(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092521
(43)【公開日】2022-06-22
(54)【発明の名称】水分アドバイス出力装置、水分アドバイス出力方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20220615BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020205375
(22)【出願日】2020-12-10
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】水間 桂子
(72)【発明者】
【氏名】瀬田 玄通
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 礼治
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】従来、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができなかった。
【解決手段】ユーザの水分摂取量に関する摂取量情報を取得する摂取量取得部232と、摂取量情報を用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得するアドバイス取得部431と、アドバイス情報を出力するアドバイス出力部441とを具備する水分アドバイス出力装置4により、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの水分摂取量に関する摂取量情報を取得する摂取量取得部と、
前記摂取量情報を用いて、前記ユーザへのアドバイス情報を取得するアドバイス取得部と、
前記アドバイス情報を出力するアドバイス出力部とを具備する水分アドバイス出力装置。
【請求項2】
摂取量情報に関する摂取量条件とアドバイス情報の元になるアドバイス元情報との対応をとる2以上の対応情報を有する対応情報格納部をさらに具備し、
前記アドバイス取得部は、
前記摂取量情報が合致する摂取量条件と対になるアドバイス元情報を用いて、前記アドバイス情報を取得する、請求項1記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項3】
前記摂取量情報に対応するユーザ属性値を取得するユーザ属性値取得部をさらに具備し、
前記アドバイス取得部は、
前記ユーザ属性値と前記摂取量情報とを用いて、前記ユーザへのアドバイス情報を取得する、請求項1または請求項2記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項4】
前記ユーザの健康診断に関する診断情報を受け付ける診断情報受付部をさらに具備し、
前記アドバイス取得部は、
前記摂取量情報と前記診断情報とを用いて、前記ユーザへのアドバイス情報を取得する、請求項1から請求項3いずれか一項に記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項5】
前記摂取量情報を用いて、ユーザの水分摂取量に関する良好さに関するスコアを取得するスコア取得部と、
前記スコアを出力するスコア出力部とをさらに具備する請求項1から請求項4いずれか一項に記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項6】
直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む2以上の各設問に対する回答情報から水分摂取量を推定するための元になる元情報が格納される元情報格納部と、
前記2以上の各設問に対する回答情報を有するユーザ回答情報を受け付ける回答受付部とをさらに具備し、
前記摂取量取得部は、
前記回答受付部が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報と、前記元情報格納部に格納されている元情報とを用いて、水分摂取量を特定する摂取量情報を取得する、請求項1から請求項5いずれか一項に記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項7】
前記2以上の設問は、飲料に対する習慣性に関する設問である飲料由来設問、酒類に対する習慣性に関する設問である酒類由来設問、食事に対する習慣性に関する設問である食事由来設問、全由来に関する設問である全由来設問のうち2種類以上の設問を有する、請求項6記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項8】
2以上の各設問の設問情報を有する2以上の各質問票情報が、ユーザ属性値に関する条件に対応付いて、格納されている質問票格納部と、
ユーザのユーザ属性値に対応する条件に対応する質問票情報を前記質問票格納部から取得する質問票取得部と、
前記質問票取得部が取得した質問票情報をユーザ端末に送信する質問票出力部とをさらに具備し、
前記元情報格納部には、
ユーザ属性値に対応する条件に対応する2以上の元情報が格納され、
前記回答受付部は、
ユーザ属性値に対応する前記ユーザ回答情報を受け付け、
前記摂取量取得部は、
前記ユーザ回答情報に対応するユーザ属性値に対応する前記元情報と、前記ユーザ回答情報が有する2以上の回答情報とを用いて、前記摂取量情報を取得する、請求項6または請求項7記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項9】
前記2以上の設問は、1以上の設問からなる2種類以上の設問集合を有し、
前記元情報格納部には、
設問の種類に対応する2以上の元情報が格納され、
前記摂取量取得部は、
前記2以上の各種類の各設問に対応する回答情報と、前記各種類に対応する元情報とを用いて、前記各種類ごとに、摂取量情報を取得し、当該2以上の摂取量情報を用いて、前記摂取量情報を取得する、請求項6から請求項8いずれか一項に記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項10】
前記元情報は、2以上の各設問に対する回答情報または回答情報から得られる回答関連情報と、水分摂取量情報とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、学習処理を行い、構築されて学習器であり、
前記摂取量取得部は、
前記回答受付部が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報と、前記元情報格納部に格納されている学習器とを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、予測処理を行い、前記摂取量情報を取得する、請求項6から請求項9いずれか一項に記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項11】
前記機械学習のアルゴリズムは、ランダムフォレストである、請求項10記載の水分アドバイス出力装置。
【請求項12】
摂取量取得部と、アドバイス取得部と、アドバイス出力部とにより実現される水分アドバイス出力方法であって、
前記摂取量取得部が、ユーザの水分摂取量に関する摂取量情報を取得する摂取量取得ステップと、
前記アドバイス取得部が、前記摂取量情報を用いて、前記ユーザへのアドバイス情報を取得するアドバイス取得ステップと、
前記アドバイス出力部が、前記アドバイス情報を出力するアドバイス出力ステップとを具備する水分アドバイス出力方法。
【請求項13】
コンピュータを、
ユーザの水分摂取量に関する摂取量情報を取得する摂取量取得部と、
前記摂取量情報を用いて、前記ユーザへのアドバイス情報を取得するアドバイス取得部と、
前記アドバイス情報を出力するアドバイス出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの水分摂取量に応じたアドバイスを出力する水分アドバイス出力装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ウェアラブルデバイスに設けられたバイタルセンサで検出されるバイタルデータに基づいて、健康に関するアドバイス情報をユーザの端末へ通知する健康管理支援装置があった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の水分アドバイス出力装置は、ユーザの水分摂取量に関する摂取量情報を取得する摂取量取得部と、摂取量情報を用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得するアドバイス取得部と、アドバイス情報を出力するアドバイス出力部とを具備する水分アドバイス出力装置である。
【0006】
かかる構成により、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0007】
また、本第二の発明の水分アドバイス出力装置は、第一の発明に対して、摂取量情報に関する摂取量条件とアドバイス情報の元になるアドバイス元情報との対応をとる2以上の対応情報を有する対応情報格納部をさらに具備し、アドバイス取得部は、摂取量情報が合致する摂取量条件と対になるアドバイス元情報を用いて、アドバイス情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0008】
かかる構成により、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0009】
また、本第三の発明の水分アドバイス出力装置は、第一または第二の発明に対して、摂取量情報に対応するユーザ属性値を取得するユーザ属性値取得部をさらに具備し、アドバイス取得部は、ユーザ属性値と摂取量情報とを用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0010】
かかる構成により、ユーザ属性値に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0011】
また、本第四の発明の水分アドバイス出力装置は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、ユーザの健康診断に関する診断情報を受け付ける診断情報受付部をさらに具備し、アドバイス取得部は、摂取量情報と診断情報とを用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0012】
かかる構成により、健康診断に関する診断情報をも用いて、適切なアドバイスを得ることができる。
【0013】
また、本第五の発明の水分アドバイス出力装置は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、摂取量情報を用いて、ユーザの水分摂取量に関する良好さに関するスコアを取得するスコア取得部と、スコアを出力するスコア出力部とをさらに具備する水分アドバイス出力装置である。
【0014】
かかる構成により、ユーザの水分摂取量に関する良好さに関するスコアを、ユーザに提示できる。
【0015】
また、本第六の発明の水分アドバイス出力装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む2以上の各設問に対する回答情報から水分摂取量を推定するための元になる元情報が格納される元情報格納部と、2以上の各設問に対する回答情報を有するユーザ回答情報を受け付ける回答受付部とをさらに具備し、摂取量取得部は、回答受付部が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報と、元情報格納部に格納されている元情報とを用いて、水分摂取量を特定する摂取量情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0016】
かかる構成により、設問への回答を用いて取得された水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0017】
また、本第七の発明の水分アドバイス出力装置は、第六の発明に対して、2以上の設問は、飲料に対する習慣性に関する設問である飲料由来設問、酒類に対する習慣性に関する設問である酒類由来設問、食事に対する習慣性に関する設問である食事由来設問、全由来に関する設問である全由来設問のうち2種類以上の設問を有する、水分アドバイス出力装置である。
【0018】
かかる構成により、適切な設問への回答を用いて取得された水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0019】
また、本第八の発明の水分アドバイス出力装置は、第六または第七の発明に対して、2以上の各設問の設問情報を有する2以上の各質問票情報が、ユーザ属性値に関する条件に対応付いて、格納されている質問票格納部と、ユーザのユーザ属性値に対応する条件に対応する質問票情報を質問票格納部から取得する質問票取得部と、質問票取得部が取得した質問票情報をユーザ端末に送信する質問票出力部とをさらに具備し、元情報格納部には、ユーザ属性値に対応する条件に対応する2以上の元情報が格納され、受付部は、ユーザ属性値に対応するユーザ回答情報を受け付け、摂取量取得部は、ユーザ回答情報に対応するユーザ属性値に対応する元情報と、ユーザ回答情報が有する2以上の回答情報とを用いて、摂取量情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0020】
かかる構成により、ユーザ属性値に応じた適切な設問への回答を用いて取得された水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0021】
また、本第九の発明の水分アドバイス出力装置は、第六から第八いずれか1つの発明に対して、2以上の設問は、1以上の設問からなる2種類以上の設問集合を有し、元情報格納部には、設問の種類に対応する2以上の元情報が格納され、摂取量取得部は、2以上の各種類の各設問に対応する回答情報と、各種類に対応する元情報とを用いて、各種類ごとに、摂取量情報を取得し、2以上の摂取量情報を用いて、摂取量情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0022】
かかる構成により、適切な質問票に対する回答に基づいて、適切な水分摂取量を取得し、当該水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0023】
また、本第十の発明の水分アドバイス出力装置は、第六から第九いずれか1つの発明に対して、元情報は、2以上の各設問に対する回答情報または回答情報から得られる回答関連情報と、水分摂取量情報とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、学習処理を行い、構築されて学習器であり、摂取量取得部は、回答受付部が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報と、元情報格納部に格納されている学習器とを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、予測処理を行い、摂取量情報を取得する、水分アドバイス出力装置である。
【0024】
かかる構成により、機械学習のアルゴリズムを用いて、適切な水分摂取量を取得し、当該水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0025】
また、本第十一の発明の水分アドバイス出力装置は、第十の発明に対して、機械学習のアルゴリズムは、ランダムフォレストである、水分アドバイス出力装置である。
【0026】
かかる構成により、ランダムフォレストのアルゴリズムを用いて、適切な水分摂取量を取得し、当該水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明による水分アドバイス出力装置によれば、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】実施の形態1における水分摂取量推定システムAの概念
【
図4】同学習装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図5】同水分摂取量推定装置2の動作例について説明するフローチャート
【
図6】同ユーザ端末3の動作例について説明するフローチャート
【
図14】実施の形態2における水分アドバイスシステムBの概念図
【
図17】同水分アドバイス出力装置4の動作例について説明するフローチャート
【
図18】同ユーザ端末5の動作例について説明するフローチャート
【
図23】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、水分摂取量推定装置や水分アドバイス出力装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0030】
(実施の形態1)
本実施の形態において、直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む質問票に含まれる2以上の各設問に対する回答情報と、回答情報を用いて水分摂取量を得るための元情報とを用いて、水分摂取量を取得し、出力する水分摂取量推定装置を具備する水分摂取量推定システムについて説明する。なお、質問票は、例えば、飲料由来、酒類由来、食事由来、全由来のうちの2種類以上の設問を有する。また、2以上の各質問票は、例えば、ユーザ属性値条件に対応付いており、ユーザ属性値に応じて、異なる質問票がユーザ端末に送信される。
【0031】
また、本実施の形態において、2種類以上の設問があり、設問の種類ごとに、元情報を用いて水分摂取量を取得する水分摂取量推定装置を具備する水分摂取量推定システムについて説明する。
【0032】
また、本実施の形態において、機械学習のアルゴリズムを用いて、水分摂取量を取得する水分摂取量推定装置を具備する水分摂取量推定システムについて説明する。なお、機械学習は、例えば、ランダムフォレストである。
【0033】
図1は、本実施の形態における水分摂取量推定システムAの概念図である。水分摂取量推定システムAは、学習装置1、水分摂取量推定装置2、および1または2以上のユーザ端末3を備える。
【0034】
学習装置1は、水分摂取量の実測値と質問票に含まれる2以上の各設問に対する回答情報とを用いて、後述する元情報を取得する装置である。学習装置1は、例えば、いわゆるパソコン、タブレット端末、スマートフォン、サーバ等であり、その種類は問わない。サーバは、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであり、その種類は問わない。学習装置1は、スタンドアロンの装置でも、ユーザ端末3からの指示を受信して、動作するサーバでも良い。
【0035】
水分摂取量推定装置2は、例えば、いわゆるサーバである。サーバは、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであり、その種類は問わない。ただし、水分摂取量推定装置2は、いわゆるパソコン、タブレット端末、スマートフォン等の、スタンドアロンの装置でも良い。
【0036】
ユーザ端末3は、いわゆるパソコン、タブレット端末、スマートフォン等であり、その種類は問わない。
【0037】
学習装置1と水分摂取量推定装置2とユーザ端末3とは、インターネットやLAN等により通信可能でも良い。
【0038】
図2は、本実施の形態における水分摂取量推定システムAのブロック図である。
図3は、水分摂取量推定装置2のブロック図である。
【0039】
学習装置1は、学習格納部11、学習受付部12、学習処理部13、および学習出力部14を備える。学習格納部11は、回答格納部111、および実測値格納部112を備える。
【0040】
水分摂取量推定装置2は、格納部21、受付部22、処理部23、および出力部24を備える。格納部21は、質問票格納部211、および元情報格納部212を備える。受付部22は、回答受付部221を備える。処理部23は、質問票取得部231、および摂取量取得部232を備える。出力部24は、質問票出力部241、および摂取量出力部242を備える。
【0041】
ユーザ端末3は、端末格納部31、端末受付部32、端末処理部33、端末送信部34、端末受信部35、および端末出力部36を備える。
【0042】
学習装置1を構成する学習格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、回答情報、実測値、2以上の各元情報の識別情報である。
【0043】
識別情報は、2以上の元情報を取得する場合に使用される情報である。識別情報は、元情報を取得する場合に使用する回答情報の条件を特定する情報である。識別情報は、取得される元情報に対応付く情報である。識別情報は、例えば、ユーザ属性値に関する条件を特定する情報である。識別情報は、例えば、設問集合の種類を識別する情報である。識別情報は、例えば、ユーザ属性値に関する条件を特定する情報と設問集合の種類を識別する情報とを含む。識別情報は、例えば、ユーザ属性値に関する条件である「男性,女性」、設問集合の種類を識別する情報である「飲料由来、酒類由来、食事由来、全由来」である。識別情報は、例えば、(性別=男性 & 設問集合の種類=飲料由来)(性別=男性 & 設問集合の種類=酒類由来)(性別=男性 & 設問集合の種類=食事由来)(性別=男性 & 設問集合の種類=全由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=飲料由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=酒類由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=食事由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=全由来)である。
【0044】
なお、飲料由来の水分摂取量は、飲料から摂取される水分量である。酒類由来の水分摂取量は、酒類から摂取される水分量である。食事由来の水分摂取量は、食事から摂取される水分量である。全由来の水分摂取量は、飲料、酒類、および食事から摂取される水分量である。
【0045】
回答格納部111には、2以上の回答情報が格納される。回答情報は、設問に対する回答を特定する情報である。回答格納部111には、例えば、識別子に対応付いた回答情報が格納される。回答情報は、質問票が有する各設問に対するユーザの回答を特定する情報である。なお、ユーザは、回答者である。回答情報は、通常、質問票が有する各設問の設問識別子に対応付いている。設問識別子は、設問を識別する情報であり、例えば、設問番号、設問のIDである。また、識別子は、ユーザ識別子、または日識別子、またはユーザ識別子と日識別子である。ユーザ識別子は、ユーザを識別する情報であり、例えば、ID、メールアドレス、電話番号、ユーザが使用する端末のID(例えば、IPアドレス、MACアドレス、端末識別子等)である。
【0046】
回答情報は、例えば、識別情報に対応付いている。つまり、回答情報は、ユーザ属性値に対応付いていても良い。ユーザ属性値は、ユーザの属性値であり、例えば、性別、年齢、職業である。また、回答情報は、設問の種類を識別する種類識別子に対応付いていても良い。種類は、例えば、由来である。種類は、例えば、飲料由来、酒類由来、食事由来、全由来のいずれかである。
【0047】
実測値格納部112には、2以上の実測値が格納される。実測値は、通常、回答情報に対応付いている。実測値は、通常、質問票が有する各設問の回答情報の集合に対応付いている。実測値は、例えば、識別子に対応付いている。
【0048】
実測値は、例えば、ユーザの1日の水分摂取量である。実測値は、例えば、一のユーザの1日の水分摂取量であり、ユーザ識別子に対応付けられている。実測値は、例えば、一のユーザの一の日の水分摂取量であり、ユーザ識別子と日識別子とに対応付けられている。
【0049】
実測値は、例えば、種類識別子に対応付いている。実測値格納部112は、由来ごとの実測値が格納されることは好適である。実測値がユーザの1日の水分摂取量である場合、由来は、例えば、飲料由来、酒類由来、食事由来、全由来のうちの2以上の由来である。
【0050】
実測値の取得方法は問わない。実測値は、例えば、摂取した飲食物の種類と量を選択式で選ぶ質問の集合である選択式質問票に対するユーザの回答から取得された1日の水分摂取量である。実測値は、例えば、記述式食事記録法による調査票に対するユーザの回答から取得された1日の水分摂取量である。ただし、実測値は、人手で入力された値等でも良い。つまり、実測値は、正確な水分摂取量であることが好適であるが、多少の誤差がある場合もあり得る。実測値は、概ね正確であると考えられる値であれば良い。
【0051】
上記の選択式質問票は、水分摂取量の実測値を求めるための質問の集合であり、1日に摂取した飲食物の種類と量を選択式で選ぶ質問の集合である。
【0052】
記述式食事記録法は、一定期間に飲食したものを、対象者に記録用紙を渡して記録してもらう方法である。食事記録法の最も大きな長所は、実際に食べた内容そのものの情報が得られる点である。食事記録法に基づく回答を用いて、ユーザの1日の水分摂取量の実測値を得ることができる。
【0053】
学習受付部12は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等は、例えば、学習指示である。学習指示は、元情報を取得する指示である。各種の指示や情報等の入力手段は、例えば、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。なお、学習受付部12は、ユーザ端末3から各種の指示や情報等を受信しても良い。
【0054】
元情報は、2以上の各設問に対する回答情報から水分摂取量を推定するための元になる情報である。なお、2以上の設問は、直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む。また、ここでの水分摂取量は、所定期間の水分摂取量である。所定期間は、1日が好適であるが、1週間、半日等でも良い。
【0055】
元情報は、例えば、後述する学習器である。元情報は、例えば、後述する対応表である。元情報は、例えば、後述する演算式である。元情報の取得は、後述する学習処理部13が行う。
【0056】
学習処理部13は、元情報を取得する。学習処理部13の処理は、例えば、以下の(1)から(3)のいずれかである。なお、学習処理部13は、以下の(1)の処理を行い、学習器を取得することは好適である。
(1)元情報が学習器である場合
【0057】
学習処理部13は、2以上の組を学習格納部11から取得する。組とは、実績値と2以上の回答情報の集合である。組の中の実績値と、組の中の2以上の回答情報の集合とは、対応付いている。組の中の実績値と回答情報の集合とは、例えば、同一の識別子に対応付いている。
【0058】
学習処理部13は、取得した2以上の組を用いて、機械学習のアルゴリズムにより、学習処理を行い、学習器を取得する。さらに具体的には、学習処理部13は、例えば、取得した2以上の組を機械学習の学習処理を行うモジュールに与え、当該モジュールを実行し、学習器を取得する。なお、学習器は、分類器と言っても良いし、モデルと言っても良い。また、この学習器は、2以上の回答情報の集合と共に、機械学習の予測処理を行うモジュールに与えられ、水分摂取量を取得するための学習器である。
【0059】
なお、機械学習の学習処理のモジュールは、ランダムフォレストでも良いし、決定木、深層学習、SVR等でも良く、そのアルゴリズムは問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlowのライブラリ、fastText、tinySVM、R言語のrandom forestのモジュール等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
(2)元情報が対応表である場合
【0060】
学習処理部13は、回答格納部111から回答情報の集合を、2以上、取得する。また、学習処理部13は、実測値格納部112から、回答情報の集合に対応付く実測値を取得する。
【0061】
学習処理部13は、例えば、回答情報の2以上の各集合ごとに、各集合が有する各回答情報を要素とするベクトルを構成する。また、学習処理部13は、当該ベクトルと、当該ベクトルの元になった回答情報の集合に対応する実測値とを対応付ける対応情報を、組ごとに取得する。そして、学習処理部13は、2以上の対応情報を有する対応表を構成する。なお、対応情報は、回答情報の集合と実測値でも良いし、回答情報の集合と実測値とを対応付けるリンク情報等でも良く、回答情報の集合と実測値とが対応付けられるための情報であれば良い。
(3)元情報が演算式である場合
【0062】
学習処理部13は、2以上の組を学習格納部11から取得する。そして、学習処理部13は、例えば、2以上の各組が有する回答情報の集合が有する各回答情報をパラメータとして、2以上の各組が有する実測値を出力する演算式を取得する。学習処理部13は、例えば、重回帰分析により演算式を取得する。なお、演算式は、一次式に限らず、二次式以上の式でも良い。また、学習処理部13は、例えば、主成分分析により、各回答情報を要素とするベクトルの次元数を減らしてから、当該ベクトルを用いて、演算式を取得しても良い。
【0063】
学習出力部14は、情報を出力する。学習出力部14は、例えば、学習処理部13が取得した元情報を出力する。学習出力部14は、水分摂取量推定装置2の元情報格納部212に、元情報を蓄積することは好適である。
【0064】
ここで、出力とは、通常、記録媒体への蓄積であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0065】
水分摂取量推定装置2を構成する格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する質問票情報、元情報、後述する摂取量情報、1または2以上のユーザ情報である。
【0066】
ユーザ情報は、ユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とを有する。なお、ユーザ属性値は、例えば、性別であるが、年齢、労働種別(例えば、肉体労働、ホワイトカラー、事務職、建設業等)、身長、体重等の種々の属性値を含んでも良い。
【0067】
質問票格納部211には、1または2以上の質問票情報が格納される。質問票格納部211には、2以上の各質問票情報が、ユーザ属性値に関する条件に対応付いて、格納されていることは好適である。なお、質問票情報は、2以上の各設問の設問情報を有する。質問票情報は、設問の種類を識別する種類識別子ごとに存在していても良い。
【0068】
また、質問票情報の中の2以上の設問は、直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を1以上含む。また、ユーザ属性値に関する条件は、一つのユーザ属性値を用いた条件(例えば、「男性」、「年齢が20歳以下」など)でも良いし、2以上のユーザ属性値を用いた条件(例えば、「男性&50歳以上」、「男性&肉体労働」など)でも良い。
【0069】
元情報格納部212には、1または2以上の元情報が格納される。元情報格納部212には、ユーザ属性値に対応する条件に対応する2以上の元情報が格納されていても良い。
【0070】
元情報格納部212には、設問の種類に対応する2以上の元情報が格納されていても良い。つまり、元情報は、種類識別子に対応付いていても良い。
【0071】
なお、元情報は、直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む2以上の各設問に対する回答情報から水分摂取量を推定するための元になる情報である。元情報は、例えば、学習器である。学習器は、2以上の各設問に対する回答情報または回答情報から得られる回答関連情報と、水分摂取量情報とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、学習処理を行い、取得された情報である。なお、回答関連情報(例えば、「1」「2」)は、回答情報(例えば、「Yes」「No」)に対応付く情報であり、回答情報と言っても良い。回答情報は、ユーザが入力した情報であり、回答関連情報は、当該回答情報と1対1の関係を有する情報である。
【0072】
受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。受付部22は、例えば、質問票出力指示を受け付ける。質問票情報の出力の指示である。質問票出力指示は、ユーザ識別子または1以上のユーザ属性値を含むことは好適である。受付部22は、例えば、1または2以上のユーザ回答情報を受け付ける。
【0073】
なお、ここでの受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0074】
回答受付部221は、2以上の各設問に対する回答情報を有するユーザ回答情報を受け付ける。ユーザ回答情報は、2以上の回答情報を有する。かかる回答情報は、設問識別子に対応付いている。ユーザ回答情報は、2以上の回答情報とユーザ識別子とを有しても良い。ユーザ回答情報は、2以上の回答情報と1または2以上のユーザ属性値とを有しても良い。
【0075】
処理部23は、各種の処理を行う。処理部23は、例えば、質問票取得部231、摂取量取得部232が行う処理である。
【0076】
質問票取得部231は、質問票情報を質問票格納部211から取得する。質問票取得部231は、例えば、受け付けられた質問票出力指示が有するユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値に合致する条件に対応する質問票情報を質問票格納部211から取得する。質問票取得部231は、例えば、受け付けられた質問票出力指示が有する1以上のユーザ属性値に合致する条件に対応する質問票情報を質問票格納部211から取得する。
【0077】
摂取量取得部232は、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報と、元情報格納部212に格納されている元情報とを用いて、水分摂取量を特定する摂取量情報を取得する。
【0078】
摂取量取得部232は、例えば、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報に対応するユーザ属性値に対応する元情報と、当該ユーザ回答情報が有する2以上の回答情報とを用いて、摂取量情報を取得する。
【0079】
摂取量取得部232は、例えば、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する回答情報であり、2以上の各種類の各設問に対応する回答情報と、各種類に対応する元情報とを用いて、各種類ごとに、摂取量情報を取得し、2以上の摂取量情報を用いて、摂取量情報を取得する。なお、種類ごととは、種類識別子ごとである。摂取量取得部232は、例えば、全由来、飲料由来、酒類由来、食事由来ごとに、各由来に対応する設問に対応する回答情報と、各由来に対応する元情報とを用いて、摂取量情報を取得する。
【0080】
摂取量取得部232は、例えば、以下の(1)から(3)のいずれかの方法により、摂取量情報を取得する。
元情報が学習器である場合
【0081】
摂取量取得部232は、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報と、元情報格納部212に格納されている学習器とを用いて、機械学習のアルゴリズムにより、予測処理を行い、摂取量情報を取得する。なお、回答関連情報は、ユーザが入力した回答情報から取得される情報であり、回答情報と同一視しても良い。
【0082】
なお、機械学習の予測処理のモジュールも学習処理のモジュールと同様、ランダムフォレストでも良いし、決定木、深層学習、SVR等でも良く、そのアルゴリズムは問わない。さらに、機械学習には、例えば、TensorFlowのライブラリ、fastText、tinySVM、R言語のrandom forestのモジュール等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
【0083】
さらに具体的には、摂取量取得部232は、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報を取得する。
【0084】
次に、摂取量取得部232は、元情報格納部212から学習器を取得する。なお、摂取量取得部232は、例えば、ユーザ回答情報に対応するユーザ属性値に対応する学習器を元情報格納部212から取得する。また、摂取量取得部232は、例えば、2以上の各種類に対応する学習器を、種類ごとに、元情報格納部212から取得する。また、摂取量取得部232は、例えば、ユーザ回答情報に対応するユーザ属性値に対応する学習器であり、2以上の各種類に対応する学習器を、種類ごとに、元情報格納部212から取得する。
【0085】
次に、摂取量取得部232は、2以上の回答情報または2以上の回答関連情報と、学習器とを、機械学習の予測処理を行うモジュールに与え、当該モジュールを実行し、摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、種類ごとに、摂取量情報を取得する。
(2)元情報が対応表である場合
(2-1)ユーザ回答情報から取得されるベクトルに最も近似する一つのベクトルを使用する場合
【0086】
摂取量取得部232は、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報が有する各情報を要素とするベクトルを構成する。
【0087】
次に、摂取量取得部232は、当該ベクトルに最も近似するベクトルを対応表から検索する。摂取量取得部232は、最も近似するベクトルと対になる実測値を摂取量情報として取得する。
【0088】
なお、摂取量取得部232は、例えば、ユーザ属性値に対応する対応表を用いて、上述した処理により摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、2以上の各種類に対応する対応表を用いて、種類ごとに、上述した処理により摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、ユーザ属性値に対応する対応表であり、2以上の各種類に対応する対応表を用いて種類ごとに、上述した処理により摂取量情報を取得する。
(2-2)条件に合致する2以上のベクトルを使用する場合
【0089】
摂取量取得部232は、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報が有する各情報を要素とするベクトルを構成する。
【0090】
次に、摂取量取得部232は、対応表が有する各対応情報に含まれるベクトルであり、摂取量取得部232が構成したベクトルに対して近似条件を満たす2以上のベクトルを決定する。次に、摂取量取得部232は、当該2以上の各ベクトルと対になる実測値を取得する。
【0091】
次に、摂取量取得部232は、取得した2以上の実測値を用いて、摂取量情報を取得する。なお、摂取量取得部232は、例えば、取得した2以上の実測値の代表値(例えば、平均値、中央値)を摂取量情報として取得する。摂取量取得部232は、例えば、取得した2以上の実測値を、当該実測値と近似度とを用いて、実測値の加重平均を算出し、当該値を摂取量情報として取得する。なお、近似条件は、例えば、2つのベクトルの距離が閾値以下、または閾値未満である。
【0092】
なお、摂取量取得部232は、例えば、ユーザ属性値に対応する対応表を用いて、上述した処理により摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、2以上の各種類に対応する対応表を用いて、種類ごとに、上述した処理により摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、ユーザ属性値に対応する対応表であり、2以上の各種類に対応する対応表を用いて種類ごとに、上述した処理により摂取量情報を取得する。
(3)元情報が演算式である場合
【0093】
摂取量取得部232は、回答受付部221が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報または2以上の各回答情報から得られる回答関連情報が有する各情報を要素とするベクトルを構成する。
【0094】
摂取量取得部232は、元情報である演算式を元情報格納部212から取得する。摂取量取得部232は、構成したベクトルを演算式に与え、当該演算式を実行し、摂取量情報を取得する。
【0095】
出力部24は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、質問票情報、摂取量情報である。
【0096】
ここで、出力とは、通常、ユーザ端末3への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0097】
質問票出力部241は、質問票取得部231が取得した質問票情報をユーザ端末3に送信する。
【0098】
摂取量出力部242は、摂取量取得部232が取得した摂取量情報を出力する。
【0099】
ここで、出力とは、通常、ユーザ端末3への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0100】
ユーザ端末3を構成する端末格納部31には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、ユーザ識別子、1以上のユーザ属性値である。
【0101】
端末受付部32は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、回答情報、質問票出力指示、送信指示である。送信指示は、摂取量情報の送信の指示である。送信指示は、ユーザ回答情報を有する。送信指示は、例えば、ユーザ識別子を有する。送信指示は、例えば、1以上のユーザ属性値を有する。
【0102】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0103】
端末処理部33は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、端末受付部32が受け付けた指示や情報等を、送信する指示や情報等のデータ構造にすることである。各種の処理は、例えば、端末受信部35が受信した情報を、出力するデータ構造にすることである。
【0104】
端末送信部34は、各種の指示や情報等を水分摂取量推定装置2に送信する。端末送信部34は、端末処理部33が構成した指示や情報等を水分摂取量推定装置2に送信する。
【0105】
端末受信部35は、各種の情報等を受信する。端末受信部35は、例えば、水分摂取量推定装置2から質問票情報、または摂取量情報を受信する。
【0106】
端末出力部36は、各種の情報等を出力する。端末出力部36は、例えば、質問票情報、または摂取量情報を出力する。
【0107】
学習格納部11、回答格納部111、実測値格納部112、格納部21、質問票格納部211、元情報格納部212、および端末格納部31は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0108】
学習格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が学習格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が学習格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が学習格納部11等で記憶されるようになってもよい。
【0109】
学習受付部12、および端末受付部32は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。学習受付部12は、無線または有線の通信手段で実現されても良い。
【0110】
学習処理部13、処理部23、質問票取得部231、摂取量取得部232、および端末処理部33は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部23等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、例えば、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0111】
学習出力部14、および端末出力部36は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。学習出力部14等は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。なお、学習出力部14は、無線または有線の通信手段で実現されても良い。
【0112】
受付部22は、回答受付部221、および端末受信部35は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
【0113】
出力部24、質問票出力部241、摂取量出力部242、および端末送信部34は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0114】
端末受付部32は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0115】
端末出力部36は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部36は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0116】
次に、水分摂取量推定システムAの動作例について説明する。まず、学習装置1の動作例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0117】
(ステップS401)学習処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0118】
(ステップS402)学習処理部13は、i番目の元情報を取得するか否かを判断する。i番目の元情報を取得する場合はステップS403に行き、i番目の元情報を取得しない場合は処理を終了する。
【0119】
学習処理部13は、例えば、学習格納部11に、i番目の識別情報が存在するか否かにより、i番目の元情報を取得するか否かを判断する。なお、学習格納部11の識別情報が、例えば、(性別=男性 & 設問集合の種類=飲料由来)(性別=男性 & 設問集合の種類=酒類由来)(性別=男性 & 設問集合の種類=食事由来)(性別=男性 & 設問集合の種類=全由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=飲料由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=酒類由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=食事由来)(性別=女性 & 設問集合の種類=全由来)である場合、カウンタiは、1から8まで採り得る。
【0120】
(ステップS403)学習処理部13は、カウンタjに1を代入する。
【0121】
(ステップS404)学習処理部13は、j番目の回答情報の集合が存在するか否かを判断する。j番目の回答情報の集合が存在する場合はステップS405に行き、j番目の回答情報の集合が存在しない場合はステップS410に行く。
【0122】
なお、j番目の回答情報の集合は、例えば、識別子に対応付いている。識別子は、ユーザ識別子、または日識別子、またはユーザ識別子と日識別子である。
【0123】
(ステップS405)学習処理部13は、j番目の回答情報の集合を取得する。なお、ここで取得する回答情報は、j番目の回答情報の集合の全部でない場合があり得る。つまり、2以上の種類のうちのいずれかの種類に設問が対応付いている場合、学習処理部13は、i番目の元情報に対応する種類の設問に対応する回答情報のみを取得する。
【0124】
(ステップS406)学習処理部13は、ステップS405で取得した回答情報の集合を用いてベクトルを構成する。
【0125】
(ステップS407)学習処理部13は、ステップS405で取得した回答情報の集合と対になる実測値を、実測値格納部112から取得する。
【0126】
(ステップS408)学習処理部13は、ステップS406で取得したベクトルとステップS407で取得した実測値とを有するレコードを構成し、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0127】
(ステップS409)学習処理部13は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS404に戻る。
【0128】
(ステップS410)学習処理部13は、図示しないバッファから2以上のレコードを取得し、当該2以上のレコードを用いて、元情報を取得する。学習処理部13は、例えば、機械学習の予測処理により、学習器を取得する。
【0129】
(ステップS411)学習処理部13は、ステップS410で取得した元情報を蓄積する。なお、2以上の元情報を取得する場合、学習処理部13は、識別情報に対応付けて、元情報を蓄積する。また、元情報の蓄積先は、例えば、学習格納部11であるが、問わない。
【0130】
(ステップS412)学習処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS402に戻る。
【0131】
次に、水分摂取量推定装置2の動作例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0132】
(ステップS501)受付部22は、質問票出力指示を受け付けたか否かを判断する。質問票出力指示を受け付けた場合はステップS502に行き、質問票出力指示を受け付けなかった場合はステップS504に行く。なお、ここで、受付部22は、ユーザ端末3から質問票出力指示を受信したか否かを判断する。
【0133】
(ステップS502)質問票取得部231は、ステップS501で受け付けられた質問票出力指示に対応する質問票情報を質問票格納部211から取得する。質問票取得部231は、例えば、質問票出力指示に含まれるユーザ識別子に対応する1以上のユーザ属性値を格納部21から取得し、当該1以上のユーザ属性値に対応する質問票情報を質問票格納部211から取得する。
【0134】
(ステップS503)質問票出力部241は、ステップS502で取得された質問票情報を出力する。ステップS501に戻る。なお、質問票出力部241は、例えば、質問票情報をユーザ端末3に送信する。
【0135】
(ステップS504)回答受付部221は、ユーザ回答情報を受け付けたか否かを判断する。ユーザ回答情報を受け付けた場合はステップS505に行き、ユーザ回答情報を受け付けなかった場合はステップS501に戻る。なお、ここで、受付部22は、例えば、ユーザ端末3からユーザ回答情報を受信したか否かを判断する。
【0136】
(ステップS505)摂取量取得部232は、カウンタiに1を代入する。
【0137】
(ステップS506)摂取量取得部232は、i番目の設問の種類が存在するか否かを判断する。i番目の設問の種類が存在する場合はステップS507に行き、i番目の設問の種類が存在するステップS511に行く。
【0138】
(ステップS507)摂取量取得部232は、i番目の設問の種類に対応する2以上の回答情報を、ユーザ回答情報から取得する。摂取量取得部232は、取得した2以上の回答情報を用いて、ベクトルを構成する。
【0139】
(ステップS508)摂取量取得部232は、i番目の設問の種類に対応する元情報を元情報格納部212から取得する。
【0140】
(ステップS509)摂取量取得部232は、ステップS507で構成したベクトルとステップS508で取得した元情報とを用いて、水分摂取量を取得する。摂取量取得部232は、例えば、ステップS507で構成したベクトルとステップS508で取得した元情報とを用いて、機械学習の予測処理を行い、水分摂取量を取得する。
【0141】
(ステップS510)摂取量取得部232は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS506に戻る。
【0142】
(ステップS511)摂取量取得部232は、ステップS509で取得した1以上の水分摂取量を用いて、出力する摂取量情報を構成する。
【0143】
(ステップS512)摂取量出力部242は、ステップS511で取得された摂取量情報を出力する。ステップS501に戻る。
【0144】
なお、ここで、摂取量出力部242は、例えば、ステップS511で取得された摂取量情報をユーザ端末3に送信する。
【0145】
なお、
図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0146】
次に、ユーザ端末3の動作例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。
【0147】
(ステップS601)端末受付部32は、質問票出力指示を受け付けたか否かを判断する。質問票出力指示を受け付けた場合はステップS602に行き、質問票出力指示を受け付けなかった場合はステップS601に戻る。
【0148】
(ステップS602)端末処理部33は、出力する質問票出力指示を構成する。端末送信部34は、構成された質問票出力指示を水分摂取量推定装置2に送信する。
【0149】
なお、端末処理部33は、例えば、端末格納部31のユーザ識別子を読み出し、当該ユーザ識別子を有する質問票出力指示を構成する。
【0150】
(ステップS603)端末受信部35は、質問票情報を受信したか否かを判断する。質問票情報を受信した場合はステップS604に行き、受信しなかった場合はステップS603に戻る。
【0151】
(ステップS604)端末処理部33は、ステップS603で受信された質問票情報から、出力する質問票情報を構成する。端末出力部36は、当該質問票情報を出力する。
【0152】
(ステップS605)端末受付部32は、ユーザから回答情報を受け付けたか否かを判断する。回答情報を受け付けた場合はステップS606に行き、回答情報を受け付けなかった場合はステップS607に行く。
【0153】
(ステップS606)端末処理部33は、ステップS605で受け付けられた回答情報を、設問識別子に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。ステップS605に戻る。
【0154】
(ステップS607)端末受付部32は、ユーザから送信指示を受け付けたか否かを判断する。送信指示を受け付けた場合はステップS608に行き、送信指示を受け付けなかった場合はステップS605に戻る。
【0155】
(ステップS608)端末処理部33は、バッファから2以上の回答情報を読み出し、ユーザ回答情報を構成する。なお、ユーザ回答情報は、例えば、ユーザ識別子を有する。
【0156】
(ステップS609)端末送信部34は、ステップS608で構成されたユーザ回答情報を水分摂取量推定装置2に送信する。
【0157】
(ステップS610)端末受信部35は、水分摂取量推定装置2から摂取量情報を受信したか否かを判断する。摂取量情報を受信した場合はステップS611に行き、摂取量情報を受信しなかった場合はステップS610に戻る。
【0158】
(ステップS611)端末処理部33は、ステップS610で受信された摂取量情報を用いて、出力する摂取量情報を構成する。端末出力部36は、当該摂取量情報を出力する。ステップS601に戻る。
【0159】
なお、
図6のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0160】
以下、本実施の形態における水分摂取量推定システムAの具体的な動作について説明する。水分摂取量推定システムAの概念図は
図1である。
【0161】
今、学習装置1の学習格納部11には、
図7、
図8に示す質問票情報を含む2以上の質問票情報が格納されている、とする。なお、
図7の質問票情報は、ユーザ属性値に関する条件を特定する情報「男性」に対応付いている。また、
図8の質問票情報は、ユーザ属性値に関する条件を特定する情報「女性」に対応付いている。また、質問票情報の中の各設問は、種類識別子に対応付いている、とする。ここで、種類識別子は、「飲料由来」「酒類由来」「食事由来」「全由来」のいずれかである、とする。
【0162】
かかる状況において、多数のユーザが、質問票情報に対する回答情報を入力した結果、学習格納部11には、ユーザ識別子に対応付けて、多数の回答情報の集合が格納された、とする。かかる多数の回答情報の集合の例は、
図9に示すユーザ回答情報管理表である。ユーザ回答情報管理表は、「ユーザ識別子」「ユーザ属性値」「設問識別子」「種類識別子」を有する表である。「設問識別子」は、ここでは、「1」から「40」である。また、種類識別子ごとに10問の設問が存在する。また、
図9の第一レコードは、ユーザ識別子「U001」のユーザは「男性」であり、回答情報「3」・・・「5」「3」・・・「5」「1」・・・「4」「3」・・・「3」を入力したことを示す。
【0163】
また、多数のユーザの実測値が、ユーザ識別子に対応付けて、学習格納部11に格納された、とする。なお、実測値は、ここでは、1日の水分摂取量である。
【0164】
なお、上述したように、学習処理部13は、例えば、選択式質問票に対するユーザの回答から、種類識別子ごとの実測値を取得しても良い。また、学習処理部13は、記述式食事記録法による調査票に対するユーザの回答から、種類識別子ごとの実測値を取得しても良い。さらに、学習処理部13は、ユーザにより入力された実測値であり、ユーザ識別子に対応付けられた実測値を取得しても良い。つまり、実測値管理表の取得方法は問わない。
【0165】
以上の処理の結果、実測値格納部112には、
図10に示す実測値管理表が格納された、とする。実測値管理表は、ユーザ識別子と種類識別子と水分摂取量との対応を示す表である。水分摂取量は、例えば、a
001,a
002,・・・,b
001,・・・,c
001,・・・,d
001,d
002,・・・であり、かかる値は、例えば、ミリリットルを単位とする数値である。
【0166】
そして、学習装置1の学習処理部13は、
図5を用いて説明した処理等により、
図9に示すユーザ回答情報管理表と
図10に示す実測値管理表の実測値と用いて、ユーザ識別子(男性,女性)ごとに、種類識別子(飲料由来,酒類由来,食事由来,全由来)ごとに、機械学習の学習処理を行い、学習器を取得する。つまり、学習処理部13は、ユーザ識別子ごとに、種類識別子ごとに、機械学習の学習処理を行い、8つの学習器を取得する。そして、学習処理部13は、8つの各学習器を、ユーザ識別子と種類識別子とを有する識別情報に対応付けて、水分摂取量推定装置2の元情報格納部212に蓄積する。
【0167】
以上の処理により、水分摂取量推定装置2の元情報格納部212には、
図11に示す元情報管理表が格納されることとなる。元情報管理表は、「ID」「ユーザ識別子」「種類識別子」「元情報」を有する8つのレコードを有する。ここで、「ID」はレコードを識別する情報である。「元情報」は、機械学習(例えば、ランダムフォレスト)の学習器のファイルの識別子(例えば、ファイル名)である。なお、ファイルの実体は、元情報格納部212に存在する、とする。また、「ユーザ識別子」「種類識別子」をまとめて、識別情報と言っても良い。
【0168】
また、質問票格納部211には、
図7、
図8の質問票情報を含む2以上の質問票情報が格納されている、とする。
【0169】
さらに、格納部21には、ユーザ識別子と1以上のユーザ属性値(性別を含む)を有する2以上のユーザ情報を管理するユーザ情報管理表(図示しない)が格納されている、とする。
【0170】
かかる状況において、ユーザは、ユーザ端末3に質問票出力指示を入力した、とする。すると、
図6で説明した処理により、ユーザ端末3は質問票出力指示を受け付け、ユーザ識別子を有する質問票出力指示を水分摂取量推定装置2に送信する。
【0171】
次に、水分摂取量推定装置2の受付部22は、質問票出力指示を受信する。そして、質問票取得部231は、質問票出力指示に含まれるユーザ識別子に対応するユーザ属性値(ここでは、「男性」)を格納部21のユーザ情報管理表から取得し、当該ユーザ属性値に対応する質問票情報を質問票格納部211から取得する。次に、質問票出力部241は、当該質問票情報をユーザ端末3に送信する。
【0172】
次に、ユーザ端末3は、質問票情報を受信し、出力する。かかる出力例は、
図12である。
【0173】
かかる
図12の質問票情報が有する各設問に対して、ユーザは回答情報を入力し、「送信」ボタン1201を指示した、とする。すると、ユーザ端末3は、ユーザ識別子と2以上の回答情報とを有するユーザ回答情報を水分摂取量推定装置2に送信する。
【0174】
次に、水分摂取量推定装置2の回答受付部221は、ユーザ回答情報をユーザ端末3から受信する。
【0175】
次に、摂取量取得部232は、ユーザ属性値「男性」と対になる学習器を
図11から種類識別子ごとに取得する。そして、摂取量取得部232は、種類識別子ごとに、各種類識別子に対応する2以上の回答情報をユーザ回答情報から取得し、当該2以上の回答情報を用いて、ベクトルを構成する。次に、摂取量取得部232は、種類識別子ごとに、ベクトルと種類識別子に対応する学習器とを機械学習の予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、種類識別子ごとに、摂取量情報を取得する。かかる摂取量情報は、飲料由来、酒類由来、食事由来、全由来の各々の摂取量情報である。次に、摂取量取得部232は、4つの摂取量情報を加算し、当該ユーザの1日の水分摂取量を示す摂取量情報「1215ミリリットル」を取得した、とする。
【0176】
次に、出力部24は、当該摂取量情報をユーザ端末3に送信する。なお、出力部24は、当該摂取量情報を有する情報をユーザ端末3に送信しても良い。かかる情報は、例えば、文字列であり、雛形(ここでは「あなたの1日の平均的な水分摂取量は、<摂取量情報>です」)の変数<摂取量情報>に、取得された摂取量情報を代入した文字列である。
【0177】
次に、ユーザ端末3は、当該摂取量情報を受信し、出力する。かかる出力例は、
図13である。
【0178】
以上、本実施の形態によれば、直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む質問票に対する回答に基づいて、水分摂取量を推定できる。
【0179】
また、本実施の形態において、ユーザの属性値に応じて異なる適切な質問票に対する回答に基づいて、適切な水分摂取量を推定できる。
【0180】
また、本実施の形態において、由来ごとの適切な水分摂取量を推定できる。
【0181】
さらに、本実施の形態において、ランダムフォレスト等の機械学習のアルゴリズムを用いて、適切な水分摂取量を推定できる。
【0182】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における水分摂取量推定装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、
直接的に摂取した水分量を尋ねる設問以外の設問を含む2以上の各設問に対する回答情報から水分摂取量を推定するための元になる元情報が格納される元情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、前記2以上の各設問に対する回答情報を有するユーザ回答情報を受け付ける回答受付部と、前記回答受付部が受け付けたユーザ回答情報が有する2以上の回答情報と、前記元情報格納部に格納されている元情報とを用いて、水分摂取量を特定する摂取量情報を取得する摂取量取得部と、前記摂取量情報を出力する摂取量出力部として機能させるためのプログラムである。
【0183】
(実施の形態2)
本実施の形態において、ユーザの水分摂取量を取得し、当該水分摂取量に応じたアドバイス情報を取得し、当該アドバイス情報を出力する水分アドバイス出力装置を具備する水分アドバイスシステムについて説明する。
【0184】
また、本実施の形態において、ユーザの水分摂取量に基づくアドバイス情報であり、ユーザ属性値に応じた適切なアドバイス情報を出力する水分アドバイス出力装置を具備する水分アドバイスシステムについて説明する。
【0185】
また、本実施の形態において、水分摂取量と健康診断に関する情報とを用いて、アドバイス情報を取得し、当該アドバイス情報を出力する水分アドバイス出力装置を具備する水分アドバイスシステムについて説明する。
【0186】
また、本実施の形態において、質問票の回答を受け付け、当該回答を用いて、水分摂取量を取得し、当該水分摂取量に応じたアドバイス情報を取得し、出力する水分アドバイス出力装置を具備する水分アドバイスシステムについて説明する。なお、質問票は、例えば、飲料由来、酒類由来、食事由来のうちの2種類以上の設問を有する。また、質問票は、ユーザ属性値条件(例えば、性別、年齢、労働種別)に対応付いており、ユーザ属性値に応じて、異なる質問票が使用されることは好適である。また、2種類以上の設問があり、設問の種類ごとに水分摂取量を取得することは好適である。さらに、ランダムフォレスト等の機械学習を用いて、水分摂取量を取得することは好適である。
【0187】
図14は、本実施の形態における水分アドバイスシステムBの概念図である。水分アドバイスシステムBは、水分アドバイス出力装置4、1または2以上のユーザ端末5を備える。なお、水分アドバイスシステムBは、上述した学習装置1、水分摂取量推定装置2を具備しても良い。
【0188】
水分アドバイス出力装置4は、例えば、いわゆるサーバである。サーバは、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであり、その種類は問わない。ただし、水分アドバイス出力装置4は、いわゆるパソコン、タブレット端末、スマートフォン等の、スタンドアロンの装置でも良い。
【0189】
ユーザ端末5は、いわゆるパソコン、タブレット端末、スマートフォン等であり、その種類は問わない。
【0190】
水分アドバイス出力装置4とユーザ端末5とは、インターネットやLAN等により通信可能でも良い。
【0191】
図15は、本実施の形態における水分アドバイスシステムBのブロック図である。
図16は、水分アドバイス出力装置4のブロック図である。
【0192】
水分アドバイス出力装置4は、格納部41、受付部42、処理部43、および出力部44を備える。格納部41は、質問票格納部211、元情報格納部212、および対応情報格納部411を備える。受付部42は、回答受付部221、および診断情報受付部421を備える。処理部43は、質問票取得部231、摂取量取得部232、アドバイス取得部431、およびスコア取得部432を備える。出力部44は、質問票出力部241、摂取量出力部242、アドバイス出力部441、スコア出力部442を備える。
【0193】
ユーザ端末5は、端末格納部51、端末受付部52、端末処理部53、端末送信部54、端末受信部55、および端末出力部56を備える。
【0194】
水分アドバイス出力装置4を構成する格納部41には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、質問票情報、元情報、後述する対応情報、スコア演算式、1または2以上のユーザ情報である。1または2以上のユーザ情報は、ユーザ情報管理表と言っても良い。
【0195】
スコア演算式は、スコアを算出する演算式である。スコア演算式は、摂取量情報をパラメータとする演算式である。スコア演算式は、摂取量条件に対応付いていても良い。なお、スコアは、ユーザの水分摂取量に関する良好さに関する情報である。水分摂取量に関する良好さに関する情報は、水分摂取量の悪さに関する情報とも言える。
【0196】
ユーザ情報は、ユーザ識別子と1以上のユーザ属性値とを有する。なお、ユーザ属性値は、例えば、性別であるが、年齢、労働種別(例えば、肉体労働、ホワイトカラー、事務職、建設業等)、身長、体重等の種々の属性値を含んでも良い。
【0197】
対応情報格納部411には、2以上の対応情報が格納される。対応情報は、摂取量条件とアドバイス元情報との対応をとるための情報である。2以上の対応情報は、対応表といっても良い。対応情報は、摂取量条件とスコアとの対応をとるための情報であっても良い。
【0198】
摂取量条件は、摂取量情報に関する条件である。摂取量条件は、摂取量情報とユーザ属性値とを用いた条件でも良い。摂取量条件は、摂取量情報と診断情報とを用いた条件でも良い。摂取量条件は、摂取量情報とユーザ属性値と診断情報とを用いた条件ででも良い。
【0199】
摂取量条件は、例えば、摂取量情報の幅を示す情報(例えば、「1000ml<=1500ml」、「2000ml以上」)である。摂取量条件は、ユーザ条件を有しても良い。ユーザ条件は、1または2以上のユーザ属性値に基づく条件、後述する診断情報に基づく条件、または1以上のユーザ属性値および診断情報に基づく条件である。ユーザ条件は、例えば、「性別=男性」「性別=女性&年齢>=40歳」である。ユーザ条件は、例えば、「糖尿病あり」である。ユーザ条件は、例えば、「性別=女性&年齢>=40歳」&「糖尿病あり」である。
【0200】
アドバイス元情報は、アドバイス情報の元になる情報である。アドバイス元情報は、アドバイス情報を取得するための情報である。アドバイス元情報は、アドバイス情報そのものでも良い。アドバイス元情報は、例えば、アドバイス情報の雛形の文である。アドバイス元情報は、例えば、アドバイス情報(例えば、ファイル)へのリンク情報(例えば、ファイル名、URL)である。なお、アドバイス情報は、アドバイスを構成する情報である。アドバイスは、通常、水分の摂取に関するアドバイスである。アドバイスは、通常、健康維持のためのアドバイスである。
【0201】
受付部42は、種の指示や情報等を受け付ける。受付部42は、例えば、質問票出力指示、ユーザ回答情報、ユーザ属性値に対応するユーザ回答情報、後述する診断情報、摂取量情報である。摂取量情報は、ユーザ識別子に対応付いていることは好適である。
【0202】
なお、ここでの受け付けとは、通常、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信であるが、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念であっても良い。
【0203】
診断情報受付部421は、診断情報を受け付ける。診断情報は、ユーザの健康に関する情報である。診断情報は、ユーザの健康診断の結果に関する情報であることは好適である。ただし、診断情報は、ユーザの主観的な健康に関する状態を特定する情報でも良い。診断情報は、例えば、糖尿病の有無、血糖値、尿酸値である。診断情報の診断の対象・部位、内容等は問わない。診断情報は、必要な水分摂取量が変わる対象または部位に関する情報であることは好適である。
【0204】
処理部43は、各種の処理を行う。処理部43は、例えば、質問票取得部231、摂取量取得部232、アドバイス取得部431、スコア取得部432が行う処理である。
【0205】
なお、摂取量取得部232は、実施の形態1で説明した処理により摂取量情報を取得することは好適である。ただし、摂取量取得部232は、受付部42が受け付けた摂取量情報を取得しても良い。受付部42が受け付けた摂取量情報は、通常、ユーザが入力した摂取量情報である。
【0206】
アドバイス取得部431は、摂取量取得部232が取得した摂取量情報を用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得する。
【0207】
アドバイス取得部431は、例えば、摂取量情報が合致する摂取量条件と対になるアドバイス元情報を用いて、アドバイス情報を取得する。つまり、アドバイス取得部431は、例えば、摂取量情報が合致する摂取量条件を、格納部41の対応表から決定する。アドバイス取得部431は、当該決定した摂取量条件と対になるアドバイス元情報を対応表から取得する。次に、アドバイス取得部431は、例えば、当該アドバイス元情報を用いて、アドバイス情報を取得する。アドバイス取得部431は、例えば、摂取量情報を代入する変数を有するアドバイス元情報の変数に、取得された摂取量情報を代入し、アドバイス情報を構成する。
【0208】
アドバイス取得部431は、ユーザ属性値と摂取量情報とを用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得することは好適である。アドバイス取得部431は、例えば、取得したユーザ属性値と摂取量情報とに対応する摂取量条件を決定し、当該摂取量条件と対になるアドバイス元情報を用いて、アドバイス情報を取得しても良い。
【0209】
アドバイス取得部431は、摂取量情報と診断情報とを用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得することは好適である。アドバイス取得部431は、例えば、取得した摂取量情報と診断情報とに対応する摂取量条件を決定し、当該摂取量条件と対になるアドバイス元情報を用いて、アドバイス情報を取得しても良い。
【0210】
アドバイス取得部431は、ユーザ属性値と摂取量情報と診断情報とを用いて、ユーザへのアドバイス情報を取得することは好適である。アドバイス取得部431は、例えば、取得したユーザ属性値と摂取量情報と診断情報とに対応する摂取量条件を決定し、当該摂取量条件と対になるアドバイス元情報を用いて、アドバイス情報を取得しても良い。
【0211】
スコア取得部432は、摂取量情報を用いて、スコアを取得する。
【0212】
スコア取得部432は、例えば、摂取量情報が合致する摂取量条件に対応するスコアを格納部41の対応表から取得する。
【0213】
スコア取得部432は、例えば、ユーザ属性値と摂取量情報とが合致する摂取量条件に対応するスコアを格納部41の対応表から取得する。
【0214】
スコア取得部432は、例えば、摂取量情報と診断情報とが合致する摂取量条件に対応するスコアを格納部41の対応表から取得する。
【0215】
スコア取得部432は、例えば、ユーザ属性値と摂取量情報と診断情報とが合致する摂取量条件に対応するスコアを格納部41の対応表から取得する。
【0216】
スコア取得部432は、例えば、摂取量情報をパラメータとするスコア演算式に、取得された摂取量情報を代入し、当該スコア演算式を実行し、スコアを算出する。
【0217】
スコア取得部432は、例えば、摂取量情報が合致する摂取量条件と対になるスコア演算式を格納部41から取得し、当該スコア演算式に、取得された摂取量情報を代入し、当該スコア演算式を実行し、スコアを算出する。
【0218】
スコア取得部432は、例えば、ユーザ属性値と摂取量情報とが合致する摂取量条件と対になるスコア演算式を格納部41から取得し、当該スコア演算式に、取得された摂取量情報を代入し、当該スコア演算式を実行し、スコアを算出する。
【0219】
スコア取得部432は、例えば、診断情報と摂取量情報とが合致する摂取量条件と対になるスコア演算式を格納部41から取得し、当該スコア演算式に、取得された摂取量情報を代入し、当該スコア演算式を実行し、スコアを算出する。
【0220】
スコア取得部432は、例えば、ユーザ属性値と診断情報と摂取量情報とが合致する摂取量条件と対になるスコア演算式を格納部41から取得し、当該スコア演算式に、取得された摂取量情報を代入し、当該スコア演算式を実行し、スコアを算出する。
【0221】
出力部44は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、質問票情報、摂取量情報、アドバイス情報、スコアである。
【0222】
ここで、出力とは、通常、ユーザ端末5への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0223】
アドバイス出力部441は、アドバイス取得部431が取得したアドバイス情報を出力する。アドバイス出力部441は、例えば、ユーザ端末5にアドバイス情報を送信する。
【0224】
スコア出力部442は、スコア取得部432が取得したスコアを出力する。スコア出力部442は、例えば、ユーザ端末5にスコアを送信する。
【0225】
ユーザ端末5を構成する端末格納部51には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、ユーザ識別子、1以上のユーザ属性値である。
【0226】
端末受付部52は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報は、例えば、回答情報、質問票出力指示、送信指示、摂取量情報、診断情報である。
【0227】
なお、送信指示は、アドバイス情報の送信の指示である。送信指示は、ユーザ回答情報を有する。送信指示は、例えば、ユーザ識別子を有する。送信指示は、例えば、1以上のユーザ属性値を有する。
【0228】
各種の指示や情報の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。
【0229】
端末処理部53は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、端末受付部52が受け付けた指示や情報等を、送信する指示や情報等のデータ構造にすることである。各種の処理は、例えば、端末受信部55が受信した情報を、出力するデータ構造にすることである。
【0230】
端末送信部54は、各種の指示や情報等を水分アドバイス出力装置4に送信する。端末送信部54は、端末処理部53が構成した指示や情報等を水分アドバイス出力装置4に送信する。端末送信部54は、例えば、回答情報、質問票出力指示、送信指示、摂取量情報、診断情報を水分アドバイス出力装置4に送信する。
【0231】
端末受信部55は、各種の情報等を受信する。端末受信部35は、例えば、水分アドバイス出力装置4から質問票情報、摂取量情報、アドバイス情報、またはスコアを受信する。
【0232】
端末出力部56は、各種の情報等を出力する。端末出力部36は、例えば、質問票情報、摂取量情報、アドバイス情報、またはスコアを出力する。
【0233】
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0234】
格納部41、対応情報格納部411、および端末格納部51は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0235】
格納部41等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部41等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部41等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部41等で記憶されるようになってもよい。
【0236】
受付部42、診断情報受付部421、および端末受信部55は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。なお、受付部42、および診断情報受付部421は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0237】
処理部43、アドバイス取得部431、スコア取得部432、および端末処理部53は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部43等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、例えば、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0238】
出力部44、アドバイス出力部441、スコア出力部442、および端末送信部54は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。なお、出力部44、アドバイス出力部441、およびスコア出力部442は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0239】
端末受付部52は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
【0240】
端末出力部56は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部56は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0241】
次に、水分アドバイスシステムBの動作例について説明する。まず、水分アドバイス出力装置4の動作例について、
図17のフローチャートを用いて説明する。なお、
図17のフローチャートにおいて、
図5のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。また、
図17のフローチャートにおいて、主体は、水分アドバイス出力装置4であることは言うまでもない。
【0242】
(ステップS1701)摂取量取得部232は、ステップS509で取得した1以上の水分摂取量を用いて、摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、ステップS509で取得した2以上の水分摂取量を加算し、摂取量情報を取得する。摂取量取得部232は、例えば、ステップS509で取得した一つ水分摂取量を取得する。
【0243】
(ステップS1702)スコア取得部432は、ステップS1701で取得した摂取量情報を用いて、スコアを取得する。なお、スコア取得部432がスコアを取得する方法を種々あり得、上述したので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0244】
(ステップS1703)アドバイス取得部431は、ステップS1701で取得した摂取量情報を用いて、アドバイス情報を取得する。なお、アドバイス取得部431がアドバイス情報を取得する方法を種々あり得、上述したので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0245】
(ステップS1704)処理部43は、ステップS1701で取得した摂取量情報、ステップS1702で取得したスコア、ステップS1703で取得したアドバイス情報のうち、1または2以上の情報を用いて、出力する情報を構成する。出力する情報は、通常、摂取量情報、スコア、アドバイス情報のうちの1または2以上の情報を有する。
【0246】
(ステップS1705)出力部44は、ステップS1704で構成された情報を出力する。ステップS501に戻る。なお、出力部44は、例えば、ステップS1704で構成された情報をユーザ端末5に送信する。
【0247】
なお、
図17のフローチャートのステップS504において、診断情報も受け付けられても良い。かかる場合、アドバイス取得部431は、診断情報をも用いて、アドバイス情報を取得することは好適である。また、かかる場合、スコア取得部432は、診断情報をも用いて、スコアを取得することは好適である。また、
図17のフローチャートにおいて、ユーザ回答情報に対応するユーザ識別子と対になる1以上のユーザ属性値をも用いて、処理部43は、アドバイス情報またはスコアを取得することは好適である。
【0248】
さらに、
図17のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0249】
次に、ユーザ端末5の動作例について、
図18のフローチャートを用いて説明する。なお、
図18のフローチャートにおいて、
図6のフローチャートと同一のステップについて、説明を省略する。
【0250】
(ステップS1801)端末受信部55は、出力する情報を水分アドバイス出力装置4から受信したか否かを判断する。情報を受信した場合はステップS1802に行き、情報を受信しなかった場合はステップS1801に戻る。なお、受信される情報は、例えば、HTML、XML等で記述されている。但し、受信される情報の構造は問わない。
【0251】
(ステップS1802)端末処理部53は、ステップS1801で受信された情報を用いて、出力する情報を構成する。端末出力部56は、当該情報を出力する。ステップS601に戻る。なお、出力される情報は、通常、摂取量情報、スコア、アドバイス情報のうちの1または2以上の情報を有する。
【0252】
なお、
図18のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0253】
以下、本実施の形態における水分アドバイスシステムBの具体的な動作例について説明する。水分アドバイスシステムBの概念図は
図14である。
【0254】
本具体例において、実施の形態1の具体例で述べた処理と同様の処理により、摂取量情報を取得する、とする。
【0255】
また、水分アドバイス出力装置4の質問票格納部211には、
図7、
図8に示す質問票情報を含む2以上の質問票情報が格納されている、とする。
【0256】
また、元情報格納部212には、
図11に示す元情報管理表が格納されている、とする。なお、
図11に示す元情報管理表の取得方法は、実施の形態1で説明したので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0257】
かかる状況において、以下、2つの具体例について説明する。具体例1は、摂取量情報とユーザ識別子とを用いてアドバイス情報とスコアとを取得する場合である。具体例2は、摂取量情報とユーザ識別子と診断情報とを用いてアドバイス情報とスコアとを取得する場合である。
【0258】
(具体例1)
今、水分アドバイス出力装置4の対応情報格納部411には、
図19に示す対応情報管理表が格納されている、とする。対応情報管理表は、1または2以上の対応情報を管理する表である。対応情報は、ここでは、「ID」「摂取量条件」「アドバイス情報」「スコア」を有する。「摂取量条件」は、「ユーザ属性値」「摂取量情報(x)」を有する。「ユーザ属性値」は、1または2以上のユーザ属性値に関する条件である。「ユーザ属性値」は、ここでは、「男性」または「女性」である。「摂取量情報(x)」は、ここでは、摂取量情報が特定する1日の水分摂取量の範囲を特定する情報である。「アドバイス情報」は、ここでは、アドバイスを示す文字列である。「スコア」は、ここでは、1から5の整数であり、5が最良で、1が最低である。
【0259】
図19において、ユーザ属性値、および摂取量情報に応じて、アドバイス情報、スコアが異なる。
【0260】
かかる状況において、実施の形態1の具体例で説明した処理が行われ、ユーザは、ユーザ端末5に表示された質問票情報(例えば、
図7参照)に対して、回答情報を入力した、とする。また、ここでは、ユーザは、ユーザ端末5に表示された図示しない送信ボタンを指示した、とする。
【0261】
すると、ユーザ端末5は、回答情報の集合と、ユーザ識別子とを有するユーザ回答情報を構成し、当該ユーザ回答情報を水分アドバイス出力装置4に送信する。
【0262】
次に、水分アドバイス出力装置4の受付部42は、回答情報の集合と、ユーザ識別子とを有するユーザ回答情報を受信する。
【0263】
そして、実施の形態1の具体例において説明したように、水分アドバイス出力装置4の摂取量取得部232は、当該ユーザの1日の水分摂取量を示す摂取量情報「1215ミリリットル」を取得した、とする。なお、「1215ミリリットル」は、
図19の摂取量情報(x)「a
1<x<=a
2」を満たす、とする。
【0264】
次に、スコア取得部432は、受信されたユーザ識別子と対になるユーザ属性値「男性」を、図示しないユーザ管理表から取得する。また、スコア取得部432は、ユーザ属性値「男性」と、摂取量情報「1215ミリリットル」が満たす摂取量条件「a
1<x<=a
2」を、
図19の対応情報管理表から決定する。そして、スコア取得部432は、ユーザ属性値「男性」と摂取量条件「a
1<x<=a
2」と対になるスコア「2」を
図19の対応情報管理表から取得する。
【0265】
次に、アドバイス取得部431は、ユーザ属性値「男性」と摂取量条件「a
1<x<=a
2」と対になるアドバイス情報を、
図19の対応情報管理表から取得する。
【0266】
次に、処理部43は、取得した摂取量情報、取得したスコア、取得したアドバイス情報を用いて、出力する情報を構成する。
【0267】
次に、出力部44は、構成された情報をユーザ端末5に送信する。
【0268】
次に、ユーザ端末5は、情報を受信し、出力する。かかる出力例は、
図20である。
図20において、2001は摂取量情報、2002はスコア、2003はアドバイス情報である。
【0269】
(具体例2)
今、水分アドバイス出力装置4の対応情報格納部411には、
図21に示す対応情報管理表が格納されている、とする。対応情報管理表は、1または2以上の対応情報を管理する表である。対応情報は、ここでは、「ID」「摂取量条件」「アドバイス情報」「スコア演算式」を有する。「摂取量条件」は、「ユーザ条件」「摂取量情報(x)」を有する。「ユーザ条件」は、ユーザに関する条件であり、ここでは、「ユーザ属性値」「診断情報」を有する。「診断情報」は、診断情報関する条件であり、ここでは、「糖尿病」「尿酸値7.0以上」を有する。
【0270】
「ユーザ属性値」は、1または2以上のユーザ属性値に関する条件である。「ユーザ属性値」は、ここでは、「男性」または「女性」である。「糖尿病」は、ここでは、糖尿病の有無を示し、「1」は糖尿病であること、「0」は糖尿病でないことを示す。「尿酸値7.0以上」は、尿酸値が7.0以上であるか否かを示す。「1」は尿酸値が7.0以上であること、「0」は尿酸値が7.0未満であることを示す。「摂取量情報(x)」は、ここでは、摂取量情報が特定する1日の水分摂取量の範囲を特定する情報である。「アドバイス情報」は、ここでは、アドバイスを示す文字列、または変数(「<>」で囲まれた箇所)と雛形からなる。例えば、変数<g21(x)>は、不足している水分摂取量を算出する演算式であり、摂取量情報(x)をパラメータとする演算式「g21(x)」である。なお、演算式「g21(x)」は、xをパラメータとする減少関数である。また、「スコア演算式」は、摂取量情報(x)をパラメータとする演算式であり、スコアを算出する演算式である。なお、ここでのスコアは、例えば、0~100までの整数であり、100が最良で、0が最低である、とする。演算式「f11(x)」「f12(x)」「f13(x)」「f14(x)」「f21(x)」「f22(x)」「f23(x)」「f24(x)」は、xをパラメータとする増加関数である。また、演算式「f31(x)」「f32(x)」「f33(x)」「f34(x)」「f41(x)」「f42(x)」「f43(x)」「f44(x)」は、xをパラメータとする減少関数である。
【0271】
図21において、ユーザ属性値、診断情報、および摂取量情報に応じて、アドバイス情報、スコア演算式が異なることは好適である。
【0272】
なお、
図21において、ユーザ属性値「女性」に対応するレコードは、一部を除いて、省略している。
【0273】
かかる状況において、実施の形態1の具体例で説明した処理が行われ、ユーザは、ユーザ端末5に表示された質問票情報(例えば、
図7参照)に対して、回答情報を入力した、とする。また、ユーザは、ユーザ端末5に、診断情報「<糖尿病>あり,<尿酸値>7.5」を入力し、図示しない送信ボタンを指示した、とする。
【0274】
すると、ユーザ端末5は、回答情報の集合と、診断情報「<糖尿病>あり,<尿酸値>7.5」と、ユーザ識別子とを有するユーザ回答情報を構成し、当該ユーザ回答情報を水分アドバイス出力装置4に送信する。
【0275】
次に、水分アドバイス出力装置4の受付部22は、回答情報の集合と、診断情報「<糖尿病>あり,<尿酸値>7.5」と、ユーザ識別子とを有するユーザ回答情報を受信する。
【0276】
そして、実施の形態1の具体例において説明したように、水分アドバイス出力装置4の摂取量取得部232は、当該ユーザの1日の水分摂取量を示す摂取量情報「1215ミリリットル」を取得した、とする。なお、「1215ミリリットル」は、
図21の摂取量情報(x)「a
11<x<=a
12」を満たす、とする。
【0277】
次に、スコア取得部432は、受信されたユーザ識別子と対になるユーザ属性値「男性」を、図示しないユーザ管理表から取得する。また、スコア取得部432は、「<尿酸値>7.5」から、「尿酸値7.0以上」であると判断し、値「1」を取得する。また、スコア取得部432は、摂取量情報「1215ミリリットル」が満たす摂取量条件を、「a
11<x<=a
12」である、と判断する。そして、スコア取得部432は、ユーザ属性値「男性」と尿酸値7.0以上「1」と摂取量条件「a
1<x<=a
2」と対になるスコア演算式「S
21=f
21(x)」を
図21の対応情報管理表から取得する。次に、スコア取得部432は、スコア演算式「S
21=f
21(x)」のxに「1215」を代入し、当該スコア演算式を実行し、スコア「S
21=52」を取得した、とする。
【0278】
次に、アドバイス取得部431は、ユーザ属性値「男性」と尿酸値7.0以上「1」と摂取量条件「a
1<x<=a
2」と対になるアドバイス情報「就寝まで<g
21(x)>ミリリットルの水分をとりましょう」を
図21の対応情報管理表から取得する。次に、アドバイス取得部431は、演算式「g
21(x)」のxに「1215」を代入し、当該演算式を実行し、値「500」を取得した、とする。次に、アドバイス取得部431は、値「500」を<g
21(x)>に代入し、出力するアドバイス情報「就寝まで500ミリリットルの水分をとりましょう」を取得する。なお、演算式「g
21(x)」「g
22(x)」「g
23(x)」「g
24(x)」は、摂取量情報(x)をパラメータとする減少関数であり、不足している水分量を取得する演算式である。
【0279】
次に、処理部43は、取得した摂取量情報、取得したスコア、取得したアドバイス情報を用いて、出力する情報を構成する。
【0280】
次に、出力部44は、構成された情報をユーザ端末5に送信する。
【0281】
次に、ユーザ端末5は、情報を受信し、出力する。かかる出力例は、
図22である。
図22において、2201は摂取量情報、2202はスコア、2203はアドバイス情報である。
【0282】
以上、本実施の形態によれば、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0283】
また、本実施の形態によれば、ユーザ属性値と水分摂取量とに応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0284】
また、本実施の形態によれば、健康診断に関する診断情報をも用いて、適切なアドバイスを得ることができる。
【0285】
また、本実施の形態によれば、ユーザの水分摂取量に関する良好さに関するスコアを、ユーザに提示できる。
【0286】
また、本実施の形態によれば、設問への回答を用いて取得された水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
ユーザ属性値に応じた適切な設問への回答を用いて取得された水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0287】
さらに、本実施の形態によれば、ランダムフォレスト等の機械学習のアルゴリズムを用いて、適切な水分摂取量を取得し、当該水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができる。
【0288】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における水分アドバイス出力装置4を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、ユーザの水分摂取量に関する摂取量情報を取得する摂取量取得部と、前記摂取量情報を用いて、前記ユーザへのアドバイス情報を取得するアドバイス取得部と、前記アドバイス情報を出力するアドバイス出力部として機能させるためのプログラムである。
【0289】
また、
図23は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の学習装置1や水分摂取量推定装置2等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図23は、このコンピュータシステム300の概観図であり、
図24は、システム300のブロック図である。
【0290】
図23において、コンピュータシステム300は、CD-ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
【0291】
図24において、コンピュータ301は、CD-ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、CD-ROMドライブ3012等に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0292】
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の水分摂取量推定装置2等の機能を実行させるプログラムは、CD-ROM3101に記憶されて、CD-ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD-ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0293】
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の水分摂取量推定装置2等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0294】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0295】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。つまり、水分摂取量推定装置2等は、スタンドアロンの装置であっても良く、2以上の装置から構成されても良い。
【0296】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0297】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0298】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0299】
以上のように、本発明にかかる水分アドバイス出力装置は、ユーザの水分摂取量に応じた適切なアドバイスを得ることができるという効果を有し、水分摂取に関するアドバイスを行うサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0300】
1 学習装置
2 水分摂取量推定装置
3、5 ユーザ端末
4 水分アドバイス出力装置
11 学習格納部
12 学習受付部
13 学習処理部
14 学習出力部
21、41 格納部
22、42 受付部
23、43 処理部
24、44 出力部
31、51 端末格納部
32、52 端末受付部
33、53 端末処理部
34、54 端末送信部
35、55 端末受信部
36、56 端末出力部
111 回答格納部
112 実測値格納部
211 質問票格納部
212 元情報格納部
221 回答受付部
231 質問票取得部
232 摂取量取得部
241 質問票出力部
242 摂取量出力部
411 対応情報格納部
421 診断情報受付部
431 アドバイス取得部
432 スコア取得部
441 アドバイス出力部
442 スコア出力部