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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092352
(43)【公開日】2022-06-22
(54)【発明の名称】衣服用ファン及びファン付き衣服
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/002 20060101AFI20220615BHJP
   F04D 25/10 20060101ALI20220615BHJP
   F04D 29/64 20060101ALI20220615BHJP
   F04D 29/58 20060101ALI20220615BHJP
   F04D 29/54 20060101ALI20220615BHJP
   H02K 7/14 20060101ALI20220615BHJP
   H02K 9/02 20060101ALI20220615BHJP
【FI】
A41D13/002 105
F04D25/10 301Z
F04D29/64 E
F04D29/58 P
F04D29/54 F
H02K7/14 A
H02K9/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020205122
(22)【出願日】2020-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】318001706
【氏名又は名称】京セラインダストリアルツールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉竹 英俊
(74)【代理人】
【識別番号】100088845
【弁理士】
【氏名又は名称】有田 貴弘
(74)【代理人】
【識別番号】100156177
【弁理士】
【氏名又は名称】池見 智治
(74)【代理人】
【識別番号】100130166
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 宏明
(72)【発明者】
【氏名】菅田 嘉隆
(72)【発明者】
【氏名】三藤 喬
【テーマコード(参考)】
3B011
3H130
5H607
5H609
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AB01
3B011AC02
3H130AA13
3H130AB06
3H130AB12
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC11
3H130AC27
3H130BA33G
3H130BA33H
3H130BA33J
3H130BA97H
3H130BA97J
3H130CA23
3H130DA02Z
3H130DB01Z
3H130DD03Z
3H130DD05X
3H130DF09X
3H130DG03X
3H130DJ03X
3H130DJ06X
3H130EA01A
3H130EA01G
3H130EA01H
3H130EA01J
3H130EA07A
3H130EA07G
3H130EA07H
3H130EA07J
3H130ED02A
3H130ED02G
3H130ED02H
3H130ED02J
5H607AA02
5H607BB01
5H607BB09
5H607BB14
5H607BB17
5H607FF04
5H609BB03
5H609BB15
5H609PP01
5H609QQ02
(57)【要約】
【課題】衣服用ファンが備えるバッテリの温度が上昇しにくくなる技術を提供する。
【解決手段】衣服に取り付けられる衣服用ファンはハウジングを備える。衣服用ファンは、ハウジング内に、羽根部と、羽根部を回転させるモータと、モータに電力を供給するバッテリと、羽根部の回転によってハウジング内に取り込まれた空気の一部がバッテリを冷却する冷却風として流れる通風路とを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服に取り付けられる衣服用ファンであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に、
羽根部と、
前記羽根部を回転させるモータと、
前記モータに電力を供給するバッテリと、
前記羽根部の回転によって前記ハウジング内に取り込まれた空気の一部が前記バッテリを冷却する冷却風として流れる通風路と
を備える、衣服用ファン。
【請求項2】
請求項1に記載の衣服用ファンであって、
前記ハウジングは、
前記羽根部及び前記モータを収容する第1収容部と、
前記バッテリを収容する第2収容部と
を有し、
前記第1収容部は、
前記羽根部の回転によって前記ハウジング外の空気が流入する第1吸気部と、
前記第1吸気部に流入した空気が前記羽根部の回転によって流出する第1排気部と
を有する、衣服用ファン。
【請求項3】
請求項2に記載の衣服用ファンであって、
前記第2収容部は、前記冷却風が流出する第2排気部を有する、衣服用ファン。
【請求項4】
請求項3に記載の衣服用ファンであって、
前記第2収容部は、前記第1排気部が有する排気口と繋がる開口を有し、
前記開口から前記第2収容部内に流れる空気が、前記冷却風として前記バッテリを冷却して前記第2排気部から流出する、衣服用ファン。
【請求項5】
請求項3に記載の衣服用ファンであって、
前記第2収容部は、前記第1排気部から前記ハウジング外に流出した空気が流入する第2吸気部を有し、
前記第2吸気部から前記第2収容部内に流入した空気が、前記冷却風として前記バッテリを冷却して前記第2排気部から流出する、衣服用ファン。
【請求項6】
請求項5に記載の衣服用ファンであって、
前記第2吸気部は、前記バッテリよりも前記第1排気部側に位置する少なくとも一つの第1吸気口を有する、衣服用ファン。
【請求項7】
請求項2に記載の衣服用ファンであって、
前記第2収容部は、前記ハウジング外の空気が前記羽根部の回転によって流入する第2吸気部を有し、
前記第2吸気部から前記第2収容部内に流入した空気が、前記冷却風として前記バッテリを冷却して前記第1排気部から排出される、衣服用ファン。
【請求項8】
請求項2から請求項7のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
前記第2収容部内に位置する第1回路基板をさらに備える、衣服用ファン。
【請求項9】
請求項2から請求項8のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
前記第1収容部は、前記モータを収容するモータ収容部を有し、
温度及び湿度の少なくとも一方を検出する第1センサをさらに備え、
前記第1センサは、前記モータ収容部の外側、または前記第2収容部の外側に位置する、衣服用ファン。
【請求項10】
請求項2から請求項8のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
温度及び湿度の少なくとも一方を検出する第1センサをさらに備え、
前記第1センサは、前記衣服用ファンが前記衣服に取り付けられた場合に、前記衣服の外側に位置する、衣服用ファン。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載の衣服用ファンであって、
前記衣服用ファンを前記第1吸気部側から見た場合に前記第1センサは前記モータよりも手前側に位置する、衣服用ファン。
【請求項12】
請求項9から請求項11のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
前記第1収容部は、前記第2収容部から前記第1収容部に延びる配線の一部が配置される配線収容部を有し、
前記第1センサは、前記配線収容部内にあるいは前記配線収容部に設けられている、衣服用ファン。
【請求項13】
請求項2から請求項12のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
温度及び湿度の少なくとも一方を検出する第2センサをさらに備え、
前記第2センサは、前記衣服用ファンが前記衣服に取り付けられた場合に、前記衣服の内側に位置する、衣服用ファン。
【請求項14】
請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
温度及び湿度の少なくとも一方を検出する第1センサと、
前記第1センサの第1検出結果と、前記羽根部の回転時間とに基づいて、前記衣服用ファンの動作を制御する制御部と
をさらに備える、衣服用ファン。
【請求項15】
請求項1から請求項8のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
前記衣服用ファンが前記衣服に取り付けられた場合に前記衣服の外側の温度及び湿度の少なくとも一方を検出する第1センサと、
前記衣服用ファンが前記衣服に取り付けられた場合に前記衣服の内側の温度及び湿度の少なくとも一方を検出する第2センサと、
前記第1センサの第1検出結果と、前記第2センサの第2検出結果とに基づいて、前記衣服用ファンの動作を制御する制御部と
をさらに備える、衣服用ファン。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
前記衣服用ファンが前記衣服に取り付けられた場合に前記衣服の外側に位置する無線通信部をさらに備える、衣服用ファン。
【請求項17】
請求項2から請求項13のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
無線通信部をさらに備え、
前記無線通信部は、前記衣服用ファンを前記第1吸気部側から見た場合に前記モータよりも奥側に位置しない、衣服用ファン。
【請求項18】
請求項2から請求項13のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
無線通信部と、
前記無線通信部を制御する制御部と
をさらに備え、
前記制御部は、前記第2収容部内に位置し、
前記無線通信部は、前記バッテリの周辺に位置する、衣服用ファン。
【請求項19】
請求項1から請求項18のいずれか一つに記載の衣服用ファンであって、
前記ハウジングのうち、前記衣服用ファンが前記衣服に取り付けられた場合に前記衣服の外側に位置する衣服外側部分に対する操作を検出するタッチセンサ及び圧力センサの少なくとも一方をさらに備える、衣服用ファン。
【請求項20】
衣服と、
前記衣服に取り付けられた、請求項1から請求項19のいずれか一つに記載の衣服用ファンと
を備える、ファン付き衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、衣服用ファンに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、衣服用ファンに関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2018-513932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の衣服用ファンのように、バッテリを備える衣服用ファンについては、バッテリの温度が上昇しにくくなることが望まれる。
【0005】
そこで、本開示は上述の点に鑑みて成されたものであり、衣服用ファンが備えるバッテリの温度が上昇しにくくなる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
衣服用ファン及びファン付き衣服が開示される。一の実施の形態では、衣服用ファンは衣服に取り付けられる。衣服用ファンはハウジングを備える。衣服用ファンは、ハウジング内に、羽根部と、羽根部を回転させるモータと、モータに電力を供給するバッテリと、羽根部の回転によってハウジング内に取り込まれた空気の一部がバッテリを冷却する冷却風として流れる通風路とを備える。
【0007】
また、一の実施の形態では、ファン付き衣服は、衣服と、衣服に取り付けられた上述の衣服用ファンとを備える。
【発明の効果】
【0008】
バッテリの温度が上昇しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ファン付き衣服の外観の一例を示す概略図である。
図2】衣服の外観の一例を示す概略図である。
図3】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図4】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図5】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図6】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図7】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図8】衣服用ファンの電気的構成の一例を示す図である。
図9】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図10】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図11】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図12】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図13】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図14】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図15】衣服用ファンの一部の構造の一例を示す概略図である。
図16】衣服用ファンの電気的構成の一例を示す図である。
図17】衣服用ファンの動作の一例を示すフローチャートである。
図18】衣服用ファンの動作の一例を示すフローチャートである。
図19】衣服用ファンの動作の一例を示すフローチャートである。
図20】衣服用ファンの動作の一例を示すフローチャートである。
図21】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図22】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図23】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図24】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図25】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図26】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図27】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図28】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図29】衣服用ファンの一部の構造の一例を示す概略図である。
図30】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図31】衣服用ファンの一部の構造の一例を示す概略図である。
図32】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図33】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図34】衣服用ファンの構造の一例を示す概略図である。
図35】衣服用ファンの一部の構造の一例を示す概略図である。
図36】衣服用ファンの一部の構造の一例を示す概略図である。
図37】衣服用ファンの一部の構造の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1はファン付き衣服1の外観を示す概略図である。図1に示されるように、ファン付き衣服1は、例えば上衣である衣服900と、衣服900に取り付けられた少なくとも一つの衣服用ファン2とを備える。図2は衣服900の外観を示す概略図である。図1及び2には、衣服900の背面側が示されている。少なくとも一つの衣服用ファン2によって衣服900内に取り込まれた空気が衣服900内で循環して衣服900外に排気されることによって、ファン付き衣服1の着用者、つまりユーザの体が冷却される。
【0011】
衣服用ファン2は、例えば衣服900に着脱可能である。図1に示されるように、衣服用ファン2は、例えば、衣服900の背面910の下部に取り付けられる。図2に示されるように、衣服900の背面910の下部には、衣服用ファン2を衣服900に取り付けるための取り付け穴920が設けられている。衣服用ファン2は取り付け穴920に取り付けられる。本例では、衣服900の背面910の下部には、左右に並ぶ2つの取り付け穴920が設けられている。各取り付け穴920に衣服用ファン2が取り付けられる。後述するように、衣服用ファン2は、取り付け穴920の周縁部930を挟むように衣服900に取り付けられる。以後、衣服用ファン2を単にファン2と呼ぶことがある。
【0012】
各ファン2は、一方の側から空気を取り入れて、取り入れた空気を他方の側から排出する。各ファン2は、空気を取り入れる側(つまり吸気側)が衣服900の外側に、空気を排出する側(つまり排気側)が衣服900の内側に位置するように、衣服900に取り付けられる。これにより、ファン付き衣服1では、各ファン2が、取り付け穴920を通じて、空気を衣服900の外側から内側に取り込む。衣服900の内側に取り込まれた空気は、各ファン2の動作によって、衣服900の袖口及び首元から、衣服900の外部に排出される。これにより、衣服900を着た人の体を冷却することが可能となる。衣服900の取り付け穴920が冷却風の吸気口となり、衣服900の袖口及び首元が冷却風の排気口となる。
【0013】
本例では、ファン付き衣服1は、2個の衣服用ファン2を備えているが、ファン付き衣服1が備える衣服用ファン2の数はこれに限られない。ファン付き衣服1が備える衣服用ファン2の数は1個であってもよいし、3個以上であってもよい。また、衣服900に対するファン2の取り付け位置は図1及び2の例には限られない。また、上記の例では、ファン2が取り付けられる衣服900は、上衣であったが、上衣以外の衣服であってもよい。例えば、衣服900はズボンであってもよい。また、ファン2は衣服900に対して着脱不可能に取り付けられてもよい。
【0014】
以下に、ファン2についての様々な構造例について説明する。衣服900に複数のファン2が取り付けられる場合には、当該複数のファン2には、互いに同じ構造を有する複数のファン2が含まれてもよいし、互いに異なる構造を有する複数のファン2が含まれてもよい。以後、ファン2が空気を取り入れる側をファン2の前側とし、ファン2が空気を排出する側をファン2の後ろ側とする。また、ファン2が衣服900に取り付けられた場合において、衣服900の首元側をファン2の上側とし、衣服900の裾側をファン2の下側とする。また、ファン2が衣服900に取り付けられた場合において、ファン2を前側から見たときの左側をファン2の左側とし、ファン2を前側から見たときの右側をファン2の右側とする。
【0015】
<第1の構造例>
図3~7は本例に係るファン2(ファン2Aと呼ぶことがある)の構造の一例を示す概略図である。図3にはファン2Aを前側から見た様子が示されており、図4にはファン2Aを後ろ側から見た様子が示されており、図5にはファン2Aを下側から見た様子が示されている。図6には、図3に示される矢視A-Aの断面構造が示されている。図7には、図6に示される矢視B-Bの断面構造が拡大して示されている。図6では、衣服900に取り付けられた状態のファン2Aが示されている。図6の衣服900よりも右側は衣服900の内側950(言い換えれば、衣服900よりも人体側)を示している。図6の衣服900よりも左側は衣服900の外側951を示している。また、図6の上側は衣服900の首元側を示しており、図6の下側は衣服900の裾側を示している。図8はファン2Aの電気的構成の一例を主に示すブロック図である。
【0016】
図3~8に示されるように、ファン2Aは、例えば、本体部3と、当該本体部3を衣服900に固定するための固定部材800とを備える。本体部3は、例えば、ハウジング4と、羽根部5と、モータ6と、第1回路基板7と、第2回路基板8と、バッテリ9と、第1配線191と、第2配線192と、第3配線193とを備える。羽根部5、モータ6、第1回路基板7、第2回路基板8、バッテリ9、第1配線191、第2配線192及び第3配線193は、ハウジング4に収容されている。
【0017】
第1回路基板7は、例えば、モータ6の制御及び各種情報の表示を行う。第2回路基板8は、例えば、ユーザの操作の検出及び各種情報の表示を行う。第1配線191は、第1回路基板7と第2回路基板8とを電気的に接続する。第2配線192は、第1回路基板7とモータ6とを電気的に接続する。第3配線193は、バッテリ9と第1回路基板7とを電気的に接続する。固定部材800は、ハウジング4を衣服900に固定するための部材であるとも言える。
【0018】
ハウジング4は例えば樹脂で構成されている。ハウジング4は、例えば、羽根部5及びモータ6を収容する第1収容部100と、バッテリ9を収容する第2収容部700とを備える。第2収容部700は、例えば、第1収容部100の下側に位置する。図6に示されるように、第1回路基板7は、例えば第2収容部700に収容されている。第2回路基板8は、例えば第1収容部100に収容されている。第1配線191及び第2配線192は、例えば、第2収容部700から第1収容部100に延びている。第3配線193は第2収容部700に収容されている。なお、図6では、第3配線193の図示が省略されている。
【0019】
<第1収容部と、それに収容されている部品について>
第1収容部100は、例えば、概ね、両端が閉じた偏平な円筒形(言い換えれば偏平な円柱形)を成している。第1収容部100の外形は、例えば、前側から見ても、後ろ側から見ても略円形を成している。第1収容部100は、例えば、前面部200と、後面部300と、前面部200及び後面部300を繋ぐ筒状の周壁部400とを備える。第1収容部100は、フランジ部500と、モータ6及び第2回路基板8等を収容する第3収容部600とを備える。
【0020】
前面部200の外形は、前側から見た場合、例えば略円形を成している。前面部200は、例えば、ハウジング4の外側の空気が流入する複数の吸気口210と、当該複数の吸気口210を規定する吸気側リブ構造220と、環状の周縁部230とを備える。複数の吸気口210及び吸気側リブ構造220は、周縁部230で取り囲まれた領域内に形成されている。前面部200は、ハウジング4の外側の空気を第1収容部100内に取り込む吸気部200として機能する。
【0021】
後面部300の外形は、後ろ側から見た場合、例えば略円形を成している。後面部300は、例えば前面部200と対向している。周壁部(側壁部ともいう)400は、例えば円筒形を成している。周壁部400は、前面部200と後面部300との間に位置し、前面部200の周縁と後面部300の周縁とに繋がっている。筒状の周壁部400は、前面部200の周縁を取り囲みつつ、当該周縁から後ろ側に突出して後面部300の周縁と繋がっている。言い換えれば、周壁部400は、後面部300の周縁を取り囲みつつ、当該周縁から前側に突出して前面部200の周縁と繋がっている。
【0022】
周壁部400は、環状の前部分410と、当該前部分410に繋がる環状の後ろ部分420とを備える。前部分410の外周面には、固定部材800が有する後述の雌ネジ部811と螺合する雄ネジ部411が形成されている。後ろ部分420と、それに繋がる後面部300とは、ハウジング4内の空気をハウジング4の外側に排出する排気部450を構成している。排気部450は、例えば、複数の排気口460と、当該複数の排気口460を規定する排気側リブ構造470とを備える。複数の排気口460は、後面部300の中央部310を避けて設けられている。中央部310は、排気口460が設けられていない閉じた領域となっている。中央部310は、排気部450の中央部であるとも言える。
【0023】
羽根部5の回転によって吸気部200に空気が流入し、羽根部5の回転によって排気部450から空気が流出する。羽根部5が回転している状態では、吸気口210から空気がハウジング4内に取り入れられて、ハウジング4内に取り入れられた空気は、排気口460からハウジング4の外側に排出される。
【0024】
フランジ部500は、周壁部400をその周方向に取り込むように当該周壁部400の外周面に設けられている。フランジ部500は、前部分410の外周面の後側から、周壁部400の径方向に突出している。フランジ部500は、雄ネジ部411よりも後ろ側(言い換えれば排気側)に位置する。図3に示されるように、フランジ部500は、ファン2Aを吸気側(言い換えれば前側)から見た場合に吸気部200を取り囲んでいる。また、図4に示されるように、フランジ部500は、ファン2Aを排気側(言い換えれば後ろ側)から見た場合に排気部450を取り囲んでいる。
【0025】
第3収容部600は、第1配線191及び第2配線192の一部、モータ6及び第2回路基板8が配置された配置凹部610と、当該配置凹部610の開口を覆うカバー部620とを備える。
【0026】
配置凹部610は、前面部200、後面部300及び周壁部400で囲まれる空間内に位置している。配置凹部610は、吸気部200に繋がっており、吸気部200側に向かって開口している。配置凹部610は、モータ6及び第2回路基板8が配置された第1配置凹部611と、第1配線191及び第2配線192の一部が配置された第2配置凹部612とを有する。
【0027】
第1配置凹部611は、例えば、概ね、一端が閉塞した円筒形を成している。第1配置凹部611は、吸気部200側に向かって開口している。第1配置凹部611の外形は、後ろ側から見た場合、略円形を成している。
【0028】
第1配置凹部611は、モータ6が配置された後ろ部分611bと、第2回路基板8が配置された前部分611aとを有する。前部分611aには、第1配線191及び第2配線192の一部も配置されている。後ろ部分611bは、例えば、概ね、一端が閉塞した円筒形を成している。後ろ部分611bは、モータ6が配置された配置凹部であると言える。前部分611aは、例えば略円筒形を成している。前部分611aで取り囲まれた空間に、第2回路基板8と第1配線191及び第2配線192の一部とが配置されている。前部分611aで取り囲まれた空間と後ろ部分611b内の空間とは繋がっている。第2回路基板8は、モータ6よりも吸気部200側に位置する。
【0029】
第2配置凹部612は、第1配置凹部611の前部分611aの下側に位置しており、前面部200側に向かって開口している。第2配置凹部612は、例えば、上下方向に延びる細長い形状を成している。第2配置凹部612の外形は、後ろ側から見た場合、略長方形を成している。第2配置凹部612は、前部分611aから下側に延びており、周壁部400の前部分410に達している。第2配置凹部612は、一対の左右壁部612aと、後ろ壁部612bとを有する。後ろ壁部612bは、第2配置凹部612の底壁部を構成するとも言える。一対の左右壁部612a及び後ろ壁部612bのそれぞれは、例えば長方形の板状を成している。一対の左右壁部612aは、後ろ壁部612bの短手方向の両端部にそれぞれ立設されている。一対の左右壁部612a及び後ろ壁部612bで囲まれた空間に第1配線191及び第2配線192の一部が配置されている。第1配置凹部611内の空間と第2配置凹部612内の空間とは繋がっている。詳細には、第1配置凹部611の前部分611aで取り囲まれた空間と第2配置凹部612内の空間とは繋がっている。第1配線191及び第2配線192は、第2収容部700から第1収容部100に延びる。第1配線191及び第2配線192は、第2配置凹部612内を通って第1配置凹部611の前部分611a内に達する。
【0030】
カバー部620は、例えば、第1配置凹部611の開口を覆う第1カバー部621と、第2配置凹部612の開口を覆う第2カバー部622とを有する。吸気部200の一部がカバー部620を構成している。
【0031】
第1カバー部621は、例えば、略円形板状を成している。第1カバー部621は、円筒形の前部分611aの前側の円形縁部に繋がっており、前部分611aの前側の開口を覆っている。ファン2Aを吸気側から見た場合、モータ6及び第2回路基板8は第1カバー部621の背後に位置して視認されない。第2カバー部622は、例えば、概ね、上下方向に延びる長方形の板状を成している。第2カバー部622は、第2配置凹部612の一対の左右壁部612aの前側端面に繋がっている。
【0032】
以上のような構成を有する第3収容部600では、第1配置凹部611の後ろ部分611bが、モータ6を収容するモータ収容部650を構成する。また、第1配置凹部611の前部分611aと、当該前部分611aの前側の開口を覆う第1カバー部621とが、第2回路基板8を収容する基板収容部651を構成する。そして、第1配置凹部611の前部分611aと、当該前部分611aの前側の開口を覆う第1カバー部621と、第2配置凹部612と、当該第2配置凹部612の開口を覆う第2カバー部622とが、第2収容部700から第1収容部100に延びる第1配線191及び第2配線192の一部を収容する配線収容部652を構成する。本例では、配線収容部652の一部が基板収容部651を構成する。
【0033】
第2回路基板8は、図8に示されるように、例えば、基板80と、スイッチ81と、第2表示部82とを備える。スイッチ81及び第2表示部82は基板80上に搭載されている。スイッチ81は、例えば機械スイッチである。スイッチ81は、例えばタクトスイッチであって、押されている間オン状態になる。第2表示部82は、例えば、ファン2Aの動作状態を表示することが可能である。第2表示部82は、例えば、ファン2Aの風量を示す複数の発光部82aを有する。本例では、第2表示部82は3個の発光部82aを有する。各発光部82aは例えば発光ダイオードである。3個の発光部82aは、例えば左右方向に沿って並んでいる。各発光部82aの発光は、第1回路基板7によって制御される。
【0034】
図6に示されるように、基板80は、第1カバー部621と対向するように配置されている。スイッチ81及び各発光部82aは、基板80の前側の主面に搭載されている。図3に示されるように、ファン2Aを前側から見た場合に、複数の発光部82aのそれぞれは第1カバー部621から露出している。第1カバー部621は、ユーザによって押される被押圧部621aを有する。被押圧部621aの外形は、例えば、前側から見た場合に円形を成している。被押圧部621aは、ユーザによって押されると、基板80上のスイッチ81を押すように構成されている。被押圧部621a及びスイッチ81は、ファン2Aに対するユーザの操作を検出する操作部10を構成する。本例の操作部10は操作ボタンであると言える。
【0035】
ファン2Aは、第1カバー部621の前側の主面を覆う透明シール11を有する。透明シール11は、被押圧部621aの操作感覚を改善するために、被押圧部621aを覆っている。また、透明シール11は、ハウジング4内にゴミ等が入りにくくするために、第1カバー部621に設けられた複数の開口部を覆っている。当該複数の開口部には、発光部82aが発する光が透過する開口部が含まれる。
【0036】
モータ6は、例えば直流モータである。モータ6は、例えばブラシレスDCモータである。モータ6はモータハウジング60を備える。モータハウジング60は、例えば、略円柱状を成している。モータハウジング60には、例えば、ステータ61、ロータ62、モータ回路基板63及びモータ軸64等が収容されている。モータ軸64はロータ62に固定されている。モータ軸64は前後方向に延びている。モータ軸64は、モータハウジング60の後ろ側からモータハウジング60外に延びている。モータ回路基板63は、基板と、当該基板上に搭載された複数の部品とを備える。当該複数の部品には、複数の電子部品及びコネクタ等が含まれる。モータ回路基板63は、ロータ62の回転を制御するインバータ(インバータ回路ともいう)等を備える。
【0037】
羽根部5は、複数の羽根50と、複数の羽根50を連結する連結部51とを備える。連結部51はボスとも呼ばれる。連結部51は、一方端がほぼ閉塞した円筒形を成している。連結部51の外形は、吸気側から見ると略円形を成している。複数の羽根50は、筒状の連結部51の外周面から外側に突出している。複数の羽根50は、ハウジング4の前面部200及び後面部300に対向している。図3に示されるように、ファン2Aを吸気側から見た場合、複数の羽根50は複数の吸気口210から露出している。図4に示されるように、ファン2Aを排気側から見た場合、複数の羽根50は複数の排気口460から露出している。本例では、羽根部5は、例えば5個の羽根50を備えている。羽根部5が備える複数の羽根50の数はこの限りではない。
【0038】
筒状の連結部51は、モータ収容部650(言い換えれば、第1配置凹部611の後ろ部分611b)の外側の面を構成する筒状凸面650aを覆っている。モータ収容部650内のモータ6のモータ軸64は、モータ収容部650を貫通して連結部51に固定されている。これにより、モータ軸64が回転すると、それに応じて羽根部5が回転する。モータ収容部650は、排気側から見た場合、凸部を構成しており、当該凸部を筒状の連結部51が覆っている。ファン2Aを排気側から見た場合、連結部51は、排気部450の中央部310の背後に位置し、視認されない。
【0039】
複数の吸気口210を規定する吸気側リブ構造220は、吸気部200の径方向に沿って延びる直線状の複数の径方向リブ221と、吸気部200の周方向に沿って延びる略円形の複数の周方向リブ222とを備える。
【0040】
複数の径方向リブ221は、第1配置凹部611が有する筒状の前部分611aの外周面の前側縁部から放射状に延びて周縁部230に達している。複数の径方向リブ221は、吸気側から見た場合、第1カバー部621の周縁から放射状に延びている。複数の径方向リブ221は、吸気側から見た場合、吸気部200の中央部の周縁から放射状に延びている。
【0041】
複数の周方向リブ222は、筒状の前部分611aの前側の円形開口を取り囲むように、同心円状に配置されている。複数の周方向リブ222は、吸気側から見た場合、第1カバー部621を取り囲んでいる。各周方向リブ222は、放射状に延びる複数の径方向リブ221を繋ぐように配置されている。各周方向リブ222は、一部が切れた円形を成している。各周方向リブ222は、第2配置凹部612の一方の左右壁部612aの外側面から吸気部200の周方向に沿って延びて、第2配置凹部612の他方の左右壁部612aの外側面に繋がっている。ファン2Aを吸気側から見た場合、複数の径方向リブ221及び上下方向に延びる第2カバー部622は、吸気部200の中央部の周縁から放射状に延びている。細長い第2カバー部622は、複数の吸気口210の間に位置するリブと見ることもできる。本例では、吸気側リブ構造220は、例えば、6個の径方向リブ221と、3個の周方向リブ222と備えている。
【0042】
なお、吸気側リブ構造220の構成は上記の例に限られない。例えば、径方向リブ221の数は6個以外であってもよい。また、周方向リブ222の数は3個以外であってもよい。
【0043】
複数の排気口460を規定する排気側リブ構造470は、後面部300の径方向に沿って後面部300から周壁部400の後ろ部分420に向かって延び、後ろ部分420の前側まで達する複数の径方向リブ471を備える。複数の径方向リブ471は、複数の径方向リブ471aと複数の径方向リブ471bとを含む。また、排気側リブ構造470は、後面部300の周方向に沿って延びる、後面部300に設けられた複数の周方向リブ472を備える。
【0044】
複数の径方向リブ471aは、排気部450の中央部310の周縁から放射状に延びている。本例では、排気側リブ構造470は、例えば13個の径方向リブ471aを備える。
【0045】
複数の周方向リブ472は、円形となっており、中央部310を取り囲むように同心円状に配置されている。各周方向リブ472は、放射状に延びる複数の径方向リブ471aを繋ぐように配置されている。本例では、排気側リブ構造470は、例えば2個の周方向リブ472を備える。
【0046】
複数の径方向リブ471bは、2個の周方向リブ472のうちの外側の周方向リブ472から放射状に延びている。本例では、排気側リブ構造470は、例えば13個の径方向リブ471bを備える。後面部300の周方向において、径方向リブ471aと径方向リブ471bは交互に配置されている。
【0047】
なお、排気側リブ構造470の構成は上記の例に限られない。例えば、径方向リブ471aの数は13個以外であってもよい。また、径方向リブ471bの数は13個以外であってもよい。また、周方向リブ472の数は2個以外であってもよい。
【0048】
<第2収容部と、それに収容されている部品について>
ハウジング4の第2収容部700には、バッテリ9と、第1回路基板7と、第3配線193と、第1配線191及び第2配線192の一部とが収容されている。
【0049】
第1回路基板7は、図8に示されるように、例えば、基板70と、制御部71と、第1表示部72とを備える。制御部71及び第1表示部72は基板70上に搭載されている。制御部71は制御回路とも言える。
【0050】
制御部71は、バッテリ9からの電力に基づいて動作する。バッテリ9が出力する電力は、第3配線193を通じて第1回路基板7に供給される。第3配線193は、例えば複数のリード線で構成されている。当該複数のリード線には、バッテリ9が出力するプラス電位を伝達するリード線と、バッテリ9が出力する接地電位を伝達するリード線とが含まれる。制御部71は、第3配線193によって第1回路基板7に供給される電力に基づいて動作する。
【0051】
制御部71は、第1表示部72を制御することが可能である。制御部71は、第2回路基板8の第2表示部82を制御することが可能である。制御部71は、モータ回路基板63を制御することによって、モータ6(詳細にはロータ62)の回転を制御することが可能である。
【0052】
制御部71の全ての機能あるいは制御部71の一部の機能は、その機能の実現にソフトウェアが不要なハードウェア回路によって実現されてもよい。また、制御部71は、以下にさらに詳細に述べられるように、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。
【0053】
種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)として、または複数の通信可能に接続された集積回路(IC)及び/またはディスクリート回路(discrete circuits)として実行されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、種々の既知の技術に従って実行されることが可能である。
【0054】
1つの実施形態において、プロセッサは、例えば、関連するメモリに記憶された指示を実行することによって1以上のデータ計算手続又は処理を実行するように構成された1以上の回路又はユニットを含む。他の実施形態において、プロセッサは、1以上のデータ計算手続き又は処理を実行するように構成されたファームウェア(例えば、ディスクリートロジックコンポーネント)であってもよい。
【0055】
種々の実施形態によれば、プロセッサは、1以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理装置、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらのデバイス若しくは構成の任意の組み合わせ、または他の既知のデバイス及び構成の組み合わせを含み、以下に説明される機能を実行してもよい。
【0056】
制御部71は、モータ6を回転させたり、モータ6の回転を停止させたりすることができる。また、制御部71は、モータ6の回転速度を制御することが可能である。制御部71は、例えば、モータ6に与えられる電圧を変化させることによって、モータ6の回転速度を制御することができる。モータ6の回転速度が変化することによって、ファン2Aの風量が変化する。制御部71は、モータ6を制御することによって、ファン2Aの風量を、例えば、「大」、「中」、「小」の3段階設定することができる。なお、ファン2Aの風量設定は、2段階の設定であってもよいし、4段階以上の設定であってもよい。
【0057】
制御部71が出力する、モータ6を制御するための制御信号は、第2配線192によってモータ6に伝達される。第2配線192は例えば複数のリード線で構成されている。当該複数のリード線には、例えば、制御信号を伝達するリード線と、接地電位を伝達するリード線とが含まれる。第2配線192の一端はモータ回路基板63に接続され、第2配線192の他端は第1回路基板7に接続される。
【0058】
第1表示部72は、例えば、バッテリ9の残量を示す複数の発光部72aを備える。各発光部72aは例えば発光ダイオードである。制御部71は、各発光部72aを個別に発光させたり、個別に発光を停止させたりすることができる。各発光部72aは、図5に示されるように、第2収容部700から露出している。複数の発光部72aは、例えば左右方向に並んでいる。本例では、第1表示部72は例えば4個の発光部72aを備える。
【0059】
制御部71は、第2回路基板8の第2表示部82が備える各発光部82aを個別に発光させたり、個別に発光を停止させたりすることができる。また、制御部71は、スイッチ81がオン状態であるのかオフ状態であるのかを示すオン/オフ情報をスイッチ81から受け取ることができる。オン/オフ情報は、スイッチ81及び被押圧部621aを備える操作部10がユーザによって操作されたか否かを示す情報であると言える。以後、オン/オフ情報を操作情報と呼ぶことがある。
【0060】
制御部71が出力する、第2表示部82を制御するための制御信号は、第1配線191によって第2回路基板8に伝達される。また、操作部10が出力する操作情報は、第1配線191によって第1回路基板7に伝達される。第1配線191は例えば複数のリード線で構成されている。当該複数のリード線には、例えば、3個の発光部82aを制御するための3個の制御信号をそれぞれ伝達する3本のリード線と、接地電位を伝達するリード線とが含まれる。また、当該複数のリード線には、操作部10が出力する操作情報(言い換えればオン/オフ情報)を第1回路基板7に伝達するリード線が含まれる。第1配線191の一端は第2回路基板8に接続され、第1配線191の他端は第1回路基板7に接続される。
【0061】
制御部71は、第3配線193によって伝達されるバッテリ9の出力電圧に基づいて、バッテリ9の残量を特定することができる。制御部71は、バッテリ9の残量が十分である場合、例えば4個の発光部72aのすべてを発光させる。制御部71は、バッテリ9の残量が4分の3程度になると、例えば、4個の発光部72aのうち3個の発光部72aだけを点灯させる。制御部71は、バッテリ9の残量が半分程度になると、例えば、4個の発光部72aのうちの2個の発光部72aだけを点灯させる。そして、制御部71は、バッテリ9の残量が少なくなると、例えば、4個の発光部72aのうちの1個の発光部72aだけを点灯させる。なお、第1表示部72がバッテリ9の残量を示す方法はこの限りではない。
【0062】
また制御部71は、ファン2Aの風量を「小」に設定すると、例えば、左右方向に並ぶ3個の発光部82aのうち一方端の発光部82aだけを点灯させる。制御部71は、ファン2Aの風量を「中」に設定すると、例えば、3個の発光部82aの真ん中の発光部82aだけを点灯させる。そして、制御部71は、ファン2Aの風量を「大」に設定すると、例えば、3個の発光部82aのうちの他方端の発光部82aだけを点灯させる。なお、第2表示部82がファン2Aの風量を示す方法はこの限りではない。
【0063】
操作部10は、例えば、モータ6を制御するための操作ボタンとして機能する。制御部71は、操作部10から出力される操作情報に基づいて、操作部10に対する操作を特定することができる。
【0064】
操作部10は、例えば電源ボタンとして機能する。ファン2Aが電源オフ状態で、操作部10の被押圧部621aが所定時間以上押されると(つまり、スイッチ81が所定時間以上オン状態になると)、制御部71はファン2Aの電源をオン状態にする。一方で、ファン2Aが電源オン状態で、操作部10の被押圧部621aが所定時間以上押されると、制御部71はファン2Aの電源をオフ状態にする。所定時間は、例えば1秒~2秒程度に設定される。以後、操作部10が所定時間以上押される操作を、長押し操作と呼ぶことがある。
【0065】
ファン2Aが電源オフ状態の場合には、制御部71の大部分の機能が停止する。ファン2Aが電源オフ状態の場合、制御部71では、例えば、操作部10に対する操作を特定するための機能が動作し、モータ6、第1表示部72及び第2表示部82を制御する機能が停止する。したがって、ファン2Aが電源オフ状態の場合、モータ6は回転せずに、各発光部72a及び各発光部82aは点灯しない。ファン2Aが電源オフ状態から電源オン状態に変化すると、制御部71は、モータ6を回転させ、第1表示部72及び第2表示部82に表示を行わせる。一方で、ファン2Aが電源オン状態から電源オフ状態に変化すると、制御部71は、モータ6の回転を停止し、第1表示部72及び第2表示部82の表示をオフとする。
【0066】
操作部10は、ファン2Aの風量を調整するための調整ボタンとしても機能する。ファン2Aが電源オン状態である場合、操作部10の被押圧部621aが所定時間未満押された後に被押圧部621aに対する押圧が解除されると(つまり、スイッチ81が所定時間未満オン状態になった後にオフ状態になると)、ファン2Aの風量が変化する。以後、操作部10が所定時間未満押された後に操作部10に対する押圧が解除される操作を、短押し操作と呼ぶことがある。
【0067】
ファン2Aの風量が「小」に設定されている場合、操作部10に対して短押し操作が行われると、制御部71は、モータ6の回転速度を上げて、ファン2Aの風量を「中」に設定する。ファン2Aの風量が「中」に設定されている場合、操作部10に対して短押し操作が行われると、制御部71は、モータ6の回転速度を上げて、ファン2Aの風量を「大」に設定する。ファン2Aの風量が「大」に設定されている場合、操作部10に対して短押し操作が行われると、制御部71は、モータ6の回転速度を下げて、ファン2Aの風量を「小」に設定する。
【0068】
なお、第1表示部72及び第2表示部82の構成は上記の例に限られない。例えば、第1表示部72は、発光部72aの代わりに、あるいは発光部72aに加えて、セグメント方式あるいはドットマトリックス方式の表示部を備えてもよい。この場合、第1表示部72は、液晶表示パネルあるいは有機EL(Electroluminescence)パネルを備えてもよい。また例えば、第2表示部82は、発光部82aの代わりに、あるいは発光部82aに加えて、セグメント方式あるいはドットマトリックス方式の表示部を備えてもよい。この場合、第2表示部82は、液晶表示パネルあるいは有機ELパネルを備えてもよい。
【0069】
また、操作部10の構成は上記の例に限られない。例えば、操作部10は、複数の被押圧部621aと、当該複数の被押圧部621aにそれぞれ対応する複数のスイッチ81とを備えてもよい。
【0070】
バッテリ9は、例えば、充電可能な二次電池である。バッテリ9は、例えば複数のバッテリセル90を備える。各バッテリ9は、例えば、やや細長い円柱状を成している。本例では、バッテリ9は2個のバッテリセル90を備えている。バッテリ9は、1個のバッテリセル90を備えてもよいし、3個以上のバッテリセル90を備えてもよい。バッテリ9には、互いに並列接続された複数のバッテリセル90が含まれてもよいし、互いに直列接続された複数のバッテリセル90が含まれてもよい。また、バッテリ9には、充電不可な1次電池であるバッテリセルが含まれてもよい。
【0071】
第2収容部700は、例えば略箱形を成している。第2収容部700の上端部は、部分的に、排気側リブ構造470と繋がっている。第2収容部700の上端部は、部分的に、排気部450に含まれる後ろ部分420と繋がっている。第2収容部700内の空間は、排気口460を通じて、筒状の後ろ部分420で取り囲まれる空間(羽根部5が配置されている空間)と繋がっている。
【0072】
第2収容部700は、例えば、前壁部710と、それに対向する後ろ壁部720と、底壁部(下壁部ともいう)730と、互いに対向する一対の左右壁部740とを備える。前壁部710、後ろ壁部720及び一対の左右壁部740は、底壁部730の周縁部に立設されている。前壁部710及び後ろ壁部720は、周壁部400から下側に延びている。前壁部710は、周壁部400の後ろ部分420の前側から下側に延びており、フランジ部500よりも後ろ側に位置する。フランジ部500の下端部は前壁部710に繋がっている。後ろ壁部720は、周壁部400の後ろ部分420から下側に延びている。
【0073】
第1回路基板7は、基板70が底壁部730と対向するように第2収容部700内に配置されている。複数のバッテリセル90は、それぞれが左右方向に延在するように第2収容部700内において上下方向に並べられている。第1回路基板7は、例えば、複数のバッテリセル90の下側に位置する。第1表示部72の複数の発光部72aは、基板70の下側の主面に設けられている。各発光部72aは、図5に示されるように、底壁部730から露出している。
【0074】
第2収容部700内には、複数のバッテリセル90をそれぞれ支持する複数の支持部750が設けられている。各支持部750は、バッテリセル90の外周面を前後方向から狭持する複数の狭持部751を備える。複数の狭持部751は、図7に示されるように、左右方向に間隔を空けて並んでいる。各狭持部751は、バッテリセル90を狭持する一対の突起部751a及び751bで構成されている。一対の突起部751a及び751bは、前後方向で互いに対向しており、一対の突起部751a及び751bの間にバッテリセル90が位置する。一方の突起部751aは、前壁部710の内側の面に設けられている。他方の突起部751bは、後ろ壁部720の内側の面に設けられている。一対の突起部751a及び751bは、バッテリセル90を前後方向から狭持する。突起部751aにおける、バッテリセル90と接触する端面は、バッテリセル90の外周面に応じて湾曲している。同様に、突起部751bにおける、バッテリセル90と接触する端面は、バッテリセル90の外周面に応じて湾曲している。
【0075】
第1配線191及び第2配線192は、第2収容部700内において第1回路基板7から上側に延びて、第1収容部100の配線収容部652内に達している。ハウジング4は、第1配線191及び第2配線192を配線収容部652内に引き込むための配線引き込み口652aを有する。配線収容部652に含まれる第2配置凹部612の後ろ壁部612bは、周壁部400まで達しておらず、後ろ壁部612bの下端と周壁部400との間に小さい隙間が存在する。この小さい隙間が配線引き込み口652aを構成している。第1配線191及び第2配線192は、第1回路基板7から上側に延びて、第2収容部700の上端の開口及び配線引き込み口652aを通って配線収容部652内に引き込まれる。第1収容部100における、羽根部5が配置された空間(筒状の後ろ部分420で取り囲まれた空間のうち、モータ収容部650が存在する領域以外の領域)と、配線収容部652内の空間とは、配線引き込み口652aを通じて繋がっている。
【0076】
一対の左右壁部740のうち、右側の左右壁部740には、バッテリ9を充電するための電力を伝送する充電ケーブルの端部が差し込まれるケーブル差込口が設けられている。第2収容部700内には充電用コネクタが設けられている。ケーブル差込口に充電ケーブルが差し込まれることによって、充電ケーブルが充電用コネクタに接続される。充電用コネクタには、充電ケーブルが伝送する電力が供給される。充電用コネクタに供給される電力によってバッテリ9が充電される。右側の左右壁部740には、ケーブル差込口を覆うカバー部材12が取り付けられる(図3及び4参照)。カバー部材12は、例えばゴム製である。
【0077】
本例では、ハウジング4内には、羽根部5の回転によってハウジング4内に取り込まれた空気の一部がバッテリ9を冷却する冷却風として流れる通風路(バッテリ冷却用の通風路ともいう)が存在する。羽根部5の回転によって吸気部200に流入した空気(流入吸気ともいう)の大部分は、図6の実線矢印に示されるように、羽根部5の回転によって排気部450からハウジング4外に流出する。また、流入空気の一部は、図6の破線矢印に示されるように、排気部450の排気口460から第2収容部700内に流入し、バッテリ9を冷却して第2収容部700からハウジング4外に流出される。本例では、バッテリ冷却用の通風路は、第1収容部100における、フランジ部500及び第3収容部600以外の部分と、第2収容部700とによって構成されている。以後、バッテリ9を冷却する冷却風をバッテリ冷却風と呼ぶことがある。
【0078】
図4及び6に示されるように、第2収容部700は、その上端部に、排気部450と繋がり、バッテリ冷却用の通風路の一部を構成する接続部770を備える。接続部770は上端に開口771を有している。接続部770の上端の開口771(言い換えれば、第2収容部700の上端の開口)は、排気部450の下側の少なくとも一つの排気口460に繋がっている。接続部770は、部分的に、排気側リブ構造470に繋がっている。バッテリ冷却風は、少なくとも一つの排気口460及び開口771を通って接続部770内に流入して第2収容部700内を流れる。開口771から第2収容部700内に流れる空気が冷却風としてバッテリ9を冷却する。第1配線191及び第2配線192は、接続部770内を通り、その上端の開口と配線引き込み口652aを通って配線収容部652内に達している。
【0079】
第2収容部700には、バッテリ冷却風が流出する排気部760が設けられている。排気部760は、例えば、第2収容部700の下端部に設けられている。第1収容部100から第2収容部700内に流入したバッテリ冷却風は、第2収容部700内を流れて排気部760からハウジング4外に排出される。
【0080】
排気部760は、例えば、複数の排気口761と、複数の排気口762と、複数の排気口763とを備える。図3,5,6に示されるように、複数の排気口761は、例えば、前壁部710と底壁部730との角部に設けられている。各排気口761は、前壁部710に設けられた前側開口と、当該前側開口に繋がる、底壁部730に設けられた底側開口とを有する。複数の排気口761は、例えば左右方向に並んでいる。排気部760は例えば5個の排気口761を備えている。
【0081】
図4,5,6に示されるように、複数の排気口762は、例えば、後ろ壁部720と底壁部730との角部に設けられている。各排気口762は、後ろ壁部720に設けられた後ろ側開口と、当該後ろ側開口に繋がる、底壁部730に設けられた底側開口とを有する。複数の排気口762は、例えば左右方向に並んでいる。排気部760は例えば5個の排気口762を備えている。
【0082】
図5に示されるように、複数の排気口763は、例えば底壁部730に設けられている。排気部760は例えば2個の排気口763を備える。一方の排気口763は、例えば、底壁部730の右側端部に設けられている。他方の排気口763は、例え、底壁部730の左側端部に設けられている。第2収容部700を下側から見ると、図5に示されるように、複数の排気口761、複数の排気口762及び複数の排気口763は、バッテリ9の周縁に位置する。
【0083】
図6の破線矢印に示されるように、第2収容部700内において、バッテリ冷却風は、バッテリセル90の表面に沿って流れてバッテリセル90を冷却し、排気口761,762,763から排出される。
【0084】
なお、排気部760の構成は上記の例に限れない。例えば、複数の排気口761の数は5個以外であってもよい。また、複数の排気口762の数は5個以外であってもよい。また、複数の排気口763の数は2個以外であってもよい。また、複数の排気口761は、前壁部710だけに設けられてもよいし、底壁部730だけに設けられてもよい。また、複数の排気口762は、後ろ壁部720だけに設けられてもよいし、底壁部730だけに設けられてもよい。また、2個の排気口763の一方は、左側の左右壁部740と底壁部730との角部に設けられてもよいし、2個の排気口763の他方は、右側の左右壁部740と底壁部730との角部に設けられてもよい。また、排気部760は、排気口761,762,763以外の排気口を備えてもよい。また、排気部760は、排気口761を備えなくてもよいし、排気口762を備えなくてもよいし、排気口763を備えなくてもよい。
【0085】
<固定部材について>
本体部3を衣服900に固定するため固定部材800はリング状の部材である。固定部材800は、本体部3に取り付けられるリング状の取付部810を備える。取付部810の内周面には、ハウジング4が備える周壁部400の前部分410の雄ネジ部411に螺合する雌ネジ部811が設けられている。さらに、固定部材800は、取付部810の外周面を取り囲むように、当該外周面から固定部材800の径方向に突出するフランジ部820を備える。フランジ部820は、取付部810の外周面の端部に設けられている。
【0086】
<ファンの衣服への着脱方法例>
ファン2Aが、衣服900の取り付け穴920に取り付けられる場合には、まず、ハウジング4の第1収容部100が、衣服900の内側950から取り付け穴920に挿入される。このとき、第1収容部100は、前面部200側から取り付け穴920に挿入される。第1収容部100が前面部200側から取り付け穴920に挿入される場合には、フランジ部500は、取り付け穴920を通らずに、衣服900の取り付け穴920の周縁部930の内側の面と当たる。また、第2収容部700も、取り付け穴920を通らずに、衣服900の内側950に位置する。
【0087】
次に、固定部材800のフランジ部820が衣服900の周縁部930の外側の面と当たるように、固定部材800が、衣服900の外側951から、ハウジング4に取り付けられる。具体的には、フランジ部820が周縁部930の外側の面と当たりつつ、衣服900の外側951に突出している前部分410の外周面の雄ネジ部411に固定部材800の内周面の雌ネジ部811が螺合するように、固定部材800が前部分410に取り付けられる。そして、衣服900の外側951から見て時計周りに固定部材800が締め込まれることによって、第1収容部100のフランジ部500と、固定部材800のフランジ部820とが、衣服900の周縁部930を狭持する。これにより、ファン2Aが衣服900に固定される。衣服900に固定されたファン2Aの羽根部5が回転している状態では、衣服900の外側951の空気が吸気部200及び排気部450を通じて、衣服900の内側950に取り入れられる。
【0088】
一方で、ファン2Aが衣服900から取り外される場合には、衣服900の外側951から見て反時計周りに固定部材800が回転させられて、固定部材800がハウジング4の前部分410から取り外される。そして、ハウジング4が取り付け穴920から取り出される。
【0089】
ファン2Aが衣服900に取り付けられている状態では、図6に示されるように、モータ収容部650及び第2収容部700は、例えば衣服900の内側950に位置する。一方で、基板収容部651及び配線収容部652は例えば衣服900の外側951に位置する。
【0090】
また、ファン2Aが衣服900に取り付けられている状態では、図6に示されるように、モータ6、羽根部5、第1回路基板7及びバッテリ9は、例えば衣服900の内側950に位置する。一方で、第2回路基板8は例えば衣服900の外側951に位置する。
【0091】
以上のように、本例では、ハウジング4内には、羽根部5の回転によってハウジング4内に取り込まれた空気の一部がバッテリ9を冷却する冷却風として流れる通風路が存在する。これにより、バッテリ9の温度が上昇しにくくなる。さらに、羽根部5の回転によってハウジング4内に取り込まれたユーザを冷却するための空気が利用されて、バッテリ9が冷却されることから、簡単な構成でバッテリ9の温度が上昇しにくくなる。
【0092】
また、本例では、バッテリ冷却風が流出する排気部760は、前壁部710と、それに繋がる底壁部730との角部に設けられた少なくとも一つの排気口761を備えている。また、排気部760は、後ろ壁部720と、それに繋がる底壁部730との角部に設けられた少なくとも一つの排気口762を備えている。このように、バッテリ冷却風が排出される排気口が、第2収容部700を構成する2つの壁部の角部に設けられることによって、第2収容部700内でのバッテリ冷却風の流れが、第2収容部700内の部品で邪魔されにくくなる。これにより、第2収容部700内でバッテリ冷却風が流れ易くなる。その結果、バッテリ9が冷却されやすくなり、さらにバッテリ9の温度が上昇しにくくなる。
【0093】
また、本例では、第1回路基板7が第2収容部700内に位置することから、バッテリ冷却風で第1回路基板7も冷却することが可能となる。よって、第1回路基板7の温度が上昇しにくくなる。
【0094】
<第2の構造例>
図9~11は本例に係るファン2(ファン2Bと呼ぶことがある)の構造の一例を示す概略図である。図9にはファン2Bを前側から見た様子が示されており、図10にはファン2Bを後ろ側から見た様子が示されている。図11には、図9に示される矢視C-Cの断面構造が示されている。図11では、衣服900に取り付けられた状態のファン2Bが示されている。
【0095】
ファン2Bは、ファン2Aにおいて、第1収容部100及び第2収容部700の構造を変更したものである。ファン2Bの他の構造についてはファン2Aと同様である。ファン2Bを前側から見た場合のファン2Bの外観は、ファン2Aを前側から見た場合のファン2Aの外観と同じである。また、ファン2Bを下側から見た場合のファン2Bの外観は、図5に示される、ファン2Aを下側から見た場合のファン2Aの外観と同じである。以後、ファン2Bが備える第1収容部100及び第2収容部700をそれぞれ第1収容部100B及び第2収容部700Bと呼ぶことがある。
【0096】
図11に示されるように、第1収容部100Bが備える第2配置凹部612の後ろ壁部612bの下端は、ファン2Aの後ろ壁部612bの下端よりも周壁部400から離れている。これにより、ファン2Bでは、ファン2Aと比べて、後ろ壁部612bの下端と周壁部400との間の隙間が少し大きくなっている。
【0097】
第2収容部700Bの前壁部710及び後ろ壁部720は、周壁部400の後ろ部分420の前側から下側に延びている。後ろ壁部720は、バッテリセル90の外周面の形状に応じて後ろ側に膨らみながら下側に延びている。
【0098】
第1配線191及び第2配線192の一部が配置される第2配置凹部612は、後ろ壁部612bの下端部から下側に延び、周壁部400を貫通して第2収容部700Bの後ろ壁部720の上端まで達する壁部613を有している。壁部613は、後ろ壁部612bの下端部と、一対の左右壁部612aの上端部とに繋がっている。壁部613は、後ろ壁部612bの下端と周壁部400との間の隙間の大部分を塞いでいる。後ろ壁部612bとそれに繋がる壁部613とで、第2配置凹部612の底壁部を構成している。本例では、壁部613と周壁部400との間の隙間が、配線引き込み口652aを構成している。
【0099】
第2収容部700Bの上端には、配線引き込み口652aと繋がる開口が設けられており、当該開口は排気口460とは繋がっていない。第2収容部700Bは、ファン2Aの第2収容部700とは異なり、排気口460と繋がる開口を有していない。第1配線191及び第2配線192は、第1回路基板7から上側に延びて、第2収容部700Bの上端の開口及び配線引き込み口652aを通って配線収容部652内に引き込まれる。
【0100】
本例のファン2Bでは、ファン2Aとは異なり、排気部450からハウジング4外に流出した空気の一部が、第2収容部700B内に流入してバッテリ9を冷却する。第2収容部700Bは、排気部450からハウジング4外に流出した空気が流入する吸気部780を有する。吸気部780から第2収容部700B内に流入した空気が、バッテリ冷却風としてバッテリ9を冷却して排気部760から流出する。吸気部780は、例えば後ろ壁部720に設けられている。
【0101】
吸気部780は、例えば、複数の吸気口781と複数の吸気口782とを有する。吸気部780は、例えば、5個の吸気口781と5個の吸気口782とを有する。図11に示されるように、複数の吸気口781はバッテリ9よりも排気部450側に位置する。複数の吸気口781は、例えば、後ろ壁部720の上端部に設けられている。図10に示されるように、複数の吸気口781は例えば左右方向に沿って並んでいる。各吸気口781は、例えば上側に向けて開口している。各吸気口781は、例えば排気部450の直下に位置する。
【0102】
図11に示されるように、複数の吸気口782は、2個のバッテリセル90の間の空間91に向けて開口している。複数の吸気口782は、例えば、後ろ壁部720における上下方向の中央部に設けられている。図10に示されるように、複数の吸気口782は例えば左右方向に沿って並んでいる。各吸気口781は、例えば後ろ側に向けて開口している。
【0103】
ファン2Bが回転しているときには、図11の破線矢印に示されるように、排気部450からハウジング4外に排出された空気の一部は、各吸気口781から第2収容部700B内に流入してバッテリ9を冷却して排気部760から排出される。また、排気部450からハウジング4外に排出された空気の一部は、各吸気口782から第2収容部700内に流入してバッテリ9を冷却して排気部760から排出される。
【0104】
なお、吸気部780の構成は上記の例に限れない。例えば、複数の吸気口781の数は5個以外であってもよい。また、複数の吸気口782の数は5個以外であってもよい。また、吸気部780は、吸気口781及び782以外の吸気口を備えてもよい。また、吸気部780は、吸気口781を備えなくてもよいし、吸気口782を備えなくてもよい。
【0105】
以上のように、本例では、排気部450から排出された空気を取り込む吸気部780は、バッテリ9よりも排気部450側に位置する少なくとも一つの吸気口781を備える。これにより、吸気部780は、排気部450から排出される空気を吸気口781から取り込み易くなる。よって、バッテリ9が冷却され易くなり、バッテリ9の温度が上昇しにくくなる。
【0106】
また、本例では、吸気部780は、2個のバッテリセル90の間の空間91に向けて開口する少なくとも一つの吸気口782を備える。これにより、吸気部780による空気の取り込みをバッテリセル90が邪魔しにくくなる。よって、バッテリ9が冷却され易くなり、バッテリ9の温度が上昇しにくくなる。
【0107】
なお、ファン2Aでは、ファン2Bと異なり、排気部450から一度ハウジング4外に排出された空気ではなく、排気部450から直接第2収容部700内に流れる空気がバッテリ9を冷却することから、バッテリ冷却風の風量をファン2Bよりも大きくすることができる。よって、ファン2Aでは、ファン2Bと比較してバッテリ9の温度が上昇しにくくなる。
【0108】
<第3の構造例>
図12~14は本例に係るファン2(ファン2Cと呼ぶことがある)の構造の一例を示す概略図である。図12にはファン2Cを前側から見た様子が示されており、図13にはファン2Cを後ろ側から見た様子が示されている。図14には、図12に示される矢視D-Dの断面構造が示されている。図14では、衣服900に取り付けられた状態のファン2Cが示されている。
【0109】
ファン2Cは、ファン2Bにおいて、第1収容部100及び第2収容部700の構造を変更したものである。ファン2Cの他の構造についてはファン2Bと同様である。ファン2Cを前側から見た場合のファン2Cの外観は、ファン2A及び2Bを前側から見た場合のファン2A及び2Bの外観と同じである。また、ファン2Cを下側から見た場合のファン2Cの外観は、ファン2A及び2Bを下側から見た場合のファン2A及び2Bの外観と同じである。以後、ファン2Cが備える第1収容部100及び第2収容部700をそれぞれ第1収容部100C及び第2収容部700Cと呼ぶことがある。
【0110】
本例では、第2収容部700Cが備える排気部760は、ハウジング4外の空気が羽根部5の回転によって流入する吸気部760として機能する。排気部760が備える排気口761,762,763は、空気が流入する吸気口761,762,763として機能する。
【0111】
羽根部5が回転している場合、図14の破線矢印に示されるように、吸気口761,762,763から第2収容部700C内に空気が流入してバッテリ9を冷却する。バッテリ9を冷却したバッテリ冷却風は、第2収容部700Cの上端の開口及びそれに繋がる配線引き込み口652aを通って、第1収容部100Cの配線収容部652内に達する。本例では、第2配置凹部612の底壁部に少なくとも一つの通気口が設けられている。例えば、後ろ壁部612b及び壁部613のそれぞれに通気口が設けられている。配線収容部652内に達したバッテリ冷却風は、少なくとも一つの通気口を通って配線収容部652外に流出して排気部450からハウジング4外に排出される。
【0112】
図15は、ハウジング4における後ろ壁部612b付近の構造の一例を模式的に示す図である。図15の破線矢印はバッテリ冷却風の流れを示している。図15に示されるように、壁部613には例えば1個の通気口613aが設けられている。また、後ろ壁部612bには例えば複数の通気口612bbが設けられている。図15の例では、後ろ壁部612bには3個の通気口612bbが設けられている。第2収容部700内から配線収容部652内に達したバッテリ冷却風は、通気口613a及び複数の通気口612bbを通って配線収容部652よりも後ろ側に流れて羽根部5が存在する空間に達する。そして、バッテリ冷却風は排気部450からハウジング4外に排出される。
【0113】
本例のファン2Cにおいても、羽根部5の回転によって発生するバッテリ冷却風によってバッテリ9が冷却されることから、バッテリ9の温度が上昇しにくくなる。
【0114】
なお、壁部613には、複数の通気口613aが設けられてもよいし、通気口613aが設けられなくてもよい。また、後ろ壁部612bには設けられる通気口612bbの数は3個以外であってもよい。また、後ろ壁部612bには通気口612bbが設けられなくてもよい。
【0115】
<ファンの他の構成例>
ファン2は、少なくとも一つのセンサを有するセンサ部20を備えてもよい。センサ部20が複数のセンサを備える場合には、当該複数のセンサには、同じ種類の複数のセンサが含まれてもよいし、異なる種類の複数のセンサが含まれてもよい。制御部71は、例えば、センサ部20の検出結果に基づいてファン2の動作を制御してもよい。これにより、ファン2の利便性が向上する。センサ部20は、制御部71と有線接続されたセンサを備えてもよい。またセンサ部20は、制御部71と無線接続されたセンサを備えてもよい。
【0116】
また、ファン2は、当該ファン2の外部の装置と無線通信を行う無線通信部30を備えてもよい。制御部71は、例えば、無線通信部30が受信する情報に基づいてファン2の動作を制御してもよい。これにより、ファン2の利便性が向上する。制御部71と無線通信部30は有線接続されてもよいし、無線接続されてもよい。
【0117】
図16は、複数のセンサを有するセンサ部20と無線通信部30とを備えるファン2の一部の構成例を示すブロック図である。無線通信部30は無線通信回路とも言える。
【0118】
図16に示されるように、センサ部20は、複数のセンサ21と、粉塵センサ22と、タッチセンサ23と、圧力センサ24とを備える。制御部71は、例えば、複数のセンサ21、粉塵センサ22、タッチセンサ23及び圧力センサ24の検出結果に基づいてファン2の動作を制御することが可能である。
【0119】
各センサ21は、温度及び湿度の少なくとも一方を検出することが可能である。各センサ21は、例えば、温度及び湿度の少なくとも一方を繰り返し検出する。温度及び湿度のうちの温度だけを検出するセンサ21は温度センサ21であると言える。温度及び湿度のうちの湿度だけを検出するセンサ21は湿度センサ21であると言える。温度及び湿度の両方を検出するセンサ21は温湿度センサ21であると言える。センサ21での温度の検出方式は、例えば接触方式である。またセンサ21での湿度の検出方式は、例えば接触方式である。以後、センサ21で検出される温度を検出温度と呼び、センサ21で検出される湿度を検出湿度と呼ぶことがある。
【0120】
複数のセンサ21には、例えば、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に衣服900の外側951の温度及び湿度の少なくとも一方を検出するセンサ21aが含まれる。また、複数のセンサ21には、例えば、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に衣服900の内側950の温度及び湿度の少なくとも一方を検出するセンサ21bが含まれる。
【0121】
以後、衣服900の外側951の温度及び湿度をそれぞれ外部温度及び外部湿度と呼ぶことがある。また、衣服900の内側950の温度及び湿度をそれぞれ内部温度及び内部湿度と呼ぶことがある。また、センサ21aで検出される温度を外部検出温度と呼び、センサ21aで検出される湿度を外部検出湿度と呼ぶことがある。また、センサ21bで検出される温度を内部検出温度と呼び、センサ21bで検出される湿度を内部検出湿度と呼ぶことがある。内部検出温度は、ユーザ(言い換えれば、ファン付き衣服1の着用者)の体温であると見ることもできる。
【0122】
粉塵センサ22は、ファン2が取り込む粉塵を検出することが可能である。粉塵センサ22の検出方式は、光学式であってもよいし、他の方式であってもよい。粉塵センサ22は、ほこりセンサとも呼ばれる。粉塵センサ22は、例えば、ファン2が取り込む粉塵の濃度を繰り返し算出して出力する。以後、粉塵センサ22が出力する粉塵濃度を検出粉塵濃度と呼ぶことがある。
【0123】
タッチセンサ23は、例えば、ハウジング4の外側の面に対する指等の接触を検出することによって、ハウジング4の外側の面に対するユーザの操作を検出することが可能である。タッチセンサ23は上述の操作部10に含まれる。タッチセンサ23の検出方式は、静電容量式であってもよいし、他の方式であってもよい。タッチセンサ23は、例えば、ハウジング4のうち、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に衣服900の外側951に位置する衣服外側部分に対する操作を検出することができる。衣服外側部分には、吸気部200(言い換えれば前面部200)が含まれる。
【0124】
圧力センサ24は、例えば、ハウジング4の外側の面に対する押圧を検出することによって、ハウジング4の外側の面に対するユーザの操作を検出することが可能である。圧力センサ24は操作部10に含まれる。圧力センサ24の検出方式は、ひずみゲージ式であってもよいし、静電容量式であってもよいし、他の方式であってもよい。圧力センサ24は、例えば、タッチセンサ23と同様に、ハウジング4の衣服外側部分に対する操作を検出することができる。
【0125】
以後、タッチセンサ23で検出されるユーザの操作を第1検出操作と呼ぶことがある。また、圧力センサ24で検出されるユーザの操作を第2検出操作と呼ぶことがある。また、タッチセンサ23及び圧力センサ24を区別する必要が無い場合には、それそれぞれを操作検出センサ25と呼ぶことがある。
【0126】
<検出温度及び検出湿度に基づく動作例>
制御部71は、センサ21の検出結果に基づいてファン2の動作を制御してもよい。例えば、制御部71は、検出温度に基づいてモータ6を制御してもよい。例えば、制御部71は、検出温度に基づいてモータ6を制御することによって、検出温度に基づいてファン2の風量を設定してもよい。例えば、制御部71は、センサ21aで得られる外部検出温度が高いほど、モータ6の回転速度を上げてファン2の風量を大きくしてもよい。また、制御部71は、センサ21bで得られる内部検出温度(言い換えればユーザの体温)が高いほど、モータ6の回転速度を上げてファン2の風量を大きくしてもよい。
【0127】
制御部71は、センサ21で得られる検出湿度に基づいてモータ6を制御してもよい。例えば、制御部71は、検出湿度に基づいてモータ6を制御することによって、検出湿度に基づいてファン2の風量を設定してもよい。例えば、制御部71は、センサ21aで得られる外部検出湿度が高いほど、モータ6の回転速度を上げてファン2の風量を大きくしてもよい。また、制御部71は、センサ21bで得られる内部検出湿度が高いほど、モータ6の回転速度を上げてファン2の風量を大きくしてもよい。
【0128】
制御部71は、センサ21で得られる検出温度及び検出湿度に基づいてモータ6を制御してもよい。例えば、制御部71は、検出温度及び検出湿度に基づいてモータ6を制御することによって、検出温度及び検出湿度に基づいてファン2の風量を設定してもよい。例えば、制御部71は、センサ21aで得られる外部検出温度及び外部検出湿度に基づいて、衣服900の外側951の不快指数(外部不快指数ともいう)を繰り返し求める。そして、制御部71は、外部不快指数が大きいほど、モータ6の回転速度を上げてファン2の風量を大きくする。また、制御部71は、センサ21bで得られる内部検出温度及び内部検出湿度に基づいて、衣服900の内側950の不快指数(内部不快指数ともいう)を繰り返し求める。そして、制御部71は、内部不快指数が大きいほど、モータ6の回転速度を上げてファン2の風量を大きくする。
【0129】
ファン2は、センサ21の検出結果に基づいてユーザ(言い換えれば、ファン付き衣服1の着用者)に対して警告を通知する警告処理を実行してもよい。これにより、ファン2の利便性が向上する。
【0130】
図17は警告処理の一例を示すフローチャートである。警告処理は、ファン2の稼働中に、言い換えれば、羽根部5が回転中に、例えば繰り返し実行される。図17に示される警告処理(第1警告処理ともいう)では、まずステップs1が実行される。ステップs1において、制御部71は、外部検出温度及び外部検出湿度に基づいて、WBGT(Wet Bulb Globe Temperature)の推定値を算出する。WBGTは暑さ指数とも呼ばれ、WBGTの値が大きいほど熱中症の危険性が高くなる。
【0131】
ここで、温度及び湿度からWGBTを簡易的に求めるために、温度、湿度及びWGBTの関係を示す対応表が知られている。制御部71は、この対応表を記憶している。ステップs1において、制御部71は、記憶している対応表から、センサ部20で得られる外部検出温度及び外部検出湿度に対応するWGBTの値を特定する、そして、制御部71は、特定した値をWBGTの推定値(WBGT推定値ともいう)とする。
【0132】
ステップs1の後、ステップs2において、制御部71は、ステップs1で求めたWBGT推定値が第1しきい値以上であるか否かを判定する。第1しきい値は例えば31℃に設定される。ステップs2においてNOと判定されると、第1警告処理が終了する。一方で、ステップs2においてYESと判定されると、ステップs3において、ファン2はユーザに対して警告を通知する。これにより、ファン2は、熱中症の危険性が高いことをユーザに通知することが可能となる。ステップs3が実行されると第1警告処理が終了する。
【0133】
ステップs3では、例えば、衣服900の外側951に向けて表示を行う第2表示部82を制御部71が制御することによって、当該第2表示部82がユーザに警告を通知する通知部として機能してもよい。この場合、例えば、第2表示部82が備える複数の発光部82aの少なくとも一つが点滅することによって、ユーザに警告が通知されてもよい。なお、ファン2は、警告通知専用の表示部(例えば発光ダイオード)を備え、当該表示部を表示させることによってユーザに警告を通知してもよい。
【0134】
また、ステップs3では、制御部71がモータ6を制御することによって、羽根部5がユーザに警告を通知する通知部として機能してもよい。この場合、例えば、羽根部5が断続的に回転することによって、ユーザに警告が通知されてもよい。
【0135】
また、ファン2がブザーを備える場合には、ステップs3では、制御部71がブザーを制御することによって、ブザーがユーザに警告を通知する通知部として機能してもよい。この場合、例えばブザーが鳴ることによって、ユーザに警告が通知されてもよい。
【0136】
なお、ステップs3で行われる警告通知は所定時間行われた後に解除されてもよい。また、ステップs3で行われる警告通知は、ユーザのファン2に対する操作によって解除されてもよい。例えば、ユーザが操作部10の被押圧部621aを押したときに、警告通知が解除されてもよい。
【0137】
このように、警告処理では、WBGT推定値が大きいときにユーザに警告が通知されることから、熱中症の危険性があることをユーザに通知することが可能となる。よって、ファン付き衣服1の着用者が作業中に熱中症になる可能性を低減することができる。
【0138】
図18は、警告処理の他の例を示すフローチャートである。図18の警告処理(第2警告処理ともいう)では、ファン2は、センサ21の検出結果と、羽根部5の回転時間とに基づいて、ユーザに警告を通知する。
【0139】
第2警告処理では、まず、上述のステップs1及びs2が実行される。ステップs2においてNOと判定されると第2警告処理が終了する。一方で、ステップs2においてYESと判定されると、ステップs11が実行される。
【0140】
ステップs11では、制御部71が、羽根部5の回転時間が第2しきい値以上であるか否かを判定する。ここでは、例えば、ファン2の電源がオン状態になってからの羽根部5の連続回転時間が第2しきい値以上か否かが判定される。制御部71は、例えば、時間を計測するタイマ回路を備えており、当該タイマ回路を利用して、羽根部5の連続回転時間を求めることができる。第2しきい値は、例えば、1時間から数時間程度に設定される。
【0141】
ステップs11においてNOと判定されると、第2警告処理が終了する。一方で、ステップs11においてYESと判定されると、上述のステップs3が実行されてユーザに警告が通知される。
【0142】
ここで、羽根部5が回転しているときには、言い換えればファン2が稼働しているときには、ユーザは作業あるいはスポーツ等を行っている可能性が高い。したがって、羽根部5の回転時間は、ユーザの作業時間あるいはスポーツ時間等を示していると考えることができる。第2警告処理では、WBGT推定値が大きく、かつ羽根部5の回転時間が長いときにユーザに警告が通知される。これにより、ファン2は、WGBT推定値が大きく、かつユーザが長時間作業あるいはスポーツ等をしている場合に、ユーザに警告を通知することができる。WGBT推定値が大きく、かつユーザが長時間作業あるいはスポーツ等をしている場合に、ユーザが熱中症になる可能性が高い。よって、第2警告処理の実行によって、熱中症の危険性が高いことをユーザに通知することができる。
【0143】
図19は、警告処理の他の例を示すフローチャートである。図19の警告処理(第3警告処理)では、ファン2は、センサ21aの検出結果と、センサ21bの検出結果とに基づいて、ユーザに警告を通知する。第3警告処理では、まず、上述のステップs1及びs2が実行される。ステップs2においてNOと判定されると第3警告処理が終了する。一方で、ステップs2においてYESと判定されると、ステップs21が実行される。
【0144】
ステップs21では、制御部71が、センサ21bで取得される内部検出温度が第3しきい値以上であるか否かを判定する。言い換えれば、制御部71が、ユーザの体温が第3しきい値以上であるか否かを判定する。第3しきい値は、例えば37.5℃に設定される。
【0145】
ステップs21においてNOと判定されると、第3警告処理が終了する。一方で、ステップs21においてYESと判定されると、上述のステップs3が実行されてユーザに警告が通知される。
【0146】
このように、第3警告処理では、WBGT推定値が大きく、内部検出温度(言い換えればユーザの体温)が高いときにユーザに警告が通知される。WGBT推定値が大きく、かつ内部検出温度が高いときには、ユーザが熱中症になる可能性が高いと言える。第3警告処理の実行によって、熱中症の危険性が高いことをユーザに通知することができる。
【0147】
図20は、警告処理の他の例を示すフローチャートである。図20の警告処理(第4警告処理)では、ファン2は、センサ21aの検出結果と、センサ21bの検出結果と、羽根部5の回転時間とに基づいて、ユーザに警告を通知する。第4警告処理では、まず、上述のステップs1及びs2が実行される。ステップs2においてNOと判定されると第4警告処理が終了する。一方で、ステップs2においてYESと判定されると、上述のステップs11が実行される。
【0148】
ステップs11においてNOと判定されると第4警告処理が終了する。一方で、ステップs11においてYESと判定されると、上述のステップs12が実行される。ステップs12においてNOと判定されると第4警告処理が終了する。一方で、ステップs12においてYESと判定されると、上述のステップs3がユーザに警告が通知される。
【0149】
このように、第4警告処理では、WBGT推定値が大きく、かつ、羽根部5の回転時間が長く、かつ内部検出温度が高いときにユーザに警告が通知される。これにより、ファン2は、WGBT推定値が大きく、かつユーザが長時間作業等をしており、かつ内部検出温度が高いときにユーザに警告を通知することができる。WGBT推定値が大きく、かつユーザが長時間作業等をしており、かつ内部検出温度が高いときには、ユーザが熱中症になる可能性が非常に高いと言える。第4警告処理の実行によって、熱中症の危険性が非常に高いことをユーザに通知することができる。
【0150】
なお、警告処理は上記の例に限られない。例えば、第2警告処理において、ステップs1及びs2の前にステップs11が実行されてもよい。また第3警告処理において、ステップs1及びs2の前にステップs21が実行されてもよい。また第4警告処理において、ステップs1及びs2から成る処理と、ステップs11の処理と、ステップs21の処理の実行順序は入れ替えられてもよい。
【0151】
また、制御部71は、ステップs1において外部検出温度を取得し、ステップs2において、取得した外部検出温度が第4しきい値以上であるか否かを判定してもよい。第4しきい値は例えば31℃に設定される。
【0152】
また、制御部71は、ステップs21において、内部検出湿度が第5しきい値以上であるか否かを判定してもよい。第5しきい値は、例えば80%に設定される。この場合、制御部71は、ステップs1において内部検出温度を取得し、ステップs2において、取得した内部検出温度が第4しきい値以上であるか否かを判定してもよい。
【0153】
<検出粉塵濃度に基づく動作例>
制御部71は、粉塵センサ22の検出結果に基づいてファン2の動作を制御してもよい。例えば、制御部71は、検出粉塵濃度に基づいてモータ6を制御してもよい。この場合、例えば、制御部71は、検出粉塵濃度がしきい値以上であるか否かを判定し、検出粉塵濃度がしきい値以上である場合にモータ6の回転を所定時間停止するという判定停止処理を、繰り返し実行してもよい。所定時間は例えば1分程度に設定される。これにより、ファン2が取り込む粉塵が多い場合に、羽根部5の回転を停止することができる。よって、衣服900内に粉塵が取り込まれすぎる可能性を低減することができる。なお、粉塵センサ22の検出結果に基づくファン2の動作の制御方法は上記の例に限られない。
【0154】
<検出操作に基づく動作例>
制御部71は、タッチセンサ23の検出結果に基づいてファン2の動作を制御してもよい。例えば、制御部71は、タッチセンサ23の検出結果に基づいて、ファン2の電源を制御してもよい。この場合、例えば、制御部71は、ファン2の電源がオフ状態のときに、タッチセンサ23で得られる第1検出操作に基づいてハウジング4の衣服外部分に対してユーザが第1操作を行ったと判定すると、ファン2の電源をオン状態にする。一方で、制御部71は、ファン2の電源がオン状態のときに、タッチセンサ23で得られる第1検出操作に基づいてハウジング4の衣服外部分に対してユーザが第2操作を行ったと判定すると、ファン2の電源をオフ状態にする。第1操作及び第2操作としては、例えば、衣服外部分の第1検出領域が所定時間以上触れられる操作が考えられる。第1検出領域は、タッチセンサ23がそれに対する操作を検出できる領域である。第1操作及び第2操作は互いに異なってもよい。
【0155】
また、制御部71は、タッチセンサ23の検出結果に基づいて、ファン2Aの風量を変更してもよい。例えば、制御部71は、タッチセンサ23で得られる第1検出操作に基づいてハウジング4の衣服外部分に対してユーザが第3操作を行ったと判定すると、モータ6の回転速度を制御してファン2の風量を変更してもよい。第3操作としては、例えば、衣服外部分の第1検出領域が所定時間未満触れられる操作が考えられる。
【0156】
制御部71は、圧力センサ24の検出結果に基づいてファン2の動作を制御してもよい。例えば、制御部71は、圧力センサ24の検出結果に基づいて、ファン2の電源を制御してもよい。例えば、制御部71は、ファン2の電源がオフ状態のときに、圧力センサ24で得られる第2検出操作に基づいてハウジング4の衣服外部分に対してユーザが第5操作を行ったと判定すると、ファン2の電源をオン状態にする。一方で、制御部71は、ファン2の電源がオン状態のときに、第2検出操作に基づいてハウジング4の衣服外部分に対してユーザが第6操作を行ったと判定すると、ファン2の電源をオフ状態にする。第5操作及び第6操作としては、例えば、衣服外部分の第2検出領域が所定時間以上押される操作が考えられる。第2検出領域は、圧力センサ24がそれに対する操作を検出できる領域である。第4操作及び第5操作は互いに異なってもよい。
【0157】
また、制御部71は、圧力センサ24の検出結果に基づいて、ファン2Aの風量を変更してもよい。例えば、制御部71は、圧力センサ24で得られる第2検出操作に基づいてハウジング4の衣服外部分に対してユーザが第6操作を行ったと判定すると、モータ6の回転速度を制御してファン2の風量を変更してもよい。第6操作としては、例えば、衣服外部分の第2検出領域が所定時間未満押される操作が考えられる。
【0158】
以後、操作検出センサ25が、それに対する操作を検出できる領域を検出領域と呼ぶことがある。操作検出センサは、ユーザの操作を検出する操作部10に含まれると考えることができる。
【0159】
なお、センサ部20の構成は上記の例に限られない。例えば、センサ部20は、センサ21a、センサ21b、粉塵センサ22、タッチセンサ23及び圧力センサ24以外のセンサを備えてもよい。例えば、センサ部20は加速度センサを備えてもよい。また、センサ部20は、センサ21a、センサ21b、粉塵センサ22、タッチセンサ23及び圧力センサ24の少なくとも一つを備えなくてよい。また、センサ部20は、温度及び湿度を検出するセンサ21の代わりに、温度センサと、それとは別体の湿度センサとを備えてもよい。センサ部20がタッチセンサ23及び圧力センサ24の少なくとも一方を備える場合には、操作部10は、被押圧部621a及びスイッチ81を備えなくてもよい。また、センサ部20がタッチセンサ23を備える場合には、ファン2は、タッチセンサ23とディスプレイとが組み合わされたタッチパネルディスプレイを備えてもよい。この場合、操作部10は、タッチパネルディスプレイに表示されるソフトウェアボタンを備えてもよい。
【0160】
<無線通信部について>
無線通信部30はアンテナを備えている。無線通信部30はアンテナを用いてファン2の外部の装置と無線通信することが可能である。無線通信部30は制御部71によって制御される。無線通信部30が受信した情報は制御部71に入力される。制御部71は、無線通信部30に情報を送信させてもよい。以後、無線通信部30が通信することが可能な装置を外部装置と呼ぶことがある。
【0161】
無線通信部30は、少なくとも一種類の無線通信規格に準拠して外部装置と無線通信することが可能である。無線通信部30が準拠する無線通信規格には、例えば近距離無線通信規格が含まれる、例えば、無線通信部30が準拠する無線通信規格には、Bluetooth(登録商標)が含まれもよいし、ZigBee(登録商標)が含まれもよいし、NFC(Near Field Communication)が含まれもよい。また、無線通信部30が準拠する無線通信規格には、WiFi等の、無線LAN(Local Area Network)に対応する規格が含まれてもよい。また、無線通信部30が準拠する無線通信規格には、LPWA(Low Power Wide Area Network)に対応する規格が含まれもよい。例えば、無線通信部30が準拠する無線通信規格には、SIGFOXが含まれもよいし、LoRaWANが含まれもよいし、NB-IoTが含まれもよい。また、無線通信部30は、携帯電話システムの基地局と無線通信することが可能であってもよい。また、無線通信部30は、複数種類の無線通信規格に準拠して無線通信を行ってもよい。
【0162】
ファン2が無線通信することが可能な外部装置には様々な装置が含まれてもよい。外部装置には、例えば、他のファン2、携帯型電子機器及び電動機械が含まれてもよい。ファン2が無線通信することが可能な携帯型電子機器には、例えば、スマートフォン等の携帯電話機、タブレット端末、ノート型のパーソナルコンピュータ、ウェアラブル機器等が含まれてもよい。ファン2が無線通信することが可能なウェアラブル機器は、リストバンド型あるいは腕時計型等の腕に装着するタイプであってもよいし、ヘッドバンド型あるいはメガネ型等の頭に装着するタイプであってもよいし、服型等の体に装着するタイプであってもよい。ファン2が無線通信することが可能な電動機械には、例えば、ディスクグラインダ、丸鋸及びスチールカッタ等が含まれる。
【0163】
例えば、あるファン2(第1のファン2ともいう)の無線通信部30が、他のファン2(第2のファン2ともいう)の無線通信部30と無線通信することができる場合を考える。この場合、例えば、第1のファン2の制御部71は、風量を変更すると、変更後の風量を示す風量情報を無線通信部30に送信させる。風量情報は複数の第2のファン2に送信されてもよい。第2のファン2の無線通信部30が風量情報を受信すると、第2のファン2の制御部71は、モータ6を制御して、第2のファン2の風量を、風量情報が示す風量に設定する。これにより、同じ衣服900に取り付けられる複数のファン2について、あるファン2の風量が変更されると、それに応じて他のファン2の風量が自動的に変更される。
【0164】
また、例えば、第1のファン2の制御部71は、第1のファン2の電源をオフ状態にするときには、電源をオフ状態にすることを指示する電源オフ情報を無線通信部30に送信させる。電源オフ情報は複数の第2のファン2に送信されてもよい。第2のファン2の無線通信部30が電源オフ情報を受信すると、第2のファン2の制御部71は、第2のファン2の電源をオフ状態にする。これにより、同じ衣服900に取り付けられる複数のファン2について、あるファン2の電源がオフ状態にされると、それに応じて他のファン2の電源が自動的にオフ状態にされる。
【0165】
また、例えば、第1のファン2の制御部71は、第1のファン2の電源をオン状態にするときには、電源をオン状態にすることを指示する電源オン情報を無線通信部30に送信させる。電源オン情報は複数の第2のファン2に送信されてもよい。第2のファン2の無線通信部30が電源オン情報を受信すると、第2のファン2の制御部71は、第2のファン2の電源をオン状態にする。これにより、同じ衣服900に取り付けられる複数のファン2について、あるファン2の電源がオン状態にされると、それに応じて他のファン2の電源が自動的にオン状態にされる。
【0166】
他の例として、ファン2の無線通信部30が、携帯電話機等の、無線通信機能を有する携帯型電子機器と無線通信を行う場合を考える。この場合、例えば、制御部71は、ファン2の電源をオン状態にすることを指示する電源オン情報を無線通信部30が携帯型電子機器から受信すると、ファン2の電源をオン状態にしてもよい。また、制御部71は、ファン2の電源をオフ状態にすることを指示する電源オフ情報を携帯型電子機器から無線通信部30が受信すると、ファン2の電源をオフ状態にしてもよい。また、制御部71は、ファン2の風量の設定値を携帯型電子機器から無線通信部30が受信すると、ファン2の風量をその設定値に設定してもよい。また、ファン2は、当該ファン2に関する情報をファン情報として無線通信部30から携帯型電子機器に送信してもよい。ファン情報には、例えば、風量の設定値及びバッテリ9の残量等が含まれてもよい。携帯型電子機器は、受信したファン情報を表示してもよいし、他の装置に送信してよい。また、上述の警告処理のステップs3において、無線通信部30は、警告を通知する警告情報を、携帯型電子機器に送信してもよい。
【0167】
他の例として、ファン2の無線通信部30が、無線通信機能を有する電動機械と無線通信を行う場合を考える。この場合、制御部71は、無線通信部30が、電動機械の作動が開始したことを示す作動開始情報を当該電動機械から受信すると、ファン2の電源をオン状態にしてもよい。これにより、電動機械を用いて作業を行うファン付き衣服1の着用者が作業の開始をするときに、ファン付き衣服1のファン2の電源が自動的にオン状態となる。また、制御部71は、無線通信部30が、電動機械の作動が終了したことを示す作動終了情報を当該電動機械から受信すると、ファン2の電源をオフ状態にしてもよい。これにより、電動機械を用いて作業を行うファン付き衣服1の着用者が作業を終了するときに、ファン付き衣服1のファン2の電源が自動的にオフ状態となる。
【0168】
<センサ及び無線通信部の配置例>
次に、センサ部20が備えるセンサと無線通信部30の配置例について説明する。以下では、ファン2Aを示す図面を主に用いて、センサ及び無線通信部30の配置例について説明するが、以下の説明はファン2B及び2Cについても適用することができる。
【0169】
<温度及び湿度の少なくとも一方を検出するセンサの配置例>
温度及び湿度の少なくとも一方を検出するセンサ21は、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に、衣服900の外側951に位置してもよい。これにより、センサ21は、外部温度及び外部湿度の少なくとも一方を適切に検出することが可能なセンサ21aとして機能することができる。
【0170】
図21~26は、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に、センサ21が衣服900の外側951に位置する様子の一例を示す概略図である。図21~24の例では、センサ21は吸気部200に設けられている。詳細には、センサ21は、吸気部200を構成する部材に設けられている。図25の例では、センサ21は基板収容部651内に設けられている。図26の例では、センサ21は配線収容部652内に設けられている。
【0171】
図21の例では、センサ21は、吸気部200の中央部に設けられている。図21の例では、センサ21は、吸気部200の一部を構成する第1カバー部621に設けられている。図22の例では、センサ21は、吸気部200の一部を構成する第2カバー部622に設けられている。図23の例では、センサ21は、吸気部200の周縁部230に設けられている。図24の例では、センサ21は、吸気部200の吸気側リブ構造220に設けられている。具体的には、センサ21は、吸気側リブ構造220の径方向リブ221に設けられている。センサ21が設けられる径方向リブ221の幅が小さい場合には、図24のように、当該径方向リブ221の少なくとも一部の幅を大きくしてもよい。図24の例では、径方向リブ221の幅を全体的に大きくしているが、径方向リブ221の幅を部分的に大きくしてもよい。センサ21は、周方向リブ222に設けられてもよい。
【0172】
図21~24の例のように、センサ21が、第1カバー部621等の、吸気部200を構成する部材に設けられる場合には、当該部材にセンサ21が埋め込まれてもよい。この場合、部材に埋め込まれたセンサ21に衣服900の外側951の空気が当たるように、部材の外側の面(言い換えれば吸気側の面)に、センサ21を露出させる開口部が設けられてもよい。当該開口部は、空気を通すシートで覆われてもよい。センサ21は、第1カバー部621の外側の面など、吸気部200を構成する部材の外側の面に設けられてもよい。また、センサ21は、第2カバー部622の内側の面など、吸気部200を構成する部材の内側の面に設けられてもよい。この場合、センサ21に衣服900の外側951の空気が当たるように、貫通穴が部材に設けられてもよい。当該貫通穴は、空気を通すシートで覆われてもよい。
【0173】
第1カバー部621は基板収容部651の一部を構成することから、図21の例ではセンサ21は基板収容部651に設けられていると言える。図21の例において、センサ21が第1カバー部621の内側の面に設けられる場合には、センサ21は基板収容部651内に位置すると言える。また、第1カバー部621は配線収容部652の一部を構成することから、図21の例ではセンサ21は配線収容部652に設けられているとも言える。図21の例において、センサ21が第1カバー部621の内側の面に設けられる場合には、センサ21は配線収容部652内に位置すると言える。
【0174】
第2カバー部622は配線収容部652の一部を構成することから、図22の例ではセンサ21は配線収容部652に設けられていると言える。図22の例において、センサ21が第2カバー部622の内側の面に設けられる場合には、センサ21は配線収容部652内に位置すると言える。
【0175】
図21~24の例のように、センサ21が吸気部200に設けられる場合には、衣服900の外側951の空気を接触方式のセンサ21に当てやすくなる。よって、センサ21は、センサ21aとして機能し、外部温度及び外部湿度の少なくとも一方を検出しやすくなる。その結果、センサ21の検出精度が向上する。
【0176】
また、図21~24の例では、センサ21が吸気口210を塞いでいないことから、ファン2は空気を衣服900内に取り込みやすくなる。その結果、ファン2の冷却性能が向上する。
【0177】
図25の例では、センサ21は、基板収容部651内の第2回路基板8に設けられている。センサ21は、例えば、第2回路基板8が備える基板80の吸気側の主面上に設けられている。図25の例では、第2回路基板8はセンサ21を備えているとも言える。本例では、基板収容部651は、配線収容部652の一部を構成していることから、図25の例では、センサ21は、配線収容部652内に設けられていると言える。また、本例では、第1配置凹部611の前部分611aは基板収容部651の一部を構成している。センサ21は、前部分611aの内側の面に設けられることによって、基板収容部651内に設けられてもよい。
【0178】
図25の例のように、センサ21が基板収容部651内に位置する場合には、センサ21に衣服900の外側951の空気が当たるように、第1カバー部621に貫通穴が設けられてもよい。当該貫通穴は、空気を通すシートで覆われてもよい。
【0179】
図26の例では、センサ21は、配線収容部652の一部を構成する第2配置凹部612内に設けられている。センサ21は、例えば、第2配置凹部612の左右壁部612aの内側の面に設けられている。センサ21は、第2配置凹部612の後ろ壁部612bの内側の面に設けられてもよい。つまり、センサ21は、第2配置凹部612の底壁部の内側の面に設けられてもよい。
【0180】
図26の例のように、センサ21が第2配置凹部612内に位置する場合には、センサ21に衣服900の外側951の空気が当たるように、第2カバー部622に貫通穴が設けられてもよい。当該貫通穴は、空気を通すシートで覆われてもよい。
【0181】
図25の例等のように、センサ21が、基板収容部651内にあるいは基板収容部651に設けられている場合には、センサ21が吸気口210を塞ぎにくくなる。よって、ファン2の冷却性能を向上させることができる。
【0182】
また、図25及び26の例等のように、センサ21が、配線収容部652内にあるいは配線収容部652に設けられている場合には、センサ21が吸気口210を塞ぎにくくなる。よって、ファン2の冷却性能を向上させることができる。
【0183】
図21~26の例では、センサ21は、モータ6が収容されたモータ収容部650の外側に位置している。これにより、センサ21の検出結果がモータ6の発熱の影響を受けにくくなる。
【0184】
また、図21~26の例では、センサ21は、バッテリ9及び第1回路基板7が収容される第2収容部700の外側に位置している。これにより、センサ21の検出結果がバッテリ9及び第1回路基板7の発熱の影響を受けにくくなる。
【0185】
また、図21~26の例では、ファン2を吸気部200側から見た場合にセンサ21はモータ6よりも手前側に位置する。このように、センサ21が前側に位置することによって、衣服900の外側951の空気がセンサ21に当たりやすくなる。よって、センサ21の検出精度が向上する。
【0186】
センサ21は、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に、衣服900の内側950に位置してもよい。これにより、センサ21は、内部温度及び内部湿度の少なくとも一方を適切に検出することが可能なセンサ21bとして機能することができる。
【0187】
図27~29は、センサ21は、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に、衣服900の内側950に位置する様子の一例を示す概略図である。
【0188】
図27及び28の例では、センサ21は排気部450に設けられている。詳細には、センサ21は、排気部450を構成する部材に設けられている。図29の例では、センサ21は第2収容部700の周辺に設けられている。
【0189】
図27の例では、センサ21は、排気部450の中央部310に設けられている。図28の例では、センサ21は、排気部450の排気側リブ構造470に設けられている。具体的には、センサ21は、排気側リブ構造470の径方向リブ471に設けられている。より詳細には、センサ21は、排気側リブ構造470の径方向リブ471aに設けられている。センサ21が設けられる径方向リブ471の幅が小さい場合には、図28のように、当該径方向リブ471の少なくとも一部の幅を大きくしてもよい。図28の例では、径方向リブ471の幅を部分的に大きくしているが、径方向リブ471の幅を全体的に大きくしてもよい。センサ21は、径方向リブ471bに設けられてもよいし、周方向リブ472に設けられてもよい。
【0190】
図27及び28の例のように、センサ21が、中央部310及び排気側リブ構造470等の、排気部450を構成する部材に設けられる場合には、当該部材にセンサ21が埋め込まれてもよい。この場合、部材に埋め込まれたセンサ21に衣服900の内側950の空気が当たるように、部材の外側の面(言い換えれば排気側の面)に、センサ21を露出させる開口部が設けられてもよい。当該開口部は、空気を通すシートで覆われてもよい。センサ21は、排気部450を構成する部材の外側の面に設けられてもよい。また、センサ21は、排気部450を構成する部材の内側の面に設けられてもよい。この場合、センサ21に衣服900の内側950の空気が当たるように、貫通穴が部材に設けられてもよい。当該貫通穴は、空気を通すシートで覆われてもよい。
【0191】
図27及び28の例のように、センサ21が排気部450に設けられる場合には、衣服900の内側950の空気を接触方式のセンサ21に当てやすくなる。よって、センサ21は、センサ21bとして機能し、内部温度及び内部湿度の少なくとも一方を検出しやすくなる。その結果、センサ21の検出精度が向上する。
【0192】
また、図27及び28の例では、センサ21が排気口460を塞いでいないことから、ファン2は空気を衣服900内に取り込みやすくなる。その結果、ファン2の冷却性能が向上する。
【0193】
図29には、ファン2における第2収容部700付近の断面構造が簡略化して示されている。図29の例では、ハウジング4は、部品を覆って収容する第4収容部790を備える。第4収容部790内にはセンサ21が収容されている。第4収容部790は、例えば箱形を成している。第4収容部790は衣服900の内側950に位置している。第4収容部790は、第2収容部700の後ろ側の位置し、第2収容部700と繋がっている。第4収容部790は第2収容部700の後ろ壁部720と繋がっている。第4収容部790内の空間は、後ろ壁部720で第2収容部700内の空間と分離されており、第2収容部700内の空間と繋がっていない。
【0194】
第4収容部790内のセンサ21に衣服900の内側950の空気が当たるように、第4収容部790を構成する部材には貫通穴が設けられてもよい。当該貫通穴は、空気を通すシートで覆われてもよい。
【0195】
なお、第4収容部790は、第2収容部700の底壁部730に繋がってもよいし、左右壁部740に繋がってもよいし、前壁部710に繋がってもよい。このような場合であっても、センサ21は第2収容部700の周辺に位置することになる。また、センサ21は、第2収容部700の外側の面に設けられてもよい。この場合、ファン2は第4収容部790を備えなくてもよい。センサ21は、例えば、後ろ壁部720の外側の面に設けられてもよいし、底壁部730の外側の面に設けられてもよいし、左右壁部740の外側の面に設けられてもよいし、前壁部710の外側の面に設けられてもよい。このような場合であっても、センサ21は第2収容部700の周辺に位置することになる。
【0196】
図29の例では、センサ21が第2収容部700の周辺に位置することから、第1収容部100の吸気部200からハウジング4内に取り込まれた空気がセンサ21に当たりにくくなる。吸気部200からハウジング4内に取り込まれた空気の温度及び湿度は、外部温度及び外部湿度に近いことから、吸気部200からハウジング4内に取り込まれた空気がセンサ21に当たりにくくすることによって、センサ21は、内側温度及び内部湿度の少なくとも一方を検出しやすくなる。よって、センサ21bとしてのセンサ21の検出精度が向上する。
【0197】
図27~29の例では、ファン2を排気部450側から見た場合にセンサ21はモータ6よりも手前側に位置する。このように、センサ21が後ろ側に位置することによって、衣服900の内側950の空気がセンサ21に当たりやすくなる。よって、センサ21の検出精度が向上する。
【0198】
なお、図27~29の例のように、衣服900の内側950に位置するセンサ21での温度検出方式は非接触方式であってもよい。この場合、例えば、センサ21は、衣服900の着用者の温度を非接触方式で検出することによって、内部温度を検出することができる。この場合、衣服900の内側950の空気がセンサ21に当たらなくてもよい。
【0199】
図28の例のように、センサ21が排気側リブ構造470に設けられる場合には、センサ21を、センサ21bではなく、外部温度及び外部湿度の少なくとも一方を検出するセンサ21aとして機能させることもできる。例えば、センサ21を排気側リブ構造470に埋め込んで、排気側リブ構造470の内側の面(吸気側の面)に、センサ21を露出させる開口を設ける。これにより、センサ21には、吸気部200からハウジング4内に取り込まれた空気が当たりやすくなる。吸気部200からハウジング4内に取り込まれた空気の温度及び湿度は、外部温度及び外部湿度に近いことから、センサ21は、外部温度及び外部湿度の少なくとも一方を検出するセンサ21aとして機能する。また、排気側リブ構造470の内側の面にセンサ21を設けてもよい。この場合であっても、センサ21には、吸気部200からハウジング4内に取り込まれた空気が当たりやすくなることから、センサ21は、外部温度及び外部湿度の少なくとも一方を検出するセンサ21aとして機能する。
【0200】
<粉塵センサの配置例>
図30及び31は粉塵センサ22の配置例を示す概略図である。図30の例では、粉塵センサ22は吸気部200に設けられている。粉塵センサ22は、例えば、吸気部200の中央部に設けられている。粉塵センサ22は、吸気部200の一部を構成する第1カバー部621に設けられている。
【0201】
粉塵センサ22は、第1カバー部621に埋め込まれてもよい。この場合、ハウジング4内に取り込まれる空気がセンサ21に当たるように、第1カバー部621の外側の面(言い換えれば吸気側の面)に、センサ21を露出させる開口部が設けられてもよい。粉塵センサ22は、第1カバー部621の外側の面に設けられてもよい。また、粉塵センサ22は、第1カバー部621の内側の面に設けられてもよい。この場合、ハウジング4内に取り込まれる空気が粉塵センサ22に当たるように、貫通穴が第1カバー部621に設けられてもよい。
【0202】
なお、粉塵センサ22は、吸気部200のうち、第1カバー部621以外の部分に設けられてもよい。この場合、粉塵センサ22は、センサ21と同様に、第2カバー部622に設けられてもよいし、吸気側リブ構造220に設けられてもよい。
【0203】
図30の例のように、粉塵センサ22が吸気部200に設けられる場合には、ハウジング4内に取り込まれる空気を粉塵センサ22に当てやすくなる。よって、粉塵センサ22は、ファン2が取り込む粉塵を適切に検出することができる。
【0204】
図31の例では、粉塵センサ22はバッテリ9の周辺に位置する。粉塵センサ22は、例えば上述の第4収容部790内に位置する。粉塵センサ22は、第2収容部700の周辺に位置するとも言える。図31の例では、第2収容部700は、第2収容部700内を流れる空気の一部を排出して粉塵センサ22に当てるための排気部795を有する。排気部795は、例えば、第2収容部700の後ろ壁部720に設けられている。図31の例では、排気部795は1個の排気口で構成されているが、複数の排気口で構成されてもよい。
【0205】
排気部795が備える排気口は、第4収容部790内の空間と繋がっている。図31の破線矢印に示されるように、排気部795から流出した空気は第4収容部790内に流入して粉塵センサ22に当たる。これにより、粉塵センサ22が第2収容部700の周辺に位置する場合であっても、粉塵センサ22はファン2が取り込む粉塵を検出することができる。なお、粉塵センサ22は、第2収容部700内に設けられてもよい。この場合でも、粉塵センサ22はバッテリ9の周辺に位置することになる。
【0206】
図31の例のように、粉塵センサ22がバッテリ9の周辺に位置する場合には、粉塵センサ22が吸気口210及び排気口460を塞ぎにくくなる。よって、ファン2の冷却性能を向上させることができる。
【0207】
<操作検出センサ(タッチセンサ及び圧力センサ)の配置例>
図32及び33は操作検出センサ25の配置例を示す概略図である。図32及び33の例では、操作検出センサ25が、それに対する操作を検出することが可能な検出領域25aは、吸気部200の外側の面に設定されている。そして、操作検出センサ25は、吸気部200の内側の面のうち、検出領域25aと対向する領域に設けられている。
【0208】
図32の例では、検出領域25aは、第2カバー部622の外側の面に設定されている。操作検出センサ25は、第2カバー部622の内側の面のうち、検出領域25aと対向する領域に設けられている。
【0209】
図33の例では、検出領域25aは、第1カバー部621の外側の面に設定されている。操作検出センサ25は、第1カバー部621の内側の面のうち、検出領域25aと対向する領域に設けられている。図33の例では、被押圧部621a及びスイッチ81の替わりに検出領域25a及び操作検出センサ25が設けられているが、ファン2は、被押圧部621a及びスイッチ81と、検出領域25a及び操作検出センサ25とを備えてもよい。
【0210】
なお、ファン2が複数の操作検出センサ25を備える場合には、タッチセンサ23及び圧力センサ24の一方が図32のように配置され、タッチセンサ23及び圧力センサ24の他方が図33のように配置されてもよい。
【0211】
<無線通信部の配置例>
図34~37は無線通信部30の配置例を示す概略図である。図34の例では、無線通信部30は衣服900の外側に位置する。図34の例では、無線通信部30は、ファン2を排気部450側から見た場合にモータ6及びバッテリ9よりも奥側に位置していない。無線通信部30は、例えば、基板収容部651内の第2回路基板8に設けられている。具体的には、無線通信部30は、第2回路基板8が備える基板80の吸気側の主面に設けられている。図34の例では、第2回路基板8は無線通信部30を備えていると言える。
【0212】
図35~37の例では、無線通信部30は、ファン2を吸気部200側から見た場にバッテリ9及びモータ6よりも奥側に位置していない。さらに、図35~37の例では、無線通信部30はバッテリ9の周辺に位置する。無線通信部30は、例えばバッテリ9の下側に位置する。
【0213】
図35及び36の例では、無線通信部30は第2収容部700内に位置する。図37の例では、無線通信部30は第2収容部700外に位置する。図35の例では、無線通信部30は第2収容部700の前壁部710の内側の面に設けられている。図36の例では、無線通信部30は、第2収容部700の第1回路基板7に設けられている。具体的には、無線通信部30は、第1回路基板7が備える基板70の上側の主面に設けられている。図36の例では、第1回路基板7が無線通信部30を備えていると言える。図37の例では、無線通信部30は、第2収容部700の前壁部710の外側の面に設けられている。この場合、ハウジング4は、無線通信部30を覆って収容する収容部を備えてもよい。
【0214】
図34の例では、無線通信部30は、ファン2が衣服900に取り付けられた場合に衣服900の外側951に位置する。これにより、無線通信部30は、衣服900の外側951に位置する外部装置と無線通信しやすくなる。
【0215】
また、図34~37の例では、無線通信部30は、ファン2を吸気部200側から見た場合にモータ6よりも奥側に位置しない。これに対して、例えば、無線通信部30が排気部450の中央部310に設けられるなどして、無線通信部30がモータ6よりも奥側に位置する場合には、モータ6が有する金属材料が、無線通信部30と衣服900の外側951の外部装置との間の無線通信に悪影響を与える可能性がある。図34~37の例では、無線通信部30はモータ6よりも奥側に位置しないことから、モータ6が有する金属材料が、無線通信部30と外部装置との間の無線通信に悪影響を与える可能性が低減する。よって、無線通信部30と外部装置との間の無線通信が良好となる。
【0216】
また、図34~37の例では、無線通信部30は、ファン2を吸気部200側から見た場合にバッテリ9よりも奥側に位置しない。これに対して、例えば、無線通信部30が第2収容部700の後ろ壁部720に設けられるなどして、無線通信部30がバッテリ9よりも奥側に位置する場合には、バッテリ9が有する金属材料が、無線通信部30と衣服900の外側951の外部装置との間の無線通信に悪影響を与える可能性がある。図34~37の例では、無線通信部30はバッテリ9よりも奥側に位置しないことから、バッテリ9が有する金属材料が、無線通信部30と外部装置との間の無線通信に悪影響を与える可能性が低減する。よって、無線通信部30と外部装置との間の無線通信が良好となる。
【0217】
また、図35~37の例では、無線通信部30はバッテリ9の周辺に位置する。無線通信部30を制御する制御部71は、バッテリ9とともに第2収容部700に収容されている。無線通信部30が、第2収容部700内のバッテリ9の周辺に位置することによって無線通信部30は第2収容部700内の制御部71の近くに位置することができる。よって、無線通信部30と制御部71とを電気的に接続しやすくなる。
【0218】
なお、無線通信部30の配置場所は上記の例に限られない。例えば、無線通信部30は、第1カバー部621に設けられてもよいし、第2カバー部622に設けられてもよい。また、無線通信部30は吸気側リブ構造220に設けられてもよい。また、無線通信部30は、第2収容部700の底壁部730に設けられてもよい。
【0219】
以上のように、ファン付き衣服1及びファン2は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【符号の説明】
【0220】
1 ファン付き衣服
2,2A,2B,2C ファン
4 ハウジング
5 羽根部
6 モータ
7 第1回路基板
8 第2回路基板
9 バッテリ
21,21a,21b センサ
22 粉塵センサ
23 タッチセンサ
24 圧力センサ
25 操作検出センサ
30 無線通信部
71 制御部
100 第1収容部
191 第1配線
192 第2配線
200 吸気部
450 排気部
650 モータ収容部
651 基板収容部
652 配線収容部
700 第2収容部
771 開口
900 衣服
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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