(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092897
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】生成システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20120101AFI20220616BHJP
【FI】
G06Q10/10 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020205879
(22)【出願日】2020-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岡部 英文
(72)【発明者】
【氏名】濱野 光憲
(72)【発明者】
【氏名】中村 徳裕
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA13
5L049AA21
(57)【要約】
【課題】送迎以後の予定に支障が生じる可能性を低減することを目的とする。
【解決手段】上記の目的を達成するため、生成システムは、被保護者の送迎予定と、前記被保護者の送迎以後における、前記被保護者、前記被保護者を保護する保護者、又は、前記被保護者の送迎に用いられる送迎手段の予定である送迎後予定と、を取得する取得部と、前記送迎予定と前記送迎後予定との関係に基づいて、前記被保護者の送迎プランを生成する生成部と、を備える。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被保護者の送迎予定と、前記被保護者の送迎以後における、前記被保護者、前記被保護者を保護する保護者、又は、前記被保護者の送迎に用いられる送迎手段の予定である送迎後予定と、を取得する取得部と、
前記送迎予定と前記送迎後予定との関係に基づいて、前記被保護者の送迎プランを生成する生成部と、
を備える生成システム。
【請求項2】
前記生成部は、前記送迎後予定の前に、前記被保護者の送迎が完了するように前記送迎プランを作成する請求項1に記載の生成システム。
【請求項3】
前記送迎予定は、前記被保護者の通う場所から、前記保護者が利用するワークスペースを備える施設への送迎であって、
前記送迎後予定は、前記保護者による前記ワークスペースの利用の終了予定である請求項1又は2に記載の生成システム。
【請求項4】
前記送迎後予定は、習い事教室への前記被保護者の移動の開始予定である請求項1又は2に記載の生成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両等の送迎手段を用いてユーザーの送迎を行う仕組みを支援する技術がある。例えば、特許文献1には、車両の配車を依頼する依頼者が、その扶養者のために、車両の配車依頼をすることができる配車システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者のワークスペースと、利用者の保護する被保護者の滞在スペースと、を含む施設等において、送迎手段を用いて被保護者の送迎が行われる場合がある。例えば、被保護者の学校が終わると、学校から利用者がワークスペースを利用する施設へ、被保護者の送迎が行われる場合がある。このような場合、送迎において目的地への到着が要望の時刻よりも遅くなり、送迎以後の予定に支障が生じる場合がある。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、送迎以後の予定に支障が生じる可能性を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、生成システムは、被保護者の送迎予定と、前記被保護者の送迎以後における、前記被保護者、前記被保護者を保護する保護者、又は、前記被保護者の送迎に用いられる送迎手段の予定である送迎後予定と、を取得する取得部と、前記送迎予定と前記送迎後予定との関係に基づいて、前記被保護者の送迎プランを生成する生成部と、を備える。
【0006】
すなわち、生成システムにおいては、被保護者の送迎予定と、被保護者の送迎以後における、被保護者、保護者、又は、送迎手段の予定と、の関係が加味された送迎プランが生成される。これにより、生成システムは、送迎以後の予定に支障が生じる可能性を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】生成システム及び利用者端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】ワークスペース予約情報を説明する図である。
【
図6】送迎予定情報と送迎後予定情報との概要を説明する図である。
【
図12】予約受付処理を示すフローチャートである。
【
図13】通い送迎についての送迎プラン生成処理を示すフローチャートである。
【
図14】習い事送迎についての送迎プラン生成処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)生成システムの構成:
(2)送迎プラン生成処理:
(3)その他の実施形態:
【0009】
(1)生成システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる生成システム10及び利用者端末20の構成を示すブロック図である。生成システム10は、ワークスペースとワークスペースを利用する保護者が保護する被保護者の滞在スペースとを含む施設(以下では、利用施設とする)において行われる被保護者の送迎プランの生成に用いられ、制御部11、記録媒体12、通信部13を備える。以下では、ワークスペースを利用する者を、利用者とする。また、以下では、利用者のうち、被保護者の保護者である利用者を、単に保護者とする。送迎プランとは、送迎対象をどの送迎手段を用いて、何時から何時までに、どこからどこまで送迎する予定であるかを示す情報である。送迎手段とは、送迎用の移動手段であり、本実施形態においては、送迎バスと、利用者が運転する移動手段(例えば、自動車、二輪車等)とが存在する。
【0010】
ここで、利用施設について説明する。利用施設は、テレワーク、会議室、貸しオフィス等に利用可能なワークスペースを提供し、さらに、保護者が働いている際に保護者の保護する被保護者(例えば、保護者の子ども、保護者が一時的に預かっている子供(例えば、保護者の親類、知り合いの子ども)等)が滞在できる滞在スペースを提供する。これにより、保護者は、仕事が完了するまで、学校の授業等が終了した被保護者を滞在スペースに滞在させることができる。
【0011】
また、利用施設では、被保護者に対する、既定の場所間の送迎のサービスが行われている。ここで送迎には、送りのみの場合、迎えのみの場合も含まれる。
図2を用いて、本実施形態の利用施設で行われる送迎のサービスを説明する。利用施設では、被保護者の通う施設(例えば、保育園、幼稚園、小・中・高等学校等)から、利用施設までの送迎バスによる送迎が行われる。以下では、被保護者の通う施設から利用施設までの送迎バスによる送迎を、通い送迎とする。
図2の破線の曲線矢印は、通い送迎において、送迎バスが利用施設を出発して、学校A、学校B、学校C、学校Dの順に巡回し、それぞれの学校で学校が終わった被保護者を乗せて、利用施設に戻ってくるルートを示す。また、
図2の一点鎖線の曲線矢印は、通い送迎において、送迎バスが利用施設を出発して、学校B、学校Cの順に巡回し、それぞれの学校で学校が終わった被保護者を乗せて、利用施設に戻ってくるルートを示す。
【0012】
また、利用施設では、利用施設から被保護者の通う習い事教室(例えば、塾、予備校、運動教室等)までの送迎バスによる送迎が行われる。また、利用施設では、被保護者の通う習い事教室から利用施設又は被保護者の家までの送迎バスによる送迎が行われる。以下では、習い事教室からの送迎、及び、習い事教室への送迎を習い事送迎とする。
また、利用施設では、習い事送迎として、利用者が運転する移動手段による送迎が行われる。以下では、利用者が運転する移動手段を、利用者移動手段とする。利用者移動手段による送迎は、利用者が利用者移動手段を運転して利用施設から移動する際、又は、利用者が利用者移動手段を運転して利用施設へ移動する際に、利用者が自分の移動に合わせて行う被保護者の送迎である。
図2の実線の直線矢印は、それぞれ、利用施設から習い事教室まで、又は、習い事教室から利用施設又は被保護者の家までの、送迎バス又は、利用者移動手段による送迎のルートを示す。
【0013】
制御部11は、CPU、RAM、ROM等を備えるコンピュータである。記録媒体12は、各種プログラム、各種データを記録する。通信部13は、外部の装置との間での有線又は無線の通信に用いられる。本実施形態では、制御部11は、通信部13を介して、複数の利用者端末20と通信する。生成システム10は、記録媒体12やROMに記憶されたプログラムを制御部11で実行することができる。
【0014】
利用者端末20は、利用者が保持する端末装置である。利用者端末20は、制御部21、記録媒体22、入出力部23、通信部24を備える。本実施形態では、利用者端末20は、保護者による操作を受けて、利用施設のワークスペースの予約、被保護者の送迎の予約を生成システム10に要求する。以下では、ワークスペースの予約を、ワークスペース予約とする。また、以下では、被保護者の送迎の予約を、送迎予約とする。
制御部21は、CPU、RAM、ROM等を備えるコンピュータである。記録媒体22は、各種プログラム、利用施設の利用の予約に用いられる画面のデータである予約用画面データ221等の各種データを記録する。入出力部23は、ユーザーからの入力を受け付け、ユーザーへの情報の出力を行う。本実施形態では、入出力部23は、情報の入力部と情報の表示部とを含み、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード等の入力装置とモニタ等の表示装置との組合わせ等である。通信部24は、外部の装置との間での有線又は無線での通信に用いられる。利用者端末20は、記録媒体22やROMに記憶されたプログラムを制御部21で実行することができる。
【0015】
生成システム10の制御部11は、記録媒体12に記録された生成プログラム110を実行することができる。生成プログラム110は、被保護者の送迎プランを生成する機能を有する。この機能を実現するため、生成プログラム110が実行されると、制御部11は、ワークスペース予約受付部111、送迎予約受付部112、生成条件決定部113、取得部114、生成部115、登録受付部116として機能する。
【0016】
ワークスペース予約受付部111は、ワークスペース予約を受け付ける機能である。制御部11は、利用者端末20から、ワークスペースリクエスト情報を含む予約要求を受信する。ここで、ワークスペースリクエスト情報は、何時どのワークスペースの利用をリクエストするかを示す情報である。本実施形態では、ワークスペースリクエスト情報は、利用者(保護者)の識別情報(ID)と、ワークスペースの利用日と、希望するワークスペースの利用開始時刻と、希望するワークスペースの利用終了時刻と、利用するワークスペースと、の情報である。そして、制御部11は、受信した予約要求に含まれるワークスペースリクエスト情報にワークスペース予約を識別するための識別情報を追加することでワークスペース予約情報を生成する。ここで、ワークスペース予約情報は、ワークスペース予約において、利用が予定されるワークスペースと、利用期間と、を示す情報である。
図3にワークスペース予約情報の概要を示す。
図3には、予約の識別情報:R、利用者の識別情報:P、予約日:****/**/**、利用開始時刻:**:**、利用終了時刻:**:**、利用するワークスペース:ワークスペースAであるワークスペース予約情報のイメージが示されている。
図3の例では、利用者(P)が予約日:****/**/**の利用開始時刻:**:**から利用終了時刻:**:**までワークスペースAを予約されている。そして、制御部11は、生成したワークスペース予約情報を、記録媒体12に記録された施設予約管理DB121に登録することで、ワークスペース予約を受け付ける。施設予約管理DB121は、ワークスペース予約情報が蓄積され、管理されるデータベースである。なお、制御部11は、受信した予約要求に含まれるワークスペースリクエスト情報が、ワークスペース及びワークスペースの利用予定の期間について、施設予約管理DB121に登録された他のワークスペース予約情報と重複している場合、受信した予約要求に応じたワークスペース予約の受付を行わない。この場合、制御部11は、予約ができなかったことを、予約要求元に通知する。
【0017】
送迎予約受付部112は、被保護者の送迎予約を受け付ける機能である。制御部11は、利用者端末20から、送迎リクエスト情報を含む予約要求を受信する。ここで、送迎リクエスト情報は、被保護者に対してどのような送迎をリクエストするかを示す情報である。本実施形態では、送迎リクエスト情報は、送迎対象の被保護者を保護する保護者の識別情報(ID)と、送迎対象の被保護者の識別情報と、送迎の予約日と、ピックアップ地点及びデリバリー地点のうち既知でないものと、ピックアップ時間(時刻又は時間帯)及びデリバリー時間(時刻又は時間帯)のうちの少なくとも1つと、送迎対象の被保護者の人数と、利用可能な送迎手段が複数種類ある場合における要望する送迎手段の種類を示すリクエストドライブタイプと、の情報である。ここでピックアップとは、送迎対象を迎える(拾い上げる)ことである。また、デリバリーとは、送迎対象を目的地に送り届けることである。また、ピックアップ地点は、ピックアップされる場所である。また、ピックアップ時間は、ピックアップされる時間である。また、デリバリー地点は、デリバリーされる場所である。また、デリバリー時間は、デリバリーされる時間である。
【0018】
本実施形態では、通い送迎の場合、デリバリー地点が既知(利用施設)であり、利用可能な送迎手段は1つ(送迎バス)である。そのため、通い送迎の場合、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報は、送迎対象の被保護者を保護する保護者の識別情報と、送迎対象の被保護者の識別情報と、予約日と、ピックアップ地点と、ピックアップ時間と、デリバリー時間と、送迎対象の被保護者の人数と、の情報である。
また、本実施形態では、利用施設からの習い事送迎の場合、ピックアップ地点が既知(利用施設)である。そのため、利用施設からの習い事送迎の場合、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報は、送迎対象の被保護者を保護する保護者の識別情報と、送迎対象の被保護者の識別情報と、予約日と、ピックアップ時間と、デリバリー地点と、デリバリー時間と、送迎対象の被保護者の人数と、リクエストドライブタイプと、の情報である。
また、本実施形態では、習い事教室からの習い事送迎の場合、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報は、送迎対象の被保護者を保護する保護者の識別情報と、送迎対象の被保護者の識別情報と、予約日と、ピックアップ地点と、ピックアップ時間と、デリバリー地点と、デリバリー時間と、送迎対象の被保護者の人数と、リクエストドライブと、の情報である。
【0019】
そして、制御部11は、受信した予約要求に含まれる送迎リクエスト情報に、送迎予約を識別するための識別情報を追加し、更に、送迎予約におけるデリバリー地点、デリバリー時間、ピックアップ地点、ピックアップ時間、リクエストドライブタイプのうち既定の情報を追加し、送迎予約情報を生成する。送迎予約情報は、送迎予約における被保護者に対する送迎の予定を示す情報である。
図4に送迎予約情報の概要を示す。
図4には、予約の識別情報:R、利用者の識別情報:P、被保護者の識別情報:C、予約日:****/**/**、ピックアップ地点:学校A、ピックアップ時間:**:**、デリバリー地点:利用施設、デリバリー時間:**:**、送迎対象の人数:2人、リクエストドライブタイプ:送迎バスである送迎予約情報のイメージが示されている。
図4の例では、利用者(P)が保護する2人の被保護者(C)が予約日:****/**/**において、ピックアップ時間:**:**に学校Aでピックアップされ、デリバリー時間:**:**に利用施設にデリバリーされる送迎バスによる送迎が予約されている。
【0020】
通い送迎の場合、デリバリー地点が既知(利用施設)であり、利用可能な送迎手段は1つ(送迎バス)である。そのため、制御部11は、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報に、送迎予約の識別情報と、デリバリー地点(利用施設)の情報と、リクエストドライブタイプ(送迎バス)の情報と、を追加することで、送迎予約情報を生成する。
利用施設からの習い事送迎の場合、ピックアップ地点が既知(利用施設)である。そのため、制御部11は、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報に、送迎予約の識別情報と、ピックアップ地点(利用施設)の情報と、を追加することで、送迎予約情報を生成する。
【0021】
習い事教室からの習い事送迎の場合、制御部11は、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報に、送迎予約の識別情報を追加することで、送迎予約情報を生成する。
また、本実施形態では、送迎予約の識別情報は、送迎予約を一意に識別する情報であり、対応する送迎予約が種別(通い送迎、習い事送迎)を示す情報を含む。制御部11は、送迎予約の識別情報から、対応する送迎予約の種別を特定できる。
【0022】
制御部11は、生成した送迎予約情報を記録媒体12に記録された送迎予約管理DB122に登録することで、送迎予約を受け付ける。送迎予約管理DB122は、送迎予約情報が蓄積され、管理されるデータベースである。
【0023】
生成条件決定部113は、送迎予約受付部112の機能により送迎予約管理DB122に登録された送迎予約情報に基づいて、送迎プランを生成するための条件を決定する機能である。以下では、送迎予約についての送迎プランの生成の条件を、生成条件とする。本実施形態では、生成条件は、要望されている送迎と、送迎に利用可能な送迎手段と、を示す条件である。本実施形態では、生成システム10は、生成条件における運搬経路問題を解くことで、送迎プランを生成する。すなわち、生成条件は、解くべき運搬経路問題がどのような問題であるかを示す条件である。そこで、制御部11は、送迎予約管理DB122に蓄積された送迎予約情報に基づいて、生成条件として、送迎に用いられる送迎手段を示す条件である送迎手段条件と、要望されている送迎を示す送迎条件と、を決定する。制御部11は、送迎手段条件として、移動手段の識別情報(ID)と、ドライブタイプと、出発地点と、終着地点と、出発時間と、到着時間(終着地点に到着すべき時間)と、最大搭載人数と、を決定する。ドライブタイプとは、送迎手段の種別を示す情報であり、本実施形態では、送迎バスと利用者移動手段との何れであるかを示す。本実施形態では、送迎バスの出発地点及び終着地点は、利用施設である。本実施形態では、送迎バスについてのこれらの条件の情報は、記録媒体12に記録されている。また、利用者移動手段についてのこれらの条件の情報は、登録受付部116の機能により記録媒体12に利用者移動手段管理DB124として蓄積されている。
図5に送迎手段条件の概要を示す。
図5には、移動手段の識別情報:B、ドライブタイプ:送迎バス、出発地点:利用施設、終着地点:利用施設、出発時間:**:**、到着時間:**:**、最大搭載人数:10人である送迎手段条件のイメージが示されている。
図5の例では、最大搭載人数が10人の送迎バス(B)が、出発時間:**:**に利用施設を出発して、終着時間:**:**に利用施設に終着するように、送迎が可能であることが示されている。
【0024】
本実施形態では、通い送迎には利用者移動手段が用いられないため、制御部11は、通い送迎については、通い送迎に利用可能な送迎バスそれぞれについての送迎手段条件を決定する。より具体的には、制御部11は、通い送迎の送迎プランの生成の対象となる既定の期間に出発時間と到着時間とが含まれる送迎バスについての送迎手段条件の情報を記録媒体12から取得する。以下では、送迎プランの生成の対象となる既定の期間を、対象期間とする。また、習い事送迎には利用者移動手段と送迎バスとの双方が用いられるため、制御部11は、習い事送迎については、習い事送迎に適用可能な送迎バス、利用者移動手段それぞれについての送迎手段条件を決定する。より具体的には、制御部11は、習い事送迎の対象期間に出発時間と到着時間とが含まれる送迎バスについての送迎手段条件の情報を記録媒体12から取得する。また、制御部11は、習い事送迎の対象期間に出発時間と到着時間とが含まれる利用者移動手段についての送迎手段条件の情報を記録媒体12の利用者移動手段管理DB124から取得する。
【0025】
また、制御部11は、送迎予約管理DB122に蓄積された送迎予約情報に基づいて、送迎条件として、送迎予約毎に、誰を何時から何時までにどこからどこまでどの送迎手段で送迎する予約であるかを決定する。本実施形態では、制御部11は、送迎条件として、送迎対象の被保護者を保護する保護者の識別情報(ID)と、送迎対象の被保護者の識別情報と、対応する送迎予約の識別情報(ID)と、リクエストドライブタイプと、ピックアップ地点と、ピックアップ時間と、デリバリー地点と、デリバリー時間と、送迎対象の被保護者の人数と、を決定する。
【0026】
本実施形態では、通い送迎の対象期間より前に設定された既定の予約受付期間が経過すると通い送迎についての送迎予約の受付が締め切られる。制御部11は、この既定の期間が経過すると、この期間内に受付けた通い送迎についての送迎予約に対する移動手段の割当を行い、送迎プランを生成する。そこで、制御部11は、この期間が経過すると、送迎予約管理DB122に蓄積された送迎予約情報から、通い送迎の対象期間にピックアップ時間、デリバリー時間の少なくとも1つが含まれる送迎予約情報を抽出する。そして、制御部11は、抽出した送迎予約情報から、通い送迎についての送迎条件を決定する。
【0027】
また、本実施形態では、習い事送迎の対象期間より前に設定された既定の予約受付期間が経過すると習い事送迎についての送迎予約の受付が締め切られる。制御部11は、この既定の期間が経過すると、この期間内に受付けた習い事送迎についての送迎予約に対する移動手段の割当を行い、送迎プランを生成する。そこで、制御部11は、この期間が経過すると、送迎予約管理DB122に蓄積された送迎予約情報から、習い事送迎の対象期間にピックアップ時間、デリバリー時間の少なくとも1つが含まれる送迎予約情報を抽出する。そして、制御部11は、抽出した送迎予約情報から、習い事送迎についての送迎条件を決定する。
【0028】
取得部114は、通い送迎についての被保護者の送迎予定と、この被保護者に対する通い送迎以後における、この被保護者及びこの被保護者の保護者の予定と、を取得する機能である。取得部114の機能により取得される情報は、通い送迎についての送迎予約情報それぞれの優先度の決定に用いられる。優先度とは、対応する送迎予約をどの程度優先的に送迎プランに組み込むかを示す指標である。以下では、被保護者の送迎以後における予定を、送迎後予定とする。送迎後予定は、対応する送迎以後の予定であるため、対応する送迎の完了の時点の予定も含む概念である。また、送迎後予定を示す情報を、送迎後予定情報とする。なお、本明細書では、利用者等によって予約されることで生成され、施設予約管理DB121や送迎予約管理DB122に記録される情報をxx予約情報と呼ぶ。一方、これらの予約情報から取得部114の機能によって取得された情報をxx予定情報とも呼ぶ。xxには、「送迎後」などの各種文字が入る。
本実施形態では、通い送迎の送迎対象の被保護者についての送迎後予定は、習い事教室への移動予定である。また、本実施形態では、通い送迎の送迎対象の被保護者の保護者についての送迎後予定は、ワークスペース利用の終了予定である。
制御部11は、通い送迎における送迎対象の被保護者の送迎予定を示す情報(以下では、送迎予定情報とする)と、送迎後予定情報と、を取得する。
図6を用いて、送迎予定情報と送迎後予定情報との取得処理を説明する。
図6では、時間軸において、ワークスペース予約情報、送迎予約情報がどの期間の予約であるかが示されている。
図6の実線矢印は、通い送迎についての送迎予約情報を示し、左端がピックアップ時間、右端がデリバリー時間を示す。また、
図6の破線矢印は、習い事送迎についての送迎予約情報を示し、左端がピックアップ時間、右端がデリバリー時間を示す。また、
図6の実線両矢印は、ワークスペース予約情報を示し、左端が利用開始時刻、右端が利用終了時刻を示す。なお、
図6に示された各予約は同一日の予約であることが想定されている。
図6においては、送迎予約情報およびワークスペース予約情報のそれぞれに対して、保護者及び被保護者の識別情報が併記されている。例えば、P1,C1と付記された送迎予約情報A,Bは、識別情報がP1である保護者と、識別情報がC1である被保護者の送迎予約情報である。従って、
図6に示す例において、識別情報がC1である被保護者は、通い送迎で利用施設に戻った後、間もなく、習い事送迎でピックアップされるように予約されている。
ワークスペース予約情報は、保護者の予約に関する情報であるため、保護者の識別情報が併記されているが、被保護者の識別情報は併記されていない。例えば、識別情報がP3である保護者はワークスペース予約情報Kに示すようにワークスペースの利用を予約している。識別情報がP3の保護者が保護する被保護者はC3であり、当該被保護者C3の通い送迎の予約は送迎予約情報Hである。従って、識別情報がC3である被保護者が、通い送迎で利用施設に戻ると、間もなく、当該被保護者C3を保護する保護者P3のワークスペースの利用が終了するように予約されている。
図6に示す例において、被保護者C1は、次の習い事送迎までの時間的余裕が小さく、被保護者C3は、保護者のワークスペースの予約が終了するまでの時間的余裕が小さい。従って、通い送迎による送迎に遅延が生じると、次の予定に間に合わないか、または保護者との合流までに過度に時間がかかる。そこで、本実施形態においては、被保護者が通い送迎によって利用施設に戻ってきた後、さらに、次の予定が存在し、次の予定までの時間的余裕がない場合、制御部11は、当該被保護者の優先度が高いとみなす。
【0029】
当該優先度の判定を行うため、制御部11は、送迎予約管理DB122から、通い送迎の対象期間にピックアップ時間又はデリバリー時間が含まれる通い送迎についての送迎予約情報を抽出し、送迎予定情報として取得する。すなわち、制御部11は、
図6における実線矩形枠で囲まれた送迎予約情報を送迎予定情報として取得する。
【0030】
また、制御部11は、取得された送迎予定情報に対して時間的な制約となり得る他の送迎予約情報を特定する。このため、制御部11は、取得された送迎予定情報のそれぞれについて、同一の被保護者の習い事送迎を示す送迎予約情報を送迎後予定情報として取得する。なお、以下では、当該送迎後予定情報を、被保護者予定情報とする。より具体的には、制御部11は、送迎予定情報として取得した送迎予約情報それぞれについて、保護者の識別情報と被保護者の識別情報と予約日とを特定する。さらに、制御部11は、送迎予約管理DB122を参照し、特定された各識別情報および予約日と、識別情報および予約日が共通する送迎予約情報を特定する。そして、制御部11は、特定された送迎予約情報の中で、ピックアップ時間又はデリバリー時間が習い事送迎の対象期間に含まれ、予約識別情報が習い事送迎を示す送迎予約情報を被保護者予定情報として取得する。
図6の例では、通い送迎の送迎予約情報Aと、習い事送迎の送迎予約情報Bとは、利用者の識別情報P1と被保護者の識別情報C1とが同じであり、同じ日の予約である。そのため、制御部11は、送迎予約情報Aの送迎対象の被保護者の被保護者予定情報として送迎予約情報Bを取得する。また、
図6に示す例であれば、制御部11は、送迎予約情報Cの送迎対象の被保護者C4の被保護者予定情報として送迎予約情報Dを取得し、送迎予約情報Eの送迎対象の被保護者C5の被保護者予定情報として送迎予約情報Fを取得する。なお、本実施形態では、制御部11は、習い事教室への移動予定のない被保護者については、被保護者予定情報を取得しない。
【0031】
さらに、制御部11は、取得された送迎予定情報に対して時間的な制約となり得るワークスペース予約情報を特定する。このため、制御部11は、取得された送迎予定情報のそれぞれについて、その被保護者を保護する保護者のワークスペース予約情報を、送迎後予定情報として取得する。なお、以下では、当該送迎後予定情報を、保護者予定情報とする。より具体的には、制御部11は、送迎予定情報として取得した送迎予約情報それぞれについて、保護者の識別情報と被保護者の識別情報と予約日とを特定する。さらに、制御部11は、施設予約管理DB121を参照し、特定された識別情報および予約日と、識別情報及び予約日が共通するワークスペース予約情報を取得する。
図6の例では、通い送迎の送迎予約情報Aと、ワークスペース予約情報Iとは、利用者の識別情報が同じであり、同じ日の予約である。そのため、制御部11は、送迎予約情報Aの送迎対象の被保護者を保護する保護者の保護者予定情報としてワークスペース予約情報Iを取得する。また、
図6に示す例であれば、制御部11は、送迎予約情報G,H,C,Eの送迎対象の被保護者を保護する保護者の保護者予定情報としてワークスペース予約情報J,K,L,Mを取得し、保護者予定情報とする。
【0032】
生成部115は、取得部114の機能により取得された情報と、生成条件決定部113の機能により決定された条件と、に基づいて、通い送迎、習い事送迎それぞれについて、送迎プランを生成する機能である。
通い送迎についての送迎プランを生成する処理について説明する。制御部11は、送迎予定情報と送迎後予定情報とに基づいて、対応する送迎予約の優先度を決定する。本実施形態では、優先度は、「高」と、優先度が「高」よりも低いことを示す「低」と、のうちの何れかである。より具体的には、制御部11は、以下のようにする。
【0033】
制御部11は、送迎予定情報から送迎予約情報を1つ選択し、選択予約情報とする。
図6に示す例であれば、送迎予約情報A,G,H,C,Eのいずれかが選択され、選択予約情報となる。そして、制御部11は、送迎後予定情報から、利用者の識別情報及び被保護者の識別情報が選択予約情報と共通する、習い事送迎についての送迎予約情報を、選択予約情報に対応する送迎後予定情報として取得する。例えば、
図6に示す例において、送迎予約情報Aが選択予約情報として選択された場合、制御部11は、送迎予約情報Bを送迎後予定情報として取得する。
また、制御部11は、利用者の識別情報及び被保護者の識別情報が選択予約情報と共通する習い事送迎についての送迎予約情報を取得できない場合、利用者の識別情報が選択予約情報と共通するワークスペース予約情報を、選択予約情報に対応する送迎後予定情報として取得する。例えば、
図6に示す例において、送迎予約情報Gが選択予約情報として選択された場合、同一の被保護者についての習い事送迎は存在しないため、制御部11は、ワークスペース予約情報Jを送迎後予定情報として取得する。
そして、制御部11は、選択予約情報のデリバリー時間から、選択予約情報に対応する送迎後予定情報が示す送迎後予定の時間までの期間を導出する。具体的には、制御部11は、選択予約情報に対応する送迎後予定情報が送迎予約情報である場合、選択予約情報のデリバリー時間から、特定した送迎予約情報のピックアップ時間までの期間を導出する。例えば、
図6に示す例において、送迎予約情報Aが選択予約情報である場合、送迎後予定情報は送迎予約情報Bであるため、制御部11によって、期間Taが導出される。
【0034】
また、制御部11は、選択予約情報に対応する送迎後予定情報がワークスペース予約情報である場合、選択予約情報のデリバリー時間から、特定したワークスペース予約情報の利用終了時刻までの期間を導出する。例えば、
図6に示す例において、送迎予約情報Gが選択予約情報である場合、送迎後予定情報はワークスペース予約情報Jであるため、制御部11によって、期間Tbが導出される。
なお、ピックアップ時間、デリバリー時間の少なくとも1つが時間帯として指定されている場合、制御部11は、例えば、その時間帯における既定の時刻(例えば、時間帯の中央の時刻、時間帯の末端(開始、終了)の時刻等)を、その時間帯が示す時刻として用いる。例えば、選択予約情報のデリバリー時間と、習い事送迎の送迎予約のピックアップ時間と、が時間帯として指定されている場合、制御部11は、このデリバリー時間における既定の時刻から、このピックアップ時間における既定の時刻までの期間を導出する。
【0035】
制御部11は、導出した期間が、既定の閾値(例えば、10分、30分、40分等)以下である場合、選択予約情報で予定されるデリバリー時間と、送迎後予定と、の間に余裕がないとして、選択予約情報についての優先度を「高」に決定する。また、制御部11は、導出した期間が、既定の閾値より大きい場合、選択予約情報で予定されるデリバリー時間と、送迎以後の予定と、の間に余裕があるとして、選択予約情報についての優先度を「低」に決定する。
制御部11は、送迎予定情報から選択予定情報を1つずつ選択しながら、以上の処理を繰り返す。これにより、制御部11は、送迎予定情報に含まれる送迎予約情報それぞれについて、優先度を決定する。例えば、
図6に示す例であれば、制御部11は、送迎予約情報A,G,H,C,Eのそれぞれについて、優先度を決定する。
【0036】
そして、制御部11は、決定した優先度と、生成条件決定部113の機能により決定された通い送迎についての生成条件と、に基づいて、通い送迎についての送迎プランを生成する。より具体的には、制御部11は、通い送迎についての生成条件が示す送迎条件のうち、優先度が「高」である送迎予約情報についての送迎条件を特定する。そして、制御部11は、特定した送迎条件と、通い送迎についての生成条件が示す送迎手段条件と、が示す、送迎予約ごとの送迎対象の被保護者をピックアップ地点からデリバリー地点まで運搬する運搬経路問題であるPick-up and Delivery Problem(PDP)を解く。
【0037】
制御部11は、このPDPを解くことで、被保護者の送迎における送迎手段の経路を求め、送迎予約それぞれに何れかの移動手段を割り当てて、送迎プランを生成する。本実施形態では、制御部11は、既定の近似アルゴリズムを用いてPDPを解く。また、優先度が「高」である送迎予約情報についてPDPを解く際の制約条件として、送迎対象の被保護者のデリバリー時間を、対応する送迎後予定の前にするという条件が用いられる。すなわち、制御部11は、優先度が「高」である送迎予約情報について、対応する送迎後予定の前に送迎が完了するように、送迎プランを生成する。これにより、生成システム10は、送迎後予定に支障が生じる事態を防止できる。また、PDPを解く際の制約条件として、追加で、任意の条件を用いてよい。例えば、各種パラメータが一定範囲にとどまるようにすることを制約条件としてもよい。また、PDPを解く際に任意の目的関数を用いてよい。例えば、移動手段が通る経路毎にコストを決定し、移動にかかるコストの合計を示す目的関数を用いてもよい。この場合、制御部11は、この目的関数の値を最小化するように、PDPを解く。
【0038】
その後、制御部11は、通い送迎についての生成条件が示す送迎条件のうち、優先度が「低」である送迎予約情報についての送迎条件と、通い送迎についての生成条件が示す送迎手段条件と、が示すPDPを解くことで、送迎プランを生成する。このPDPを解く際の制約条件としては、優先度が「高」である送迎予約情報について生成された送迎プランが確定していることを前提とする条件が用いられる。また、制約条件として、追加で任意の条件を用いてよい。また、PDPを解く際に任意の目的関数を用いてよい。このように、制御部11は、優先度が「高」である送迎予約について、優先度が「低」である送迎予約に先んじて、送迎プランを生成する。これにより、優先度が「高」である送迎予約について要望通りの送迎が実現する可能性が、優先度が「低」である送迎予約よりも高くできる。
【0039】
続いて、習い事送迎について送迎プランを生成する処理を説明する。制御部11は、生成条件決定部113の機能により決定された生成条件が示す、習い事送迎の送迎予約ごとの送迎対象の被保護者をピックアップ地点からデリバリー地点まで運搬するPDPを解き、被保護者の送迎における送迎手段の経路を求めることで、送迎プランを生成する。制御部11は、PDPを解く際の制約条件として、任意の条件を用いてよい。また、制御部11は、PDPを解く際に任意の目的関数を用いてよい。
【0040】
また、制御部11は、習い事送迎については、送迎予約に対して、まず、利用者移動手段を割当てる送迎プランを生成する。より具体的には、制御部11は、生成条件決定部113の機能により、習い事送迎の送迎予約に利用者移動手段を割当てる場合の生成条件を決定する。制御部11は、送迎予約管理DB122に登録された習い事送迎についての送迎予約情報のうち、リクエストドライブタイプが利用者移動手段である送迎予約情報に基づいて、習い事送迎についての送迎条件を決定する。また、制御部11は、記録媒体12の利用者移動手段管理DB124に記録された利用者移動手段の情報に基づいて、習い事送迎に利用可能な利用者移動手段についての送迎手段条件を決定する。そして、制御部11は、決定した生成条件で、PDPを解くことで、習い事送迎における利用者移動手段の経路を求めることで、送迎予約に対して利用者移動手段を割当て、送迎プランを生成する。
【0041】
その後、制御部11は、利用者移動手段が割当られなかった送迎予約(リクエストドライブタイプが送迎バスである送迎予約情報、及び、リクエストドライブタイプが利用者移動手段であるが利用者移動手段が割り当てられなかった送迎予約に対応する送迎予約情報)のそれぞれに対して、送迎バスを割当てる送迎プランを生成する。より具体的には、制御部11は、生成条件決定部113の機能により、習い事送迎の送迎予約に送迎バスを割当てる場合の生成条件を決定する。制御部11は、送迎予約管理DB122に登録された習い事送迎についての送迎予約情報のうち、利用者移動手段が割当てられていない送迎予約についての送迎予約情報に基づいて、利用者移動手段が割当てられていない送迎予約についての送迎条件を決定する。また、制御部11は、記録媒体12に記録された送迎バスの情報に基づいて、習い事送迎に利用可能な送迎バスについての送迎手段条件を決定する。そして、制御部11は、決定した生成条件に基づいて、送迎予約に対して送迎バスを割当てる。すなわち、制御部11は、決定した生成条件で、PDPを解くことで、習い事送迎における送迎バスの経路を求めることで、送迎予約に対して送迎バスを割当てる送迎プランを生成する。
制御部11は、通い送迎、習い事送迎それぞれについて、生成した送迎プランの情報を、記録媒体12の送迎プラン管理DB123に記録する。送迎プラン管理DB123は、送迎予約それぞれに何れの移動手段が割当てられたかを示す情報が蓄積され、管理されるデータベースである。
【0042】
登録受付部116は、利用者の運転する利用者移動手段の情報の記録媒体12の利用者移動手段管理DB124への登録を受け付ける機能である。利用者端末20の制御部21は、入出力部23への操作に基づいて、利用者移動手段についての送迎手段条件を示す情報を受け付ける。利用者移動手段についての送迎手段条件を示す情報は、移動手段の識別情報と、ドライブタイプ(利用者移動手段)と、出発地点と、終着地点と、出発時間と、到着時間と、最大搭載人数と、の情報である。そして、制御部21は、受け付けた情報を含む利用者移動手段の登録要求を生成システム10に送信する。制御部11は、利用者端末20から、利用者移動手段の登録要求を受信すると、登録要求に含まれる利用者移動手段についての送迎手段条件を示す情報を利用者移動手段管理DB124に記録することで、利用者移動手段を登録する。なお、制御部11は、利用者端末20と異なる装置から利用者移動手段の登録要求を受け付けてもよい。
【0043】
利用者端末20の制御部21は、記録媒体22に記録された予約アプリケーションプログラム210を実行することができる。予約アプリケーションプログラム210は、利用施設に対する、ワークスペースの予約、及び送迎の予約の要求を生成システム10に行う機能を有する。この機能を実現するため、予約アプリケーションプログラム210が実行されると、制御部21は、予約UI制御部211として機能する。
【0044】
予約UI制御部211は、記録媒体22に記録された予約用画面データ221に基づいて、入出力部23に対して、利用施設のワークスペースの利用の予約と被保護者の送迎の予約とに用いられる画面を表示し、表示した画面を介した情報の入力を受け付け、予約の要求を生成システム10に送信する機能である。
図7~
図11を用いて、予約UI制御部211の機能により入出力部23に表示される予約用画面300について説明する。予約用画面300は、表示選択タブ301を含む。表示選択タブ301は、予約用画面300の表示の切り替えに用いられる。予約用画面300は、予約済みのスケジュールへの切り替えに用いられる「スケジュール」タブ、ワークスペースの予約用の画面への切り替えに用いられる「ワークスペース予約」タブ、通い送迎の送迎予約用の画面への切り替えに用いられる「通い送迎予約」タブ、習い事送迎の送迎予約用の画面への切り替えに用いられる「習い事送迎予約」タブを含む。
【0045】
制御部21は、予約アプリケーションプログラム210を実行すると、
図7に示すように、表示選択タブ301の「スケジュール」タブが選択された状態の予約用画面300を入出力部23に表示する。
図7に示すように、この状態の予約用画面300は、日付表示領域302、スケジュール表示領域303を含む。日付表示領域302は、カレンダーが表示される領域である。制御部21は、生成システム10に対して、利用者がすでに行ったワークスペース予約、送迎予約を問い合わせる。生成システム10の制御部11は、この問い合わせに応じ、施設予約管理DB121、送迎予約管理DB122から、問い合わせを行った利用者の識別情報に対応するワークスペース予約情報、送迎予約情報を抽出する。そして、制御部11は、抽出したこれらの情報を、問い合わせ元の利用者端末20に送信する。制御部21は、送信されたこれらの情報に基づいて、利用者が行ったワークスペース予約の予約日時、送迎予約の予約日時を特定する。そして、制御部21は、日付表示領域302のカレンダーの日付のうち、ワークスペース予約、送迎予約の何れかがされている日付をハイライト表示する。これにより、利用者は、自分が何らかの予約をしている日付を容易に把握できる。制御部21は、日付表示領域302に表示されたカレンダーにおけるハイライト表示された日付のうちの何れかの入出力部23を介した選択を検知すると、選択された日付を選択前と異なる色でハイライト表示する。そして、制御部21は、選択された日付の予約の情報を、スケジュール表示領域303に表示する。これにより、利用者は、選択した日付の予約状況を容易に把握できる。
図7の例では、2020年11月13日が選択され、スケジュール表示領域303に、この日の予約の情報として、9:00~18:00までのワークスペースAの予約、14:30に学校Aでピックアップされ15:00に利用施設にデリバリーされる通い送迎の予約、16:00に利用施設でピックアップされ16:20に予備校Aにデリバリーされる習い事送迎の予約の情報が表示される。
【0046】
制御部21は、入出力部23を介して、表示選択タブ301の「ワークスペース予約」タブの選択を検知した場合、予約用画面300の表示を、
図8に示すように予約状況表示領域311、予約情報入力領域312を含ませるように切り替える。予約状況表示領域311は、各ワークスペースにおける予約状況を表示する領域である。制御部21は、生成システム10に対して、既に行われているワークスペース予約を問い合わせる。生成システム10の制御部11は、この問い合わせに応じ、施設予約管理DB121に登録されているワークスペース予約情報を取得する。そして、制御部11は、取得したワークスペース予約情報に基づいて、各ワークスペースがどの期間予約されているかをワークスペース予約状況として特定する。制御部11は、特定したワークスペース予約状況を、利用者端末20に送信する。そして、制御部21は、送信されたワークスペース予約状況に基づいて、予約状況表示領域311に、各ワークスペースがどの期間予約されているかを示す情報を表示する。
図8の例では、予約状況表示領域311には、ワークスペース毎に何時から何時まで予約されているかが表示されている。例えば、ワークスペースAについては、9:00~12:00まで予約されている。利用者は、予約状況表示領域311を確認することで、どのワークスペースが何時空いているかを把握できる。
【0047】
予約情報入力領域312は、予約するワークスペースの利用日が入力される「予約日」入力欄、ワークスペースの利用開始時刻と利用終了時刻とが入力される「予約時間」入力欄、希望するワークスペースが入力される「ワークスペース」入力欄、予約要求の送信の指示に用いられる「予約登録」ボタンを含む。制御部21は、利用者による入出力部23の操作に基づいて、「予約日」入力欄、「予約時間」入力欄、「ワークスペース」入力欄それぞれへの入力を受け付ける。そして、制御部21は、「予約登録」ボタンの選択を検知すると、利用者端末20を保持する利用者の識別情報と、予約情報入力領域312の各入力欄に入力された情報(利用するワークスペース、ワークスペースの利用日、ワークスペースの利用開始時刻、ワークスペースの利用終了時刻)と、をワークスペース予約情報として含むワークスペース利用の予約要求を、通信部24を介して生成システム10に送信する。なお、本実施形態では、利用者の識別情報は予め記録媒体22に記録されており、制御部21は、記録媒体22から利用者の識別情報を取得する。
【0048】
制御部21は、ワークスペース利用の予約要求を生成システム10に送信した後で、生成システム10から予約ができないことを示す情報を受信した場合、予約できないことを示す情報を入出力部23に表示する。また、制御部21は、予約情報入力領域312の「予約日」入力欄、及び「予約時間」入力欄の入力値が示す期間において、「ワークスペース」入力欄に入力されたワークスペースが既に予約されている場合、「予約登録」ボタンの選択を検知しても、予約要求を生成システム10に送信しないようにしてもよい。この場合にも、制御部21は、「予約登録」ボタンの選択を検知した場合、予約できないことを示す情報を入出力部23に表示してもよい。
生成システム10の制御部11は、ワークスペース予約の予約要求を受信すると、予約要求に含まれるワークスペースリクエスト情報に基づいて、ワークスペース予約情報を生成し、生成したワークスペース予約情報を、施設予約管理DB121に登録する。
【0049】
また、制御部21は、入出力部23を介して、表示選択タブ301の「通い送迎予約」タブの選択を検知した場合、予約用画面300の表示を、
図9に示すように、予約日指定領域321、予約情報入力領域322を含ませるように切り替える。予約日指定領域321は、カレンダーが表示される領域である。制御部21は、入出力部23を介して、予約日指定領域321に表示されたカレンダーの日付の指定を、予約日の指定として受け付ける。
予約情報入力領域322は、送迎対象の被保護者の識別情報が入力される「送迎者識別情報」入力欄と、予約する送迎の日が入力される「予約日」入力欄、希望するピックアップ時間が入力される「ピックアップ時間」入力欄、希望するピックアップ地点が入力される「ピックアップ地点」入力欄、希望するデリバリー時間が入力される「デリバリー時間」入力欄、利用者が保護する送迎対象の被保護者の人数が入力される「送迎人数」入力欄、を含む。また、予約情報入力領域322は、予約要求の送信の指示に用いられる「予約登録」ボタンを含む。本例の場合、デリバリー地点が利用施設に固定されているため、予約情報入力領域322は、デリバリー地点の入力欄は含まない。
【0050】
制御部21は、利用者による入出力部23の操作に基づいて、「送迎者識別情報」入力欄、「予約日」入力欄、「ピックアップ時間」入力欄、「ピックアップ地点」入力欄、「デリバリー時間」入力欄、「送迎人数」入力欄それぞれへの入力を受け付ける。なお、制御部21は、予約日指定領域321に表示されたカレンダーの日付の指定を受け付けた場合、「予約日」入力欄に指定された日付を入力する。そして、制御部21は、「予約登録」ボタンの選択を検知すると、利用者の識別情報と、予約情報入力領域322の各入力欄に入力された情報(送迎対象の被保護者の識別情報、送迎予約日、ピックアップ時間、ピックアップ地点、送迎人数)と、を送迎リクエスト情報として含む通い送迎の予約要求を、通信部24を介して生成システム10に送信する。
生成システム10の制御部11は、通い送迎についての送迎予約の予約要求を受信すると、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報を抽出し、抽出した送迎リクエスト情報に基づいて送迎予約情報を生成し、生成した送迎予約情報を、送迎予約管理DB122に登録する。
【0051】
また、制御部21は、入出力部23を介して、表示選択タブ301の「習い事送迎予約」タブの選択を検知した場合、予約用画面300の表示を、
図10、11に示すように、予約日指定領域331、送迎種類選択タブ332、予約情報入力領域333を含ませるように切り替える。予約日指定領域331は、カレンダーが表示される領域である。制御部21は、入出力部23を介して、予約日指定領域331に表示されたカレンダーの日付の指定を、予約日の指定として受け付ける。
送迎種類選択タブ332は、予約情報入力領域333の表示の切り替えに用いられる。送迎種類選択タブ332は、利用施設から習い事教室までの送迎の予約用の画面への切り替えに用いられる「施設からの送迎」タブ、習い事教室からの送迎の予約用の画面への切り替えに用いられる「習い事教室からの送迎」タブを含む。
【0052】
制御部21は、入出力部23を介して、送迎種類選択タブ332の「施設からの送迎」タブの選択を検知した場合、予約情報入力領域333の表示を、利用施設から習い事教室までの送迎の予約用に切り替える。この場合の予約情報入力領域333は、
図10に示すように、送迎対象の被保護者の識別情報が入力される「被保護者識別情報」入力欄と、予約する送迎の日が入力される「予約日」入力欄、希望するピックアップ時間が入力される「ピックアップ時間」入力欄、希望するデリバリー時間が入力される「デリバリー時間」入力欄、希望するデリバリー地点が入力される「デリバリー地点」入力欄、利用者が保護する送迎対象の被保護者の人数が入力される「送迎人数」入力欄、希望する送迎手段の種別が入力される「リクエストドライブタイプ」入力欄、予約要求の送信の指示に用いられる「予約登録」ボタンを含む。この場合、ピックアップ地点が利用施設に固定されており、ピックアップ時間も規定なため、予約情報入力領域333は、ピックアップ地点、ピックアップ時間の入力欄は含まない。
【0053】
制御部21は、利用者による入出力部23の操作に基づいて、「被保護者識別情報」入力欄、「予約日」入力欄、「ピックアップ時間」入力欄、「デリバリー時間」入力欄、「デリバリー地点」入力欄、「送迎人数」入力欄、「リクエストドライブタイプ」入力欄それぞれへの入力を受け付ける。なお、制御部21は、予約日指定領域331に表示されたカレンダーの日付の指定を受け付けた場合、「予約日」入力欄に指定された日付を入力する。そして、制御部21は、「予約登録」ボタンの選択を検知すると、利用者の識別情報と、予約情報入力領域333の各入力欄に入力された情報と、を送迎リクエスト情報として含む習い事送迎の予約要求を、通信部24を介して生成システム10に送信する。
生成システム10の制御部11は、習い事送迎についての送迎予約の予約要求を受信すると、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報を抽出し、抽出した送迎リクエスト情報に基づいて、送迎予約情報を生成し、生成した送迎予約情報を、送迎予約管理DB122に登録する。
【0054】
制御部21は、入出力部23を介して、送迎種類選択タブ332の「習い事教室からの送迎」タブの選択を検知した場合、予約情報入力領域333の表示を、習い事教室からの送迎の予約用に切り替える。この場合の予約情報入力領域333は、
図11に示すように、送迎対象の被保護者の識別情報が入力される「被保護者識別情報」入力欄と、予約する送迎の日が入力される「予約日」入力欄、希望するピックアップ時間が入力される「ピックアップ時間」入力欄、希望するピックアップ地点が入力される「ピックアップ地点」入力欄、希望するデリバリー時間が入力される「デリバリー時間」入力欄、希望するデリバリー地点が入力される「デリバリー地点」入力欄、利用者が保護する送迎対象の被保護者の人数が入力される「送迎人数」入力欄、希望する送迎手段の種別が入力される「リクエストドライブタイプ」入力欄、予約要求の送信の指示に用いられる「予約登録」ボタンを含む。制御部21は、利用者による入出力部23の操作に基づいて、「送迎者識別情報」入力欄、「予約日」入力欄、「ピックアップ時間」入力欄、「ピックアップ地点」入力欄、「デリバリー時間」入力欄、「デリバリー地点」入力欄、「送迎人数」入力欄、「リクエストドライブタイプ」入力欄それぞれへの入力を受け付ける。なお、制御部21は、予約日指定領域331に表示されたカレンダーの日付の指定を受け付けた場合、「予約日」入力欄に指定された日付を入力する。
【0055】
そして、制御部21は、「予約登録」ボタンの選択を検知すると、利用者の識別情報と、予約情報入力領域333の各入力欄に入力された情報と、を送迎リクエスト情報として含む習い事送迎の予約要求を、通信部24を介して生成システム10に送信する。
生成システム10の制御部11は、習い事送迎についての送迎予約の予約要求を受信すると、予約要求に含まれる送迎リクエスト情報を抽出し、抽出した送迎リクエスト情報に基づいて、送迎予約情報を生成し、生成した送迎予約情報を送迎予約管理DB122に登録する。
【0056】
以上のように、本実施形態の構成によれば、生成システム10は、通い送迎について、送迎予約における送迎対象の被保護者の送迎予定と、被保護者又は保護者である利用者の送迎後予定と、に基づいて、送迎予約の優先度を決定する。そして、生成システム10は、決定した優先度に基づいて、通い送迎についての送迎プランを生成する。これにより、生成システム10は、被保護者の送迎予定と、被保護者又は利用者の送迎後予定と、の関係が加味された送迎プランを生成する。これにより、生成システム10は、送迎以後の予定に支障が生じる可能性を低減できる。
【0057】
(2)送迎プラン生成処理:
図12~
図14を用いて、生成システム10がワークスペース予約、送迎予約を受付け、送迎プランを生成する処理を説明する。
図12を用いて、生成システム10がワークスペース予約、送迎予約を受付ける処理を説明する。制御部11は、既定の予約受付期間が開始すると
図12の処理を開始する。
S100において、制御部11は、ワークスペース予約受付部111の機能により、利用者端末20から、ワークスペース予約の予約要求を受信したか否かを判定する。制御部11は、利用者端末20からワークスペース予約の予約要求を受信したと判定した場合、処理をS105に進め、利用者端末20の何れかから、ワークスペース予約の予約要求を受信していないと判定した場合、処理をS110に進める
S105において、制御部11は、ワークスペース予約受付部111の機能により、S100で受信した予約要求に含まれるワークスペースリクエスト情報に基づいてワークスペース予約情報を生成し、生成したワークスペース予約情報を、記録媒体12に記録された施設予約管理DB121に登録することで、ワークスペースの予約を受け付ける。
【0058】
S110において、制御部11は、送迎予約受付部112の機能により、利用者端末20から送迎予約の予約要求を受信したか否かを判定する。制御部11は、利用者端末20から送迎予約の予約要求を受信したと判定した場合、処理をS115に進め、利用者端末20から送迎予約の予約要求を受信していないと判定した場合、処理をS120に進める。
S115において、制御部11は、送迎予約受付部112の機能により、S100で受信した予約要求に含まれる送迎リクエスト情報に基づいて送迎予約情報を生成し、生成した送迎予約情報を、記録媒体12に記録された送迎予約管理DB122に追加することで、被保護者の送迎の予約を受け付ける。
S120において、制御部11は、送迎予約受付部112の機能により、既定の予約受付期間が終了したか否かを判定する。制御部11は、予約受付期間が終了したと判定した場合、
図12の処理を終了し、予約受付期間が終了していないと判定した場合、処理をS100に進める。
【0059】
次に、
図13を用いて、生成システム10が通い送迎について送迎プランを生成する処理を説明する。制御部11は、既定の予約受付期間が終了し、
図12の処理が終了した後で
図13の処理を開始する。
S200において、制御部11は、生成条件決定部113の機能により、通い送迎の送迎予約についての生成条件を決定する。より具体的には、制御部11は、送迎予約管理DB122に登録された通い送迎についての送迎予約情報に基づいて、通い送迎についての送迎条件を決定する。また、制御部11は、記録媒体12に記録された送迎バスの情報に基づいて、通い送迎についての送迎手段条件を決定する。
S205において、制御部11は、取得部114の機能により、送迎予定情報として、送迎予約管理DB122に登録された通い送迎の対象期間における送迎予約についての送迎予約情報を取得する。
【0060】
S210において、制御部11は、取得部114の機能により、被保護者予定情報として、送迎予約管理DB122に登録された習い事送迎の対象期間における習い事送迎についての送迎予約情報を取得する。また、制御部11は、保護者予定情報として、施設予約管理DB111に登録されたワークスペース予約情報のうち、通い送迎の対象期間と同じ日におけるワークスペース予約情報であって、対応する利用者の識別情報、及び、被保護者の識別情報が、この対象期間における通い送迎の送迎予約と同じものを取得する。
【0061】
S215において、制御部11は、生成部115の機能により、S205で取得した送迎予約情報から1つを、選択予約情報として選択する。
S220において、制御部11は、生成部115の機能により、S210で取得した被保護者予定情報から、利用者の識別情報及び被保護者の識別情報が選択予約情報と同じである習い事送迎についての送迎予約情報を、選択予約情報に対応する送迎後予定情報として特定する。また、制御部11は、該当する送迎予約情報が送迎後予定情報から特定できない場合、送迎後予定情報から、選択予約情報と利用者の識別情報が同じワークスペース予約情報を選択予約情報に対応する送迎後予定情報として特定する。そして、制御部11は、送迎予約情報、又は、ワークスペース予約情報を特定できた場合、処理をS230に進め、特定できなかった場合、処理をS225に進める。
【0062】
S225において、制御部11は、生成部115の機能により、選択予約情報の優先度を「低」に決定する。
S230において、制御部11は、生成部115の機能により、選択予約情報のデリバリー時間から、選択予約情報に対応する送迎後予定情報が示す送迎後予定の時間までの期間を導出する。
【0063】
S235において、制御部11は、生成部115の機能により、S230で導出した期間が既定の閾値以下であるか否かを判定する。制御部11は、S230で導出した期間が既定の閾値以下であると判定した場合、処理をS240に進め、S230で導出した期間が既定の閾値よりも大きいと判定した場合、処理をS225に進める。
S240において、制御部11は、選択予約情報についての優先度を「高」に決定する。
【0064】
S245において、制御部11は、生成部115の機能により、S205で取得した送迎予約情報の全てについて選択予約情報としてS215で選択済みか否かを判定する。制御部11は、S205で取得した送迎予約情報の全てについて選択予約情報として選択済みと判定した場合、処理をS250に進め、S205で取得した送迎予約情報のうち選択予約情報として選択されていないものがあると判定した場合、処理をS215に進める。
【0065】
S250において、制御部11は、生成部115の機能により、S225、S240で決定した優先度と、S200で決定した生成条件と、に基づいて、通い送迎についての送迎プランを生成する。より具体的には、制御部11は、S200で決定した生成条件が示す送迎条件のうち、優先度が「高」である送迎予約情報についての送迎条件を特定する。そして、制御部11は、特定した送迎条件と、通い送迎についての生成条件が示す送迎手段条件と、が示す、送迎予約ごとの送迎対象の被保護者をピックアップ地点からデリバリー地点まで運搬するPDPを解くことで、優先度が「高」である送迎予約情報について送迎プランを生成する。その後、制御部11は、通い送迎についての生成条件が示す送迎条件のうち、優先度が「低」である送迎予約情報についての送迎条件と、通い送迎についての生成条件が示す送迎手段条件と、が示すPDPを解くことで、優先度が「低」である送迎予約情報についての送迎プランを生成する。そして、制御部11は、生成した送迎プランを、送迎プラン管理DB123に記録する。
【0066】
次に、
図14を用いて、生成システム10が習い事送迎についての送迎プランを生成する処理を説明する。制御部11は、既定の予約受付期間が終了し、
図12の処理が終了した後で
図14の処理を開始する。
S300において、制御部11は、生成条件決定部113の機能により、習い事送迎の送迎予約に利用者移動手段を割当てる送迎プランの生成のための生成条件を決定する。より具体的には、制御部11は、送迎予約管理DB122に登録された習い事送迎についての送迎予約情報に基づいて、習い事送迎についての送迎条件を決定する。また、制御部11は、記録媒体12の利用者移動手段管理DB124に記録された利用者移動手段の情報に基づいて、習い事送迎に利用可能な利用者移動手段についての送迎手段条件を決定する。
【0067】
S305において、制御部11は、生成部115の機能により、S300で決定された生成条件に基づいて、送迎予約に対して利用者移動手段を割当てることで送迎プランを生成する。より具体的には、制御部11は、S300で決定された生成条件で、PDPを解くことで、送迎予約に対して利用者移動手段を割当て、送迎プランを生成する。
S310において、制御部11は、生成部115の機能により、S305で生成された送迎プランにおける送迎予約への利用者移動手段の割当の結果を、この送迎予約の予約要求を行った利用者端末20へ送信し、割当てられた利用者移動手段による送迎を採用するか否かを問い合わせる。利用者端末20の利用者は、送信された割当結果を確認し、割当てられた利用者移動手段による送迎を採用するか否かを判断し、採用すると判断した場合、採用することを示す情報を、利用者端末20を用いて生成システム10に送信する。
【0068】
S315において、制御部11は、生成部115の機能により、S310での問い合わせの回答期限が経過したか否かを判定する。なお、S310での問い合わせの回答期限は、予め定められている。制御部11は、S310での問い合わせの回答期限が経過したと判定した場合、割当結果を採用するとの回答が得られた割当結果についての送迎プランを、送迎プラン管理DB123に記録し、処理をS320に進める。また、制御部11は、S310での問い合わせの回答期限が経過していないと判定した場合、S315の処理を繰り返す。
【0069】
S320において、制御部11は、生成条件決定部113の機能により、習い事送迎の送迎予約に送迎バスを割当てる場合の生成条件を決定する。より具体的には、制御部11は、送迎予約管理DB122に登録された習い事送迎についての送迎予約情報のうち、利用者移動手段が割当てられていない送迎予約についての送迎予約情報に基づいて、習い事送迎についての送迎条件を決定する。また、制御部11は、記録媒体12に記録された送迎バスの情報に基づいて、習い事送迎に利用可能な送迎バスについての送迎手段条件を決定する。
S325において、制御部11は、生成部115の機能により、S320で決定された生成条件に基づいて、送迎予約に対して送迎バスを割当て、送迎プランを生成する。より具体的には、制御部11は、S320で決定された生成条件で、PDPを解くことで、習い事送迎における送迎バスの経路を求めることで、送迎プランを生成する。そして、制御部11は、生成した送迎プランを、送迎プラン管理DB123に記録する。
【0070】
(3)その他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、生成システム10は、単体の情報処理装置であってもよいし、複数の装置(例えば、クライアントとサーバーや、情報処理装置内の制御部とユーザーI/F部内の制御部等)によって実現されるシステムであってもよい。
【0071】
生成システム10を構成するワークスペース予約受付部111、送迎予約受付部112、生成条件決定部113、取得部114、生成部115、登録受付部116の少なくとも一部が複数の装置に分かれて存在してもよい。むろん、上述の実施形態の一部の構成が省略されてもよいし、処理の順序が変動または省略されてもよい。例えば、
図12に示す処理において、S100及びS105の処理と、S110及びS115の処理と、の順序が入れ替わるなどの変動があってもよい。また、例えば、ワークスペース予約受付部111、送迎予約受付部112は、生成システム10の外部の情報処理装置に実装されてもよい。また、生成システム10は、
図13の処理と、
図14の処理と、の何れを先に行ってもよいし、並列に行ってもよい。なお、
図14の処理を
図13の処理の前に実行する場合、制御部11は、
図13のS210で、被保護者についての送迎後予定情報として、対応する習い事送迎の送迎予約情報でなく、
図14の処理で生成された送迎プランの情報を取得してもよい。その場合、制御部11は、優先度の決定対象の送迎予約情報について、この予約情報のデリバリー時間から、この送迎予約情報と利用者の識別情報、及び、被保護者の識別情報が同じ習い事送迎の送迎予約情報について、取得した送迎プランで指定されているピックアップ時間をまでの期間を導出し、導出した期間に基づいて優先度を決定してもよい。
【0072】
上述の実施形態では、被保護者の送迎手段は、送迎バスと利用者移動手段とであるとした。ただし、被保護者の送迎手段は、更に、タクシー等の他の移動手段を含むこととしてもよい。また、被保護者の送迎手段は、利用者移動手段を含まないこととしてもよい。その場合、生成システム10は、利用者移動手段を送迎予約に割当てない。すなわち、生成システム10は、利用者移動手段を通い送迎の送迎プランに組み込まない。
また、上述の実施形態では、利用者端末20は、記録媒体22に記録された予約用画面データ221に基づいて、予約用画面300を表示した。ただし、生成システム10が、ネットワークを介して、予約用画面300を利用者端末20に提供してもよい。例えば、利用者端末20は、ブラウザを用いて、生成システム10から提供される予約用画面300を表示してもよい。
【0073】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、利用者端末20からワークスペースリクエスト情報又は送迎リクエスト情報を含む予約要求を受信するとした。ただし、生成システム10は、利用施設に配置された端末装置等の情報処理装置から予約要求を受信してもよい。
【0074】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、送迎予約情報の優先度として、「高」、「低」の2値の値を用いることとした。ただし、生成システム10は、送迎予約情報の優先度として、他の値を用いてもよい。例えば、生成システム10は、送迎予約情報の優先度として、「高」、「中」、「低」の3値の値を用いてもよい。その場合、生成システム10は、例えば、優先度の決定対象の送迎予約情報のデリバリー時間から、この送迎予約情報に対応する送迎後予定の時間までの期間を導出し、導出した期間が既定の第1の閾値以下であれば、この送迎予約情報の優先度を「高」に決定する。また、生成システム10は、導出した期間が第1の閾値よりも大きく、且つ、第1の閾値よりも大きい既定の第2の閾値以下であれば、この送迎予約情報の優先度を「中」に決定する。また、また、生成システム10は、導出した期間が第2の閾値よりも大きければ、この送迎予約情報の優先度を「低」に決定する。そして、生成システム10は、送迎プランを生成する際、送迎プランの生成対象の送迎予約情報のうち、まず、優先度「高」の送迎予約情報について送迎プランを生成する。そして、生成システム10は、生成した送迎プランが確定されたことを前提に、その後、優先度「中」の送迎予約情報について送迎プランを生成し、生成した送迎プランが確定されたことを前提に、その後、優先度「低」の送迎予約情報について送迎プランを生成する。
【0075】
また、生成システム10は、送迎予約情報の優先度として、数値を用いることとしてもよい。例えば、生成システム10は、例えば、優先度の決定対象の送迎予約情報のデリバリー時間から、この送迎予約情報に対応する送迎後予定の時間までの期間に応じた数値(例えば、この期間の値、この期間の値に既定の倍率をかけた値、既定の数値をこの期間の値で割った値等)を用いてもよい。この場合、生成システム10は、例えば、送迎プランを生成する際、送迎プランの生成対象の送迎予約情報のうち、まず、優先度が既定の閾値以下(又は、以上)の送迎予約情報について送迎プランを生成する。そして、生成システム10は、生成した送迎プランが確定されたことを前提に、その後、優先度が既定の閾値よりも大きい(又は、小さい)送迎予約情報について送迎プランを生成する。
【0076】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、通い送迎について送迎プランを生成する際に、優先度「高」の送迎予約情報について、送迎対象の被保護者のデリバリー時間を、対応する送迎後予定の前にするという制約条件を用いる構成とした。ただし、生成システム10は、異なる制約条件を用いてもよく、例えば、優先度「高」である送迎予約情報について、送迎対象の被保護者のデリバリー時間を、対応する送迎後予定よりも既定の期間(例えば、5分、10分、15分等)だけ前にするという制約条件を用いてもよい。これにより、生成システム10は、被保護者の送迎完了から送迎後予定までの間に余裕を持たせることができる。
【0077】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、通い送迎について送迎プランの生成の際に、優先度「高」の送迎予約情報について、送迎対象の被保護者のデリバリー時間を、対応する送迎後予定の前にするという制約条件の下で、送迎プランを生成するとした。この際、生成システム10は、優先度「高」の送迎予約情報の全てについて、この制約条件を満たすように送迎プランを生成できなかった場合、以下のようにしてもよい。
すなわち、生成システム10は、優先度「高」の送迎予約情報を1つずつ選択し、選択した送迎予約情報について以下の処理を行う。すなわち、生成システム10は、選択した送迎予約情報については、送迎対象の被保護者のデリバリー時間を対応する送迎後予定の前にするとうい制約条件を必ず満たすように、優先度「高」及び「低」の送迎予約情報について一括して送迎プランを生成する。より具体的には、生成システム10は、優先度「高」及び「低」の送迎予約情報についての送迎条件と、送迎手段条件と、で示されるPDPを、選択した送迎予約情報について必ずこの制約条件を満たすようにして解くことで、送迎プランを生成する。そして、生成システム10は、優先度「高」の送迎予約情報それぞれについて、生成した送迎プランのうち、最も多くの送迎予約を達成できる送迎プランを特定する。生成システム10は、特定した送迎プランを確定する送迎プランとして決定し、生成条件の移動手段条件に新たな送迎手段(例えば、送迎バス)の条件を追加した上で、残りの送迎予約情報について送迎プランを生成する。
【0078】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、送迎後予定として、被保護者及び保護者の予定を用いるとした。ただし、生成システム10は、送迎後予定として、送迎対象の被保護者、送迎対象の被保護者の保護者である利用者、送迎に用いられる送迎手段の少なくとも1つの予定を用いればよい。例えば、生成システム10は、送迎対象の被保護者の送迎以後の、被保護者の送迎に用いられる送迎手段の予定を、送迎後予定として用いてもよい。例えば、送迎手段である送迎バスが区切られた期間(以下では、便期間とする)毎に送迎を行い、その期間が経過する際には利用施設に戻ることとなっている場合、送迎後予定は、送迎バスの利用施設への帰還予定であるとしてもよい。その場合、生成システム10は、通い送迎の送迎予約情報について、以下のようにして優先度を決定してもよい。すなわち、制御部11は、通い送迎の送迎予約情報が示すデリバリー時間から、送迎バスの帰還予定の時刻(対応する便期間の経過時刻)までの帰還を導出する。そして、制御部11は、導出した期間に基づいて、優先度を決定(例えば、既定の閾値以下か否かに応じて「高」又は「低」に決定)してもよい。これにより、制御部11は、便期間毎の送迎手段の運用が乱れる可能性を低減できる。
【0079】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、送迎予定情報の送迎予約情報のデリバリー時間から、対応する送迎後予定の時間までの期間に基づいて、この送迎予約情報の優先度を決定した。ただし、生成システム10は、送迎予定情報の送迎予約情報のピックアップ時間から、対応する送迎後予定の時間までの期間に基づいて、この送迎予約情報の優先度を決定してもよい。例えば、生成システム10は、送迎予定情報の送迎予約情報のピックアップ時間から、対応する送迎後予定の時間までの期間が既定の閾値以下である場合、この送迎予約情報の優先度を「高」に決定し、この期間が既定の閾値寄りも大きい場合、この送迎予約情報の優先度を「低」に決定してもよい。
【0080】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、通い送迎について、送迎予定と送迎後予定とに基づいて、送迎予約情報それぞれに優先度を決定し、決定した優先度に基づいて、送迎プランを生成するとした。ただし、生成システム10は、習い事送迎についても、送迎予定と送迎後予定とに基づいて、送迎予約情報それぞれに優先度を決定し、決定した優先度に基づいて、送迎プランを生成してもよい。例えば、生成システム10は、習い事送迎について、送迎予約情報が示すデリバリー時間と、習い事送迎以後の予定(例えば、被保護者の習い事の開始予定、移動手段の既定の目的地への到着予定等)の時間と、の間の期間に基づいて、送迎予約情報の優先度を決定し、決定した優先度に基づいて送迎プランを生成してもよい。
【0081】
また、上述の実施形態では、生成システム10は、生成部115の機能により、決定された生成条件でPDPを解くことで、送迎予約それぞれに送迎手段を割当てるとした。ただし、生成システム10は、他の方法で送迎予約それぞれに送迎手段を割当ててもよい。例えば、生成システム10は、送迎手段の運行経路と運行時間が予め定められているとして、送迎予約を受け付けた順に、受け付けた送迎予約の送迎を可能な移動手段を割当ててもよい。
【0082】
送迎予定と送迎後予定との関係は、時系列上の前後関係であればよい。
ワークスペースは、保護者が仕事を行うことができるスペースであればよい。
【0083】
さらに、本発明は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のようなシステムで実現される方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【符号の説明】
【0084】
10…生成システム、11…制御部、110…生成プログラム、111…ワークスペース予約受付部、112…送迎予約受付部、113…生成条件決定部、114…取得部、115…割当部、116…登録受付部、12…記録媒体、121…施設予約管理DB、122…送迎予約管理DB、123…送迎プラン管理DB、124…利用者移動手段管理DB、13…通信部、20…利用者端末、21…制御部、210…予約アプリケーションプログラム、211…予約UI制御部、22…記録媒体、221…予約用画面データ、23…入出力部、24…通信部