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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022093057
(43)【公開日】2022-06-23
(54)【発明の名称】アムロジピンベシル酸塩の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 211/90 20060101AFI20220616BHJP
   A61K 31/4422 20060101ALI20220616BHJP
   A61P 9/12 20060101ALI20220616BHJP
【FI】
C07D211/90
A61K31/4422
A61P9/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020206128
(22)【出願日】2020-12-11
(71)【出願人】
【識別番号】597036592
【氏名又は名称】大地化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100162765
【弁理士】
【氏名又は名称】宇佐美 綾
(72)【発明者】
【氏名】谷本 典昭
(72)【発明者】
【氏名】小森 健太
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA04
4C086BC26
4C086GA14
4C086MA01
4C086MA04
4C086ZA42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】安全で高収率なアムロジピンベシル酸塩製造方法を提供する。
【解決手段】アミノ基がフタロイル基で保護されたフタロイルアムロジピンを、水に混和しない有機溶媒と水とを含む溶媒中にて、エチレンジアミンと反応させ、その後、溶媒中の水層を除去して、アムロジピン塩基を得る工程を含み、更に該アムロジピン塩基とベンゼンスルホン酸と反応させて、下式(3)に示されるアムロジピンベシル酸塩を得る工程とを含む、アムロジピンベシル酸塩の製造方法。

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)
【化1】
で示されるフタロイルアムロジピンを、水に混和しない有機溶媒と水とを含む溶媒中にて、エチレンジアミンと反応させ、その後、溶媒中の水層を除去して、下記式(2)
【化2】
で示されるアムロジピン塩基を得る工程を含む、アムロジピンベシル酸塩の製造方法。
【請求項2】
前記アムロジピン塩基とベンゼンスルホン酸と反応させて、アムロジピンベシル酸塩を得る工程をさらに含む、請求項1に記載のアムロジピンベシル酸塩の製造方法。
【請求項3】
前記有機溶媒が、置換ベンゼン、酢酸エステル、エーテル、ケトン、及び、炭化水素から選択される少なくとも1つである、請求項1または2に記載のアムロジピンベシル酸塩の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アムロジピン塩基およびアムロジピンベシル酸塩の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アムロジピン(化学名:2-(2-アミノエトキシメチル)-4-(2-クロルフェニル)-1,4-ジヒドロ-6-メチルピリジン-3,5-ジカルボン酸 3-エチル 5-メチル)及びその塩は、カルシウム拮抗作用を有する降圧療法に有用な薬物であり、虚血性心疾患及び高血圧症等の治療に用いられている。
【0003】
医薬成分としては、アムロジピン塩基を、ベシル酸塩などの薬学的に許容される塩に変換したものが使用されている。
【0004】
アムロジピン塩基の製造方法について、従来、フタロイルアムロジピンに、脱保護剤としてヒドラジンまたはメチルアミンを反応させる方法が知られている(特許文献1、3~5)。アムロジピンベシル酸塩の製造方法については、アムロジピン塩基をベンゼンスルホン酸と反応させる方法が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭62-6703号公報
【特許文献2】特開昭62-240660号公報
【特許文献3】国際公開第2007/017538号
【特許文献4】国際公開第2005/023769号
【特許文献5】特開2007-15978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1記載の技術のように、フタロイルアムロジピンをヒドラジンで反応させると、脱離したフタルイミドが固体で析出してしまうので、それをろ過で除去する必要がある。この析出固体はろ過性が悪く、実生産では操作時間の遅延や洗浄不良によるロスなどのろ過トラブルに繋がる。またヒドラジンとその誘導体は、発がん性を有するため、残存量を厳密に管理する必要もある。
【0007】
一方、特許文献1記載の技術で同じく脱保護剤として使用されているメチルアミンは、沸点が-6度と低いうえに、可燃性かつ毒性があるため、実生産での使用は回避したい。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、安全かつ高収率でアムロジピンベシル酸塩を製造する方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る、アムロジピンベシル酸塩の製造方法は、下記式(1)
【0010】
【化1】
で示されるフタロイルアムロジピンを、水に混和しない有機溶媒と水とを含む溶媒中にて、エチレンジアミンと反応させ、その後、溶媒中の水層を除去して、下記式(2)
【0011】
【化2】
で示されるアムロジピン塩基を得る工程を含むことを特徴とする。
【0012】
前記製造方法において、前記アムロジピン塩基とベンゼンスルホン酸(一水和物、もしくは無水物)と反応させて、アムロジピンベシル酸塩を得る工程をさらに含むことが好ましい。
【0013】
また、前記製造方法において、前記有機溶媒が、置換ベンゼン、酢酸エステル、エーテル、ケトン、及び、炭化水素から選択される少なくとも1つであることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、安全かつ高収率でアムロジピンベシル酸塩を製造する方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態について具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0016】
本実施形態におけるアムロジピンベシル酸塩の製造方法は、下記式(1)
【0017】
【化3】
で示されるフタロイルアムロジピンを、水に混和しない有機溶媒と水とを含む溶媒中にて、エチレンジアミンと反応させ、その後、溶媒中の水層を除去して、下記式(2)
【0018】
【化4】
で示されるアムロジピン塩基を得る工程を含むことを特徴とする。
【0019】
本実施形態のように、脱保護剤として従来のヒドラジンではなくエチレンジアミンを使用することによって、脱離したフタルイミドが水溶性になる。これにより、従来は固体で析出していたフタルイミドのろ過を行う必要がなくなり、操作時間の短縮をはかることができ、洗浄不良などのろ過トラブルの発生も抑えることができる。
【0020】
本実施形態において上記反応に用いられる溶媒は、水に混和しない有機溶媒と水とを含んでいる。このような2層系とすることによって、脱離した水溶性フタルイミドが水層に移行するため、アムロジピン塩基と反応中間体との平衡をアムロジピン塩基の方へ偏らせることができ、反応中間体の残存量を減少させることができると考えた。
【0021】
水に混和しない有機溶媒としては、特に限定はされないが、例えば、置換ベンゼン、酢酸エステル、エーテル、ケトン、及び、炭化水素等が挙げられる。より具体的には、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、2-メチルテトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ヘプタン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0022】
本実施形態において上記反応に用いられるエチレンジアミンの量は、原料であるフタロイルアムロジピンに対して、0.8倍体積から2.0倍体積であることが好ましい。
【0023】
また、本実施形態において上記反応に用いられる溶媒の合計量は、原料であるフタロイルアムロジピンに対して、2.0倍体積から5.0倍体積程度であることが好ましい。
【0024】
さらに、溶媒中、水に混和しない有機溶媒と水との比率は、体積で、2:0.4~1:1程度であることが好ましい。溶媒中の水の比率がこの範囲であれば、上述したような効果がより得やすくなると考えられる。
【0025】
前記反応は、フタロイルアムロジピンに、エチレンジアミンと溶媒を加えて、1段階で反応させてもよいし、あるいは、フタロイルアムロジピンにエチレンジアミンを加えて反応させ、その後、水に混和しない有機溶媒と水とを含む溶媒を加えて反応させてもよい(2段階反応)。効率、及び、副生不純物をより減少させるという観点からは、前者の1段階反応で行うことが好ましい。
【0026】
1段階反応の場合、例えば、反応温度は35~85℃程度、反応時間は30分~25時間程度とすることが好ましい。
【0027】
また、上記反応を2段階で行う場合、例えば、1段階目(フタロイルアムロジピンにエチレンジアミンを加えて反応させる)の反応時間は、40~60℃程度、反応時間は、2~4時間程度とし、2段階目(溶媒を加えて反応させる)の反応時間は、50~70℃程度、反応時間は、2~20時間程度とすることができる。
【0028】
いずれの場合であっても、反応後、溶媒中の水層を除去することによって、水層中に移行している水溶性フタルイミドを除去し、アムロジピン塩基を高収率で得ることができる。水層の除去は、アムロジピン塩基を含む反応液に水を添加することによって行うことができる。上述の通り、脱離した水溶性フタルイミドは水層中に存在するため、水層を除くことにより、脱離したフタルイミドを除去できる。
【0029】
本実施形態の製造方法は、前記反応工程を含んでいれば、その他の工程については特に限定されるものではなく、公知の手段で、下記式(3)で示されるアムロジピンベシル酸塩を得ることができる。
【0030】
【化5】
【0031】
例えば、前記工程で得られるアムロジピン塩基にそのままベンゼンスルホン酸と反応させて、アムロジピンベシル酸塩を得ることができる。あるいは、前記工程で得られるアムロジピン塩基をいったん単離した後で、アムロジピン塩基をベンゼンスルホン酸と反応させて、アムロジピンベシル酸塩を得てもよい。
【0032】
生産性の観点からは、アムロジピン塩基をそのままベンゼンスルホン酸と反応させてアムロジピンベシル酸塩を得ることが好ましい。その場合、前述の反応工程を得た反応液にベンゼンスルホン酸を加えて反応させる。
【0033】
本実施形態では、便宜上、上述したようなアムロジピン塩基を得る工程を第1工程、得られるアムロジピン塩基をベンゼンスルホン酸と反応させて、アムロジピンベシル酸塩を得る工程を第2工程と称する。
【0034】
前記第2工程についてより具体的に説明する。まず、上述の通り、第1工程で得られたアムロジピン塩基を含む反応液から水層は除去されているので、反応液中に残った有機層をさらに水で洗浄する。洗浄後、有機層中の水分低減のために、共沸脱水してもよい。その後、有機層にメタノールを添加後、ベンゼンスルホン酸を添加するが、その際は、ベンゼンスルホン酸一水和物を有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)に溶解させたものを添加してもよい。
【0035】
また、本実施形態の第2工程で用いられるベンゼンスルホン酸の量は、アムロジピン塩基に対して、1.0当量から1.4当量程度であることが好ましい。
【0036】
また、本実施形態の第2工程で用いられるベンゼンスルホン酸は、一水和物を用いてもよいし、無水物を使用することもできる。
【0037】
前記第2工程におけるベンゼンスルホン酸溶液の滴下温度は、10~40℃とすることが好ましく、より好ましくは25℃程度であり、滴下時間は、1~16時間程度であることが好ましい。
【0038】
第2工程で得られた反応液を冷却し、析出したアムロジピンベシル酸塩をろ取して、洗浄、乾燥することにより、純度の高いアムロジピンベシル酸塩を高収率で得ることができる。前記冷却温度は、-5~25℃程度であり、前記析出物の洗浄は、イソプロピルアルコールで行うことができる。また、前記乾燥は、40~60℃で行うことが好ましく、より好ましくは50℃程度の温度で2時間以上乾燥すればよい。
【0039】
次に、前記第1工程および第2工程の間に、アムロジピン塩基をいったん単離する場合について説明する。
【0040】
アムロジピン塩基の単離は、第1工程で得られる反応液を冷却して、アムロジピン塩基を析出させ、析出物をろ取して、洗浄・乾燥すること等によって行うことができる。
【0041】
具体的には、例えば、第1工程の反応終了後に、水層が除去されて残った有機層に種晶を30~40℃で添加し、その後、ヘプタンなどの有機溶媒を25~40℃、好ましくは30~35℃で添加する。その後、-10~0℃まで冷却して、析出した結晶をろ取し、トルエンとヘプタンの混合溶媒で洗浄し、乾燥することによって、アムロジピン塩基を単離することができる。前記乾燥は、例えば、40~60℃で行うことが好ましく、より好ましくは50℃で2時間以上、減圧乾燥を行うことによって実施できる。
【0042】
単離したアムロジピン塩基をメタノールに溶解後、ベンゼンスルホン酸をイソプロピルアルコールに溶解させたものを添加することによって、前記第2工程と同様に、アムロジピンベシル酸塩を得ることができる。
【0043】
本実施形態の製造方法によって得られるアムロジピンベシル酸塩は、そのまま医薬品用途に用いることができるが、必要に応じて、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類に溶解し、その後、再結晶化して使用することもできる。
【0044】
本実施形態で製造されたアムロジピンベシル酸塩は、公知の方法で製剤化し、様々な剤形で、単剤または配合剤の医薬品として使用できる。
【0045】
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【実施例0046】
(実施例1:アムロジピン塩基の製造)
フタロイルアムロジピン(300g)、トルエン(600mL)、エチレンジアミン(300mL)および水(150mL)を加え、70℃で4時間反応させた。水(450mL)を添加し、水層を除去した後、得られる有機層に40℃で種晶(1.5g)、続いて35℃でヘプタン(1200mL)を加え、-10℃まで冷却した。析出した結晶を濾取し、トルエン(100mL)とヘプタン(200mL)の混合溶液で2回洗浄した。50℃で減圧乾燥を行い、表題化合物を207g(収率91%;HPLCにおけるピークエリア:98.66%)で得た。
【0047】
(実施例2:アムロジピンベシル酸塩の製造)
フタロイルアムロジピン(30g)、トルエン(60mL)、水(15mL)およびエチレンジアミン(30mL)を加え、70℃で5時間反応させた。水(45mL)を添加し、水層を除去した後、有機層を水(60mL)で洗浄した。トルエン(60mL)を加えて2回共沸脱水した。MeOH(4mL)、続いてベンゼンスルホン酸一水和物(11g)のイソプロピルアルコール(IPA)溶液(131mL)および種晶(3mg)を25℃で加え、-5℃まで冷却した。析出した結晶を濾取し、IPA(30mL)で2回洗浄した。50℃で減圧乾燥を行い、表題化合物を26g(収率87%;HPLCにおけるピークエリア:99.97%)で得た。
【0048】
(実施例3:アムロジピン塩基の製造(2段階での反応))
フタロイルアムロジピン(30g)およびエチレンジアミン(30mL)を加え、55℃で2時間反応させた。続いてトルエン(60mL)および水(60mL)を添加し、60℃で2時間反応させた。水層を除去した後、トルエン(60mL)、水(60mL)および塩酸を加えpH4に調整した。有機層を除去した後、酢酸イソプロピル(60mL)およびNaOH水溶液を加え、pH11に調製した。水層を除去した後、得られる有機層に種晶(0.2g)およびヘプタン(131mL)を35℃で添加し、-5℃まで冷却した。析出した結晶を濾取し、酢酸イソプロピルとヘプタンの混合溶液(体積比2:5の混合割合、30mL)で2回洗浄した。50℃で減圧乾燥を行い、表題化合物を19g(収率84%;HPLCにおけるピークエリア:98.85%)で得た。
【0049】
(実施例4:アムロジピンベシル酸塩の製造(2段階での反応))
フタロイルアムロジピン(5.4g)、酢酸イソプロピル(27mL)およびエチレンジアミン(3.7mL)を加え、75℃で4時間反応させた。水(27mL)を添加し、75℃で2時間反応させた。水層を除去した後、水(27mL)で洗浄した。得られた有機層にベシル酸一水和物(1.76g)のIPA溶液(5.4mL)を室温で加え、0℃まで冷却した。析出した結晶を濾取し、IPA(5.4mL)で2回洗浄した。50℃で減圧乾燥を行い、表題化合物を3.9g(収率69%;HPLCにおけるピークエリア:99.95%)で得た。
【0050】
以上、実施例1~4の結果によって、本発明の製造方法によって、高い収率で、不純物の少ないアムロジピン塩基及びアムロジピンベシル酸塩が得られることが確認できた。
【0051】
[比較試験1]
従来のヒドラジンを脱保護に用いた場合における、脱離したフタルイミドのろ過性について評価した。
【0052】
(比較例)
フタロイルアムロジピン(10.8g)、酢酸エチル(54mL)、ヒドラジン一水和物(4.0g)のメタノール溶液(5.4mL)を加え、30℃で反応させ、アムロジピン塩基とフタルイミド(固体)が含まれる懸濁液を得た。その懸濁液を用いて、圧縮ろ過試験機によりろ過性を評価したところ、平均ろ過比抵抗は1.1×1011であった。
【0053】
この結果について、「技術誌 住友化学 2007-II」(2007年11月30日発行)の26頁を参照すると、平均ろ過比抵抗は、2×1010~1011で「良くない」、1011超で「悪い」と評価されるため、上記比較例1(ヒドラジン法)のろ過性は「悪い」と評価できる。
【0054】
[比較試験2]
従来のヒドラジンを脱保護に用いた場合(比較例)と、本実施例のようにエチレンジアミンを脱保護に用いた場合とで、原料のフタロイルアムロジピンから脱離したフタルイミドのろ過にかかる時間と、目的物であるアムロジピン塩基の損失(ロス)について比較したところ、比較例ではろ過に20時間以上かかった上に、洗浄不良による目的物のロスが12%にも上ることがわかった。これに対し、本実施例の方法によれば、フタルイミドは分液によって除去するが、その分液にかかる時間はラボスケールで5分と非常に良好であった。また、目的物の水層へのロスも1%以下という結果であった。
【0055】
以上より、本発明の製造方法によれば、従来法(ヒドラジンを用いる方法)と比べて、ろ過操作を行う必要がなく、分液のみでフタルイミドを除去することができ、さらに、目的物(アムロジピン塩基)のロスも少ないことがわかった。