添
付の特許請求の範囲によって定義される。
【0017】
本開示の実施形態は、シミュレーションアルゴリズムによって生成されたフルフィルメ
ントセンター(FC)優先度フィルタに基づくアウトバウンド予測のために構成されたシ
ステムおよび方法に関する。
【0018】
図1Aを参照すると、出荷、輸送、および物流動作を可能にする通信のためのコンピュ
ータ化されたシステムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック図100
示されている。図1Aに示すように、システム100は様々なシステムを含むことができ
、その各々は、1つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。シ
ステムはまた、例えばケーブルを使用して、直接接続を介して互いに接続されてもよい。
図示のシステムは、出荷権限技術(SAT)システム101、外部フロントエンドシステ
ム103、内部フロントエンドシステム105、輸送システム107、モバイルデバイス
107A、107B、107C、売り手ポータル109、出荷および注文追跡(SOT)
システム111、フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113、フルフィルメ
ントメッセージングゲートウェイ(FMG)115、サプライチェーン管理(SCM)シ
ステム117、労働力管理システム119、モバイルデバイス119A、119B、11
9C(フルフィルメントセンタ(FC)200の内部にあるものとして図示)、第三者パ
ーティフルフィルメントシステム121A、121B、121C、フルフィルメントセン
タ認証システム(FC認証)123、労働管理システム(LMS)125を含む。
【0019】
SATシステム101は、いくつかの実施形態では注文状態および配送状態を監視する
コンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SAT装置101は注文がその
約束配送日(PDD)を過ぎているかどうかを判定し、新しい注文を開始すること、配達
されていない注文でアイテムを再出荷すること、配達されていない注文をキャンセルする
こと、注文カスタマとのコンタクトを開始することなどを含む適切な処置をとることがで
きる。SAT装置101は、出力(特定の期間中に出荷された荷物の数のよう)及び入力
(出荷に使用するために受け取った空のボール紙箱の数のよう)を含む他のデータを監視
することもできる。また、SATシステム101はシステム100内の異なるデバイス間
のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム103およびFOシステム1
13などのデバイス間の通信(例えば、ストアアンドフォワードまたは他の技術を使用す
る)を可能にしてもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は外部ユーザがシステム
100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステム
として実装することができる。例えば、システム100がシステムの提示を可能にして、
ユーザがアイテムのための注文を配置することを可能にする実施形態では、外部フロント
エンドシステム103が検索リクエストを受信し、アイテムページを提示し、決済情報を
要請するウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム1
03は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサ
ービス、NGINX等のソフトウェアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実
施することができる。他の実施形態では、外部フロントエンドシステム103が外部デバ
イス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102B)からの要求を受
信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報
を取得し、取得した情報に基づいて受信した要求に対する応答を提供するように設計され
たカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103がウェブキャッシングシ
ステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの1つまたは複数を
含むことができる。一態様では外部フロントエンドシステム103がこれらのシステムの
うちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では外部フロントエンドシステム1
03がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(例えば
、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を備えることができる。
【0022】
図1B図1C図1D、および図1Eによって示されるステップの例示的な組は、外
部フロントエンドシステム103のいくつかの動作を説明するのに役立つことができる。
外部フロントエンドシステム103は提示および/またはディスプレイのために、システ
ム100内のシステムまたはデバイスから情報を受け取ることができる。例えば、外部フ
ロントエンドシステム103は、検索結果を含む1つ以上のウェブページをホスティング
または提供することができる: ページ(SRP)(例えば、図1B)、単一ディテールペー
ジ(SDP)(例えば、図1C)、カードページ(例えば、図1D)、または注文ページ(
例えば、図1E)。ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュ
ータ102Bを使用する)は外部フロントエンドシステム103にナビゲートし、サーチ
ボックスに入力することによってサーチをリクエストすることができる。外部フロントエ
ンドシステム103は、システム100内の1つまたは複数のシステムからリクエストす
ることができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を満たす情報
をFOシステム113に要求してもよい。また、外部フロントエンドシステム103は検
索結果に含まれる商品ごとに、約束配送日または「PDD」を(FOシステム113から
)リクエストし、受信することもできる。
PDDはいくつかの実施形態では、特定の期間内に、例えば、その日の最後(午後11
時59分)までに注文された場合、製品を含む荷物が、いつユーザの所望の場所に到着す
るか、または製品がユーザの所望の場所に配送されることを約束される日付かのいずれか
の推定値を表すことができる(PDDはFOシステム113に関して以下でさらに説明さ
れる)。
【0023】
外部フロントエンドシステム103がその情報に基づいてSRP(例えば、図1B)を
準備することができる。SRPは、検索要求を満たす情報を含むことができる。例えば、
これは、検索要求を満たす製品の写真を含むことができる。SRPはまた、各製品につい
てのそれぞれの価格、または各製品についての強化された配送オプション、PDD、重み
、規模、オファー、割引などに関する情報を含んでもよい。外部フロントエンドシステム
103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSRPを送信するこ
とができる。
【0024】
次いで、ユーザデバイスは例えば、ユーザインターフェースをクリックまたはタップす
ることによって、または別のインプットデバイスを使用して、SRPから製品を選択して
、SRP上に表される製品を選択し得る。ユーザデバイスは選択されたプロダクトに関す
るリクエストを作成し、それを外部フロントエンドシステム103に送ることができる。
これに応じて、外部フロントエンドシステム103は、選択された商品に関する情報をリ
クエストすることができる。例えば、情報は、それぞれのSRP上の製品について提示さ
れる情報を超える追加の情報を含むことができる。これには、例えば、貯蔵寿命、原産国
、体重、大きさ、荷物中のアイテムの個数、取扱説明書、または生成物に関する他の事項
が含まれ得る。また、情報は(例えば、この製品および少なくとも1つの他の製品を購入
した顧客のビッグデータおよび/または機械学習分析に基づく)類似の製品に対する推奨
、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からのレビュー、製造業者情報、写真などを
含むことができる。
【0025】
外部フロントエンドシステム103は受信したプロダクトインフォメーションに基づい
て、SDP(単一ディテールページ)(例えば、図1C)を準備することができる。SD
Pはまた、「今すぐ買う」ボタン、「カードに追加する」ボタン、数量欄、アイテムの写
真等のような他の対話型要素を含んでもよい。SDPは、製品を提供する売り手のリスト
をさらに含むことができる。リストは各売り手が提供する価格に基づいて注文されてもよ
く、その結果、最低価格で製品を販売することを提案する売り手は最上位にリストされて
もよい。リストは最高ランクの売り手が最上位にリストされるように、売り手ランキング
に基づいて注文されてもよい。売り手ランキングは例えば、約束されたPDDを満たす売
り手の過去の実績を含む、複数の要因に基づいて定式化されてもよい。外部フロントエン
ドシステム103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSDPを
配信することができる。
【0026】
依頼元ユーザデバイスは、商品情報を記載したSDPを受け取る場合がある。SDPを
受信すると、ユーザデバイスはSDPと対話することができる。例えば、要求ユーザデバ
イスのユーザは、SDP上の「カートに入れる」ボタンをクリックするか、あるいは他の
方法で対話することができる。これは、ユーザに関連付けられたショッピングカートに製
品を追加する。ユーザデバイスはこのリクエストを送信して、商品をショッピングカート
に追加し、外部フロントエンドシステム103に送ることができる。
【0027】
外部フロントエンドシステム103はカートページ(例えば、図1D)を生成すること
ができる。カートページはいくつかの実施形態ではユーザが仮想の「買物かご」に追加し
た商品をリストし、ユーザデバイスは、SRP、SDP、または他のページ上のアイコン
をクリックするか、または他の方法で対話することによって、カートページをリクエスト
してもよい。いくつかの実施形態では、カートページがユーザがショッピングカートに追
加したすべての製品、ならびに各製品の数量、各製品のアイテム当たりの価格、関連する
数量に基づく各製品の価格、PDDに関する情報、配送方法、出荷費用、ショッピングカ
ート内の製品を修正するためのユーザインターフェース要素(例えば、数量の削除または
修正)、他の製品を注文するかまたは製品の定期的な配送を設定するためのオプション、
利息支払いを設定するためのオプション、購入を進めるためのユーザインターフェース要
素などのカート内の製品に関する情報を列挙することができる。ユーザデバイスのユーザ
はショッピングカート内の商品の購入を開始するために、ユーザインターフェース要素(
例えば、「今すぐ買う」と読むボタン)をクリックするか、または他の方法でユーザイン
ターフェース要素と対話することができる。そうすると、ユーザデバイスは、このリクエ
ストを送信して、外部フロントエンドシステム103への購入を開始することができる。
【0028】
外部フロントエンドシステム103は購入を開始するためのリクエストの受信に応じて
、注文頁(例えば、図1E)を発生することができる。注文頁はいくつかの実施形態では
ショッピングカートからのアイテムを再リストし、支払及び出荷に関するインプットを要
求する。例えば、注文ページはショッピングカート内のアイテムの購入者に関する情報(
例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号)、受取人に関する情報(例えば、
名前、住所、電話番号、配送情報)、出荷情報(例えば、配送および/または集荷の速度
/方法)、支払情報(例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、記憶クレジット)
、現金受領を要求するためのユーザインターフェース要素(例えば、税務目的のための)
などを要求する区画を含むことができる。外部フロントエンドシステム103は、注文頁
をユーザデバイスへ送信することが可能である。
【0029】
ユーザデバイスは注文頁に情報を入力し、その情報を外部フロントエンドシステム10
3に送信するユーザインターフェース要素をクリックするか、または他の方法で対話する
ことができる。そこから、外部フロントエンドシステム103はショッピングカート内の
製品との新しい注文の作成および加工を可能にするために、システム100内の様々なシ
ステムに情報を送信することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103が売り手が注文に関する
情報を送受信することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0031】
内部フロントエンドシステム105はいくつかの実施形態では内部ユーザ(例えば、シ
ステム100を所有し、運営し、またはリースする団体の従業員)がシステム100内の
1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装
することができる。例えば、ネットワーク101がシステムの提示を可能にして、ユーザ
が注文のための注文を配置できるようにする実施形態では、内部ユーザが注文に関する診
断および統計情報を見たり、アイテム情報を修正したり、またはアイテムに関する統計を
見直したりできるようにする、内部フロントエンドシステム105をウェブサーバとして
実装することができる。例えば、内蔵フロントエンドシステム105は、アパッチHTT
Pサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス、NGINX等の
ソフトウェアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実現することができる。他
の実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がシステム100に示されるシステ
ムまたはデバイス(ならびに図示されない他のデバイス)からの要求を受信および処理し
、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得
された情報に基づいて受信された要求への応答を提供するように設計されたカスタムウェ
ブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がウェブキャッシングシ
ステム、データベース、検索システム、支払いシステム、分析システム、注文監視システ
ムなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では内部フロントエンドシス
テム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様で
は内部フロントエンドシステム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続
されたインターフェース(たとえば、サーバ間、データベース間、または他のネットワー
ク接続)を備えることができる。
【0033】
輸送システム107は、いくつかの実施形態ではシステム100内のシステムまたはデ
バイスとモバイルデバイス107A~107Cとの間の通信を可能にするコンピュータシ
ステムとして実施することができる。いくつかの実施形態では、トランスポーテーション
システム107が1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯
電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる。例えば、いくつかの実
施形態では、モバイルデバイス107A~107Cが配送作業員によって操作されるデバ
イスを含んでもよい。配送作業員は、正社員、臨時社員、または交替社員であってもよく
、モバイルデバイス107A~107Cを利用して、ユーザによって注文された製品を含
む荷物の配送を行うことができる。例えば、荷物を配信するために、配送作業員は、どの
荷物を配信すべきか、およびそれをどこに配信すべきかを示す通知をモバイルデバイス上
で受信することができる。配送位置に到着すると、配送作業員は荷物を(例えば、トラッ
クの後ろに、または荷物の箱に)配置し、モバイルデバイスを使用して荷物上の識別子に
関連するデータ(例えば、バーコード、イメージ、文字列、RFIDタグなど)を走査ま
たは他の方法で捕捉し、荷物を(例えば、前扉に置いたままにし、警備員を置いたままに
し、受信者に渡すなどによって)配信することができる。いくつかの実施形態では、配送
作業員が荷物の写真をキャプチャすることができ、および/またはモバイルデバイスを使
用してシグネチャを取得することができる。モバイルデバイスは例えば、時刻、日付、G
PS位置、写真、配送作業員に関連付けられた識別子、モバイルデバイスに関連付けられ
た識別子などを含む配送に関する情報を含む情報を輸送機関107に送信することができ
る。輸送システム107はシステム100内の他のシステムによるアクセスのために、こ
の情報をデータベース(図示せず)に記憶することができる。輸送システム107はいく
つかの実施形態ではこの情報を使用して、特定の荷物の位置を示す追跡データを準備し、
他のシステムに送信することができる。
【0034】
いくつかの実施形態ではあるユーザが1つの種類のモバイルデバイスを使用することが
できる(例えば、永久作業員はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスな
どのカスタムハードウェアと共に専用のPDAを使用することができる)が他のユーザは
他の種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、一時的または移動作業員
は既製の携帯電話および/またはスマートフォンを利用することができる)。
【0035】
いくつかの実施形態では、交通機関107がユーザをそれぞれのデバイスに関連付ける
ことができる。例えば、輸送システム107はユーザ(例えば、ユーザ識別子、従業員識
別子、または電話番号)とモバイルデバイス(例えば、国際移動装置アイデンティティ(
IMEI)、国際移動加入識別子(IMSI)、電話番号、汎用一意識別子(UUID)
、またはグローバル一意(GUID)によって表される)との間の関連を記憶することが
できる。トランスポートシステム107はこの関連付けを、配送上で受信されたデータと
併せて使用して、とりわけ、作業員の位置、作業員の有効性、または作業員のスピードを
決定するために、注文内のデータベースに格納されたデータを分析することができる。
【0036】
売り手ポータル109は、いくつかの実施形態では売り手または他の外部エンティティ
がシステム100内の1つまたは複数のシステムと電子的に通信することを可能にするコ
ンピュータシステムとして実装され得る。例えば、売り手は、コンピュータシステム(図
示せず)を利用して、売り手が売り手ポータル109を使用してシステム100を通して
売りたい製品について、製品情報、注文情報、連絡先情報などをアップロードまたは提供
することができる。
【0037】
出荷および注文追跡システム111はいくつかの実施形態では(例えば、デバイス10
2A~102Bを使用するユーザによって)顧客によって注文された製品を含む荷物の位
置に関する情報を受信し、記憶し、転送するコンピュータシステムとして実装されてもよ
い。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡装置111は顧客が注文した製品を含
む荷物を配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ(図示せず)からの情報をリ
クエストまたは記憶することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111がシステム100に示さ
れたシステムからの情報をリクエストし、記憶することができる。例えば、出荷および注
文追跡システム111は、輸送システム107にリクエストすることができる。上述のよ
うに、交通機関107はユーザ(例えば、配送作業員)または乗り物(例えば、配送車)
のうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数のモバイルデバイス107A~
107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる
。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡装置111がフルフィルメントセンタ(
例えば、フルフィルメントセンタ200)内の個々の製品の位置を決定するために、労働
力管理システム(WMS)119にリクエストすることもできる。出荷および注文追跡シ
ステム111は輸送システム107またはWMS 119のうちの1つまたは複数からデ
ータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス(たとえば、ユーザデバイス
102Aおよび102B)に提示することができる。
【0039】
フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113はいくつかの実施形態では他の
システム(例えば、外部フロントエンドシステム103および/または出荷および注文追
跡システム111)からのカスタマ注文のための情報を記憶するコンピュータシステムと
して実装されてもよい。また、FOシステム113は、特定のアイテムがどこに保持され
ているか、またはどこに記憶されているかを記述する情報を記憶することもできる。たと
えば、特定のアイテムは1つのフルフィルメントセンタにのみ格納でき、他の特定のアイ
テムは複数のフルフィルメントセンタに格納できる。さらに他の実施形態では、特定のフ
ルフィルメントセンタが特定の組のアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍食品)のみを
格納するように設計されてもよい。FOシステム113はこの情報ならびに関連する情報
(例えば、数量、サイズ、受領日、有効期限など)を格納する。
【0040】
また、FOシステム113は、商品毎に対応するPDD(約束配送日)を計算してもよ
い。PDDは、いくつかの実施形態では1つまたは複数の要因に基づくことができる。例
えば、FOシステム113は製品に対する過去の需要(例えば、その製品がある期間中に
何回注文されたか)、製品に対する予想需要(例えば、来るべき期間中にその製品を注文
するために何人の顧客が予想されるか)、ある期間中にいくつの製品が注文されたかを示
すネットワーク全体の過去の需要、来るべき期間中にいくつの製品が注文されることが予
想されるかを示すネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に格納
された製品の1つ以上のカウント、その製品に対する各製品、予想または現行注文などに
基づいて、製品に対するPDDを計算することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、FOシステム113が定期的に(例えば、1時間ごとに)商
品ごとにPDDを決定し、それを検索または他のシステム(例えば、外部フロントエンド
システム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)に送信す
るためにデータベースに格納することができる。他の実施形態では、FOシステム113
が1つまたは複数のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシス
テム101、出荷および注文追跡システム111)から電子要求を受信し、オンデマンド
でPDDを計算することができる。
【0042】
フルフィルメントメッセージングゲートウェイ115はいくつかの実施形態ではFOシ
ステム113などのシステム100内の1つ以上のシステムから1つのフォーマットまた
はプロトコルで要求または応答を受信し、それを別のフォーマットまたはプロトコルに変
換し、変換されたフォーマットまたはプロトコルで、WMS 119または3パーティフ
ルフィルメントシステム121A、121B、または121Cなどの他のシステムに転送
するコンピュータシステムとして実装することができる。
【0043】
サプライチェーン管理(SCM)システム117は、いくつかの実施形態では予測機能
を実行するコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、SCMシステム
117は例えば、製品に対する過去の需要、製品に対する予想される需要、ネットワーク
全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想される需要、各フルフィルメントセンタ20
0に格納された計数製品、各製品に対する予想または現行注文などに基づいて、特定の製
品に対する需要の水準を予測することができる。この予測された水準およびすべてのフル
フィルメントセンタにわたるそれぞれの製品の量に応じて、SCMシステム117は特定
の製品に対する予測された需要を満たすのに充分な量を購入し、ストックするための1つ
または複数の購入注文を生成することができる。
【0044】
労働力管理システム(WMS)119は、いくつかの実施形態ではワークフローをモニ
タするコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、WMS 119は個別イ
ベントを示す個別デバイス(例えば、デバイス107A-107Cまたは119A-11
9C)からイベントデータを受信することができる。例えば、WMS 119は、荷物を
走査するためにこれらのデバイスの1つの使用を示すイベントデータを受信してもよい。
フルフィルメントセンタ200および図2に関して以下で論じるように、フルフィルメン
トプロセス中に、荷物識別子(例えば、バーコードまたはRFIDタグデータ)は特定の
段階で機械によってスキャンまたは読み取ることができる(例えば、自動またはハンドヘ
ルドバーコードスキャナ、RFIDリーダ、高速カメラ、タブレット119A、モバイル
デバイス/PDA 119B、コンピュータ119Cなどのデバイス)。WMS 119は
荷物識別子、時刻、日時、位置、ユーザ識別子、または他の情報と共に、荷物識別子の走
査または読取りを示す各々の事象を対応するデータベース(図示せず)に記憶することが
でき、この情報を他のシステム(例えば、出荷および注文追跡システム111)に提供す
ることができる。
【0045】
WMS 119はいくつかの実施形態では1つまたは複数のデバイス(例えば、デバイ
ス107A~107Cまたは119A~119C)を、システム100に関連付けられた
1つまたは複数のユーザに関連付ける情報を記憶してもよい。例えば、いくつかの状況で
は、ユーザ(パートまたはフルタイムの従業員など)は、ユーザがモバイルデバイスを所
有する(例えば、モバイルデバイスがスマートフォンである)という点で、モバイルデバ
イスに関連付けられてもよい。他の状況では、ユーザは、ユーザが一時的にモバイルデバ
イスの管理下にある(例えば、ユーザは日の始めにモバイルデバイスを借り、日中にそれ
を使用し、日の終わりにそれを返す)という点で、モバイルデバイスに関連付けられても
よい。
【0046】
WMS 119は、いくつかの実施形態ではシステム100に関連する各ユーザの作業
ログを維持することができる。例えば、WMS 119は任意の割り当てられたプロセス
(例えば、トラックのアンローディング、ピックゾーンからのアイテムのピッキング、仕
分け装置ワーク、パッキングアイテム)、ユーザ識別子、位置(例えば、フルフィルメン
トセンタ200内のフロアまたはゾーン)、従業員によってシステム内を移動されたユニ
ットの数(例えば、ピックされたアイテムの数、パックされたアイテムの数)、デバイス
に関連付けられた識別子(例えば、デバイス119A~119C)などを含む、各従業員
に関連付けられた情報を記憶することができる。いくつかの実施形態では、WMS 11
9がデバイス119A~119C上で動作するタイムキーピングシステムなどのタイムキ
ーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することができる。
【0047】
第三者フルフィルメント(3PL)システム121A~121Cは、いくつかの実施形
態ではロジスティクスおよび製品のサードパーティプロバイダに関連するコンピュータシ
ステムを表す。例えば、(図2に関して以下に説明するように)いくつかの製品がフルフ
ィルメントセンタ200に格納されている間、他の製品は、オフサイトで格納されてもよ
く、オンデマンドで生産されてもよく、またはフルフィルメントセンタ200に格納する
ために利用できなくてもよい。3PLシステム121A~121CはFOシステム113
から(例えば、FMG 115を介して)注文を受信するように構成することができ、製
品および/またはサービス(例えば、配送または設置)を顧客に直接的に提供することが
できる。いくつかの実施形態では3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは
複数がシステム100の一部とすることができ、他の実施形態では3PLシステム121
A~121Cのうちの1つまたは複数がシステム100の外部(例えば、サードパーティ
プロバイダによって所有または運営される)とすることができる。
【0048】
フルフィルメントセンタ自動システム(FC認証)123は、いくつかの実施形態では
様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、いくつかの実施
形態では、FC認証123がシステム100内の1つまたは複数の他のシステムのための
シングルサインオン(SSO)サービスとして動作することができる。例えば、FC認証
123はユーザが内部フロントエンドシステム105を介してログインすることを可能に
し、ユーザが出荷および注文追跡系111においてリソースにアクセスするための同様の
特権を有していることを決定し、ユーザが2回目のログイン処理を必要とせずにそれらの
特権にアクセスすることを可能にしてもよい。他の実施形態では、FC認証123は、ユ
ーザ(例えば、従業員)が自分自身を特定の作業に関連付けることを可能にしてもよい。
例えば、従業員の中には、電子デバイス(デバイス119A~119Cなど)を持たない
者もいれば、その代わりに、1日の過程中に、フルフィルメントセンタ200内でタスク
からタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動してもよい。FC認証123は、それらの
従業員は、彼らがどの仕事をしているか、および彼らが様々な時刻にどの区域にいるかを
示すことを可能にするように構成されてもよい。
【0049】
労働管理システム(LMS)125は、いくつかの実施形態では従業員(フルタイムお
よびパートタイムの従業員を含む)のための出勤および残業を記憶するコンピュータシス
テムとして実装されてもよい。例えば、LMS 125は、FC認証123、WMA 11
9、デバイス119A-119C、輸送装置107、及び/又はデバイス107A-10
7Cから受信することができる。
【0050】
図1Aに示される特定の構成は単なる例である。例えば、図1AはFOシステム113
に接続されたFC認証システム123を示すが、全ての実施形態がこの特定の構成を必要
とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、システム100内のシステムがイ
ンターネット、イントラネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、MAN(メトロポ
リタンエリアネットワーク)、IEEE 802.11a/b/g/n規格に準拠する無
線ネットワーク、専用線などを含む1つまたは複数の公衆またはプライベートネットワー
クを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、システム100内のシステム
の1つ以上がデータセンター、サーバファームなどに実装された1つ以上の仮想サーバと
して実装されてもよい。
【0051】
図2は、フルフィルメントセンタ200を示す。フルフィルメントセンタ200は、注
文時に顧客に出荷するためのアイテムを格納する物理的な場所の実例である。フルフィル
メントセンタ(FC)200は多数のゾーンに分割することができ、その各々を図2に示
す。これらの「ゾーン」はいくつかの実施形態ではアイテムを受け取り、アイテムを保管
し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷する処理の様々な段階の間の仮想分割と考える
ことができ、したがって、「ゾーン」は図2に示されているが、ゾーンの他の分割も可能
であり、いくつかの実施形態では図2のゾーンを省略、複製、または修正することができ
る。
【0052】
インバウンドゾーン203は、図1Aの装置100を使用して製品を販売しようとする
売り手からアイテムを受け取るFC 200の領域を表す。例えば、売り手は、台車20
1を使用してアイテム202A及び202Bを配送することができる。アイテム202A
はそれ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すことがで
き、アイテム202Bは、空間を節約するために同じパレット上に一緒に積み重ねられた
1組のアイテムを表すことができる。
【0053】
作業員はインバウンドゾーン203でアイテムを受け取り、コンピュータシステム(図
示せず)を使用して、アイテムの破損および正当性を任意選択で検査することができる。
例えば、作業員は、コンピュータシステムを使用して、アイテム202Aおよび202B
の数量をアイテムの注文数量と比較することができる。数量が合致しない場合、その作業
員は、アイテム202Aまたは202Bのうちの1つまたは複数を拒否することができる
。数量が一致すれば、作業員はそれらのアイテムを緩衝地帯205まで(例えば、1ドル
、ハンドトラック、フォークリフト、手動で)移動させることができる。緩衝ゾーン20
5は例えば、予測される需要を満たすのに十分な量のアイテムがピッキングゾーンにある
ため、ピッキングゾーンで現在必要とされていないアイテムのための一時保管領域であっ
てもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト206が緩衝ゾーン205の周り、
および入りゾーン203と落下ゾーン207との間でアイテムを移動させるように動作す
る。ピッキングゾーンにアイテム202Aまたは202Bが必要な場合(例えば、予想さ
れる需要のため)、フォークリフトは、アイテム202Aまたは202Bを落下ゾーン2
07に移動させることができる。
【0054】
ドロップゾーン207は、アイテムがピッキングゾーン209に移動される前にそれら
を保管するFC 200の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作業
員(「ピッカー」)はピッキングゾーン内のアイテム202Aおよび202Bに接近し、
ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス(例えば、デバイス11
9B)を使用してアイテム202Aおよび202Bに関連するバーコードをスキャンする
ことができる。次いで、ピッカーはアイテムをピッキングゾーン209まで(例えば、そ
れをカート上に置くか、またはそれを運ぶことによって)取り込むことができる。
【0055】
ピッキングゾーン209は、アイテム208が保管ユニット210に保管されるFC
200の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、貯蔵ユニット210が物理的な
棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵庫などのうちの1つまたは複数を含むこと
ができる。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン209が複数のフロアに編成され
てもよい。いくつかの実施形態では、作業員または機械が例えば、フォークリフト、エレ
ベータ、コンベアベルト、カート、ハンドトラック、台車、自動ロボットもしくはデバイ
ス、または手動を含む多数の方法で、ピッキングゾーン209内にアイテムを移動させる
ことができる。例えば、ピッカーは、アイテム202Aおよび202Bを降下ゾーン20
7の手押し車または台車に載せ、アイテム202Aおよび202Bをピッキングゾーン2
09まで歩くことができる。
【0056】
ピッカーは、保管ユニット210上の特定の空間のようなピッキングゾーン209内の
特定のスポットにアイテムを配置する(又は「収納する」)命令を受け取ることができる
。例えば、ピッカーはモバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテ
ム202Aを走査することができる。デバイスは例えば、通路、棚、及び位置を示す装置
を使用して、ピッカーがアイテム202Aを収納すべき場所を示すことができる。次に、
デバイスはアイテム202Aをその位置に格納する前に、その位置でバーコードを走査す
るようにピッカーを促すことができる。デバイスは(例えば、ワイヤレスネットワークを
介して)図1AのWMS 119のようなコンピュータシステムにデータを送信し、アイ
テム202Aがデバイス119Bを使用してユーザによってその位置に格納されたことを
示すことができる。
【0057】
ユーザが注文を置くと、ピッカーは、保管ユニット210から1つまたは複数のアイテ
ム208を取り出すための命令をデバイス119B上で受け取ることができる。ピッカー
はアイテム208を取り出し、アイテム208上のバーコードを走査し、それを搬送メカ
ニズム214上に置くことができる。搬送機構214はスライドとして表されているが、
いくつかの実施形態では搬送機構がコンベヤーベルト、エレベータ、カート、フォークリ
フト、ハンドトラック、台車、カートなどのうちの1つまたは複数として実施することが
できる。次いで、アイテム208は、充填領域211に到達することができる。
【0058】
パッキングゾーン211は、アイテムがピッキングゾーン209から受け取られ、最終
的に顧客に出荷するためにボックスまたはバッグにパッキングされる、FC 200の領
域であってもよい。パッキングゾーン211において、受信アイテム(「リビン(reb
in)作業員」)に割り当てられた作業員はピッキングゾーン209からアイテム208
を受信し、それがどの注文に対応するかを決定する。例えば、リビン(rebin)作業員
はアイテム208上のバーコードを走査するために、コンピュータ119Cなどのデバイ
スを使用することができる。コンピュータ119Cはどの注文アイテム208が関連付け
られているかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁面216上
の空間または「セル」を含むことができる。注文が完了すると(例えば、セルが注文のた
めのすべてのアイテムを含むため)、リビン(rebin)作業員は、注文が完了したこと
をパッキング作業員(または「パッカー」)に示すことができる。梱包業者はセルからア
イテムを回収し、輸送のために箱または袋に入れることができる。その後、パッカーは例
えば、フォークリフト、カート、ドリー、ハンドトラック、コンベヤーベルトを介して、
又は他の方法で、箱又はバッグをハブゾーン213に送ることができる。
【0059】
ハブゾーン213は、パッキングゾーン211から全てのボックスまたはバッグ(「荷
物」)を受け取るFC 200の領域であってもよい。ハブゾーン213内の作業員およ
び/またはマシンは荷物218を検索し、それぞれの荷物が行こうとする配送領域の一部
を決定し、荷物を適切なキャンプゾーン215にルーティングすることができる。例えば
、配送領域が2つのより小さいサブ領域を有する場合、荷物は2つのキャンプゾーン21
5のうちの1つに進む。いくつかの実施形態では、作業員またはマシンが(例えば、デバ
イス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査して、その最終的な宛先を
決定することができる。荷物をキャンプゾーン215にルーティングすることは、例えば
、荷物が向けられている地理的エリアの一部を(例えば、郵便番号に基づいて)決定する
ことと、地理的エリアの一部に関連付けられたキャンプゾーン215を決定することとを
含むことができる。
【0060】
キャンプゾーン215はいくつかの実施形態では1つまたは複数の建物、1つまたは複
数の物理的な空間、または1つまたは複数のエリアを備えることができ、荷物は、ルート
および/またはサブルートに分類するためにハブゾーン213から受け取られる。いくつ
かの実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200から物理的に分離されているが、
他の実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200の一部を形成することができる。
【0061】
キャンプゾーン215内の作業員および/またはマシンは例えば、目的地と現存するル
ートおよび/またはサブルートとの照合、ルートおよび/またはサブルートごとの作業負
荷の算出、時刻、出荷方法、荷物220を出荷する費用、荷物220内のアイテムに関連
付けられたPDDなどに基づいて、荷物220がどのルートおよび/またはサブルートに
関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業員または
マシンが(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査し
て、その最終的な宛先を決定することができる。荷物220が特定のルートおよび/また
はサブルートに割り当てられると、作業員および/またはマシンは、出荷される荷物22
0を移動させることができる。例示的な図2において、キャンプゾーン215は、トラッ
ク222、かご226、および配送作業員224Aおよび224Bを含む。いくつかの実
施形態では、トラック222が配送作業員224Aによって駆動されてもよく、配送作業
員224AはFC 200の荷物を配信する常勤の従業員であり、トラック222はFC
200を所有し、リースし、または運営する同じ企業によって所有され、リースされ、ま
たは運営される。いくつかの実施形態では、自動車226が配送作業員224Bによって
駆動されてもよく、ここで、配送作業員224Bは必要に応じて(例えば、季節的に)送
達する「屈曲」または時折の作業員である。自動車226は、配送作業員224Bによっ
て所有され、リースされ、または操作され得る。
【0062】
図3を参照すると、アウトバウンド予測システム301を含むシステムの例示的な実施
形態を示す概略ブロック図300である。アウトバウンド予測システム301は、図1A
のシステム100内の1つまたは複数のシステムに関連付けられてもよい。例えば、アウ
トバウンド予測システム301は、SCMシステム117の一部として実装されてもよい
。いくつかの実施形態では、アウトバウンド予測システム301は、各FC200の情報
、ならびに他のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、出荷および注文
追跡システム111、および/またはFOシステム113)からの顧客注文に関する情報
を格納するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、アウトバウンド予測
システム301は、1つまたは複数のプロセッサ305を含んでもよく、これは、FC間
のSKUの配分を説明する情報を処理し、データベース304などのデータベースに情報
を格納することができる。したがって、アウトバウンド予測システム301の1つまたは
複数のプロセッサ305は、各FCに格納されているSKUのリストを処理し、そのリス
トをデータベース304に格納することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は
また、各FCに関連する制約を説明する情報を処理し、その情報をデータベース304に
格納することができる。例えば、特定のFCは、最大容量、サイズ、冷蔵の必要性、重量
、もしくはその他のアイテムの要件による特定のアイテムとの互換性、転送コスト、建物
の制限、および/またはそれらの任意の組み合わせなどの制約を有する場合がある。例と
して、特定のアイテムは1つのフルフィルメントセンターにのみ格納できるが、他の特定
のアイテムは複数のフルフィルメントセンターに格納できる。さらに他の実施形態では、
特定のフルフィルメントセンターが特定の一組のアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍
食品)のみを格納するように設計されている場合がある。1つまたは複数のプロセッサ3
05は、各FCのこの情報ならびに関連情報(例えば、数量、サイズ、受領日、有効期限
など)を処理または検索し、この情報をデータベース304に格納することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、アウトバウンド予測システム301の1つまたは複数のプロ
セッサ305はまた、FC優先度フィルタを生成するように構成されてもよく、これは、
複数のFCの間で複数のSKUを割り当てるために使用されてもよい。例として、1つま
たは複数のプロセッサ305は、各地域の各FCへの優先度値の初期配分を受信するよう
に構成されてもよい。優先度値の初期配分はランダムに生成されてもよい。1つまたは複
数のプロセッサ305は、遺伝的アルゴリズムなどのシミュレーションアルゴリズムを使
用して、初期配分のシミュレーションを実行し、各FCのアウトバウンド容量利用(OC
U)値を計算することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、所定のしきい値
を超えるアウトバウンド容量利用値を含むFCの数を決定し、決定された数のFCのうち
の少なくとも1つをシミュレーションアルゴリズムに供給して、優先度値の1つまたは複
数の追加の配分を生成することができる。次に、1つまたは複数のプロセッサ305は、
優先度値の1つまたは複数の追加の配分に基づいて、各FCに割り当てられた最適な一組
の優先度値を含むFC優先度フィルタを生成することができる。いくつかの実施形態では
、1つまたは複数のプロセッサ305は、生成された優先度フィルタに基づいて、複数の
FCの間の複数のSKUの割り当てを変更することもできる。複数のSKUは、対応する
各製品に固有であってもよく、したがって、製造業者、材料、色、包装タイプ、重量、ま
たは各対応する製品に関連する任意の他の特性を示すことができる。
【0064】
他の実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、FC200へのSKUの予
測されたアウトバウンドをデータベース304に格納することができる。いくつかの実施
形態では、アウトバウンド予測システム301は、ネットワーク302を介してデータベ
ース304から情報を検索することができる。データベース304は、情報を格納し、ネ
ットワーク302を介してアクセスされる1つまたは複数のメモリデバイスを含むことが
できる。例として、データベース304は、Oracle(商標)データベース、Syb
ase(商標)データベース、または他のリレーショナルデータベース、あるいはHad
oopシーケンスファイル、HBase、またはCassandraなどの非リレーショ
ナルデータベースを含んでもよい。データベース304は、システム300に含まれるも
のとして示されているが、代わりに、システム300から離れて配置されてもよい。他の
実施形態では、データベース304は、最適化システム301に組み込まれてもよい。デ
ータベース304は、データベース304のメモリデバイスに格納されたデータの要求を
受信および処理し、データベース304からのデータを提供するように構成されたコンピ
ューティング構成要素(例えば、データベース管理システム、データベースサーバなど)
を含んでもよい。
【0065】
システム300はまた、ネットワーク302およびサーバー303を含んでもよい。ア
ウトバウンド予測システム301、サーバー303、およびデータベース304は接続さ
れ、ネットワーク302を介して互いに通信することができる。ネットワーク302は、
無線ネットワーク、有線ネットワーク、または無線ネットワークと有線ネットワークの任
意の組み合わせのうちの1つまたは複数であってもよい。例えば、ネットワーク302は
、光ファイバネットワーク、パッシブ光ネットワーク、ケーブルネットワーク、インター
ネットネットワーク、衛星ネットワーク、無線LAN、モバイル通信用グローバルシステ
ム(「GSM」)、パーソナル通信サービス(「PCS」)、パーソナルエリアネットワ
ーク(「PAN」)、D-AMPS、Wi-Fi、固定無線データ、IEEE802.1
1b、802.15.1、802.11n、802.11g、あるいはデータを送信およ
び受信するための他の任意の有線または無線ネットワークのうちの1つまたは複数を含ん
でもよい。
【0066】
さらに、ネットワーク302は、電話回線、光ファイバ、IEEEイーサネット902
.3、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、ローカルエリアネットワーク(「LA
N」)、またはインターネットなどのグローバルネットワークを含んでもよいが、これら
に限定されない。また、ネットワーク302は、インターネットネットワーク、無線通信
ネットワーク、セルラーネットワークなど、またはそれらの任意の組み合わせをサポート
してもよい。ネットワーク302は、スタンドアロンネットワークとして、または互いに
協力して動作する、1つのネットワーク、または上記の任意の数の例示的なタイプのネッ
トワークをさらに含んでもよい。ネットワーク302は、通信可能に結合されている1つ
または複数のネットワーク要素の1つまたは複数のプロトコルを利用することができる。
ネットワーク302は、他のプロトコルとの間でネットワークデバイスの1つまたは複数
のプロトコルに変換することができる。ネットワーク302は単一のネットワークとして
示されているが、1つまたは複数の実施形態によれば、ネットワーク302は、例えば、
インターネット、サービスプロバイダのネットワーク、ケーブルテレビネットワーク、企
業ネットワーク、およびホームネットワークなどの複数の相互接続されたネットワークを
含んでもよいことを理解されたい。
【0067】
サーバー303は、ウェブサーバーであってもよい。サーバー303は、例えば、ハー
ドウェア(例えば、1つまたは複数のコンピュータ)および/またはソフトウェア(例え
ば、1つまたは複数のアプリケーション)を含んでもよく、これらは、例えば、インター
ネットなどのネットワーク(例えば、ネットワーク302)を介してユーザによってアク
セスされ得るウェブコンテンツを配信する。サーバー303は、例えば、ハイパーテキス
ト転送プロトコル(HTTPまたはsHTTP)を使用してユーザと通信することができ
る。ユーザに配信されるウェブページは、例えば、HTML文書を含んでもよく、これは
テキストコンテンツに加えて画像、スタイルシート、およびスクリプトを含んでもよい。
【0068】
例えば、Webブラウザ、Webクローラ、ネイティブモバイルアプリケーションなど
のユーザプログラムは、HTTPを使用して特定のリソースを要求することで通信を開始
することができ、サーバー303はそのリソースのコンテンツで応答し、またはそうする
ことができない場合にはエラーメッセージで応答することができる。サーバー303はま
た、ユーザからのコンテンツの受信を可能にするか、または容易にすることができ、その
結果、ユーザは、例えば、ファイルのアップロードを含むウェブフォームを提出すること
ができる。サーバー303はまた、例えばActive Server Pages(A
SP)、PHP、またはその他のスクリプト言語を使用したサーバー側スクリプトをサポ
ートすることもできる。したがって、実際のサーバーソフトウェアを変更せずに、サーバ
ー303の動作を個別のファイルにスクリプト化することができる。
【0069】
他の実施形態では、サーバー303は、その適用されたアプリケーションをサポートす
るための手順(例えば、プログラム、ルーチン、スクリプト)の効率的な実行専用のハー
ドウェアおよび/またはソフトウェアを含むことができるアプリケーションサーバーであ
ってもよい。サーバー303は、例えば、Javaアプリケーションサーバー(例えば、
Javaプラットフォーム、Enterprise Edition(Java EE)
、Microsoft(登録商標)の.NETフレームワーク、PHPアプリケーション
サーバーなど)を含む、1つまたは複数のアプリケーションサーバーフレームワークを含
んでもよい。様々なアプリケーションサーバーフレームワークは、包括的なサービスレイ
ヤモデルを含むことができる。サーバー303は、プラットフォーム自体によって定義さ
れたAPIを介して、例えば、システム100を実装するエンティティにアクセス可能な
一組の構成要素として機能することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、上記のように、アウトバウンド予測システム301の1つま
たは複数のプロセッサ305は、FC優先度フィルタを適用して、製品のアウトバウンド
フローをシミュレートすることができる。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のプ
ロセッサ305は、SKUマッピングを介してアウトバウンドフローを最適化することが
できる。SKUマッピングはFCへのSKUの割り当てであり、アウトバウンドネットワ
ークの最適化はSKUマッピングを通じて実現することができる。1つまたは複数のプロ
セッサ305は、SKUマッピングを介してシミュレーションを生成することができ、各
シミュレーションは、FC優先度フィルタに基づいて、FC間のSKUの異なる割り当て
を含んでもよい。各シミュレーションはランダムに生成されてもよい。したがって、1つ
または複数のプロセッサ305は、1つまたは複数のシミュレーションを生成し、州全体
、地域、または全国のネットワーク全体で1つまたは複数のFCの出力レートを最も改善
する最適なシミュレーションを選択することによって、最適なシミュレーションを見つけ
ることができる。製品のアウトバウンドフローを最適化するには、出力レートを向上させ
る最適なシミュレーションを決定することが重要であり得る。例えば、各FCに各アイテ
ムを1つずつ配置することがより簡単な場合もあるが、特定のアイテムに対する顧客需要
が急速に増加すると、FCはアイテムをすぐに使い果たすため、これは最適ではない場合
がある。同様に、1つのアイテムのすべてが1つのFCに配置される場合には、様々な場
所の顧客がそのアイテムを必要とする可能性があるため、これは最適ではない場合がある
。そうすると、アイテムは単一のFCでしか入手できないため、あるFCから別のFCに
アイテムを転送するためのコストが増加し、システムの効率が低下する可能性がある。し
たがって、製品のアウトバウンドフローを最適化することを目的としたコンピュータ化さ
れた実施形態は、FC間のSKUの最適な配分を決定するための新規で重要なシステムを
提供する。
【0071】
さらに別の実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、ビジネス上の制約な
どの、遺伝的アルゴリズムに対する1つまたは複数の制約を実装することができる場合が
ある。制約は、例えば、各FCの最大容量、各FCに関連するアイテムの互換性、FCに
関連するコスト、または各FCに関連するその他の特性を含んでもよい。各FCの最大容
量は、各FCで保持できるSKUの数に関連する情報を含んでもよい。各FCに関連する
アイテムの互換性は、アイテムのサイズ、アイテムの重量、冷蔵の必要性、またはアイテ
ム/SKUに関連するその他の要件のために、特定のFCで保持できない特定のアイテム
に関連する情報を含んでもよい。また、各FCに関連する建物の制限により、各FCで特
定のアイテムを保持できるが、特定のアイテムを保持できないようにすることができる。
各FCに関連するコストは、FCからFCへの転送コスト、クラスタ間の出荷コスト(例
えば、複数のFCからのアイテムの出荷から発生する出荷コスト)、FC間のクロススト
ックアイテムから発生する出荷コスト、1つのFCにすべてのSKUを含めることに関連
する小包当たりのユニット(UPP)コスト、またはこれらの任意の組み合わせを含むこ
とができる。
【0072】
他の実施形態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、効率を高めるために、遺伝
的アルゴリズムの1つまたは複数の部分をキャッシュすることができる。例えば、シミュ
レーションが生成されるたびにアルゴリズムのすべての部分を再実行する必要をなくすた
めに、遺伝的アルゴリズムの1つまたは複数の部分をキャッシュすることができる。1つ
または複数のプロセッサ305は、各反復で有意な変化があるかどうかに基づいて、遺伝
的アルゴリズムのどの部分をキャッシュすることができるかを決定することができる。例
えば、いくつかのパラメータはシミュレーションが生成されるたびに一貫性を保つことが
できるが、他のパラメータは変化する場合がある。毎回一貫性を保つパラメータは、シミ
ュレーションが生成されるたびに再実行する必要はない。したがって、1つまたは複数の
プロセッサ305は、これらの一貫したパラメータをキャッシュすることができる。例え
ば、各FCの最大容量は、シミュレーションが生成されるたびに変化しない場合があるた
め、キャッシュされ得る。一方、シミュレーションごとに変化する可能性のあるパラメー
タは、例えば、顧客注文プロファイル、地域全体の各SKUに対する顧客の関心、または
収納モデルを含んでもよい。顧客注文プロファイルは、州全体、地域、または全国のネッ
トワーク全体での顧客注文の挙動を指すことができる。例えば、顧客注文プロファイルは
、州全体、地域、または全国のネットワーク全体での顧客注文の注文パターンを指すこと
ができる。各SKUに対する顧客の関心は、州全体、地域、または全国的なネットワーク
全体での各アイテムに対する顧客需要の量を指すことができる。納モデルは、ピッキング
ゾーン209内の特定の場所または各FCの収納ユニット210上の特定のスペースなど
、特定のアイテムが配置される場所を示すモデルを指すことができる。収納モデルはFC
ごとに異なる場合がある。遺伝的アルゴリズムの1つまたは複数の部分をキャッシュする
ことによって、1つまたは複数のプロセッサ305は、効率を高め、処理能力を低下させ
ることができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、シミュレーションアルゴリズムに追加される別の制約は、各
FCでの顧客需要を含んでもよい。1つまたは複数のプロセッサ305は、各FCでの注
文履歴を調べることによって、各FCでの顧客需要を決定することができる。他の実施形
態では、1つまたは複数のプロセッサ305は、各FCでの顧客需要をシミュレートする
ことができる。例えば、少なくとも各FCでの注文履歴に基づいて、1つまたは複数のプ
ロセッサ305は、各FCでの顧客需要を予測および/またはシミュレートすることがで
きる。少なくとも各FCでシミュレートされた顧客需要に基づいて、1つまたは複数のプ
ロセッサ305は、SKU割り当て、SKUマッピング、および製品のアウトバウンドフ
ローを最適化するために、FC間のSKUの割り当てを変更することができる。
【0074】
図4は、本開示の実施形態と一致する、各地域(R)の各FC(FC)に割り当て
られた優先度値(Pxr)の配分の例示的な行列400である。図4の行列400を参照
すると、例えば、地域RのFCには優先度値P11が割り当てられてもよく、地域R
のFCには優先度値P22が割り当てられてもよく、以下同様である。
【0075】
上述したように、初期行列400は、ランダムに生成された2次元行列であってもよい
。すなわち、各地域(R)の各FC(FC)に割り当てられた優先度値(Pxr)は
、ランダムに生成されてもよい。1つまたは複数のプロセッサ305は、遺伝的アルゴリ
ズムなどのシミュレーションアルゴリズムを使用して、初期行列400のシミュレーショ
ンを実行するように構成することができる。したがって、1つまたは複数のプロセッサ3
05は、各FCが初期行列400において対応する優先度値を割り当てられるときに、ア
ウトバウンドフローをシミュレートすることができる。例えば、1つまたは複数のプロセ
ッサ305は、初期行列400のシミュレーションを実行した後に、各FCのアウトバウ
ンド容量利用値を計算することができる。アウトバウンド容量利用値は、FCのアウトバ
ウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含んでもよい。次に、1つまたは複
数のプロセッサ305は、所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を含むFC
の数を決定することができる。所定のしきい値は、各FCの最小アウトバウンドを含んで
もよい。
【0076】
所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を有するFCの数を決定した後に、
1つまたは複数のプロセッサ305は、決定された数のFCのうちの少なくとも1つをシ
ミュレーションアルゴリズムに供給して、優先度値の1つまたは複数の追加の行列を生成
することができる。1つまたは複数の追加の行列を生成する際に、例えば、1つまたは複
数のプロセッサ305は、所定のしきい値を下回るアウトバウンド容量利用値を有するF
Cに割り当てられた優先度値を変化させながら、所定のしきい値を超えるアウトバウンド
容量利用値を有する決定された数のFCのうちの少なくとも1つに割り当てられた優先度
値を維持することができる。1つまたは複数のプロセッサ305は、終了要件が満たされ
るまで、1つまたは複数の追加の行列を生成することができる。例えば、所定のしきい値
を超えるアウトバウンド容量利用値を有するFCの数が第2の所定のしきい値を超える場
合に、終了要件が満たされてもよい。すなわち、1つまたは複数のプロセッサ305は、
所定の数のFCが所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を有するまで、シミ
ュレーションアルゴリズムを供給し続けて、優先度値の1つまたは複数の追加の行列を生
成することができる。所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を有するFCの
数が第2の所定のしきい値を超えると、優先度値の行列400は、最適な一組の優先度値
を含むFC優先度フィルタを構成することができる。次に、1つまたは複数のプロセッサ
305は、優先度値の1つまたは複数の追加の行列に基づいて生成されたFC優先度フィ
ルタを使用して、複数のFC間の複数のSKUの割り当てを変更することができる。
【0077】
図5は、アウトバウンド予測のための例示的な方法500を示すフローチャートである
。この例示的な方法は、例として提供されている。図5に示す方法500は、様々なシス
テムの1つまたは複数の組み合わせによって実行されるか、あるいは行われ得る。以下に
説明する方法500は、例として、図3に示すように、アウトバウンド予測システム30
1によって実行されてもよく、そのシステムの様々な要素は、図5の方法を説明する際に
参照される。図5に示す各ブロックは、例示的な方法500における1つまたは複数のプ
ロセス、方法、またはサブルーチンを表す。図5を参照すると、例示的な方法500は、
ブロック501から開始することができる。
【0078】
ブロック501で、1つまたは複数のプロセッサ305は、各FCへの優先度値の初期
配分を受信することができる。優先度値の初期配分は、図4の行列400などの優先度値
の2次元行列を含んでもよい。各地域の各FCへの優先度値の初期配分を受け取った後に
、方法500は、ブロック502に進むことができる。ブロック502において、1つま
たは複数のプロセッサ305は、初期配分のシミュレーションを実行することができる。
例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、各FCへの優先度値の初期配分に基づい
て、製品のアウトバウンドフローをシミュレートすることができる。1つまたは複数のプ
ロセッサ305は、優先度値の初期配分がどれだけうまく機能するかを決定するために、
優先度値の初期配分で各地域内の各FCのシミュレーションを実行することができる。
【0079】
優先度値の初期配分がどれだけうまく機能するかを決定するために、方法500は、ブ
ロック503に進むことができ、そこで、1つまたは複数のプロセッサ305が、アウト
バウンド容量利用(OCU)値を計算することができる。上述したように、OCU値は、
FCのアウトバウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含んでもよい。優先
度値の初期配分に基づいて各FCのOCU値を計算した後に、方法500は、ブロック5
04に進むことができる。ブロック504において、1つまたは複数のプロセッサ305
は、所定のしきい値を超えるOCU値を含むFCの数を決定することができる。所定のし
きい値は、各FCの最小アウトバウンドを含んでもよい。
【0080】
所定のしきい値を超えるアウトバウンド容量利用値を有するFCの数を決定した後に、
方法500は、ブロック505に進むことができる。ブロック505で、1つまたは複数
のプロセッサ305は、遺伝的アルゴリズムなどのシミュレーションアルゴリズムに、決
定された数のFCのうちの少なくとも1つを供給して、優先度値の1つまたは複数の追加
の行列を生成することができる。1つまたは複数の追加の行列を生成する際に、例えば、
1つまたは複数のプロセッサ305は、所定のしきい値を下回るOCU値を有するFCに
割り当てられた優先度値を変化させながら、所定のしきい値を超えるOCU値を有する決
定された数のFCのうちの少なくとも1つに割り当てられた優先度値を維持することがで
きる。終了要件が満たされるまで、1つまたは複数の追加の行列が生成され得る。例えば
、所定のしきい値を超えるOCU値を有するFCの数が第2の所定のしきい値を超える場
合、終了要件が満たされ得る。すなわち、1つまたは複数のプロセッサ305は、所定の
数のFCが所定のしきい値を超えるOCU値を有するまで、シミュレーションアルゴリズ
ムを供給し続けて、優先度値の1つまたは複数の追加の行列を生成することができる。
【0081】
所定のしきい値を超えるOCU値を有するFCの数が第2の所定のしきい値を超えると
、方法500は、ブロック506に進むことができる。ブロック506において、1つま
たは複数のプロセッサ305は、生成された優先度値の1つまたは複数の追加の配分に基
づいて、FC優先度フィルタを生成することができる。優先度値の行列400のFC優先
度フィルタは、各FCに割り当てられた最適な一組の優先度値、例えば、第2の所定のし
きい値を超える所定のしきい値を超えるOCU値を有するFCの数をもたらす一組の優先
度値を含んでもよい。
【0082】
FC優先度フィルタを生成した後に、方法500は、ブロック507に進むことができ
る。次に、ブロック507において、1つまたは複数のプロセッサ305は、優先度値の
1つまたは複数の追加の行列に基づいて生成されたFC優先度フィルタを使用して、複数
のFC間の複数のSKUの割り当てを変更することができる。例えば、以下で説明するよ
うに、生成されたFC優先度フィルタは、例えば、シミュレートされた顧客注文プロファ
イルに適用されて、複数のFCの間で複数のSKUを割り当てることができる。
【0083】
それに加えてまたはその代わりに、FC優先度フィルタを生成するために使用されるシ
ミュレーションアルゴリズムはまた、各FCに関連する1つまたは複数の制約を考慮に入
れてもよい。例えば、1つまたは複数のプロセッサ305は、各FCへの優先度値の1つ
または複数の追加の配分を生成するときに、1つまたは複数の制約(例えば、各FCの最
大容量、各FCに関連するアイテムの互換性、FCに関連するコスト、または各FCに関
連する他の任意の特性)を適用してもよい。このように、各FCへの優先度値の各配分は
、各FCに関連する様々な制約も考慮しながら、ランダムに生成されてもよい。
【0084】
図6は、アウトバウンド予測のためのシステム600の例示的な実施形態を示す概略ブ
ロック図である。いくつかの実施形態では、システム600は、SCMシステム117の
一部として実装されてもよい。システム600は、販売予測システム601、SKU相関
システム602、注文サイズ計算システム603、およびアウトバウンド予測システム6
07を含んでもよい。アウトバウンド予測システム607は、図3のアウトバウンド予測
システム301として実装されてもよい。それに加えてまたはその代わりに、システム6
00はまた、在庫収納シミュレーションシステム604を含んでもよい。
【0085】
販売予測システム601は、サーバー303などのサーバー上で実行されるアプリケー
ションであってもよい。販売予測システム601は、地域販売予測を予測するように構成
されてもよい。いくつかの実施形態では、販売予測システム601は、全国レベルでの販
売予測、例えば、全国販売予測を計算し、各地域の地域比率を計算することによって、地
域販売予測を予測するように構成されてもよい。地域比率は、過去の顧客需要に関連する
データに基づいて計算することができる。したがって、販売予測システム601は、全国
販売予測を各地域に分離することができ、それにより、各地域の地域販売予測の予測を生
成することができる。いくつかの実施形態では、地域販売予測は、各地域の各SKUに対
する顧客需要を示すことができる。例えば、地域販売予測は、過去の顧客注文に基づいて
、各地域で販売された各製品の数量を示すことができる。
【0086】
SKU相関システム602は、各地域の顧客注文で組み合わされる1つまたは複数のS
KUの相関を予測するように構成され得る。例えば、SKU相関システム602は、顧客
注文において一貫して一緒に組み合わされ得る1つまたは複数のSKUの可能性を計算す
るように構成され得る。したがって、SKU相関システム602は、各地域の顧客注文で
一緒に組み合わされる可能性が最も高い1つまたは複数のSKUの相関を予測するように
構成され得る。
【0087】
注文サイズ計算システム603は、各地域における顧客注文のサイズを予測するように
構成され得る。例えば、注文サイズ計算システム603は、各地域の1つの顧客注文にい
くつの異なるSKUが含まれる可能性が高いかを計算するように構成され得る。いくつか
の実施形態では、SKU相関システム602によって予測された相関と、注文サイズ計算
システム603によって予測された顧客注文サイズを使用して、顧客注文605をシミュ
レートすることができる。
【0088】
アウトバウンド予測システム607は、販売予測システム601からの地域販売予測、
SKU相関システム602によって予測された相関、注文サイズ計算システム603によ
って予測された顧客注文サイズ、および顧客注文シミュレーション605を受信すること
ができる。次に、アウトバウンド予測システム607は、予測された地域販売予測および
シミュレートされた顧客注文プロファイルに基づいて、各SKUを格納するために、複数
のFCの中からFCを予測することができる。例えば、アウトバウンド予測システム60
7は、FCのネットワークのアウトバウンドフローを最適化することができる複数のFC
の間のSKUの割り当てを決定することができる。アウトバウンド予測システム607は
、データベース608を変更して、予測されたFCを対応する各SKUに割り当てること
ができる。すなわち、アウトバウンド予測システム607は、FC間のSKUの割り当て
をデータベース608に格納することができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、アウトバウンド予測システム607は、シミュレートされた
顧客注文プロファイル605にFC優先度フィルタ606を適用することができる。FC
優先度フィルタは、図5のステップ506で生成されたFC優先度フィルタと同じであっ
てもよい。上述したように、FC優先度フィルタ606は、例えば、アウトバウンド予測
システム607の1つまたは複数のプロセッサによって生成されてもよい。FC優先度フ
ィルタ606は、遺伝的アルゴリズムなどのシミュレーションアルゴリズムを使用して生
成されてもよい。例えば、アウトバウンド予測システム607の1つまたは複数のプロセ
ッサは、各地域内の各FCへの優先度値の初期配分をランダムに生成することができる。
次に、1つまたは複数のプロセッサが、シミュレーションアルゴリズムおよび/または遺
伝的アルゴリズムを使用して、優先度値の初期配分のシミュレーションを実行することが
できる。1つまたは複数のプロセッサは、優先度値の初期配分に基づいて、各FCのアウ
トバウンド容量利用率を計算することもできる。各FCのアウトバウンド容量利用は、各
FCのアウトバウンド容量に対する各FCのアウトバウンドの比率を含んでもよい。次に
、1つまたは複数のプロセッサは、各FCの最小アウトバウンド値を超えるアウトバウン
ド容量利用値を含む多数のFCを決定することができる。1つまたは複数のプロセッサは
、FC優先度フィルタ606を生成するために、決定された数のFCのうちの少なくとも
1つをシミュレーションアルゴリズムに供給して、優先度値の1つまたは複数の追加の配
分を生成することができる。FC優先度フィルタ606は、各FCの最小アウトバウンド
値を超えるアウトバウンド容量利用値を有するネットワーク内のFCの数を最大化する、
各FCへの優先度値の最適な配分を含んでもよい。
【0090】
FC優先度フィルタ606を使用して、アウトバウンド予測システム607の1つまた
は複数のプロセッサは、先入れ先出し(FIFO)設定を実行することができ、ここで、
1つまたは複数のプロセッサは、最初に特定のSKUに対して最も高い優先度値を有する
FCを割り当て、各FCのアウトバウンド容量利用値を計算する。次に、1つまたは複数
のプロセッサは、次に高い優先度値を有する次のFCを特定のSKUに割り当て、各FC
のアウトバウンド容量利用値を計算することができる。1つまたは複数のプロセッサがF
C間でSKUの最適な割り当てを決定するまで、これらの手順を繰り返すことができ、こ
れにより、各FCの最小アウトバウンド値を超えるアウトバウンド容量利用値を有すネッ
トワーク内のFCの数が最大になる。FC間のSKUの最適な割り当てに基づいて、アウ
トバウンド予測システム607の1つまたは複数のプロセッサは、各SKUを格納するた
めのFCを予測することができる。いくつかの実施形態では、予測されたFCは、特定の
SKUに割り当てることができる複数のFCのうち、最高の優先度値を有するFCであっ
てもよい。他の実施形態では、予測されたFCは、特定のSKUに割り当てることができ
る複数のFCのうち、シミュレートされた顧客注文プロファイルで組み合わされた1つま
たは複数のSKUの最大数を配送できるFCであってもよい。いくつかの実施形態では、
FC優先度フィルタは、シミュレートされた各顧客注文プロファイルに基づいて変化して
もよい。例えば、FC優先度フィルタは、シミュレートされた顧客注文プロファイルの1
つまたは複数のSKUに基づいて調整されてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、システム600は、在庫収納シミュレーションシステム60
4を含んでもよい。在庫収納シミュレーションシステム604は、未処理の購入注文60
9または過去の顧客注文610のうちの少なくとも1つに基づいて、各地域の各FCでの
在庫をシミュレートするように構成され得る。未処理の購入注文609は、未履行の顧客
注文、例えば、まだ処理されていない顧客注文を含んでもよい。いくつかの実施形態では
、アウトバウンド予測システム607はまた、在庫収納シミュレーションシステム604
からのシミュレートされた在庫を使用して、各SKUを格納するためのFCを予測するこ
とができる。
【0092】
いくつかの実施形態では、アウトバウンド予測システム607の1つまたは複数のプロ
セッサは、特定の将来の日付、例えば、今日からx日における予測されたFCでの在庫を
予測またはシミュレートするように構成されてもよい。特定の将来の日付で予測されたF
Cで在庫を予測またはシミュレートするために、1つまたは複数のプロセッサは、地域販
売予測の予測を受信し、1つまたは複数のSKUの相関の予測を受信し、各地域の顧客注
文のサイズの予測を受信し、シミュレートされた顧客注文プロファイルにFC優先度フィ
ルタを適用し、アウトバウンド予測の日数に基づいて各SKUを格納するためのFCを予
測するステップを繰り返すように構成されてもよい。例えば、今日から3日後の日付に、
予測されたFCで在庫を予測する場合には、1つまたは複数のプロセッサがステップを3
回繰り返すことができる。同様に、今日から5日後の日付に、予測されたFCで在庫を予
測する場合には、1つまたは複数のプロセッサが手順を5回繰り返すことができる。
【0093】
本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なし
に、他の環境において実施され得ることが理解されよう。前述の説明は、例示の目的で提
示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または実施形態に限定さ
れない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮することによって、
修正および適合が明らかになるであろう。さらに、開示された実施形態の態様はメモリに
記憶されるものとして記載されているが、当業者はこれらの態様が2次記憶装置、例えば
、ハードディスクまたはCD ROM、または他の形態のRAMまたはROM、USB媒
体、DVD、ブルーレイ、または他の光学ドライブ媒体などの他のタイプのコンピュータ
可読媒体に格納されてもよいことを理解するであろう。
【0094】
記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開
発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールは当業者に知
られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェアに
関連して設計することができる。例えば、プログラムセクションまたはプログラムモジュ
ールは、.Net Framework、.Net Compact Framewor
k(およびVisual Basic、C などの関連言語)、Java、C++、Ob
jective-C、HTML、HTML/AJAXの組み合わせ、XML、またはJa
vaアプレットを含むHTMLの中で、またはそれによって設計することができる。
【0095】
さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者に
よって理解されるように、同等の要素、修正、省略、(例えば、様々な実施形態にわたる
態様の)組み合わせ、適応、および/または変更を有する任意のおよびすべての実施形態
の範囲が可能である。請求項の限定は請求項に使用されている文言に広く基づいて解釈さ
れるものとし、本明細書にまたは出願手続中に記載されている実施例に限定されるもので
はない。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示された方法の
ステップは、ステップを並べ替えること、および/またはステップを挿入または削除する
ことを含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本明細書および実施例は単に
例示的なものとみなされ、真の範囲および趣旨は以下の特許請求の範囲およびそれらの均
等物の全範囲によって示されることが意図される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2
図3
図4
図5
図6