(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092133
(43)【公開日】2022-06-22
(54)【発明の名称】予約管理支援システム、予約管理支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220615BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20220615BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
G06Q10/02 300
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020204725
(22)【出願日】2020-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】517034581
【氏名又は名称】メトロエンジン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 良介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】複数のサイトを介した予約管理に適したシステムを提供する。
【解決手段】複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理する管理サーバを備え、管理サーバは、商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、商品の推奨価格を算出する推奨価格算出部と、推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される商品の価格を自動的に設定する価格情報反映部と、各々の予約用サイトを介して登録された、商品の予約情報を取得する予約情報取得部と、予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する在庫情報反映部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理する管理サーバを備え、
前記管理サーバは、
商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、前記商品の推奨価格を算出する推奨価格算出部と、
前記推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される前記商品の価格を自動的に設定する価格情報反映部と、
各々の予約用サイトを介して登録された、前記商品の予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する在庫情報反映部と、を備えた予約管理支援システム。
【請求項2】
前記推奨価格算出部は、
前記商品の利用期間に応じた推奨価格を、利用開始日毎に算出する、請求項1に記載の予約管理支援システム。
【請求項3】
前記価格情報反映部および前記在庫情報反映部は、
RPAを利用して各々の予約用サイトに最新の情報を反映する、請求項1または2に記載の予約管理支援システム。
【請求項4】
複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理する管理サーバが、
商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、前記商品の推奨価格を算出する工程と、
前記推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される前記商品の価格を自動的に設定する工程と、
各々の予約用サイトを介して登録された、前記商品の予約情報を取得する工程と、
前記予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する工程と、を備えた予約管理支援方法。
【請求項5】
複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理するコンピュータを、
商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、前記商品の推奨価格を算出する推奨価格算出部と、
前記推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される前記商品の価格を自動的に設定する価格情報反映部と、
各々の予約用サイトを介して登録された、前記商品の予約情報を取得する予約情報取得部と、
前記予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する在庫情報反映部として、機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理支援システム、予約管理支援方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、宿泊施設の予約を、施設自身で開設しているウェブサイトや、提携する複数のOTA(Online Travel Agency)のサイトを介して受け付けることが一般的になっている。このように、1つの宿泊施設の予約を複数のサイトを通して受け付けることから、価格設定や在庫数の一括変更や、ダブルブッキング防止の手段として、サイトコントローラを利用した各サイトの一元管理が行われている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6218093号公報
【特許文献2】特開2017-191428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年は、レンタカーの予約についても、自社サイトや提携先の予約サイトなど、複数のサイトを介して予約を受け付けるようになってきている。レンタカーについては、価格設定の方法などで、宿泊施設とは異なる点もあり、レンタカー予約に特有の仕組みが必要となる。
【0005】
そこで本発明の目的は、複数のサイトを介した予約管理に適したシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る予約管理支援システムは、複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理する管理サーバを備え、前記管理サーバは、商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、前記商品の推奨価格を算出する推奨価格算出部と、前記推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される前記商品の価格を自動的に設定する価格情報反映部と、各々の予約用サイトを介して登録された、前記商品の予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する在庫情報反映部と、を備えたものである。
【0007】
本発明に係る予約管理支援方法は、複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理する管理サーバが、商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、前記商品の推奨価格を算出する工程と、前記推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される前記商品の価格を自動的に設定する工程と、各々の予約用サイトを介して登録された、前記商品の予約情報を取得する工程と、前記予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する工程と、を備えたものである。
【0008】
本発明に係るプログラムは、複数の予約用サイトと連携し、商品の予約可能な在庫および価格の情報を一元管理するコンピュータを、商品提供業者の端末装置から取得した価格設定ルール情報に基づいて、前記商品の推奨価格を算出する推奨価格算出部と、前記推奨価格に基づいて、各々の予約用サイトで提示される前記商品の価格を自動的に設定する価格情報反映部と、各々の予約用サイトを介して登録された、前記商品の予約情報を取得する予約情報取得部と、前記予約情報に基づいて、各々の予約用サイトの在庫状況を自動的に更新する在庫情報反映部として、機能させるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数のサイトを介した予約管理に適したシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態による、予約管理支援システム1の構成を示すブロック図。
【
図2】本発明の実施の形態による、管理サーバ10の制御装置11のプロセッサによって実現される機能モジュールを示すブロック図。
【
図3】本発明の実施の形態による、予約管理支援システム1による価格設定処理のシーケンス図。
【
図4】本発明の実施の形態による、店舗端末30に表示される車両価格管理画面を例示する図。
【
図5】本発明の実施の形態による、店舗端末30に表示される価格ルール設定画面を例示する図。
【
図6】本発明の実施の形態による、店舗端末30に表示される価格ルール設定画面を例示する図。
【
図7】本発明の実施の形態による、店舗端末30に表示される価格ルール設定画面を例示する図。
【
図8】本発明の実施の形態による、管理サーバ10によって算出される販売期間毎の推奨価格の例を示す図。
【
図9】本発明の実施の形態による、予約管理支援システム1による在庫管理処理のシーケンス図。
【
図10】本発明の実施の形態による、店舗端末30に表示される在庫管理画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による予約管理支援システム1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、予約管理支援システム1は、管理サーバ10、予約受付サーバ20、店舗端末(端末装置)30、ユーザ端末40を含んでいる。管理サーバ10、予約受付サーバ20、店舗端末30、およびユーザ端末40は、通信ネットワークを介して接続されている。通信ネットワークは、有線又は無線ネットワークであり、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等を含む。
【0012】
本実施形態では、予約管理支援システム1は、レンタカー会社(商品提供業者)が提供するレンタカー(商品)の予約管理および価格設定を支援する。管理サーバ10は、複数の予約受付サーバ20と連携して、レンタカー会社の予約管理処理(在庫管理処理と価格設定処理)を行う。
図1の例では、店舗端末30は1つだけ記載されているが、実際には、複数の店舗の店舗端末30が接続されていてもよい。
【0013】
管理サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、制御装置11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0014】
図2は、管理サーバ10の制御装置11のプロセッサによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、プロセッサによって実現される機能モジュールには、推奨価格算出部111、価格情報反映部112、予約情報取得部113、予約情報反映部114が含まれる。
【0015】
予約受付サーバ20は、OTA(Online Travel Agency)等が運営する予約用サイトや、レンタカー会社自身が運営する予約用サイト等のサーバである。予約受付サーバ20は、汎用的なコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するものである。予約受付サーバ20は、制御装置21と記憶装置22を備えている。制御装置21は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置22は、ハードディスクドライブ等であり、レンタカー会社毎の在庫情報や各車両の貸出価格の情報等が記憶されている。
【0016】
店舗端末30は、レンタカー会社等の店舗に設置された端末である。店舗端末30は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、ウェアラブルデバイス、携帯情報端末(PDA)などの端末である。店舗端末30は、プロセッサ、キーボードやマウス、操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、通信インタフェース、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶装置を備えている。記憶装置には、プロセッサが実行するコンピュータプログラムが記憶されている。従業員は、店舗端末30を使用して、車両の情報(車両クラス等)や、在庫数、貸し出し状況、予約状況、貸出日別の価格等を閲覧したり、更新したりすることができる。なお、これらの情報は、店舗端末30の記憶装置に記憶されていてもよいし、本社等の管理システムで各店舗の情報を一括で管理し、店舗端末30からアクセスできるようにしてもよい。
【0017】
ユーザ端末40は、ユーザが所有する、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、ウェアラブルデバイス、携帯情報端末(PDA)などの端末である。ユーザ端末40は、プロセッサ、キーボードやマウス、操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、通信インタフェース、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶装置を備えている。記憶装置には、プロセッサが実行するコンピュータプログラムが記憶されている。
【0018】
次に、予約管理支援システム1によるレンタカー貸し出しの価格設定処理について、
図3のシーケンス図を用いて説明する。以下では、レンタカー会社の店舗Aが、OTAサイトX,Y,Zを介して車両の貸し出し予約を受け付ける場合を例に説明する。
【0019】
図4は、店舗端末30に表示される価格管理画面を例示する図である。
図4に示すように、価格管理画面において、車両クラス(P1)を指定すると、指定したクラスの車両の価格情報が、貸出日毎に表示される。価格情報は貸出期間(利用期間)に応じて設定されている。画面上で、「現行価格」の欄に表示された価格は、現状でOTAサイトX,Y,Zの予約画面に表示されている価格である。「推奨価格」の欄に表示された価格は、後述するように、価格設定ルールに基づいて算出された推奨価格である。「反映価格」は、最新の価格として、各サイトの予約画面に反映される価格である。
【0020】
店舗Aの従業員は、店舗端末30を操作して車両の推奨価格を算出するための価格設定ルールを入力する。(ステップS101)。具体的には、価格管理画面の右上の「価格ルール設定」を選択すると、価格ルール設定画面が表示される。
図5~7は、店舗端末30に表示される価格ルール設定画面を例示する図である。価格ルール設定画面は、モード設定画面(
図5)、競合設定画面(
図6)、ルール設定画面(
図7)から構成されている。
【0021】
図5に示すように、モード設定画面では、推奨価格算出のモードを選択することができる。モードは、AI(artificial intelligence)を利用して推奨価格を算出する「AIモード」と、競合価格と残在庫数に基づいて、計算式を用いて推奨価格を算出する「マニュアルモード」のいずれかを選択することができる。
【0022】
図6に示すように、競合設定画面では、競合となる店舗を指定することができる。指定された店舗の価格に基づいて、AIによる推奨価格の算出や、計算式を用いたマニュアルモードでの推奨価格の算出が行われる。
【0023】
図7に示すように、ルール設定画面では、マニュアルモードで推奨価格を算出する場合のルール設定を行うことができる。
【0024】
推奨価格の算出に必要なモードの選択、競合設定、ルール設定が完了すると、管理サーバ10に、価格設定ルールの情報が送信される(ステップS102)。
【0025】
管理サーバ10は、推奨価格算出部111において、受信したルール情報に基づいて、推奨価格の算出を行う(ステップS103)。具体的には、管理サーバ10は、車両クラス別に、出発日(利用開始日)毎に、複数の貸出期間(当日、1泊2日、2泊3日、超過(1日当たり))の推奨価格を算出する。推奨価格は、店舗端末30において選択されたモードにしたがって、設定された競合店舗の価格や残在庫数に基づいて算出される。
【0026】
図8は、管理サーバ10によって算出される貸出期間(販売期間)毎の推奨価格の例を示す図である。
図8に示すように、出発日(貸出日)によって、同じ販売期間でも異なる推奨価格が設定されている。例えば、販売期間「当日」の場合、出発日が5月3日(5/3~5/3)の推奨価格には5100円、出発日が5月4日(5/4~5/4)の推奨価格には4900円が設定されている。また、販売期間「1泊2日」の場合、出発日が5月3日(5/3~5/4)の推奨価格には10000円、出発日が5月4日(5/4~5/5)の推奨価格には9900円が設定されている。このように、同じ販売期間であっても、出発日によって異なる推奨価格が設定されている。
【0027】
管理サーバ10は、店舗Aの店舗端末30に、算出した推奨価格の情報を送信する(ステップS104)。店舗Aでは、受信した推奨価格に基づいて、各店舗、または本社等の管理システムで管理されている推奨価格の情報が更新され、店舗端末30の価格管理画面に、更新された推奨価格の情報が表示される。また、反映価格の欄には、更新された推奨価格の情報が表示される。
【0028】
店舗Aの従業員が、価格管理画面において、新たな反映価格を適用するものについて、反映価格の左のチェックボックスを選択し、画面右上の「価格を反映」を選択すると、反映する価格情報が管理サーバ10に送信される(ステップS105)。
【0029】
管理サーバ10の価格情報反映部112は、受信した反映価格の情報に基づいて、OTAサイトX,Y,Zの予約受付サーバ20で管理する店舗Aの車両の価格情報を更新する(ステップS106)。OTAサイトX,Y,Zへの価格の反映は、例えばRPA(Robotic Process Automation)やAPI(Application Programming Interface)を利用して自動的に行う。
【0030】
次に、予約管理支援システム1による在庫管理処理について、
図9のシーケンス図を用いて説明する。
【0031】
まず、店舗Aの従業員が、店舗端末30を操作して車両の在庫管理情報を登録する(ステップS201)。
図10は、店舗端末30に表示される在庫管理画面を例示する図である。
図10に示すように、在庫管理画面上で、車両クラス(Aクラス、Bクラス等)別に、日付毎の在庫数(営業所在庫、共有在庫)、予約数、残在庫数などを入力することができる。必要な情報を入力完了後、「変更を適用」ボタンを操作すると、管理サーバ10に、入力した在庫管理情報が送信される(ステップS202)。
【0032】
管理サーバ10は、受信した在庫管理情報に基づいて、OTAサイトX,Y,Zの予約受付サーバ20で管理する店舗Aの在庫管理情報を更新する(ステップS203)。具体的には、RPAやAPIを利用して自動的に行う。例えば、10月12日のAクラスの在庫数が合計「10台」に更新された場合には、OTAサイトX,Y,Zで管理している店舗Aの10月12日のAクラスの在庫数も「10台」に更新する。これにより、OTAサイトX,Y,Zの予約受付画面には、店舗Aの10月12日のAクラスの在庫数は「10台」と表示される。
【0033】
次に、レンタカーを借りようとするユーザが、ユーザ端末40を操作して、いずれかのOTAサイト(例えば、OTAサイトX)での予約操作を行うと(ステップS204)、OTAサイトXの予約受付サーバ20から管理サーバ10に、予約情報が送信される(ステップS205)。
【0034】
管理サーバ10は、予約情報取得部113で予約情報を受信し、予約情報に基づいて、在庫情報反映部114が、各OTAサイトY,Zの予約受付サーバ20で管理する店舗Aの在庫情報を更新する(ステップS206)。OTAサイトY,Zの在庫情報の更新は、例えばRPAやAPIを利用して自動的に行う。例えば、OTAサイトXにおいて、貸出期間10月12日~13日(1泊2日)でAクラスの車両の予約(1台)が入った場合には、OTAサイトY,Zで管理している店舗Aの10月12日と13日のAクラスの在庫数も1台減らす。これにより、OTAサイトX,Y,Zの予約受付画面には、店舗Aの10月12日と13日のAクラスの在庫数に、最新の情報(1台減った値)が表示される。
【0035】
また、管理サーバ10は、店舗Aの店舗端末30に、予約情報を送信する(ステップS207)。管理サーバ10は、予約情報として、10月12日~13日でAクラスの予約(1台)が入ったことと、予約者の情報(氏名、連絡先、免許証番号等)を送信する。店舗Aでは、受信した予約情報に基づいて、各店舗、または本社等の管理システムで管理されている在庫情報や予約情報が更新される。なお、管理サーバ10から店舗端末30への予約情報の送信は、予約が新規に登録されたタイミングで行ってもよいし、定期的に(例えば、日毎に)まとめて送信するようにしてもよい。
【0036】
以上のように、本実施形態によれば、管理サーバ10は、複数のOTAサイトと連携して、レンタカーの在庫と価格の管理を行い、いずれかのサイトで発生した予約の情報に基づいて、全てのサイトの在庫情報を自動的に更新するようにした。これにより、サイト側に負担をかけずに、レンタカーの在庫情報を一元管理することができる。
【0037】
また、車両のクラスごとに設定した価格を全てのサイトに自動的に反映できるようにした。価格は、貸出日(出発日)毎に、貸出期間(販売期間)に応じた推奨価格を設定できるようにした。これにより、レンタカーの販売方法に即したダイナミックプライシングに対応した価格を、サイト側に負担をかけずに反映することができる。
【0038】
また、レンタカー会社(店舗)では、専用の画面を用いて推奨価格を算出するためのルールの設定や、在庫情報の入力が簡易に行えるようにしたので、店舗側にとっても、在庫管理とダイナミックプライシングを効率よく連携させることができる。
【0039】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0040】
1…予約管理支援システム
10…管理サーバ
11…制御装置
12…記憶装置
111…推奨価格算出部
112…価格情報反映部
113…予約情報取得部
114…在庫情報反映部
20…予約受付サーバ
21…制御装置
22…記憶装置
30…店舗端末
40…ユーザ端末