IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ナノヴァリー カンパニー,リミテッドの特許一覧

<>
  • 特開-反射型太陽光発電システム 図1
  • 特開-反射型太陽光発電システム 図2
  • 特開-反射型太陽光発電システム 図3
  • 特開-反射型太陽光発電システム 図4
  • 特開-反射型太陽光発電システム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092587
(43)【公開日】2022-06-22
(54)【発明の名称】反射型太陽光発電システム
(51)【国際特許分類】
   H02S 40/22 20140101AFI20220615BHJP
   H02S 10/40 20140101ALI20220615BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20220615BHJP
   B63B 35/00 20200101ALI20220615BHJP
【FI】
H02S40/22
H02S10/40
H02S20/10 A
B63B35/00 T
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021191902
(22)【出願日】2021-11-26
(31)【優先権主張番号】10-2020-0172471
(32)【優先日】2020-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.スタイロフォーム
(71)【出願人】
【識別番号】520149467
【氏名又は名称】ナノヴァリー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヨン-クォン
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151JA13
5F151JA14
5F151JA23
5F151JA30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】農作物が栽培される農地に設置される太陽電池の遮光率を下げながらも発電効率を維持または高めることができる太陽光発電システムを提供する。また、海上または水上に設置される太陽電池の発電効率を高めることができる太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】太陽光発電システムは、太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルと所定間隔離隔して配置される反射体を含み、前記反射体において、前記太陽電池パネルと対向する面のうち少なくとも上部が膨らんでいるように屈曲した曲面形で形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルと所定間隔離隔して配置される反射体を含み、
前記反射体において、前記太陽電池パネルと対向する反射面のうち少なくとも一部が膨らんでいる曲面からなっている、太陽光発電システム。
【請求項2】
前記反射体の下面が前記太陽電池パネルに連接して付着されている、請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項3】
支持台をさらに含み、
前記支持台上に前記太陽電池パネルと前記反射体が配置される、請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項4】
前記太陽光発電システムは農作物が栽培される農地に設置される、請求項3に記載の太陽光発電システム。
【請求項5】
前記太陽電池パネルは地面との傾斜角が60~120°となるように設置される、請求項4に記載の太陽光発電システム。
【請求項6】
前記太陽電池パネルは地面との傾斜角が80~100°となるように設置される、請求項4に記載の太陽光発電システム。
【請求項7】
前記反射体の高さは前記太陽電池パネルの高さ以下である、請求項4に記載の太陽光発電システム。
【請求項8】
前記太陽電池パネルと反射体の下部に配置されて前記太陽電池パネルと反射体を水上で浮遊させる浮遊構造体をさらにふくむ、請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項9】
前記浮遊構造体上に配置されて太陽電池パネルに波が衝突することを防止する防波構造体をさらに含み、
前記防波構造体に前記反射体が形成される、請求項8に記載の太陽光発電システム。
【請求項10】
前記浮遊構造体は防波構造体を含む、請求項8に記載の太陽光発電システム。
【請求項11】
前記反射体は前記防波構造体に一体型に付着される、請求項9に記載の太陽光発電システム。
【請求項12】
前記反射体はその下面と前記太陽電池パネルの下面がなす内角が60~150°となるように傾斜して配置される、請求項1~請求項11のいずれか一項に記載の太陽光発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は営農用や水上用に適合に使われ得る太陽光を反射する反射体を具備する太陽光発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化と日本での原子力発電所の事故などによって、持続可能でありながらも安全に使用できるエネルギーとして再生エネルギーに対する関心と必要性が浮き彫りにされている。化石燃料に対する依存度が高い韓国内でも太陽光発電は必然的な方案として普及が推進されており、政策的な支援も活発になされている。
【0003】
しかし、陸上でなされている現在の太陽光発電システムは主に山林と農地に設置されているため、自然を毀損するだけでなく周囲の動植物にも悪影響を及ぼす可能性に対する恐れがある。
【0004】
このような状況を改善するために適用されている営農用太陽光発電は農地を耕作するとともに太陽光発電を併行する方法であって、日照量の約30%を太陽光発電に利用し残りは農作物の生産に利用して収穫量を80%以上に維持できるため、農家の付加価値を改善し。農村を活性化できる代案として注目を浴びている。
【0005】
ところが、営農用太陽光発電には農作物の作況が一定以上維持されなければならないため、日照量保全のために通常地面から高く設置される支持台上に32セルのような狭小型太陽電池パネルを設置して適用する。
【0006】
太陽電池パネルが付着される構造物は支持台、トラス型支持台、独立型支持台を含み、地上から3m以上の離隔高さを有し、遮光率は約30%を維持するように設置するのが一般的である。そして、農地面積に比べて設置されるパネルの面積にも制限があるため、単位面積当たり発電量に限界がある問題がある。
【0007】
一方、水上太陽光発電は湖や海などの遊休水面を資源として活用することができ、水面を通じての自然冷却効果を有することができるため、太陽光発電量の向上に有利なものと期待されているが、発電効率をさらに向上させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
(特許文献1)公開特許公報第2020-0134065号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、農作物が栽培される農地に設置される太陽電池の遮光率を下げながらも発電効率を維持または高めることができる太陽光発電システムを提供するところにある。
【0010】
本発明の他の目的は、海上または水上に設置される太陽電池の発電効率を高めることができる太陽光発電システムを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するために本発明は、太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルと所定間隔離隔して配置される反射体を含み、前記反射体において前記太陽電池パネルと対向する反射面のうち少なくとも一部が膨らんでいる曲面からなっている、太陽光発電システムを提供する。
【0012】
本発明に係る太陽光発電システムでは、反射体の反射面の上部は表面に向かって膨らんでいる形態の曲面を有するため入射光が相対的に高角度で反射し、反射面の下部は入射光が相対的に底角度で反射するため対向する位置に配置される太陽電池パネルの全面を調査することができ、そのため、太陽電池パネルの発電効率を高めることができる。
【0013】
また、前記反射体の下面は前記太陽電池パネルに連接したり所定間隔離隔して付着され得る。反射体の下面と太陽電池パネル間の間隔は設置される場所と遮光率を考慮して調節され得、遮光率を考慮する時連接して設置されることが好ましい。
【0014】
また、前記太陽光発電システムは支持台をさらに含み、前記支持台上に前記太陽電池パネルと前記反射体が配置されるようにすることができる。前記支持台は太陽光発電システムによる陰影を最小化するためのものであり、地上から一定以上の高さ(通常3m以上)を有するものが使われ得る。また、支持台の形状はトラスの形状や独立支柱形状などの多様なものが使われ得、支持台の形状は農作物の栽培に大きい影響(例えば、遮光率)を与えない範囲内で多様な形状のものが使われ得る。
【0015】
また、前記太陽電池発電システムは農作物が栽培される農地に設置されるものであり得る。本発明に係る太陽電池発電システムは農地への遮光率を最小化しながらも発電量を維持できる構造であるため、営農用として適合に使われ得る。
【0016】
また、前記太陽電池パネルは地面との傾斜角が60~120°となるように設置され得る。太陽電池パネルが地面に対して設置される角度は太陽光発電システムによる遮光率に直接的に影響を及ぼす因子である。したがって、太陽電池パネルはできるだけ起立された形態で設置されることが好ましい。地面に対する設置角度が60~120°を逸脱する場合、本発明が目的とする農作物に対する遮光率の低減という効果を得ることが難しいため、前記範囲を維持することが好ましい。より好ましい角度は80~100°である。
【0017】
また、前記反射体の高さは前記太陽電池パネルの高さ以下であり得る。前記反射体の高さが高くなるほど遮光率が高くなるだけでなく、反射体の高さが高くなる場合、反射体の上部面で反射する高角度反射光が太陽電池パネルに反射しなくなるため1/2以下が好ましい。
【0018】
また、前記他の目的を達成するために本発明は、前記太陽電池パネルと反射体の下部に配置されて前記太陽電池パネルと反射体を水上で浮遊させる浮遊構造体と、前記浮遊構造体上に配置されて太陽電池パネルに波が衝突するのを防止する防波構造体をさらに含み、前記防波構造体に前記反射体が形成される、太陽光発電システムを提供する。このシステムでは太陽電池パネルを保護する防波構造体に反射体を形成することによって、太陽電池パネルの保護とともに反射光によって太陽電池の発電効率を向上できるようになる。
【0019】
また、前記浮遊構造体は防波構造体を含むことができる。すなわち、浮遊構造体と防波構造体を一体に形成することができる。これを通じて浮遊構造体と防波構造体の安全性を高めることができる。
【0020】
また、前記反射体は前記防波構造体に一体に形成され得る。すなわち、防波構造体の傾斜面に反射体を形成することができる。
【0021】
また、前記反射体はその下面と前記太陽電池パネルの下面がなす内角が60~150°となるように傾斜するように設置され得る。これは前記設置角度が60~150°の範囲を逸脱する場合、地面に対する遮光率が高くなったり発電効率が低下するためである。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態に係る太陽光発電システムでは、太陽電池パネルを地面に対して高角度で設置し太陽電池パネルに隣接して曲面形を含む反射体を設置することによって、発電量を保全するとともに農地に対する遮光率を減らすことができる。これに伴い、単位面積当たり農作物の生産量および/または発電量を高めることができる。
【0023】
また、本発明の他の実施形態に係る太陽光発電システムでは、反射体が太陽電池パネルを保護する防波構造物に形成されるようにすることによって、太陽電池パネルの保護と発電量の向上を共に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施例1に係る営農用太陽光発電システムの側面図である。
図2】本発明の実施例1に係る営農用太陽光発電システムの斜視図である。
図3】本発明の実施例1に使われた曲面形反射体の反射角度を説明するためのものである。
図4】本発明の実施例1と従来の営農用太陽光発電システムの遮光面積を比較したものである。
図5】本発明の実施例2に係る水上用太陽光発電システムの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施例に対して添付された図面を参照してその構成および作用を説明することにする。
【0026】
本発明の説明において、関連した公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略するであろう。また、或る部分が何らかの構成要素を「含む」とする時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くものではなく他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0027】
[実施例1]
図1は本発明の実施例1に係る営農用太陽光発電システムの側面図であり、図2は本発明の実施例1に係る営農用太陽光発電システムの斜視図であり、図3は本発明の実施例1に使われた曲面形反射体の反射角度を説明するためのものである。
【0028】
図1図2を参照すると、本発明の実施例1に係る営農用太陽光発電システム100は、地面に固定される支持台110と、前記支持台110の上部の一側に固定される据置台120と、前記据置台120上に据え置かれるとともに前記支持台110に固定される太陽電池パネル130と、前記太陽電池パネル130から所定距離離隔して傾斜して配置される反射体140を含んで構成される。
【0029】
前記支持台110は農作物が栽培される農地に略垂直に立てられるものであり、金属、コンクリートのような材料からなり棒状のものが使われる。前記支持台110の一端は農地に設置されるコンクリートのような固定台に堅固に固定される。前記支持台110は支持台110に結合される据置台120と、太陽電池パネル130との結合を容易にするために円形または多角形の管状の部材からなるものが好ましい。
【0030】
一方、本発明の実施例1では独立支柱型からなる支持台を提示したが、トラスト型のように多様な形状の支持台が使われてもよいのは言うまでもない。
【0031】
前記据置台120は前記支持台110の上端から所定距離下に前記支持台110に対して垂直に設置される板状の部材である。前記据置台120を支持台110に固定させる締結手段は、ボルトとナットのように公知の多様な締結手段が使われ得る。
【0032】
前記太陽電池パネル130は太陽電池セルを固定する略四角形のフレームの内部に一つまたは多数の太陽電池セルが固定された形態からなるもので、入射する太陽光によって発電を遂行するモジュールである。前記太陽電池パネル130には発電した電気を外部に伝達するための出力端子を具備している。
【0033】
前記太陽電池パネル130の下部フレームは前記据置台120にボルトのような締結手段を通じて固定され、前記太陽電池パネル130の上部フレームは前記支持台110にボルトのような締結手段を通じて固定設置される。この時、太陽電池パネル130は地面に対して略垂直に高角度で設置されている。本発明の実施例1では太陽電池パネル130を地面に対して垂直に設置したが、前述した通り、60~120°の範囲内で若干傾斜するように設置してもよい。太陽の遮光面積が大きな太陽電池パネル130を地面に対して高角度で設置することになると、太陽電池パネル130の下で耕作される耕作物に対する遮光率を大きく減らすことができる。
【0034】
前記反射体140は図面上、上部は膨らむように屈曲し下部は扁平な形状からなる板状の基板の一面に太陽光を反射できる反射層が形成されたものである。前記反射体140の下部は前記据置台120にボルトのような締結手段を使って前記太陽電池パネル130に対して所定の角度で傾斜して配置される。
【0035】
この時、前記反射体140の設置角度は、前記反射体140の扁平な下部と太陽電池パネル130の下部がなす内角が60~150°となるように設置されることが好ましい。前記角度が60°未満の場合は発電効率が低下し、150°を超過する場合には反射体140による遮光面積が増加して遮光率が高くなるためである。
【0036】
本実施例では反射体の上部に曲面の形状を含むものに対して記述したが、その他に上部および下部面または左右面に対しても曲面の形状を有するように適用したり、全体として曲面形状(半球状を含む)を有するように適用しても遮光率を減少させる効果が得られるため、曲面の形状を反射体に全般的に拡大して適用するものも含む。
【0037】
また、前記反射体140の高さは前記太陽電池パネル130の高さに対してそれ以下となるように設置されることが好ましいが、これを超過することになると、前記反射体140の上部で高角度で反射する太陽光が前記太陽電池パネル130に入射しないものが多くなるだけでなく、遮光面積が増加するためである。
【0038】
図3は、本発明の実施例1に使われた曲面形反射体の反射角度を説明するためのものである。
【0039】
図3で確認されるように、実施例1の曲面形反射体の上部は膨らむように屈曲しているため、入射光が太陽電池パネルに対して相対的に高角度で反射し、扁平な下部では入射光が太陽電池パネルに対して相対的に底角度で反射する。本発明で「相対的に高角度で反射する」とは地面に対する反射角度が大きいという意味であり、「相対的に底角度で反射する」とは地面に対する反射角度が小さいという意味である。
【0040】
これに伴い、反射体の屈曲した上部で高角度で反射した反射光は近接して配置されても太陽電池パネル130の上部を向くようになり、反射体の扁平な下部で反射した反射光は太陽電池パネル130の下部を向くようになる。これを通じて、反射体の大きさがパネルの大きさより狭小であっても高角度傾斜角のパネルの全面に太陽光が反射することによってパネルと反射体による陰影を最小化することができ、遮光率を低く維持することができる。
【0041】
図4は、本発明の実施例1と従来の営農用太陽光発電システムの遮光面積を比較したものである。
【0042】
図4に図示されたように、従来の地面に対して底角度の傾斜角で設置された太陽電池パネルとこの太陽電池パネルに隣接して設置された平面形反射体を適用した場合と、高角度の傾斜角で設置された太陽電池パネルに曲面形の部分を含む反射体を適用した場合を比較すると、それぞれに垂直光が入射する場合を想定する時、本発明の実施例1に係る場合が従来の例に比べて陰影の面積が顕著に減少することが分かる。すなわち、本発明の実施例1に係る営農用太陽光発電システムが従来の営農用太陽光発電システムに比べて、遮光率を顕著に減らすか、同一の遮光率に対してはより良い発電効率を得ることができる。
【0043】
[実施例2]
図5は、本発明の実施例2に係る水上型太陽光発電システムの側面図である。
【0044】
図5を参照すると、本発明の実施例2に係る水上型太陽光発電システム200は、水面に配置されて浮力を提供する浮遊体210と、前記浮遊体210の上部の一側に固定される防波体220と、前記浮遊体210の上部の他側に固定される据置台230と、前記据置台230に固定される太陽電池パネル240と、前記防波体220に形成される反射体250を含んで構成される。
【0045】
前記浮遊体210は略直六面体の形状からなり、フィラメントワインディング方式によって製作し、内部にはスタイロフォーム微粒子を充填して外部衝撃によって浮遊体が破損した場合にも、浮遊体の機能を所定期間維持して補修できるようにするのが一般的である。
【0046】
前記防波体220は略板状の部材からなり、耐腐食性に優れており、単位重量当たり強度が大きな救助用部材であり、大量生産が可能なPFRP(Pultruded Fiber Reinforced Polymeric Plastic)を使うのが好ましい。前記防波体220は水面で発生する波が太陽電池パネルに越えて行って太陽電池パネルを破損させる、いわゆる越波防止のための前記太陽電池パネル240に対して所定角度傾斜して配置される。また、前記防波体220で前記太陽電池パネル240に対向する面の上部は膨らむように屈曲した屈曲面を有し、下部は扁平な面を有するように形成される。
【0047】
本実施例では反射体の上部に曲面の形状を含むものに対して記述したが、その他に上部および下部面または左右面に対しても曲面の形状を有するように適用したり、全体として曲面の形状(半球状を含む)を有するように適用しても遮光率を減少させる効果が得られるため、曲面の形状を反射体に全般的に拡大して適用するものも含む。
【0048】
前記据置台230は前記浮遊体210上に前記太陽電池パネル240を固定するための支持用構造物であり、前記据置台230としてでは棒状のパイプ材が使われる。
【0049】
前記太陽電池パネル240は太陽電池セルを固定する略四角形のフレームの内部に一つまたは多数の太陽電池セルが固定された形態からなるもので、入射する太陽光によって発電を遂行するモジュールである。前記太陽電池パネル240には発電した電気を外部に伝達するための出力端子を具備している。
【0050】
前記太陽電池パネル240は前記据置台230により水面に対して所定角度に傾斜して配置される。
【0051】
前記反射体250は前記防波体220の太陽電池パネル240を対向する面に付着されるもので、前記高分子フィルムやステンレス鋼薄板などの非金属および金属材料を含む基板と、前記基板上に形成される樹脂フィルムと、前記樹脂フィルム上に形成される反射層と、前記反射層上に形成される保護層を含んで構成され得る。前記反射体250は前記防波体220上に接着、接合または締結方式等で結合され得る。
【0052】
このように曲面の形状からなる反射体250を利用して太陽電池パネル240に太陽光が反射するように設置すると、反射体250の大きさを縮小しながらも、太陽電池パネル240の全面に対して高角度および底角度反射光を作ることができるため、発電量を改善できる。すなわち、垂直傾斜角で設置された太陽電池パネルに対して曲面形および平面形を含む反射体を適用した結果、反射体なしに30度傾斜角で設置されたモジュールに比較して、日射量の変化につれて5.7~13.5%範囲で日中発電量が向上することを確認した。
【符号の説明】
【0053】
100:営農用太陽光発電システム
110:支持台
120:据置台
130:太陽電池パネル
140:反射体
200:水上用太陽光発電システム
210:浮遊体
220:防波構造体
230:据置台
240:太陽電池パネル
250:反射体
図1
図2
図3
図4
図5