(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092650
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】二軸混合機及び被混合物の混合方法
(51)【国際特許分類】
B28C 5/14 20060101AFI20220616BHJP
B01F 27/70 20220101ALI20220616BHJP
【FI】
B28C5/14
B01F7/04 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020205478
(22)【出願日】2020-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】000154901
【氏名又は名称】株式会社北川鉄工所
(74)【代理人】
【識別番号】100187838
【弁理士】
【氏名又は名称】黒住 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100220892
【弁理士】
【氏名又は名称】舘 佳耶
(74)【代理人】
【識別番号】100205589
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 和将
(74)【代理人】
【識別番号】100194478
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 文彦
(72)【発明者】
【氏名】山本 敦資
(72)【発明者】
【氏名】秋山 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】濱崎 翔
【テーマコード(参考)】
4G056
4G078
【Fターム(参考)】
4G056AA06
4G056CC07
4G056CC10
4G078AA03
4G078AA04
4G078AB02
4G078BA01
4G078BA07
4G078CA01
4G078DA03
4G078DB03
4G078DB10
4G078DC10
(57)【要約】
【課題】
混合槽に投入した直後の被混合物を速やかに分散させることのできる二軸混合機を提供する。
【解決手段】
羽根11を有し、軸線L
1を回転中心として回転する第1混合具10と、羽根を有し、軸線L
2を回転中心として回転する第2混合具とを備え、第1混合具10の羽根11及び第2混合具の羽根で被混合物90を循環移動させて混練する二軸混合機において、第1混合具10又は第2混合具のいずれかの羽根11に、送り部110と戻し部120とを有する分散用突起100を備え、送り部110は、羽根11のオモテ面11a側に位置する被混合物90を、当該オモテ面11aに添った送り方向D
1に案内可能に構成し、戻し部120は、羽根11のオモテ面11a側に位置する被混合物90を、オモテ面11a側からウラ面11b側に向かう戻し方向D
2に案内可能に構成して、被混合物90を送り方向D
1と戻し方向D
2とに分散させるようにした。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根を有し、軸線L1を回転中心として回転する第1混合具と、
羽根を有し、軸線L2を回転中心として回転する第2混合具と
を備え、第1混合具の羽根及び第2混合具の羽根で被混合物を循環移動させて混練する二軸混合機であって、
第1混合具又は第2混合具のいずれかの羽根に、送り部と戻し部とを有する分散用突起を備え、
送り部は、それが設けられた羽根のオモテ面(その羽根における回転方向正側を向く面。以下同じ。)側に位置する被混合物を、当該オモテ面に添った方向(以下「送り方向」と云う。)に案内可能に構成され、
戻し部は、それが設けられた羽根のオモテ面側に位置する被混合物を、当該オモテ面側からウラ面(その羽根における回転方向負側を向く面。以下同じ。)側に向かう方向(以下「戻し方向」と云う。)に案内可能に構成され、
被混合物を送り方向と戻し方向とに分散させることを特徴とする二軸混合機。
【請求項2】
第1混合具が、
螺旋面状の第1混練羽根と、
第1混練羽根とは逆向きの旋回方向を有する螺旋面状の第1切返し羽根と
を有し、
第2混合具が、
螺旋面状の第2混練羽根と、
第2混練羽根とは逆向きの旋回方向を有する螺旋面状の第2切返し羽根と
を有し、
第1混練羽根及び第1切返し羽根、並びに、第2混練羽根及び第2切返し羽根の全てに分散用突起が設けられた
請求項1記載の二軸混合機。
【請求項3】
送り部における送り方向負側の端部と、戻し部における戻し方向負側の端部とが連続的に接続されることで、
送り部と戻し部との接続箇所に、被混合物を送り方向と戻し方向とに剪断する剪断用頂部が形成された
請求項1又は2記載の二軸混合機。
【請求項4】
分散用突起は、それが設けられた羽根に所定間隔を有して複数設けられ、
隣り合う分散用突起の間にはオモテ面側に位置する被混合物をウラ面側に通過させる剪断用開口部が形成された
請求項1~3いずれか記載の二軸混合機。
【請求項5】
隣り合う送り部と戻し部との回転軌跡が重なり合うように構成された請求項4記載の二軸混合機。
【請求項6】
分散用突起が、それが設けられた羽根の外側(その羽根における、回転中心から遠い側。以下同じ。)の縁部に設けられた請求項1~5いずれか記載の二軸混合機。
【請求項7】
請求項1~6いずれか記載の二軸混合機を用いて被混合物を混合する被混合物の混合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の材料を混合するための二軸混合機と、これを用いた被混合物の混合方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
生コンクリートを混合する場合には、一般的に、砂利(粗骨材)、砂(細骨材)、セメント(凝固材)及び水からなる原料を混合するのであるが、これらの原料のうち、砂やセメント粒子等、粒径の小さな原料(微粒子)は、凝集体を形成しやすい。これらの微粒子が凝集体のまま残ってしまうと、得られる生コンクリートの品質が低下するため、生コンクリート等の被混合物を混合する際には、被混合物を剪断し、原料に含まれる微粒子の凝集体をバラバラに分散させることも要求される。
【0003】
このことに着目して、本出願人は、特許文献1の
図2に示すように、回転軸芯B
1,B
2を中心としてそれぞれ逆向きに回転する一対の混合具12a,12bを備えた二軸混合機であって、混合具12a,12bのそれぞれを、螺旋面状を為す混練羽根13a,13bと、混練羽根13a,13bとは逆向きの螺旋面状を為す切返し羽根14a,14bとで構成したものを開発した。この二軸混合機において、一方の混合具12aの切返し羽根14aは、他方の混合具12bの混練羽根13bと隣り合うように配し、他方の混合具12bの切返し羽根14bは、一方の混合具12aの混練羽根13aと隣り合うように配している。これにより、同文献の
図3(a)~(f)に示されるように、混合槽11内に投入された被混合物(同図における符号「G」を参照)を混合槽内で大きく循環移動させ、その循環移動による崩落効果(循環移動の衝撃によって、材料の凝集体が崩れてバラバラになる効果)によって、被混合物を短時間で均質に混合することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の特許文献1の二軸混合機には、被混合物が充分に混合されるまでに時間を要するという課題があった。というのも、上記の崩落効果は、被混合物がある程度の粘性を有する場合により奏されるが、混合槽に被混合物を投入した直後は、水と他の材料とが馴染んでいないため、被混合物の粘性が十分に出にくい。したがって、混合槽に被混合物を投入した直後から、水と他の材料とが馴染んで被混合物に粘性が出るまでの間は、被混合物を循環移動させたとしても崩落効果が十分に得られにくい。換言すると、材料の凝集体が崩れずに残ってしまう場合があるため、材料同士の混合が進みにくい。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、混合槽に投入した直後の被混合物を速やかに分散させ、被混合物を短時間で混合することのできる二軸混合機を提供するものである。また、この二軸混合機を用いて被混合物を混合する被混合物の混合方法を提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、
羽根を有し、軸線L1を回転中心として回転する第1混合具と、
羽根を有し、軸線L2を回転中心として回転する第2混合具と
を備え、第1混合具の羽根及び第2混合具の羽根で被混合物を循環移動させて混練する二軸混合機であって、
第1混合具又は第2混合具のいずれかの羽根に、送り部と戻し部とを有する分散用突起を備え、
送り部は、それが設けられた羽根のオモテ面(その羽根における回転方向正側を向く面。以下同じ。)側に位置する被混合物を、当該オモテ面に添った方向(以下「送り方向」と云う。)に案内可能に構成され、
戻し部は、それが設けられた羽根のオモテ面側に位置する被混合物を、当該オモテ面側からウラ面(その羽根における回転方向負側を向く面。以下同じ。)側に向かう方向(以下「戻し方向」と云う。)に案内可能に構成され、
被混合物を送り方向と戻し方向とに分散させることを特徴とする二軸混合機
を提供することによって解決される。
【0008】
本発明の二軸混合機においては、
第1混合具を、
螺旋面状の第1混練羽根と、
第1混練羽根とは逆向きの旋回方向を有する螺旋面状の第1切返し羽根と
を有するものとし、
第2混合具を、
螺旋面状の第2混練羽根と、
第2混練羽根とは逆向きの旋回方向を有する螺旋面状の第2切返し羽根と
を有するものとし、
第1混練羽根及び第1切返し羽根、並びに、第2混練羽根及び第2切返し羽根の全てに分散用突起を設ける
と好ましい。
【0009】
本発明の二軸混合機においては、
送り部における送り方向負側の端部と、戻し部における戻し方向負側の端部とを連続的に接続することで、
送り部と戻し部との接続箇所に、被混合物を送り方向と戻し方向とに剪断する剪断用頂部を形成する
ことも好ましい。
【0010】
また、本発明の二軸混合機においては、
分散用突起を、それが設けられた羽根に所定間隔を有して複数設け、
隣り合う分散用突起の間にはオモテ面側に位置する被混合物をウラ面側に通過させる剪断用開口部が形成される
ことも好ましい。
このときには、隣り合う送り部と戻し部との回転軌跡が重なり合うように構成することが好ましい。
【0011】
さらに、本発明の二軸混合機においては、
分散用突起を、それが設けられた羽根の外側(その羽根における、回転中心から遠い側。以下同じ。)の縁部に設ける
ことも好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の二軸混合機では、第1混合具又は第2混合具のいずれかの羽根に、被混合物を送り方向に案内する送り部と、被混合物を戻し方向に案内する戻し部とを有する分散用突起を設けているため、被混合物を送り方向と戻し方向とに分散させながら混合することができる。したがって、本発明の二軸混合機を用いると、混合槽に投入した直後の被混合物を速やかに分散させ、被混合物を短時間で混合することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】二軸混合機を、
図2におけるY
1-Y
1面で切断した状態を示した断面図である。
【
図4】二軸混合機における混練羽根と切返し羽根との動作を説明する図である。
【
図5】二軸混合機における第1混合具の斜視図である。
【
図6】第1混練羽根に設けられた分散用突起によって被混合物を分散させる様子を説明する図である。
【
図7】二軸混合機における外側羽根及び内側羽根を螺旋方向に垂直な面で切断した状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
二軸混合機及びこれを用いた被混合物の混合方法の好適な実施形態について、図面を用いてより具体的に説明する。後掲する
図1~5には、x軸、y軸及びz軸を示している。x軸、y軸及びz軸の向きは、異なる図であっても、互いに一致させている。以下においては、説明の便宜上、x軸方向正側を「右」側、x軸方向負側を「左」側、y軸方向正側を「後」側、y軸方向負側を「前」側、z軸方向正側を「上」側、x軸方向負側を「下」側と呼んでいる。
【0015】
図1は、二軸混合機の斜視図である。この二軸混合機は、
図1に示すように、混合槽30と、第1混合具10と、第2混合具20とを備えている。混合槽30は、上部からその内部に被混合物を投入することができる。混合槽30の底部には、混合槽30内で混合を終えた被混合物を混合槽30外へ送出するための被混合物送出口(図示省略)が、開閉可能な状態で設けられている。
【0016】
第1混合具10と第2混合具20は、左右方向(x軸方向)に所定間隔を隔てて略平行に(互いに干渉しないように)配置または構成され、混合槽30内に投入された被混合物を混合するものである。第1混合具10及び第2混合具20は、軸状を為す前端部10a,20aを図示省略のベアリング(混合槽30の前壁部31の外側に配したベアリング)で軸支しており、同じく軸状を為す後端部10b,20bを図示省略のベアリング(混合槽30の後壁部32の外側に配したベアリング)で軸支している。第1混合具10の後端部10b及び第2混合具20の後端部20bは、混合槽30の外部に設けられた回転駆動手段(図示省略)に連結されている。このため、第1混合具10及び第2混合具20は、それぞれ、前後方向に平行な軸線L1及び軸線L2を回転中心として矢印A1及び矢印A2の向きに同じ速さで回転する。第1混合具10が回転する向きA1と第2混合具20が回転する向きA2は逆向きである。すなわち、第1混合具10は、y軸方向負側から見たときに、軸線L1を中心として反時計方向に回転するのに対して、第2混合具20は、y軸方向負側から見たときに、軸線L2を中心として時計方向に回転する。
【0017】
図2は、二軸混合機の平面図である。
図2に示すように、第1混合具10は、第1混合具10における後端部10b付近から前後方向中央部分よりもやや前端部10a寄りの部分に至るまで、軸線L
1を中心線とする螺旋面状に連なる第1混練羽根11と、第1混合具10における中央部分よりもやや前端部10a寄りの部分から前端部10a付近に至るまで、軸線L
1を中心線とする螺旋面状に連なる第1切返し羽根12とを有している。第1混練羽根11が構成する螺旋面と第1切返し羽根12が構成する螺旋面とは、その旋回方向が逆向きである。
【0018】
一方、第2混合具20は、第2混合具20における前端部20a付近から前後方向中央部分よりもやや後端部20b寄りの部分に至るまで、軸線L2を中心線とする螺旋面状に連なる第2混練羽根21と、第2混合具20における中央部分よりもやや後端部20b寄りの部分から後端部20b付近に至るまで、軸線L2を中心線とする螺旋面状に連なる第2切返し羽根22とを有している。第2混練羽根21が構成する螺旋面の旋回方向(軸線L2を中心とした旋回方向)は、上記の第1混練羽根11が構成する螺旋面の旋回方向(軸線L1を中心とした旋回方向)とは同じであるものの、第2切返し羽根22が構成する螺旋面の旋回方向(軸線L2を中心とした旋回方向)とは逆向きである。
【0019】
このため、上記のように、第1混合具10と第2混合具20とをそれぞれ軸線L
1及び軸線L
2を回転中心として逆向きに回転させると、混合槽30内の被混合物は、螺旋面状の第1混練羽根11によって、
図2における矢印B
1に示すように、軸線L
1方向一側(y軸方向正側)から軸線L
1方向他側(y軸方向負側)に押し出され、第1切返し羽根12付近に移送される。
また、第1混練羽根11によって第1切返し羽根12付近に移送されてきた被混合物は、第1混練羽根11とは逆向きの螺旋面状を為す第1切返し羽根12によって、
図2における矢印B
2に示すように、第2混合具20側(x軸方向正側)に移送される。
さらに、第1切返し羽根12によって第2混合具20側(第2混練羽根21付近)に移送されてきた被混合物は、螺旋面状を為す第2混練羽根21によって、
図2における矢印B
3に示すように、軸線L
2方向他側(y軸方向負側)から軸線L
2方向一側(y軸方向正側)に押し出され、第2切返し羽根22付近に移送される。上記の通り、第2混練羽根21が構成する螺旋面は、第1混練羽根11が構成する螺旋面と旋回方向が同じであるものの、第2混練羽根21が回転する向きA
2と第1混練羽根11が回転する向きA
1とが逆であるため、第2混練羽根21によって被混合物が移送される向きB
3は、第1混練羽根11によって被混合物が移送される向きB
1と逆向きになる。
さらにまた、第2混練羽根21によって第2切返し羽根22付近に移送された被混合物は、第2混練羽根21とは逆向きの螺旋面状を為す第2切返し羽根22によって、
図2における矢印B
4に示すように、第1混合具10側(x軸方向負側)に移送される。
【0020】
その後、上記の移送が連続的に行われることにより、混合槽30内の被混合物は、混合槽30内を大きく循環移動しながら混合される。この循環移動において、上記のように、被混合物が第1切返し羽根12によって第2混合具20側に移送される理由(被混合物が
図2の矢印B
2の向きに移送される理由)と、被混合物が第2切返し羽根22によって第1混合具10側に移送される理由(被混合物が
図2の矢印B
4の向きに移送される理由)は、
図3及び
図4を用いて、以下のように説明することができる。
【0021】
図3は、二軸混合機を、
図2におけるY
1-Y
1面で切断した状態を示した断面図である。混合槽30の下壁部(底壁部)33は、
図3に示すように、2つの円筒面状部33a,33bを連続させた形状をしている。一方の円筒面状部33aは、第1混合具10の回転中心である軸線L
1を中心とした円筒面状に形成されており、他方の円筒面状部33bは、第2混合具20の回転中心である軸線L
2を中心とした円筒面状に形成されている。軸線L
1,L
2を中心として回転する羽根11,12,21,22が混合槽30の底壁部33に干渉しないようにしながらも、円筒面状部33a,33bの内周面付近に付着する被混合物に羽根11,12,21,22が届くように、各羽根11,12,21,22の外半径は、円筒面状部33a,33bの内半径よりも僅かに小さく設定される。
【0022】
図4は、二軸混合機における第1切返し羽根12と第2混練羽根21との動作を説明する図である。
図4は、y軸に垂直な断面で示してあり、一部の部材を省略して示している。また、第1切返し羽根12及び第2混練羽根21は、模式化して描いている。さらに、
図4に描かれている小さな多数の白丸は、被混合物90を示しているが、この被混合物90も模式化して描いている。さらに、被混合物90は、概ね、
図4において太破線で示した曲線L
3よりも下側に存在するが、便宜上、上記の白丸(被混合物90を示す白丸)は、説明に必要な部分を除いて図示を省略している。
【0023】
図4に示すように、第1切返し羽根12が円筒面状部33aの最下点P
1を通過するタイミングと、第2混練羽根21が円筒面状部33bの最下点P
2を通過するタイミングとを敢えてずらしており、第1切返し羽根12が最下点P
1を通過するよりも前に、第2混練羽根21は、最下点P
2を通過する。また、第2混合具20が回転する際には、第2混練羽根21の周囲の被混合物90は、第2混練羽根21のオモテ面側(A
2+側)では、第2混練羽根21によって圧縮されて圧力が高まった状態になる一方、第2混練羽根21のウラ面側(A
2-側)では、圧力が低くなった状態になる。同様に、第1切返し羽根12の周囲の被混合物90は、第1切返し羽根12のオモテ面側(A
1+側)では第1切返し羽根12によって圧縮されて圧力が高まった状態になる一方、第1切返し羽根12のウラ面側(A
1-側)では圧力が低くなった状態になる。
【0024】
このような状況のもと、
図4に示す状態から、第2混練羽根21が回転方向正側(A
2+側)に45°程度回転して、第1切返し羽根12も回転方向正側(A
1+側)に45°程度回転し、第2混練羽根21の外端がx軸方向負側を向いた際には、第2混練羽根21の下側(z軸方向負側)は、被混合物90の圧力が低い状態になっている。このタイミングで、第1切返し羽根12のオモテ面側(A
1+側)にある圧力の高い被混合物90が、第2混練羽根21の下側に入るため、第1切返し羽根12のオモテ面側(A
1+側)にある被混合物90が、第2混練羽根21側に自然と流れ込む。被混合物90が第2切返し羽根22によって第1混練羽根11側に移送される理由も、これと略同様である。
【0025】
以上のように、第1混練羽根11及び第1切返し羽根12、並びに、第2混練羽根21及び第2切返し羽根22によって、被混合物90を循環移動させることができる。また、この循環移動の際に崩落効果が発生し、これによって、被混合物90を構成する材料の凝集体を崩してバラバラに分散させることができる。すなわち、被混合物90を短時間で均質に混合することができる。特に、
図1~4に示す二軸混合機においては、第1混合具10及び第2混合具20における混合槽30内に配される部分に、軸状の部分(回転中心に沿って配される部分)を設けてないため、障害物が少なく、被混合物90をより効率的に循環移動させることができる。しかし、この崩落効果は、被混合物90にある程度粘性が出てからでないと発揮されにくい。すなわち、被混合物90を構成する水(液体)と他の材料(固体)とを混合槽30に投入してから、水と他の材料とが馴染むまでの間(以下、「被混合物投入直後」と表現することがある。)は、崩落効果が得られにくい。この点、以下に説明する構成を採用したことにより、被混合物投入直後においても、被混合物90を構成する各材料を速やかに分散させることができ、短時間で被混合物90を混合することができる。
【0026】
図5は、二軸混合機における第1混合具10の斜視図である。
図6は、第1混練羽根11に設けられた分散用突起100によって被混合物90を分散させる様子を説明する図である。
図6においては、便宜上、実際は第1混練羽根11の形状に沿って螺旋状に配されている分散用突起100を、平面上に並べて表示している。
【0027】
図5に示すように、第1混練羽根11には、分散用突起100を設けている。分散用突起100は、第1混練羽根11に1つだけ設けてもよいが、第1混練羽根11の旋回方向(螺旋方向)に所定間隔を隔てて複数個(
図5の例では5個)の分散用突起100を設けている。隣り合う分散用突起100の間には、
図5の拡大
図M2に示すように、剪断用開口部αが形成されている。この剪断用開口部αは、外側(軸線L
1から遠い側。以下同じ。)の周縁が開放された(囲われていない)開放的開口部となっている。このような構造を採用することにより、隣り合う分散用突起100の間に被混合物(特に、砂利等の粒径の大きな固形成分)が挟まりにくくすることができる。また、被混合物が第1混練羽根11のオモテ面11a側からウラ面11b側に抜けやすくして、第1混練羽根11に引きずられる被混合物の量を少なくすることもできる。したがって、被混合物による混合槽30(
図3)内壁の摩耗(特に、粒径の大きな固形成分による局部摩耗)を防止又は低減することができる。
【0028】
それぞれの分散用突起100は、
図5の拡大
図M1に示すように、第1混練羽根11の螺旋方向に沿って配された送り部110と、第1混練羽根11の螺旋方向に略垂直な方向に沿って配された戻し部120とが、剪断用頂部130で接続されたV字状を為している。ここで、送り部110と戻し部120とは、互いに離れた状態で第1混練羽根11に設けてもよいが、
図6に示すように、送り部110における送り方向D
1負側の端部と、戻し部120における戻し方向D
2負側の端部とを接続することが好ましい。これにより、より効果的に被混合物90を剪断・分散することができる。
【0029】
この第1混合具10を矢印A
1の方向に回転させると、
図6に示すように、分散用突起100にぶつかった被混合物90が、送り部110と戻し部120との接続部分(V字状の分散用突起100の頂部)に形成された剪断用頂部130によって剪断され、送り部110と戻し部120とによって送り方向D
1と戻し方向D
2とに分散される。ここで、送り方向D
1とは、第1混練羽根11のオモテ面11a(第1混練羽根11における回転方向正側A
1+を向く面。以下同じ。)に沿った方向(
図6においては、紙面に向かって右下方向)のことであり、戻し方向D
2とは、第1混練羽根11のオモテ面11a側からウラ面11b(第1混練羽根11における回転方向負側A
1-を向く面。以下同じ。)側に向かう方向のことである。
【0030】
これにより、被混合物90中に含まれる微粒子の凝集体を、剪断用頂部130で剪断するとともに、送り方向D1と戻し方向D2とに分散させることができる。したがって、崩落効果が得られにくい被混合物投入直後であっても、各材料を速やかに分散させることができ、短時間で被混合物90を混合することができる。また、1つの剪断用開口部αには、この剪断用開口部αに対して回転方向正側(A1+側)に位置する分散用突起100の送り部110によって案内された被混合物90と、この剪断用開口部αに対して回転方向負側(A1-側)に位置する分散用突起100の戻し部120によって案内された被混合物90とが共に流入する。したがって、剪断用開口部αを通過する被混合物90に圧縮力がかかるため、被混合物90の練り効率を高めることもできる。
【0031】
送り部110は、被混合物90を送り方向D1に案内することができるようになっていれば、その具体的な形状を特に限定されない。戻し部120も、同様に、被混合物90を戻し方向D2に案内することができるようになっていれば、その具体的な形状を特に限定されない。本実施形態においては、送り部110及び戻し部120を、共に、略平板状に形成している。
【0032】
送り部110の長さW
2や戻し部120の長さW
3は、第1混練羽根11に設ける送り部110や戻し部120の個数によっても異なり、特に限定されない。しかし、送り部110を戻し部120よりも短くすると、被混合物90を循環移動(
図2)させにくくなるおそれがある。このため、送り部110の長さW
2は、戻し部120の長さW
3よりも長くする(戻し部120の長さW
3を、送り部110の長さW
2よりも短くする)と好ましい。本実施形態においては、送り部110の長さW
2を、戻し部120の長さW
3の略2倍程度としている。また、戻し部120の長さW
3を、後述する剪断用開口部αの幅W
4(第1混練羽根11の螺旋方向に沿った方向における幅。
図6を参照。)と略一致させている。
【0033】
送り部110は、第1混練羽根11の螺旋方向に沿って(螺旋方向に対して略平行に)配される。一方、戻し部120は、第1混合具10の回転方向A
1に対して所定の角度φ
1(
図6)を為した状態で設けられる。角度φ
1は、通常、10~80°とされる。角度φ
1は、20~70°とすると好ましく、30~60°とするとより好ましく、40~50°とするとさらに好ましい。本実施形態においては、角度φ
1を45°程度としている。
【0034】
図6に示すように、隣り合う分散用突起100は、回転軌跡(第1混合具10を回転させた際の回転軌跡)が重なり合うように配している(
図6における符号W
1を参照)。より詳しくは、回転方向正側(A
1+側)に位置する分散用突起100の送り部110の回転軌跡と、回転方向負側(A
1-側)に位置する分散用突起100の戻し部120の回転軌跡とが重なり合うようにしている。これにより、被混合物90を掻き残すことなく捕らえることができ、被混合物90をより短時間で均質に混合することができる。また、混合が完了した被混合物90を排出する際には、第1混合具10及び第2混合具20(
図2)を回転させて、被混合物90を混合槽30(
図3)の下壁部33に設けられた被混合物送出口(図示省略)に運搬するところ、分散用突起100の回転軌跡が重なり合うようにしたことで、被混合物90を被混合物送出口へと効率的に運搬することができる。
【0035】
隣り合う分散用突起100の回転軌跡の重なり幅W1(隣り合う送り部110の回転軌跡と戻し部120の回転軌跡との重なり幅)は特に限定されない。しかし、重なり幅W1が大きすぎると第1混練羽根11にかかる負荷が大きくなるおそれがあり、小さすぎると被混合物90を掻き残しやすくなるおそれがある。このため、重なり幅W1は、1つの分散用突起100全体の回転軌跡の幅(1つの送り部110全体の回転軌跡の幅と1つの戻し部120の回転軌跡の幅を足したもの)の1~20%程度とすることが好ましく、3~10%程度とすることがより好ましい。
【0036】
送り部110及び戻し部120は、第1混練羽根11における外側(第1混練羽根11における、回転中心(軸線L1)から遠い側。以下同じ。)の縁部よりも内側(第1混練羽根11における、回転中心(軸線L1)に近い側。以下同じ。)に設けてもよいが、第1混練羽根11における外側縁部に設けることが好ましい。すなわち、第1混練羽根11は、その内縁部近傍よりも外縁部近傍の方が、回転速度が速くなることに加えて、回転する第1混練羽根11によって案内される被混合物90は、遠心力によって第1混練羽根11の外側に移動しやすい。このため、送り部110及び戻し部120は、第1混練羽根11の内縁部寄りに設けるよりも外縁部寄りに設けた方が、被混合物90を効率的に分散させることができる
【0037】
上記では、第1混練羽根11に設けられた分散用突起100について説明したが、
図2に示すように、第1切返し羽根12、第2混練羽根21及び第2切返し羽根22にも同様の分散用突起100を複数個ずつ設けている。第1切返し羽根12と第2切返し羽根22には、分散用突起100をそれぞれ3個ずつ設けており、第2混練羽根21には、分散用突起100を5個設けている。したがって、第1切返し羽根12、第2混練羽根21及び第2切返し羽根22にも第1混練羽根11と同様に剪断用開口部αが形成されている。このように、第1混練羽根11、第1切返し羽根12、第2混練羽根21及び第2切返し羽根22の全てに分散用突起100を設けることによって、被混合物90をより効率的に混合することができる。ただし、分散用突起100は、第1混練羽根11、第1切返し羽根12、第2混練羽根21又は第2切返し羽根22のいずれかに設けてあればよく、全ての羽根に設ける場合に限定されない。
【0038】
ところで、第1混練羽根11(
図2)及び第1切返し羽根12(
図2)を、軸線L
1に垂直な断面において、その内側の縁部は、その外側の縁部よりも回転方向正側に位置するように傾斜して設けている。同様に、第2混練羽根21(
図2)及び第2切返し羽根22(
図2)を、軸線L
2に垂直な断面において、その内側の縁部は、その外側の縁部よりも回転方向正側に位置するように傾斜して設けている。すなわち、第1切返し羽根12を例に挙げると、
図4に示すように、第1切返し羽根12を、第1切返し羽根12の回転半径R
1(軸線L
1を通る、軸線L
1に垂直な直線)に対して角度θ
2だけ傾斜させており、第1切返し羽根12(
図2)の内側の縁部(軸線L
1に近い側の縁部)がその外側の縁部(軸線L
1から遠い側の縁部)よりもA
1+側(回転方向正側)に位置するようにしている。これにより、第1切返し羽根12のオモテ面(A
+1側を向く面)と混合槽30の底壁部33の上面とが為す角を鋭角にして、その鋭角部分で被混合物90が局所的に圧縮されるようにすることが可能になる。したがって、被混合物90の練り効果を向上することが可能となっている。第1切返し羽根12の傾斜角度θ
2は、特に限定されないが、通常、2~45°の範囲とされ、好ましくは、5~30°の範囲とされる。第1切返し羽根12以外の羽根(第1混練羽根11、第2混練羽根21及び第2切返し羽根22)においても、同様である。
【0039】
第1混練羽根11及び第1切返し羽根12、並びに、第2混練羽根21及び第2切返し羽根22は、それぞれを1つの部材によって構成してもよい。しかし、この場合には、羽根11,12,21,22のいずれかに摩耗や破損等が生じた場合に、摩耗や破損等が生じた羽根11,12,21,22を丸ごと交換する必要があり、不経済である。このため、本実施形態の二軸混合機においては、
図5に示すように、第1混合具10の第1混練羽根11を、その回転中心(軸線L
1)から遠い側に位置する外側羽根40と、その回転中心(軸線L
1)に近い側に位置する内側羽根50とに分離可能な構造としている。第1混合具10の第1切返し羽根12や、
図5には示していない第2混合具20の第2混練羽根21及び第2切返し羽根22も、これと同様の構造としている。以下においては、主に、第1混合具10の第1混練羽根11の分割構造について説明するが、第1混練羽根11で述べた分割構造に係る構成は、第1切返し羽根12や第2混練羽根21や第2切返し羽根22においても同様に採用している。
【0040】
上述のように、回転する羽根11,12,21,22によって移送される被混合物90は、羽根11,12,21,22の外側に移動しやすい。加えて、羽根11,12,21,22の外周面と混合槽30(
図4)の底壁部33の上面との隙間β(
図4)には、被混合物90が高圧の状態で通り抜ける(この隙間でも被混合物90の剪断作用が奏される。)。このため、羽根11,12,21,22は、その外周面に最も摩耗や破損等が生じやすい。この点、上記のように、羽根11,12,21,22のそれぞれを外側羽根40と内側羽根50とに分離可能な構造とすることによって、摩耗等が生じた外側羽根40のみを交換することが可能となっている。
【0041】
外側羽根40及び内側羽根50は、
図5に示す羽根取付けアーム13に対して取り付けるようになっている。羽根取付けアーム13は、混練羽根(
図5の例では第1混練羽根11)を構成する外側羽根40及び内側羽根50を取り付けるための混練羽根取付けアーム13aと、切返し羽根(
図5の例では第1切返し羽根12)を構成する外側羽根40及び内側羽根50を取り付けるための切返し羽根取付けアーム13bとを有している。混練羽根取付け螺旋アーム13aと切返し羽根取付け螺旋アーム13bは、互いに逆向きに旋回する螺旋状を為しており、その間に配された直線状の連結アーム13cによって連結された状態となっている。
【0042】
図7は、二軸混合機における外側羽根40及び内側羽根50を螺旋方向に垂直な面で切断した状態を示した断面図である。外側羽根40は、
図7(a)に示すように、内外方向に延在する長孔状のボルト挿通孔40aに挿通した羽根取付けボルト14によって、羽根取付けアーム13の外縁部分に取り付けられる。これにより、
図7(a),(b)の変位ΔDに示すように、羽根取付けアーム13に対する外側羽根40の位置を内外方向で調節できる構成としている。したがって、例えば、外側羽根40の外周面が摩耗した場合には、外側羽根40を当初よりも外側にスライドさせた箇所で固定することで、上記の隙間βを当初の隙間で保つことが可能である。外側羽根40の内縁部と、内側羽根50の外縁部とには、外側羽根40及び内側羽根50のオモテ面側又はウラ面側に互いに重なる重合部40bと重合部50bとをそれぞれ設けている。重合部40bと重合部50bは、
図7(b)に示すように、外側羽根40を外側に限界まで移動させても、互いに重なり合う構成となっているため、外側羽根40の内周部と内側羽根50の外周部との隙間から被混合物90が入り込むことを防止できる。
【0043】
このように、第1混練羽根11を外側羽根40と内側羽根50とで構成した場合においては、送り部110及び戻し部120並びに剪断用開口部αを、外側羽根40と内側羽根50との両方に亘って設けてもよい。しかし、本実施形態においては、
図5に示すように、外側羽根40だけに送り部110及び戻し部120並びに剪断用開口部αを設けており、内側羽根50は略連続的な螺旋面状に形成している。これにより、内側羽根50によって被混合物90をしっかりと循環移動(
図2)させることができる。さらに、被混合物90に粘性が出た後に得られる崩落効果を強力なものとすることもできる。
【0044】
ところで、上述した外側羽根40や内側羽根50は、それぞれを1つの部材により形成してもよいが、それぞれを複数の部材で形成すると好ましい。
図5に示すように、外側羽根40は、その螺旋方向で分割された複数の外側羽根分割体41によって構成されており、内側羽根50は、その螺旋方向で分割された複数の内側羽根分割体51によって構成されている。これにより、外側羽根40及び内側羽根50を、より狭い範囲で(外側羽根分割体41ごと又は内側羽根分割体51ごとに)交換することが可能になる。また、外側羽根40や内側羽根50は、送り部110及び戻し部120や重合部40b,50b等を有する複雑な形態を有しており、このような複雑な形態を有する外側羽根40や内側羽根50を1つの部材で螺旋面状に成形することは必ずしも容易ではない。それぞれを複数の外側羽根分割体41及び複数の内側羽根分割体51で構成したことによって、外側羽根分割体41自体や内側羽根分割体51自体は、比較的簡素な形態としながらも、羽根11,12,21,22を螺旋面状に形成することが可能となっている。
【0045】
本実施形態においては、第1混練羽根11及び第2混練羽根21の外側羽根40を5個の外側羽根分割体41で構成しており、それぞれの外側羽根分割体41に分散用突起100(送り部110及び戻し部120)を1つずつ設けている。また、第1切返し羽根12及び第2切返し羽根22の外側羽根40を3個の外側羽根分割体41で構成しており、それぞれの外側羽根分割体41に分散用突起100(送り部110及び戻し部120)を1つずつ設けている。
【0046】
以上で述べた二軸混合機は、被混合物90を特に限定されるものではないが、液体材料と固体(粉体又は粒体)材料とを含む被混合物90を混合するのに好適に用いることができる。特に、固体材料としてセメントや砂等の微粒子を含む被混合物90においては、既に述べたように、微粒子の凝集体が形成されやすく、被混合物投入直後の混合効率が高まりにくいところ、以上で述べた二軸混合機を用いると、被混合物90中に含まれる微粒子の凝集体を剪断して細化することができ、被混合物投入直後においても被混合物90の練りを効率的に行うことが可能なものとなっている。このような被混合物90としては、例えば、ゼロスランプコンクリート、低スランプコンクリート、高スランプコンクリート、高強度コンクリート、或いは高流度コンクリート等が例示される。
【符号の説明】
【0047】
10 第1混合具
11 第1混練羽根
11a オモテ面
11b ウラ面
12 第1切返し羽根
20 第2混合具
21 第2混練羽根
22 第2切返し羽根
30 混合槽
40 外側羽根
40b 重合部
41 外側羽根分割体
50 内側羽根
50b 重合部
51 内側羽根分割体
90 被混合物
100 分散用突起
110 送り部
120 戻し部
130 剪断用頂部
L1 軸線(第1混合具の回転中心)
L2 軸線(第2混合具の回転中心)
α 剪断用開口部