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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092634
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】ロッカーを利用した商品売買システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220616BHJP
   G06Q 20/18 20120101ALI20220616BHJP
   G07F 9/10 20060101ALI20220616BHJP
   G07F 17/12 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q20/18
G07F9/10 E
G07F9/10 B
G07F17/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020205431
(22)【出願日】2020-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】518274076
【氏名又は名称】3Gサポート株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】特許業務法人あいち国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130188
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜一
(72)【発明者】
【氏名】田中 史和
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 直之
【テーマコード(参考)】
3E044
3E048
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044AA07
3E044BA04
3E044DD03
3E044FB01
3E044FB03
3E048CA02
3E048CA11
3E048CA17
3E048CA22
5L049BB46
5L049BB50
5L055AA38
(57)【要約】
【課題】購入者がロッカーに格納された商品を十分に把握することができるロッカーを利用した商品売買システムを提供する。
【解決手段】ロッカーを利用した商品売買システム1は、出品者により商品を格納されるロッカー11と、ロッカー11の扉11bを施錠する錠装置12と、ロッカー11の商品格納空間に配置され、商品格納空間内の商品を撮像するライブカメラ16と、ロッカー11の外部に設けられ、ライブカメラ16により撮像されているライブ画像を表示する表示装置14とを備える。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品者により商品を格納されるロッカーと、
前記ロッカーの扉を施錠する錠装置と、
前記ロッカーの商品格納空間に配置され、前記商品格納空間内の商品を撮像するライブカメラと、
前記ロッカーの外部に設けられ、前記ライブカメラにより撮像されているライブ画像を表示する表示装置と、
を備える、ロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項2】
前記商品売買システムは、さらに、
購入希望者が閲覧可能な所定のWEBサイトに前記ライブ画像を登録するWEB登録部を備える、請求項1に記載のロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項3】
出品者により商品を格納されるロッカーと、
前記ロッカーの扉を施錠する錠装置と、
前記ロッカーの商品格納空間に配置され、前記商品格納空間内の商品を撮像するライブカメラと、
購入希望者が閲覧可能な所定のWEBサイトに前記ライブカメラにより撮像されているライブ画像を登録するWEB登録部と、
を備える、ロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項4】
前記商品売買システムは、さらに、
購入希望者の操作により、前記ロッカー内における前記ライブカメラの位置、撮像方向及び焦点距離の少なくとも1つを変更する操作を行うカメラ操作部を備える、請求項1-3の何れか1項に記載のロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項5】
前記カメラ操作部は、前記ロッカーに直接設けられる、請求項4に記載のロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項6】
前記カメラ操作部は、購入希望者が閲覧可能なWEBサイトを介して操作を行う、請求項4又は5に記載のロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項7】
前記商品売買システムは、さらに、
前記ロッカーの商品格納空間に配置される光源と、
購入希望者の操作により、前記光源の位置又は前記光源の光軸中心方向を変更する操作を行う光源操作部と、
を備える、請求項4-6の何れか1項に記載のロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項8】
前記光源操作部は、前記ロッカーに直接設けられる、請求項7に記載のロッカーを利用した商品売買システム。
【請求項9】
前記光源操作部は、購入希望者が閲覧可能なWEBサイトを介して操作を行う、請求項7又は8に記載のロッカーを利用した商品売買システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロッカーを利用した商品売買システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、WEBサイトにおける商品取引が頻繁に行われるようになってきた。一般に、購入者は、宅配にて商品を受け取ったり、コンビニエンスストア等の指定店舗等にて商品を受け取ったりする。この他に、特許文献1,2には、WEBサイトでの取引成立後に、ロッカーを利用して物品の受け渡しを行うことが記載されている。具体的には、取引成立後に物品提供者がロッカーに入れ、当該ロッカーの暗証番号が物品受取者に通知され、物品受取者がロッカーにて暗証番号を用いて解錠することで物品を受け取る。
【0003】
また、特許文献3には、ロッカーを利用した商品の自動販売機が記載されている。具体的には、事業者がロッカーに商品を入れ、購入者がロッカー内の商品を直に確認して、購入者が現金決済完了で商品を取り出す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-358573号公報
【特許文献2】特開2002-358463号公報
【特許文献3】特開2018-163393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献3に記載のように、ロッカーの管理者がロッカーを利用して商品を販売する場合において、購入希望者は、ロッカー内に格納されている商品を、ロッカーの窓から覗き込むことで視認することができる。しかし、商品がロッカー内に格納されている状態では、購入希望者は、商品を十分に把握することができない。
【0006】
また、特許文献3においては、事業者は、ロッカーの管理者であると共に、商品の提供者である。そのため、商品の提供者がロッカーの管理者でない場合に、上述したロッカーを利用した商品の販売を行うことができない。
【0007】
ところで、近年、WEBサイトを利用した個人間の商品売買が行われている。しかし、WEBサイトを利用したシステムでは、WEBサイトを利用することができる者に限定されている。さらに、購入者によっては、現物を確認した上で、商品を購入したいと考える者も多数存在する。また、個人間の商品売買においては、出品者が店舗に商品を配置するということも現実的ではない。
【0008】
本発明は、購入者がロッカーに格納された商品を十分に把握することができるロッカーを利用した商品売買システムを提供する。また、本発明は、購入者がロッカーの場所に存在しないとしても、購入者がロッカーに格納された商品を十分に把握することができるロッカーを利用した商品売買システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1.第一の商品売買システム)
ロッカーを利用した商品売買システムは、出品者により商品を格納されるロッカーと、前記ロッカーの扉を施錠する錠装置と、前記ロッカーの商品格納空間に配置され、前記商品格納空間内の商品を撮像するライブカメラと、前記ロッカーの外部に設けられ、前記ライブカメラにより撮像されているライブ画像を表示する表示装置とを備える。
【0010】
第一の商品売買システムによれば、購入希望者は、表示装置に表示されたライブ画像を閲覧することにより、ロッカー内に格納されている商品を把握することができる。特に、購入希望者は、ロッカーの窓からのみでは視認することができない商品の状態を把握することができる。従って、購入希望者は、商品の状態を十分に把握した上で、購入を決断することができる。
【0011】
(2.第二の商品売買システム)
ロッカーを利用した商品売買システムは、出品者により商品を格納されるロッカーと、前記ロッカーの扉を施錠する錠装置と、前記ロッカーの商品格納空間に配置され、前記商品格納空間内の商品を撮像するライブカメラと、購入希望者が閲覧可能な所定のWEBサイトに前記ライブカメラにより撮像されているライブ画像を登録するWEB登録部とを備える。
【0012】
第二の商品売買システムによれば、購入希望者は、WEBサイトに登録されたライブ画像を閲覧することにより、ロッカー内に格納されている商品を把握することができる。特に、購入希望者は、ロッカーの窓からのみでは視認することができない商品の状態を把握することができる。従って、購入希望者は、商品の状態を十分に把握した上で、購入を決断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】商品売買システムの概要を示す図である。
図2】商品売買システムにおいて購入代金の流れを示す図である。
図3】ロッカーの内部構成を示す図である。
図4】ロッカーの内部構成を示す図であって、図3とは異なる状態を示す図である。
図5】商品売買システムの機能ブロック構成を示す図である。
図6】商品売買処理のフローチャートを示す図である。
図7】ライブカメラ及び光源の操作に関する機能ブロック構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(1.商品売買システムの概要)
商品売買システムの概要について説明する。商品売買システムは、ロッカーを商品陳列場所として利用する。そして、出品者が商品をロッカーに格納することにより、商品が出品された状態となる。また、購入者がロッカーにて商品を購入して当該商品を取得することができる。
【0015】
また、購入者は電子決済により商品を購入する。電子決済方法として、専用プリペイドカード、クレジットカード、公知の電子マネーカード等を利用することができる。購入代金は、出品者、ロッカーの管理者、システム管理事業者等に分配される。具体的には、電子決済後に、システム管理事業者が、事前に登録された出品者の取引口座に、購入代金の一部を売上金として送金することにより、出品者が、売上金を受け取ることができる。また、電子決済後に、システム管理事業者が、事前に登録されたロッカーの管理者の取引口座に、購入代金の一部を管理手数料として送金することにより、ロッカーの管理者が、ロッカー管理手数料を受け取ることができる。
【0016】
システム管理事業者は、システム管理費として、出品者及びロッカーの管理者へ送金した残金を取得することができる。なお、電子決済方法によっては、他の決済事業者を介することがある。この場合には、システム管理事業者は、当該他の決済事業者との間で、購入代金を受け取ることになる。
【0017】
当該商品売買システムによれば、ロッカーが、無人店舗として機能する。さらに、出品者は、ロッカーの利用者であり、購入者も、ロッカーの利用者である。つまり、ロッカーの利用者同士、すなわち個人間での商品の売買を可能となる。出品者は、ロッカーの管理者である必要はなく、自由にロッカーを利用できる任意の者である。つまり、出品者は、店舗に商品を配置することなく、商品の販売場所をロッカーに確保することができる。このように、出品者は、容易に商品を出品できる。
【0018】
また、購入者は、ロッカーの内部に存在する現物を確認した上で、商品の購入を判断することができる。つまり、購入者は、WEB取引のように単なる写真のみではなく、店舗におけるショッピングを行う感覚で、商品を購入することができる。従って、購入者は、安心して商品を購入することができる。
【0019】
また、出品者が出品した商品が購入者によって購入された場合には、予め登録されている出品者の取引口座に、購入代金の少なくとも一部が送金される。つまり、出品者は、集金を出品者自身が行う必要がない。このように、出品者が売上金の回収を行うことも容易となる。
【0020】
また、ロッカーの管理者は、商品が順調に流通しているのであれば、商品の管理を行う必要もなく、購入代金に関する処理を行う必要もない。また、ロッカーの管理者が受け取るロッカー管理手数料は、出品者と同様に、電子決済後にロッカー管理者の取引口座に送金される。従って、ロッカー管理者がロッカー管理手数料の回収を行う必要もない。ただし、ロッカー管理者は、商品が指定期間を超えて購入されなかった場合には、当該商品の処分等を行うことがある。
【0021】
(2.商品売買システム1の構成)
商品売買システム1の構成について図1を参照して説明する。図1に示すように、商品売買システム1は、ロッカーユニット2及びサーバ3を備える。なお、図1において、利用者端末4は、インターネットを介して、出品者が事前登録を行う際に端末である。利用者端末5は、インターネットを介して、ロッカー管理者が事前登録を行う際に端末である。利用者端末6は、インターネットを介して、購入希望者がWEBサイトにて商品を購入したり、購入希望者がWEBサイトにて商品を閲覧したりするための端末である。
【0022】
ロッカーユニット2は、主として、ロッカー11、錠装置12、情報読書装置13、表示装置14、及び、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)15を備える。
【0023】
ロッカー11は、複数の商品格納空間を有しており、出品者により商品を格納することができる。例えば、図1には、ロッカー11は、12か所の商品格納空間を有する。ロッカー11は、駅やショッピングセンター等、任意の場所に設置される。ロッカー11は、商品を格納するための商品格納空間を形成するロッカー本体11aと、ロッカー本体11aの開口部に設けられる扉11bとを備える。錠装置12は、ロッカー11の扉11bをロッカー本体11aに対して施錠する。錠装置12は、電子錠により構成されている。つまり、錠装置12における施錠及び解錠は、電子信号により行われる。
【0024】
情報読書装置13は、ロッカー11に取り付けられている。情報読書装置13は、出品者、購入希望者、ロッカー管理者等との間で、情報のやりとりに用いられる。情報読書装置13は、例えば、出品者が商品をロッカー11に出品する際に、出品者IDを取得するために用いられる。情報読書装置13は、出品者が操作キーを用いて出品者IDを直接入力することにより出品者IDを取得したり、出品者が出品者カードをかざすことにより出品者IDを取得したりする。
【0025】
情報読書装置13は、出品者が操作キーを用いて入力することにより、ロッカー番号や商品価格等を取得する。なお、情報読書装置13は、出品者が操作キーを用いて入力することにより、商品のカテゴリ、色、サイズ等の商品情報を取得することもできる。
【0026】
また、情報読書装置13は、購入希望者が操作キーを用いて入力することにより、購入対象のロッカー番号を取得する。情報読書装置13は、購入希望者が商品を購入する際に電子決済に用いる決済端末として機能する。つまり、情報読書装置13は、購入希望者が電子決済用カード(専用プリペイドカード、クレジットカード、電子マネーカード等)をかざすことにより、電子決済を行う。
【0027】
表示装置14は、ロッカー11の外部、例えば、ロッカー11の扉11bの表面に設けられており、ロッカー本体11aの商品格納空間におけるライブ画像を表示する。ライブ画像は、商品格納空間に配置されているライブカメラにより撮像される商品の画像である。表示装置14は、例えば、透明に変化することにより、内部を視認できる窓として機能させるようにしても良い。また、表示装置14は、扉11bに設けられた窓と併設しても良い。表示装置14は、扉11bのそれぞれに設けられるのではなく、複数の商品格納空間に対して共通化しても良い。例えば、表示装置14は、情報読書装置13に隣接して設け、ロッカー番号を入力することにより、対象の商品格納空間のライブ画像を表示するようにしても良い。
【0028】
PLC15は、錠装置12、情報読書装置13及び表示装置14を制御する。PLC15は、ラダー図により作成された処理により実行される。一般に、PLC15は、パソコン等のOSにて実行される装置に比べて、設備のコントローラとして信頼性、安定性の高い装置として利用されている。ただし、PLC15は、ラダー図を用いており、熟練者によるプログラミングが要求される。
【0029】
PLC15は、錠装置12に対して施錠信号及び解錠信号を出力することにより、錠装置12の施錠及び解錠を制御する。また、PLC15は、情報読書装置13との間で、利用者の情報のやりとりを行う。ここで、情報読書装置13により利用者の情報の読書を行う際に、PLC15は、情報読書装置13との間で暗号化されたデータの送受信を行う。つまり、PLC15と情報読書装置13との間での送受されるデータは、全て暗号化されたデータとなる。また、PLC15は、サーバ3との間においても、全て暗号化されたデータの送受信を行う。
【0030】
つまり、PLC15は、データを情報読書装置13及びサーバ3に送信する際には、送信するデータをラダー図により作成された処理により暗号化し、且つ、暗号化したデータを情報読書装置13及びサーバ3に送信する。一方、PLC15は、情報読書装置13及びサーバ3からデータを受信した際には、受信したデータをラダー図により作成された処理により複合化し、複合化されたデータに応じた処理を実行する。
【0031】
サーバ3は、インターネットを介して、利用者端末4により事前登録される出品者情報を登録し、利用者端末5により事前登録されるロッカー管理者情報を登録する。また、サーバ3は、インターネットを介して、PLC15との間でデータの送受信を行う。つまり、サーバ3は、PLC15を介して、出品された商品情報を取得したり、購入希望者による電子決済を行ったり、購入代金の一部を出品者及びロッカー管理者へ送金する処理を行ったりする。さらに、サーバ3は、商品が出品された場合に、商品格納空間内のライブ画像をWEBサイトにて表示する処理を行うようにしても良い。
【0032】
(3.購入代金の流れ)
購入代金の流れについて図2を参照して説明する。図2に示すように、商品の購入希望者が商品を購入すると、購入代金は、システム管理事業者(決済事業者)が取得する。購入代金を取得したシステム管理事業者は、購入代金の一部を商品の出品者に売上金として分配する。また、システム管理事業者は、購入代金の一部を、ロッカー管理者にロッカー管理手数料として分配する。システム管理事業者は、購入代金の残金を取得する。
【0033】
なお、システム管理事業者と決済事業者が異なる場合には、決済事業者が購入代金から決済手数料を除いた残金をシステム管理事業者が取得する。そして、システム管理事業者は、上記と同様に、出品者及びロッカー管理者に売上金及びロッカー管理手数料を分配する。
【0034】
(4.暗号化及び複合化の処理)
情報読書装置13とPLC15との間のデータの送受信、及び、PLC15とサーバ3との間のデータの送受信においては、個人情報や金銭情報を含むため、暗号化したデータの送受信を行う。以下にデータの送受信における暗号化及び複合化の処理について、詳細に説明する。
【0035】
PLC15は、PLC15が情報読書装置13にデータを送信する際に、情報読書装置13に送信するデータをラダー図により作成された処理により暗号化し、且つ、暗号化されたデータを情報読書装置13に送信する。そして、情報読書装置13は、情報読書装置13がPLC15からデータを受信した際に、PLC15から受信した暗号化されたデータを復号化し、復号化されたデータに応じた処理を実行する。
【0036】
また、情報読書装置13は、情報読書装置13がPLC15にデータを送信する際に、PLC15に送信するデータを暗号化し、且つ、暗号化されたデータをPLC15に送信する。そして、PLC15は、PLC15が情報読書装置13からデータを受信した際に、情報読書装置13から受信した暗号化されたデータをラダー図により作成された処理により復号化し、復号化されたデータに応じた処理を実行する。
【0037】
PLC15は、PLC15がサーバ3にデータを送信する際に、サーバ3に送信するデータをラダー図により作成された処理により暗号化し、且つ、暗号化されたデータをサーバ3に送信する。そして、サーバ3は、サーバ3がPLC15からデータを受信した際に、PLC15から受信した暗号化されたデータを復号化し、復号化されたデータに応じた処理を実行する。
【0038】
また、サーバ3は、サーバ3がPLC15にデータを送信する際に、PLC15に送信するデータを暗号化し、且つ、暗号化されたデータをPLC15に送信する。そして、PLC15は、PLC15がサーバ3からデータを受信した際に、サーバ3から受信した暗号化されたデータをラダー図により作成された処理により復号化し、復号化されたデータに応じた処理を実行する。
【0039】
(5.ロッカー11の内部構成)
ロッカー11の内部構成について図3及び図4を参照して説明する。ロッカー11は、上述したように、ロッカー本体11aと扉11bとを備える。ロッカーユニット2は、ロッカー11の商品格納空間に配置されたライブカメラ16を備える。ライブカメラ16は、ロッカー11の商品格納空間内の商品を撮像する。ライブカメラ16は、ロッカー本体11aの内壁面に設けられたレール11cに沿って移動可能に設けられている。レール11cは、例えば、ロッカー本体11aにおける開口から奥壁面に向かう方向に延在するように設けられている。さらに、ライブカメラ16は、レール11cにおける位置の他に、撮像方向(光軸方向、姿勢)及び焦点距離を変更することが可能である。つまり、ライブカメラ16は、レール11cに沿って移動するアクチュエータ、撮像方向(姿勢)を変更するアクチュエータ、焦点距離を変更するアクチュエータを備える。
【0040】
ライブカメラ16により撮像されたライブ画像は、表示装置14に表示される。また、上述したように、ライブカメラ16により撮像されたライブ画像は、購入希望者が閲覧可能な所定のWEBサイトに登録される。つまり、購入希望者は、ロッカー11内の商品を、ロッカー11に設けられた表示装置14にて確認することができるし、所定のWEBサイトにて閲覧することができる。ロッカー11の場所にいる購入希望者は、表示装置14を用いて商品を確認することができる。ロッカー11の場所にいない購入希望者は、WEBサイトにて商品を確認することができる。
【0041】
特に、ライブカメラ16は、ロッカー11内における位置、撮像方向及び焦点位置を変更することができるため、ロッカー11の商品格納空間内の商品を種々の方向から確認することができる。例えば、購入希望者は、ロッカー本体11aの奥壁面や側壁面等から見た商品状態を確認することができる。
【0042】
また、ロッカー11内に配置したライブカメラ16での撮像は、対象の商品を良好に把握することができない可能性がある。そこで、ロッカーユニット2は、ロッカー11の商品格納空間に配置された光源17を備えると良い。光源17は、ライブカメラ16にて商品を良好に撮像するために用いられる。光源17は、ロッカー本体11aの内壁面に設けられたレール11dに沿って移動可能に設けられている。レール11dは、例えば、ロッカー本体11aにおける開口から奥壁面に向かう方向に延在するように設けられている。さらに、光源17は、レール11dにおける位置の他に、光軸中心方向(姿勢)を変更することが可能である。つまり、光源17は、レール11dに沿って移動するアクチュエータ、光軸中心方向(姿勢)を変更するアクチュエータを備える。
【0043】
(6.商品売買システム1のサーバ3の機能構成)
商品売買システム1のサーバ3の機能構成について図5を参照して説明する。商品売買システム1のサーバ3は、ID情報取得部21、ID情報記憶部22、商品情報取得部23、商品情報記憶部24、WEB登録部25、WEBサイト26、決済処理部27、WEB決済処理部28、送金部29、課金処理部30、通知部31を備える。
【0044】
ID情報取得部21は、出品者から予め出品者情報を取得し、ID情報記憶部22に記憶する。出品者情報は、出品者IDを含む。出品者IDは、出品者の氏名、住所、連絡先等を含む。出品者情報には、さらに、出品者の取引口座が含まれる。出品者の取引口座は、出品した商品が購入された場合の送金先口座として用いられる。
【0045】
ID情報取得部21は、さらに、ロッカー管理者から予めロッカー管理者情報を取得し、ID情報記憶部22に記憶する。ロッカー管理者情報は、ロッカー管理者IDを含む。ロッカー管理者IDは、ロッカー管理者の氏名、住所、連絡先、ロッカー11のタイプ、情報読書装置13により対応可能な電子決済の種類等を含む。ロッカー管理者情報には、さらに、ロッカー管理者の取引口座が含まれる。ロッカー管理者の取引口座は、出品者により出品された商品が購入された場合の分配金の送金先口座として用いられる。
【0046】
商品情報取得部23は、出品者がロッカー11に商品を出品した場合に、出品者が情報読書装置13により取得した商品情報を取得する。商品情報には、出品された商品自体に関する情報、すなわち、商品のカテゴリ、色、サイズが含まれる。さらに、商品情報には、当該商品を出品する出品者IDが含まれる。さらに、商品情報には、出品者により設定された商品の販売価格が含まれる。つまり、商品情報取得部23は、出品者IDと、商品自体に関する情報、商品の販売価格を関連付けて取得する。そして、商品情報取得部23は、取得した商品情報を商品情報記憶部24に記憶する。さらに、商品情報取得部23は、商品情報の取得を完了した場合には、錠装置12を施錠する。
【0047】
WEB登録部25は、購入希望者が閲覧可能なWEBサイト26に、ライブカメラ16により撮像されたライブ画像を登録する。WEB登録部25は、商品情報記憶部24により商品情報が記憶された場合に、PLC15を介してライブ画像を取得する。WEB登録部25は、PLC15を介して取得したライブ画像を、WEBサイト26に登録する。WEBサイト26にライブ画像が登録された後において、購入希望者は、WEBサイト26にアクセスすることにより、ライブ画像の他、商品情報記憶部24に記憶されている商品情報を閲覧することができる。
【0048】
なお、購入希望者は、WEBサイト26の他に、ロッカー11に取り付けられている表示装置14においてもライブ画像を閲覧することができる。さらに、購入希望者は、表示装置14において、ライブ画像の他に、商品情報を閲覧することができる。つまり、購入希望者は、ロッカー11の表示装置14においても、WEBサイト26においても、ライブ画像及び商品情報を閲覧することができる。
【0049】
決済処理部27は、ロッカーユニット2の情報読書装置13を用いて購入者による電子決済が完了した場合に、錠装置12を解錠し、購入者が商品をロッカー11から取出可能な状態とする。つまり、購入者が、実際にロッカー11の場所において商品の電子決済を行えば、錠装置12が解錠するため、購入者自身がロッカー11の商品格納空間から商品を取り出すことができる。
【0050】
WEB決済処理部28は、購入希望者が閲覧可能なWEBサイト26において、購入希望者による対象の商品の購入に関して電子決済を行う。WEB決済処理部28における電子決済においては、WEB決済処理部28は、WEBサイト26を介して購入者の情報を取得する。購入者の情報には、購入者の氏名、住所、連絡先等が含まれる。
【0051】
さらに、WEB決済処理部28は、WEBサイト26にて購入者による電子決済が完了した場合には、ロッカー管理者に通知を行う。例えば、ロッカー管理者IDとして登録されているメールアドレスへの送信等が行われる。そして、WEBサイト26にて購入者による電子決済が完了した場合には、WEB決済処理部28は、直ちに錠装置12を解錠するのではなく、ロッカー管理者のみにより錠装置12を解錠可能とする。つまり、WEB決済処理部28は、情報読書装置13によりロッカー管理者であることを認識した場合に、錠装置12を解錠し、ロッカー管理者が対象の商品をロッカー11の商品格納空間から取出し可能な状態とする。
【0052】
WEB決済処理部28により電子決済された場合には、ロッカー管理者が対象の商品をロッカー11から取出す。そして、ロッカー管理者は、取出した商品を梱包し、当該商品を購入者の住所へ送付する。ここで、WEB決済処理部28により電子決済された場合には、出品者は、出品者自身が商品を購入者に送付するように選択することもできる。商品情報として、出品者送付処理を選択することが登録されている場合には、WEB決済処理部28は、ロッカー管理者に代えて、出品者に通知し、出品者が錠装置12を解錠可能とする。
【0053】
送金部29は、決済処理部27にて電子決済された場合には、電子決済された取引金額の少なくとも一部を出品者情報に含まれる出品者の取引口座に送金する。さらに、送金部29は、決済処理部27にて電子決済された場合には、電子決済された取引金額の少なくとも他の一部を管理者情報に含まれるロッカー管理者の取引口座に送金する。つまり、送金部29は、ロッカー11の場所にて電子決済された取引金額を、出品者及びロッカー管理者に分配する。
【0054】
また、送金部29は、WEB決済処理部28にて電子決済された場合には、電子決済された取引金額の少なくとも一部を出品者情報に含まれる出品者の取引口座に送金する。さらに、送金部29は、WEB決済処理部28にて電子決済された場合には、電子決済された取引金額の少なくとも他の一部を管理者情報に含まれるロッカー管理者の取引口座に送金する。つまり、送金部29は、WEBサイト26にて電子決済された取引金額を、出品者及びロッカー管理者に分配する。
【0055】
課金処理部30は、商品の保管日数に基づいた出品者に対する利用課金額を、出品者の取引口座から引き去る。例えば、商品の保管日数が1週間以内であれば、初期手数料を利用課金額とし、保管日数が1週間を超えた場合には1日当たり追加手数料を利用課金額とする。また、1か月の利用課金額を設定し、1か月間は、1箇所のロッカー11を自由に利用することができるようにしても良い。
【0056】
通知部31は、商品の保管日数が設定日数を経過した場合に、ロッカー管理者及び出品者に通知をする。通知部31は、ロッカー管理者のみに通知しても良いし、出品者のみに通知しても良い。通知を受けた出品者及びロッカー管理者の一方は、保管されている商品を取り出し、商品の販売を終了する。また、出品者は、通知を受けた場合に、保管期間を延長することもできる。また、ロッカー管理者は、予め登録されていれば、通知を受けた場合に対象の商品を処分するようにしても良い。この場合、処分費用を出品者に課金することができる。
【0057】
(7.商品売買処理)
商品売買システム1による商品売買処理について図6を参照して説明する。まず、ロッカー管理者が、管理者情報を事前登録する(ステップS1)。つまり、ID情報記憶部22に管理者情報が記憶される。続いて、出品者が、出品者情報を事前登録する(ステップS2)。つまり、ID情報記憶部22に出品者情報が記憶される。
【0058】
続いて、出品者が、商品を出品する(ステップS3)。つまり、出品された商品情報が商品情報記憶部24に記憶される。続いて、商品情報取得部23は、全ての商品情報を取得した場合に、錠装置12を施錠する(ステップS4)。この状態で、商品の出品が開始される。
【0059】
購入者が購入した場合(ステップS5:Yes)、錠装置12が解錠される(ステップS6)。ここで、錠装置12の解錠は、ロッカーユニット2の情報読書装置13にて電子決済が行われた場合と、WEbサイト26にて電子決済が行われた場合とで異なる処理がされる。情報読書装置13にて電子決済が行われた場合には、直ちに、錠装置12が解錠される。そして、ロッカー11の場所に購入者がいるため、購入者自身が商品をロッカー11から取出す。一方、WEBサイト26にて電子決済が行われた場合には、ロッカー管理者を認識した場合に、錠装置12が解錠される。ロッカー管理者が、対象の商品の送付処理を行うことになる。続いて、送金部29が出品者に送金処理を行い(ステップS7)、さらに送金部29がロッカー管理者に送金処理を行う(ステップS8)。そして、処理を終了する。
【0060】
ステップS5にて購入者による商品の購入がされない場合において(S5:No)、商品の保管日数が指定日数を経過したか否かを判定する(ステップS9)。指定日数を経過していなければ(S9:No)、ステップS5に戻る。一方、指定日数を経過した場合には(S9:Yes)、通知部31による通知処理が行われる(ステップS10)。そして、規定の通知後処理が行われる(ステップS11)。そして処理を終了する。
【0061】
(8.ライブカメラ及び光源の操作)
ライブカメラ16及び光源17は、上述したように、操作により位置等を変更することができる。ライブカメラ16及び光源17の操作に関する機能ブロック構成について図7を参照して説明する。
【0062】
例えば、情報読書装置13がカメラ操作部13a及び光源操作部13bを備える。つまり、カメラ操作部13a及び光源操作部13bは、ロッカー11に直接設けられている。カメラ操作部13aは、ロッカー11の場所に所在している操作者、すなわち購入希望者により操作されることで、ロッカー11内におけるライブカメラの位置、撮像方向及び焦点距離を変更する。また、光源操作部13bは、操作者、すなわち購入希望者により操作されることで、ロッカー11内における光源の位置又は光源の光軸中心方向を変更する。
【0063】
また、サーバ3は、カメラ操作部32及び光源操作部33を備える。つまり、カメラ操作部32及び光源操作部33は、WEBサイト26の閲覧者によりWEBサイト26を介して操作される。カメラ操作部32は、WEBサイト26を閲覧している購入希望者により操作されることで、ロッカー11内におけるライブカメラの位置、撮像方向及び焦点距離を変更する。また、光源操作部33は、WEBサイト26を閲覧している購入希望者により操作されることで、ロッカー11内における光源の位置又は光源の光軸中心方向を変更する。
【0064】
上述したように、ロッカー11の場所に所在している購入希望者であっても、WEBサイト26を閲覧している購入希望者であっても、ライブカメラ16及び光源17の操作を行うことができる。もちろん、購入希望者は、表示装置14に表示されているライブ画像又はWEBサイト26に表示されているライブ画像を閲覧しながら、ライブカメラ16及び光源17を操作できる。従って、購入希望者が、自身の求めるライブ画像を得ることができる。
【0065】
そして、ロッカー11の場所に所在している購入希望者は、表示装置14に表示されたライブ画像を閲覧することにより、ロッカー11内に格納されている商品を把握することができる。特に、購入希望者は、ロッカー11の窓からのみでは視認することができない商品の状態を把握することができる。従って、購入希望者は、商品の状態を十分に把握した上で、購入を決断することができる。
【0066】
また、WEBサイト26を閲覧している購入希望者は、WEBサイト26に登録されたライブ画像を閲覧することにより、ロッカー11内に格納されている商品を把握することができる。特に、購入希望者は、ロッカー11の窓からのみでは視認することができない商品の状態を把握することができる。従って、購入希望者は、商品の状態を十分に把握した上で、購入を決断することができる。
【符号の説明】
【0067】
1:商品売買システム、 2:ロッカーユニット、 3:サーバ、 11:ロッカー、 11a:ロッカー本体、 11b:扉、 12:錠装置、 13:情報読書装置、 13a:カメラ操作部、 13b:光源操作部、 14:表示装置、 15:PLC、 16:ライブカメラ、 17:光源、 21:情報取得部、 22:情報記憶部、 23:商品情報取得部、 24:商品情報記憶部、 25:WEB登録部、 26:WEBサイト、 27:決済処理部、 28:WEB決済処理部、 29:送金部、 30:課金処理部、 31:通知部、 32:カメラ操作部、 33:光源操作部
図1
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図7