(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022092992
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】管理サーバ、管理プログラム、及び運用システム
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20220616BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20220616BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20220616BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
H02J13/00 311T
G06Q50/06
G06Q10/00
H02J13/00 301A
H02J3/00 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020206031
(22)【出願日】2020-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】505194572
【氏名又は名称】株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本多 聰介
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
5L049
【Fターム(参考)】
5G064AA04
5G064AB00
5G064AC09
5G064CB21
5G064DA07
5G066AA02
5G066AE09
5G066KB07
5L049AA20
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】本発明は、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が実利用料金より高くとも、定額料金と実利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的に利用することを目的とする。
【解決手段】電力使用情報を取得する取得部と、電力使用情報を用いて予想電力使用情報を生成する生成部と、予想電力使用情報を用いてユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、選択料金が実利用料金よりも高い場合に、選択料金と実利用料金との差額に関する差額情報を金融サーバに送信する送信部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記選択料金が、前記ユーザの前記予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記実利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、
を備える管理サーバ。
【請求項2】
ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記選択料金が、前記予想電力使用情報を用いて算出された前記ユーザの前記予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記予想利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、
を備える管理サーバ。
【請求項3】
コンピュータに、
ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得し、
取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成し、
生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定し、
決定した前記選択料金が、前記ユーザの前記予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記実利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する、
処理を実行させるための管理プログラム。
【請求項4】
コンピュータに、
ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得し、
取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成し、
生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定し、
決定した前記選択料金が、前記予想電力使用情報を用いて算出された前記ユーザの前記予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記予想利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する、
処理を実行させるための管理プログラム。
【請求項5】
ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記選択料金が、前記ユーザの前記予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記実利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、
を含む管理サーバと、
前記管理サーバの前記送信部が送信した前記差額情報を少なくとも受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記差額情報に含まれる前記選択料金と前記実利用料金との差額の累計が、予め定めた設定金額に達した場合、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける受付部と、
を含む金融サーバと、
を備える運用システム。
【請求項6】
ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記選択料金が、前記予想電力使用情報を用いて算出された前記ユーザの前記予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記予想利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、
を含む管理サーバと、
前記管理サーバの前記送信部が送信した前記差額情報を少なくとも受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記差額情報に含まれる前記選択料金と前記予想利用料金との差額の累計が、予め定めた設定金額に達した場合、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける受付部と、
を含む金融サーバと、
を備える運用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、管理プログラム、及び運用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、過去の電力の使用状況に関する電力使用情報に基づいて、所定時間毎の電力の予測使用量を算出する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電気料金は、電気の使用量に関わらず毎月必ずかかる基本料金と、電気の使用量に対して従量制でかかる電力量料金とを用いて計算される従量電灯と呼ばれる料金プランで請求されることが多い。
【0005】
また、上記の従量制でかかる電力量料金を請求せず、毎月決まった定額料金を請求する定額制を電気料金で採用することも想定される。ただし、電気料金で定額制を採用する場合には、ユーザに請求する定額料金がユーザの毎月の実際の電気の使用量に基づき算出した実利用料金よりもあまりにも高いと、ユーザが不満に感じるおそれがある。そして、この場合には、定額料金と実利用料金との差額をユーザに返金する対応が想定されるが、返金要求があった全てのユーザに対して返金対応をすることは、処理が煩雑になり好ましくない。
【0006】
そこで、本発明は、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が実利用料金より高くとも、定額料金と実利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的に利用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様の管理サーバは、ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、前記決定部が決定した前記選択料金が、前記ユーザの前記予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記実利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、を備える。
【0008】
第2の態様の管理サーバは、ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、前記決定部が決定した前記選択料金が、前記予想電力使用情報を用いて算出された前記ユーザの前記予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記予想利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、を備える。
【0009】
第3の態様の管理プログラムは、コンピュータに、ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得し、取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成し、生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定し、決定した前記選択料金が、前記ユーザの前記予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記実利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する、処理を実行させる。
【0010】
第4の態様の管理プログラムは、コンピュータに、ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得し、取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成し、生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定し、決定した前記選択料金が、前記予想電力使用情報を用いて算出された前記ユーザの前記予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記予想利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する、処理を実行させる。
【0011】
第5の態様の運用システムは、ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、前記決定部が決定した前記選択料金が、前記ユーザの前記予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記実利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、を含む管理サーバと、前記管理サーバの前記送信部が送信した前記差額情報を少なくとも受信する受信部と、前記受信部が受信した前記差額情報に含まれる前記選択料金と前記実利用料金との差額の累計が、予め定めた設定金額に達した場合、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける受付部と、を含む金融サーバと、を備える。
【0012】
第6の態様の運用システムは、ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記電力使用情報を用いて、前記ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する生成部と、前記生成部が生成した前記予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の前記ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から前記ユーザにより選択された選択料金に決定する決定部と、前記決定部が決定した前記選択料金が、前記予想電力使用情報を用いて算出された前記ユーザの前記予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、前記選択料金と前記予想利用料金との差額に関する差額情報を、予め定めた金融商品の購入処理を実行可能な金融サーバに送信する送信部と、を含む管理サーバと、前記管理サーバの前記送信部が送信した前記差額情報を少なくとも受信する受信部と、前記受信部が受信した前記差額情報に含まれる前記選択料金と前記予想利用料金との差額の累計が、予め定めた設定金額に達した場合、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける受付部と、を含む金融サーバと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
第1の態様によれば、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が実利用料金より高くとも、定額料金と実利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的に利用することができる。
【0014】
第2の態様によれば、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が予想利用料金より高くとも、定額料金と予想利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的に利用することができる。
【0015】
第3の態様によれば、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が実利用料金より高くとも、定額料金と実利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的に利用することができる。
【0016】
第4の態様によれば、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が予想利用料金より高くとも、定額料金と予想利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的に利用することができる。
【0017】
第5の態様によれば、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が実利用料金より高くとも、定額料金と実利用料金との差額をユーザに返金せず、金融商品の購入資金に利用することができる。
【0018】
第6の態様によれば、電気料金を定額料金で請求する場合に定額料金が予想利用料金より高くとも、定額料金と予想利用料金との差額をユーザに返金せず、金融商品の購入資金に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施の形態に係る運用システムの概略構成を示す図である。
【
図2】管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】管理サーバの機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】金融サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】金融サーバの機能構成の例を示すブロック図である。
【
図6】ユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図7】管理サーバによる選択料金決定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】管理サーバによる差額決定処理の流れを示す第1のフローチャートである。
【
図9】金融サーバによる購入処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】管理サーバによる差額決定処理の流れを示す第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1の実施形態)
以下、本実施の形態に係る運用システム10について説明する。
図1は、本実施の形態に係る運用システム10の概略構成を示す図である。
【0021】
図1に示すように、運用システム10は、管理サーバ20と、金融サーバ40と、ユーザ端末60とを含む。管理サーバ20、金融サーバ40及びユーザ端末60は、ネットワークNを介して接続されている。このネットワークNには、例えば、インターネット、LAN(=Local Area Network)、WAN(=Wide Area Network)等が適用される。
【0022】
管理サーバ20は、ユーザの電力の使用状況を管理し、例えば、後述する選択料金決定処理及び差額決定処理を実行する。管理サーバ20の詳細については、後述する。
【0023】
金融サーバ40は、予め定めた金融商品の購入処理を実行する。金融サーバ40の詳細については、後述する。
【0024】
ユーザ端末60は、管理サーバ20に対して電力の供給要求を送信し、金融サーバ40に対して金融商品の購入要求を送信する。ユーザ端末60の詳細については、後述する。
【0025】
ここで、運用システム10は、ユーザ端末60のユーザが管理サーバ20を管理する電力会社と電力供給契約を締結することで、金融サーバ40を管理する金融商品取引業者からの金融商品の購入が可能となるシステムである。なお、以下では、上記の電力会社と電力供給契約を締結することで上記の金融商品取引業者からの金融商品の購入が可能となったユーザを「契約ユーザ」と記載する。
【0026】
図2は、管理サーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。管理サーバ20には、一例として、サーバコンピュータ、又はパーソナルコンピュータ(=PC:Personal Computer)等の汎用的なコンピュータ装置が適用される。
【0027】
図2に示すように、管理サーバ20は、CPU21(=Central Processing Unit)、ROM22(=Read Only Memory)、RAM23(=Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0028】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施の形態では、ROM22又は記憶部24には、少なくとも後述する選択料金決定処理及び差額決定処理を実行するための管理プログラムが格納されている。なお、管理プログラムは、管理サーバ20に予めインストールされていてもよいし、不揮発性の記憶媒体に記憶したり、又は、ネットワークNを介して配布したりして、管理サーバ20に適宜インストールしてもよい。不揮発性の記憶媒体の例としては、CD-ROM、光磁気ディスク、HDD(=Hard Disk Drive)、DVD-ROM、フラッシュメモリ、メモリカード等が想定される。
【0029】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0030】
記憶部24は、HDD、SSD(=Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0031】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0032】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0033】
通信部27は、金融サーバ40及びユーザ端末60等の他の機器と通信するためのインタフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0034】
上記の管理プログラムを実行する際に、管理サーバ20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該管理プログラムに基づく処理を実行する。
【0035】
次に、管理サーバ20の機能構成について説明する。
図3は、管理サーバ20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0036】
図3に示すように、管理サーバ20のCPU21は、機能構成として、取得部21A、生成部21B、決定部21C、及び送信部21Dを有する。各機能構成は、CPU21がROM22又は記憶部24に記憶された管理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0037】
取得部21Aは、契約ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報を取得する。なお、取得部21Aによる電力使用情報の取得は、例えば以下の流れで行われる。
【0038】
契約ユーザが電力の供給を受ける施設(例:一般家庭、店舗)には、当該施設で使用された使用電力量を計測する図示しない計測装置が設置されている。この計測装置は、計測した使用電力量を契約ユーザの電力の使用状況に関する電力使用情報として、例えば、1分単位で管理サーバ20に送信する。
【0039】
計測装置から電力使用情報を受信した管理サーバ20は、電力使用情報を送信した計測端末に対応するユーザ名、日付、及び時刻を紐付け、契約ユーザ毎の個別の電力使用情報として記憶部24に記憶させる。そして、取得部21Aは、例えば、後述する選択料金決定処理において、対応する契約ユーザの電力使用情報を記憶部24から取得する。
【0040】
生成部21Bは、取得部21Aが取得した電力使用情報を用いて、契約ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する。
【0041】
生成部21Bは、選択料金決定処理を実行する際に、今後の予想電力使用情報として、予め定めた期間における予想電力使用情報を生成する。当該「予め定めた期間」とは、定額料金の電気料金の支払いで契約ユーザが電力の供給を受けられる期間である。例えば、予め定めた期間を「1ヶ月」とした場合、契約ユーザは、定額料金の電気料金の支払いで1ヶ月間、電力の供給を受けられる。なお、予め定めた期間は「1ヶ月」に限らず、2ヶ月又は3ヶ月等の「複数ヶ月」でもよいし、「1年」でもよいし、2年又は3年等の「複数年」でもよい。
【0042】
ここで、上記の予め定めた期間を「1ヶ月」とし、生成部21Bが2020年12月の1ヶ月間の予想電力使用情報を生成する場合は、例えば以下の流れで行われる。
【0043】
生成部21Bは、例えば、選択料金決定処理において、取得部21Aが取得した対応する契約ユーザの電力使用情報の中から、2017年12月、2018年12月、及び2019年12月の直近3年間の12月における使用電力量を抽出する。そして、生成部21Bは、抽出した直近3年間の12月における使用電力量の平均を算出し、算出した電力量を当該契約ユーザの2020年12月の予想電力使用情報とする。
【0044】
決定部21Cは、生成部21Bが生成した予想電力使用情報を用いて、予め定めた期間毎の契約ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から契約ユーザにより選択された選択料金に決定する。
【0045】
第1の実施形態では、定額料金の候補として、例えば、「5,000円」、「10,000円」、「15,000円」、及び「20,000円」の4種類が設けられている。これらの各候補には、それぞれの対応する電力量の範囲が予め定められている。例えば、「5,000円」に対応する電力量の範囲は「範囲A(例:0Kwh以上100Kwh未満)」、「10,000円」に対応する電力量の範囲は「範囲B(例:100Kwh以上150Kwh未満)」、「15,000円」に対応する電力量の範囲は「範囲C(例:150Kwh以上250Kwh未満)」、「20,000円」に対応する電力量の範囲は「範囲D(例:250Kwh以上350Kwh未満)」と定められている。
【0046】
そして、決定部21Cは、生成部21Bが生成した予想電力使用情報の電力量(例:120Kwh)に対応する範囲(例:範囲B)の定額料金(例:10,000円)、及び当該定額料金よりも高額な定額料金(例:15,000円、20,000円)を契約ユーザに提示し、提示した候補の中から契約ユーザにより選択された定額料金を選択料金に決定する。
【0047】
送信部21Dは、決定部21Cが決定した選択料金が、契約ユーザの予め定めた期間における電力の使用状況に基づき算出した実利用料金よりも高い場合に、選択料金と実利用料金との差額に関する差額情報を金融サーバ40に送信する。この詳細については後述する。
【0048】
図4は、金融サーバ40のハードウェア構成を示すブロック図である。金融サーバ40には、一例として、サーバコンピュータ、又はパーソナルコンピュータ等の汎用的なコンピュータ装置が適用される。
【0049】
図4に示すように、金融サーバ40は、CPU41、ROM42、RAM43、記憶部44、入力部45、表示部46、及び通信部47を備えている。各構成は、バス48を介して相互に通信可能に接続されている。
【0050】
CPU41は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU41は、ROM42又は記憶部44からプログラムを読み出し、RAM43を作業領域としてプログラムを実行する。CPU41は、ROM42又は記憶部44に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0051】
ROM42は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM43は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0052】
記憶部44は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0053】
入力部45は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0054】
表示部46は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部46は、タッチパネル方式を採用して、入力部45として機能してもよい。
【0055】
通信部47は、管理サーバ20及びユーザ端末60等の他の機器と通信するためのインタフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0056】
次に、金融サーバ40の機能構成について説明する。
図5は、金融サーバ40の機能構成の例を示すブロック図である。
【0057】
図5に示すように、金融サーバ40のCPU41は、機能構成として、受信部41A、及び受付部41Bを有する。各機能構成は、CPU41がROM42又は記憶部44に記憶されたプログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0058】
受信部41Aは、管理サーバ20の送信部21Dが送信した差額情報を少なくとも受信する。
【0059】
受付部41Bは、受信部41Aが受信した差額情報に含まれる選択料金と実利用料金との差額の累計が、予め定めた設定金額に達した場合、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける。この詳細については後述する。
【0060】
図6は、ユーザ端末60のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末60には、一例として、サーバコンピュータ、若しくはパーソナルコンピュータ等の汎用的なコンピュータ装置、又はスマートフォン、若しくはタブレット端末等の携帯端末が適用される。また、ユーザ端末60は、音声で入出力を行うイヤフォン型等のヒアラブル端末であってもよいし、時計型、眼鏡型、リストバンド型、クリップ型、ヘッドマウントディスプレイ型、又はストラップ型等の各種ウェアラブル端末と連携して利用したり、ウェアラブル端末単体をユーザ端末60として利用したりしてもよい。
【0061】
図6に示すように、ユーザ端末60は、CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、入力部65、表示部66、及び通信部67を備えている。各構成は、バス68を介して相互に通信可能に接続されている。
【0062】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU61は、ROM62又は記憶部64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又は記憶部64に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0063】
ROM62は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。記憶部64は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0064】
入力部65には、例えば、マウス等のポインティングデバイス、各種ボタン、キーボード、マイク、及びカメラ等が含まれ、各種の入力を行うために使用される。
【0065】
表示部66は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部66は、タッチパネル方式を採用して、入力部65として機能してもよい。
【0066】
通信部67は、管理サーバ20及び金融サーバ40等の他の機器と通信するためのインタフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0067】
図7は、管理サーバ20による選択料金を決定する選択料金決定処理の流れを示すフローチャートである。CPU21がROM22又は記憶部24から管理プログラムを読み出して、RAM23に展開して実行することにより選択料金決定処理が行われる。
【0068】
一例として、選択料金決定処理は、各月の月末に行われ、当該月の翌月の選択料金を決定する。以下では、上記の予め定めた期間を「1ヶ月」とし、2020年12月の1ヶ月間の選択料金を決定する例について説明する。
【0069】
図7に示すステップS10において、CPU21は、契約ユーザの電力使用情報を記憶部24から取得する。そして、ステップS11に進む。
【0070】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で取得した電力使用情報を用いて、契約ユーザの2020年12月の予想電力使用情報を生成する。そして、ステップS12に進む。
【0071】
ステップS12において、CPU21は、ステップS11で生成した予想電力使用情報を用いて、2020年12月の契約ユーザへの電気料金の請求額を、複数設けられた定額料金の候補の中から契約ユーザにより選択された選択料金に決定する。そして、当該処理を終了する。なお、以下では、当該ステップS12において、2020年12月の契約ユーザの選択料金が「10,000円」に決定されたことを前提にして説明する。
【0072】
図8は、管理サーバ20による選択料金と実利用料金との差額を決定する差額決定処理の流れを示す第1のフローチャートである。CPU21がROM22又は記憶部24から管理プログラムを読み出して、RAM23に展開して実行することにより差額決定処理が行われる。
【0073】
一例として、差額決定処理は、各月の月末に行われ、当該月の選択料金と実利用料金との差額を決定する。なお、以下では、当該月を「2020年12月」とした場合について説明する。
【0074】
図8に示すステップS20において、CPU21は、2020年12月の実利用料金を算出する。そして、ステップS21に進む。
【0075】
CPU21による実利用料金の算出は、例えば以下の流れで行われる。まず、CPU21は、2020年12月の契約ユーザの電力使用情報を記憶部24から取得する。その後、CPU21は、取得した電力使用情報に含まれる2020年12月の契約ユーザの使用電力量を予め定めた計算式に代入して、実利用料金を算出する。なお、以下では、当該ステップS20において、2020年12月の契約ユーザの実利用料金が「7,000円」と算出されたことを前提にして説明する。
【0076】
ステップS21において、CPU21は、2020年12月の選択料金がステップS20で算出した2020年12月の実利用料金より高いか否かを判定し、実利用料金より高いと判定した場合(ステップS21:YES)はステップS22に進む。一方、CPU21が実利用料金より安いと判定した場合(ステップS21:NO)は当該処理を終了する。例えば、上記の場合、2020年12月の選択料金が「10,000円」であり、実利用料金が「7,000円」であるため、CPU21は、当該選択料金が当該実利用料金より高いと判定する。
【0077】
ステップS22において、CPU21は、選択料金と実利用料金との差額に関する差額情報を金融サーバ40に送信する。そして、当該処理を終了する。例えば、上記の場合は、2020年12月の選択料金「10,000円」から実利用料金「7,000円」を減じた「3,000円」が、契約ユーザの2020年12月における選択料金と実利用料金との差額であることが紐付けられた上で差額情報として送信される。
【0078】
図9は、金融サーバ40による予め定めた金融商品の購入処理の流れを示すフローチャートである。CPU41がROM42又は記憶部44からプログラムを読み出して、RAM43に展開して実行することにより購入処理が行われる。
一例として、購入処理は、管理サーバ20から差額情報を受信する都度行われる。
【0079】
図9に示すステップS30において、CPU41は、選択料金と実利用料金との差額の累計を更新する。そして、ステップS31に進む。CPU41は、管理サーバ20から受信した差額情報を、当該差額情報に対応する契約ユーザ毎の個別の差額情報として記憶部44に記憶させる。そして、CPU41は、ステップS30において、管理サーバ20から受信した差額情報に含まれる選択料金と実利用料金との差額(例:3,000円)を、記憶部44に記憶されている対応する契約ユーザの差額の累計に加算する。
【0080】
ステップS31において、CPU41は、ステップS30で更新した選択料金と実利用料金との差額の累計が金融商品の購入に必要な設定金額に達したか否かを判定し、設定金額に達したと判定した場合(ステップS31:YES)はステップS32に進む。一方、CPU41が設定金額に達していないと判定した場合(ステップS31:NO)は当該処理を終了する。例えば、設定金額を「10,000円」とし、ステップS30で更新した選択料金と実利用料金との差額の累計が「12,000円」である場合、CPU41は、当該差額の累計が設定金額に達したと判定する。
【0081】
ステップS32において、CPU41は、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける。そして、当該処理を終了する。例えば、CPU41は、現在の選択料金と実利用料金との差額の累計(例:12,000円)で購入可能な金融商品の一覧を契約ユーザに提示し、提示した一覧の中から契約ユーザにより選択された金融商品の購入を受付ける。
【0082】
以上の構成により、第1の実施形態によれば、電気料金を定額料金である選択料金で請求する場合に選択料金が実利用料金より高くとも、選択料金と実利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的、具体的には、金融商品の購入資金に利用することができる。
【0083】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0084】
第2の実施形態では、生成部21Bが生成する予想電力使用情報の「予め定めた期間」を「1年」としている。
ここで、生成部21Bが2021年1月から12月までの1年間の予想電力使用情報を生成する場合は、例えば以下の流れで行われる。
【0085】
生成部21Bは、例えば、選択料金決定処理において、取得部21Aが取得した対応する契約ユーザの電力使用情報の中から、2018年、2019年、及び2020年の直近3年間の年間使用電力量を抽出する。そして、生成部21Bは、抽出した直近3年間の年間使用電力量の平均を算出し、算出した電力量を当該契約ユーザの2021年の予想電力使用情報とする。
【0086】
また、第2の実施形態では、決定部21Cが選択料金を決定するための定額料金の候補として、例えば、「60,000円」、「120,000円」、「180,000円」、及び「240,000円」の4種類が設けられている。
【0087】
第2の実施形態における送信部21Dは、決定部21Cが決定した選択料金が、予想電力使用情報を用いて算出された契約ユーザの予め定めた期間における予想利用料金よりも高い場合に、選択料金と予想利用料金との差額に関する差額情報を金融サーバ40に送信する。この詳細については後述する。
【0088】
次に、
図10を用いて、第2の実施形態における管理サーバ20による差額決定処理の流れを説明する。なお、第2の実施形態においても、管理サーバ20による選択料金決定処理は第1の実施形態と同様の
図7に示すフローチャートに基づいて行われ、金融サーバ40による購入処理は第1の実施形態と同様の
図9に示すフローチャートに基づいて行われる。
【0089】
図10は、管理サーバ20による差額決定処理の流れを示す第2のフローチャートである。
【0090】
一例として、差額決定処理は、各年の年末に行われ、当該年の翌年の選択料金と予想利用料金との差額を決定する。なお、以下では、2021年の選択料金を「120,000円」とし、2021年の選択料金と予想利用料金との差額を決定する例について説明する。
【0091】
図10に示すステップS40において、CPU21は、2021年の予想利用料金を算出する。そして、ステップS41に進む。
【0092】
CPU21による予想利用料金の算出は、例えば以下の流れで行われる。CPU21は、
図7に示すステップS11で生成した予想電力使用情報に含まれる2021年の契約ユーザの使用電力量を予め定めた計算式に代入して、予想利用料金を算出する。なお、以下では、当該ステップS40において、2021年の契約ユーザの予想利用料金が「100,000円」と算出されたことを前提にして説明する。
【0093】
ステップS41において、CPU21は、2021年の選択料金がステップS40で算出した2021年の予想利用料金より高いか否かを判定し、予想利用料金より高いと判定した場合(ステップS41:YES)はステップS42に進む。一方、CPU21が予想利用料金より安いと判定した場合(ステップS41:NO)は当該処理を終了する。例えば、上記の場合、2021年の選択料金が「120,000円」であり、予想利用料金が「100,000円」であるため、CPU21は、当該選択料金が当該予想利用料金より高いと判定する。
【0094】
ステップS42において、CPU21は、選択料金と予想利用料金との差額に関する差額情報を金融サーバ40に送信する。そして、当該処理を終了する。例えば、上記の場合は、2021年の選択料金「120,000円」から予想利用料金「100,000円」を減じた「20,000円」が、契約ユーザの2021年における選択料金と予想利用料金との差額であることが紐付けられた上で差額情報として送信される。
【0095】
ここで、第2の実施形態における金融サーバ40の受付部41Bは、受信部41Aが受信した差額情報に含まれる選択料金と予想利用料金との差額の累計が、予め定めた設定金額に達した場合、予め定めた金融商品の購入の選択を受付ける。
【0096】
つまり、
図9に示す購入処理のステップS30において、CPU41は、選択料金と予想利用料金との差額の累計を更新する。そして、ステップS31において、CPU41は、ステップS30で更新した選択料金と予想利用料金との差額の累計が金融商品の購入に必要な設定金額に達したか否かを判定し、設定金額に達したと判定した場合(ステップS31:YES)はステップS32に進む。一方、CPU41が設定金額に達していないと判定した場合(ステップS31:NO)は当該処理を終了する。
【0097】
以上の構成により、第2の実施形態によれば、電気料金を定額料金である選択料金で請求する場合に選択料金が予想利用料金より高くとも、選択料金と予想利用料金との差額をユーザに返金せず、他の目的、具体的には、金融商品の購入資金に利用することができる。
【0098】
(その他)
上記の実施形態では、生成部21Bが予想電力使用情報を生成する際に用いる電力使用情報は、契約ユーザの過去の使用電力量であったが、当該電力使用情報はこれに限られない。
【0099】
例えば、契約ユーザの過去の使用電力量がない場合、すなわち、契約ユーザが新規顧客の場合には、当該契約ユーザに対して年齢及び世帯人数等のアンケートを行い、そのアンケート結果を契約ユーザ毎の個別の電力使用情報として記憶部24に記憶させてもよい。
【0100】
上記の場合、生成部21Bは、選択料金決定処理において、取得部21Aが取得した対応する契約ユーザの電力使用情報(上記のアンケート結果)を用いて、契約ユーザの今後の電力の予想使用状況に関する予想電力使用情報を生成する。
【0101】
なお、上記の各実施形態及び(その他)に記載された構成は適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0102】
10 運用システム
20 管理サーバ
21A 取得部
21B 生成部
21C 決定部
21D 送信部
40 金融サーバ
41A 受信部
41B 受付部